JP2004310051A - 超薄型電気光学表示装置の製造方法および製造装置 - Google Patents

超薄型電気光学表示装置の製造方法および製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 高い電子・正孔移動度を有した単結晶半導体の電気光学表示素子を用いて、高輝度、高精細で高機能の透過型LCD、反射型LCD、上面発光型有機EL、下面発光型有機ELなどの超薄型の電気光学表示装置を得る。
【解決手段】 単結晶Si基板10に陽極化成法で低多孔質Si層11a、高多孔質Si層11b、低多孔質Si層11cを形成し、低多孔質Si層11c上にエピタキシャル成長の単結晶Si層12を形成し、単結晶Si層12内に、LCDの表示素子および周辺回路を形成して電気光学表示素子基板層を作製し、配向膜13b形成および配向処理する。さらに、配向膜14b形成および配向処理した対向基板14を所定の液晶ギャップで重ね合わせて封止固着し、高多孔質Si層11bから単結晶Si基板10を分離し、分離後の低多孔質Si層11cに支持基板を接着剤により貼り合わせ、各電気光学表示装置に分割する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、高輝度、高精細、高機能の透過型液晶ディスプレイ(LCD;Liquid Crystal Display)、反射型液晶ディスプレイ、半透過型液晶ディスプレイ、上面発光型有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、下面発光型有機ELディスプレイなどの超薄型単結晶半導体による電気光学表示素子で構成される超薄型電気光学表示装置の製造方法および製造装置に関する。
透過型高温多結晶シリコン(以下、「ポリSi」と称す。)TFT(Thin Film Transistor)LCDの場合、石英ガラスに減圧CVD(Chemical Vapor Deposition)等により微結晶Si薄膜を形成し、さらにSiイオン注入によりアモルファスSi化した後に、例えば620℃12時間の固相成長法により大粒径ポリSi薄膜を形成し、その膜にLCDの表示素子および周辺回路などを形成している。
また、低温ポリSiTFTの透過型、半透過型または反射型LCDあるいは有機ELディスプレイ(以下「有機EL」と称す)の場合、ほうけい酸ガラスやアルミノけい酸ガラスなどの低歪点ガラスにプラズマCVD等によりアモルファスSi薄膜を形成し、エキシマレーザーアニール(ELA)による結晶化で大粒径ポリSi薄膜を形成し、その膜にLCDの表示素子および周辺回路、または有機ELの表示素子および周辺回路を形成している。
ところが、これらの高温ポリSiTFTLCD、低温ポリSiTFTLCDまたは有機ELの場合、単結晶Siに比べて電子・正孔移動度が高くないポリSi薄膜上に、LCDまたは有機ELの周辺回路を形成するため、デバイス特性、高速動作性や消費電力などが問題となる。
近年、LCOS(Liquid Crystal On Silicon)と呼ばれる反射型LCDが、プロジェクタなどに採用されている。これは単結晶Siの高い電子・正孔移動度を利用したものである。LCOSは、汎用MOSLSI技術によって単結晶Si基板表面に表示素子および周辺駆動回路のみならず、映像信号処理回路やメモリ回路などの機能を取り込んだものであり、高輝度、高精細、高機能という特徴を有する。
ところが、LCOSは、強い入射光の漏れによるTFTリーク電流が画質および信頼性に問題を起こしやすい。そのため、漏れ光対策によって、加工工数増大、歩留および生産性低下をもたらしている。そこで、SOI(Silicon On Insulator)基板の採用が考えられるが、この場合は単結晶Si基板が光透過しないため、反射型LCDおよび上面発光型有機ELに限定されてしまう。
本発明者は、特許文献1にて、この単結晶Si基板を用いて透過型LCDを作製する方法を提案している。この場合の透過型LCDは、単結晶Si基板表面に周辺回路と反射膜を内蔵した透明樹脂埋め込みの画素表示部を形成し、その裏面を研削および研磨して単結晶Si薄膜マトリックスアレイを形成し、色フィルタ基板と透明樹脂で貼り合わせるものである。
ところで、SOI基板の製法として、キャノン社のELTRAN(商標)技術、仏Soitec社のSMART CUT(商標)技術や、SIMOX(Separation by IMplanted OXygen)技術などが知られている。
例えば、ELTRAN法では、特許文献2に開示されているように、まずシードSiウエーハ表面を陽極酸化により直径0.01μmの極細の穴が無数に空いた多孔質のスポンジ構造に化学処理し、この多孔質Si上に単結晶Si層をエピタキシャル成長させる。さらに、この単結晶Si層表面を熱酸化して絶縁膜を形成し、ハンドルSiウエーハと貼り合せた後、ウオータージェットにより多孔質層のところでシードSiウエーハを分離する。その後、超高選択エッチングでハンドルSiウエーハ上に残された多孔質層を除去する。最後に、水素アニール処理で表面を平滑化することでSOI基板を作製する。また、特許文献3には、シードSiウエーハの分離を、多孔質層の引っ張り剥離により行うことが記載されている。
一方、SMART CUT法では、特許文献4,5,6,7,8などに記載のように、Siウエーハ表面から所定の深さの所に高水素イオン注入層を形成し、別に熱酸化して絶縁膜を形成したSiウエーハと貼り合せした後、剥離熱処理して高水素イオン注入領域で剥離し、最後に水素アニール処理で表面を平滑化することでSOI基板を作製する。
特許第3218861号公報 特許第2608351号公報 特開平11−195562号公報 特許第3048201号公報 特開2000−196047号公報 特開2001−77044号公報 特開平5−211128号公報 特許第3127892号公報
特許文献2などに記載のELTRAN法のポイントは、ウオータージェットにより多孔質層のところでシードSiウエーハを分離することであるが、ウエーハサイズが大きくなると分離しにくくなるため、割れ、欠け、クラックの発生などにより歩留および品質が問題となりやすい。また、特許文献3に記載の方法では、多孔質層の引っ張り剥離を行うため、割れ、欠け、クラックの発生などにより歩留および品質が問題となりやすい。
一方、特許文献4,5,6,7などに記載のSMART CUT法のポイントは、剥離アニールにより、水素微小気泡内の圧力作用および結晶再配列作用で高水素イオン注入層に歪みを発生させ、両基板を引張り剥離することであるが、ウエーハサイズが大きくなると分離しにくくなるため、割れ、欠けやクラックの発生などで歩留および品質が問題となりやすい。
SOI基板では、いずれもSi基板表面に絶縁膜を介して超薄の単結晶Si層を形成しているが、基本的に厚いSi基板は機械的強度を得る支持台の役目を果たしている。したがって、最終的に裏面研削等で余分な部分を除去するものの、割れ、欠け、クラックの発生を避けるために、例えば1〜10μm程度に薄くすることができない。
本発明者が提案した特許文献1に記載の方法を用いた場合でも、最終的に基板裏面を研削および研磨して余分な部分を除去するため、例えば1〜10μm程度に薄くすると割れ、欠け、クラックが発生する恐れがある。
そこで、本発明においては、高い電子・正孔移動度を有した単結晶半導体の電気光学表示素子を用いて、高輝度、高精細で高機能の透過型LCD、反射型LCD、半透過型LCD、上面発光型有機EL、下面発光型有機ELなどの超薄型電気光学表示装置を得ることを目的とする。
本発明の第1の超薄型電気光学表示装置の製造方法は、単結晶半導体からなる支持基板に多孔質半導体層を形成する工程と、支持基板上に多孔質半導体層を介して単結晶半導体層を形成する工程と、単結晶半導体層に表示素子および周辺回路を形成する工程と、支持基板を多孔質半導体層から分離する工程と、分離後の超薄型電気光学表示素子基板の裏面に支持体を貼り付ける工程と、支持体の貼り付け後、各超薄型電気光学表示装置に分割する工程とを含む。
本製造方法では、単結晶半導体からなる支持基板に多孔質半導体層および単結晶半導体層を形成し、単結晶半導体層に表示素子および周辺回路を形成して、支持基板を多孔質層半導体層から分離することにより、高い電子・正孔移動度を有した単結晶半導体層に表示素子および周辺回路を形成した超薄型電気光学表示素子基板層が得られる。そして、この分離した超薄型電気光学表示素子基板層を支持体と貼り合わせ、支持体により保持した状態で各超薄型電気光学表示装置に分割することにより、分割時に割れ、欠け、クラックが発生することなく、高い電子・正孔移動度を有した単結晶半導体からなる電気光学表示素子を用いた超薄型電気光学表示素子基板を有する超薄型電気光学表示装置が得られる。
本発明の第2の超薄型電気光学表示装置の製造方法は、それぞれ単結晶半導体からなる種子基板および支持基板の両方に多孔質半導体層を形成する工程と、種子基板および支持基板の両方に、それぞれ多孔質半導体層を介して単結晶半導体層を形成する工程と、種子基板および支持基板の少なくとも一方に、単結晶半導体層を介して絶縁層を形成する工程と、種子基板および支持基板を絶縁層の形成面と多孔質半導体層を介して形成された単結晶半導体層の形成面で貼り合わせる工程と、種子基板を同種子基板の多孔質半導体層から分離する工程と、種子基板の分離により露出した単結晶半導体層の表面を少なくとも水素アニール処理によりエッチングして平坦化する工程と、支持基板の単結晶半導体層に表示素子および周辺回路を形成する工程と、支持基板を同支持基板の多孔質半導体層から分離する工程と、分離後の超薄型電気光学表示素子基板の裏面に支持体を貼り付ける工程と、支持体の貼り付け後、各超薄型電気光学表示装置に分割する工程とを含む。
本製造方法では、種子基板および支持基板の両方に多孔質半導体層および単結晶半導体層を形成し、絶縁層を介してこれらの両基板を貼り合わせ、種子基板をこの種子基板の多孔質半導体層から分離し、必要に応じてフッ酸系エッチャントで多孔質半導体層剥離残りをエッチングし、更に水素アニール処理によりエッチングして平坦化した単結晶半導体層を形成することにより、支持基板上に多孔質半導体層を介して超薄型SOI層が形成される。その後、この支持基板の超薄型SOI層内の単結晶半導体層に表示素子および周辺回路を形成して超薄型SOI層を多孔質半導体層において支持基板から分離し、この分離後に支持体と貼り合わせ、支持体により保持した状態で、各超薄型電気光学表示装置に分割することにより、分割時に割れ、欠け、クラックが発生することなく、高い電子・正孔移動度を有した単結晶半導体からなる電気光学表示素子を用いた超薄型SOI構造の電気光学表示素子基板を有する超薄型電気光学表示装置が得られる。
本発明の第3の超薄型電気光学表示装置の製造方法は、単結晶半導体からなる支持基板に表示素子および周辺回路を形成する工程と、支持基板にイオン注入層を形成する工程と、剥離用アニール処理を行い、支持基板をイオン注入層の歪部から分離する工程と、分離後の超薄型電気光学表示素子基板の裏面に支持体を貼り付ける工程と、支持体の貼り付け後、各超薄型電気光学表示装置に分割する工程とを含む。
本製造方法では、単結晶半導体からなる支持基板に表示素子および周辺回路を形成して超薄型の電気光学表示素子基板層を構成し、イオン注入層の歪部において支持基板から分離し、この分離後に超薄型電気光学表示素子基板層と支持体と貼り合わせ、支持体により保持した状態で、各超薄型電気光学表示装置に分割することにより、分割時に割れ、欠け、クラックが発生することなく、高い電子・正孔移動度を有した単結晶半導体からなる電気光学表示素子を用いた超薄型の電気光学表示素子基板を有する電気光学表示装置が得られる。
本発明の第4の超薄型電気光学表示装置の製造方法は、単結晶半導体からなる種子基板にイオン注入層を形成する工程と、単結晶半導体からなる支持基板に絶縁層を形成する工程と、種子基板のイオン注入層と支持基板の絶縁層とを貼り合わせ、熱処理によりイオン注入層と絶縁層とを共有結合させて単結晶半導体層を形成する工程と、剥離用アニール処理を行い、種子基板を同種子基板のイオン注入層の歪部から分離する工程と、少なくとも水素アニール処理により単結晶半導体層の表面をエッチングして平坦化する工程と、支持基板の単結晶半導体層に表示素子および周辺回路を形成する工程と、これらの工程後に、支持基板にイオン注入層を形成し、剥離用アニール処理する工程と、支持基板を同支持基板のイオン注入層の歪部から分離する工程と、分離後の超薄型電気光学表示素子基板の裏面に支持体を貼り付ける工程と、支持体の貼り付け後、各超薄型電気光学表示装置に分割する工程とを含む。
本製造方法では、イオン注入層を形成した種子基板に、絶縁層を形成した支持基板を貼り合わせ、熱処理により単結晶半導体層を形成し、剥離用アニール処理後に種子基板を同種子基板のイオン注入層の歪部から分離し、必要に応じてフッ酸系エッチャントで単結晶半導体層の表面をエッチングし、さらに水素アニール処理により単結晶半導体層の表面をエッチングして平坦化を行うことにより、支持基板上に超薄型SOI層が形成される。その後、超薄型SOI層内の単結晶半導体層に表示素子および周辺回路を形成して超薄型SOI層の電気光学表示素子基板層を形成する。さらに、支持基板にイオン注入層を形成し、剥離用アニール処理後に超薄型SOI層の電気光学表示素子基板層をイオン注入層の歪部において支持基板から分離し、この分離後に支持体と貼り合わせ、支持体により保持した状態で、各超薄型電気光学表示装置に分割することにより、分割時に割れ、欠け、クラックが発生することなく、高い電子・正孔移動度を有した単結晶半導体からなる電気光学表示素子を用いた超薄型SOI構造の電気光学表示素子基板を有する超薄型電気光学表示装置が得られる。
本発明の第5の超薄型電気光学表示装置の製造方法は、単結晶半導体からなる種子基板にイオン注入層を形成する工程と、単結晶半導体からなる支持基板に多孔質半導体層を形成する工程と、支持基板上に、多孔質半導体層を介して単結晶半導体層を形成する工程と、単結晶半導体層上に、絶縁層を形成する工程と、種子基板のイオン注入層と支持基板の絶縁層とを貼り合わせ、熱処理により種子基板のイオン注入層と支持基板の絶縁層とを共有結合させて単結晶半導体層を形成する工程と、剥離用アニール処理を行い、種子基板をイオン注入層の歪部から分離する工程と、少なくとも水素アニール処理により単結晶半導体層の表面をエッチングして平坦化する工程と、支持基板の単結晶半導体層に表示素子および周辺回路を形成する工程と、支持基板を多孔質半導体層から分離する工程と、分離後の超薄型電気光学表示素子基板の裏面に支持体を貼り付ける工程と、支持体の貼り付け後、各超薄型電気光学表示装置に分割する工程とを含む。
本製造方法では、イオン注入層を形成した種子基板に、多孔質半導体層、単結晶半導体層および絶縁層を形成した支持基板を貼り合わせ、熱処理により種子基板のイオン注入層と支持基板の絶縁層とを共有結合させて単結晶半導体層を形成し、剥離用アニール処理後に種子基板をイオン注入層の歪部において分離し、必要に応じてフッ酸系エッチャントで単結晶半導体層の表面をエッチングし、さらに水素アニール処理により単結晶半導体層の表面をエッチングして平坦化を行うことにより、支持基板上に多孔質半導体層を介して超薄型SOI層が形成される。その後、超薄型SOI層内の単結晶半導体層に表示素子および周辺回路を形成して超薄型SOI構造の電気光学表示素子基板層を形成し、この電気光学表示素子基板層を多孔質半導体層において支持基板から分離し、この分離後に支持体と貼り合わせ、支持体により保持した状態で、各超薄型電気光学表示装置に分割することにより、分割時に割れ、欠け、クラックが発生することなく、高い電子・正孔移動度を有した単結晶半導体からなる電気光学表示素子を用いた超薄型SOI構造の電気光学表示基板を有する超薄型電気光学表示装置が得られる。
上記本発明の第1から第5の電気光学表示装置の製造方法において、支持基板の分離は、各電気光学表示装置に分割する際の分割領域内の分割線に沿って単結晶半導体層から少なくとも多孔質半導体層またはイオン注入層の歪部まで溝を形成した後に行うことが望ましい。これにより、支持基板から分離される超薄型または超薄型SOI構造の電気光学表示素子基板層が予め分割されるため、支持基板の分離が容易となる。なお、溝形成の際、超薄型または超薄型SOI構造の電気光学表示素子基板層は支持基板によって支持されているため、溝形成時の割れ、欠け、クラックの発生が防止される。
多孔質半導体層または剥離用アニール処理後のイオン注入層の歪部からの分離は、回転中の多孔質半導体層または剥離用アニール処理後のイオン注入層の歪部への気体、液体、または気体と液体との混合体の高圧流体ジェットの噴射により行うことができる。特に気体と液体との混合体の高圧流体ジェットの噴射では、液体に気体のバブルが混入し、このバブル破裂時の衝撃力によってより効果的に分離を行うことができる。
ここで、高圧流体ジェット噴射は、微細な固体を添加したものとすれば、この微細な固体が多孔質半導体層または剥離用アニール処理後のイオン注入層の歪部に直に衝突することによってより効果的に分離を行うことができる。また、高圧流体ジェット噴射は、超音波を印加したものとすれば、超音波振動が多孔質半導体層または剥離用アニール処理後のイオン注入層の歪部に作用し、より効果的に多孔質半導体層または剥離用アニール処理後のイオン注入層の歪部からの分離を行うことができる。
また、多孔質半導体層からの分離またはイオン注入層からの分離は、回転中の多孔質半導体層またはイオン注入層へのレーザー加工あるいはレーザーウオータージェット加工により行うことができる。特に、分離前に溝を形成した場合には、この回転中の多孔質半導体層またはイオン注入層へのレーザー加工あるいはレーザーウオータージェット加工により、また、回転中の多孔質半導体層または剥離用アニール処理後のイオン注入層の歪部への高圧流体ジェット噴射により、さらに効果的に多孔質半導体層またはイオン注入層からの分離を行える。
ここで、上記本発明の超薄型電気光学表示装置の製造方法において、単結晶半導体層の電気光学表示素子基板上に所定の液晶ギャップを介して対向基板を重ね合わせてシールした後に支持基板の分離を行い、分離後の超薄型電気光学表示素子基板に支持体を接着剤で貼り付け、各超薄型電気光学表示装置に分割後に液晶注入封止することにより、超薄型電気光学表示装置としての超薄型の反射型LCDが得られる。
あるいは、超薄型の反射型LCDは、単結晶半導体層の電気光学表示素子基板上に所定の液晶ギャップを介して対向基板を重ね合わせてシールした後に支持基板の分離を行い、分離後の超薄型電気光学表示素子基板内の良品チップに支持体の良品チップを接着剤で貼り付け、各超薄型電気光学表示装置に分割後に液晶注入封止することにより得られる。
また、上記本発明の超薄型電気光学表示装置の製造方法において、分離後の超薄型電気光学表示素子基板に支持体を接着剤で貼り付けた後、透明電極形成して配向膜形成および配向処理した対向基板を、配向膜形成および配向処理した電気光学表示素子基板に、所定の液晶ギャップを介して重ね合わせてシールし、各超薄型電気光学表示装置に分割後に液晶注入封止することにより、超薄型の反射型LCDが得られる。
また、超薄型の反射型LCDは、分離後の超薄型電気光学表示素子基板に支持体を接着剤で貼り付けた後、透明電極形成して配向膜形成および配向処理して切断した対向基板の良品チップを、配向膜形成および配向処理した電気光学表示素子基板内の良品チップに、所定の液晶ギャップを介して重ね合わせてシールし、各超薄型電気光学表示装置に分割した後に液晶注入封止、あるいは液晶注入封止した後に各超薄型電気光学表示装置に分割することにより得られる。
あるいは、超薄型の反射型LCDは、分離後の超薄型電気光学表示素子基板に支持体を接着剤で貼り付け、配向膜形成および配向処理して切断した良品チップに、透明電極形成して配向膜形成および配向処理して切断した対向基板の良品チップを、所定の液晶ギャップを介して重ね合わせてシールし、液晶注入封止することにより得られる。
また、超薄型の反射型LCDは、単結晶半導体層の電気光学表示素子基板内の良品チップに所定の液晶ギャップを介して対向基板の良品チップを重ね合わせてシールし、液晶注入封止した後に支持基板を分離し、分離後の超薄型電気光学表示素子基板内に支持体を接着剤で貼り付け、各超薄型電気光学表示装置に分割することにより得られる。
あるいは、超薄型の反射型LCDは、単結晶半導体層の電気光学表示素子基板内の良品チップに所定の液晶ギャップを介して対向基板の良品チップを重ね合わせてシールし、液晶注入封止した後に支持基板を分離し、分離後の超薄型電気光学表示素子基板内の良品チップに支持体の良品チップを接着剤で貼り付け、各超薄型電気光学表示装置に分割することにより得られる。
ここで、超薄型の反射型LCDの場合は、対向基板材、低反射膜形成の防塵ガラス材として光学特性を満足する熱伝導率が1(W/m・K)以上の高熱伝導性ガラス例えば石英ガラス、透明結晶化ガラス(ネオセラム、クリアセラム、ゼロデュアなど)、更に高い熱伝導性ガラス例えば高透光性セラミック多結晶体{酸化物結晶体の電融MgO(立方晶、等軸六方晶)、焼結MgO(立方晶)、Y、Gd、CaO(カルシア)、AL(六方晶サファイア)、BeO(ベリリア)、ZrO、多結晶サファイア、PbO、TiOなど、または複酸化物結晶体のYAG(Yttrium Aluminum Garnet)、MgAl(スピネル;71.8Al,28.2MgO)、LiNbO、BaTiO、Bi12GeO20、SrTiO、3Al・2SiO、Al・SiO、CaCO、ZrSiO、(Pb,La)(Zr,Ti)Oなど}、CaF(フッ化カルシウム)、気相合成ダイヤモンド膜コートした高透光性セラミック多結晶体及び透明結晶化ガラス、水晶などの透明基板を耐光性の透明接着剤で貼り合せることで、強い入射光に対して高い熱放散効果を発揮して高輝度化、高精細化、長寿命化を実現し、品質及び信頼性を高めることが出来る。
また、たとえば、入射側より低反射膜形成した複屈折無しのYAGまたはスピネル防塵ガラスとYAGまたはスピネルの対向基板と液晶層と超薄型電気光学表示素子基板と金属支持基板の構造とし、低反射膜形成の前記YAGまたはスピネルの防塵ガラスと前記YAGまたはスピネルの対向基板を耐光性の透明接着剤で貼り合わせ、且つ超薄型電気光学表示素子基板と金属支持基板を高熱伝導性及び導電性接着剤で貼り合わせてもよい。
一方、超薄型電気光学表示装置としての超薄型の透過型LCDは、上記本発明の超薄型電気光学表示装置の製造方法において、電気光学表示素子基板の表示部の画素開口部に相当する部分をエッチングにより除去し、この除去した部分を光透過性材料により埋め込み表面平坦化し、さらにこの上に画素表示素子に接続した透明電極を形成して配向膜形成および配向処理した電気光学表示素子基板に、透明電極形成して配向膜形成および配向処理した対向基板を、所定の液晶ギャップを介して重ね合わせてシールした後、支持基板の分離を行い、少なくとも表示部の画素開口部の光透過性材料を露出させ、この分離後の超薄型電気光学表示素子基板に透明な支持体を透明接着剤で貼り付け、各超薄型電気光学表示装置に分割後に液晶注入封止することにより得る。これにより、光透過率が低く、十分に光透過しにくい超薄型電気光学表示素子基板の表示部の画素開口部を光透過性材料により形成した超薄型の透過型LCDが得られる。
あるいは、超薄型の透過型LCDは、電気光学表示素子基板の表示部の画素開口部に相当する部分をエッチングにより除去し、この除去した部分を光透過性材料により埋め込み表面平坦化し、この上に画素表示素子に接続した透明電極を形成して配向膜形成および配向処理した電気光学表示素子基板に、透明電極形成して配向膜形成および配向処理した対向基板を、所定の液晶ギャップを介して重ね合わせてシールした後、支持基板の分離を行い、少なくとも表示部の画素開口部の光透過性材料を露出させ、この分離後の超薄型電気光学表示素子基板内の良品チップに透明な支持体の良品チップを透明接着剤で貼り付け、各超薄型電気光学表示装置に分割後に液晶注入封止することにより得られる。
また、超薄型の透過型LCDは、電気光学表示素子基板の表示部の画素開口部に相当する部分をエッチングにより除去し、この除去した部分を光透過性材料により埋め込み表面平坦化し、この上に画素表示素子に接続した透明電極を形成して配向膜形成および配向処理した前記電気光学表示素子基板内の良品チップに、透明電極形成して配向膜形成および配向処理した対向基板の良品チップを、所定の液晶ギャップを介して重ね合わせてシールした後に液晶注入封止し、支持基板の分離を行い、少なくとも表示部の画素開口部の光透過性材料を露出させ、この分離後の超薄型電気光学表示素子基板に透明な支持体を透明接着剤で貼り付け、各超薄型電気光学表示装置に分割することにより得られる。
また、超薄型の透過型LCDは、電気光学表示素子基板の表示部の画素開口部に相当する部分をエッチングにより除去し、この除去した部分を光透過性材料により埋め込み表面平坦化し、この上に画素表示素子に接続した透明電極を形成して配向膜形成および配向処理した電気光学表示素子基板内の良品チップに、透明電極形成して配向膜形成および配向処理した対向基板の良品チップを、所定の液晶ギャップを介して重ね合わせてシールした後に液晶注入封止し、支持基板の分離を行い、少なくとも表示部の画素開口部の光透過性材料を露出させ、この分離後の超薄型電気光学表示素子基板内の良品チップに透明な支持体の良品チップを透明接着剤で貼り付け、各超薄型電気光学表示装置に分割することにより得られる。
また、超薄型の透過型LCDは、配向膜形成および配向処理した電気光学表示素子基板内の良品チップに、透明電極形成して配向膜形成および配向処理した対向基板の良品チップを、所定の液晶ギャップを介して重ね合わせてシールした後に液晶注入封止し、支持基板の分離を行い、この分離後の超薄型電気光学表示素子基板内に透明な支持体を透明接着剤で貼り付け、各超薄型電気光学表示装置に分割することにより得られる。
また、超薄型の透過型LCDは、配向膜形成および配向処理した電気光学表示素子基板内の良品チップに、透明電極形成して配向膜形成および配向処理した対向基板の良品チップを、所定の液晶ギャップを介して重ね合わせてシールした後に液晶注入封止し、支持基板の分離を行い、この分離後の超薄型電気光学表示素子基板内の良品チップに透明な支持体の良品チップを透明接着剤で貼り付け、各超薄型電気光学表示装置に分割することにより得られる。
また、上記本発明の超薄型電気光学表示装置の製造方法において、分離後の超薄型電気光学表示素子基板に透明な支持体を透明接着剤で貼り付けた後、電気光学表示素子基板の表示部の画素開口部に相当する部分をエッチングにより除去し、この除去した部分を光透過性材料により埋め込み表面平坦化し、この上に画素表示素子に接続した透明電極を形成して配向膜形成および配向処理した電気光学表示素子基板に、透明電極形成して配向膜形成および配向処理した対向基板を、所定の液晶ギャップを介して重ね合わせてシールし、各超薄型電気光学表示装置に分割後に液晶注入封止することにより得る。これにより、光透過率が低く、十分に光透過しにくい超薄型電気光学表示素子基板の表示部の画素開口部を光透過性材料により形成した超薄型の透過型LCDが得られる。
また、超薄型の透過型LCDは、分離後の超薄型電気光学表示素子基板に透明な支持体を透明接着剤で貼り付けた後、電気光学表示素子基板の表示部の画素開口部に相当する部分をエッチングにより除去し、この除去した部分を光透過性材料により埋め込み表面平坦化し、この上に画素表示素子に接続した透明電極を形成し、さらに配向膜形成および配向処理した電気光学表示素子基板内の良品チップに、透明電極形成して配向膜形成および配向処理して切断した対向基板の良品チップを、所定の液晶ギャップを介して重ね合わせてシールし、各超薄型電気光学表示装置に分割した後に液晶注入封止、あるいは液晶注入封止した後に各超薄型電気光学表示装置に分割することにより得られる。
あるいは、超薄型の透過型LCDは、分離後の超薄型電気光学表示素子基板に透明な支持体を透明接着剤で貼り付けた後、電気光学表示素子基板の表示部の画素開口部に相当する部分をエッチングにより除去し、この除去した部分を光透過性材料により埋め込み表面平坦化し、この上に画素表示素子に接続した透明電極を形成し、配向膜形成および配向処理して切断した電気光学表示素子基板の良品チップに、透明電極形成して配向膜形成および配向処理して切断した対向基板の良品チップを、所定の液晶ギャップを介して重ね合わせてシールし、液晶注入封止することにより得られる。
ここで、超薄型の透過型LCDは、分離した超薄型電気光学表示素子基板に光学特性を満足する熱伝導率が1(W/m・K)以上の高熱伝導性ガラス例えば石英ガラス、透明結晶化ガラス(ネオセラム、クリアセラム、ゼロデュアなど)、更に高い熱伝導性ガラス例えば高透光性セラミック多結晶体{酸化物結晶体の電融MgO(立方晶、等軸六方晶)、焼結MgO(立方晶)、Y、Gd、CaO(カルシア)、AL(六方晶サファイア)、BeO(ベリリア)、ZrO、多結晶サファイア、PbO、TiOなど、または複酸化物結晶体のYAG(Yttrium Aluminum Garnet)、MgAl(スピネル;71.8Al,28.2MgO)、LiNbO、BaTiO、Bi12GeO20、SrTiO、3Al・2SiO、Al・SiO、CaCO、ZrSiO、(Pb,La)(Zr,Ti)Oなど}、CaF((フッ化カルシウム)、気相合成ダイヤモンド膜コートした高透光性セラミック多結晶体及び透明結晶化ガラス、水晶などの透明な支持基板を耐光性の透明接着剤で貼り合せることで、強い入射光に対して高い熱放散効果を発揮して高輝度化、高精細化、長寿命化を実現し、品質及び信頼性を高めることが出来る。
尚、対向基板、入射側の低反射膜形成の防塵ガラス、出射側の低反射膜形成の防塵ガラスにも前記高熱伝導性ガラスを使用することで、更に高い熱放散効果を期待してもよいことは言うまでもない。
また、たとえば、入射側より低反射膜形成した単結晶サファイアの防塵ガラスと単結晶サファイアの対向基板と液晶層と超薄型電気光学表示素子基板と単結晶サファイアの支持基板と低反射膜形成した単結晶サファイアの防塵ガラスの構造とし、相互を耐光性の透明接着剤で貼り合せてもよい。
ところで、透明電極及び配向膜形成して配向処理した集光レンズとして機能するマイクロレンズアレイを形成した対向基板と、表示部の画素開口部をエッチングして光透過性材料を埋め込み表面平坦化し、表示素子に接続した透明電極及び配向膜形成して配向処理を行った超薄型電気光学表示素子基板を重ね合わせてシールして液晶注入封止した後に、支持基板を多孔質半導体層又はイオン注入層の歪み部から分離し、必要に応じて剥離残りをエッチングして光透過性材料を露出させた超薄型電気光学表示素子基板に、フィールドレンズとして機能するマイクロレンズアレイ形成した透明支持基板を透明接着剤で貼り合せたデュアルマイクロレンズ構造は、従来のデュアルマイクロレンズ構造よりも高精度な二重のマイクロレンズ機能で集光させて光源光の利用効率を高めて画素の実効開口率を最高度まで高めることが出来るので、更なる高輝度、高精細、長寿命のプロジェクタ用透過型LCDが実現できる。
更に、透明電極及び配向膜形成して配向処理した集光レンズとして機能するマイクロレンズアレイ周囲に反射膜形成の対向基板と、表示部の画素開口部をエッチングして光透過性材料を埋め込み表面平坦化し、表示素子に接続した透明電極及び配向膜形成して配向処理を行った超薄型電気光学表示素子基板を重ね合わせてシールして液晶注入封止した後に、支持基板を多孔質半導体層又はイオン注入層の歪み部から分離し、必要に応じて剥離残りをエッチングして光透過性材料を露出させた超薄型電気光学表示素子基板に、フィールドレンズとして機能するマイクロレンズアレイ周囲に低反射遮光膜形成した透明支持基板を透明接着剤で貼り合せたデュアルマイクロレンズ構造は、高精度な二重のマイクロレンズ機能で集光させて光源光の利用効率を高めて画素の実効開口率を最高度まで高め、且つ不要な入射光及び反射光を除去するので、更なる高輝度、高コントラスト、高精細、長寿命のプロジェクタ用透過型LCDが実現できる。
ところで、表示領域の画素開口部の単結晶半導体層を除去した後、絶縁膜および遮光性金属膜をそれぞれ順に形成してから光透過性材料を埋め込み表面平坦化することによって、遮光性金属膜の遮光作用により、特に黒色系金属膜の場合にはその低反射性によって、強い入射光による表示素子への漏れ光を防止できるため、画質を向上させることができる。
このとき、各画素開口部内壁の遮光性金属膜をアース電位にしておくことで、強い入射光による各部のチャージアップを防止できるので、TFTのリーク電流が防止され、高輝度、高精細、高機能なプロジェクタ用透過型LCDが実現できる。
一方、超薄型電気光学表示装置としての超薄型の半透過型LCDは、上記本発明の超薄型電気光学表示装置の製造方法において、電気光学表示素子基板の表示部の画素開口部に相当する部分をエッチングにより除去し、この除去した部分を光透過性材料により埋め込み表面平坦化し、さらにそこに画素表示素子に接続した反射と透過の二領域の画素電極を形成して配向膜形成および配向処理した電気光学表示素子基板に、透明電極形成して配向膜形成および配向処理した対向基板を、所定の液晶ギャップを介して重ね合わせてシールした後に支持基板の分離を行い、少なくとも表示部の画素開口部の光透過性材料を露出させ、この分離後の超薄型電気光学表示素子基板に透明な支持体を透明接着剤で貼り付け、各超薄型電気光学表示装置に分割後に液晶注入封止することにより得られる。これにより、光透過率が低く、十分に光透過しにくい超薄型電気光学表示素子基板の表示部の画素開口部を光透過性材料により形成した超薄型の半透過型LCDが得られる。
あるいは、超薄型の半透過型LCDは、電気光学表示素子基板の表示部の画素開口部に相当する部分をエッチングにより除去し、この除去した部分を光透過性材料により埋め込み表面平坦化し、さらにそこに画素表示素子に接続した反射と透過の二領域の画素電極を形成して配向膜形成および配向処理した電気光学表示素子基板に、透明電極形成して配向膜形成および配向処理した対向基板を、所定の液晶ギャップを介して重ね合わせてシールした後に支持基板の分離を行い、少なくとも表示部の画素開口部の光透過性材料を露出させ、この分離後の超薄型電気光学表示素子基板内の良品チップに透明な支持体の良品チップを透明接着剤で貼り付け、各超薄型電気光学表示装置に分割後に液晶注入封止することにより得られる。
また、超薄型の半透過型LCDは、電気光学表示素子基板の表示部の画素開口部に相当する部分をエッチングにより除去し、この除去した部分を光透過性材料により埋め込み表面平坦化し、さらにそこに画素表示素子に接続した反射と透過の二領域の画素電極を形成して配向膜形成および配向処理した電気光学表示素子基板内の良品チップに、透明電極形成して配向膜形成および配向処理した対向基板の良品チップを、所定の液晶ギャップを介して重ね合わせてシールした後に液晶注入封止し、支持基板の分離を行った後に、少なくとも表示部の画素開口部の光透過性材料を露出させ、この分離後の超薄型電気光学表示素子基板に透明な支持体を透明接着剤で貼り付け、各超薄型電気光学表示装置に分割することにより得られる。
また、超薄型の半透過型LCDは、電気光学表示素子基板の表示部の画素開口部に相当する部分をエッチングにより除去し、この除去した部分を光透過性材料により埋め込み表面平坦化し、そこに画素表示素子に接続した反射と透過の二領域の画素電極を形成して配向膜形成および配向処理した電気光学表示素子基板内の良品チップに、透明電極形成して配向膜形成および配向処理した対向基板の良品チップを、所定の液晶ギャップを介して重ね合わせてシールした後に液晶注入封止し、支持基板の分離を行った後に、少なくとも表示部の画素開口部の光透過性材料を露出させ、この分離後の超薄型電気光学表示素子基板内の良品チップに透明な支持体の良品チップを透明接着剤で貼り付け、各超薄型電気光学表示装置に分割することにより得られる。
また、超薄型の半透過型LCDは、画素表示素子に接続した反射と透過の二領域の画素電極を形成して配向膜形成および配向処理した電気光学表示素子基板内の良品チップに、透明電極形成して配向膜形成および配向処理した対向基板の良品チップを、所定の液晶ギャップを介して重ね合わせてシールした後に液晶注入封止し、支持基板の分離を行った後に、この分離後の超薄型電気光学表示素子基板内に透明な支持体を透明接着剤で貼り付け、各超薄型電気光学装置に分割することにより得られる。
また、超薄型の半透過型LCDは、画素表示素子に接続した反射と透過の二領域の画素電極を形成して配向膜形成および配向処理した電気光学表示素子基板内の良品チップに、透明電極形成して配向膜形成および配向処理した対向基板の良品チップを、所定の液晶ギャップを介して重ね合わせてシールした後に液晶注入封止し、支持基板の分離を行った後に、この分離後の超薄型電気光学表示素子基板内の良品チップに透明な支持体の良品チップを透明接着剤で貼り付け、各超薄型電気光学表示装置に分割することにより得られる。
また、超薄型の半透過型LCDは、分離後の超薄型電気光学表示素子基板に透明な支持体を透明接着剤で貼り付けた後、電気光学表示素子基板の表示部の画素開口部に相当する部分をエッチングにより除去し、この除去した部分を光透過性材料により埋め込み表面平坦化し、さらにそこに画素表示素子に接続した反射と透過の二領域の画素電極を形成して配向膜形成および配向処理した電気光学表示素子基板に、透明電極形成して配向膜形成および配向処理した対向基板を、所定の液晶ギャップを介して重ね合わせてシールし、各超薄型電気光学表示装置に分割後に液晶注入封止することにより得られる。これにより、光透過率が低く、十分に光透過しにくい超薄型電気光学表示素子基板の表示部の画素開口部を光透過性材料により形成した超薄型の半透過型LCDが得られる。
また、超薄型の半透過型LCDは、分離後の超薄型電気光学表示素子基板に透明な支持体を透明接着剤で貼り付けた後、電気光学表示素子基板の表示部の画素開口部に相当する部分をエッチングにより除去し、この除去した部分を光透過性材料により埋め込み表面平坦化し、さらにそこに画素表示素子に接続した反射と透過の二領域の画素電極を形成して配向膜形成および配向処理した電気光学表示素子基板内の良品チップに、透明電極形成して配向膜形成および配向処理して切断した対向基板の良品チップを、所定の液晶ギャップを介して重ね合わせてシールし、液晶注入封止した後に各超薄型電気光学表示装置に分割することにより得られる。
また、超薄型の半透過型LCDは、分離後の超薄型電気光学表示素子基板に透明な支持体を透明接着剤で貼り付けた後、電気光学表示素子基板の表示部の画素開口部に相当する部分をエッチングにより除去し、この除去した部分を光透過性材料により埋め込み表面平坦化し、さらにそこに画素表示素子に接続した反射と透過の二領域の画素電極を形成して配向膜形成および配向処理した電気光学表示素子基板内の良品チップに、透明電極形成して配向膜形成および配向処理して切断した対向基板の良品チップを、所定の液晶ギャップを介して重ね合わせてシールし、各超薄型電気光学表示装置に分割した後に液晶注入封止することにより得られる。
あるいは、超薄型の半透過型LCDは、分離後の超薄型電気光学表示素子基板に透明な支持体を透明接着剤で貼り付けた後、電気光学表示素子基板の表示部の画素開口部に相当する部分をエッチングにより除去し、この除去した部分を光透過性材料により埋め込み表面平坦化し、さらにそこに画素表示素子に接続した反射と透過の二領域の画素電極を形成して配向膜形成および配向処理して切断した電気光学表示素子基板の良品チップに、透明電極形成して配向膜形成および配向処理して切断した対向基板の良品チップを、所定の液晶ギャップを介して重ね合わせてシールし、液晶注入封止することにより得られる。
上記本発明の電気光学表示装置の製造方法において、単結晶半導体層の電気光学表示素子基板の表示部の画素表示素子に陰極、有機EL発光層および陽極を形成し、耐湿性透明樹脂により封止した後に支持基板の分離を行い、分離後の超薄型電気光学表示素子基板に支持体を接着剤で貼り付け、各超薄型電気光学表示装置に分割することにより、超薄型電気光学表示装置としての超薄型の上面発光型有機ELが得られる。
あるいは、超薄型の上面発光型有機ELは、単結晶半導体層の電気光学表示素子基板の表示部の画素表示素子に陰極、有機EL発光層および陽極を形成し、耐湿性透明樹脂により封止した後に支持基板の分離を行い、分離後の超薄型電気光学表示素子基板内の良品チップに良品の支持体チップを接着剤で貼り付け、各超薄型電気光学表示装置に分割することにより得られる。
また、上記本発明の超薄型電気光学表示装置の製造方法において、分離後の超薄型電気光学表示素子基板に支持体を接着剤で貼り付けた後、電気光学表示素子基板の表示部の画素表示素子に陰極、有機EL発光層および陽極を形成し、耐湿性透明樹脂により封止した後に各超薄型電気光学表示装置に分割することにより、超薄型の上面発光型有機ELが得られる。
一方、超薄型電気光学表示装置としての超薄型の下面発光型有機ELは、上記本発明の電気光学表示装置の製造方法において、電気光学表示素子基板の表示部の画素開口部に相当する部分をエッチングにより除去し、この除去した部分を光透過性材料により埋め込み表面平坦化し、この上に画素表示素子に接続した陽極、有機EL発光層および陰極を形成し、耐湿性樹脂により封止した後に支持基板の分離を行い、少なくとも表示部の画素開口部の光透過性材料を露出させ、この分離後の超薄型電気光学表示素子基板に透明な支持体を透明接着剤で貼り付け、各超薄型電気光学表示装置に分割することにより得る。これにより、光透過率が低く、十分に光透過しにくい超薄型電気光学表示素子基板の表示部の画素開口部を光透過性材料により形成した超薄型の下面発光型有機ELが得られる。
あるいは、超薄型の下面発光型有機ELは、電気光学表示素子基板の表示部の画素開口部に相当する部分をエッチングにより除去し、この除去した部分を光透過性材料により埋め込み表面平坦化し、この上に画素表示素子に接続した陽極、有機EL発光層および陰極を形成し、耐湿性樹脂により封止した後に前記支持基板の分離を行い、少なくとも表示部の画素開口部の光透過性材料を露出させ、この分離後の超薄型電気光学表示素子基板内の良品チップに透明な支持体の良品チップを透明接着剤で貼り付け、各超薄型電気光学表示装置に分割することにより得られる。
また、下面発光型有機ELは、上記本発明の超薄型電気光学表示装置の製造方法において、分離後の超薄型電気光学表示素子基板に透明な支持体を透明接着剤で貼り付けた後、電気光学表示素子基板の表示部の画素開口部に相当する部分をエッチングにより除去し、この除去した部分を光透過性材料により埋め込み表面平坦化し、この上に画素表示素子に接続した陽極、有機EL発光層および陰極を形成し、耐湿性樹脂により封止した後に各超薄型電気光学表示装置に分割することにより得る。これにより、光透過率が低く、十分に光透過しにくい超薄型電気光学表示素子基板の表示部の画素開口部を光透過性材料により形成した超薄型の下面発光型有機ELが得られる。
ここで、対向基板の、超薄型電気光学表示素子基板の表示領域内における画素開口部の周辺領域及び超薄型電気光学表示素子基板の周辺回路領域全域に対応する領域の液晶側に白色系反射膜を形成した方が望ましい。これにより、画素開口部以外の領域の対向基板には強い入射光を反射させて不要なパネル温度上昇を防ぐことができる。
また、透明支持基板表面の、超薄型電気光学表示素子基板の表示領域内における画素開口部の周辺領域及び超薄型電気光学表示素子基板の周辺回路領域全域に対応する領域に黒色系低反射膜を形成した方が好ましい。これにより、裏面からの光入射を防止することができる。
超薄型の反射型LCDや上面発光型有機ELでは、画素表示部の反射電極下の単結晶半導体層にも表示回路以外のメモリー回路などを含む周辺回路の一部を形成することで、集積度を高めて高精細、高機能、高品質で安価な超薄型電気光学表示装置が実現する。
また、単結晶半導体層に多層配線構造の周辺回路或いは表示回路及び周辺回路を形成することで、集積度を高めて高精細、高機能、高品質で安価な超薄型電気光学表示装置が実現する。
更に、シール領域の単結晶半導体層にも周辺回路を形成することで、LCDパネルサイズのシュリンクによるウエーハ1枚当たりの取り個数が増加してコストダウンが実現する。
ところで、例えば単結晶Si層の格子定数と異なり、前記単結晶Si層に歪みを印加する歪み印加半導体のシリコンゲルマニウム(以後、SiGeと称する)層を多孔質Si層上に形成した後に、半導体エピタキシャル成長により歪み印加半導体のSiGe層をシードに歪みチャンネル層の単結晶Si層を形成、あるいは半導体エピタキシャル成長により単結晶Si基板上に歪み印加半導体のSiGe層を形成した後に、半導体エピタキシャル成長により歪み印加半導体のSiGe層をシードに歪みチャンネル層の単結晶Si層を形成、あるいは絶縁層上に歪み印加半導体のSiGe層を形成し、歪み印加半導体のSiGe層をシードに歪みチャンネル層の単結晶Si層を形成することにより、歪みチャネル半導体層に歪みをかけるとそのバンド構造が変化し、その結果、縮退が解けて電子散乱が抑制され、更に電子移動度を高めることが出来るので、従来の無歪みチャンネル層の単結晶Si層に比べ約1.76倍の大幅な高い電子移動度が実現し、高い電子・正孔移動度で高い駆動能力を有するMOSTFTの表示部及び周辺回路からなる高性能、高精細、高品質の超薄型電気光学表示装置が可能となる。
このときに、歪み印加半導体層中のゲルマニウム濃度は、多孔質Si層の接触面から、あるいは単結晶Si基板の接触面から、あるいは絶縁層の接触面から徐徐に増加して歪み印加半導体層のSiGe層表面で所望濃度例えばGe濃度20〜30%となる傾斜組成とすると、所望の大幅な高い電子移動度が実現する。
なお、本発明の超薄型電気光学表示装置の製造方法において、分離は、紫外線照射硬化型テープ、特に糊残りのない帯電防止の紫外線照射硬化型テープにより保持した状態で行うことが望ましい。紫外線照射硬化型テープは粘着力が強いため、この紫外線照射硬化型テープにより強固に保持および表面保護した状態で、分離を行うことができる。また、紫外線照射硬化型テープは紫外線の照射によって粘着力が弱まり剥離しやすくなるため、分離後は糊残りなく容易に除去することができる。さらに、帯電防止の紫外線照射硬化型テープであるため、電気光学表示素子基板内に形成した半導体デバイスが分離または剥離時に静電気ダメージを受けるのを防止することができる。なお、分離には、用途に応じて糊残りのない帯電防止の熱膨張剥離型粘着剤のテープを用いてもよい。
また、本発明の第2の超薄型電気光学表示装置の製造方法において、種子基板に形成する多孔質半導体層は、支持基板に形成する多孔質半導体層よりも高い多孔率である方が望ましい。更に、本発明の第2の超薄型電気光学表示装置の製造方法において、種子基板に形成する多孔質半導体層は、支持基板に形成する多孔質半導体層よりも厚くする方が望ましい。これにより、種子基板と支持基板の多孔質半導体層の多孔率と厚み調整を緩和でき、表示素子および周辺回路の形成プロセス中、単結晶半導体層が支持基板に形成した多孔質半導体層の熱膨張の悪影響例えば反り歪を受けるのを防止することができる。
また、本発明の第2,4,5の超薄型電気光学表示装置の製造方法において、種子基板分離した後の超薄型SOI層を含む支持基板表面の周辺部をC面取りする方が好ましい。これにより、二重多孔質半導体層分離法のみならず、二重イオン注入層分離法、多孔質・イオン注入層分離法においても、種子基板分離した後の超薄型SOI層を含む支持基板表面の周辺部をC面取りすることで、周辺部の超薄型SOI層などの欠け、クラック、割れを防止することが出来る。
なお、C面取りの角度と幅は任意に設定でき、砥石、ダイヤモンドホイール、レーザーなどで行うのが好ましい。更に、必要に応じてSiダストやマイクロクラックを除去する為に、フッ酸系エッチャントでライトエッチングしてもよい。
また、本発明の第2の超薄型電気光学表示装置の製造方法において、多孔質半導体層を介して単結晶半導体層形成した種子基板の直径を、多孔質半導体層を介して単結晶半導体層及び絶縁層形成した支持基板の直径よりも大きく或いは小さくして貼り合わせた後に、高圧流体ジェット噴射或いはレーザーウオータージェット噴射を真横方向又は斜目方向から種子基板の多孔質半導体層に当てて種子基板を分離し、種子基板分離後の超薄型SOI層を含む支持基板表面の周辺部をC面取りする方が望ましい。これにより、高圧流体ジェット噴射噴射或いはレーザーウオータージェット噴射を真横方向又は斜目方向から種子基板の多孔質半導体層に当てて種子基板を分離すると同時に、支持基板の多孔質半導体層への高圧流体ジェット噴射の衝撃力を弱めるので、支持基板の多孔質半導体層から支持基板が分離することはない。
ところで、SOI構造を構成する絶縁層は、少なくとも酸化シリコン膜、酸窒化シリコン膜、酸化シリコンと窒化シリコンとの積層膜、窒化シリコン膜、酸化シリコンと窒化シリコンと酸化シリコンとを順に積層した積層膜、および、酸化アルミニウム膜のうち少なくとも一種を含むものとするのが望ましいが、特に窒化系シリコン膜を含むものとするのが望ましい。これにより、単結晶半導体層への表示素子および周辺回路の形成プロセス中に、支持基板側から単結晶半導体層への特性悪化元素例えばハロゲン元素の浸透を防止することができる。また、この表示素子および周辺回路の形成プロセス中、単結晶半導体層が、支持基板に形成した多孔質半導体層の熱膨張の悪影響例えば反り歪を受けるのを防止することができる。
更に、分離後のSOI構造の絶縁層下の単結晶半導体層及び多孔質半導体層をエッチングする際に窒化系シリコン膜がエッチングストッパーの作用をするので、エッチングムラのない超薄型SOI構造の超薄型電気光学表示素子基板が得られる。
本発明の超薄型電気光学表示装置の製造装置は、回転中の基板の分離層に出力部から照射するレーザー光とウオータージェットを組み合わせたレーザーウオータージェットを当てて分離することにより超薄型電気光学表示装置を得るものである。
この製造装置によれば、水と空気の境界面でレーザー光が完全に反射することを利用し、任意の直径のウオータージェットがレーザー光を全反射して平行にガイドし、冷却しつつこのレーザー光の吸収による熱加工やアブレーション加工であり、狙った分離層から正確に分離することが可能となる。
本発明の超薄型電気光学表示装置の製造装置は、回転中の基板の分離層に出力部から照射するレーザー光を当てて分離することにより超薄型電気光学表示装置を得るものである。
この製造装置によれば、任意の直径のレーザー光を精度良く分離層に照射できるので、レーザー光の吸収による熱加工やアブレーション加工、さらにレーザー光の多光子吸収改質加工などで、狙った分離層から正確に分離することが可能となる。この時に、必要に応じて紫外線照射硬化型テープなどの保持手段を介した流体冷却システムにより、基板を冷却しながらレーザー加工してもよい。
本発明の超薄型電気光学表示装置の製造装置は、回転中の基板の分離層に出力部の微細ノズル径とガードリングストッパのスリット孔の幅で制御した高圧流体ジェット噴射或いはレーザーウオータージェット噴射を当てて分離することにより超薄型電気光学表示装置を得るものである。
この製造装置によれば、任意の直径の高圧流体ジェット或いはレーザーウオータージェットを精度良く分離層に噴射できるので、狙った分離層から正確に分離することが可能となる。
本発明により、以下の効果を奏することができる。
(1)本発明の多孔質半導体層分離法では、単結晶半導体からなる支持基板に多孔質半導体層および単結晶半導体層を形成し、単結晶半導体層に表示部および周辺回路を形成してから、単結晶半導体層を多孔質半導体層において支持基板から分離し、この分離後の超薄型の電気光学表示素子基板に支持体を貼り合わせ、各超薄型電気光学表示装置に分割することにより、高い電子・正孔移動度を有した超薄型単結晶半導体からなる電気光学表示素子を用いた高輝度、高精細かつ高機能な透過型LCD、反射型LCD、半透過型LCD,上面発光型有機EL、下面発光型有機ELなどの超薄型電気光学表示装置を、歩留良く、高い生産性で安価に製造することができる。
(2)本発明のイオン注入層分離法では、単結晶半導体からなる支持基板に表示部および周辺回路を形成し、支持基板にイオン注入層を形成し、剥離用アニール処理を行い、支持基板をイオン注入層の歪部から分離し、分離後の超薄型の電気光学表示素子基板に支持体を貼り付けた後、各超薄型電気光学表示装置に分割することにより、高い電子・正孔移動度を有した超薄型単結晶半導体からなる電気光学表示素子を用いた高輝度、高精細かつ高機能な透過型LCD、反射型LCD、半透過型LCD,上面発光型有機EL、下面発光型有機ELなどの超薄型電気光学表示装置を、歩留良く、高い生産性で安価に製造することができる。
(3)本発明の二重多孔質半導体層分離法または多孔質半導体層・イオン注入層分離法では、単結晶半導体からなる支持基板上に超薄型SOI層を形成し、この超薄型SOI層の単結晶半導体層に表示部および周辺回路を形成してから、単結晶半導体層を含む超薄型SOI層を多孔質半導体層において支持基板から分離し、この分離後の超薄型SOI構造の電気光学表示素子基板に支持体を貼り合わせ、各超薄型電気光学表示装置に分割することにより、高い電子・正孔移動度を有した単結晶半導体層からなる超薄型SOI層構造の電気光学表示素子を用いた高輝度、高精細かつ高機能な透過型LCD、反射型LCD、半透過型LCD,上面発光型有機EL、下面発光型有機ELなどの超薄型電気光学表示装置を、歩留良く、高い生産性で安価に製造することができる。
(4)本発明の二重イオン注入層分離法では、単結晶半導体からなる支持基板上に超薄型SOI層を形成し、この超薄型SOI層の単結晶半導体層に表示部および周辺回路を形成し、さらに支持基板にイオン注入層を形成し、剥離用アニール処理後に単結晶半導体層を含む超薄型SOI層をイオン注入層の歪部において支持基板から分離し、この分離後の超薄型SOI構造の電気光学表示素子基板に支持体を貼り合わせ、各超薄型電気光学表示装置に分割することにより、高い電子・正孔移動度を有した単結晶半導体層からなる超薄型SOI層構造の電気光学表示素子を用いた高輝度、高精細かつ高機能な透過型LCD、反射型LCD、半透過型LCD,上面発光型有機EL、下面発光型有機ELなどの超薄型電気光学表示装置を、歩留良く、高い生産性で安価に製造することができる。
(5)画素表示部の反射電極下の単結晶半導体層にも表示部のみならずメモリー回路含む周辺回路の一部を形成、あるいはシール領域の単結晶半導体層にも周辺回路を形成、更に単結晶半導体層に多層配線構造の周辺回路または表示部及び周辺回路を形成することで、LCDパネル内周辺回路の集積度が高まり、外付け周辺IC機能を取り込むことで、高機能化及びコストダウンが実現する。
(6)例えば単結晶Si層の格子定数と異なり、前記単結晶Si層に歪みを印加する歪み印加半導体のSiGe層を多孔質Si層上に形成した後に、半導体エピタキシャル成長により歪み印加半導体のSiGe層をシードに歪みチャンネル層の単結晶Si層を形成、あるいは半導体エピタキシャル成長により単結晶Si基板上に歪み印加半導体のSiGe層を形成した後に、半導体エピタキシャル成長により歪み印加半導体のSiGe層をシードに歪みチャンネル層の単結晶Si層を形成、あるいは絶縁層上に歪み印加半導体のSiGe層を形成し、歪み印加半導体のSiGe層をシードに歪みチャンネル層の単結晶Si層を形成することにより、歪みチャネル半導体層に歪みをかけるとそのバンド構造が変化し、その結果、縮退が解けて電子散乱が抑制され、更に電子移動度を高めることが出来るので、従来の無歪みチャネル層の単結晶半導体層に比べ約1.76倍の大幅な電子移動度の向上を達成した、高い電子・正孔移動度で高い駆動能力を有するMOSTFTの表示部及び周辺回路が実現するので、高性能、高精細、高品質の超薄型電気光学表示装置が実現する。
この時に、歪み印加半導体層中のゲルマニウム濃度は、多孔質Si層の接触面から、あるいは単結晶Si基板の接触面から、あるいは絶縁層の接触面から徐徐に増加して前記歪み印加半導体層表面で所望濃度例えば20〜30%となる傾斜組成とすることで、所望の大幅な電子移動度の向上が実現する。
(7)分離した種子基板や支持基板は再使用できるので、コストダウンが可能である。
(8)二重多孔質半導体層分離法において、種子基板に形成する単結晶半導体層の厚みを、支持基板に形成する単結晶半導体層の厚みと同等以下とすることによって、デバイスプロセス中の多孔質半導体層の酸化による膨張などにより、デバイス作製する単結晶半導体層への歪み低減または防止が可能となり、歩留および品質が向上する。
(9)支持基板の分離を、糊残りのない帯電防止のUVテープにより対向基板および支持基板を保持した状態で行うことによって、対向基板および支持基板を強力に保持し、また対向基板および支持基板の表面を保護した状態で分離し、支持体に貼り付けた後に各超薄型電気光学表示装置に分割するため、分割時の割れ、欠け、クラックの発生をさらに防止することができる。また、このとき、UVテープに帯電防止機能があることによって支持基板上の表示部および周辺回路の静電気ダメージによる特性不良発生を防止することができる。さらに、分離後はUV照射硬化によって糊残りなく容易にUVテープを除去することができるため、より品質および生産性を高めることができる。
更に、不要な多孔質Si層などのエッチング時にも保護層として作用し、超薄型電気光学表示素子基板周辺部の欠け、クラック、割れなどを防止することが出来る。
(10)各製法において、支持基板の分離を、各超薄型電気光学表示装置に分割する際の分割領域内の分割線に沿って単結晶半導体層から少なくとも多孔質半導体層またはイオン注入層の歪部まで溝を形成した後に行うことによって、支持基板から分離される超薄型単結晶半導体層または超薄型SOI層構造の電気光学表示素子基板層が予め分割されるため、高圧流体ジェット噴射剥離法またはレーザー加工剥離法またはレーザーウオータージェット加工剥離法などによる支持基板の分離が容易となる。これにより、各超薄型の電気光学表示装置への分割時の割れ、欠け、クラックの発生を防止することが出来て、歩留、品質が向上し、コストダウンが実現する。
特に、溝形成した場合はその内部が紫外線照射硬化型接着剤で充填されるので、分離層からの分離時のストレスによる超薄型電気光学表示素子基板周辺部の欠け、クラック、割れなどを防止することが出来る。
(11)二重多孔質半導体層分離法において、多孔質半導体層を介して単結晶半導体層を形成した種子基板の直径を、多孔質半導体層を介して単結晶半導体層を形成した支持基板の直径よりも若干小さくするか又は大きくすることにより、高圧流体ジェット噴射を真横方向又は斜目方向から種子基板の多孔質半導体層に衝突させて種子基板を分離させるが、支持基板の多孔質半導体層には高圧流体ジェット噴射が直接当たらないので、支持基板が分離することはない。
これにより、支持基板の多孔質半導体層の多孔率と厚み調整を緩和でき、表示部および周辺回路の形成プロセス中、単結晶半導体層が支持基板に形成した多孔質半導体層の熱膨張の悪影響例えば反り歪を受けるのを防止することができる。
(12)二重多孔質半導体層分離法、二重イオン注入層分離法及び多孔質半導体層・イオン注入層分離法において、種子基板分離した後に、超薄型SOI層含む支持基板表面の周辺部をC面取りすることで、その超薄型SOI層などの欠け、クラック、割れを防止するので歩留、品質が向上してコストダウンが実現する。
(13)多孔質半導体層またはイオン注入層からの分離において、回転中の多孔質半導体層または剥離アニール後のイオン注入層の歪部への気体、液体、または気体と液体との混合体の高圧流体ジェットの噴射、または多孔質半導体層またはイオン注入層へのレーザー加工またはレーザーウオータージェット加工により行うことで、高精度な分離を効率良く行うことができる。
(14)絶縁層に窒化系Si膜を含むものとすることによって、この窒化系Si膜が支持基板分離後の剥離残りエッチング時のエッチングストッパーとして機能するため、エッチングむらを防止することが出来る、また、LCD組立時や半導体デバイスプロセス中に、支持基板側から単結晶半導体層への特性悪化元素例えばハロゲン元素の浸透を防止することができる。さらに、半導体デバイスプロセス中、単結晶半導体層が支持基板に形成した多孔質半導体層の膨張の影響を受けて反り歪みするのを低減または防止できるので歩留、品質が向上する。
(15)超薄型電気光学表示素子基板の表示領域の画素開口部の単結晶半導体層を除去した後、絶縁膜および遮光性金属膜をそれぞれ順に形成してから光透過性材料を埋め込み表面平坦化することによって、遮光性金属膜の遮光作用により、特に黒色系金属膜の場合にはその低反射性によって、強い入射光による表示素子への漏れ光によるリーク電流を防止できるため、画質を向上させることができる。
このとき、各画素開口部内壁の遮光性金属膜をアース電位にしておくことで、強い入射光による各部のチャージアップを防止できるので、更に表示素子のリーク電流が防止され、高輝度、高精細、高機能な超薄型電気光学表示素子基板によるプロジェクタ用透過型LCDが実現できる。
(16)超薄型電気光学表示素子基板の表示領域の単結晶半導体層の画素開口部に透明樹脂、ガラス、SiOなどの高透過率で紫外線耐光性の透光性材料を埋め込んでいるため、光透過率の高い紫外線耐光性の超薄型電気光学表示素子基板によるプロジェクタ用透過型LCDが実現できる。
(17)分離した超薄型電気光学表示素子基板に光学特性を満足する熱伝導率が1(W/m・K)以上の高熱伝導性ガラス例えば石英ガラス、透明結晶化ガラス(ネオセラム、クリアセラム、ゼロデュアなど)、更に高い熱伝導性ガラス例えば高透光性セラミック多結晶体{酸化物結晶体の電融MgO、焼結MgO、Y、Gd、CaO(カルシア)、AL(サファイア)、BeO(ベリリア)、ZrO、PbO、TiO2、多結晶サファイアなど、または複酸化物結晶体のYAG(Yttrium Aluminum Garnet)、MgAl(スピネル)、LiNbO、BaTiO、Bi12GeO20、SrTiO、3Al・2SiO、Al・SiO、CaCO、ZrSiO、(Pb,La)(Zr,Ti)Oなど}、CaF((フッ化カルシウム)、気相合成ダイヤモンド膜コートした高透光性セラミック多結晶体及び透明結晶化ガラス、水晶などの透明な基板を耐光性の透明接着剤で貼り合せることで、強い入射光に対して高い熱放散効果を発揮して高輝度化、高精細化、長寿命化を実現し、品質及び信頼性を高めたプロジェクタ用透過型LCDを実現できる。
尚、対向基板、入射側の低反射膜形成の防塵ガラス、出射側の低反射膜形成の防塵ガラスにも前記高熱伝導性ガラスを使用すること、たとえば、入射側より低反射膜形成の単結晶サファイア防塵ガラスと単結晶サファイアの対向基板と液晶層と超薄型電気光学表示素子基板と単結晶サファイアの支持基板と低反射膜形成の単結晶サファイア防塵ガラスの構造として相互を耐光性の透明接着剤で貼り合せることで、更に高い熱放散効果を期待できる。
(18)プロジェクタ用反射型LCDの場合は対向基板材、入射側の低反射膜形成の防塵ガラス材として上記同様の光学特性を満足する熱伝導率が1(W/m・K)以上の高熱伝導性ガラス例えば石英ガラス、透明結晶化ガラス(ネオセラム、クリアセラム、ゼロデュアなど)、更に高い熱伝導性ガラス例えば高透光性セラミック多結晶体{酸化物結晶体の電融MgO(立方晶、等軸六方晶)、焼結MgO(立方晶)、Y、Gd、CaO(カルシア)、AL(六方晶サファイア)、BeO(ベリリア)、ZrO、多結晶サファイア、PbO、TiOなど、または複酸化物結晶体のYAG(Yttrium Aluminum Garnet)、MgAl(スピネル;71.8Al,28.2MgO)、LiNbO、BaTiO、Bi12GeO20、SrTiO、3Al・2SiO、Al・SiO、CaCO、ZrSiO、(Pb,La)(Zr,Ti)Oなど}、CaF((フッ化カルシウム)、気相合成ダイヤモンド膜コートした高透光性セラミック多結晶体及び透明結晶化ガラス、水晶などの透明基板を耐光性の透明接着剤で貼り合せることで、強い入射光に対して高い熱放散効果を発揮して高輝度化、高精細化、長寿命化を実現し、品質及び信頼性を高めることが出来る。たとえば、入射側より低反射膜形成した複屈折無しのYAG或いはスピネルの防塵ガラスとYAG或いはスピネルの対向基板と液晶層と超薄型電気光学表示素子基板と金属支持基板の構造とし、低反射膜形成したYAG或いはスピネルの防塵ガラスとYAG或いはスピネルの対向基板を耐光性の透明接着剤で貼り合わせ、且つ超薄型電気光学表示素子基板と金属支持基板を高熱伝導性及び導電性接着剤で貼り合わせることで高い熱放散効果を期待できる。
(19)集光レンズとして機能するマイクロレンズアレイ形成した対向基板を重ね合わせた高精度な膜厚の超薄型電気光学表示素子基板に、フィールドレンズとして機能するマイクロレンズアレイ形成した透明支持基板を貼り合せるデュアルマイクロレンズ構造は、従来のデュアルマイクロレンズ構造よりも高精度な二重のマイクロレンズ機能で集光させて光源光の利用効率を高めて画素の実効開口率を最高度まで高めることが出来るので、更なる高輝度、高精細、長寿命の超薄型電気光学表示素子基板によるプロジェクタ用透過型LCDが実現できる。
(20)集光レンズとして機能するマイクロレンズアレイ周囲に反射膜形成した対向基板を重ね合わせた高精度な膜厚の超薄型電気光学表示素子基板に、フィールドレンズとして機能するマイクロレンズアレイ周囲に低反射遮光膜形成した透明支持基板を貼り合せるデュアルマイクロレンズ構造は、高精度な二重のマイクロレンズ機能で集光させて光源光の利用効率を高めて画素の実効開口率を最高度まで高め、且つ不要な入射光及び反射光を除去するので、更なる高輝度、高コントラスト、高精細、長寿命の超薄型電気光学表示素子基板によるプロジェクタ用透過型LCDが実現できる。
(21)上記のように得られた直視型で超薄型の透過型LCD、反射型LCD、半透過型LCD、上面発光型有機EL、下面発光型有機ELなどを用いることで、腕時計、名刺、カード、眼鏡、切手やヘッドマウントタイプの超薄型電気光学表示装置と、これによる超薄型デジタルスチルカメラ、超薄型デジタルムービーカメラ、超薄型カムコーダー、超薄型音響機器(CD、MDなど)、超薄型携帯電話、超薄型携帯テレビ、超薄型テレビモニターなどの超薄型、超小型、超軽量のエレクトロニクス製品が実現可能となる。さらに、高輝度、高精細、高機能で超薄型の透過型あるいは反射型LCDにより超薄型、超小型、超軽量のデータ/AV(Audio Visual)用プロジェクタLCD製品が実現可能となる。
(A)多孔質半導体層分離法
本実施形態においては、多孔質シリコン(以下、「Si」と称す。)層を使用した多孔質半導体層分離法による超薄型電気光学表示装置の製造方法について説明する。図1から図17は、本発明の実施の形態における多孔質Si層分離法による超薄型電気光学表示装置の製造工程図である。
(1)支持基板としての単結晶Si基板10に陽極化成法で多孔質Si層(低多孔質Si層11a・高多孔質Si層11b・低多孔質層Si層11c)を形成する(図1参照)。
[1]まず、例えば12インチφ、1.2mm厚のp型単結晶Si(抵抗率0.01〜0.02Ω・cm)基板(以下「Si基板」と称す)10に、モノシランガス、ジボランガスのCVD法によりボロン1×1019atoms/cm3程度の濃度でp型不純物を添加し、約5μm厚の高濃度のエピタキシャル成長の単結晶Si層(後述する低多孔質層Si層11aに相当する)を形成する。
[2]この高濃度層表面に、モノシランガス、ジボランガスのCVD法によりボロン5×1014atoms/cm3程度の濃度でp型不純物を添加し、約20μm厚の低濃度のエピタキシャル成長の単結晶Si層(後述する高多孔質Si層11bに相当する)を形成する。
[3]さらに、この低濃度層表面に、モノシランガス、ジボランガスのCVD法によりボロン5×1019atoms/cm3程度の濃度でp型不純物を添加し、約5μm厚の高濃度のエピタキシャル成長の単結晶Si層(後述する低多孔質Si層11cに相当する)を形成する。
なお、CVD法での単結晶Si層形成には、水素化物原料のモノシラン(SiH4)以外に、同じく水素化物原料のジシラン(Si26)、トリシラン(Si38)、テトラシラン(Si410)や、ハロゲン化物原料のジクロルシラン(SiH2l2)、トリクロルシラン(SiHCl3)、四塩化ケイ素(SiCl4)などの原料ガスを用いることができる。また、単結晶Si層の形成方法としては、CVD法に限らず、MBE法、スパッター法等でもよい。
[4]その後、陽極化成法により、例えば電解液に50%フッ化水素溶液とエチルアルコールとを2:1の体積割合で混合した混合液を用い、例えば約10mA/cm2の電流密度で5〜10分間電流を流し、高濃度層に多孔率の低い低多孔質Si層11a,11c、低濃度層に多孔率の高い高多孔質Si層11bを形成する。
なお、陽極化成法におけるSiの溶解反応ではフッ化水素溶液中のSiの陽極反応には正孔が必要であるため、基板には多孔質化しやすいP型Siを用いるのが望ましいが、これに限るものではない。
また、このように、陽極化成法により多孔質層を形成する場合は、多孔質層を多孔率の異なる複数の層で構成することができる。例えば、上記のように、単結晶Si基板10上に第1の低多孔質Si層11a、高多孔質Si層11b、第2の低多孔質Si層11cを順に形成した3層構造とするほか、単結晶Si基板10の上に高多孔質Si層11bと低多孔質Si層11cとを順に形成した2層構造としてもよい。
このとき、高多孔質Si層11bの多孔率は40〜80%の範囲で、低多孔質Si層11a,11cの多孔率は10〜30%の範囲とする。このように異なる多孔率の複数の層のそれぞれの厚みは、陽極化成時の電流密度および時間や、陽極化成時の化成溶液の種類または濃度を変えることで任意に調整することができる。
なお、支持基板としては、CZ(Czochralski)法、MCZ(Magnetic FieldApplied Czochralski)法やFZ(Floating Zone)法などで作成された単結晶Si基板のみならず、基板表面が水素アニール処理された単結晶Si基板、あるいはエピタキシャル単結晶Si基板などを用いることができる。もちろん、単結晶Si基板に代えて単結晶SiGe基板、さらにSiC基板、GaAs基板やInP基板等の単結晶化合物半導体基板を用いることもできる。
(2)多孔質Si層(低多孔質Si層11c)上にエピタキシャル成長の単結晶Si層12を形成する(図2参照)。
[1]まず、CVDエピタキシャル成長装置内において、水素雰囲気中1000〜1100℃程度でプリベークを行い、低多孔質Si層11cの表面の孔を封止して表面を平坦化する。水素アニールは、1050℃で0.0013nm/min、1100℃で0.0022nm/minのエッチング速度で行う。
[2]この後、1020℃まで降温し、モノシランガスなどを原料ガスとするCVDを行い、所定の膜厚、例えば5〜10μm厚のエピタキシャル成長の単結晶Si層12を形成する。
なお、CVD法での単結晶Si層形成には、水素化物原料のモノシラン(SiH4)以外に、同じく水素化物原料のジシラン(Si26)、トリシラン(Si38)、テトラシラン(Si410)や、ハロゲン化物原料のジクロルシラン(SiH2Cl2)、トリクロルシラン(SiHCl3)、四塩化ケイ素(SiCl4)などの原料ガスを用いることができる。また、単結晶Si層の形成方法としては、CVD法に限らず、MBE法、スパッター法等でもよい。
ところで、電子移動度を高める手段のひとつとして、チャネル半導体層に歪みをかける技術が知られている。
これはチャネル半導体層に歪みをかけると、そのバンド構造が変化し、その結果、縮退が解けて電子散乱が抑制されるので電子移動度を高めることが出来る。
具体的には、単結晶Si基板上にSiよりも格子定数の大きい材料からなる混晶層の歪み印加半導体層、例えば、Ge濃度20〜30%のSiGe混晶層(以下、SiGe層と称する)を形成し、このSiGe層上にチャネル半導体層としての単結晶Si層を形成すると、格子定数の違いにより、歪みのかかった単結晶Si層(以下、歪みチャネル層と称する)が形成される。この歪みチャネル層を用いると、無歪みチャネル層を用いた場合に比べ約1.76倍の大幅な電子移動度の向上を達成できることが報告されている。(J.Welser,J.L.Hoyt,S.Takagi,and J.F.Gibbons,IEDM94-373)
そこで、例えば、Ge濃度20〜30%のSiGe層である歪み印加半導体層としての単結晶Si層12を形成し、その上に歪みチャネル層としての単結晶Si層13を形成すると、従来の無歪みチャネル層の単結晶Si層に比べ約1.76倍の大幅な電子移動度の向上を達成したMOSTFTの表示部及び周辺回路が実現するので、高性能、高精細、高品質の超薄型電気光学表示装置が実現する。
このGe組成比は大きい方が良く、0.2を大きく下回る場合はMOSTFTの移動度の顕著な向上は期待できず、また、0.5を大きく超える場合はSiGe層表面凹凸の増加や膜質低下等の問題があり、0.3程度が好ましい。
また、Ge濃度はSiGe層である歪み印加半導体層としての単結晶Si層12の中で徐徐に増加させ、表面で所望濃度例えばGe濃度20〜30%となる傾斜組成とし、この傾斜組成のSiGe層をシードにSiエピタキシャル成長により歪みチャネル層としての単結晶Si層を形成することが好ましい。
尚、SiGe層の成膜方法としては、CVD法、MBE法等のエピタキシャル成長法や、LPE(Liqud Phase Epitaxy)法等の液相成長法、ポリSiGe層やアモルファスSiGe層の固相成長法などがあるが、Ge組成比の制御が可能な結晶成長方法であれば、他の成長方法でもよい。
また、Si原料としては水素化物原料のモノシラン(SiH4)、ジシラン(Si26)、トリシラン(Si38)、テトラシラン(Si410)や、ハロゲン化物原料のジクロルシラン(SiH2Cl2)、トリクロルシラン(SiHCl3)、四塩化ケイ素(SiCl4)など、Ge原料としてはゲルマン(GeH)、四塩化ゲルマニウム(GeCl)、四フッ化ゲルマニウム(GeF)などが適している。
尚、歪み半導体層としてSiGe層の代わりに、SiCやSiN等のようにSiと他の元素との混晶層、ZnSe層等の2−6族混晶層もしくはGaAsやInP等の3−5族混晶層などの互いに格子定数の異なる材料からなる混晶層でもよい。
(3)反射型LCDを作製する場合(図3〜図6を参照)
[1]汎用技術により超薄型の単結晶Si層12内に、LCDの表示素子としてのTFTや配線などを、周辺回路としてのTFT、ダイオード、抵抗、キャパシタ、コイルや配線等の半導体素子および半導体集積回路のいずれかまたは両方を形成して超薄型の電気光学表示素子基板層を作製する。エピタキシャル成長の単結晶Si層12は、単結晶Si基板同様の高い電子・正孔移動度を有するので液晶周辺駆動回路のみならず、映像信号処理回路、画質補正回路、メモリ回路、CPU(Central Processing Unit)回路やDSP(Digital Signal Processor)回路などを取り込んでもよい。また、同時に、超薄型の電気光学表示素子基板層の周辺回路に接続する半田バンプなどの外部取り出し電極を形成するが、LCDパネル形成後に異方性導電膜接合や超音波接合、半田付けなどでフレキシブル基板との接合やPCB(Printed Circuit Board)へのマウントを行うのが好ましい。
なお、TFT、ダイオード、抵抗、キャパシタ、コイルや配線等については図示を省略している。
尚、外部取り出し電極に半田などのバンプを形成する場合は、対向基板の厚み以下のバンプ高さとすることが好ましい。
この時に、単結晶半導体層に多層配線構造の周辺回路または表示部及び周辺回路を形成することで、集積度を高めて高精細、高機能、高品質で安価な超薄型電気光学表示装置が実現する。
更に、シール領域の単結晶半導体層にも周辺回路を形成することで、LCDパネルサイズのシュリンクによるウエーハ1枚当たりの取り個数が増加してコストダウンが実現する。
また、反射電極下の単結晶半導体層にも表示部のみならず、メモリー回路含む周辺回路の一部を形成することで、集積度を高めて高精細、高機能、高品質で安価な超薄型電気光学表示装置が実現する。
[2]超薄型の電気光学表示素子基板層(単結晶Si層12)内の1パネルごとに、表示用TFTのドレインに接続したアルミニウム、アルミニウム−シリコン合金、アルミニウム・銀合金、銀などの高反射率の白系金属からなる反射電極13aを画素表示部に形成する。そして、少なくとも1パネルごとにポリイミド等の有機系液晶配向膜材料を形成し、バフラビング等の液晶配向処理(以下、「配向処理」と称す。)を行い、必要に応じてIPA(イソプロピルアルコール)等による有機洗浄を行うことにより、有機系の液晶配向膜(以下、「配向膜」と称す。)13bを形成する(図3参照)。
この反射型LCDの場合には、バフラビング等により水平配向(ホモジニアス配列)処理または傾斜配向処理したポリイミド、ポリアミド等の有機系配向膜には正の誘電異方性のTN(Twisted Nematic)モード液晶、垂直配向剤添加した垂直配向(ホメオトロピック配列)処理のポリイミド、ポリアミド等の有機系配向膜には負の誘電異方性のTNモードいわゆるVA(Vertical Alignment;垂直配向)モード液晶、クロム錯体の配向膜にはVAモード液晶の組み合わせが好ましい。
あるいは、特にプロジェクタ用LCDの配向膜13bは、例えばSiOxの斜方蒸着膜或いは指向性スパッタリングにより形成した耐光性の無機系配向膜とし、VAモード液晶の組み合わせで使用するのが好ましい。
尚、PDLC(高分子分散型液晶)、GH(ゲストホスト型液晶)を反射型LCDに使用する場合は、配向膜及び配向処理は不要である。
なお、反射電極13aにおいて、直視用の反射型LCDの場合は適度な光の散乱効果を与え、表示の見易さを改善するために、この電極に適当な凹凸形状を設けておくが、プロジェクタ用の反射型LCDの場合は高平坦性の電極形状とするのが好ましい。
半透過型LCDの場合は、一画素内の反射と透過の二領域を持たせる為に、この反射電極の一部をパターニングし、そこに透明電極を形成する。
例えば、画素開口部の一部に汎用リソグラフィ技術により適度な凹凸形状の感光性樹脂膜を形成し、加熱でリフローした後に、表示用TFTのドレインに接続した高反射率のアルミニウム膜を形成して適度な凹凸形状の反射電極を形成し、アルミニウム膜を含む画素開口部に透明電極を形成することで一画素内に反射と透過の二領域を持たせた画素電極を形成する。
又は、画素開口部に表示用TFTのドレインに接続したITOまたはIZOなどの透明電極を形成し、透明電極の一部に汎用リソグラフィ技術により適度な凹凸形状の感光性樹脂膜を形成し、加熱でリフローした後に、透明電極と接続した高反射率のアルミニウム膜を形成して適度な凹凸形状の反射電極を形成することで一画素内に反射と透過の二領域を持たせた画素電極を形成する。
この透過と反射の画素面積比をコントロールすることにより、透過と反射の光学特性のバランスを取ることができる。
この半透過型LCDの透過表示には透過型LCDと同様にバックライト光源を用い、反射表示には反射型LCDと同様に太陽光を用いるのは言うまでもない。
そして、半透過型LCDではより明るい表示のために、反射画素電極を配線やTFTの上などの不透明領域にも覆い被せて開口率を高め、透明電極を不透明配線がない部分に配置し、全体の開口率を高くするなどの工夫が必要である。
又、反射型LCD及び半透過型LCDでのペーパーホワイトの見栄えを実現する為に、反射光の正反射成分を減らして光を拡散散乱させる機能として、反射電極に形成した凹凸形状の傾斜角度を特定の範囲内に限定し、角度の分布形状を最適化する必要がある。
又、凹凸を規則的に配置すると太陽光下で反射画像に虹色の光干渉が発生し、視認性低下するので、フィボナッチ数列で表される配列を凹凸パターンに適用するなどで凹凸配置をランダム化する必要がある。
なお、この段階で、後に各超薄型電気光学表示装置の1パネルに分割する際の分割領域内の分割線、すなわちスクライブライン内の分割境界線に沿って、単結晶Si層12から少なくとも高多孔質Si層11bまで溝60を形成しておくことが好ましい(図3参照)。このように、溝60を形成しておくことによって、後述の超薄型電気光学表示素子基板層(単結晶Si層12)が予めスクライブラインで分割されるため、支持基板としての単結晶Si基板10からの分離を容易に行うことが可能であるとともに、後述する[5]の工程の分割を容易に行うことが可能となる。溝60は、ドライエッチング(SF6、CF4、Cl+O2、HBr+O2などでのプラズマエッチング、逆スパッタエッチングなど)、ウエットエッチング(HF+H22+H2O混合液,HF+HNO3+CH3COOH混合液などのフッ酸系エッチャント、アルカリ系エッチャントなど)や機械的加工(ブレードダイシング、ダイアモンドカッター、超硬合金カッター、超音波カッターなどによる切り溝)等により、スクライブライン内の任意の幅で単結晶Si層12から少なくとも高多孔質Si層11bまで形成することが好ましい。
[3]超薄型の電気光学表示素子基板層(単結晶Si層12)内の1チップごとにシール剤15およびコモン電極剤(図示せず)を塗布し、例えば12インチφの対向基板14を所定の液晶ギャップで重ね合わせて封止固着する(図4参照)、いわゆる面面液晶組立(基板状態(面)の単結晶Si基板10と、同じく基板状態(面)の対向基板14との重ね合わせ)を行う。ただし、液晶注入口(図示せず)は空けておく。
この時に超薄型の電気光学表示素子基板層(単結晶Si層12)内の1チップと対向基板14間の電気的導通をとる為に、その1チップ内の少なくとも2箇所のコモンパッド部に金メッキ樹脂のミクロパール混入したコモン剤をディスペンサーで塗布する。
また、同様に超薄型の電気光学表示素子基板層(単結晶Si層12)内の1チップ毎にシール領域に液晶ギャップ相当のファイバー(ギャップ剤)を添加したシール剤15を塗布する。
ところでこの時に直視型の場合は、マイクロスペーサを全画面内に散布することにより液晶ギャップを確保してもよい。
さらに、対向基板14または電気光学表示素子基板層(単結晶Si層12)の画素開口部周辺に、液晶ギャップに相当する突起(OCS;On Chip Spacer)を任意の個数形成してもよい。
なお、対向基板14には高い透明性、耐熱性および耐湿性の樹脂フィルムや、ほうけい酸ガラス、アルミノけい酸ガラス、マイクロシートガラスなどの薄い透明基材で構成され、必要に応じて色フィルタやマイクロレンズアレイなど14cが形成され、さらに全面に透明電極14aが形成され、少なくとも1チップごとに配向処理された有機または無機の配向膜14bが形成されているものとする。
ところでシール剤とコモン剤は、可視光照射硬化型接着剤、熱硬化併用の可視光照射硬化型接着剤、若しくは紫外線照射硬化型接着剤、熱硬化併用の紫外線照射硬化型接着剤、熱硬化型接着剤のいずれでもよいが、特性及び作業面から同じタイプとするのが好ましい。
具体的なシール剤及びコモン剤は、例えばシール剤及びコモン剤の主成分で硬化後の基本特性を出現する変性アクリレートオリゴマー、液の粘度調整するアクリレートモノマー、可視光硬化またはUV硬化部分を硬化する光開始剤、シール剤及びコモン剤の主成分で硬化後の基本特性を出現するエポキシ樹脂、エポキシ樹脂を硬化させる硬化剤、シール剤中には外気からの水分進入を防ぐ充填フィラー(シリカ真球など)、液晶ギャップ相当のファイバーなどから構成されている。
更に、TFT基板チップ内のコモンパッド部に塗布されるコモン剤中には液晶ギャップより大きい(例、液晶ギャップより約1um大きい約3umΦ)金メッキ樹脂のミクロパールを混入し、TFT基板チップと対向基板チップの重ね合わせ時の加圧でミクロパールが破砕されて、破砕された金メッキ樹脂が双方の透明導電膜を電気的に導通させる。
また、シール領域にポリイミド等の液晶配向膜がある場合は、その膜を破砕された金メッキ樹脂が貫通して双方の透明導電膜を電気的に導通させるように、ミクロパールの材料、大きさなどを工夫する必要がある。
更に、スピンコーティングなどでTFT基板チップまたは対向基板チップの少なくとも一方のシール領域にポリイミド等の有機系液晶配向膜形成されている場合は、シール剤中への外気からの水分進入を防ぐフィラー充填は重要で、LCDパネルサイズによりフィラー充填率の最適化が必要であり、例えば1インチサイズ程度のプロジェクタ用LCDパネルでは10〜30%程度のフィラー充填率が好ましいが、ディスペンス塗布し易さと水分進入率との兼ね合いで決定するのが好ましい。
ここで、電気光学表示素子基板層(単結晶Si層12)や対向基板14に「少なくとも1チップごと」としたのは、全面に有機または無機の配向膜13b,14bを形成してもよい場合があるからである。また、本明細書中において、電気光学表示素子基板層(単結晶Si層12)の1チップと対向基板14の1チップを重ね合わせて1パネルのLCDと定義する。
なお、上記面面液晶組立に対して、透明電極14aが形成され配向処理された有機または無機の配向膜14bが形成された対向基板の良品チップを超薄型の電気光学表示素子基板層(単結晶Si層12)内の良品チップに選択的に重ね合わせる、いわゆる面単液晶組立(基板状態(面)の単結晶Si基板10と、チップ状態(単個)の対向基板との重ね合わせ)としてもよい。
面面液晶組立は不良チップを含む電気光学表示素子基板層(単結晶Si層12)と、不良チップを含む対向基板14とを重ね合わせることもあるので、不良LCDパネルが発生し、コストアップとなる可能性がある。これに対して、面単液晶組立は、良品の対向基板チップを超薄型の電気光学表示素子基板層(単結晶Si層12)内の良品チップに選択的に重ね合わせるので不良LCDパネル発生が少なく、コストダウンすることができる。
[4]対向基板14および単結晶Si基板10上を紫外線照射硬化型テープ(以下「UVテープ」と称す)16などで覆い、ウオータージェット、エアージェット、ウオーターエアージェットなどの高圧流体ジェット噴射剥離法、レーザー加工剥離法またはレーザーウオータージェット加工剥離法などにより、高多孔質Si層11bから支持基板の単結晶Si基板10を分離する(図5参照)。分離した単結晶Si基板10は、必要に応じて表面再研磨、エッチング、水素を含む雰囲気下での熱処理等を行い、再使用することができる。
ここで、UVテープ16は、ポリオレフィンやポリエチレンテレフタレート(PET)などのUVテープ基材および強い接着力で少なくとも糊残りのない帯電防止のアクリル系UV照射硬化型接着剤からなるものである。UV照射硬化型接着剤は接着力が強いため、このUVテープ16により対向基板14および支持基板の単結晶Si基板10を強固に保持および表面保護した状態で、高多孔質Si層11bから単結晶Si基板10を分離することができる。
特に、溝形成した場合の面単液晶組立では、溝内部がUV照射硬化型接着剤で充填保持されるので、分離時のストレスによるTFT基板(超薄型電気光学表示素子基板)周辺部の欠け、クラック、割れなどを防止することが出来る。
更に、不要な単結晶Si層及び多孔質Si層などのエッチング時にも保護層として作用し、TFT基板(超薄型電気光学表示素子基板)周辺部の欠け、クラック、割れ、エッチングムラなどを防止することが出来る。但し、この時はSiエッチング液に耐えるUV照射硬化型接着剤及びテープ基材である必要がある。
また、UV照射硬化型接着剤は紫外線の照射によって粘着力が弱まるため、分離後はUVテープ16を糊残りなく容易に除去することができるので、欠け、クラック、割れを防止できる。
尚、面単液晶組立の場合はUVテープの粘着剤厚みを対向基板の厚み以上にして隙間を十分に充填するようにした方が好ましい。
又、分離後の基板保持のたわみによるクラック、欠け、割れ防止の為に両面UVテープを用い、片面に対向基板14を貼り合せ、他面には剛性を有するガラスなどの透明シートを貼り合せてもよい。
更に、必要に応じて面単液晶組立の場合は、ワックスを介して剛性を有するガラスシート、金属シートなどを少なくとも対向基板14に貼り合せてもよい。
このワックスはその剥離洗浄によるLCDシール性などへの悪影響防止の為に、エタノール、IPA(イソプロピルアルコール)等のアルコール系溶剤で除去できる有機系接着剤や水溶性接着剤が好ましい。
水溶性接着剤としてはホットメルト系水溶性固形ワックス(例えば、日化精工株式会社のアクアワックス20/50/80(主成分は脂肪酸グリセリド)、アクアワックス553/531/442/SE(主成分はポリエチレングリコール、ビニルピロリドン共重合物、グリセリンポリエーテル)、PEGワックス20(主成分はポリエチレングリコール)等)、または水溶性液状ワックス(例えば、日化精工株式会社の合成樹脂系液状接着剤のアクアリキッドWA−302(主成分はポリエチレングリコール、ビニルピロリドン誘導体、メタノール)、WA−20511/QA−20566(主成分はポリエチレングリコール、ビニルピロリドン誘導体、IPA、水)等)を使用することが出来るが、50〜60℃の温純水で剥離洗浄する。
なお、帯電防止のUVテープ16としては、UVテープ基材の糊側表面に導電性透明酸化膜(ITO(Indium−Tin−Oxide;酸化インジュウム・酸化錫の混合透明酸化膜)やIZO(Indium−Zinc−Oxide;酸化インジュウム・酸化亜鉛の混合透明酸化膜)など)を形成または導電性の表面化学処理したもの、または、UV照射硬化型接着剤中に静電気ダメージを防止するレベルの導電性透明酸化物微粒子(ITOやIZOなど)を混入させたものなどがある。また、必要に応じてこれらを組み合わせたものを用いてもよい。この帯電防止機能により製造工程中の静電破壊を防止することができるため、静電気ダメージによる半導体特性不良を防止することができる。なお、UV照射硬化型接着剤の硬化前および硬化後の表面抵抗は、106〜1012Ω/□程度の静電気ダメージを防止するレベルであることが望ましい。
尚、用途に応じて糊残りのない帯電防止の熱膨張剥離型粘着剤のテープを用いてもよい。
なお、高多孔質Si層11bからの分離を、ウオータージェット、エアージェット、ウオーターエアージェットなどの高圧流体ジェット噴射剥離法により行う場合、図35に示す高圧流体ジェット噴射剥離装置を用いる。図35は本発明の実施の形態における高圧流体ジェット噴射剥離装置の概略断面図である。
図35に示す高圧流体ジェット噴射剥離装置は、上下から基板を真空吸着して回転させる一対のホルダ81a,81bと、高圧流体ジェット82を噴射する微細ノズル83とを備える。ガードリングストッパ80は、ホルダ81a,81bの周囲を囲む円筒状の治具である。ガードリングストッパ80には、微細ノズル83から噴射される高圧流体ジェット82の幅を制御して通過させる10〜50μm程度の径のスリット孔84が形成されている。なお、スリット孔84の径については、高圧流体ジェット82の水圧および風圧との相関によって決定する。
このような高圧流体ジェット噴射剥離装置において、例えば、ホルダ81a,81b間に図4に示す単結晶Si基板10と対向基板14とを貼り合わせた基板を挟持する。ここで分離したい層(分離層)は高多孔質Si層11bである。なお、図35においては簡単のため、単結晶Si基板10、高多孔質Si層11bおよび対向基板14以外については図示を省略している。
ここで、ガードリングストッパ80の高さと、ホルダ81a,81bで挟持する単結晶Si基板10および対向基板14の高さを調整し、微細ノズル83から噴射される高圧流体ジェット82が分離したい回転中の高多孔質Si層11bに正確に当たるように微調整する。その後、ホルダ81a,81bを回転させ、微細ノズル83から噴射する高圧流体ジェット82の圧力を高多孔質Si層11bの横方向から作用させて単結晶Si基板10を分離する。
このとき、微細ノズル83から噴射する高圧流体ジェット82は、ガードリングストッパ80のスリット孔84によってその幅が制御されるうえ、分離したい高多孔質Si層11bに正確に当たるようにその高さが微調整されているため、狙った高多孔質Si層11b以外の部分には剥離するほど強く当たらない。
また、高圧流体ジェット82は、ウオータージェット、エアージェットの他、水、エッチング液やアルコールなどの液体、空気、窒素ガスやアルゴンガスなどの気体や、前記液体に前記気体を適当比率で混在させた液体と気体との混合体などのジェットの噴射により行うこともできる。特に液体と気体との混合体のジェットの噴射、いわゆるウオーターエアージェットでは、液体に気体のバブルが混入し、このバブル破裂時の衝撃作用によってより効果的に分離を行える。
また、高圧流体ジェット82を吹き付ける場合には、流体に超音波を印加すると、超音波振動が多孔質層に作用するため、より効果的に多孔質層からの分離を行える。さらに、この高圧流体ジェット82に、さらに微細な固体としての粒体や粉体(研磨剤、氷、プラスチック片など)の超微粉末を添加してもよい。このように高圧流体ジェット82に、微細な固体を添加すれば、この微細な固体が高多孔質Si層11bに直に衝突することによって、より効果的に分離を行える。
あるいは、回転中の基板の高多孔質Si層11bにレーザー出力部から照射するレーザー光を当てて分離するレーザー加工剥離装置(図示せず)を用いることもできる。なお、このレーザー加工剥離装置と前述の高圧流体ジェット噴射剥離装置との違いは、レーザー出力部が前述の微細ノズル83とスリット孔84を組み合わせたものに相当することのみであり、他はほとんど同じ構成である。
このレーザー加工剥離装置では、回転中の基板の高多孔質Si層11bの横方向から一つ以上のレーザー照射によるレーザー加工(アブレーション加工、熱加工など)によって、この高多孔質Si層11bから分離することができる。
ここで、レーザーとしては、炭酸ガスレーザー、YAG(Yttrium Aluminum Garnet)レーザー、エキシマレーザー、高調波変調レーザーなどからなる可視光、近紫外線、遠紫外線、近赤外線、遠赤外線などのレーザー光を使用できる。
レーザー加工では、加工対象物が吸収する少なくとも一つ以上のパルス波または連続波のレーザー光を照射して、熱加工やアブレーション加工で分離する方法と、加工対象物に対して透過する波長を有する少なくとも一つ以上のパルス波または連続波の近赤外線レーザー(Nd:YAGレーザー、Nd:YVO4レーザー、Nd:YLFレーザー、チタンサファイアレーザーなど)を加工対象物内部に焦点を合わせて照射し、多光子吸収による光学的損傷現象を発生させて改質領域(例えばクラック領域、溶融処理領域、屈折率変化領域など)を形成し、そこを起点として比較的小さな力で分離する方法とがある。
一般的に、後者の場合は加工対象物例えば単結晶半導体基板の内部に集光点を合わせて、集光点におけるピークパワー密度(パルスレーザー光の集光点の電界強度)が1×10(W/cm)以上で且つパルス幅が1μS以下の条件でレーザー光を照射すると、加工対象物内部には多光子吸収による光学的損傷現象が発生し、この光学的損傷により内部に熱ひずみが誘起され、これにより内部に改質領域例えばクラック領域が形成され、そこを起点として比較的小さな力で分離させる方法であるが、単結晶半導体基板に比べ多孔質半導体層や後述するイオン注入層の単結晶半導体層の場合は、上記以下のピークパワー密度により多光子吸収による光学的損傷現象を発生させて改質領域(例えばクラック領域、溶融処理領域、屈折率変化領域など)の形成が可能であり、このレーザー加工による多孔質半導体層や後述するイオン注入層からの分離が容易である。
レーザー加工の場合は、上記のいずれの方法でもレーザー光線を集光レンズで加工対象物内部(つまり多孔質半導体層や後述するイオン注入層の内部)に焦点を合せ、その焦点を徐々に回転中の加工対象物内部に移動させることで分離することができる。特に、本発明の場合は、加工対象物が多孔質Si層やイオン注入層なので、このレーザー光による分離加工を高精度で効率良く行うことができる。このとき、必要に応じて流体冷却した支持治具を用いて、UVテープを介して対向基板側を冷却しながら多孔質Si層またはイオン注入層から支持基板を分離してもよい。
また、回転中の基板の高多孔質Si層11bに、出力部からレーザー光とウオータージェットを組み合わせたレーザーウオータージェットを照射して分離するレーザーウオータージェット加工剥離装置(図示せず)を用いることもできる。なお、このレーザーウオータージェット加工剥離装置と前述のレーザー加工剥離装置および高圧流体ジェット噴射剥離装置との違いは、レーザーウオータージェット出力部が前述の微細ノズル83とスリット孔84を組み合わせたものに相当することのみであり、他はほとんど同じ構成である。
レーザーウオータージェット加工剥離法は、ウオータージェットとレーザーの利点を組み合わせ、水と空気の境界面でレーザー光が完全に反射することを利用し、グラスファイバー内と同じようにウオータージェットがレーザー光を全反射して平行にガイドし、このレーザー光の吸収による熱加工やアブレーション加工で分離する方法である。従来の熱変形が問題となるレーザー加工法と違い、レーザーウオータージェットは常時水による冷却がされているので、分離面の熱影響、例えば熱変形などが低減される。
このレーザーウオータージェット加工剥離法では、例えば、少なくとも一つ以上のパルス波または連続波の近赤外線レーザー(Nd:YAGレーザー、Nd:YVO4レーザー、Nd:YLFレーザー、チタンサファイアレーザーなど)が任意の水圧の純水または超純水の水柱内に封じ込まれた一つ以上のレーザーウオータージェットを、回転中の基板の高多孔質Si層11bの横方向から照射する加工(アブレーション加工、熱加工など)によって、この高多孔質Si層11bから分離することができる。
なお、レーザーとしては、炭酸ガスレーザー、YAGレーザー、エキシマレーザー、高調波変調レーザーなどからなる可視光、近赤外線、遠赤外線、近紫外線、遠紫外線などのレーザー光を使用できる。また、任意の水圧のウオータージェットの水柱は水道水でもよいが、レーザーの種類によってはレーザーを乱反射で散乱させずに減衰させない純水または超純水によるウオータージェットの水柱が望ましい。
なお、上記の高圧流体ジェット噴射剥離法、レーザー加工剥離法およびレーザーウオータージェット加工剥離法は、超薄型半導体層或いは超薄型SOI半導体層の剥離による映像信号処理LSI、メモリLSI、CPULSI、DSPLSI、音声信号処理LSI、CCD、CMOSセンサ、BiCMOSなどの半導体デバイスの製造にも使用できる。さらに、高圧流体ジェット噴射法、レーザー加工法およびレーザーウオータージェット加工法により、単結晶あるいは多結晶半導体基板あるいは透明または不透明支持基板の切断や、回転中の単結晶あるいは多結晶半導体インゴットのスライシングなどにも使用できる。
このとき、前述のように、後に各電気光学表示装置の1パネル毎に分割する際の分割線、すなわちスクライブライン内の分割境界線に沿って、単結晶Si層12から少なくとも高多孔質Si層11bまで溝を形成しておいた場合には、支持基板としての単結晶Si基板10から分離される超薄型の電気光学表示素子基板層が予め分割されているため、分離をさらに容易に行うことが可能となる。
[5]この分離後の低多孔質Si層11cに支持体としての例えば1インチ型あるいは2インチ型などの直視型パネルサイズの所定寸法の高熱伝導性支持基板、例えば金属支持基板18を高熱伝導性および絶縁性或いは導電性を有する接着剤17を用いて貼り合わせ(図6参照)、スクライブライン内の分割境界線に沿って対向基板14および電気光学表示素子基板層(単結晶Si層12)を切断する。なお、対向基板14および金属支持基板18の材質に応じてブレードダイシング、レーザー切断加工(炭酸ガスレーザー、YAGレーザー、エキシマレーザー等の熱加工及びアブレーション加工、Nd:YAGレーザー、Nd:YVO4レーザー、Nd:YLFレーザー、チタンサファイアレーザー等の多光子吸収改質レーザー加工等)、ダイアモンドカッター、超硬合金カッター、超音波カッター、高圧流体ジェット噴射切断加工、レーザーウオータージェット切断加工などを使い分けて分割切断してもよい。
このとき、超薄型の電気光学表示素子基板層(単結晶Si層12)は金属支持基板18との貼り合せ面に低多孔質Si層11cが残っているため、接着剤17との密着性が向上しており、金属支持基板18に強固に保持されている。その後、液晶注入口から電界印加方法および配向膜に応じた液晶19、例えば上記のようにネマティック液晶(TN型液晶、垂直配向型液晶など)、スメティック液晶(強誘電性液晶、反強誘電性液晶など)またはその他の液晶を注入封止し、必要に応じて加熱急冷却処理して液晶配向処理することにより、図6に示す反射型LCD(LCOS)が得られる。
以上のように、本実施形態では、超薄型の電気光学表示素子基板層(単結晶Si層12)の下で分離することで、例えば10μm厚の極めて薄い単結晶Si薄膜による高い電子・正孔移動度の超薄型の電気光学表示素子基板を得ることができるため、それぞれ約100μm厚の対向基板14および金属支持基板18と重ね合わせることにより、約200μm程度の厚さの超薄型で高輝度、高精細、高機能な反射型LCD(LCOS)を、歩留まり良く、高い生産性で安価に製造することができる。
なお、本実施形態においては支持体として金属を用いているが、その他の支持体として樹脂フィルムやガラスなどを用いることも可能である。この場合は高熱伝導性を有する樹脂やガラス材が好ましい。支持体が樹脂フィルムまたはガラスの場合、液晶転移点以下、例えば80℃の低温硬化型またはUV照射硬化型接着剤で貼り合わせる。また、プロジェクタ用途の場合には支持体として熱放散性の良い金属を用いるが、この場合、冷却促進とアース電位のために、金属フィラー混入した高い熱伝導性および電気伝導性で液晶転移点以下、例えば80℃の低温硬化型接着剤で貼り合わせるのが好ましい。
(4)上面発光型有機ELを作製する場合(図7〜図8を参照)
[1]前記(2)で得られた単結晶Si層12内に、汎用技術により有機ELの電気光学表示素子および周辺回路を形成して超薄型の電気光学表示素子基板層を作製する(図7参照)。なお、この後に、スクライブライン内の分割境界線に沿って、単結晶Si層12から少なくとも高多孔質Si層11bまで溝60を形成するのが望ましいのは既に述べた通りである。
[2]超薄型の電気光学表示素子基板層(単結晶Si層12)内の1画素ごとに、汎用真空蒸着およびリソグラフィ技術により、画素表示素子に接続する金属電極20c(陰極)、赤、青、緑用のホール注入層・発光層・電子注入層などの有機EL発光層20b、透明電極20a(陽極)を形成した後、全面を耐湿性透明樹脂21により封止する(図7参照)。
ここで、有機ELの構造と製法について詳細に説明する。
有機EL層には、単層型、二層型、三層型があるが、低分子化合物の三層型を示すとその構造は、陽極とホール輸送層と発光層と電子輸送層と陰極、または、陽極とホール輸送性発光層とキャリアブロック層と電子輸送性発光層と陰極となる。
例えば、上記のように、上面発光型有機ELの電気光学表示素子基板の表示部は、各画素毎の電流駆動用TFTのドレインに接続されたLi−AlやMg−Agなどの陰極(金属電極20c)上に、各画素毎に赤、青、緑などの有機EL発光層20bが被着され、その上部にITO膜などの陽極(透明電極20a)が形成され(必要に応じて全面に陽極が形成される。)、全面を耐湿性透明樹脂21で覆っている構造となっている。
上面発光型有機ELの場合は、表示用TFTのドレインに接続されたLi−AlやMg−Agなどの陰極を画素表示部に形成する。このとき、陰極が電流駆動用MOSTFT上を覆っている場合は発光面積が大きくなり、陰極が遮光膜となるため、自発光光等がMOSTFTに入射しない。そのため、リーク電流発生がなく、TFT特性悪化が避けられる。
[3]単結晶Si基板10と耐湿性透明樹脂21上を少なくとも糊残りのない帯電防止のUVテープ16などで覆い、前述のウオータージェット、エアージェット、ウオーターエアージェットなどの高圧流体ジェット噴射剥離法、レーザー加工剥離法またはレーザーウオータージェット加工剥離法などにより、高多孔質Si層11bからSi基板10を分離する(図7参照)。分離後、UVテープ16は、UVを照射して除去する。分離方法は、(3)に準ずる。なお、分離した単結晶Si基板10は必要に応じて表面再研磨、エッチング、水素を含む雰囲気下での熱処理等を行い、再使用することができる。
[4]分離後の低多孔質層11cに電気光学表示素子基板層(単結晶Si層12)と同じ12インチφまたは1パネルサイズの金属支持基板18などの支持体を高熱伝導性および絶縁性或いは導電性を有する接着剤17により貼り合わせ、スクライブライン内の分割境界線に沿って超薄型の電気光学表示素子基板層(単結晶Si層12)をレーザーなどにより分割することにより上面発光型有機ELが得られる(図8参照)。分割方法は、(3)に準ずる。
以上のように、本実施形態では、超薄型の電気光学表示素子基板層(単結晶Si層12)の下で分離することで、例えば5〜10μm厚の極めて薄い単結晶Si薄膜による高い電子・正孔移動度の超薄型の電気光学表示素子基板を得ることができるため、約100μm厚の金属支持基板18と貼り合わせることにより、約100μm程度の厚さの超薄型で高輝度、高精細、高機能な上面発光型有機ELを、歩留まり良く、高い生産性で安価に製造することができる。
(5)透過型LCDまたは半透過型LCD或いは下面発光型有機ELを作製する場合(図9〜図16を参照)
[1]前記(2)で得られた単結晶Si層12内に、LCDまたは有機ELの電気光学表示素子および周辺回路を形成して超薄型の電気光学表示素子基板層を形成する。
[2]超薄型の電気光学表示素子基板層(単結晶Si層12)の少なくとも低多孔質Si層11cの表示部の画素開口部100をリソグラフィ及びエッチング技術によりエッチングする(図9を参照)。尚、エッチングは、Cl+O2、HBr+O2、SF6、CF4などを用いたプラズマエッチング、或いはHF+H22+H2O混合液、HF+HNO3+CH3COOH混合液などの酸系エッチャント、アルカリ系エッチャントなどを用いたウエットエッチングにより行う。
[3]この除去した画素開口部を光透過性材料としての透明樹脂または無機系透明膜23により埋め込む(図10参照)。
これは、スパッタリング、真空蒸着、CVDなどによりSiO2、PSG(PhosphoSilicate Glass)、BPSG(Boro-PhosphoSilicate Glass)、BSG(BoroSilicate Glass)の少なくとも1種を例えば15〜25μm程度形成し、CMP(Chemical Mechanical Polishing:化学機械的研磨)などで表面研磨して埋め込み部表面を平坦化することにより、表示部の表示用TFT形成領域上に例えば1μm程度の平坦化膜となる光透過性埋め込み部を形成する。尚、この時は有機溶剤に分散させた低温用微粉末ガラスパウダを塗布して画素開口部等に充填し、適当な温度、例えば400℃で溶融させてガラス厚膜を埋め込んで表面平坦化してもよい。
または、透明樹脂23を全面に例えば15〜25μm形成して画素開口部を埋め込むようにし、必要に応じてCMP(Chemical Mechanical Polishing)などにより表面平坦化する。透明樹脂23は、例えばシリコーン系、ウレタン系、エポキシ系、アクリル系などの透明樹脂をスピンコートなどで塗布し、所定条件、例えば所定の加熱処理で硬化させる。尚、前記のように表面平坦化前の画素開口部に埋め込む光透過性材料の厚みは、単結晶Si層及び低多孔質Si層11cの厚みに応じて調整するのは言うまでもない。
なお、上記した透明樹脂を用いる場合も、ガラス膜やSiO膜などの透光性材料を用いる場合も、強い入射紫外線の耐光性と耐熱性を有することが必要である。
[4]表示部の表示用TFTのドレイン窓開けしてITOまたはIZOなどの透明電極13cを画素開口部上に形成することにより、電気光学表示素子基板を得ることができる(図11参照)。
[5]その後、配向膜13bを形成して配向処理を行いシール剤及びコモン剤塗布した電気光学表示素子基板と、透明電極14aを形成し、配向膜14b形成して配向処理した対向基板14を重ね合わせてシールする。
この時に超薄型の電気光学表示素子基板層(単結晶Si層12)内の1チップと対向基板14間の電気的導通をとる為に、その1チップ内の少なくとも2箇所のコモンパッド部に金メッキ樹脂のミクロパール混入したコモン剤をディスペンサーで塗布する。
また、同様に超薄型の電気光学表示素子基板層(単結晶Si層12)内の1チップ毎にシール領域に液晶ギャップ相当のファイバー(ギャップ剤)を添加したシール剤15を塗布する。
ところでこの時に直視型の場合は、マイクロスペーサを全画面内に散布することにより液晶ギャップを確保してもよい。
さらに、対向基板14または電気光学表示素子基板層(単結晶Si層12)の画素開口部周辺に、液晶ギャップに相当する突起(OCS;On Chip Spacer)を任意の個数形成してもよい。
なお、対向基板14には高い透明性、耐熱性および耐湿性の樹脂フィルムや、ほうけい酸ガラス、アルミノけい酸ガラス、マイクロシートガラスなどの薄い透明基材で構成され、必要に応じて色フィルタ、マイクロレンズアレイ、ブラックマスクなど14cが形成され、さらに全面に透明電極14aが形成され、少なくとも1チップごとに配向処理された有機または無機の配向膜14bが形成されているものとする。
ところでシール剤とコモン剤は、可視光照射硬化型接着剤、熱硬化併用の可視光照射硬化型接着剤、若しくは紫外線照射硬化型接着剤、熱硬化併用の紫外線照射硬化型接着剤、熱硬化型接着剤のいずれでもよいが、特性及び作業面から同じタイプとするのが好ましい。
具体的なシール剤及びコモン剤は、例えばシール剤及びコモン剤の主成分で硬化後の基本特性を出現する変性アクリレートオリゴマー、液の粘度調整するアクリレートモノマー、可視光硬化またはUV硬化部分を硬化する光開始剤、シール剤及びコモン剤の主成分で硬化後の基本特性を出現するエポキシ樹脂、エポキシ樹脂を硬化させる硬化剤、シール剤中には外気からの水分進入を防ぐ充填フィラー(シリカ真球など)、液晶ギャップ相当のファイバーなどから構成されている。
更に、TFT基板チップ内のコモンパッド部に塗布されるコモン剤中には液晶ギャップより大きい(例、液晶ギャップより約1um大きい約3umΦ)金メッキ樹脂のミクロパールを混入し、TFT基板チップと対向基板チップの重ね合わせ時の加圧でミクロパールが破砕されて、破砕された金メッキ樹脂が双方の透明導電膜を電気的に導通させる。
また、シール領域にポリイミド等の液晶配向膜がある場合は、その膜を破砕された金メッキ樹脂が貫通して双方の透明導電膜を電気的に導通させるように、ミクロパールの材料、大きさなどを工夫する必要がある。
更に、スピンコーティングなどでTFT基板チップまたは対向基板チップの少なくとも一方のシール領域にポリイミド等の有機系液晶配向膜形成されている場合は、シール剤中への外気からの水分進入を防ぐフィラー充填は重要で、LCDパネルサイズによりフィラー充填率の最適化が必要であり、例えば1インチサイズ程度のプロジェクタ用LCDパネルでは10〜30%程度のフィラー充填率が好ましいが、ディスペンス塗布し易さと水分進入率との兼ね合いで決定するのが好ましい。
[6]そして、少なくとも糊残りのない帯電防止のUVテープ16を対向基板14と単結晶Si基板10に貼り合わせて、高多孔質Si層11bから単結晶Si基板10を分離して超薄型の電気光学表示素子基板層を得る(図12参照)。この時に前述と同様にウオータージェット、エアージェット、ウオーターエアージェットなどの高圧流体ジェット噴射剥離法、レーザー加工剥離法またはレーザーウオータージェット加工剥離法などにより、高多孔質Si層11bから単結晶Si基板10を分離する。この前段階で、後に各電気光学表示装置の1パネルに分割する際の分割線に沿って、単結晶Si層12から少なくとも高多孔質Si層11bまで溝60を形成しておくのが望ましいことは前述と同様である。
[7]分離した画素開口部の光透過材料の露出した超薄型電気光学表示素子基板層(単結晶Si層12)を透明接着剤17aでガラスや透明樹脂などの透明な支持体としての透明支持基板22に貼り合わせる(図13参照)。尚、必要に応じて画素開口部の光透過性材料に付着した剥離残りの高多孔質Si層や低高多孔質Si層をエッチングしてもよい。
そして、シリコーン系、ウレタン系、エポキシ系、アクリル系などの耐熱性の透明接着剤を用いて貼り付けるが、プロジェクタ用透過型LCDの場合はさらに耐光性の透明接着剤であることが好ましい。尚、透明接着剤17aは特性悪化元素例えばハロゲン元素を含まないものを用いるのが好ましい。
この時に、分離した超薄型電気光学表示素子基板に光学特性を満足する熱伝導率が1(W/m・K)以上の高熱伝導性ガラス例えば石英ガラス、透明結晶化ガラス(ネオセラム、クリアセラム、ゼロデュアなど)、更に高い熱伝導性ガラス例えば高透光性セラミック多結晶体{酸化物結晶体の電融MgO、焼結MgO、Y、Gd、CaO(カルシア)、AL(サファイア)、BeO(ベリリア)、ZrO、PbO、TiO、多結晶サファイアなど、または複酸化物結晶体のYAG(Yttrium Aluminum Garnet)、MgAl(スピネル;71.8Al,28.2MgO)、LiNbO、BaTiO、Bi12GeO20、SrTiO、3Al・2SiO、Al・SiO、CaCO、ZrSiO、(Pb,La)(Zr,Ti)Oなど}、CaF((フッ化カルシウム)、気相合成ダイヤモンド膜コートした高透光性セラミック多結晶体及び透明結晶化ガラス、水晶などの透明な支持体を耐光性で耐熱性の透明接着剤で貼り合せることで、強い入射光に対して高い熱放散効果を発揮して高輝度化、高精細化、長寿命化を実現し、品質及び信頼性を高めたプロジェクタ用透過型LCDに適することになる。
尚、対向基板、入射側の低反射膜形成の防塵ガラス、出射側の低反射膜形成の防塵ガラスにも前記高熱伝導性ガラスを使用すること、たとえば、入射側より低反射膜形成した単結晶サファイアの防塵ガラスと単結晶サファイアの対向基板と液晶層と超薄型電気光学表示素子基板と単結晶サファイアの支持基板と低反射膜形成した単結晶サファイアの防塵ガラスの構造として相互を耐光性の透明接着剤で貼り合せることで、更に高い熱放散効果を期待できる。
また、このとき、周辺回路部全体および表示部の画素開口部以外に相当する透明支持基板22上にブラックマスクの遮光膜26aを形成しておき、裏面からの入射光によるTFTリークを低減するようにしてもよい(図15(a)参照のこと)。
[8]スクライブライン内の分割境界線に沿って対向基板14および電気光学表示素子基板層(単結晶Si層12)を切断する。なお、対向基板14および透明支持基板22の材質に応じてブレードダイシング、レーザー切断加工(炭酸ガスレーザー、YAGレーザー、エキシマレーザー等の熱加工及びアブレーション加工、Nd:YAGレーザー、Nd:YVO4レーザー、Nd:YLFレーザー、チタンサファイアレーザー等の多光子吸収改質レーザー加工等)、ダイアモンドカッター、超硬合金カッター、超音波カッター、高圧流体ジェット噴射切断加工、レーザーウオータージェット切断加工などを使い分けて分割切断してもよい。
その後、液晶注入口から電界印加方法および配向膜に応じた液晶19、例えばネマティック液晶{TNモード液晶、VA(垂直配向)モード液晶など}、スメティック液晶(強誘電性液晶、反強誘電性液晶など)、高分子分散型液晶またはその他の液晶を注入封止し、必要に応じて加熱急冷却処理して液晶配向処理することにより、図16に示す透過型LCDが得られる。
この時に、配向膜と配向処理及び液晶の関係は下記のような組み合わせが好ましい。
(1)5〜50nm厚のポリイミド、ポリアミド等の有機系配向膜の場合は、ラビング処理して正の誘電異方性のTNモード液晶を用いる。
(2)5〜50nm厚のポリイミド、ポリアミド等の垂直配向剤添加した有機系配向膜の場合は、ラビング処理が不要で負の誘電異方性のTNモード液晶(VAモード液晶)を用いる。
(3)5〜50nm厚のポリイミド、ポリアミド等の有機系配向膜の場合は、アルゴンイオンビームを基板に対して15〜20°の角度から300〜400eVの加速電圧でイオンビーム照射処理して正の誘電異方性のTNモード液晶を用いる。
(4)5〜50nm厚のポリイミド、ポリビニルシンナメート等の有機系配向膜の場合は、257nmの直線偏光した紫外線を基板に対して垂直に照射する光配向処理して正の誘電異方性のTNモード液晶を用いる。
(5)5〜50nm厚のポリイミド、ポリアミド等の有機系配向膜の場合は、266nmのYAGレーザーを基板に対して任意の角度例えば45°で照射するレーザー配向処理して正の誘電異方性のTNモード液晶を用いる。
(6)シリコン原子と酸素原子が錯体を形成したアルキル基がシリコン原子に結合しているシラン系配向膜の場合は、配向処理が不要であり、負の誘電異方性のTNモード(VAモード)液晶を用いる。
(7)アミノシラン系配向膜の場合は、ラビング処理して正の誘電異方性のTNモード液晶を用いる。
(8)10〜30nm厚SiOxの斜方蒸着膜の無機系系配向膜の場合は、基板の垂直方向からの蒸着角を調整して配向処理を行い、正の誘電異方性のTNモード液晶を用いる。
(9)蒸着あるいはスパッタによる10〜30nm厚SiOxの無機系系配向膜の場合は、アルゴンイオンビームを基板に対して15〜20°の角度から300〜400eVの加速電圧でイオンビーム照射処理して正の誘電異方性のTNモード液晶を用いる。
(10)ミラートロンスパッタリング(指向性スパッタリング)による10〜30nm厚SiOxの無機系配向膜の場合は、基板に対するスパッタリング角度を調整して配向処理を行い、正の誘電異方性のTNモード液晶を用いる。
(11)CVD法による5〜20nm厚のDLC(Diamond Like Carbon)膜の無機系配向膜の場合は、基板に対して例えば45°の方向から300〜400eVの加速電圧でアルゴンイオンビーム照射してイオンビーム配向処理を行い、正の誘電異方性のTNモード液晶を用いる。
(12)上記(1)〜(11)の処理を行った第1配向膜の上に、イオン蒸着により約50nmのPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)膜の第2配向膜を形成し、正の誘電異方性のTNモード液晶を用いる。
(13)上記(1)〜(11)の処理を行った第1配向膜の上に、イオン蒸着により約50nmのPE(ポリエチレン)膜の第2配向膜を形成し、正の誘電異方性のTNモード液晶を用いる。
(14)上記(1)〜(11)の処理を行った第1配向膜の上に、イオン蒸着により約50nmビフェニルー4,4‘−ジメタクリレートのポリマー化した第2配向膜を形成し、正の誘電異方性のTNモード液晶を用いる。
(15)ポリイミド、ポリアミド等の有機系配向膜の場合は、ラビング配向或いは257nm直線偏光UV照射の光配向或いはアルゴンイオンビーム照射のイオンビーム配向或いは266nmのYAGレーザー照射のレーザー配向処理をして強誘電性(FLC)液晶を用いる。
(16)5〜50nm厚のポリイミド、ポリアミド等の有機系配向膜の場合は、ラビング配向或いは257nm直線偏光UV照射の光配向或いはアルゴンイオンビーム照射のイオンビーム配向或いは266nmのYAGレーザー照射のレーザー配向処理をして電界効果複屈折型(ECB)型液晶を用いる。
ここで半透過型LCDの場合は、セル内面の画素電極内に反射と透過の二領域を持たせる為に、表示部の画素開口部の単結晶Si層12および少なくとも低多孔質Si層11cをエッチングして光透過性材料としての透明材料を埋め込んで表面平坦化を行い、画素開口部上に表示用TFTのドレインに接続したアルミニウムなどの適度な凹凸形状の反射電極の一部をパターニングし、そこにITOまたはIZOなどの透明電極を形成して二領域を有する画素表示部を形成する。このようにして透過と反射の画素面積比をコントロールすることで、透過と反射の光学特性のバランスをとることが出来る。
つまり図14(a)のように、画素開口部に表示用TFT103のドレインに接続したITOまたはIZOなどの透明電極13cを形成し、透明電極の一部に汎用リソグラフィ技術により適度な凹凸形状の感光性樹脂膜101を形成し、加熱でリフローした後に、透明電極13cと接続した高反射率のアルミニウム膜を形成して適度な凹凸形状の反射電極102を形成することで一画素内に反射と透過の二領域を持たせた画素電極を形成する。
又は、図14(b)のように、画素開口部の一部に汎用リソグラフィ技術により適度な凹凸形状の感光性樹脂膜101を形成し、加熱でリフローした後に、表示用TFT103のドレインに接続した高反射率のアルミニウム膜を形成して適度な凹凸形状の反射電極102を形成し、アルミニウム膜を含む画素開口部に透明電極13cを形成することで一画素内に反射と透過の二領域を持たせた画素電極を形成してもよい。
尚、高反射率の膜としてアルミニウム、アルミニウム系合金、銀、銀系合金、ニッケル、ニッケル系合金、チタン、チタン系合金などの白色系金属膜がある。
一方、図17のように下面発光型有機ELの場合は、表示部の画素開口部の単結晶Si層12および少なくとも低多孔質Si層11cをエッチングして光透過性材料を埋め込んで表面平坦化を行い、表示用TFTのソースに接続された陽極(ITO膜など)20aを画素開口部上に形成する。
つまり透過型LCDの場合、超薄型の電気光学表示素子基板層(単結晶Si層12)の表示部の画素開口部をエッチングして光透過性材料23を埋め込んで表面平坦化し、そこに画素表示素子のドレインに接続する透明電極13c、配向膜13bを形成して配向処理を行い、シール剤及びコモン剤塗布し、同様に透明電極14a、配向膜14bを形成し配向処理した対向基板14を所定の液晶ギャップで重ね合わせてシールした後に単結晶Si基板10を分離し、必要に応じて露出した画素開口部の光透過性材料に付着した剥離残りの高多孔質Si層11bや低多孔質Si層11cをエッチングし、透明支持基板22を透明接着剤17aで貼り合せ、各電気光学表示装置に分割した後に液晶注入封止し、必要に応じて加熱急冷却処理して液晶配向処理することにより図16に示す透過型LCDが得られる。
また、半透過型LCDの場合、超薄型の電気光学表示素子基板層(単結晶Si層12)の表示部の画素開口部をエッチングして光透過性材料23を埋め込んで表面平坦化し、そこに画素表示素子のドレインに接続する反射と透過の二領域を有する画素電極13c、配向膜13bを形成して配向処理を行い、シール剤及びコモン剤塗布し、同様に透明電極14a、配向膜14bを形成し配向処理した対向基板14を所定の液晶ギャップで重ね合わせてシールした後に単結晶Si基板10を分離し、必要に応じて露出した画素開口部の光透過性材料23に付着した剥離残りの高多孔質Si層11bや低多孔質Si層11cをエッチングし、透明支持基板22を透明接着剤17aで貼り合せ、各電気光学表示装置に分割した後に液晶注入封止し、必要に応じて加熱急冷却処理して液晶配向処理することにより図16の半透過型LCDが得られる。
この時に、配向膜と配向処理及び液晶の関係は、上記の透過型LCDに準じた組み合わせを使用してもよい。
また、下面発光型有機ELの場合、超薄型の電気光学表示素子基板層(単結晶Si層12)の表示部の画素開口部をエッチングして光透過性材料23を埋め込んで表面平坦化し、各画素表示部毎にTFTのソースに接続した透明電極20a、有機EL発光層20b、金属電極20cを形成した後、全面を耐湿性樹脂21により封止した後に単結晶Si基板10を分離し、必要に応じて露出した画素開口部の光透過性材料23に付着した剥離残りの高多孔質Si層11bや低多孔質Si層11cをエッチングし、透明支持基板22を透明接着剤17aで貼り合せ、各電気光学表示装置に分割することにより図17に示す下面発光型有機ELが得られる。
なお、この下面発光型有機ELの電気光学表示素子基板の表示部は、各画素毎の電流駆動用TFTのソースに接続されたITO膜などの陽極(透明電極20a)上に、各画素毎に赤、青、緑などの有機EL発光層20bが被着され、その上部にLi−ALやMg−Agなどの陰極(金属電極20c)が形成され(必要に応じて全面に陰極が形成される。)、さらに全面を耐湿性樹脂21で覆っている構造となっている。この密封により、外部からの湿気浸入が防止でき、湿気に弱い有機EL発光層20bの劣化や電極酸化を防止し、長寿命、高品質、高信頼性が可能となる。
あるいは、透過型LCDの場合、単結晶Si層12内にLCDの表示部および周辺回路を形成して超薄型の電気光学表示素子基板層を形成し、単結晶Si層12と単結晶Si基板10を少なくとも糊残りのない帯電防止のUVテープ16などで覆い、高多孔質Si層11bから単結晶Si基板10を分離し、透明支持基板22に耐熱性透明接着剤17aで貼り合わせる。
その後、超薄型の電気光学表示素子基板層(単結晶Si層12)および低多孔質Si層11cの表示部の画素開口部に相当する部分をエッチングにより除去し、この除去した部分を光透過性材料としての透明樹脂または無機系透明膜(SiO2など)23により埋め込んで表面平坦化し、その表面に表示用TFTのドレインに接続した透明電極13cを形成して配向膜13bを形成して配向処理を行い、シール剤及びコモン剤塗布し,透明電極14aおよび配向膜14bを形成して配向処理した対向基板14と所定の液晶ギャップで重ね合わせてシールする工程まで行い、各電気光学表示装置に分割した後に、液晶注入封止し、加熱急冷却処理して液晶配向処理する方法でもよい。
あるいは、半透過型LCDの場合、単結晶Si層12内にLCDの表示部および周辺回路を形成して超薄型の電気光学表示素子基板層を形成し、単結晶Si層12と単結晶Si基板10を少なくとも糊残りのない帯電防止のUVテープ16などで覆い、高多孔質Si層11bから単結晶Si基板10を分離し、透明支持基板22に耐熱性透明接着剤17aで貼り合わせる。
その後、超薄型の電気光学表示素子基板層(単結晶Si層12)および低多孔質Si層11cの表示部の画素開口部に相当する部分をエッチングにより除去し、この除去した部分を光透過性材料としての透明樹脂または無機系透明膜(SiO2など)23により埋め込んで表面平坦化し、その表面に表示用TFTのドレインに接続した適度な凹凸形状の反射電極及び透明電極の二領域を有する画素電極13cを形成して配向膜13bを形成して配向処理を行い、シール剤及びコモン剤塗布し、透明電極14aおよび配向膜14bを形成して配向処理した対向基板14と所定の液晶ギャップで重ね合わせてシールする工程まで行い、各電気光学表示装置に分割した後に、液晶注入封止し、加熱急冷却処理して液晶配向処理する方法でもよい。
また、下面発光型有機ELの場合には、単結晶Si層12内に有機ELの表示部および周辺回路を形成して超薄型の電気光学表示素子基板層を形成し、単結晶Si層12と単結晶Si基板10を少なくとも糊残りのない帯電防止のUVテープ16などで覆い、高多孔質Si層11bから単結晶Si基板10を分離し、透明支持基板22に耐熱性透明接着剤で貼り合わせる。
その後、超薄型の電気光学表示素子基板層(単結晶Si層12)および低多孔質Si層11cの表示部の画素開口部に相当する部分をエッチングにより除去し、この除去した部分を光透過性材料としての透明樹脂または無機系透明膜(SiO2など)23により埋め込んで表面平坦化し、その表面に表示用TFTのソースに接続した透明電極20a、有機EL発光層20b、金属電極20cを形成し、全面を耐湿性樹脂21により封止する工程まで行い、各電気光学表示装置に分割する方法でもよい。
尚、電気光学表示素子基板層(単結晶Si層)は高い電子・正孔移動度を有するので、特にプロジェクタ用透過型LCDは強い入射光の漏れにより、下面発光型有機ELでは強い自発光光の漏れによりTFTリーク起因の画質劣化が起きる場合がある。
そこで電気光学表示素子基板層(単結晶Si層12)の表示領域の画素開口部の単結晶Si層12をエッチングし、CVD法などにより100〜300nm厚のSiO膜104および100〜200nm厚の遮光性金属膜26cを少なくとも画素開口部内壁にそれぞれ順に形成し、その画素開口部に透明樹脂又は無機系透明膜(SiOなど)23を埋め込み、CMPなどにより表面平坦化する。ここで、遮光性金属膜は強い入射光漏れによるTFTリーク電流を防止するためにアルミニウム、アルミニウム合金、WSi、Ti、Cr、Mo、Ta、Mo−Taなどが好ましい。
尚、画素開口部底面の金属膜は透明樹脂又は無機系透明膜(SiOなど)23を埋め込む前にエッチングにより除去しておくのが好ましいが、単結晶Si基板の分離後に露出した画素開口部底面の遮光性金属膜をエッチングしてもよい。
このとき、画素開口部の内壁の遮光性金属膜をアース電位に落とすことによって、強い入射光エネルギーにより励起されて発生した電子でのチャージアップによるTFT特性変動、リーク電流が防止される。
つまり、表示領域の画素開口部となる部分の単結晶半導体層を除去した後、少なくともその内面に絶縁膜および遮光性金属膜をそれぞれ順に形成し、画素開口部底面の遮光性金属膜を除去してから透光性材料を埋め込み表面平坦化する。そして画素表示素子に接続した透明電極を画素開口部表面に形成することにより、画素開口部の内壁に絶縁膜を介して遮光性金属膜が形成された超薄型の高輝度用の透過型電気光学表示装置が得られる。
尚、この遮光性金属膜を同時にTFT上に形成すれば、更に強い入射光漏れによるTFTリーク電流を防止できる。
更に、図15(a)のように、超薄型電気光学表示素子基板の表示領域内の画素開口部以外に対応する部分および周辺回路全域に対応する対向基板14の液晶側には白色系金属膜の反射膜26bを形成し、超薄型電気光学表示素子基板の表示領域内の画素開口部以外に対応する部分および周辺回路全域に対応する透明支持基板22表面にはブラックマスクの低反射遮光膜26aを形成しておくのが望ましい。
つまり、画素開口部以外に対応する部分の対向基板14には強い入射光を反射させて不要なパネル温度上昇を防ぎ、且つ液晶側に対してはブラックマスクの遮光作用をする例えばアルミニウム、チタン、ニッケル、銀あるいはそれらの合金の白系金属膜26bを形成する。
そして、画素開口部以外に対応する部分の透明支持基板22表面にはブラックマスクの低反射の遮光膜26aを形成して、裏面からの光入射を防止する。
この遮光膜はWSi、Crなどの金属膜や酸化クロムなどの黒色系酸化金属膜、カーボンなどの黒系混合物の接着剤付き樹脂フィルムなどでよい。
また、この反射及び遮光性金属膜はアース電位に落として強い入射光によるチャージアップを防止しておくのが望ましい(図15を参照)。
以上のように、本実施形態では、超薄型の電気光学表示素子基板層(単結晶Si層12)の下で支持基板を分離することで、例えば10μm厚の極めて薄い単結晶Si薄膜による高い電子・正孔移動度の超薄型の電気光学表示素子基板を得て、例えば約100μm厚の透明支持基板22に透明接着剤で貼り合わせ、画素開口部の単結晶Si層12および低多孔質Si層11cをエッチングし、透明樹脂または無機系透明膜(SiO2など)23を埋め込んで画素開口部表面を平坦化し、画素表示素子に接続した透明画素電極を形成し、例えば約100μm厚の対向基板との重ね合わせ又は有機EL層等を形成するため、超薄型で高輝度、高精細、高機能な透過型LCDまたは半透過型LCD或いは下面発光型有機ELを、歩留良く、高い生産性で安価に製造することができる。
或いは、本実施形態では、超薄型の電気光学表示素子基板層(単結晶Si層12)の画素開口部の単結晶Si層12および少なくとも低多孔質Si層11cをエッチングし、透明樹脂または無機系透明膜(SiO2など)23を埋め込んで画素開口部表面を平坦化し、画素表示素子に接続した透明画素電極を形成し、例えば約100μm厚の対向基板との重ね合わせ又は有機EL層等を形成した後に支持基板を分離することで、例えば10μm厚の極めて薄い単結晶Si薄膜による高い電子・正孔移動度の超薄型の電気光学表示素子基板を得て、例えば約100μm厚の透明支持基板22に透明接着剤で貼り合わせることで、超薄型で高輝度、高精細、高機能な透過型LCDまたは半透過型LCD或いは下面発光型有機ELを、歩留良く、高い生産性で安価に製造することができる。
(B)二重多孔質半導体層分離法
本実施形態においては、多孔質Si層を使用した二重多孔質半導体層分離法(種子用半導体基板に形成した多孔質半導体層から種子用半導体基板を分離し、支持用半導体基板に形成した多孔質半導体層から支持用半導体基板を分離する)による超薄型電気光学表示装置の製造方法について説明する。図18から図26は、本発明の実施の形態における二重多孔質Si層分離法による超薄型電気光学表示装置の製造工程図である。
(1)種子基板30としての単結晶Si基板と支持基板33としての単結晶Si基板に、陽極化成法で多孔質Si層を形成する(図18参照)。このとき、種子基板30には支持基板33の高多孔質Si層34bよりも厚目で高い多孔率の高多孔質Si層31bを形成する。
[1]まず、例えば12インチφのp型単結晶Si(抵抗率0.01〜0.02Ω・cm)の種子基板30に、モノシランガス、ジボランガスのCVD法によりボロン1×1019atoms/cm3程度の濃度でp型不純物を添加し、約5μm厚の高濃度のエピタキシャル成長の単結晶Si層(後述する低多孔質Si層31aに相当する)を形成する。
[2]この高濃度層表面に、モノシランガス、ジボランガスのCVD法によりボロン5×1014atoms/cm3程度の濃度でp型不純物を添加し、約20μm厚の低濃度のエピタキシャル成長の単結晶Si層(後述する高多孔質Si層31bに相当する)を形成する。
[3]さらに、この低濃度層表面に、モノシランガス、ジボランガスのCVD法によりボロン5×1019atoms/cm3程度の濃度でp型不純物を添加し、約5μmの高濃度のエピタキシャル成長の単結晶Si層(後述する低多孔質Si層31cに相当する)を形成する。
[4]その後、陽極化成法により、例えば電解液に50%フッ化水素溶液とエチルアルコールとを2:1の体積割合で混合した混合液を用い、例えば約10mA/cm2の電流密度で5〜10分間電流を流し、高濃度層に多孔率の低い低多孔質Si層31a,31c、低濃度層に多孔率の高い高多孔質Si層31bを形成する。
[5]上記と同様に、例えば12インチφのp型単結晶Si(抵抗率0.01〜0.02Ω・cm)の支持基板33に、モノシランガス、ジボランガスのCVD法によりボロン1×1019atoms/cm3程度の濃度でp型不純物を添加し、約10μm厚の高濃度のエピタキシャル成長の単結晶Si層(後述する低多孔質Si層34aに相当する)を形成する。
[6]この高濃度層表面に、モノシランガス、ジボランガスのCVD法によりボロン1×1015atoms/cm3程度の濃度でp型不純物を添加し、約5μm厚の低濃度のエピタキシャル成長の単結晶Si層(後述する高多孔質Si層34bに相当する)を形成する。
[7]さらに、この低濃度層表面に、モノシランガス、ジボランガスのCVD法によりボロン3×1019atoms/cm3程度の濃度でp型不純物を添加し、約10μmの高濃度のエピタキシャル成長の単結晶Si層(後述する低多孔質Si層34cに相当する)を形成する。
尚、CVD法での単結晶Si層形成には、水素化物原料のモノシラン(SiH)以外に、同じく水素化物原料のジシラン(Si)、トリシラン(Si)、テトラシラン(Si10)や、ハロゲン化物原料のジクロルシラン(SiHCl)トリクロルシラン(SiHCl)四塩化ケイ素(SiCl)などの原料ガスを用いることができる。また、単結晶Si層の形成方法としては、CVD法に限らず、MBE法、スパッター法等でもよい。
[8]その後、陽極化成法により、例えば電解液に50%フッ化水素溶液とエチルアルコールとを2:1の体積割合で混合した混合液を用い、例えば約10mA/cm2の電流密度で5〜10分間電流を流し、高濃度層に多孔率の低い低多孔質Si層34a,34c低濃度層に多孔率の高い高多孔質Si層34bを形成する。
なお、このように、陽極化成法により多孔質層を形成する場合は、多孔質層を多孔率の異なる複数の層で構成することができる。例えば、上記のように、種子基板30上に第1の低多孔質Si層31a、高多孔質Si層31b、第2の低多孔質Si層31cを順に形成した3層構造とするほか、種子基板30の上に高多孔質Si層31bと低多孔質Si層31cとを順に形成した2層構造としてもよい。支持基板33についても同様に、支持基板33上に高多孔質Si層34bと低多孔質Si層34cとを順に形成した2層構造としてもよい。
このとき、高多孔質Si層の多孔率は40〜80%の範囲で、低多孔質Si層の多孔率は10〜30%の範囲とする。このように異なる多孔率の複数の層のそれぞれの厚みは、陽極化成時の電流密度および時間や、陽極化成時の化成溶液の種類または濃度を変えることで任意に調整することができる。
なお、多孔質Si層の形成後、約400℃でドライ酸化することにより、多孔質Siの孔の内壁を1〜3nmほど酸化するのが好ましい。これにより、多孔質Siが後の高温処理により構造変化を起こすのを防止することができる。
また、低多孔質Si層31c,34cは、不純物濃度を高く(1×1019atoms/cm3以上)し、かつ可能な限り多孔率を低く(10〜30%程度)しておくのが好ましい。これらの低多孔質Si層31c,34cの上には、後述する半導体デバイス形成のためにエピタキシャル成長により優れた結晶性の単結晶Si層32,35を形成する必要があるからである。
このとき、後述する単結晶Si層32(図19参照)の歪み低減のため、
多孔率 : 低多孔質Si層31c < 低多孔質Si層34c
膜厚 : 低多孔質Si層31c < 低多孔質Si層34c
とするのが好ましい。
また、後の工程で種子基板30を剥離しやすくするため、かつ種子基板30の剥離時に支持基板33が剥離しないようにするため、
多孔率 : 高多孔質Si層31b > 高多孔質Si層34b
膜厚 : 高多孔質Si層31b > 高多孔質Si層34b
とするのが好ましい。
なお、陽極化成におけるSiの溶解反応ではフッ化水素溶液中のSiの陽極反応には正孔が必要であるため、基板には多孔質化しやすいP型Siを用いるのが望ましいが、これに限るものではない。
また、種子基板30および支持基板33は、CZ(Czochralski)法、MCZ(Magnetic Field Applied Czochralski)法やFZ(Floating Zone)法などで作成された単結晶Si基板のみならず、基板表面が水素アニール処理された単結晶Si基板、あるいはエピタキシャル単結晶Si基板などを用いることができる。もちろん、単結晶Si基板に代えて単結晶SiGe基板、さらにSiC基板、GaAs基板やInP基板等の単結晶化合物半導体基板を用いることもできる。
(2)種子基板30および支持基板33の両基板に、それぞれ単結晶半導体層としてのエピタキシャル成長の単結晶Si層32,35を形成し、少なくとも一方に絶縁層36としてのSiO2酸化膜、SiO2とSi34の積層膜、またはSiO2とSi34とSiO2の積層膜を形成する(図19参照)。なお、ここでのポイントは、単結晶Si層32の厚さよりも単結晶Si層35の厚さを厚くすることである。
まず、CVDエピタキシャル成長装置内において、水素雰囲気中1050〜1100℃程度でプリベークを行い、低多孔質Si層31c,34cの表面の孔を封止して表面を平坦化する。この後、1000〜1020℃まで降温し、シランガスを原料ガスとするCVDを行い、約1〜10μm厚さのエピタキシャル成長の単結晶Si層32,35を形成する。このとき、単結晶Si層32は半導体デバイスを作製するためにその半導体デバイスに応じたn型またはp型の任意の不純物濃度とし、単結晶Si層35は静電気ダメージ対策および電磁波遮蔽対策のためにn型またはp型の任意の不純物濃度を含有させるのが好ましい。
尚、CVD法での単結晶Si層形成には、水素化物原料のモノシラン(SiH)以外に、同じく水素化物原料のジシラン(Si)、トリシラン(Si)、テトラシラン(Si10)や、ハロゲン化物原料のジクロルシラン(SiHCl)トリクロルシラン(SiHCl)四塩化ケイ素(SiCl)などの原料ガスを用いることができる。また、単結晶Si層の形成方法としては、CVD法に限らず、MBE法、スパッター法等でもよい。
また、半導体デバイス作製する種子基板30のエピタキシャル成長の単結晶Si層32は、他方の支持基板33のエピタキシャル成長の単結晶Si層35と同等以下の膜厚とする。これは、半導体デバイスプロセス中の多孔質Si層(低多孔質Si層34a,34c、高多孔質Si層34b)の酸化による膨張によって、半導体デバイス作製するエピタキシャル成長の単結晶Si層32に歪みが発生するのを低減および防止するためである。
また、最終的に半導体デバイス作製するエピタキシャル成長の単結晶Si層32の厚みは50nm〜1μm程度、単結晶Si層35の厚みは、最終的に架台となるので5〜10μm程度が望ましい。
また、単結晶Si層35のSiO2酸化膜(絶縁層36)の厚みは、200〜300nmが望ましい。長時間熱酸化してμm単位程度に厚くすると、高多孔質Si層34bの熱酸化歪みの影響により単結晶Si層35に反り歪みが発生するためである。
絶縁膜は熱酸化の酸化シリコン膜SiO2以外に、減圧CVDで単結晶Si層35上に窒化シリコン膜または窒化シリコン膜と酸化シリコン膜を形成し熱酸化することで、酸化シリコン膜と窒化シリコン膜の積層膜、または酸化シリコン膜と窒化シリコン膜と酸化シリコン膜の積層膜、例えばSiO2;200nmとSi34;50nmとSiO2;200nm)としてもよい。さらに、酸窒化シリコン膜(SiON)としてもよい。なお、CVD法、スパッタリング法、MBE法などにより、上記単層膜や多層膜の絶縁膜を形成してもよい。
このように適当な膜厚の窒化系シリコン膜の絶縁膜があることで、後の工程におけるLCD組立または有機EL組立時や半導体デバイスプロセス中に、支持基板33側から特性悪化元素例えばハロゲン元素が浸透し、単結晶Si層32を汚染するのを防止することができる。また、半導体デバイスプロセス中の多孔質Si層(低多孔質Si層34a,34c、高多孔質Si層34b)の酸化による膨張によって、半導体デバイス作製するエピタシャル成長の単結晶Si層32に反り歪みが発生するのを低減および防止することができる。
更に、分離後の超薄型SOI構造の絶縁層下の多孔質Si層をエッチングする際に窒化系シリコン膜がエッチングストッパーの作用をするので、エッチングムラのない超薄型SOI構造の超薄型電気光学表示素子基板が得られる。
また、LCD組立または有機EL組立時、セット組立および市場における静電気ダメージおよび電磁波遮蔽対策として、イオン注入時またはエピタキシャル成長時に単結晶Si層35に任意の濃度のn型またはp型不純物を添加し、酸化膜形成時などに活性化してもよい。このように最後まで残る絶縁層36下の単結晶Si層35に任意濃度のn型またはp型不純物を添加することにより、電気光学表示装置の品質および信頼性を高めることができる。
(3)種子基板30と支持基板33を貼り合わせる(図20参照)。
室温で種子基板30の単結晶Si層32と支持基板33の絶縁層36の表面同士を接触させ、ファンデアワールス力により結合させる。この後、400℃30分間の熱処理を行って共有結合させ、貼り合せを強固にする。
尚、必要に応じて前記よりも高い温度例えば約1000℃で30〜60分の熱処理を追加してより強固な貼り合せにしてもよい。熱処理は、窒素中、不活性ガス中、または、窒素と不活性ガスの混合ガス中で行う。このとき、双方の基板の表面に塵や汚れ付着がないことを確認する。なお、異物があった時は、剥離洗浄する。
あるいは、減圧熱処理炉に重ね合わせた2枚の基板をセットし、真空引きで所定圧力(例えば133Pa(1Torr)以下)に保持し、一定時間経過後に大気圧にブレークしたときの加圧で密着させ、連続して窒素中、不活性ガス中、または、窒素と不活性ガスの混合ガス中で昇温加熱して熱処理接合する連続作業をしてもよい。
(4)ウオータージェット、エアージェット、ウオーターエアージェットなどの高圧流体ジェット噴射剥離法またはレーザー加工剥離法またはレーザーウオータージェット加工剥離法により、高多孔質Si層31bから種子基板30を分離する(図21参照)。分離方法は、(A)に準ずる。
なお、分離した種子基板30の単結晶Si基板は、必要に応じて表面再研磨、エッチング、水素を含む雰囲気下での熱処理等を行い、再使用することができる。
この時に、図36(a)、(b)のように、多孔質半導体層31a,31b,31cを介して単結晶半導体層32を形成した種子基板30の直径を、多孔質層半導体層34a,34b,34cを介して単結晶半導体層35を形成した支持基板33の直径よりも若干小さくするか又は大きくするのが好ましい。
これにより、例えば図36(a)種子基板直径>支持基板直径の場合は真横方向から、図36(b)種子基板直径<支持基板直径の場合は任意の角度の斜目上方向から高圧流体ジェット噴射或いはレーザーウオータージェット噴射を種子基板30の高多孔質半導体層31bに当てて種子基板30を分離すると同時に、支持基板33の高多孔質層半導体層34bへの高圧流体ジェット噴射力或いはレーザーウオータージェット噴射力を弱めて、支持基板33の高多孔質層半導体層34bから支持基板が分離しないようにする。
また、種子基板30と支持基板33の多孔質半導体層の多孔率と厚み調整を緩和でき、表示素子および周辺回路の形成プロセス中、単結晶半導体層32が支持基板33に形成した多孔質層半導体層34a,34b,34cの熱膨張の悪影響例えば反り歪を受けるのを防止することができる。
そして、図37(a)のように、種子基板分離した後の単結晶半導体層32と35、多孔質層半導体層31c、34a、34b、34cなどを含む支持基板33表面の周辺部をC面取り化することで、周辺部の超薄型SOI層などの欠け、クラック、割れを防止するので、歩留、品質が向上してコストダウンが実現する。更に、必要に応じてSiダストやマイクロクラックを除去する為に、フッ酸系エッチャントでライトエッチングしてもよい。
(5)剥離残りの高多孔質Si層31bおよび低多孔質Si層31cをHF+H22+H2O混合液、HF+HNO3+CH3COOH混合液などのフッ酸系エッチャント又はアルカリ系エッチャントでウエットエッチングする。
尚、物理的剥離である高圧流体ジェット噴射剥離法の場合は多孔質Si層剥離残りしやすいので前記ウエットエッチングが必要であるが、レーザー加工剥離法或いはレーザーウオータージェット加工剥離法の場合は局部的加熱溶融による剥離なので、前記多孔質Si層の剥離残りが発生しにくく必ずしもウエットエッチングは必要ではなく、水素アニール処理によるドライエッチングのみでもよい。
この後に、水素アニール処理により単結晶Si層32をドライエッチングし、所望の厚みと高平坦性の、例えば50〜100nm厚の単結晶Si層32の超薄型SOI構造を形成する。水素アニールは、例えば1050℃で0.0013nm/min、1100℃で0.0022nm/minのエッチング速度で行う。
尚、必要に応じて、水素アニール処理した単結晶Si層32をシードにSiエピタキシャル成長により、さらに高結晶性の任意厚みの単結晶Si層13を積層形成してもよい。
図22は水素アニール処理のエッチング後に単結晶Si層13を積層形成した状態であって、(a)は絶縁層36としてSiO236aを形成した場合の例を、(b)は絶縁層36としてSiO236aとSi3436bとSiO236aを形成した場合の例をそれぞれ示している。
この時に、(A)に述べたように、種子基板の多孔質Si層を介して例えばGe濃度20〜30%のSiGe層である歪み印加半導体層としての単結晶Si層32を形成し、種子基板分離後の単結晶Si層32上に歪みチャネル層としての単結晶Si層13を形成すると、従来の無歪みチャネル層の単結晶Si層32に比べ約1.76倍の大幅な電子移動度の向上を達成したMOSTFTの表示部及び周辺回路が実現するので、高性能、高精細、高品質の超薄型電気光学表示装置が実現する。
このGe組成比は大きい方が良く、0.2を大きく下回る場合はMOSTFTの移動度の顕著な向上は期待できず、また、0.5を大きく超える場合はSiGe層表面凹凸の増加や膜質低下等の問題があり、0.3程度が好ましい。
また、Ge濃度はSiGe層である歪み印加半導体層としての単結晶Si層32の中で徐徐に増加させ、表面で所望濃度となる傾斜組成とし、この傾斜組成のSiGe層上に歪みチャネル層としての単結晶Si層13を順次形成することが好ましい。
つまり、歪み印加半導体層の単結晶Si層32は絶縁層36に接した部分から傾斜組成してGe濃度が徐徐に増加して表面濃度が例えばGe濃度20〜30%の所望値となるように設定し、この傾斜組成のSiGe層である歪み印加半導体層としての単結晶Si層32をシードにSiエピタキシャル成長により歪みチャネル層としての単結晶Si層13を形成することが好ましい。
(6)汎用技術により超薄型SOI構造の単結晶Si層32内に、LCDまたは有機ELの表示素子としてのTFTや配線などを、周辺回路としてのTFT、ダイオード、抵抗、キャパシタ、コイルや配線等の半導体素子および半導体集積回路のいずれかまたは両方を形成して超薄型SOI構造の電気光学表示素子基板層を作製する。単結晶Si層32は、単結晶Si基板同様の高い電子・正孔移動度を有するので、映像信号処理回路、画像補正回路、メモリ回路、CPU(Central Processing Unit)回路やDSP(Digital Signal Processor)回路などを取り込んでもよい。また、同時に、超薄型SOI構造の電気光学表示素子基板層の周辺回路に接続する半田バンプなどの外部取り出し電極を形成するが、LCDパネル形成後に異方性導電膜接合、超音波接合、半田付けなどでフレキシブル基板との接合やPCBへのマウントを行うのが好ましい。なお、TFT、ダイオード、抵抗、キャパシタ、コイルや配線等については図示を省略している。LCDおよび有機ELの組立工程は(A)に準ずる。
尚、外部取り出し電極に半田などのバンプを形成する場合は、対向基板の厚み以下のバンプ高さとすることが好ましい。
この時に、単結晶半導体層に多層配線構造の周辺回路或いは表示部及び周辺回路を形成することで、集積度を高めて高精細、高機能、高品質で安価な超薄型電気光学表示装置が実現する。
更に、シール領域の単結晶半導体層にも周辺回路を形成することで、LCDパネルサイズのシュリンクによるウエーハ1枚当たりの取り個数が増加してコストダウンが実現する。
また、反射電極下の単結晶半導体層にも表示部のみならず、メモリー回路含む周辺回路の一部を形成することで、集積度を高めて高精細、高機能、高品質で安価な超薄型電気光学表示装置が実現する。
この後に、スクライブライン内の分割境界線に沿って、単結晶Si層32から少なくとも高多孔質Si層34bまで溝60を形成しておくことが望ましいのは既に述べた通りである。なお、この超薄型SOI構造の電気光学表示素子基板層(単結晶Si層32)に有機または無機の配向膜13bを形成して配向処理した後に溝60を形成してもよい。溝60は、ドライエッチング(SF6、CF4、Cl+O2、HBr+O2などでのプラズマエッチング、逆スパッタエッチングなど)、ウエットエッチング(HF+H22+H2O混合液、HF+HNO3+CH3COOH混合液などのフッ酸系エッチャント、アルカリ系エッチャントなど)や機械的加工(ブレードダイシング、ダイアモンドカッター、超硬合金カッター、超音波カッターなどによる切り溝)等により、任意の幅で単結晶Si層32表面から少なくとも高多孔質Si層34bの分離層まで形成することが望ましい。これにより、分離層からの分離を容易に行うことができる。
この中で、Siと絶縁膜(SiO2、Si34など)とのエッチング選択比の高いドライエッチング又はウエットエッチングの場合や、機械的加工とドライエッチング又はウエットエッチングの組み合わせにより、超薄型SOI構造の絶縁膜下の多孔質Si層のサイドエッチングを促進することで、剥離時の分離を促進させてもよい。
(7)LCDの場合、超薄型SOI構造の電気光学表示素子基板層(単結晶Si層32)に有機または無機配向膜13bを形成して配向処理を行い洗浄してシール剤及びコモン剤塗布し、同様に透明電極14a上に有機または無機の配向膜14bを形成して配向処理を行い洗浄した例えば12インチφの対向基板14と所定の液晶ギャップで重ね合わせを行う(図23参照)。その後、支持基板33と対向基板14上を少なくとも糊残りのない帯電防止のUVテープ16で覆い、ウオータージェット、エアージェット、ウオーターエアージェットなどの高圧流体ジェット噴射剥離法またはレーザー加工剥離法またはレーザーウオータージェット加工剥離法などで高多孔質Si層34bから支持基板33を分離する(図24参照)。分離方法は、(A)に準ずるが、このとき、必要に応じて流体冷却した支持治具を用いて、UVテープ16を介して対向基板14側を冷却しながら高多孔質Si層34bから支持基板33を分離してもよい。なお、分離した支持基板33の単結晶Si基板は、必要に応じて表面再研磨、エッチング、水素を含む雰囲気下での熱処理等を行い、再使用することができる。
(8)ここで、反射型LCDの場合、例えば12インチφまたは1パネルサイズの所定寸法の高熱伝導性の、例えば金属支持基板18に高熱伝導性及び電導性を有する接着剤17で貼り合わせ、UV照射硬化してUVテープ16を剥離する。対向基板14および超薄型SOI構造の電気光学表示素子基板層(単結晶Si層32)及び金属支持基板18等をレーザーなどで分割する。その後、液晶注入して封止し、必要に応じて加熱急冷却処理して液晶配向処理することにより、図25に示す反射型LCDが得られる。その他は(A)に準ずる。
(9)上面発光型有機ELの場合は、例えば12インチφまたは1パネルサイズの所定寸法の金属支持基板18に高熱伝導性及び電導性を有する接着剤17を用いて貼り合わせ、UV照射硬化してUVテープ16を剥離してスクライブライン内の分割境界線に沿ってレーザーなどで分割することにより、図26に示す上面発光型有機ELが得られる。その他は(A)に準ずる。
(10)透過型LCDまたは半透過型LCD或いは下面発光型有機ELを作製する場合、(7)で説明したように超薄型SOI構造の単結晶Si層32内に電気光学表示素子基板層を作製した後、(A)の(5)で説明したようにUVテープ16を貼り合わせて高多孔質Si層34bから支持基板33を分離し、例えば12インチφの透明支持基板22に耐熱性透明接着剤で貼り合わせる。その後、紫外線照射してUVテープ16を除去し、超薄型SOI構造の電気光学表示素子層(単結晶Si層32)、絶縁層36、単結晶Si層35および低多孔質Si層34cの表示部の画素開口部に相当する部分をエッチングにより除去し、この除去した部分を光透過性材料としての透明樹脂または無機系透明膜(SiO2など)23により埋め込んで表面平坦化し、その上に表示用TFTのドレインと接続した透明電極13c又は適度な凹凸形状の反射電極及び透明電極の二領域を有する画素電極13cを形成し、例えば12インチφまたは1パネルサイズの対向基板14と所定の液晶ギャップで重ね合わせてシールする。その後の工程については(A)に準ずる。
あるいは、透過型LCDの場合、支持基板33を分離する前に、超薄型SOI構造の電気光学表示素子基板層(単結晶Si層32)、絶縁層36、単結晶Si層35および低多孔質Si層34cの表示部の画素開口部に相当する部分をエッチングにより除去し、この除去した部分を光透過性材料としての透明樹脂または無機系透明膜(SiO2など)23により埋め込んで表面平坦化し、その上に表示用TFTのドレインに接続した透明電極13cを形成し、例えば12インチφまたは1パネルサイズの対向基板14と所定の液晶ギャップで重ね合わせてシールする。その後の工程については(A)に準ずる。
あるいは、半透過型LCDの場合、支持基板33を分離する前に、超薄型SOI構造の電気光学表示素子基板層(単結晶Si層32)、絶縁層36、単結晶Si層35および低多孔質Si層34cの表示部の画素開口部に相当する部分をエッチングにより除去し、この除去した部分を光透過性材料としての透明樹脂または無機系透明膜(SiOなど)23により埋め込んで表面平坦化し、その上に表示用TFTのドレインに接続した適度な凹凸形状の反射電極及び透明電極の二領域を有する画素電極13cを形成し、例えば12インチφまたは1パネルサイズの対向基板14と所定の液晶ギャップで重ね合わせてシールする。その後の工程については(A)に準ずる
あるいは、下面発光型有機ELの場合、支持基板33を分離する前に、超薄型SOI構造の電気光学表示素子基板層(単結晶Si層32)、絶縁層36、単結晶Si層35および低多孔質Si層34cの表示部の画素開口部に相当する部分をエッチングにより除去し、この除去した部分を光透過性材料としての透明樹脂または無機系透明膜(SiOなど)23により埋め込んで表面平坦化し、その上に表示用TFTのソースに接続した透明電極20aを形成し、有機EL発光層20b、金属電極20cを形成し、全面を耐湿性樹脂21により封止する。その後の工程については(A)に準ずる。
なお、上記透過型LCDまたは半透過型LCD或いは下面発光型有機ELの場合、超薄型SOI構造の電気光学表示素子基板層(単結晶Si層32)の表示部の画素開口部に相当する部分をエッチングにより除去し、この除去した部分を光透過性材料としての透明樹脂または無機系透明膜(SiOなど)23により埋め込んで表面平坦化し、その上に表示用TFTのドレイン又はソースに接続した画素電極13aを形成し、支持基板33を分離した後、絶縁層36をエッチングストッパーとして絶縁層36より下のすべての単結晶Si層35および低多孔質Si層34cをエッチングしてから、例えば12インチφまたは1パネルサイズの透明基板22に透明接着剤で貼り合わせてもよい。なお、上記反射型LCDまたは透過型LCD或いは半透過型LCD作製の場合、超薄型SOI構造の電気光学表示素子基板層(単結晶Si層32)と透明電極形成した対向基板14には、有機系または無機系の配向膜形成および配向処理し、いずれかにシール剤及びコモン剤塗布していることは言うまでもない。
(C)イオン注入層分離法
本実施形態においては、水素イオン注入層を使用したイオン注入層分離法による超薄型電気光学表示装置の製造方法について説明する。図27,図28は、本実施形態におけるイオン注入層分離法による超薄型電気光学表示装置の製造工程図である。
(1)例えば12インチφ、1.2mm厚の支持基板としての単結晶Si基板10にLCDまたは有機ELの表示部および周辺回路を形成して超薄型の電気光学表示素子基板層を作製した後、単結晶Si基板10の表面から深さ3〜5μmに高濃度の水素イオン注入層37を形成する(図27参照)。水素イオン注入のドーズ量は、300〜500keV,5×1016〜1×1017atoms/cm2で行う。
この時に(A)に述べたように、単結晶Si基板10上に例えばGe濃度20〜30%のSiGe層である歪み印加半導体層としての単結晶Si層を形成し、さらに単結晶Si層上に歪みチャネル層としての単結晶Si層を形成すると、従来の無歪みチャネル層の単結晶Si層に比べ約1.76倍の大幅な電子移動度の向上を達成したMOSTFTの表示部及び周辺回路が実現するので、高性能、高精細、高品質の超薄型電気光学表示装置が実現する。
尚、歪み印加半導体層及び歪みチャネル層の厚みを高濃度水素イオン注入層37と同じにしてもよい。
このGe組成比は大きい方が良く、0.2を大きく下回る場合はMOSTFTの移動度の顕著な向上は期待できず、また、0.5を大きく超える場合はSiGe層表面凹凸の増加や膜質低下等の問題があり、0.3程度が好ましい。
また、Ge濃度はSiGe層の中で徐徐に増加させ、表面で例えばGe濃度20〜30%の所望濃度となる傾斜組成とし、この傾斜組成のSiGe層である歪み印加半導体層としての単結晶Si層をシードにSiエピタキシャル成長により歪みチャネル層としての単結晶Si層を形成することが好ましい。
この時に、単結晶Si基板内の高濃度の水素イオン注入層37を均一化する為に、且つ高濃度の水素イオン離脱防止のために、500℃以上のプロセス工程以降に高濃度の水素イオン注入層37を形成する。
また、電極、配線などは水素イオン注入深さバラツキの原因となりので、これらは水素イオン注入工程以降の剥離アニール前または後に形成するのが好ましい。
但し、剥離アニール前の電極及び配線形成の場合は、流体冷却した支持治具によりUVテープを介して電気光学表示素子基板層側を冷却しながら、支持基板(単結晶Si基板10)の裏面より急加熱急冷却のRTAでの剥離アニール、又は剥離アニール無しのレーザー加工剥離法及びレーザーウオータージェット加工剥離法が好ましい。
なお、単結晶Si層12bは、単結晶Si基板同様の高い電子・正孔移動度を有するので、周辺駆動回路のみならず映像信号処理回路、画質補正回路、メモリ回路、CPU(Central Processing Unit)回路やDSP(Digital Signal Processor)回路などを取り込んでもよい。条件は、(A)に準ずる。なお、ダイオード、抵抗、キャパシタ、コイルや配線等については図示を省略している。
この時に、単結晶半導体層に多層配線構造の周辺回路または表示部及び周辺回路を形成することで、集積度を高めて高精細、高機能、高品質で安価な超薄型電気光学表示装置が実現する。
更に、シール領域の単結晶半導体層にも周辺回路を形成することで、LCDパネルサイズシュリンクによるウエーハ1枚当たりの取り個数が増加してコストダウンが実現する。
また、反射電極下の単結晶半導体層にも表示部のみならず、メモリー回路含む周辺回路の一部を形成することで、集積度を高めて高精細、高機能、高品質で安価な超薄型電気光学表示装置が実現する。
なお、支持基板10としては、CZ(Czochralski)法、MCZ(Magnetic Field Applied Czochralski)法やFZ(Floating Zone)法などで作成された単結晶Si基板のみならず、基板表面が水素アニール処理された単結晶Si基板、あるいはエピタキシャル単結晶Si基板などを用いることができる。もちろん、単結晶Si基板に代えて単結晶SiGe基板、更にはSiC基板、GaAs基板やInP基板等の単結晶化合物半導体基板を用いることもできる。
(2)剥離用アニール処理を行い、水素イオン注入層37に歪み層38を発生させる。剥離用アニールは、例えば400〜600℃で1〜20分間の熱処理、または急加熱急冷却のRTA(Rapid Thermal Anneal;ラピッドサーマルアニール)で、例えばハロゲンランプアニール約800℃の数秒間、Xeフラッシュランプアニール約1000℃の数ミリ秒間、炭酸ガスレーザー等のレーザー熱加工などの熱処理により行う。
これにより、イオン注入した高濃度水素を熱膨張させ、微小気泡内の圧力作用および結晶再配列作用により水素イオン注入層37に歪み層38を発生させる。なお、剥離用アニールは、特にRTAの極めて短時間(例えばハロゲンランプアニール約800℃の数秒間、Xeフラッシュランプアニール約1000℃の数ミリ秒間など)により行えば、デバイス特性などに悪影響を与えることなく歪みを発生させることができる。
尚、この剥離用アニール処理せずに、水素イオン注入層37をレーザー加工剥離あるいはレーザーウオータージェット加工剥離することで分離してもよい。
溝60は、ドライエッチング(SF6、CF4、Cl+O2、HBr+O2などでのプラズマエッチング、逆スパッタエッチングなど)、ウエットエッチング(HF+H22+H2O混合液、HF+HNO3+CH3COOH混合液などのフッ酸系エッチャント、アルカリ系エッチャントなど)や機械的加工(ブレードダイシング、ダイアモンドカッター、超硬合金カッター、超音波カッターなどによる切り溝)等により、任意の幅で単結晶Si基板10表面から少なくとも水素イオン注入層37の歪み層38まで形成することが好ましい。これにより、この歪み層38からの分離を容易に行うことができる。
なお、超薄型の電気光学表示素子基板層へのダメージ防止のために、急加熱急冷却のRTAを行う際、支持基板(単結晶Si基板10)の裏面より熱放射させるのが好ましい。また、必要に応じて流体冷却した支持治具によりUVテープを介して電気光学表示素子基板層側を冷却しながら、支持基板(単結晶Si基板10)の裏面より急加熱急冷却のRTAを行ってもよい。
この後に、表示部の透明画素電極、配線、外部取り出し電極(半田バンプなど)などを形成するが、LCDパネル形成後に異方性導電膜接合や超音波接合、半田付けなどでフレキシブル基板との接合やPCB(Printed Circuit Board)へのマウントするのが好ましい。尚、外部取り出し電極に半田などのバンプを形成する場合は、対向基板の厚み以下のバンプ高さとすることが好ましい。
(3)LCDおよび有機ELの組立工程は(A)に準ずる。
(4)LCDの場合、単結晶Si基板10および対向基板14をUVテープで覆い、水素イオン注入層37の歪み38から引っ張り剥離する(図28参照)。その後、UV照射硬化して、UVテープを除去する。分離した単結晶Si基板10は必要に応じて表面再研磨、エッチング、水素を含む雰囲気下での熱処理等を行い、再使用することができる。
なお、この水素イオン注入層37の歪み38からの分離は、引っ張り剥離以外に、(A)と同様の高圧流体ジェット噴射剥離法により行うことができる。さらに剥離アニールなしの水素イオン注入層37へのレーザー加工剥離法またはレーザーウオータージェット加工剥離法により行うこともできる。
つまり、必要に応じて流体冷却した支持治具によりUVテープを介して対向基板14側を冷却しながら、レーザー加工剥離法の局部的加熱によりイオン注入した高濃度水素を熱膨張させ、微小気泡内の圧力作用および結晶再配列作用により水素イオン注入層37に歪み層38を発生させることにより支持基板(単結晶Si基板10)を分離してもよい。
尚、レーザーウオータージェット加工剥離法では冷却作用の水をレーザーと同時に照射するので、必ずしも流体冷却した支持治具は必要ではない。
これ以降の反射型LCD、上面発光型有機EL、透過型LCDおよび半透過型LCD或いは下面発光型有機ELの組立工程は(A)に準ずる。なお、本実施形態においては、水素イオンを注入しているが、これ以外に、窒素、ヘリウムなどの希ガス等を用いることも可能である。
尚、例えば水素イオン注入の場合は、水素イオンビームを質量分離、走査するイオン注入装置(従来のボロン、燐などの不純物をSi基板に注入するイオン注入装置と同じ)以外に、プラズマ生成手段によって水素を含むプラズマ発生させ、このプラズマから水素負イオンビームを引き出し、この水素負イオンを所定の深さに注入する水素負イオンビーム注入装置でもよい。
(D)二重イオン注入層分離法
本実施形態においては、水素イオン注入層を使用した二重イオン注入層分離法(種子用半導体基板に形成したイオン注入層から種子用半導体基板を分離し、支持用半導体基板に形成したイオン注入層から支持用半導体基板を分離する)による超薄型電気光学表示装置の製造方法について説明する。図29から図31は、本発明の実施の形態における二重水素イオン注入層分離法による超薄型電気光学表示装置の製造工程図である。
(1)例えば12インチφ、1.2mm厚の支持基板40に絶縁層としてのSiO241a(図29(a)参照)またはSiO241aとSi3441bとSiO241aの積層膜(図29(b)参照)を形成し、例えば12インチφ、1.2mm厚の種子基板42に水素イオン注入層43を形成する。なお、高濃度水素イオンは、約100keV,5×1016〜1×1017atoms/cm2のドーズ量で、深さ約1μmに注入する。
(2)支持基板40と種子基板42を貼り合せる(図29参照)。
支持基板40と種子基板42を洗浄後、室温で支持基板40の熱酸化膜SiO241a(図29(a)参照)またはSiO241aとSi3441bとSiO241aの積層膜(図29(b)参照)表面と種子基板42の水素イオン注入層43の表面同士を接触させ、ファンデアワールス力により結合させる。この後、400℃30分間の熱処理を行って共有結合させ、貼り合せを強固なものにする。この時の熱処理は水素イオン離脱温度以下の処理温度および処理時間に設定することが必要であり、(B)で説明したのと同様である。
(3)剥離用アニール後に、支持基板40および種子基板42の両基板の裏面にそれぞれUVテープ45を貼り合せ、引っ張り剥離する(図30参照)。
剥離用アニールは、(C)に準ずる。
剥離用アニールにより、イオン注入した高濃度水素を熱膨張させ、微小気泡内の圧力作用および結晶再配列作用により水素イオン注入層43に歪み層43aを発生させ、UVテープ45により引っ張り剥離する。その後、UV照射硬化して、支持基板40および種子基板42からUVテープ45を剥離する。
尚、(A)と同様の高圧流体ジェット噴射剥離法、レーザー加工剥離法、レーザーウオータージェット加工剥離法により行うこともできる。この後に、図37(b)のように種子基板分離した後に、単結晶Si層(水素イオン注入層)43、熱酸化膜SiO241a及び支持基板表面の周辺部をC面取り化することで、周辺部の超薄型SOI層などの欠け、クラック、割れを防止するので、歩留、品質が向上してコストダウンが実現する。更に、必要に応じてSiダストやマイクロクラックを除去する為に、フッ酸系エッチャントでライトエッチングしてもよい。
なお、分離した種子基板42の単結晶Si基板は、必要に応じて表面再研磨、エッチング、水素を含む雰囲気下での熱処理等を行い、再使用することができる。
(4)水素アニール処理によりエッチングして、高平坦性の単結晶Si層43の超薄型SOI構造を得る。
必要に応じてフッ酸系エッチャントで単結晶Si層43表面の一部をエッチングし、更に水素アニールによりエッチングし、所望の厚みと平坦性の、例えば50〜100nm厚の単結晶Si層43の超薄型SOI構造を形成する。水素アニールは、1050℃で0.0013nm/min、1100℃で0.0022nm/minのエッチング速度で行う。
尚、必要に応じて水素アニール処理によりエッチングした単結晶Si層43をシードにSiエピタキシャル成長でより高結晶性の任意厚みの単結晶Si層を積層してもよい。
このときに(A)と同じく、剥離した水素イオン注入層(単結晶Si層)43が歪み印加半導体層となるように、種子基板の単結晶Si基板42の表面にCVD等のSiエピタキシャル成長によりGe濃度20〜30%のSiGe層のとして歪み印加半導体層の単結晶Si層43を形成してもよい。
そして、この厚み(深さ)となるように前記の水素イオンを高濃度注入し、水素イオン注入層(単結晶Si層)43としてもよい。
これにより、従来の無歪みチャネル層の単結晶Si層43に比べ約1.76倍の大幅な電子移動度の向上を達成したMOSTFTの表示部及び周辺回路が実現するので、高性能、高精細、高品質の超薄型電気光学表示装置が実現する。
このとき、SiGe層中の水素イオン注入層の歪み部でGe濃度が所望濃度となる傾斜組成とし、種子基板分離後の歪み印加半導体層である単結晶Si層43表面のGe濃度が所望濃度となるように設定し、この傾斜組成のSiGe層である歪み印加半導体層の単結晶Si層43をシードにSiエピタキシャル成長により歪みチャネル層としての単結晶Si層43を形成することが好ましい。
つまり、歪み印加半導体層の単結晶Si層43は絶縁層のSiO2膜41aに接した部分から傾斜組成してGe濃度が徐徐に増加して表面濃度が例えばGe濃度20〜30%の所望値となるようにすることが好ましい。
(5)汎用技術により超薄型SOI構造の単結晶Si層43内に、LCDまたは有機ELの表示部および周辺回路を形成して超薄型SOI構造の電気光学表示素子基板層を作製する。表示素子および周辺回路の形成は、(A)に準ずる。
この時に、単結晶半導体層に多層配線構造の周辺回路または表示部及び周辺回路を形成することで、集積度を高めて高精細、高機能、高品質で安価な超薄型電気光学表示装置が実現する。
更に、シール領域の単結晶半導体層にも周辺回路を形成することで、LCDパネルサイズシュリンクによるウエーハ1枚当たりの取り個数が増加してコストダウンが実現する。
また、反射電極下の単結晶半導体層にも表示部のみならず、メモリー回路含む周辺回路の一部を形成することで、集積度を高めて高精細、高機能、高品質で安価な超薄型電気光学表示装置が実現する。
(6)表面から深さ3〜5μmに高濃度の水素イオンを注入し、剥離用アニール処理して歪み層40b(図31参照)を発生させる。水素イオン注入は、300〜500keV,5×1016〜1×1017atoms/cm2で行う。
この時に、上記(3)同様に単結晶Si基板内の高濃度の水素イオン注入層37を均一化する為に、且つ高濃度の水素イオン離脱防止のために、500℃以上のプロセス工程以降に高濃度の水素イオン注入層40aを形成する。
また、電極、配線などは水素イオン注入深さバラツキの原因となりので、これらは水素イオン注入工程以降の剥離アニール前または後に形成するのが好ましい。
但し、剥離アニール前の電極及び配線形成の場合は、流体冷却した支持治具によりUVテープを介して電気光学表示素子基板層側を冷却しながら、支持基板(単結晶Si基板10)の裏面より急加熱急冷却のRTAでの剥離アニール、又は剥離アニール無しのレーザー加工剥離法及びレーザーウオータージェット加工剥離法が好ましい。
剥離用アニールは、上記(3)に準ずる。溝60は、ドライエッチング(SF6、CF4、Cl+O2、HBr+O2などでのプラズマエッチング、逆スパッタエッチングなど)、ウエットエッチング(HF+H22+H2O混合液、HF+HNO3+CH3COOH混合液などのフッ酸系エッチャント、アルカリ系エッチャントなど)や機械的加工(ブレードダイシング、ダイアモンドカッター、超硬合金カッター、超音波カッターなどによる切り溝)等により、任意の幅で単結晶Si層43表面から少なくとも水素イオン注入層の歪み層40bまで形成することが望ましい。これにより、この歪み層40bからの分離を容易にさせることができる。この中で、Siと絶縁膜(SiO2、Si34など)とのエッチング選択比の高いドライエッチングやウエットエッチングの場合は、超薄型SOI構造の絶縁膜下の単結晶Si層の歪み層40bのサイドエッチングを促進することで、分離し易くなる。
このとき、支持基板40上には酸化シリコン膜、窒化シリコン膜等のデバイス構成膜が存在するが、これらを貫通して絶縁膜41a下に水素イオン注入層40aを形成し、熱処理により歪み層40bを発生させる。また、剥離用アニールは急加熱急冷却のRTAが好ましいが、特にフラッシュランプアニール法の極めて短時間(例えばXeフラッシュランプアニール約1000℃の数ミリ秒間など)により行えば、デバイス特性などに悪影響を与えることなく歪み層40bを発生させることができる。
この後に、表示部及び周辺回路の透明電極、配線、外部取り出し電極(バンプ含む)などを形成するが、LCDパネル形成後に異方性導電膜接合や超音波接合、半田付けなどでフレキシブル基板との接合やPCB(Printed Circuit Board)へのマウントするのが好ましい。
尚、外部取り出し電極に半田などのバンプを形成する場合は、対向基板の厚み以下のバンプ高さとすることが好ましい。
(7)LCDおよび有機ELの組立工程は(B)に準ずる。
(8)LCDの場合、支持基板40および対向基板14を少なくとも糊残りのない帯電防止のUVテープ16で覆い、水素イオン注入層の歪み層40bから引っ張り剥離する(図31(単結晶Si層43下に絶縁層41a(SiO2)を有する場合)。その後、UV照射硬化してUVテープ16を除去する。分離した支持基板40の単結晶Si基板は必要に応じて表面再研磨、エッチング、水素を含む雰囲気下での熱処理等を行い、再使用することができる。尚、水素イオン注入層の歪み層40bからの分離は、引っ張り剥離以外に、(A)と同様の高圧流体ジェット噴射剥離法により行うことができる。さらに剥離アニールなしの水素イオン注入層40aへのレーザー加工剥離法またはレーザーウオータージェット加工剥離法により行うこともできる。
つまり、必要に応じて流体冷却した支持治具によりUVテープを介して対向基板14側を冷却しながら、レーザー加工剥離法の局部的加熱によりイオン注入した高濃度水素を熱膨張させ、微小気泡内の圧力作用および結晶再配列作用により水素イオン注入層40aに歪み層40bを発生させることにより支持基板(単結晶Si基板)40を分離してもよい。
尚、レーザーウオータージェット加工剥離法では冷却作用の水をレーザーと同時に照射するので、必ずしも流体冷却した支持治具は必要ではない。
これ以降の反射型LCD、上面発光型有機EL、透過型LCDおよび半透過型LCD或いは下面発光型有機ELの組立工程は(A)に準ずる。なお、本実施形態においては、水素イオンを注入しているが、これ以外に、窒素、ヘリウムなどの希ガス等を用いることも可能である。
尚、例えば水素イオン注入は(C)と同様に、水素イオンビームを質量分離、走査するイオン注入装置(従来のボロン、燐などの不純物をSi基板に注入するイオン注入装置と同じ)以外に、プラズマ生成手段によって水素を含むプラズマ発生させ、このプラズマから水素負イオンビームを引き出し、この水素負イオンを所定の深さに注入する水素負イオンビーム注入装置でもよい。
(E)多孔質半導体層・イオン注入層分離法
本実施形態においては、多孔質Si層と水素イオン注入層を使用した多孔質半導体層・イオン注入層分離法(種子用半導体基板に形成したイオン注入層から種子用半導体基板を分離し、支持用半導体基板に形成した多孔質半導体層から支持用半導体基板を分離する)による超薄型電気光学表示装置の製造方法について説明する。図32から図34は、本発明の実施の形態における多孔質Si層・水素イオン注入層分離法による超薄型電気光学表示装置の製造工程図である。
(1)例えば12インチφ、1.2mm厚の種子基板50に高濃度に水素イオンを注入し、水素イオン注入層51を形成する。なお、水素イオンは、約100keV,5×1016〜1×1017atoms/cmのドーズ量で、深さ約1μmに注入する(図32参照)。形成方法は(C)に準ずる。
(2)例えば12インチφ、1.2mm厚の支持基板52に陽極化成法で低多孔質Si層53、高多孔質Si層54および低多孔質Si層55を形成し、エピタキシャル成長の単結晶Si層56を形成し、さらにSiO2酸化膜またはSiO2とSi34とSiO2の積層膜からなる絶縁層57を形成する(図32参照)。形成方法は(A)に準ずる。
(3)種子基板50と支持基板52を貼り合わせる(図33参照)。
室温で種子基板50の水素イオン注入層51と支持基板52の絶縁層57の表面同士を接触させ、ファンデワールス力により結合させる。この後、400℃30分間の熱処理を行って共有結合させ、貼り合せを強固にする。この時の熱処理は水素イオン離脱温度以下の処理温度および処理時間に設定することが必要であり、熱処理方法は(B)に準ずる。
(4)剥離用アニールにより、イオン注入した高濃度水素を熱膨張させ、微小気泡内の圧力作用および結晶再配列作用により水素イオン注入層51に歪み層58を発生させる。そして、種子基板50および支持基板52の両基板にUVテープ45を貼り合せ、種子基板50を引っ張り剥離する(図34参照)。このとき、高多孔質Si層54から剥離しないように、多孔率および厚みを調整することが重要である。剥離用アニールは、(C)に準ずる。
このとき、図37(C)のように、種子基板分離した後に、単結晶Si層(水素イオン注入層)51、絶縁層57、単結晶Si層56、低多孔質Si層55、高多孔質Si層54、低多孔質Si層53及び支持基板52表面の周辺部をC面取り化することで、周辺部の超薄型SOI層などの欠け、クラック、割れを防止するので、歩留、品質が向上してコストダウンが実現する。更に、必要に応じてSiダストやマイクロクラックを除去する為に、フッ酸系エッチャントでライトエッチングしてもよい。
尚、必要に応じて歪み層58発生した水素イオン注入層51に高圧流体ジェット噴射して剥離させるか、あるいは剥離用アニールしない水素イオン注入層51をレーザー加工剥離あるいはレーザーウオータージェット加工剥離することで、支持基板に形成する高多孔質Si層54の多孔率および厚み条件を緩和することができる。
つまり、必要に応じて流体冷却した支持治具によりUVテープを介して対向基板14側を冷却しながら、レーザー加工剥離法の局部的加熱によりイオン注入した高濃度水素を熱膨張させ、微小気泡内の圧力作用および結晶再配列作用により水素イオン注入層51に歪み層58を発生させることにより支持基板(単結晶Si基板)52を分離してもよい。
尚、レーザーウオータージェット加工剥離法では冷却作用の水をレーザーと同時に照射するので、必ずしも流体冷却した支持治具は必要ではない。
(5)必要に応じてフッ酸系エッチャントで剥離した単結晶Si層51表面の一部をエッチングし、更に水素アニール処理によりエッチングし、所望の厚みと高平坦性の、例えば50〜100nmの単結晶Si層51の超薄型SOI構造を形成する。水素アニールは、例えば1050℃で0.0013nm/min、1100℃で0.0022nm/minのエッチング速度で行う。
尚、必要に応じて水素アニール処理によりエッチングした単結晶Si層51をシードにSiエピタキシャル成長でより高結晶性の任意厚みの単結晶Si層を積層してもよい。
このときに(A)と同じく、剥離した水素イオン注入層(単結晶Si層)51が歪み印加半導体層となるように、種子基板の単結晶Si基板50の表面にCVD等のSiエピタキシャル成長によりGe濃度20〜30%のSiGe層のとして歪み印加半導体層の単結晶Si層51を形成し、この単結晶Si層51をシードにSiエピタキシャル成長で歪みチャネル層の単結晶Si層を形成してもよい。
そして、この厚み(深さ)となるように前記の水素イオンを高濃度注入し、水素イオン注入層(単結晶Si層)51としてもよい。
これにより、従来の無歪みチャネル層の単結晶Si層51に比べ約1.76倍の大幅な電子移動度の向上を達成したMOSTFTの表示部及び周辺回路が実現するので、高性能、高精細、高品質の超薄型電気光学表示装置が実現する。
このとき、SiGe層中の水素イオン注入層の歪み部でGe濃度が所望濃度となる傾斜組成とすることで、種子基板分離後の歪み印加半導体層である単結晶Si層43表面のGe濃度が所望濃度となるように設定し、この傾斜組成のSiGe層の歪み印加半導体層である単結晶Si層43をシードにSiエピタキシャル成長により歪みチャネル層としての単結晶Si層43を形成することが好ましい。
つまり、歪み印加半導体層の単結晶Si層51は絶縁層57に接した部分から傾斜組成してGe濃度が徐徐に増加して表面濃度が例えばGe濃度20〜30%の所望値となるようにすることが好ましい。
(6)汎用技術により超薄型SOI構造の単結晶Si層51内に、LCDまたは有機ELの表示素子および周辺回路を形成して超薄型SOI構造の電気光学表示素子基板層を作製する。表示素子および周辺回路の形成は、(A)に準ずる。
尚、外部取り出し電極に半田などのバンプを形成する場合は、対向基板の厚み以下のバンプ高さとすることが好ましい。
この時に、単結晶半導体層に多層配線構造の周辺回路または表示部及び周辺回路を形成することで、集積度を高めて高精細、高機能、高品質で安価な超薄型電気光学表示装置が実現する。
更に、シール領域の単結晶半導体層にも周辺回路を形成することで、LCDパネルサイズシュリンクによるウエーハ1枚当たりの取り個数が増加してコストダウンが実現する。
また、反射電極下の単結晶半導体層にも表示部のみならず、メモリー回路含む周辺回路の一部を形成することで、集積度を高めて高精細、高機能、高品質で安価な超薄型電気光学表示装置が実現する。
溝60は、ドライエッチング(SF6、CF4、Cl+O2、HBr+O2などでのプラズマエッチング、逆スパッタエッチングなど)、ウエットエッチング(HF+H22+H2O混合液、HF+HNO3+CH3COOH混合液などのフッ酸系エッチャント、アルカリ系エッチャントなど)や機械的加工(ブレードダイシング、ダイアモンドカッター、超硬合金カッター、超音波カッターなどによる切り溝)等により、任意の幅で単結晶Si層51表面から少なくとも高多孔質Si層54まで形成することが好ましい。これにより、歪み層58からの分離を容易に行うことができる。この中で、Siと絶縁膜(SiO2、Si34など)とのエッチング選択比の高いドライエッチングやウエットエッチングの場合は、超薄型SOI構造の絶縁膜下の特に多孔質Si層のエッチングを促進することで、分離し易くなる。
これ以降の反射型LCD、上面発光型有機EL、透過型LCD、半透過型LCDおよび下面発光型有機ELの組立工程は(A)に準ずる。
上記の透過型LCD、半透過型LCDおよび下面発光型有機ELでは、光透過率が十分でない厚さの電気光学表示素子基板(単結晶Si層12)の表示部の画素開口部をエッチングし光透過性材料を埋め込み表面平坦化処理する例を示している。これに対して、例えば10〜50nm厚の超薄型単結晶Si層12の電気光学表示素子基板の場合は、画素開口部の光透過率は用途によっては十分なので、画素開口部の単結晶Si層12を必ずしもエッチングする必要がない。
特に、例えば単結晶Si層10〜50nm厚の超薄型SOI構造の電気光学表示素子基板の場合は、その絶縁膜をエッチングストッパーとしてその下の単結晶Si層、低多孔質Si層および高多孔質Si層をエッチングし、画素開口部の単結晶Si層はエッチングせずに光透過性材料の埋め込み及び表面平坦化処理なしで、適当な透過率の透過型LCD、半透過型LCDおよび下面発光型有機ELを得ることが可能となる。これにより、工数削減でのコストダウンを図ることができる。
なお、本実施形態においては、高濃度に注入するイオンとして水素を用いた例について説明しているが、注入するイオンはこれに限定されるものではなく、窒素、ヘリウムなどの希ガス等のイオンを用いることも可能である。
又、例えば水素イオン注入は(C)と同様に、水素イオンビームを質量分離、走査するイオン注入装置(従来のボロン、燐などの不純物をSi基板に注入するイオン注入装置と同じ)以外に、プラズマ生成手段によって水素を含むプラズマ発生させ、このプラズマから水素負イオンビームを引き出し、この水素負イオンを所定の深さに注入する水素負イオンビーム注入装置でもよい。
又、上記単結晶Si基板に代えて単結晶SiGe基板、さらにSiC基板、GaAs基板やInP基板等の単結晶化合物半導体基板を用いて、反射型LCD、半透過型LCD、上面発光型有機EL、透過型LCDおよび下面発光型有機ELなどの超薄型の電気光学表示装置を製作することができる。
(F)上記(A)〜(E)では、配向処理などを行ったTFT基板と対向基板の重ね合わせを、それぞれ基板状態(面)のまま行う、いわゆる面面液晶組立により行う例について主に説明したが、配向処理などを行ったTFT基板(面)内の良品チップに配向処理などを行った対向基板の良品チップ(単個)を重ね合わせる、いわゆる面単液晶組立により行うことも可能である。
さらには、TFT基板(面)で配向処理などを行い切断した良品チップ(単個)に、対向基板(面)で配向処理などを行い切断した良品チップ(単個)を重ね合わせる、別の面単液晶組立により行うことも可能である。
このときは、TFT基板の良品チップ(単個)と対向基板の良品チップ(単個)を重ね合わせシールした後に支持基板を分離して、透明又は不透明支持体チップを透明又は不透明接着剤で貼り合せるのが好ましい。
或いは、TFT基板(面)を切断した後に配向処理などをした良品チップ(単個)に、対向基板(面)を切断した後に配向処理などをした良品チップ(単個)を重ね合わせる、いわゆる単単液晶組立により行うことも可能である。
このときも、TFT基板の良品チップ(単個)と対向基板の良品チップ(単個)を重ね合わせシールした後に支持基板を分離して、透明又は不透明支持体チップを透明又は不透明接着剤で貼り合せるのが好ましい。
この時に、別の面単液晶組立及び単単液晶組立では、支持基板の分離前、又は支持基板の分離後に液晶注入封止することは言うまでもない。
以下、上記(A)〜(E)の各方法により形成した電気光学表示素子基板から、それぞれ反射型LCD、透過型LCD、半透過型LCD、上面発光型有機ELおよび下面発光型有機ELを組み立てる際の代表的な各方法について説明する。
(反射型LCD)
上記(A)〜(E)により形成した単結晶半導体基板層に表示部および周辺回路部を形成した後に配向膜形成および配向処理して電気光学表示素子基板層を形成し、透明電極形成して配向膜形成および配向処理した対向基板と所定の液晶ギャップを介して重ね合わせてシールした後、多孔質層またはイオン注入層の歪部などの分離層から支持基板を分離して超薄型電気光学表示素子基板を形成する。その後、接着剤で支持体を貼り合わせ、各超薄型電気光学表示装置に切断分割後に液晶注入封止する。または、分離後の超薄型電気光学表示素子基板内の良品チップに不透明な支持体チップを接着剤で貼り合わせ、切断分割後に液晶注入封止する。
あるいは、上記(A)〜(E)により形成した単結晶半導体基板層に表示部および周辺回路部を形成して電気光学表示素子基板層を形成し、表面をUVテープで保護し、分離層から支持基板を分離して超薄型電気光学表示素子基板を形成し、支持体を接着剤で貼り付けて電気光学表示素子基板を形成する。その後、面面液晶組立方式の場合は、この電気光学表示素子基板に配向膜形成および配向処理し、透明電極形成して配向膜形成および配向処理した対向基板と、所定の液晶ギャップで重ね合わせてシールし、切断分割後に液晶注入封止する。
また、面単液晶組立方式の場合は、透明電極形成して配向膜形成および配向処理して切断した対向基板の良品チップを、配向膜形成および配向処理した超薄型電気光学表示素子基板内の良品チップと、所定の液晶ギャップで重ね合わせてシールし、液晶注入封止した後に、切断分割する。または、別の面単液晶組立方式の場合は、透明電極形成して配向膜形成および配向処理して切断した対向基板の良品チップを、配向膜形成および配向処理して切断した電気光学表示素子基板の良品チップと、所定の液晶ギャップで重ね合わせてシールした後に液晶注入封止する。その後に、多孔質層またはイオン注入層の歪部などの分離層から支持基板を分離して、不透明な支持体チップを接着剤で貼り合わせる。
(透過型LCD)
上記(A)〜(E)により形成した単結晶半導体基板層に表示部および周辺回路部を形成して電気光学表示素子基板層を形成した後に、表示部の画素開口部をエッチングして透明材料で埋め込み表面平坦化し、そこにTFTのドレインに接続する透明電極を形成してこれに配向膜形成および配向処理し、透明電極形成して配向膜形成および配向処理した対向基板と所定の液晶ギャップで重ね合わせシールした後に、分離層から支持基板を分離して超薄型電気光学表示表示素子基板を形成する。その後、透明接着剤で透明な支持体を貼り合わせ、切断分割後に液晶注入封止する。または、分離後の超薄型電気光学表示素子基板内の良品チップに透明な支持体の良品チップを透明接着剤で貼り合わせ、切断分割後に液晶注入封止する。
あるいは、上記(A)〜(E)により形成した単結晶半導体基板層に表示部および周辺回路部を形成して電気光学表示素子基板層を形成し、表面をUVテープで保護し、分離層から支持基板を分離して超薄型電気光学表示素子基板を形成し、透明な支持体を透明接着剤で貼り付けて電気光学表示素子基板を形成する。その後、面面液晶組立方式の場合は、この電気光学表示素子基板の表示部の画素開口部をエッチングして透明材料で埋め込み表面平坦化し、TFTのドレインに接続する透明電極を形成した後に配向膜形成および配向処理し、透明電極形成して配向膜形成および配向処理した対向基板と、所定の液晶ギャップで重ね合わせてシールし、切断分割後に液晶注入封止する。
また、面単液晶組立方式の場合は、透明電極形成して配向膜形成および配向処理して切断した対向基板の良品チップを、表示部の画素開口部をエッチングして透明材料で埋め込み表面平坦化し、TFTのドレインに接続する透明電極を形成した後に配向膜形成および配向処理した電気光学表示素子基板内の良品チップと、所定の液晶ギャップで重ね合わせてシールした後に液晶注入封止し、分離層から支持基板を分離して透明支持体を透明接着剤で貼り合せた後に切断分割する。または、別の面単液晶組立方式の場合は、透明電極形成して配向膜形成および配向処理して切断した対向基板の良品チップを、表示部の画素開口部をエッチングして透明材料で埋め込み表面平坦化し、TFTのドレインに接続する透明電極を形成した後に配向膜形成および配向処理して切断した電気光学表示素子基板の良品チップと、所定の液晶ギャップで重ね合わせてシールした後に液晶注入封止し、分離層から支持基板を分離し、透明支持体を透明接着剤で貼り合せる。
(半透過型LCD)
上記(A)〜(E)により形成した単結晶半導体基板層に表示部および周辺回路部を形成して電気光学表示素子基板層を形成した後に、表示部の画素開口部をエッチングして透明材料を埋め込んで表面平坦化し、その上にTFTのドレインに接続した適度な凹凸形状の反射電極及び透明電極の二領域を有する画素電極を形成し、これに配向膜形成および配向処理し、透明電極形成して配向膜形成および配向処理した対向基板と所定の液晶ギャップで重ね合わせてシールした後に、分離層から支持基板を分離して超薄型電気光学表示表示素子基板を形成する。その後、透明接着剤で透明な支持体を貼り合わせ、切断分割後に液晶注入封止する。または、分離後の電気光学表示素子基板内の良品チップに透明な支持体チップを透明接着剤で貼り合わせ、切断分割後に液晶注入封止する。
あるいは、上記(A)〜(E)により形成した単結晶半導体基板層に表示部および周辺回路部を形成して電気光学表示素子基板層を形成し、表面をUVテープで保護し、分離層から支持基板を分離して超薄型電気光学表示表示素子基板を形成し、透明な支持体を透明接着剤で貼り付けて電気光学表示素子基板を形成する。その後、面面液晶組立方式の場合は、この電気光学表示素子基板の表示部の画素開口部をエッチングして透明材料で埋め込み表面平坦化し、TFTのドレインに接続する適度な凹凸形状の反射電極及び透明電極の二領域を有する画素電極を形成した後に配向膜形成および配向処理し、透明電極形成して配向膜形成および配向処理した対向基板と、所定の液晶ギャップで重ね合わせてシールし、切断分割後に液晶注入封止する。
また、面単液晶組立方式の場合は、透明電極形成して配向膜形成および配向処理して切断した対向基板の良品チップを、表示部の画素開口部をエッチングして透明材料で埋め込み表面平坦化し、TFTのドレインに接続する適度な凹凸形状の反射電極及び透明電極の二領域を有する画素電極を形成した後に配向膜形成および配向処理した電気光学表示素子基板内の良品チップと、所定の液晶ギャップで重ね合わせてシールした後に液晶注入封止し、分離層から支持基板を分離して透明支持体を透明接着剤で貼り合せた後に切断分割する。
または、別の面単液晶組立方式の場合は、透明電極形成して配向膜形成および配向処理して切断した対向基板の良品チップを、表示部の画素開口部をエッチングして透明材料で埋め込み表面平坦化し、TFTのドレインに接続する適度な凹凸形状の反射電極及び透明電極の二領域を有する画素電極を形成した後に配向膜形成および配向処理して切断した電気光学表示素子基板の良品チップと、所定の液晶ギャップで重ね合わせてシールした後に液晶注入封止する。その後に、分離層から支持基板を分離し、透明支持体を透明接着剤で貼り合せる。
(上面発光型有機EL)
上記(A)〜(E)により形成した単結晶半導体基板層に表示部および周辺回路部を形成して電気光学表示素子基板層を形成する。ここで、表示部は、各画素の電流駆動用MOSTFTのドレインに接続された陰極(Li−AL、Mg−Agなど)上に、画素毎に赤、青、緑などの有機EL発光層を被着し、その上部に陽極(ITO膜など)を形成し、必要に応じて全面に陽極を形成し、全面を耐湿性透明樹脂で覆った構造を形成する。そして、分離層より支持基板を分離して超薄型電気光学表示素子基板を形成する。その後、この超薄型電気光学表示素子基板に接着剤で支持基板を貼り合わせて切断分割する。または、超薄型電気光学表示素子基板内の良品チップに支持基板の良品チップを接着剤で貼り合わせて切断分割する。
あるいは、上記(A)〜(E)により形成した単結晶半導体基板層に表示部および周辺回路部を形成して電気光学表示素子基板層を形成し、表面をUVテープで保護し、分離層から支持基板を分離して超薄型電気光学表示素子基板を形成し、支持体を接着剤で貼り付けて電気光学表示素子基板を形成する。ここで、表示部は、各画素の電流駆動用TFTのドレインに接続された陰極(Li−AL,Mg−Agなど)上に、画素毎に赤、青、緑などの有機EL発光層を被着し、その上部に陽極(ITO膜など)を形成し、必要に応じて全面に陽極を形成し、全面を耐湿性透明樹脂で覆った構造を形成する。その後、切断分割する。
(下面発光型有機EL)
上記(A)〜(E)により形成した単結晶半導体基板層に表示部および周辺回路部を形成して電気光学表示素子基板層を形成した後に、表示部の画素開口部をエッチングして透明材料で埋め込み表面平坦化する。この上に各画素の電流駆動用MOSTFTのソースに接続された陽極(ITO膜など)を形成し、更に画素毎に赤、青、緑などの有機EL発光層を被着し、その上部に陰極(Li−AL,Mg−Agなど)を形成し、必要に応じて全面に陰極を形成し、さらに全面を耐湿性樹脂で覆っている構造を形成する。そして、分離層より支持基板を分離して超薄型電気光学表示素子基板を形成する。その後、透明接着剤で透明な支持基板を貼り合わせて切断分割する。または、超薄型電気光学表示素子基板内の良品チップに透明な支持体の良品チップを透明接着剤で貼り合わせて切断分割する。
あるいは、上記(A)〜(E)により形成した単結晶半導体基板層に表示部および周辺回路部を形成して電気光学表示素子基板層を形成し、表面をUVテープで保護し、分離層から支持基板を分離して超薄型電気光学表示素子基板を形成し、透明な支持体を透明接着剤で貼り付けて電気光学表示素子基板を形成する。この電気光学表示素子基板の表示部の画素開口部をエッチングして透明材料で埋め込み表面平坦化する。この上に各画素毎の電流駆動用TFTのソースに接続された陽極(ITO膜など)を形成し、さらに画素毎に赤、青、緑などの有機EL発光層を被着し、その上部に陰極(Li−AL,Mg−Agなど)を形成し、必要に応じて全面に陰極を形成し、さらに全面を耐湿性樹脂で覆った構造を形成する。その後、切断分割する。
以上の組立方法を(A)〜(E)の分離法別にまとめてそれぞれ図38から図42に示す。図38は(A)の多孔質半導体層分離法によるLCDおよび有機ELの組立法、図39は(B)の二重多孔質半導体層分離法によるLCDおよび有機ELの組立法、図40は(C)のイオン注入層分離法によるLCDおよび有機ELの組立法、図41は(D)の二重イオン注入層分離法によるLCDおよび有機ELの組立法、図42は(E)の多孔質半導体層・イオン注入層分離法によるLCDおよび有機ELの組立法をそれぞれ示している。
ここでは、面面液晶組立を面面組立、面単液晶組立を面単組立と省略して記載している。
尚、上記の組立方法を応用展開して、別のいろいろな組立方法を実施できるのは言うまでもない。
なお、図38から図42において、TFT基板層とは電気光学表示素子層のことである。上記のLCD組立の例は、基本的に単結晶半導体層の超薄型電気光学表示素子基板層と対向基板を重ね合わせてシールした後に分離層から支持基板を分離し、超薄型電気光学表示素子基板と支持体または支持体チップと貼り合わせ、切断分割後に液晶注入封止する方法であるが、必要に応じて単結晶半導体層の超薄型電気光学表示素子基板層内の良品チップと対向基板の良品チップを重ね合わせてシールして液晶注入封止した後に、分離層から支持基板を分離し、超薄型電気光学表示素子基板と支持体または支持体チップと貼り合わせた後に切断分割する方法でもよいことを示している。
図43は対向基板および透明支持基板に高屈折率材料、例えば高屈折率透明樹脂によりマイクロレンズアレイを形成し、入射側の集光レンズとして機能するマイクロレンズ付き対向基板と出射側のフィールドレンズとして機能するマイクロレンズ付き透明支持基板で高精度の膜厚の超薄型電気光学表示素子基板を挟む構造、いわゆるデュアルマイクロレンズ(ダブルマイクロレンズとも言う)構造のプロジェクタ用透過型LCDの実施例を示している。尚、マイクロレンズアレイは無機系高屈折率透明膜で形成してもよいことは言うまでもない。
この実施の具体例として例えば図43のように、
[1]汎用リソグラフィ及びエッチングにより、対向基板14の石英ガラス基板にマイクロレンズアレイを作成する。この時に、超薄型電気光学表示素子基板の表示素子領域及び画素開口部に対応するマイクロレンズアレイ周囲にアルミニウムなどの反射膜を形成し、強い入射光の不要な部分を反射させ、且つ液晶への遮光作用をさせることで、コントラストを高めて画質向上させ、液晶温度上昇を低減させてLCDの長寿命化を図るのが好ましい。
[2]高屈折率透明樹脂27を充填し、透明ガラス基板29を透明接着剤25で貼り合わせる。この時に透明ガラス基板29を高屈折率透明樹脂27で対向基板14に貼り合せて、透明接着剤25を使用しないでもよい。
[3]片面研磨又は両面研磨により、約20umの透明ガラス基板29(スタック厚み)でカバーしたマイクロレンズアレイ付き対向基板を作成する。
[4]透明電極14aと配向膜14bを形成して配向処理したマイクロレンズアレイ付き対向基板と、表示部の画素開口部をエッチングして光透過性材料23を埋め込み表面平坦化し、表示素子に接続した透明電極13cと配向膜13bを形成して配向処理した超薄型電気光学表示素子基板層と重ね合わせてシールし、その後に液晶注入封止したシングルマイクロレンズ構造の透過型LCDを作成する。
[5]超薄型電気光学表示素子基板層下の多孔質層或いはイオン注入層の歪部より支持基板を分離し、必要に応じて剥離残りを化学的エッチングで除去し、SiO層104、SiO層105を介して光透過性材料23を露出させる。
[6]この超薄型電気光学表示素子基板層に前記3と同様に作製した例えば約20umの透明ガラス基板29(スタック厚み)でカバーしたマイクロレンズアレイ付き透明支持基板を透明接着剤で貼り合せてデュアルマイクロレンズ構造の透過型LCDを得る。
この時に、表示素子部の単結晶Si層の上及び側面の遮光膜形成のみならず、この表示素子部に対応するマイクロレンズアレイ周囲に、入射側では反射膜、出射側では低反射遮光膜を形成しておけば、プロジェクタなどの強い入射光漏れによるTFTリーク電流を防止出来て、更なる高輝度化、画質向上及び長寿命化を図ることが出来る。
従来は、マイクロレンズアレイ付き対向基板と重ね合わせた電気光学表示素子基板裏面の光学研磨及び化学的エッチングして例えば約20umの超薄型電気光学表示素子基板を作製し、これにマイクロレンズアレイ付き透明支持基板を透明接着剤で貼り合せてデュアルマイクロレンズ構造の透過型LCDを得ていたが、光学研磨加工の精度を得ることが難しく、設計通りの所望の高輝度化を得るのが難しかった。
しかし、本発明の各分離法により、集光レンズとして機能するマイクロレンズアレイ形成の対向基板を重ね合わせた高精度な膜厚の超薄型電気光学表示素子基板層に、フィールドレンズとして機能するマイクロレンズアレイ形成の透明支持基板を貼り合せることで、従来のデュアルマイクロレンズ構造よりも高精度な二重のマイクロレンズ機能で集光させて光源光の利用効率を高めることが出来るので、更なる高輝度、高精細、長寿命のデュアルマイクロレンズ構造のプロジェクタ用透過型LCDが実現できる。
更に、集光レンズとして機能するマイクロレンズアレイ周囲に反射膜形成の対向基板を重ね合わせた高精度な膜厚の超薄型電気光学表示素子基板層に、フィールドレンズとして機能するマイクロレンズアレイ周囲に低反射遮光膜形成の透明支持基板を貼り合せることで、高精度な二重のマイクロレンズ機能で集光させて光源光の光利用効率を高め、且つ不要な入射光及び反射光を除去するので、高輝度、高コントラスト、高精細、長寿命のデュアルマイクロレンズ構造のプロジェクタ用透過型LCDが実現できる。
そして、このデュアルマイクロレンズ構造は画素の実効開口率を最高度まで高めることができる。
図44は、プロジェクタ用透過型LCD及び反射型LCDの実装例を示す。
図44(a)はプロジェクタ用透過型LCDの実装例であり、超薄型電気光学表示素子基板層と対向基板14を重ね合わせてシールして液晶注入封止し、支持基板を分離した後に透明支持基板22を透明接着剤17aで貼り合わせた超薄型電気光学表示素子基板からなるLCDパネルの外部取り出し電極106にフレキ基板107を取り付ける。そして、入射側の対向基板に低反射膜付き防塵ガラス108を透明接着剤で貼り合わせ、出射側の透明支持基板にも低反射膜付き防塵ガラスを透明接着剤で貼り合せる。その後に、アルマイト黒化処理したアルミニウム製金属枠109に高熱伝導性モールド樹脂110で固着させる。その後に、入射側に見切り板111を取り付ける。
図44(b)はプロジェクタ用反射型LCDの実装例であり、超薄型電気光学表示素子基板層と対向基板14を重ね合わせてシールして液晶注入封止し、支持基板を分離した後に金属支持基板18を高熱伝導性及び導電性接着剤17で貼り合わせた超薄型電気光学表示素子基板からなるLCDパネルの外部取り出し電極106にフレキ基板107を取り付ける。そして、入射側の対向基板に低反射膜付き防塵ガラス108を透明接着剤で貼り合わせ、アルマイト黒化処理したアルミニウム製金属枠109に高熱伝導性モールド樹脂110で固着させる。その後に、入射側に見切り板111を取り付ける。
ところで、少なくとも入射側の防塵ガラスとして光学特性を満足する熱伝導率が1(W/m・K)以上の高熱伝導性ガラス例えば石英ガラス、透明結晶化ガラス(ネオセラム、クリアセラム、ゼロデュアなど)、更に高い熱伝導性ガラス例えば高透光性セラミック多結晶体{酸化物結晶体の電融MgO、焼結MgO、Y、Gd、CaO(カルシア)、AL(サファイア)、BeO(ベリリア)、ZrO、PbO、TiO、多結晶サファイアなど、または複酸化物結晶体のYAG(Yttrium Aluminum Garnet)、MgAl(スピネル;71.8Al,28.2MgO)、LiNbO、BaTiO、SBN75GGG、Bi12GeO20、SrTiO、3Al・2SiO、Al・SiO、CaCO、ZrSiO、(Pb,La)(Zr,Ti)Oなど}、CaF(フッ化カルシウム)、気相合成ダイヤモンド膜コートした高透光性セラミック多結晶体及び透明結晶化ガラス、水晶などを透明接着剤で貼り合せれば、熱冷却が促進されて高輝度化のプロジェクタ用透過型LCD及び反射型LCDが実現する。
例えば、入射側から低反射膜形成した高熱伝導性ガラスの対向基板と液晶と超薄型電気光学表示素子基板と高熱伝導性ガラスの透明支持基板の材料構成、又は低反射膜形成した高熱伝導性ガラスの防塵ガラスと高熱伝導性ガラスの対向基板(マイクロレンズ基板、ブラックマスク基板などを含む)と液晶と超薄型電気光学表示素子基板と高熱伝導性ガラスの透明支持基板と低反射膜を形成した高熱伝導性ガラスの防塵ガラスの材料構成とすれば、熱冷却が促進されて高輝度化のプロジェクタ用透過型LCDが実現する。
更に、例えば入射側から低反射膜形成した高熱伝導性ガラスの対向基板と液晶と超薄型電気光学表示素子基板と金属支持基板の材料構成、又は低反射膜形成した高熱伝導性ガラスの防塵ガラスと高熱伝導性ガラスの対向基板(ブラックマスク基板含む)と液晶と超薄型電気光学表示素子基板と金属支持基板の材料構成とすれば、熱冷却が促進されて高輝度化のプロジェクタ用反射型LCDが実現する。
図45に、本発明の直視用の超薄型電気光学表示装置を用いた実装例を示す。
(a)直視用の超薄型透過または半透過型LCDの場合
バックライト内臓のバックライトモジュール120表面に光ムラ防止の光拡散板121を透明接着剤で貼り合せる。対向基板に直接偏光板122を透明接着剤で貼り合せ、且つ透明支持基板裏面に直接偏光板を透明接着剤で貼り合せた超薄型の透過または半透過型LCD123を透明接着剤で光拡散板に貼り合わせてモールド樹脂124で封止して透過または半透過型LCDモジュールを作成する。そして、PCB(Printed Circuit Board)125の所定位置にセットして、PCBの配線用バンプ電極126と超薄型の透過または半透過型LCDの外部取り出し用バンプ電極127を接合させ、且つバックライト用配線128をPCBの配線用バンプ電極126に接続した後にモールド樹脂固着する。
(b)直視用の超薄型反射型LCDの場合
対向基板に直接偏光板122を透明接着剤で貼り合せた超薄型の反射型LCD129をPCB125の所定位置にセットし、その外部取り出し用バンプ電極127とPCBの配線用バンプ電極126を接合させた後にモールド樹脂固着する。
(c)直視用の超薄型下面発光型有機ELの場合
PCB125の所定位置に超薄型の下面発光型有機EL130の耐湿性樹脂側をセットし、その外部取り出し用バンプ電極127とPCBの配線用バンプ電極126を接合させた後にモールド樹脂固着する。
(d)直視用の超薄型上面発光型有機ELの場合
PCB125の所定位置に超薄型の上面発光型有機EL131の透明樹脂側をセットし、その外部取り出し用バンプ電極127とPCBの配線用バンプ電極126を接合させた後にモールド樹脂固着する。
更に、図46のように、本発明を使用した超薄型エレクトロニクス製品の具体例を示す。
名刺やキャッシュカード型超薄型携帯電話(音声入力タイプ)の場合は、多層PCB132の表面に、本発明の超薄型電気光学表示装置133例えば直視用反射型LCD、本発明を応用した超薄型MOSLSI134(DSP回路,CPU回路,映像及び音声メモリ回路、映像信号処理回路、画質補正回路、音声信号処理回路、音声補正回路など)、本発明を応用した超薄型CCD135、超薄型マイク136、超薄型スピーカー137、アンテナ138などをマウントし、その裏面に電源回路内臓リチウムイオンポリマー電池パック139をマウントし、多層PCB間を適当な配線とスルーホールで接続する。
多孔質Si層分離法による電気光学表示装置の製造工程を示す断面図である。 多孔質Si層分離法による電気光学表示装置の製造工程を示す断面図である。 多孔質Si層分離法による電気光学表示装置の製造工程を示す断面図である。 多孔質Si層分離法による反射型LCDの製造工程を示す断面図である。 多孔質Si層分離法による反射型LCDの製造工程を示す断面図である。 多孔質Si層分離法によって作製した反射型LCDを示す断面図である。 多孔質Si層分離法による上面発光型有機ELの製造工程を示す断面図である。 多孔質Si層分離法によって作製した上面発光型有機ELを示す断面図である。 透過型LCD或いは半透過型LCDまたは下面発光型有機ELの製造工程を示す表示部の断面図である。 透過型LCD或いは半透過型LCDまたは下面発光型有機ELの製造工程を示す表示部の断面図である。 透過型LCD或いは半透過型または下面発光型有機ELの製造工程を示す断面図である。 透過型LCDまたは下面発光或いは半透過型LCDまたは下面発光型有機ELの製造工程を示す断面図である。 透過型LCDまたは下面発光或いは半透過型LCDまたは下面発光型有機ELの製造工程を示す断面図である。 半透過型LCDを説明するための断面図である。 TFTリーク対策を説明するための断面図である。 多孔質Si層分離法によって作製した透過型LCDまたは半透過型LCDを示す断面図である。 多孔質Si層分離法によって作製した下面発光型有機ELを示す断面図である。 二重多孔質Si層分離法による電気光学表示装置の製造工程を示す断面図である。 二重多孔質Si層分離法による電気光学表示装置の製造工程を示す断面図である。 二重多孔質Si層分離法による電気光学表示装置の製造工程を示す断面図である。 二重多孔質Si層分離法による電気光学表示装置の製造工程を示す断面図である。 二重多孔質Si層分離法による電気光学表示装置の製造工程を示す断面図であって、(a)は絶縁層としてSiO2を形成した場合の例を示す図、(b)は絶縁層としてSiO2とSi34とSiO2を形成した場合の例を示す図である。 二重多孔質Si層分離法による反射型LCDの製造工程を示す断面図である。 二重多孔質Si層分離法による反射型LCDの製造工程を示す断面図である。 二重多孔質Si層分離法による反射型LCDの製造工程を示す断面図である。 二重多孔質Si層分離法によって作製した反射型LCDを示す断面図である。 水素イオン注入層分離法による電気光学表示装置の製造工程を示す断面図である。 水素イオン注入層分離法による電気光学表示装置の製造工程を示す断面図である。 二重水素イオン注入層分離法による電気光学表示装置の製造工程を示す断面図であって、(a)は絶縁層としてSiO2を形成した場合の例を示す図、(b)は絶縁層としてSiO2とSi34とSiO2を形成した場合の例を示す図である。 二重水素イオン注入層分離法による電気光学表示装置の製造工程を示す断面図である。 二重水素イオン注入層分離法による電気光学表示装置の製造工程を示す断面図である。 多孔質Si層・水素イオン注入層分離法による電気光学表示装置の製造工程を示す断面図である。 多孔質Si層・水素イオン注入層分離法による電気光学表示装置の製造工程を示す断面図である。 多孔質Si層・水素イオン注入層分離法による電気光学表示装置の製造工程を示す断面図である。 本発明の実施の形態における高圧流体ジェット噴射剥離装置の概略断面図である。 二重多孔質Si層分離法による電気光学表示装置の製造工程を示す断面図である。 種子基板分離後の支持基板表面周辺部のC面取りを説明するための断面図である。 (A)の多孔質半導体層分離法によるLCDおよび有機ELの組立法を示す図である。 (B)の二重多孔質半導体層分離法によるLCDおよび有機ELの組立法を示す図である。 (C)のイオン注入層分離法によるLCDおよび有機ELの組立法を示す図である。 (D)の二重イオン注入層分離法によるLCDおよび有機ELの組立法を示す図である。 (E)の多孔質半導体層・イオン注入層分離法によるLCDおよび有機ELの組立法を示す図である。 ディアルマイクロレンズ(ダブルマイクロレンズ)構造のプロジェクタ用透過型LCDを示す断面図である。 プロジェクタ用透過型LCD及び反射型LCDを示す断面図である。 本発明の直視用の超薄型電気光学表示装置を用いた実装例を示す断面図である。 本発明を使用した超薄型エレクトロニクス製品の具体例を示す断面図である。
符号の説明
10 単結晶Si基板
11a,11c,31a,31c,34a,34c,53,55 低多孔質Si層
11b,31b,34b,54 高多孔質Si層
12,13,32,35,40a,43,51,56 単結晶Si層
13a 反射電極
13c,14a 透明電極
13b,14b 配向膜
14 対向基板
14c 色フィルタなど
15 シール剤
16,45 UVテープ
17 接着剤
17a,25 透明接着剤
18 金属支持基板
19 液晶
20a 透明電極
20b 有機EL発光層
20c 金属電極
21 耐湿性透明樹脂
22 透明支持基板
23 透明樹脂またはSiO2
26a 遮光膜
26b 反射膜
26c 遮光性金属膜
27 高屈折率透明樹脂
29 透明ガラス基板
30,42,50 種子基板
33,40,52 支持基板
36,57 絶縁層
36a,41a SiO2
36b Si
37 水素イオン注入層
38,40b,58 歪み層
60 溝
80 ガードリングストッパ
81a,81b ホルダ
82 高圧流体ジェット
83 微細ノズル
84 スリット孔
100 画素開口部
101 適度な凹凸形状の感光性樹脂膜
102 適度な凹凸形状の反射電極
103 表示用TFT
104,105 SiO
106 外部取り出し電極
107 フレキ基板
108 低反射膜付き防塵ガラス
109 金属枠
110 高熱伝導性モールド樹脂
111 見切り版
120 バックライトモジュール
121 光拡散板
122 偏光板
123 超薄型の透過または半透過型LCD
124 モールド樹脂
125 PCB
126 PCBの配線用バンプ電極
127 外部取り出し用バンプ電極
128 バックライト用配線
129 超薄型の反射型LCD
130 超薄型の下面発光型有機EL
131 超薄型の上面発光型有機EL
132 多層PCB
133 本発明の超薄型電気光学表示装置
134 本発明応用の超薄型MOSLSI
135 本発明応用の超薄型CCD
136 超薄型マイク
137 超薄型スピーカー
138 アンテナ
139 電源回路内臓ポリマー電池パック

Claims (76)

  1. 単結晶半導体からなる支持基板に多孔質半導体層を形成する工程と、
    前記支持基板上に前記多孔質半導体層を介して単結晶半導体層を形成する工程と、
    前記単結晶半導体層に表示素子および周辺回路を形成する工程と、
    前記支持基板を前記多孔質半導体層から分離する工程と、
    前記分離後の超薄型電気光学表示素子基板の裏面に支持体を貼り付ける工程と、
    前記支持体の貼り付け後、各超薄型電気光学表示装置に分割する工程と
    を含む超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  2. それぞれ単結晶半導体からなる種子基板および支持基板の両方に多孔質半導体層を形成する工程と、
    前記種子基板および支持基板の両方に、それぞれ前記多孔質半導体層を介して単結晶半導体層を形成する工程と、
    前記種子基板および支持基板の少なくとも一方に、前記単結晶半導体層を介して絶縁層を形成する工程と、
    前記種子基板および支持基板を前記絶縁層の形成面と多孔質半導体層を介して形成された単結晶半導体層の形成面で貼り合わせる工程と、
    前記種子基板を同種子基板の多孔質半導体層から分離する工程と、
    前記種子基板の分離により露出した前記単結晶半導体層の表面を少なくとも水素アニール処理によりエッチングして平坦化する工程と、
    前記支持基板の単結晶半導体層に表示素子および周辺回路を形成する工程と、
    前記支持基板を同支持基板の多孔質半導体層から分離する工程と、
    前記分離後の超薄型電気光学表示素子基板の裏面に支持体を貼り付ける工程と、
    前記支持体の貼り付け後、各超薄型電気光学表示装置に分割する工程と
    を含む超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  3. 単結晶半導体からなる支持基板に表示素子および周辺回路を形成する工程と、
    前記支持基板にイオン注入層を形成する工程と、
    剥離用アニール処理を行い、前記支持基板を前記イオン注入層の歪部から分離する工程と、
    前記分離後の超薄型電気光学表示素子基板の裏面に支持体を貼り付ける工程と、
    前記支持体の貼り付け後、各超薄型電気光学表示装置に分割する工程と
    を含む超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  4. 単結晶半導体からなる種子基板にイオン注入層を形成する工程と、
    単結晶半導体からなる支持基板に絶縁層を形成する工程と、
    前記種子基板のイオン注入層と前記支持基板の絶縁層とを貼り合わせ、熱処理により前記イオン注入層と絶縁層とを共有結合させて単結晶半導体層を形成する工程と、
    剥離用アニール処理を行い、前記種子基板を同種子基板のイオン注入層の歪部から分離する工程と、
    少なくとも水素アニール処理により前記単結晶半導体層の表面をエッチングして平坦化する工程と、
    前記支持基板の単結晶半導体層に表示素子および周辺回路を形成する工程と、
    これらの工程後に、前記支持基板にイオン注入層を形成し、剥離用アニール処理する工程と、
    前記支持基板を同支持基板のイオン注入層の歪部から分離する工程と、
    前記分離後の超薄型電気光学表示素子基板の裏面に支持体を貼り付ける工程と、
    前記支持体の貼り付け後、各超薄型電気光学表示装置に分割する工程と
    を含む超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  5. 単結晶半導体からなる種子基板にイオン注入層を形成する工程と、
    単結晶半導体からなる支持基板に多孔質半導体層を形成する工程と、
    前記支持基板上に、前記多孔質半導体層を介して単結晶半導体層を形成する工程と、
    前記単結晶半導体層上に、絶縁層を形成する工程と、
    前記種子基板のイオン注入層と前記支持基板の絶縁層とを貼り合わせ、熱処理により前記種子基板のイオン注入層と前記支持基板の絶縁層とを共有結合させて単結晶半導体層を形成する工程と、
    剥離用アニール処理を行い、前記種子基板を前記イオン注入層の歪部から分離する工程と、
    少なくとも水素アニール処理により前記単結晶半導体層の表面をエッチングして平坦化する工程と、
    前記支持基板の単結晶半導体層に表示素子および周辺回路を形成する工程と、
    前記支持基板を前記多孔質半導体層から分離する工程と、
    前記分離後の超薄型電気光学表示素子基板の裏面に支持体を貼り付ける工程と、
    前記支持体の貼り付け後、各超薄型電気光学表示装置に分割する工程と
    を含む超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  6. 前記支持基板の分離は、前記各電気光学表示装置に分割する際の分割領域内の分割線に沿って前記単結晶半導体層から少なくとも前記多孔質半導体層まで溝を形成した後に行う
    ことを特徴とする請求項1,2または5に記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  7. 前記支持基板の分離は、前記各電気光学表示装置に分割する際の分割領域内の分割線に沿って前記単結晶半導体層から少なくとも前記支持基板のイオン注入層の歪部まで溝を形成した後に行う
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  8. 前記多孔質半導体層からの分離は、回転中の前記多孔質半導体層への気体、液体、または気体と液体との混合体の高圧流体ジェットの噴射により行う
    ことを特徴とする請求項1,2,5または6に記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  9. 前記剥離用アニール処理後のイオン注入層の歪部からの分離は、回転中の前記イオン注入層への気体、液体、または気体と液体との混合体の高圧流体ジェットの噴射により行う
    ことを特徴とする請求項3,4,5または7に記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  10. 前記高圧流体ジェットは、微細な固体を添加したものである
    ことを特徴とする請求項8または9に記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  11. 前記高圧流体ジェットは、超音波を印加したものである
    ことを特徴とする請求項8または9に記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  12. 前記多孔質半導体層からの分離は、回転中の前記多孔質半導体層へのレーザー加工により行う
    ことを特徴とする請求項1,2、5または6に記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  13. 前記イオン注入層からの分離は、回転中の前記イオン注入層へのレーザー加工により行う
    ことを特徴とする請求項3,4,5または7に記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  14. 前記多孔質半導体層からの分離は、回転中の前記多孔質半導体層へのレーザーウオータージェット加工により行う
    ことを特徴とする請求項1,2,5または6に記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  15. 前記イオン注入層からの分離は、回転中の前記イオン注入層へのレーザーウオータージェット加工により行う
    ことを特徴とする請求項3,4,5または7に記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  16. 前記剥離用アニールは、ラピッドサーマルアニールにより行う
    ことを特徴とする請求項3,4または5に記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  17. 前記剥離用アニールは、前記支持基板の裏面から熱放射させる
    ことを特徴とする請求項16記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  18. 前記単結晶半導体層の表面を、紫外線照射硬化型テープを介して流体冷却する
    ことを特徴とする請求項17記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  19. 前記単結晶半導体層の電気光学表示素子基板上に所定の液晶ギャップを介して対向基板を重ね合わせてシールした後に前記支持基板の分離を行い、
    前記分離後の超薄型電気光学表示素子基板に支持体を接着剤で貼り付け、
    前記各超薄型電気光学表示装置に分割後に液晶注入封止する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  20. 前記単結晶半導体層の電気光学表示素子基板上に所定の液晶ギャップを介して対向基板を重ね合わせてシールした後に前記支持基板の分離を行い、
    前記分離後の超薄型電気光学表示素子基板内の良品チップに支持体の良品チップを接着剤で貼り付け、
    前記各超薄型電気光学表示装置に分割後に液晶注入封止する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  21. 前記分離後の超薄型電気光学表示素子基板に支持体を接着剤で貼り付けた後、
    透明電極形成して配向膜形成および配向処理した対向基板を、配向膜形成および配向処理した前記電気光学表示素子基板に、所定の液晶ギャップを介して重ね合わせてシールし、
    前記各超薄型電気光学表示装置に分割後に液晶注入封止する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  22. 前記分離後の超薄型電気光学表示素子基板に支持体を接着剤で貼り付けた後、
    透明電極形成して配向膜形成および配向処理して切断した対向基板の良品チップを、配向膜形成および配向処理した前記電気光学表示素子基板内の良品チップに、所定の液晶ギャップを介して重ね合わせてシールし、
    前記各超薄型電気光学表示装置に分割した後に液晶注入封止、あるいは液晶注入封止した後に前記各超薄型電気光学表示装置に分割する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  23. 前記分離後の超薄型電気光学表示素子基板に支持体を接着剤で貼り付け、配向膜形成および配向処理して切断した良品チップに、透明電極形成して配向膜形成および配向処理して切断した対向基板の良品チップを、所定の液晶ギャップを介して重ね合わせてシールし、
    液晶注入封止する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  24. 前記単結晶半導体層の電気光学表示素子基板内の良品チップに所定の液晶ギャップを介して対向基板の良品チップを重ね合わせてシールし、
    液晶注入封止した後に前記支持基板を分離し、
    前記分離後の超薄型電気光学表示素子基板内に支持体を接着剤で貼り付け、
    前記各超薄型電気光学表示装置に分割する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  25. 前記単結晶半導体層の電気光学表示素子基板内の良品チップに所定の液晶ギャップを介して対向基板の良品チップを重ね合わせてシールし、
    液晶注入封止した後に前記支持基板を分離し、
    前記分離後の超薄型電気光学表示素子基板内の良品チップに支持体の良品チップを接着剤で貼り付け、
    前記各超薄型電気光学表示装置に分割する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  26. 前記電気光学表示素子基板の表示部の画素開口部に相当する部分をエッチングにより除去し、
    この除去した部分を光透過性材料により埋め込み表面平坦化し、この上に画素表示素子に接続した透明電極を形成して配向膜形成および配向処理した前記電気光学表示素子基板に、透明電極形成して配向膜形成および配向処理した対向基板を、所定の液晶ギャップを介して重ね合わせてシールした後、
    前記支持基板の分離を行い、少なくとも表示部の画素開口部の光透過性材料を露出させ、
    この分離後の超薄型電気光学表示素子基板に透明な支持体を透明接着剤で貼り付け、
    前記各超薄型電気光学表示装置に分割後に液晶注入封止する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  27. 前記電気光学表示素子基板の表示部の画素開口部に相当する部分をエッチングにより除去し、
    この除去した部分を光透過性材料により埋め込み表面平坦化し、この上に画素表示素子に接続した透明電極を形成して配向膜形成および配向処理した前記電気光学表示素子基板に、透明電極形成して配向膜形成および配向処理した対向基板を、所定の液晶ギャップを介して重ね合わせてシールした後、
    前記支持基板の分離を行い、少なくとも表示部の画素開口部の光透過性材料を露出させ、
    この分離後の超薄型電気光学表示素子基板内の良品チップに透明な支持体の良品チップを透明接着剤で貼り付け、
    前記各超薄型電気光学表示装置に分割後に液晶注入封止する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  28. 前記電気光学表示素子基板の表示部の画素開口部に相当する部分をエッチングにより除去し、
    この除去した部分を光透過性材料により埋め込み表面平坦化し、この上に画素表示素子に接続した透明電極を形成して配向膜形成および配向処理した前記電気光学表示素子基板内の良品チップに、透明電極形成して配向膜形成および配向処理した対向基板の良品チップを、所定の液晶ギャップを介して重ね合わせてシールした後に液晶注入封止し、
    前記支持基板の分離を行い、少なくとも表示部の画素開口部の光透過性材料を露出させ、
    この分離後の超薄型電気光学表示素子基板に透明な支持体を透明接着剤で貼り付け、
    前記各超薄型電気光学表示装置に分割する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  29. 前記電気光学表示素子基板の表示部の画素開口部に相当する部分をエッチングにより除去し、
    この除去した部分を光透過性材料により埋め込み表面平坦化し、この上に画素表示素子に接続した透明電極を形成して配向膜形成および配向処理した前記電気光学表示素子基板内の良品チップに、透明電極形成して配向膜形成および配向処理した対向基板の良品チップを、所定の液晶ギャップを介して重ね合わせてシールした後に液晶注入封止し、
    前記支持基板の分離を行い、少なくとも表示部の画素開口部の光透過性材料を露出させ、
    この分離後の超薄型電気光学表示素子基板内の良品チップに透明な支持体の良品チップを透明接着剤で貼り付け、
    前記各超薄型電気光学表示装置に分割する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  30. 配向膜形成および配向処理した前記電気光学表示素子基板内の良品チップに、透明電極形成して配向膜形成および配向処理した対向基板の良品チップを、所定の液晶ギャップを介して重ね合わせてシールした後に液晶注入封止し、
    前記支持基板の分離を行い、
    この分離後の超薄型電気光学表示素子基板内に透明な支持体を透明接着剤で貼り付け、
    前記各超薄型電気光学表示装置に分割する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  31. 配向膜形成および配向処理した前記電気光学表示素子基板内の良品チップに、透明電極形成して配向膜形成および配向処理した対向基板の良品チップを、所定の液晶ギャップを介して重ね合わせてシールした後に液晶注入封止し、
    前記支持基板の分離を行い、
    この分離後の超薄型電気光学表示素子基板内の良品チップに透明な支持体の良品チップを透明接着剤で貼り付け、
    前記各超薄型電気光学表示装置に分割する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  32. 前記分離後の超薄型電気光学表示素子基板に透明な支持体を透明接着剤で貼り付けた後、
    前記電気光学表示素子基板の表示部の画素開口部に相当する部分をエッチングにより除去し、
    この除去した部分を光透過性材料により埋め込み表面平坦化し、この上に画素表示素子に接続した透明電極を形成して配向膜形成および配向処理した前記電気光学表示素子基板に、透明電極形成して配向膜形成および配向処理した対向基板を、所定の液晶ギャップを介して重ね合わせてシールし、
    前記各超薄型電気光学表示装置に分割後に液晶注入封止する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  33. 前記分離後の超薄型電気光学表示素子基板に透明な支持体を透明接着剤で貼り付けた後、
    前記電気光学表示素子基板の表示部の画素開口部に相当する部分をエッチングにより除去し、
    この除去した部分を光透過性材料により埋め込み表面平坦化し、この上に画素表示素子に接続した透明電極を形成し、
    さらに配向膜形成および配向処理した前記電気光学表示素子基板内の良品チップに、透明電極形成して配向膜形成および配向処理して切断した対向基板の良品チップを、所定の液晶ギャップを介して重ね合わせてシールし、
    前記各超薄型電気光学表示装置に分割した後に液晶注入封止、あるいは液晶注入封止した後に前記各超薄型電気光学表示装置に分割する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  34. 前記分離後の超薄型電気光学表示素子基板に透明な支持体を透明接着剤で貼り付けた後、
    前記電気光学表示素子基板の表示部の画素開口部に相当する部分をエッチングにより除去し、
    この除去した部分を光透過性材料により埋め込み表面平坦化し、この上に画素表示素子に接続した透明電極を形成し、
    さらに配向膜形成および配向処理して切断した前記電気光学表示素子基板の良品チップに、透明電極形成して配向膜形成および配向処理して切断した対向基板の良品チップを、所定の液晶ギャップを介して重ね合わせてシールし、
    液晶注入封止する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  35. 前記分離後の超薄型電気光学表示素子基板に、光学特性を満足する熱伝導率が1(W/m・K)以上の高熱伝導性ガラスを少なくとも透明支持体として、耐光性の透明接着剤で貼り合せる
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  36. 入射側より低反射膜形成の前記高熱伝導性ガラスと前記高熱伝導性ガラスの対向基板と液晶層と超薄型電気光学表示素子基板と前記高熱伝導性ガラスの支持基板と低反射膜形成の前記高熱伝導性ガラスとして、相互を耐光性の透明接着剤で貼り合せた
    ことを特徴とする請求項35に記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  37. 入射側より低反射膜形成の前記高熱伝導性ガラスと前記高熱伝導性ガラスの対向基板と液晶層と超薄型電気光学表示素子基板と高熱伝導性の不透明支持基板として、低反射膜形成の前記高熱伝導性ガラスと前記高熱伝導性ガラスの対向基板を耐光性の透明接着剤で貼り合わせ、且つ超薄型電気光学表示素子基板と高熱伝導性の不透明支持基板を高熱伝導性接着剤で貼り合わせた
    ことを特徴とする請求項35に記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  38. マイクロレンズアレイを形成した対向基板と、表示部の画素開口部をエッチングして光透過性材料を埋め込み表面平坦化し、表示素子に接続した透明電極及び配向膜形成して配向処理を行った電気光学表示素子基板を重ね合わせてシールして液晶注入封止した後に、
    支持基板を多孔質半導体層又はイオン注入層の歪み部から分離し、
    剥離残りをエッチングして光透過性材料を露出させた超薄型電気光学表示素子基板に、フィールドレンズとして機能するマイクロレンズアレイ形成の透明支持基板を透明接着剤で貼り合わせた
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  39. マイクロレンズアレイ及び該マイクロレンズの周囲に反射膜を形成した対向基板と、表示部の画素開口部をエッチングして光透過性材料を埋め込み表面平坦化し、表示素子に接続した透明電極及び配向膜形成して配向処理を行った電気光学表示素子基板を重ね合わせてシールして液晶注入封止した後に、
    支持基板を多孔質半導体層又はイオン注入層の歪み部から分離し、
    剥離残りをエッチングして光透過性材料を露出させた超薄型電気光学表示素子基板に、フィールドレンズとして機能するマイクロレンズアレイ周囲に低反射遮光膜形成の透明支持基板を透明接着剤で貼り合わせた
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  40. 超薄型電気光学表示素子基板の表示領域の画素開口部の単結晶半導体層を除去した後、
    少なくともその内面に絶縁膜および遮光性金属膜をそれぞれ順に形成してから光透過性材料を埋め込み表面平坦化し、
    その上に表示素子に接続した透明電極を形成することで、表示素子形成した単結晶半導体層の側部あるいは上部及び側部を絶縁膜を介した遮光性金属膜で覆う
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  41. 前記表示領域の画素開口部底面の前記遮光性金属膜を除去してから前記光透過性材料を埋め込む
    ことを特徴とする請求項40に記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  42. 前記画素開口部の内壁の前記遮光性金属膜をアース電位に落とす
    ことを特徴とする請求項40または41に記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  43. 前記電気光学表示素子基板の表示部の画素開口部に相当する部分をエッチングにより除去し、
    この除去した部分を光透過性材料により埋め込み表面平坦化し、そこに画素表示素子に接続した反射と透過の二領域の画素電極を形成して配向膜形成および配向処理した前記電気光学表示素子基板に、透明電極形成して配向膜形成および配向処理した対向基板を、所定の液晶ギャップを介して重ね合わせてシールした後、
    前記支持基板の分離を行い、少なくとも表示部の画素開口部の光透過性材料を露出させ、
    この分離後の超薄型電気光学表示素子基板に透明な支持体を透明接着剤で貼り付け、
    前記各超薄型電気光学表示装置に分割後に液晶注入封止する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  44. 前記電気光学表示素子基板の表示部の画素開口部に相当する部分をエッチングにより除去し、
    この除去した部分を光透過性材料により埋め込み表面平坦化し、そこに画素表示素子に接続した反射と透過の二領域の画素電極を形成して配向膜形成および配向処理した前記電気光学表示素子基板に、透明電極形成して配向膜形成および配向処理した対向基板を、所定の液晶ギャップを介して重ね合わせてシールした後、
    前記支持基板の分離を行い、少なくとも表示部の画素開口部の光透過性材料を露出させ、
    この分離後の超薄型電気光学表示素子基板内の良品チップに透明な支持体の良品チップを透明接着剤で貼り付け、
    前記各超薄型電気光学表示装置に分割後に液晶注入封止する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  45. 前記電気光学表示素子基板の表示部の画素開口部に相当する部分をエッチングにより除去し、
    この除去した部分を光透過性材料により埋め込み表面平坦化し、そこに画素表示素子に接続した反射と透過の二領域の画素電極を形成して配向膜形成および配向処理した前記電気光学表示素子基板内の良品チップに、透明電極形成して配向膜形成および配向処理した対向基板の良品チップを、所定の液晶ギャップを介して重ね合わせてシールした後に液晶注入封止し、
    前記支持基板の分離を行い、少なくとも表示部の画素開口部の光透過性材料を露出させ、
    この分離後の超薄型電気光学表示素子基板に透明な支持体を透明接着剤で貼り付け、
    前記各超薄型電気光学表示装置に分割する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  46. 前記電気光学表示素子基板の表示部の画素開口部に相当する部分をエッチングにより除去し、
    この除去した部分を光透過性材料により埋め込み表面平坦化し、そこに画素表示素子に接続した反射と透過の二領域の画素電極を形成して配向膜形成および配向処理した前記電気光学表示素子基板内の良品チップに、透明電極形成して配向膜形成および配向処理した対向基板の良品チップを、所定の液晶ギャップを介して重ね合わせてシールした後に液晶注入封止し、
    前記支持基板の分離を行い、少なくとも表示部の画素開口部の光透過性材料を露出させ、
    この分離後の超薄型電気光学表示素子基板内の良品チップに透明な支持体の良品チップを透明接着剤で貼り付け、
    前記各超薄型電気光学表示装置に分割する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  47. 画素表示素子に接続した反射と透過の二領域の画素電極を形成して配向膜形成および配向処理した前記電気光学表示素子基板内の良品チップに、透明電極形成して配向膜形成および配向処理した対向基板の良品チップを、所定の液晶ギャップを介して重ね合わせてシールした後に液晶注入封止し、
    前記支持基板の分離を行い、
    この分離後の超薄型電気光学表示素子基板内に透明な支持体を透明接着剤で貼り付け、
    前記各超薄型電気光学表示装置に分割する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  48. 画素表示素子に接続した反射と透過の二領域の画素電極を形成して配向膜形成および配向処理した前記電気光学表示素子基板内の良品チップに、透明電極形成して配向膜形成および配向処理した対向基板の良品チップを、所定の液晶ギャップを介して重ね合わせてシールした後に液晶注入封止し、
    前記支持基板の分離を行い、
    この分離後の超薄型電気光学表示素子基板内の良品チップに透明な支持体の良品チップを透明接着剤で貼り付け、
    前記各超薄型電気光学表示装置に分割する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  49. 前記分離後の超薄型電気光学表示素子基板に透明な支持体を透明接着剤で貼り付けた後、
    前記電気光学表示素子基板の表示部の画素開口部に相当する部分をエッチングにより除去し、
    この除去した部分を光透過性材料により埋め込み表面平坦化し、そこに画素表示素子に接続した反射と透過の二領域の画素電極を形成して配向膜形成および配向処理した前記電気光学表示素子基板に、透明電極形成して配向膜形成および配向処理した対向基板を、所定の液晶ギャップを介して重ね合わせてシールし、
    前記各超薄型電気光学表示装置に分割後に液晶注入封止する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  50. 前記分離後の超薄型電気光学表示素子基板に透明な支持体を透明接着剤で貼り付けた後、
    前記電気光学表示素子基板の表示部の画素開口部に相当する部分をエッチングにより除去し、
    この除去した部分を光透過性材料により埋め込み表面平坦化し、そこに画素表示素子に接続した反射と透過の二領域の画素電極を形成して、
    さらに配向膜形成および配向処理した前記電気光学表示素子基板内の良品チップに、透明電極形成して配向膜形成および配向処理して切断した対向基板の良品チップを、所定の液晶ギャップを介して重ね合わせてシールし、
    液晶注入封止した後に前記各超薄型電気光学表示装置に分割する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  51. 前記分離後の超薄型電気光学表示素子基板に透明な支持体を透明接着剤で貼り付けた後、
    前記電気光学表示素子基板の表示部の画素開口部に相当する部分をエッチングにより除去し、
    この除去した部分を光透過性材料により埋め込み表面平坦化し、そこに画素表示素子に接続した反射と透過の二領域の画素電極を形成して、
    さらに配向膜形成および配向処理した前記電気光学表示素子基板内の良品チップに、透明電極形成して配向膜形成および配向処理して切断した対向基板の良品チップを、所定の液晶ギャップを介して重ね合わせてシールし、
    前記各超薄型電気光学表示装置に分割した後に液晶注入封止する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  52. 前記分離後の超薄型電気光学表示素子基板に透明な支持体を透明接着剤で貼り付けた後、
    前記電気光学表示素子基板の表示部の画素開口部に相当する部分をエッチングにより除去し、
    この除去した部分を光透過性材料により埋め込み表面平坦化し、そこに画素表示素子に接続した反射と透過の二領域の画素電極を形成して、
    さらに配向膜形成および配向処理して切断した前記電気光学表示素子基板の良品チップに、透明電極形成して配向膜形成および配向処理して切断した対向基板の良品チップを、所定の液晶ギャップを介して重ね合わせてシールし、
    液晶注入封止する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  53. 前記単結晶半導体層の電気光学表示素子基板の表示部の画素表示素子に陰極、有機EL発光層および陽極を形成し、
    耐湿性透明樹脂により封止した後に前記支持基板の分離を行い、
    前記分離後の超薄型電気光学表示素子基板に支持体を接着剤で貼り付け、
    前記各超薄型電気光学表示装置に分割する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  54. 前記単結晶半導体層の電気光学表示素子基板の表示部の画素表示素子に陰極、有機EL発光層および陽極を形成し、
    耐湿性透明樹脂により封止した後に前記支持基板の分離を行い、
    前記分離後の超薄型電気光学表示素子基板内の良品チップに良品の支持体チップを接着剤で貼り付け、
    前記各超薄型電気光学表示装置に分割する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  55. 前記分離後の超薄型電気光学表示素子基板に支持体を接着剤で貼り付けた後、
    前記電気光学表示素子基板の表示部の画素表示素子に陰極、有機EL発光層および陽極を形成し、
    耐湿性透明樹脂により封止した後に前記各超薄型電気光学表示装置に分割する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  56. 前記電気光学表示素子基板の表示部の画素開口部に相当する部分をエッチングにより除去し、
    この除去した部分を光透過性材料により埋め込み表面平坦化し、
    この上に画素表示素子に接続した陽極、有機EL発光層および陰極を形成し、
    耐湿性樹脂により封止した後に前記支持基板の分離を行い、
    少なくとも表示部の画素開口部の光透過性材料を露出させ、
    この分離後の超薄型電気光学表示素子基板に透明な支持体を透明接着剤で貼り付け、
    前記各超薄型電気光学表示装置に分割する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  57. 前記電気光学表示素子基板の表示部の画素開口部に相当する部分をエッチングにより除去し、
    この除去した部分を光透過性材料により埋め込み表面平坦化し、
    この上に画素表示素子に接続した陽極、有機EL発光層および陰極を形成し、
    耐湿性樹脂により封止した後に前記支持基板の分離を行い、
    少なくとも表示部の画素開口部の光透過性材料を露出させ、
    この分離後の超薄型電気光学表示素子基板内の良品チップに透明な支持体の良品チップを透明接着剤で貼り付け、
    前記各超薄型電気光学表示装置に分割する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  58. 前記分離後の超薄型電気光学表示素子基板に透明な支持体を透明接着剤で貼り付けた後、
    前記電気光学表示素子基板の表示部の画素開口部に相当する部分をエッチングにより除去し、
    この除去した部分を光透過性材料により埋め込み表面平坦化し、
    この上に画素表示素子に接続した陽極、有機EL発光層および陰極を形成し、
    耐湿性樹脂により封止した後に前記各超薄型電気光学表示装置に分割する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  59. 前記対向基板の、前記超薄型電気光学表示素子基板の表示領域内における画素開口部の周辺領域及び前記超薄型電気光学表示素子基板の周辺回路領域全域に対応する領域の液晶側に白色系反射膜を形成し、
    前記透明支持基板表面の、前記超薄型電気光学表示素子基板の表示領域内における画素開口部の周辺領域及び前記超薄型電気光学表示素子基板の周辺回路領域全域に対応する領域に黒色系低反射遮光膜を形成する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  60. 画素表示部の反射電極下の単結晶半導体層に表示部または表示部及び周辺回路の一部を形成する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  61. シール領域の単結晶半導体層にも周辺回路を形成する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  62. 単結晶半導体層に多層配線構造の周辺回路または表示部及び周辺回路を形成する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  63. チャネルが誘起されるチャネル半導体層と、
    格子定数が前記チャネル半導体層のそれと異なり、前記チャネル半導体に歪みを印加する歪み印加半導体層を多孔質半導体層上に形成する
    ことを特徴とする請求項1,2,5または6に記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  64. チャネルが誘起されるチャネル半導体層と、
    格子定数が前記チャネル半導体層のそれと異なり、前記チャネル半導体に歪みを印加する歪み印加半導体層を単結晶半導体層上に形成する
    ことを特徴とする請求項項1から7のいずれかに記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  65. チャネルが誘起されるチャネル半導体層と、
    格子定数が前記チャネル半導体層のそれと異なり、前記チャネル半導体に歪みを印加する歪み印加半導体層を絶縁層上に形成する
    ことを特徴とする請求項2,4または5に記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  66. 前記チャネル半導体層はシリコン層、前記歪み印加半導体層はシリコンゲルマニウム層である
    ことを特徴とする請求項63から65のいずれかに記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  67. 前記歪み印加半導体層中のゲルマニウム濃度は、前記多孔質半導体層の接触面から、あるいは前記単結晶半導体層の接触面から、あるいは前記絶縁層の接触面から徐徐に増加して前記歪み印加半導体層表面で所望濃度となる傾斜組成である
    ことを特徴とする請求項63から66のいずれかに記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  68. 前記分離は、紫外線照射硬化型テープにより保持した状態で行う
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  69. 前記種子基板に形成する多孔質半導体層は、前記支持基板に形成する多孔質半導体層よりも高い多孔率とする
    ことを特徴とする請求項2に記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  70. 前記種子基板に形成する多孔質半導体層は、前記支持基板に形成する多孔質半導体層よりも厚くする
    ことを特徴とする請求項2に記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  71. 種子基板分離した後の超薄型SOI層を含む支持基板表面の周辺部をC面取りする
    ことを特徴とする請求項2,4,5のいずれかに記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  72. 多孔質半導体層を介して単結晶半導体層形成した種子基板の直径と、多孔質半導体層を介して単結晶半導体層及び絶縁層形成した支持基板の直径を異なる大きさで貼り合せた後に、
    高圧流体ジェット噴射或いはレーザーウオータージェット噴射或いはレーザーを真横方向又は斜目方向から種子基板の多孔質半導体層に当てて種子基板を分離し、
    種子基板分離後の超薄型SOI層を含む支持基板表面の周辺部をC面取りする
    ことを特徴とする請求項2に記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  73. 前記絶縁層は、
    酸化シリコン膜、
    酸窒化シリコン膜、
    酸化シリコンと窒化シリコンとの積層膜、
    窒化シリコン膜、
    酸化シリコンと窒化シリコンと酸化シリコンとを順に積層した積層膜、
    および、酸化アルミニウム膜のうち少なくとも一種を含むものである
    ことを特徴とする請求項2,4または5に記載の超薄型電気光学表示装置の製造方法。
  74. 回転中の基板の分離層に出力部から照射するレーザー光とウオータージェットを組み合わせたレーザーウオータージェットを当てて分離することにより超薄型電気光学表示装置を得る
    ことを特徴とする超薄型電気光学表示装置の製造装置。
  75. 回転中の基板の分離層に出力部から照射するレーザー光を当てて分離することにより超薄型電気光学表示装置を得る
    ことを特徴とする超薄型電気光学表示装置の製造装置。
  76. 回転中の基板の分離層に出力部の微細ノズル径とガードリングストッパのスリット孔の幅で制御した高圧流体ジェット噴射或いはレーザーウオータージェット噴射を当てて分離することにより超薄型電気光学表示装置を得る
    ことを特徴とする超薄型電気光学表示装置の製造装置。
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