JP2004214399A - 半導体基板の製造方法およびウェーハ剥離熱処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】軽元素バブル形成領域の厚さを小さくし、ウェーハ剥離界面のラフネスを抑え、剥離後のウェーハ厚さの面内均一性が高まり、剥離面の平坦化処理量を低減する半導体基板の製造方法およびウェーハ剥離熱処理装置を提供する。
【解決手段】活性層用ウェーハ10に水素がイオン注入された貼り合わせウェーハ30を、活性層用ウェーハ10の表面と平行に、加熱ヒータ52に対して貼り合わせウェーハ30を移動させながら熱処理するので、水素バブル形成領域の厚さが小さくなる。その結果、活性層用ウェーハ10の剥離界面のラフネスが抑えられ、剥離後の活性層用ウェーハ10の厚さの面内均一性も高められるとともに、剥離面を研磨する際の研磨量を低減することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】活性層用ウェーハ10に水素がイオン注入された貼り合わせウェーハ30を、活性層用ウェーハ10の表面と平行に、加熱ヒータ52に対して貼り合わせウェーハ30を移動させながら熱処理するので、水素バブル形成領域の厚さが小さくなる。その結果、活性層用ウェーハ10の剥離界面のラフネスが抑えられ、剥離後の活性層用ウェーハ10の厚さの面内均一性も高められるとともに、剥離面を研磨する際の研磨量を低減することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体基板の製造方法およびウェーハ剥離熱処理装置、詳しくは所定深さ位置に水素などがイオン注入された半導体ウェーハを熱処理し、そのイオン注入領域内から半導体ウェーハを剥離する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、SOI(silicon on insulator)構造を有した半導体ウェーハを製造する方法として、特開平5−211128号公報に記載されたスマートカット法が開発されている。
【0003】
【特開平5−211128号】
【0004】
これは、水素などを所定深さ位置にイオン注入した活性層用ウェーハと、支持基板用ウェーハとを酸化膜を介して貼り合わせ、その後、得られた貼り合わせウェーハを熱処理炉に挿入して熱処理し、このイオン注入領域から活性層用ウェーハを剥離して活性層を形成する方法である。
【0005】
ここで、図6を参照して、従来の活性層用ウェーハの剥離熱処理を施す熱処理装置を説明する。
図6に示す熱処理装置100は、ウェーハの急速加熱・急速冷却装置で、主に、石英からなり下端面にウェーハ出入口を有する縦型の反応炉(熱処理炉)101と、反応炉101の周囲を被う加熱ヒータ102と、加熱ヒータ102および反応炉101を収納する直方体のハウジング103と、イオン注入された活性層用ウェーハを有する貼り合わせウェーハWの裏面(支持基板用ウェーハ側の面)を水平状態で真空吸着するウェーハ保持板104と、ウェーハ保持板104を支持する支持軸105と、支持軸105を介してウェーハ保持板104を反応炉101内で水平状態のまま昇降させる昇降モータ106とを備えている。
反応炉101の上部内には、貼り合わせウェーハWの加熱処理ステージSが配置される。
【0006】
次に、活性層用ウェーハのイオン注入領域からの剥離熱処理を説明する。
貼り合わせウェーハWをウェーハ出入口から反応炉101内に挿入し、その後、貼り合わせウェーハWをウェーハ保持板104のチャック面(上面)に水平状態で真空吸着する。それから、昇降モータ106により支持軸105を介して、貼り合わせウェーハWを反応炉101の加熱処理ステージSまで上昇させる。加熱処理ステージSでは、ウェーハ保持板104を例えば5分間停止する。これにより、貼り合わせウェーハWが還元性雰囲気下で高温熱処理され、貼り合わせウェーハWは、そのウェーハ面内において略均一な温度で加熱される。よって、活性層用ウェーハのイオン注入領域内では、ウェーハ面内の全域で略同時に水素バブルが形成される。その結果、活性層を支持基板用ウェーハ側に残して活性層用ウェーハが剥離される。
その後、昇降モータ106により支持軸105を下降させ、剥離後の貼り合わせウェーハWをウェーハ出入口から炉外に取り出す。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の枚葉式熱処理装置100によれば、ウェーハ熱処理時、貼り合わせウェーハWのウェーハ面内は、水素バブル形成温度を上回る略均一な温度(例えば600℃)で加熱されていた。そのため、活性層用ウェーハのイオン注入領域内では、ウェーハ面内の全域で略同時に水素バブルが形成される。このように、ウェーハ面内の全域が略同時に水素バブルの形成温度を上回る温度で加熱されると、そのイオン注入領域では、この領域の厚さ方向のうちで水素の注入密度が最大となる中間部から外れた部分でも、水素バブルが発生していた(図4(b))。そのため、剥離面のラフネスが大きくなり、剥離後の平坦化処理のために必要な後工程の研磨量またはエッチング量が増大し、活性層の厚さの面内均一性が低下して高い平坦度が得られなかった。
また、上記した枚葉式の熱処理装置の外にも、バッチ式の横型熱処理装置や縦型熱処理装置あるいはボックス式の熱処理装置(マッフル炉)なども剥離熱処理装置として使用される。しかしながら、何れもウェーハ面内の全域が略同時に水素バブルの形成温度を上回る温度で加熱されることから、枚葉式熱処理装置と同様に、剥離面のラフネスが大きくなり平坦度が低下する問題がある。
【0008】
そこで、発明者らは鋭意研究の結果、水素イオンが注入された貼り合わせウェーハを、反応炉(温度勾配を有する方が好ましい)内で、貼り合わせウェーハの表面と平行に所定の速度以上で移動させれば、活性層用ウェーハの移動方向の端から順にイオン注入に起因した水素バブルの核が生成し、その後、貼り合わせウェーハの移動に伴いウェーハの加熱が進行し、貼り合わせウェーハの移動方向の端の水素バブル核から順に水素バブルが連続的に成長して、水素バブルの形成領域(水素バルブ形成領域)の厚さが従来に比べて小さくなることを知見し、この発明を完成させた。
また、連続的な水素バルブの形成は、反応炉内の温度勾配が大きく、水素バルブの成長速度(水素バブルを形成可能な温度領域の移動速度)が遅いほど有利になることも見出した。
【0009】
【発明の目的】
この発明は、軽元素バブル形成領域の厚さを小さくすることができ、これにより半導体ウェーハの剥離面のラフネスが抑えられ、その結果、剥離後の半導体ウェーハの厚さの面内均一性が高まるとともに、後にその剥離面を平坦化処理するときのウェーハ加工量を低減することができる半導体基板の製造方法およびウェーハ剥離熱処理装置を提供することを、その目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、半導体ウェーハの所定深さ位置に軽元素をイオン注入する工程と、その後、半導体ウェーハを熱処理し、このイオン注入領域内に軽元素バブルを形成させて半導体ウェーハのイオン注入側を剥離する工程とを備えた半導体基板の製造方法において、前記熱処理は、前記半導体ウェーハの表面と平行に、該半導体ウェーハの一端から順に、前記軽元素バブルを連続形成する一方向熱処理である半導体基板の製造方法である。
半導体ウェーハの種類は限定されない。例えば、単結晶シリコンウェーハ、ガリウム・ヒ素ウェーハなどを採用することができる。その他、各種のSOI構造を有するウェーハの活性層形成にも採用することができ、特に、スマートカット法を利用した貼り合わせSOIウェーハの活性層基板の製造に好適である。
【0011】
軽元素の種類は限定されない。例えば、水素(H)の他、希ガスの元素であるヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)、ラドン(Rn)などでもよい。これらの単体または化合物でもよい。
イオン注入時の軽元素のドーズ量は限定されない。例えば2×1016〜8×1016atoms/cm3である。
軽元素のイオン注入時の加速電圧は、50keV以下、好ましくは30keV以下、さらに好ましくは20keV以下である。軽元素のイオン注入は、低加速電圧ほど目標深さに軽元素を集中させることができる。その結果、軽元素バブル領域の厚さがより小さくなる。
【0012】
一方向熱処理としては、例えば熱処理炉を半導体ウェーハの表面と平行な方向に移動させる方法を採用してもよい。また、半導体ウェーハをその表面と平行な方向に移動させる方法を採用してもよい。さらには、熱処理炉および半導体ウェーハを、そのウェーハ表面と平行な方向に移動させてもよい。熱処理炉内には温度勾配を設けた方が、軽元素バブルを連続形成しやすくなる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、前記半導体ウェーハは、活性層用ウェーハと、該活性層用ウェーハを支持する支持基板用ウェーハとが、これらの間に絶縁層を介在して貼り合わされた貼り合わせウェーハで、前記イオン注入は活性層用ウェーハに施され、該活性層用ウェーハと支持基板用ウェーハとの貼り合わせ後の熱処理時に、前記活性層用ウェーハの一部を活性層として残し、前記軽元素バブルを介して活性層用ウェーハを剥離する一方向熱処理を施す請求項1に記載の半導体基板の製造方法である。
絶縁層の種類は限定されない。例えば、埋め込みシリコン酸化膜でもよい。絶縁層の厚さは限定されない。例えば、0.1〜0.5μmである。
活性層の厚さは限定されない。例えば、厚膜の活性層では20〜50μmである。また、薄膜の活性層では0.01〜20μmである。
【0014】
活性層用ウェーハと支持基板用ウェーハとの貼り合わせは、例えば常温により両ウェーハを重ね合わせた後、貼り合わせ熱処理することで行われる。この貼り合わせ熱処理の加熱処理温度は800℃以上、例えば1100℃である。貼り合わせ熱処理の時間は、例えば2時間である。使用する熱酸化炉内の雰囲気ガスには酸素などが用いられる。
この貼り合わせ熱処理時に活性層用ウェーハを剥離してもよい。また、この貼り合わせ熱処理とは別に、活性層用ウェーハを剥離してもよい。
【0015】
請求項3に記載の発明は、前記軽元素が水素である請求項1または請求項2に記載の半導体基板の製造方法である。
【0016】
請求項4に記載の発明は、前記一方向熱処理は、前記半導体ウェーハを熱処理する熱処理炉内の温度勾配Gと、前記温度勾配Gを現出する熱源と半導体ウェーハとの相対的な移動速度Rとの関係が、G/R>1[(℃・min)/cm2 ]となるように施す請求項1〜請求項3のうち、何れか1項に記載の半導体基板の製造方法である。
好ましい温度勾配Gと移動速度Rとの関係は、G/R>10である。G/R≦1では剥離面のラフネスが大きくなり高い平坦度を得ることができない。
【0017】
請求項5に記載の発明は、前記一方向熱処理では、前記半導体ウェーハを400℃以上で1分間以上熱処理することで、前記軽元素バブルを形成する請求項1〜請求項4のうち、何れか1項に記載の半導体基板の製造方法である。
半導体ウェーハの好ましい加熱温度は400〜700℃、好ましくは450〜550℃である。400℃未満では、半導体ウェーハにイオン注入された軽元素から軽元素バブルを形成することが難しくなり、700℃を超えると活性層内に酸素析出物が形成されてしまいデバイス特性の低下を招くという不都合が生じる。
半導体ウェーハの好ましい加熱時間は10〜60分間である。1分間未満では、半導体ウェーハにイオン注入された軽元素をバブル化することが困難になる。
【0018】
請求項6に記載の発明は、所定深さ位置に軽元素がイオン注入された半導体ウェーハを熱処理する熱源を有し、該熱源による熱処理により、前記半導体ウェーハのイオン注入領域内に軽元素バブルを形成する熱処理炉と、該半導体ウェーハの表面と平行に、前記熱源と半導体ウェーハとを相対的に移動させて、該半導体ウェーハの一端から順に、前記軽元素バブルを連続形成する移動手段とを備えたウェーハ剥離熱処理装置である。
熱処理装置の種類は限定されない。縦型炉でもよいし、横型炉でもよい。また、半導体ウェーハを1枚ずつ処理する枚葉式でもよいし、複数枚の半導体ウェーハを同時に処理するバッチ式でもよい。
熱源の種類は限定されない。例えばハロゲンランプ、アークランプ、グラファイトヒータ、キセノンフラッシュランプ、レーザ発生器などを採用することができる。何れの場合でも熱処理炉内の帯状に配置した帯状熱源とした方が好ましい。
移動手段の構成は限定されない。例えば、熱源に対して半導体ウェーハを移動させるものでもよい。また、半導体ウェーハに対して熱源を移動させるものでもよい。さらには、半導体ウェーハと熱源との両方を移動させるものでもよい。
【0019】
請求項7に記載の発明は、前記移動手段では、前記半導体ウェーハを熱処理する熱処理炉内の温度勾配Gと、前記温度勾配Gを現出する熱源と半導体ウェーハとの相対的な移動速度Rとの関係が、G/R>1[(℃・min)/cm2 ]となるように制御する請求項6に記載のウェーハ剥離熱処理装置である。
【0020】
【作用】
請求項1〜請求項5に記載の半導体基板の製造方法および請求項6または請求項7に記載のウェーハ剥離熱処理装置によれば、軽元素がイオン注入された半導体ウェーハを一方向熱処理する。すなわち、半導体ウェーハの表面と平行に、半導体ウェーハ内での加熱領域を部分的に移動させながら、半導体ウェーハの一端から順に軽元素バブルを連続的に形成して行く。
このように半導体ウェーハを加熱すると、まず半導体ウェーハの一端から順に、イオン注入領域の厚さ方向の略中間部(イオンの高注入密度部分)において、イオン注入に起因した軽元素バブルの核が生成する。しかも、この加熱部分の移動に伴い半導体ウェーハの加熱が進行し、半導体ウェーハの一端の核から順に軽元素バブルが連続的に成長する。その結果、従来のウェーハ面内で均一に半導体ウェーハを加熱したときに比較して、軽元素バブル形成領域の厚さが小さくなる。半導体ウェーハの剥離は、この連続する軽元素バブルに沿って半導体ウェーハの一端から順に進行する。よって、半導体ウェーハの剥離面のラフネスが抑えられ、剥離後の半導体ウェーハの厚さの面内均一性も高められるとともに、その後、この剥離面を平坦化処理する際のエッチング量、研磨量といったウェーハ加工量を低減することができる。
【0021】
特に、請求項2に記載の半導体基板の製造方法によれば、貼り合わせウェーハの活性層用ウェーハのイオン注入領域に、上述した一方向熱処理を施す。これにより、貼り合わせSOIウェーハの活性層の厚さの面内均一性が高まり、活性層のデバイス形成面(表面)の平坦性が高められる。
【0022】
また、請求項4に記載の半導体基板の製造方法および請求項7に記載のウェーハ剥離熱処理装置によれば、熱処理炉内の温度勾配Gと、熱源と半導体ウェーハとの相対的な移動速度Rとの関係が、G/R>1[(℃・min)/cm2 ]となるように一方向熱処理を施す。これにより、軽元素バブルが連続的に形成されやすい。これは、連続的な水素バルブの形成には、反応炉内の温度勾配が大きく、水素バルブの成長速度が遅いほど有利となるためである。
ただし、熱源と半導体ウェーハとの相対的な移動速度Rが非常に遅い場合、半導体ウェーハの熱伝導度が良いことから、周囲の温度勾配と比較してウエーハ内の実質的な温度勾配が小さくなり、軽元素バブルの連続形成が困難となるため、1cm/min以上の移動速度を確保することが望ましい。また、熱処理炉内の温度勾配Gも非常に大きくなると、ウエーハ内での熱応力が大きくなり、活性層内に欠陥が導入される危険性があることから、500℃/cm以下の温度勾配までに留めることが望ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施例を図面を参照して説明する。
ボロンが所定量添加されたp型の単結晶シリコンインゴットをCZ法により引き上げる。その後、単結晶シリコンインゴットに、ブロック切断、スライス、面取り、鏡面研磨などを施す。これにより、厚さ725μm、直径200mm、比抵抗20Ωcm、p型の鏡面仕上げされた活性層用ウェーハ10が得られる。作製された活性層用ウェーハ10の裏面(鏡面仕上げされた表面から所定深さ位置)に、中電流イオン注入装置を使用し、30keVの低い加速電圧で水素イオンを注入する(図1(a))。このときのドーズ量は、5×1016/cm2である。図1および図4において、10aは水素イオン注入領域を示す。
【0024】
その後、酸素ガス雰囲気での900℃の熱酸化処理により、活性層用ウェーハ10の露出面の全域に、シリコン酸化膜10bを形成する。
続いて、活性層用ウェーハ10の表面とあらかじめ準備された支持基板用ウェーハ(同一プロセスで作製されたシリコンウェーハ)20の鏡面とを貼り合わせ面(重ね合わせ面)とし、例えば真空装置内で公知の治具を用いて両ウェーハ10,20を貼り合わせる(図1(b))。このとき、活性層用ウェーハ10と支持基板用ウェーハ20との間のシリコン酸化膜10bが、埋め込みシリコン酸化膜10cとなる。
【0025】
それから、貼り合わせウェーハ30を剥離熱処理装置50に挿入し、600℃の炉内温度、N2ガス(アルゴンガスまたは酸素ガスでもよい)の雰囲気で、貼り合わせウェーハ30を一方向熱処理する(図2)。すなわち、貼り合わせウェーハ30の表面と平行に、貼り合わせウェーハ30を所定速度で反応炉51内の加熱領域を移動させる。この一方向熱処理により、支持基板用ウェーハ20の貼り合わせ界面側に、活性層10Aを残して活性層用ウェーハ10を剥離する低温熱処理が施される。ここでは、3枚の貼り合わせウェーハ30をバッチ処理する。
【0026】
次に、図2を参照して、前記熱処理装置50を説明する。
図2に示すように、剥離熱処理装置50は、主に、石英からなる縦型の反応炉51と、反応炉51の外周を被う円筒形状を有する加熱ヒータ52と、加熱ヒータ(熱源)52および反応炉51を収納するハウジング53と、複数枚の貼り合わせウェーハ30を垂直状態で保持するウェーハ保持板54と、ウェーハ保持板54を支持する支持軸55と、支持軸55およびウェーハ保持板54を介して、貼り合わせウェーハ30を反応炉51の内外において、移動速度(R)で昇降させる昇降モータ(移動手段)56とを備えている。
反応炉51の内部空間の略全域が、貼り合わせウェーハ30の加熱処理ステージSとなる。加熱ヒータ52は、反応炉51の略高さ方向の全長にわたり配設された帯状熱源である。具体的には、所定ピッチで設けられた多数個のハロゲンランプから構成される。このような加熱ヒータ52を利用した加熱によって、反応炉51の炉内には所定の温度プロファイルが存在する(図3)。また、反応炉51の下端には、ウェーハ出入口50aが形成されている。
【0027】
次に、熱処理装置50による活性層用ウェーハ10の剥離熱処理を説明する。
あらかじめ反応炉51を炉内温度600℃、N2ガスの雰囲気とする。反応炉51の下方において、ウェーハ保持板54に3枚の貼り合わせウェーハ30を垂直状態で載置する。そして、反応炉51のウェーハ出入口50a側に設けられた温度勾配(G)と貼り合わせウェーハ30の移動速度(R)との関係を、G/R>1[(℃・min)/cm2 ]に設定する。
その後、支持軸55を介して、昇降モータ56によりウェーハ保持板54を移動速度(R)で徐々に上昇させる。これにより、貼り合わせウェーハ30はウェーハ出入口50aから反応炉51内に挿入される。
【0028】
このとき、貼り合わせウェーハ30は、活性層用ウェーハ10の表面と平行に、活性層用ウェーハ10内での加熱領域を部分的に移動させながら一方向熱処理される。すなわち、図4(a)に示すように、水素イオン注入領域10aでは、水素イオンの注入密度が最大となる高密度ラインRp(水素イオン注入領域10aの厚さ方向の中間ライン)に沿って、活性層用ウェーハ10の一端から順に、イオン注入に起因した水素バブルの核が生成する。それに伴い、活性層用ウェーハ10の一端に生成された核から順に水素バブルが成長して行く。これにより、水素バブル形成領域10dの厚さが、従来のウェーハ面内で均一に活性層用ウェーハを加熱する場合に比較して小さくなる(図4(b))。その結果、水素バブルの成長による活性層用ウェーハ10の剥離は、この連続した水素バブルに沿って、ウェーハの一端から順に進行することになる。よって、剥離により得られた活性層10Aの剥離面Lのラフネスの方が、図4(b)の二点鎖線に示す従来の活性層10Aの剥離面Lのラフネスに比べて小さくなり、剥離後の活性層10Aの厚さの面内均一性が高まり、活性層10Aの表面の平坦性も高められる。しかも、続く研磨工程での活性層10Aの表面の研磨量も低減される。
【0029】
また、ここでは温度勾配Gと移動速度Rとの関係を、G/R>1となるように一方向熱処理を施している。そのため、水素バブルが連続的に形成されやすい。これは、連続的な水素バルブの形成には、反応炉内の温度勾配が大きく、水素バルブの成長速度が遅いほど有利となるからである。
そして、ウェーハ保持板54の上昇はさらに進み、反応炉51の中央部に達したところでウェーハ保持板54は30分間停止する。この位置における炉内温度は600℃である。ここで活性層用ウェーハ10は完全に剥離され、支持基板用ウェーハ20の貼り合わせ面に埋め込みシリコン酸化膜10cを介して活性層10Aが残る(図1(c))。こうして、SOI構造を有する貼り合わせウェーハ30が得られる。
【0030】
剥離後、昇降モータ56がウェーハ保持板54の上昇時とは反対方向に回転し、支持軸55を介してウェーハ保持板54が下降し、SOI構造を有する貼り合わせウェーハ30がウェーハ出入口50aから排出される。
続いて、SOI構造の貼り合わせウェーハ30は、活性層10Aの外周部に残ったシリコン酸化膜10bを外周研削した後、活性層10Aの表面が研磨装置により研磨される(図1(d))。
【0031】
次に、表1に基づき、この発明のSOI基板用の貼り合わせウェーハ(試験例1〜7)と、従来のSOI基板用の貼り合わせウェーハ(比較例1〜3)とについて、活性層用ウェーハの剥離後、その剥離面のラフネスに関する試験結果を報告する。水素イオン注入された活性層用ウェーハにおける剥離後の活性層の表面ラフネスは、原子間力顕微鏡(AFM)により評価した。
【0032】
【表1】
【0033】
表1のグラフから明らかなように、試験例1〜試験例7はいずれもG/Rが1を超え、剥離面(活性層の表面)のラフネスは11〜40nmと小さかった。特に、G/Rが10を超えた試験例2,5,6では、表面ラフネスが11〜15nmとさらに小さくなり、剥離面の平坦性もより高まった。これに対して、比較例1〜比較例3ではG/Rが1未満である。そのため、剥離面のラフネスは34〜42と大きかった。試験例3の原子間力顕微鏡による写真を図5(a)に示す。一方、比較例1の原子間力顕微鏡による写真を図5(b)に示す。試験例5の方が粗さが小さいのは一目瞭然である。写真のサイズは2×2μmである。
【0034】
【発明の効果】
請求項1〜請求項5に記載の半導体基板の製造方法および請求項6および請求項7に記載のウェーハ剥離熱処理装置によれば、軽元素をイオン注入した半導体ウェーハに対して、半導体ウェーハの表面と平行に、半導体ウェーハの一端から順に、軽元素バブルを連続形成するので、軽元素バブル形成領域の厚さが小さくなる。その結果、半導体ウェーハの剥離面のラフネスが抑えられ、剥離後の半導体ウェーハの厚さの面内均一性も高められるとともに、剥離面を平坦化処理する際のウェーハ加工量を低減することができる。
【0035】
特に、請求項2に記載の半導体基板の製造方法によれば、貼り合わせウェーハの活性層用ウェーハのイオン注入領域に、上述した一方向熱処理を施す。これにより、貼り合わせSOIウェーハの活性層の厚さの面内均一性が高まり、活性層のデバイス形成面の平坦性が高められる。
【0036】
また、請求項4に記載の半導体基板の製造方法および請求項7に記載のウェーハ剥離熱処理装置によれば、熱処理炉内の温度勾配Gと、熱源と半導体ウェーハとの相対的な移動速度Rとの関係が、G/R>1となるように一方向熱処理を施すので、軽元素バブルの連続的な形成が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係る半導体基板の製造方法を示すフローシートである。
【図2】この発明の一実施例に係るウェーハ剥離熱処理装置の使用状態を示す模式図である。
【図3】この発明の一実施例に係る半導体基板の製造方法における熱処理炉の炉内温度分布を示すグラフである。
【図4】(a)は、この発明の一実施例に係る半導体基板の製造方法における半導体ウェーハの剥離現象を説明する要部拡大断面図である。
(b)は、従来手段に係る半導体基板の製造方法における半導体ウェーハの剥離現象を説明する要部拡大断面図である。
【図5】(a)は、この発明の一実施例に係る半導体基板の製造方法における半導体ウェーハの剥離面の顕微鏡写真の参考図である。
(b)は、従来手段に係る半導体基板の製造方法における半導体ウェーハの剥離面の顕微鏡写真の参考図である。
【図6】従来手段に係るウェーハ剥離熱処理装置の使用状態を示す模式図である。
【符号の説明】
10 活性層用ウェーハ、
10A 活性層、
10a イオン注入領域、
10c 埋め込みシリコン酸化膜(絶縁層)、
20 支持基板用ウェーハ、
30 貼り合わせウェーハ(半導体ウェーハ)、
50 熱処理装置、
52 加熱ヒータ(熱源)、
56 昇降モータ(移動手段)、
G 温度勾配、
R 移動速度。
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体基板の製造方法およびウェーハ剥離熱処理装置、詳しくは所定深さ位置に水素などがイオン注入された半導体ウェーハを熱処理し、そのイオン注入領域内から半導体ウェーハを剥離する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、SOI(silicon on insulator)構造を有した半導体ウェーハを製造する方法として、特開平5−211128号公報に記載されたスマートカット法が開発されている。
【0003】
【特開平5−211128号】
【0004】
これは、水素などを所定深さ位置にイオン注入した活性層用ウェーハと、支持基板用ウェーハとを酸化膜を介して貼り合わせ、その後、得られた貼り合わせウェーハを熱処理炉に挿入して熱処理し、このイオン注入領域から活性層用ウェーハを剥離して活性層を形成する方法である。
【0005】
ここで、図6を参照して、従来の活性層用ウェーハの剥離熱処理を施す熱処理装置を説明する。
図6に示す熱処理装置100は、ウェーハの急速加熱・急速冷却装置で、主に、石英からなり下端面にウェーハ出入口を有する縦型の反応炉(熱処理炉)101と、反応炉101の周囲を被う加熱ヒータ102と、加熱ヒータ102および反応炉101を収納する直方体のハウジング103と、イオン注入された活性層用ウェーハを有する貼り合わせウェーハWの裏面(支持基板用ウェーハ側の面)を水平状態で真空吸着するウェーハ保持板104と、ウェーハ保持板104を支持する支持軸105と、支持軸105を介してウェーハ保持板104を反応炉101内で水平状態のまま昇降させる昇降モータ106とを備えている。
反応炉101の上部内には、貼り合わせウェーハWの加熱処理ステージSが配置される。
【0006】
次に、活性層用ウェーハのイオン注入領域からの剥離熱処理を説明する。
貼り合わせウェーハWをウェーハ出入口から反応炉101内に挿入し、その後、貼り合わせウェーハWをウェーハ保持板104のチャック面(上面)に水平状態で真空吸着する。それから、昇降モータ106により支持軸105を介して、貼り合わせウェーハWを反応炉101の加熱処理ステージSまで上昇させる。加熱処理ステージSでは、ウェーハ保持板104を例えば5分間停止する。これにより、貼り合わせウェーハWが還元性雰囲気下で高温熱処理され、貼り合わせウェーハWは、そのウェーハ面内において略均一な温度で加熱される。よって、活性層用ウェーハのイオン注入領域内では、ウェーハ面内の全域で略同時に水素バブルが形成される。その結果、活性層を支持基板用ウェーハ側に残して活性層用ウェーハが剥離される。
その後、昇降モータ106により支持軸105を下降させ、剥離後の貼り合わせウェーハWをウェーハ出入口から炉外に取り出す。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の枚葉式熱処理装置100によれば、ウェーハ熱処理時、貼り合わせウェーハWのウェーハ面内は、水素バブル形成温度を上回る略均一な温度(例えば600℃)で加熱されていた。そのため、活性層用ウェーハのイオン注入領域内では、ウェーハ面内の全域で略同時に水素バブルが形成される。このように、ウェーハ面内の全域が略同時に水素バブルの形成温度を上回る温度で加熱されると、そのイオン注入領域では、この領域の厚さ方向のうちで水素の注入密度が最大となる中間部から外れた部分でも、水素バブルが発生していた(図4(b))。そのため、剥離面のラフネスが大きくなり、剥離後の平坦化処理のために必要な後工程の研磨量またはエッチング量が増大し、活性層の厚さの面内均一性が低下して高い平坦度が得られなかった。
また、上記した枚葉式の熱処理装置の外にも、バッチ式の横型熱処理装置や縦型熱処理装置あるいはボックス式の熱処理装置(マッフル炉)なども剥離熱処理装置として使用される。しかしながら、何れもウェーハ面内の全域が略同時に水素バブルの形成温度を上回る温度で加熱されることから、枚葉式熱処理装置と同様に、剥離面のラフネスが大きくなり平坦度が低下する問題がある。
【0008】
そこで、発明者らは鋭意研究の結果、水素イオンが注入された貼り合わせウェーハを、反応炉(温度勾配を有する方が好ましい)内で、貼り合わせウェーハの表面と平行に所定の速度以上で移動させれば、活性層用ウェーハの移動方向の端から順にイオン注入に起因した水素バブルの核が生成し、その後、貼り合わせウェーハの移動に伴いウェーハの加熱が進行し、貼り合わせウェーハの移動方向の端の水素バブル核から順に水素バブルが連続的に成長して、水素バブルの形成領域(水素バルブ形成領域)の厚さが従来に比べて小さくなることを知見し、この発明を完成させた。
また、連続的な水素バルブの形成は、反応炉内の温度勾配が大きく、水素バルブの成長速度(水素バブルを形成可能な温度領域の移動速度)が遅いほど有利になることも見出した。
【0009】
【発明の目的】
この発明は、軽元素バブル形成領域の厚さを小さくすることができ、これにより半導体ウェーハの剥離面のラフネスが抑えられ、その結果、剥離後の半導体ウェーハの厚さの面内均一性が高まるとともに、後にその剥離面を平坦化処理するときのウェーハ加工量を低減することができる半導体基板の製造方法およびウェーハ剥離熱処理装置を提供することを、その目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、半導体ウェーハの所定深さ位置に軽元素をイオン注入する工程と、その後、半導体ウェーハを熱処理し、このイオン注入領域内に軽元素バブルを形成させて半導体ウェーハのイオン注入側を剥離する工程とを備えた半導体基板の製造方法において、前記熱処理は、前記半導体ウェーハの表面と平行に、該半導体ウェーハの一端から順に、前記軽元素バブルを連続形成する一方向熱処理である半導体基板の製造方法である。
半導体ウェーハの種類は限定されない。例えば、単結晶シリコンウェーハ、ガリウム・ヒ素ウェーハなどを採用することができる。その他、各種のSOI構造を有するウェーハの活性層形成にも採用することができ、特に、スマートカット法を利用した貼り合わせSOIウェーハの活性層基板の製造に好適である。
【0011】
軽元素の種類は限定されない。例えば、水素(H)の他、希ガスの元素であるヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)、ラドン(Rn)などでもよい。これらの単体または化合物でもよい。
イオン注入時の軽元素のドーズ量は限定されない。例えば2×1016〜8×1016atoms/cm3である。
軽元素のイオン注入時の加速電圧は、50keV以下、好ましくは30keV以下、さらに好ましくは20keV以下である。軽元素のイオン注入は、低加速電圧ほど目標深さに軽元素を集中させることができる。その結果、軽元素バブル領域の厚さがより小さくなる。
【0012】
一方向熱処理としては、例えば熱処理炉を半導体ウェーハの表面と平行な方向に移動させる方法を採用してもよい。また、半導体ウェーハをその表面と平行な方向に移動させる方法を採用してもよい。さらには、熱処理炉および半導体ウェーハを、そのウェーハ表面と平行な方向に移動させてもよい。熱処理炉内には温度勾配を設けた方が、軽元素バブルを連続形成しやすくなる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、前記半導体ウェーハは、活性層用ウェーハと、該活性層用ウェーハを支持する支持基板用ウェーハとが、これらの間に絶縁層を介在して貼り合わされた貼り合わせウェーハで、前記イオン注入は活性層用ウェーハに施され、該活性層用ウェーハと支持基板用ウェーハとの貼り合わせ後の熱処理時に、前記活性層用ウェーハの一部を活性層として残し、前記軽元素バブルを介して活性層用ウェーハを剥離する一方向熱処理を施す請求項1に記載の半導体基板の製造方法である。
絶縁層の種類は限定されない。例えば、埋め込みシリコン酸化膜でもよい。絶縁層の厚さは限定されない。例えば、0.1〜0.5μmである。
活性層の厚さは限定されない。例えば、厚膜の活性層では20〜50μmである。また、薄膜の活性層では0.01〜20μmである。
【0014】
活性層用ウェーハと支持基板用ウェーハとの貼り合わせは、例えば常温により両ウェーハを重ね合わせた後、貼り合わせ熱処理することで行われる。この貼り合わせ熱処理の加熱処理温度は800℃以上、例えば1100℃である。貼り合わせ熱処理の時間は、例えば2時間である。使用する熱酸化炉内の雰囲気ガスには酸素などが用いられる。
この貼り合わせ熱処理時に活性層用ウェーハを剥離してもよい。また、この貼り合わせ熱処理とは別に、活性層用ウェーハを剥離してもよい。
【0015】
請求項3に記載の発明は、前記軽元素が水素である請求項1または請求項2に記載の半導体基板の製造方法である。
【0016】
請求項4に記載の発明は、前記一方向熱処理は、前記半導体ウェーハを熱処理する熱処理炉内の温度勾配Gと、前記温度勾配Gを現出する熱源と半導体ウェーハとの相対的な移動速度Rとの関係が、G/R>1[(℃・min)/cm2 ]となるように施す請求項1〜請求項3のうち、何れか1項に記載の半導体基板の製造方法である。
好ましい温度勾配Gと移動速度Rとの関係は、G/R>10である。G/R≦1では剥離面のラフネスが大きくなり高い平坦度を得ることができない。
【0017】
請求項5に記載の発明は、前記一方向熱処理では、前記半導体ウェーハを400℃以上で1分間以上熱処理することで、前記軽元素バブルを形成する請求項1〜請求項4のうち、何れか1項に記載の半導体基板の製造方法である。
半導体ウェーハの好ましい加熱温度は400〜700℃、好ましくは450〜550℃である。400℃未満では、半導体ウェーハにイオン注入された軽元素から軽元素バブルを形成することが難しくなり、700℃を超えると活性層内に酸素析出物が形成されてしまいデバイス特性の低下を招くという不都合が生じる。
半導体ウェーハの好ましい加熱時間は10〜60分間である。1分間未満では、半導体ウェーハにイオン注入された軽元素をバブル化することが困難になる。
【0018】
請求項6に記載の発明は、所定深さ位置に軽元素がイオン注入された半導体ウェーハを熱処理する熱源を有し、該熱源による熱処理により、前記半導体ウェーハのイオン注入領域内に軽元素バブルを形成する熱処理炉と、該半導体ウェーハの表面と平行に、前記熱源と半導体ウェーハとを相対的に移動させて、該半導体ウェーハの一端から順に、前記軽元素バブルを連続形成する移動手段とを備えたウェーハ剥離熱処理装置である。
熱処理装置の種類は限定されない。縦型炉でもよいし、横型炉でもよい。また、半導体ウェーハを1枚ずつ処理する枚葉式でもよいし、複数枚の半導体ウェーハを同時に処理するバッチ式でもよい。
熱源の種類は限定されない。例えばハロゲンランプ、アークランプ、グラファイトヒータ、キセノンフラッシュランプ、レーザ発生器などを採用することができる。何れの場合でも熱処理炉内の帯状に配置した帯状熱源とした方が好ましい。
移動手段の構成は限定されない。例えば、熱源に対して半導体ウェーハを移動させるものでもよい。また、半導体ウェーハに対して熱源を移動させるものでもよい。さらには、半導体ウェーハと熱源との両方を移動させるものでもよい。
【0019】
請求項7に記載の発明は、前記移動手段では、前記半導体ウェーハを熱処理する熱処理炉内の温度勾配Gと、前記温度勾配Gを現出する熱源と半導体ウェーハとの相対的な移動速度Rとの関係が、G/R>1[(℃・min)/cm2 ]となるように制御する請求項6に記載のウェーハ剥離熱処理装置である。
【0020】
【作用】
請求項1〜請求項5に記載の半導体基板の製造方法および請求項6または請求項7に記載のウェーハ剥離熱処理装置によれば、軽元素がイオン注入された半導体ウェーハを一方向熱処理する。すなわち、半導体ウェーハの表面と平行に、半導体ウェーハ内での加熱領域を部分的に移動させながら、半導体ウェーハの一端から順に軽元素バブルを連続的に形成して行く。
このように半導体ウェーハを加熱すると、まず半導体ウェーハの一端から順に、イオン注入領域の厚さ方向の略中間部(イオンの高注入密度部分)において、イオン注入に起因した軽元素バブルの核が生成する。しかも、この加熱部分の移動に伴い半導体ウェーハの加熱が進行し、半導体ウェーハの一端の核から順に軽元素バブルが連続的に成長する。その結果、従来のウェーハ面内で均一に半導体ウェーハを加熱したときに比較して、軽元素バブル形成領域の厚さが小さくなる。半導体ウェーハの剥離は、この連続する軽元素バブルに沿って半導体ウェーハの一端から順に進行する。よって、半導体ウェーハの剥離面のラフネスが抑えられ、剥離後の半導体ウェーハの厚さの面内均一性も高められるとともに、その後、この剥離面を平坦化処理する際のエッチング量、研磨量といったウェーハ加工量を低減することができる。
【0021】
特に、請求項2に記載の半導体基板の製造方法によれば、貼り合わせウェーハの活性層用ウェーハのイオン注入領域に、上述した一方向熱処理を施す。これにより、貼り合わせSOIウェーハの活性層の厚さの面内均一性が高まり、活性層のデバイス形成面(表面)の平坦性が高められる。
【0022】
また、請求項4に記載の半導体基板の製造方法および請求項7に記載のウェーハ剥離熱処理装置によれば、熱処理炉内の温度勾配Gと、熱源と半導体ウェーハとの相対的な移動速度Rとの関係が、G/R>1[(℃・min)/cm2 ]となるように一方向熱処理を施す。これにより、軽元素バブルが連続的に形成されやすい。これは、連続的な水素バルブの形成には、反応炉内の温度勾配が大きく、水素バルブの成長速度が遅いほど有利となるためである。
ただし、熱源と半導体ウェーハとの相対的な移動速度Rが非常に遅い場合、半導体ウェーハの熱伝導度が良いことから、周囲の温度勾配と比較してウエーハ内の実質的な温度勾配が小さくなり、軽元素バブルの連続形成が困難となるため、1cm/min以上の移動速度を確保することが望ましい。また、熱処理炉内の温度勾配Gも非常に大きくなると、ウエーハ内での熱応力が大きくなり、活性層内に欠陥が導入される危険性があることから、500℃/cm以下の温度勾配までに留めることが望ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施例を図面を参照して説明する。
ボロンが所定量添加されたp型の単結晶シリコンインゴットをCZ法により引き上げる。その後、単結晶シリコンインゴットに、ブロック切断、スライス、面取り、鏡面研磨などを施す。これにより、厚さ725μm、直径200mm、比抵抗20Ωcm、p型の鏡面仕上げされた活性層用ウェーハ10が得られる。作製された活性層用ウェーハ10の裏面(鏡面仕上げされた表面から所定深さ位置)に、中電流イオン注入装置を使用し、30keVの低い加速電圧で水素イオンを注入する(図1(a))。このときのドーズ量は、5×1016/cm2である。図1および図4において、10aは水素イオン注入領域を示す。
【0024】
その後、酸素ガス雰囲気での900℃の熱酸化処理により、活性層用ウェーハ10の露出面の全域に、シリコン酸化膜10bを形成する。
続いて、活性層用ウェーハ10の表面とあらかじめ準備された支持基板用ウェーハ(同一プロセスで作製されたシリコンウェーハ)20の鏡面とを貼り合わせ面(重ね合わせ面)とし、例えば真空装置内で公知の治具を用いて両ウェーハ10,20を貼り合わせる(図1(b))。このとき、活性層用ウェーハ10と支持基板用ウェーハ20との間のシリコン酸化膜10bが、埋め込みシリコン酸化膜10cとなる。
【0025】
それから、貼り合わせウェーハ30を剥離熱処理装置50に挿入し、600℃の炉内温度、N2ガス(アルゴンガスまたは酸素ガスでもよい)の雰囲気で、貼り合わせウェーハ30を一方向熱処理する(図2)。すなわち、貼り合わせウェーハ30の表面と平行に、貼り合わせウェーハ30を所定速度で反応炉51内の加熱領域を移動させる。この一方向熱処理により、支持基板用ウェーハ20の貼り合わせ界面側に、活性層10Aを残して活性層用ウェーハ10を剥離する低温熱処理が施される。ここでは、3枚の貼り合わせウェーハ30をバッチ処理する。
【0026】
次に、図2を参照して、前記熱処理装置50を説明する。
図2に示すように、剥離熱処理装置50は、主に、石英からなる縦型の反応炉51と、反応炉51の外周を被う円筒形状を有する加熱ヒータ52と、加熱ヒータ(熱源)52および反応炉51を収納するハウジング53と、複数枚の貼り合わせウェーハ30を垂直状態で保持するウェーハ保持板54と、ウェーハ保持板54を支持する支持軸55と、支持軸55およびウェーハ保持板54を介して、貼り合わせウェーハ30を反応炉51の内外において、移動速度(R)で昇降させる昇降モータ(移動手段)56とを備えている。
反応炉51の内部空間の略全域が、貼り合わせウェーハ30の加熱処理ステージSとなる。加熱ヒータ52は、反応炉51の略高さ方向の全長にわたり配設された帯状熱源である。具体的には、所定ピッチで設けられた多数個のハロゲンランプから構成される。このような加熱ヒータ52を利用した加熱によって、反応炉51の炉内には所定の温度プロファイルが存在する(図3)。また、反応炉51の下端には、ウェーハ出入口50aが形成されている。
【0027】
次に、熱処理装置50による活性層用ウェーハ10の剥離熱処理を説明する。
あらかじめ反応炉51を炉内温度600℃、N2ガスの雰囲気とする。反応炉51の下方において、ウェーハ保持板54に3枚の貼り合わせウェーハ30を垂直状態で載置する。そして、反応炉51のウェーハ出入口50a側に設けられた温度勾配(G)と貼り合わせウェーハ30の移動速度(R)との関係を、G/R>1[(℃・min)/cm2 ]に設定する。
その後、支持軸55を介して、昇降モータ56によりウェーハ保持板54を移動速度(R)で徐々に上昇させる。これにより、貼り合わせウェーハ30はウェーハ出入口50aから反応炉51内に挿入される。
【0028】
このとき、貼り合わせウェーハ30は、活性層用ウェーハ10の表面と平行に、活性層用ウェーハ10内での加熱領域を部分的に移動させながら一方向熱処理される。すなわち、図4(a)に示すように、水素イオン注入領域10aでは、水素イオンの注入密度が最大となる高密度ラインRp(水素イオン注入領域10aの厚さ方向の中間ライン)に沿って、活性層用ウェーハ10の一端から順に、イオン注入に起因した水素バブルの核が生成する。それに伴い、活性層用ウェーハ10の一端に生成された核から順に水素バブルが成長して行く。これにより、水素バブル形成領域10dの厚さが、従来のウェーハ面内で均一に活性層用ウェーハを加熱する場合に比較して小さくなる(図4(b))。その結果、水素バブルの成長による活性層用ウェーハ10の剥離は、この連続した水素バブルに沿って、ウェーハの一端から順に進行することになる。よって、剥離により得られた活性層10Aの剥離面Lのラフネスの方が、図4(b)の二点鎖線に示す従来の活性層10Aの剥離面Lのラフネスに比べて小さくなり、剥離後の活性層10Aの厚さの面内均一性が高まり、活性層10Aの表面の平坦性も高められる。しかも、続く研磨工程での活性層10Aの表面の研磨量も低減される。
【0029】
また、ここでは温度勾配Gと移動速度Rとの関係を、G/R>1となるように一方向熱処理を施している。そのため、水素バブルが連続的に形成されやすい。これは、連続的な水素バルブの形成には、反応炉内の温度勾配が大きく、水素バルブの成長速度が遅いほど有利となるからである。
そして、ウェーハ保持板54の上昇はさらに進み、反応炉51の中央部に達したところでウェーハ保持板54は30分間停止する。この位置における炉内温度は600℃である。ここで活性層用ウェーハ10は完全に剥離され、支持基板用ウェーハ20の貼り合わせ面に埋め込みシリコン酸化膜10cを介して活性層10Aが残る(図1(c))。こうして、SOI構造を有する貼り合わせウェーハ30が得られる。
【0030】
剥離後、昇降モータ56がウェーハ保持板54の上昇時とは反対方向に回転し、支持軸55を介してウェーハ保持板54が下降し、SOI構造を有する貼り合わせウェーハ30がウェーハ出入口50aから排出される。
続いて、SOI構造の貼り合わせウェーハ30は、活性層10Aの外周部に残ったシリコン酸化膜10bを外周研削した後、活性層10Aの表面が研磨装置により研磨される(図1(d))。
【0031】
次に、表1に基づき、この発明のSOI基板用の貼り合わせウェーハ(試験例1〜7)と、従来のSOI基板用の貼り合わせウェーハ(比較例1〜3)とについて、活性層用ウェーハの剥離後、その剥離面のラフネスに関する試験結果を報告する。水素イオン注入された活性層用ウェーハにおける剥離後の活性層の表面ラフネスは、原子間力顕微鏡(AFM)により評価した。
【0032】
【表1】
【0033】
表1のグラフから明らかなように、試験例1〜試験例7はいずれもG/Rが1を超え、剥離面(活性層の表面)のラフネスは11〜40nmと小さかった。特に、G/Rが10を超えた試験例2,5,6では、表面ラフネスが11〜15nmとさらに小さくなり、剥離面の平坦性もより高まった。これに対して、比較例1〜比較例3ではG/Rが1未満である。そのため、剥離面のラフネスは34〜42と大きかった。試験例3の原子間力顕微鏡による写真を図5(a)に示す。一方、比較例1の原子間力顕微鏡による写真を図5(b)に示す。試験例5の方が粗さが小さいのは一目瞭然である。写真のサイズは2×2μmである。
【0034】
【発明の効果】
請求項1〜請求項5に記載の半導体基板の製造方法および請求項6および請求項7に記載のウェーハ剥離熱処理装置によれば、軽元素をイオン注入した半導体ウェーハに対して、半導体ウェーハの表面と平行に、半導体ウェーハの一端から順に、軽元素バブルを連続形成するので、軽元素バブル形成領域の厚さが小さくなる。その結果、半導体ウェーハの剥離面のラフネスが抑えられ、剥離後の半導体ウェーハの厚さの面内均一性も高められるとともに、剥離面を平坦化処理する際のウェーハ加工量を低減することができる。
【0035】
特に、請求項2に記載の半導体基板の製造方法によれば、貼り合わせウェーハの活性層用ウェーハのイオン注入領域に、上述した一方向熱処理を施す。これにより、貼り合わせSOIウェーハの活性層の厚さの面内均一性が高まり、活性層のデバイス形成面の平坦性が高められる。
【0036】
また、請求項4に記載の半導体基板の製造方法および請求項7に記載のウェーハ剥離熱処理装置によれば、熱処理炉内の温度勾配Gと、熱源と半導体ウェーハとの相対的な移動速度Rとの関係が、G/R>1となるように一方向熱処理を施すので、軽元素バブルの連続的な形成が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係る半導体基板の製造方法を示すフローシートである。
【図2】この発明の一実施例に係るウェーハ剥離熱処理装置の使用状態を示す模式図である。
【図3】この発明の一実施例に係る半導体基板の製造方法における熱処理炉の炉内温度分布を示すグラフである。
【図4】(a)は、この発明の一実施例に係る半導体基板の製造方法における半導体ウェーハの剥離現象を説明する要部拡大断面図である。
(b)は、従来手段に係る半導体基板の製造方法における半導体ウェーハの剥離現象を説明する要部拡大断面図である。
【図5】(a)は、この発明の一実施例に係る半導体基板の製造方法における半導体ウェーハの剥離面の顕微鏡写真の参考図である。
(b)は、従来手段に係る半導体基板の製造方法における半導体ウェーハの剥離面の顕微鏡写真の参考図である。
【図6】従来手段に係るウェーハ剥離熱処理装置の使用状態を示す模式図である。
【符号の説明】
10 活性層用ウェーハ、
10A 活性層、
10a イオン注入領域、
10c 埋め込みシリコン酸化膜(絶縁層)、
20 支持基板用ウェーハ、
30 貼り合わせウェーハ(半導体ウェーハ)、
50 熱処理装置、
52 加熱ヒータ(熱源)、
56 昇降モータ(移動手段)、
G 温度勾配、
R 移動速度。
Claims (7)
- 半導体ウェーハの所定深さ位置に軽元素をイオン注入する工程と、
その後、半導体ウェーハを熱処理し、このイオン注入領域内に軽元素バブルを形成させて半導体ウェーハのイオン注入側を剥離する工程とを備えた半導体基板の製造方法において、
前記熱処理は、前記半導体ウェーハの表面と平行に、該半導体ウェーハの一端から順に、前記軽元素バブルを連続形成する一方向熱処理である半導体基板の製造方法。 - 前記半導体ウェーハは、活性層用ウェーハと、該活性層用ウェーハを支持する支持基板用ウェーハとが、これらの間に絶縁層を介在して貼り合わされた貼り合わせウェーハで、
前記イオン注入は活性層用ウェーハに施され、
該活性層用ウェーハと支持基板用ウェーハとの貼り合わせ後の熱処理時に、前記活性層用ウェーハの一部を活性層として残し、前記軽元素バブルを介して活性層用ウェーハを剥離する一方向熱処理を施す請求項1に記載の半導体基板の製造方法。 - 前記軽元素が水素である請求項1または請求項2に記載の半導体基板の製造方法。
- 前記一方向熱処理は、
前記半導体ウェーハを熱処理する熱処理炉内の温度勾配Gと、
前記温度勾配Gを現出する熱源と半導体ウェーハとの相対的な移動速度Rとの関係が、
G/R>1 [(℃・min)/cm2 ]
となるように施す請求項1〜請求項3のうち、何れか1項に記載の半導体基板の製造方法。 - 前記一方向熱処理では、前記半導体ウェーハを400℃以上で1分間以上熱処理することで、前記軽元素バブルを形成する請求項1〜請求項4のうち、何れか1項に記載の半導体基板の製造方法。
- 所定深さ位置に軽元素がイオン注入された半導体ウェーハを熱処理する熱源を有し、該熱源による熱処理により、前記半導体ウェーハのイオン注入領域内に軽元素バブルを形成する熱処理炉と、
該半導体ウェーハの表面と平行に、前記熱源と半導体ウェーハとを相対的に移動させて、該半導体ウェーハの一端から順に、前記軽元素バブルを連続形成する移動手段とを備えたウェーハ剥離熱処理装置。 - 前記移動手段では、
前記半導体ウェーハを熱処理する熱処理炉内の温度勾配Gと、
前記温度勾配Gを現出する熱源と半導体ウェーハとの相対的な移動速度Rとの関係が、
G/R>1 [(℃・min)/cm2 ]
となるように制御する請求項6に記載のウェーハ剥離熱処理装置。
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