JP2004189981A - Thermoplastic polyimide resin material and laminated body, and manufacturing method of printed wiring board - Google Patents

Thermoplastic polyimide resin material and laminated body, and manufacturing method of printed wiring board Download PDF

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Taku Ito
卓 伊藤
Masaru Nishinaka
賢 西中
Shigeru Tanaka
田中  滋
Kanji Shimooosako
下大迫寛司
Mutsuaki Murakami
村上睦明
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a printed wiring board on which a high-density circuit can be formed and which has an excellent adhesiveness and excellent adhesion reliability in a high-temperature and high-humidity environment. <P>SOLUTION: An above problem is solved by a printed wiring board manufactured by using a thermoplastic polyimide resin material subjected to a surface treatment and a laminated body having a two-layered structure composed of a thermoplastic polyimide resin layer subjected to a surface treatment/a non-thermoplastic polyimide film layer or a laminated body having a three-layered structure composed of a thermoplastic polyimide resin layer subjected to a surface treatment/a non-thermoplastic polyimide film layer/a thermoplastic polyimide resin layer subjected to a surface treatment, a thermoplastic polyimide resin layer subjected to a surface treatment/a non-thermoplastic polyimide film layer/a copper foil layer, or a thermoplastic polyimide resin layer subjected to a surface treatment/a non-thermoplastic polyimide film layer/an adhesive layer. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO&NCIPI

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気・電子機器等に広く使用される、表面粗化された熱可塑性ポリイミド樹脂材料を用いてなるプリント配線板の製造法に関係しており、特に熱可塑性ポリイミド樹脂の表面に無電解めっき皮膜を形成した場合、表面粗度の小さい表面であるにも関わらず、5N/cm以上の接着強度を発現する表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂材料とプリント配線板製造に適切な、「表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミドフィルム層」からなる2層構造の積層体、あるいは「表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミドフィルム層/表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層」、「表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミドフィルム層/銅箔層積層体」、「表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミドフィルム層/接着層」からなる3層構造の積層体、およびそれらを用いたプリント配線板の製造方法に関係する。さらに詳しくはビアホール形成工程、デスミヤ工程など、通常のプリント配線板の製造プロセスが適用可能であり、さらに接着性、環境安定性に優れた高密度フレキシブルプリント配線板、フレキシブルプリント配線板を積層した多層フレキシブルプリント配線板、フレキシブルプリント配線板と硬質プリント配線板を積層したリジッド・フレックス配線板、ビルドアップ配線板、TAB(Tape Automated Bonding)用テープ、プリント配線板上に直接半導体素子を実装したCOF(Chip On Film)基板、MCM(Multi Chip Module)基板、等の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
表面に回路を形成したプリント配線板が、電子部品や半導体素子等を実装するために広く用いられ、近年の電子機器の小型化、高機能化の要求に伴い、その様なプリント配線板には、回路の高密度化や薄型化が強く望まれている。特にライン/スペースの間隔が25μm/25μm以下であるような微細回路形成方法の確立はプリント配線板分野の重要な課題である。
【0003】
通常プリント配線板においては、基板となる高分子フィルムと回路との間の接着はアンカー効果と呼ばれる表面の凹凸によって達成されている。そのため一般にフィルム表面を粗化する工程が設けられ、通常その表面にはRz値換算で3〜5μm程度の凹凸がつけられる。この様な基板表面の凹凸は形成される回路のライン/スペースの値が30/30μm以上である場合には問題とならないが、30/30μm以下、特に25/25μm以下の線幅の回路形成には重大な問題となる。その理由はこの様な高密度の細線である回路線が基盤表面の凹凸の影響をうけるためである。従って、ライン/スペースの値が25/25μm以下の回路の形成には、表面平滑性の高い高分子基板への回路形成技術が必要となり、その平面性はRz値換算で3μm以下、さらに望ましくは1.5μm以下である必要がある。しかし、一般的に、この場合には、接着力として上記アンカー効果は期待出来なり、接着強度の向上は見込めないと考えられている。例えば、樹脂表面を粗化する方法として、エポキシ系樹脂表面の粗化表面に無電解めっきさせる方法が開示されている。しかし、表面粗度Rzが3μm以上であれば良好に接着するが、3μm以下、特に1μm程度では3N/cm程度の接着性を示すのみであり、従来のフィルム表面を粗化する方法では、アンカー効果を期待するには、表面粗度が大きいことが必要と考えられてきた。そこで、別の接着方法の開発が必要となった。
【0004】
例えば、表面粗度が小さい樹脂表面に形成した回路配線との接着性改善について、ポリイミドフィルムにチタン系の有機化合物を添加することにより接着性を改善する技術、あるいは、Sn、Cu、Zn、Fe、Co、MnまたはPdからなる金属塩によってコートされた表面接着力の改善されたポリイミドなどが開示されている。また、ポリアミド酸固化フィルムに耐熱性表面処理剤を塗布した後イミド化したポリイミドフィルムをメタライズする方法が開示されている。さらに、ポリイミドフィルムの表面にチタン元素を存在させる手法が開示されている。さらに、樹脂成形体の表面でポリイミドの原料となるピロメリット酸二無水物とオキシジアニリンを気相重合させた中間層を形成した後、真空蒸着法によりメタライジングする方法が開示されている。また、本発明者らによって熱可塑性ポリイミド表面に乾式鍍金法により導体層を形成しそれを加圧および熱処理して融着せしめポリイミドと接着層との密着強度を強化する手法が開示されている。 また、金属箔の接着性向上の取り組みとしては金属箔と熱可塑性ポリイミドを接着させる方法が開示されている。
【0005】
これらのポリイミドフィルム表面に蒸着、スパッタリング等の物理的方法で形成した銅金属層は、通常のポリイミドフィルム表面に形成した銅金属層に比較して優れた接着強度を有している。しかし、真空プロセスを用いる為、コストが高くなるという欠点を有している。
一方、回路基板にはより高密度の微細配線が求められると同時に、高温高湿などのより厳しい環境下での安定性が求められるようになってきており、特に高分子フィルムと回路配線の接着性についても高温・高湿の環境に耐えることが要求されている。
【0006】
さらに、両面に回路を形成するようなプリント配線板の場合には、配線板の両面を導通させるビアホールの形成が不可欠である。そのため、その様なプリント配線板は通常、レーザーによるビアホール形成工程、デスミヤ工程、触媒付与工程、無電解めっき銅を施す工程、等を経て回路形成がおこなわれる。
【0007】
さらに、回路形成はエッチングによるいわゆるサブトラクティブ法により行われる場合や、レジスト膜を形成する工程、無電解めっき膜が露出している部分への電解銅めっき工程、レジスト被膜の除去工程、余分な無電解銅めっき皮膜のエッチング工程から成る、いわゆるセミアディティブ法により製造される場合もある。したがって、配線回路と高分子フィルム間の接着性はこれらのプロセスに耐えるものである必要がある事は言うまでもない。
【0008】
このように、フィルムの表面粗度の小さい場合において、煩雑な方法をとらないでも充分な接着強度が得られ、しかも、高温・高湿の環境においても接着強度を維持することができ、かつ配線板の製造工程に耐えうる材料はこれまで見出されていない。
【0009】
【特許文献1】
特許第1,948,445号(米国特許第4,742,099号)
【0010】
【特許文献2】
特開平6−73209号公報(米国特許第5,227,224号)
【0011】
【特許文献3】
米国特許第5,130,192号
【0012】
【特許文献4】
特開平11−71474
【0013】
【特許文献5】
特開2002−113812
【0014】
【特許文献6】
特開平08−230103
【0015】
【特許文献7】
特開2000−198907
【0016】
【特許文献8】
特開2002−192651
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点を改善するために成されたもので、その目的とするところは、(1)熱可塑性ポリイミド樹脂上に形成した、従来よりも小さな表面粗度を有する粗化表面に無電解めっきを形成した場合、5N/cm以上の接着強度を発現出来る事、(2)表面粗度が小さいことに由来し、微細な回路配線を形成できる事、(3)常態および高温・高湿下での接着安定性に優れたプリント配線板を安価に提供する事、にある。
【0018】
本発明者らは、上記した問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、これらの条件を満足する、表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂材料とプリント配線板製造に適切な、「表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミドフィルム層」からなる2層構造の積層体、あるいは「表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミドフィルム層/表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層」、「表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミドフィルム層/銅箔層積層体」、「表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミドフィルム層/接着層」からなる3層構造の積層体、およびそれらを用いたプリント配線板の製造方法を開発し、本発明に至った。本発明の積層体を用いる事により、高密度で耐環境安定性に優れたフレキシブルプリント配線板、フレキシブルプリント配線板を積層した多層フレキシブルプリント配線板、フレキシブルプリント配線板と硬質プリント配線板を積層したリジッド・フレックス配線板、ビルドアップ配線板、TAB用テープ、プリント配線板上に直接半導体素子を実装したCOF基板、MCM基板、等を製造できる。
【0019】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明の第一は、熱可塑性ポリイミド樹脂からなる材料であり、その表面に無電解めっき皮膜を形成した場合5N/cm以上の接着強度を有する表面処理を施されたことを特徴とする熱可塑性ポリイミド樹脂材料である。
(2)本発明の第二は、前記表面処理が、熱可塑性ポリイミド樹脂の表面に凹凸を形成する表面処理であることを特徴とする(1)記載の熱可塑性ポリイミド樹脂材料である。
(3)本発明の第三は、前記表面処理が、熱可塑性ポリイミド樹脂と粗化表面を有する金属箔とを積層し、金属箔を除去することによる表面処理であることを特徴とする(2)記載の熱可塑性ポリイミド樹脂材料である。
(4)前記表面処理が、熱可塑性ポリイミド樹脂の表層を一部除去する熱可塑性ポリイミド樹脂の表面処理であることを特徴とする(1)記載の熱可塑性ポリイミド樹脂材料である。
(5)前記表面処理が、熱可塑性ポリイミド樹脂の表面を過マンガン酸塩、有機アルカリ化合物、有機溶剤の内少なくとも一つを含む溶液で処理することを特徴とする(4)記載の熱可塑性ポリイミド樹脂材料である。
(6)前記表面処理が、(2)記載の表面処理と(4)記載の表面処理を併用することを特徴とする(1)記載の熱可塑性ポリイミド樹脂材料である。
(7)前記表面処理を施した熱可塑性ポリイミド表面の十点平均表面粗さRzが3μm以下であることを特徴とする(1)〜(6)記載の熱可塑性ポリイミド樹脂材料である。
(8)前記熱可塑性ポリイミド樹脂のガラス転移温度が170℃以上であることを特徴とする(1)〜(7)記載の熱可塑性ポリイミド樹脂材料である。
(9)前記熱可塑性ポリイミド樹脂が下記一般式(1)
【0020】
【化4】

Figure 2004189981
(式中、Aは4価の有機基、Xは2価の有機基を示す)、で表されるポリアミド酸を脱水閉環して得られる熱可塑性ポリイミドである(1)〜(8)記載の熱可塑性ポリイミド樹脂材料である。
(ただし、一般式(1)中のAは下記式群(1)
【0021】
【化5】
Figure 2004189981
から選択された一種または二種以上であり、一般式(1)中のXは下記式群(2)
【0022】
【化6】
Figure 2004189981
から選択された一種または二種以上である。)
(10)非熱可塑性ポリイミドフィルムとその片方の面に熱可塑性ポリイミド樹脂からなる層の設けられた積層体であって、該熱可塑性ポリイミド樹脂が(1)〜(9)記載の熱可塑性ポリイミド樹脂材料であることを特徴とする積層体である。本発明の構成を第一図に示す。
(11)非熱可塑性ポリイミドフィルムとその両面に熱可塑性ポリイミド樹脂からなる層の設けられた積層体であって、該熱可塑性ポリイミド樹脂が(1)〜(9)記載の熱可塑性ポリイミド樹脂材料であることを特徴とする積層体である。本発明の構成を第二図に示す。
(12)非熱可塑性ポリイミドフィルムとその一方の面が熱可塑性ポリイミド樹脂からなる層、他方の面が銅箔からなる積層体であって、該熱可塑性ポリイミド樹脂が(1)〜(9)記載の熱可塑性ポリイミド樹脂材料であることを特徴とする積層体である。本発明の構成を第三図に示す。
(13)非熱可塑性ポリイミドフィルムとその一方の面に熱可塑性ポリイミド樹脂からなる層、他方の面に接着層の設けられた積層体であって、該熱可塑性ポリイミド樹脂が(1)〜(9)記載の熱可塑性ポリイミド樹脂材料であることを特徴とする積層体である。本発明の構成を第四図に示す。
(14)非熱可塑性ポリイミド上に形成された熱可塑性ポリイミド樹脂からなる層の厚さが10μm以下であり、非熱可塑性ポリイミド層の厚さより薄い事を特徴とする(10)〜(13)記載の積層体である。
(15)(1)〜(14)記載の熱可塑性ポリイミド樹脂材料または積層体を用いてなるプリント配線板の製造方法である。
(16)(10)記載の積層体を用いたプリント配線板の製造方法において、少なくとも無電解めっき銅を施す工程を含むプリント配線板配線板の製造方法である。
(17)(11)記載の積層体を用いたプリント配線板の製造方法において、少なくとも積層体を貫通するビアホールを形成する工程と、少なくともビアホール内部に無電解めっき銅を施す工程と、電解めっき銅を施す工程、を含むプリント配線板配線板の製造方法である。
(18)(12)記載の積層体を用いたプリント配線板の製造方法において、少なくとも非熱可塑性ポリイミドフィルム層および熱可塑性高分子層を貫通し銅箔にいたる/または貫通するビアホールを形成する工程と、ビアホール内部をデスミヤする工程と、少なくともビアホール内部に無電解めっき銅を施す工程と、電解めっき銅を施す工程、を含むプリント配線板配線板の製造方法である。
(19)(13)記載の積層体を用いた配線板の製造方法において、少なくとも該積層体の接着層と回路形成した配線板の回路面を対向させ、加熱および/または加圧を伴った方法で積層する工程と、該積層体の表面から内層配線板の電極に至るビアホール形成工程と、ビアホール内部をデスミヤする工程と、少なくともビアホール内部に無電解めっき銅を施す工程と、電解めっき銅を施す工程、を含むプリント配線板配線板の製造方法である。
(20)(16)〜(19)記載のプリント配線板の製造法において、回路形成をサブトラクティブ法により行うプリント配線板の製造方法である。
(21)(16)〜(19)記載のプリント配線板の製造法において、回路形成をセミアディティブ法により行うプリント配線板の製造方法である。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を具体的に説明する。本発明においては、熱可塑性ポリイミド樹脂からなる材料の表面に、特定の表面処理を施すことによって、エポキシ樹脂など、従来の材料に比較して、その表面粗度が小さいにも関わらず、接着強度が向上し、アンカー効果として期待される以上の充分な接着強度を発現する。
【0024】
まず、本発明に係る、熱可塑性ポリイミド樹脂について説明する。ここで言う熱可塑性ポリイミドは例えばピロメリット酸二無水物とオキシジアニリンとから合成されるいわゆる非熱可塑性ポリイミドとは異なり、ガラス転移温度を有する。この熱可塑性ポリイミド樹脂は、原料となる酸二無水物化合物とジアミン化合物から合成される。これらの熱可塑性ポリイミドを得るための酸二無水物としては、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、オキシジフタル酸二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフタル酸無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、p−フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、エチレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、ビスフェノールAビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、4,4’−(4,4’−イソプロピリデンジフェノキシ)ビス(無水フタル酸)、p−フェニレンジフタル酸無水物等のテトラカルボン酸二無水物から選ばれる1種または2種以上の酸二無水物を用いることが好ましい。
【0025】
また、同じくこれらの熱可塑性ポリイミドを得るためのジアミンとして、1,4−ジアミノベンゼン(p−フェニレンジアミン)、1,3−ジアミノベンゼン、1,2−ジアミノベンゼン、ベンジジン、3,3’−ジクロロベンジジン、3,3’−ジメチルベンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、3,3’−ジヒドロキシベンジジン、3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン、4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、4,4’−ジアミノジフェニルヘキサフルオロプロパン、1,5−ジアミノナフタレン、4,4’−ジアミノジフェニルジエチルシラン、4,4’−ジアミノジフェニルシラン、4,4’−ジアミノジフェニルエチルホスフィンオキシド、4,4’−ジアミノジフェニルN−メチルアミン、4,4’−ジアミノジフェニルN−フェニルアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルチオエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルチオエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルチオエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、 3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、3,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、3,3’−ジアミノジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、3,4’−ジアミノベンズアニリド、3,3’−ジアミノベンズアニリド、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、ビス[4− (3−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[4 −(4−アミノフェニキシ)フェニル]メタン、1,1 −ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,1−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェ ニル]エタン、1,2−ビス[4−(3−アミノフェノ キシ)フェニル]エタン、1,2−ビス[4−(4−ア ミノフェノキシ)フェニル]エタン、2,2−ビス[4 −(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2, 2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ) フェニル]ブタン、2,2−ビス[3−(3−アミノフ ェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキ サフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノ フェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘ キサフルオロプロパン、1,3−ビス(3−アミノフェ ノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキ シ)ベンゼン、1,4’−ビス(4−アミノフェノキ シ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ) フェニル]ケトン、ビス[4−(4−アミノフェノキ シ)フェニル]ケトン、ビス[4−(3−アミノフェノ キシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(4−アミノ フェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス [4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、 ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エ ーテル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニ ル]エーテル、1,4−ビス[4−(3−アミノフェノ キシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(3 −アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、4,4’ −ビス[3−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ジ フェニルエーテル、4,4’−ビス[3−(3−アミノ フェノキシ)ベンゾイル]ジフェニルエーテル、4, 4’−ビス[4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベン ジル)フェノキシ]ベンゾフェノン、4,4’−ビス [4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェ ノキシ]ジフェニルスルホン、ビス[4−{4−(4− アミノフェノキシ)フェノキシ}フェニル]スルホン、 1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−α,α −ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4− (4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジ ル]ベンゼン、4,4’−ジアミノジフェニルエチルホスフィンオキシドから選ばれる1種または2種以上のジアミンを用いることが好ましい。
【0026】
本発明の熱可塑性ポリイミドとしては下記一般式(1)
【0027】
【化7】
Figure 2004189981
(式中、Aは4価の有機基、Xは2価の有機基を示す)、で表されるポリアミド酸を脱水閉環して得られる熱可塑性ポリイミドが好ましく、一般式(1)中のAが下記群(1)に示す4価の有機基から選択される一種類または二種類以上であること
【0028】
【化8】
Figure 2004189981
がより好ましく、また、前記一般式(1)中のXは下記群(2)
【0029】
【化9】
Figure 2004189981
に示す有機群から選択される一種または二種以上であることがより好ましい。
【0030】
本発明の熱可塑性ポリイミド樹脂を得る為のこれら酸二無水物とジアミンの組み合わせの中で、群(2)に挙げた酸二無水物残基を与える酸二無水物から選ばれた少なくとも一種の酸二無水物と、群(3)に挙げたジアミン残基を与えるジアミンから選ばれた少なくとも一種のジアミンの組み合わせが好ましく、またその中でも酸二無水物として2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、オキシジフタル酸無水物、エチレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物 )、ビスフェノールAビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、4,4’−(4,4’−イソプロピリデンジフェノキシ)ビス(無水フタル酸)、またジアミンとして1,3−ジアミノベンゼン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキ シ)ベンゼン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン
、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホンは工業的に入手可能であり、また得られる熱可塑性ポリイミドの吸水率が低くなる、誘電率が小さい、誘電正接が小さい等の優れた特性を有し、また本発明の効果である無電解めっき皮膜との接着強度を上げる効果を発現するため特に好ましく使用可能である。
【0031】
本発明に用いられる熱可塑性ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸は、上記の酸二無水物の少なくとも1種とジアミンの少なくとも1種を、実質的等モル量を有機溶媒中に溶解、反応させて、前駆体であるポリアミド酸有機溶媒溶液を得る。
【0032】
熱可塑性ポリイミド樹脂は前駆体であるポリアミド酸をイミド化して得られるが、イミド化には、熱キュア法及びケミカルキュア法のいずれかを用いる。熱キュア法は、脱水閉環剤等を作用させずに加熱だけでイミド化反応を進行させる方法である。また、ケミカルキュア法は、ポリアミド酸有機溶媒溶液に、無水酢酸等の酸無水物に代表される化学的転化剤(脱水剤)と、イソキノリン、β−ピコリン、ピリジン等の第三級アミン類等に代表される触媒とを作用させる方法である。脱水剤としてジシクロヘキシルカルボジイミド等のカルボジイミド化合物を用いることも可能である。無論、ケミカルキュア法に熱キュア法を併用してもよく、イミド化の反応条件は、ポリアミド酸の種類、得られる樹脂の形態、熱キュア法及び/またはケミカルキュア法の選択等により変動し得る。
【0033】
ポリアミド酸を合成するための好ましい溶媒は、アミド系溶媒すなわちN,N−ジメチルフォルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどであり、N,N−ジメチルフォルムアミドが特に好ましく用いられる。
【0034】
本発明の熱可塑性ポリイミド樹脂材料は種々形態をとることができ、成形体、単層フィルム、または支持体上に熱可塑性ポリイミド樹脂からなる層を形成した積層体等を取ることができるが、本発明の一つであるプリント配線板に適用する為には熱可塑性ポリイミド樹脂からなる単層フィルムまたは積層体であることが好ましい。積層体の場合、支持体は非熱可塑性ポリイミドフィルムであることが耐熱性、寸法安定性、界面の密着性等の観点より好ましく使用される。フィルム状熱可塑性ポリイミド樹脂を製造する為には幾つかの方法が考えられる。熱可塑性ポリイミドが溶媒に不溶性である場合は、前駆体のポリアミド酸の溶液を支持体上にフィルム状に流延塗布し、上記のイミド化法、即ち熱キュア法またはケミカルキュア法によりイミド化と溶媒乾燥を行いフィルム状の材料にすることが好ましい。熱可塑性ポリイミドが溶媒溶解性を示す場合、一度熱可塑性ポリイミド樹脂を粉体状、繊維状、フィルム状の形態で得た後、溶媒に溶解した熱可塑性ポリイミド溶液を支持体上にフィルム状に流延塗布することも可能であるが、不溶性である場合と同様の方法でフィルム状にすることも可能である。上記支持体に銅箔を用いた場合、銅箔は、支持対として利用できるとともに、その後、後述する、表面処理を熱可塑性ポリイミド樹脂施す際にも利用することができるので、好ましく実施可能である。
【0035】
本発明の一つである非熱可塑性ポリイミドフィルムに熱可塑性ポリイミド樹脂からなる層を形成した各種の積層体に熱可塑性ポリイミド樹脂からなる層を形成する為の方法としては各種方法が適用できる。
例えば、熱可塑性ポリイミドが溶媒に不溶性である場合は、前駆体のポリアミド酸の溶液を非熱可塑性ポリイミドフィルム上に流延塗布し、上記のイミド化法、即ち熱キュア法またはケミカルキュア法によりイミド化と溶媒乾燥を行い熱可塑性ポリイミド樹脂からなる層を形成することが好ましい。熱可塑性ポリイミドが溶媒溶解性を示す場合、一度熱可塑性ポリイミド樹脂を粉体状、繊維状、フィルム状の形態で得た後、溶媒に溶解した熱可塑性ポリイミド溶液を非熱可塑性ポリイミドフィルム上に流延塗布し溶媒乾燥させ、熱可塑性ポリイミド樹脂からなる層を形成することも可能であるが、不溶性である場合と同様に前駆体のポリアミド酸を非熱可塑性ポリイミドフィルム上に流延塗布する方法も適用可能である。また、非熱可塑性ポリイミドの前駆体のポリアミド酸溶液と熱可塑性ポリイミドの前駆体のポリアミド酸溶液または熱可塑性ポリイミド溶液を共押し出しし、熱キュア法またはケミカルキュア法によりイミド化と溶媒乾燥を行い熱可塑性ポリイミド樹脂からなる層と非熱可塑性ポリイミドフィルムからなる層を有する積層体を得る方法も適用可能である。積層体を形成する為の別の方法としては、予め熱可塑性ポリイミド樹脂のフィルムを製造した後、非熱可塑性ポリイミドフィルムにプレス加工、ラミネート加工等の公知の積層方法で積層体を得ることも可能である。
【0036】
次に本発明の積層体、即ち「表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミドフィルム層」からなる2層構造の積層体、あるいは「表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミドフィルム層/表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層」、「表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミドフィルム層/銅箔層積層体」、「表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミドフィルム層/接着層」からなる3層構造の積層体、に用いる非熱可塑性ポリイミドフィルムについて説明する。
【0037】
本発明において使用される非熱可塑性ポリイミドフィルムは公知の方法で製造することができる。即ちポリアミド酸を支持体に流延、塗布し、化学的にあるいは熱的にイミド化することで得られる。好ましくは化学的にイミド化することがフィルムの靭性、破断強度、及び生産性の観点から好ましい。
【0038】
本発明に用いられる非熱可塑性ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸は、基本的には、公知のあらゆるポリアミド酸を適用することができる。本発明に係るポリアミド酸は、通常、酸二無水物の少なくとも1種とジアミンの少なくとも1種を、実質的等モル量を有機溶媒中に溶解、反応させて得ることができる。非熱可塑性ポリイミドは前駆体であるポリアミド酸をイミド化して得られるが、イミド化には、熱キュア法及びケミカルキュア法のいずれかを用いる。熱キュア法は、脱水閉環剤等を作用させずに加熱だけでイミド化反応を進行させる方法である。また、ケミカルキュア法は、ポリアミド酸有機溶媒溶液に、無水酢酸等の酸無水物に代表される化学的転化剤(脱水剤)と、イソキノリン、β−ピコリン、ピリジン等の第三級アミン類等に代表される触媒とを作用させる方法である。無論、ケミカルキュア法に熱キュア法を併用してもよく、イミド化の反応条件は、ポリアミド酸の種類、フィルムの厚さ、熱キュア法及び/またはケミカルキュア法の選択等により変動し得る。
【0039】
本発明になる非熱可塑性ポリイミドに合成のための適当な酸無水物は、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、オキシジフタル酸二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフタル酸無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、p−フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、エチレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物 )、ビスフェノールAビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、4,4’−(4,4’−イソプロピリデンジフェノキシ)ビス(無水フタル酸)、p−フェニレンジフタル酸無水物等のテトラカルボン酸二無水物及びそれらの類似物を含む。
本発明に係る非熱可塑性ポリイミド合成ために用いられるな酸二無水物において、ピロメリット酸二無水物、オキシジフタル酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、p−フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)であり、これらを単独または、任意の割合の混合物が好ましく用いられる。
【0040】
本発明に係る非熱可塑性ポリイミド合成のために使用しうるジアミンとしては、1,4−ジアミノベンゼン(p−フェニレンジアミン)、1,3−ジアミノベンゼン、1,2−ジアミノベンゼン、ベンジジン、3,3’−ジクロロベンジジン、3,3’−ジメチルベンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、3,3’−ジヒドロキシベンジジン、3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン、4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、4,4’−ジアミノジフェニルヘキサフルオロプロパン、1,5−ジアミノナフタレン、4,4’−ジアミノジフェニルジエチルシラン、4,4’−ジアミノジフェニルシラン、4,4’−ジアミノジフェニルエチルホスフィンオキシド、4,4’−ジアミノジフェニルN−メチルアミン、4,4’−ジアミノジフェニルN−フェニルアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルチオエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルチオエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルチオエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、 3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、3,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、3,3’−ジアミノジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、3,4’−ジアミノベンズアニリド、3,3’−ジアミノベンズアニリド、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、ビス[4− (3−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[4 −(4−アミノフェニキシ)フェニル]メタン、1,1 −ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,1−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェ ニル]エタン、1,2−ビス[4−(3−アミノフェノ キシ)フェニル]エタン、1,2−ビス[4−(4−ア ミノフェノキシ)フェニル]エタン、2,2−ビス[4 −(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2, 2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ) フェニル]ブタン、2,2−ビス[3−(3−アミノフ ェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキ サフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノ フェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘ キサフルオロプロパン、1,3−ビス(3−アミノフェ ノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキ シ)ベンゼン、1,4’−ビス(4−アミノフェノキ シ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ) フェニル]ケトン、ビス[4−(4−アミノフェノキ シ)フェニル]ケトン、ビス[4−(3−アミノフェノ キシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(4−アミノ フェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス [4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、 ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エ ーテル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニ ル]エーテル、1,4−ビス[4−(3−アミノフェノ キシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(3 −アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、4,4’ −ビス[3−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ジ フェニルエーテル、4,4’−ビス[3−(3−アミノ フェノキシ)ベンゾイル]ジフェニルエーテル、4, 4’−ビス[4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベン ジル)フェノキシ]ベンゾフェノン、4,4’−ビス [4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェ ノキシ]ジフェニルスルホン、ビス[4−{4−(4− アミノフェノキシ)フェノキシ}フェニル]スルホン、 1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−α,α −ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4− (4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジ ル]ベンゼン、4,4’−ジアミノジフェニルエチルホスフィンオキシド、等及びそれらの類似物を含む。
【0041】
本発明に係る非熱可塑性ポリイミドフィルムに用いられるこれらジアミンにおいて、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノベンズアニリド及びp−フェニレンジアミン、またはこれらの混合物は特に好ましく用いる事ができる。
【0042】
本発明に係る非熱可塑性ポリイミドフィルムに好ましい酸二無水物とジアミン類の組み合わせは、ピロメリット酸二無水物と4,4’−ジアミノジフェニルエーテルの組み合わせ、ピロメリット酸二無水物と4,4’−ジアミノジフェニルエーテル及びp−フェニレンジアミンの組み合わせ、あるいはピロメリット酸二無水物、p−フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)と4,4’−ジアミノジフェニルエーテル及びp−フェニレンジアミンの組み合わせ、p−フェニレンジアミンと3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物である。これらのモノマーを組み合わせて合成した非熱可塑性ポリイミドは適度な弾性率、寸法安定性、低吸水率等の優れた特性を発現し、本発明の各種積層体に用いるのに好適である。
【0043】
ポリアミド酸を合成するための好ましい溶媒は、アミド系溶媒すなわちN,N−ジメチルフォルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどであり、N,N−ジメチルフォルムアミドが特に好ましく用いられる。
【0044】
また、イミド化をケミカルキュア法により行なう場合、本発明に係るポリアミド酸組成物に添加する化学的転化剤は、例えば脂肪族酸無水物、芳香族酸無水物、N,N ' - ジアルキルカルボジイミド、低級脂肪族ハロゲン化物、ハロゲン化低級脂肪族ハロゲン化物、ハロゲン化低級脂肪酸無水物、アリールホスホン酸ジハロゲン化物、チオニルハロゲン化物またはそれら2種以上の混合物が挙げられる。それらのうち、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水ラク酸等の脂肪族無水物またはそれらの2種以上の混合物が、好ましく用い得る。これらの化学的転化剤はポリアミド酸溶液中のポリアミド酸部位のモル数に対して1〜10倍量、好ましくは1〜7倍量、より好ましくは1〜5倍量を添加するのが好ましい。また、イミド化を効果的に行うためには、化学的転化剤に触媒を同時に用いることが好ましい。触媒としては脂肪族第三級アミン、芳香族第三級アミン、複素環式第三級アミン等が用いられる。それらのうち複素環式第三級アミンから選択されるものが特に好ましく用い得る。具体的にはキノリン、イソキノリン、β−ピコリン、ピリジン等が好ましく用いられる。これらの触媒は化学的転化剤のモル数に対して1/20〜10倍量、好ましくは1/15〜5倍量、より好ましくは1/10〜2倍量のモル数を添加する。これらの、化学的転化剤及び触媒は、量が少ないとイミド化が効果的に進行せず、逆に多すぎるとイミド化が早くなり取り扱いが困難となる。
【0045】
上記種々の方法で得られる非熱可塑性ポリイミドフィルムは、公知の方法で無機あるいは有機物のフィラー、有機リン化合物等の可塑剤や酸化防止剤を添加してもよく、またコロナ放電処理、プラズマ放電処理、イオンガン処理、等の公知の物理的表面処理や、プライマー処理等の化学的表面処理を施し、さらに良好な特性を付与し得る事が出来る。
【0046】
非熱可塑性ポリイミドフィルムの厚みは、2μm以上、125μm以下であることが好ましく、5μm以上、75μm以下であることがより好ましい。この範囲より薄いと積層体の剛性が不足するばかりでなく、フィルムの取り扱いが困難となり、さらにその表面への熱可塑性ポリイミド層の形成も困難となる。一方、フィルムが厚すぎると、インピーダンス制御の点から絶縁層厚みが厚くなると回路幅を広くする必要があるので、プリント配線板の小型化、高密度化の要請に逆行するものである。
【0047】
次に本発明の熱可塑性ポリイミド樹脂への表面処理の方法について説明する。本発明の表面処理を行った熱可塑性ポリイミド樹脂はその表面に形成した無電解めっき皮膜と強固に接着し、具体的には5N/cm以上の接着強度を有するものであり、熱可塑性ポリイミドと適切な表面処理方法を組み合わせることにより、従来よりも表面粗度の小さな樹脂表面であるにもかかわらず強固に無電解めっき銅皮膜を接着させることを可能とした。ここで無電解めっき皮膜は公知の方法で形成することができ、無電解銅めっき、無電解ニッケルめっき、無電解金めっきが好ましく使用され、無電解銅めっきが好ましく使用可能である。
【0048】
本発明の表面処理の方法は種々検討の結果、幾つかの適切な方法があることを見出した。それらを具体的に説明する。
先ず、熱可塑性ポリイミド樹脂表面に凹凸を形成する表面処理が挙げられる。凹凸面の粗度を大きくするほど無電解めっき皮膜との接着強度も大きくなる傾向にあることが知られているが、一方、形成できる配線ピッチは配線形成をサブトラクティブ法、セミアディティブ法のどちらの方法で行っても大きくなる傾向があり、配線の高密度化には好ましくない。本発明においては、表面処理を施す材料として、熱可塑性ポリイミドを選択することによって、従来よりも小さな表面粗度を有する粗化表面であるにもかかわらず無電解めっき皮膜を強固に接着できるものである。従って、配線を強固に接着することと配線の微細化を同時に実現できるものであり、プリント配線板の高密度化要求に応えられるものである。
【0049】
具体的方法として、熱可塑性ポリイミド樹脂と粗化表面を有する金属箔とを積層し、金属箔を除去することによる表面処理方法が挙げられる。金属箔は公知の金属箔を用いることができ、銅箔、アルミニウム箔、ニッケル箔、金箔等が挙げられるが工業的に広く一般的に用いられている銅箔はコスト的にも種類の豊富さの面でも有利であり、好ましく使用できる。本金属箔は熱可塑性ポリイミド樹脂の表面に粗化表面を形成する目的で使用され、熱可塑性ポリイミドと金属箔を熱プレス加工、熱ラミネート加工等公知の方法で積層し、該金属箔を物理的に引き剥がす、金属箔を溶解させる等の方法により除去することにより熱可塑性ポリイミド樹脂表面に粗化表面が形成される。従って、金属箔の少なくとも一方の表面に粗化表面を有することが好ましい。金属箔の粗化表面の粗度は熱可塑性ポリイミドと無電解めっき皮膜との接着強度の大きさと、熱可塑性ポリイミド樹脂上に形成できる配線のピッチの細かさに影響を与える。即ち、金属箔の粗度が大きいと、熱可塑性ポリイミド樹脂表面に形成される凹凸面の粗度も大きくなる傾向があり、無電解めっき皮膜との接着強度も大きくなる傾向があるが、一方、形成できる配線ピッチは配線形成をサブトラクティブ法、セミアディティブ法のどちらの方法で行っても大きくなる傾向があり、配線の高密度化には好ましくない。具体的には金属箔の粗化表面の表面粗度Rz(十点平均表面粗さ)が3μm以下、好ましくは1.5μm以下であることが好ましく、これにより熱可塑性ポリイミド樹脂表面に形成された凹凸面の表面粗度Rzも3μm以下となり、更にはライン/スペースが25μm/25μm以下の微細な配線形成が可能であり、接着強度は5N/cm以上となり好ましい。銅箔の種類には電解銅箔と圧延銅箔が広く利用されており、何れも樹脂との接着強度を上げる目的で少なくとも片面に粗化表面、即ちマット面を有する。このマット面の大きさは銅箔の製品により各種入手可能であるが、圧延銅箔のマット面は比較的表面粗度Rzが小さく好ましく使用可能である。
【0050】
熱可塑性ポリイミド樹脂の表面に凹凸を形成する別の方法として、熱可塑性ポリイミド樹脂の表面をエンボス加工、サンドブラスト加工、研磨加工も好ましく使用できる。エンボス加工は表面に凹凸を形成した金属材料に熱可塑性ポリイミド樹脂を接触させることにより、樹脂表面に凹凸を形成することが可能となる。この際、加熱、加圧を伴なうことが好ましく、適切な凹凸が形成できる条件で加工することが好ましい。サンドブラスト加工、研磨加工も適切な凹凸が形成できる条件で加工することが好ましい。
【0051】
また、本発明の表面処理として、熱可塑性ポリイミド樹脂の表層を一部除去する熱可塑性ポリイミド樹脂の表面処理も好ましく適用できる。この表面処理方法は熱可塑性樹脂の表面の適度な厚みを溶解させることを目的としており、それにより無電解めっき皮膜との接着性を高めることが可能である。このことは、理由は定かでないが、この表面処理により、樹脂表面に凹凸が形成されるか、および/または、熱可塑性ポリイミド樹脂の表層を溶解により除去することにより化学構造の変化が生じ、無電解めっきとの接着性に良い影響を与えると推察している。ここで「一部除去する」とは熱可塑性ポリイミド樹脂の表層全体が均一に除去される状態、または表層が不均一に、即ち島状に除去されるまたは島状に表層が残る状態を表わす。
【0052】
具体的に熱可塑性ポリイミド樹脂の表層を一部除去する表面処理としては、コロナ放電、大気圧プラズマ、真空プラズマ、電子線、レーザー、RIE等の気相で処理する方法、また熱可塑性ポリイミドを溶解する液体により処理する液相処理が挙げられる。これらの処理には、熱可塑性ポリイミド樹脂表面に微小な凹凸面を形成し強固に無電解めっき皮膜を接着する効果があるとともに、樹脂表面を化学的に活性化させる効果があると考えている。これらの処理のうち、コロナ放電、大気圧プラズマ、真空プラズマ、電子線の気相で処理する方法、および液相処理する方法が工業的に簡便であり好ましく実施される。また、液相処理は熱可塑性ポリイミド樹脂を溶解させ、本発明の目的を達成するものであれば特に限定されない。具体的には広く工業的に、特にプリント配線板製造におけるデスミア工程やポリイミドのエッチングに使用されている過マンガン酸塩、有機アルカリ化合物を含む水溶性液体、あるいは有機溶剤等が好ましく使用される。熱可塑性ポリイミド樹脂を溶解する有機溶剤としてはアミド系溶媒すなわちN,N−ジメチルフォルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどであり、N,N−ジメチルフォルムアミドが特に好ましく用いられる。以上、熱可塑性ポリイミド樹脂の表面処理方法について、「熱可塑性ポリイミド樹脂の表面に凹凸を形成する表面処理」、「熱可塑性ポリイミド樹脂の表層を一部除去する表面処理」に分けて、その具体的方法とともに説明したが、これらを組み合わせることも効果があることも見出した。具体的には「熱可塑性ポリイミド樹脂の表面に凹凸を形成する表面処理」と「熱可塑性ポリイミド樹脂の表層を一部除去する表面処理」を併用することであり、種々組み合わせに効果がある。この中で「熱可塑性ポリイミド樹脂の表面に凹凸を形成する表面処理」と熱可塑性ポリイミド樹脂を溶解させる液相処理を併用することに特に効果があり、その中でも金属箔を用いた表面処理を行った熱可塑性ポリイミド樹脂表面を過マンガン酸塩または有機アルカリ化合物、有機溶剤で処理することは特に効果的である。
【0053】
これらの処理により得られる熱可塑性ポリイミド樹脂の表面粗度は微細配線を形成する観点より、表面粗度Rzが3μm以下であることが好ましい。表面が平滑であることはライン/スペース25/25μm以下の高密度回路を形成するのに好適であり、エッチング工程において樹脂表面の凹凸にエッチング残りが生じない点からも好適である。RzはJIS B0601等の表面形状に関する規格に規定されており、その測定には、JIS B0651の触針式表面粗さ計やB0652の光波干渉式表面粗さ計を用いることができる。本発明では、光波干渉式表面粗さ計ZYGO社製NewView5030システムを用いて熱可塑性ポリイミド樹脂表面の10点平均粗さを測定した。
【0054】
この様な熱可塑性ポリイミド樹脂への表面処理を用いることにより、従来よりも小さな粗化表面に強固に無電解めっき皮膜を接着することを実現でき、またプレッシャークッカーテスト後にも優れた接着強度を有している事が分った。これによりプリント配線板の高密度化、即ち微細配線形成が可能になった。
【0055】
次に本発明の積層体、即ち「表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミドフィルム層」からなる2層構造の積層体、あるいは「表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミドフィルム層/表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層」、「表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミドフィルム層/銅箔層」、「表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミドフィルム層/接着層」からなる3層構造の積層体について説明する。
【0056】
本発明の積層体は何れも、非熱可塑性ポリイミドフィルムに熱可塑性ポリイミド樹脂層を形成する。非熱可塑性ポリイミドフィルム、熱可塑性ポリイミドおよび積層の方法は既に説明した通りである。本発明の積層体の熱可塑性ポリイミド層の厚さは、回路基板として低熱膨張性、耐熱性、電気特性等種々の優れた特性を持つ非熱可塑性ポリイミドフィルムの物性を生かすためにはできるだけ薄いことが好ましく、熱可塑性ポリイミド層の厚さは非熱可塑性ポリイミドフィルムより薄い事が好ましく、更には熱可塑性ポリイミド層の厚さは非熱可塑性ポリイミド層の1/2以下がより好ましく、特に好ましくは1/5以下である。一方、本発明に係る熱可塑性ポリイミド樹脂の表面処理は表面に凹凸を形成する場合があり、この場合、少なくとも表面処理により形成される熱可塑性ポリイミド樹脂の粗化表面の表面粗度Rzよりも熱可塑性ポリイミド樹脂層の厚みが厚いことが好ましく、より好ましくは2倍以上である。例えば、非熱可塑性ポリイミドフィルムが25μmで、その片面に形成した熱可塑性ポリイミド樹脂層の表面粗度Rzを3μmにする場合、熱可塑性ポリイミド樹脂層の厚みは25μmが好ましく、より好ましくは12.5μm、特に好ましくは6μm程度となる。非熱可塑性ポリイミドフィルムの厚み、形成する熱可塑性ポリイミド層の表面粗度Rzの大きさ、熱可塑性ポリイミド層の厚みは、本発明の効果を損なわない範囲で適宜調整可能である。
【0057】
次に、本発明に係る「表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミドフィルム層/銅箔層」からなる積層体の銅箔層について説明する。
【0058】
本発明の「表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミドフィルム層/銅箔層」積層体の銅箔層は、凹凸の形成された銅箔の直接接着された物でも良く、あるいは適当な接着剤を介して銅箔と張り合わされた様な形態でも良い。また、銅箔層の変わりに湿式めっき法で形成された銅層を用いてもよい。接着剤を介してポリイミドフィルムと銅箔を積層する方法は、熱ラミネート、熱プレス等公知の方法が使用できる。
【0059】
次に「表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミドフィルム層/接着層」からなる積層体における接着層について説明する。接着層には通常の接着性樹脂が用いられ、適当な樹脂流れ性を有し、強固な接着性を実現できるものであれば公知の技術を適用することができる。この接着層に用いられる樹脂としては、大きくは、熱可塑性樹脂を用いた熱融着性の接着剤、熱硬化樹脂の硬化反応を利用した硬化型接着剤、の二種類に分けることができる。
【0060】
接着剤に熱融着性を与える熱可塑性樹脂としては、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリケトン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、フッ素樹脂、ポリアリレート樹脂、液晶ポリマー樹脂等が挙げられる。これらの1種または2種以上を組合せて本発明の積層体の接着層として用いることができる。中でも優れた耐熱性、電気信頼性等の観点より熱可塑性ポリイミド樹脂を用いることが好ましい。ポリイミド樹脂、としては公知の酸二無水物成分の1種を、または2種以上を組合せて用いることができる。
【0061】
特に優れた熱融着性の発現のためには、エチレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジベンゾエート−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物、1,2−エチレンビス(トリメリット酸モノエステル無水物)、4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフタル酸無水物、2,3,3’,4‘−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、4,4’−オキシジフタル酸無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、4,4’−(4,4’−イソプロピリデンジフェノキシ)ビス(無水フタル酸)を用いるのが好ましい。
【0062】
また、ジアミン成分としては公知のジアミンを用いる事ができ、これらを単独で、または2種以上を組合せて用いることができる。本発明の積層体に用いる熱可塑性ポリイミド樹脂の材料としては、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、3,3’−ジヒドロキシベンジジン、ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル)スルフォン等をそれぞれ単独または任意の割合で混合して用いることが好ましい。
【0063】
次に熱硬化樹脂の硬化反応を利用した硬化型の接着剤に関して説明する。熱硬化型樹脂としてはビスマレイミド樹脂、ビスアリルナジイミド樹脂、フェノール樹脂、シアナート樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、トリアジン樹脂、ヒドロシリル硬化樹脂、アリル硬化樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等を挙げることができ、これらを単独、または適宜組み合わせて用いることができる。また、上記熱硬化性樹脂以外に高分子鎖の側鎖または末端にエポキシ基、アリル基、ビニル基、アルコキシシリル基、ヒドロシリル基,水酸基等の反応性基を有する側鎖反応性基型熱硬化性高分子を熱硬化成分として使用することも可能である。加熱接着時の接着剤の流れ性を制御する目的で、前記熱可塑性樹脂に熱硬化性樹脂を混合することも可能である。このためには、熱可塑性樹脂100重量部に対して、熱硬化性樹脂を1〜10000重量部、好ましくは5〜2000重量部加えるのが望ましい。熱硬化性樹脂が多すぎると接着層が脆くなるおそれがあり、逆に少なすぎると接着剤の流れ性が低下したり、接着性が低下するおそれがある。
【0064】
本発明の積層体に用いる接着剤として、接着性、加工性、耐熱性、柔軟性、寸法安定性、低誘電特性、価格、等の観点からポリイミド樹脂やエポキシ樹脂系、シアナートエステル樹脂系、あるいはこれらをブレンドして用いたものも好ましく使用できる。
【0065】
これら本発明の熱可塑性ポリイミド樹脂材料及び各種の形態の積層体は何れも表面処理を施されたことを特徴とする熱可塑性ポリイミド樹脂を有するが、これらの表面処理は熱可塑性ポリイミド樹脂材料の形態または各種積層体の形態において予め行ってもよく、またプリント配線板製造工程中で該表面処理を行っても良い。例えば、熱可塑性ポリイミド樹脂材料または各種積層体の熱可塑性ポリイミド樹脂に表面処理、具体的には「表面に凹凸を形成する表面処理」および/または「表層を一部除去する表面処理」を実施した熱可塑性ポリイミド樹脂材料、または各種積層体であっても、または本発明に係る表面処理を行う前の熱可塑性ポリイミド樹脂材料、または本発明に係る表面処理を行う前の熱可塑性ポリイミド樹脂層を有する各種積層体を例えばプリント配線板の製造に供し、その製造途中段階で表面処理が実施される場合も、本発明の熱可塑性ポリイミド樹脂材料及び各種の積層体の範疇に属すると解釈される。より具体的には例えば、「表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミドフィルム層/接着層」からなる3層構造の積層体を用いてプリント配線板を製造する場合、表面凹凸を有する金属箔が積層された「金属箔/熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミドフィルム層/接着層」なる構成の積層体は本発明の積層体の範疇に属する事を意味する。この場合、「金属箔/熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミドフィルム層/接着層」なる構成の積層体を接着層を内層回路を有する内層基板と対向させ、積層した後、金属箔をエッチング等の方法で除去し、熱可塑性ポリイミド樹脂への表面処理が行われることとなる。また、別の具体例としては、「表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミドフィルム層/表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層」からなる積層体を用いてプリント配線板を製造する場合、表面処理を施していない熱可塑性ポリイミド樹脂層を積層した状態、即ち「表面処理を行っていない熱可塑性ポリイミド樹脂層/表面処理を行っていない非熱可塑性ポリイミドフィルム層/熱可塑性ポリイミド樹脂層」なる構成の積層体は本発明の積層体の範疇に属する事を意味する。この場合、「表面処理を行っていない熱可塑性ポリイミド樹脂層/表面処理を行っていない非熱可塑性ポリイミドフィルム層/熱可塑性ポリイミド樹脂層」なる構成の積層体に対し、レーザー、パンチング、ドリリング等の方法で積層体を貫通するヴィアホールを形成した後、例えば過マンガン酸溶液による表面処理を実施し、熱可塑性ポリイミド樹脂への表面処理が行われることとなる。この場合、ヴィアホールのデスミアが表面処理と同時に行われることとなり好ましく実施される。
【0066】
以上、本発明の熱可塑性ポリイミド樹脂材料および各種積層体が有する「表面処理を施された熱可塑性ポリイミド樹脂」の表面処理が実施されるタイミングについて説明した。繰り返しになるが表面処理実施のタイミングは本発明の熱可塑性ポリイミド樹脂材料および各種形態の積層体の権利の範囲を限定するものではなく、いずれかのタイミングで熱可塑性ポリイミド樹脂への表面処理が実施される事が重要であり、このことにより、良好な接着強度が発現する事が本発明にとってより重要である。
【0067】
次に本発明の積層体、即ち「表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミドフィルム層」からなる2層構造の積層体、あるいは「表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミドフィルム層/表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層」、「表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミドフィルム層/銅箔層」、「表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミドフィルム層/接着層」からなる3層構造の積層体を用いたプリント配線板の製造方法について説明するが本発明の製造方法はこれらに限定されるものではなく、その他の技術・プロセスを組み合わせることも可能である。
【0068】
「表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミドフィルム層」積層体における配線板の製造法を説明する。第一のプリント配線板の製造方法では、表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層表面に無電解めっき銅を施す。この無電解めっきは、パラジュウム触媒を用いる化学めっきあるいはパラジウム、カーボン等を用いるダイレクトプレーティングを用いることができる。さらに無電解めっき銅上にレジスト膜を形成し、露光、エッチングにより回路の形成を予定する部分のレジスト被膜を取り除く。次に無電解めっき膜が露出する部分を給電電極として使用して電解銅によるパターンめっき法により回路を形成する。ついでレジスト部分を取り除き不要部分の無電解めっき層をエッチングにより取り除いて回路を形成する。この方法はセミアディティブ法と呼ばれる方法である。
【0069】
第二のプリント配線板の方法は以下のように行われる。まず上記と同様に、表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層表面に無電解めっき銅層を形成する。次に電解めっき銅を施し、電解銅めっき層表面にレジスト膜を形成し、露光工程、現像により回路の形成しない部分のレジスト膜を除去し、次にエッチングにより不要な金属層を取り除き回路を形成する。
【0070】
「表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミドフィルム層/表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層」積層体の場合について説明する。
【0071】
第一のプリント配線板の製造方法では、まず積層体を貫通するビアホールを形成する。ビアホールの形成は炭酸ガスレーザーやUV−YAGレーザー、パンチング、ドリリング等を用いた穴開け法によって行う。小さなビアホールを形成する場合レーザーを用いた穴開け法が好ましく使用される。ビアホールを形成後、ビアホール内部および周辺に出来たポリイミド分解物や熱による炭化物を主成分とするスミヤを除去するデスミア工程を実施する。このデスミア工程は公知の方法を利用でき過マンガン酸塩を用いるウェットプロセスやプラズマ等のドライデスミアを用いることも可能である。本発明の各種積層体はプリント配線板製造において広く用いられている過マンガン酸塩系デスミアプロセスに対する耐久性を有しており好ましく使用できる。次に、熱可塑性ポリイミド樹脂層表面およびビアホール内部に無電解めっき銅を施す。上記と同様にこの無電解めっきは、パラジュウム触媒を用いる化学めっきあるいはパラジウム、カーボン等を用いるダイレクトプレーティングを用いることができる。さらにレジスト膜を形成し、露光、現像により回路の形成を予定する部分のレジスト被膜を取り除く。次に無電解めっき層が露出する部分を給電電極として使用して電解銅によるパターンめっきを行い、回路を形成する。ついでレジスト部分を取り除き不要部分の無電解めっき層をエッチングにより取り除いて回路を形成する。この回路形成法はセミアディティブ法と呼ばれる方法である。
【0072】
第二のプリント配線板の方法は以下のように行われる。すなわち、まず、「表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミドフィルム層/表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層」積層体を貫通するビアホールを形成する。次に上記と同様にデスミヤ工程を経て、熱可塑性ポリイミド樹脂表面およびビアホール内部に無電解めっき銅層を形成する。次に電解めっき銅によりパネルめっきを施して、両面をビアホールによって電気的に接続し、次に電解銅めっき層表面にレジスト膜を形成し、露光、現像により回路の形成しない部分のレジスト被膜を取り除き、次にエッチングにより不要な金属層を取り除き回路を形成する。
【0073】
次に、「表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミドフィルム層/銅箔層」積層体を用いた場合のプリント配線板の製造法についてのべる。
【0074】
第一のプリント配線板の製造方法では、熱可塑性ポリイミド樹脂層と非熱可塑性ポリイミドフィルムフィルム層を貫通して金属銅箔にいたる/または貫通するビアホールを形成する。ビアホールの形成は炭酸ガスレーザーやUV−YAGレーザー、パンチング、ドリリング等を用いる。ビアホール形成後、熱可塑性ポリイミド樹脂表面およびビアホール内部をデスミアする。次に熱可塑性ポリイミド樹脂表面およびビアホール内部に無電解めっき銅を施す。次に無電解めっき銅上にレジスト膜を形成し、露光、現像により回路の形成を予定する部分のレジスト被膜を取り除く。次に無電解めっき膜が露出する部分を給電電極として使用して電解銅によるパターンめっきを行い、回路を形成する。ついでレジスト部分を取り除き不要部分の無電解めっき層をエッチングにより取り除いて回路を形成する。
【0075】
第二のプリント配線板の製造方法は以下のように行われる。すなわち、まず、熱可塑性ポリイミド樹脂層と非熱可塑性ポリイミドフィルムフィルム層を貫通して金属銅箔にいたる/または貫通するビアホールを形成する。次に上記と同様にデスミヤ、無電解めっき銅層を形成する。次に無電解めっき銅層に電解めっき銅を施して、両面がビアホールによって電気的に接続された積層体を作製する。次に電解銅めっき層表面にレジスト膜を形成し、露光、現像により回路の形成を予定しない部分のレジスト被膜を取り除き、次にエッチングにより不要な金属層を取り除き回路を形成する。
【0076】
次に、「表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミドフィルム層/接着層」からなる積層体を用いた配線板の製造方法についてのべる第一のプリント配線板の製造方法では、まず該積層体の接着層と回路形成した配線板の回路面を対向させ加熱および/または加圧を伴った方法で積層する。次に、表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミドフィルム層を貫通して配線板回路にいたるビアホールを形成する。ビアホールの形成は炭酸ガスレーザーやUV−YAGレーザーを用いたレーザーによる穴開け法を用いる。ビア穴を形成後、少なくともビアホール内部に出来たポリイミド融着物、分解物、熱による炭化物などを主成分とするスミヤを除去する工程を実施する。ビアホールを形成後、無電解めっき銅を施す。次にレジスト膜を形成し、露光、現像により回路の形成を予定する部分のレジスト被膜を取り除く。次に無電解めっき膜が露出する部分を給電電極として使用して電解銅によるパターンめっきを行い、回路を形成する。ついでレジスト部分を取り除き不要部分の無電解めっき層をエッチングにより取り除いて回路を形成する。
【0077】
第二のプリント配線板の製造方法は以下のように行われる。すなわち、まず、まず該積層体の接着層と回路形成した配線板の回路面を対向させ加熱、および/または加圧を伴った方法で積層する。表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミドフィルム層を貫通して配線板回路にいたるビアホールを形成する。次に上記と同様にデスミヤ、無電解めっき銅を施す。次に無電解めっき銅上に電解パネルめっき銅を施す。次に電解銅めっき層表面にレジスト膜を形成し、露光、現像により回路の形成を予定しない部分のレジスト被膜を取り除き、次にエッチングにより不要な金属層を取り除き回路を形成する。
【0078】
繰り返しになるが本発明のプリント配線板の製造方法において、所望するプリント配線板の仕様等から要請される必要性に応じ工法、プロセス条件を適宜選択することは可能であり、またその他の公知の技術を組み合わせることも可能であり、全て本発明のプリント配線板の製造方法の範疇に含まれる。
【0079】
即ち、ビアホール形成は公知の炭酸ガスレーザーやUV−YAGレーザーやエキシマレーザー、パンチング、ドリリング等を用いることが可能であり、また、デスミア工程は過マンガン酸塩、有機アルカリ溶液等を用いたウェットプロセス、プラズマを利用したドライプロセス等が適用可能であるが、本発明の各種積層体はプリント配線板製造プロセスにおいて一般的な過マンガン酸塩を用いたデスミアプロセスに対する耐久性を有しており好ましく使用でき、また無電解めっきの種類としてはパラジウム等の貴金属の触媒作用を利用した化学めっき、更には析出する金属の種類としては銅、ニッケル、金等が使用可能である、あるいはパラジウム、カーボン、有機マンガン導電皮膜、導電性高分子を用いたダイレクトプレーティング等を適用可能であり、またレジストは液状レジストやドライフィルムレジスト等が適用可能であり、特に取扱い性に優れたドライフィルムレジストは好ましく使用可能であり、また、セミアディティブ法で回路形成する場合の給電層除去為のエッチングにはプロセスで用いる無電解めっきの種類により適宜選択され、無電解めっきが銅である場合、硫酸/過酸化水素、過硫酸アンモニウム/硫酸系エッチャントが好ましく使用され、また、無電解めっきがニッケル、金等の場合、それらを選択的にエッチングできるエッチャントの使用も好ましい。
【0080】
以上、本発明の積層体、即ち「表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミドフィルム層」からなる2層構造の積層体、あるいは「表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミドフィルム層/表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層」、「表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミドフィルム層/銅箔層」、「表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミドフィルム層/接着層」からなる3層構造の積層体を用いたプリント配線板の製造方法について述べたが、これら積層体を用いることにより、デスミヤ工程や無電解めっき工程などの通常の製造工程が適用出来、ライン/スペースが20μm/20μm以下であるような高密度回路形成が可能で、優れた接着性と高温・高湿、等の厳しい環境における高い接着信頼性を持つプリント配線板を得る事ができる。
【0081】
【実施例】
以下に実施例を挙げて、本発明の効果を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、当業者は本発明の範囲を逸脱することなく、種々の変更、修正、及び改変を行い得る。なお、実施例中の種々の非熱可塑性ポリイミドフィルムの作製、熱可塑性ポリイミド樹脂の作製、積層体の作製、接着層の合成・作製、積層、無電解めっき、各種測定・評価は以下の方法で行った。
(非熱可塑性ポリイミドフィルムの作製法−A)
ピロメリット酸二無水物/4,4’−ジアミノジフェニルエーテル/p−フェニレンジアミンをモル比で4/3/1の割合で合成したポリアミド酸の17wt%のDMF(N,N−ジメチルホルムアミド)溶液90gに無水酢酸17gとイソキノリン2gからなる転化剤を混合、攪拌し、遠心分離による脱泡の後、アルミ箔上に厚さ700μmで流延塗布した。攪拌から脱泡までは0℃に冷却しながら行った。このアルミ箔とポリアミド酸溶液の積層体を110℃4分間加熱し、自己支持性を有するゲルフィルムを得た。このゲルフィルムの残揮発分含量は30wt%であり、イミド化率は90%であった。このゲルフィルムをアルミ箔から剥がし、フレームに固定した。このゲルフィルムを300℃、400℃、500℃で各1分間加熱して厚さ25μmのポリイミドフィルムを製造した。
(非熱可塑性ポリイミドフィルムの作製法−B)
ピロメリット酸二無水物/4,4’−ジアミノジフェニルエーテルモル比で1/1の割合で合成する以外は作製法−Aと同様の方法でポリイミドフィルムを作製した。
(非熱可塑性ポリイミドフィルムの作製法−C)
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物/p−フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)/p−フェニレンジアミン/4,4’−ジアミノジフェニルエーテルをモル比で4/5/7/2の割合で合成したポリアミド酸の17wt%のDMAc(N,N−ジメチルアセトアミド)溶液を用いる以外は作製法−Aと同様の方法でポリイミドフィルムを作製した。
(熱可塑性ポリイミド前駆体の作製法−X)
1,2−ビス[2−(4−アミノフェノキシ)エトキシ]エタン(以下、DA3EGと言う)と、2,2’−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(以下、BAPPと言う)をモル比3:7でDMFに溶解し、撹拌しながら3,3’,4,4’−エチレングリコールジベンゾエートテトラカルボン酸二無水物(以下TMEGと言う)及び3,3’,4,4‘−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(以下BTDAと言う)をモル比5:1で加え、約1時間攪拌し固形分濃度が20wt%ポリアミド酸DMF溶液を得た。
(熱可塑性ポリイミド前駆体の作製法−Y)
BAPPをDMFに均一に溶解し、撹拌しながら3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とエチレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)のモル比4:1でかつ酸二無水物とジアミンが等モルになるように添加し、約1時間撹拌し、固形分濃度20wt%ポリアミド酸のDMF溶液を得た。
(熱可塑性ポリイミド前駆体の作製法−Z)
1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンと3,3’−ジヒドロキシベンジジンをモル比4:1でDMFに溶解し、撹拌しながら4,4’−(4,4’−イソプロピリデンジフェノキシ)ビス(無水フタル酸)を酸二無水物とジアミンが等モルになるように添加、約1時間撹拌し、固形分濃度20wt%ポリアミド酸のDMF溶液を得た。
(積層体の作製)
以上のべた、製造法―A、B、Cで作製した非熱可塑性ポリイミドフィルムをコアフィルムとして用い、その両面あるいは片面に製造法−X、Y、Zで作製した熱可塑性ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸のDMF溶液をグラビヤコーターを用いて塗布した。
塗布後、加熱処理により溶媒乾燥、あるいはポリアミド酸のイミド化を行い、最終加熱温度390℃で非熱可塑性ポリイミド層と熱可塑性ポリイミド層からなる積層ポリイミドフィルムを作製した。塗布量を変えて熱可塑性ポリイミド層の厚さの異なるフィルムを得た。これらのフィルムを、例えば非熱可塑ポリイミドフィルムがA法で作製したものであり、片面のみにX法で作製した熱可塑性ポリイミド層を設けた場合、X/A、両面がX法で作製した熱可塑ポリイミド層を設けた場合、X/A/X、片面が熱可塑ポリイミド層で他の面が銅箔である場合にはX/A/Cu、等と記載してある。
(接着層の合成・作製)
窒素雰囲気下で、N,N−ジメチルホルムアミド(以下、DMFという)に1当量のビス{4−(3−アミノフェノキシ)フェニル}スルホン(以下BAPS−Mという)を溶解した。溶液を冷却しつつ撹拌し、1当量の4、4´―(4、4´―イソプロピリデンジフェノキシ)ビス(無水フタル酸)(以下、BPADAという)を溶解、重合し固形分濃度30重量%のポリアミド酸重合体溶液を得た。このポリアミド酸溶液を200℃、180分、665Paの減圧下で加熱し、固形の熱可塑性ポリイミド樹脂を得た。上記で得たポリイミド樹脂とノボラック型のエポキシ樹脂(エピコート1032H60:油化シェル社製)、および4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン(以下、4,4’−DDSとする)を重量比が70/30/9になるように混合し、ジオキソランに固形分濃度が20重量%になるように溶解して接着剤溶液を得た。得られた接着剤溶液を上記手法で得た積層体のポリイミドフィルム面に乾燥後の厚みが12.5μmになるように塗布し、170℃で2分間乾燥して接着層を形成し積層体を得た。
(積層工程)
銅箔12μmのガラスエポキシ銅張積層板から内層回路板を作製し、次いでで得た積層体を真空プレスにより温度200℃、熱板圧力3MPa、プレス時間2時間、真空条件1KPaの条件で内層回路板に積層、硬化した。
(無電解めっき)
下表に示すアトテック社製無電解めっきプロセスを用いて行った。
<無電解めっき条件>
【0082】
【表1】
Figure 2004189981
(接着強度の測定)
IPC―TM−650−method.2.4.9に従い、パターン幅3mm、剥離角度90度、剥離速度50mm/minで測定した。
(プレッシャークッカー試験)
121℃、100%RH、96時間、の条件下で試験を行った。
(表面粗さの測定)
光波干渉式表面粗さ計ZYGO社製NewView5030システムを用いて熱可塑性ポリイミド樹脂表面の10点平均粗さを測定した。
【0083】
(実施例1〜9)
ポリイミドフィルム作製法A、B、C、で製造した厚み25μmの非熱可塑性ポリイミドフィルムの片面に作製法X、Y、Zで製造したポリアミド酸溶液を塗布する方法で積層体の製造を行った。熱可塑性ポリイミド層の厚さは3μmとした。銅箔を熱可塑性ポリイミド層に重ね合わせ、温度340℃、線圧20kgf/cm、線速1.5m/minの条件で熱ロールラミネートした。銅箔にはジャパンエナジー製18μm(Rz=1.5μm)圧延銅箔BHY−22B−Tを使用した。続いてラミネートした銅箔を塩酸/塩化第二鉄系エッチャントで完全に除去し、表面処理された熱可塑性ポリイミド樹脂層を有する本発明の積層体を得た。表面処理された表面粗度の測定を行った。
続いて、無電解銅めっきおよび電解銅めっきを行い厚さ18μmの銅層を形成し、その常温での接着強度、プレッシャークッカー試験後の接着強度を測定した。その結果を表2にしめす。
【0084】
(比較例1〜3)
実施例1〜9において銅箔をラミネートし、除去することによる表面処理を行わない以外は同じにして実験したところ接着性は1N/cm以下となり、非常に低かった。その結果を表2に示す。
【0085】
【表2】
Figure 2004189981
この結果から、本発明の積層体では適度に小さな粗化表面上に5N/cm以上の高い接着性を有する無電解めっき層を形成できる事がわかった。
【0086】
(実施例10〜26)
各種表面処理の効果を確認する為実験を行った。ポリイミドフィルム作製法Bで製造した厚み25μmの非熱可塑性ポリイミドフィルムの片面に作製法Yで製造したポリアミド酸溶液を塗布する方法で積層体の製造を行った。熱可塑性ポリイミド層の厚さは1、3、5μmとした。
(1)電解銅箔を用いた表面処理は三井金属製電解銅箔3EC−VLP箔(厚み18μm、Rz=4.6μm)を実施例1〜9と同様の方法で積層した。
(2)過マンガン酸塩を用いた表面処理は、下表に示すアトテック株式会社製過マンガン酸デスミアシステムを用いて行った。
<過マンガン酸デスミア条件>
【0087】
【表3】
Figure 2004189981
(3)有機アルカリ化合物を用いた表面処理は、水酸化カリウム/エタノールアミン/水を重量比2/5/1で混合した混合液に30℃5分間浸漬し、十分水洗することにより行った。
(4)有機溶剤を用いる表面処理は、溶剤としてDMFを用い、40℃5分間浸漬し、十分に水洗することにより行った。
これら表面処理を実施した積層体を用い、実施例1〜9と同様の方法で評価を行った。尚、2種の表面処理を併用した場合、表4記載の順序で逐次表面処理を行った。(圧延銅箔+過マンガン酸と記載された場合、圧延銅箔による処理を行った後、過マンガン酸塩による処理を行ったことを表わす。)その結果を表4に示す。
【0088】
(比較例4)
比較のために実施例10〜26で用いた積層体に表面処理は行わずに同様の評価を行った。結果を表4に示す。
【0089】
(比較例5)
比較の為、エポキシ樹脂で同様の評価を行った。油化シェルエポキシ社製EP−1001 80部、油化シェルエポキシ社製EP−828 10部、油化シェルエポキシ社製EP−154 10部、四国化成社製イミダゾール系硬化促進剤 2E4MZ 0.4部、ジシアンジアミド 3.5部を均一に混合/分散させ、メチルエチルケトンに溶解した後、ガラスエポキシ基板に均一の厚みで塗布し、120℃×15分、150℃×30分の温度条件で乾燥と硬化反応を行いエポキシ樹脂の塗膜を得た。続いて、実施例1〜9と同一のデスミア処理を行い、表面粗さの評価を行った。次に、実施例1〜9と同様の操作で無電解めっき、電気めっきを行い、接着強度の評価を行った。
【0090】
【表4】
Figure 2004189981
表4より、適切な熱可塑性ポリイミド樹脂層の厚みは処理の種類により異なり、良好な接着性発現の為には、表面処理により形成される熱可塑性ポリイミド樹脂の粗化表面の表面粗度Rzよりも熱可塑性ポリイミド樹脂層の厚みが厚いことが好ましく、より好ましくは2倍以上であることが判った。また、本発明の熱可塑性ポリイミド樹脂は同程度の表面粗さを有するエポキシ樹脂と比較して、高い接着強度を有することが判った。
【0091】
(実施例27〜38)
ポリイミドフィルム作製法Cで製造した厚み7.5μm、12.5μm、25μm、50μmの非熱可塑性ポリイミドフィルムの両面に作製法Yで製造したポリアミド酸溶液を塗布する方法で、厚さの異なる熱可塑性ポリイミド層を形成した積層体を作製した。その熱可塑性ポリイミド層に実施例1〜9記載の銅箔を用いる表面処理を行い、熱膨張係数を測定した。続いて実施例1〜9と同様の方法で無電解めっき、電解めっき法により厚さ18μmの銅層を形成し、その常温での接着強度、プレッシャークッカー試験後の接着強度を測定した。その結果を表5にしめす。なお熱膨張率は非熱可塑性フィルムCの熱膨張率が今回の実験では12ppm/℃であり、熱可塑性層を形成後の熱膨張係数を測定し、その値が20ppm/℃以下の場合を◎、25ppm/℃以下の場合を○、30ppm/℃以下の場合を△、30ppm/℃以上の場合を×と評価した。
【0092】
【表5】
Figure 2004189981
この結果から、非熱可塑性ポリイミドフィルムの優れた特性を発現させる、具体的には低熱膨張性を発現させる為には両面に形成した熱可塑性ポリイミド樹脂層の各面の厚みの合計は非熱可塑性ポリイミドフィルムの厚みより薄いことが好ましく、更には1/2以下がより好ましく、特に好ましくは1/5以下であることが判った。この結果と実施例1〜9において判った表面処理に応じた適切な熱可塑性ポリイミド樹脂層の厚みを併せて適切な厚み構成を決定することが重要である。
【0093】
(実施例39)
Y/B/Y(Yは3μm、Bは25μm)の構成を有する積層体に実施例1〜9と同様の方法で両面に圧延銅箔をラミネートし、続いて両面の銅箔を完全に除去し、表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層を有する積層体を得た。この積層体を用いて以下の方法で回路を形成した。
まず、UV−YAGレーザーを用いて内径30μmの積層体を貫通するビアホールを形成し、実施例1〜9と同一条件の過マンガン酸デスミヤ処理によりビアホールのスミア除去と熱可塑性ポリイミド樹脂表面の表面処理を同時に行った。次に、無電解めっきを行い熱可塑性ポリイミド樹脂表面、およびビアホール内部に銅めっき層を形成した。次に、液状感光性めっきレジスト(日本合成ゴム(株)社製、THB320P)をコーティングし、次いで高圧水銀灯を用いてマスク露光を行い、ライン/スペースが15/15のレジストパターンを形成した。続いて、電解銅めっきを行って、無電解銅めっき皮膜が露出する部分の表面に、銅回路を形成した。電解銅めっきは10%硫酸中で30秒間予備洗浄し、次に室温中で40分間めっきを行なった。電流密度は2A/dm2である。電解銅膜の厚さは10μmとした。次にアルカリ型の剥離液を用いてめっきレジストを剥離し、硫酸/過酸化水素系エッチャントで無電解銅めっき層を除去しプリント配線板を得た。
得られたプリント配線板は設計値通りのライン/スペースを有していた。また、回路パターンは8N/cmの強さで強固に接着していた。
【0094】
(実施例40)
まず、X/A/Cu(Xは1μm、Aは25μm、銅箔は15μm)の構成の積層体を準備した。この段階ではX層、即ち熱可塑性ポリイミド樹脂層は表面処理は実施されていない。この積層体を用いて以下の方法で回路を形成した。
熱可塑性ポリイミド樹脂層側からUVレーザーを用い、熱可塑性ポリイミド樹脂層と非熱可塑性ポリイミドフィルム層を貫通し、銅箔に至るビアホールを形成した。続いて、実施例1〜9と同一条件の過マンガン酸デスミヤ処理によりビアホールのスミア除去と熱可塑性ポリイミド樹脂表面の表面処理を同時に行った。次に無電解銅めっき、電解銅めっきを行った。次に両面の銅層上にドライフィルムレジスト(旭化成ドライレジストAQ)を貼り付け、露光、現像を行い、通常のサブトラクティブ法で熱可塑性ポリイミド樹脂表面側はL/S=25/25μmの回路を、銅箔側は100/100μmの回路を形成した。エッチング液には塩化第二鉄水溶液を用いた。
得られたプリント配線板は設計値通りのライン/スペースを有しており、また、回路パターンは7N/cmの強度で強固に接着していた。
【0095】
(実施例41)
X/B/X(Xは3μm、Bは25μm)の構成を有する積層体に実施例1〜9と同様の方法で両面に圧延銅箔を積層し、続いて銅箔を完全に除去し、両面に表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層を有する積層体を得た。この積層体を用いて以下の方法で回路を形成した。まず、UV−YAGレーザーを用いて内径30μmの積層体を貫通するビアホールを形成した。次に、無電解めっきを行い熱可塑性ポリイミド樹脂表面、およびビアホール内部に銅めっき層を形成した。続いて、電解銅めっきを行って10μmの厚さの銅めっき層を形成した。電解銅めっきは10%硫酸中で30秒間予備洗浄し、次に室温中で40分間めっきを行った。電流密度は2A/dm2である。
次に、液状感光性めっきレジスト(日本合成ゴム(株)社製、THB320P)をコーティングし、次いで高圧水銀灯を用いてマスク露光を行い、ライン/スペースが20/20のレジストパターンを形成した。こうして作製したパターンをもちいて通常のサブトラクティブ法(薬品名:塩化第二鉄)により回路を形成した。
得られたプリント配線板は設計値通りのライン/スペースを有していた。また、回路パターンは8N/cmの強度で強固に接着していた。
【0096】
(実施例42)
ポリイミドフィルム作製法Cで製造した厚み12.5μmの非熱可塑性ポリイミドフィルムの片面に作製法Yで製造したポリアミド酸溶液を塗布する方法で積層体の作製を行った。熱可塑性ポリイミドフィルムの厚さは3μmである。次に実施例1〜9と同様の方法で積層体の片面に圧延銅箔を積層した。次に非熱可塑性ポリイミドフィルム側に接着層(12μm)を塗布し「銅箔層/熱可塑性ポリイミド樹脂層/ポリイミドフィルム層/接着層」なる構成の積層体を得た。この積層体をガラスエポキシ銅張積層板から作製した内層回路板上に積層硬化させた。積層法はすでに述べた通りである。
次に、銅箔を塩化第二鉄系エッチャントで溶解除去し、熱可塑性ポリイミド樹脂層に表面凹凸を形成された表面処理を施した。UV−YAGレーザーを用いて内径30μmの内層回路に至るビアホールを形成し、実施例1〜9と同一条件の過マンガン酸デスミヤ処理によりビアホールのスミア除去と熱可塑性ポリイミド樹脂表面の表面処理を同時に行った。次に、無電解めっき法で熱可塑性ポリイミド樹脂表面、およびビアホール内部に無電解銅めっき層を形成した。
次に、液状感光性めっきレジスト(日本合成ゴム(株)社製、THB320P)をコーティングし、次いで高圧水銀灯を用いてマスク露光を行い、ライン/スペースが15/15のレジストパターンを形成した。続いて、電解銅めっきを行って、無電解銅めっき皮膜が露出する部分の表面に、銅回路を形成した。電解銅めっきは10%硫酸中で30秒間予備洗浄し、次に室温中で40分間めっきを行なった。電流密度は2A/dm2である。電解銅膜の厚さは10μmとした。次にアルカリ型の剥離液を用いてめっきレジストを剥離し、硫酸/過酸化水素系エッチャントで無電解銅めっき層を除去しプリント配線板を得た。
得られたプリント配線板は設計値通りのライン/スペースを有しており、また、回路パターンは8N/cmの強さで強固に接着していた。
【0097】
(実施例43)
ポリイミドフィルム作製法Cで製造した厚み12.5μmの非熱可塑性ポリイミドフィルムの片面に作製法Yで製造したポリアミド酸溶液を塗布する方法で積層体の作製を行った。熱可塑性ポリイミドフィルムの厚さは1μmである。次に非熱可塑性ポリイミドフィルム側に接着層(12μm)を塗布し「熱可塑性ポリイミド樹脂層Y/ポリイミドフィルム層C/接着層」なる構成の積層体を得た。次にこの積層体をガラスエポキシ銅張積層板から作製した内層回路板上に積層硬化させた。
次に、UV−YAGレーザーを用いて内径30μmの内層回路に至るビアホールを形成し、実施例1〜9と同一条件の過マンガン酸デスミヤ処理によりビアホールのスミア除去と熱可塑性ポリイミド樹脂表面の表面処理を同時に行った。次に、無電解めっきを行い熱可塑性ポリイミド樹脂表面、およびビアホール内部に無電解銅めっき層を形成した。次に、液状感光性めっきレジスト(日本合成ゴム(株)社製、THB320P)をコーティングし、次いで高圧水銀灯を用いてマスク露光を行い、ライン/スペースが10/10のレジストパターンを形成した。続いて、電解銅めっきを行って、無電解銅めっき皮膜が露出する部分の表面に、銅回路を形成した。電解銅めっきは10%硫酸中で30秒間予備洗浄し、次に室温中で40分間めっきを行なった。電流密度は2A/dm2である。電解銅膜の厚さは10μmとした。次にアルカリ型の剥離液を用いてめっきレジストを剥離し、硫酸/過酸化水素系エッチャントで無電解銅めっき層を除去しプリント配線板を得た。得られたプリント配線板は設計値通りのライン/スペースを有しており、また、回路パターンは7N/cmの強さで強固に接着していた。
【0098】
【発明の効果】
本発明の、表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂材料と、「表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミドフィルム層」からなる2層構造の積層体、あるいは「表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミドフィルム層/表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層」、「表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミドフィルム層/銅箔層積層体」、「表面処理を施した熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミドフィルム層/接着層」からなる3層構造の積層体を用いて作製したプリント配線板は高密度配線が可能で、接着性とその耐環境安定性に優れたフレキシブルプリント配線板、フレキシブルプリント配線板を積層した多層フレキシブルプリント配線板、フレキシブルプリント配線板と硬質プリント配線板を積層したリジッド・フレックス配線板、ビルドアップ配線板、TAB用テープ、プリント配線板上に直接半導体素子を実装したCOF基板、MCM基板、等を製造できる。
【0099】
【図面の簡単な説明】
【0100】
【図1】本発明の構成例を示す図。
【0101】
【図2】本発明の構成例を示す図。
【0102】
【図3】本発明の構成例を示す図。
【0103】
【図4】本発明の構成例を示す図。
【0104】
【符号の説明】
(a)表面処理された熱可塑性ポリイミド樹脂層
(b)非熱可塑性ポリイミド層。
(c)銅箔層。
(d)接着層。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for manufacturing a printed wiring board using a surface-roughened thermoplastic polyimide resin material widely used in electric and electronic equipment, and particularly to a method for producing a printed wiring board having no surface on the thermoplastic polyimide resin. When an electrolytic plating film is formed, it is suitable for manufacturing a printed wiring board and a thermoplastic polyimide resin material that has been subjected to a surface treatment exhibiting an adhesive strength of 5 N / cm or more despite having a small surface roughness. Laminate having a two-layer structure consisting of “surface-treated thermoplastic polyimide resin layer / non-thermoplastic polyimide film layer” or “surface-treated thermoplastic polyimide resin layer / non-thermoplastic polyimide film layer / surface treatment” Thermoplastic polyimide resin layer with surface treatment "," Surface-treated thermoplastic polyimide resin layer / non-thermoplastic polyimide film layer / copper foil layer laminate " Laminate of three-layer structure consisting of "thermoplastic polyimide resin layer was subjected to a surface treatment / non-thermoplastic polyimide film layer / adhesive layer", and relates to the method for manufacturing a printed wiring board using them. More specifically, normal printed wiring board manufacturing processes such as via hole forming process and desmearing process can be applied, and high-density flexible printed wiring boards with excellent adhesion and environmental stability, and multilayer printed flexible printed wiring boards Flexible printed wiring boards, rigid-flex wiring boards in which flexible printed wiring boards and hard printed wiring boards are laminated, build-up wiring boards, tapes for TAB (Tape Automated Bonding), COFs in which semiconductor elements are directly mounted on printed wiring boards The present invention relates to a method of manufacturing a Chip On Film (MCM) substrate, an MCM (Multi Chip Module) substrate, and the like.
[0002]
[Prior art]
Printed wiring boards with circuits formed on the surface are widely used for mounting electronic components and semiconductor elements, etc., and with the recent demand for miniaturization and high functionality of electronic equipment, such printed wiring boards have There is a strong demand for higher density and thinner circuits. In particular, establishment of a fine circuit forming method in which the line / space interval is 25 μm / 25 μm or less is an important subject in the field of printed wiring boards.
[0003]
Generally, in a printed wiring board, adhesion between a polymer film serving as a substrate and a circuit is achieved by surface irregularities called an anchor effect. Therefore, a step of roughening the film surface is generally provided, and the surface is usually provided with irregularities of about 3 to 5 μm in terms of Rz value. Such irregularities on the surface of the substrate are not a problem when the line / space value of the circuit to be formed is 30/30 μm or more. However, the circuit has a line width of 30/30 μm or less, particularly 25/25 μm or less. Is a serious problem. The reason is that such high-density thin circuit lines are affected by the unevenness of the substrate surface. Therefore, in order to form a circuit having a line / space value of 25/25 μm or less, a circuit forming technique on a polymer substrate having high surface smoothness is required, and the flatness thereof is 3 μm or less in terms of Rz value, and more desirably. It must be 1.5 μm or less. However, in this case, it is generally considered that in this case, the above-mentioned anchor effect can be expected as the adhesive force, and improvement in the adhesive strength cannot be expected. For example, as a method of roughening a resin surface, a method of electroless plating a roughened surface of an epoxy resin surface is disclosed. However, when the surface roughness Rz is 3 μm or more, good adhesion is obtained. However, when the surface roughness Rz is 3 μm or less, particularly, about 1 μm, the adhesiveness is only about 3 N / cm. It has been thought that a large surface roughness is necessary to expect the effect. Therefore, it was necessary to develop another bonding method.
[0004]
For example, regarding the improvement of the adhesiveness with the circuit wiring formed on the resin surface having a small surface roughness, a technique of improving the adhesiveness by adding a titanium-based organic compound to a polyimide film, or Sn, Cu, Zn, Fe , Co, Mn, or Pd, which is coated with a metal salt and has improved surface adhesion. Further, a method of applying a heat-resistant surface treatment agent to a polyamic acid solidified film and then metallizing an imidized polyimide film is disclosed. Further, a method of making a titanium element exist on the surface of a polyimide film is disclosed. Furthermore, there is disclosed a method of forming an intermediate layer obtained by vapor-phase polymerization of pyromellitic dianhydride and oxydianiline, which are raw materials of polyimide, on the surface of a resin molded product, and then performing metallization by vacuum evaporation. In addition, the present inventors have disclosed a method of forming a conductor layer on the surface of a thermoplastic polyimide by a dry plating method, and applying pressure and heat treatment to fuse the conductor layer so as to enhance the adhesion strength between the polyimide and the adhesive layer. Further, as an approach for improving the adhesiveness of a metal foil, a method of bonding a metal foil and a thermoplastic polyimide is disclosed.
[0005]
The copper metal layer formed on the surface of these polyimide films by a physical method such as vapor deposition or sputtering has excellent adhesive strength as compared with a copper metal layer formed on the surface of an ordinary polyimide film. However, the use of a vacuum process has the disadvantage of increasing costs.
On the other hand, circuit boards are required to have higher-density fine wiring and, at the same time, to be more stable under severe environments such as high temperature and high humidity. It is also required to withstand high temperature and high humidity environment.
[0006]
Further, in the case of a printed wiring board in which a circuit is formed on both sides, it is essential to form a via hole for conducting both sides of the wiring board. Therefore, such a printed wiring board is usually formed with a circuit through a via hole forming step using a laser, a desmearing step, a catalyst applying step, a step of applying electroless plated copper, and the like.
[0007]
Further, circuit formation is performed by a so-called subtractive method by etching, a step of forming a resist film, a step of electrolytic copper plating on a portion where an electroless plating film is exposed, a step of removing a resist film, and It may be manufactured by a so-called semi-additive method comprising an etching step of an electrolytic copper plating film. Therefore, it is needless to say that the adhesiveness between the wiring circuit and the polymer film needs to withstand these processes.
[0008]
Thus, when the surface roughness of the film is small, sufficient adhesive strength can be obtained without using a complicated method, and the adhesive strength can be maintained even in a high-temperature and high-humidity environment. Materials that can withstand the plate manufacturing process have not been found so far.
[0009]
[Patent Document 1]
Patent No. 1,948,445 (US Patent No. 4,742,099)
[0010]
[Patent Document 2]
JP-A-6-73209 (U.S. Pat. No. 5,227,224)
[0011]
[Patent Document 3]
U.S. Pat. No. 5,130,192
[0012]
[Patent Document 4]
JP-A-11-71474
[0013]
[Patent Document 5]
JP-A-2002-113812
[0014]
[Patent Document 6]
JP-A-08-230103
[0015]
[Patent Document 7]
JP 2000-198907A
[0016]
[Patent Document 8]
JP-A-2002-192651
[0017]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in order to improve the above-mentioned problems, and its object is to provide (1) a roughened surface formed on a thermoplastic polyimide resin and having a smaller surface roughness than conventional ones. When electroless plating is formed, an adhesive strength of 5 N / cm or more can be developed, (2) fine circuit wiring can be formed due to low surface roughness, (3) normal state and high temperature and high An object of the present invention is to provide a printed wiring board having excellent adhesion stability under moisture at low cost.
[0018]
The present inventors have conducted intensive studies to solve the above-mentioned problems, and as a result, satisfying these conditions, a surface-treated thermoplastic polyimide resin material and a suitable “surface treatment” for printed wiring board production. Laminate having a two-layer structure consisting of "thermoplastic polyimide resin layer / non-thermoplastic polyimide film layer treated" or "surface-treated thermoplastic polyimide resin layer / non-thermoplastic polyimide film layer / surface treated." Thermoplastic polyimide resin layer ”,“ Surface-treated thermoplastic polyimide resin layer / non-thermoplastic polyimide film layer / copper foil layer laminate ”,“ Surface-treated thermoplastic polyimide resin layer / non-thermoplastic polyimide film ” A laminate having a three-layer structure consisting of “layer / adhesive layer” and a method for manufacturing a printed wiring board using the same have been developed, and the present invention has been achieved. By using the laminate of the present invention, a flexible printed wiring board having a high density and excellent environmental stability, a multilayer flexible printed wiring board in which flexible printed wiring boards are laminated, a flexible printed wiring board and a rigid printed wiring board are laminated. Rigid-flex wiring boards, build-up wiring boards, TAB tapes, COF boards with semiconductor elements mounted directly on printed wiring boards, MCM boards, etc. can be manufactured.
[0019]
[Means for Solving the Problems]
(1) A first aspect of the present invention is a material made of a thermoplastic polyimide resin, which is characterized in that a surface treatment having an adhesive strength of 5 N / cm or more is performed when an electroless plating film is formed on the surface thereof. Is a thermoplastic polyimide resin material.
(2) A second aspect of the present invention is the thermoplastic polyimide resin material according to (1), wherein the surface treatment is a surface treatment for forming irregularities on the surface of the thermoplastic polyimide resin.
(3) The third aspect of the present invention is characterized in that the surface treatment is a surface treatment by laminating a thermoplastic polyimide resin and a metal foil having a roughened surface and removing the metal foil. ).
(4) The thermoplastic polyimide resin material according to (1), wherein the surface treatment is a surface treatment of a thermoplastic polyimide resin for partially removing a surface layer of the thermoplastic polyimide resin.
(5) The thermoplastic polyimide according to (4), wherein the surface treatment comprises treating the surface of the thermoplastic polyimide resin with a solution containing at least one of a permanganate, an organic alkali compound, and an organic solvent. It is a resin material.
(6) The thermoplastic polyimide resin material according to (1), wherein the surface treatment uses both the surface treatment described in (2) and the surface treatment described in (4).
(7) The thermoplastic polyimide resin material according to (1) to (6), wherein the surface-treated thermoplastic polyimide surface has a ten-point average surface roughness Rz of 3 μm or less.
(8) The thermoplastic polyimide resin material according to any one of (1) to (7), wherein the thermoplastic polyimide resin has a glass transition temperature of 170 ° C. or higher.
(9) The thermoplastic polyimide resin has the following general formula (1)
[0020]
Embedded image
Figure 2004189981
(Wherein A represents a tetravalent organic group and X represents a divalent organic group). The thermoplastic polyimide obtained by dehydrating and ring-closing a polyamic acid represented by the formulas (1) to (8). It is a thermoplastic polyimide resin material.
(However, A in the general formula (1) represents the following formula group (1)
[0021]
Embedded image
Figure 2004189981
X in the general formula (1) is one or more selected from the group consisting of
[0022]
Embedded image
Figure 2004189981
One or more selected from the group consisting of: )
(10) A laminate comprising a non-thermoplastic polyimide film and a layer made of a thermoplastic polyimide resin on one surface thereof, wherein the thermoplastic polyimide resin is the thermoplastic polyimide resin according to any one of (1) to (9). A laminate characterized by being a material. FIG. 1 shows the configuration of the present invention.
(11) A laminate comprising a non-thermoplastic polyimide film and a layer made of a thermoplastic polyimide resin on both surfaces thereof, wherein the thermoplastic polyimide resin is the thermoplastic polyimide resin material according to (1) to (9). There is provided a laminate. FIG. 2 shows the configuration of the present invention.
(12) A laminate comprising a non-thermoplastic polyimide film and a layer of which one surface is made of a thermoplastic polyimide resin and the other surface of which is made of copper foil, wherein the thermoplastic polyimide resin is described in (1) to (9). Characterized in that it is a thermoplastic polyimide resin material. The configuration of the present invention is shown in FIG.
(13) A laminate comprising a non-thermoplastic polyimide film, a layer made of a thermoplastic polyimide resin on one surface thereof, and an adhesive layer on the other surface, wherein the thermoplastic polyimide resin comprises (1) to (9). A laminate comprising the thermoplastic polyimide resin material described in (1)). FIG. 4 shows the configuration of the present invention.
(14) The description of (10) to (13), wherein the thickness of the layer made of the thermoplastic polyimide resin formed on the non-thermoplastic polyimide is 10 μm or less, and is smaller than the thickness of the non-thermoplastic polyimide layer. Is a laminate.
(15) A method of manufacturing a printed wiring board using the thermoplastic polyimide resin material or the laminate according to (1) to (14).
(16) A method for manufacturing a printed wiring board using the laminate according to (10), which comprises at least a step of applying electroless plated copper.
(17) In the method for producing a printed wiring board using the laminate according to (11), a step of forming a via hole penetrating at least the laminate, a step of applying electroless plating copper at least inside the via hole, and a step of electrolytic plating copper And a process for producing a printed wiring board.
(18) In the method for producing a printed wiring board using the laminate according to (12), a step of forming a via hole penetrating at least the non-thermoplastic polyimide film layer and the thermoplastic polymer layer and reaching / or penetrating the copper foil. And a step of desmearing the inside of the via hole, a step of applying electroless plating copper at least inside the via hole, and a step of applying electrolytic plating copper.
(19) The method for producing a wiring board using the laminate according to (13), wherein at least the adhesive layer of the laminate and the circuit surface of the circuit board on which the circuit is formed are opposed to each other, and the method involves heating and / or pressing. Laminating, a via hole forming step from the surface of the laminate to the electrode of the inner wiring board, a step of desmearing the inside of the via hole, a step of applying electroless plating copper at least inside the via hole, and applying electrolytic plating copper And a method for manufacturing a printed wiring board.
(20) The method for manufacturing a printed wiring board according to any one of (16) to (19), wherein the circuit is formed by a subtractive method.
(21) The method for producing a printed wiring board according to any one of (16) to (19), wherein the circuit is formed by a semi-additive method.
[0023]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be specifically described. In the present invention, by applying a specific surface treatment to the surface of a material made of a thermoplastic polyimide resin, the adhesive strength is small in spite of its surface roughness being smaller than that of a conventional material such as an epoxy resin. Is improved, and a sufficient adhesive strength more than expected as an anchor effect is exhibited.
[0024]
First, the thermoplastic polyimide resin according to the present invention will be described. The thermoplastic polyimide mentioned here has a glass transition temperature, unlike a so-called non-thermoplastic polyimide synthesized from, for example, pyromellitic dianhydride and oxydianiline. This thermoplastic polyimide resin is synthesized from a raw material acid dianhydride compound and a diamine compound. As acid dianhydrides for obtaining these thermoplastic polyimides, pyromellitic dianhydride, 3,3 ′, 4,4′-benzophenonetetracarboxylic dianhydride, bis (3,4-dicarboxyphenyl) ) Sulfone dianhydride, 2,2 ′, 3,3′-biphenyltetracarboxylic dianhydride, 3,3 ′, 4,4′-biphenyltetracarboxylic dianhydride, oxydiphthalic dianhydride, bis ( 2,3-dicarboxyphenyl) methane dianhydride, bis (3,4-dicarboxyphenyl) methane dianhydride, 1,1-bis (2,3-dicarboxyphenyl) ethane dianhydride, 1,1 -Bis (3,4-dicarboxyphenyl) ethane dianhydride, 1,2-bis (3,4-dicarboxyphenyl) ethane dianhydride, 2,2-bis (3,4-dicarboxyphenyl) propane Two Compound, 1,3-bis (3,4-dicarboxyphenyl) propane dianhydride, 4,4′-hexafluoroisopropylidene diphthalic anhydride, 1,2,5,6-naphthalenetetracarboxylic dianhydride Product, 2,3,6,7-naphthalenetetracarboxylic dianhydride, 3,4,9,10-perylenetetracarboxylic dianhydride, p-phenylenebis (trimellitic acid monoester acid anhydride), ethylene Bis (trimellitic acid monoester anhydride), bisphenol A bis (trimellitic acid monoester anhydride), 4,4 ′-(4,4′-isopropylidene diphenoxy) bis (phthalic anhydride), p -It is preferable to use one or more acid dianhydrides selected from tetracarboxylic dianhydrides such as phenylenediphthalic anhydride.
[0025]
Similarly, 1,4-diaminobenzene (p-phenylenediamine), 1,3-diaminobenzene, 1,2-diaminobenzene, benzidine, 3,3′-dichloro are used as diamines for obtaining these thermoplastic polyimides. Benzidine, 3,3′-dimethylbenzidine, 3,3′-dimethoxybenzidine, 3,3′-dihydroxybenzidine, 3,3 ′, 5,5′-tetramethylbenzidine, 4,4′-diaminodiphenylpropane, 4,4'-diaminodiphenylhexafluoropropane, 1,5-diaminonaphthalene, 4,4'-diaminodiphenyldiethylsilane, 4,4'-diaminodiphenylsilane, 4,4'-diaminodiphenylethylphosphine oxide, 4,4 '-Diaminodiphenyl N-methylamine, 4,4'-diaminodiphenyl N-phenyl Phenylamine, 4,4'-diaminodiphenyl ether, 3,4'-diaminodiphenyl ether, 3,3'-diaminodiphenyl ether, 4,4'-diaminodiphenylthioether, 3,4'-diaminodiphenylthioether, 3,3'-diamino Diphenylthioether, 3,3'-diaminodiphenylmethane, 3,4'-diaminodiphenylmethane, 4,4'-diaminodiphenylmethane, 4,4'-diaminodiphenylsulfone, 3,4'-diaminodiphenylsulfone, 3,3'- Diaminodiphenylsulfone, 4,4'-diaminobenzanilide, 3,4'-diaminobenzanilide, 3,3'-diaminobenzanilide, 4,4'-diaminobenzophenone, 3,4'-diaminobenzophenone, 3,3 '-Diaminobenzophenone, bis [4- (3-aminophenoxy) phenyl] methane, bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl] methane, 1,1-bis [4- (3-aminophenoxy) phenyl] ethane, 1,1- Bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl] ethane, 1,2-bis [4- (3-aminophenoxy) phenyl] ethane, 1,2-bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl] Ethane, 2,2-bis [4- (3-aminophenoxy) phenyl] propane, 2,2-bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl] propane, 2,2-bis [4- (3-amino Phenoxy) phenyl] butane, 2,2-bis [3- (3-aminophenoxy) phenyl] -1,1,1,3,3,3-hexafluoropropane, 2,2-bis [4- (4 -Aminof Noxy) phenyl] -1,1,1,3,3,3-hexafluoropropane, 1,3-bis (3-aminophenoxy) benzene, 1,4-bis (3-aminophenoxy) benzene, 1 4,4'-bis (4-aminophenoxy) benzene, 4,4'-bis (4-aminophenoxy) biphenyl, 4,4'-bis (3-aminophenoxy) biphenyl, bis [4- (3-amino Phenoxy) phenyl] ketone, bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl] ketone, bis [4- (3-aminophenoxy) phenyl] sulfide, bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl] sulfide, bis [4- (3-aminophenoxy) phenyl] sulfone, bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl] sulfone, bis [4- (3-aminophenoxy) ) Phenyl] ether, bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl] ether, 1,4-bis [4- (3-aminophenoxy) benzoyl] benzene, 1,3-bis [4- (3- Aminophenoxy) benzoyl] benzene, 4,4′-bis [3- (4-aminophenoxy) benzoyl] diphenyl ether, 4,4′-bis [3- (3-aminophenoxy) benzoyl] diphenylether, 4,4 '-Bis [4- (4-amino-α, α-dimethylbenzyl) phenoxy] benzophenone, 4,4'-bis [4- (4-amino-α, α-dimethylbenzyl) phenoxy] diphenyl sulfone, Bis [4- {4- (4-aminophenoxy) phenoxy} phenyl] sulfone, 1,4-bis [4- (4-aminophenoxy) -α, α-dimension Benzyl] benzene, 1,3-bis [4- (4-aminophenoxy) -α, α-dimethylbenzyl] benzene, and at least one diamine selected from 4,4′-diaminodiphenylethylphosphine oxide It is preferable to use
[0026]
The thermoplastic polyimide of the present invention has the following general formula (1)
[0027]
Embedded image
Figure 2004189981
(Wherein, A represents a tetravalent organic group and X represents a divalent organic group), a thermoplastic polyimide obtained by dehydrating and ring-closing a polyamic acid represented by the general formula (1): Is one or more selected from tetravalent organic groups shown in the following group (1)
[0028]
Embedded image
Figure 2004189981
Is more preferable, and X in the general formula (1) is the following group (2)
[0029]
Embedded image
Figure 2004189981
And more preferably one or more selected from the organic group shown in the above.
[0030]
Among the combinations of these acid dianhydrides and diamines to obtain the thermoplastic polyimide resin of the present invention, at least one kind selected from acid dianhydrides that give an acid dianhydride residue listed in group (2) A combination of an acid dianhydride and at least one diamine selected from diamines that provide a diamine residue listed in group (3) is preferable, and among them, 2,3,3 ′, 4′- as an acid dianhydride is preferable. Biphenyltetracarboxylic dianhydride, 3,3 ', 4,4'-biphenyltetracarboxylic dianhydride, oxydiphthalic anhydride, ethylene bis (trimellitic acid monoester anhydride), bisphenol A bis (trimellitic Acid monoester acid anhydride), 4,4 '-(4,4'-isopropylidene diphenoxy) bis (phthalic anhydride), and 1,3-diaminobenzene as diamine , 3,4'-diaminodiphenyl ether, 4,4'-diaminodiphenyl ether, 1,3-bis (3-aminophenoxy) benzene, 1,3-bis (4-aminophenoxy) benzene, 1,4-bis (4 -Aminophenoxy) benzene, 2,2-bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl] propane
4,4′-bis (4-aminophenoxy) biphenyl and bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl] sulfone are industrially available, and the resulting thermoplastic polyimide has a low water absorption. It is particularly preferably used because it has excellent properties such as a small dielectric constant and a small dielectric loss tangent, and exhibits an effect of increasing the adhesive strength with an electroless plating film, which is an effect of the present invention.
[0031]
The polyamic acid which is a precursor of the thermoplastic polyimide used in the present invention is obtained by dissolving at least one kind of the above-mentioned dianhydride and at least one kind of the diamine in an organic solvent in substantially equimolar amounts and reacting them. Thus, a polyamic acid organic solvent solution as a precursor is obtained.
[0032]
The thermoplastic polyimide resin is obtained by imidizing a polyamic acid as a precursor. For the imidization, either a thermal curing method or a chemical curing method is used. The thermal curing method is a method in which the imidization reaction proceeds only by heating without the action of a dehydrating ring-closing agent or the like. In addition, the chemical curing method involves adding a chemical conversion agent (a dehydrating agent) represented by an acid anhydride such as acetic anhydride and a tertiary amine such as isoquinoline, β-picoline and pyridine to a polyamic acid organic solvent solution. This is a method for reacting with a catalyst represented by It is also possible to use a carbodiimide compound such as dicyclohexylcarbodiimide as a dehydrating agent. Of course, the thermal curing method may be used in combination with the chemical curing method, and the reaction conditions for imidization may vary depending on the type of polyamic acid, the form of the obtained resin, the selection of the thermal curing method and / or the chemical curing method, and the like. .
[0033]
Preferred solvents for synthesizing the polyamic acid are amide solvents, i.e., N, N-dimethylformamide, N, N-dimethylacetamide, N-methyl-2-pyrrolidone and the like, and N, N-dimethylformamide is particularly preferred. It is preferably used.
[0034]
The thermoplastic polyimide resin material of the present invention can take various forms, such as a molded article, a single-layer film, or a laminate in which a layer made of a thermoplastic polyimide resin is formed on a support. In order to apply to the printed wiring board which is one of the inventions, it is preferable to use a single-layer film or a laminate made of a thermoplastic polyimide resin. In the case of a laminate, the support is preferably a non-thermoplastic polyimide film from the viewpoint of heat resistance, dimensional stability, interface adhesion, and the like. Several methods are conceivable for producing a film-like thermoplastic polyimide resin. When the thermoplastic polyimide is insoluble in the solvent, a solution of the precursor polyamic acid is cast and coated on a support in the form of a film, and imidization is performed by the above-described imidization method, that is, the heat curing method or the chemical curing method. It is preferable to dry the solvent to obtain a film-like material. When the thermoplastic polyimide shows solvent solubility, once the thermoplastic polyimide resin is obtained in the form of powder, fiber, or film, the thermoplastic polyimide solution dissolved in the solvent is flowed on the support in the form of a film. Although it is possible to apply the film by roll coating, it is also possible to form a film by the same method as in the case of insolubility. When a copper foil is used for the support, the copper foil can be used as a support pair, and thereafter, it can be used also for applying a surface treatment, which will be described later, to a thermoplastic polyimide resin. .
[0035]
Various methods can be applied as a method for forming a layer made of a thermoplastic polyimide resin on various laminates in which a layer made of a thermoplastic polyimide resin is formed on a non-thermoplastic polyimide film, which is one of the present invention.
For example, when the thermoplastic polyimide is insoluble in a solvent, a solution of the precursor polyamic acid is cast and applied on a non-thermoplastic polyimide film, and the imide is formed by the above-described imidization method, that is, the thermal cure method or the chemical cure method. It is preferable to form a layer made of a thermoplastic polyimide resin by carrying out the polymerization and solvent drying. When the thermoplastic polyimide shows solvent solubility, once the thermoplastic polyimide resin is obtained in powder, fibrous, or film form, the thermoplastic polyimide solution dissolved in the solvent is flowed over the non-thermoplastic polyimide film. It is also possible to form a layer made of a thermoplastic polyimide resin by spreading and drying the solvent, but it is also possible to cast the precursor polyamic acid onto a non-thermoplastic polyimide film in the same manner as in the case of being insoluble. Applicable. In addition, a polyamic acid solution of a precursor of a non-thermoplastic polyimide and a polyamic acid solution or a thermoplastic polyimide solution of a precursor of a thermoplastic polyimide are co-extruded, and imidization and solvent drying are performed by a thermal curing method or a chemical curing method. A method of obtaining a laminate having a layer made of a thermoplastic polyimide resin and a layer made of a non-thermoplastic polyimide film is also applicable. As another method for forming a laminate, it is also possible to obtain a laminate by a known lamination method such as press working or laminating a non-thermoplastic polyimide film after manufacturing a thermoplastic polyimide resin film in advance. It is.
[0036]
Next, the laminate of the present invention, that is, a laminate having a two-layer structure consisting of “a surface-treated thermoplastic polyimide resin layer / non-thermoplastic polyimide film layer”, or “a surface-treated thermoplastic polyimide resin layer / Non-thermoplastic polyimide film layer / surface-treated thermoplastic polyimide resin layer "," surface-treated thermoplastic polyimide resin layer / non-thermoplastic polyimide film layer / copper foil layer laminate "," surface-treated The non-thermoplastic polyimide film used for the laminate having a three-layer structure of “thermoplastic polyimide resin layer / non-thermoplastic polyimide film layer / adhesive layer” will be described.
[0037]
The non-thermoplastic polyimide film used in the present invention can be manufactured by a known method. That is, it can be obtained by casting and coating a polyamic acid on a support and chemically or thermally imidizing it. Preferably, chemically imidization is preferred from the viewpoints of toughness, breaking strength, and productivity of the film.
[0038]
As the polyamic acid which is a precursor of the non-thermoplastic polyimide used in the present invention, basically any known polyamic acid can be applied. The polyamic acid according to the present invention can be usually obtained by dissolving and reacting at least one kind of acid dianhydride and at least one kind of diamine in an organic solvent in a substantially equimolar amount. The non-thermoplastic polyimide is obtained by imidizing a polyamic acid as a precursor. For the imidization, either a thermal curing method or a chemical curing method is used. The thermal curing method is a method in which the imidization reaction proceeds only by heating without the action of a dehydrating ring-closing agent or the like. In addition, the chemical curing method involves adding a chemical conversion agent (a dehydrating agent) represented by an acid anhydride such as acetic anhydride and a tertiary amine such as isoquinoline, β-picoline and pyridine to a polyamic acid organic solvent solution. This is a method for reacting with a catalyst represented by Of course, the thermal curing method may be used in combination with the chemical curing method, and the reaction conditions for imidization may vary depending on the type of polyamic acid, the thickness of the film, the selection of the thermal curing method and / or the chemical curing method, and the like.
[0039]
Suitable acid anhydrides for synthesizing the non-thermoplastic polyimide according to the present invention include pyromellitic dianhydride, 3,3 ′, 4,4′-benzophenonetetracarboxylic dianhydride, bis (3,4 -Dicarboxyphenyl) sulfone dianhydride, 2,2 ', 3,3'-biphenyltetracarboxylic dianhydride, 3,3', 4,4'-biphenyltetracarboxylic dianhydride, oxydiphthalic dianhydride , Bis (2,3-dicarboxyphenyl) methane dianhydride, bis (3,4-dicarboxyphenyl) methane dianhydride, 1,1-bis (2,3-dicarboxyphenyl) ethane dianhydride 1,1-bis (3,4-dicarboxyphenyl) ethane dianhydride, 1,2-bis (3,4-dicarboxyphenyl) ethane dianhydride, 2,2-bis (3,4-di Carboxyphenyl) propa Dianhydride, 1,3-bis (3,4-dicarboxyphenyl) propane dianhydride, 4,4′-hexafluoroisopropylidene diphthalic anhydride, 1,2,5,6-naphthalenetetracarboxylic acid Dianhydride, 2,3,6,7-naphthalenetetracarboxylic dianhydride, 3,4,9,10-perylenetetracarboxylic dianhydride, p-phenylenebis (trimellitic acid monoester acid anhydride) , Ethylene bis (trimellitic acid monoester anhydride), bisphenol A bis (trimellitic acid monoester anhydride), 4,4 '-(4,4'-isopropylidene diphenoxy) bis (phthalic anhydride) And tetracarboxylic dianhydrides such as p-phenylenediphthalic anhydride and the like.
The acid dianhydride used for synthesizing the non-thermoplastic polyimide according to the present invention includes pyromellitic dianhydride, oxydiphthalic dianhydride, 3,3 ′, 4,4′-benzophenonetetracarboxylic dianhydride , 3,3 ', 4,4'-biphenyltetracarboxylic dianhydride and p-phenylenebis (trimellitic acid monoester acid anhydride), preferably used alone or in a mixture at an arbitrary ratio. .
[0040]
Examples of the diamine that can be used for synthesizing the non-thermoplastic polyimide according to the present invention include 1,4-diaminobenzene (p-phenylenediamine), 1,3-diaminobenzene, 1,2-diaminobenzene, benzidine, 3'-dichlorobenzidine, 3,3'-dimethylbenzidine, 3,3'-dimethoxybenzidine, 3,3'-dihydroxybenzidine, 3,3 ', 5,5'-tetramethylbenzidine, 4,4'-diamino Diphenylpropane, 4,4'-diaminodiphenylhexafluoropropane, 1,5-diaminonaphthalene, 4,4'-diaminodiphenyldiethylsilane, 4,4'-diaminodiphenylsilane, 4,4'-diaminodiphenylethylphosphine oxide , 4,4'-diaminodiphenyl N-methylamine, 4,4'-diaminodiphenyl N-phenylamine, 4,4'-diaminodiphenyl ether, 3,4'-diaminodiphenyl ether, 3,3'-diaminodiphenyl ether, 4,4'-diaminodiphenylthioether, 3,4'-diaminodiphenylthioether, 3,3 '-Diaminodiphenylthioether, 3,3'-diaminodiphenylmethane, 3,4'-diaminodiphenylmethane, 4,4'-diaminodiphenylmethane, 4,4'-diaminodiphenylsulfone, 3,4'-diaminodiphenylsulfone, 3, 3′-diaminodiphenylsulfone, 4,4′-diaminobenzanilide, 3,4′-diaminobenzanilide, 3,3′-diaminobenzanilide, 4,4′-diaminobenzophenone, 3,4′-diaminobenzophenone, 3,3'-diaminobenzophenone Bis [4- (3-aminophenoxy) phenyl] methane, bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl] methane, 1,1-bis [4- (3-aminophenoxy) phenyl] ethane, 1, 1-bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl] ethane, 1,2-bis [4- (3-aminophenoxy) phenyl] ethane, 1,2-bis [4- (4-aminophenoxy) Phenyl] ethane, 2,2-bis [4- (3-aminophenoxy) phenyl] propane, 2,2-bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl] propane, 2,2-bis [4- (3 -Aminophenoxy) phenyl] butane, 2,2-bis [3- (3-aminophenoxy) phenyl] -1,1,1,3,3,3-hexafluoropropane, 2,2-bis [4- (4-A Nophenoxy) phenyl] -1,1,1,3,3,3-hexafluoropropane, 1,3-bis (3-aminophenoxy) benzene, 1,4-bis (3-aminophenoxy) benzene, 1,4'-bis (4-aminophenoxy) benzene, 4,4'-bis (4-aminophenoxy) biphenyl, 4,4'-bis (3-aminophenoxy) biphenyl, bis [4- (3- Aminophenoxy) phenyl] ketone, bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl] ketone, bis [4- (3-aminophenoxy) phenyl] sulfide, bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl] sulfide, Bis [4- (3-aminophenoxy) phenyl] sulfone, bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl] sulfone, bis [4- (3-aminophen) Nonoxy) phenyl] ether, bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl] ether, 1,4-bis [4- (3-aminophenoxy) benzoyl] benzene, 1,3-bis [4- (3 -Aminophenoxy) benzoyl] benzene, 4,4'-bis [3- (4-aminophenoxy) benzoyl] diphenyl ether, 4,4'-bis [3- (3-aminophenoxy) benzoyl] diphenyl ether, 4, 4′-bis [4- (4-amino-α, α-dimethylbenzyl) phenoxy] benzophenone, 4,4′-bis [4- (4-amino-α, α-dimethylbenzyl) phenoxy] diphenylsulfone Bis [4- {4- (4-aminophenoxy) phenoxy} phenyl] sulfone; 1,4-bis [4- (4-aminophenoxy) -α, α Dimethylbenzyl] benzene, 1,3-bis [4- (4-aminophenoxy)-.alpha., including α- dimethylbenzylidene le] benzene, 4,4'-diaminodiphenyl ethyl phosphine oxide, and the like and analogs thereof.
[0041]
Among these diamines used in the non-thermoplastic polyimide film according to the present invention, 4,4′-diaminodiphenyl ether, 4,4′-diaminobenzanilide and p-phenylenediamine, or a mixture thereof can be particularly preferably used.
[0042]
Preferred combinations of acid dianhydrides and diamines for the non-thermoplastic polyimide film according to the present invention are combinations of pyromellitic dianhydride and 4,4′-diaminodiphenyl ether, and pyromellitic dianhydride and 4,4 ′. A combination of -diaminodiphenyl ether and p-phenylenediamine, or a combination of pyromellitic dianhydride, p-phenylenebis (trimellitic acid monoester anhydride) with 4,4'-diaminodiphenyl ether and p-phenylenediamine, p Phenylenediamine and 3,3 ', 4,4'-biphenyltetracarboxylic dianhydride. Non-thermoplastic polyimides synthesized by combining these monomers exhibit excellent properties such as moderate elastic modulus, dimensional stability, and low water absorption, and are suitable for use in various laminates of the present invention.
[0043]
Preferred solvents for synthesizing the polyamic acid are amide solvents, i.e., N, N-dimethylformamide, N, N-dimethylacetamide, N-methyl-2-pyrrolidone and the like, and N, N-dimethylformamide is particularly preferred. It is preferably used.
[0044]
When the imidization is performed by a chemical curing method, the chemical conversion agent added to the polyamic acid composition according to the present invention includes, for example, an aliphatic acid anhydride, an aromatic acid anhydride, N, N′-dialkylcarbodiimide, Examples include lower aliphatic halides, halogenated lower aliphatic halides, halogenated lower fatty acid anhydrides, arylphosphonic dihalides, thionyl halides, and mixtures of two or more thereof. Among them, aliphatic anhydrides such as acetic anhydride, propionic anhydride, and lacnic anhydride or a mixture of two or more thereof can be preferably used. These chemical conversion agents are preferably added in an amount of 1 to 10 times, preferably 1 to 7 times, more preferably 1 to 5 times the number of moles of the polyamic acid site in the polyamic acid solution. Further, in order to effectively perform imidization, it is preferable to simultaneously use a catalyst as the chemical conversion agent. As the catalyst, an aliphatic tertiary amine, an aromatic tertiary amine, a heterocyclic tertiary amine or the like is used. Among them, those selected from heterocyclic tertiary amines can be particularly preferably used. Specifically, quinoline, isoquinoline, β-picoline, pyridine and the like are preferably used. These catalysts are added in an amount of 1/20 to 10 times, preferably 1/15 to 5 times, more preferably 1/10 to 2 times the number of moles of the chemical conversion agent. When the amounts of these chemical conversion agents and catalysts are small, imidization does not proceed effectively. On the other hand, when the amounts are too large, imidization is accelerated and handling becomes difficult.
[0045]
The non-thermoplastic polyimide film obtained by the various methods described above may be added with a plasticizer such as an inorganic or organic filler, an organic phosphorus compound or an antioxidant by a known method, or may be subjected to corona discharge treatment or plasma discharge treatment. A well-known physical surface treatment such as an ion gun treatment or a chemical surface treatment such as a primer treatment can be applied to impart better characteristics.
[0046]
The thickness of the non-thermoplastic polyimide film is preferably 2 μm or more and 125 μm or less, more preferably 5 μm or more and 75 μm or less. If the thickness is less than this range, not only does the rigidity of the laminate become insufficient, but also the handling of the film becomes difficult, and it becomes difficult to form a thermoplastic polyimide layer on the surface thereof. On the other hand, if the film is too thick, it is necessary to increase the circuit width when the thickness of the insulating layer is increased from the viewpoint of impedance control.
[0047]
Next, the method for surface treatment of the thermoplastic polyimide resin of the present invention will be described. The surface-treated thermoplastic polyimide resin of the present invention firmly adheres to the electroless plating film formed on the surface thereof, and specifically has an adhesive strength of 5 N / cm or more. By combining various surface treatment methods, it has become possible to adhere the electroless plated copper film firmly despite the resin surface having a smaller surface roughness than before. Here, the electroless plating film can be formed by a known method, and electroless copper plating, electroless nickel plating, and electroless gold plating are preferably used, and electroless copper plating is preferably used.
[0048]
As a result of various studies, the surface treatment method of the present invention was found to have several suitable methods. These will be described specifically.
First, a surface treatment for forming irregularities on the surface of the thermoplastic polyimide resin may be mentioned. It is known that the greater the roughness of the uneven surface, the greater the adhesive strength with the electroless plating film.On the other hand, the wiring pitch that can be formed depends on whether the wiring is formed by the subtractive method or the semi-additive method. However, this method is not preferable for increasing the density of wiring. In the present invention, by selecting a thermoplastic polyimide as a material to be subjected to the surface treatment, the electroless plating film can be firmly adhered in spite of a roughened surface having a smaller surface roughness than before. is there. Therefore, it is possible to simultaneously realize the strong bonding of the wiring and the miniaturization of the wiring, and to meet the demand for higher density of the printed wiring board.
[0049]
As a specific method, there is a surface treatment method by laminating a thermoplastic polyimide resin and a metal foil having a roughened surface, and removing the metal foil. As the metal foil, known metal foils can be used, and examples thereof include copper foil, aluminum foil, nickel foil, and gold foil. This is also advantageous and can be preferably used. The present metal foil is used for the purpose of forming a roughened surface on the surface of the thermoplastic polyimide resin, and the thermoplastic polyimide and the metal foil are laminated by a known method such as hot pressing or heat laminating, and the metal foil is physically Then, a roughened surface is formed on the surface of the thermoplastic polyimide resin by removing by a method such as peeling off the metal foil or dissolving the metal foil. Therefore, it is preferable that at least one surface of the metal foil has a roughened surface. The roughness of the roughened surface of the metal foil affects the magnitude of the adhesive strength between the thermoplastic polyimide and the electroless plating film and the fineness of the wiring pitch that can be formed on the thermoplastic polyimide resin. That is, when the roughness of the metal foil is large, the roughness of the uneven surface formed on the thermoplastic polyimide resin surface also tends to be large, and the adhesive strength with the electroless plating film also tends to be large. The wiring pitch that can be formed tends to increase regardless of whether the wiring is formed by a subtractive method or a semi-additive method, which is not preferable for increasing the wiring density. Specifically, the surface roughness Rz (ten-point average surface roughness) of the roughened surface of the metal foil is preferably 3 μm or less, and more preferably 1.5 μm or less, thereby forming the surface of the thermoplastic polyimide resin. The surface roughness Rz of the uneven surface is also 3 μm or less, fine wiring with a line / space of 25 μm / 25 μm or less is possible, and the adhesive strength is preferably 5 N / cm or more. Electrodeposited copper foils and rolled copper foils are widely used as types of copper foils, and both have a roughened surface, that is, a matte surface on at least one surface for the purpose of increasing the adhesive strength with a resin. Various sizes of the mat surface are available depending on the product of the copper foil. However, the mat surface of the rolled copper foil has a relatively small surface roughness Rz and can be preferably used.
[0050]
As another method for forming irregularities on the surface of the thermoplastic polyimide resin, embossing, sandblasting, and polishing of the surface of the thermoplastic polyimide resin can also be preferably used. Embossing makes it possible to form irregularities on the resin surface by bringing the thermoplastic polyimide resin into contact with a metal material having irregularities on the surface. At this time, it is preferable to involve heating and pressurizing, and it is preferable to process under conditions that can form appropriate unevenness. It is preferable that the sand blasting and the polishing are also performed under conditions that can form appropriate unevenness.
[0051]
Further, as the surface treatment of the present invention, a surface treatment of a thermoplastic polyimide resin for partially removing the surface layer of the thermoplastic polyimide resin can also be preferably applied. The purpose of this surface treatment method is to dissolve an appropriate thickness of the surface of the thermoplastic resin, and thereby it is possible to enhance the adhesion to the electroless plating film. Although the reason is not clear, this surface treatment causes irregularities to be formed on the resin surface and / or changes in the chemical structure by dissolving and removing the surface layer of the thermoplastic polyimide resin. It is speculated that this has a good effect on the adhesion to electrolytic plating. Here, "partially remove" means a state where the entire surface layer of the thermoplastic polyimide resin is uniformly removed, or a state where the surface layer is uneven, that is, a state where the surface layer is removed like an island or the surface layer remains like an island.
[0052]
Specifically, as a surface treatment for partially removing the surface layer of the thermoplastic polyimide resin, a method of performing treatment in a gas phase such as corona discharge, atmospheric pressure plasma, vacuum plasma, electron beam, laser, or RIE, or dissolving the thermoplastic polyimide Liquid phase treatment using a liquid to be treated. It is believed that these treatments have the effect of forming minute irregularities on the surface of the thermoplastic polyimide resin and firmly bonding the electroless plating film, and the effect of chemically activating the resin surface. Among these treatments, a method of treating in a gas phase of corona discharge, atmospheric pressure plasma, vacuum plasma, or electron beam, and a method of performing a liquid phase treatment are industrially simple and preferred. The liquid phase treatment is not particularly limited as long as the thermoplastic polyimide resin is dissolved and the object of the present invention is achieved. Specifically, a water-soluble liquid containing an organic alkali compound, an organic solvent, or the like, which is widely used industrially, particularly, a permanganate, which is used in a desmear process in the production of a printed wiring board or etching of a polyimide, is preferably used. Examples of the organic solvent for dissolving the thermoplastic polyimide resin include amide solvents, that is, N, N-dimethylformamide, N, N-dimethylacetamide, N-methyl-2-pyrrolidone and the like, and N, N-dimethylformamide is particularly preferred. It is preferably used. Above, the surface treatment method of the thermoplastic polyimide resin, "surface treatment to form irregularities on the surface of the thermoplastic polyimide resin", "surface treatment to partially remove the surface layer of the thermoplastic polyimide resin", the specific Although described together with the method, it was also found that combining these was effective. Specifically, "surface treatment for forming irregularities on the surface of the thermoplastic polyimide resin" and "surface treatment for partially removing the surface layer of the thermoplastic polyimide resin" are used in combination, and various combinations are effective. Among these, it is particularly effective to use the "surface treatment for forming irregularities on the surface of the thermoplastic polyimide resin" and the liquid phase treatment for dissolving the thermoplastic polyimide resin in particular. Among them, the surface treatment using a metal foil is performed. It is particularly effective to treat the surface of the thermoplastic polyimide resin with a permanganate, an organic alkali compound, or an organic solvent.
[0053]
The surface roughness Rz of the thermoplastic polyimide resin obtained by these treatments is preferably 3 μm or less from the viewpoint of forming fine wiring. The smooth surface is suitable for forming a high-density circuit having a line / space of 25/25 μm or less, and is also preferable from the viewpoint that no etching residue remains on the unevenness of the resin surface in the etching step. Rz is specified in a standard relating to the surface shape such as JIS B0601, and a stylus type surface roughness meter of JIS B0651 or a light wave interference type surface roughness meter of B0652 can be used for the measurement. In the present invention, the 10-point average roughness of the thermoplastic polyimide resin surface was measured using a light interference type surface roughness meter NewView5030 system manufactured by ZYGO.
[0054]
By using such a surface treatment on a thermoplastic polyimide resin, it is possible to firmly bond an electroless plating film to a roughened surface smaller than before, and to have excellent adhesive strength even after a pressure cooker test. I knew I was doing it. This has made it possible to increase the density of the printed wiring board, that is, to form fine wiring.
[0055]
Next, the laminate of the present invention, that is, a laminate having a two-layer structure consisting of “a surface-treated thermoplastic polyimide resin layer / non-thermoplastic polyimide film layer”, or “a surface-treated thermoplastic polyimide resin layer / Non-thermoplastic polyimide film layer / surface-treated thermoplastic polyimide resin layer "," surface-treated thermoplastic polyimide resin layer / non-thermoplastic polyimide film layer / copper foil layer "," surface-treated heat A laminate having a three-layer structure of “plastic polyimide resin layer / non-thermoplastic polyimide film layer / adhesive layer” will be described.
[0056]
In each of the laminates of the present invention, a thermoplastic polyimide resin layer is formed on a non-thermoplastic polyimide film. The non-thermoplastic polyimide film, thermoplastic polyimide, and lamination method are as described above. The thickness of the thermoplastic polyimide layer of the laminate of the present invention should be as thin as possible in order to take advantage of the physical properties of the non-thermoplastic polyimide film having various excellent properties such as low thermal expansion, heat resistance, and electrical properties as a circuit board. It is preferable that the thickness of the thermoplastic polyimide layer is thinner than that of the non-thermoplastic polyimide film. Further, the thickness of the thermoplastic polyimide layer is more preferably 1/2 or less of the non-thermoplastic polyimide layer, particularly preferably 1 / 5 or less. On the other hand, the surface treatment of the thermoplastic polyimide resin according to the present invention may form irregularities on the surface. In this case, at least the surface roughness Rz of the roughened surface of the thermoplastic polyimide resin formed by the surface treatment is higher than the surface roughness Rz. The thickness of the plastic polyimide resin layer is preferably large, more preferably twice or more. For example, when the non-thermoplastic polyimide film is 25 μm and the surface roughness Rz of the thermoplastic polyimide resin layer formed on one side is 3 μm, the thickness of the thermoplastic polyimide resin layer is preferably 25 μm, more preferably 12.5 μm. It is particularly preferably about 6 μm. The thickness of the non-thermoplastic polyimide film, the magnitude of the surface roughness Rz of the thermoplastic polyimide layer to be formed, and the thickness of the thermoplastic polyimide layer can be appropriately adjusted within a range that does not impair the effects of the present invention.
[0057]
Next, the copper foil layer of the laminate comprising “the surface-treated thermoplastic polyimide resin layer / non-thermoplastic polyimide film layer / copper foil layer” according to the present invention will be described.
[0058]
The copper foil layer of the “surface-treated thermoplastic polyimide resin layer / non-thermoplastic polyimide film layer / copper foil layer” laminate of the present invention may be a directly bonded copper foil having irregularities, Alternatively, it may be in a form of being bonded to a copper foil via an appropriate adhesive. Further, a copper layer formed by a wet plating method may be used instead of the copper foil layer. As a method of laminating the polyimide film and the copper foil via the adhesive, a known method such as heat lamination or hot press can be used.
[0059]
Next, the adhesive layer in the laminate composed of “the surface-treated thermoplastic polyimide resin layer / non-thermoplastic polyimide film layer / adhesive layer” will be described. A known adhesive resin is used for the adhesive layer, and a known technique can be applied as long as it has appropriate resin flowability and can realize strong adhesiveness. The resin used for this adhesive layer can be broadly classified into two types: a heat-fusible adhesive using a thermoplastic resin, and a curable adhesive using a curing reaction of a thermosetting resin.
[0060]
Examples of the thermoplastic resin that imparts heat-fusibility to the adhesive include polyimide resin, polyamideimide resin, polyetherimide resin, polyamide resin, polyester resin, polycarbonate resin, polyketone resin, polysulfone resin, polyphenylene ether resin, and polyolefin resin. , Polyphenylene sulfide resin, fluorine resin, polyarylate resin, liquid crystal polymer resin and the like. One or two or more of these can be used as an adhesive layer of the laminate of the present invention. Among them, it is preferable to use a thermoplastic polyimide resin from the viewpoint of excellent heat resistance, electric reliability and the like. As the polyimide resin, one of known acid dianhydride components may be used alone, or two or more may be used in combination.
[0061]
In order to exhibit particularly excellent heat fusibility, ethylenebis (trimellitic acid monoester anhydride, 2,2-bis (4-hydroxyphenyl) propanedibenzoate-3,3 ', 4,4' -Tetracarboxylic dianhydride, 1,2-ethylenebis (trimellitic acid monoester anhydride), 4,4'-hexafluoroisopropylidene diphthalic anhydride, 2,3,3 ', 4'-biphenyl Tetracarboxylic dianhydride, 3,3 ', 4,4'-biphenyltetracarboxylic dianhydride, 4,4'-oxydiphthalic anhydride, 3,3', 4,4'-benzophenone tetracarboxylic dianhydride It is preferable to use an anhydride, 4,4 '-(4,4'-isopropylidenediphenoxy) bis (phthalic anhydride).
[0062]
Known diamines can be used as the diamine component, and these can be used alone or in combination of two or more. As the material of the thermoplastic polyimide resin used for the laminate of the present invention, 1,3-bis (3-aminophenoxy) benzene, 3,3′-dihydroxybenzidine, bis (4- (3-aminophenoxy) phenyl) sulfone And the like are preferably used alone or in a mixture at an arbitrary ratio.
[0063]
Next, a curable adhesive utilizing a curing reaction of a thermosetting resin will be described. Examples of the thermosetting resin include bismaleimide resin, bisallylnadiimide resin, phenol resin, cyanate resin, epoxy resin, acrylic resin, methacrylic resin, triazine resin, hydrosilyl cured resin, allyl cured resin, unsaturated polyester resin, and the like. These can be used alone or in appropriate combination. Further, in addition to the thermosetting resin, a side-chain reactive group type thermosetting having a reactive group such as an epoxy group, an allyl group, a vinyl group, an alkoxysilyl group, a hydrosilyl group, or a hydroxyl group at a side chain or terminal of a polymer chain. It is also possible to use a conductive polymer as a thermosetting component. It is also possible to mix a thermosetting resin with the thermoplastic resin for the purpose of controlling the flowability of the adhesive during the heat bonding. For this purpose, it is desirable to add the thermosetting resin in an amount of 1 to 10000 parts by weight, preferably 5 to 2000 parts by weight, based on 100 parts by weight of the thermoplastic resin. If the amount of the thermosetting resin is too large, the adhesive layer may become brittle. Conversely, if the amount is too small, the flowability of the adhesive may decrease or the adhesiveness may decrease.
[0064]
As the adhesive used for the laminate of the present invention, from the viewpoint of adhesiveness, processability, heat resistance, flexibility, dimensional stability, low dielectric properties, price, etc., a polyimide resin or an epoxy resin, a cyanate ester resin, Alternatively, those obtained by blending them can be preferably used.
[0065]
Each of the thermoplastic polyimide resin material of the present invention and the laminate of various forms has a thermoplastic polyimide resin characterized by having been subjected to a surface treatment, but these surface treatments are performed in the form of a thermoplastic polyimide resin material. Alternatively, the surface treatment may be performed in advance in the form of various laminates, or the surface treatment may be performed during a printed wiring board manufacturing process. For example, a surface treatment was performed on the thermoplastic polyimide resin material or the thermoplastic polyimide resin of the various laminates, specifically, “surface treatment for forming irregularities on the surface” and / or “surface treatment for partially removing the surface layer” was performed. Even if it is a thermoplastic polyimide resin material, or various laminates, or a thermoplastic polyimide resin material before performing the surface treatment according to the present invention, or having a thermoplastic polyimide resin layer before performing the surface treatment according to the present invention A case where various laminates are subjected to, for example, production of a printed wiring board and a surface treatment is performed in the course of the production is also interpreted as belonging to the category of the thermoplastic polyimide resin material of the present invention and various laminates. More specifically, for example, when a printed wiring board is manufactured using a laminate having a three-layer structure consisting of “thermoplastic polyimide resin layer subjected to surface treatment / non-thermoplastic polyimide film layer / adhesive layer”, A laminate having a structure of “metal foil / thermoplastic polyimide resin layer / non-thermoplastic polyimide film layer / adhesive layer” in which a metal foil having the following is laminated belongs to the category of the laminate of the present invention. In this case, after laminating a laminate having a configuration of “metal foil / thermoplastic polyimide resin layer / non-thermoplastic polyimide film layer / adhesive layer” with the adhesive layer facing the inner layer substrate having the inner layer circuit, the metal foil is etched. Etc., and a surface treatment is performed on the thermoplastic polyimide resin. Further, as another specific example, a printed wiring board is formed using a laminate consisting of “surface-treated thermoplastic polyimide resin layer / non-thermoplastic polyimide film layer / surface-treated thermoplastic polyimide resin layer”. In the case of manufacturing, a state in which a thermoplastic polyimide resin layer not subjected to a surface treatment is laminated, that is, "a thermoplastic polyimide resin layer not subjected to a surface treatment / a non-thermoplastic polyimide film layer not subjected to a surface treatment / thermoplastic polyimide" The laminate having the structure of “resin layer” means that it belongs to the category of the laminate of the present invention. In this case, for a laminate having a structure of “thermoplastic polyimide resin layer without surface treatment / non-thermoplastic polyimide film layer without surface treatment / thermoplastic polyimide resin layer”, laser, punching, drilling, etc. After forming a via hole penetrating the laminate by the method, for example, a surface treatment with a permanganic acid solution is performed to perform a surface treatment on the thermoplastic polyimide resin. In this case, desmearing of the via hole is performed simultaneously with the surface treatment, which is preferable.
[0066]
The timing at which the surface treatment of the “surface-treated thermoplastic polyimide resin” of the thermoplastic polyimide resin material and various laminates of the present invention has been described above. Again, the timing of performing the surface treatment does not limit the scope of the right of the thermoplastic polyimide resin material of the present invention and the laminated body of various forms, and the surface treatment of the thermoplastic polyimide resin is performed at any timing. It is important for the present invention to develop good adhesive strength.
[0067]
Next, the laminate of the present invention, that is, a laminate having a two-layer structure consisting of “a surface-treated thermoplastic polyimide resin layer / non-thermoplastic polyimide film layer”, or “a surface-treated thermoplastic polyimide resin layer / Non-thermoplastic polyimide film layer / surface-treated thermoplastic polyimide resin layer "," surface-treated thermoplastic polyimide resin layer / non-thermoplastic polyimide film layer / copper foil layer "," surface-treated heat A method for producing a printed wiring board using a laminate having a three-layer structure consisting of "plastic polyimide resin layer / non-thermoplastic polyimide film layer / adhesive layer" will be described, but the production method of the present invention is not limited thereto. It is also possible to combine other technologies and processes.
[0068]
A method for manufacturing a wiring board in a laminate of “thermoplastic polyimide resin layer subjected to surface treatment / non-thermoplastic polyimide film layer” will be described. In the first method of manufacturing a printed wiring board, electroless plated copper is applied to the surface of a surface-treated thermoplastic polyimide resin layer. For the electroless plating, chemical plating using a palladium catalyst or direct plating using palladium, carbon, or the like can be used. Further, a resist film is formed on the electroless plated copper, and the resist film in a portion where a circuit is to be formed is removed by exposure and etching. Next, a circuit is formed by a pattern plating method using electrolytic copper using a portion where the electroless plating film is exposed as a power supply electrode. Next, the resist is removed, and the unnecessary portion of the electroless plating layer is removed by etching to form a circuit. This method is a method called a semi-additive method.
[0069]
The method of the second printed wiring board is performed as follows. First, an electroless plated copper layer is formed on the surface of the surface-treated thermoplastic polyimide resin layer in the same manner as described above. Next, apply electrolytic plating copper, form a resist film on the surface of the electrolytic copper plating layer, remove the resist film where no circuit is formed by exposure process and development, and then remove unnecessary metal layer by etching to form a circuit I do.
[0070]
The case of the laminate of “thermoplastic polyimide resin layer subjected to surface treatment / non-thermoplastic polyimide film layer / thermoplastic polyimide resin layer subjected to surface treatment” will be described.
[0071]
In the first method for manufacturing a printed wiring board, first, a via hole penetrating the laminate is formed. The formation of the via hole is performed by a hole forming method using carbon dioxide gas laser, UV-YAG laser, punching, drilling, or the like. When a small via hole is formed, a drilling method using a laser is preferably used. After the formation of the via hole, a desmear process for removing a smear mainly composed of a polyimide decomposed product and a heat-induced carbide formed inside and around the via hole is performed. For this desmearing step, a known method can be used, and a wet process using permanganate or a dry desmear such as plasma can also be used. The various laminates of the present invention have durability against a permanganate desmear process widely used in the production of printed wiring boards and can be preferably used. Next, electroless plating copper is applied to the surface of the thermoplastic polyimide resin layer and the inside of the via hole. Similarly to the above, for the electroless plating, chemical plating using a palladium catalyst or direct plating using palladium, carbon, or the like can be used. Further, a resist film is formed, and the resist film at a portion where a circuit is to be formed is removed by exposure and development. Next, a circuit is formed by performing pattern plating with electrolytic copper using a portion where the electroless plating layer is exposed as a power supply electrode. Next, the resist is removed, and the unnecessary portion of the electroless plating layer is removed by etching to form a circuit. This circuit forming method is a method called a semi-additive method.
[0072]
The method of the second printed wiring board is performed as follows. That is, first, via holes are formed to penetrate the “surface-treated thermoplastic polyimide resin layer / non-thermoplastic polyimide film layer / surface-treated thermoplastic polyimide resin layer” laminate. Next, an electroless plated copper layer is formed on the surface of the thermoplastic polyimide resin and the inside of the via hole through a desmearing step in the same manner as described above. Next, panel plating is performed with electrolytic plated copper, both sides are electrically connected by via holes, then a resist film is formed on the surface of the electrolytic copper plated layer, and the resist film on a portion where a circuit is not formed is removed by exposure and development. Then, an unnecessary metal layer is removed by etching to form a circuit.
[0073]
Next, a method for manufacturing a printed wiring board using a laminate of “thermoplastic polyimide resin layer subjected to surface treatment / non-thermoplastic polyimide film layer / copper foil layer” will be described.
[0074]
In the first method for manufacturing a printed wiring board, a via hole is formed through a thermoplastic polyimide resin layer and a non-thermoplastic polyimide film layer to reach and / or penetrate a metal copper foil. The via hole is formed by using a carbon dioxide laser, a UV-YAG laser, punching, drilling, or the like. After the formation of the via hole, the surface of the thermoplastic polyimide resin and the inside of the via hole are desmeared. Next, electroless plating copper is applied to the surface of the thermoplastic polyimide resin and the inside of the via hole. Next, a resist film is formed on the electroless plated copper, and the resist film at a portion where a circuit is to be formed is removed by exposure and development. Next, a circuit is formed by performing pattern plating with electrolytic copper using the exposed portion of the electroless plating film as a power supply electrode. Next, the resist is removed, and the unnecessary portion of the electroless plating layer is removed by etching to form a circuit.
[0075]
The method for manufacturing the second printed wiring board is performed as follows. That is, first, a via hole penetrating the thermoplastic polyimide resin layer and the non-thermoplastic polyimide film layer to reach and / or penetrate the metal copper foil is formed. Next, a desmear, electroless plated copper layer is formed in the same manner as described above. Next, electrolytic plating copper is applied to the electroless plating copper layer to produce a laminate whose both surfaces are electrically connected by via holes. Next, a resist film is formed on the surface of the electrolytic copper plating layer, a portion of the resist film where a circuit is not to be formed is removed by exposure and development, and an unnecessary metal layer is removed by etching to form a circuit.
[0076]
Next, in the first method for manufacturing a printed wiring board using a laminate comprising “a surface-treated thermoplastic polyimide resin layer / non-thermoplastic polyimide film layer / adhesive layer”, First, the adhesive layer of the laminate and the circuit surface of the circuit board on which the circuit is formed are opposed to each other and laminated by a method involving heating and / or pressing. Next, a via hole is formed through the surface-treated thermoplastic polyimide resin layer / non-thermoplastic polyimide film layer to reach the circuit board circuit. A via hole is formed by a laser drilling method using a carbon dioxide gas laser or a UV-YAG laser. After the formation of the via hole, a step of removing at least smear mainly composed of a fused polyimide product, a decomposed product, a carbide due to heat, and the like formed inside the via hole is performed. After forming the via holes, electroless plating copper is applied. Next, a resist film is formed, and the resist film in a portion where a circuit is to be formed is removed by exposure and development. Next, a circuit is formed by performing pattern plating with electrolytic copper using the exposed portion of the electroless plating film as a power supply electrode. Next, the resist is removed, and the unnecessary portion of the electroless plating layer is removed by etching to form a circuit.
[0077]
The method for manufacturing the second printed wiring board is performed as follows. That is, first, the adhesive layer of the laminate and the circuit surface of the circuit board on which the circuit is formed are opposed to each other and laminated by a method involving heating and / or pressing. Via holes are formed through the surface-treated thermoplastic polyimide resin layer / non-thermoplastic polyimide film layer to reach the circuit board circuit. Next, desmearing and electroless plating copper are applied in the same manner as described above. Next, electrolytic panel plating copper is applied on the electroless plating copper. Next, a resist film is formed on the surface of the electrolytic copper plating layer, a portion of the resist film where a circuit is not to be formed is removed by exposure and development, and an unnecessary metal layer is removed by etching to form a circuit.
[0078]
Again, in the method for manufacturing a printed wiring board of the present invention, it is possible to appropriately select a method and process conditions according to the necessity required from the specifications of the desired printed wiring board, and other known methods. It is also possible to combine techniques, and they are all included in the category of the method for manufacturing a printed wiring board of the present invention.
[0079]
That is, via hole formation can be performed using a known carbon dioxide gas laser, UV-YAG laser, excimer laser, punching, drilling, or the like, and the desmear process is a wet process using a permanganate, an organic alkali solution, or the like. Although a dry process using plasma or the like can be applied, various laminates of the present invention have durability against a desmear process using permanganate, which is common in printed wiring board manufacturing processes, and are preferably used. It is possible to use electroless plating as a type of electroless plating using a catalytic action of a noble metal such as palladium, and further, as a type of deposited metal, copper, nickel, gold, etc., or palladium, carbon, organic Suitable for manganese conductive film, direct plating using conductive polymer, etc. Liquid resist and dry film resist can be used as the resist.Dry film resist excellent in handleability can be preferably used, and the power supply layer is removed when a circuit is formed by a semi-additive method. The etching is appropriately selected depending on the type of electroless plating used in the process. When the electroless plating is copper, sulfuric acid / hydrogen peroxide, ammonium persulfate / sulfuric acid based etchant is preferably used. In the case of nickel, gold, or the like, it is also preferable to use an etchant that can selectively etch them.
[0080]
As described above, the laminate of the present invention, that is, a laminate having a two-layer structure consisting of “a surface-treated thermoplastic polyimide resin layer / non-thermoplastic polyimide film layer”, or “a surface-treated thermoplastic polyimide resin layer / Non-thermoplastic polyimide film layer / surface-treated thermoplastic polyimide resin layer "," surface-treated thermoplastic polyimide resin layer / non-thermoplastic polyimide film layer / copper foil layer "," surface-treated heat A method for manufacturing a printed wiring board using a laminate having a three-layer structure of “plastic polyimide resin layer / non-thermoplastic polyimide film layer / adhesive layer” has been described. By using these laminates, a desmear process and an electroless A normal manufacturing process such as a plating process can be applied, and a high-density circuit with a line / space of 20 μm / 20 μm or less can be formed. Excellent adhesion and high temperature and high humidity, can be obtained a printed wiring board having a high adhesion reliability in harsh environments like.
[0081]
【Example】
Hereinafter, the effects of the present invention will be described specifically with reference to Examples. However, the present invention is not limited to the following Examples, and those skilled in the art may make various modifications without departing from the scope of the present invention. Changes, modifications, and alterations may be made. In the examples, the production of various non-thermoplastic polyimide films, the production of a thermoplastic polyimide resin, the production of a laminate, the synthesis and production of an adhesive layer, the lamination, the electroless plating, and the various measurements and evaluations were performed by the following methods. went.
(Production method of non-thermoplastic polyimide film-A)
90 g of a 17 wt% polyamic acid DMF (N, N-dimethylformamide) solution of pyromellitic dianhydride / 4,4'-diaminodiphenyl ether / p-phenylenediamine in a molar ratio of 4/3/1 Then, a conversion agent consisting of 17 g of acetic anhydride and 2 g of isoquinoline was mixed, stirred, defoamed by centrifugation, and then cast on an aluminum foil to a thickness of 700 μm. The process from stirring to defoaming was performed while cooling to 0 ° C. The laminate of the aluminum foil and the polyamic acid solution was heated at 110 ° C. for 4 minutes to obtain a self-supporting gel film. The residual volatile content of this gel film was 30% by weight, and the imidization ratio was 90%. This gel film was peeled off from the aluminum foil and fixed to a frame. The gel film was heated at 300 ° C., 400 ° C., and 500 ° C. for 1 minute each to produce a polyimide film having a thickness of 25 μm.
(Production method of non-thermoplastic polyimide film-B)
A polyimide film was prepared in the same manner as in Preparation Method-A, except that the synthesis was performed at a molar ratio of pyromellitic dianhydride / 4,4'-diaminodiphenyl ether of 1/1.
(Preparation method of non-thermoplastic polyimide film -C)
3,3 ', 4,4'-biphenyltetracarboxylic dianhydride / p-phenylenebis (trimellitic acid monoester anhydride) / p-phenylenediamine / 4,4'-diaminodiphenyl ether in a molar ratio of 4 A polyimide film was prepared in the same manner as in Preparation method-A except that a 17 wt% solution of polyamic acid in DMAc (N, N-dimethylacetamide) synthesized at a rate of / 5/7/2 was used.
(Production method of thermoplastic polyimide precursor -X)
1,2-bis [2- (4-aminophenoxy) ethoxy] ethane (hereinafter, referred to as DA3EG) and 2,2'-bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl] propane (hereinafter, referred to as BAPP) ) Is dissolved in DMF at a molar ratio of 3: 7, and 3,3 ′, 4,4′-ethylene glycol dibenzoate tetracarboxylic dianhydride (hereinafter referred to as TMEG) and 3,3 ′, 4,4 are stirred with stirring. 4′-benzophenonetetracarboxylic dianhydride (hereinafter referred to as BTDA) was added at a molar ratio of 5: 1, and the mixture was stirred for about 1 hour to obtain a polyamic acid DMF solution having a solid content of 20% by weight.
(Production method of thermoplastic polyimide precursor -Y)
BAPP is uniformly dissolved in DMF, and while stirring, the molar ratio of 3,3 ′, 4,4′-biphenyltetracarboxylic dianhydride and ethylenebis (trimellitic acid monoester anhydride) is 4: 1 and The acid dianhydride and the diamine were added so as to be equimolar and stirred for about 1 hour to obtain a DMF solution of a polyamic acid having a solid content of 20% by weight.
(Production method of thermoplastic polyimide precursor-Z)
1,3-Bis (3-aminophenoxy) benzene and 3,3′-dihydroxybenzidine are dissolved in DMF at a molar ratio of 4: 1 and 4,4 ′-(4,4′-isopropylidene diphenoxy) is stirred. ) Bis (phthalic anhydride) was added so that the acid dianhydride and the diamine became equimolar, and the mixture was stirred for about 1 hour to obtain a DMF solution of polyamic acid having a solid content of 20 wt%.
(Preparation of laminate)
Using the non-thermoplastic polyimide film produced by the above-mentioned production method-A, B, C as a core film, and a precursor of the thermoplastic polyimide produced by the production method-X, Y, Z on both surfaces or one surface thereof. A polyamic acid DMF solution was applied using a gravure coater.
After the application, the solvent was dried by heat treatment or the polyamic acid was imidized to prepare a laminated polyimide film comprising a non-thermoplastic polyimide layer and a thermoplastic polyimide layer at a final heating temperature of 390 ° C. Films having different thicknesses of the thermoplastic polyimide layer were obtained by changing the coating amount. For example, when these films are non-thermoplastic polyimide films produced by the method A, and only one surface is provided with the thermoplastic polyimide layer produced by the X method, X / A, and heat treatment is carried out on both sides by the X method. When a plastic polyimide layer is provided, it is described as X / A / X, and when one surface is a thermoplastic polyimide layer and the other surface is a copper foil, it is described as X / A / Cu.
(Synthesis and production of adhesive layer)
Under a nitrogen atmosphere, 1 equivalent of bis {4- (3-aminophenoxy) phenyl} sulfone (hereinafter referred to as BAPS-M) was dissolved in N, N-dimethylformamide (hereinafter referred to as DMF). The solution was stirred while being cooled, and 1 equivalent of 4,4 ′-(4,4′-isopropylidenediphenoxy) bis (phthalic anhydride) (hereinafter referred to as BPADA) was dissolved and polymerized, and the solid concentration was 30% by weight. A polyamic acid polymer solution was obtained. The polyamic acid solution was heated at 200 ° C. for 180 minutes under a reduced pressure of 665 Pa to obtain a solid thermoplastic polyimide resin. The polyimide resin obtained above, a novolak-type epoxy resin (Epicoat 1032H60: manufactured by Yuka Shell Co., Ltd.), and 4,4′-diaminodiphenylsulfone (hereinafter, referred to as 4,4′-DDS) have a weight ratio of 70 / The mixture was mixed so as to be 30/9, and dissolved in dioxolane such that the solid content concentration became 20% by weight to obtain an adhesive solution. The obtained adhesive solution is applied to the polyimide film surface of the laminate obtained by the above method so that the thickness after drying becomes 12.5 μm, and dried at 170 ° C. for 2 minutes to form an adhesive layer. Obtained.
(Lamination process)
An inner layer circuit board was prepared from a glass epoxy copper clad laminate having a copper foil of 12 μm, and the resulting laminate was subjected to vacuum inner pressing at a temperature of 200 ° C., a hot plate pressure of 3 MPa, a pressing time of 2 hours, and a vacuum condition of 1 KPa. Laminated and cured on board.
(Electroless plating)
It carried out using the electroless plating process by Atotech shown in the following table.
<Electroless plating conditions>
[0082]
[Table 1]
Figure 2004189981
(Measurement of adhesive strength)
IPC-TM-650-method. According to 2.4.9, measurement was performed at a pattern width of 3 mm, a peel angle of 90 °, and a peel speed of 50 mm / min.
(Pressure cooker test)
The test was performed under the conditions of 121 ° C., 100% RH and 96 hours.
(Measurement of surface roughness)
The 10-point average roughness of the thermoplastic polyimide resin surface was measured using a light interference type surface roughness meter, NewView 5030 system manufactured by ZYGO.
[0083]
(Examples 1 to 9)
A laminate was produced by a method in which the polyamic acid solution produced by the production methods X, Y, Z was applied to one surface of the non-thermoplastic polyimide film having a thickness of 25 μm produced by the polyimide film production methods A, B, C. The thickness of the thermoplastic polyimide layer was 3 μm. The copper foil was overlaid on the thermoplastic polyimide layer, and hot roll-laminated under the conditions of a temperature of 340 ° C., a linear pressure of 20 kgf / cm, and a linear speed of 1.5 m / min. 18 μm (Rz = 1.5 μm) rolled copper foil BHY-22BT manufactured by Japan Energy was used as the copper foil. Subsequently, the laminated copper foil was completely removed with a hydrochloric acid / ferric chloride-based etchant to obtain a laminate of the present invention having a surface-treated thermoplastic polyimide resin layer. The surface roughness after the surface treatment was measured.
Subsequently, electroless copper plating and electrolytic copper plating were performed to form a copper layer having a thickness of 18 μm, and the adhesive strength at room temperature and the adhesive strength after the pressure cooker test were measured. Table 2 shows the results.
[0084]
(Comparative Examples 1 to 3)
The same experiment as in Examples 1 to 9 was performed except that the surface treatment by laminating and removing the copper foil was not performed, and the adhesiveness was 1 N / cm or less, which was very low. Table 2 shows the results.
[0085]
[Table 2]
Figure 2004189981
From these results, it was found that the laminate of the present invention can form an electroless plating layer having a high adhesiveness of 5 N / cm or more on an appropriately small roughened surface.
[0086]
(Examples 10 to 26)
Experiments were performed to confirm the effects of various surface treatments. A laminate was manufactured by a method of applying the polyamic acid solution manufactured by the manufacturing method Y to one surface of the non-thermoplastic polyimide film having a thickness of 25 μm manufactured by the polyimide film manufacturing method B. The thickness of the thermoplastic polyimide layer was 1, 3, and 5 μm.
(1) Surface treatment using an electrolytic copper foil was performed by laminating an electrolytic copper foil 3EC-VLP foil (18 μm in thickness, Rz = 4.6 μm) made by Mitsui Metals in the same manner as in Examples 1 to 9.
(2) The surface treatment using permanganate was performed using a permanganate desmear system manufactured by Atotech Co., Ltd. shown in the following table.
<Desmear condition of permanganate>
[0087]
[Table 3]
Figure 2004189981
(3) The surface treatment using an organic alkali compound was performed by immersing the mixture in a mixed solution of potassium hydroxide / ethanolamine / water at a weight ratio of 2/5/1 at 30 ° C. for 5 minutes and thoroughly washing with water.
(4) The surface treatment using an organic solvent was performed by immersing in DMF as a solvent at 40 ° C. for 5 minutes and thoroughly washing with water.
Evaluations were performed in the same manner as in Examples 1 to 9 using the laminated bodies subjected to these surface treatments. When two types of surface treatments were used in combination, the surface treatments were sequentially performed in the order shown in Table 4. (When described as “rolled copper foil + permanganic acid”, it means that after the treatment with the rolled copper foil, the treatment with the permanganate was performed.) The results are shown in Table 4.
[0088]
(Comparative Example 4)
For comparison, the same evaluation was performed without performing the surface treatment on the laminates used in Examples 10 to 26. Table 4 shows the results.
[0089]
(Comparative Example 5)
For comparison, the same evaluation was performed using an epoxy resin. 80 parts of EP-1001 manufactured by Yuka Shell Epoxy, 10 parts of EP-828 manufactured by Yuka Shell Epoxy, 10 parts of EP-154 manufactured by Yuka Shell Epoxy, 0.4 part of imidazole-based curing accelerator 2E4MZ manufactured by Shikoku Chemicals. , 3.5 parts of dicyandiamide are uniformly mixed / dispersed, dissolved in methyl ethyl ketone, applied to a glass epoxy substrate with a uniform thickness, and dried and cured at a temperature of 120 ° C. for 15 minutes and 150 ° C. for 30 minutes. Was performed to obtain a coating film of an epoxy resin. Subsequently, the same desmear treatment as in Examples 1 to 9 was performed, and the surface roughness was evaluated. Next, electroless plating and electroplating were performed in the same manner as in Examples 1 to 9, and the adhesive strength was evaluated.
[0090]
[Table 4]
Figure 2004189981
From Table 4, the appropriate thickness of the thermoplastic polyimide resin layer varies depending on the type of treatment, and in order to achieve good adhesion, the surface roughness Rz of the roughened surface of the thermoplastic polyimide resin formed by the surface treatment is determined. It was also found that the thickness of the thermoplastic polyimide resin layer was preferably large, more preferably twice or more. In addition, it was found that the thermoplastic polyimide resin of the present invention has higher adhesive strength than an epoxy resin having a similar surface roughness.
[0091]
(Examples 27 to 38)
A method in which the polyamic acid solution produced by the production method Y is applied to both sides of a non-thermoplastic polyimide film having a thickness of 7.5 μm, 12.5 μm, 25 μm, and 50 μm produced by the polyimide film production method C. A laminate on which a polyimide layer was formed was produced. The thermoplastic polyimide layer was subjected to a surface treatment using the copper foil described in Examples 1 to 9, and the coefficient of thermal expansion was measured. Subsequently, a copper layer having a thickness of 18 μm was formed by electroless plating and electrolytic plating in the same manner as in Examples 1 to 9, and the adhesive strength at room temperature and the adhesive strength after the pressure cooker test were measured. Table 5 shows the results. The thermal expansion coefficient of the non-thermoplastic film C was 12 ppm / ° C. in this experiment, and the thermal expansion coefficient after forming the thermoplastic layer was measured. , 25 ppm / ° C. or lower was evaluated as ○, 30 ppm / ° C. or lower as Δ, and 30 ppm / ° C. or higher as X.
[0092]
[Table 5]
Figure 2004189981
From this result, in order to express the excellent properties of the non-thermoplastic polyimide film, specifically, to express the low thermal expansion property, the total thickness of each surface of the thermoplastic polyimide resin layer formed on both sides is the non-thermoplastic It has been found that the thickness is preferably smaller than the thickness of the polyimide film, more preferably 以下 or less, and particularly preferably 1 / or less. It is important to determine the appropriate thickness configuration by combining this result with the appropriate thickness of the thermoplastic polyimide resin layer according to the surface treatment found in Examples 1 to 9.
[0093]
(Example 39)
Rolled copper foil is laminated on both sides of the laminate having the structure of Y / B / Y (Y is 3 μm, B is 25 μm) in the same manner as in Examples 1 to 9, and then the copper foil on both sides is completely removed. Then, a laminate having a surface-treated thermoplastic polyimide resin layer was obtained. Using this laminate, a circuit was formed by the following method.
First, using a UV-YAG laser, a via hole penetrating through the laminate having an inner diameter of 30 μm was formed, and smear removal of the via hole and surface treatment of the thermoplastic polyimide resin surface were performed by desmanganate treatment under the same conditions as in Examples 1 to 9. Was performed at the same time. Next, electroless plating was performed to form a copper plating layer on the surface of the thermoplastic polyimide resin and inside the via hole. Next, a liquid photosensitive plating resist (THB320P, manufactured by Nippon Synthetic Rubber Co., Ltd.) was coated, and then mask exposure was performed using a high-pressure mercury lamp to form a resist pattern having a line / space of 15/15. Subsequently, electrolytic copper plating was performed to form a copper circuit on the surface of the portion where the electroless copper plating film was exposed. The electrolytic copper plating was pre-washed in 10% sulfuric acid for 30 seconds, and then plated at room temperature for 40 minutes. Current density is 2 A / dm Two It is. The thickness of the electrolytic copper film was 10 μm. Next, the plating resist was stripped using an alkaline stripping solution, and the electroless copper plating layer was removed with a sulfuric acid / hydrogen peroxide etchant to obtain a printed wiring board.
The obtained printed wiring board had lines / spaces as designed. The circuit pattern was firmly adhered at a strength of 8 N / cm.
[0094]
(Example 40)
First, a laminate having a configuration of X / A / Cu (X was 1 μm, A was 25 μm, and copper foil was 15 μm) was prepared. At this stage, the X layer, that is, the thermoplastic polyimide resin layer has not been subjected to the surface treatment. Using this laminate, a circuit was formed by the following method.
Using a UV laser from the thermoplastic polyimide resin layer side, a via hole penetrating through the thermoplastic polyimide resin layer and the non-thermoplastic polyimide film layer and reaching the copper foil was formed. Subsequently, the smear removal of the via hole and the surface treatment of the thermoplastic polyimide resin surface were simultaneously performed by desmanganic permanganate treatment under the same conditions as in Examples 1 to 9. Next, electroless copper plating and electrolytic copper plating were performed. Next, a dry film resist (Asahi Kasei Dry Resist AQ) is stuck on the copper layers on both sides, exposed and developed, and a circuit of L / S = 25/25 μm is formed on the thermoplastic polyimide resin surface side by a normal subtractive method. A 100/100 μm circuit was formed on the copper foil side. An aqueous ferric chloride solution was used as an etching solution.
The obtained printed wiring board had lines / spaces as designed, and the circuit pattern was firmly bonded at a strength of 7 N / cm.
[0095]
(Example 41)
Rolled copper foil is laminated on both sides of the laminate having the configuration of X / B / X (X is 3 μm, B is 25 μm) in the same manner as in Examples 1 to 9, and then the copper foil is completely removed. A laminate having a surface-treated thermoplastic polyimide resin layer on both surfaces was obtained. Using this laminate, a circuit was formed by the following method. First, via holes were formed using a UV-YAG laser to penetrate the laminate having an inner diameter of 30 μm. Next, electroless plating was performed to form a copper plating layer on the surface of the thermoplastic polyimide resin and inside the via hole. Subsequently, electrolytic copper plating was performed to form a copper plating layer having a thickness of 10 μm. The electrolytic copper plating was pre-washed in 10% sulfuric acid for 30 seconds, and then plated at room temperature for 40 minutes. Current density is 2 A / dm Two It is.
Next, a liquid photosensitive plating resist (THB320P, manufactured by Japan Synthetic Rubber Co., Ltd.) was coated, and then mask exposure was performed using a high-pressure mercury lamp to form a resist pattern having a line / space ratio of 20/20. A circuit was formed by the ordinary subtractive method (chemical name: ferric chloride) using the pattern thus produced.
The obtained printed wiring board had lines / spaces as designed. The circuit pattern was firmly adhered at a strength of 8 N / cm.
[0096]
(Example 42)
A laminate was produced by applying the polyamic acid solution produced by the production method Y to one surface of the non-thermoplastic polyimide film having a thickness of 12.5 μm produced by the polyimide film production method C. The thickness of the thermoplastic polyimide film is 3 μm. Next, a rolled copper foil was laminated on one surface of the laminate in the same manner as in Examples 1 to 9. Next, an adhesive layer (12 μm) was applied to the non-thermoplastic polyimide film side to obtain a laminate having a structure of “copper foil layer / thermoplastic polyimide resin layer / polyimide film layer / adhesive layer”. This laminate was laminated and cured on an inner circuit board made of a glass epoxy copper clad laminate. The lamination method is as described above.
Next, the copper foil was dissolved and removed with a ferric chloride-based etchant, and the thermoplastic polyimide resin layer was subjected to a surface treatment in which surface irregularities were formed. Using a UV-YAG laser, a via hole reaching an inner layer circuit having an inner diameter of 30 μm is formed, and smear removal of the via hole and surface treatment of the thermoplastic polyimide resin surface are simultaneously performed by desmanganate treatment under the same conditions as in Examples 1 to 9. Was. Next, an electroless copper plating layer was formed on the surface of the thermoplastic polyimide resin and inside the via hole by an electroless plating method.
Next, a liquid photosensitive plating resist (THB320P, manufactured by Nippon Synthetic Rubber Co., Ltd.) was coated, and then mask exposure was performed using a high-pressure mercury lamp to form a resist pattern having a line / space of 15/15. Subsequently, electrolytic copper plating was performed to form a copper circuit on the surface of the portion where the electroless copper plating film was exposed. The electrolytic copper plating was pre-washed in 10% sulfuric acid for 30 seconds, and then plated at room temperature for 40 minutes. Current density is 2 A / dm Two It is. The thickness of the electrolytic copper film was 10 μm. Next, the plating resist was stripped using an alkaline stripping solution, and the electroless copper plating layer was removed with a sulfuric acid / hydrogen peroxide etchant to obtain a printed wiring board.
The obtained printed wiring board had lines / spaces as designed, and the circuit pattern was firmly bonded at a strength of 8 N / cm.
[0097]
(Example 43)
A laminate was produced by applying the polyamic acid solution produced by the production method Y to one surface of the non-thermoplastic polyimide film having a thickness of 12.5 μm produced by the polyimide film production method C. The thickness of the thermoplastic polyimide film is 1 μm. Next, an adhesive layer (12 μm) was applied to the non-thermoplastic polyimide film side to obtain a laminate having a structure of “thermoplastic polyimide resin layer Y / polyimide film layer C / adhesive layer”. Next, this laminate was laminated and cured on an inner circuit board made of a glass epoxy copper clad laminate.
Next, a via hole reaching an inner layer circuit having an inner diameter of 30 μm was formed using a UV-YAG laser, and smear removal of the via hole and surface treatment of the surface of the thermoplastic polyimide resin were performed by desmear permanganate treatment under the same conditions as in Examples 1 to 9. Was performed at the same time. Next, electroless plating was performed to form an electroless copper plating layer on the surface of the thermoplastic polyimide resin and inside the via hole. Next, a liquid photosensitive plating resist (THB320P, manufactured by Japan Synthetic Rubber Co., Ltd.) was coated, and then mask exposure was performed using a high-pressure mercury lamp to form a resist pattern having a line / space ratio of 10/10. Subsequently, electrolytic copper plating was performed to form a copper circuit on the surface of the portion where the electroless copper plating film was exposed. The electrolytic copper plating was pre-washed in 10% sulfuric acid for 30 seconds, and then plated at room temperature for 40 minutes. Current density is 2 A / dm Two It is. The thickness of the electrolytic copper film was 10 μm. Next, the plating resist was stripped using an alkaline stripping solution, and the electroless copper plating layer was removed with a sulfuric acid / hydrogen peroxide etchant to obtain a printed wiring board. The obtained printed wiring board had lines / spaces as designed, and the circuit pattern was firmly adhered at a strength of 7 N / cm.
[0098]
【The invention's effect】
A laminate having a two-layer structure composed of the surface-treated thermoplastic polyimide resin material of the present invention and “surface-treated thermoplastic polyimide resin layer / non-thermoplastic polyimide film layer”, or “surface-treated thermoplastic polyimide resin layer / non-thermoplastic polyimide film layer”. Thermoplastic polyimide resin layer / non-thermoplastic polyimide film layer / surface-treated thermoplastic polyimide resin layer "," surface-treated thermoplastic polyimide resin layer / non-thermoplastic polyimide film layer / copper foil layer laminate ”,“ Printed wiring boards made using a three-layer laminate consisting of a surface-treated thermoplastic polyimide resin layer / non-thermoplastic polyimide film layer / adhesive layer ”are capable of high-density wiring. And flexible printed wiring boards with excellent environmental stability, multilayer flexible printed wiring boards with laminated flexible printed wiring boards, Rigid flex wiring board by stacking a lexical Bull printed circuit board and the rigid printed wiring board, build-up wiring board can be produced TAB tape, COF substrate was directly mounting a semiconductor device on a printed wiring board, MCM substrate, and the like.
[0099]
[Brief description of the drawings]
[0100]
FIG. 1 is a diagram showing a configuration example of the present invention.
[0101]
FIG. 2 is a diagram showing a configuration example of the present invention.
[0102]
FIG. 3 is a diagram showing a configuration example of the present invention.
[0103]
FIG. 4 is a diagram showing a configuration example of the present invention.
[0104]
[Explanation of symbols]
(A) Surface-treated thermoplastic polyimide resin layer
(B) Non-thermoplastic polyimide layer.
(C) Copper foil layer.
(D) an adhesive layer.

Claims (21)

熱可塑性ポリイミド樹脂からなる材料であり、その表面に無電解めっき皮膜を形成した場合5N/cm以上の接着強度を有する表面処理を施されたことを特徴とする熱可塑性ポリイミド樹脂材料。A thermoplastic polyimide resin material, which is made of a thermoplastic polyimide resin and has been subjected to a surface treatment having an adhesive strength of 5 N / cm or more when an electroless plating film is formed on the surface thereof. 前記表面処理が、熱可塑性ポリイミド樹脂の表面に凹凸を形成する表面処理であることを特徴とする請求項1記載の熱可塑性ポリイミド樹脂材料。The thermoplastic polyimide resin material according to claim 1, wherein the surface treatment is a surface treatment for forming irregularities on the surface of the thermoplastic polyimide resin. 前記表面処理が、熱可塑性ポリイミド樹脂と粗化表面を有する金属箔とを積層し、金属箔を除去することによる表面処理であることを特徴とする請求項2記載の熱可塑性ポリイミド樹脂材料。The thermoplastic polyimide resin material according to claim 2, wherein the surface treatment is a surface treatment by laminating a thermoplastic polyimide resin and a metal foil having a roughened surface, and removing the metal foil. 前記表面処理が、熱可塑性ポリイミド樹脂の表層を一部除去する熱可塑性ポリイミド樹脂の表面処理であることを特徴とする請求項1記載の熱可塑性ポリイミド樹脂材料。The thermoplastic polyimide resin material according to claim 1, wherein the surface treatment is a surface treatment of a thermoplastic polyimide resin for partially removing a surface layer of the thermoplastic polyimide resin. 前記表面処理が、熱可塑性ポリイミド樹脂の表面を過マンガン酸塩、有機アルカリ化合物、有機溶剤の内少なくとも一つを含む溶液で処理することを特徴とする請求項4記載の熱可塑性ポリイミド樹脂材料。5. The thermoplastic polyimide resin material according to claim 4, wherein in the surface treatment, the surface of the thermoplastic polyimide resin is treated with a solution containing at least one of a permanganate, an organic alkali compound, and an organic solvent. 前記表面処理が、請求項2記載の表面処理と請求項4記載の表面処理を併用することを特徴とする請求項1記載の熱可塑性ポリイミド樹脂材料。The thermoplastic polyimide resin material according to claim 1, wherein the surface treatment uses both the surface treatment according to claim 2 and the surface treatment according to claim 4. 前記表面処理を施した熱可塑性ポリイミド表面の十点平均表面粗さRzが3μm以下であることを特徴とする請求項1〜6記載の熱可塑性ポリイミド樹脂材料。The thermoplastic polyimide resin material according to any one of claims 1 to 6, wherein the surface-treated thermoplastic polyimide surface has a ten-point average surface roughness Rz of 3 µm or less. 前記熱可塑性ポリイミド樹脂のガラス転移温度が170℃以上であることを特徴とする請求項1〜7記載の熱可塑性ポリイミド樹脂材料。8. The thermoplastic polyimide resin material according to claim 1, wherein the glass transition temperature of the thermoplastic polyimide resin is 170 [deg.] C. or higher. 前記熱可塑性ポリイミド樹脂が下記一般式(1)
Figure 2004189981
(式中、Aは4価の有機基、Xは2価の有機基を示す)、で表されるポリアミド酸を脱水閉環して得られる熱可塑性ポリイミドである請求項1〜8記載の熱可塑性ポリイミド樹脂材料。
(ただし、一般式(1)中のAは下記式群(1)
Figure 2004189981
から選択された一種または二種以上であり、一般式(1)中のXは下記式群(2)
Figure 2004189981
から選択された一種または二種以上である。)
The thermoplastic polyimide resin has the following general formula (1)
Figure 2004189981
(Wherein, A represents a tetravalent organic group and X represents a divalent organic group). Polyimide resin material.
(However, A in the general formula (1) represents the following formula group (1)
Figure 2004189981
X in the general formula (1) is one or more selected from the group consisting of
Figure 2004189981
One or more selected from the group consisting of: )
非熱可塑性ポリイミドフィルムとその片方の面に熱可塑性ポリイミド樹脂からなる層の設けられた積層体であって、該熱可塑性ポリイミド樹脂が請求項1〜9記載の熱可塑性ポリイミド樹脂材料であることを特徴とする積層体。A non-thermoplastic polyimide film and a laminate provided with a layer made of a thermoplastic polyimide resin on one surface thereof, wherein the thermoplastic polyimide resin is the thermoplastic polyimide resin material according to claims 1 to 9. Characteristic laminate. 非熱可塑性ポリイミドフィルムとその両面に熱可塑性ポリイミド樹脂からなる層の設けられた積層体であって、該熱可塑性ポリイミド樹脂が請求項1〜9記載の熱可塑性ポリイミド樹脂材料であることを特徴とする積層体。A non-thermoplastic polyimide film and a laminate provided with a layer made of a thermoplastic polyimide resin on both surfaces thereof, wherein the thermoplastic polyimide resin is a thermoplastic polyimide resin material according to claims 1 to 9. Laminate. 非熱可塑性ポリイミドフィルムとその一方の面が熱可塑性ポリイミド樹脂からなる層、他方の面が銅箔からなる積層体であって、該熱可塑性ポリイミド樹脂が請求項1〜9記載の熱可塑性ポリイミド樹脂材料であることを特徴とする積層体。A non-thermoplastic polyimide film and a layer of which one surface is made of a thermoplastic polyimide resin, the other surface of which is a laminate made of copper foil, wherein the thermoplastic polyimide resin is the thermoplastic polyimide resin according to claim 1. A laminate characterized by being a material. 非熱可塑性ポリイミドフィルムとその一方の面に熱可塑性ポリイミド樹脂からなる層、他方の面に接着層の設けられた積層体であって、該熱可塑性ポリイミド樹脂が請求項1〜9記載の熱可塑性ポリイミド樹脂材料であることを特徴とする積層体。A laminate comprising a non-thermoplastic polyimide film and a layer made of a thermoplastic polyimide resin on one surface thereof, and an adhesive layer provided on the other surface, wherein the thermoplastic polyimide resin is a thermoplastic resin according to any one of claims 1 to 9. A laminate comprising a polyimide resin material. 非熱可塑性ポリイミド上に形成された熱可塑性ポリイミド樹脂からなる層の厚さが10μm以下であり、非熱可塑性ポリイミド層の厚さより薄い事を特徴とする請求項10〜13記載の積層体。14. The laminate according to claim 10, wherein the thickness of the layer made of the thermoplastic polyimide resin formed on the non-thermoplastic polyimide is 10 μm or less, and is smaller than the thickness of the non-thermoplastic polyimide layer. 15. 請求項1〜14記載の熱可塑性ポリイミド樹脂材料または積層体を用いてなるプリント配線板の製造方法。A method for manufacturing a printed wiring board using the thermoplastic polyimide resin material or the laminate according to claim 1. 請求項10記載の積層体を用いたプリント配線板の製造方法において、少なくとも無電解めっき銅を施す工程を含むプリント配線板配線板の製造方法。The method for manufacturing a printed wiring board using the laminate according to claim 10, further comprising a step of applying at least electroless plated copper. 請求項11記載の積層体を用いたプリント配線板の製造方法において、少なくとも積層体を貫通するビアホールを形成する工程と、少なくともビアホール内部に無電解めっき銅を施す工程と、電解めっき銅を施す工程、を含むプリント配線板配線板の製造方法。12. The method for manufacturing a printed wiring board using a laminate according to claim 11, wherein a step of forming at least a via hole penetrating the laminate, a step of applying electroless plating copper at least inside the via hole, and a step of applying electrolytic plating copper And a method for manufacturing a printed wiring board. 請求項12記載の積層体を用いたプリント配線板の製造方法において、少なくとも非熱可塑性ポリイミドフィルム層および熱可塑性高分子層を貫通し銅箔にいたる/または貫通するビアホールを形成する工程と、ビアホール内部をデスミヤする工程と、少なくともビアホール内部に無電解めっき銅を施す工程と、電解めっき銅を施す工程、を含むプリント配線板配線板の製造方法。13. A method for manufacturing a printed wiring board using a laminate according to claim 12, wherein a step of forming a via hole penetrating at least the non-thermoplastic polyimide film layer and the thermoplastic polymer layer to and / or penetrating the copper foil, A method for manufacturing a printed wiring board, comprising a step of desmearing the inside, a step of applying electroless plating copper at least inside the via hole, and a step of applying electrolytic plating copper. 請求項13記載の積層体を用いた配線板の製造方法において、少なくとも該積層体の接着層と回路形成した配線板の回路面を対向させ、加熱および/または加圧を伴った方法で積層する工程と、該積層体の表面から内層配線板の電極に至るビアホール形成工程と、ビアホール内部をデスミヤする工程と、ビアホール内部に無電解めっき銅を施す工程と、電解めっき銅を施す工程、を含むプリント配線板配線板の製造方法。14. The method for manufacturing a wiring board using a laminate according to claim 13, wherein at least the adhesive layer of the laminate and the circuit surface of the wiring board on which a circuit is formed are opposed to each other, and the laminate is laminated by a method involving heating and / or pressing. A step of forming a via hole from the surface of the laminate to the electrode of the inner wiring board, a step of desmearing the inside of the via hole, a step of applying electroless plating copper to the inside of the via hole, and a step of applying electrolytic plating copper. Printed wiring board Manufacturing method of wiring board. 請求項16〜19記載のプリント配線板の製造法において、回路形成をサブトラクティブ法により行うプリント配線板の製造方法。20. The method for manufacturing a printed wiring board according to claim 16, wherein the circuit is formed by a subtractive method. 請求項16〜19記載のプリント配線板の製造法において、回路形成をセミアディティブ法により行うプリント配線板の製造方法。20. The method for manufacturing a printed wiring board according to claim 16, wherein the circuit is formed by a semi-additive method.
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