JP2004124201A - 金属粉末光造形方法 - Google Patents

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高岡 勉
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Matsuura Kikai Seisakusho KK
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Abstract

【課題】成分の均一な1種類の金属粉末を用いることにより、レ−ザ−ビ−ムによる焼結のために金属粉末を薄い層に敷き詰めても、金属粉末の薄い層のどの部分においても均一な成分構成となり、レ−ザ−ビ−ムにて焼結により積層して成分の均一な3次元造形物を作成する金属光造形方法を提供する。
【解決手段】SCM材をコアとして、これにニッケルをメッキした1種類の金属粉末1を、金属粉末供給テ−ブル3上に載置する。金属粉末1をスキ−ジング5により、造型用タンク4の造型テ−ブル4に敷き詰め、それが完了したら、レ−ザ発振器から出力されたレ−ザ−ビ−ムを走査して所定の焼結を行ない、この工程を繰返して積層していき、所要の3次元造形物を構築する
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラピッドプロトタイピングにおける光造形材料に金属粉末を用いて、薄い金属粉末の層をレ−ザ−ビ−ムで任意の形状に焼結する工程を積み重ねていき、金属製試作部品や射出成形金型等の3次元造形物を製作することを目的とする金属粉末光造形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の金属粉末光造形方法では、異なる成分の金属粉末を所定の重量比率になるように混合して、この混合した金属粉末を用いて、レ−ザ−ビ−ムで任意の形状に焼結しながら積層していき、所要の3次元光造形を製作していた。(例えば、特許文献1参照。)
【0003】
【特許文献1】
特開2002−66844号公報(第2−3頁 図3)
しかし、このような金属粉末を使用した場合には、各成分の金属粉末の比重も異なり均質に敷き詰めることが難しく焼結金属の成分にむらができ、試作部品や射出成形金型等としての品質上において問題が発生することがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記の如き従来技術の問題点を克服し、成分の均一な1種類の金属粉末を用いることにより、レ−ザ−ビ−ムによる焼結のために金属粉末を薄い層に敷き詰めても、金属粉末の薄い層のどの部分においても均一な成分構成となり、レ−ザ−ビ−ムにて焼結により積層して成分の均一な3次元造形物を作成する金属光造形方法を提供することを課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明が採用した課題解決手段として、第 1金属をコアとし、この第1金属を第 2金属で覆って1種類の金属粉末とし、該金属粉末を用いて、レ−ザ−ビ−ムで任意の形状に焼結しながら積層していき、所要の3次元造形物を製作する金属粉末光造形方法としたことである。
また、前記第 1金属を略粒径20μmから略40μmまでのSCM材をコアとし、前記第 2金属をニッケルとして、ニッケルが出来上りの全重量比率で略20%から略30%までの構成になるようにニッケルをSCM材にメッキした1種類の金属粉末を用いて、レ−ザ−ビ−ムで任意の形状に焼結しながら積層していき、所要の3次元造形物を製作する金属粉末光造形方法としたことである。
また、造形テ−ブルを所定の高さ下げ、次に、金属粉末供給テ−ブルを所定に高さ上げて、スキ−ジングプレ−トによって金属粉末供給テ−ブル上の金属粉末を造形テ−ブルを下げた部分に敷き詰め、敷き詰めが完了したら、レ−ザ発振器から出力されたレ−ザ−ビ−ムを走査して所定の焼結を行ない、この工程を繰返して積層していき、所要の3次元造形物を構築する金属粉末光造形方法としたことである。
【0006】
【発明の実施形態】
図1は本発明の金属粉末光造形方法の概念図で、図2は本発明による金属粉末の敷き詰め状況図で、図3は従来技術による金属粉末の敷き詰め状況図である。
図1において、略粒径20μmから略40μmまでのSCM材をコアとして、ニッケルが出来上りの全重量比率で略20%から略30%までの構成になるようにニッケルをメッキした1種類の金属粉末1は、金属粉末タンク2に対して昇降可能な金属粉末供給テ−ブル3上に載置されている。
また、金属粉末タンク2には、昇降可能な造型テ−ブル5を有する造型用タンク4が並置されており、金属粉末タンク2内の金属粉末1をスキ−ジング6により、造型用タンク4の造型テ−ブル5に移送し敷き詰める。
造型用タンク4の上方には、FΘレンズ7、ガルバノミラー8が設置されている。造型用タンク4の上方から照射されるレーザ−ビ−ム9はレーザ発振器10で発し、ガルバノミラー8、FΘレンズ7を経て造型テ−ブル5上の金属粉末1を照射し焼結する。11は、3D−CADで、12は、CAMで、3D−CADのSTLファイルでもって、CAMでスライス処理、レ−ザ走査データ作成を行ない光造形装置を制御する。本発明の光造形装置は、以上の構成となっている。
上記光造形装置を用い、本発明の金属粉末を使用して、立体成形物を成形するものである。
【0007】
成形時には、造形テ−ブル5を所定の高さに下げ、金属粉末供給テ−ブル3を所定に高さ上げて、スキ−ジングプレ−ト6によって金属粉末供給テ−ブル3上の金属粉末1を造形テ−ブル5を下げた部分に敷き詰める。
敷き詰めが完了したら、レ−ザ発振器9から出力されたレ−ザ−ビ−ムを走査して所定の焼結を行なう。この工程を繰返して積層していき、所要の3次元造形物を構築する。金属粉末1をスキ−ジングプレ−ト6で造形テ−ブル5上に所定の厚みで敷き詰めると、従来方法では図3に示すように不均質な成分構成の部分が出来るが、本発明によると図2に示すように必然的に均質な成分構成となる。
なお、この発明は前述の実施の形態に限定されることなく、適宜な変更を行うことにより、その他の態様で実施得るものである。
【0008】
【発明の効果】
SCM材をコアにして、融点の低いニッケルを外周にメッキした1種類の金属粉末を用いることにより、成分が均一な金属光造形物を作成でき、硬度および強度等が均一となり、残留応力等によるそりやクラックも発生しなくなる。
また、この金属光造形方法によって製作された試作部分や射出成形金型等は、寸法精度もよく耐久性に優れた特性のものとなる。
更に、プラスチックの射出成型用金型産業にとっては、反りやクラックのない金型を短納期で製作できるので競争力が向上し、モデルチェンジの激しい家電・IT関連産業にとっては、試作部品を短納期で製作できるので新商品開発競争力が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の金属粉末光造形方法の概念図である。
【図2】本発明による金属粉末の敷き詰め状況図である。
【図3】従来技術による金属粉末の敷き詰め状況図である。
【符号の説明】
1  金属粉末
2  金属粉末タンク
3   金属粉末供給テ−ブル
4    造型用タンク
5    造型テ−ブル
6   スキ−ジング
7  FΘレンズ
8  ガルバノミラー
9  レーザ−ビ−ム
10 レーザ発振器
11 3D−CAD
12 CAM

Claims (3)

  1. 第 1金属をコアとし、この第 1金属を第 2金属で覆って1種類の金属粉末とし、該金属粉末を用いて、レ−ザ−ビ−ムで任意の形状に焼結しながら積層していき、所要の3次元造形物を製作することを特徴とする金属粉末光造形方法。
  2. 前記第 1金属を略粒径20μmから略40μmまでのSCM材をコアとし、前記第 2金属をニッケルとして、ニッケルが出来上りの全重量比率で略20%から略30%までの構成になるようにニッケルをSCM材にメッキした1種類の金属粉末を用いて、レ−ザ−ビ−ムで任意の形状に焼結しながら積層していき、所要の3次元造形物を製作することを特徴とする請求項1記載の金属粉末光造形方法。
  3. 造形テ−ブルを所定の高さ下げ、次に、金属粉末供給テ−ブルを所定に高さ上げて、スキ−ジングプレ−トによって金属粉末供給テ−ブル上の金属粉末を造形テ−ブルを下げた部分に敷き詰め、敷き詰めが完了したら、レ−ザ発振器から出力されたレ−ザ−ビ−ムを走査して所定の焼結を行ない、この工程を繰返して積層していき、所要の3次元造形物を構築する請求項1〜2のうちの1記載の金属粉末光造形方法。
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