JP2004115678A - Aqueous undercoat composition - Google Patents

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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide an aqueous undercoat composition having a good storage stability and a good adhesion to a substrate, an existing coating film and a top coat. <P>SOLUTION: The major components of the aqueous undercoat composition are (1) a synthetic resin emulsion containing an epoxy group and (2) a core-shell synthetic resin emulsion containing an epoxy group in the core layer and a function group reactive with an epoxy group in the shell layer. 0 < [ mol% of an epoxy group contained in the core component (2)]/[ mol% of an epoxy group contained in the component (1)] < 1. 0 < [ molar number of the epoxy groups and reactive function groups contained in the shell component (2)]/[ molar number of the epoxy groups contained in the component (1) and the component (2)] < 1. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水性下塗材組成物に関するものである。
【0002】
【従来技術】
建築物や土木構造物において、表面の美装と保護の目的で、各種の上塗材を塗装する方法が行われている。これら塗装仕上げにおいて、上塗材塗装の前に、下地表面の均質化、アルカリ成分等のシール、基材への水分や炭酸ガス等の浸入防止(中性化防止)、さらに、基材や既存塗膜と上塗材との密着性の向上、等々の目的で、一般に、シーラー、プライマー、サーフェーサーなどと呼ばれている下塗材が塗装されている。この下塗材としては、溶剤形・水性の各種下塗材が提供されており、下地と上塗材両面への適用性を判断し、多数ある下塗材の中から、最適なものが適宜選択され使用されている。
【0003】
一方、近年、施工される下地として使用される基材や既存塗膜の種類が多岐にわたり、また、表面状態も多様化してきている。上塗材の方も、色調・艶・模様といった意匠性、および、物理的・化学的な機能性の追求がなされ、被塗面と同様にその種類が多様化している。これに伴い、下塗材の選定が煩雑化しており、不適切な下塗材の使用によって塗膜欠陥が生ずるおそれも高まっている。従って、下塗材の性能として、新築時、改修・改装時いずれにおいても、基材や既存塗膜の種類、及び上塗材の種類、表面状態によらず、幅広い適用性を有するものが求められている。
【0004】
この様な各種問題点を解決できる下塗材としては、塩化ビニル樹脂系、塩素化ポリオレフィン系等の塩素系の下塗材が挙げられる。このような塩素系下塗材は、幅広い基材、既存塗膜に対し優れた密着性を有することから広く用いられている。
【0005】
しかしながら、近年、環境保護等を背景に、塩素系の下塗材の使用は制限されつつあり、さらに、環境衛生性や作業安全性の問題により、溶剤系から水性系への転換がすすんでいる。したがって、最近では、優れた密着性を有する非塩素系の水性下塗材が切望されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このような水性下塗材としては、例えば、エポキシ系の水性下塗材が挙げられる。エポキシ系の水性下塗材としては、例えば、
エポキシ基含有重合性単量体とカルボキシル基含有重合性単量体を含む水性樹脂が記載されている(特許文献1参照。)。
また、コア層にエポキシ基、シェル層にカルボキシル基を含有するコアシェル型エマルションが記載されている(特許文献2参照。)。
【0007】
【特許文献1】
特開昭62−260870号公報(特許請求の範囲)
【特許文献2】
特開平5−105799号公報(特許請求の範囲)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1は、エポキシ基とカルボキシル基の架橋反応を利用し、優れた密着性を得るものである。しかしながら、両単量体をただ単に混合し、重合しただけでは、エポキシ基とカルボキシル基の反応性が高いため、貯蔵中に粘度が上昇してしまう問題があり、さらに、密着性が低下するなどの問題も生じていた。
【0009】
貯蔵安定性および密着性を確保するため、特許文献2では、コア層にエポキシ基、シェル層にカルボキシル基を含有するコアシェル型エマルションが提案されている。しかし、貯蔵安定性を確保するためには、コア層のエポキシ基量を少なくし、カルボキシル基との反応を制御しなければならない。しかし、エポキシ基量を少なくすれば、カルボキシル基との反応が十分ではなく、密着性に劣るという問題があり、貯蔵安定性と密着性を兼備えた優れた水性下塗材が、望まれている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
これらの課題を解決するため、本発明者は鋭意検討を行い、その結果、エポキシ基を含む特定合成樹脂エマルションと、エポキシ基を含むコア層と、エポキシ基と反応可能な官能基を含むシェル層とからなる特定コアシェル型合成樹脂エマルションを特定比率で混合することにより、貯蔵安定性に優れ、基材、既存塗膜及び上塗材に対する密着性に優れた水性下塗材組成物を見出し、本発明の完成に至った。
【0011】
即ち、本発明は、
1.(1)エポキシ基を含有する合成樹脂エマルションと、
(2)コア層にエポキシ基を含有し、シェル層にエポキシ基と反応可能な官能基を含有するコアシェル型合成樹脂エマルションを主成分とし、
0<〔(2)コア成分に含まれるエポキシ基mol%〕/〔(1)成分に含まれるエポキシ基mol%〕<1、かつ、
0<〔(2)シェル成分に含まれるエポキシ基と反応可能な官能基のmol数〕/〔(1)成分及び(2)コア成分に含まれるエポキシ基のmol数〕<1であることを特徴とする水性下塗材組成物
2.(1)成分を構成する単量体成分のうち、エポキシ基含有単量体が2.5〜30重量%であることを特徴とする1.に記載の水性下塗材組成物
3.(2)成分のコア層を構成する単量体成分のうち、エポキシ基含有単量体が0.2〜20重量%であることを特徴とする1.または2.に記載の水性下塗材組成物
4.(2)成分のシェル層を構成する単量体成分のうち、エポキシ基と反応可能な官能基を含有する単量体が0.5〜5重量%であることを特徴とする1.から3.のいずれかに記載の水性下塗材組成物
である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態とともに詳細に説明する。
【0013】
本発明は、(1)エポキシ基を含有する合成樹脂エマルション(以下、「(1)成分」ともいう。)と、(2)コア層(以下、「(2)コア成分」ともいう。)にエポキシ基を含有し、シェル層(以下、「(2)シェル成分」ともいう。)にエポキシ基と反応可能な官能基を含有するコアシェル型合成樹脂エマルション(以下、「(2)成分」ともいう。)を主成分とし、0<〔(2)コア成分に含まれるエポキシ基mol%〕/〔(1)成分に含まれるエポキシ基mol%〕<1、かつ、0<〔(2)シェル成分に含まれるエポキシ基と反応可能な官能基のmol数〕/〔(1)成分及び(2)コア成分に含まれるエポキシ基のmol数〕<1であることを特徴とする水性下塗材組成物である。
【0014】
本発明は、貯蔵中においては、(1)成分、(2)成分がともにエマルション型(水分散型)であるため、水可溶型樹脂等と比べ、エポキシ基とエポキシ基と反応可能な官能基の接触が抑えられ、両成分の官能基の反応が抑制できることにより、貯蔵安定性に優れた水性下塗材組成物を得ることができる。
【0015】
また、造膜し始めると両成分の官能基が接触しやすくなり、(1)成分に含まれるエポキシ基と(2)シェル成分に含まれるエポキシ基と反応可能な官能基の架橋による凝集力、(2)コア成分に含まれるエポキシ基と(2)シェル成分のエポキシ基と反応可能な官能基の架橋による凝集力、さらにエポキシ基等の極性により、優れた初期密着性及び優れた貯蔵後の密着性を発揮することができる。
【0016】
本発明では、バインダー成分として、(1)成分と(2)成分を主成分とするものであり、(2)成分に含まれるエポキシ基よりも(1)成分に含まれるエポキシ基の方が多いことが必須であり、具体的には、0<〔(2)コア成分に含まれるエポキシ基mol%〕/〔(1)成分に含まれるエポキシ基mol%〕<1、さらに好ましくは0.01≦〔(2)コア成分に含まれるエポキシ基mol%〕/〔(1)成分に含まれるエポキシ基mol%〕≦0.8である。
【0017】
このような比率であることにより、貯蔵安定性、初期密着性及び貯蔵後の密着性に優れた水性下塗材を得ることができる。
【0018】
比率が0である場合、即ち、(2)成分にエポキシ基が含まれない場合は、(2)シェル成分に含まれるエポキシ基と反応可能な官能基との架橋による凝集力が期待できなくなるため、密着性に劣る傾向となる。
比率が1以上である場合、即ち、(2)コア成分に含まれるエポキシ基が(1)成分に含まれるエポキシ基より多い場合は、(2)シェル成分に含まれるエポキシ基と反応可能な官能基と反応しやすくなり、(1)成分に含まれるエポキシ基と反応し難くなり、密着性に劣る傾向となる。
【0019】
なお、(1)成分に含まれるエポキシ基mol%とは、
〔〔(1)成分を構成する全単量体成分中に存在するエポキシ基のmol数−(1)成分を構成する全単量体成分中に存在するエポキシ基と反応可能な官能基のmol数〕/(1)成分を構成する全単量体成分のmol数〕×100
のことである。
また、(2)コア成分に含まれるエポキシ基mol%とは、
〔〔(2)コア成分を構成する全単量体成分中に存在するエポキシ基のmol数−(2)コア成分を構成する全単量体成分中に存在するエポキシ基と反応可能な官能基のmol数〕/(2)成分を構成する全単量体成分のmol数〕×100のことである。
【0020】
また、(2)シェル成分に含まれるエポキシ基と反応可能な官能基量よりも、(1)成分及び(2)コア成分に含まれるエポキシ基量の方が多いことが必須であり、具体的には、0<〔(2)シェル成分に含まれるエポキシ基と反応可能な官能基のmol数〕/〔(1)成分及び(2)コア成分に含まれるエポキシ基のmol数〕<1、さらに好ましくは、0.01≦〔(2)シェル成分に含まれるエポキシ基と反応可能な官能基のmol数〕/〔(1)成分及び(2)コア成分に含まれるエポキシ基のmol数〕≦0.8である。
【0021】
このような比率であることにより、エポキシ基と反応可能な官能基とエポキシ基との架橋に加え、残存するエポキシ基の極性により、下地及び上塗材があらゆる形態である場合においても、優れた密着性を有する塗膜を形成することができる。
【0022】
比率が0である場合、即ち、(2)シェル成分にエポキシ基と反応可能な官能基がない場合は、(1)成分に含まれるエポキシ基、及び、(2)コア成分に含まれるエポキシ基との架橋による凝集力が期待できなくなるため、密着性に劣る傾向となる。
比率が1以上である場合、即ち、(2)シェル成分に含まれるエポキシ基と反応可能な官能基が(1)成分及び(2)コア成分に含まれるエポキシ基よりも多い場合は、(1)成分に含まれるエポキシ基、及び、(2)コア成分に含まれるエポキシ基と反応しやすくなり、密着性、貯蔵安定性に劣る傾向となる。
【0023】
なお、(2)シェル成分に含まれるエポキシ基と反応可能な官能基のmol数とは、
(2)シェル成分を構成する全単量体成分中に存在するエポキシ基と反応可能な官能基のmol数−(2)シェル成分を構成する全単量体成分中に存在するエポキシ基のmol数、
のことである。
また、(1)成分及び(2)コア成分に含まれるエポキシ基のmol数とは、(1)成分及び(2)コア成分を構成する全単量体成分中に存在するエポキシ基のmol数−(1)成分及び(2)コア成分を構成する全単量体成分中に存在するエポキシ基と反応可能な官能基のmol数、
のことである。
【0024】
[(1)成分]
(1)成分は、エポキシ基を含有していれば特に限定されず、用いることができる。エポキシ基を導入する方法としては、エポキシ基含有単量体を重合あるいはその他の単量体と共重合する方法、合成樹脂エマルションに何らかの処理を施しエポキシ基を導入する方法等が挙げられる。
【0025】
本発明では、(1)成分を構成する単量体成分のうち、エポキシ基含有単量体が、2.5〜30重量%(好ましくは、5〜25重量%)であることが好ましい。エポキシ基含有単量体がこのような範囲内であることにより、あらゆる基材、既存塗膜等の下地及び上塗材に対し、密着性に優れた塗膜を形成することができる。
【0026】
エポキシ基含有単量体としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、ジグリシジルフマレート、3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシビニルシクロヘキサン、アリルグリシジルエーテル、ε−カプロラクトン変性グリシジル(メタ)アクリレート、β−メチルグリシジル(メタ)アクリレート等が挙げられ、これらのうち、1種または2種以上を複合して用いてもよい。
【0027】
(1)成分では、貯蔵安定性を確保するため、単量体成分として、エポキシ基と反応可能な単量体を含有しないか、含有しても極めて少ないことが望ましい。
【0028】
エポキシ基と反応可能な単量体は、(1)成分の全単量体に対して、0〜1.0重量%(好ましくは0〜0.5重量%、さらに好ましくは0〜0.1重量%、最も好ましくは0重量%)であることが好ましい。0〜1.0重量%であることにより、重合中及び貯蔵中にエポキシ基の失活を抑制し、貯蔵安定性及び初期密着性に優れた下塗材を得ることができるとともに、貯蔵後の密着性にも優れた下塗材を得ることができる。エポキシ基と反応可能な単量体が1.0重量%より多いと、重合中及び貯蔵中にエポキシ基と反応しやすくなり、密着性、貯蔵安定性、重合安定性に劣る傾向となる。
【0029】
エポキシ基と反応可能な単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、イソクロトン酸、サリチル酸、けい皮酸等のカルボキシル基含有単量体;アミノメチル(メタ)アクリレート、アミノエチル(メタ)アクリレート、アミノプロピル(メタ)アクリレート、アミノブチル(メタ)アクリレート、ブチルビニルベンジルアミン、ビニルフェニルアミン、p−アミノスチレン等の1級アミノ基含有単量体;N−メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の2級アミノ基含有単量体;ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート等の1級水酸基含有単量体;N−メチロ−ル(メタ)アクリルアミド等のメチロール基含有単量体等が挙げられる。
【0030】
その他の単量体としては、例えば、マレイン酸アミド、(メタ)アクリルアミド、N−モノアルキル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシメチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N、N−ジアルキル(メタ)アクリルアミド、2−(ジメチルアミノ)エチル(メタクリレート)、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル](メタ)アクリルアミド、ビニルアミド等のアミド基含有単量体;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N−〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕ピペリジン、N−〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕ピロリジン、N−〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕モルホリン、4−〔N,N−ジメチルアミノ〕スチレン、4−〔N,N−ジエチルアミノ〕スチレン、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン等の3級アミノ基含有単量体;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の2級水酸基含有単量体;トリメトキシシリルプロピル(メタ)アクリレート、トリエトキシシリルプロピル(メタ)アクリレート等のアルコキシシリル基含有単量体等の親水性単量体等;
【0031】
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、n一アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オキチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ドデセニル(メタ)アクリレート、オタタデシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、4−tert−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−フェニルエチル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、4−メトキシブチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル系単量体;スチレン、2−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、ビニルアニソール、ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン等の芳香族ビニル系単量体;フッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニリデン系単量体;アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル基含有単量体;エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン、ビニルエーテル、ビニルケトン、シリコーンマクロマー等の疎水性単量体等が挙げられ、これらのうち、1種または2種以上を複合して用いてもよい。
【0032】
(1)成分では、前述したようなアミド基含有単量体、2級水酸基含有単量体を含むことにより、(1)成分の合成樹脂エマルションがより安定化されるとともに、立体障害等により(1)成分に含まれるエポキシ基と後述する(2)成分に含まれるエポキシ基と反応可能な官能基との反応が十分に抑制され、貯蔵安定性、貯蔵後の密着性に優れた下塗材を得ることができる。
【0033】
また、(1)成分では、前述したような疎水性単量体を含むことにより、貯蔵中に(1)成分に含まれるエポキシ基と(2)シェル成分に含まれるエポキシ基と反応可能な官能基の接触を抑え、反応を抑制することができ貯蔵安定性、貯蔵後の密着性にも優れた下塗材を得ることができる。
【0034】
合成樹脂エマルションの製造方法は、特に限定されず公知の方法で製造できる。例えば、水性媒体、親水性媒体中での乳化重合、懸濁重合、分散重合、溶液重合、酸化還元重合等で製造することができ、必要に応じ、多段階重合で製造することもできる。また重合後、水性媒体、親水性媒体に分散させることによって製造することもできる。この際に、必要に応じ、適宜、開始剤、乳化剤、分散剤、連鎖移動剤、緩衝剤等またはその他の添加剤等を加えることができる。
【0035】
開始剤としては、特に限定されず、公知のものを使用することができ、例えば、過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩;アゾビスイソブチロニトリルおよびその塩酸塩;クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物:これらの過硫酸塩または過酸化物と鉄イオン等の金属イオンおよびナトリウムスルボキシレート、ホルムアルデヒド、ピロ亜硫酸ソーダ、L−アスコルビン酸等の還元剤との組合せによるレドックス開始剤などがあげられる。これらの使用量は、特に限定されないが、単量体混合物100重量部に対して、0.1〜5重量部程度とすればよい。
【0036】
乳化剤としては、特に限定されず、公知のものを使用することができ、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ナトリウムジオクチルスルホサクシネート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム等のアニオン性乳化剤:ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、オキシエチレン・オキシプロピレンブロックコポリマー等のノニオン性乳化剤;ラウリルトリメチルアンモニウムクロライト、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライト、トリメチルオクタデシルアンモニウムクロライト等のカチオン性乳化剤等があげられる。また、エチレン性不飽和二重結合を有する反応性乳化剤を使用すると、皮膜の耐水性等を向上させることができ、好ましい。使用される乳化剤の量は、特に限定されないが、単量体混合物100重量部に対して、0.01〜20重量部程度とすればよい。
【0037】
合成樹脂エマルションの平均粒子径は、30〜300nm、好ましくは50〜200nm程度あればよいが、特に限定されるものではない。
【0038】
合成樹脂エマルションのガラス転移温度は、−10〜40℃、好ましくは0〜35℃、さらに好ましくは5〜30℃である。ガラス転移温度が−10℃より小さいと、密着性に劣り、硬質の上塗材が追従しなくなる傾向がなる。40℃より大きいと、密着性に劣り、弾性の下地に対し追従しなくなる傾向がある。
【0039】
なおガラス転移温度は、フォックス(FOX)の式より計算される値である。例えば、モノマー(1)及びモノマー(2)からなる2成分系において、それぞれのホモポリマーのガラス転移点Tg(1)およびTg(2)が分かっている場合には、該モノマー(1)及び(2)の2成分からなる共重合体のガラス転移点Tgは、次式に示すフォックス(FOX)の式(2成分)により計算値として求めることができる。
1/Tg=W(1)/Tg(1)+W(2)/Tg(2)(但し、W(1)+W(2)=1)
W(1):モノマー(1)の重量分率、W(2):モノマー(2)の重量分率、Tg(1):モノマー(1)のホモポリマーのTg値(単位:K)、Tg(2):モノマー(2)のホモポリマーのTg値(単位:K)
本発明におけるポリマーのTg値は上記の式を多成分系に一般化した式により計算したものである。
【0040】
[(2)成分]
(2)成分は、コア層にエポキシ基を含有し、シェル層にエポキシ基と反応可能な官能基を含有するコアシェル型合成樹脂エマルションである。
このようなコアシェル型構造を有することにより、貯蔵時にはエポキシ基とエポキシ基と反応可能な官能基の接触が抑えられ、貯蔵安定性に優れるとともに、造膜時にはエポキシ基とエポキシ基と反応可能な官能基との反応により、より密着性に優れる水性下塗材組成物を得ることができる。
【0041】
なお(2)成分は、コア層とシェル層の2層構造に限定されるものではなく、3層構造またはそれ以上の多層構造となっていてもよい。この場合、粒子最表面層(シェル層)にエポキシ基と反応可能な官能基を含有し、粒子内層(コア層)の少なくとも1層以上にエポキシ基を含有していればよい。
【0042】
[(2)コア成分]
(2)コア成分の単量体成分は、エポキシ基を含有していれば特に限定されず、用いることができる。エポキシ基を導入する方法としては、エポキシ基含有単量体を重合あるいはその他の単量体と共重合する方法、合成樹脂エマルションに何らかの処理を施しエポキシ基を導入する方法等が挙げられる。
【0043】
本発明では、(2)コア成分を構成する単量体成分のうち、エポキシ基含有単量体は、0.2〜20重量%(好ましくは0.5〜15重量%)であることが好ましい。エポキシ基含有単量体が0.2重量%より少ないと、エポキシ基とエポキシ基と反応可能な官能基との反応が不十分で密着性が劣る傾向となり、また20重量%より多いと、貯蔵中にエポキシ基とエポキシ基と反応可能な官能基が反応しやすく貯蔵安定性に劣る傾向となる。
【0044】
エポキシ基含有単量体としては、例えば、前述したようなもの等が挙げられる。
【0045】
(2)コア成分では、単量体成分として、エポキシ基と反応可能な単量体を含有しないか、含有しても極めて少ないことが望ましく、貯蔵中にエポキシ基の反応を抑えることができ貯蔵安定性に優れた下塗材を得ることができるとともに、エポキシ基の失活を抑制し、貯蔵後の密着性にも優れた下塗材を得ることができる。
【0046】
エポキシ基と反応可能な単量体は、(2)コア成分の全単量体に対して、0〜1.0重量%(好ましくは0〜0.2重量%、さらに好ましくは0〜0.1重量%、より好ましくは0〜0.01重量%、最も好ましくは0重量%)であることが好ましい。0〜1.0重量%であることにより、重合中及び貯蔵中にエポキシ基の失活を抑制し、貯蔵中のエポキシ基の反応を抑えることができ貯蔵安定性に優れた下塗材を得ることができるとともに、貯蔵後の密着性にも優れた下塗材を得ることができる。エポキシ基と反応可能な単量体が1.0重量%より多いと、重合中及び貯蔵中にエポキシ基と反応しやすくなり、重合安定性、貯蔵安定性に劣る傾向となる。
【0047】
エポキシ基と反応可能な単量体としては、例えば、前述したような、カルボキシル基含有単量体、1級アミノ基含有単量体、2級アミノ基含有単量体、1級水酸基含有単量体、メチロール基含有単量体等が挙げられる。
【0048】
(2)コア成分における、その他の単量体としては、前述したような、アミド基含有単量体、3級アミノ基含有単量体、2級水酸基含有単量体、アルコキシシリル基含有単量体等の親水性単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体、芳香族ビニル系単量体、ハロゲン化ビニリデン系単量体、ニトリル基含有単量体、エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン、ビニルエーテル、ビニルケトン、シリコーンマクロマー等の疎水性単量体等が挙げられ、これらのうち、1種または2種以上を複合して用いてもよい。
【0049】
疎水性単量体を含むことにより、貯蔵中に(2)コア成分に含まれるエポキシ基と(2)シェル成分に含まれるエポキシ基と反応可能な単量体の接触を抑え、反応を抑制することができ貯蔵安定性に優れた下塗材を得ることができるとともに、エポキシ基の失活を抑制し、貯蔵後の密着性にも優れた下塗材を得ることができる。
【0050】
[(2)シェル成分]
(2)シェル成分の単量体成分は、エポキシ基と反応可能な官能基を含有していれば特に限定されず用いることができる。エポキシ基と反応可能な官能基を導入する方法としては、エポキシ基と反応可能な官能基を含有する単量体を重合あるいはその他の単量体と共重合する方法、合成樹脂エマルションに何らかの処理を施しエポキシ基と反応可能な官能基を導入する方法等が挙げられる。
【0051】
本発明では、(2)シェル成分を構成する単量体成分のうち、エポキシ基と反応可能な官能基を含有する単量体は、0.5〜5重量%(好ましくは0.6〜4重量%)であることが好ましい。エポキシ基と反応可能な官能基を含有する単量体がこのような範囲内であることにより、あらゆる基材、既存塗膜等の下地及び上塗材に対し、密着性に優れた塗膜を形成することができる。0.5重量%より少ないと、エポキシ基とエポキシ基と反応可能な官能基との反応が不十分で密着性が劣る傾向となり、5重量%より多いとエポキシ基とエポキシ基と反応可能な官能基が反応しやすく貯蔵安定性及び貯蔵後の密着性に劣る傾向となる。
【0052】
エポキシ基と反応可能な官能基を含有する単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、イソクロトン酸、サリチル酸、けい皮酸等のカルボキシル基含有単量体;アミノメチルアクリレート、アミノエチルアクリレート、アミノプロピル(メタ)アクリレート、アミノ−n−ブチル(メタ)アクリレート、ブチルビニルベンジルアミン、ビニルフェニルアミン、p−アミノスチレン等の1級アミノ基含有単量体;N−メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の2級アミノ基含有単量体;ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート等の1級水酸基含有単量体、N−メチロ−ル(メタ)アクリルアミド等のメチロール基含有単量体等が挙げられ、これらのうち、1種または2種以上を複合して用いてもよい。本発明では、特に、カルボキシル基含有単量体であることが好ましい。
【0053】
(2)シェル成分では、単量体成分として、エポキシ基と反応可能な官能基と反応可能な単量体を含有しないか、含有しても極めて少ないことが望ましく、貯蔵中にエポキシ基と反応可能な官能基の反応を抑えることができ貯蔵安定性に優れた下塗材を得ることができるとともに、エポキシ基と反応可能な官能基の失活を抑制し、貯蔵後の密着性にも優れた下塗材を得ることができる。
【0054】
エポキシ基と反応可能な官能基と反応可能な単量体は、(2)シェル成分の全単量体に対して、0〜1.0重量%(好ましくは0〜0.5重量%、さらに好ましくは0〜0.1重量%、より好ましくは0〜0.05重量%、最も好ましくは0重量%)であることが好ましい。エポキシ基と反応可能な官能基と反応可能な単量体が、0〜1.0重量%であることにより、重合中及び貯蔵中にエポキシ基と反応可能な官能基の失活を抑制し貯蔵中のエポキシ基と反応可能な官能基とエポキシ基の反応を抑えることができ、貯蔵安定性に優れた下塗材を得ることができるとともに、貯蔵後の密着性にも優れた下塗材を得ることができる。エポキシ基と反応可能な官能基と反応可能な単量体が1.0重量%より多いと、重合中及び貯蔵中にエポキシ基と反応可能な官能基と反応しやすくなり、重合安定性、貯蔵安定性及び貯蔵後の密着性に劣る傾向となる。
【0055】
エポキシ基と反応可能な官能基と反応可能な単量体としては、エポキシ基と反応可能な官能基がカルボキシル基である場合は、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、ジグリシジルフマレート、3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシビニルシクロヘキサン、アリルグリシジルエーテル、ε−カプロラクトン変性グリシジル(メタ)アクリレート、β−メチルグリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有単量体;アミノメチルアクリレート、アミノエチルアクリレート、アミノプロピル(メタ)アクリレート、アミノ−n−ブチル(メタ)アクリレート、ブチルビニルベンジルアミン、ビニルフェニルアミン、p−アミノスチレン等の1級アミノ基含有単量体;N−メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の2級アミノ基含有単量体;N−メチロ−ル(メタ)アクリルアミド等のメチロール基含有単量体;ビニルオキサゾリン、2−プロペニル2−オキサゾリン等のオキサゾリン基含有単量体等が挙げられる。
【0056】
エポキシ基と反応可能な官能基が1級アミノ基である場合は、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、ジグリシジルフマレート、3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシビニルシクロヘキサン、アリルグリシジルエーテル、ε−カプロラクトン変性グリシジル(メタ)アクリレート、β−メチルグリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有単量体;(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、イソクロトン酸、サリチル酸、けい皮酸等のカルボキシル基含有単量体等が挙げられる。
【0057】
エポキシ基と反応可能な官能基が2級アミノ基である場合は、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、ジグリシジルフマレート、3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシビニルシクロヘキサン、アリルグリシジルエーテル、ε−カプロラクトン変性グリシジル(メタ)アクリレート、β−メチルグリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有単量体;(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、イソクロトン酸、サリチル酸、けい皮酸等のカルボキシル基含有単量体等が挙げられる。
【0058】
エポキシ基と反応可能な官能基が1級水酸基である場合は、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、ジグリシジルフマレート、3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシビニルシクロヘキサン、アリルグリシジルエーテル、ε−カプロラクトン変性グリシジル(メタ)アクリレート、β−メチルグリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有単量体;N−メチロ−ル(メタ)アクリルアミド等のメチロール基含有単量体等が挙げられる。
【0059】
エポキシ基と反応可能な官能基がメチロール基である場合は、グリシジル(メタ)アクリレート、ジグリシジルフマレート、3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシビニルシクロヘキサン、アリルグリシジルエーテル、ε−カプロラクトン変性グリシジル(メタ)アクリレート、β−メチルグリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有単量体;;(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、イソクロトン酸、サリチル酸、けい皮酸等のカルボキシル基含有単量体;ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート等の1級水酸基含有単量体;マレイン酸アミド、(メタ)アクリルアミド、N−モノアルキル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシメチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N、N−ジアルキル(メタ)アクリルアミド、2−(ジメチルアミノ)エチル(メタクリレート)、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル](メタ)アクリルアミド、ビニルアミド等のアミド基含有単量体等が挙げられる。
【0060】
その他の単量体としては、前述したような、アミド基含有単量体、3級アミノ基含有単量体、2級水酸基含有単量体、アルコキシシリル基含有単量体等の親水性単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体、芳香族ビニル系単量体、ハロゲン化ビニリデン系単量体、ニトリル基含有単量体、エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン、ビニルエーテル、ビニルケトン、シリコーンマクロマー等の疎水性単量体等が挙げられ、これらのうち、1種または2種以上を複合して用いてもよい。
【0061】
(2)成分では、アミド基含有単量体、2級水酸基含有単量体を含むことにより、(2)成分のコアシェル型合成樹脂エマルションがより安定化されるとともに、立体障害等により(2)成分に含まれるエポキシ基と反応可能な官能基と(1)成分に含まれるエポキシ基との反応が十分に抑制され、貯蔵安定性、貯蔵後の密着性に優れた下塗材組成物を得ることができる。
【0062】
また、疎水性単量体を含むことにより、貯蔵中に(1)成分に含まれるエポキシ基及び(2)コア成分に含まれるエポキシ基と(2)シェル成分に含まれるエポキシ基と反応可能な官能基の接触を抑え、反応を抑制することができ貯蔵安定性に優れた下塗材を得ることができるとともに、エポキシ基と反応可能な官能基の失活を抑制し、貯蔵後の密着性にも優れた下塗材を得ることができる。
【0063】
(2)成分のコアシェル型合成樹脂エマルションの製造方法は、特に限定されず公知の方法で製造できる。例えば、水性媒体、親水性媒体中での乳化重合、懸濁重合、分散重合、溶液重合、酸化還元重合等を用い、通常、多段階重合で製造すればよい。また重合後、水性媒体、親水性媒体に分散させ、製造することもできる。この際に、必要に応じ、適宜、開始剤、乳化剤、分散剤、連鎖移動剤、緩衝剤等またはその他の添加剤等を加えることができる。
【0064】
開始剤、乳化剤は前述したもの等を使用すればよい。
【0065】
(2)コア成分と(2)シェル成分との重量比は、特に限定されないが、5:95〜95:5程度とすればよい。
【0066】
(2)成分のコアシェル型合成樹脂エマルションの平均粒子径は、30〜500nm、好ましくは50〜300nm程度であればよいが、特に限定されるものではない。
【0067】
(2)成分のコアシェル型合成樹脂エマルションのガラス転移温度は、コア層が−20〜50℃、シェル層が−30〜40℃程度であればよいが、特に限定されるものではない。
【0068】
本発明の水性下塗材組成物は、バインダー成分として、(1)成分と(2)成分を主成分とするものである。混合比率としては、(1)成分100重量部に対し、(2)成分5〜500重量部、さらには10〜300重量部であることが望ましい。
【0069】
さらに、水性下塗材組成物は、(1)成分と(2)成分以外に、必要に応じ、その他の水溶性樹脂、水分散性樹脂等を混合することもできる。水溶性樹脂、水分散性樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、酢酸ビニル樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂、アクリル・酢酸ビニル樹脂、アクリル・ウレタン樹脂、アクリル・シリコン樹脂、シリコン変性アクリル樹脂、エチレン・酢酸ビニル・ベオバ樹脂、エチレン・酢酸ビニル樹脂等の樹脂溶液またはエマルション、スチレン−ブタジエンゴム、アクリルニトリル−ブタジエンゴム、メタクリル酸メチル−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム等の合成ゴムラテックス等を挙げることができる。
【0070】
また、水性下塗材組成物は、バインダー以外の成分として、発明の効果を阻害しない範囲で、必要に応じ通常用いられる公知の顔料、可塑剤、造膜助剤、防腐剤、防黴剤、消泡剤、粘性調整剤、沈降防止剤、たれ防止剤等を、単独あるいは併用して配合することができる。さらに、適宜水や溶剤を加えて粘度等を調整することもできる。
【0071】
顔料としては、酸化チタン、カーボンブラック、酸化鉄、アゾ系化合物、フタロシアニン系化合物等の着色顔料、炭酸カルシウム、クレー、カオリン、タルク、沈降性硫酸バリウム、炭酸バリウム等の体質顔料を使用することができる。
【0072】
溶剤としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ベンジルアルコール等のアルコール類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチロールエタン、グリセリン等の多価アルコール類、セロソルブ、ブチルセロソルブ、イソブチルセロソルブ、カルピトール、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のエ一テル類、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート等のエステル類等が使用可能である。このような溶剤のうち、水に対する溶解度が20重量%以上の親水性溶剤を用いると、基材や既存塗膜への浸透性を高めることができ好ましい。
【0073】
本発明の水性下塗材組成物は、例えば、モルタル、コンクリート、サイディングボード、押出成形板、スレート板、ケイ酸カルシウム板、ALC板、金属、木材、ガラス、陶磁器、合成樹脂等の基材、あるいはこのような基材上に形成された多種多様な既存塗膜等の下地に適用することができる。また、シーリング目地部を含む下地に対して、適用することもできる。
【0074】
既存塗膜としては、一般的に建築物の塗装に使用されるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、JIS K 5654「アクリル樹脂エナメル」、JIS K 5656「建築用ポリウレタン樹脂塗料」、JIS K 5658「建築用ふっ素樹脂塗料」、JIS K 5660「つや有り合成樹脂エマルションペイント」、JIS K 5663「合成樹脂エマルションペイント」、JIS K 5667「多彩模様塗料」、JIS K 5668「合成樹脂エマルション模様塗料」、JIS A 6909「建築用仕上塗材」、JIS A 6021「建築用塗膜防水材」等に規定される材料によって形成されたものが好適に使用できる。
【0075】
水性下塗材の塗装方法としては、特に限定されず公知の方法で塗装することができるが、例えば、刷毛塗り、スプレー塗装、ローラー塗装、ロールコーター、フローコーター等種々の方法により塗装することができる。
【0076】
水性下塗材の塗付量としては、特に限定されないが、通常、塗付量50〜500g/m程度、合成樹脂エマルションの固形分として5〜200g/m程度である。また、塗装回数は、通常1回であるが、必要に応じ、工程内間隔を0.5時間〜7日間程度とし、複数回塗付してもよい。
【0077】
また、水性下塗材を塗装し乾燥してから上塗材を塗装することもできるし、水性下塗材を塗装し未乾燥のまま上塗材を塗装し同時に乾燥することもできる。乾燥は、通常常温で行えばよいが、必要に応じ高温で行うこともできる。常温乾燥の場合、上塗材との塗装間隔時間は、標準状態(温度23℃、相対湿度50%雰囲気下)で、通常0.5時間〜7日間程度であるが、これ以上となってもよい。
【0078】
本発明の水性下塗材により形成された被膜は、多種多様な上塗材に対し優れた密着性を有している。上塗材としては、一般的に建築物の塗装に使用されるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、JIS K 5654「アクリル樹脂エナメル」、JIS K 5656「建築用ポリウレタン樹脂塗料」、JIS K 5658「建築用ふっ素樹脂塗料」、JIS K 5660「つや有り合成樹脂エマルションペイント」、JIS K 5663「合成樹脂エマルションペイント」、JIS K 5667「多彩模様塗料」、JIS K 5668「合成樹脂エマルション模様塗料」、JIS A 6909 「建築用仕上塗材」、JIS A 6021 「建築用塗膜防水材」等に規定されるものが好適に使用できる。特に弾性を有する上塗材に対しても優れた密着性を示す。
【0079】
上塗材の塗装方法としては、特に限定されず公知の方法で塗装することができるが、例えば、刷毛塗り、スプレー塗装、ローラー塗装、ロールコーター、フローコーター等種々の方法により塗装することができる。即ち、それぞれの上塗材に最適な塗装仕様で、通常の工程に基づいて、各上塗材を塗装すればよい。
【0080】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特徴を明確にする。
【0081】
(実施例1)
表1の合成例1に示す原料比率にて製造した合成樹脂エマルション(固形分、40重量%)50重量部、コア層が表1の合成例4に示す原料比率、シェル層が表1の合成例6に示す原料比率にて製造したコアシェル型合成樹脂エマルション(固形分、40重量%)50重量部、添加剤(造膜助剤、消泡剤、粘性調整剤)12重量部、水140重量部を表2の配合比率にて混合し、下塗材を製造した。製造した下塗材を用いて、各種試験を行った。
【0082】
【表1】

Figure 2004115678
【0083】
【表2】
Figure 2004115678
【0084】
【表3】
Figure 2004115678
【0085】
【表4】
Figure 2004115678
【0086】
(試験方法)
1.下塗材の貯蔵安定性試験
作製した下塗材を、容量300mlのカップに250ml入れ、50℃の恒温槽で14日間貯蔵後、粘度変化を確認した。評価は以下の通りである。結果は表3に示す。下塗材が本発明の規定範囲内であるため、貯蔵安定性に優れていた。◎:10%未満
○:粘度変化10%以上〜30%未満
△:粘度変化30%以上〜50%未満
×:粘度変化50%以上
【0087】
2.下地との密着性試験
下記に示す下地1〜4の上に、作製した直後の下塗材、50℃の恒温槽で14日間貯蔵後の下塗材をそれぞれ、塗付量150g/mで刷毛塗りし、温度23℃、相対湿度50%雰囲気下(以下、標準状態という)で24時間乾燥養生した後、上塗材(モノマー組成:メチルメタクリレート、スチレン、2−エチルヘキシルアクリレート、アクリル酸、アクリルアミドの合成樹脂エマルション(カルボキシル基含有単量体:2重量%、固形分:50%、Tg:20℃)を主成分とするつや有り合成樹脂エマルションペイント)を塗付量300g/mで吹付けし、標準状態で1日間乾燥養生させ、試験体を得た。作製した試験体をJIS K 5600−7−4に準じ、23±2℃の水中に18時間浸した後、直ちに−20±2℃に保った恒温槽に3時間冷却し、次に50±2℃に保った別の恒温槽で3時間加温した。この操作を10回繰り返した後、標準状態にて約24時間置いた試験体をJIS K 5600−5−6に準じ、碁盤目テープ法にて密着性を評価した。評価は以下の通りである。結果は表3に示す。下塗材が本発明の規定範囲内であるため、下地1〜4のいずれの下地に対しても優れた密着性を示した。
【0088】
◎:剥れた欠損部の面積が5%未満
○:剥れた欠損部の面積が5%以上15%未満
△:剥れた欠損部の面積が15%以上35%未満
×:剥れた欠損部の面積が35%以上
【0089】
なお下地としては、以下のものを使用した。
下地1:300×150×6mmのスレート板
下地2:300×150×6mmのケイ酸カルシウム板
下地3:300×150×6mmのスレート板の表面に、ミラクシーラーES(エスケー化研株式会社製)を塗付量150g/mで吹付け、2時間乾燥させた後、SKアクリルカラー(エスケー化研株式会社製、アクリル樹脂エナメル)を塗付量300g/mで吹付け、その後、1年間屋外暴露したもの
下地4:300×150×6mmのスレート板の表面に、EXシーラー(エスケー化研株式会社製)を塗付量150g/mで吹付け、2時間乾燥させた後、ニュートップレスクリーン(エスケー化研株式会社製、水性単層弾性塗材)を塗付量1800g/mでローラーで塗付し、その後、1年間屋外暴露したもの
【0090】
3.上塗材との密着性試験
300×150×6mmのスレート板の上に、作製した直後の下塗材、50℃の恒温槽で14日間貯蔵後の下塗材をそれぞれ、塗付量150g/mで刷毛塗りし、標準状態で、24時間乾燥させた後、その上に上塗材1〜4を塗付量300g/mで吹付けし、1日間乾燥させ、試験体を得た。作製した試験体をJIS K 5600−7−4に準じ、23±2℃の水中に18時間浸した後、直ちに−20±2℃に保った恒温槽に3時間冷却し、次に50±2℃に保った別の恒温槽で3時間加温した。この操作を10回繰り返した後、標準状態にて約24時間置いた試験体をJIS K 5600−5−6に準じ、碁盤目テープ法にて密着性を評価した。評価は以下の通りである。結果は表3に示す。下塗材及び上塗材が本発明の規定範囲内であるため、上塗材1〜4のいずれの上塗材に対しても優れた密着性を示した。
【0091】
◎:剥れた欠損部の面積が5%未満
○:剥れた欠損部の面積が5%以上15%未満
△:剥れた欠損部の面積が15%以上35%未満
×:剥れた欠損部の面積が35%以上
【0092】
なお上塗材としては、以下のものを使用した。
上塗材1:合成樹脂エマルション(モノマー組成:メチルメタクリレート、スチレン、2−エチルヘキシルアクリレート、メタクリル酸、アクリルアミド、固形分:50%、Tg:0℃)を主成分とするつや有り合成樹脂エマルションペイント
上塗材2:合成樹脂エマルション(モノマー組成:メチルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、メチルトリエトキシシラン、メタクリル酸、固形分:50%、Tg:30℃)を主成分とする合成樹脂エマルションペイント
上塗材3:合成樹脂(モノマー組成:メチルメタクリレート、スチレン、n−ブチルアクリレート、N−メチルアミノエチルメタクリレート、固形分:50%、Tg:0℃)を主成分とするアクリル樹脂エナメル
上塗材4:合成樹脂エマルション(モノマー組成:メチルメタクリレート、スチレン、メタクリル酸、n−ブチルアクリレート、アクリルアミド、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、固形分:50%、Tg:30℃)を主成分とする合成樹脂エマルションペイント
【0093】
(実施例2〜13)
表1の原料配合、表2に塗料配合以外は、実施例1と同様の方法で、下塗材を作製した。作製した下塗材を用いて、各種試験を行った。結果は表3、表4に示す。下塗材が本発明に規定範囲内であるため、貯蔵安定性に優れていた。また、下地1〜4及び上塗材1〜4との密着性にも優れていた。
【0094】
(比較例1〜7)
表1の原料配合、表2の塗料配合以外は、実施例1と同様の方法で、下塗材を作製した。作製した下塗材を用いて、各種試験を行った。結果は表4に示す。下塗材が本発明に規定範囲外であるため、貯蔵安定性、下地1〜4及び上塗材1〜4との密着性に一部劣る結果がみられた。
【0095】
【発明の効果】
本発明の水性下塗材組成物は、貯蔵安定性に優れ、あらゆる基材、既存塗膜等の下地に対する初期密着性、貯蔵後の密着性に優れている。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
TECHNICAL FIELD The present invention relates to an aqueous primer composition.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art In a building or a civil engineering structure, a method of applying various types of overcoating materials for the purpose of dressing and protecting the surface has been performed. In these coating finishes, before coating the topcoat material, homogenize the surface of the base, seal the alkali components, prevent the penetration of moisture and carbon dioxide gas into the base material (prevent neutralization), For the purpose of improving the adhesion between the film and the overcoat material, an undercoat material generally called a sealer, a primer, a surfacer or the like is applied. As the undercoat material, various types of solvent-based and water-based undercoat materials are provided, and the applicability to both the undercoat and the topcoat material is determined, and from a large number of undercoat materials, the optimal one is appropriately selected and used. ing.
[0003]
On the other hand, in recent years, there are a wide variety of types of base materials and existing coating films used as foundations to be applied, and surface conditions have also been diversified. As for the topcoat material, design properties such as color tone, gloss, and pattern, and physical and chemical functionalities are pursued, and the types thereof are diversified similarly to the surface to be coated. Along with this, the selection of the undercoat material has become complicated, and the risk of causing coating film defects due to the use of an inappropriate undercoat material has increased. Therefore, as for the performance of the undercoating material, at the time of new construction, renovation and renovation, it is required to have wide applicability regardless of the type of base material or existing coating film, and the type of overcoating material, surface condition. I have.
[0004]
Examples of the undercoat material capable of solving such various problems include a vinyl chloride resin-based and chlorinated polyolefin-based undercoat material. Such a chlorine-based undercoat material is widely used because it has excellent adhesion to a wide range of substrates and existing coating films.
[0005]
However, in recent years, the use of chlorine-based undercoating materials is being restricted due to environmental protection and the like, and furthermore, conversion from solvent-based to aqueous-based ones is progressing due to problems of environmental hygiene and work safety. Therefore, recently, a non-chlorine-based water-based undercoating material having excellent adhesion has been desired.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
An example of such an aqueous undercoat material is an epoxy-based aqueous undercoat material. As an epoxy-based water-based primer, for example,
An aqueous resin containing an epoxy group-containing polymerizable monomer and a carboxyl group-containing polymerizable monomer is described (see Patent Document 1).
Further, a core-shell type emulsion containing an epoxy group in the core layer and a carboxyl group in the shell layer is described (see Patent Document 2).
[0007]
[Patent Document 1]
JP-A-62-260870 (Claims)
[Patent Document 2]
JP-A-5-105799 (Claims)
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
Patent Document 1 obtains excellent adhesion by utilizing a crosslinking reaction between an epoxy group and a carboxyl group. However, simply mixing and polymerizing both monomers causes a problem in that the viscosity increases during storage due to the high reactivity of the epoxy group and the carboxyl group, and furthermore, the adhesion decreases. Problem had arisen.
[0009]
In order to ensure storage stability and adhesion, Patent Document 2 proposes a core-shell emulsion containing an epoxy group in a core layer and a carboxyl group in a shell layer. However, in order to ensure storage stability, the amount of epoxy groups in the core layer must be reduced and the reaction with carboxyl groups must be controlled. However, if the amount of the epoxy group is reduced, there is a problem that the reaction with the carboxyl group is not sufficient and the adhesion is inferior, and an excellent aqueous base coating material having both storage stability and adhesion is desired. .
[0010]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve these problems, the present inventors have conducted intensive studies, and as a result, a specific synthetic resin emulsion containing an epoxy group, a core layer containing an epoxy group, and a shell layer containing a functional group capable of reacting with the epoxy group. By mixing a specific core-shell type synthetic resin emulsion consisting of at a specific ratio, excellent storage stability, a base material, an aqueous undercoating material composition having excellent adhesion to an existing coating film and an overcoating material, and the present invention, It was completed.
[0011]
That is, the present invention
1. (1) a synthetic resin emulsion containing an epoxy group;
(2) a core-shell type synthetic resin emulsion containing an epoxy group in the core layer and a functional group capable of reacting with the epoxy group in the shell layer as a main component;
0 <[(2) mol% of epoxy group contained in core component] / [mol% of epoxy group contained in component (1)] <1, and
0 <[(2) mol number of functional group capable of reacting with epoxy group contained in shell component] / [[mol number of epoxy group contained in component (1) and (2) core component]> 1 Aqueous primer composition characterized
2. (1) An epoxy group-containing monomer accounts for 2.5 to 30% by weight of a monomer component constituting the component. Aqueous primer material composition according to
3. (2) Among the monomer components constituting the core layer of the component, the epoxy group-containing monomer is 0.2 to 20% by weight. Or 2. Aqueous primer material composition according to
4. (2) 0.5 to 5% by weight of a monomer containing a functional group capable of reacting with an epoxy group among monomer components constituting the shell layer of the component. From 3. Aqueous primer material composition according to any of
It is.
[0012]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail along with its embodiments.
[0013]
The present invention relates to (1) a synthetic resin emulsion containing an epoxy group (hereinafter, also referred to as “(1) component”) and (2) a core layer (hereinafter, also referred to as “(2) core component”). A core-shell type synthetic resin emulsion containing an epoxy group and containing a functional group capable of reacting with an epoxy group in a shell layer (hereinafter also referred to as “(2) shell component”) (hereinafter also referred to as “(2) component”). .) As a main component, and 0 <[(2) mol% of epoxy group contained in core component] / [mol% of epoxy group contained in component (1)] <1 and 0 <[(2) shell component Wherein the number of moles of the functional group capable of reacting with the epoxy group contained in the composition [1] / [the number of moles of the epoxy group contained in the component (1) and the component (2)] <1. It is.
[0014]
According to the present invention, since both the component (1) and the component (2) are emulsion-type (water-dispersion type) during storage, the epoxy group and the functional group capable of reacting with the epoxy group can be compared with a water-soluble resin or the like. Since the contact of the groups is suppressed and the reaction between the functional groups of both components can be suppressed, an aqueous undercoat material composition having excellent storage stability can be obtained.
[0015]
Further, when the film formation is started, the functional groups of both components are easily brought into contact with each other, and the cohesive force due to the crosslinking of the epoxy group contained in the component (1) and the functional group capable of reacting with the epoxy group contained in the shell component, (2) Excellent initial adhesion and excellent storage after storage due to the cohesive force due to the crosslinking of the epoxy group contained in the core component and the functional group capable of reacting with the epoxy group of the (2) shell component, and the polarity of the epoxy group. Adhesion can be exhibited.
[0016]
In the present invention, the binder component is mainly composed of the components (1) and (2), and the epoxy group contained in the component (1) is more than the epoxy group contained in the component (2). Specifically, 0 <[(2) mol% of epoxy group contained in core component] / [mol% of epoxy group contained in component (1)] <1, more preferably 0.01 ≦ [(2) mol% of epoxy group contained in core component] / [mol% of epoxy group contained in component (1)] ≦ 0.8.
[0017]
With such a ratio, it is possible to obtain an aqueous undercoating material having excellent storage stability, initial adhesion, and adhesion after storage.
[0018]
When the ratio is 0, that is, when the epoxy group is not contained in the component (2), the cohesive force due to the crosslinking between the epoxy group contained in the shell component and the reactive group cannot be expected. , Tend to have poor adhesion.
When the ratio is 1 or more, that is, when (2) the epoxy group contained in the core component is larger than the epoxy group contained in the component (1), (2) a functional group capable of reacting with the epoxy group contained in the shell component. It tends to react with the epoxy group, making it difficult to react with the epoxy group contained in the component (1), and tends to be inferior in adhesion.
[0019]
In addition, the epoxy group mol% contained in the component (1) means
[[Mol of epoxy group present in all monomer components constituting component (1) -mol of functional group capable of reacting with epoxy group present in all monomer components constituting component (1)] Number] / mol number of all monomer components constituting component (1)] × 100
That is.
Also, (2) the epoxy group mol% contained in the core component is
[[(2) mol number of epoxy group present in all monomer components constituting core component− (2) functional group capable of reacting with epoxy group present in all monomer components constituting core component] Mole number] / (mol number of all monomer components constituting component (2)] × 100.
[0020]
Further, it is essential that the amount of the epoxy group contained in the (1) component and the (2) core component is larger than the amount of the functional group capable of reacting with the epoxy group contained in the (2) shell component. 0 <[(2) mol number of functional group capable of reacting with epoxy group contained in shell component] / [mol number of epoxy group contained in (1) component and (2) core component] <1, More preferably, 0.01 ≦ [(2) mol number of functional group capable of reacting with epoxy group contained in shell component] / [mol number of epoxy group contained in (1) component and (2) core component] ≦ 0.8.
[0021]
With such a ratio, in addition to the crosslinking between the epoxy group and the functional group capable of reacting with the epoxy group, excellent adhesion can be obtained even when the base and the topcoat material are in any form due to the polarity of the remaining epoxy group. A coating film having properties can be formed.
[0022]
When the ratio is 0, that is, when (2) the shell component has no functional group capable of reacting with the epoxy group, the epoxy group contained in the component (1) and the epoxy group contained in the core component (2) No cohesive force can be expected due to cross-linking with, and the adhesiveness tends to be poor.
When the ratio is 1 or more, that is, when (2) the number of functional groups capable of reacting with the epoxy group contained in the shell component is larger than the number of epoxy groups contained in the (1) component and (2) the core component, (1) )), And easily reacts with the epoxy group contained in the core component (2), resulting in poor adhesion and storage stability.
[0023]
The (2) mol number of the functional group capable of reacting with the epoxy group contained in the shell component is as follows.
(2) mol number of functional groups capable of reacting with epoxy groups present in all monomer components constituting the shell component-(2) mol number of epoxy groups present in all monomer components constituting the shell component number,
That is.
In addition, the term “mol number of epoxy group contained in the component (1) and the component (2)” means the number of moles of the epoxy group present in all monomer components constituting the component (1) and the component (2). -(1) component and (2) mol number of a functional group capable of reacting with an epoxy group present in all monomer components constituting the core component,
That is.
[0024]
[(1) component]
The component (1) is not particularly limited as long as it contains an epoxy group, and can be used. Examples of the method of introducing an epoxy group include a method of polymerizing an epoxy group-containing monomer or copolymerizing it with another monomer, and a method of subjecting a synthetic resin emulsion to some treatment to introduce an epoxy group.
[0025]
In the present invention, the epoxy group-containing monomer is preferably 2.5 to 30% by weight (preferably 5 to 25% by weight) among the monomer components constituting the component (1). When the epoxy group-containing monomer is within such a range, a coating film having excellent adhesion can be formed on any base material, a base material such as an existing coating film, and a topcoat material.
[0026]
Examples of the epoxy group-containing monomer include glycidyl (meth) acrylate, diglycidyl fumarate, 3,4-epoxycyclohexyl (meth) acrylate, 3,4-epoxyvinylcyclohexane, allyl glycidyl ether, and ε-caprolactone-modified glycidyl. Examples thereof include (meth) acrylate and β-methylglycidyl (meth) acrylate, and one or more of these may be used in combination.
[0027]
The component (1) desirably does not contain, or contains very little, a monomer capable of reacting with an epoxy group as a monomer component in order to ensure storage stability.
[0028]
The monomer capable of reacting with the epoxy group is 0 to 1.0% by weight (preferably 0 to 0.5% by weight, more preferably 0 to 0.1% by weight) based on all monomers of the component (1). % By weight, most preferably 0% by weight). When the amount is 0 to 1.0% by weight, deactivation of the epoxy group is suppressed during polymerization and during storage, and an undercoat material having excellent storage stability and initial adhesion can be obtained, and adhesion after storage can be obtained. An undercoating material having excellent properties can be obtained. When the amount of the monomer capable of reacting with the epoxy group is more than 1.0% by weight, the monomer easily reacts with the epoxy group during polymerization and during storage, and tends to be inferior in adhesion, storage stability and polymerization stability.
[0029]
Examples of monomers capable of reacting with the epoxy group include carboxyl group-containing monomers such as (meth) acrylic acid, crotonic acid, maleic acid, itaconic acid, fumaric acid, isocrotonic acid, salicylic acid, and cinnamic acid; Primary amino group-containing monomers such as methyl (meth) acrylate, aminoethyl (meth) acrylate, aminopropyl (meth) acrylate, aminobutyl (meth) acrylate, butylvinylbenzylamine, vinylphenylamine, and p-aminostyrene A secondary amino group-containing monomer such as N-methylaminoethyl (meth) acrylate or Nt-butylaminoethyl (meth) acrylate; hydroxypropyl (meth) acrylate, ethylene glycol mono (meth) acrylate, glycerol mono Contains primary hydroxyl group such as (meth) acrylate Monomer; N- methylol - Le (meth) methylol group-containing monomers such as acrylamide, and the like.
[0030]
Other monomers include, for example, maleic amide, (meth) acrylamide, N-monoalkyl (meth) acrylamide, N-isobutoxymethylacrylamide, diacetone acrylamide, N, N-dialkyl (meth) acrylamide, 2 Amide group-containing monomers such as-(dimethylamino) ethyl (methacrylate), N- [3- (dimethylamino) propyl] (meth) acrylamide and vinylamide; N, N-dimethylaminoethyl (meth) acrylate; N-dimethylaminopropyl (meth) acrylate, N, N-diethylaminoethyl (meth) acrylate, N, N-dimethylaminopropyl (meth) acrylate, N, N-diethylaminopropyl (meth) acrylate, N- [2- ( (Meth) acryloyloxyethyl) Peridine, N- [2- (meth) acryloyloxyethyl] pyrrolidine, N- [2- (meth) acryloyloxyethyl] morpholine, 4- [N, N-dimethylamino] styrene, 4- [N, N-diethylamino ] Tertiary amino group-containing monomers such as styrene, 2-vinylpyridine and 4-vinylpyridine; 2-hydroxyethyl (meth) acrylate, 2-hydroxymethyl (meth) acrylate, 2-hydroxypropyl (meth) acrylate and the like A secondary hydroxyl group-containing monomer; a hydrophilic monomer such as an alkoxysilyl group-containing monomer such as trimethoxysilylpropyl (meth) acrylate and triethoxysilylpropyl (meth) acrylate;
[0031]
Methyl (meth) acrylate, ethyl (meth) acrylate, n-propyl (meth) acrylate, isopropyl (meth) acrylate, n-butyl (meth) acrylate, t-butyl (meth) acrylate, isobutyl (meth) acrylate, sec- Butyl (meth) acrylate, octyl (meth) acrylate, stearyl (meth) acrylate, trifluoroethyl (meth) acrylate, n-amyl (meth) acrylate, isoamyl (meth) acrylate, n-hexyl (meth) acrylate, 2- Ethylhexyl (meth) acrylate, oxytyl (meth) acrylate, decyl (meth) acrylate, dodecyl (meth) acrylate, dodecenyl (meth) acrylate, otatadecyl (meth) acrylate, cyclohexyl ( (T) acrylate, 4-tert-butylcyclohexyl (meth) acrylate, phenyl (meth) acrylate, isobornyl (meth) acrylate, benzyl (meth) acrylate, 2-phenylethyl (meth) acrylate, 2-methoxyethyl (meth) acrylate (Meth) acrylate monomers such as styrene, 4-methoxybutyl (meth) acrylate; aromatic vinyls such as styrene, 2-methylstyrene, vinyltoluene, t-butylstyrene, vinylanisole, vinylnaphthalene and divinylbenzene Vinylidene halide monomers such as vinylidene fluoride; nitrile group-containing monomers such as acrylonitrile and methacrylonitrile; ethylene, propylene, isoprene, butadiene, vinyl ether, vinyl ketone, and silicon Hydrophobic monomers such as Nmakuroma. Among these, may be used in combination one or two or more.
[0032]
In the component (1), by containing the amide group-containing monomer and the secondary hydroxyl group-containing monomer as described above, the synthetic resin emulsion of the component (1) is further stabilized, and steric hindrance and the like ( A reaction between an epoxy group contained in the component (1) and a functional group capable of reacting with an epoxy group contained in the component (2) described later is sufficiently suppressed, and a primer material excellent in storage stability and adhesion after storage is obtained. Obtainable.
[0033]
The component (1) contains a hydrophobic monomer as described above, so that the epoxy group contained in the component (1) and the epoxy group contained in the shell component (2) can react with the epoxy group contained during storage. It is possible to obtain an undercoating material which can suppress the contact of the group, suppress the reaction, and have excellent storage stability and adhesion after storage.
[0034]
The method for producing the synthetic resin emulsion is not particularly limited and can be produced by a known method. For example, it can be produced by emulsion polymerization, suspension polymerization, dispersion polymerization, solution polymerization, oxidation-reduction polymerization or the like in an aqueous medium or hydrophilic medium, and if necessary, it can be produced by multi-stage polymerization. Further, it can also be produced by dispersing in an aqueous medium or a hydrophilic medium after polymerization. At this time, if necessary, an initiator, an emulsifier, a dispersant, a chain transfer agent, a buffer and the like, or other additives can be appropriately added.
[0035]
The initiator is not particularly limited, and known initiators can be used, for example, persulfates such as hydrogen peroxide, ammonium persulfate and potassium persulfate; azobisisobutyronitrile and its hydrochloride; cumene Organic peroxides such as hydroperoxide and t-butyl hydroperoxide: these persulfates or peroxides, metal ions such as iron ions, sodium sulfoxylate, formaldehyde, sodium pyrosulfite, L-ascorbic acid And redox initiators in combination with a reducing agent. The amount of these used is not particularly limited, but may be about 0.1 to 5 parts by weight based on 100 parts by weight of the monomer mixture.
[0036]
The emulsifier is not particularly limited, and known emulsifiers can be used.For example, sodium dodecylbenzenesulfonate, sodium lauryl sulfate, sodium alkyldiphenyletherdisulfonate, sodium alkylnaphthalenesulfonate, sodium dioctyl sulfosuccinate, poly Anionic emulsifiers such as sodium oxyethylene alkyl ether sulfate and sodium polyoxyethylene alkyl phenyl ether sulfate: polyoxyethylene lauryl ether, polyoxyethylene oleyl ether, polyoxyethylene octyl phenyl ether, polyoxyethylene nonyl phenyl ether, oxyethylene. Nonionic emulsifiers such as oxypropylene block copolymers; lauryl trimethyl ammonium chloride, Allyl trimethyl ammonium chlorite, cationic emulsifiers such as trimethyl octadecyl ammonium chlorite and the like. It is preferable to use a reactive emulsifier having an ethylenically unsaturated double bond, since the water resistance and the like of the film can be improved. The amount of the emulsifier used is not particularly limited, but may be about 0.01 to 20 parts by weight based on 100 parts by weight of the monomer mixture.
[0037]
The average particle size of the synthetic resin emulsion may be about 30 to 300 nm, preferably about 50 to 200 nm, but is not particularly limited.
[0038]
The glass transition temperature of the synthetic resin emulsion is from -10 to 40C, preferably from 0 to 35C, and more preferably from 5 to 30C. When the glass transition temperature is lower than −10 ° C., the adhesiveness is poor, and the hard topcoat material tends to not follow. If it is higher than 40 ° C., the adhesiveness is poor, and there is a tendency that it does not follow an elastic substrate.
[0039]
The glass transition temperature is a value calculated from the formula of Fox (FOX). For example, in a two-component system composed of the monomer (1) and the monomer (2), when the glass transition points Tg (1) and Tg (2) of the respective homopolymers are known, the monomers (1) and ( The glass transition point Tg of the copolymer composed of two components 2) can be obtained as a calculated value by the following formula (two components) of Fox (FOX).
1 / Tg = W (1) / Tg (1) + W (2) / Tg (2) (however, W (1) + W (2) = 1)
W (1): weight fraction of monomer (1), W (2): weight fraction of monomer (2), Tg (1): Tg value (unit: K), Tg of homopolymer of monomer (1) (2): Tg value of homopolymer of monomer (2) (unit: K)
The Tg value of the polymer in the present invention is calculated by a generalization of the above equation for a multi-component system.
[0040]
[(2) component]
The component (2) is a core-shell type synthetic resin emulsion containing an epoxy group in the core layer and a functional group capable of reacting with the epoxy group in the shell layer.
By having such a core-shell structure, contact between epoxy groups and functional groups capable of reacting with epoxy groups during storage is suppressed, and storage stability is excellent, and functionalities capable of reacting with epoxy groups and epoxy groups during film formation are provided. By the reaction with the group, an aqueous undercoat material composition having more excellent adhesion can be obtained.
[0041]
Note that the component (2) is not limited to the two-layer structure of the core layer and the shell layer, and may have a three-layer structure or a multilayer structure of more layers. In this case, it is sufficient that the outermost layer (shell layer) of the particle contains a functional group capable of reacting with an epoxy group, and at least one or more of the inner layer (core layer) of the particle contains an epoxy group.
[0042]
[(2) Core component]
(2) The monomer component of the core component is not particularly limited as long as it contains an epoxy group, and can be used. Examples of the method of introducing an epoxy group include a method of polymerizing an epoxy group-containing monomer or copolymerizing it with another monomer, and a method of subjecting a synthetic resin emulsion to some treatment to introduce an epoxy group.
[0043]
In the present invention, (2) the epoxy group-containing monomer is preferably 0.2 to 20% by weight (preferably 0.5 to 15% by weight) among the monomer components constituting the core component. . When the amount of the epoxy group-containing monomer is less than 0.2% by weight, the reaction between the epoxy group and the functional group capable of reacting with the epoxy group tends to be insufficient and the adhesion tends to be inferior. An epoxy group and a functional group capable of reacting with the epoxy group tend to react easily and have poor storage stability.
[0044]
Examples of the epoxy group-containing monomer include those described above.
[0045]
(2) In the core component, it is desirable that the monomer component does not contain a monomer that can react with an epoxy group or that the monomer component contains an extremely small amount of monomer. An undercoat material having excellent stability can be obtained, and an undercoat material having suppressed adhesion of epoxy groups and having excellent adhesion after storage can be obtained.
[0046]
The monomer capable of reacting with the epoxy group is present in an amount of 0 to 1.0% by weight (preferably 0 to 0.2% by weight, more preferably 0 to 0. 1% by weight, more preferably 0 to 0.01% by weight, and most preferably 0% by weight. By being 0 to 1.0% by weight, it is possible to suppress the deactivation of the epoxy group during polymerization and during storage, suppress the reaction of the epoxy group during storage, and obtain an undercoat material having excellent storage stability. And an undercoat material having excellent adhesion after storage can be obtained. When the amount of the monomer capable of reacting with the epoxy group is more than 1.0% by weight, the monomer tends to react with the epoxy group during polymerization and during storage, and the polymerization stability and storage stability tend to be poor.
[0047]
Examples of the monomer capable of reacting with the epoxy group include a carboxyl group-containing monomer, a primary amino group-containing monomer, a secondary amino group-containing monomer, and a primary hydroxyl group-containing monomer as described above. And methylol group-containing monomers.
[0048]
(2) As the other monomer in the core component, as described above, an amide group-containing monomer, a tertiary amino group-containing monomer, a secondary hydroxyl group-containing monomer, and an alkoxysilyl group-containing monomer Monomer, (meth) acrylate monomer, aromatic vinyl monomer, vinylidene halide monomer, nitrile group-containing monomer, ethylene, propylene, isoprene, butadiene And hydrophobic monomers such as vinyl ether, vinyl ketone and silicone macromer. Among them, one or more of these may be used in combination.
[0049]
By containing the hydrophobic monomer, the contact between the monomer capable of reacting with the epoxy group contained in the (2) core component and the epoxy group contained in the (2) shell component during storage is suppressed, thereby suppressing the reaction. Thus, an undercoat material having excellent storage stability can be obtained, and an undercoat material having suppressed adhesion of epoxy groups and having excellent adhesion after storage can be obtained.
[0050]
[(2) Shell component]
(2) The monomer component of the shell component is not particularly limited as long as it contains a functional group capable of reacting with an epoxy group. As a method of introducing a functional group capable of reacting with an epoxy group, a method of polymerizing a monomer containing a functional group capable of reacting with an epoxy group or copolymerizing the monomer with another monomer, or applying some treatment to a synthetic resin emulsion. And a method of introducing a functional group capable of reacting with the applied epoxy group.
[0051]
In the present invention, 0.5 to 5% by weight (preferably 0.6 to 4%) of a monomer having a functional group capable of reacting with an epoxy group among the monomer components constituting the shell component (2). % By weight). When the monomer containing a functional group capable of reacting with the epoxy group is within such a range, a coating film having excellent adhesion to any base material, a base material such as an existing coating film, and a top coating material is formed. can do. If the amount is less than 0.5% by weight, the reaction between the epoxy group and the functional group capable of reacting with the epoxy group tends to be insufficient, resulting in poor adhesion. If the amount is more than 5% by weight, the functional group capable of reacting with the epoxy group and the epoxy group is present. The groups tend to react easily, resulting in poor storage stability and poor adhesion after storage.
[0052]
Examples of the monomer containing a functional group capable of reacting with an epoxy group include carboxyl group-containing monomers such as (meth) acrylic acid, crotonic acid, maleic acid, itaconic acid, fumaric acid, isocrotonic acid, salicylic acid, and cinnamic acid. Monomers; primary amino group-containing monomers such as aminomethyl acrylate, aminoethyl acrylate, aminopropyl (meth) acrylate, amino-n-butyl (meth) acrylate, butylvinylbenzylamine, vinylphenylamine, and p-aminostyrene. Monomers; secondary amino group-containing monomers such as N-methylaminoethyl (meth) acrylate and Nt-butylaminoethyl (meth) acrylate; hydroxypropyl (meth) acrylate, ethylene glycol mono (meth) acrylate, Primary water such as glycerol mono (meth) acrylate Group-containing monomer, N- methylol - Le (meth) methylol group-containing monomers such as acrylamide, and the like, among these, may be used in combination one or two or more. In the present invention, a carboxyl group-containing monomer is particularly preferable.
[0053]
(2) In the shell component, it is desirable that the monomer component does not contain, or contains a very small amount of, a monomer that can react with a functional group that can react with an epoxy group. It is possible to suppress the reaction of possible functional groups and obtain an undercoating material with excellent storage stability, suppress the deactivation of functional groups capable of reacting with epoxy groups, and have excellent adhesion after storage. An undercoat material can be obtained.
[0054]
The monomer capable of reacting with the functional group capable of reacting with the epoxy group is 0 to 1.0% by weight (preferably 0 to 0.5% by weight, and It is preferably 0 to 0.1% by weight, more preferably 0 to 0.05% by weight, and most preferably 0% by weight. When the amount of the monomer capable of reacting with the functional group capable of reacting with the epoxy group is 0 to 1.0% by weight, deactivation of the functional group capable of reacting with the epoxy group during polymerization and during storage is suppressed, and the storage is performed. It is possible to suppress the reaction between the epoxy group and the functional group capable of reacting with the epoxy group in the product, and to obtain an undercoat material with excellent storage stability and an excellent undercoat material with excellent adhesion after storage. Can be. When the amount of the monomer capable of reacting with the functional group capable of reacting with the epoxy group is more than 1.0% by weight, the functional group capable of reacting with the epoxy group is liable to react with the functional group capable of reacting with the epoxy group during polymerization and storage. It tends to be inferior in stability and adhesion after storage.
[0055]
When the functional group capable of reacting with the epoxy group is a carboxyl group, examples of the monomer capable of reacting with the functional group capable of reacting with the epoxy group include glycidyl (meth) acrylate, diglycidyl fumarate, and 3,4. An epoxy group-containing monomer such as epoxycyclohexyl (meth) acrylate, 3,4-epoxyvinylcyclohexane, allyl glycidyl ether, ε-caprolactone-modified glycidyl (meth) acrylate, β-methylglycidyl (meth) acrylate; aminomethyl acrylate , Aminoethyl acrylate, aminopropyl (meth) acrylate, amino-n-butyl (meth) acrylate, butylvinylbenzylamine, vinylphenylamine, primary amino group-containing monomers such as p-aminostyrene; N-methylamino Ethyl (meth) Monomers containing a secondary amino group such as acrylate and Nt-butylaminoethyl (meth) acrylate; monomers containing a methylol group such as N-methylol (meth) acrylamide; vinyloxazoline, 2-propenyl 2- Oxazoline group-containing monomers such as oxazoline are exemplified.
[0056]
When the functional group capable of reacting with the epoxy group is a primary amino group, for example, glycidyl (meth) acrylate, diglycidyl fumarate, 3,4-epoxycyclohexyl (meth) acrylate, 3,4-epoxyvinylcyclohexane, Epoxy group-containing monomers such as allyl glycidyl ether, ε-caprolactone-modified glycidyl (meth) acrylate, β-methyl glycidyl (meth) acrylate; (meth) acrylic acid, crotonic acid, maleic acid, itaconic acid, fumaric acid, isocrotone Examples include carboxyl group-containing monomers such as acids, salicylic acids, and cinnamic acids.
[0057]
When the functional group capable of reacting with the epoxy group is a secondary amino group, for example, glycidyl (meth) acrylate, diglycidyl fumarate, 3,4-epoxycyclohexyl (meth) acrylate, 3,4-epoxyvinylcyclohexane, Epoxy group-containing monomers such as allyl glycidyl ether, ε-caprolactone-modified glycidyl (meth) acrylate, β-methyl glycidyl (meth) acrylate; (meth) acrylic acid, crotonic acid, maleic acid, itaconic acid, fumaric acid, isocrotone Examples include carboxyl group-containing monomers such as acids, salicylic acids, and cinnamic acids.
[0058]
When the functional group capable of reacting with the epoxy group is a primary hydroxyl group, for example, glycidyl (meth) acrylate, diglycidyl fumarate, 3,4-epoxycyclohexyl (meth) acrylate, 3,4-epoxyvinylcyclohexane, allyl Epoxy group-containing monomers such as glycidyl ether, ε-caprolactone-modified glycidyl (meth) acrylate and β-methylglycidyl (meth) acrylate; and methylol group-containing monomers such as N-methylol (meth) acrylamide. Can be
[0059]
When the functional group capable of reacting with the epoxy group is a methylol group, glycidyl (meth) acrylate, diglycidyl fumarate, 3,4-epoxycyclohexyl (meth) acrylate, 3,4-epoxyvinylcyclohexane, allyl glycidyl ether, Epoxy group-containing monomers such as ε-caprolactone-modified glycidyl (meth) acrylate and β-methylglycidyl (meth) acrylate; (meth) acrylic acid, crotonic acid, maleic acid, itaconic acid, fumaric acid, isocrotonic acid, and salicylic acid And carboxyl group-containing monomers such as cinnamic acid; primary hydroxyl group-containing monomers such as hydroxypropyl (meth) acrylate, ethylene glycol mono (meth) acrylate, and glycerol mono (meth) acrylate; ) Acrylamide , N-monoalkyl (meth) acrylamide, N-isobutoxymethylacrylamide, diacetone acrylamide, N, N-dialkyl (meth) acrylamide, 2- (dimethylamino) ethyl (methacrylate), N- [3- (dimethylamino) ) Propyl] (meth) acrylamide, amide group-containing monomers such as vinylamide, and the like.
[0060]
Other monomers include hydrophilic monomers such as amide group-containing monomers, tertiary amino group-containing monomers, secondary hydroxyl group-containing monomers, and alkoxysilyl group-containing monomers as described above. Body, (meth) acrylate monomer, aromatic vinyl monomer, vinylidene halide monomer, nitrile group-containing monomer, ethylene, propylene, isoprene, butadiene, vinyl ether, vinyl ketone, silicone macromer And the like, and one or more of these may be used in combination.
[0061]
In the component (2), the core-shell type synthetic resin emulsion of the component (2) is further stabilized by containing an amide group-containing monomer and a secondary hydroxyl group-containing monomer, and (2) due to steric hindrance and the like. A reaction between a functional group capable of reacting with an epoxy group contained in a component and an epoxy group contained in a component (1) is sufficiently suppressed to obtain an undercoat material composition excellent in storage stability and adhesion after storage. Can be.
[0062]
In addition, by containing the hydrophobic monomer, it is possible to react with the epoxy group contained in the component (1) and the epoxy group contained in the component (2) and the epoxy group contained in the component (2) during storage. In addition to suppressing the contact of functional groups, it is possible to obtain an undercoat material with excellent storage stability that can suppress the reaction and suppress the deactivation of the functional groups that can react with the epoxy group, and improve the adhesion after storage. Also an excellent undercoat material can be obtained.
[0063]
The method for producing the core-shell type synthetic resin emulsion of the component (2) is not particularly limited and can be produced by a known method. For example, it may be usually produced by multi-stage polymerization using emulsion polymerization, suspension polymerization, dispersion polymerization, solution polymerization, oxidation-reduction polymerization or the like in an aqueous medium or hydrophilic medium. Further, after polymerization, it can be produced by dispersing in an aqueous medium or a hydrophilic medium. At this time, if necessary, an initiator, an emulsifier, a dispersant, a chain transfer agent, a buffer and the like, or other additives can be appropriately added.
[0064]
As the initiator and the emulsifier, those described above may be used.
[0065]
The weight ratio of (2) the core component to the (2) shell component is not particularly limited, but may be about 5:95 to 95: 5.
[0066]
The average particle diameter of the core-shell type synthetic resin emulsion of the component (2) may be about 30 to 500 nm, preferably about 50 to 300 nm, but is not particularly limited.
[0067]
The glass transition temperature of the core-shell type synthetic resin emulsion of the component (2) may be -20 to 50 ° C for the core layer and -30 to 40 ° C for the shell layer, but is not particularly limited.
[0068]
The aqueous undercoat material composition of the present invention comprises, as binder components, components (1) and (2) as main components. The mixing ratio is preferably 5 to 500 parts by weight, more preferably 10 to 300 parts by weight, of component (2) with respect to 100 parts by weight of component (1).
[0069]
Further, in addition to the components (1) and (2), the water-based undercoating material composition may further contain other water-soluble resins, water-dispersible resins, and the like, if necessary. Examples of the water-soluble resin and the water-dispersible resin include acrylic resin, urethane resin, epoxy resin, vinyl acetate resin, silicone resin, fluorine resin, acrylic vinyl acetate resin, acrylic urethane resin, acrylic silicone resin, and silicone modified. Acrylic resin, ethylene-vinyl acetate-veova resin, resin solution such as ethylene-vinyl acetate resin or emulsion, styrene-butadiene rubber, acrylonitrile-butadiene rubber, methyl methacrylate-butadiene rubber, synthetic rubber latex such as butadiene rubber, etc. Can be mentioned.
[0070]
In addition, the aqueous undercoating material composition may contain, as a component other than the binder, known pigments, plasticizers, film-forming auxiliaries, preservatives, antifungal agents, and the like, which are commonly used as necessary, as long as the effects of the invention are not impaired. A foaming agent, a viscosity modifier, an anti-settling agent, an anti-sagging agent, and the like can be used alone or in combination. Further, the viscosity and the like can be adjusted by appropriately adding water and a solvent.
[0071]
As pigments, coloring pigments such as titanium oxide, carbon black, iron oxide, azo-based compounds, phthalocyanine-based compounds, and the like, extenders such as calcium carbonate, clay, kaolin, talc, precipitated barium sulfate, and barium carbonate may be used. it can.
[0072]
Examples of the solvent include alcohols such as methanol, ethanol, propanol, isopropyl alcohol, and benzyl alcohol; polyhydric alcohols such as ethylene glycol, diethylene glycol, propylene glycol, dipropylene glycol, trimethylolethane, and glycerin; cellosolve, butyl cellosolve, and isobutyl cellosolve. , Ethers such as carbitol, methyl carbitol, butyl carbitol, propylene glycol monomethyl ether, and esters such as 2,2,4-trimethyl-1,3-pentanediol monoisobutyrate can be used. . Among these solvents, the use of a hydrophilic solvent having a solubility in water of 20% by weight or more is preferable because the permeability to the substrate and the existing coating film can be increased.
[0073]
The aqueous undercoat material composition of the present invention includes, for example, mortar, concrete, siding board, extruded board, slate board, calcium silicate board, ALC board, metal, wood, glass, ceramic, base material such as synthetic resin, or The present invention can be applied to a variety of existing coating films and the like formed on such a base material. Further, the present invention can be applied to a base including a sealing joint.
[0074]
The existing coating film is not particularly limited as long as it is generally used for painting buildings. For example, JIS K 5654 “Acrylic resin enamel”, JIS K 5656 “Building polyurethane resin paint” "JIS K 5658" Fluorine resin paint for construction ", JIS K 5660" Synthetic resin emulsion paint with gloss ", JIS K 5663" Synthetic resin emulsion paint ", JIS K 5667" Multicolored paint ", JIS K 5668" Synthetic resin " Emulsion pattern paints ", JIS A 6909" Architectural finish coating material ", JIS A 6021" Architectural coating waterproofing material "and the like can be suitably used.
[0075]
The method of applying the aqueous undercoating material is not particularly limited, and can be applied by a known method. For example, it can be applied by various methods such as brush coating, spray coating, roller coating, roll coater, and flow coater. .
[0076]
The coating amount of the aqueous undercoat material is not particularly limited, but is usually 50 to 500 g / m2. 2 5 to 200 g / m2 as solid content of synthetic resin emulsion 2 It is about. The number of coatings is usually one, but if necessary, the interval in the process may be set to about 0.5 hours to 7 days, and the coating may be performed a plurality of times.
[0077]
In addition, it is also possible to apply the water-based undercoating material and then dry it before coating the overcoating material, or to apply the water-based undercoating material, apply the uncoated topcoating material and simultaneously dry it. Drying may be usually performed at normal temperature, but may be performed at a high temperature if necessary. In the case of drying at room temperature, the coating interval time with the top coating material is usually about 0.5 hours to 7 days under a standard condition (temperature of 23 ° C., relative humidity of 50%), but may be longer. .
[0078]
The coating formed by the aqueous undercoating material of the present invention has excellent adhesion to various kinds of overcoating materials. The top coating material is not particularly limited as long as it is generally used for painting buildings. For example, JIS K 5654 “Acrylic resin enamel”, JIS K 5656 “Building polyurethane resin paint” JIS K 5658 "Fluorine resin paint for construction", JIS K 5660 "Synthetic resin emulsion paint with gloss", JIS K 5663 "Synthetic resin emulsion paint", JIS K 5667 "Multicolored paint", JIS K 5668 "Synthetic resin emulsion" Pattern paints ", JIS A 6909" Architectural finishing coating material ", JIS A 6021" Architectural coating waterproofing material "and the like can be suitably used. In particular, it shows excellent adhesion to an elastic overcoat material.
[0079]
The method of coating the topcoat material is not particularly limited, and can be applied by a known method. For example, it can be applied by various methods such as brush coating, spray coating, roller coating, roll coater, and flow coater. That is, it is only necessary to apply each of the overcoating materials based on a normal process with the optimum coating specification for each overcoating material.
[0080]
【Example】
Examples and comparative examples are shown below to clarify the features of the present invention.
[0081]
(Example 1)
50 parts by weight of a synthetic resin emulsion (solid content, 40% by weight) manufactured at the raw material ratio shown in Synthesis Example 1 of Table 1, the core layer was the raw material ratio shown in Synthesis Example 4 of Table 1, and the shell layer was the synthesis of Table 1. 50 parts by weight of a core-shell type synthetic resin emulsion (solid content, 40% by weight) produced at the raw material ratio shown in Example 6, 12 parts by weight of additives (film-forming aid, defoaming agent, viscosity modifier), 140 parts by weight of water Parts were mixed at the mixing ratio shown in Table 2 to produce an undercoat material. Various tests were performed using the manufactured undercoat material.
[0082]
[Table 1]
Figure 2004115678
[0083]
[Table 2]
Figure 2004115678
[0084]
[Table 3]
Figure 2004115678
[0085]
[Table 4]
Figure 2004115678
[0086]
(Test method)
1. Storage stability test of primer
250 ml of the prepared undercoat material was put into a 300 ml-capacity cup, and stored for 14 days in a thermostat at 50 ° C., and the change in viscosity was confirmed. The evaluation is as follows. The results are shown in Table 3. Since the undercoat material was within the range specified in the present invention, the storage stability was excellent. ◎: less than 10%
:: Change in viscosity of 10% or more to less than 30%
Δ: Change in viscosity 30% or more to less than 50%
×: Viscosity change of 50% or more
[0087]
2. Substrate adhesion test
The undercoat material immediately after the preparation and the undercoat material after being stored for 14 days in a 50 ° C. constant temperature bath were applied on the bases 1 to 4 shown below, respectively, at a coating amount of 150 g / m 2. 2 After drying and curing for 24 hours in an atmosphere of 23 ° C. and 50% relative humidity (hereinafter referred to as a standard condition), a top coating material (monomer composition: methyl methacrylate, styrene, 2-ethylhexyl acrylate, acrylic acid, acrylamide) (A carboxyl group-containing monomer: 2% by weight, solid content: 50%, Tg: 20 ° C.) having a glossy synthetic resin emulsion paint as a main component is applied at 300 g / m. 2 And dried and cured under standard conditions for one day to obtain test specimens. According to JIS K 5600-7-4, the prepared specimen was immersed in water at 23 ± 2 ° C. for 18 hours, immediately cooled in a thermostat kept at −20 ± 2 ° C. for 3 hours, and then cooled to 50 ± 2 ° C. The mixture was heated for 3 hours in another thermostat kept at ° C. After repeating this operation 10 times, the test specimen left for 24 hours under the standard condition was evaluated for adhesion by a grid tape method according to JIS K 5600-5-6. The evaluation is as follows. The results are shown in Table 3. Since the undercoating material was within the range specified in the present invention, it exhibited excellent adhesion to any of the bases 1 to 4.
[0088]
◎: The area of the peeled defect is less than 5%
:: The area of the peeled defective portion is 5% or more and less than 15%
Δ: The area of the peeled defective portion is 15% or more and less than 35%.
×: The area of the peeled defective portion is 35% or more.
[0089]
The following were used as the base.
Base 1: 300 x 150 x 6 mm slate plate
Base 2: 300 x 150 x 6 mm calcium silicate plate
Base 3: Milax Sealer ES (manufactured by SK Kaken Co., Ltd.) is coated on the surface of a 300 × 150 × 6 mm slate plate at 150 g / m. 2 And dried for 2 hours, and then coated with SK acrylic color (acrylic resin enamel, manufactured by SK Chemical Co., Ltd.) at a coating amount of 300 g / m. 2 And then exposed outdoors for one year
Base 4: EX sealer (manufactured by SK Kaken Co., Ltd.) applied on the surface of a slate plate of 300 × 150 × 6 mm at 150 g / m 2 And dried for 2 hours, and then coated with New Top Rescreen (aqueous single-layer elastic coating material, manufactured by SK Chemical Co., Ltd.) at a coating amount of 1800 g / m. 2 And then exposed outdoors for one year.
[0090]
3. Adhesion test with topcoat material
On a 300 × 150 × 6 mm slate plate, the undercoat material immediately after the preparation and the undercoat material after storage in a thermostat at 50 ° C. for 14 days were applied at a coating amount of 150 g / m 2, respectively. 2 , And dried in a standard state for 24 hours, and then a topcoat material 1-4 is coated thereon at a coating amount of 300 g / m2. 2 And dried for one day to obtain a test specimen. According to JIS K 5600-7-4, the prepared specimen was immersed in water at 23 ± 2 ° C. for 18 hours, immediately cooled in a thermostat kept at −20 ± 2 ° C. for 3 hours, and then cooled to 50 ± 2 ° C. The mixture was heated for 3 hours in another thermostat kept at ° C. After repeating this operation 10 times, the test specimen left for 24 hours under the standard condition was evaluated for adhesion by a grid tape method according to JIS K 5600-5-6. The evaluation is as follows. The results are shown in Table 3. Since the undercoating material and the overcoating material were within the specified range of the present invention, they exhibited excellent adhesion to any of the overcoating materials 1 to 4.
[0091]
◎: The area of the peeled defect is less than 5%
:: The area of the peeled defective portion is 5% or more and less than 15%
Δ: The area of the peeled defective portion is 15% or more and less than 35%.
×: The area of the peeled defective portion is 35% or more.
[0092]
The following were used as the overcoating material.
Coating material 1: Synthetic resin emulsion paint containing a synthetic resin emulsion (monomer composition: methyl methacrylate, styrene, 2-ethylhexyl acrylate, methacrylic acid, acrylamide, solid content: 50%, Tg: 0 ° C.) as a main component
Topcoat material 2: Synthetic resin emulsion paint mainly composed of a synthetic resin emulsion (monomer composition: methyl methacrylate, n-butyl acrylate, methyltriethoxysilane, methacrylic acid, solid content: 50%, Tg: 30 ° C)
Top coating material 3: Acrylic resin enamel containing synthetic resin (monomer composition: methyl methacrylate, styrene, n-butyl acrylate, N-methylaminoethyl methacrylate, solid content: 50%, Tg: 0 ° C.) as a main component
Top coating material 4: Synthetic resin containing synthetic resin emulsion (monomer composition: methyl methacrylate, styrene, methacrylic acid, n-butyl acrylate, acrylamide, 2-hydroxyethyl methacrylate, solid content: 50%, Tg: 30 ° C.) as a main component Emulsion paint
[0093]
(Examples 2 to 13)
An undercoat material was prepared in the same manner as in Example 1 except for the raw material composition in Table 1 and the coating composition in Table 2. Various tests were performed using the prepared undercoat material. The results are shown in Tables 3 and 4. Since the undercoat material was within the range specified in the present invention, the storage stability was excellent. In addition, the adhesiveness to the bases 1 to 4 and the top coating materials 1 to 4 was excellent.
[0094]
(Comparative Examples 1 to 7)
An undercoat material was prepared in the same manner as in Example 1 except for the raw material composition shown in Table 1 and the paint composition shown in Table 2. Various tests were performed using the prepared undercoat material. The results are shown in Table 4. Since the undercoating material was out of the range specified in the present invention, the results showed that the storage stability and the adhesion to the base materials 1 to 4 and the upper coating materials 1 to 4 were partially inferior.
[0095]
【The invention's effect】
The aqueous undercoating material composition of the present invention has excellent storage stability, and has excellent initial adhesion to any base material or a base such as an existing coating film and adhesion after storage.

Claims (4)

(1)エポキシ基を含有する合成樹脂エマルションと、
(2)コア層にエポキシ基を含有し、シェル層にエポキシ基と反応可能な官能基を含有するコアシェル型合成樹脂エマルションを主成分とし、
0<〔(2)コア成分に含まれるエポキシ基mol%〕/〔(1)成分に含まれるエポキシ基mol%〕<1、かつ、
0<〔(2)シェル成分に含まれるエポキシ基と反応可能な官能基のmol数〕/〔(1)成分及び(2)コア成分に含まれるエポキシ基のmol数〕<1であることを特徴とする水性下塗材組成物
(1) a synthetic resin emulsion containing an epoxy group;
(2) a core-shell type synthetic resin emulsion containing an epoxy group in the core layer and a functional group capable of reacting with the epoxy group in the shell layer as a main component;
0 <[(2) mol% of epoxy group contained in core component] / [mol% of epoxy group contained in component (1)] <1, and
0 <[(2) mol number of functional group capable of reacting with epoxy group contained in shell component] / [[mol number of epoxy group contained in component (1) and (2) core component]> 1 Aqueous primer composition characterized
(1)成分を構成する単量体成分のうち、エポキシ基含有単量体が2.5〜30重量%であることを特徴とする請求項1に記載の水性下塗材組成物The aqueous undercoat material composition according to claim 1, wherein the epoxy group-containing monomer accounts for 2.5 to 30% by weight of the monomer components constituting the component (1). (2)成分のコア層を構成する単量体成分のうち、エポキシ基含有単量体が0.2〜20重量%であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の水性下塗材組成物The aqueous undercoat according to claim 1 or 2, wherein the epoxy group-containing monomer in the monomer component constituting the core layer of the component (2) is 0.2 to 20% by weight. Material composition (2)成分のシェル層を構成する単量体成分のうち、エポキシ基と反応可能な官能基を含有する単量体が0.5〜5重量%であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の水性下塗材組成物(2) The monomer having a functional group capable of reacting with an epoxy group in the monomer component constituting the shell layer of component (2) is 0.5 to 5% by weight. The aqueous primer material composition according to claim 3.
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