JP2004018390A - Granulocyte-macrophage colony-stimulating factor secretagogue - Google Patents
Granulocyte-macrophage colony-stimulating factor secretagogue Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004018390A JP2004018390A JP2002171373A JP2002171373A JP2004018390A JP 2004018390 A JP2004018390 A JP 2004018390A JP 2002171373 A JP2002171373 A JP 2002171373A JP 2002171373 A JP2002171373 A JP 2002171373A JP 2004018390 A JP2004018390 A JP 2004018390A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- chondroitin sulfate
- granulocyte
- stimulating factor
- macrophage colony
- csf
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はグリコサミノグリカンを含む成長因子分泌促進剤に関する。より詳細にはコンドロイチン骨格を有すると共に硫酸基を有するグリコサミノグリカンを含む顆粒球マクロファージコロニー刺激因子分泌促進剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
グリコサミノグリカンは成長因子と相互作用をすることが従来から知られている。例えばグリコサミノグリカンの成長因子誘導剤としての利用が特開2002−3384に開示されている。上記文献には、線維芽細胞の培養時にヘパラン硫酸やガラクトサミノグリカン(デルマタン硫酸又はコンドロイチン硫酸)を添加すると塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)及び肝細胞成長因子(HGF)の分泌が促進されることが記載されている。しかし、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(以下「GM−CSF」とも略記する)の分泌を促進することができるグリコサミノグリカンについての言及はなく、又は特定のグリコサミノグリカンがGM−CSF分泌の促進活性を有することを示唆する記載も存在しない。
【0003】
GM−CSFはT細胞、血管内皮細胞、線維芽細胞等の細胞が分泌する分化誘導因子である。GM−CSFは、顆粒状細胞やマクロファージ前駆細胞に作用してそれらの増殖を促進し、これらの細胞の好中球や単核球への分化を誘導する。従って遺伝子組換で調製したGM−CSFを造血幹細胞の培養時に添加することにより造血幹細胞の組織や細胞への分化を促す再生医療も考え得る。しかし、この方法によるとコストがかかりすぎるという問題点が存在する。この問題点を解決する試みとして、ヒト臍帯静脈由来血管内皮細胞(以下「HUVEC」とも記載する)と造血幹細胞を共培養し、HUVECにGM−CSFを分泌させるという手法が検討されている(Leuk Lymphoma 1998, 31, 61−69、Cytokine 1996, 8, 702−709)。この試みは、IL−1、TNFα、LPS、IL−3等の物質を培地に添加して培養細胞にGM−CSFを分泌させるというものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
IL−1、TNFα、LPS、IL−3等の物質はそれ自体が生体に対して強い生理活性を有している。従って再生組織の内部にこれらの物質が残留した場合に、再生組織を移植された宿主の免疫・恒常性に上記の残留物質が影響を与える可能性あった。一方、再生された組織の内部に残留した上記の物質を完全に除去することは極めて困難である。従って、仮に再生組織内部に残留して生体に混入した場合であっても、生体に対し悪影響を与えない程度の安全性を有するGM−CSF分泌促進剤が強く望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は上記課題に鑑み鋭意検討した結果、驚くべきことに一般にコンドロイチン硫酸Eと呼ばれるコンドロイチン硫酸が極めて強いGM−CSF分泌促進活性を示すことを見い出した。そしてこの知見に基づき上記コンドロイチン硫酸をGM−CSF分泌促進剤(以下「本発明促進剤」とも記載する)として用いて本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下の通りである。
【0006】
(1) 二糖単位の全数Nと下記式1に示す二糖単位の数nとの関係がn/N≧0.3を充たすコンドロイチン硫酸又はその薬理学的に許容される塩を含むことを特徴とする顆粒球マクロファージコロニー刺激因子分泌促進剤。
【化2】
(2) コンドロイチン硫酸の重量平均分子量が20000以上であることを特徴とする(1)記載の顆粒球マクロファージコロニー刺激因子分泌促進剤。
(3) n/Nが0.5以上であることを特徴とする(1)又は(2)記載の顆粒球マクロファージコロニー刺激因子分泌促進剤。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を発明の実施の形態により詳説する。
1.本発明促進剤は、二糖単位の全数Nと下記式(1)に示す二糖単位の数nとの関係がn/N≧0.3を充たすコンドロイチン硫酸又はその薬理学的に許容される塩を含むことを特徴とするGM−CSF分泌促進剤である。
【0008】
【化3】
【0009】
コンドロイチン及びコンドロイチン硫酸の基本骨格は、下記式(2)で示される二糖単位が繰り返して結合してなる構造である。
【0010】
【化4】
【0011】
式(2)中、R1、R2、及びR3は各々独立して水素原子又は硫酸基を示す。
【0012】
本発明促進剤の有効成分であるコンドロイチン硫酸は、その基本骨格を構成する上記式(2)で表される二糖単位の数Nと上記式(1)に示す二糖単位の数nとの関係がn/N≧0.3を充たす。また、好ましい該コンドロイチン硫酸としては前記n/Nの値が0.5以上であるものが挙げられ、0.6以上である該コンドロイチン硫酸が最も好ましい。このようなコンドロイチン硫酸はGM−CSFの分泌を効率よく促進することができるからである。
【0013】
上記n/Nの値は、例えばコンドロイチン硫酸分解酵素(例えばコンドロイチナーゼABC)でコンドロイチン硫酸を消化し、消化されて新たに生じた不飽和二糖を、分子量の相違によって物質を分離する手段(例えばゲル濾過など)によって分析して、得られたピークの面積などから容易に算出することが可能である。この方法はグリコサミノグリカンの構造分析に広く一般に用いられている酵素的二糖分析法であり、具体的には後述の実施例に記載された方法によって測定することが可能である。
上記酵素的二糖分析法によりコンドロイチン硫酸を分析する際に酵素消化することにより下記式(3)の不飽和二糖が生ずる。
【0014】
【化5】
【0015】
【表1】
【0016】
これらの不飽和二糖に相当するピーク面積の合計に対する、ΔDi−SEに相当するピーク面積の割合が、上記のn/Nの値と同じ値を示す。
【0017】
本発明促進剤におけるコンドロイチン硫酸の分子量が低すぎると本発明促進剤の所望の効果を十分に奏することが困難となる。従って特定以上の分子量を有することが好ましい。すなわち、その重量平均分子量は20,000以上であることが好ましく、40,000以上であることが更に好ましい。更に50,000以上の重量平均分子量を有するコンドロイチン硫酸が最も好ましいコンドロイチン硫酸として挙げられる。このようなコンドロイチン硫酸を含む本発明促進剤は、後述の実施例に記載された方法に従って測定される培地中におけるGM−CSFの濃度を15pg/ml以上に増加させる程度のGM−CSF分泌促進活性を有する。
【0018】
本発明促進剤におけるコンドロイチン硫酸の由来及び調製法は上記構造を有する限り、特に限定はされず、何れであっても使用することが可能であり、生体組織から抽出したコンドロイチン硫酸であっても或いは化学的に合成したコンドロイチン硫酸であっても構わない。しかし、その中でも特に生体組織から抽出して調製したコンドロイチン硫酸が好ましく、特にイカ軟骨由来のコンドロイチン硫酸(コンドロイチン硫酸Eとも指称されるコンドロイチン硫酸)が好ましい。このようなコンドロイチン硫酸は上記式(1)に示す二糖単位の含有量が極めて高く、本発明促進剤の所望の効果を奏することが極めて容易となるからである。
【0019】
本発明促進剤におけるコンドロイチン硫酸の薬理学的に許容される塩は、アルカリ土類金属イオン(マグネシウムイオン・カルシウムイオン等)との塩又はアルカリ金属イオン(ナトリウムイオン・カリウムイオン等)との塩が例示され、特にアルカリ金属イオンとの塩が好ましい塩として例示される。その中でも特にナトリウムイオンとの塩が好ましい。本発明促進剤の使用によりin vitroで培養した再生組織において当該再生組織を生体などに移植して生体内で一時的にナトリウムイオン濃度が上昇しても、生体には充分なナトリウム排出機構が存在して恒常性が維持されるからである。
【0020】
本発明促進剤は、後述の「本発明促進剤の使用方法」に記載した通り、培養液等の培地中において細胞又は組織を培養するに際して、当該培養される細胞又は組織のGM−CSFの分泌を促進するために使用することができる。
【0021】
2.本発明促進剤の使用方法
本発明促進剤は、それを培地中に添加して、当該培地中において細胞又は組織の培養を行い、培養される細胞又は組織のGM−CSF分泌作用の促進するために使用することができる。
【0022】
上記目的の為に本発明促進剤が添加される培地は、培養される細胞又は組織の培養に適している培地であれば特に限定はされない。例えば培養すべき細胞としてヒト臍帯血管内皮細胞(HUVEC)を用いる場合にはHuMedia−EB2(クラボウ株式会社製)等が挙げられ、ヒト皮膚毛細血管内皮細胞を用いる場合にはCS−C或いはSFM CS−C培地(セルシステムズ社製)等が挙げられ、またヒト大動脈血管平滑筋細胞、ヒト肺静脈血管平滑筋細胞、ヒト冠状動脈血管平滑筋細胞を用いる場合にはHuMedia−SG2或いはHuMedia−SD2(クラボウ株式会社製)等が挙げられる。ヒト気管支由来表皮細胞を用いる場合には2mM グルタミン、1%ウシ胎児血清を含むF12/DMEM培地(Cromwell O., et al (1992) Immunology 77:330−337)等が挙げられる。ヒト新生児包皮表皮角化細胞、ヒト成人乳房表皮角化細胞を用いる場合にはHuMedia−KG2或いはHuMedia−KB2(クラボウ株式会社製)が挙げられる。ヒト新生児包皮皮膚線維芽細胞、ヒト成人皮膚線維芽細胞を用いる場合には106S或いはLSGS培地(クラボウ株式会社製)が挙げられる。
【0023】
一方、培養される組織として胃粘膜を用いる場合には2mMグルタミン、10%ウシ胎児血清を含むF12/DMEM培地(Beales IL. et al(1997) Eur J Gastroenterol Hepatol. 9:451−455)等が挙げられ、肝組織を用いる場合には2mMグルタミン、20%ウシ胎児血清を含むDMEM培地(Kato M. et al (1994) Lung 172:113−124)等が挙げられる。
【0024】
また、本発明促進剤は例えば上記HUVEC等のGM−CSFを分泌する性質を有する細胞に対して特に強くGM−CSFの分泌を促進するので、GM−CSFの分泌しないがGM−CSFによって分化が誘導される細胞(例えば顆粒球、マクロファージ前駆細胞、造血幹細胞等)とHUVEC等のGM−CSFを分泌する細胞とを共培養して上記の分化を誘導すべき細胞に対して効率的に分化を誘導することも可能である。
【0025】
培地に本発明促進剤を添加する場合の濃度は1〜500μg/mlが例示され、好ましくは10〜200μg/mlが挙げられる。このような範囲であれば、例えばHUVECであれば2〜4日で十分量(15pg/ml以上の濃度)のGM−CSFを分泌させることが可能だからである。
GM−CSFの分泌を促進するための培養時間は通常は1日以上、好ましくは2日以上である。
【0026】
本発明促進剤は例えば白血病、悪性リンパ腫、再生不良性貧血、多発性骨髄腫、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、放射線による造血障害などの血液疾患の処置剤(治療、予防、進行抑制剤)等を目的とした医薬として利用することが可能である。
【0027】
本発明促進剤は、コンドロイチン硫酸の他に、緩衝剤、水、薬学的に許容されうる担体、賦形剤、希釈剤などを含有することができ、また他の薬効を有する薬剤、成長因子などと混合して複合的な作用を示す医薬組成物として、温血動物(ヒト、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、イヌ、ネコ、ウマ、ウシ、ブタ等)へ非経口的又は経口的に適用しうる医薬とすることが可能である。
【0028】
本発明促進剤には、薬学的に許容される補助剤、例えばpH調節剤、緩衝剤、張度調節剤、湿潤剤、安定化剤、無機塩類、界面活性剤、消泡剤、糖類、糖アルコールなどを混合してもよい。
【0029】
本発明促進剤を、例えば血液疾病への適用を目的とする医薬として使用する場合の剤形としては、コンドロイチン硫酸を医薬品に慣用される水性溶媒(例えば蒸留水、緩衝液、生理食塩水、水性有機溶媒を含む水などが挙げられ、蒸留水又は緩衝液が好ましい)に溶解した注射剤などが挙げられ、また創傷治癒を目的とする医薬とするのであれば、錠剤、カプセル剤、液剤、ゲル剤、軟膏剤などが挙げられるが、目的の用途で使用可能である限り特に限定はされない。
【0030】
例えば本発明促進剤を造血障害の改善を目的とする造血機能改善剤として使用する場合は、公知の造血機能改善剤(例えばラクトフェリン、サポニン、セファランチン等)などの増殖因子と同時に生体内に存在するように投与することでGM−CSF分泌促進効果に基づく優れた造血機能改善効果を示す。両者は一緒に製剤化しても良く、または別個に製剤化しても良い。別個に製剤化する場合には、投与経路・用法は同一でも良く、また別々であっても良い。
【0031】
本発明促進剤中のコンドロイチン硫酸の配合量及び投与量は、その製剤の投与方法、剤形、患者の具体的症状、及び患者の体重に応じて適宜個別的に決定されるべき事項であり、特に限定はされないが、一般にコンドロイチン硫酸の投与量は1日あたり概ね100μg/kg〜100mg/kg程度を例示することができる。また、上記製剤の投与回数は1日1回程度でも可能であり、1日2〜4回、又はそれ以上の回数に分けて投与することも可能である。
【0032】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
<調製法>
1.デルマタン硫酸−1(DS−1)
鶏冠1000kgに水4000Lを加えてミンチした後煮沸した。これを、冷却後プロテアーゼ(プロナーゼ、科研製薬株式会社)を添加して一晩タンパク質を分解し、酵素分解液を得た。酵素分解液に塩化ベンザルコニウム溶液32Lを加えた後、珪藻土でろ過して目的物質を含む113kgの珪藻土を得た。この珪藻土に水350Lと塩化ナトリウム42kgを加えた後ろ過し、ろ液に終濃度0.5Mになるように水酸化ナトリウムを加え40℃で一時間攪拌した。これを塩酸で中和し、その後終濃度42%になるようにエタノールを加えて沈殿を生じさせ、生じた沈殿物を回収した。この沈殿物を適当量の水に溶解し1%の塩化ナトリウムと2倍量のエタノールを加えて沈殿を生じさせ、この沈殿物を乾燥させて粉体1.0kgを得た。
【0033】
上記粉体を水1.0Lに溶解して10%(w/w)となるように調製し、ShivelyとConradの方法(Shively JE, Conrad HE., Biochem. (1970) Han 6; 9(1): 33−43)により亜硝酸処理を行ってヘパリン/ヘパラン硫酸を除去した。すなわち、上記粉体を溶解した溶液を0.1%(w/w)亜硝酸水溶液に混和し、24℃で10分間放置した後、沈殿をろ過して除いた。ろ過液のpHを3.0に調整した後、珪藻土を用いて更にろ過した。ついで終濃度0.25Mになるように水酸化ナトリウムを添加し、40℃で1時間攪拌した。その後pHを10.5に調整し、塩化ナトリウムを終濃度1%になるように加え、さらにエタノールを終濃度48%(w/w)になるように30〜40分かけて攪拌しながら加えた。得られた沈殿物に活性炭を加えて吸引ろ過し、ろ過液をイオン交換樹脂Diaion SA−12A、PK220(三菱化学株式会社)に通して脱塩し、通過液にエタノールを加え、474gのデルマタン硫酸(DS−1)を得た。
【0034】
2.低分子化デルマタン硫酸(LMWDS)
1.で調製したDS−1を酸加水分解の手法で低分子化した。すなわち、10%(w/w)濃度のDS−1の水溶液に終濃度0.5Mになるように塩酸を加え、65℃で280分間攪拌した。水酸化ナトリウム水溶液で中和後、1.5%(w/w)の酢酸ナトリウムを加え終濃度48%(w/w)になるようにエタノールを加えLMWDSを得た。
【0035】
3.ナマコ由来グリコサミノグリカン(SC−GAG)
ナマコ体壁2kgをホモジナイズし、クロロホルム:メタノール=2:1の混液により脱脂した。120℃で30分間オートクレーブ処理後、適当量のアルカリプロナーゼ(アクチナーゼ:科研製薬株式会社製)により55℃で8時間消化した。さらに終濃度0.4Mになるように水酸化ナトリウムを加え40℃で一時間攪拌し、終濃度10%(w/w)になるようにトリクロロ酢酸を加えタンパク質を除去した。流水透析した後、2.5%(w/w)の酢酸ナトリウム存在下でエタノール沈殿を行い、粗精製品15gを得た。
【0036】
得られた粗精製品500mgを2回に分けて50mMの炭酸水素ナトリウム水溶液に溶解しSephadex G−100カラム(φ3.4×100cm:アマシャムバイオサイエンス株式会社製)に付し、カルバゾール反応(Bitter−Muir法,T. Bitter, H. Muir, Anal. Biochem. J, 4, 330−334 (1962))において陽性を示す画分を574mg回収した。次いで100mM酢酸ナトリウム水溶液に溶解しDEAE celluloseカラム(φ1.8×18cm:アマシャムバイオサイエンス株式会社製)に付し1.2Mまでの塩化ナトリウム直線濃度勾配により溶出させ、同じくカルバゾール反応陽性の画分を回収しSC−GAG 210mgを得た。
【0037】
<測定法>
二糖分析法
(1)グリコサミノグリカン分解酵素による消化
新生化学実験講座3、糖質II 54−59頁に記載の方法により、被検物質1.0mgを2mM酢酸カルシウムを含む20mM酢酸ナトリウム(pH7.0)220μlに溶解して、グリコサミノグリカン分解酵素(コンドロイチン骨格を有するグリコサミノグリカンを分析する場合にはコンドロイチナーゼABC(生化学工業株式会社製)、ヘパリンを分析する場合にはヘパリチナーゼIとヘパリナーゼの混合物(何れも生化学工業株式会社製))20mUを加えて、37℃で2時間反応させた。
【0038】
(2)HPLCによる分析
上記(1)による酵素消化を行った後の溶液20μlを、HPLC(株式会社島津製作所製、LC6AD型)を用いて分析した。イオン交換カラム(CarboPac PA−1カラムφ4.0×250mm:Dionex社製)を使用し、232nmでの吸光度を測定した。公知の方法(Kariya, et al.(1992) Comp. Biochem. Physiol., 103B, 473−479)に準拠し、流速1ml/分で、塩化リチウムを用いたグラジエント系(50mM→2.5M)で測定した。
【0039】
<実施例>
1.GM−CSF分泌促進活性の定量
細胞はクラボウ株式会社より市販されているHUVECを用いた。細胞の培養にはHuMedia−EB2(クラボウ株式会社) 500mLに対し、0.5mlのhEGF 10ug/ml, hFGF−B 5ug/ml,ヘパリン 10mg/ml, ハイドロコーチゾン 1mg/ml, 抗菌剤(ゲンタマイシン50mg/ml + アンフォテリシン 0.5ug/ml) と 1mlのアルギニン,グルコースを添加した培地を使用し、この培地でHUVECを培養して3世代継代維持した。その後、24穴プレートに5x104cells/well/1mlになるよう細胞を植え込み、 CO2インキュベーターで2日間培養した。低栄養培養液(HuMedia−EB2(クラボウ株式会社) 500mLに対し、ハイドロコーチゾン 1mg/ml, 抗菌剤(ゲンタマイシン50mg/ml + アンフォテリシン 0.5ug/ml) と 1mlのアルギニン,グルコースを添加したもの)に培地交換し、さらに一日培養しコンフルエントの状態にした。80μg/mlで被検物質〔DS−1、LMWDS、DS−2(生化学工業株式会社より市販されているブタ皮由来デルマタン硫酸)、CSC(生化学工業株式会社より市販されているサメ軟骨由来コンドロイチン硫酸ナトリウム(注射用))、CSE(生化学工業株式会社より市販のイカ軟骨由来コンドロイチン硫酸E)、SC−GAG、ヘパリン(Hep:Scientific Protein Laboratories社製):DS−1、LMWDS、SC−GAGの調製方法は前述の調製法参照〕を含む低栄養培養液に培地交換した。3日間培養した後、培養上清を別の容器に移し、1000rpm、10分間遠心分離して細胞成分を除去した後、GM−CSFの濃度をQuantikine Human GM−CSF Immunoassay (R&D systems社製)を用いて定量した。対照として何も添加せずに同様に培養して得られた培養上清中のGM−CSFの濃度を用いた(図1)。
その結果、CSEのみが極めて高いGM−CSF濃度を示すことが明らかとなった。
【0040】
2.二糖組成の分析
DS−1、LMWDS、DS−2、CSC、CSEはコンドロイチナーゼABC(生化学工業株式会社)を用いて酵素処理した。生成した不飽和二糖の組成をポリアミン結合型シリカ担体カラム(株式会社YMC製)に付し、標準不飽和二糖(不飽和コンドロ二糖キット;生化学工業株式会社)の溶出位置と比較することにより、前記硫酸化多糖中の二糖組成およびその含量を解析した。Hepはヘパリチナーゼ(生化学工業株式会社)により酵素処理し標準不飽和二糖(不飽和ヘパリン二糖キット)を用いて以下同様に解析した。結果を表1及び表2に示した。
【0041】
【表2】
表1
【0042】
【表3】
(表2)
【0043】
なお、Hepをヘパリチナーゼで消化して得られた不飽和二糖は下記式(4)の通りである。
【0044】
【化6】
【0045】
【表4】
【0046】
SC−GAGは糖鎖分解酵素で消化されないため化学的分解により分析した( Kariyaet al., J. Biol. Chem (1990)265, 5081−85)。SC−GAGの基本的な骨格は下記式(2)の通りである。
【0047】
【化7】
【0048】
【表5】
【0049】
SC−GAGの基本的な骨格の構成単位の比は下記表3の通りだった。
【0050】
【表6】
表3
【0051】
GM−CSF分泌促進活性の定量と二糖組成の分析から4,6−二流酸−コンドロイチン不飽和二糖(ΔDi−SE)を多く含むコンドロイチン硫酸はGM−CSF分泌を著しく促進することが明かとなった。
【0052】
3.分子量分析
DS−1、LMWDS、DS−2、CSC、CSE、Hepの重量平均分子量は、Araiらの方法(Biochem. Biochem. Biophys. Acta,1117,60−70,1992)に準拠して測定した。分子量が既知のコンドロイチン硫酸C(重量平均分子量39100、18000、8030)及びヒアルロン酸ナトリウム(重量平均分子量104000)を標準品としてHPLCを用いたゲルろ過での溶出時間により決定した。カラムは、Tsk gel G4000PWXL、G3000PWXLおよびG2500PWXL(各φ7.8×300mm、東ソー株式会社)を連結したものを用いた。溶媒は0.2mol/L塩化ナトリウム溶液を用い、流速は0.6ml/分とし、検出器は示差屈折率検出器(RI−8020、東ソー株式会社)を用いた。重量平均分子量の解析にはGPC−8020ソフトウェア(東ソー株式会社)を用いた。
【0053】
SC−GAGは糖鎖構造がDS−1、LMWDS、DS−2、CSC、CSE、Hepと異なり分岐構造を持つため超遠心沈降法により重量平均分子量を求めた(Kariya et al.,(1986) Connect. Tissue(Tokyo) 18, 312−313)。
その結果、重量平均分子量は表4の通りだった。
【0054】
【表7】
表4
【0055】
【発明の効果】本発明により、新たなGM−CSF分泌促進剤が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】各被検物質のHUVECに対するGM−CSF分泌促進活性を示す図である。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a growth factor secretagogue containing glycosaminoglycan. More specifically, the present invention relates to a granulocyte-macrophage colony-stimulating factor secretion promoter comprising a glycosaminoglycan having a chondroitin skeleton and a sulfate group.
[0002]
[Prior art]
Glycosaminoglycans have been known to interact with growth factors. For example, use of glycosaminoglycan as a growth factor inducer is disclosed in JP-A-2002-3384. According to the above literature, the addition of heparan sulfate or galactosaminoglycan (dermatan sulfate or chondroitin sulfate) promotes secretion of basic fibroblast growth factor (bFGF) and hepatocyte growth factor (HGF) during fibroblast culture. Is described. However, there is no mention of glycosaminoglycans capable of promoting secretion of granulocyte macrophage colony stimulating factor (hereinafter abbreviated as “GM-CSF”), or a specific glycosaminoglycan is not capable of secreting GM-CSF. There is no description suggesting that it has promoting activity.
[0003]
GM-CSF is a differentiation-inducing factor secreted by cells such as T cells, vascular endothelial cells, and fibroblasts. GM-CSF acts on granular cells and macrophage precursor cells to promote their proliferation, and induces these cells to differentiate into neutrophils and monocytes. Therefore, regenerative medicine that promotes differentiation of hematopoietic stem cells into tissues and cells by adding GM-CSF prepared by genetic recombination during the culture of hematopoietic stem cells can also be considered. However, this method has a problem that the cost is too high. As an attempt to solve this problem, a method of co-culturing human umbilical vein-derived vascular endothelial cells (hereinafter also referred to as “HUVEC”) with hematopoietic stem cells and causing HUVEC to secrete GM-CSF has been studied (Leuk). Lymphoma 1998, 31, 61-69, Cytokine 1996, 8, 702-709). This attempt is to add GM-CSF to cultured cells by adding substances such as IL-1, TNFα, LPS, and IL-3 to a medium.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
Substances such as IL-1, TNFα, LPS, and IL-3 themselves have strong physiological activity on living organisms. Therefore, when these substances remain inside the regenerated tissue, the above-mentioned residual substances may affect the immunity and homeostasis of the host transplanted with the regenerated tissue. On the other hand, it is extremely difficult to completely remove the above substances remaining inside the regenerated tissue. Therefore, a GM-CSF secretion promoter having a safety level that does not adversely affect the living body even if it remains in the regenerated tissue and enters the living body has been strongly desired.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have conducted intensive studies in view of the above problems and, surprisingly, have found that chondroitin sulfate, generally called chondroitin sulfate E, exhibits an extremely strong GM-CSF secretion promoting activity. Based on this finding, the present invention has been completed by using the above chondroitin sulfate as a GM-CSF secretion promoter (hereinafter also referred to as “the present promoter”).
That is, the present invention is as follows.
[0006]
(1) The relationship between the total number N of disaccharide units and the number n of disaccharide units represented by the following
Embedded image
(2) The granulocyte-macrophage colony-stimulating factor secretion promoter according to (1), wherein the weight average molecular weight of chondroitin sulfate is 20,000 or more.
(3) The granulocyte-macrophage colony stimulating factor secretion promoter according to (1) or (2), wherein n / N is 0.5 or more.
[0007]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail by embodiments of the present invention.
1. The accelerator of the present invention is a chondroitin sulfate wherein the relationship between the total number N of disaccharide units and the number n of disaccharide units represented by the following formula (1) satisfies n / N ≧ 0.3 or pharmacologically acceptable. It is a GM-CSF secretagogue characterized by containing a salt.
[0008]
Embedded image
[0009]
The basic skeleton of chondroitin and chondroitin sulfate has a structure in which disaccharide units represented by the following formula (2) are repeatedly bonded.
[0010]
Embedded image
[0011]
In the formula (2), R 1 , R 2 and R 3 each independently represent a hydrogen atom or a sulfate group.
[0012]
Chondroitin sulfate, which is an active ingredient of the accelerator of the present invention, comprises the number N of disaccharide units represented by the above formula (2) constituting the basic skeleton and the number n of disaccharide units represented by the above formula (1). The relationship satisfies n / N ≧ 0.3. Preferred examples of the chondroitin sulfate include those having the value of n / N of 0.5 or more, and the chondroitin sulfate having a value of 0.6 or more is most preferable. This is because such chondroitin sulfate can efficiently promote secretion of GM-CSF.
[0013]
The value of n / N is determined by, for example, means for digesting chondroitin sulfate with chondroitin sulfate-degrading enzyme (eg, chondroitinase ABC) and separating a newly generated unsaturated disaccharide from the digested substance by a difference in molecular weight ( For example, analysis can be performed by gel filtration and the like, and it can be easily calculated from the area of the obtained peak. This method is an enzymatic disaccharide analysis method widely used for the structural analysis of glycosaminoglycan, and can be specifically measured by the method described in Examples below.
When chondroitin sulfate is analyzed by the above-mentioned enzymatic disaccharide analysis method, an unsaturated disaccharide of the following formula (3) is generated by enzymatic digestion.
[0014]
Embedded image
[0015]
[Table 1]
[0016]
To the sum of the peak areas corresponding to these unsaturated disaccharide, the ratio of the peak area corresponding to [Delta] Di-S E indicates the same value as the value of the above n / N.
[0017]
If the molecular weight of chondroitin sulfate in the accelerator of the present invention is too low, it will be difficult to sufficiently exhibit the desired effects of the accelerator of the present invention. Therefore, it is preferable that the compound has a specific molecular weight or more. That is, the weight average molecular weight is preferably 20,000 or more, more preferably 40,000 or more. Further, chondroitin sulfate having a weight average molecular weight of 50,000 or more is mentioned as the most preferred chondroitin sulfate. The promoter of the present invention containing such chondroitin sulfate has a GM-CSF secretion promoting activity of increasing the concentration of GM-CSF in a medium to 15 pg / ml or more, which is measured according to the method described in Examples described later. Having.
[0018]
The origin and preparation method of chondroitin sulfate in the promoter of the present invention are not particularly limited as long as it has the above structure, and any of them can be used, and even if it is chondroitin sulfate extracted from a biological tissue or It may be chemically synthesized chondroitin sulfate. However, among them, chondroitin sulfate prepared by extracting from living tissue is particularly preferable, and chondroitin sulfate derived from squid cartilage (chondroitin sulfate also referred to as chondroitin sulfate E) is particularly preferable. This is because such chondroitin sulfate has a very high content of the disaccharide unit represented by the above formula (1), and it is extremely easy to exhibit the desired effect of the accelerator of the present invention.
[0019]
The pharmacologically acceptable salt of chondroitin sulfate in the accelerator of the present invention is a salt with an alkaline earth metal ion (eg, magnesium ion / calcium ion) or a salt with an alkali metal ion (eg, sodium ion / potassium ion). Illustrative, and particularly preferred are salts with alkali metal ions. Among them, salts with sodium ions are particularly preferred. In the regenerated tissue cultured in vitro by using the promoter of the present invention, even if the regenerated tissue is transplanted into a living body or the like and the sodium ion concentration is temporarily increased in the living body, the living body has a sufficient sodium excretion mechanism. This is because homeostasis is maintained.
[0020]
The present invention enhancer secretes GM-CSF from the cultured cells or tissues when the cells or tissues are cultured in a culture medium such as a culture solution, as described in “Methods for Using the Present Invention Promoter” described below. Can be used to promote.
[0021]
2. Method for Using the Promoter of the Present Invention The promoter of the present invention is added to a medium to culture cells or tissues in the medium, and to promote the GM-CSF secretion action of the cultured cells or tissues. Can be used for
[0022]
The medium to which the promoter of the present invention is added for the above purpose is not particularly limited as long as it is a medium suitable for culturing cells or tissues to be cultured. For example, when human umbilical cord vascular endothelial cells (HUVEC) are used as cells to be cultured, HuMedia-EB2 (manufactured by Kurabo Industries, Ltd.) and the like are used. When human skin capillary endothelial cells are used, CS-C or SFM CS is used. -C medium (manufactured by Cell Systems), and when using human aortic vascular smooth muscle cells, human pulmonary vein vascular smooth muscle cells, or human coronary vascular smooth muscle cells, HuMedia-SG2 or HuMedia-SD2 ( Manufactured by Kurabo Industries, Ltd.). When human bronchial epidermal cells are used, F12 / DMEM medium containing 2 mM glutamine and 1% fetal bovine serum (Cromwell O., et al (1992) Immunology 77: 330-337) can be used. When using human neonatal foreskin epidermal keratinocytes or human adult mammary epidermal keratinocytes, HuMedia-KG2 or HuMedia-KB2 (manufactured by Kurabo Industries, Ltd.) can be used. When human neonatal foreskin skin fibroblasts or human adult skin fibroblasts are used, 106S or LSGS medium (manufactured by Kurabo Co., Ltd.) can be used.
[0023]
On the other hand, when gastric mucosa is used as the tissue to be cultured, F12 / DMEM medium containing 2 mM glutamine and 10% fetal bovine serum (Beales IL. Et al (1997) Eur J Gastroenterol Hepatol. 9: 451-455) and the like are used. When liver tissue is used, a DMEM medium (Kato M. et al (1994) Lung 172: 113-124) containing 2 mM glutamine and 20% fetal bovine serum can be used.
[0024]
In addition, the promoter of the present invention particularly strongly promotes the secretion of GM-CSF to cells having the property of secreting GM-CSF such as the above-mentioned HUVEC, so that the promoter does not secrete GM-CSF but differentiates by GM-CSF. The induced cells (eg, granulocytes, macrophage progenitor cells, hematopoietic stem cells, etc.) and GM-CSF secreting cells such as HUVECs are co-cultured to efficiently differentiate the above cells to be induced to differentiate. It is also possible to guide.
[0025]
When the promoter of the present invention is added to the medium, the concentration is, for example, 1 to 500 μg / ml, and preferably 10 to 200 μg / ml. Within this range, for example, HUVEC can secrete a sufficient amount (15 pg / ml or more) of GM-CSF in 2 to 4 days.
The culture time for promoting the secretion of GM-CSF is usually 1 day or more, preferably 2 days or more.
[0026]
The promoter of the present invention includes, for example, agents for treating (treating, preventing, inhibiting progression) of blood diseases such as leukemia, malignant lymphoma, aplastic anemia, multiple myeloma, Hodgkin's disease, non-Hodgkin's lymphoma, and hematopoietic disorders caused by radiation. It can be used as a target drug.
[0027]
The accelerator of the present invention may contain, in addition to chondroitin sulfate, a buffer, water, a pharmaceutically acceptable carrier, an excipient, a diluent, and the like, and other drugs having a medicinal effect, growth factors, and the like. Is applied parenterally or orally to warm-blooded animals (humans, mice, rats, hamsters, rabbits, dogs, cats, horses, cows, pigs, etc.) It can be a medicament.
[0028]
The accelerator of the present invention includes pharmaceutically acceptable auxiliaries such as pH adjusters, buffers, tonicity adjusters, wetting agents, stabilizers, inorganic salts, surfactants, defoamers, sugars and sugars. Alcohol and the like may be mixed.
[0029]
When the accelerator of the present invention is used, for example, as a drug for the purpose of applying to blood diseases, the dosage form may be chondroitin sulfate in an aqueous solvent commonly used in pharmaceuticals (eg, distilled water, buffer, saline, aqueous solution). Water containing an organic solvent, etc., preferably distilled water or a buffer solution), and tablets, capsules, liquids, gels if the drug is intended for wound healing. Agents, ointments and the like, but are not particularly limited as long as they can be used for the intended use.
[0030]
For example, when the promoter of the present invention is used as a hematopoietic function improving agent for the purpose of improving hematopoietic disorders, it is present in the living body at the same time as a growth factor such as a known hematopoietic function improving agent (eg, lactoferrin, saponin, cepharanthin, etc.). By such administration, an excellent hematopoietic function improving effect based on the GM-CSF secretion promoting effect is exhibited. Both may be formulated together or separately. When formulated separately, the administration route and usage may be the same or different.
[0031]
The blending amount and dosage of chondroitin sulfate in the accelerator of the present invention are administration methods of the preparation, dosage form, specific symptoms of the patient, and items to be appropriately determined individually according to the weight of the patient, Although not particularly limited, generally, the dose of chondroitin sulfate can be approximately 100 μg / kg to 100 mg / kg per day. In addition, the above-mentioned formulation can be administered about once a day, or can be administered in 2 to 4 times a day or more.
[0032]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described specifically with reference to examples.
<Preparation method>
1. Dermatan sulfate-1 (DS-1)
4000 L of water was added to 1000 kg of a cockscomb, minced, and then boiled. After cooling, protease (Pronase, Kaken Pharmaceutical Co., Ltd.) was added to decompose the protein overnight, to obtain an enzyme-decomposed solution. After adding 32 L of benzalkonium chloride solution to the enzymatic decomposition solution, it was filtered through diatomaceous earth to obtain 113 kg of diatomaceous earth containing the target substance. After adding 350 L of water and 42 kg of sodium chloride to the diatomaceous earth, the mixture was filtered. Sodium hydroxide was added to the filtrate to a final concentration of 0.5 M, and the mixture was stirred at 40 ° C. for 1 hour. This was neutralized with hydrochloric acid, and then ethanol was added to a final concentration of 42% to form a precipitate, and the formed precipitate was collected. This precipitate was dissolved in an appropriate amount of water, and 1% sodium chloride and twice the amount of ethanol were added to form a precipitate. The precipitate was dried to obtain 1.0 kg of powder.
[0033]
The above powder was dissolved in 1.0 L of water to prepare 10% (w / w), and the method of Shivery and Conrad (Shivery JE, Conrad HE., Biochem. (1970) Han 6; 9 (1) ): Heparin / heparan sulfate was removed by performing nitrous acid treatment according to 33-43). That is, the solution in which the powder was dissolved was mixed with a 0.1% (w / w) aqueous nitrous acid solution, left at 24 ° C. for 10 minutes, and the precipitate was removed by filtration. After adjusting the pH of the filtrate to 3.0, it was further filtered using diatomaceous earth. Then, sodium hydroxide was added to a final concentration of 0.25M, and the mixture was stirred at 40 ° C for 1 hour. Thereafter, the pH was adjusted to 10.5, sodium chloride was added to a final concentration of 1%, and ethanol was further added to the final concentration of 48% (w / w) with stirring over 30 to 40 minutes. . Activated carbon was added to the obtained precipitate, followed by suction filtration. The filtrate was desalted by passing through ion exchange resin Diaion SA-12A, PK220 (Mitsubishi Chemical Corporation), and ethanol was added to the filtrate, and 474 g of dermatan sulfate was added. (DS-1) was obtained.
[0034]
2. Low molecular weight dermatan sulfate (LMWDS)
1. DS-1 prepared in the above was reduced in molecular weight by an acid hydrolysis technique. That is, hydrochloric acid was added to a 10% (w / w) aqueous solution of DS-1 to a final concentration of 0.5 M, and the mixture was stirred at 65 ° C for 280 minutes. After neutralization with an aqueous sodium hydroxide solution, 1.5% (w / w) sodium acetate was added, and ethanol was added to a final concentration of 48% (w / w) to obtain LMWDS.
[0035]
3. Sea cucumber-derived glycosaminoglycan (SC-GAG)
2 kg of sea cucumber body wall was homogenized and degreased with a mixed solution of chloroform: methanol = 2: 1. After autoclaving at 120 ° C. for 30 minutes, the mixture was digested with an appropriate amount of alkaline pronase (actinase: manufactured by Kaken Pharmaceutical Co., Ltd.) at 55 ° C. for 8 hours. Further, sodium hydroxide was added to a final concentration of 0.4 M, and the mixture was stirred at 40 ° C. for 1 hour. Trichloroacetic acid was added to a final concentration of 10% (w / w) to remove proteins. After running water dialysis, ethanol precipitation was performed in the presence of 2.5% (w / w) sodium acetate to obtain 15 g of a crude product.
[0036]
The obtained crude purified product (500 mg) was divided into two portions, dissolved in a 50 mM aqueous solution of sodium hydrogen carbonate, applied to a Sephadex G-100 column (φ3.4 × 100 cm, manufactured by Amersham Bioscience Co., Ltd.), and subjected to a carbazole reaction (Bitter- 574 mg of a fraction positive in the Muir method, T. Bitter, H. Muir, Anal. Biochem. J, 4, 330-334 (1962)) was recovered. Next, it was dissolved in a 100 mM aqueous sodium acetate solution, applied to a DEAE cellulose column (φ1.8 × 18 cm, manufactured by Amersham Biosciences), and eluted with a linear concentration gradient of sodium chloride up to 1.2 M. It was recovered and 210 mg of SC-GAG was obtained.
[0037]
<Measurement method>
Disaccharide analysis method (1) Digestion by glycosaminoglycan-degrading enzyme Chemo-experimental chemistry course 3, Carbohydrate II According to the method described in pp. 54-59, 1.0 mg of a test substance was added to 20 mM sodium acetate containing 2 mM calcium acetate ( (pH 7.0) dissolved in 220 μl to analyze glycosaminoglycan degrading enzyme (chondroitinase ABC (manufactured by Seikagaku Corporation) when analyzing glycosaminoglycans having a chondroitin skeleton, and heparin when analyzing heparin. Was added with 20 mU of a mixture of heparitinase I and heparinase (all manufactured by Seikagaku Corporation) and reacted at 37 ° C. for 2 hours.
[0038]
(2) Analysis by HPLC 20 μl of the solution after the enzyme digestion according to the above (1) was analyzed by HPLC (LC6AD, manufactured by Shimadzu Corporation). The absorbance at 232 nm was measured using an ion exchange column (CarboPac PA-1 column φ4.0 × 250 mm: manufactured by Dionex). According to a known method (Kariya, et al. (1992) Comp. Biochem. Physiol., 103B, 473-479), at a flow rate of 1 ml / min, a gradient system (50 mM → 2.5 M) using lithium chloride. It was measured.
[0039]
<Example>
1. HUVEC commercially available from Kurabo Industries, Ltd. was used as the cells for quantifying GM-CSF secretion promoting activity. For culturing cells, for 500 mL of HuMedia-EB2 (Kurabo Industries, Ltd.), 0.5 ml of hEGF 10 ug / ml, hFGF-B 5 ug / ml, heparin 10 mg / ml,
As a result, it was revealed that only CSE exhibited an extremely high GM-CSF concentration.
[0040]
2. Analysis of Disaccharide Composition DS-1, LMWDS, DS-2, CSC and CSE were treated with chondroitinase ABC (Seikagaku Corporation). The composition of the generated unsaturated disaccharide is applied to a polyamine-bonded silica carrier column (manufactured by YMC Corporation) and compared with the elution position of a standard unsaturated disaccharide (unsaturated chondro disaccharide kit; Seikagaku Corporation). Thus, the disaccharide composition and the content thereof in the sulfated polysaccharide were analyzed. Hep was treated with heparitinase (Seikagaku Corporation) and treated with a standard unsaturated disaccharide (unsaturated heparin disaccharide kit) in the same manner. The results are shown in Tables 1 and 2.
[0041]
[Table 2]
Table 1
[0042]
[Table 3]
(Table 2)
[0043]
The unsaturated disaccharide obtained by digesting Hep with heparitinase is represented by the following formula (4).
[0044]
Embedded image
[0045]
[Table 4]
[0046]
Since SC-GAG was not digested with a sugar chain-degrading enzyme, it was analyzed by chemical degradation (Kariya et al., J. Biol. Chem (1990) 265, 5081-85). The basic skeleton of SC-GAG is represented by the following formula (2).
[0047]
Embedded image
[0048]
[Table 5]
[0049]
Table 3 below shows the ratio of the structural units of the basic skeleton of SC-GAG.
[0050]
[Table 6]
Table 3
[0051]
4,6 mediocre acid from the analysis of quantitative and disaccharide composition of GM-CSF secretion promoting activity - chondroitin sulfate containing many chondroitin unsaturated disaccharide (ΔDi-S E) is bright significantly promote GM-CSF secretion It was ok.
[0052]
3. Molecular Weight Analysis The weight average molecular weights of DS-1, LMWDS, DS-2, CSC, CSE, and Hep were measured according to the method of Arai et al. (Biochem. Biochem. Biophys. Acta, 1117, 60-70, 1992). . The molecular weight was determined by the elution time in gel filtration using HPLC using chondroitin sulfate C (weight average molecular weight: 39100, 18,000, 8030) and sodium hyaluronate (weight average molecular weight: 104000) as standards. The column used was a column in which Tsk gel G4000PW XL , G3000PW XL and G2500PW XL (each φ7.8 × 300 mm, Tosoh Corporation) were connected. The solvent used was a 0.2 mol / L sodium chloride solution, the flow rate was 0.6 ml / min, and the detector used was a differential refractive index detector (RI-8020, Tosoh Corporation). GPC-8020 software (Tosoh Corporation) was used for the analysis of the weight average molecular weight.
[0053]
Since SC-GAG has a branched structure unlike the sugar chain structure of DS-1, LMWDS, DS-2, CSC, CSE, and Hep, the weight average molecular weight was determined by ultracentrifugation (Kariya et al., (1986)). Connect.Tissue (Tokyo) 18, 312-313).
As a result, the weight average molecular weight was as shown in Table 4.
[0054]
[Table 7]
Table 4
[0055]
According to the present invention, a novel GM-CSF secretagogue is provided.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing the activity of each test substance to promote GM-CSF secretion on HUVEC.
Claims (3)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002171373A JP4317350B2 (en) | 2002-06-12 | 2002-06-12 | Granulocyte-macrophage colony-stimulating factor secretagogue |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002171373A JP4317350B2 (en) | 2002-06-12 | 2002-06-12 | Granulocyte-macrophage colony-stimulating factor secretagogue |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004018390A true JP2004018390A (en) | 2004-01-22 |
JP4317350B2 JP4317350B2 (en) | 2009-08-19 |
Family
ID=31171255
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002171373A Expired - Fee Related JP4317350B2 (en) | 2002-06-12 | 2002-06-12 | Granulocyte-macrophage colony-stimulating factor secretagogue |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4317350B2 (en) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006016336A (en) * | 2004-07-01 | 2006-01-19 | Shiibaion:Kk | Macrophage-activating agent having il-12 production-inducing activity |
JP2006182933A (en) * | 2004-12-28 | 2006-07-13 | Nippon Barrier Free:Kk | Method for producing mucopolysaccharide powder |
JP2007063400A (en) * | 2005-08-31 | 2007-03-15 | Chiba Univ | Chondroitin sulfate derived from trough shell |
JP2014514424A (en) * | 2011-05-12 | 2014-06-19 | ニョシス ソシエタ ペル アチオニ | Chondroitin sulfate sulphated biotechnologically at the 4th or 6th position of the same polysaccharide chain, and a preparation method thereof |
WO2015022907A1 (en) | 2013-08-13 | 2015-02-19 | 生化学工業株式会社 | Drug containing cationized chitosan |
JP2015117198A (en) * | 2013-12-18 | 2015-06-25 | 日本薬品株式会社 | Immunostimulator comprising chondroitin sulfate oligosaccharide and method of producing the same |
JP2016164179A (en) * | 2016-04-11 | 2016-09-08 | 日本薬品株式会社 | Immunostimulator comprising chondroitin sulfate oligosaccharide and method of producing the same |
CN114848896A (en) * | 2022-04-30 | 2022-08-05 | 上海市伤骨科研究所 | Scaffold for regulating and controlling macrophage immune microenvironment as well as preparation method and application thereof |
-
2002
- 2002-06-12 JP JP2002171373A patent/JP4317350B2/en not_active Expired - Fee Related
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006016336A (en) * | 2004-07-01 | 2006-01-19 | Shiibaion:Kk | Macrophage-activating agent having il-12 production-inducing activity |
JP2006182933A (en) * | 2004-12-28 | 2006-07-13 | Nippon Barrier Free:Kk | Method for producing mucopolysaccharide powder |
JP2007063400A (en) * | 2005-08-31 | 2007-03-15 | Chiba Univ | Chondroitin sulfate derived from trough shell |
JP4719878B2 (en) * | 2005-08-31 | 2011-07-06 | 国立大学法人 千葉大学 | Chondroitin sulfate from heron |
JP2014514424A (en) * | 2011-05-12 | 2014-06-19 | ニョシス ソシエタ ペル アチオニ | Chondroitin sulfate sulphated biotechnologically at the 4th or 6th position of the same polysaccharide chain, and a preparation method thereof |
WO2015022907A1 (en) | 2013-08-13 | 2015-02-19 | 生化学工業株式会社 | Drug containing cationized chitosan |
JP2015117198A (en) * | 2013-12-18 | 2015-06-25 | 日本薬品株式会社 | Immunostimulator comprising chondroitin sulfate oligosaccharide and method of producing the same |
JP2016164179A (en) * | 2016-04-11 | 2016-09-08 | 日本薬品株式会社 | Immunostimulator comprising chondroitin sulfate oligosaccharide and method of producing the same |
CN114848896A (en) * | 2022-04-30 | 2022-08-05 | 上海市伤骨科研究所 | Scaffold for regulating and controlling macrophage immune microenvironment as well as preparation method and application thereof |
CN114848896B (en) * | 2022-04-30 | 2023-04-25 | 上海市伤骨科研究所 | Bracket for regulating and controlling macrophage immune microenvironment and preparation method and application thereof |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4317350B2 (en) | 2009-08-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Michelacci et al. | Urinary excretion of glycosaminoglycans in normal and stone forming subjects | |
EP3103459B1 (en) | Sulphated hyaluronic acids as antiviral agents | |
US20160074429A1 (en) | Low-Molecular-Weight Biotechnological Chondroitin 6-Sulphate for Prevention of Osteoarthritis | |
EP2852392B1 (en) | Uses of non-sulphated chondroitin | |
US9908947B2 (en) | Biotechnological sulphated chondroitin sulphate at position 4 or 6 on the same polysaccharide chain, and process for the preparation thereof | |
JP4317350B2 (en) | Granulocyte-macrophage colony-stimulating factor secretagogue | |
US8664196B2 (en) | Shark-like chondroitin sulphate and process for the preparation thereof | |
JP4567942B2 (en) | Osteoclast formation inhibitor | |
JP4587148B2 (en) | Smooth muscle cell proliferation promoter | |
EP2710043B1 (en) | Shark-like chondroitin sulphate and process for the preparation thereof | |
US10632144B2 (en) | Low polydispersity, low molecular weight biotechnological chondroitin sulfate with anti-inflammatory and antiarthritis activity and use thereof in the prevention of osteoarthritis | |
EP1859803B1 (en) | Promoter for hard tissue formation | |
JPH08109134A (en) | Cell degeneration suppressing and organ toxicity reducing agent | |
JP4633232B2 (en) | Growth factor inducer | |
JP6545334B2 (en) | Use of Odipalcil in the Treatment of Mucopolysaccharidosis | |
WO2002083155A1 (en) | Use of sulfated bacterial polysaccharides suitable for the inhibition of angiogenesis | |
JP4462826B2 (en) | Bone disease treatment | |
JP4676049B2 (en) | IL-12 production inhibitor | |
JP4813741B2 (en) | Nutritional supplement for promoting chondrocyte proteoglycan production | |
US9718947B2 (en) | Biotechnological sulphated chondroitin sulphate at position 4 or 6 on the same polysaccharide chain, and process for the preparation thereof | |
JPH10265503A (en) | Skeletal muscle growth agent | |
KR20020078147A (en) | Use of acharan sulfate for prevention and treatment of hyperlipidemia | |
JP2004002239A (en) | Tnf-alpha production inhibitor | |
JP2001327264A (en) | Processed food | |
NZ617564B2 (en) | "biotechnological sulphated chondroitin sulphate at position 4 or 6 on the same polysaccharide chain, and process for the preparation thereof" |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050610 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090428 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090522 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120529 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130529 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140529 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |