JP2003527387A - シタロプラムの製造方法 - Google Patents

シタロプラムの製造方法

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JP2003527387A JP2001567723A JP2001567723A JP2003527387A JP 2003527387 A JP2003527387 A JP 2003527387A JP 2001567723 A JP2001567723 A JP 2001567723A JP 2001567723 A JP2001567723 A JP 2001567723A JP 2003527387 A JP2003527387 A JP 2003527387A
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ハー・ルンドベック・アクチエゼルスカベット
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Abstract

(57)【要約】 本発明は1−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン誘導体をアルキル化することによるシタロプラムの製造方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、よく知られた抗うつ薬シタロプラム(citalopram)、即ち1-〔3-( ジ
メチルアミノ) プロピル〕-1-(4-フルオロフエニル)-1,3-ジヒドロ-5- イソベン
ゾフランカルボニトリルの製造方法に関する。 発明の背景 シタロプラムは周知の抗うつ薬であって、数年来市場で入手されてきており、
次式の構造を有する:
【0002】
【化37】 これは抗うつ活性を有する選択性の、中枢活性なセロトニン (5-ヒドロキシト
リプタミン; 5-HT) 再取り込み阻害剤である。この化合物の抗うつ活性は、いく
つかの文献、たとえば J. Hyttel, Prog. Neuro-Psychopharmacol. &Biol. Psyc
hiat., 1982, 6, 277-295 及び A. Gravem, Acta Psychiatr. Scand.,1987,75,
478-486 に報告されている。更にこの化合物は、痴呆症及び脳血管障害の治療に
効果を示すことがヨーロッパ特許公開(EP-A)第474,580 号公報に開示されている
【0003】 シタロプラムは最初ドイツ特許第2,657,271 号明細書 (米国特許第4,136,193
号明細書に対応) に開示された。この特許明細書には、ある方法によるシタロプ
ラムの製造が開示され、そしてシタロプラムの製造に使用される別の方法の概要
が述べられている。
【0004】 これに記載された方法によれば、対応する1-(4- フルオロフエニル)-1,3-ジヒ
ドロ-5- イソベンゾフランカルボニトリルを、縮合剤としてメチルスルフィニル
メチドの存在下に3-(N,N- ジメチルアミノ) プロピル- クロライドと反応させる
。出発化合物を、シアン化第一銅との反応によって対応する5-ブロモ誘導体から
製造する。
【0005】 国際特許出願第(WO)98/019511号明細書に(4−シアノ−、アル
キルオキシカルボニル又はアルキルアミノカルボニル)−2−ヒドロキシメチル
フェニル−(4−フルオロフェニル)メタノール化合物を閉環させることを特徴
とする、シタロプラムの製造方法が記載されている。得られた5−(アルキルオ
キシカルボニル又はアルキルアミノカルボニル)−1−(4−フルオロフェニル
)−1,3−ジヒドロイソベンゾフランを対応する5−シアノ誘導体に変え、つ
いでこの5−シアノ誘導体をシタロプラムを得るために(3−ジメチルアミノ)
プロピルハロゲニドでアルキル化する。
【0006】 本発明者は、5−シアノ−1−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロ
イソベンゾフランをジメチルアミノプロピル基に変えることができる化合物でア
ルキル化する、新規の有利な方法によってシタロプラムを製造することができる
ことを見出した。
【0007】 本発明のアルキル化法は特に有利である。というのはアルキル化剤の重合によ
って副生成物の形成が避けられ、それによって使用されるアルキル化剤の量を減
少させることができるからである。更に本発明の方法は高い収率を提供する。
【0008】 発明の要旨 したがって、本発明は式(I)
【0009】
【化38】 (式中、Yはシアノ基に変換することができる基である。) で表わされる化合物を式(II)
【0010】
【化39】 {式中、Xは適当な離脱基であり、 Rは−CH2 −O−Pg、−CH2 −NPg1 Pg2 、−CH2 −NMePg 1 ,−CO−N(CH3 2 、−CH(A1 1 )(A2 2 )、−COOR 3 、−CH2 −CO−NH2 、−CH=CHR7 又は−CO−NHR8 であり 、この際Pgはアルコール基に対する保護基であり、Pg1 及びPg2 はアミ ノ基に対する保護基であり、R1 及びR2 は独立してアルキル基、アルケニル 基、アルキニル基及び場合によりアルキル置換されたアリール残基又はアラル キル基から選ばれるか又はR1 及びR2 は一緒になって2〜4個の炭素原子を 有する鎖を形成し、R3 及びR7 のそれぞれは独立してアルキル基、アルケニ ル基、アルキニル基及び場合によりアルキル置換されたアリール残基又はアラ ルキル基から選ばれ、R8 は水素又はメチルであり、A1 及びA2 はO及びS から選ばれる。} で表わされる化合物と反応させ、式(III)
【0011】
【化40】 (式中、R及びYは上述の意味を有する。) で表わされる化合物となし、ついで任意の順序で基Rをジメチルアミノメチル基
に変換し、基Yをシアノ基に変換し、ついでシタロプラム塩基又はその薬学的に
許容し得る塩を単離することを特徴とする、シタロプラムの製造方法に関する。
【0012】 したがって1つの実施態様において、本発明は式(I)で表わされる化合物を
式(II)で表わされる化合物(式中、Rは−CH2 −O−Pgである。)と反
応させ、式(IV)
【0013】
【化41】 (式中、Yはシアノ基に変換することができる基であり、Pgはアルコール基に
対する保護基である。) で表わされる化合物とし、場合によりついで基Yをシアノ基に変換し、ついで保
護基を除去して式(V)
【0014】
【化42】 (式中、Y1 はシアノ基又はシアノ基に変換することができる基である。) で表わされる化合物とし、Y1 がシアノ基でない場合、場合によりついで基Y1 をシアノ基に変換し、その後アルコール基を適する離脱基に変換し、ついで任意
の順序で、シアノ基でないY1 をシアノ基に変換し、離脱基のジメチルアミノ基
による置換を、 a)ジメチルアミン又はその塩と反応させることによって、 b)メチルアミンと反応させ、ついでメチル化するか又は還元アミノ化すること
によって、又は c)アジドと反応させ、ついで還元して対応するアミンとし、その後メチル化す
るか又は還元アミノ化することによって行う、シタロプラムの製造方法に関する
【0015】 第二の実施態様において、本発明は式(I)で表わされる化合物を式(II)
で表わされる化合物(式中、Rは−CO−N(CH3 2 である。)と反応させ
、ついで得られた式(VI)
【0016】
【化43】 (式中、Yは上述の意味を有する。) で表わされる化合物とし、場合により基Yをシアノ基に変換させ、その後生じた
化合物を還元して、式(VII)
【0017】
【化44】 (式中、Y1 はシアノ基又はシアノ基に変換することができる基である。) で表わされる化合物とし、Y1 がシアノ基でない場合、式(VII)で表わされ
る化合物中のY1 をシアノ基に変換する、シタロプラムの製造方法に関する。
【0018】 第三の実施態様において、本発明は式(I)で表わされる化合物を式(II)
で表わされる化合物(式中、Rは−CH2 −N(Pg1 )(Pg2 )である。)
と反応させ、式(VIII)
【0019】
【化45】 (式中、Yはシアノ基に変換することができる基であり、Pg1 及びPg2 はア
ミノ基に対する保護基である。) で表わされる化合物とし、場合によりついで基Yをシアノ基に変換し、その後保
護を除去し、式(IX)
【0020】
【化46】 (式中、Y1 はシアノ基又はシアノ基に変換することができる基である。) で表わされる化合物とし、ついで任意の順序でシアノ基でない基Y1 をシアノ基
に変換し、遊離のアミノ基をメチル化するか又は還元アミノ化してシタロプラム
とする、シタロプラムの製造方法に関する。
【0021】 第四の実施態様において、本発明は式(I)で表わされる化合物を式(II)
で表わされる化合物(式中、Rは−CH(A1 1 )(A2 2 )である。)と
反応させ、ついで式(X)
【0022】
【化47】 (式中、Yはシアノ基に変換することができる基であり、R1 及びR2 は独立 してアルキル基、アルケニル基、アルキニル基及び場合によりアルキル置換さ れたアリール残基又はアラルキル基から選ばれるか又はR1 及びR2 は一緒に なって2〜4個の炭素原子を有する鎖を形成し、A1 及びA2 はO及びSから 選ばれる。) で表わされる化合物とし、場合によりついで基Yをシアノ基に変換し、その後式
(X)で表わされる化合物を脱保護化して、式(XI)
【0023】
【化48】 (式中、Y1 はシアノ基又はシアノ基に変換することができる基であり、A1
上述の意味を有する。) で表わされる化合物とし、ついで任意の順序で式(XI)で表わされる化合物を
ジメチルアミンで還元アミノ化し、Y1 がシアノ基でない場合、基Y1 をシアノ
基に変換する、シタロプラムの製造方法に関する。
【0024】 第五の実施態様におて、本発明は式(I)で表わされる化合物を式(II)で
表わされる化合物[式中、Rは−COOR3 (式中、R3 は上述の意味を有する
。)である。]と反応させ、ついで式(XII)
【0025】
【化49】 (式中、Yはシアノ基に変換することができる基であり、R3 はアルキル基、 アルケニル基、アルキニル基及び場合によりアルキル置換されたアリール残基 又はアラルキル基から選ばれる。) で表わされる化合物とし、場合によりついでYをシアノ基に変換し、その後 i)還元して、式(V)
【0026】
【化50】 (式中、Y1 はシアノ基又はシアノ基に変換することができる基である。) で表わされる化合物とし、Y1 がシアノ基でない場合、基Y1 をシアノ基に変換
し、その後アルコール基を適する離脱基に変換し、ついで任意の順序で、シアノ
基でないY1 をシアノ基に変換し、離脱基のジメチルアミノ基による置換を、 a)ジメチルアミン又はその塩と反応させることによって、 b)メチルアミンと反応させ、ついでメチル化するか又は還元アミノ化すること
によって、又は c)アジドと反応させ、ついで還元して対応するアミンとし、ついでその後メチ
ル化するか又は還元アミノ化し、 又は ii)式(XII)で表わされる化合物を式NH(Me)2 、NH2 Me、NH 3 で表わされるアミン又はその塩と反応させてアミドとし、ついで任意の順序で
このアミドを還元し、Y1 がシアノ基でない場合、基Y1 をシアノ基に変換し、
必要ならばメチル化するか又は還元アミノ化してジメチルアミノ基とする、シタ
ロプラムの製造方法に関する。
【0027】 第五の実施態様において、本発明は式(I)で表わされる化合物を式(II)
で表わされる化合物(式中、Rは−CH2 −CO−NH2 である。)と反応させ
、式(XIII)
【0028】
【化51】 (式中、Yは上述の意味を有する。) で表わされる化合物とし、場合によりついでYをシアノ基に変換し、ついでこれ
をハイポハライドで処理して式(IX)
【0029】
【化52】 (式中、Y1 はシアノ基又はシアノ基に変換することができる基である。) で表わされる化合物とし、任意の順序で、シアノ基でないY1 をシアノ基に変換
し、ついで遊離アミノ基をメチル化するか又は還元アミノ化してシタロプラムと
する、シタロプラムの製造方法に関する。
【0030】 第七の実施態様において、本発明は式(I)で表わされる化合物を式(II)
で表わされる化合物(式中、Rは−CH=CH−R7 である。)と反応させ、式
(XIV)
【0031】
【化53】 (式中、Yはシアノ基に変換することができる基であり、R7 は上述のように アルキル基、アルケニル基、アルキニル基及び場合によりアルキル置換された アリール残基又はアラルキル基である。) で表わされる化合物とし、場合によりついでYをシアノ基に変換し、ついでこれ
を酸化して、式(XV)
【0032】
【化54】 (式中、Y1 はシアノ基又はシアノ基に変換することができる基である。) で表わされる化合物とし、ついで任意の順序でジメチルアミンで還元アミノ化し
、Y1 がシアノ基でない場合、基Y1 をシアノ基に変換してシタロプラムとする
、シタロプラムの製造方法に関する。
【0033】 別の実施態様において、本発明は式(XVI)
【0034】
【化55】 {式中、Y1 はシアノ基又はシアノ基に変換することができる基であり、R2 は−CH2 −W(式中、Wは離脱基である。)であるか又はR2 はシアノ又は −CH2 N(CH3 2 である。} で表わされる化合物からシタロプラムを製造するにあたり、任意の順序で、シア
ノ基でない基Y1 をシアノ基に変換し、−CH2 N(CH3 2 ではないR2
ジメチルアミノメチル基に変換し、ついでシタロプラム塩基又はその薬学的に許
容し得る塩を単離することを特徴とする、上記シタロプラムの製造方法に関する
【0035】 この方法によれば、−CH2 −W(式中、Wは離脱基である。)であるR2
a)ジメチルアミン又はその塩と反応させることによって、 b)メチルアミンと反応させ、ついでメチル化するか又は還元アミノ化すること
によって、又は c)アジドと反応させ、ついで還元して対応するアミンとし、ついでその後メチ
ル化するか又は還元アミノ化することによって、ジメチルアミノメチル基に変換
することができる。
【0036】 更に、この方法によればシアノ基である基R2 を、還元し、ついで生じた遊離
アミノ基をメチル化するか又は還元アミノ化して、ジメチルアミノメチル基に変
換することができる。シアノ基のアミノ基への還元は触媒としてRh、ラネーニ
ッケル等を用いて実施することができる。
【0037】 式(XVI)で表わされる化合物は、式(Ia)
【0038】
【化56】 (式中、Y1 はシアノ基又はシアノ基に変換することができる基である。) で表わされる化合物と式(IIa)
【0039】
【化57】 {式中、Xは離脱基であり、R2 は−CH2 −W(式中、Wは離脱基である。
【0040】 )であるか又はR2 はシアノ又は−CH2 N(CH3 2 であり、但しこの際 Xがハロゲンであり、Y1 がシアノ基である場合、R2 は−CH2 N(CH3 2 ではない。} で表わされる化合物を反応させ、Y1 がシアノ基でない場合、場合によりついで
基Y1 をシアノ基に変換することによって製造することができる。
【0041】 更なる実施態様において、本発明は式(I)で表わされる化合物を式(II)
で表わされる化合物(式中、Rは−CH2 −NMe(Pg1 )である。)と反応
させ、式(XVII)
【0042】
【化58】 (式中、Yはシアノ基に変換することができる基であり、Pg1 はアミノ基に対
する保護基である。) で表わされる化合物とし、場合によりついで基Yをシアノ基に変換し、その後保
護基を除去して式(XVIII)
【0043】
【化59】 (式中、Y1 はシアノ基又はシアノ基に変換することができる基である。) で表わされる化合物とし、ついで任意の順序でシアノ基でないY1 をシアノ基に
変換し、ついでアミノ基をメチル化するか又は還元アミノ化してシタロプラムと
する、シタロプラムの製造方法に関する。
【0044】 また別の実施態様において、式(I)で表わされる化合物を式(II)で表わ
される化合物(式中、Rは−CO−NHR8 である。)と反応させ、式(XIX
【0045】
【化60】 (式中、Yはシアノ基に変換することができる基であり、R8 は水素又はメチル である。) で表わされる化合物とし、場合によりついで基Yをシアノ基に変換し、その後還
元し、式(XX)
【0046】
【化61】 (式中、Y1 はシアノ基又はシアノ基に変換することができる基であり、R8 は水素又はメチルである。) で表わされる化合物とし、ついで任意の順序でメチル化するか又は還元アミノ化
して、ジメチルアミノ基とし、Y1 がシアノ基ではない場合、Y1 をシアノ基に
変換する、シタロプラムの製造方法に関する。
【0047】 別の実施態様において、本発明は一般式(Ia)で表わされる化合物を化合物
(II)(式中、Rは−C(A1 4 )(A2 5 )(A3 6 )である。)と
反応させ、式(XXI)
【0048】
【化62】 (式中、Y1 はシアノ基又はシアノ基に変換することができる基であり、R4 、R5 及びR6 のそれぞれ独立してはアルキル基、アルケニル基、アルキニル 基及び場合によりアルキル置換されたアリール残基又はアラルキル基から選ば れ、A1 、A2 及びA3 はO及びSから選ばれる。) で表わされる化合物とし、Y1 がシアノ基ではない場合、場合によりついでY1 をシアノ基に変換し、その後加水分解して、式(XXII)
【0049】
【化63】 (式中、Y1 はシアノ基又はシアノ基に変換することができる基であり、A1 及 びA2 は上述の意味を有する。) で表わされる化合物とし、Y1 がシアノ基ではない場合、場合によりついでY1 をシアノ基に変換し、ついで i)式(XXII)で表わされる化合物又はそのエステルを還元して、式(V)
【0050】
【化64】 (式中、Y1 はシアノ基又はシアノ基に変換することができる基である。) で表わされる化合物とし、Y1 がシアノ基でない場合、場合によりついで基Y1 をシアノ基に変換し、その後アルコール基を適する離脱基に変換し、ついで任意
の順序で、シアノ基でないY1 をシアノ基に変換し、離脱基のジメチルアミノ基
による置換を、 a)ジメチルアミン又はその塩と反応させることによって、 b)メチルアミンと反応させ、ついでメチル化するか又は還元アミノ化すること
によって、又は c)アジドと反応させ、ついで還元して対応するアミンとし、その後メチル化す
るか又は還元アミノ化するか、 又は ii)式(XXII)で表わされる化合物を式NH(Me)2 ,NH2 Me,N
3 で表わされるアミン又はその塩を用いてアミドに変換し、ついで任意の順序
でこのアミドを還元し、Y1 がシアノ基でない場合、基Y1 をシアノ基に変換し
、必要ならばメチル化するか又は還元アミノ化してジメチルアミノ基とする、シ
タロプラムの製造方法に関する。
【0051】 本発明は式(III)、(XXI)及び(XXII)で表わされる中間体及び
式(V)、(VII)、(IX)、(XVI)、(XVIII)及び(XI)(
式中、Y1 はシアノ基に変換することができる基である。)で表わされる中間体
にも関する。
【0052】 またもう一つ観点において、本発明は本発明の方法によって製造されたシタロ
プラムを含有する抗うつ性薬学的調合物に関する。
【0053】 式(I)及び(Ia)で表わされる化合物を式(II)及び(IIa)で表わ
される化合物それぞれと反応させるアルキル化工程は、塩基、たとえばLDA(
リチウムジイソプロピルアミン)、LiHMDS(ヘキサメチルジシラザンリチ
ウム)、NaH、NaHMDS(ヘキサメチルジシラザンナトリウム)及び金属
アルコキシド、たとえばNaOMe、KOMe、LiOMe、NaOt−Bu、
KOt−Bu及びLiOt−Buで非プロトン性有機溶剤、たとえばTHF(テ
トラヒドロフラン)、DMF(ジメチルホルムアミド)、NMP(N−メチルピ
ロリドン)、エーテル、たとえばジエチルエーテル又はジオキサラン、トルエン
、ベンゼン、又はアルカン及びその混合物中で式(I)及び(Ia)で表わされ
る化合物を処理して行われるのが好ましい。ついで形成されたアニオンを式(I
I)又は(IIa)で表わされる化合物と反応させ、それによって式−CH2
CH2 −R及び−CH2 −CH2 −R2 で表わされる基をイソベンゾフラニル環
系の1位に導入する。
【0054】 式(I)及び(Ia)で表わされる化合物と式(II)及び(IIa)で表わ
される化合物それぞれとの反応は非水性条件下で実施するのが好ましい。
【0055】 離脱基X及びWはハロゲニド又は式−O−SO2 −R0 (式中、R0 はアルキ
ル、アラルキル、アリール又はアルキル置換されたアリールである。)で表わさ
れるスルホネートであることができる。R0 はメチル又はp−メチルフェニルで
あるのが好ましい。
【0056】 シアノ基に変換することができる基Yは、ハロゲン、−O−SO2 −(CF2 )n−CF3 (式中、nは0〜8である。)、−CHO,−COOR’,−CO
NR’R”又は−NHR''' (式中、R’及びR”は水素、アルキル、アルケニ
ル又はアルキニル、又は場合によりアルキル置換されたアリール又はアラルキル
であり、R''' は水素又はアルキルカルボニルである。)から選ばれるか又はY
は式
【0057】
【化65】 (式中、UはO又はSである; R12−R13はそれぞれ独立して水素及びアルキルから選ばれるか、又はR12 及びR13は一緒になってC2-5 アルキレン鎖を形成し、それによってスピロ 環を形成する; R10は水素及びアルキルから選ばれ、R11は水素、アルキル基、カルボキシ基 又はこれに対する前駆体基から選ばれるか、又は R10及びR11は一緒になってC2-5 アルキレン鎖を形成し、それによってス ピロ環を形成する。) で表わされるオキサゾリン基又はチアゾリン基である。
【0058】 Yはシアノ基に変換することができるすべての他の基であることができる。
【0059】 置換基R1 、R2 、R3 、R4 、R5 及びR6 は好ましくはアルキル又はアラ
ルキルである。R1 及びR2 及びR4 、R5 及びR6 は同一であるのが好ましい
【0060】 アルコール保護基Pgはトリアルキルシリル基、ベンジル基又はテトラヒドロ
ピラニル基(THP)であることができる。
【0061】 本発明によれば、アルコール保護基を当該保護基の通常の除去法を用いて除き
、式(IV)で表わされる化合物する。
【0062】 したがって、保護基がトリアルキルシリルである場合、保護基を塩基、有機酸
又は鉱酸又はフッ化物、たとえばKF又はトリアルキルアミノフルオライドで処
理して除く。
【0063】 Pgがベンジルである場合、保護基を触媒としてPd/C又はPt/Cを用い
て還元して除くことができる。
【0064】 Pgがテトラヒドロピラニル基(THF)である場合、保護基を有機酸又は鉱
酸、あるいはH+ 基を有する樹脂、たとえばDowexH+ 又はAmberly
stで処理して除く。
【0065】 式(V)で表わされる化合物中のアルコール基を試剤、たとえば塩化チオニル
、塩化メシル、塩化トシル等と反応させて適する離脱基、たとえばハロゲン、又
は式−O−SO2 −R0 で表わされるスルホネート(式中、R0 は上述の意味を
有する。)に変える。
【0066】 ついで得られた化合物をジメチルアミン又はその塩、たとえばM+ -N(C
3 2 (式中、M+ はLi+ 又はNa+ である。)と反応させる。反応は非プ
ロトン性有機溶剤、たとえばTHF(テトラヒドロフラン)、DMF(ジメチル
ホルムアミド)、NMP(N−メチルピロリドン)、エーテル、たとえばジエチ
ルエーテル又はジオキサラン、トルエン、ベンゼン、又はアルカン及びその混合
物中で行われるのが好ましい。適する離脱基を有する式(V)で表わされる化合
物を塩基の存在下に塩化ジメチルアンモニウムとして反応させてシタロプラムに
変換することができる。あるいは適する離脱基、たとえば式−O−SO2 −R0 で表わされるスルホネート(式中、R0 は上述の意味を有する。)を有する式(
V)で表わされる化合物を、アジド、たとえばアジ化ナトリウムと反応させ、つ
いで触媒としてPd/Cを用いて還元して式(IX)で表わされる化合物となし
、その後メチル化するか又は還元アミノ化してシタロプラムとすることができる
【0067】 適する離脱基を有する式(V)で表わされる化合物を、メチルアミンと反応さ
せ、ついでメチル化するか又は還元アミノ化してジメチルアミノ基とすることに
よってシタロプラムに変換することができる。
【0068】 式(XVI)で表わされる化合物[式中、R2 は−CH2 −W(適当な離脱基
である。)である。]において、Wは上述のジメチルアミノ基によって置き換え
ることができる。
【0069】 式(VI)及び(XIX)で表わされるアミドの還元を、トルエン中で還元剤
としてRed−Alを用いて有利に行う。
【0070】 適当なPg1 及びPg2 はアラルキル又は式−O−SO2 −R0 (式中、R0 は上述の意味を有する。)、典型的にはベンジル又はトシルであるか、又はPg 1 及びPg2 はこれらが結合するN原子と一緒になって場合により置換されたフ
タルイミド基を形成する。
【0071】 保護基Pg1 及びPg2 はこのような保護基を除去する通常の方法を用いて除
くことができる。したがってフタルイミド基をヒドラジン又はメチルアミン及び
エタノールで処理してアミノ基に変換することができる。
【0072】 保護基がアラルキル基、たとえばベンジルである場合、一般に触媒としてPd
/C又はPt/Cの存在下で還元して除くことができる。
【0073】 式−SO2 −R0 で表わされる保護基をRed−Alで処理して除くことがで
きる。
【0074】 式(IX)、(XVIII)及び(XX)で表わされる化合物中のアミノ基を
メチル化剤、たとえばMeI及びMe2 SO4 (式中、Meはメチルである。)
でメチル化することができる。メチル化をこのような反応を実施するのに通常の
方法を用いて行う。
【0075】 あるいはシタロプラムを還元アミノ化して生成させる。この処理によれば、式
(IX)、(XVIII)又は(XX)で表わされる化合物を化合物、たとえば
ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド又はトリオキサンと還元剤、たとえば
NaBH4 又はNaBH3 CNの存在下に反応させる。還元アミノ化をこのよう
な反応を実施するのに通常の方法を用いて行う。
【0076】 式(Xa)又は(Xb)で表わされる化合物を、有機酸又は鉱酸、あるいはH + 基を有する樹脂、たとえばDowexH+ 又はAmberlystで処理して
対応するアルデヒドに変換するのが好ましい。
【0077】 得られたアルデヒドを還元アミノ化によって、すなわち還元剤、たとえばNa
BH4 又はNaBH3 CNの存在下でジメチルアミンとの反応によってシタロプ
ラムに変換することができる。
【0078】 式(XV)で表わされるアルデヒドを同様な方法でジメチルアミノ基に変える
ことができる。
【0079】 式(XII)で表わされるエステル誘導体を還元剤としてRed−Alを用い
るエステルの還元によって式(V)で表わされる対応するアルコールを経てシタ
ロプラムに変換するか又はアミン、好ましくはNH(Me)2 又はその塩とエス
テルの反応によってアミドを経てシタロプラムに変換することができる。遊離ア
ミノ基又はモノメチルアミノ基のジメチルアミノ基への変換を上述のように実施
することができる。
【0080】 式(XIII)で表わされる化合物の式(IX)で表わされる化合物への変換
に有用な試剤はNaOH/Br2 であるのが好ましい。
【0081】 式(XIV)で表わされる化合物の酸化は極性溶剤、たとえばアルコール、水
、酢酸又はそのエステル中でオゾンを用いてこの化合物を処理して実施すること
ができる。あるいは式(XIV)で表わされる化合物を酸化剤、たとえばNaI
4 、OsO4 /NaIO4 及びKMnO4 で処理することができる。
【0082】 式(XXI)で表わされる化合物を加水分解して式(XXII)で表わされる
化合物とすることは、鉱酸又は有機酸を用いて行うことができる。
【0083】 式(XXII)で表わされる化合物の式(V)で表わされるアルコール又はア
ミドへの変換は対応する酸クロライドを経て行われる。酸クロライドは、酸をP
OCl3 、PCl5 又はSOCl2 をそのまま又は適当な溶剤、たとえばトルエ
ン又は触媒量のN,N−ジメチルホルムアミドを含有するトルエン中で処理して
有利に得られる。エステルは酸をアルコールで酸、好ましくは鉱酸又はルイス酸
、たとえばHCl、H2 SO4 、POCl3 、PCl5 又はSOCl2 の存在下
に処理して得られる。あるいは、エステルをアルコールとの反応によって酸クロ
ライドから得ることができる。ついでエステル又は酸クロライドはアンモニア又
はアルキルアミン、好ましくはt−ブチルアミンとのアミド化によってアミドに
変換することができる。
【0084】 アミドへの変換はエステルとアンモニア又はアルキルアミンを加圧及び加熱下
に反応させることによって得ることもできる。
【0085】 対応するアルコール又はアミドのシタロプラムのジメチルアミノ基への変換方
法は、すでに上述した。
【0086】 Yはハロゲン又はCF3 −(CF2 )n−SO2 −O−(式中、nは0〜8で
ある。)である場合、シアノ基への変換をシアニド供給源、たとえばKCN、N
aCN、CuCN、Zn(CN)2 又は(R154 NCN(式中、(R154
同一か又は異なっていてよく、水素及び直鎖状又は分枝状アルキルから選ばれた
4つの基を示す。)とパラジウム触媒及び触媒量のCu+ 又はZn2+の存在下に
、又はZn(CN)2 とパラジウム触媒の存在下に反応させることによって行う
ことができる。パラジウム触媒の存在下にシアニド供給源との反応によるYがハ
ロゲン又はCF3 −(CF2 )n−SO2 −O−(式中、nは0〜8である。)
である化合物の変換は、国際特許出願(WO)第00/13648号明細書に記
載されているように実施することができる。
【0087】 YがCl又はBrである場合、シアノ基への変換をシアニド供給源、たとえば
KCN、NaCN、CuCN、Zn(CN)2 又は(R154 NCN(式中、(
154 は同一か又は異なっていてよく、水素及び直鎖状又は分枝状アルキルか
ら選ばれた4つの基を示す。)とニッケル触媒の存在下に実施することもできる
。ニッケル触媒の存在下にシアニド供給源との反応よる、Yがハロゲン又はCF 3 −(CF2 )n−SO2 −O−(式中、nは0〜8である。)である化合物の
変換は国際特許出願(WO)第001192号明細書に記載されているように行
うことができる。
【0088】 反応をSakakibara等、Bull. Chem. Soc. Jpn., 61, 1985-1990, (1988)に記載
されているようにすべての通常の溶剤中で実施することができる。好ましい溶剤
はアセトニトリル、酢酸エチル、THF、DMF又はNMPである。
【0089】 Yがオキサゾリン又は式(VI)で表わされるチアゾリンである場合、シアノ
への変換を国際特許出願(WO)第0023431号明細書に記載されているよ
うに実施することができる。
【0090】 YがCHOである場合、シアノ基への変換は試剤R16−V−NH2 (式中、R 16 は水素、アルキル、アリール又はヘテロアリールであり、VはO、N又はSで
ある。)と反応させ、ついで通常の脱水剤、たとえば塩化チオニル、無水酢酸/
ピリジン、ピリジン/HCl又は五塩化リンで脱水してホルミル基をオキシム又
は類似する基に変換することによって行うことができる。好ましい試剤R16−V
−NH2 はヒドロキシルアミン及び化合物(R16がアルキル又はアリールであり
、VがN又はOである。)である。
【0091】 Yが−COOHである場合、シアノ基への変換を対応する酸クロライド、エス
テル又はアミドを経て行うことができる。
【0092】 酸クロライドは、酸をPOCl3 、PCl5 又はSOCl2 をそのまま又は適
当な溶剤、たとえばトルエン又は触媒量のN,N−ジメチルホルムアミドを含有
するトルエン中で処理して有利に得られる。エステルは酸をアルコールで酸、好
ましくは鉱酸又はルイス酸、たとえばHCl、H2 SO4 、POCl3 、PCl 5 又はSOCl2 の存在下に処理して得られる。あるいは、エステルをアルコー
ルとの反応によって酸クロライドから得ることができる。ついでエステル又は酸
クロライドはアンモニア又はアルキルアミン、好ましくはt−ブチルアミンとの
アミド化によってアミドに変換することができる。
【0093】 アミドへの変換はエステルとアンモニア又はアルキルアミンを加圧及び加熱下
に反応させることによって得ることもできる。
【0094】 ついでアミド基を脱水によってシアノ基へ変換する。脱水剤はすべての適する
脱水剤であることができ、そして最適な剤は当業者によって容易に決定すること
ができる。好ましい脱水剤の例は、SOCl2 、POCl3 及びPCl5 、好ま
しくはSOCl2 である。
【0095】 特に好ましい実施態様において、カルボン酸をアルコール、好ましくはエタノ
ールとPOCl3 の存在下に反応させ、対応するエステルを得、ついでこれをア
ンモニアと反応させ、対応するアミドを生じさせ、ついでこれをSOCl2 と触
媒量のN,N−ジメチルホルムアミドを含有するトルエン中で反応させる。
【0096】 あるいは、Yが−COOHである化合物をそのニトリルを生成するためにクロ
ロスルホニルイソシアネートと反応させるか又は国際特許出願(WO)第004
4738号明細書に記載されているように脱水剤及びスルホンアミドで処理する
ことができる。
【0097】 Yが−NHR''' (式中、R''' は水素である。)である場合、シアノへの変
換をジアゾ化し、ついでCN- との反応によって行うのが好ましい。最も好まし
くはNaNO2 及びCuCN及び(又は)NaCNを使用する。R''' がアルキ
ルカルボニルの場合、化合物を予め加水分解し、それによって対応する化合物(
R''' はHである。)が得られ、ついでこれを上述のように変換する。加水分解
を酸性環境又は塩基性環境のどちらかで実施することができる。
【0098】 式(I)で表わされる出発化合物(Xがハロゲンである。)は、英国特許第1
526331号明細書に記載されているように製造することができ、式(I)で
表わされる化合物(Xが−O−SO2 −(CF2 )n−CF3 である。)は国際
特許出願(WO)第99/00640号明細書と同様に製造することができ、式
(I)で表わされる化合物(Xがオキサゾリン又はチアゾリンである。)は国際
特許出願(WO)第00/23431号明細書と同様に製造することができ、化
合物(Xがホルムアルデヒドである。)は国際特許出願(WO)第99/305
48号明細書と同様に製造することができ、化合物(Xが−COOHである。)
及びそのエステル及びアミドは国際特許出願(WO)第98/19511号明細
書と同様に製造することができ、そして式(I)で表わされる化合物(Xが−N
HR''' である。)は国際特許出願(WO)第98/19512号明細書と同様
に製造することができる。
【0099】 上記反応に使用される反応条件、溶剤等はこのような反応にとって通常の条件
であり、当業者によって容易に決定することができる。
【0100】 式(Ia)で表わされる出発化合物(Y1 がシアノ基である。)は米国特許第
4,136,193号明細書に記載されているように又は国際特許出願(WO)
第98/019511号明細書に記載されているように製造することができる。
【0101】 式(II)及び(IIa)で表わされる化合物は市場で入手できるか又は常法
で市販の出発化合物から製造することができる。
【0102】 シタロプラムは市場でラセミ化合物の形で抗うつ薬として存在する。しかし近
い将来、シタロプラムの活性S−対掌体もまた市場に紹介される予定である。
【0103】 S−シタロプラムはクロマトグラフィーによる光学的活性な異性体の分離によ
って製造することができる。
【0104】 本明細書及び特許請求の範囲にわたって、用語“アルキル”は1〜6個の炭素
原子を有する分枝状又は非分枝状アルキル基、たとえばメチル、エチル、1−プ
ロピル、2−プロピル、1−ブチル、2−ブチル、2−メチル−2−プロピル、
2,2−ジメチル−1−エチル及び2−メチル−1−プロピルを意味する。
【0105】 同様にアルケニル及びアルキニルそれぞれは二重結合又は三重結合それぞれを
有する2〜6個の炭素原子を有する基、たとえばエテニル、プロペニル、ブテニ
ル、エチニル、プロピニル及びブチニルを示す。
【0106】 用語“アリール”は単環状又は二環状炭素環状芳香族基、たとえばフェニル及
びナフチル、特にフェニルを意味する。
【0107】 用語“アラルキル”はアリール−アルキルを示し、この際アリール及びアルキ
ルは上述の意味を有する。
【0108】 場合によりアルキル置換されたアリール及びアラルキルは場合によりアルキル
基1個以上で置換されていてよいアリール又はアラルキル基を意味する。
【0109】 ハロゲンは塩素、臭素又はヨウ素を意味する。
【0110】 シタロプラムは、その遊離塩基として、特に結晶形の遊離塩基として、又はそ
の薬学的に許容し得る酸付加塩として使用することができる。このような酸付加
塩として有機酸又は無機酸で生成される塩を使用することができる。この様な有
機塩の例は、マレイン酸、フマル酸、安息香酸、アスコルビン酸、コハク酸、シ
ュウ酸、ビス- メチレンサリチル酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、
酢酸、プロピオン酸、酒石酸、サリチル酸、クエン酸、グルコン酸、乳酸、リン
ゴ酸、マンデリン酸、ケイヒ酸、シトラコン酸、アスパラギン酸、ステアリン酸
、パルミチン酸、イタコン酸、グリコール酸、p- アミノ- 安息香酸、グルタミ
ン酸、ベンゼンスルホン酸及びテオフイリン酢酸、並びに8-ハロテオフイリン、
たとえば8-ブロモ- テオフイリンとの塩である。この様な無機塩の例は、塩酸、
臭化水素酸、硫酸、スルフアミン酸、リン酸及び硝酸との塩である。
【0111】 本発明の化合物の酸付加塩は技術上周知の方法によって製造することができる
。塩基を水と混和しうる溶剤、たとえばアセトン又はエタノール中で計算量の酸
と反応させ、ついで濃縮させ、冷却して塩を単離させるか又は水と混和し得ない
溶剤、たとえばエチルエーテル、酢酸エチル又はジクロロメタン中で過剰の酸と
反応させ、塩を自発的に単離させることができる。
【0112】 本発明の薬学的調合物は、すべての適する方法で及びすべての適する形で、た
とえば錠剤、カプセル、粉末、シロップの形で経口で又は通常の注射用滅菌溶液
の形で腸管外に投与することができる。
【0113】 本発明の薬学的調合物を、当該技術において慣用の方法によって製造すること
ができる。たとえば錠剤を有効物質と通常の佐剤(adjuvants) 及び(又は)希釈
剤とを混合し、次いでこの混合物を慣用の打錠機で圧縮することによって製造す
ることができる。佐剤又は希釈剤の例として次のものがあげられる:コーンスタ
ーチ、ジャガイモデンプン、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ゼラチン、乳
糖、ゴム等々。他のすべての佐剤又は添加物、たとえば着色料、芳香剤、保存剤
等々をこれらが有効成分に適合するならば使用してもよい。
【0114】 注射用溶液は、有効成分と使用可能な添加物とを一部の注射用溶剤、好ましく
は滅菌水に溶解し、この溶液を所望の容量に調整し、この溶液を滅菌し、適当な
アンプル又は小瓶に詰めることによって、製造することができる。当該技術にお
いて通常使用されるすべての適当な添加物を、たとえば張度剤(tonicity agent
) 、保存剤、酸化防止剤等々を添加することができる。
【0115】 本発明を以下の実施例によって説明する。
【0116】 例1 THF(50ml)中に1−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロイ
ソベンゾフラン−5−カルボニトリル(4.8g、0.02モル)を有する溶液
をLDA(ブチルリチウム1.6M(15ml)、ジソプロピルアミン2.6g
)の溶液に−30℃で窒素雰囲気下で滴加する。10分間−30℃で攪拌した後
、THF(25ml)中に式(II)又は(IIa)で表わされる化合物(0.
02モル)の溶液を滴加し、室温に加温し、さらに60分間攪拌する。ついで反
応を氷で急冷し、トルエン(3×50ml)で抽出し、水(50ml)で洗浄し
、減圧下に濃縮する。残留物を溶離剤としてn−ヘプタン/EtOAcの混合物
を用いてシリカゲル上でクロマトグラフィーによって精製する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE ,DK,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD, GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG, MK,MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,P T,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL ,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US, UZ,VN,YU,ZA,ZW

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(I) 【化1】 (式中、Yはシアノ基に変換することができる基である。) で表わされる化合物を式(II) 【化2】 {式中、Xは適当な離脱基であり、 Rは−CH2 −O−Pg、−CH2 −NPg1 Pg2 、−CH2 −NMePg 1 ,−CO−N(CH3 2 、−CH(A1 1 )(A2 2 )、−COOR 3 、−CH2 −CO−NH2 、−CH=CHR7 又は−CO−NHR8 であり 、この際Pgはアルコール基に対する保護基であり、Pg1 及びPg2 はアミ ノ基に対する保護基であり、R1 及びR2 は独立してアルキル基、アルケニル 基、アルキニル基及び場合によりアルキル置換されたアリール残基又はアラル キル基から選ばれるか又はR1 及びR2 は一緒になって2〜4個の炭素原子を 有する鎖を形成し、R3 及びR7 のそれぞれは独立してアルキル基、アルケニ ル基、アルキニル基及び場合によりアルキル置換されたアリール残基又はアラ ルキル基から選ばれ、R8 は水素又はメチルであり、A1 及びA2 はO及びS から選ばれる。} で表わされる化合物と反応させ、式(III) 【化3】 (式中、R及びYは上述の意味を有する。) で表わされる化合物となし、ついで任意の順序で基Rをジメチルアミノメチル基
    に変換し、基Yをシアノ基に変換し、ついでシタロプラム塩基又はその薬学的に
    許容し得る塩を単離することを特徴とする、シタロプラムの製造方法。
  2. 【請求項2】式(I)で表わされる化合物を式(II)で表わされる化合物
    (式中、Rは−CH2 −O−Pgである。)と反応させ、式(IV) 【化4】 (式中、Yはシアノ基に変換することができる基であり、Pgはアルコール基に
    対する保護基である。) で表わされる化合物とし、場合によりついで基Yをシアノ基に変換し、ついで保
    護基を除去して式(V) 【化5】 (式中、Y1 はシアノ基又はシアノ基に変換することができる基である。) で表わされる化合物とし、Y1 がシアノ基でない場合、場合によりついで基Y1 をシアノ基に変換し、その後アルコール基を適する離脱基に変換し、ついで任意
    の順序で、シアノ基でない基Y1 をシアノ基に変換し、離脱基のジメチルアミノ
    基による置換を、 a)ジメチルアミン又はその塩と反応させることによって、 b)メチルアミンと反応させ、ついでメチル化するか又は還元アミノ化すること
    によって、又は c)アジドと反応させ、ついで還元して対応するアミンとし、その後メチル化す
    るか又は還元アミノ化することによって行う、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】式(I)で表わされる化合物を式(II)で表わされる化合物
    (式中、Rは−CO−N(CH3 2 である。)と反応させ、ついで得られた式
    (VI) 【化6】 (式中、Yは上述の意味を有する。) で表わされる化合物とし、場合により基Yをシアノ基に変換させ、その後生じた
    化合物を還元して、式(VII) 【化7】 (式中、Y1 はシアノ基又はシアノ基に変換することができる基である。) で表わされる化合物とし、Y1 がシアノ基でない場合、式(VII)で表わされ
    る化合物中の基Y1 をシアノ基に変換する、請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】式(I)で表わされる化合物を式(II)で表わされる化合物
    (式中、Rは−CH2 −N(Pg1 )(Pg2 )である。)と反応させ、式(V
    III) 【化8】 (式中、Yはシアノ基に変換することができる基であり、Pg1 及びPg2 はア
    ミノ基に対する保護基である。) で表わされる化合物とし、場合によりついで基Yをシアノ基に変換し、その後保
    護を除去し、式(IX) 【化9】 (式中、Y1 はシアノ基又はシアノ基に変換することができる基である。) で表わされる化合物とし、ついで任意の順序でシアノ基でない基Y1 をシアノ基
    に変換し、遊離のアミノ基をメチル化するか又は還元アミノ化してシタロプラム
    とする、請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】式(I)で表わされる化合物を式(II)で表わされる化合物
    (式中、Rは−CH(A1 1 )(A2 2 )である。)と反応させ、ついで式
    (X) 【化10】 (式中、Yはシアノ基に変換することができる基であり、R1 及びR2 は独立 してアルキル基、アルケニル基、アルキニル基及び場合によりアルキル置換さ れたアリール残基又はアラルキル基から選ばれるか又はR1 及びR2 は一緒に なって2〜4個の炭素原子を有する鎖を形成し、A1 及びA2 はO及びSから 選ばれる。) で表わされる化合物とし、場合によりついで基Yをシアノ基に変換し、その後式
    (X)で表わされる化合物を脱保護化して、式(XI) 【化11】 (式中、Y1 はシアノ基又はシアノ基に変換することができる基であり、A1
    上述の意味を有する。) で表わされる化合物とし、ついで任意の順序で式(XI)で表わされる化合物を
    ジメチルアミンで還元アミノ化し、Y1 がシアノ基でない場合、基Y1 をシアノ
    基に変換する、請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】式(I)で表わされる化合物を式(II)で表わされる化合物
    [式中、Rは−COOR3 (式中、R3 は上述の意味を有する。)である。]と
    反応させ、ついで式(XII) 【化12】 (式中、Yはシアノ基に変換することができる基であり、R3 はアルキル基、 アルケニル基、アルキニル基及び場合によりアルキル置換されたアリール残基 又はアラルキル基から選ばれる。) で表わされる化合物とし、場合によりついでYをシアノ基に変換し、その後 i)還元して、式(V) 【化13】 (式中、Y1 はシアノ基又はシアノ基に変換することができる基である。) で表わされる化合物とし、Y1 がシアノ基でない場合、基Y1 をシアノ基に変換
    し、その後アルコール基を適する離脱基に変換し、ついで任意の順序で、シアノ
    基でない基Y1 をシアノ基に変換し、離脱基のジメチルアミノ基による置換を、 a)ジメチルアミン又はその塩と反応させることによって、 b)メチルアミンと反応させ、ついでメチル化するか又は還元アミノ化すること
    によって、又は c)アジドと反応させ、ついで還元して対応するアミンとし、ついでその後メチ
    ル化するか又は還元アミノ化し、 又は ii)式(XII)で表わされる化合物を式NH(Me)2 、NH2 Me、NH 3 で表わされるアミン又はその塩と反応させてアミドとし、ついで任意の順序で
    このアミドを還元し、Y1 がシアノ基でない場合、基Y1 をシアノ基に変換し、
    必要ならばメチル化するか又は還元アミノ化してジメチルアミノ基とする、請求
    項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 式(I)で表わされる化合物を式(II)で表わされる化合
    物(式中、Rは−CH2 −CO−NH2 である。)と反応させ、式(XIII) 【化14】 (式中、Yは上述の意味を有する。) で表わされる化合物とし、場合によりついでYをシアノ基に変換し、ついでこれ
    をハイポハライドで処理して式(IX) 【化15】 (式中、Y1 はシアノ基又はシアノ基に変換することができる基である。) で表わされる化合物とし、任意の順序で、シアノ基でない基Y1 をシアノ基に変
    換し、ついで遊離アミノ基をメチル化するか又は還元アミノ化してシタロプラム
    とする、請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】式(I)で表わされる化合物を式(II)で表わされる化合物
    (式中、Rは−CH=CH−R7 である。)と反応させ、式(XIV) 【化16】 (式中、Yはシアノ基に変換することができる基であり、R7 は上述のように アルキル基、アルケニル基、アルキニル基及び場合によりアルキル置換された アリール残基又はアラルキル基である。) で表わされる化合物とし、場合によりついで基Yをシアノ基に変換し、ついでこ
    れを酸化して、式(XV) 【化17】 (式中、Y1 はシアノ基又はシアノ基に変換することができる基である。) で表わされる化合物とし、ついで任意の順序でジメチルアミンで還元アミノ化し
    、Y1 がシアノ基でない場合、基Y1 をシアノ基に変換してシタロプラムとする
    、請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】式(XVI) 【化18】 {式中、Y1 はシアノ基又はシアノ基に変換することができる基であり、R2 は−CH2 −W(式中、Wは離脱基である。)であるか又はR2 はシアノ又は −CH2 N(CH3 2 である。} で表わされる化合物からシタロプラムを製造するにあたり、任意の順序で、シア
    ノ基でない基Y1 をシアノ基に変換し、−CH2 N(CH3 2 ではない基R2 をジメチルアミノメチル基に変換し、ついでシタロプラム塩基又はその薬学的に
    許容し得る塩を単離することを特徴とする、上記シタロプラムの製造方法。
  10. 【請求項10】 R2 が−CH2 W(式中、Wは離脱基である。)であり、
    基Wは a)ジメチルアミン又はその塩と反応させることによって、 b)メチルアミンと反応させ、ついでメチル化するか又は還元アミノ化すること
    によって、又は c)アジドと反応させ、ついで還元して対応するアミンとし、その後メチル化す
    るか又は還元アミノ化することによってジメチルアミノメチル基と置き換えられ
    る、請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】基R2 がシアノ基であり、これは還元され、ついで生じた遊
    離アミノ基をメチル化するか又は還元アミノ化して、ジメチルアミノメチル基に
    変換される、請求項9記載の方法。
  12. 【請求項12】式(XVI)で表わされる化合物は、式(Ia) 【化19】 (式中、Y1 はシアノ基又はシアノ基に変換することができる基である。) で表わされる化合物と式(IIa) 【化20】 {式中、Xは離脱基であり、R2 は−CH2 −W(式中、Wは離脱基である。 )であるか又はR2 はシアノ又は−CH2 N(CH3 2 であり、但しこの際 Xがハロゲンであり、Y1 がシアノ基である場合、R2 は−CH2 N(CH3 2 ではない。} で表わされる化合物を反応させ、Y1 がシアノ基でない場合、場合によりついで
    基Y1 をシアノ基に変換することによって製造する、請求項9記載の方法。
  13. 【請求項13】式(I)で表わされる化合物を式(II)で表わされる化合
    物(式中、Rは−CH−NMe(Pg)である。)と反応させ、式(XVI
    I) 【化21】 (式中、Yはシアノ基に変換することができる基であり、Pg1 はアミノ基に対
    する保護基である。) で表わされる化合物とし、場合によりついで基Yをシアノ基に変換し、その後保
    護基を除去して式(XVIII) 【化22】 (式中、Y1 はシアノ基又はシアノ基に変換することができる基である。) で表わされる化合物とし、ついで任意の順序でシアノ基でない基Y1 をシアノ基
    に変換し、ついでアミノ基をメチル化するか又は還元アミノ化してシタロプラム
    とする、請求項1記載の方法。
  14. 【請求項14】式(I)で表わされる化合物を式(II)で表わされる化合
    物(式中、Rは−CO−NHR8 である。)と反応させ、式(XIX) 【化23】 (式中、Yはシアノ基に変換することができる基であり、R8 は水素又はメチル である。) で表わされる化合物とし、場合によりついで基Yをシアノ基に変換し、その後還
    元し、式(XX) 【化24】 (式中、Y1 はシアノ基又はシアノ基に変換することができる基であり、R8 は水素又はメチルである。) で表わされる化合物とし、ついで任意の順序でメチル化するか又は還元アミノ化
    して、ジメチルアミノ基とし、Y1 がシアノ基ではない場合、Y1 をシアノ基に
    変換する、請求項1記載の方法。
  15. 【請求項15】一般式(Ia)で表わされる化合物を化合物(II)(式中
    、Rは−C(A1 4 )(A2 5 )(A3 6 )である。)と反応させ、式(
    XXI) 【化25】 (式中、Y1 はシアノ基又はシアノ基に変換することができる基であり、R4 、R5 及びR6 のそれぞれ独立してはアルキル基、アルケニル基、アルキニル 基及び場合によりアルキル置換されたアリール残基又はアラルキル基から選ば れ、A1 、A2 及びA3 はO及びSから選ばれる。) で表わされる化合物とし、Y1 がシアノ基ではない場合、場合によりついでY1 をシアノ基に変換し、その後加水分解して、式(XXII) 【化26】 (式中、Y1 はシアノ基又はシアノ基に変換することができる基であり、A1 及 びA2 は上述の意味を有する。) で表わされる化合物とし、Y1 がシアノ基ではない場合、場合によりついでY1 をシアノ基に変換し、ついで i)式(XXII)で表わされる化合物又はそのエステルを還元して、式(V) 【化27】 (式中、Y1 はシアノ基又はシアノ基に変換することができる基である。) で表わされる化合物とし、Y1 がシアノ基でない場合、場合によりついで基Y1 をシアノ基に変換し、その後アルコール基を適する離脱基に変換し、ついで任意
    の順序で、シアノ基でない基Y1 をシアノ基に変換し、離脱基のジメチルアミノ
    基による置換を、 a)ジメチルアミン又はその塩と反応させることによって、 b)メチルアミンと反応させ、ついでメチル化するか又は還元アミノ化すること
    によって、又は c)アジドと反応させ、ついで還元して対応するアミンとし、その後メチル化す
    るか又は還元アミノ化するか、 又は ii)式(XXII)で表わされる化合物をアミドに変換し、ついで任意の順序
    でこのアミドを還元し、Y1 がシアノ基でない場合、基Y1 をシアノ基に変換し
    、必要ならばメチル化するか又は還元アミノ化してジメチルアミノ基とする、シ
    タロプラムの製造方法。
  16. 【請求項16】式(III) 【化28】 {式中、Yはシアノ基に変換することができる基であり、 Rは−CH2 −O−Pg、−CH2 −NPg1 Pg2 、−CH2 −NMePg 1 ,−CO−N(CH3 2 、−CH(A1 1 )(A2 2 )、−COOR 3 、−CH2 −CO−NH2 、−CH=CHR7 又は−CO−NHR8 であり 、この際Pgはアルコール基に対する保護基であり、Pg1 及びPg2 はアミ ノ基に対する保護基であり、R1 及びR2 は独立してアルキル基、アルケニル 基、アルキニル基及び場合によりアルキル置換されたアリール残基又はアラル キル基から選ばれるか又はR1 及びR2 は一緒になって2〜4個の炭素原子を 有する鎖を形成し、R3 及びR7 のそれぞれは独立してアルキル基、アルケニ ル基、アルキニル基及び場合によりアルキル置換されたアリール残基又はアラ ルキル基から選ばれ、R8 は水素又はメチルであり、A1 及びA2 はO及びS から選ばれる。} で表わされる化合物又はその酸付加塩。
  17. 【請求項17】式(V) 【化29】 (式中、Y1 はシアノ基に変換することができる基である。) で表わされる化合物又はその酸付加塩。
  18. 【請求項18】式(VII) 【化30】 (式中、Y1 はシアノ基に変換することができる化合物である。) で表わされる化合物又はその酸付加塩。
  19. 【請求項19】式(IX) 【化31】 (式中、Y1 はシアノ基に変換することができる基である。) で表わされる化合物又はその酸付加塩。
  20. 【請求項20】式(XI) 【化32】 (式中、Y1 はシアノ基に変換することができる基であり、A1 はO及びSであ る。) で表わされる化合物又はその酸付加塩。
  21. 【請求項21】式(XVI) 【化33】 [式中、Y1 はシアノ基に変換することができる基であり、R2 は−CH2 −W
    (式中、Wは離脱基である。)であるか又はR2 はシアノ又は−CH2 N(CH 3 2 である。] で表わされる化合物又はその酸付加塩。
  22. 【請求項22】式(XVIII) 【化34】 (式中、Y1 はシアノ基に変換することができる基である。) で表わされる化合物又はその酸付加塩。
  23. 【請求項23】式(XXI) 【化35】 (式中、Y1 はシアノ基に変換することができる基であり、R4 、R5 及びR6 のそれぞれは独立してアルキル基、アルケニル基、アルキニル基及び場合によ りアルキル置換されたアリール残基又はアラルキル基から選ばれ、A1 、A2 及びA3 はO及びSから選ばれる。。) で表わされる化合物又はその酸付加塩。
  24. 【請求項24】式(XXII) 【化36】 (式中、Y1 はシアノ基に変換することができる基であり、A1 及びA2 はO及 びSから選ばれる。) で表わされる化合物又はその酸付加塩。
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