JP2003298036A - 駆動制御装置及びセンサシステム - Google Patents

駆動制御装置及びセンサシステム

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JP2003298036A
JP2003298036A JP2002099562A JP2002099562A JP2003298036A JP 2003298036 A JP2003298036 A JP 2003298036A JP 2002099562 A JP2002099562 A JP 2002099562A JP 2002099562 A JP2002099562 A JP 2002099562A JP 2003298036 A JP2003298036 A JP 2003298036A
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Shinobu Sumi
忍 角
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各読取画素ごとに複数のスイッチング素子が
設けられたセンサアレイと、各スイッチング素子を駆動
するための複数のドライバを備えたフォトセンサシステ
ムにおいて、システムの装置構成を小型化しつつ、製品
コストの低減を図ることができるフォトセンサシステム
を提供する。 【解決手段】 センサシステムは、ダブルゲート型フォ
トセンサ10を複数配列してなるセンサアレイ100
と、各ダブルゲート型フォトセンサ10のトップゲート
端子T及びボトムゲート端子Bに対して、個別にリセッ
トパルス及び読み出しパルスを供給する単一のゲートド
ライバ110Aを備え、該ゲートドライバ110Aに設
けられたゲート選択回路112によりリセットパルス及
び読み出しパルスを所定のタイミングで選択的に各セン
サに供給する構成を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、駆動制御装置及び
センサシステムに関し、特に、複数のセンサがマトリク
ス状又はライン状に配列されたセンサアレイを備え、該
センサアレイを走査駆動することにより、被写体の画像
パターンを読み取るセンサシステム、及び、該センサシ
ステムに適用して良好な駆動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、印刷物や写真、あるいは、指紋等
の微細な凹凸形状等の2次元の画像パターンを読み取る
技術として、例えば、光電変換素子(フォトセンサ)等
のセンサをマトリクス状あるいはライン状に配列して構
成されるセンサアレイを走査駆動することにより、セン
サアレイ上に設けられた検知面上に載置、接触された被
写体の画像パターンを読み取る画像読取装置が知られて
いる。
【0003】このような画像読取装置は、近年の個人情
報や企業情報等の管理や保護、あるいは、防犯等のセキ
ュリティに対する社会的な要求の高まりに伴って、指紋
認証システム(指紋照合装置)等の個人認証の技術分野
への応用が盛んに研究、開発されている。
【0004】ここで、画像読取装置に適用されるセンサ
アレイとしては、一般に、CCD(Charge Coupled Dev
ice)等の固体撮像デバイスが用いられている。CCD
は、周知の通り、フォトダイオードや薄膜トランジスタ
(TFT:Thin Film Transistor)等のフォトセンサを
複数配列した構成を有し、各フォトセンサの受光部に照
射された光量に応じて発生する電子−正孔対の量(電荷
量)を、水平走査回路及び垂直走査回路により検出し、
照射光の輝度を検知している。
【0005】ところで、このようなCCDを適用したフ
ォトセンサシステム(画像読取装置のうち、センサアレ
イ、水平走査回路及び垂直走査回路等を含む主要部分;
詳しくは後述する)においては、基礎技術が確立されて
おり、画像読取装置等の実製品への適用が容易であると
いう利点を有しているものの、フォトセンサアレイの構
造上、走査された各フォトセンサを選択状態にするため
の選択トランジスタを個別に設ける必要があるため、被
写体画像の読取精度を向上(高精細化)させるためにセ
ンサアレイの検出画素数を増加させると、それにしたが
ってシステム自体が大型化してしまうという課題を有し
ていた。
【0006】そこで、近年、このような課題を解決する
ための構成として、フォトセンサ自体にフォトセンス機
能と選択トランジスタ機能とを持たせるようにした、い
わゆる、ダブルゲート構造を有する薄膜トランジスタ
(以下、「ダブルゲート型フォトセンサ」と記す)が開
発され、システムの小型化や画素の高密度化(読取画像
の高精細化)を図る試みがなされている。
【0007】以下、従来技術における画像読取装置に適
用されるダブルゲート型フォトセンサについて説明す
る。まず、本発明に係る画像読取装置に適用されるダブ
ルゲート型フォトセンサについて、図面を参照して説明
する。図5は、ダブルゲート型フォトセンサの概略構成
を示す断面構造図である。
【0008】図5(a)に示すように、ダブルゲート型
フォトセンサ10は、励起光(ここでは、可視光)が入
射されると電子−正孔対が生成されるアモルファスシリ
コン薄膜等からなる半導体層(チャネル領域)11と、
該半導体層11の両端にそれぞれ設けられたnシリコ
ンからなる不純物層17、18と、不純物層17、18
上に形成されたクロム、クロム合金、アルミニウム、ア
ルミニウム合金等から選択され、可視光に対して不透明
のドレイン電極12及びソース電極13と、半導体層1
1の上方(図面上方)にブロック絶縁膜14及び上部
(トップ)ゲート絶縁膜15を介して形成された酸化ス
ズ(SnO2)膜やITO(Indium-Tin-Oxide:インジ
ウム−スズ酸化物)膜等の透明電極層からなり、可視光
に対して透過性を示すトップゲート電極21と、トップ
ゲート電極21上に設けられた保護絶縁膜20と、半導
体層11の下方(図面下方)に下部(ボトム)ゲート絶
縁膜16を介して形成されたクロム、クロム合金、アル
ミニウム、アルミニウム合金等から選択され、可視光に
対して不透明なボトムゲート電極22と、を有して構成
されている。そして、このような構成を有するダブルゲ
ート型フォトセンサ10は、ガラス基板等の透明な絶縁
性基板19上に形成されている。
【0009】ここで、図5(a)において、トップゲー
ト絶縁膜15、ブロック絶縁膜14、ボトムゲート絶縁
膜16及び保護絶縁膜20は、いずれも半導体層11を
励起する可視光に対して高い透過率を有する材質、例え
ば、窒化シリコンや酸化シリコン、ITO等により構成
されることにより、上記ダブルゲート型フォトセンサ1
0は、トップゲート電極21側(図面上方)から入射し
た光のみがトップゲート電極21、上部ゲート絶縁膜1
5及びブロック絶縁膜14を透過して、半導体層11に
入射され、チャネル領域にキャリヤ(正孔)が発生し、
蓄積される構造を有している。
【0010】すなわち、上述したようなダブルゲート型
フォトセンサ10は、半導体層11、ソース電極12、
ドレイン電極13及びトップゲート電極21により構成
され、後述するフォトセンス機能を実現するためのトラ
ンジスタ構造(スイッチング素子)と、半導体層11、
ソース電極12、ドレイン電極13及びボトムゲート電
極22により構成され、後述する選択読み出し機能を実
現するためのトランジスタ構造(スイッチング素子)
と、を有して構成され手いる。
【0011】そして、このような構成を有するダブルゲ
ート型フォトセンサ10は、一般に、図5(b)に示す
ような等価回路により表される。ここで、TGはトップ
ゲート電極21と電気的に接続されたトップゲート端
子、BGはボトムゲート電極22と電気的に接続された
ボトムゲート端子、Sはソース電極13と電気的に接続
されたソース端子、Dはドレイン電極12と電気的に接
続されたドレイン端子である。
【0012】次に、上述したダブルゲート型フォトセン
サを2次元配列して構成されるフォトセンサアレイを備
えたフォトセンサシステムについて、図面を参照して簡
単に説明する。ここでは、複数のダブルゲート型フォト
センサを2次元配列して構成されるフォトセンサアレイ
を示して説明するが、複数のダブルゲート型フォトセン
サを行方向(図6の左右方向)に1次元配列してライン
状のセンサアレイを構成し、該センサアレイを行方向に
直交する列方向(図6の上下方向)に移動させて2次元
領域を走査(スキャン)するものであってもよい。
【0013】図6は、ダブルゲート型フォトセンサを2
次元配列して構成されるフォトセンサアレイを備えたフ
ォトセンサシステムの概略構成図である。図6に示すよ
うに、フォトセンサシステムは、大別して、多数のダブ
ルゲート型フォトセンサ10を、例えば、n行×m列
(n、mは任意の自然数)のマトリクス状に配列したフ
ォトセンサアレイ100と、各ダブルゲート型フォトセ
ンサ10のトップゲート端子TG(トップゲート電極2
1)及びボトムゲート端子BG(ボトムゲート電極2
2)を各々行方向に接続して伸延するトップゲートライ
ン101及びボトムゲートライン102と、各ダブルゲ
ート型フォトセンサ10のドレイン端子D(ドレイン電
極12)を列方向に接続したドレインライン(データラ
イン)103と、ソース端子S(ソース電極13)を列
方向に接続するとともに、定電圧Vssに接続されたソー
スライン(コモンライン)104と、トップゲートライ
ン101に接続されたトップゲートドライバ110と、
ボトムゲートライン102に接続されたボトムゲートド
ライバ120と、ドレインライン103に接続されたコ
ラムスイッチ131、プリチャージスイッチ132、ア
ンプ133からなるドレインドライバ130と、を有し
て構成されている。
【0014】ここで、トップゲートライン101は、図
5に示したトップゲート電極21とともに、ITO等の
透明電極層で一体的に形成され、ボトムゲートライン1
02、ドレインライン103並びにソースライン104
は、それぞれボトムゲート電極22、ドレイン電極1
2、ソース電極13と同一の励起光に不透明な材料で一
体的に形成されている。また、ソースライン104に
は、後述するプリチャージ電圧Vpgに応じて設定される
定電圧Vssが印加されるが、接地電位(GND)であっ
てもよい。
【0015】なお、図6において、φtgは、リセット電
圧及び光キャリア蓄積電圧(電荷蓄積電圧)のいずれか
として選択的に出力される信号φT1、φT2、…φT
i、…φTnを生成するための制御信号であり、φbg
は、読出電圧及び非読出電圧のいずれかとして選択的に
出力される信号φB1、φB2、…φBi、…φBnを
生成するための制御信号、φpgは、プリチャージ電圧V
pgを印加するタイミングを制御するプリチャージ信号で
ある。また、図6においては、ダブルゲート型フォトセ
ンサ10のドレイン側又はソース側となる各端子(D、
S)に対して、便宜的にドレイン及びソースの用語を固
定的に用いるが、フォトセンサシステム(ダブルゲート
型フォトセンサ10)の動作状態に応じて、各端子の機
能が切り替わるものであることはいうまでもない。
【0016】このような構成において、後述するよう
に、トップゲートドライバ110からトップゲートライ
ン101を介して、トップゲート端子TGに所定の電圧
(後述するリセットパルスφTi;iは任意の自然数;
i=1、2、・・・n)を印加することにより、フォト
センス機能が実現され、ボトムゲートドライバ120か
らボトムゲートライン102を介して、ボトムゲート端
子BGに所定の電圧(後述する読み出しパルスφBi)
を印加し、ドレインライン103を介してダブルゲート
型フォトセンサ10の出力電圧(検出信号)をドレイン
ドライバ130に取り込んで、シリアルデータ又はパラ
レルデータからなる出力電圧Voutとして出力すること
により、選択読み出し機能が実現される。
【0017】次に、上述したフォトセンサシステムにお
けるダブルゲート型フォトセンサの駆動制御方法につい
て、図面を参照して説明する。図7は、ダブルゲート型
フォトセンサの基本的の駆動制御方法の一例を示すタイ
ミングチャートであり、図8は、ダブルゲート型フォト
センサの動作概念図であり、図9は、ダブルゲート型フ
ォトセンサの出力電圧の光応答特性を示す図である。こ
こでは、上述したダブルゲート型フォトセンサの構成
(図5)を適宜参照しながら説明する。
【0018】まず、リセット動作(初期化動作)におい
ては、図7、図8(a)に示すように、i行目処理サイ
クル)において、i番目の行のトップゲートライン10
1に接続された各ダブルゲート型フォトセンサ10のト
ップゲート端子TGにパルス電圧(以下、「リセットパ
ルス」と記す;例えば、Vtg=+15Vのハイレベル)
φTiを印加して、i番目の行の各ダブルゲート型フォ
トセンサ10の半導体層11(チャネル領域)に蓄積さ
れているキャリヤ(正孔)を放出する(リセット期間T
rst)。
【0019】次いで、光蓄積動作(電荷蓄積動作)にお
いては、図7、図8(b)に示すように、トップゲート
ライン101(トップゲート端子TG)にローレベル
(例えば、Vtg=−15V)のバイアス電圧φTiを印
加することにより、リセット動作を終了し、キャリヤ蓄
積動作による電荷蓄積期間Taがスタートする。電荷蓄
積期間Taにおいては、トップゲート電極21側から入
射した光量に応じて半導体層11の入射有効領域、すな
わち、キャリヤ発生領域で電子−正孔対が生成され、半
導体層11、及び、ブロック絶縁膜14における半導体
層11との界面近傍、すなわち、チャネル領域周辺にキ
ャリヤ(正孔)が蓄積される。
【0020】そして、プリチャージ動作においては、図
7、図8(c)に示すように、電荷蓄積期間Taに並行
して、プリチャージパルスφpgに基づいて、ドレインラ
イン103に接続された各ダブルゲート型フォトセンサ
10のドレイン端子Dに所定の電圧(プリチャージ電
圧)Vpgを印加し、ドレイン電極13にキャリヤを保持
させる(プリチャージ期間Tprch)。
【0021】次いで、読み出し動作においては、図7、
図8(d)に示すように、プリチャージ期間Tprchを経
過した後、ボトムゲートライン102に接続された各ダ
ブルゲート型フォトセンサ10のボトムゲート端子BG
にハイレベル(例えばVbg=+10V)のバイアス電圧
(読み出し選択信号;以下、「読み出しパルス」と記
す)φBiを印加することにより(選択状態)、ダブル
ゲート型フォトセンサ10をON状態にする(読み出し
期間Tread)。
【0022】ここで、読み出し期間Treadにおいては、
チャネル領域に蓄積されたキャリヤ(正孔)が逆極性の
トップゲート端子TGに印加されたローレベル(Vtg=
−15V)を緩和する方向に働くため、ボトムゲート端
子BGのハイレベル(Vbg+15V)によりnチャネル
が形成され、ドレイン電流に応じてドレインライン10
3(ドレイン端子D)の電圧(ドレイン電圧)VDは、
図9(a)に示すように、プリチャージ電圧Vpgから時
間の経過とともに徐々に低下する傾向を示す。
【0023】すなわち、電荷蓄積期間Taにおける電荷
蓄積状態が明状態(入射光が明るく、光量が多い状態)
で、チャネル領域に蓄積されたキャリヤ(正孔)が多い
場合には、図8(d)に示すように、チャネル領域に入
射光量に応じたキャリヤ(正孔)が捕獲されているた
め、トップゲート端子TGの負バイアスを打ち消すよう
に作用し、この打ち消された分だけボトムゲート端子B
Gの正バイアスによって、ダブルゲート型フォトセンサ
10はON状態となる。そして、この入射光量に応じた
ON抵抗に従って、図9(a)に示すように、ドレイン
電圧VDは、低下することになる。
【0024】一方、電荷蓄積状態が暗状態(入射光が暗
く、光量が少ない状態)で、チャネル領域に蓄積された
キャリヤ(正孔)が少ない場合には、図8(e)に示す
ように、トップゲート端子TGに負バイアスをかけるこ
とによって、ボトムゲート端子BGの正バイアスが打ち
消され、ダブルゲート型フォトセンサ10はOFF状態
となり、図9(a)に示すように、ドレイン電圧VD
は、ほぼそのまま保持されることになる。
【0025】したがって、図9(a)に示したように、
ドレイン電圧VDの変化傾向は、トップゲート端子TG
へのリセットパルスφTiの印加によるリセット動作の
終了時点から、ボトムゲート端子BGに読み出しパルス
φBiが印加されるまでの時間(電荷蓄積期間Ta)に
受光した光量に密接に関連し、蓄積されたキャリヤが多
い場合(明状態)には急峻に低下する傾向を示し、ま
た、蓄積されたキャリヤが少ない場合(暗状態)には緩
やかに低下する傾向を示す。そのため、読み出し期間T
readがスタートして、所定の時間経過後のドレイン電圧
VD(=Vrd)を検出することにより、あるいは、所定
のしきい値電圧を基準にして、その電圧に至るまでの時
間を検出することにより、ダブルゲート型フォトセンサ
10に入射した光(照射光)の光量が換算される。
【0026】上述した一連の画像読み取り動作を1処理
サイクルとして、次のi+1番目の行に接続された各ダ
ブルゲート型フォトセンサ10にも同等の処理手順を繰
り返すことにより(i+1番目処理サイクル)、フォト
センサアレイが順次走査されて、検知面に載置された所
定の被検出体の画像パターンの読み取りが行われる。な
お、図7に示したタイミングチャートにおいて、プリチ
ャージ期間Tprchの経過後、図8(f)、(g)に示す
ように、ボトムゲートライン102(ボトムゲート端子
BG)にローレベル(例えばVbg=0V)を印加した状
態(非選択状態)を継続すると、ダブルゲート型フォト
センサ10はOFF状態を持続し、図9(b)に示すよ
うに、ドレイン電圧VDは、概ねプリチャージ電圧Vpg
に近似する電圧を保持する。このように、ボトムゲート
ライン102への電圧の印加状態により、ダブルゲート
型フォトセンサ10の読み出し状態を選択、非選択状態
に切り替える選択機能が実現される。
【0027】ここで、被写体画像の読取動作(フォトセ
ンサシステムの駆動制御方法)においては、上述したよ
うに、各処理リサイクルを時系列的に順次繰り返す手法
を適用できるほか、各行に対して、まず、リセットパル
スを列方向に順次印加するリセット動作を先行して実行
しつつ、所定の電荷蓄積期間が経過し、かつ、プリチャ
ージ動作が終了した行に対して、読み出しパルスを順次
印加する読み出し動作を実行することにより、各行ごと
の処理サイクルの一部(すなわち、電荷蓄積期間)を時
間的にオーバーラップさせるように駆動制御するもので
あってもよい。上述したようなダブルゲート型フォトセ
ンサを適用したフォトセンサシステムの詳細について
は、特開2001−144807号公報等に記載されて
いる。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来技術においては、以下に示すような問題を
有していた。すなわち、ダブルゲート型フォトセンサか
らなるフォトセンサアレイを備えたフォトセンサシステ
ムにおいては、上述したように、リセット動作時には各
ダブルゲート型フォトセンサのトップゲート端子に対し
てリセットパルスを供給する必要があり、また、読み出
し動作時にはボトムゲート端子に対して読み出しパルス
を供給する必要があるため、トップゲート端子(トップ
ゲートライン)に対応したトップゲートドライバと、ボ
トムゲート端子(ボトムゲートライン)に対応したボト
ムゲートドライバからなる2系統のドライバ(駆動制御
回路)を備える必要があった。そのため、センサシステ
ムを構成する部品点数が増加したり、それに伴う実装工
程数(製造プロセス)が増加して、装置構成の大型化や
製品コストの上昇を招くという問題を有していた。
【0029】なお、このような問題は、ダブルゲート型
フォトセンサを適用したフォトセンサシステムに限ら
ず、センサアレイの各センサ(読取画素)ごとにトラン
ジスタ等の複数のスイッチング素子(又は、複数のスイ
ッチング機能)を備え、かつ、該スイッチング素子の各
々を異なるドライバにより駆動することにより、上述し
たように、各センサに対して初期化動作や読み出し動作
を実行して、所望の被写体画像を読み取る構成が適用さ
れたセンサシステムにおいて、同様に発生する問題であ
る。
【0030】そこで、本発明は、上述した問題点に鑑
み、各読取画素ごとに複数のスイッチング素子が設けら
れたセンサアレイと、各スイッチング素子を駆動するた
めの複数のドライバを備えたフォトセンサシステムにお
いて、システムの装置構成を小型化しつつ、製品コスト
の低減を図ることができるフォトセンサシステムを提供
すること目的とする。
【0031】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の駆動制御
装置は、複数の信号出力端を備え、該複数の信号出力端
のうちの奇数番目の信号出力端に順次出力される第1の
駆動制御信号と、該複数の信号出力端のうちの偶数番目
の信号出力端に順次出力される第2の駆動制御信号と、
を所定のタイミングで選択的に出力する単一の駆動制御
手段を備えたことを特徴としている。請求項2記載の駆
動制御手段は、少なくとも、走査信号を順次出力するシ
フトレジスタ回路と、前記走査信号を、前記第1の駆動
制御信号又は第2の駆動制御信号のいずれかとして選択
的に出力する選択回路と、を備えていることを特徴とし
ている。
【0032】請求項3記載のセンサシステムは、複数の
センサを配列したセンサアレイを備え、該センサアレイ
上の検知面に載置された被写体の画像パターンを読み取
るセンサシステムにおいて、前記センサアレイを構成す
る各センサを初期化するための第1の駆動制御信号と、
前記各センサから前記被写体の画像パターンに対応した
電圧を読み出すための第2の駆動制御信号と、を選択的
に供給する単一の駆動制御手段を備えたことを特徴とし
ている。
【0033】請求項4記載のセンサシステムは、請求項
3記載のセンサシステムにおいて、前記駆動制御手段
は、少なくとも、前記センサアレイを順次走査するため
の走査信号を出力するシフトレジスタ回路と、前記走査
信号を、前記第1の駆動制御信号又は第2の駆動制御信
号のいずれかとして、前記各センサに対して選択的に出
力する選択回路と、を備えていることを特徴としてい
る。請求項5記載のセンサシステムは、請求項3又は4
記載のセンサシステムにおいて、前記センサアレイは、
単一の基板上に構成され、所定のセンサ群ごとに対応し
て設けられた複数の外部端子を備えたユニット構造を有
し、前記駆動制御手段は、前記センサアレイに対して、
前記外部端子を介して接続されることを特徴としてい
る。
【0034】請求項6記載のセンサシステムは、請求項
3又は4記載のセンサシステムにおいて、前記駆動制御
手段のうち、少なくとも前記選択回路、及び、前記セン
サアレイは、単一の基板上に構成されて、所定のセンサ
群及び前記選択回路ごとに対応して設けられた外部端子
を備えたユニット構造を有し、前記駆動制御手段の前記
シフトレジスタ回路は、前記センサアレイ及び前記選択
回路に対して、前記外部端子を介して接続されることを
特徴としている。
【0035】請求項7記載のセンサシステムは、請求項
3乃至6のいずれかに記載のセンサシステムにおいて、
前記センサは、半導体層からなるチャネル領域を挟んで
形成されたソース電極及びドレイン電極と、少なくとも
前記チャネル領域の上方及び下方に各々絶縁膜を介して
形成された第1のゲート電極及び第2のゲート電極と、
を備え、前記第1のゲート電極又は前記第2のゲート電
極のいずれか一方を前記検知面側として、前記駆動制御
手段から選択的に、前記第1のゲート電極に前記第1の
駆動制御信号を供給するとともに、前記第2のゲート電
極に前記第2の駆動制御信号を供給することにより設定
される所定の電荷蓄積期間に、前記検知面側から照射さ
れた光の量に対応する電荷が前記チャネル領域に発生し
て蓄積される構成を有し、該蓄積された電荷の量に基づ
いて出力される電圧により前記検知面に載置された前記
被写体の画像パターンを読み取ることを特徴としてい
る。
【0036】すなわち、本発明に係る駆動制御装置は、
複数の駆動制御信号を生成、出力する単一の駆動制御手
段を備え、該駆動制御手段に設けられた選択回路により
各駆動制御信号を異なるタイミングで選択的に出力する
構成を有している。また、本発明に係るセンサシステム
は、各読取画素ごとに複数のスイッチング素子(又は、
複数のスイッチング機能)が設けられたセンサ(例え
ば、ダブルゲート型フォトセンサ)を複数配列してなる
センサアレイと、各センサごとのスイッチング素子を個
別に駆動するための複数の駆動制御信号(リセットパル
ス、読み出しパルス)を生成、出力する単一の駆動制御
手段(ゲートドライバ)を備え、該駆動制御手段に設け
られた選択回路(ゲート選択回路)により各駆動制御信
号を異なるタイミングで選択的に各センサに供給する構
成を有している。
【0037】これにより、駆動制御手段に設けられたシ
フトレジスタ回路から順次出力される走査信号(シフト
出力信号)を、選択回路により供給タイミング及び供給
経路を切り換えて、例えば、上記各センサを初期化する
ための第1の駆動制御信号(リセットパルス)、又は、
各センサから被写体の画像パターンに対応した電圧を読
み出すための第2の駆動制御信号(読み出しパルス)と
して、センサアレイに供給することができるので、単一
の駆動制御手段を備えたセンサシステムにおける簡易な
駆動制御方法により、従来と同等の画像読取動作を実現
することができるとともに、センサシステムの部品点数
及び実装工程数を半減して、装置構成の小型化を図りつ
つ、製品コストの削減を図ることができる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る駆動制御装
置及びこれを用いたセンサシステムの実施の形態につい
て、詳しく説明する。なお、以下に示す実施形態におい
ては、本発明に係るフォトセンサシステムに、従来技術
に示したダブルゲート型フォトセンサを適用した場合に
ついて説明する。
【0039】<第1の実施形態> (全体構成)まず、本発明に係るセンサシステムの第1
の実施形態の全体構成について、図面を参照して説明す
る。図1は、本発明に係るセンサシステムの第1の実施
形態を示す全体構成図であり、図2は、本実施形態に係
るセンサシステムに適用されるゲートドライバ(駆動制
御装置)を示す回路構成図である。ここで、上述した従
来技術に示したダブルゲート型フォトセンサ及びフォト
センサシステムと同等の構成については、同一の符号を
付して、その説明を簡略化又は省略する。
【0040】図1、図2に示すように、本実施形態に係
るセンサシステムは、概略、ダブルゲート型フォトセン
サ10が2次元配列されたフォトセンサアレイ100
と、各行ごとのダブルゲート型フォトセンサ10のトッ
プゲート端子TGに接続されたトップゲートライン10
1、及び、ボトムゲート端子BGに接続されたボトムゲ
ートライン102に対して、共通に接続された単一のゲ
ートドライバ(駆動制御手段)110Aと、各列ごとの
ダブルゲート型フォトセンサ10のドレイン端子Dに接
続されたドレインライン103に接続されたドレインド
ライバ130と、各ダブルゲート型フォトセンサ10の
ソース端子Sを定電圧Vssに接続するソースライン10
4と、を備えて構成されている。
【0041】ここで、本実施形態に適用されるゲートド
ライバ110Aは、大別して、シフトレジスタ回路11
1と、ゲート選択回路群(選択回路)112と、レベル
シフト回路113とを備えて構成されている。シフトレ
ジスタ回路111は、シフト制御信号(シフト入力信
号)φsrに基づいて、フォトセンサアレイ100の各行
ごとのダブルゲート型フォトセンサ10群を順次列方向
に(図面の上方から下方に)走査して駆動するためのシ
フト出力信号(走査信号)φS1、φS2、・・・φS
nを所定のタイミングで生成、出力する。
【0042】また、ゲート選択回路群112は、具体的
には、図2に示すように、各行ごとのダブルゲート型フ
ォトセンサ10群に対応して設けられ、シフトレジスタ
回路111からのシフト出力信号φS1、φS2、・・
・φSnとトップゲート選択信号φSLtを入力とし、
各行における論理積演算による論理出力信号φLt1、
φLt2、・・・φLtnをレベルシフト回路113の
フォトセンサアレイ100のトップゲートライン101
に対応する箇所に出力するAND論理素子ANDt、及
び、シフト出力信号φS1、φS2、・・・φSnとボ
トムゲート選択信号ΦSLbを入力とし、各行における
論理積演算による論理出力信号φLb1、φLb2、・
・・φLbnをレベルシフト回路113のフォトセンサ
アレイ100のボトムゲートライン102に対応する箇
所に出力するAND論理素子ANDbを備えたゲート選
択回路GS1、GS2、・・・GSnが複数設けられた
構成を有している。
【0043】レベルシフト回路は、ゲート選択回路GS
1、GS2、・・・GSnの各AND論理素子AND
t、ANDbから選択的に出力される論理出力信号φL
t1、φLt2、・・・φLtn及びφLb1、φLb
2、・・・φLbnを所定の信号レベルに変換して、フ
ォトセンサアレイ100から伸延するトップゲートライ
ン101及びボトムゲートライン102の各々に、リセ
ットパルス(第1の駆動制御信号)φT1、φT2、・
・・φTn及び読み出しパルス(第2の駆動制御信号)
φB1、φB2、・・・φBnとして出力する。なお、
上記ゲートドライバ110Aを除く、フォトセンサアレ
イ100及びドレインドライバ130は、従来技術に示
したフォトセンサシステムと同等の構成を有しているの
で、その説明を省略する。
【0044】また、このような構成を有するゲートドラ
イバ110Aは、例えば、上記シフトレジスタ回路11
1、ゲート選択回路群112及びレベルシフト回路11
3が、一体的にユニット化された構成を有し、ガラス基
板上に形成されたフォトセンサアレイ100(アレイモ
ジュール)に対して、図示を省略した外部端子を介して
トップゲートライン101及びボトムゲートライン10
2の各々に接続された構成を有していてもよい。なお、
この場合、従来技術(図6参照)において、フォトセン
サアレイの行方向(図面の左右方向)であって相互に異
なる方向に延在して、トップゲートドライバ110及び
ボトムゲートドライバ120の各々に個別に接続される
ように形成されていたトップゲートライン101及びボ
トムゲートライン102は、図2に示したように、行方
向であって単一の方向(図面の左方向)に延在して、所
定の外部端子を介して、本実施形態に係るゲートドライ
バ110Aに接続されるように形成される。
【0045】次に、上述した構成を有するセンサシステ
ムにおける駆動制御動作について、図面を参照して説明
する。図3は、本実施形態に係るセンサシステムにおけ
る駆動制御動作の一例を示すタイミングチャートであ
る。
【0046】図3に示すように、本実施形態に係るセン
サシステムの駆動制御動作は、まず、リセット動作にお
いては、シフト制御信号φsrがシフトレジスタ回路11
1に入力されると、所定のタイミングで(図3では、同
期して)フォトセンサアレイ100の1行目に対応する
シフト出力信号φS1が出力され、同時に、もしくは、
該シフト出力信号φS1の出力期間Tsr中の任意のタイ
ミングで、ハイレベル("1")のトップゲート選択信号
φSLtが入力されることにより、1行目に対応して設
けられたゲート選択回路GS1を構成するAND論理素
子ANDt、ANDbのうち、トップゲートライン10
1側に接続されたAND論理素子ANDtからハイレベ
ル("1")の論理出力信号φLt1が出力され、一方、
ボトムゲートライン102側のAND論理素子ANDb
においては、ローレベル("0")の論理出力信号φLb
1が保持される。
【0047】これにより、レベルシフト回路113及び
トップゲートライン101を介して、1行目のダブルゲ
ート型フォトセンサ10群のトップゲート端子TGにハ
イレベル("1")のリセッ卜パルスφT1が印加され
て、各ダブルゲート型フォトセンサ10の半導体層(チ
ャネル領域)に蓄積されているキャリヤ(正孔)が放出
される(リセット期間Trst)。
【0048】そして、シフトレジスタ回路111によ
り、上記シフト制御信号φsrを所定のタイミングで順次
シフトしつつ、フォトセンサアレイ100の各行に対応
してシフト出力信号φS1、φS2、・・・φSnを順
次出力するとともに、該シフト出力信号φS1、φS
2、・・・φSnの出力タイミングに同期して、もしく
は、その出力期間Tsr中の任意のタイミングで、トップ
ゲート選択信号φSLtを間欠的に印加することによ
り、各ゲート選択回路SG1、SG2、・・・SGnに
おけるトップゲートライン101側のAND論理素子A
NDtの論理出力信号φLt1、φLt2、・・・φL
tnが所定の信号レベルに変換されて、各行のトップゲ
ートライン101にハイレベルのリセッ卜パルスφT
1、φT2、・・・φTnとして順次印加され、フォト
センサアレイ100を構成する各行のダブルゲート型フ
ォトセンサ10群を先行してリセッ卜する動作が実行さ
れる。
【0049】ここで、上記シフト出力信号φS1、φS
2、・・・φSnの各出力期間Tsr中に、トップゲート
選択信号φSLtがローレベル("0")に切り換わるこ
とにより、各ゲート選択回路SG1、SG2、・・・S
GnのAND論理素子ANDtからの論理出力信号φL
t1、φLt2、・・・φLtnがローレベル("0")
に切り換わり、各行のトップゲートライン101にロー
レベル("0")のリセッ卜パルスφT1、φT2、・・
・φTnが印加されて、各行ごとに電荷蓄積期間Taが
スター卜する。
【0050】そして、上記全行に対するリセット動作が
終了し、かつ、各行の電荷蓄積期間Taの継続中の所定
のタイミングで、ドレインドライバ130にプリチャー
ジパルスφpgを間欠的に印加することにより、ドレイン
ライン103を介して1行目のダブルゲート型フォトセ
ンサ10群から順に、ドレイン端子Dに所定のプリチャ
ージ電圧Vpgを印加するプリチャージ動作を実行する
(プリチャージ期間Tprch)。
【0051】次いで、読み出し動作においては、上記プ
リチャージ動作が終了した後、シフトレジスタ回路11
1にシフト制御信号φsrが再び入力されると、該シフト
制御信号φsrを所定のタイミングで順次シフトしつつ、
フォトセンサアレイ100の各行に対応してシフト出力
信号φS1、φS2、・・・φSnを順次出力する。こ
のとき、各シフト出力信号φS1、φS2、・・・φS
nに同期して、もしくは、その出力期間Tsr中の任意の
タイミングで、ボトムゲート選択信号φSLbを間欠的
に印加することにより、各ゲート選択回路SG1、SG
2、・・・SGnにおけるボトムゲートライン102側
のAND論理素子ANDbからハイレベル("1")の論
理出力信号φLb1、φLb2、・・・φLbnが出力
され、一方、トップゲートライン101側のAND論理
素子ANDtにおいては、ローレベル("0")の論理出
力信号φLt1、φLt2、・・・φLtnが保持され
る。
【0052】これにより、上記論理出力信号φLb1、
φLb2、・・・φLbnは、レベルシフト回路113
により所定の信号レベルに変換されて、ボトムゲートラ
イン102を介して、各行のダブルゲート型フォトセン
サ10群のボトムゲート端子bGにハイレベル("1")
の読み出しパルスφT1が印加され、上記電荷蓄積期間
Ta中に被写体の画像パターンに応じて、各ダブルゲー
ト型フォトセンサ10の半導体層(チャネル領域)に蓄
積されたキャリヤ(正孔)の量に対応したドレイン電圧
VD1、VD2、・・・VDmを、ドレインドライバ1
30により読み出す動作が実行される(読み出し期間T
read)。
【0053】このように、本実施形態に係るセンサシス
テムにおいては、フォトセンサアレイを構成する各ダブ
ルゲート型フォトセンサを初期化動作及び読み出し動作
させるためのリセットパルス及び読み出しパルスを、単
一の回路構成を有するゲートドライバにより構成してい
るので、センサシステムの部品点数及び実装工程数を半
減することができ、装置構成の小型化を図りつつ、製品
コストの削減を図ることができる。
【0054】特に、ゲートドライバの構成として単一の
シフトレジスタ回路から出力されるシフト出力信号を、
ゲート選択回路によりリセットパルス(第1の駆動制御
信号)及び読み出しパルス(第2の駆動制御信号)とし
て、所定のタイミングで選択的に出力することができる
ので、従来技術に示したトップゲートドライバやボトム
ゲートドライバの大半の構成を単一の回路構成により兼
用することができ、センサアレイやゲートドライバの実
装面積を大幅に削減して、センサシステムの小型化に有
効な技術を提供することができる。
【0055】<第2の実施形態>次に、本発明に係るセ
ンサシステムの第2の実施形態について、図面を参照し
て説明する。図4は、第2の実施形態に係るセンサシス
テムに適用されるゲートドライバの一構成例を示す回路
構成図である。ここで、上述した第1の実施形態と同等
の構成については、同一の符号を付して説明する。
【0056】上述した第1の実施形態においては、ガラ
ス基板上に形成されたフォトセンサアレイ(アレイモジ
ュール)に対して、シフトレジスタ回路111、ゲート
選択回路群112及びレベルシフト回路113を備えた
ゲートドライバを、外部端子を介して接続する場合に適
した構成を示したが、第2の実施形態においては、ゲー
トドライバの一部の回路構成を、フォトセンサアレイが
形成されたガラス基板上に一体的に形成した構成を有し
ている。
【0057】本実施形態に係るセンサシステムは、具体
的には、第1の実施形態に示したゲートドライバ110
Aの構成のうち、例えば、図4に示すように、少なくと
も、ゲート選択回路群・・、GSj-1、GSj、・・
(jは自然数;i=2、・・・n)が、上記ダブルゲー
ト型フォトセンサ10とともに、単一のガラス基板上に
一体的に形成された構成を有している。
【0058】すなわち、各ゲート選択回路・・、GSj-
1、GSj、・・は、フォトセンサアレイ100の各行
ごとに対応するシフト出力信号・・、φSj-1、φS
j、・・を生成、出力するゲートドライバ110Bが接
続される外部端子・・、TMj-1、TMj、・・と各行
ごとのトップゲートライン101との間にソース/ドレ
イン端子が接続され、トップゲート選択信号φSLtが
印加される信号線LNtにゲート端子が接続されたトラ
ンジスタTrtと、トップゲートライン101と所定の
定電圧Vss(例えば、接地電位GND)との間にソース
/ドレイン端子が接続され、トップゲート選択信号φS
Ltの反転信号が印加される信号線LNt*にゲート端
子が接続されたトランジスタTtvと、外部端子・・、
TMj-1、TMj、・・と各行ごとのボトムゲートライ
ン102との間にソース/ドレイン端子が接続され、ト
ップゲート選択信号φSLbが印加される信号線LNb
にゲート端子が接続されたトランジスタTrbと、トッ
プゲートライン101と所定の定電圧Vssとの間にソー
ス/ドレイン端子が接続され、トップゲート選択信号φ
SLbの反転信号が印加される信号線LNb*にゲート
端子が接続されたトランジスタTbvと、を備えた構成
を有している。
【0059】ここで、各ゲート選択回路・・、GSj-
1、GSj、・・に適用されるトランジスタTrt、T
tv、Trb、Tbvは、例えば、アモルファスシリコ
ン等からなるMOSトランジスタにより構成することが
でき、フォトセンサアレイ100を構成する各ダブルゲ
ート型フォトセンサ10と同一、又は、同等の製造プロ
セスを適用して形成することができる。
【0060】そして、上述したような構成を有するフォ
トセンサシステムの駆動制御動作は、上述した第1の実
施形態に示した場合(図3参照)と同様に、リセット動
作においては、ゲートドライバ110Bに備えられたシ
フトレジスタ回路にシフト制御信号φsrが入力されるこ
とにより、該シフト制御信号φsrが順次シフトされて、
所定のタイミングでフォトセンサアレイ100の各行に
対応するシフト出力信号・・、φSj-1、φSj、・・
が順次出力される。
【0061】このとき、各シフト出力信号・・、φSj-
1、φSj、・・に同期してトップゲート選択信号φS
Ltが間欠的に印加されることにより、トランジスタT
rtがON、トランジスタTtvがOFFし、一方、ボ
トムゲート選択信号φSLbがローレベルに保持される
ことにより、トランジスタTrbがOFF、トランジス
タTbvがONする。
【0062】これにより、トップゲートライン101に
は、ハイレベルのシフト出力信号・・、φSj-1、φS
j、・・に基づくリセットパルス・・、φTj-1、φT
j、・・が印加されるとともに、ボトムゲートライン1
02には、定電圧Vssに基づくローレベルの信号が印加
され、フォトセンサアレイ100を構成する各行のダブ
ルゲート型フォトセンサ10群を順次リセッ卜する動作
が実行される。
【0063】また、上記リセット動作が終了し、所定の
電荷蓄積期間が経過した後に実行される読み出し動作に
おいては、ゲートドライバ110Bに備えられたシフト
レジスタ回路に再びシフト制御信号φsrが入力されるこ
とにより、所定のタイミングでフォトセンサアレイ10
0の各行に対応するシフト出力信号・・、φSj-1、φ
Sj、・・が順次出力される。
【0064】このとき、各シフト出力信号・・、φSj-
1、φSj、・・に同期してボトムゲート選択信号φS
Lbが間欠的に印加されることにより、トランジスタT
rbがON、トランジスタTbvがOFFし、一方、ト
ップゲート選択信号φSLtがローレベルに保持される
ことにより、トランジスタTrtがOFF、トランジス
タTtvがONする。
【0065】これにより、ボトムゲートライン102に
は、ハイレベルのシフト出力信号・・、φSj-1、φS
j、・・に基づく読み出しパルス・・、φBj-1、φ
B、・・が印加されるとともに、トップゲートライン1
01は、定電圧Vssに基づくローレベルの信号が印加さ
れ、フォトセンサアレイ100を構成する各行のダブル
ゲート型フォトセンサ10群に蓄積された電荷量に対応
したドレイン電圧がドレインドライバにより読み取る動
作が実行される。
【0066】すなわち、本実施形態に係るセンサシステ
ムによれば、上述した第1の実施形態に示したAND論
理素子ANDt、ANDbを備えた各ゲート選択回路と
同等の機能を、数個のMOSトランジスタを適用した簡
易な回路構成により実現することができ、さらに、セン
サアレイと同一の基板上に一体的に集積化して形成する
ことができるので、センサシステムの実装面積を大幅に
削減することができる。
【0067】また、フォトセンサアレイ100とゲート
ドライバ110B間の電気的な接続を、各行ごとのトッ
プゲートライン及びボトムゲートラインの各々に対応し
た個別の外部端子を設けることなく、フォトセンサアレ
イの行数分の端子数(具体的には、上述した第1の実施
形態の構成の半分の端子数)のみで行うことができるの
で、実相面積の一層の削減を図ることができるととも
に、実装工程における接続不良の発生を抑制して、信頼
性の高いセンサシステムを実現することができる。
【0068】なお、上述した各実施形態においては、セ
ンサアレイを構成するセンサとしてダブルゲート型フォ
トセンサを適用した場合について説明したが、本発明は
これに限定されるものではなく、従来技術にも示したよ
うに、各センサ(読取画素)ごとに複数のスイッチング
素子(トランジスタ等)を備え、該スイッチング素子を
各々異なるドライバにより駆動することにより、所望の
被写体画像を読み取る構成を有するセンサシステムにも
良好に適用することができる。
【0069】また、上記各実施形態においては、本発明
の駆動制御装置をセンサアレイの駆動制御に適用して、
センサシステムを構成する形態について説明したが、本
発明はこれに限るものではなく、例えば、本発明の駆動
制御装置をアクティブマトリクス液晶表示パネルのゲー
トドライバとして用い、まず奇数ラインの走査線を順次
走査し、次いで偶数ラインの走査線を順次走査する、イ
ンターレース駆動に用いるようにしてもよいものであ
る。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係わる駆
動制御装置によれば、複数の駆動制御信号を生成、出力
する単一の駆動制御手段を備え、該駆動制御手段に設け
られた選択回路により各駆動制御信号を異なるタイミン
グで選択的に出力する構成を有していることにより、複
数の駆動制御信号を生成、出力する駆動制御装置を単一
の回路構成により形成することができ、駆動制御装置の
実装面積を大幅に削減することができる。
【0071】また、本発明に係るフォトセンサシステム
によれば、ダブルゲート型フォトセンサ等の複数のスイ
ッチング素子(又は、複数のスイッチング機能)が設け
られたセンサを、複数配列してなるセンサアレイと、各
センサごとのスイッチング素子を個別に駆動するための
複数の駆動制御信号(リセットパルス、読み出しパル
ス)を生成、出力する単一の駆動制御手段を備え、該駆
動制御手段(選択回路)により各駆動制御信号を選択的
に各センサに供給することにより、比較的簡易な駆動制
御方法で従来と同等の画像読取動作(各センサの初期化
動作及び読み出し動作)を実現することができるととも
に、センサシステムの部品点数及び実装工程数を半減し
て、装置構成の小型化を図りつつ、製品コストの削減を
図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るセンサシステムの第1の実施形態
を示す全体構成図である。
【図2】第1の実施形態に係るセンサシステムに適用さ
れるゲートドライバの一構成例を示す概念的な構成図で
ある。
【図3】本実施形態に係るセンサシステムにおける駆動
制御動作の一例を示すタイミングチャートである。
【図4】第2の実施形態に係るセンサシステムに適用さ
れるゲートドライバの一構成例を示す回路構成図であ
る。
【図5】ダブルゲート型フォトセンサの概略構成を示す
断面構造図である。
【図6】ダブルゲート型フォトセンサを2次元配列して
構成されるフォトセンサアレイを備えたフォトセンサシ
ステムの概略構成図である。
【図7】ダブルゲート型フォトセンサの基本的の駆動制
御方法の一例を示すタイミングチャートである。
【図8】ダブルゲート型フォトセンサの動作概念図であ
る。
【図9】ダブルゲート型フォトセンサの出力電圧の光応
答特性を示す図である。
【符号の説明】
10 ダブルゲート型フォトセンサ 100 フォトセンサアレイ 110A、110B ゲートドライバ 111 シフトレジスタ回路 112 ゲート選択回路群 113 レベルシフト回路 130 ドレインドライバ
フロントページの続き Fターム(参考) 4M118 AA10 AB01 CA11 CA34 CB14 DB09 DD12 FA06 FA50 5C024 CY16 GZ41 HX02 HX50 JX21 JX41 5C051 AA01 BA03 DA06 DB12 DB13 DB18 DE02 5F110 AA30 BB10 DD02 EE03 EE04 EE06 EE07 EE30 FF01 FF02 FF03 GG02 GG15 HK03 HK04 HK06 HK09 NN02 NN12 NN22 NN23 NN24

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の信号出力端を備え、 該複数の信号出力端のうちの奇数番目の信号出力端に順
    次出力される第1の駆動制御信号と、該複数の信号出力
    端のうちの偶数番目の信号出力端に順次出力される第2
    の駆動制御信号と、を所定のタイミングで選択的に出力
    する単一の駆動制御手段を備えたことを特徴とする駆動
    制御装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動制御手段は、少なくとも、 走査信号を順次出力するシフトレジスタ回路と、 前記走査信号を、前記第1の駆動制御信号又は第2の駆
    動制御信号のいずれかとして選択的に出力する選択回路
    と、 を備えていることを特徴とする請求項1記載の駆動制御
    装置。
  3. 【請求項3】 複数のセンサを配列したセンサアレイを
    備え、該センサアレイ上の検知面に載置された被写体の
    画像パターンを読み取るセンサシステムにおいて、 前記センサアレイを構成する各センサを初期化するため
    の第1の駆動制御信号と、前記各センサから前記被写体
    の画像パターンに対応した電圧を読み出すための第2の
    駆動制御信号と、を所定のタイミングで選択的に供給す
    る単一の駆動制御手段を備えたことを特徴とするセンサ
    システム。
  4. 【請求項4】 前記駆動制御手段は、少なくとも、 前記センサアレイを順次走査するための走査信号を出力
    するシフトレジスタ回路と、 前記走査信号を、前記第1の駆動制御信号又は第2の駆
    動制御信号のいずれかとして、前記各センサに対して選
    択的に出力する選択回路と、を備えていることを特徴と
    する請求項3記載のセンサシステム。
  5. 【請求項5】 前記センサアレイは、単一の基板上に構
    成され、所定のセンサ群ごとに対応して設けられた複数
    の外部端子を備えたユニット構造を有し、 前記駆動制御手段は、前記センサアレイに対して、前記
    外部端子を介して接続されることを特徴とする請求項3
    又は4記載のセンサシステム。
  6. 【請求項6】 前記駆動制御手段のうち、少なくとも前
    記選択回路、及び、前記センサアレイは、単一の基板上
    に構成されて、所定のセンサ群及び前記選択回路ごとに
    対応して設けられた外部端子を備えたユニット構造を有
    し、 前記駆動制御手段の前記シフトレジスタ回路は、前記セ
    ンサアレイ及び前記選択回路に対して、前記外部端子を
    介して接続されることを特徴とする請求項3又は4記載
    のセンサシステム。
  7. 【請求項7】 前記センサは、半導体層からなるチャネ
    ル領域を挟んで形成されたソース電極及びドレイン電極
    と、少なくとも前記チャネル領域の上方及び下方に各々
    絶縁膜を介して形成された第1のゲート電極及び第2の
    ゲート電極と、を備え、 前記第1のゲート電極又は前記第2のゲート電極のいず
    れか一方を前記検知面側として、前記駆動制御手段から
    選択的に、前記第1のゲート電極に前記第1の駆動制御
    信号を供給するとともに、前記第2のゲート電極に前記
    第2の駆動制御信号を供給することにより設定される所
    定の電荷蓄積期間に、前記検知面側から照射された光の
    量に対応する電荷が前記チャネル領域に発生して蓄積さ
    れる構成を有し、 該蓄積された電荷の量に基づいて出力される電圧により
    前記検知面に載置された前記被写体の画像パターンを読
    み取ることを特徴とする請求項3乃至6のいずれかに記
    載のセンサシステム。
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