JP2003104957A - ビフェニルエチルアミン誘導体およびその製造方法 - Google Patents

ビフェニルエチルアミン誘導体およびその製造方法

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JP2003104957A JP2001298705A JP2001298705A JP2003104957A JP 2003104957 A JP2003104957 A JP 2003104957A JP 2001298705 A JP2001298705 A JP 2001298705A JP 2001298705 A JP2001298705 A JP 2001298705A JP 2003104957 A JP2003104957 A JP 2003104957A
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Yuichiro Kai
裕一郎 甲斐
Kenji Yokoyama
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Yoshihiro Terao
嘉洋 寺尾
Ritsu Suzuki
律 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】活性化血凝固第X因子阻害剤として有用な5−
アミジノ−2−ヒドロキシベンゼンスルホンアミド誘導
体の新規な製造中間体およびその製造方法を提供する。 【解決手段】式(I) 【化1】 (式中、R1、R2はそれぞれ水素、ハロゲン、低級アル
キル、低級アルキルチオまたは低級アルキルスルホニル
であり、R3はハロゲン、低級アルキル、低級アルキル
チオまたは低級アルキルスルホニル基であり、R4はカ
ルボキシ、カルバモイルまたはアミノメチル基である)
で表される化合物、および式(II) 【化2】 (式中、R1、R2、R3は上記定義の通り)で表される
化合物から該式(I)で表される化合物を製造する方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、活性化血液凝固第
X因子阻害剤として有用な式(VIII)
【化10】 で表される5−アミジノ−2−ヒドロキシベンゼンスル
ホンアミド誘導体またはその薬理学的に許容される塩を
製造するための新規な中間体およびそれらの製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】前記式(VIII)で表される5−アミ
ジノ−2−ヒドロキシベンゼンスルホンアミド誘導体
は、当該出願人により見出された文献未記載の新規な化
合物である。該ベンゼンスルホンアミド誘導体(VII
I)の製造方法として、特願2000−305569に
下記のスキームに示すように、式(IX)で表される化
合物を出発原料として式(XII)で表されるスルホン
アミド誘導体へと変換し、該スルホンアミド誘導体(X
II)から式(XIII)で表される化合物を経由し、
活性化血液凝固第X因子阻害剤(VIII)へと誘導す
る方法が開示されている。しかしながら本発明の化合物
を経由する合成法については何ら記載されていない。
【化11】 (式中、R1、R2、R3は上記定義の通りであり、R5
水素または低級アルキルであり、Zは水素またはヒドロ
キシである)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、活性
化血液凝固第X因子阻害剤として有用な前記式(VII
I)で表される5−アミジノ−2−ヒドロキシベンゼン
スルホンアミド誘導体またはその薬理学的に許容される
塩を簡便かつ高収率で製造できる新規な中間体およびそ
れらの製造方法を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、前記式(VI)で
表される3−フェニル−2−シクロヘキセノンを出発原
料として簡便かつ高収率で前記式(I)で表されるビフ
ェニルエチルアミン誘導体を合成できることを見出し
た。さらに該ビフェニルエチルアミン誘導体(I)を経
由することにより、出発原料より極めて短い工程数で、
しかも収率よく前記式(VIII)で表される5−アミ
ジノ−2−ヒドロキシベンゼンスルホンアミド誘導体ま
たはその薬理学的に許容される塩を製造できることを見
出し、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、式(I)
【化12】 (式中、R1およびR2は、水素原子、ハロゲン原子、低
級アルキル、低級アルキルチオおよび低級アルキルスル
ホニルからなる群から独立して選択される基であり、R
3は、ハロゲン原子、低級アルキル、低級アルキルチオ
または低級アルキルスルホニル基である)で表される化
合物に関する。
【0006】別の局面において、本発明は、式(II)
【化13】 (式中、R1およびR2は、水素原子、ハロゲン原子、低
級アルキル、低級アルキルチオおよび低級アルキルスル
ホニルからなる群から独立して選択される基であり、R
3は、ハロゲン原子、低級アルキル、低級アルキルチオ
または低級アルキルスルホニル基である)で表される化
合物と縮合剤とを反応させることにより、式(III)
【化14】 (式中、R1、R2およびR3は、上記定義の通りである)
で表される化合物を製し、該式(III)で表される化
合物とアンモニアとを反応させることにより、式(I
V)
【化15】 (式中、R1、R2およびR3は上記定義の通りである)
で表される化合物を製し、続いて該式(IV)で表され
る化合物を還元することを特徴とする、式(I)
【化16】 (式中、R1、R2およびR3は上記定義の通りである)
で表される化合物の製造方法に関する。
【0007】さらに別の局面において、本発明は、式
(V)
【化17】 (式中、R1およびR2は、水素原子、ハロゲン原子、低
級アルキル、低級アルキルチオおよび低級アルキルスル
ホニルからなる群から独立して選択される基であり、R
3は、ハロゲン原子、低級アルキル、低級アルキルチオ
または低級アルキルスルホニル基であり、R4は、カル
ボキシル基またはカルバモイル基である)で表される化
合物に関する。
【0008】なおさらに別の局面において、本発明は、
式(VI)
【化18】 (式中、R1およびR2は、水素原子、ハロゲン原子、低
級アルキル、低級アルキルチオおよび低級アルキルスル
ホニルからなる群から独立して選択される基であり、R
3は、ハロゲン原子、低級アルキル、低級アルキルチオ
または低級アルキルスルホニル基である)で表される化
合物と、式(VII)
【化19】 で表される化合物とを反応させることを特徴とする、式
(V)
【化20】 (式中、R1、R2およびR3は、上記定義の通りであ
り、R4は、カルボキシル基である)で表される化合物
の製造方法に関する。
【0009】本発明において、ハロゲン原子とは、フッ
素原子または塩素原子を意味し、好ましくはフッ素原子
である。低級アルキルとは炭素数1〜6の直鎖または分
岐鎖状のアルキル基を意味し、例えば、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチルなどが
挙げられる。低級アルキルチオとは、炭素数1〜6の直
鎖または分岐鎖状のアルキルチオ基を意味し、例えば、
メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピル
チオなどが挙げられる。低級アルキルスルホニルとは、
炭素数1〜6の直鎖または分岐鎖状のアルキルスルホニ
ル基を意味し、例えば、メタンスルホニル、エタンスル
ホニル、プロパンスルホニル、イソプロパンスルホニル
などが挙げられる。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
化合物は、以下のスキーム1に従って製造することがで
きる。
【化21】 (式中、R1、R2およびR3は、上記定義の通りであ
る。)
【0011】(工程a)前記式(VI)で表される3−
フェニル−2−シクロヘキセノン誘導体とグリオキシル
酸(VII)とを溶媒中、酸の存在下または非存在下で
反応させることにより、本発明の前記式(II)で表さ
れるビフェニル酢酸誘導体を製造することができる。
【0012】本反応に使用できる溶媒としては、例え
ば、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、
ジオキサンなどのエーテル類、アセトニトリル、N,N
−ジメチルホルムアミドなどを挙げることができ、これ
らの不活性溶媒を単独でまたは2種以上混合し、必要に
応じて水を添加して使用することができる。酸として
は、濃硫酸、濃塩酸、p−トルエンスルホン酸、トリフ
ルオロ酢酸、酢酸などが使用される。本反応は、通常、
0℃〜使用される溶媒の還流温度で1〜24時間行わ
れ、反応終了後、常法により抽出、濃縮することにより
目的とする前記式(II)で表されるビフェニル酢酸誘
導体を得ることができる。
【0013】(工程b)次にビフェニル酢酸誘導体(I
I)を不活性溶媒中または無溶媒で、縮合剤の存在下で
反応させることにより、前記式(III)で表されるラ
クトン誘導体に変換し、続いて該ラクトン誘導体(II
I)とアンモニア水とを反応させることにより、本発明
の前記式(IV)で表されるビフェニル酢酸アミド誘導
体を製造することができる。
【0014】本反応に使用できる不活性溶媒としては、
例えば、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタ
ン、ジオキサンなどのエーテル類、アセトニトリルなど
を挙げることができ、これらの不活性溶媒を単独でまた
は2種以上混合して使用することができる。縮合剤とし
ては、例えば、無水酢酸などを使用することができ、通
常、ビフェニル酢酸誘導体(II)に対して1〜6当量
の範囲から適宜選択して使用される。ビフェニル酢酸誘
導体(II)からラクトン誘導体(III)への変換
は、通常、0〜60℃の温度で1〜6時間行われる。反
応終了後、ラクトン誘導体(III)は単離してもしな
くてもよく、好ましくはラクトン誘導体(III)の生
成を確認後、単離することなくアンモニア水と反応させ
ることによりビフェニル酢酸アミド誘導体(IV)への
変換が行われる。ラクトン誘導体(III)からビフェ
ニル酢酸アミド誘導体(IV)への変換は、通常、0〜
50℃の温度で1〜6時間行われ、反応終了後、常法に
より抽出、濃縮することにより目的とする前記式(I
V)で表されるビフェニル酢酸アミド誘導体を得ること
ができる。
【0015】(工程c)続いてビフェニル酢酸アミド誘
導体(IV)を不活性溶媒中、還元剤を用いて還元する
ことにより、本発明の前記式(I)で表されるビフェニ
ルエチルアミン誘導体を製造することができる。
【0016】本反応に使用できる不活性溶媒としては、
例えば、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタ
ンなどが挙げられ、これらの不活性溶媒を単独でまたは
2種以上混合して使用することができる。還元剤として
は、例えば、ジボラン、ボラン・テトラヒドロフラン錯
体、ボラン・ジメチルスルフィド錯体、ボラン・ピリジ
ン錯体、ボラン・N,N−ジエチルアニリン錯体、水素
化ホウ素ナトリウム/トリフルオロ酢酸、水素化ホウ素
ナトリウム/酢酸などを使用することができ、通常、ビ
フェニル酢酸アミド誘導体(IV)に対してホウ素換算
で1〜5当量の範囲から適宜選択して使用される。本反
応は、通常、0℃〜使用される溶媒の還流温度で1〜1
2時間行われ、反応終了後、必要に応じて過剰の還元剤
を処理した後、常法により抽出、濃縮することにより目
的とする前記式(I)で表されるビフェニルエチルアミ
ン誘導体を得ることができる。
【0017】このようにして得られた前記式(I)で表
される化合物は、例えば、以下のスキーム2に示す工程
d〜gの反応を行うことにより、活性化血液凝固第X因
子阻害剤として有用な前記式(VIII)で表される5
−アミジノ−2−ヒドロキシベンゼンスルホンアミド誘
導体へと導くことができる。
【0018】
【化22】 (式中、R1、R2およびR3は上記定義の通りであり、
6は低級アルキルであり、R5は水素または低級アルキ
ルであり、Xはクロロまたはブロモであり、Zは水素ま
たはヒドロキシである)
【0019】(工程d)前記式(I)で表されるビフェ
ニルエチルアミン誘導体と前記式(XI)で表されるベ
ンゼンスルホニルクロリドとを、不活性溶媒(例えば、
テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミドな
ど)中、塩基(例えば、トリエチルアミン、炭酸カリウ
ムなど)の存在下で、通常、−40〜50℃の温度で縮
合させることにより、前記式(XIII)で表されるス
ルホンアミド誘導体を得ることができる。
【0020】(工程e)次にスルホンアミド(XII
I)とハロ酢酸エステル(XIV)とを、不活性溶媒
(例えば、N,N−ジメチルホルムアミドなど)中、塩
基(例えば、炭酸カリウム、N,N−ジイソプロピルエ
チルアミンなど)の存在下で、通常、0℃〜使用される
溶媒の還流温度で反応させることにより、前記式(X
V)で表される化合物へ誘導することができる。
【0021】(工程f)次に化合物(XV)と塩化リチ
ウムとを不活性溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルム
アミド、N,N−ジメチルアセトアミドなど)中、通
常、100℃〜使用される溶媒の還流温度で反応させる
ことにより、前記式(XVI)で表されるフェノール誘
導体へ誘導することができる。
【0022】(工程g)続いてフェノール誘導体(XV
I)を、ハロゲン化水素の存在下、低級アルコール(例
えば、エタノールなど)と反応させた後、アンモニアま
たはその塩あるいはヒドロキシルアミンまたはその塩と
反応させ、必要に応じて、常法に従い、エステル基を加
水分解するかまたはR5OHで表されるアルコールを用
いてエステル交換を行うことにより、医薬品として有用
な前記式(VIII)で表される化合物を製造すること
ができる。該化合物(VIII)は所望により、常法に
従い、その薬理学的に許容される塩にすることができ
る。
【0023】上記のスキーム1に示す出発原料である前
記式(VI)で表される化合物は、例えば、以下に示す
ようにして製造することができる。
【化23】 (式中、R7は低級アルキルであり、R11、R12、R13
は独立して水素、ハロゲン、低級アルキルまたは低級ア
ルキルチオであり、MはリチウムまたはMgBrであ
り、R1、R2およびR3は上記定義の通りである)
【0024】前記式(XVII)で表される化合物と前
記式(XVIII)で表される化合物とを不活性溶媒
(例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサンなど)中、
20℃〜使用される溶媒の還流温度で反応させ、必要に
応じて、常法に従い、酸化反応を行うことにより、前記
式(VI)で表される化合物を得ることができる。
【0025】本発明の化合物およびその製造中間体、な
らびに本発明の化合物を使用して製造される前記式(X
III)、(XV)、(XVI)および(VIII)等
の化合物は、必要に応じて慣用の単離・精製手段である
溶媒抽出、再結晶、クロマトグラフィー、固層抽出など
の操作を行うことにより、単離・精製することができ
る。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の内容を実施例、参考例お
よび試験例でさらに詳細に説明するが、これらは本発明
を例示することを意図したものであり、発明の範囲を限
定するものではない。
【0027】
【実施例】(参考例1) 3−(2−メチルチオフェニル)−2−シクロヘキセン
−1−オン マグネシウム(12.9g)およびテトラヒドロフラン
(210mL)の混合物に、室温にてヨウ素(400m
g)および2−ブロモチオアニソール(7.6g)を一
度に加え、外温50℃で撹拌した。反応開始後、さらに
2−ブロモチオアニソール(92.4g)のテトラヒド
ロフラン(210mL)溶液を30分間かけて滴下し、
反応混合物を加熱還流下、1時間20分撹拌した。同条
件下、3−エトキシ−2−シクロヘキセン−1−オン
(53.1g)のテトラヒドロフラン(105mL)溶
液を滴下し、さらに加熱還流下、2時間撹拌した。反応
混合物に氷冷下、2mol/L塩酸(310mL)を滴
下した。同条件下で15分撹拌後、反応混合物を酢酸エ
チル(800mL)で2回抽出した。有機層を合わせ、
飽和食塩水(150mL)で洗浄した。有機層を無水硫
酸マグネシウムで乾燥後、不溶物をろ去し、減圧下溶媒
留去し、3−(2−メチルチオフェニル)−2−シクロ
ヘキセン−1−オン(100g)を赤褐色の油状物とし
て得た。
【0028】1H−NMR(CDCl3)δ ppm:
2.14−2.21(2H,m),2.45(3H,
s),2.50(2H,t,J=7.3Hz),2.6
7(2H,td,J=6.0,1.6Hz),6.04
(1H,t,J=1.6Hz),7.08(1H,d
d,J=7.6,1.3Hz),7.18(1H,t
d,J=7.3,1.6Hz),7.27−7.35
(2H,m)
【0029】(参考例2) 3−(2−メタンスルホニルフェニル)−2−シクロヘ
キセン−1−オン 3−(2−メチルチオフェニル)−2−シクロヘキセン
−1−オン(59.0g)、アセトン(500mL)お
よび水(100mL)の混合物に、氷冷撹拌下、炭酸水
素ナトリウム(195g)を加えた。続いてオキソン
(登録商標)(446g)を25分間かけて添加し、室
温下で3時間撹拌した。反応混合物に氷冷撹拌下、亜硫
酸ナトリウム(26.5g)の水(170mL)溶液を
添加し、25分間撹拌した。不溶物をセライトろ過し、
セライトを酢酸エチルで洗浄した。ろ液を減圧下濃縮し
た。残留物に水(500mL)を加え、酢酸エチル(6
00mL)で2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩
水(200mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥した。不溶物をろ去後、減圧下溶媒留去し、3−(2
−メタンスルホニルフェニル)−2−シクロヘキセン−
1−オン(56.0g)を橙褐色の油状物として得た。
【0030】1H−NMR(CDCl3)δ ppm:
2.15−2.30(2H,m),2.54(2H,
t,J=6.8Hz),2.65−2.75(2H,
m),3.04(3H,s),5.94(1H,t,J
=1.6Hz),7.24(1H,dd,J=7.6,
1.1Hz),7.50−7.60(1H,m),7.
60−7.70(1H,m),8.09(1H,dd,
J=7.8,1.0Hz)
【0031】(参考例3) 5−カルバモイル−2−メトキシベンゼンスルホニルク
ロリド クロロスルホン酸(1733g)に氷冷撹拌下、4−メ
トキシベンズアミド(150g)を15分間かけて少し
ずつ加えた。その混合物を室温で14時間撹拌後、50
℃でさらに1.5時間撹拌した。反応混合物を氷(7k
g)に滴下し、析出物をろ取後、水、ヘキサンで洗浄し
て5−カルバモイル−2−メトキシベンゼンスルホニル
クロリド(230g)を得た。
【0032】1H−NMR(DMSO−d6)δ pp
m: 3.81(3H,s),7.00(1H,d,J
=8.5Hz),7.10(1H,brs),7.84
(1H,dd,J=8.5,2.5Hz),7.87
(1H,brs),8.23(1H,d,J=2.5H
z)
【0033】(参考例4) 5−シアノ−2−メトキシベンゼンスルホニルクロリド 5−カルバモイル−2−メトキシベンゼンスルホニルク
ロリド(150g)の酢酸エチル(1.80L)懸濁液
に、氷冷撹拌下、塩化チオニル(219mL)を滴下
し、N,N−ジメチルホルムアミド(2.30mL)を
加え、55℃にて3時間撹拌した。反応混合物を減圧下
に濃縮後、残渣に酢酸エチルと水を加えた。分離した有
機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩
水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に
溶媒を留去した。得られた残渣を酢酸エチル−ヘキサン
から再結晶し、5−シアノ−2−メトキシベンゼンスル
ホニルクロリド(86.8g)を得た。
【0034】1H−NMR(CDCl3)δ ppm:
4.16(3H,s),7.24(1H,d,J=8.
8Hz),7.96(1H,dd,J=8.8,2.2
Hz),8.28(1H,d,J=2.2Hz)
【0035】(実施例1) (3−ヒドロキシ−2’−メタンスルホニルビフェニル
−4−イル)酢酸 97%硫酸(25.3mL)、水(50.7mL)およ
び1,2−ジメトキシエタン(600mL)の混合物
に、氷冷撹拌下、3−(2−メタンスルホニルフェニ
ル)−2−シクロヘキセン−1−オン(118.9g)
の1,2−ジメトキシエタン(360mL)溶液、グリ
オキシル酸・一水和物(131.2g)を順次加えた。
反応混合物を加熱還流下、18時間撹拌した。室温まで
放冷後、反応混合物に水(360mL)を加え、トルエ
ン(300mL)で抽出した。水層をテトラヒドロフラ
ン(360mL)およびトルエン(120mL)の混合
溶媒でさらに3回抽出した。有機層を合わせ、2mol
/L水酸化ナトリウム水溶液で2回抽出した。得られた
水層に氷冷下、濃塩酸を加えてpH1に調節し、酢酸エ
チルで2回抽出した。合わせ有機層を飽和食塩水で洗浄
後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物をろ去
後、減圧下で溶媒留去し、黄褐色固体の(3−ヒドロキ
シ−2’−メタンスルホニルビフェニル−4−イル)酢
酸(97.5g)を得た。
【0036】1H−NMR(DMSO−d6)δ pp
m:2.82(3H,s),3.53(2H,s),
6.78(1H,dd,J=7.8,1.4Hz),
6.85(1H,d,J=1.4Hz),7.18(1
H,d,J=7.8Hz),7.39(1H,dd,J
=7.5,1.0Hz),7.60−7.70(1H,
m),7.70−7.80(1H,m),8.08(1
H,dd,J=7.7,1.3Hz),9.70(1
H,brs),12.17(1H,brs)
【0037】(実施例2) (3−ヒドロキシ−2’−メタンスルホニルビフェニル
−4−イル)アセトアミド (3−ヒドロキシ−2’−メタンスルホニルビフェニル
−4−イル)酢酸(47.02g)のテトラヒドロフラ
ン(380mL)溶液に、室温にて撹拌下、無水酢酸
(72.4mL)を加え、50℃で2時間撹拌した。反
応混合物に氷冷撹拌下、28%アンモニア水(187m
L)を20分間かけて滴下し、滴下終了後、室温でさら
に1時間撹拌した。有機層を分離後、水層を酢酸エチル
(250mL)で3回抽出した。合わせた有機層を飽和
食塩水150mLで洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥した。不溶物をろ去後、ろ液を減圧下溶媒留
去し、残留物に水(250mL)を加え、室温にて1時
間撹拌した。得られた結晶を集め、水(100mL)で
洗浄し、(3−ヒドロキシ−2’−メタンスルホニルビ
フェニル−4−イル)アセトアミド(30.4g)を淡
褐色固体として得た。
【0038】1H−NMR(DMSO−d6)δ pp
m:2.83(3H,s),3.44(2H,s),
6.79(1H,dd,J=7.8,1.5Hz),
6.80−6.90(1H,m),7.03(1H,b
rs),7.15(1H,d,J=7.8Hz),7.
38(1H,dd,J=7.5,1.0Hz),7.4
6(1H,brs),7.60−7.70(1H,
m),7.70−7.80(1H,m),8.08(1
H,dd,J=7.5,1.3Hz),9.96(1
H,s)
【0039】(実施例3) 2−(3−ヒドロキシ−2’−メタンスルホニルビフェ
ニル−4−イル)エチルアミン (3−ヒドロキシ−2’−メタンスルホニルビフェニル
−4−イル)アセトアミド(3.78g)のテトラヒド
ロフラン(17ml)懸濁液に、氷冷撹拌下、0.93
Mボラン・テトラヒドロフラン錯体のテトラヒドロフラ
ン溶液(40.0mL)を10分間かけて滴下した。こ
の反応混合物を室温で30分、続いて加熱還流下、3時
間撹拌した。反応混合物に、氷冷撹拌下、2mol/L
塩酸(25.0mL)を発泡に注意しながら滴下し、室
温下30分、続いて50℃で30分撹拌した。反応混合
物に、氷冷撹拌下、2mol/L水酸化ナトリウム水溶
液(30.0mL)を加えてpH10に調節し、酢酸エ
チル(60mL)で3回抽出した。合わせた有機層を水
(100mL)および飽和食塩水(100mL)で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物をろ去
後、減圧下溶媒留去し、粗生成物(2.98g)を得
た。この粗生成物をトルエン−イソプロパノール(9:
1;30.0mL)で洗浄し、2−(3−ヒドロキシ−
2’−メタンスルホニルビフェニル−4−イル)エチル
アミン(2.62g)を得た。
【0040】1H−NMR(DMSO−d6)δ pp
m:2.70(2H,t,J=5.7Hz),2.80
(3H,s),2.80−2.90(2H,m),6.
00−6.50(2H,brs),6.69(1H,d
d,J=7.6,2.1Hz),6.73(1H,d,
J=2.1Hz),7.05(1H,d,J=7.6H
z),7.37(1H,dd,J=7.6,1.2H
z),7.60−7.65(1H,m),7.65−
7.75(1H,m),8.07(1H,dd,J=
8.0,1.3Hz)
【0041】(参考例5) 5−シアノ−N−[2−(3−ヒドロキシ−2’− メ
タンスルホニルビフェニル−4−イル)エチル]−2−
メトキシベンゼンスルホンアミド 2−(3−ヒドロキシ−2’−メタンスルホニルビフェ
ニル−4−イル)エチルアミン(120g)、テトラヒ
ドロフラン(1.56L)、トリエチルアミン(287
mL)およびメタノール(504mL)の混合物に、−
15℃で撹拌下、5−シアノ−2−メトキシベンゼンス
ルホニルクロリド(95.41g)を7分間かけて添加
し、反応混合物を同条件下で1.5時間撹拌した。反応
液を減圧下濃縮後、残渣にテトラヒドロフラン(960
mL)を加えて溶解し、氷冷撹拌下、1mol/L水酸
化ナトリウム水溶液(1.25L)を滴下した。この混
合物をトルエン(480mL)、続いてトルエン−テト
ラヒドロフラン(600mL)で2回洗浄した。水層
に、氷冷撹拌下、2mol/L塩酸(660mL)を加
えて酸性とし、酢酸エチル(570mL)で2回抽出し
た。合わせた有機層を飽和食塩水(240mL)で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾過
後、減圧下溶媒留去し、5−シアノ−N−[2−(3−
ヒドロキシ−2’− メタンスルホニルビフェニル−4
−イル)エチル]−2−メトキシベンゼンスルホンアミ
ド(158.96g)を白色固体として得た。
【0042】1H−NMR(CDCl3)δ ppm:
2.69(3H,s),2.87(2H,t,J=6.
9Hz),3.20−3.30(2H,m),3.98
(3H,s),5.34(1H,t,J=5.7H
z),5.93(1H,s),6.88(1H,dd,
J=7.6,1.6Hz),6.97(1H,d,1.
6Hz),7.05−7.15(2H,m),7.33
(1H,dd,J=7.6,1.3Hz),7.56
(1H,td,J=7.6,1.3Hz),7.65
(1H,td,J=7.6,1.3Hz),7.82
(1H,dd,J=8.5,2.2Hz),8.15−
8.25(2H,m)
【0043】(参考例6) [4−[2−(5−シアノ−2−メトキシベンゼンスル
ホニルアミノ)エチル]−2’−メタンスルホニルビフ
ェニル−3−イルオキシ]酢酸エチル 5−シアノ−N−[2−(3−ヒドロキシ−2’−メタ
ンスルホニルビフェニル−4−イル)エチル]−2−メ
トキシベンゼンスルホンアミド(5.72g)のN,N
−ジメチルホルムアミド(57mL)溶液にN,N−ジ
イソプロピルエチルアミン(2.46mL)およびブロ
モ酢酸エチル(1.37mL)を加え、50℃で15時
間撹拌した。反応混合物を水(100mL)に注ぎ、酢
酸エチル(150mL)−トルエン(20mL)で抽出
した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸
マグネシウムで乾燥、ろ過した。ろ液を減圧下に濃縮
し、残渣をアミノプロピル化シリカゲルクロマトグラフ
ィー(溶出溶媒:酢酸エチル−ヘキサン)で精製し、ア
モルファスの[4−[2−(5−シアノ−2−メトキシ
ベンゼンスルホニルアミノ)エチル]−2’−メタンス
ルホニルビフェニル−3−イルオキシ]酢酸エチル
(2.96g)を得た。
【0044】1H−NMR(CDCl3)δ ppm:
1.28(3H,t,J=6.9Hz),2.59(3
H,s),2.95(2H,t,J=6.6Hz),
3.30−3.60(2H,m),3.99(3H,
s),4.23(2H,q,J=6.9Hz),4.6
8(2H,s),5.43(1H,t,J=6.3H
z),6.95(1H,dd,J=7.6,1.6H
z),7.04(1H,d,J=1.6Hz),7.0
9(1H,d,J=8.5Hz),7.20(1H,
d,J=7.6Hz),7.36(1H,dd,J=
7.6,1.3Hz),7.57(1H,td,J=
7.6,1.3Hz),7.65(1H,td,J=
7.6,1.3Hz),7.80(1H,dd,J=
8.5,2.2Hz),8.20−8.25(2H,
m)
【0045】(参考例7) [4−[2−(5−シアノ−2−ヒドロキシベンゼンス
ルホニルアミノ)エチル]−2’−メタンスルホニルビ
フェニル−3−イルオキシ]酢酸エチル [4−[2−(5−シアノ−2−メトキシベンゼンスル
ホニルアミノ)エチル]−2’−メタンスルホニルビフ
ェニル−3−イルオキシ]酢酸エチル(4.62g)の
N,N−ジメチルホルムアミド(40mL)溶液に塩化
リチウム(1.03g)を加え、140℃で2時間撹拌
した。反応混合物を室温に戻した後、酢酸エチル(60
mL)−トルエン(6mL)−1mol/L塩酸(32
mL)混合物に注いだ。有機層を分離し、有機層を1m
ol/L塩酸および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥、ろ過した。ろ液を減圧下に濃縮し、残
留物をアミノプロピル化シリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(溶出溶媒:酢酸−酢酸エチル)で精製し、無色
アモルファスの[4−[2−(5−シアノ−2−ヒドロ
キシベンゼンスルホニルアミノ)エチル]−2’−メタ
ンスルホニルビフェニル−3−イルオキシ]酢酸エチル
(3.67g)を得た。
【0046】1H−NMR(DMSO−d6)δ pp
m:1.14(3H,t,J=7.3Hz),2.71
(3H,s),2.75−2.82(2H,m),3.
07−3.16(2H,m),4.10(2H,q,J
=7.3Hz),4.75(2H,s),6.90−
6.95(2H,m),7.12(1H,d,J=8.
5Hz),7.20−7.30(1H,m),7.38
(1H,dd,J=7.6,1.3Hz),7.45−
7.60(1H,brs),7.65(1H,td,J
=7.6,1.3Hz),7.75(1H,td,J=
7.6,1.3Hz),7.87(1H,dd,J=
8.5,2.2Hz),8.01(1H,d,J=2.
2Hz),8.07(1H,dd,J=7.6,1.3
Hz),11.80−12.30(1H,br)
【0047】(参考例8) [4−[2−(5−カルバミミドイル−2−ヒドロキシ
ベンゼンスルホニルアミノ)エチル]−2’−メタンス
ルホニルビフェニル−3−イルオキシ]酢酸エチル [4−[2−(5−シアノ−2−ヒドロキシベンゼンス
ルホニルアミノ)エチル]−2’−メタンスルホニルビ
フェニル−3−イルオキシ]酢酸エチル(149mg)
の飽和塩化水素−エタノール(1.0mL)懸濁液を室
温下に3時間撹拌した。反応混合物を減圧下に濃縮し
た。残渣のエタノール(1.0mL)溶液に酢酸アンモ
ニウム(206mg)を加え、室温下に13時間撹拌し
た。反応混合物を減圧下に濃縮して得た白色固体を水、
酢酸エチル−エタノールで順次擦りつぶし、白色粉末の
[4−[2−(5−カルバミミドイル−2−ヒドロキシ
ベンゼンスルホニルアミノ)エチル]−2’−メタンス
ルホニルビフェニル−3−イルオキシ]酢酸エチル(1
41mg)を得た。
【0048】1H−NMR(DMSO−d6)δ pp
m:1.13(3H,t,J=7.3Hz),2.72
(3H,s),2.75−2.85(2H,m),2.
90−3.00(2H,m),4.09(2H,q,J
=7.3Hz),4.76(2H,s),6.43(1
H,d,J=8.9Hz),6.90−6.95(2
H,m),7.20(1H,d,J=7.9Hz),
7.39(1H,dd,J=7.6,1.3Hz),
7.57(1H,dd,J=8.9,2.3Hz),
7.65(1H,td,J=7.6,1.3Hz),
7.74(1H,td,J=7.6,1.3Hz),
7.85−8.15(4H,m),8.45−8.80
(2H,br)
【0049】(参考例9) [4−[2−(5−カルバミミドイル−2−ヒドロキシ
ベンゼンスルホニルアミノ)エチル]−2’−メタンス
ルホニルビフェニル−3−イルオキシ]酢酸・塩酸塩
(化合物1) [4−[2−(5−カルバミミドイル−2−ヒドロキシ
ベンゼンスルホニルアミノ)エチル]−2’−メタンス
ルホニルビフェニル−3−イルオキシ]酢酸エチル(2
90mg)のアセトニトリル(1.0mL)溶液に2m
ol/L水酸化ナトリウム水溶液(0.756mL)を
加え、室温下に30分間撹拌した。反応混合物に2mo
l/L塩酸(1.26mL)を加え、減圧下に濃縮し
た。残渣に水を加え、SAXに付し、水で洗浄し、10
%1mol/L塩酸−アセトニトリルで溶出した。溶出
液を減圧下に濃縮し、白色固体の[4−[2−(5−カ
ルバミミドイル−2−ヒドロキシベンゼンスルホニルア
ミノ)エチル]−2’−メタンスルホニルビフェニル−
3−イルオキシ]酢酸・塩酸塩(260mg)を得た。
【0050】1H−NMR(DMSO−d6)δ pp
m:2.73(3H,s),2.80(2H,t,J=
7.3Hz),3.10(2H,t,J=7.3H
z),4.65(2H,s),6.85−6.95(2
H,m),7.16(1H,d,J=7.6Hz),
7.23(1H,d,J=8.3Hz),7.37(1
H,dd,J=7.3,1.3Hz),7.66(1
H,td,J=7.6,1.3Hz),7.75(1
H,td,J=7.6,1.3Hz),7.89(1
H,dd,J=8.3,2.1Hz)8.08(1H,
dd,J=7.9,1.3Hz),8.17(1H,
d,J=2.1Hz),8.91(2H,brs),
9.28(2H,brs)
【0051】(試験例1) 活性化血液凝固第X因子の阻害活性の測定 被験化合物として[4−[2−(5−カルバミミドイル
−2−ヒドロキシベンゼンスルホニルアミノ)エチル]
−2’−メタンスルホニルビフェニル−3−イルオキ
シ]酢酸・塩酸塩のジメチルスルホキシド溶液2.5μ
L、pH8.4の100mMトリス・200mM塩化ナ
トリウム緩衝液187.5μLおよび1mM S−22
22(第一化学薬品株式会社製)水溶液50μLを分注
し、ヒト活性化血液凝固第X因子(カルバイオケミ社
製)をゼラチン−グリシン緩衝溶液で0.6U/mLに
調製した溶液10μLを加えて、37℃で10分間イン
キュベートした。60%酢酸水溶液50μLを加えて反
応を停止し、吸光度(405nm)をマイクロプレート
リーダー(スペクトラマックス250,モレキュラーデ
バイス社製)を用いて測定した。
【0052】被験化合物溶液の代わりにジメチルスルホ
キシド2.5μLを加えたものをコントロールとし、ヒ
ト活性化血液凝固第X因子溶液の代わりにゼラチン−グ
リシン緩衝溶液10μLを加えたものをブランクとし
た。コントロールの吸光度を50%阻害するときの被験
化合物の濃度(IC50)を求め、活性化血液凝固第X因
子阻害活性の指標とした。その結果は表1に示した通り
である。
【0053】
【表1】
【0054】
【発明の効果】本発明の製造方法により、前記式(V
I)で表される3−フェニル−2−シクロヘキセノン誘
導体を出発原料として前記式(I)で表されるビフェニ
ルエチルアミン誘導体を簡便かつ高収率で製造すること
ができる。さらに該ビフェニルエチルアミン誘導体
(I)を用いることにより、出発原料より極めて短い工
程数で、しかも収率よく前記式(VIII)で表される
5−アミジノ−2−ヒドロキシベンゼンスルホンアミド
誘導体を製造することができ、該ビフェニルエチルアミ
ン誘導体は活性化血液凝固第X因子阻害剤の製造中間体
として極めて有用である。
フロントページの続き (72)発明者 寺尾 嘉洋 長野県松本市岡田松岡字川端187−8ファ ンメード201 (72)発明者 鈴木 律 長野県南安曇郡豊科町大字豊科5462−9ア ズミノコートA101 (72)発明者 赤羽 敏 長野県松本市大字笹賀4246 Fターム(参考) 4H006 AA01 AA02 AB24 AC52 BE14 TA02 TB04

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I) 【化1】 (式中、R1およびR2は、水素原子、ハロゲン原子、低
    級アルキル、低級アルキルチオおよび低級アルキルスル
    ホニルからなる群から独立して選択される基であり、R
    3は、ハロゲン原子、低級アルキル、低級アルキルチオ
    または低級アルキルスルホニル基である)で表される化
    合物。
  2. 【請求項2】 R1およびR2が水素原子であり、R3
    低級アルキルスルホニル基である、請求項1に記載の化
    合物。
  3. 【請求項3】 式(II) 【化2】 (式中、R1およびR2は、水素原子、ハロゲン原子、低
    級アルキル、低級アルキルチオおよび低級アルキルスル
    ホニルからなる群から独立して選択される基であり、R
    3は、ハロゲン原子、低級アルキル、低級アルキルチオ
    または低級アルキルスルホニル基である)で表される化
    合物と縮合剤とを反応させることにより、式(III) 【化3】 (式中、R1、R2およびR3は、上記定義の通りである)
    で表される化合物を製し、該式(III)で表される化
    合物とアンモニアとを反応させることにより、式(I
    V) 【化4】 (式中、R1、R2およびR3は上記定義の通りである)
    で表される化合物を製し、続いて該式(IV)で表され
    る化合物を還元することを特徴とする、式(I) 【化5】 (式中、R1、R2およびR3は、上記定義の通りである)
    で表される化合物の製造方法。
  4. 【請求項4】 R1およびR2が水素原子であり、R3
    低級アルキルスルホニル基である、請求項3に記載の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 式(V) 【化6】 (式中、R1およびR2は、水素原子、ハロゲン原子、低
    級アルキル、低級アルキルチオおよび低級アルキルスル
    ホニルからなる群から独立して選択される基であり、R
    3は、ハロゲン原子、低級アルキル、低級アルキルチオ
    または低級アルキルスルホニル基であり、R4は、カル
    ボキシル基またはカルバモイル基である)で表される化
    合物。
  6. 【請求項6】 R1およびR2が水素原子であり、R3
    低級アルキルスルホニル基である、請求項5に記載の化
    合物。
  7. 【請求項7】 式(VI) 【化7】 (式中、R1およびR2は、水素原子、ハロゲン原子、低
    級アルキル、低級アルキルチオおよび低級アルキルスル
    ホニルからなる群から独立して選択される基であり、R
    3は、ハロゲン原子、低級アルキル、低級アルキルチオ
    または低級アルキルスルホニル基である)で表される化
    合物と、式(VII) 【化8】 で表される化合物とを反応させることを特徴とする、式
    (V) 【化9】 (式中、R1、R2およびR3は、上記定義の通りであり、
    4は、カルボキシル基である)で表される化合物の製造
    方法。
  8. 【請求項8】 R1およびR2が水素原子であり、R3
    低級アルキルスルホニル基である、請求項7に記載の製
    造方法。
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