JP2003061902A - 可撓性可変内視鏡 - Google Patents

可撓性可変内視鏡

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JP2003061902A
JP2003061902A JP2001252552A JP2001252552A JP2003061902A JP 2003061902 A JP2003061902 A JP 2003061902A JP 2001252552 A JP2001252552 A JP 2001252552A JP 2001252552 A JP2001252552 A JP 2001252552A JP 2003061902 A JP2003061902 A JP 2003061902A
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Keiji Kunii
圭史 國井
Yoshinori Fujii
喜則 藤井
Minoru Matsushita
実 松下
Mitsuru Ichikawa
充 市川
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Original Assignee
Pentax Corp
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    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B1/00Instruments for performing medical examinations of the interior of cavities or tubes of the body by visual or photographical inspection, e.g. endoscopes; Illuminating arrangements therefor
    • A61B1/00064Constructional details of the endoscope body
    • A61B1/00071Insertion part of the endoscope body
    • A61B1/00078Insertion part of the endoscope body with stiffening means

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  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
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  • Biomedical Technology (AREA)
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  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
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  • Instruments For Viewing The Inside Of Hollow Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 可撓性の変化量が大きく、硬化時における操
作力は小さく、かつ硬化時に内視鏡内臓物を損傷させる
おそれのない可撓性可変内視鏡を得る。 【構成】 挿入部に可撓性を有する可撓管部を備え、該
可撓管部内に設けた曲げ剛性可変体の曲げ剛性変化によ
って可撓管部の可撓性を変化させる内視鏡において、可
撓管部内に、柔軟性を有する節輪収納チューブを該可撓
管部の長手方向に沿って設け、この節輪収納チューブ内
に互いの端面を対向させて配した複数の円筒状の節輪に
より曲げ剛性可変体を構成し、該複数の節輪の端面を密
着させて曲げ剛性を高くする硬化状態と、密着を解除し
て曲げ剛性を低下させる非硬化状態とに操作可能な節輪
接離機構を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、可撓管部の可撓性を変化させる
ことが可能な可撓性可変内視鏡に関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】内視鏡は、屈曲した経路の
観察対象内への挿入を容易にするべく挿入部に可撓性を
有する可撓管部を設けているが、さらに挿入作業性を良
くするために、この可撓管部の可撓性(曲げ剛性、曲げ
硬度)を可変とさせるタイプの内視鏡が提案されてい
る。このタイプの内視鏡は、例えば、大腸への挿入時に
おいて、屈曲したS状結腸部分に入るまでは可撓管部を
柔軟にしておき、該S状結腸よりも奥へ挿入部を挿入す
る際には、挿入部先端まで確実に押し込み力を伝達させ
るべく可撓管部を硬化させるといった態様で使用され
る。
【0003】可撓管部の可撓性を変化させるための手段
としては、例えば、自由状態で直線状の筒状をなすコイ
ルを可撓管部内に挿入し、このコイルの圧縮度を変化さ
せるものが知られている。この種のコイルは、圧縮すれ
ば曲がりにくくなり、伸ばせば曲がりやすくなるので、
該コイルの圧縮度を変化させることによって可撓管部の
可撓性を変化させることができる。具体的には、可撓性
可変用のコイルは、円形断面状の鋼線を螺旋状に密に巻
回した、いわゆる密着コイルが用いられている。この密
着コイルは、硬化させた際にコイル表面の凹凸によって
他の内視鏡内蔵物を傷つけたり、軟化させた状態でもコ
イル自体の硬さにより可撓管部に硬さが残るといった問
題があった。また、密着コイルは、軸線方向に隣接する
リング状部の接触領域が小さいため、圧縮時に押圧力が
伝わりにくく、所定の曲げ剛性を得るために必要な操作
力が大きくなりがちである。
【0004】
【発明の目的】本発明は、可撓性の変化量が大きく、硬
化時における操作力が小さく、かつ硬化時に内視鏡内臓
物を損傷させるおそれのない可撓性可変内視鏡を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【発明の概要】本発明は、挿入部に可撓性を有する可撓
管部を備え、該可撓管部内に設けた曲げ剛性可変体の曲
げ剛性変化によって可撓管部の可撓性を変化させる内視
鏡において、可撓管部内に、柔軟性を有する節輪収納チ
ューブを該可撓管部の長手方向に沿って設け、この節輪
収納チューブ内に互いの端面を対向させて配した複数の
円筒状の節輪により曲げ剛性可変体を構成し、該複数の
節輪の端面を密着させて曲げ剛性を高くする硬化状態
と、密着を解除して曲げ剛性を低下させる非硬化状態と
に操作可能な節輪接離機構を設けたことを特徴としてい
る。
【0006】節輪接離機構は、節輪収納チューブの一端
部に固定され節輪の移動を規制する固定ストッパ;節輪
収納チューブの他端部に移動可能に支持された、節輪に
係合可能な節輪押圧部材;この移動押圧部材に固定さ
れ、複数の節輪の中空部及び固定ストッパを貫通して節
輪収納チューブの外部に延出された牽引ワイヤ;及び、
この牽引ワイヤを牽引または弛緩させて、節輪押圧部材
を節輪収納チューブ内で移動させるワイヤ操作部材;を
備えた構成とすることが好ましい。
【0007】節輪収納チューブは、テフロンチューブあ
るいは超弾性合金パイプにより形成することが好まし
い。
【0008】
【発明の実施の形態】図1ないし図4を参照して、本発
明による可撓性可変内視鏡の一実施形態を説明する。図
1に示す電子内視鏡10は医療用の内視鏡であり、体腔
内に挿入される挿入部11とその基部側に接続された操
作部12を有している。挿入部11は、先端側から順に
先端部13、湾曲部14及び可撓管部15を有してお
り、さらに可撓管部15が連結部16を介して操作部1
2に接続している。操作部12からはユニバーサルチュ
ーブ17が延設されており、該ユニバーサルチューブ1
7の末端に設けたコネクタ部18は、内視鏡本体とは別
体のプロセッサ(不図示)に着脱可能となっている。
【0009】挿入部11のうち、可撓管部15は柔軟で
可撓性を有している。また、湾曲部14内には、相対回
動可能に連結された複数の節輪(不図示)が、その長手
方向に並べて設けられている。操作部12に設けた湾曲
操作ノブを回動操作することによって、不図示の複数の
湾曲操作ワイヤが牽引または弛緩されて、複数の節輪を
相対回動させる。すると湾曲部14が湾曲される。湾曲
操作ノブは、図1では操作部12の背面側に位置してお
り、図には表れていない。
【0010】先端部13は硬性部材により構成されてお
り、該先端部13には、対物レンズ保持孔、配光レンズ
保持孔、処置具挿通チャンネル出口、送気送水用のノズ
ル等が形成されている。先端部13に形成したこれら各
部は図示されていない。
【0011】先端部13の対物レンズ保持孔には、結像
用の対物レンズが保持されている。先端部13内には、
対物レンズの背後にCCDが設けられており、対物レン
ズから該CCDの受光面に入った観察対象の像は光電変
換され、CCDからユニバーサルチューブ17のコネク
タ部18まで配設された画像信号伝送用ケーブルを介し
て、電子画像信号としてプロセッサの画像処理装置に送
られる。プロセッサでは、電子画像をモニタに表示した
り画像記録媒体に記録することができる。操作部12に
は、画像処理関連の遠隔操作を行うための複数のリモー
ト操作ボタンスイッチ20が設けられている。
【0012】また、先端部13の配光レンズ保持孔に
は、照明用の配光レンズが保持されている。配光レンズ
には、ユニバーサルチューブ17のコネクタ部18から
挿入部11の先端部13まで配設された図示しないライ
トガイドファイババンドルを介して、プロセッサに設け
た光源からの照明光が与えられる。
【0013】操作部12には、リモート操作ボタンスイ
ッチ20の近傍位置に送気送水ボタン21が設けられて
いる。送気送水ボタン21を押し込むと、プロセッサ側
に設けた送水源と内視鏡内に設けた送水チャンネルが連
通し、該送水チャンネル内に送水される。先端部13に
設けた送水チャンネルの出口には前述のノズルが設けら
れていて、送水チャンネルに送られた洗浄水などの液体
は、該ノズルから対物レンズへ向けて噴出されて洗浄す
る。また、送気送水ボタン21の上面には図示しない孔
が設けられており、この孔を塞ぐと、プロセッサ側に設
けた送気源の正圧が内視鏡内の送気チャンネルに作用し
て、該送気チャンネルの出口へ空気が送られる。送水チ
ャンネルと同様に、先端部13に設けた送気チャンネル
の出口も前述のノズルに接続しており、送気チャンネル
に空気が送られると、該ノズルから対物レンズへ向けて
空気が噴出し、対物レンズに付着した洗浄水の水滴や、
体液などその他の液体の水滴を除去することができる。
【0014】連結部16には、鉗子や高周波焼灼処置具
といった処置具を挿入するための処置具挿入口突起23
が設けられており、該処置具挿入口突起23から内視鏡
内方に向けて、図示されない処置具挿通チャンネルが延
設されている。処置具挿通チャンネルは、先端部13に
形成した出口に接続しており、処置具挿入口突起23か
ら挿入された処置具は、処置具挿通チャンネルを通して
出口から突出させることができる。また、処置具挿通チ
ャンネルには不図示の吸引チューブが接続しており、こ
の吸引チューブは、電子内視鏡10の外部に設けた負圧
源(吸引源)に接続されている。よって、処置具挿通チ
ャンネルに対しては、処置具挿入口突起23を介して鉗
子や高周波焼灼処置具等の処置具を挿入することと、吸
引チューブを介して負圧源から負圧をかけることが可能
である。処置具挿通チャンネルを吸引用の管路として使
用するときには、操作部12に設けた吸引ボタン24を
押圧する。すると、負圧源側の管路と処置具挿通チャン
ネルが連通されて、負圧が処置具挿通チャンネルに作用
し、処置具挿通チャンネル出口から体液等の流体を吸引
することができる。
【0015】前述のように、湾曲部14は湾曲操作ノブ
の操作によって任意に曲げることができ、可撓管部15
も可撓性を有している。この湾曲部14や可撓管部15
内に位置する上記の内蔵物、すなわち、処置具挿通チャ
ンネル、画像信号伝送用ケーブル、ライトガイドファイ
ババンドル、送気チャンネル、送水チャンネル等は、湾
曲部14の湾曲操作や可撓管部15の変形に対応するよ
うに可撓性を有している。本実施形態の電子内視鏡10
では、以下に説明するように、この可撓管部15の可撓
性(曲げ剛性)を変化させることが可能である。
【0016】図2に示すように、電子内視鏡10の内部
には、操作部12から可撓管部15に亘って、挿入部1
1(可撓管部15)の長手方向に向く円筒状の節輪収納
チューブ30が配されている。節輪収納チューブ30
は、少なくとも操作部12側に位置する基端部の位置が
固定されており、該基端部が節輪ストッパ31によって
塞がれ、該基端部と反対側の先端部は、可撓管部15と
湾曲部14の接続部分近傍まで延出されている。節輪収
納チューブ30は、可撓管部15の柔軟性を損なわない
ように柔軟に形成され、具体的には、柔軟なテフロンチ
ューブ(合成樹脂チューブ)、あるいは肉厚の薄い超弾
性合金パイプで形成されている。超弾性合金(super-el
astic alloy)とは、形状回復温度より高い温度で曲げ
ても、力をのぞけば再び元の形状に戻る特性を有する金
属(ニッケル-チタン合金)であり、形状回復温度以下
で変形させ形状回復温度以上に加熱すると形状復帰する
いわゆる形状記憶合金(shape-memory alloy)よりも、
変形歪み回復性に優れている。
【0017】節輪収納チューブ30の内部には、互いの
端面を対向させた状態で複数の円筒状の節輪35が配設
されている。各節輪35は、その軸線方向を節輪収納チ
ューブ30の長手方向(軸線方向)に向けて配された中
空の円筒状体であり、節輪収納チューブ30に対しては
固定されていない。各節輪35は、例えば金属によって
形成されており、可撓管部15の柔軟性を損なわない
(湾曲動作の妨げにならない)ように、軸線方向長さが
短めに設定されている。この節輪35は、湾曲操作用と
して湾曲部14に設けた前述の節輪とは異なるものであ
り、該複数の節輪35からなる一連の管状体が、可撓管
部15の可撓性を変化させるための曲げ剛性可変体とし
て機能する。
【0018】節輪収納チューブ30内にはさらに、中空
状をなす複数の節輪35の内部を通して、牽引ワイヤ3
6が延設されている。この牽引ワイヤ36の一端部は、
節輪収納チューブ30の先端付近の内側に位置する円柱
状の節輪押圧部材37に固定されており、他端部は節輪
収納チューブ30から突出して操作部12内に設けた巻
取ドラム(ワイヤ操作部材)38に固定されている。牽
引ワイヤ36は、この両端部の中間領域では、複数の節
輪35の中空部と節輪ストッパ31を貫通しており、節
輪ストッパ31には、牽引ワイヤ36を挿通させるため
の貫通孔が形成されている。巻取ドラム38を図2中の
時計方向に回転させると、牽引ワイヤ36が巻き取られ
て節輪押圧部材37が操作部12側に向けて牽引され、
反時計方向に回転させると牽引ワイヤ36が弛緩する。
操作部12の外面には、巻取ドラム38と同軸で回転す
る可撓性調整ノブ(ワイヤ操作部材)40が設けられて
おり、該可撓性調整ノブ40を正逆方向に回転操作する
と、操作部12内では巻取ドラム38が正逆方向に回転
して牽引ワイヤ36を牽引または弛緩させる。牽引ワイ
ヤ36の長さは、該牽引ワイヤ36を弛緩させた状態で
節輪押圧部材37が節輪収納チューブ30の先端部から
脱落しないように定められている。なお、図示していな
いが、節輪押圧部材37の脱落を防止するためのストッ
パを節輪収納チューブ30の先端部に設けてもよい。
【0019】以上の電子内視鏡10で、可撓管部15の
可撓性調整は以下のように行う。まず、牽引ワイヤ36
が弛緩している状態では、節輪押圧部材37は節輪収納
チューブ30のほぼ先端部に位置している。このとき、
節輪収納チューブ30の長手方向における節輪押圧部材
37と節輪ストッパ31の間隔は、全ての節輪35の軸
線方向長の和よりも相当に大きく、各節輪35には軸線
方向への押圧力は作用していない。したがって、節輪3
5は互いの端面を密着させていない。図4に示すよう
に、本実施形態の内視鏡では可撓管部15を曲げるとき
に、節輪35は、端面の一部を支点として該端面の他の
領域を互いに離間させる態様の相対変位を生じる。この
際、端面の密着度が低い(密着していない)と、各節輪
35の相対変位に対する抵抗が少なく、容易に図4のよ
うな湾曲状態にすることができる。つまり、実質的には
節輪35による抵抗がなく可撓管部15を湾曲させるこ
とができ、可撓管部15を柔軟に保つことができる。な
お前述の通り、節輪35は、単体では可撓管部15の可
撓性を損なわない程度に短い円筒状体であるので、節輪
35の互いの端面が密着していない状態では可撓管部1
5は非常に柔軟になる。
【0020】一方、可撓管部15を硬化させる際には、
可撓性調整ノブ40を図1の時計方向に回転させる。す
ると、巻取ドラム38が図2中の同方向に回転し、該巻
取ドラム38により牽引ワイヤ36が巻き取られ、節輪
押圧部材37が操作部12側に向けて牽引される。牽引
された節輪押圧部材37は、最も節輪収納チューブ30
の先端側に位置する節輪35A(図2)の端面に当接
し、これを押し込む。押し込まれた節輪35Aは隣接す
る節輪35を操作部12側に押し込み、この押圧力は各
節輪35を介して順次伝達され、最終的に、最も操作部
12側に位置し節輪ストッパ31に係合可能な節輪35
B(図2)に伝えられる。節輪35Bは、節輪ストッパ
31によって移動規制されているためそれ以上は操作部
12側に移動できない。ここで、節輪収納チューブ30
の長手方向における節輪押圧部材37と節輪ストッパ3
1の間隔が、全ての節輪35の軸線方向長さの和程度に
まで狭まり、なおかつ節輪押圧部材37により節輪35
Aに対して押圧力が付与されると、各節輪35の端面は
密着される。その結果、図4のようにして節輪35の集
合体を湾曲させようとしても、各節輪35の間には、端
面の一部を支点にして他の端面領域を離間させるような
変位を行う余地がなく、容易には湾曲しなくなる。換言
すれば、節輪35の集合体において直線化しようとする
力が作用し、該集合体を内蔵する可撓管部15の曲げ剛
性(硬さ)が増す。
【0021】可撓性調整ノブ40には、図示しないクリ
ックストップ機構が設けられており、可撓管部15を硬
化させた状態で該可撓性調整ノブ40から手を離して
も、可撓性調整ノブ40の角度位置は該クリック機構に
より一定に保たれ、硬化状態が維持される。
【0022】可撓管部15の硬化状態を解除して柔軟に
させるには、可撓性調整ノブ40を図1の反時計方向に
回転させればよい。これにより、牽引ワイヤ36が弛緩
して節輪押圧部材37に対する牽引状態が解消され、節
輪35Aに対する節輪押圧部材37の押圧が解除され
る。換言すれば、間に複数の節輪35を保持している節
輪押圧部材37と節輪ストッパ31の間隔が拡大する。
その結果、各節輪35の端面の密着状態が解消し、図4
のような節輪35の相互変位を抵抗なく行うことが可能
になるので、可撓管部15が再び柔軟になる。
【0023】本実施形態の電子内視鏡10では、以上の
ように可撓管部15の可撓性を調整することができる
が、従来の可撓性可変内視鏡に比して、特に次のような
利点がある。まず、複数の節輪35からなる曲げ剛性可
変体は、各節輪35の互いの端面が密着していない非硬
化状態では曲げ剛性が実質的にほとんどなくなり、自由
状態にあっても硬さの残る従来の密着コイルと比べて、
可撓管部15を非常に柔軟にさせることができる。その
一方で、硬化状態では、各節輪35の端面が広い領域で
密着するため、従来の密着コイルのように円形断面をな
す素線を接触させる場合よりも、軽い力で強く密着させ
ることができる。つまり、非硬化状態と硬化状態におけ
る可撓性(硬度)の変化が大きく、かつ硬化させるため
の操作力を小さくすることができる。
【0024】また、節輪35は、密着コイルとは異なり
表面(外周面)に凹凸がなく、硬化状態で他の内視鏡内
蔵物に干渉して傷つけるおそれがない。さらに、この節
輪35の外側は、テフロンチューブや超弾性合金パイプ
からなる節輪収納チューブ30によって覆われているの
で、複数の節輪35が密着する際に他の内視鏡内蔵物を
噛み込むおそれがない。
【0025】以上のように、本実施形態の電子内視鏡1
0では、可撓管部15の可撓性を調整するための曲げ剛
性可変体を、節輪収納チューブ30内に配した複数の節
輪35から構成したので、曲げ剛性可変体として密着コ
イルを用いた従来の内視鏡に比べて、可撓性の変化量が
大きく、硬化時における操作力は小さくて済み、かつ曲
げ剛性可変体によって他の内視鏡内臓物を損傷させるお
それが減少する。
【0026】以上、図示実施形態を参照して本発明によ
る可撓性可変内視鏡を説明したが、本発明はこの実施形
態に限定されるものではない。例えば、実施形態では、
牽引ワイヤ36は巻取ドラム38によって牽引される
が、牽引ワイヤ36の操作機構が異なるものであっても
よい。
【0027】
【発明の効果】以上から明らかなように、本発明によれ
ば、可撓性の変化量が大きく、硬化時における操作力は
小さく、かつ硬化時に内視鏡内臓物を損傷させるおそれ
のない可撓性可変内視鏡を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す可撓性可変内視鏡の
外観図である。
【図2】図1の可撓性可変内視鏡内における可撓性調整
用の構造を示す図である。
【図3】図2に示す節輪の配設状態を示す斜視図であ
る。
【図4】可撓管部を曲げたときの節輪を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
10 電子内視鏡 11 挿入部 12 操作部 13 先端部 14 湾曲部 15 可撓管部 16 連結部 17 ユニバーサルチューブ 18 コネクタ部 20 リモート操作ボタンスイッチ 21 送気送水ボタン 23 処置具挿入口突起 24 吸引ボタン 30 節輪収納チューブ 31 節輪ストッパ 35(35A、35B) 節輪 36 牽引ワイヤ 37 節輪押圧部材 38 巻取ドラム(ワイヤ操作部材) 40 可撓性調整ノブ(ワイヤ操作部材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松下 実 東京都板橋区前野町2丁目36番9号 旭光 学工業株式会社内 (72)発明者 市川 充 東京都板橋区前野町2丁目36番9号 旭光 学工業株式会社内 Fターム(参考) 2H040 BA00 BA21 DA15 DA16 4C061 AA04 BB02 CC06 DD03 FF29 FF43 JJ02 JJ03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 挿入部に可撓性を有する可撓管部を備
    え、該可撓管部内に設けた曲げ剛性可変体の曲げ剛性変
    化によって可撓管部の可撓性を変化させる内視鏡におい
    て、 上記可撓管部内に、柔軟性を有する節輪収納チューブを
    該可撓管部の長手方向に沿って設け、 上記曲げ剛性可変体を、上記節輪収納チューブ内に互い
    の端面を対向させて配した複数の円筒状の節輪から構成
    し、 該複数の節輪の端面を密着させて曲げ剛性を高くする硬
    化状態と、密着を解除して曲げ剛性を低下させる非硬化
    状態とに操作可能な節輪接離機構を設けたことを特徴と
    する可撓性可変内視鏡。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の可撓性可変内視鏡におい
    て、上記節輪接離機構は、 上記節輪収納チューブの一端部に固定され上記節輪の移
    動を規制する固定ストッパ;上記節輪収納チューブの他
    端部に移動可能に支持された、上記節輪に係合可能な節
    輪押圧部材;この移動押圧部材に固定され、上記複数の
    節輪の中空部及び固定ストッパを貫通して節輪収納チュ
    ーブの外部に延出された牽引ワイヤ;及びこの牽引ワイ
    ヤを牽引または弛緩させて、上記節輪押圧部材を節輪収
    納チューブ内で移動させるワイヤ操作部材;を備えてい
    る可撓性可変内視鏡。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の可撓性可変内視
    鏡において、上記節輪収納チューブはテフロン(登録商
    標)チューブからなる可撓性可変内視鏡。
  4. 【請求項4】 請求項1または2記載の可撓性可変内視
    鏡において、上記節輪収納チューブは超弾性合金パイプ
    からなる可撓性可変内視鏡。
JP2001252552A 2001-08-23 2001-08-23 可撓性可変内視鏡 Withdrawn JP2003061902A (ja)

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