JP2003049766A - 摺動部品及び圧縮機 - Google Patents

摺動部品及び圧縮機

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JP2003049766A
JP2003049766A JP2001235928A JP2001235928A JP2003049766A JP 2003049766 A JP2003049766 A JP 2003049766A JP 2001235928 A JP2001235928 A JP 2001235928A JP 2001235928 A JP2001235928 A JP 2001235928A JP 2003049766 A JP2003049766 A JP 2003049766A
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Toshihisa Shimo
俊久 下
Kimitoshi Murase
仁俊 村瀬
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    • F04B27/00Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders
    • F04B27/08Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders having cylinders coaxial with, or parallel or inclined to, main shaft axis
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    • F04B27/0878Pistons
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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    • F04B27/08Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders having cylinders coaxial with, or parallel or inclined to, main shaft axis
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    • F05CINDEXING SCHEME RELATING TO MATERIALS, MATERIAL PROPERTIES OR MATERIAL CHARACTERISTICS FOR MACHINES, ENGINES OR PUMPS OTHER THAN NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 摺動特性が向上し、製造も比較的容易な摺動
部品を備えた圧縮機を提供する。 【解決手段】 斜板10は、ラグプレート11及びヒンジ機
構12を介して駆動軸9に作動連結され、前後一対のシュ
ー15a,15bを介して各ピストン8の端部に摺動自在に
係留されている。駆動軸9の回転に伴う斜板10の回転運
動が、シュー15a,15bを介してピストン8の往復運動
に変換される。圧縮機Cの摺動部品である斜板10及びシ
ュー15a,15bには、摺動面に熱可塑性ポリイミド被膜
17が形成されている。熱可塑性ポリイミド被膜17には固
体潤滑剤が含有されていてもよい。固体潤滑剤として
は、例えばポリテトラフルオロエチレンが使用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、車両の空
調システムに使用される圧縮機の摺動部品に好適な摺動
部品及び圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】圧縮機の内部機構を構成する摺動部材
(摺動部品)間の潤滑は、通常、圧縮機内部に保持され
た潤滑オイルを圧縮機の運転に伴って流通するガス(例
えばフロンガス等の冷媒ガス)でミスト化し、そのミス
ト化したオイルを各摺動部位に搬送することで行われて
いる。しかし、圧縮機を運転停止状態で長時間放置した
後に再起動するような場合には、摺動部位に付着してい
た潤滑オイルが冷媒ガスによって洗い流される場合があ
る。
【0003】例えば、斜板式圧縮機においては、ピスト
ンがシューを介して斜板に連結され、斜板の回転又は斜
板の揺動によってピストンがシリンダボア内を往復動さ
れる。そして、圧縮機の運転初期に潤滑オイルが斜板と
シューとの摺動面に到達する前に斜板とシューとが摺動
される。しかも、潤滑オイルが斜板とシューとの摺動面
に到達する前に、ガス状の冷媒が前記摺動面に到達して
摺動面に残存する潤滑オイルを洗浄する働きをなす。従
って、運転初期に潤滑オイルのないドライの摺動条件で
斜板とシューとが摺動される。
【0004】このため、圧縮機の起動後で冷媒ガスが圧
縮機に帰還してオイルのミスト化が進むまでの期間(1
分程度)が、圧縮機の運転中にもかかわらず潤滑が必要
な摺動部位がオイルの不十分な状態に陥る期間となる。
それ故、このような潤滑オイルの量が不十分な期間にお
いても摺動部位における潤滑を確保するための技術が従
来より提案されている。
【0005】斜板等の摺動特性を向上させるため、摺動
面に無電解メッキでNi−Pメッキ被膜を形成する方法
や、鉄製の斜板の表面にAl溶射被膜を形成する方法等
が提案されている。また、特開平11−13638号公
報には、鉄系又はアルミニウム系基板材料からなる斜板
の表面(具体的にはシューとの摺接面)に、スズ、銅等
のメッキ層を形成し、そのメッキ層にポリアミドイミド
樹脂と、固体潤滑剤(二硫化モリブデン、グラファイト
等)からなる摺接層を形成することが開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、斜板の
摺動面にNi−Pメッキ被膜やAl溶射被膜を形成する
方法では摺動特性が不充分である。また、特開平11−
13638号公報に開示されたポリアミドイミド樹脂
と、固体潤滑剤からなる摺接層を形成する構成では、N
i−Pメッキ被膜等を形成する構成に比較して潤滑特性
は向上するが、まだ不充分である。そして、近年、圧縮
機の冷媒として二酸化炭素が注目されてきているが、二
酸化炭素を冷媒として使用すると、ピストンを介して斜
板に作用する圧縮荷重がフロン系の冷媒を使用した場合
に比較して格段に大きくなり、摺動環境がより厳しくな
るため、摺動性の向上が求められている。
【0007】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その第1の目的は摺動特性が向上し、製造
も比較的容易で圧縮機の摺動部品として好適な摺動部品
を提供することにあり、第2の目的はその摺動部品を備
えた圧縮機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記第1の目的を達成す
るため、請求項1に記載の発明では、金属製の部品本体
の少なくとも摺動面に熱可塑性ポリイミド被膜を形成し
た。この発明では、摺動面に耐熱性、機械的強度及び耐
薬品性に優れた熱可塑性ポリイミド被膜が形成されてい
るため、摺動部品の摺動性及び耐久性が向上する。ま
た、摺動部品全体を熱可塑性ポリイミドで形成するので
はなく、金属製の部品本体の摺動面に熱可塑性ポリイミ
ド被膜が形成されるため、例えば斜板のようにシューを
介して大きな荷重が作用する摺動面であっても、必要な
強度を確保できる。
【0009】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記熱可塑性ポリイミド被膜には固
体潤滑剤が含有されている。従って、この発明では、熱
可塑性ポリイミド単独の被膜に比較して被膜の摩擦係数
が低くなり、摺動性がより向上する。
【0010】請求項3に記載の発明では、請求項1又は
請求項2に記載の発明において、前記熱可塑性ポリイミ
ド被膜は静電粉体塗装法により形成されたものである。
この発明では、部品本体に対する熱可塑性ポリイミド被
膜の表面を滑らかな状態に形成するのが、溶射に比較し
て簡単になる。
【0011】請求項4に記載の発明では、請求項1又は
請求項2に記載の発明において、前記熱可塑性ポリイミ
ド被膜は溶射により形成されたものである。この発明で
は、部品本体の一部に選択的に皮膜を形成する場合、静
電粉体塗装法により形成する場合に比較して簡単にな
る。
【0012】請求項5に記載の発明では、請求項1〜請
求項4のいずれか一項に記載の発明において、前記摺動
部品は圧縮機の摺動部品である。従って、この発明で
は、圧縮機の信頼性及び耐久性を向上させることができ
る。
【0013】請求項6に記載の発明では、請求項5に記
載の発明において、前記摺動部品は斜板である。従っ
て、この発明では、シューを介して大きな荷重が作用す
る摺動面における摺動性及び耐久性が向上する。
【0014】前記第2の目的を達成するため、請求項7
に記載の発明の圧縮機は、請求項5又は請求項6に記載
の摺動部品を備えた。従って、この発明では、圧縮機の
信頼性及び耐久性が向上する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を可変容量型の斜板
式圧縮機に具体化した一実施の形態を図面に基づいて説
明する。
【0016】図1に示すように圧縮機Cは、シリンダブ
ロック1と、その前端に接合されたフロントハウジング
2と、シリンダブロック1の後端に弁形成体3を介して
接合されたリヤハウジング4とを備えている。シリンダ
ブロック1、弁形成体3及び両ハウジング2,4は複数
の通しボルト(図示略)により相互に接合固定されて圧
縮機Cのハウジングを構成している。なお、図1におい
て左側を圧縮機Cの前側とする。
【0017】前記ハウジング内には、クランク室5、吸
入室6及び吐出室7が区画されている。シリンダブロッ
ク1には複数のシリンダボア1a(一つのみ図示)が形
成され、各シリンダボア1aには片頭型のピストン8が
往復動可能に収容されている。吸入室6及び吐出室7
は、弁形成体3に設けられた吸入弁3a及び吐出弁3b
を介して各シリンダボア1aと選択的に連通可能となっ
ている。
【0018】シリンダブロック1とフロントハウジング
2との間にはクランク室5を貫通した状態で駆動軸9が
ベアリングを介して回転可能に支持されている。クラン
ク室5にはカムプレートとしての斜板10が収容されて
いる。斜板10の中央部には挿通孔10aが形成され、
挿通孔10aに駆動軸9が貫挿されている。回転支持体
としてのラグプレート11は、クランク室5内において
駆動軸9に一体回転可能に固定されている。斜板10
は、ラグプレート11及びヒンジ機構12を介して駆動
軸9に作動連結され、駆動軸9と同期回転可能かつ駆動
軸9の軸線方向への摺動を伴いながら駆動軸9に対し傾
動可能となっている。
【0019】斜板10には、駆動軸9を挟んでヒンジ機
構12と反対側にカウンタウェイト部10bが一体に形
成されている。駆動軸9上にはラグプレート11と斜板
10との間に押圧ばね13が巻装されている。斜板10
は、押圧ばね13によってシリンダブロック1に接近す
る方向(即ち、傾角減少方向)に付勢されている。斜板
10の傾角減少方向への傾動は、駆動軸9上に固定され
たサークリップ14に当接することで規制され、斜板1
0の最小傾角θminが制限される。また、斜板10の
最大傾角θmaxは、斜板10のカウンタウェイト部1
0bがラグプレート11に当接することで制限される。
なお、傾角とは駆動軸9と直交する面と斜板10との成
す角度を意味する。
【0020】斜板10の周縁部が前後一対のシュー15
a,15bを介して各ピストン8の端部に摺動自在に係
留されることで、全てのピストン8が斜板10に作動連
結されている。そして、駆動軸9の回転に伴う斜板10
の回転運動が、シュー15a,15bを介してピストン
8の往復運動に変換される。
【0021】リヤハウジング4にはクランク圧Pcを調
節するための公知の制御弁16が設けられている。制御
弁16はクランク室5と吐出室7とを連通する図示しな
い給気通路の途中に設けられ、ソレノイドの電磁力によ
り給気通路の開度を制御する弁機構を備えている。そし
て、制御弁16を介しての吐出室7からクランク室5へ
の冷媒ガスの供給量と、クランク室5と吸入室6とを連
通する図示しない抽気通路を介してのクランク室5から
吸入室6への冷媒ガスの逃がし量とのバランスにより、
クランク圧Pcが調整される。
【0022】圧縮機の摺動部品である斜板10及びシュ
ー15a,15bには、少なくとも摺動面に熱可塑性ポ
リイミド被膜17が形成されている。熱可塑性ポリイミ
ド被膜17は部品本体としての斜板10やシュー15
a,15bの摺動面に直接形成されている。熱可塑性ポ
リイミド被膜17には固体潤滑剤が含有されていてもよ
い。固体潤滑剤としては、例えばポリテトラフルオロエ
チレン(PTFE)が使用される。
【0023】斜板10には、斜板回転時の遠心力に基づ
く回転運動のモーメントを適正に発生させるために比較
的重い鉄系材料(例えばFCD700等の鋳鉄)が用い
られている。他方、シュー15a,15bには、その機
械的強度等を配慮して同じく鉄系材料(例えば軸受鋼)
が用いられている。
【0024】斜板10に熱可塑性ポリイミド被膜17が
形成される際には、先ず静電粉体塗装により斜板10の
摺動面(シュー15a,15bとの摺接面)に熱可塑性
ポリイミドの粉体が付着される。熱可塑性ポリイミドと
して三井化学(株)製のオーラム450(商品名)ナチ
ュラルグレードを使用した。オーラム450はTgが2
50℃、融点が388℃である。
【0025】熱可塑性ポリイミドの粉体として例えば平
均粒径が50〜100μmのものが使用される。室温で
静電粉体塗装を行うことにより摺動面に均質な粉体の被
膜が形成される。次に電気オーブンで斜板10の焼成が
行われる。例えば、400℃から450℃まで30分か
けて昇温し、450℃で15分間保持する。この間に熱
可塑性ポリイミド粉体が溶融する。その後、斜板10を
電気オーブンから取り出し、水で急冷する。急冷された
熱可塑性ポリイミド被膜17はほぼ非晶状態の被膜とな
っており、表面は滑らかで、熱可塑性ポリイミド被膜1
7は斜板10の表面に強固に密着している。残留応力の
除去を目的に、アニール処理が行われる。アニール処理
は例えば230℃で2時間行われる。また、結晶性アニ
ール処理を行うことも可能である。熱可塑性ポリイミド
被膜17に固体潤滑剤を含有させるには、静電粉体塗装
の際に、熱可塑性ポリイミドの粉体に固体潤滑剤の粉体
を混合して静電粉体塗装を行う。
【0026】熱可塑性ポリイミド被膜17の摺動性能を
従来技術と比較するため、斜板10と同等の大きさの鋳
鉄製の円盤に、熱可塑性ポリイミドコート及び熱可塑性
ポリイミド+PTFEコートを行ったものと、NiPB
メッキ等を行ったものについて摺動試験を行った。表面
を滑らかにするため、表面粗さRz<3μmとなるよう
に研磨を行ったもので比較した。
【0027】摺動試験はドライ(潤滑剤なし)での焼き
付きを想定し、被膜が形成された円盤を周速10.4m
/sで回転し、直径10mmのSUJ2製の円盤をコー
ティング面から1960Nの力で押しつけた。この条件
で両円盤が焼き付き、ロックするまでの時間を測定し
た。結果を表1に示す。
【0028】
【表1】 表1から実施例1の熱可塑性ポリイミド被膜が形成され
たものは、従来技術の比較例1〜比較例3と比較して焼
き付きまでの時間が長くなり、圧縮機の摺動部品として
優れた性能を発揮できることが確認された。また、実施
例2のPTFEを含有する熱可塑性ポリイミド被膜の場
合は、熱可塑性ポリイミド単独の被膜に比較して摺動性
が大幅に向上することが確認された。
【0029】次に前記のように構成された圧縮機の作用
を説明する。駆動軸9の回転に伴い斜板10が一体回転
し、斜板10の回転運動がシュー15a,15bを介し
て各ピストン8の往復運動に変換され、各ピストン8が
斜板10の傾角に対応したストロークで往復動される。
この駆動の継続によってシリンダボア1a内では、吸入
室6からの冷媒ガスの吸入、吸入冷媒ガスの圧縮、吐出
室7への圧縮済み冷媒ガスの吐出が順次繰り返される。
図示しない外部冷媒回路から吸入室6に供給された冷媒
は、吸入ポートを介してシリンダボア1a内に吸入さ
れ、ピストン8の移動による圧縮作用を受けた後、吐出
ポートを介して吐出室7に吐出される。吐出室7に吐出
された冷媒は、吐出孔から外部冷媒回路に送り出され
る。
【0030】そして、制御弁16の開度が冷房負荷に応
じて調整され、吐出室7とクランク室5との連通状態が
変更される。冷房負荷が高く吸入室6の圧力が高い状態
では、制御弁16の開度は小さくなり、クランク室5の
圧力(クランク圧Pc)が小さくなって斜板10の傾角
が大きくなる。そして、ピストン8のストロークが大き
くなって圧縮機が大容量で運転される。冷房負荷が低く
吸入室6の圧力が低い状態では、制御弁16の開度が大
きくなり、クランク圧Pcが大きくなって斜板10の傾
角が小さくなる。そして、ピストン8のストロークが小
さくなって圧縮機が小容量で運転される。
【0031】この実施の形態では以下の効果を有する。 (1) 摺動部品としての斜板10及びシュー15a,
15bの摺動面に、耐熱性、機械的強度及び耐薬品性に
優れた熱可塑性ポリイミド被膜17が形成されている。
従って、斜板10及びシュー15a,15bの摺動性及
び耐久性が向上するとともに、熱可塑性ポリイミド被膜
17と金属製の部品本体との間に金属結合層を形成する
必要がないため、製造が容易になる。また、摺動部品全
体を熱可塑性ポリイミドで形成するのではなく、金属製
の部品本体の摺動面に熱可塑性ポリイミド被膜17が形
成されるため、例えば斜板10のようにシュー15a,
15bを介して大きな荷重が作用する摺動面であって
も、必要な強度を確保できる。
【0032】(2) 熱可塑性ポリイミド被膜17に固
体潤滑剤としてのPTFEを含有させることにより、固
体潤滑剤を含有しない熱可塑性ポリイミド被膜17に比
較して、熱可塑性ポリイミド被膜17の摩擦係数が低く
なり、摺動性がより向上する。
【0033】(3) 非常に厳しい摺動環境におかれる
斜板10の潤滑性及び耐久性が向上するため、圧縮機の
信頼性及び耐久性が向上する。 (4) 熱可塑性ポリイミド被膜17は静電粉体塗装法
により形成されている。従って、部品本体に対する密着
強度の大きな熱可塑性ポリイミド被膜17の表面を滑ら
かな状態に形成するのが、溶射に比較して簡単になる。
【0034】実施の形態は前記に限定されるものではな
く、例えば次のように構成してもよい。 ○ 斜板10及びシュー15a,15bに限らず、ピス
トン8やラグプレート11等の他の摺動部品に適用して
もよい。ピストン8の場合は、シリンダブロック1又は
フロントハウジング2との摺接面や、シュー15a,1
5bとの摺接面に熱可塑性ポリイミド被膜17が形成さ
れる。
【0035】○ 熱可塑性ポリイミド被膜17は摺動部
品の少なくとも摺動面に形成されていればよく、摺動面
のみに形成する代わりに、摺動面以外の部分にも熱可塑
性ポリイミド被膜17が形成されていてもよい。
【0036】○ 固体潤滑剤はPTFEに限らず、パー
フルオロアルコキシエチレン(PFA)二硫化モリブデ
ン(MoS2)、グラファイト(黒鉛)等を使用しても
よい。また、固体潤滑剤を1種類のみ含有する代わり
に、複数種の固体潤滑剤を含有する構成としてもよい。
【0037】○ 斜板10の材質は鉄系金属に限らず、
アルミニウム系の金属(アルミニウムやアルミニウム合
金)やステンレス等を使用してもよい。 ○ 可変容量型の斜板式圧縮機に限らず、両頭式や固定
容量型の斜板式圧縮機に適用してもよい。斜板が駆動軸
と一体回転せずに、駆動軸の回転に伴って揺動するタイ
プの斜板式圧縮機に適用してもよい。また、斜板式圧縮
機に限らず、スクロール式圧縮機やベーン式圧縮機等他
の形式の圧縮機に適用してもよい。
【0038】○ 圧縮機の摺動部品に限らず、他の機械
の摺動部品に適用してもよい。 ○ 熱可塑性ポリイミド被膜17を静電粉体塗装法で形
成する代わりに、溶射により形成してもよい。例えば、
熱可塑性ポリイミド被膜17をエンジンボアに部分的に
リング状に設けたい場合は、溶射の方が塗工が容易にな
る。
【0039】前記実施の形態から把握される発明(技術
的思想)について、以下に記載する。 (1) 請求項2に記載の発明において、前記固体潤滑
剤はPTFEである。
【0040】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1〜請求項
6に記載の発明によれば、摺動部品の摺動特性が向上
し、製造が比較的容易となり、圧縮機の摺動部品として
好適となる。また、請求項7に記載の発明によれば、圧
縮機の信頼性及び耐久性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一実施の形態の圧縮機の断面図。
【図2】 斜板とシューの関係を示す部分拡大断面図。
【符号の説明】
10…摺動部品としての斜板、15a,15b…同じく
シュー、17…熱可塑性ポリイミド被膜、C…圧縮機。
フロントページの続き Fターム(参考) 3H003 AA03 AB07 AC03 AD01 AD03 CA01 CA02 3H076 AA06 BB26 CC20 CC31 CC33 CC34 CC83 3J011 JA01 KA03 KA09 MA02 QA02 QA05 SC14 SE04

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製の部品本体の少なくとも摺動面に
    熱可塑性ポリイミド被膜を形成した摺動部品。
  2. 【請求項2】 前記熱可塑性ポリイミド被膜には固体潤
    滑剤が含有されている請求項1に記載の摺動部品。
  3. 【請求項3】 前記熱可塑性ポリイミド被膜は静電粉体
    塗装法により形成されたものである請求項1又は請求項
    2に記載の摺動部品。
  4. 【請求項4】 前記熱可塑性ポリイミド被膜は溶射によ
    り形成されたものである請求項1又は請求項2に記載の
    摺動部品。
  5. 【請求項5】 前記摺動部品は圧縮機の摺動部品である
    請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の摺動部品。
  6. 【請求項6】 前記摺動部品は斜板である請求項5に記
    載の摺動部品。
  7. 【請求項7】 請求項5又は請求項6に記載の摺動部品
    を備えた圧縮機。
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