JP2002277737A - 広角ズームレンズ - Google Patents

広角ズームレンズ

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    • G02B15/142Optical objectives with means for varying the magnification by axial movement of one or more lenses or groups of lenses relative to the image plane for continuously varying the equivalent focal length of the objective having two groups only
    • G02B15/1425Optical objectives with means for varying the magnification by axial movement of one or more lenses or groups of lenses relative to the image plane for continuously varying the equivalent focal length of the objective having two groups only the first group being negative

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 広角ズームレンズにおいて、負、正の2群構
成とするとともに、所定の条件式を満足することによ
り、画角を100度以上のものとしつつ光学性能および加
工性を良好なものとし、さらにコンパクト化を達成す
る。 【構成】 物体側から順に、負の屈折力を有する、4枚
構成の第1レンズ群Gと、絞り1と、正の屈折力を有
する、5枚構成の第2レンズ群Gが配列されてなり、
全体として9枚のコンパクトなレンズ構成とされてい
る。変倍に際して、第1レンズ群Gおよび第2レンズ
群Gが光軸Xに沿って移動する。また、以下の条件式
(1)〜(3)を満足する。 0.43 <|f/f
< 0.85 (1)、 0.35 <f1N/f< 0.75
(2)、 0.30 <|m2W|< 0.48(3)、ただし、
は第1レンズ群Gの焦点距離、fは第2レン
ズ群Gの焦点距離、f1Nは第1レンズ群G中にお
ける物体側から3つのレンズの合成焦点距離、m2W
広角端における第2レンズ群Gの横倍率

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画角が100度以上
の広角ズームレンズに関し、特に監視用カメラ、さらに
はCCDを搭載した各種のビデオカメラや電子スチルカ
メラ等に好適に用いられるズームレンズに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】一般に、負の屈折力のレンズ群が先行す
る構成は、広角化に適し、バックフォーカスの確保も比
較的容易という特長を有している。しかしながら、その
一方、特に2群構成のものでは、物体側から負、正のレ
ンズ群構成となるため、レンズ系全体が非対称になり、
変倍に伴う収差変動が大きくなることから、全変倍範囲
にわたる良好な光学性能を得る事が難しくなる。
【0003】従来、負、正の2群ズームレンズとして
は、特開平9−171139号公報や特開平11−34
4670号公報に開示されたもの等が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平9−171139号公報記載のレンズ系は、画角が
100度以上で、広角なレンズ系とはされているが、第2
レンズ群が7枚構成で全体としては11枚ものレンズを
要し、レンズ系のコンパクト化を達成することが難し
い。一方、上記特開平11−344670号公報記載の
レンズ系は、第1レンズ群が負レンズ2枚と正レンズ1
枚の計3枚からなり、全体として8枚構成のコンパクト
なものとされているが、その一方で、画角100度以上の
広角ズームレンズを達成しようとすると、第1レンズ群
が3枚構成であるために、収差を良好に補正することが
困難であり、さらにこの2枚の負レンズの曲率が大きく
なるため加工性が悪化する。
【0005】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
光学性能および加工性が良好で、画角を100度以上のも
のとし得るコンパクトな広角ズームレンズを提供するこ
とを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の広角ズームレン
ズは、物体側から順に負の屈折力の第1レンズ群と、正
の屈折力の第2レンズ群が配列されてなり、該第1レン
ズ群および該第2レンズ群を光軸上で移動させることに
よって変倍が行われるようになし、該第1レンズ群は、
物体側より順に、物体側に凸面を向けた負のメニスカス
レンズ、2枚の負レンズ、および正レンズを配列してな
り、前記第2レンズ群は、物体側より順に、2枚の正レ
ンズ、両凹レンズ、および2枚の正レンズを配列してな
り、以下の条件式(1)〜(3)を満足することを特徴
とするものである。 0.43 <|f/f|< 0.85 (1) 0.35 <f1N/f< 0.75 (2) 0.30 <|m2W|< 0.48 (3) ただし、fは第1レンズ群の焦点距離、fは第2レ
ンズ群の焦点距離、f1Nは第1レンズ群中における物
体側から3つのレンズの合成焦点距離、m2W は広角
端における第2レンズ群の横倍率
【0007】また、以下の条件式(4)を満足すること
が好ましい。 0.43 <|f/f|< 0.75 (4)
【0008】さらに、以下の条件式(5)を満足するこ
とが好ましい。
【0009】 0.8 <ff1f2/f< 1.4 (5) ただし、ff1f2は第1レンズ群における物体側から
2つのレンズの合成焦点距離
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
用い、具体的な実施例を用いて説明する。
【0011】図1は本発明の実施形態を代表させた実施
例1に係る広角ズームレンズの構成を示す図である。図
示するように、本実施形態の広角ズームレンズは、物体
側から順に、負の屈折力を有する、4枚構成の第1レン
ズ群G と正の屈折力を有する、5枚構成の第2レン
ズ群G が配列されてなり、全体として9枚のコンパ
クトなレンズ構成とされている。また、第1レンズ群G
と第2レンズ群G の間には絞り1が配され、第2
レンズ群G の像側には赤外線カットフィルタ等のフ
ィルタ部2が配されており、物体側から光軸Xに沿って
入射した光束は固体撮像素子(CCD)の撮像面3上の
結像位置に結像される。
【0012】また、変倍に際して、第1レンズ群G
よび第2レンズ群Gが光軸Xに沿って移動する。さら
に、第1レンズ群Gを光軸に沿って移動させることに
よりフォーカシングを行う。
【0013】また、本実施形態のズームレンズは、以下
の条件式(1)〜(3)を満足するように構成されてい
る。 0.43 <|f/f|< 0.85 (1) 0.35 <f1N/f< 0.75 (2) 0.30 <|m2W|< 0.48 (3) ただし、fは第1レンズ群Gの焦点距離、fは第
2レンズ群Gの焦点距離、f1Nは第1レンズ群G
中における物体側から3つのレンズの合成焦点距離、m
2W は広角端における第2レンズ群Gの横倍率
【0014】以下、上記条件式(1)〜(3)の意義に
ついて説明する。上記条件式(1)は、第1レンズ群G
と第2レンズ群Gのパワー配分を適切に設定するた
めのものである。この下限を超えると、第2レンズ群G
の移動量が増加するため、全長が増大してしまう。ま
た、像面湾曲が正の大きな値となり補正が困難となる。
一方、その上限値を超えると、第2レンズ群Gのパワ
ーが強くなり過ぎ、第2レンズ群Gで発生する負の球
面収差を補正することが困難となる。また、広角化する
上で不利となる。
【0015】上記条件式(2)は、第1レンズ群G
物体側から3つのレンズのパワーを適切に設定するため
のものである。この下限を超えると、第1レンズ群G
の負のパワーが強くなり過ぎるため、広角端における歪
曲収差が負の方向に増大し、補正が困難となる。一方、
その上限を超えると、第1レンズ群Gの負のパワーが
弱くなるため、前玉径が増大し、レンズ系のコンパクト
化に不利となる。
【0016】上記条件式(3)は、広角端における第2
レンズ群Gの横倍率の範囲を適切に設定するためのも
のである。この下限を超えると、第2レンズ群Gのパ
ワーが強くなり過ぎるため、球面収差が負に増大し補正
が困難となる。一方、その上限を超えると、変倍に伴う
第2レンズ群Gの移動量が大きくなり、全長の増大を
招く。
【0017】なお、上記条件式(1)に替えて下記条件
式(4)を満足することにより、より広角化が容易とな
り、さらに下記条件式(5)満足するように構成すれ
ば、光学性能を良好に維持しつつ110゜以上の広画角
を達成することが可能である。
【0018】 0.43 <|f/f|< 0.75 (4) 0.8 <ff1f2/f< 1.4 (5) ただし、ff1f2は第1レンズ群Gにおける物体側
から2つのレンズの合成焦点距離
【0019】以下、具体的な実施例を用いて、本発明の
広角ズームレンズをより詳細に説明する。
【0020】<実施例1>本実施例1に係る広角ズーム
レンズの構成は、図1に示すとおりである。すなわち、
上記第1レンズ群G は、物体側より順に、いずれも
物体側に凸面を向けた負のメニスカスレンズからなる、
第1レンズL および第2レンズLと、両凹の第3
レンズLと、物体側に凸面を向けた正のメニスカスレ
ンズからなる第4レンズLが配列されてなる。
【0021】また、上記第2レンズ群G は、物体側
より順に、両凸の第5レンズL と、物体側に凸面を
向けた正のメニスカスレンズからなる第6レンズL
と、両凹の第7レンズLと、いずれも両凸の第8レン
ズL および第9レンズLが配列されてなる。
【0022】以下、実施例1について具体的なデータを
示す。
【0023】表1に、本実施例1の各レンズ面の曲率半
径R(mm)、各レンズの軸上面間隔(各レンズの中心
厚および各レンズ間の空気間隔)D(mm)、各レンズ
のd線における屈折率N およびアッベ数ν を示
す。また、表1の上段に、焦点距離f(mm)およびF
値を示す。なお、表1および以下の表2、3、4におい
て、各記号に対応させた数字は物体側から順次増加する
ようになっている。
【0024】
【表1】
【0025】さらに、表5に、本実施例における上記条
件式(1)〜(5)に対応する値を示す。
【0026】また、図2は、本実施例1に係る広角ズー
ムレンズの、広角端(f=2.29mm)、中間位置
(f=3.43mm)および望遠端(f=4.58m
m)における諸収差(球面収差、非点収差、ディストー
ション)を示す収差図である。なお、これらの収差図お
よび以下の収差図においてωは半画角を示す。また、非
点収差の各収差図には、サジタル像面およびタンジェン
シャル像面における収差を示す。
【0027】表5および図2に示すように、実施例1の
ズームレンズは条件式(1)〜(5)を全て満足してお
り、F値が1.46〜1.83と明るく、画角2ωが1
17.2゜と広角で、各収差を良好に補正し得る高性能
な広角ズームレンズとされている。
【0028】<実施例2>本実施例2に係る広角ズーム
レンズの構成は基本的には実施例1と同様であるが、第
1レンズ群Gの、第2レンズLが両凹レンズ、第3
レンズLが物体側に凸面を向けた負のメニスカスレン
ズである点が異なっている。
【0029】以下、実施例2について具体的なデータを
示す。
【0030】表2に、本実施例2の各レンズ面の曲率半
径R(mm)、各レンズの軸上面間隔D(mm)、各レ
ンズのd線における屈折率N およびアッベ数ν
示す。また、表2の上段に、焦点距離f(mm)および
F値を示す。
【0031】
【表2】
【0032】さらに、表5に、本実施例における上記条
件式(1)〜(5)に対応する値を示す。
【0033】また、図3は、本実施例2に係る広角ズー
ムレンズの、広角端(f=2.24mm)、中間位置
(f=3.36mm)および望遠端(f=4.48m
m)における諸収差(球面収差、非点収差、ディストー
ション)を示す収差図である。また、非点収差の各収差
図には、サジタル像面(S)およびタンジェンシャル像
面(T)における収差を示す。
【0034】表5および図3に示すように、実施例2の
ズームレンズは条件式(1)〜(5)を全て満足してお
り、F値が1.45〜1.97と明るく、画角2ωが1
19.6゜と広角で、各収差を良好に補正し得る高性能
な広角ズームレンズとされている。
【0035】<実施例3>本実施例3に係る広角ズーム
レンズの構成は基本的には実施例1と同様であるが、第
1レンズ群Gの第4レンズLが両凸レンズであり、
第2レンズ群Gの第6レンズLが両凸レンズである
点が異なっている。
【0036】以下、実施例3について具体的なデータを
示す。
【0037】表3に、本実施例3の各レンズ面の曲率半
径R(mm)、各レンズの軸上面間隔D(mm)、各レ
ンズのd線における屈折率N およびアッベ数ν
示す。また、表3の上段に、焦点距離f(mm)および
F値を示す。
【0038】
【表3】
【0039】さらに、表5に、本実施例における上記条
件式(1)〜(5)に対応する値を示す。
【0040】また、図4は、本実施例3に係る広角ズー
ムレンズの、広角端(f=2.29mm)、中間位置
(f=3.44mm)および望遠端(f=4.59m
m)における諸収差(球面収差、非点収差、ディストー
ション)を示す収差図である。また、非点収差の各収差
図には、サジタル像面(S)およびタンジェンシャル像
面(T)における収差を示す。
【0041】表5および図4に示すように、実施例3の
ズームレンズは条件式(1)〜(5)を全て満足してお
り、F値が1.45〜1.76と明るく、画角2ωが1
15.8゜と広角で、各収差を良好に補正し得る高性能
な広角ズームレンズとされている。
【0042】<実施例4>本実施例4に係る広角ズーム
レンズの構成は基本的には実施例2と同様である。
【0043】以下、実施例4について具体的なデータを
示す。
【0044】表4に、本実施例4の各レンズ面の曲率半
径R(mm)、各レンズの軸上面間隔D(mm)、各レ
ンズのd線における屈折率N およびアッベ数ν
示す。また、表4の上段に、焦点距離f(mm)および
F値を示す。
【0045】
【表4】
【0046】さらに、表5に、本実施例における上記条
件式(1)〜(5)に対応する値を示す。
【0047】また、図5は、本実施例4に係る広角ズー
ムレンズの、広角端(f=2.23mm)、中間位置
(f=3.34mm)および望遠端(f=4.46m
m)における諸収差(球面収差、非点収差、ディストー
ション)を示す収差図である。また、非点収差の各収差
図には、サジタル像面(S)およびタンジェンシャル像
面(T)における収差を示す。
【0048】表5および図5に示すように、実施例4の
ズームレンズは条件式(1)〜(5)を全て満足してお
り、F値が1.45〜1.94と明るく、画角2ωが1
20.0゜と広角で、各収差を良好に補正し得る高性能
な広角ズームレンズとされている。
【0049】
【表5】
【0050】なお、本発明の広角レンズとしては、上記
実施例のものに限られるものではなく、その他の種々の
態様の変更が可能である。例えば、上述した各実施例の
各レンズ群を構成するレンズの枚数や形状は適宜変更可
能である。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る広角
ズームレンズによれば、負、正の2群構成とするととも
に、各レンズのパワーを適切に設定する所定の条件式を
満足することにより、画角を100度以上のものとしつつ
光学性能および加工性を良好なものとすることができ、
さらにコンパクト化を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に係る広角ズームレンズの構成を示す
【図2】実施例1に係る広角ズームレンズの広角端、中
間位置および望遠端における諸収差(球面収差、非点収
差、ディストーション)を示す収差図
【図3】実施例2に係る広角ズームレンズの広角端、中
間位置および望遠端における諸収差(球面収差、非点収
差、ディストーション)を示す収差図
【図4】実施例3に係る広角ズームレンズの広角端、中
間位置および望遠端における諸収差(球面収差、非点収
差、ディストーション)を示す収差図
【図5】実施例4に係る広角ズームレンズの広角端、中
間位置および望遠端における諸収差(球面収差、非点収
差、ディストーション)を示す収差図
【符号の説明】
〜L レンズ G〜G レンズ群 X 光軸 1 絞り 2 フィルタ部 3 固体撮像素子(CCD)撮像面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】物体側から順に負の屈折力の第1レンズ群
    と、正の屈折力の第2レンズ群が配列されてなり、 該第1レンズ群および該第2レンズ群を光軸上で移動さ
    せることによって変倍が行われるようになし、 該第1レンズ群は、物体側より順に、物体側に凸面を向
    けた負のメニスカスレンズ、2枚の負レンズ、および正
    レンズを配列してなり、前記第2レンズ群は、物体側よ
    り順に、2枚の正レンズ、両凹レンズ、および2枚の正
    レンズを配列してなり、 以下の条件式(1)〜(3)を満足することを特徴とす
    る広角ズームレンズ。 0.43 <|f/f|< 0.85 (1) 0.35 <f1N/f< 0.75 (2) 0.30 <|m2W|< 0.48 (3) ただし、 fは第1レンズ群の焦点距離、 fは第2レンズ群の焦点距離、 f1Nは第1レンズ群における物体側から3つのレンズ
    の合成焦点距離、 m2W は広角端における第2レンズ群の横倍率
  2. 【請求項2】 以下の条件式(4)を満足することを特
    徴とする請求項1記載の広角ズームレンズ。 0.43 <|f/f|< 0.75 (4)
  3. 【請求項3】 以下の条件式(5)を満足することを特
    徴とする請求項1または2記載の広角ズームレンズ。 0.8 <ff1f2/f< 1.4 (5) ただし、 ff1f2は第1レンズ群における物体側から2つのレ
    ンズの合成焦点距離
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