JP2002233151A - スイッチング電源回路 - Google Patents

スイッチング電源回路

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JP2002233151A
JP2002233151A JP2001027877A JP2001027877A JP2002233151A JP 2002233151 A JP2002233151 A JP 2002233151A JP 2001027877 A JP2001027877 A JP 2001027877A JP 2001027877 A JP2001027877 A JP 2001027877A JP 2002233151 A JP2002233151 A JP 2002233151A
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power supply
switching
transformer
diode
snubber capacitor
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JP2001027877A
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Takuya Ishii
卓也 石井
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インターリーブ技術を用いて並列運転される
複数のスイッチング型コンバータに対し、部品点数の増
加を抑制しながら、その電力損失も低減したスナバ回路
を設け、高効率なスイッチング電源回路を提供する事を
目的とする。 【解決手段】 第1及び第2のスナバコンデンサ25、
35は、それぞれ第1の1次巻線21と第1のスイッチ
手段23との接続点及び第2の1次巻線31と第2のス
イッチ手段33との接続点に一端が接続され、その他端
から入力直流電源1の正極に第1及び第3のダイオード
26,36が接続される。第2及び第4のダイオード2
7,37はそれぞれインダクタンス手段6と直列回路を
形成して各スナバコンデンサ25,35の他端と入力直
流電源1の負極の間に接続される。以上の構成により、
少ない部品点数でスイッチ手段へのサージ電圧を抑制す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は各種電子機器に用い
られ、負荷に制御された電力を供給するスイッチング型
コンバータ、特に並列接続されて所定の時間差を有して
各スイッチ手段が順次オンオフ動作する複数のスイッチ
ング型コンバータからなるスイッチング電源回路に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のスイッチング電源回路は
図8に示すような構成であった。図8において、1は入
力直流電源、2は第1のスイッチング型コンバータであ
り、第1の1次巻線21と第1の2次巻線22を有する
第1のトランス20と、第1のスイッチ手段23と、第
1の出力ダイオード24を有する。3は第2のスイッチ
ング型コンバータであり、第2の1次巻線31と第2の
2次巻線32を有する第2のトランス30と、第2のス
イッチ手段33と、第2の出力ダイオード34を有す
る。7は出力コンデンサであり、第1及び第2の出力ダ
イオード24及び34から出力される整流電圧を平滑
し、負荷8に出力直流電圧を供給する。9は制御回路で
あり、出力直流電圧を安定化するように第1及び第2の
スイッチ手段23及び33をオンオフする。
【0003】まず、第1のスイッチ手段23がオンの
時、入力直流電源1から、第1のトランスの第1の1次
巻線21、第1のスイッチ手段23、入力直流電源1へ
と電流が流れ、第1のトランス20に磁気エネルギーを
蓄える。第1のスイッチ手段23がオフすると、第1の
トランス20に蓄えられた磁気エネルギーは、第1の2
次巻線22から第1の出力ダイオード24を介して出力
コンデンサ7を充電する電流として放出される。このよ
うな第1のスイッチ手段23のオンオフ動作の繰り返し
により、入力直流電源1から出力コンデンサ7へ電力を
伝達するのである。次に第2のスイッチング型コンバー
タ3の動作であるが、これは第1のスイッチング型コン
バータ2の動作と同一なのでその基本動作の説明は省略
する。
【0004】出力コンデンサ7の電圧即ち出力直流電圧
は、第1及び第2のスイッチ手段23と33のオン時間
とオフ時間の比によって制御することができる。制御回
路9は出力直流電圧を検出し、安定化するようにオン時
間とオフ時間を決定し、第1及び第2のスイッチ手段2
3と33をオンオフ動作するのである。さらに制御回路
9は、第1のスイッチ手段23と第2のスイッチ手段3
3との間に半スイッチング周期の時間差を有するように
設定する。それにより各スイッチング型コンバータの動
作電流が流れる期間が分散され、入力直流電源1や出力
コンデンサ7のリップル電流のリップル周波数が2倍に
なるとともに、ピーク値及び実効値が軽減される。即
ち、スイッチング電源回路を単独のスイッチング型コン
バータで構成する場合より、入力直流電源1や出力コン
デンサ7やそれらに付随する入出力フィルタを小型化す
ることができるのである。このように複数のスイッチン
グ型コンバータを所定の時間差を有しながら並列運転す
る技術は、インターリーブ技術と呼ばれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のスイッチング電源回路においては、スイッチ
手段がターンオフする際に発生するサージ電圧が増大
し、効率劣化を招くという問題がある。スイッチング型
コンバータを並列運転するのは、スイッチング型コンバ
ータを構成する部品の形状特に高さに制限があり、構成
部品を小型化・低背化するために扱う電力を分担するこ
とを目的とする場合が大きい。しかし絶縁性を要求され
るトランスの小型化・低背化は1次巻線と2次巻線の疎
結合化を招き、漏れインダクタンスが増大する。これが
原因となってスイッチ手段がターンオフする際にスイッ
チ手段の両端に発生するサージ電圧が増大し、スイッチ
ング損失を増大させ、効率劣化となるのである。このよ
うなサージ電圧を抑制する手段としてスナバ回路と呼ば
れるサージ電圧吸収回路を設置するが、各スイッチング
型コンバータごとに設置していては部品点数が増加する
という問題もある。
【0006】本発明は、インターリーブ技術を用いて並
列運転される複数のスイッチング型コンバータに対し、
構成部品の共有化により部品点数の増加を抑制しなが
ら、その電力損失も低減したスナバ回路を設けることに
より、高効率なスイッチング電源回路を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明のスイッチング電源回路は、インダクタンス
手段と、各スイッチング型コンバータが有するトランス
の1次巻線とスイッチ手段との接続点に一端が接続され
るスナバコンデンサと、各スナバコンデンサの他端から
入力直流電源の一端に電流が流れる方向に接続されるダ
イオードと、インダクタンス手段と直列回路を形成して
各スナバコンデンサの他端と入力直流電源の他端の間に
接続されるダイオードとを有するものである。
【0008】また、本発明のスイッチング電源回路は、
第1及び第2のスイッチング型コンバータを並列接続し
てインターリーブ動作するスイッチング電源回路におい
て、第1のスイッチング型コンバータが有するトランス
の1次巻線とスイッチ手段との接続点に一端が接続され
る第1のスナバコンデンサと、第2のスイッチング型コ
ンバータが有するトランスの1次巻線とスイッチ手段と
の接続点に一端が接続される第2のスナバコンデンサ
と、各スナバコンデンサの他端間に接続されるインダク
タンス手段と、インダクタンス手段の両端から入力直流
電源に充電電流が流れる方向に接続される第1のダイオ
ード及び第2のダイオードとからなるスナバ回路を有す
るものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明のスイッチング電源
装置に係る好ましい実施の形態について添付の図面を参
照しつつ説明する。
【0010】(実施の形態1)図1は本発明に係る実施
の形態1のスイッチング電源回路の構成を示す回路図で
ある。図1において、1は入力直流電源、2は第1のス
イッチング型コンバータであり、第1の1次巻線21と
第1の2次巻線22を有する第1のトランス20と、第
1のスイッチ手段23と、第1の出力ダイオード24を
有する。3は第2のスイッチング型コンバータであり、
第2の1次巻線31と第2の2次巻線32を有する第2
のトランス30と、第2のスイッチ手段33と、第2の
出力ダイオード34とを有する。7は出力コンデンサで
あり、第1及び第2のスイッチング型コンバータ2,3
の出力ダイオード24及び34から出力される整流電圧
を平滑し、負荷8に出力直流電圧を供給する。9は制御
回路であり、出力直流電圧を安定化するように第1及び
第2のスイッチ手段23及び33をオンオフする。さら
に本スイッチング電源回路は、インダクタンス手段6
と、第1のスナバコンデンサ25と第1のダイオード2
6と第2のダイオード27と、第2のスナバコンデンサ
35と第4のダイオード37と第3のダイオード36と
を有する。第1のスナバコンデンサ25は、第1の1次
巻線21と第1のスイッチ手段23との接続点に一端が
接続され、その他端から入力直流電源1の正極に第1の
ダイオード26が接続される。第2のダイオード27は
インダクタンス手段6と直列回路を形成して第1のスナ
バコンデンサ25の他端と入力直流電源1の負極の間に
接続される。同様に第2のスナバコンデンサ35は、第
2の1次巻線31と第2のスイッチ手段33との接続点
に一端が接続され、その他端から入力直流電源1の正極
に第3のダイオード36が接続される。第4のダイオー
ド37はインダクタンス手段6と直列回路を形成して第
2のスナバコンデンサ35の他端と入力直流電源1の負
極の間に接続される。
【0011】図2は本実施の形態1のスイッチング電源
回路の各部動作波形図である。以下に図2を用いて本実
施の形態1のスイッチング電源回路の動作を説明する。
【0012】まず、第1及び第2ののスイッチング型コ
ンバータ2、3の基本動作を説明する。第1のスイッチ
手段23がオンの時、入力直流電源1から、第1の1次
巻線21、第1のスイッチ手段23、入力直流電源1へ
と電流が流れ(図2(i))、第1のトランス20に磁
気エネルギーを蓄える。時刻t0において第1のスイッ
チ手段23がターンオフすると(図2(a))、第1の
トランス20の各巻線電圧は反転し、第1の出力ダイオ
ード24が導通して第1のトランス20に蓄えられた磁
気エネルギーは、第1の2次巻線22から第1の出力ダ
イオード24を介して出力コンデンサ7を充電する電流
(図2(k))として放出されはじめる。やがて時刻t
3になると、第2のスイッチ手段33がターンオンし
(図2(b))、入力直流電源1から、第2の1次巻線
31、第2のスイッチ手段33、入力直流電源1へと電
流が流れ(図2(j))、第2のトランス30に磁気エ
ネルギーを蓄える。時刻t5において第2のスイッチ手
段33がターンオフすると(図2(b))、第2のトラ
ンス30の各巻線電圧は反転し、第2の出力ダイオード
34が導通して第2のトランス30に蓄えられた磁気エ
ネルギーは、第2の2次巻線32から第2の出力ダイオ
ード34を介して出力コンデンサ7を充電する電流(図
2(l))として放出されはじめる。時刻t6になって
第1のスイッチ手段23がターンオンすると(図2
(a))、再び第1のトランス20に磁気エネルギーを
蓄える。
【0013】以上の動作の繰り返しによって出力コンデ
ンサ7の電圧即ち出力直流電圧は、負荷8へ供給され
る。この出力直流電圧は、第1及び第2のスイッチ手段
23と33のオン時間とオフ時間の比によって制御する
ことができる。制御回路9は出力直流電圧を検出し、安
定化するようにオン時間とオフ時間を決定し、第1及び
第2のスイッチ手段23と33をオンオフ動作するので
ある。さらに制御回路9は、第1のスイッチ手段23と
第2のスイッチ手段33との間に半スイッチング周期の
時間差を有するように設定する。
【0014】さて、スイッチング型コンバータが電力を
高効率に伝達するには、トランスの1次巻線と2次巻線
の磁気結合は密結合されることが望ましい。しかし実際
には漏れインダクタンスと呼ばれる規制インダクタがそ
の間に介在し、これが原因となってスイッチ手段がター
ンオフする際に、スイッチ手段の両端にサージ電圧が発
生する。以下に本発明の実施の形態によるスイッチング
電源回路が、このサージ電圧を抑制する動作を説明す
る。
【0015】まず時刻t0において第1のスイッチ手段
23がターンオフする(図2(a))と、第1のスイッ
チ手段23の印加電圧(図2(c))は急峻に立ち上が
るが、時刻t1において第1のダイオード26が導通
し、第1のスナバコンデンサ25を充電電流(図2
(g))が流れることにより、第1のスイッチ手段23
へのサージ電圧を抑制する。次に時刻t2において、第
1のスナバコンデンサ25の充電電流が流れ終わると
(図2(g))、第1のスイッチ手段23の電圧は入力
直流電圧に出力コンデンサ7の電圧の巻数比倍の電圧の
和に落ち着く(図2(c))。やがて時刻t3になる
と、第2のスイッチ手段33がターンオンし(図2
(b))、第2のトランス30に磁気エネルギーを蓄え
ると同時に、第2のスナバコンデンサ35の電圧がイン
ダクタンス手段6に印加される(図2(e))。このた
め第4のダイオ−ド37と第2のスイッチ手段33を介
して、第2のスナバコンデンサ35とインダクタンス手
段6との共振電流(図2(f))が流れ、第2のスナバ
コンデンサ35を放電する。時刻t4になると、この共
振電流が無くなり、インダクタンス手段6の電圧は減衰
振動しながらゼロ電圧に収束していく(図2(e))。
時刻t5において第2のスイッチ手段33がターンオフ
すると(図2(b))、第2のスイッチ手段33の電圧
は急峻に立ち上がり(図2(d))、やがて第2のダイ
オード36が導通し、第2のスナバコンデンサ35を充
電電流が流れる(図2(h))ことにより、第2のスイ
ッチ手段33へのサージ電圧を抑制する(図2
(d))。時刻t6になって第1のスイッチ手段23が
ターンオンすると(図2(a))、再び第1のトランス
20に磁気エネルギーを蓄えると同時に、第1のスナバ
コンデンサ25の電圧がインダクタンス手段6に印加さ
れ(図2(e))、第2のダイオ−ド27と第1のスイ
ッチ手段23を介して、第1のスナバコンデンサ25と
インダクタンス手段6との共振電流(図2(f))が流
れ、第1のスナバコンデンサ25を放電する。
【0016】以上の動作から明らかなように、第1のス
ナバコンデンサ25の放電期間と第2のスナバコンデン
サ35の放電期間が重ならなければ、各スイッチング型
コンバータ2,3はインダクタンス手段6を共有するこ
とができる。この放電期間はインダクタンス手段6のイ
ンダクタンスと第1及び第2のスナバコンデンサ25と
35の静電容量との共振周期の半分となる。
【0017】以上のように本実施の形態によるスイッチ
ング電源回路は、各スイッチング型コンバータにインダ
クタンス手段を共有化して部品点数の増加を抑えなが
ら、スイッチ手段へのサージ電圧を抑制することができ
る。
【0018】尚、本実施の形態では2台のスイッチング
型コンバータで動作を説明したが、上記のように各スイ
ッチング型コンバータの各スナバコンデンサの放電期間
が重ならなければ、3台以上のスイッチング型コンバー
タを並列接続してインターリーブ動作させてもインダク
タンス手段を共有できる。図3に3台のスイッチング型
コンバータで構成された本発明のスイッチング電源回路
の回路図を示す。図3においては、各トランスの2次巻
線、各出力ダイオード、出力コンデンサといった2次側
の回路は省略した。また、各スナバ回路のスナバコンデ
ンサの放電期間が重ならないスイッチング型コンバータ
同士においてインダクタンス手段を共有するようにすれ
ば、何台のスイッチング型コンバータを並列接続してイ
ンターリーブ動作させてもかまわない。
【0019】(実施の形態2)図4は本発明に係る実施
の形態2のスイッチング電源回路の構成を示す回路図で
あり、図1の回路と同様の構成要素には同じ番号を付与
し、その説明を省略する。図4において、図1と異なる
のは、インダクタンス手段6が1次巻線61と2次巻線
62を有するトランス構成になっており、インダクタン
ス手段6の2次巻線62にダイオード64を介して出力
コンデンサ7に接続している点である。
【0020】以下に本実施の形態のスイッチング電源回
路のインダクタンス手段6の動作を主に説明する。第1
のスイッチング型コンバータ2と第2のスイッチング型
コンバータ3の動作は同様であるので、第1のスイッチ
ング型コンバータ2の動作に関してのみ説明していく。
まず、第1のスイッチ手段23がターンオフすると、第
1のスナバコンデンサ25を充電電流が流れることによ
り、第1のスイッチ手段23へのサージ電圧を抑制す
る。次に第1のスイッチ手段23がオンすると、第1の
スナバコンデンサ25の電圧がインダクタンス手段6に
印加され、第2のダイオ−ド27と第1のスイッチ手段
23を介して、第1のスナバコンデンサ25とインダク
タンス手段6との共振電流が流れ、第1のスナバコンデ
ンサ25を放電する。ここまでの動作は実施の形態1の
場合と同様である。第1のスナバコンデンサ25の放電
が進みその電圧が反転すると、やがてインダクタンス手
段6の2次巻線62に発生している電圧は出力コンデン
サ7の電圧に達し、ダイオード64が導通する。ダイオ
ード64が導通すると、第1のスナバコンデンサ25の
電圧はクランプされ、この状態はダイオード64の電流
が無くなるまで続く。ダイオード64の電流が無くなる
と、インダクタンス手段6の各巻線電圧は減衰振動しな
がらゼロ電圧に収束していく。サージ電圧抑制のために
蓄えられたスナバコンデンサの電荷が、スイッチ手段の
オン期間中にインダクタンス手段との共振によって放電
されるが、このエネルギーの一部は出力コンデンサ7へ
放電されるのである。
【0021】以上のように本実施の形態によるスイッチ
ング電源回路は、各スイッチング型コンバータにインダ
クタンス手段を共有化して部品点数の増加を抑えなが
ら、スイッチ手段へのサージ電圧を抑制することができ
ることに加え、サージ電圧抑制のために蓄えられたスナ
バコンデンサの電荷の一部を出力へ供給することによ
り、さらに効率を向上することができる。
【0022】(実施の形態3)図5は本発明に係る実施
の形態3のスイッチング電源回路の構成を示す回路図で
あり、図1の回路と同様の構成要素には同じ番号を付与
し、その説明を省略する。図5において、図1と異なる
のは、インダクタンス手段6が1次巻線61と2つの2
次巻線62,63を有するトランス60とチョークコイ
ル66との直列回路になっており、トランス60の2次
巻線62にダイオード64を介して出力コンデンサ7に
接続し、トランス60の2次巻線63にダイオード65
を介して出力コンデンサ7に接続している点である。
【0023】以下に本実施の形態のスイッチング電源回
路のインダクタンス手段6の動作を主に説明する。第1
のスイッチング型コンバータ2と第2のスイッチング型
コンバータ3の動作は同様であるので、第1のスイッチ
ング型コンバータ2の動作に関してのみ説明していく。
まず、第1のスイッチ手段23がターンオフすると、第
1のスナバコンデンサ25を充電電流が流れることによ
り、第1のスイッチ手段23へのサージ電圧を抑制す
る。次に第1のスイッチ手段23がオンすると、第1の
スナバコンデンサ25の電圧がインダクタンス手段6に
印加される。この時トランス60の1次巻線61には、
トランス60の1次巻線61と2次巻線63との巻数比
をN3とし、出力コンデンサ7の電圧をEoとすると、
約N3・Eoの電圧が発生する。従って第2のダイオ−
ド27と第1のスイッチ手段23とトランス60の1次
巻線61を介して、第1のスナバコンデンサ25とチョ
ークコイル66との共振電流が流れ、第1のスナバコン
デンサ25を放電する。同時にトランス60によって2
次巻線63に誘起し、ダイオード65を介して出力コン
デンサ7を充電する電流が流れる。この電流が流れ終わ
るとダイオード65はオフし、1次側は第1のスナバコ
ンデンサ25とチョークコイル66とトランス60の1
次巻線61との共振になる。第1のスナバコンデンサ2
5の放電が進みその電圧が反転すると、やがてトランス
60の2次巻線62に発生している電圧は出力コンデン
サ7の電圧に達し、ダイオード64が導通する。ダイオ
ード64の電流が無くなると、インダクタンス手段6の
各巻線電圧は減衰振動しながらゼロ電圧に収束してい
く。サージ電圧抑制のために蓄えられたスナバコンデン
サの電荷が、スイッチ手段のオン期間中にインダクタン
ス手段との共振によって放電されるが、このエネルギー
の一部は出力コンデンサ7へ放電されるのである。そし
てその放電量は、共振の初期と末期の2回行われるの
で、実施の形態2の場合よりも多くなる。
【0024】以上のように本実施の形態によるスイッチ
ング電源回路は、各スイッチング型コンバータにインダ
クタンス手段を共有化して部品点数の増加を抑えなが
ら、スイッチ手段へのサージ電圧を抑制することができ
ることに加え、サージ電圧抑制のために蓄えられたスナ
バコンデンサの電荷の一部を出力へ供給することによ
り、さらに効率を向上することができる。
【0025】(実施の形態4)図6は本発明に係る実施
の形態4のスイッチング電源回路の構成を示す回路図で
ある。図6において、1は入力直流電源、2は第1のス
イッチング型コンバータであり、第1のトランス20
と、第1のスイッチ手段23は実施の形態1と同様であ
る。3は第2のスイッチング型コンバータであり、第2
のトランス30と、第2のスイッチ手段33とは実施の
形態1と同様である。第1のスイッチング型コンバータ
2が有する第1の1次巻線21と第1のスイッチ手段2
3との接続点に第1のスナバコンデンサ25の一端が接
続され、第2のスイッチング型コンバータ3が有するト
ランス30の1次巻線31と第2のスイッチ手段33と
の接続点に第2のスナバコンデンサ35の一端が接続さ
れ、各スナバコンデンサの他端間にインダクタンス手段
6が接続され、インダクタンス手段6の両端から入力直
流電源1に電流が流れる方向に第1のダイオード26及
び第2のダイオード36とが接続される。以上、第1の
スナバコンデンサ25と第2のスナバコンデンサ35と
インダクタンス手段6と第1のダイオード26と第2の
ダイオード36とでスナバ回路5を構成する。尚、各ト
ランスの2次巻線、各出力ダイオード、出力コンデンサ
といった2次側の回路は省略した。
【0026】以上のように第1及び第2のスイッチング
型コンバータ2,3を並列接続してインターリーブ動作
する本実施の形態のスイッチング電源回路において、各
スイッチング型コンバータ2,3の基本的な動作は実施
の形態1と同様であるので説明を省略し、以下にスナバ
回路5の動作を主に説明する。まず第1のスナバコンデ
ンサ25は、第1のスイッチ手段23のターンオフの際
に充電されることによって、第1のスイッチ手段23へ
のサージ電圧を抑制する。同様に第2のスナバコンデン
サ35も第2のスイッチ手段33のターンオフの際に充
電されることによって、第2のスイッチ手段33へのサ
ージ電圧を抑制する。第1のスイッチ手段23がオンす
ると第1のスナバコンデンサ25とインダクタンス手段
6と第2のスナバコンデンサ35の直列共振により、第
2のスナバコンデンサ35はさらに充電されるととも
に、第1のスナバコンデンサ25は放電される。第1の
スイッチ手段23がターンオフすると、第1のスナバコ
ンデンサ25とインダクタンス手段6と第2のスナバコ
ンデンサ35の直列共振は第2のスナバコンデンサ35
を放電、第1のスナバコンデンサ25を充電し、第1の
スイッチ手段23のサージ#電圧を吸収する。やがて第
1のダイオード26及び第2のダイオード36が導通
し、第2のスナバコンデンサ35とインダクタンス手段
6と 第1のスナバコンデンサ25の電位は第1のスイ
ッチ手段23がオンする以前の状態に戻る。次に第2の
スイッチ手段33がオンすると第1のスナバコンデンサ
25とインダクタンス手段6と第2のスナバコンデンサ
36の直列共振は、第2のスナバコンデンサ35をさら
に充電するとともに、第1のスナバコンデンサ25を放
電する。第2のスイッチ手段33がターンオフすると、
第1のスナバコンデンサ25とインダクタンス手段6と
第2のスナバコンデンサ35の直列共振は第2のスナバ
コンデンサ35を充電、第1のスナバコンデンサ25を
放電し、第2のスイッチ手段33のサージ#電圧を吸収
する。やがて第1のダイオード26及び第2のダイオー
ド36が導通し、第1のスナバコンデンサ25とインダ
クタンス手段6と 第2のスナバコンデンサ36の電位
は第2のスイッチ手段33がオンする以前の状態に戻
る。
【0027】以上のように本実施の形態によるスイッチ
ング電源回路は、少ない部品点数で第1及び第2のスイ
ッチ手段へのサージ電圧を抑制することができる。
【0028】(実施の形態5)図7は本発明に係る実施
の形態5のスイッチング電源回路の構成を示す回路図で
あり、図6の回路と同様の構成要素には同じ番号を付与
し、その説明を省略する。図7において、図6と異なる
のは、インダクタンス手段6が1次巻線61と2次巻線
62を有するトランス60とチョークコイル66との直
列回路になっており、トランス60の2次巻線62に全
波整流回路67を介して出力コンデンサ7に接続してい
る点である。
【0029】以下に本実施の形態のスイッチング電源回
路のインダクタンス手段6の動作を主に説明する。第1
のスイッチ手段23がオンすると第1のスナバコンデン
サ25とインダクタンス手段6と第2のスナバコンデン
サ36の直列共振は、第1のスナバコンデンサ25をさ
らに充電するとともに、第2のスナバコンデンサ35を
放電する。この時トランス60の1次巻線61には、N
2・Eoの電圧が発生する。共振電流はトランス60に
よって2次巻線62に伝達され、全波整流回路67を介
して出力コンデンサ7に電流が流れる。第1のスイッチ
手段23がターンオフすると、第1のスナバコンデンサ
25とインダクタンス手段6と第2のスナバコンデンサ
35の直列共振は第1のスナバコンデンサ25を充電、
第2のスナバコンデンサ35を放電し、第1のスイッチ
手段23のサージ#電圧を吸収する。やがて第1のダイ
オード26及び第2のダイオード36が導通し、第1の
スナバコンデンサ25とインダクタンス手段6と 第2
のスナバコンデンサ36の電位は第1のスイッチ手段2
3がオンする以前の状態に戻る。
【0030】第2のスイッチ手段33がオンすると第1
のスナバコンデンサ31とインダクタンス手段6と第2
のスナバコンデンサ35の直列共振により、第1のスナ
バコンデンサ25はさらに充電されるとともに、第2の
スナバコンデンサ35は放電される。トランス60の1
次巻線61と2次巻線62との巻数比をN2とし、出力
コンデンサ7の電圧をEoとすると、この時トランス6
0の1次巻線61には、−N2・Eoの電圧が発生す
る。共振電流はトランス60によって2次巻線62に伝
達され、全波整流回路67を介して出力コンデンサ7に
電流が流れる。次に第2のスイッチ手段33がターンオ
フすると、第1のスナバコンデンサ25とインダクタン
ス手段6と第2のスナバコンデンサ35の直列共振は第
1のスナバコンデンサ25を放電、第2のスナバコンデ
ンサ35を充電し、第2のスイッチ手段33のサージ#
電圧を吸収する。やがて第1のダイオード26及び第2
のダイオード36が導通し、第1のスナバコンデンサ2
5とインダクタンス手段6と第2のスナバコンデンサ3
5の電位は第2のスイッチ手段33がオンする以前の状
態に戻る。サージ電圧抑制のために蓄えられたスナバコ
ンデンサの電荷が、スイッチ手段のオン期間中にインダ
クタンス手段との共振によって放電されるが、このエネ
ルギーの一部は出力コンデンサ7へ放電されるのであ
る。
【0031】以上のように本実施の形態によるスイッチ
ング電源回路は、少ない部品点数でスイッチ手段へのサ
ージ電圧を抑制することができることに加え、サージ電
圧抑制のために蓄えられたスナバコンデンサの電荷の一
部を出力へ供給することにより、さらに効率を向上する
ことができる。
【0032】
【発明の効果】以上のように、本発明のスイッチング電
源回路は、インダクタンス手段と、各スイッチング型コ
ンバータが有するトランスの1次巻線とスイッチ手段と
の接続点に一端が接続されるスナバコンデンサと、各ス
ナバコンデンサの他端から入力直流電源の一端に電流が
流れる方向に接続されるダイオードと、インダクタンス
手段と直列回路を形成して各スナバコンデンサの他端と
入力直流電源の他端の間に接続されるダイオードとを有
することにより、各スイッチング型コンバータにインダ
クタンス手段を共有化して部品点数の増加を抑えなが
ら、スイッチ手段へのサージ電圧を抑制することがで
き、高効率なスイッチング電源回路を達成できる。
【0033】また、本発明のスイッチング電源回路は、
第1及び第2のスイッチング型コンバータを並列接続し
てインターリーブ動作するスイッチング電源回路におい
て、第1のスイッチング型コンバータが有するトランス
の1次巻線とスイッチ手段との接続点に一端が接続され
る第1のスナバコンデンサと、第2のスイッチング型コ
ンバータが有するトランスの1次巻線とスイッチ手段と
の接続点に一端が接続される第2のスナバコンデンサ
と、各スナバコンデンサの他端間に接続されるインダク
タンス手段と、インダクタンス手段の両端から入力直流
電源に充電電流が流れる方向に接続される第1のダイオ
ード及び第2のダイオードとからなるスナバ回路を有す
ることによっても、各スイッチング型コンバータにイン
ダクタンス手段を共有化して部品点数の増加を抑えなが
ら、スイッチ手段へのサージ電圧を抑制することがで
き、高効率なスイッチング電源回路を達成できる。
【0034】さらには、インダクタンス手段をトランス
構成にしてスナバコンデンサとの共振の際に、出力へ電
力供給することにより、サージ電圧抑制のためにスナバ
コンデンサに蓄えられたエネルギーを有効利用できると
いう有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるスイッチング電
源回路の構成を示す回路図
【図2】本発明の実施の形態1におけるスイッチング電
源回路の各部動作波形図
【図3】本発明の実施の形態1におけるスイッチング電
源回路の他の構成を示す回路図
【図4】本発明の実施の形態2におけるスイッチング電
源回路の構成を示す回路図
【図5】本発明の実施の形態3におけるスイッチング電
源装置の構成を示す回路図
【図6】本発明の実施の形態4におけるスイッチング電
源装置の構成を示す回路図
【図7】本発明の実施の形態5におけるスイッチング電
源装置の構成を示す回路図
【図8】従来のスイッチング電源回路の入力電流の波形
を示す回路図
【符号の説明】
1 入力直流電源 2 第1のスイッチング型コンバータ 3 第2のスイッチング型コンバータ 6 インダクタンス手段 5 第1のダイオード 6 第2のダイオード 7 出力コンデンサ 8 負荷 9 制御回路 20 第1のトランス 21 第1の1次巻線 22 第1の2次巻線 23 第1のスイッチ手段 24 第1の出力ダイオード 25 第1のスナバコンデンサ 26 第1のダイオード 27 第2のダイオード 30 第2のトランス 31 第2の1次巻線 32 第2の2次巻線 33 第2のスイッチ手段 34 第2の出力ダイオード 35 第2のスナバコンデンサ 36 第3のダイオード 37 第4のダイオード

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力直流電源を有し、 少なくともトランスの1次巻線とスイッチ手段からなる
    直列回路を有するスイッチング型コンバータが前記入力
    直流電源と並列に複数接続されるとともに、前記各スイ
    ッチング型コンバータのスイッチ手段は所定の時間差を
    有して順次オンオフするスイッチング電源回路におい
    て、 インダクタンス手段と、第n(nは自然数)のスイッチ
    ング型コンバータが有する第nのトランスの第nの1次
    巻線と第nのスイッチ手段との接続点に一端が接続され
    る第nのスナバコンデンサと、前記第nのスナバコンデ
    ンサの他端から前記入力直流電源の一端に電流が流れる
    方向に接続される第(2n−1)のダイオードと、前記
    インダクタンス手段と直列回路を形成して前記第nのス
    ナバコンデンサの他端と前記入力直流電源の他端の間に
    接続される第2nのダイオードとを有するスイッチング
    電源回路。
  2. 【請求項2】 前記インダクタンス手段は1次巻線と2
    次巻線を有するトランス構成とし、前記インダクタンス
    手段の1次巻線は前記第(2n−1)のダイオードと直
    列回路を構成し、前記インダクタンス手段の2次巻線に
    発生する電圧は整流されて出力される請求項1記載のス
    イッチング電源回路。
  3. 【請求項3】 前記インダクタンス手段は1次巻線と2
    つの2次巻線を有するトランスとチョークコイルの直列
    回路構成とし、前記インダクタンス手段のトランスの1
    次巻線とチョークコイルは前記第(2n−1)のダイオ
    ードと直列回路を構成し、前記インダクタンス手段のト
    ランスの各2次巻線に発生する電圧は整流されて出力さ
    れる請求項1記載のスイッチング電源回路。
  4. 【請求項4】 入力直流電源と、第1のトランスの1次
    巻線と第1のスイッチ手段からなる直列回路が前記入力
    直流電源と並列に接続される第1のスイッチング型コン
    バータと、第2のトランスの1次巻線と第2のスイッチ
    手段からなる直列回路が前記入力直流電源と並列に接続
    される第2のスイッチング型コンバータを有し、前記第
    1及び第2のスイッチ手段が所定の時間差を有してオン
    オフ動作するスイッチング電源回路において、 前記第1のトランスの1次巻線と第1のスイッチ手段と
    の接続点に一端が接続される第1のスナバコンデンサ
    と、前記第2のトランスの1次巻線と第2のスイッチ手
    段との接続点に一端が接続される第2のスナバコンデン
    サと、前記各スナバコンデンサの他端間に接続されるイ
    ンダクタンス手段と、前記インダクタンス手段の両端か
    ら前記入力直流電源に充電電流が流れる方向に接続され
    る第1のダイオード及び第2のダイオードと、から構成
    されるスナバ回路を有するスイッチング電源回路。
  5. 【請求項5】 前記インダクタンス手段は1次巻線と2
    次巻線を有する第3のトランスとチョークコイルからな
    り、前記第3のトランスの1次巻線と前記チョークコイ
    ルは直列回路を構成して前記各スナバコンデンサの他端
    間に接続され、前記第3のトランスの2次巻線に発生す
    る電圧は全波整流されて出力される請求項4記載のスイ
    ッチング電源回路。
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