JP2002220143A - 高分子フイルムの巻取り方法及び装置 - Google Patents

高分子フイルムの巻取り方法及び装置

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大介 藤倉
Naoaki Suzuki
直明 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 巻ズレ等の不具合が発生することなく高分子
フイルムを巻き取る。 【解決手段】 高分子フイルム27は矢印B方向に搬送
される。巻芯11は矢印A方向に回転して高分子フイル
ム27を順次巻き取る。張力センサ17は、張力測定ロ
ール16を介して高分子フイルム27の巻取り張力を測
定する。コントローラ25は、高分子フイルム27の厚
み、巻速度、巻芯11に巻き取られた巻長及び全巻長に
基づいて所定の巻取り張力になるように、ダンサ機構1
9を介してダンサロール18を矢印C方向に移動させて
巻取り張力を調整する。押圧機構15は、高分子フイル
ム27の厚みに基づいて所定の押圧力でレイオンロール
14を高分子フイルム27に押し付ける。これにより、
巻ズレ、巻スジ、巻シワなどの不具合が発生することな
く高分子フイルム27を巻き取る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高分子フイルムの
巻取り方法及び装置に関し、更に詳しくは高分子フイル
ムに巻ズレ等の不具合が発生することのない高分子フイ
ルムの巻取り方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】セルローストリアセテート、ポリカーボ
ネート、セロファン等の高分子フイルムの製造方法とし
て、溶液製膜方法が一般に知られている。この溶液製膜
方法は、連続的に回転するエンドレスバンドもしくはド
ラムからなる支持体上にそれぞれの高分子溶液を流延
し、これを乾燥風などによって乾燥し、この後に高分子
フイルムを支持体から剥離することにより製膜する。支
持体から剥離された高分子フイルムは、必要に応じて、
幅方向への延伸やさらに乾燥が行われたのち、巻取り装
置に送られて巻芯に巻き取られる。
【0003】このとき、すでに巻芯に巻き取られている
高分子フイルムと、巻き取られんとする高分子フイルム
との間にエアが巻き込まれないようにするため、高分子
フイルムに所定の巻取り張力を掛けながら巻芯に巻き取
る。従来では、巻取り張力を高分子フイルムの厚みや巻
速度に依存せずに、巻太るにつれて巻取り張力を減じて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
高分子フイルムの巻取り方法及び装置では、巻取り張力
が低すぎると巻き取られた高分子フイルムの間に巻き込
まれるエアの含有率が高くなって巻ズレが発生しやす
い。また、逆に巻取り張力が高すぎると巻圧が増大して
高分子フイルムの厚み違いが強調され、凹凸による筋状
の変形や、巻シワが発生してしまう。さらに、高分子フ
イルムの薄手化、長尺化及び巻取りの高速化に伴い、従
来の巻取り方法では上記不具合を解決することができ
ず、製品得率を損なってしまう。
【0005】本発明は、上記問題を解決するためになさ
れたものであり、高分子フイルムを巻芯に巻き取る際
に、巻ズレ、巻スジ及び巻シワなどの不具合が発生する
ことのない高分子フイルムの巻取り方法及び装置を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の高分子フイルムの巻取り方法及び装置は、
高分子フイルムをレイオンロールにてニップしながら巻
芯に巻き取る高分子フイルムの巻取り方法において、高
分子フイルムの厚み及び巻速度に応じて所定の巻取り張
力で高分子フイルムを巻芯に巻き取り始め、高分子フイ
ルムの厚みに応じて所定の押圧力でレイオンロールを巻
芯に向かって押し付けながら高分子フイルムを巻き取る
ものである。
【0007】また、巻芯に高分子フイルムを巻取り中の
際には、高分子フイルムの厚み及び巻芯に巻き取られる
高分子フイルムの全巻長に応じて巻取り張力の低減率を
決定し、すでに巻芯に巻き取られている高分子フイルム
の巻長に応じて、巻取り張力を前記した低減率に従って
低減させながら高分子フイルムを巻き取るものである。
【0008】レイオンロールの押圧力を、下式で示す範
囲内に制御することが好ましい。 t/25≦P≦t/5 ここで、Pは押圧力であってkgf/m幅の単位で表さ
れ、tは高分子フイルムの厚みであってμmの単位で表
される。
【0009】高分子フイルムを巻芯に巻き取り始める際
の巻取り張力を、下式で示す範囲内に制御することが好
ましい。 t×V/300≦Ts≦t×V/300+30 ここで、Tsは高分子フイルムを巻芯に巻き取り始める
際の巻取り張力であってkgf/m幅の単位で表され、
tは高分子フイルムの厚みであってμmの単位で表さ
れ、Vは高分子フイルムの巻速度であってm/minの
単位で表される。
【0010】巻取り張力の低減率を、下式で示す範囲内
に制御することが好ましい。 T=Ts−α×Lbとしたとき、 t/(10×La)≦α≦t/(2×La) ここで、Tは高分子フイルムの巻取り中の巻取り張力、
Tsは巻始めの際の巻取り張力であってkgf/m幅の
単位で表され、αは巻取り張力の低減率であり、Lbは
巻取り済みの高分子フイルムの巻長、Laは巻芯に巻き
取られる高分子フイルムの全巻長であってmの単位で表
される。
【0011】高分子フイルムをレイオンロールにてニッ
プしながら巻芯に巻き取る高分子フイルムの巻取り装置
において、レイオンロールを巻芯に向かって押圧する押
圧手段と、高分子フイルムの巻取り張力を検出する張力
検出手段と、高分子フイルムの厚みに応じて押圧手段に
よる押圧力を制御し、張力検出手段で検出した結果に基
づいて巻取り張力を制御する制御手段とを備え、押圧力
をP(kgf/m幅)、高分子フイルムの厚みをt(μ
m)としたときに、t/25≦P≦t/5の範囲で押圧
力Pを制御するものである。また、高分子フイルムを巻
芯に巻始める際には、高分子フイルムを巻芯に巻き取り
始める際の巻取り張力をTs(kgf/m幅)、高分子
フイルムの厚みをt(μm)、高分子フイルムの巻速度
をV(m/min)としたときに、t×V/300≦T
s≦t×V/300+30の範囲で巻取り張力Tsを制
御するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、フイルム巻取り機の構成
を示す概略図である。フイルム巻取り機10は、巻芯1
1、架台12、モータ13、レイオンロール14、押圧
機構15、張力測定ロール16、張力センサ17、ダン
サロール18、ダンサ機構19、ガイドロール20、コ
ントローラ25から構成されている。
【0013】巻芯11は架台12に回動自在に保持さ
れ、モータ13によって回転駆動される。コントローラ
20はモータ13の回転を制御し、高分子フイルム27
が所定の巻速度で巻き取られるように、巻芯11を矢印
A方向に回転させる。この回転により、高分子フイルム
27は巻芯11に順次巻き取られて行く。高分子フイル
ム27は、不図示の溶液製膜装置で作製され、必要に応
じて設けられる延伸装置及び乾燥装置を通って矢印B方
向に搬送される。
【0014】高分子フイルム27の搬送経路の途中に
は、張力測定ロール16、ダンサロール18、ガイドロ
ール20がそれぞれ配置されている。張力測定ロール1
6には張力センサ17が接続される。また、ダンサロー
ル18には、このダンサロール18を矢印C方向に移動
させるダンサ機構19が設けられている。張力センサ1
7は、張力測定ロール16を介して高分子フイルム27
の巻取り張力を測定する。測定された巻取り張力はコン
トローラ25に入力される。コントローラ25は、この
測定結果に基づいて、ダンサ機構19を介してダンサロ
ール18を矢印C方向に移動して高分子フイルム27の
巻取り張力を調整する。
【0015】高分子フイルム27の巻始めにおいて、高
分子フイルム27の厚みをt(μm)、巻速度をV(m
/min)、巻始めの際の巻取り張力をTs(kgf/
m幅)とすると、コントローラ25は、張力センサ17
から入力される測定結果に基づいて、ダンサ機構19を
介してダンサロール18を図中C方向に移動させ、巻取
り張力Tsを下記(1)式で示す範囲内に設定された値
となるように調整しながら高分子フイルム27を巻始め
る。 t×V/300≦Ts≦t×V/300+30・・・(1)
【0016】ここで、巻始めの際の巻取り張力Tsが、
上記(1)式の範囲を超えると巻スジや巻シワなどの不
具合を生じ、上記(1)式の範囲に達しないと巻圧が不
足して巻ズレなどの不具合を生じる。
【0017】また、高分子フイルム27の巻取り中にお
いて、巻取り中の巻取り張力をT(kgf/m幅)、高
分子フイルム27の全巻長をLa(m)、巻芯11にす
でに巻き取られた高分子フイルム27の巻長をLb
(m)、巻取り張力の低減率をαとすると、コントロー
ラ25は、下記(2)式で示す範囲内の低減率αと、巻
始めの際の巻取り張力Tsと高分子フイルム27の巻長
Lbとに基づき、下記(3)式に示すように、巻取り中
の現時点における巻取り張力Tを求める。そして、コン
トローラ25は上記と同様にしてダンサローラ18を図
中C方向に移動させ、巻取り張力Tを調整しながら高分
子フイルム27を巻き取る。 t/(10×La)≦α≦t/(2×La)・・・(2) T=Ts−α×Lb・・・(3)
【0018】ここで、巻取り張力の低減率αが、上記
(2)式の範囲を超えると巻圧が不足して巻ズレなどの
不具合が生じ、上記(2)式の範囲に達しないと巻圧が
過大になって巻スジや巻シワなどの不具合が生じる。
【0019】レイオンロール14は、巻芯11の回転軸
と平行な回転軸を有し、巻芯11に巻き取られた高分子
フイルム27に当接する。レイオンロール14には押圧
機構15が設けられている。この押圧機構15は、コン
トローラ25によって制御され、巻芯11に向かって所
定の押圧力でレイオンロール14を押し付ける。これに
より、巻芯11に巻き取られる高分子フイルム27の巻
き込みエアのスクイズ効率が高まり、よってエア含有率
を低くすることができる。
【0020】コントローラ25は、高分子フイルム27
の厚みをt(μm)、押圧力をP(kgf/m幅)とし
たときに、下記(4)式で示す範囲内に設定された値と
なるようにレイオンロール14の押圧力Pを調整する。 t/25≦P≦t/5・・・(4)
【0021】ここで、押圧力Pが、上記(4)式の範囲
を超えると巻スジや巻シワなどの不具合が生じ、上記
(4)式の範囲に達しないと巻き込みエアのスクイズ効
果が小さく巻ズレなどの不具合が生じる。
【0022】こうして、フイルム巻取り機10は、高分
子フイルム27の巻始めの際には、巻取り張力を高分子
フイルム27の厚みtと巻速度Vに応じた巻取り張力T
sに調整しながら高分子フイルム27を巻取り始める。
そして、高分子フイルム27の厚みtに応じた押圧力P
にてレイオンロール14を巻芯11に向かって押し付け
ながら、高分子フイルム27の厚みt及び全巻長Laに
応じた巻取り張力の低減率αで、すでに巻芯11に巻き
取られた高分子フイルム27の巻長Lbに応じて巻取り
張力Tを低減させつつ高分子フイルム27を巻き取るの
で、巻ズレ、巻スジ及び巻シワなどの不具合が発生する
ことなくフイルムロール30を形成することができる。
【0023】なお、高分子フイルム27の厚みtは10
〜300μmが好ましく、より好ましくは30〜150
μmである。また、巻速度Vは10〜300m/min
が好ましく、より好ましくは30〜200m/minで
ある。さらに、高分子フイルム27の全巻長は1000
〜10000mが好ましく、より好ましくは1000〜
5000mである。
【0024】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0025】〈フイルムロールの品質評価方法〉高分子
フイルム27の巻取りが完了したフイルムロール30の
外観を目視観察して、巻ズレ、巻スジ、巻シワの各不具
合が発生しているか否かを下記のように評価した。 ○:不具合が認められないもの ×:不具合が認められるもの
【0026】[実施例1]厚みが50μmで、幅が15
00mmのセルローストリアセテートフイルム(以下、
TACフイルムという)を、フイルム巻取り機10を使
用して直径が200mmの巻芯11に巻き取った。この
とき、巻速度Vを50,100(m/min)、全巻長
Laを2500,4000(m)、巻始めの巻取り張力
Tsを10,15,20,30,35,40(kgf/
m幅)、レイオンロール14の押圧力Pを1,5,12
(kgf/m幅)、巻取り張力の低減率αを1/100
0,1/500,1/250,1/150として巻き取
った。
【0027】実施例1−1から1−10の巻取り条件を
表1に、また実施例1−1から1−10の評価結果を表
2に示した。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】〈結果〉実施例1−2及び1−3ではレイ
オンローラ14による押圧力が不足又は過大であったた
め、実施例1−5及び1−7では巻取り張力が不足又は
過大であったため、実施例1−9及び1−10では巻取
り張力の低減率が不足又は過大であったためフイルムロ
ール30に巻ズレ、巻スジ、巻シワがそれぞれ観察され
た。これに対して、実施例1−1,1−4,1−6及び
1−8では、不具合は観察されなかった。
【0031】[実施例2]厚みが80μmで、幅が15
00mmのTACフイルムを、フイルム巻取り機10を
使用して直径200mmの巻芯11に巻き取った。この
とき、巻速度Vを50,100(m/min)、巻始め
の巻取り張力Tsを20,30,40,60(kgf/
m幅)、巻取り張力の低減率αを1/300,1/20
0,1/100として巻き取った。なお、全巻長Laは
2500(m)、レイオンロール14の押圧力Pは8
(kgf/m幅)と一定であった。
【0032】実施例2−1から2−4の巻取り条件を表
3に、また、実施例2−1から2−4の評価結果を表4
に示した。
【0033】
【表3】
【0034】
【表4】
【0035】〈結果〉実施例2−3及び2−4では、巻
取り張力が不足又は過大であったためフイルムロール3
0に巻ズレ、巻スジ、巻シワがそれぞれ観察された。こ
れに対して、実施例2−1及び2−2では、不具合は観
察されなかった。
【0036】[実施例3]厚みが120μmで、幅が1
500mmのTACフイルムを、フイルム巻取り機10
を使用して直径200mmの巻芯11に巻き取った。こ
のとき、巻速度Vを50,100(m/min)、全巻
長Laを2500,4000(m)、巻始めの巻取り張
力Tsを40,50(kgf/m幅)、レイオンロール
14の押圧力Pを4,10(kgf/m幅)、巻取り張
力の低減率αを1/200,1/100として巻き取っ
た。
【0037】実施例3−1から3−4の巻取り条件を表
5に、また、実施例3−1から3−4の評価結果を表6
に示した。
【0038】
【表5】
【0039】
【表6】
【0040】〈結果〉実施例3−4では、レイオンロー
ル14の押圧力が不足していたためフイルムロール30
に巻ズレが観察された。これに対して、実施例3−1,
3−2及び3−3では、不具合は観察されなかった。
【0041】
【発明の効果】以上のように、本発明の高分子フイルム
の巻取り方法によれば、高分子フイルムの厚み及び巻速
度に応じて所定の巻取り張力で高分子フイルムを巻芯に
巻き取り始め、高分子フイルムの厚みに応じて所定の押
圧力でレイオンロールを巻芯に向かって押し付けながら
巻き取るようにしたので、巻ズレ、巻スジ、巻シワなど
の不具合が発生することなく高分子フイルムを巻き取る
ことができる。
【0042】また、巻芯に高分子フイルムを巻取り中に
は、高分子フイルムの厚み及び巻芯に巻き取られる高分
子フイルムの全巻長に応じて低減率を決定し、すでに巻
芯に巻き取られている高分子フイルムの巻長に応じて巻
取り張力を低減させながら高分子フイルムを巻き取るよ
うにしたので、巻ズレ、巻スジ、巻シワなどの不具合が
発生することなく高分子フイルムを巻き取ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】フイルム巻取り機の構成を示す概略図である。
【符号の説明】
10 フイルム巻取り機 11 巻芯 12 架台 13 モータ 14 レイオンロール 15 押圧機構 16 張力測定ロール 17 張力センサ 18 ダンサロール 19 ダンサ機構 20 ガイドロール 25 コントローラ 27 高分子フイルム 30 フイルムロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川原田 正幸 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写真 フイルム株式会社内 Fターム(参考) 3F055 AA05 CA01 DA01 EA02 3F105 AA04 BA03 BA04 DA02 DA04 DA09

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子フイルムをレイオンロールにてニ
    ップしながら巻芯に巻き取る高分子フイルムの巻取り方
    法において、 前記高分子フイルムの厚み及び巻速度に応じて所定の巻
    取り張力で前記高分子フイルムを前記巻芯に巻き取り始
    め、前記高分子フイルムの厚みに応じて所定の押圧力で
    前記レイオンロールを前記巻芯に向かって押し付けなが
    ら前記高分子フイルムを巻き取ることを特徴とする高分
    子フイルムの巻取り方法。
  2. 【請求項2】 前記高分子フイルムの厚み及び前記巻芯
    に巻き取られる高分子フイルムの全巻長に応じて前記巻
    取り張力の低減率を決定し、すでに前記巻芯に巻き取ら
    れている前記高分子フイルムの巻長に応じて前記巻取り
    張力を前記低減率によって低減させながら前記高分子フ
    イルムを巻き取ることを特徴とする請求項1記載の高分
    子フイルムの巻取り方法。
  3. 【請求項3】 前記レイオンロールの押圧力を、下式で
    示す範囲内に制御することを特徴とする請求項1または
    2いずれか記載の高分子フイルムの巻取り方法。 t/25≦P≦t/5 ここで、Pはレイオンロールの押圧力であってkgf/
    m幅の単位で表され、tは高分子フイルムの厚みであっ
    てμmの単位で表される。
  4. 【請求項4】 前記高分子フイルムを前記巻芯に巻き取
    り始める際の前記巻取り張力を、下式で示す範囲内に制
    御することを特徴とする請求項1ないし3いずれか1つ
    記載の高分子フイルムの巻取り方法。 t×V/300≦Ts≦t×V/300+30 ここで、Tsは高分子フイルムを巻芯に巻き取り始める
    際の巻取り張力であってkgf/m幅の単位で表され、
    tは高分子フイルムの厚みであってμmの単位で表さ
    れ、Vは高分子フイルムの巻速度であってm/minの
    単位で表される。
  5. 【請求項5】 前記巻取り張力の低減率を、下式で示す
    範囲内に制御することを特徴とする請求項2ないし4い
    ずれか1つ記載の高分子フイルムの巻取り方法。 T=Ts−α×Lbとしたとき、 t/(10×La)≦α≦t/(2×La) ここで、Tは高分子フイルムの巻取り中の巻取り張力、
    Tsは巻始めの際の巻取り張力であってkgf/m幅の
    単位で表され、αは巻取り張力の低減率であり、Lbは
    巻取り済みの高分子フイルムの巻長、Laは巻芯に巻き
    取られる高分子フイルムの全巻長であってmの単位で表
    される。
  6. 【請求項6】 高分子フイルムをレイオンロールにてニ
    ップしながら巻芯に巻き取る高分子フイルムの巻取り装
    置において、 前記レイオンロールを前記巻芯に向かって押圧する押圧
    手段と、前記高分子フイルムの巻取り張力を検出する張
    力検出手段と、前記高分子フイルムの厚みに応じて前記
    押圧手段による押圧力を制御し、前記張力検出手段で検
    出した結果に基づいて巻取り張力を制御する制御手段と
    を備え、 前記押圧力をP(kgf/m幅)、高分子フイルムの厚
    みをt(μm)としたときに、t/25≦P≦t/5の
    範囲で押圧力Pを制御することを特徴とする高分子フイ
    ルムの巻取り装置。
  7. 【請求項7】 前記高分子フイルムを前記巻芯に巻始め
    る際には、前記高分子フイルムを巻芯に巻き取り始める
    際の巻取り張力をTs(kgf/m幅)、高分子フイル
    ムの厚みをt(μm)、高分子フイルムの巻速度をV
    (m/min)としたときに、t×V/300≦Ts≦
    t×V/300+30の範囲で巻取り張力Tsを制御す
    ることを特徴とする請求項6記載の高分子フイルムの巻
    取り装置。
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