JP2002079806A - 空気入りタイヤ - Google Patents
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- JP2002079806A JP2002079806A JP2000270839A JP2000270839A JP2002079806A JP 2002079806 A JP2002079806 A JP 2002079806A JP 2000270839 A JP2000270839 A JP 2000270839A JP 2000270839 A JP2000270839 A JP 2000270839A JP 2002079806 A JP2002079806 A JP 2002079806A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 転がり抵抗及びロードノイズを低減した空気
入りタイヤの提供。 【解決手段】 第一ベルト層及び該第一ベルト層のタイ
ヤ半径方向外側に配置される第二ベルト層からなるベル
ト部と、該ベルト部のタイヤ半径方向外側に配置された
ベルト補強層と、を有してなり、該ベルト補強層が、一
列に配置した複数本のポリエステル繊維コードをゴム引
きしてなり、該ポリエステル繊維コードがタイヤ周方向
に実質上平行になるように螺旋状に巻回され、タイヤ幅
方向において該ベルト補強層の外側最端部Aが、前記第
一ベルト層の外側最端部Mと前記第二ベルト層の外側最
端部Nとの間に位置することを特徴とする空気入りタイ
ヤである。
入りタイヤの提供。 【解決手段】 第一ベルト層及び該第一ベルト層のタイ
ヤ半径方向外側に配置される第二ベルト層からなるベル
ト部と、該ベルト部のタイヤ半径方向外側に配置された
ベルト補強層と、を有してなり、該ベルト補強層が、一
列に配置した複数本のポリエステル繊維コードをゴム引
きしてなり、該ポリエステル繊維コードがタイヤ周方向
に実質上平行になるように螺旋状に巻回され、タイヤ幅
方向において該ベルト補強層の外側最端部Aが、前記第
一ベルト層の外側最端部Mと前記第二ベルト層の外側最
端部Nとの間に位置することを特徴とする空気入りタイ
ヤである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、転がり抵抗が小さ
く操縦安定性に優れ、ロードノイズ(車内騒音)を大幅
に低減した空気入りタイヤに関する。
く操縦安定性に優れ、ロードノイズ(車内騒音)を大幅
に低減した空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、乗用車タイヤにおいては、転がり
抵抗、ロードノイズの改善要求が高まっている。前記ロ
ードノイズは、走行中のタイヤが路面の凹凸を拾った
時、その振動が車内まで伝達され、車内の空気が振動す
ることより生ずるノイズ(車内騒音)である。現在、転
がり抵抗、ロードノイズ(車内騒音)を改善させる技術
がいくつか提案されており、例えば、特開平6−242
08号公報には、交差ベルトの全部又は両端部を周方向
に配置させたナイロン繊維コードをゴム引きしてなるベ
ルト補強層で挾持することにより、ベルト周方向の剛性
を強化することが提案され、また、タイヤ周上でジョイ
ントを無くす目的で該ベルト補強層をらせん状に巻きつ
けることが提案されている。前記ナイロン繊維コード
は、ゴムとの接着性、伸び特性、熱収縮性等の点で前記
ベルト補強層に好適に使用することができる。しかし、
前記ナイロン繊維コードの場合、比較的弾性率が低いた
め、前記ベルト補強層の挾持力を十分に確保できず、乗
用車タイヤにおける転がり抵抗、ロードノイズ(車内騒
音)などを十分に改善することができないという問題が
ある。
抵抗、ロードノイズの改善要求が高まっている。前記ロ
ードノイズは、走行中のタイヤが路面の凹凸を拾った
時、その振動が車内まで伝達され、車内の空気が振動す
ることより生ずるノイズ(車内騒音)である。現在、転
がり抵抗、ロードノイズ(車内騒音)を改善させる技術
がいくつか提案されており、例えば、特開平6−242
08号公報には、交差ベルトの全部又は両端部を周方向
に配置させたナイロン繊維コードをゴム引きしてなるベ
ルト補強層で挾持することにより、ベルト周方向の剛性
を強化することが提案され、また、タイヤ周上でジョイ
ントを無くす目的で該ベルト補強層をらせん状に巻きつ
けることが提案されている。前記ナイロン繊維コード
は、ゴムとの接着性、伸び特性、熱収縮性等の点で前記
ベルト補強層に好適に使用することができる。しかし、
前記ナイロン繊維コードの場合、比較的弾性率が低いた
め、前記ベルト補強層の挾持力を十分に確保できず、乗
用車タイヤにおける転がり抵抗、ロードノイズ(車内騒
音)などを十分に改善することができないという問題が
ある。
【0003】ところで、前記ベルト補強層におけるコー
ドとして、ナイロン繊維コードの代わりにアラミド繊
維、炭素繊維、ガラス繊維等の高弾性繊維コードを使用
することが、例えば、特開平2−147407号公報、
特開平1−145203号公報等において提案されてい
る。しかし、この場合、前記ナイロン繊維コードを使用
した場合に比べて、前記ロードノイズ(車内騒音)は改
善されるものの、接地時におけるトレッド部及びベルト
層のタイヤ周方向における剪断歪みと、ベルト層とベル
ト補強層との端部同士における層間剪断歪みとが増大す
ることによって前記転がり抵抗が悪化してしまう。ま
た、前記高弾性繊維コードの加硫時におけるモールドへ
のフィッティングが十分でないため、加硫成形性に劣る
上、100〜500Hzの広範な周波数帯域、特に30
0〜500Hzの比較的高周波数帯域でのロードノイズ
(車内騒音)が十分に低減できず、接地性も不均一とな
り操縦安定性や耐偏摩耗性が大巾に悪化してしまうとい
う問題がある。
ドとして、ナイロン繊維コードの代わりにアラミド繊
維、炭素繊維、ガラス繊維等の高弾性繊維コードを使用
することが、例えば、特開平2−147407号公報、
特開平1−145203号公報等において提案されてい
る。しかし、この場合、前記ナイロン繊維コードを使用
した場合に比べて、前記ロードノイズ(車内騒音)は改
善されるものの、接地時におけるトレッド部及びベルト
層のタイヤ周方向における剪断歪みと、ベルト層とベル
ト補強層との端部同士における層間剪断歪みとが増大す
ることによって前記転がり抵抗が悪化してしまう。ま
た、前記高弾性繊維コードの加硫時におけるモールドへ
のフィッティングが十分でないため、加硫成形性に劣る
上、100〜500Hzの広範な周波数帯域、特に30
0〜500Hzの比較的高周波数帯域でのロードノイズ
(車内騒音)が十分に低減できず、接地性も不均一とな
り操縦安定性や耐偏摩耗性が大巾に悪化してしまうとい
う問題がある。
【0004】近時、前記ベルト補強層におけるコードと
してポリエステル繊維コードが注目されてきており、該
ポリエステル繊維コードの中でも、カーカス材等のタイ
ヤ用補強材に好適なポリエチレンテレフタレート(以下
「PET」という)繊維や、フィルム、ボトルなどの分
野に好適であり比較的高弾性なポリエチレン−2,6−
ナフタレート(以下「PEN」という)繊維コードは、
特に注目されてきている。
してポリエステル繊維コードが注目されてきており、該
ポリエステル繊維コードの中でも、カーカス材等のタイ
ヤ用補強材に好適なポリエチレンテレフタレート(以下
「PET」という)繊維や、フィルム、ボトルなどの分
野に好適であり比較的高弾性なポリエチレン−2,6−
ナフタレート(以下「PEN」という)繊維コードは、
特に注目されてきている。
【0005】前記ベルト補強層におけるコードとして、
ナイロン繊維コードの代わりにポリエチレン−2,6−
ナフタレート(以下「PEN」という)繊維等のポリエ
ステル繊維コードを使用することにより、前記乗用車タ
イヤにおける転がり抵抗、ロードノイズ(車内騒音)な
どを改善し得ることが、例えば、特開平9−66705
号公報において提案されている。しかし、近時の転がり
抵抗、ロードノイズ(車内騒音)への要求レベルは高
く、この場合でも、乗用車タイヤにおける転がり抵抗、
ロードノイズ(車内騒音)などの改善効果は満足いくレ
ベルとは言えない。
ナイロン繊維コードの代わりにポリエチレン−2,6−
ナフタレート(以下「PEN」という)繊維等のポリエ
ステル繊維コードを使用することにより、前記乗用車タ
イヤにおける転がり抵抗、ロードノイズ(車内騒音)な
どを改善し得ることが、例えば、特開平9−66705
号公報において提案されている。しかし、近時の転がり
抵抗、ロードノイズ(車内騒音)への要求レベルは高
く、この場合でも、乗用車タイヤにおける転がり抵抗、
ロードノイズ(車内騒音)などの改善効果は満足いくレ
ベルとは言えない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来におけ
る前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課
題とする。即ち、本発明は、転がり抵抗が小さく操縦安
定性に優れ、ロードノイズ(車内騒音)を大幅に低減し
た空気入りタイヤを提供することを目的とする。
る前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課
題とする。即ち、本発明は、転がり抵抗が小さく操縦安
定性に優れ、ロードノイズ(車内騒音)を大幅に低減し
た空気入りタイヤを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段は以下の通りである。即ち、 <1> 第一ベルト層及び該第一ベルト層のタイヤ半径
方向外側に配置される第二ベルト層からなるベルト部
と、該ベルト部のタイヤ半径方向外側に配置されたベル
ト補強層と、を有してなり、該ベルト補強層が、一列に
配置した複数本のポリエステル繊維コードをゴム引きし
てなり、該ポリエステル繊維コードがタイヤ周方向に実
質上平行になるように螺旋状に巻回され、該ベルト補強
層のタイヤ幅方向における外側最端部Aが、前記第一ベ
ルト層のタイヤ幅方向における外側最端部Mと前記第二
ベルト層のタイヤ幅方向における外側最端部Nとの間に
位置することを特徴とする空気入りタイヤである。 <2> ポリエステル繊維コードがポリエチレン−2,
6−ナフタレート繊維コードである前記<1>に記載の
空気入りタイヤである。
の手段は以下の通りである。即ち、 <1> 第一ベルト層及び該第一ベルト層のタイヤ半径
方向外側に配置される第二ベルト層からなるベルト部
と、該ベルト部のタイヤ半径方向外側に配置されたベル
ト補強層と、を有してなり、該ベルト補強層が、一列に
配置した複数本のポリエステル繊維コードをゴム引きし
てなり、該ポリエステル繊維コードがタイヤ周方向に実
質上平行になるように螺旋状に巻回され、該ベルト補強
層のタイヤ幅方向における外側最端部Aが、前記第一ベ
ルト層のタイヤ幅方向における外側最端部Mと前記第二
ベルト層のタイヤ幅方向における外側最端部Nとの間に
位置することを特徴とする空気入りタイヤである。 <2> ポリエステル繊維コードがポリエチレン−2,
6−ナフタレート繊維コードである前記<1>に記載の
空気入りタイヤである。
【0008】前記<1>に記載の空気入りタイヤは、第
一ベルト層及び該第一ベルト層のタイヤ半径方向外側に
配置される第二ベルト層からなるベルト部と、該ベルト
部のタイヤ半径方向外側に配置されたベルト補強層とを
有してなる。この空気入りタイヤにおいては、該ベルト
補強層が、並列に配置した複数本のポリエステル繊維コ
ードをゴム引きしてなり、該ポリエステル繊維コードが
タイヤ周方向に実質上平行になるように螺旋状に巻回さ
れている。このため、タイヤ周方向には、張力の高い前
記ポリエステル繊維コードが配置された状態にあり、前
記トレッド部のタイヤ周方向における張力剛性が大きく
なっている。その結果、前記ベルト層のいわゆるタガ効
果が高まるため、タイヤ走行中に路面の凹凸による振動
を前記トレッド部の表面が拾い難くなり、タイヤサイド
部、リム部、ホイールヘと順次伝達されて車内に伝わる
振動が低減され、前記ロードノイズ(車内騒音)が低減
される。また、この空気入りタイヤにおいては、前記ベ
ルト補強層のタイヤ幅方向における外側最端部Aが、前
記第一ベルト層のタイヤ幅方向における外側最端部Mと
前記第二ベルト層のタイヤ幅方向における外側最端部N
との間に位置している。この場合、タイヤ周方向におい
て比較的動きの大きな第一ベルト層の端部と動きの小さ
なベルト補強層との層間剪断歪みが効果的に抑制され
る。その結果、転がり抵抗が大幅に低減される。また、
ベルト補強層が、接地時における第二ベルト層の踏み込
みと蹴り出しの際に発生する該第二ベルト層の振動が抑
制される。その結果、ロードノイズ(車内騒音)が大幅
に低減される。
一ベルト層及び該第一ベルト層のタイヤ半径方向外側に
配置される第二ベルト層からなるベルト部と、該ベルト
部のタイヤ半径方向外側に配置されたベルト補強層とを
有してなる。この空気入りタイヤにおいては、該ベルト
補強層が、並列に配置した複数本のポリエステル繊維コ
ードをゴム引きしてなり、該ポリエステル繊維コードが
タイヤ周方向に実質上平行になるように螺旋状に巻回さ
れている。このため、タイヤ周方向には、張力の高い前
記ポリエステル繊維コードが配置された状態にあり、前
記トレッド部のタイヤ周方向における張力剛性が大きく
なっている。その結果、前記ベルト層のいわゆるタガ効
果が高まるため、タイヤ走行中に路面の凹凸による振動
を前記トレッド部の表面が拾い難くなり、タイヤサイド
部、リム部、ホイールヘと順次伝達されて車内に伝わる
振動が低減され、前記ロードノイズ(車内騒音)が低減
される。また、この空気入りタイヤにおいては、前記ベ
ルト補強層のタイヤ幅方向における外側最端部Aが、前
記第一ベルト層のタイヤ幅方向における外側最端部Mと
前記第二ベルト層のタイヤ幅方向における外側最端部N
との間に位置している。この場合、タイヤ周方向におい
て比較的動きの大きな第一ベルト層の端部と動きの小さ
なベルト補強層との層間剪断歪みが効果的に抑制され
る。その結果、転がり抵抗が大幅に低減される。また、
ベルト補強層が、接地時における第二ベルト層の踏み込
みと蹴り出しの際に発生する該第二ベルト層の振動が抑
制される。その結果、ロードノイズ(車内騒音)が大幅
に低減される。
【0009】前記<2>に記載の空気入りタイヤは、前
記<1>において、前記ポリエステル繊維コードが、ポ
リエチレン−2,6−ナフタレート繊維コードである。
このため、他の高弾性繊維コードに比べて、加硫成型性
が良好であり、100〜500Hzの広範な周波数帯
域、特に300〜500Hzの比較的高周波数帯域での
ロードノイズ(車内騒音)が十分に低減され、接地性が
均一であり、操縦安定性や耐偏摩耗性が大巾に良化され
る。また、複合繊維コードに比べて、応力−伸度曲線が
線形であるため、路面入力の大小や走行速度によってロ
ードノイズ(車内騒音)が悪化せず、実用的である。
記<1>において、前記ポリエステル繊維コードが、ポ
リエチレン−2,6−ナフタレート繊維コードである。
このため、他の高弾性繊維コードに比べて、加硫成型性
が良好であり、100〜500Hzの広範な周波数帯
域、特に300〜500Hzの比較的高周波数帯域での
ロードノイズ(車内騒音)が十分に低減され、接地性が
均一であり、操縦安定性や耐偏摩耗性が大巾に良化され
る。また、複合繊維コードに比べて、応力−伸度曲線が
線形であるため、路面入力の大小や走行速度によってロ
ードノイズ(車内騒音)が悪化せず、実用的である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の空気入りタイヤの構成の
一例としては、1対のビード部と、該ビード部にトロイ
ド状をなして連なるカーカスと、該カーカスのクラウン
部をたが締めする第一ベルト層及び該第一ベルト層上に
配置される第二ベルト層と、該カーカスのクラウン部の
外周側に位置するトレッド部と、該トレッド部の両端部
の内側位置乃至該トレッド部全体の内側位置であってか
つ前記第二ベルト層の外周側に配置され、前記第一ベル
ト層及び第二ベルト層を補強するベルト補強層とを有し
てなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の部材を
有してなる。
一例としては、1対のビード部と、該ビード部にトロイ
ド状をなして連なるカーカスと、該カーカスのクラウン
部をたが締めする第一ベルト層及び該第一ベルト層上に
配置される第二ベルト層と、該カーカスのクラウン部の
外周側に位置するトレッド部と、該トレッド部の両端部
の内側位置乃至該トレッド部全体の内側位置であってか
つ前記第二ベルト層の外周側に配置され、前記第一ベル
ト層及び第二ベルト層を補強するベルト補強層とを有し
てなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の部材を
有してなる。
【0011】本発明の空気入りタイヤにおいて、前記ベ
ルト補強層は、前記トレッド部の両端部の内側位置乃至
前記トレッド部全体の内側位置であってかつ前記第二ベ
ルト層の外周側に配置される必要がある。前記ベルト補
強層が上記のように配置されていると、本発明の空気入
りタイヤにおいては、前記トレッド部のタイヤ周方向の
張力剛性が大きくなり、前記ベルト層のいわゆるタガ効
果が高まるため、タイヤ走行中時に路面の大小の凹凸の
振動をトレッド部の表面で拾い難く、タイヤサイド部、
リム部、ホイールヘと順次伝達されて車内に伝わる振動
が全体として低減され、前記ロードノイズ(車内騒音)
が低減される。一方、前記ベルト補強層が上記のように
配置されていないと、タイヤ周方向にジョイントができ
てしまい、ジョイント部で上下層間にズレが生じ、ユニ
フォミティーが著しく悪化してしまう。
ルト補強層は、前記トレッド部の両端部の内側位置乃至
前記トレッド部全体の内側位置であってかつ前記第二ベ
ルト層の外周側に配置される必要がある。前記ベルト補
強層が上記のように配置されていると、本発明の空気入
りタイヤにおいては、前記トレッド部のタイヤ周方向の
張力剛性が大きくなり、前記ベルト層のいわゆるタガ効
果が高まるため、タイヤ走行中時に路面の大小の凹凸の
振動をトレッド部の表面で拾い難く、タイヤサイド部、
リム部、ホイールヘと順次伝達されて車内に伝わる振動
が全体として低減され、前記ロードノイズ(車内騒音)
が低減される。一方、前記ベルト補強層が上記のように
配置されていないと、タイヤ周方向にジョイントができ
てしまい、ジョイント部で上下層間にズレが生じ、ユニ
フォミティーが著しく悪化してしまう。
【0012】本発明の空気入りタイヤにおいて、前記ベ
ルト補強層は、並列に配置した複数本のポリエステル繊
維コードをゴム引きしてなり、該ポリエステル繊維コー
ドがタイヤ周方向に実質上平行になるように螺旋状に巻
回されている必要があり、更にエンドレスに巻回されて
いるのが好ましい。前記ポリエステル繊維コードがタイ
ヤ周方向に実質上平行になるように螺旋状に巻回されて
いないと、タイヤ周方向には、張力の高い前記ポリエス
テル繊維コードが配置された状態になく、前記トレッド
部のタイヤ周方向における張力剛性が低くくなってい
る。その結果、前記ベルト層のいわゆるタガ効果が十分
でなく、タイヤ走行中に路面の凹凸による振動を前記ト
レッド部の表面が拾い易くなり、タイヤサイド部、リム
部、ホイールヘと順次伝達されて車内に伝わる振動が低
減されず、前記ロードノイズ(車内騒音)が低減されな
い。
ルト補強層は、並列に配置した複数本のポリエステル繊
維コードをゴム引きしてなり、該ポリエステル繊維コー
ドがタイヤ周方向に実質上平行になるように螺旋状に巻
回されている必要があり、更にエンドレスに巻回されて
いるのが好ましい。前記ポリエステル繊維コードがタイ
ヤ周方向に実質上平行になるように螺旋状に巻回されて
いないと、タイヤ周方向には、張力の高い前記ポリエス
テル繊維コードが配置された状態になく、前記トレッド
部のタイヤ周方向における張力剛性が低くくなってい
る。その結果、前記ベルト層のいわゆるタガ効果が十分
でなく、タイヤ走行中に路面の凹凸による振動を前記ト
レッド部の表面が拾い易くなり、タイヤサイド部、リム
部、ホイールヘと順次伝達されて車内に伝わる振動が低
減されず、前記ロードノイズ(車内騒音)が低減されな
い。
【0013】本発明の空気入りタイヤにおいて、前記ベ
ルト補強層のタイヤ幅方向における外側最端部Aは、前
記第一ベルト層のタイヤ幅方向における外側最端部Mと
前記第二ベルト層のタイヤ幅方向における外側最端部N
との間に位置する必要がある。前記ベルト補強層のタイ
ヤ幅方向における外側最端部Aが、前記第一ベルト層の
タイヤ幅方向における外側最端部Mよりも外側に位置す
ると、即ち、従来から多く存在する通常のタイヤ構造で
あると、前記転がり抵抗が悪化してしまう。前記ベルト
補強層のタイヤ幅方向における外側最端部Aが、前記第
二ベルト層のタイヤ幅方向における外側最端部Nよりも
内側に位置すると、前記第二ベルト層の接地時の踏み込
みと蹴り出しの際に発生する振動を前記ベルト補強層で
抑制しきれないため、前記ロードノイズ(車内騒音)が
悪化し、また、接地形状及び接地圧分布が悪化すること
により、前記転がり抵抗も同時に悪化してしまう。
ルト補強層のタイヤ幅方向における外側最端部Aは、前
記第一ベルト層のタイヤ幅方向における外側最端部Mと
前記第二ベルト層のタイヤ幅方向における外側最端部N
との間に位置する必要がある。前記ベルト補強層のタイ
ヤ幅方向における外側最端部Aが、前記第一ベルト層の
タイヤ幅方向における外側最端部Mよりも外側に位置す
ると、即ち、従来から多く存在する通常のタイヤ構造で
あると、前記転がり抵抗が悪化してしまう。前記ベルト
補強層のタイヤ幅方向における外側最端部Aが、前記第
二ベルト層のタイヤ幅方向における外側最端部Nよりも
内側に位置すると、前記第二ベルト層の接地時の踏み込
みと蹴り出しの際に発生する振動を前記ベルト補強層で
抑制しきれないため、前記ロードノイズ(車内騒音)が
悪化し、また、接地形状及び接地圧分布が悪化すること
により、前記転がり抵抗も同時に悪化してしまう。
【0014】本発明の空気入りタイヤにおける、前記ビ
ード部、前記カーカス、第一ベルト層及び第二ベルト
層、前記トレッド部、前記ベルト補強層、等の形状、構
造、大きさ、材質等については、特に制限はなく、目的
に応じて公知のものの中から適宜選択することができ
る。
ード部、前記カーカス、第一ベルト層及び第二ベルト
層、前記トレッド部、前記ベルト補強層、等の形状、構
造、大きさ、材質等については、特に制限はなく、目的
に応じて公知のものの中から適宜選択することができ
る。
【0015】前記ベルト補強層におけるポリエステル繊
維コードとしては、該コードにおける総デシテックス数
の90%以上がポリエステル繊維である必要があり、1
00%がポリエステル繊維であるのが好ましい。前記ポ
リエステル繊維コードにおける前記ポリエステル繊維以
外の他の繊維としては、特に制限はなく、ナイロン繊
維、アラミド繊維、レーヨン繊維、などの公知のものの
中から1種又は2種以上を適宜選択することができる。
維コードとしては、該コードにおける総デシテックス数
の90%以上がポリエステル繊維である必要があり、1
00%がポリエステル繊維であるのが好ましい。前記ポ
リエステル繊維コードにおける前記ポリエステル繊維以
外の他の繊維としては、特に制限はなく、ナイロン繊
維、アラミド繊維、レーヨン繊維、などの公知のものの
中から1種又は2種以上を適宜選択することができる。
【0016】前記ポリエステル繊維としては、特に制限
はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例え
ば、ポリエチレン−2,6−ナフタレート繊維、ポリエ
チレンテレフタレート繊維、などが挙げられる。これら
の中でも、弾性率が高く、ベルト補強層の基本機能であ
るベルト周方向の挾持力に優れる点で、ポリエチレン−
2,6−ナフタレート繊維が好ましい。これらのポリエ
ステル繊維は、1種単独で使用してもよいし、2種以上
を併用してもよい。
はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例え
ば、ポリエチレン−2,6−ナフタレート繊維、ポリエ
チレンテレフタレート繊維、などが挙げられる。これら
の中でも、弾性率が高く、ベルト補強層の基本機能であ
るベルト周方向の挾持力に優れる点で、ポリエチレン−
2,6−ナフタレート繊維が好ましい。これらのポリエ
ステル繊維は、1種単独で使用してもよいし、2種以上
を併用してもよい。
【0017】前記ポリエチレン−2,6−ナフタレート
繊維は、例えば、ポリエチレン−2,6−ナフタレート
(固有粘度0.72)の樹脂チップを溶融紡糸すること
等により得られる。前記溶融紡糸の条件としては、特に
制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる
が、例えば、紡糸速度を600m/分とし、紡糸口金直
下の雰囲気温度を340℃とすることができる。そし
て、長さ44cmの加熱筒を設定し、紡糸された未延伸
糸をオイリングローラーで油剤を付与して巻き取り、次
いで、得られた未延伸糸に1%のプリテンションをかけ
た後、227℃の加熱ロールと非加熱ロールとの間で
2.2%弛緩率で収縮熱セットを行い、300m/分で
巻き取ることにより、ポリエチレン−2,6−ナフタレ
ート繊維の原糸が得られる。なお、紡糸機の温度として
は、重合体が溶融したエクストルーダーの後半部で30
0〜315℃程度とし、以降口金から吐出するまでの温
度を318℃程度とするのが好適である。また、前記加
熱筒を通過させた後で、長さ35cmにわたり相対湿度
65%、温度25℃で冷却固化させるのが好ましい。
繊維は、例えば、ポリエチレン−2,6−ナフタレート
(固有粘度0.72)の樹脂チップを溶融紡糸すること
等により得られる。前記溶融紡糸の条件としては、特に
制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる
が、例えば、紡糸速度を600m/分とし、紡糸口金直
下の雰囲気温度を340℃とすることができる。そし
て、長さ44cmの加熱筒を設定し、紡糸された未延伸
糸をオイリングローラーで油剤を付与して巻き取り、次
いで、得られた未延伸糸に1%のプリテンションをかけ
た後、227℃の加熱ロールと非加熱ロールとの間で
2.2%弛緩率で収縮熱セットを行い、300m/分で
巻き取ることにより、ポリエチレン−2,6−ナフタレ
ート繊維の原糸が得られる。なお、紡糸機の温度として
は、重合体が溶融したエクストルーダーの後半部で30
0〜315℃程度とし、以降口金から吐出するまでの温
度を318℃程度とするのが好適である。また、前記加
熱筒を通過させた後で、長さ35cmにわたり相対湿度
65%、温度25℃で冷却固化させるのが好ましい。
【0018】前記ポリエステル繊維コードにおける総デ
シテックス数Dとしては、1100〜5010dtex
が好ましく、2200〜3340dtexがより好まし
い。前記ポリエステル繊維コードにおける総デシテック
ス数Dが、1100dtex未満であると、周方向剛性
が不足し、ロードノイズの低減効果が小さくなることが
あり(ただし、この場合、コードの打ち込み数とベルト
補強層の枚数とを増加させることで、このような不具合
は除去し得る)、5010dtexを超えると、ベルト
補強層の厚みが増し、重量が大きくなりすぎるため、転
がり抵抗性が悪化してしまい、この場合、周方向剛性が
増し、ロードノイズの低減効果が大きくなるが転がり抵
抗性とのバランスが悪くなることがある。
シテックス数Dとしては、1100〜5010dtex
が好ましく、2200〜3340dtexがより好まし
い。前記ポリエステル繊維コードにおける総デシテック
ス数Dが、1100dtex未満であると、周方向剛性
が不足し、ロードノイズの低減効果が小さくなることが
あり(ただし、この場合、コードの打ち込み数とベルト
補強層の枚数とを増加させることで、このような不具合
は除去し得る)、5010dtexを超えると、ベルト
補強層の厚みが増し、重量が大きくなりすぎるため、転
がり抵抗性が悪化してしまい、この場合、周方向剛性が
増し、ロードノイズの低減効果が大きくなるが転がり抵
抗性とのバランスが悪くなることがある。
【0019】前記ベルト補強層におけるポリエステル繊
維コードに用いる接着剤としては、特に制限はなく、目
的に応じて適宜選択することができ、2液型反応性接着
剤であってもよいし、1液型非反応性接着剤であっても
よい。
維コードに用いる接着剤としては、特に制限はなく、目
的に応じて適宜選択することができ、2液型反応性接着
剤であってもよいし、1液型非反応性接着剤であっても
よい。
【0020】前記ベルト補強層は、公知の方法に従って
製造することができ、例えば、前記ポリエステル繊維に
前記接着剤を公知の方法により塗布した後、公知の条件
で熱処理を施して得たポリエステル繊維コードの複数本
を並列に配列し、適宜選択したゴムを用いてゴム引きす
ることにより、帯状に製造することができる。
製造することができ、例えば、前記ポリエステル繊維に
前記接着剤を公知の方法により塗布した後、公知の条件
で熱処理を施して得たポリエステル繊維コードの複数本
を並列に配列し、適宜選択したゴムを用いてゴム引きす
ることにより、帯状に製造することができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではな
い。
本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではな
い。
【0022】(実施例1〜5及び比較例1〜3)各実施
例1〜5及び比較例1〜3における各空気入りタイヤ
(ラジアルタイヤ)は、1対のビード部と、該ビード部
にトロイド状をなして連なるカーカスと、該カーカスの
クラウン部をたが締めする第一ベルト層及び該第一ベル
ト層上に配置される第二ベルト層と、該カーカスのクラ
ウン部の外周側に位置するトレッド部と、該トレッド部
の両端部の内側位置乃至該トレッド部全体の内側位置で
あってかつ前記第二ベルト層の外周側に配置され、前記
第一ベルト層及び第二ベルト層を補強するベルト補強層
とを備えてなる。
例1〜5及び比較例1〜3における各空気入りタイヤ
(ラジアルタイヤ)は、1対のビード部と、該ビード部
にトロイド状をなして連なるカーカスと、該カーカスの
クラウン部をたが締めする第一ベルト層及び該第一ベル
ト層上に配置される第二ベルト層と、該カーカスのクラ
ウン部の外周側に位置するトレッド部と、該トレッド部
の両端部の内側位置乃至該トレッド部全体の内側位置で
あってかつ前記第二ベルト層の外周側に配置され、前記
第一ベルト層及び第二ベルト層を補強するベルト補強層
とを備えてなる。
【0023】各実施例1〜5及び比較例1〜3に用いら
れる空気入りタイヤ(ラジアルタイヤ)は、205/6
5R15のチューブレス構造であり、該空気入りタイヤ
の製造は、加硫条件170℃×13分、ポストキュアイ
ンフレーション条件内圧2.5kg/cm2、26分で
行った。
れる空気入りタイヤ(ラジアルタイヤ)は、205/6
5R15のチューブレス構造であり、該空気入りタイヤ
の製造は、加硫条件170℃×13分、ポストキュアイ
ンフレーション条件内圧2.5kg/cm2、26分で
行った。
【0024】該空気入りタイヤにおける、前記カーカス
としては、1100dtex/2(1100デシテック
ス2本撚り)の撚り数(下撚り×上撚り)47×47
(回/10cm)のポリエチレンテレフタレートコード
を使用したものを2枚、打込み数が55.0本/5cm
のものを用いた。前記カーカスは、実質的にタイヤ周方
向と直交する方向に配列されており、少なくとも一枚の
層から構成されている。
としては、1100dtex/2(1100デシテック
ス2本撚り)の撚り数(下撚り×上撚り)47×47
(回/10cm)のポリエチレンテレフタレートコード
を使用したものを2枚、打込み数が55.0本/5cm
のものを用いた。前記カーカスは、実質的にタイヤ周方
向と直交する方向に配列されており、少なくとも一枚の
層から構成されている。
【0025】該空気入りタイヤにおける、前記ベルト層
としては、1×5×0.23構造のスチールコードベル
トを2枚配置し、打込み角度は、周方向に対して左右そ
れぞれ26°、打込み数が40.0本/5cmのものを
用いた。前記ベルト層は、アラミド繊維及びスチールコ
ードに代表される非伸長性コードがタイヤ周方向(また
はタイヤの赤道面)に対し10°〜30°の傾斜角度で
配列されており、少なくとも2枚、コードが異なる方向
に交差するように重ね合わされている。
としては、1×5×0.23構造のスチールコードベル
トを2枚配置し、打込み角度は、周方向に対して左右そ
れぞれ26°、打込み数が40.0本/5cmのものを
用いた。前記ベルト層は、アラミド繊維及びスチールコ
ードに代表される非伸長性コードがタイヤ周方向(また
はタイヤの赤道面)に対し10°〜30°の傾斜角度で
配列されており、少なくとも2枚、コードが異なる方向
に交差するように重ね合わされている。
【0026】前記ベルト補強層は、並列に配列させた複
数本のポリエステル繊維コードをゴム引きしてなり、幅
狭(5〜20mm程度)の帯状であり、その詳細は表1
及び表2に示した通りであり、該ポリエステル繊維コー
ドがタイヤ周方向に実質的に平行(0°〜5°)になる
ようにラセン状(スパイラル状)にかつエンドレスに巻
きつけられた。各実施例及び比較例における、前記ベル
ト補強層のタイヤ幅方向における外側最端部Aと、第一
ベルト層のタイヤ幅方向における外側最端部Mと、第二
ベルト層のタイヤ幅方向における外側最端部Nとの位置
関係は、表1及び表2に示した通りである。
数本のポリエステル繊維コードをゴム引きしてなり、幅
狭(5〜20mm程度)の帯状であり、その詳細は表1
及び表2に示した通りであり、該ポリエステル繊維コー
ドがタイヤ周方向に実質的に平行(0°〜5°)になる
ようにラセン状(スパイラル状)にかつエンドレスに巻
きつけられた。各実施例及び比較例における、前記ベル
ト補強層のタイヤ幅方向における外側最端部Aと、第一
ベルト層のタイヤ幅方向における外側最端部Mと、第二
ベルト層のタイヤ幅方向における外側最端部Nとの位置
関係は、表1及び表2に示した通りである。
【0027】なお、前記ベルト補強層に用いたポリエチ
レン−2,6−ナフタレート繊維コードは、以下のよう
にして作製した。即ち、ポリエチレン−2,6−ナフタ
レート繊維コードの原糸を撚り係数Rが0.20〜0.
72となるようにし、撚糸コードを得た。この撚糸コー
ドに対し、次の条件にて、接着剤の付与と熱処理とを行
うことにより、ポリエチレン−2,6−ナフタレート繊
維コードを作製した。前記接着剤の付与は、特公昭63
−12503の実施例1に示される、レゾルシン・ホル
マリン・ラテックス系接着剤に浸漬するこよにより行っ
た。前記熱処理は、乾燥ゾーンの処理温度を170℃、
処理時間を85秒間とし、ヒートセットゾーン及びノル
マライジングゾーンの処理温度を250〜260℃、処
理時間を85秒間とし、更にヒートセットゾーン及びノ
ルマライジングゾーンコード張力を1.8〜3.2mN
/dtexとし、ヒートセットゾーン(H)とノルマラ
イジングゾーン(N)との張力比(H/N)を0.7〜
1.05とした条件で行った。なお、ここでは、接着剤
の付与後でかつ熱処理後におけるコード物性が、2.2
5g/d荷重下での伸度(%)(JIS L1017−
1983)が3.5%以下となるように調節した。
レン−2,6−ナフタレート繊維コードは、以下のよう
にして作製した。即ち、ポリエチレン−2,6−ナフタ
レート繊維コードの原糸を撚り係数Rが0.20〜0.
72となるようにし、撚糸コードを得た。この撚糸コー
ドに対し、次の条件にて、接着剤の付与と熱処理とを行
うことにより、ポリエチレン−2,6−ナフタレート繊
維コードを作製した。前記接着剤の付与は、特公昭63
−12503の実施例1に示される、レゾルシン・ホル
マリン・ラテックス系接着剤に浸漬するこよにより行っ
た。前記熱処理は、乾燥ゾーンの処理温度を170℃、
処理時間を85秒間とし、ヒートセットゾーン及びノル
マライジングゾーンの処理温度を250〜260℃、処
理時間を85秒間とし、更にヒートセットゾーン及びノ
ルマライジングゾーンコード張力を1.8〜3.2mN
/dtexとし、ヒートセットゾーン(H)とノルマラ
イジングゾーン(N)との張力比(H/N)を0.7〜
1.05とした条件で行った。なお、ここでは、接着剤
の付与後でかつ熱処理後におけるコード物性が、2.2
5g/d荷重下での伸度(%)(JIS L1017−
1983)が3.5%以下となるように調節した。
【0028】各実施例1〜5及び比較例1〜3における
各空気入りタイヤ(ラジアルタイヤ)について、以下の
ロードノイズ試験及び転がり抵抗性試験を行った。
各空気入りタイヤ(ラジアルタイヤ)について、以下の
ロードノイズ試験及び転がり抵抗性試験を行った。
【0029】<ロードノイズ試験>各実施例及び比較例
の空気入りタイヤ(205/65R15,内圧2.0k
gf/cm2,リムサイズ6J−15の供試タイヤ)を
2000cc排気量セダンタイプの自動車に4輪とも装
着し、2名乗車してロードノイス評価路のテストコース
で60km/時の速度で走行し、運転席の背もたれの部
分の中央側に集音マイクを取り付け、100〜500H
z及び300〜500Hz周波数の全音圧(デジベル)
を測定した。この値を比較例1のコントロールタイヤの
値を100として、指数を表示した。なお、この値が大
きい程、ロードノイズ性が良好であることを意味する。
の空気入りタイヤ(205/65R15,内圧2.0k
gf/cm2,リムサイズ6J−15の供試タイヤ)を
2000cc排気量セダンタイプの自動車に4輪とも装
着し、2名乗車してロードノイス評価路のテストコース
で60km/時の速度で走行し、運転席の背もたれの部
分の中央側に集音マイクを取り付け、100〜500H
z及び300〜500Hz周波数の全音圧(デジベル)
を測定した。この値を比較例1のコントロールタイヤの
値を100として、指数を表示した。なお、この値が大
きい程、ロードノイズ性が良好であることを意味する。
【0030】<転がり抵抗性試験>転がり抵抗性は、ス
チール平滑面を有する外径が1707.6mm、幅が3
50mmの回転ドラムを用い、300kgの荷重の作用
下で、0〜180km/時の速度で回転させたときの惰
行法をもって測定して評価した。速度は20km/時ご
とに測定し、その各速度の平均値によって評価し、それ
を比較例1のコントロールタイヤを100として指数表
示した。なお、この数値が大きい程、転がり抵抗が良好
(小さい)であることを意味する。
チール平滑面を有する外径が1707.6mm、幅が3
50mmの回転ドラムを用い、300kgの荷重の作用
下で、0〜180km/時の速度で回転させたときの惰
行法をもって測定して評価した。速度は20km/時ご
とに測定し、その各速度の平均値によって評価し、それ
を比較例1のコントロールタイヤを100として指数表
示した。なお、この数値が大きい程、転がり抵抗が良好
(小さい)であることを意味する。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】表1及び表2に示す結果から明かなよう
に、比較例1の空気入りタイヤに比し、本発明の空気入
りタイヤは、転がり抵抗及びロードノイズが極めて低
い。一方、比較例2及び3の空気入りタイヤでは、転が
り抵抗を低くすることができなかった。
に、比較例1の空気入りタイヤに比し、本発明の空気入
りタイヤは、転がり抵抗及びロードノイズが極めて低
い。一方、比較例2及び3の空気入りタイヤでは、転が
り抵抗を低くすることができなかった。
【0034】
【発明の効果】本発明によると、転がり抵抗が小さく操
縦安定性に優れ、ロードノイズ(車内騒音)を大幅に低
減した空気入りタイヤを提供することができる。
縦安定性に優れ、ロードノイズ(車内騒音)を大幅に低
減した空気入りタイヤを提供することができる。
【図1】図1は、ベルト補強層の配置状態を説明するた
めの概念図である。
めの概念図である。
【図2】図2は、ベルト補強層の配置状態を説明するた
めの概念図である。
めの概念図である。
【図3】図3は、ベルト補強層の配置状態を説明するた
めの概念図である。
めの概念図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 第一ベルト層及び該第一ベルト層のタイ
ヤ半径方向外側に配置される第二ベルト層からなるベル
ト部と、該ベルト部のタイヤ半径方向外側に配置された
ベルト補強層と、を有してなり、 該ベルト補強層が、一列に配置した複数本のポリエステ
ル繊維コードをゴム引きしてなり、該ポリエステル繊維
コードがタイヤ周方向に実質上平行になるように螺旋状
に巻回され、 該ベルト補強層のタイヤ幅方向における外側最端部A
が、前記第一ベルト層のタイヤ幅方向における外側最端
部Mと前記第二ベルト層のタイヤ幅方向における外側最
端部Nとの間に位置することを特徴とする空気入りタイ
ヤ。 - 【請求項2】 ポリエステル繊維コードがポリエチレン
−2,6−ナフタレート繊維コードである請求項1に記
載の空気入りタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000270839A JP2002079806A (ja) | 2000-09-06 | 2000-09-06 | 空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000270839A JP2002079806A (ja) | 2000-09-06 | 2000-09-06 | 空気入りタイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002079806A true JP2002079806A (ja) | 2002-03-19 |
Family
ID=18757209
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000270839A Pending JP2002079806A (ja) | 2000-09-06 | 2000-09-06 | 空気入りタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002079806A (ja) |
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002192907A (ja) * | 2000-12-22 | 2002-07-10 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 空気入りタイヤ |
WO2002102610A1 (fr) * | 2001-06-13 | 2002-12-27 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd | Pneumatique radial |
JP2003182307A (ja) * | 2001-12-18 | 2003-07-03 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 空気入りラジアルタイヤ |
JP2003276405A (ja) * | 2002-03-20 | 2003-09-30 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 空気入りタイヤ |
WO2003086782A1 (fr) * | 2002-04-18 | 2003-10-23 | Bridgestone Corporation | Pneumatique |
WO2004074014A1 (ja) * | 2003-02-24 | 2004-09-02 | The Yokohama Rubber Co.,Ltd. | タイヤ/ホイール組立体 |
EP1609623A1 (en) * | 2003-04-02 | 2005-12-28 | Bridgestone Corporation | Rubberized fibrous material and pneumatic tire |
JP2007045245A (ja) * | 2005-08-08 | 2007-02-22 | Bridgestone Corp | 空気入りラジアルタイヤ |
JP2009052158A (ja) * | 2007-08-24 | 2009-03-12 | Bridgestone Corp | コードとゴムの複合体及びそれを用いた空気入りタイヤ |
JP2013076186A (ja) * | 2011-09-30 | 2013-04-25 | Toray Ind Inc | ゴム補強用ポリエステル繊維コードの製造方法およびタイヤ |
WO2013118785A1 (ja) | 2012-02-06 | 2013-08-15 | 株式会社ブリヂストン | 空気入りラジアルタイヤ |
JP2017500250A (ja) * | 2013-12-24 | 2017-01-05 | ブリヂストン アメリカズ タイヤ オペレーションズ、 エルエルシー | ラップアラウンドガムストリップを有するベルトを備えるタイヤ |
-
2000
- 2000-09-06 JP JP2000270839A patent/JP2002079806A/ja active Pending
Cited By (17)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002192907A (ja) * | 2000-12-22 | 2002-07-10 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 空気入りタイヤ |
JP4612181B2 (ja) * | 2000-12-22 | 2011-01-12 | 住友ゴム工業株式会社 | 空気入りタイヤ |
US7168470B2 (en) | 2001-06-13 | 2007-01-30 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Pneumatic radial tire |
WO2002102610A1 (fr) * | 2001-06-13 | 2002-12-27 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd | Pneumatique radial |
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WO2003086782A1 (fr) * | 2002-04-18 | 2003-10-23 | Bridgestone Corporation | Pneumatique |
US7614437B2 (en) | 2003-02-24 | 2009-11-10 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | Tire/wheel assembly body |
WO2004074014A1 (ja) * | 2003-02-24 | 2004-09-02 | The Yokohama Rubber Co.,Ltd. | タイヤ/ホイール組立体 |
EP1609623A1 (en) * | 2003-04-02 | 2005-12-28 | Bridgestone Corporation | Rubberized fibrous material and pneumatic tire |
EP1609623A4 (en) * | 2003-04-02 | 2010-08-04 | Bridgestone Corp | FIBROUS RUBBER AND PNEUMATIC MATERIAL |
JP2007045245A (ja) * | 2005-08-08 | 2007-02-22 | Bridgestone Corp | 空気入りラジアルタイヤ |
JP2009052158A (ja) * | 2007-08-24 | 2009-03-12 | Bridgestone Corp | コードとゴムの複合体及びそれを用いた空気入りタイヤ |
JP2013076186A (ja) * | 2011-09-30 | 2013-04-25 | Toray Ind Inc | ゴム補強用ポリエステル繊維コードの製造方法およびタイヤ |
WO2013118785A1 (ja) | 2012-02-06 | 2013-08-15 | 株式会社ブリヂストン | 空気入りラジアルタイヤ |
JP2017500250A (ja) * | 2013-12-24 | 2017-01-05 | ブリヂストン アメリカズ タイヤ オペレーションズ、 エルエルシー | ラップアラウンドガムストリップを有するベルトを備えるタイヤ |
US10882356B2 (en) | 2013-12-24 | 2021-01-05 | Bridgestone Americas Tire Operations, Llc | Tire with belt having wrap around gum strip |
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