JP2002019023A - 金属箔積層フィルム - Google Patents

金属箔積層フィルム

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JP2002019023A
JP2002019023A JP2000200632A JP2000200632A JP2002019023A JP 2002019023 A JP2002019023 A JP 2002019023A JP 2000200632 A JP2000200632 A JP 2000200632A JP 2000200632 A JP2000200632 A JP 2000200632A JP 2002019023 A JP2002019023 A JP 2002019023A
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JP2000200632A
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Yukio Kawazu
幸雄 河津
Koichi Abe
晃一 阿部
Kenji Kida
健次 喜田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、金属箔本来の強度特性や光沢性を損
なうことなく、耐折れ性、耐擦過性に優れた金属箔積層
フィルムを提供せんとするものである。 【解決手段】本発明の金属箔積層フィルムは、金属箔の
少なくとも片面に熱可塑性樹脂フィルムが積層されてな
る積層フィルムであって、かつ、該積層フィルム全体の
厚さに対して、熱可塑性樹脂フィルムの厚さの占める割
合が1%以上50%以下であることを特徴とするもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属箔と熱可塑性
樹脂フィルムとを貼り合わせてなる金属箔積層フィルム
に関するものであり、さらに詳しくは、金属箔本来の機
械的特性や光沢性を維持しつつ、耐折れ性、耐擦過性に
優れた金属箔積層フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】アルミニウムやステンレスあるいは金、
銀、銅などの金属箔は、それぞれの金属特有の機械的特
性、熱的特性、光学的特性、電気的特性、物理的特性を
活かして、電気材料、包装材料、装飾材料、建築材料、
光学材料など、あらゆる用途に幅広く利用されている。
特に金属独特の装飾性と意匠性を活かして、住宅や構造
物の内壁材、外壁材、床材、天井材、内装材、外装材、
パネル材、ドア材の表層材料として、また、家具や電化
製品の構成材、自動車、航空機の内装材、外装材等の表
層材料に利用されている。
【0003】しかしながら、従来の金属箔には、以下の
ような欠点があった。 (1)成型加工時の折り曲げによって、部分的にクラッ
クが生成する。 (2)他材料との接触や擦過によって、表面に傷が生じ
やすい。 (3)上記の影響や使用環境の影響によって、光沢性が
低下する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の欠点を解消し、金属箔本来の機械的特性や光沢性
を損なうことなく、耐折れ性と耐擦過性に優れた金属箔
積層フィルムを提供せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するために、次のような手段を採用するものであ
る。すなわち、本発明の金属箔積層フィルムは、金属箔
の少なくとも片面に熱可塑性樹脂フィルムが積層されて
なる積層フィルムであって、かつ、該積層フィルム全体
の厚さに対して、熱可塑性樹脂フィルムの厚さの占める
割合が1%以上50%以下であることを特徴とするもの
である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は、前記課題、つまり金属
箔本来の機械的特性や光沢性を損なうことなく、耐折れ
性と耐擦過性に優れる金属箔積層フィルムについて、鋭
意検討した結果、金属箔の少なくとも片面に熱可塑性樹
脂フィルムが積層されてなる積層フィルムとし、かつ、
該熱可塑性樹脂フィルムの厚さの占める割合を特定にし
てみたところ、意外にも、かかる課題を一挙に解決する
ことができることを究明したものである。
【0007】すなわち、本発明における金属箔積層フィ
ルムは、該金属箔積層フィルム全体の厚さに対して、熱
可塑性樹脂フィルムの厚さの占める割合を、1%以上5
0%以下、より好ましくは、熱可塑性樹脂フィルムの厚
さの占める割合が1%以上40%以下、特に好ましくは
1%以上30%以下に制御することが肝要である。かか
る金属箔の厚さの占める割合が1%未満であると、耐折
れ性や耐擦過性に劣るので好ましくない。また、熱可塑
性樹脂フィルムの厚さの占める割合が50%を越える
と、金属箔本来の機械的特性や光沢性が低下するので好
ましくない。
【0008】本発明において、熱可塑性フィルムと金属
箔との積層構成は、本発明の効果を損なわない範囲で、
用途、目的に応じて任意に設計することができるが、好
ましくは2層以上、より好ましくは2層または3層とす
るのがよい。
【0009】本発明でいう金属箔とは、アルミ箔、ステ
ンレス箔、銅箔、ニッケル箔、チタン箔、錫箔、銀箔、
金箔あるいは亜鉛箔などの各種合金箔等が使用できる。
前記金属箔の表面にメッキ等によって別の金属または合
金が積層されたものであってもよい。また、本発明の目
的を損なわない範囲であれば、金属箔表面には燐酸処
理、クロム酸処理等の化学処理や、電解クロム酸処理、
電気錫メッキ等の電解処理や、溶融錫メッキ、溶融亜鉛
メッキ等の溶融メッキが施されていてもよく、更には防
錆処理、硬度化処理、研磨等の各種表面処理を施したも
のであってもよい。
【0010】本発明の金属箔の厚さは、1〜50μmで
あるのが好ましく、より好ましくは1〜30μm、特に
好ましくは1〜20μmである。
【0011】本発明の金属箔積層フィルムの全厚さは2
〜100μmであるのが好ましく、より好ましくは2〜
50μm、特に好ましくは2〜30μmである。
【0012】本発明における熱可塑性樹脂フィルムとし
ては、ポリオレフィンフィルム、ポリエステルフィル
ム、ポリアミドフィルム、ポリフェニレンスルフィドフ
ィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィル
ム、ポリエーテルイミドフィルム、セロハンフィルム、
ポリ塩化ビニルフィルム、フッ素フィルム、ポリアクリ
ロニトリルフィルム、ポリスチレンフィルム等の単体お
よびこれらの積層体を採用することができるが、機械的
特性、熱的特性の面からポリエステルフィルムが特に好
ましい。
【0013】かかるポリエステルとしては、芳香族ジカ
ルボン酸、脂肪族ジカルボン酸または脂環族ジカルボン
酸とジオールを主たる構成成分とするポリエステルがよ
り好ましく採用される。ここで、芳香族ジカルボン酸成
分としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フ
タル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナ
フタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン
酸、4,4′−ジフェニルジカルボン酸、4,4′−ジ
フェニルエーテルジカルボン酸、4,4′−ジフェニル
スルホンジカルボン酸等を採用することができるが、中
でも好ましくはテレフタル酸、イソフタル酸、2,6−
ナフタレンジカルボン酸等が使用される。脂肪族ジカル
ボン酸成分としては、例えば、アジピン酸、スベリン
酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸等を採用することが
できるが、中でもアジピン酸等が好ましく採用され、ま
た、脂環族ジカルボン酸成分としては、例えば、1,4
−シクロヘキサンジカルボン酸等を採用することができ
る。これらの酸成分は1種のみ用いてもよく、2種以上
併用してもよく、さらには、ヒドロキシ安息香酸等のオ
キシ酸等を一部共重合していてもよい。
【0014】また、ジオール成分としては、例えば、エ
チレングリコール、1,2−プロパンジオール、1.3
−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,3
−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−
ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2
−シクロヘキサンジメタノール、1.3−シクロヘキサ
ンジメタノール、1.4−シクロヘキサンジメタノー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
ポリアルキレングリコール、2,2′−ビス(4′−β
−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン等を採用する
ことができる。中でもエチレングリコールが好ましく採
用される。これらのジオール成分は1種のみ用いてもよ
く、2種以上併用してもよい。
【0015】本発明の熱可塑性樹脂フィルムに用いるポ
リエステルの具体例としては、ポリエチレンテレフタレ
ート、エチレンテレフタレートとエチレンイソフタレー
トとの共重合体、エチレンテレフタレートとエチレンナ
フタレートとの共重合体、ポリエチレンテレフタレート
とポリブチレンテレフタレートとのブレンド等を採用す
ることができる。
【0016】本発明における熱可塑性樹脂フィルムには
必要に応じて、難燃剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線
吸収剤、帯電防止剤、顔料、染料、脂肪酸エステル、ワ
ックス等の有機滑剤あるいはポリシロキサン等の消泡剤
等を配合してもよい。
【0017】本発明の熱可塑性樹脂フィルムは、未延伸
であってもよいが、一軸または二軸に延伸配向されてい
ることが好ましい。
【0018】配向の程度については、例えばポリエステ
ルフィルムの場合、レーザーラマン分光法により求めた
フィルムの表面部分の配向パラメーターが3〜10であ
るのが好ましく、より好ましくは4〜10、特に好まし
くは5〜10である。
【0019】本発明でいうフィルムの配向パラメーター
とは、Jobin Yvon/愛宕物産(株)製“Ra
manor”U−1000装置(光源:日本電気(株)
製GLG3300 Ar+ レーザー、514.5nm、
顕微鏡:オリンパス光学(株)製BH−2型 対物レン
ズ×100)を用いて、レーザーラマン分光法により求
めた値である。配向パラメーターが大きいほど、分子の
配向度が高いことを意味する。
【0020】次に、本発明の金属箔積層フィルムの製造
方法について説明する。本発明の熱可塑性樹脂フィルム
は、例えば熱可塑性樹脂を十分に乾燥させた後、押出機
を用いて溶融押出し、Tダイ口金を経てキャストドラム
上に押出すことによって未延伸フィルムを得、該未延伸
フィルムを一軸または二軸に延伸することによって製造
することができる。
【0021】二軸延伸の場合、同時二軸あるいは逐次二
軸、いずれの方法であってもよい。逐次二軸延伸の場
合、その延伸順序はフィルムを長手方向、幅方向の順、
あるいはこの逆としてもよい。更に逐次二軸延伸におい
ては、長手方向あるいは幅方向の延伸を2回以上行うこ
とも可能である。
【0022】なお、フィルムの延伸温度は、用いる熱可
塑性樹脂のガラス転移温度以上、結晶化温度以下の範囲
の温度が好ましく、さらに好ましくは(熱可塑性樹脂の
ガラス転移温度+20℃)以下の条件が採用される。ま
た、延伸前の予熱は、フィルムの延伸温度以下のより低
い温度で行うことが好ましい。フィルムの長手方向およ
び幅方向の延伸倍率は1.5〜10倍の範囲の任意とす
ることができる。長手方向、幅方向の延伸倍率はどちら
を大きくしてもよく、同一としてもよい。
【0023】更に、フィルムを二軸延伸した後に熱処理
を行ってもよい。この熱処理は、オーブン中、加熱され
たロール上等、任意の方法で行うことができる。熱処理
温度は30℃以上熱可塑性樹脂の融点以下の範囲の温度
が好ましい。また熱処理時間は任意とすることができる
が、1〜60秒間の範囲で行うのが好ましい。
【0024】上記の熱可塑性樹脂フィルムと金属箔とを
積層する方法は、特に限定されないが、接着剤を介して
貼り付けてもよいし、接着剤を用いず熱接着してもよ
い。
【0025】接着剤を用いる場合、接着剤はフィルム面
にコーティングしてもよいし、金属箔面にコーティング
してもよい。コーティング方法は特に限定されず、ロー
ルコーティング、バーコーティング、スプレーコーティ
ング、ノズルコーティング、ディップコーティング等の
方法を採用することができる。
【0026】接着剤としては、溶剤型、エマルジョン
型、ホットメルト型などが使用でき、ポリエステル系、
ポリウレタン系、アクリル系、ポリ酢酸ビニル系、エポ
キシ系接着剤が使用できる。接着剤の量は、単位面積当
たりの乾燥後の重量として、0.01〜10g/m2
好ましく、より好ましくは0.1〜5g/m2 である。
【0027】熱接着による方法としては、例えば、金属
箔を熱可塑性樹脂フィルムの融点温度以上に加熱し、該
金属箔とフィルムとをラミネートロールで加圧接着する
方法である。この場合、フィルムの接着面側のみを同時
に加熱し、非接着面側を冷却ロールに接触させた状態で
ラミネートするのがより好ましい。
【0028】また、金属箔の表面に熱可塑性樹脂フィル
ムを設ける方法として、溶融または溶液状の熱可塑性樹
脂をフィルム状にコーティングし、冷却もしくは溶剤を
乾燥除去することにより形成することもできる。この場
合、使用する溶剤としては水系または有機系の溶剤を使
用することができる。
【0029】本発明の金属箔積層フィルムは、用途、目
的に応じて、熱可塑性樹脂フィルムの表面または金属箔
の表面あるいはその両方の表面に印刷加工を施すことが
できる。印刷方法は、活版、オフセット、グラビア、ス
クリーン、フレキソ印刷等いずれの方法でもよい。印刷
前に、熱可塑性樹脂フィルムの表面あるいは金属箔の表
面に、印刷インキとの密着性を向上させるためにアンカ
ーコート処理を行ってもよい。また、印刷面の保護のた
めに、トップコート層を形成することもできる。トップ
コート層の材料としては、ポリオレフィン樹脂、シリコ
ーン樹脂、フッ素樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹
脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂等が利用できる。
【0030】本発明の金属箔積層フィルムは、印刷加工
の前または後、あるいは同時に型付け加工を施してもよ
い。型付け加工としては単なる凹凸加工だけでなく、文
字や特殊な模様を型付け加工することにより、より一層
意匠性や装飾性が向上するので好ましい。型付け加工の
方法としては、エンボスロールによる方法やプレスによ
る方法等が採用できる。
【0031】本発明の金属箔積層フィルムは、別の熱可
塑性樹脂材、金属材、石材、木材、その他の複合材等の
基材と貼り合わせてもよい。この場合、基材の形状は板
状、棒状、その他任意の形状を採用できる。
【0032】<特性の測定方法> (1)弾性特性 JIS−Z1702に規定された方法に従って、各サン
プルをテンシロン引張試験機(東洋ボールドウィン
(株)製)を用いて、引張弾性率を測定した。次いで、
金属箔単独の引張弾性率に対する金属箔積層フィルムの
引張弾性率の比を次式から求め、弾性特性を以下のよう
に判定した。
【0033】 判定基準は、弾性率比が0.9以上のものを◎、弾性率
比が0.6以上0.9未満のものを○、弾性率比が0.
6未満のものを×とした。 (2)光沢度 JIS K7105に準拠して角度60°の光沢度を測
定し、金属箔単独の光沢度に対する金属箔積層フィルム
の光沢度の比率から次のように判定した。
【0034】 判定基準は、光沢度比が0.9以上のものを◎、光沢度
比が0.8以上0.9未満のものを○、光沢度比が0.
8未満のものを×とした。 (3)耐折れ性 JIS P8115−63に規定された方法に従って、
MIT屈曲試験機を用いて、張力10N/mm2 にて破
断までの屈曲回数(n)を求め、以下の基準に基づいて
判定した。
【0035】nが10000回以上のものを◎、nが5
000回以上10000回未満のものを○、nが500
0回未満のものを×とした。 (4)耐擦過性 スチールウール#1000で表面を摩擦し、傷の付き具
合を評価し、以下の基準に基づいて判定した。
【0036】強く摩擦してもほとんど傷がつかないもの
を◎、強く摩擦すると少し傷がつくものを○、弱い摩擦
で傷がつくものを×とした。 (5)配向パラメーター ポリエステルフィルムの表面部分の配向パラメーター
は、Jobin Yvon/愛宕物産(株)製“Ram
anor”U−1000装置(光源:日本電気(株)製
GLG3300 Ar+ レーザー、514.5nm、顕
微鏡:オリンパス光学(株)製BH−2型 対物レンズ
×100)を用いて、レーザーラマン分光法により以下
の方法で求めた。
【0037】微小サンプルをPMMA樹脂中に包埋して
湿式研磨し、フィルムの幅方向に垂直な断面を形成し
た。該断面に対して垂直にレーザー光を照射し、フィル
ムの面方向に偏光したレーザー光およびフィルムの厚さ
方向に偏光したレーザー光によるラマンスペクトルの1
615cm-1バンドのピーク強度をそれぞれIYY、IXX
とし、その比IYY/IXXを配向パラメーターとした。
【0038】
【実施例】以下、本発明を実施例により、さらに詳細に
説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるもので
はない。 実施例1 金属箔として、表面を粗面化しクロメート処理した厚さ
5μmのアルミ箔(B)を準備した。次いで、アルミ箔
の該表面に接着剤として、トルエン/メチルエチルケト
ンを希釈溶媒として、これにアクリル系樹脂として“U
LS−935LH”(一方社油脂工業(株)製)を混合
した濃度15%の塗剤を塗布し、塗布層を120℃で1
分間乾燥させて、接着層を有するアルミ箔を作製した。
【0039】一方、ポリエチレンテレフタレートを原料
としてTダイ押出し法にて溶融ポリマーをキャストドラ
ムに押出し、次いで縦方向、横方向に二軸延伸した後、
熱処理を施して厚さ1μmの二軸延伸ポリエステルフィ
ルム(A)を作製し、接着面にEC処理を施した。フィ
ルム表面の配向パラメーターは6.5であった。
【0040】前記接着層を有するアルミ箔に前記のポリ
エステルフィルムを重ね合わせてA/Bの2層構成と
し、温度150℃のラミネートロールで加圧接着し、厚
さ6μmの金属箔積層フィルムを作製した。
【0041】得られた金属箔積層フィルムの特性は表1
に示したとおりであり、弾性特性、光沢性、耐折れ性、
耐擦過性ともに良好であった。 実施例2 実施例1において、アルミ箔(B)の厚さを2μm、ポ
リエステルフィルム(A)の厚さを0.5μmとし、A
/B/Aの3層構成としたこと以外は実施例1と同様に
して、厚さ3μmの金属箔積層フィルムを作製した。フ
ィルム表面の配向パラメーターは6.3であった。
【0042】得られた金属箔積層フィルムの特性は表1
に示したとおりであり、弾性特性、光沢性、耐折れ性、
耐擦過性ともに良好であった。 実施例3 アルミ箔の代わりに厚さ10μmのステンレス箔(B)
を準備した。該ステンレス箔と実施例1で作製した厚さ
1μmのポリエステルフィルム(A)とをロール式ラミ
ネート装置に供給し、ポリエステルフィルムを200
℃、アルミ箔を280℃にそれぞれ加熱した。次いで、
加熱したポリエステルフィルムとアルミ箔とを重ね合わ
せてラミネートロールに導き、ロール温度180℃で加
圧して接着剤を用いることなく熱接着して、A/B2層
構成の厚さ11μmの金属箔積層フィルムを作製した。
フィルム表面の配向パラメーターは5.4であった。
【0043】得られた金属箔積層フィルムの特性は表1
に示したとおりであり、弾性特性、光沢性、耐折れ性、
耐擦過性ともに良好であった。 実施例4 実施例1において、ポリエチレンテレフタレート原料に
換えて、ポリフェニレンスルフィド原料を用いて、厚さ
1μmの二軸延伸ポリフェニレンスルフィドフィルム
(A)を作製した。次いで厚さ20μmのアルミ箔
(B)を準備し、実施例1と同様に接着剤を塗布し、A
/B2層構成として厚さ21μmの金属箔積層フィルム
を作製した。
【0044】得られた金属箔積層フィルムの特性は表1
に示したとおりであり、弾性特性、光沢性、耐折れ性、
耐擦過性ともに良好であった。 比較例1 実施例1において、ポリエステルフィルムの厚さを10
μmとしたこと以外は実施例1と同様にして、厚さ15
μmの金属箔積層フィルムを作製した。
【0045】得られた金属箔積層フィルムの特性は表1
に示したとおりであり、耐折れ性、耐擦過性は良好であ
ったが、弾性特性、光沢性が大きく低下した。 比較例2 実施例1において、ポリエステルフィルムの厚さを0.
5μmとし、アルミ箔の厚さを100μmとしたこと以
外は実施例1と同様にして、厚さ100.5μmの金属
箔積層フィルムを作製した。
【0046】得られた金属箔積層フィルムの特性は表1
に示したとおりであり、弾性特性、光沢性は良好であっ
たが、耐折れ性、耐擦過性が悪いものであった。 比較例3 実施例1で用いた厚さ5μmのアルミ箔を準備した。該
アルミ箔の特性は表1に示したとおりであり、弾性特
性、光沢性は良好であったが、耐折れ性、耐擦過性に劣
るものであった。
【0047】
【表1】
【0048】表1から明らかなように、実施例1〜4の
金属箔積層フィルムは、熱可塑性樹脂フィルムの厚さの
比率を積層フィルム全体の厚さの1%%以上50%以下
となるように構成したので、金属箔本来の弾性特性、光
沢性を損なうことなく、耐折れ性、耐擦過性が良好とな
った。これに対して、比較例1は弾性特性、光沢性が損
なわれ、また、比較例2、3のものは耐折れ性、耐擦過
性の低いものであった。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、以下のような効果を有
する金属箔積層フィルムを提供することができる。 (1)強度や弾性率が高い。 (2)表面が傷つきにくく、耐擦過性に優れる。 (3)金属面光沢に優れる成型加工性に優れる。 (4)錆びにくい。 (5)成型加工性に優れる。 (6)導電性や電磁波シールド性に優れる。 (7)光線遮蔽性および光線反射性に優れる。 (8)フィルム面あるいは金属箔面に印刷することによ
り、意匠性、装飾性に優れる。
【0050】本発明の金属箔積層フィルムは、上記の優
れた特性を有するので、壁材、天井材、間仕切り材、床
材、ドア材、浴槽壁、簡易物置の壁材、厨房設備の部材
などの建築用部材、机、椅子、ロッカー、キャビネッ
ト、スタンド、本棚、書庫、パーティションなどの家具
用部材、冷蔵庫、テレビ、クーラー、電子レンジ、洗濯
機、照明器具、その他電気製品部材、装飾品の部材、自
動車内装材、玩具類、レジャー用品の部材、農業ハウス
の部材、食器、缶等の容器類など広範囲な分野に利用す
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AB01A AB10 AB33A AK01B AK25 AK41B AK42 BA02 BA25 CB00 EC18 EH46 EJ17 EJ38 GB08 HB00 HB31 JA20B JB16B JD08 JK01 JK04 JK07 JK09 JK14 JL01 JN06 JN21 YY00 YY00A YY00B

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属箔の少なくとも片面に熱可塑性樹脂フ
    ィルムが積層されてなる積層フィルムであって、かつ、
    該積層フィルム全体の厚さに対して、熱可塑性樹脂フィ
    ルムの厚さの占める割合が1%以上50%以下であるこ
    とを特徴とする金属箔積層フィルム。
  2. 【請求項2】該金属箔の厚さが、1〜50μmであるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の金属箔積層フィルム。
  3. 【請求項3】該金属箔積層フィルムの全厚さが、2〜1
    00μmであることを特徴とする請求項1または2に記
    載の金属箔積層フィルム。
  4. 【請求項4】該熱可塑性樹脂フィルムが、ポリエステル
    フィルムであることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    かに記載の金属箔積層フィルム。
  5. 【請求項5】該ポリエステルフィルムの、レーザーラマ
    ン分光法により求めたフィルムの表面部分の配向パラメ
    ーターが3〜10であることを特徴とする請求項4に記
    載の金属箔積層フィルム。
  6. 【請求項6】該熱可塑性樹脂フィルムと該金属箔とが、
    接着剤を介することなく、接着されてなることを特徴と
    する請求項1〜5のいずれかに記載の金属箔積層フィル
    ム。
  7. 【請求項7】該熱可塑性フィルムの表面および該金属箔
    の表面の少なくとも一方に印刷加工が施されていること
    を特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の金属箔積
    層フィルム。
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