JP2000324326A - 画像処理装置、印刷システム、隠しパターン埋め込み方法及びプログラムを記録した記憶媒体 - Google Patents

画像処理装置、印刷システム、隠しパターン埋め込み方法及びプログラムを記録した記憶媒体

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JP2000324326A
JP2000324326A JP11127582A JP12758299A JP2000324326A JP 2000324326 A JP2000324326 A JP 2000324326A JP 11127582 A JP11127582 A JP 11127582A JP 12758299 A JP12758299 A JP 12758299A JP 2000324326 A JP2000324326 A JP 2000324326A
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Shuji Otsuka
司 大▲塚▼修
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 どのようなオブジェクトに対しても、画質の
劣化を最小限に抑えつつ、読み取りを可能とした「隠し
パターン」を付加することができる画像処理装置、印刷
システム、隠しパターン埋め込み方法及びプログラムを
記録した記憶媒体を提供することを目的とする。 【解決手段】 印刷画像の背景色を解析し、その背景色
との関係で「隠しパターン」の色を決定し埋め込むこと
により、画質の劣化を極めて効果的に抑制することがで
きる。人間の目は、色の3要素のうちでは、「色相」や
「彩度」よりも「明度」に対してより敏感であるため、
「明度」を基準にして隠しパターンの色を決定すれば、
「隠しパターン」は極めて目立ちにくくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像処理装置、印
刷システム、隠しパターン埋め込み方法及びプログラム
を記録した記憶媒体に関する。より詳細には、本発明
は、紙幣等の金品価値を有するものの偽造や、書物・写
真・絵画等の著作物の違法な複製を防止するために隠し
パターンを埋め込むための画像処理装置、印刷システ
ム、隠しパターン埋め込み方法及びプログラムを記録し
た記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】カラー画像の読取技術、画像処理技術及
び印刷技術の発達に伴い、複写機やプリンタなどの画像
出力装置などを用いて原本から複製して得られる印刷物
は、原本とその複製物との識別が一見して難しいほどに
高画質になってきている。このような高画質の画像出力
装置が、例えば、紙幣、証券、商品券、切手その他の有
価証券、公正証書、公文書、私文書などの偽造に利用さ
れたり、書物や写真、絵などの著作物の複製に利用され
ると、それらが本物との見分けがつかないまま一般に大
量に出回ってしまう事態を回避することが難しく、社会
に大きな混乱を引き起こすことになる。
【0003】そこで、上記の如き悪用を防止するため、
スキャナなどの画像読取装置においては、原稿を読み取
る際に、複写や複製することが許されない原稿を識別で
きるようにすることが求められ、その識別結果を利用す
ることによって、複写を禁止することができ、あるいは
複写の際に特別の画像情報に加工したり特別の画像情報
を付与したりして出力し、複写、複製物を原本と見分け
られるようにすることができる。
【0004】一方、複写機やプリンタなどの画像出力装
置においては、再生画像についてその画質を低下するこ
となしにその装置を追跡できるような識別情報を「隠し
パターン」として付加することが効果的である。
【0005】また、最近は、絵画や写真などの著作物が
電子データとして頒布される機会が増えてきたが、電子
データは複製が容易であり、また、プリンタなどで大量
に複製することも可能である。このため、著作権の所在
を明らかにするとともに、違法な複製を防止すべく、絵
画等の著作物に関する電子データをプリンタで出力する
際に、著作権者の氏名等の識別情報を「隠しパターン」
として埋め込む技術も検討されている。
【0006】例えば、画像中にその画像を再生した装置
を識別・追跡できるようにするための特定のパターンを
「隠しパターン」として付与させることにより特定の情
報を記録する画像処理装置がいくつか提案されている
(例えば特開平4−294682号公報、特開平5−1
4682号公報)。また、入力される画像の領域面積に
応じて「隠しパターン」の密度などを変化させ、紙幣や
切手等の有価証券の出力結果に対してはより確実に追跡
できるようにすると共に、その他の画像についてはより
目立ちにくくパターンを付与することにより、画質劣化
を防ぐ装置が提案されている(特開平7−111581
号公報)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】一般にプリンタなどか
ら出力される印刷物の上にこのような「隠しパターン」
を付加すると、印刷物の画質を劣化させるという問題が
生ずる。従来は、この問題に対処するために、人間の目
に識別しにくい色を用いて「隠しパターン」を印刷物上
に付加するという方法が採られていた。例えば、上述し
た特開平4−294682号公報においては、マゼンタ
(M)、シアン(C)、イエロー(Y)及び黒(K)の
4色の色要素を用いたプリンタにおいて、常にイエロー
(Y)の色要素のみを用いて「隠しパターン」を付加す
る技術が開示されている。このように、常にイエロー
(Y)の色要素を用いるのは、上述した4色のうちで
は、イエロー(Y)が最も人間の目に識別しにくい色だ
からである。
【0008】しかし、常にイエロー(Y)の色要素のみ
を用いて「隠しパターン」を付加した場合には、印刷物
の内容によっては、画質の劣化が顕著となったり、逆に
隠しパターン」の読み取りが困難となるという問題があ
った。例えば、印刷オブジェクトが白地のテキスト文書
のような場合には、イエロー(Y)で形成された「隠し
パターン」を読みとることは比較的容易であり、画質を
劣化させることも少ない。
【0009】これに対して、印刷オブジェクトが、M、
C、YあるいはKなどを多用した写真画像などのイメー
ジである場合には、Yの色要素のみで付加した「隠しパ
ターン」は、バックグラウンドとのコントラスト差が大
きく、画像を劣化させる場合がある。また、逆に、バッ
クグラウンドに埋もれてしまい、読みとることが極めて
困難となる場合も生ずる。特に、紙幣や有価証券あるい
は各種の著作物などのように「隠しパターン」の読み取
りが必要な印刷オブジェクトの場合に、このような問題
が生ずる。
【0010】これに対して、読み取りを容易とするため
に、人間の目に識別しやすい特定の色要素を常に用いて
「隠しパターン」を付加すると、白地のテキスト文書の
ようなバックグラウンドの淡い印刷オブジェクトを印刷
した場合に「隠しパターン」が目立ちすぎ、画質が劣化
するという問題を生ずる。
【0011】本発明は、かかる課題の認識に基づいてな
されたものである。すなわち、その目的は、どのような
オブジェクトに対しても、画質の劣化を最小限に抑えつ
つ、読み取りを可能とした「隠しパターン」を付加する
ことができる画像処理装置、印刷システム、隠しパター
ン埋め込み方法及びプログラムを記録した記憶媒体を提
供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的の達成のため
に、本発明の画像処理装置は、カラー画像に関するデー
タを入力し複数色の色要素を用いて印刷可能とされたプ
リンタにカラー印刷データを出力する画像処理装置であ
って、前記カラー印刷データに含まれる印刷画像の中に
所定の識別情報を隠しパターンとして埋め込む隠しパタ
ーン生成手段を備え、前記隠しパターン生成手段は、前
記印刷画像の背景色に応じて前記隠しパターンの色を決
定することを特徴とする。
【0013】このように背景色に応じて隠しパターンの
色を決定することにより、画質の劣化を抑えて隠しパタ
ーンを埋め込み、その読み取りも確実に行うことができ
る。
【0014】ここで、前記隠しパターン生成手段は、前
記プリンタが用いる前記複数色の色要素のそれぞれ及び
前記複数の色要素のうちの少なくとも2つ以上の色要素
の組み合わせを色候補とし、前記隠しパターンの色を前
記色候補のうちのいずれかに決定することを特徴とし、
プリンタが用いる色要素のうちの最適なものを適宜選択
して隠しパターンのドットを形成することができる。
【0015】また、前記隠しパターン生成手段は、前記
色候補のうちで、前記印刷画像の前記背景色に対して最
も明度が近い色を前記隠しパターンの色として決定する
ことを特徴とし、隠しパターンを人間の目に対して目立
ちにくく、しかも読み取りを確実且つ容易に行うことが
できる。
【0016】また、前記隠しパターン生成手段は、前記
印刷画像の背景色を、前記複数色の色要素のドット数に
応じて決定することを特徴とし、プリンタドライバのバ
ッファメモリに格納されている印刷画像データをもとに
して簡単に処理することができる。
【0017】また、前記隠しパターン生成手段は、前記
印刷画像を複数の分割領域に分割する手段と、前記複数
の分割領域のうちの前記隠しパターンを埋め込むべき分
割領域の背景色を決定する手段と、前記決定された前記
背景色に応じて前記隠しパターンの色を決定する手段
と、を有することを特徴とし、分割領域毎に、最適な色
を用いて隠しパターンを埋め込むことができる。
【0018】または、前記隠しパターン生成手段は、前
記印刷画像のうちの前記隠しパターンが埋め込まれるべ
き領域を複数のサンプリング領域に分割する手段と、前
記複数のサンプリング領域のそれぞれについて背景色を
決定する手段と、前記複数のサンプリング領域のそれぞ
れについて、前記決定された背景色に応じて対応する前
記隠しパターンの色を決定する手段と、を有することを
特徴とし、埋め込む部分をさらに分割してそれぞれに最
適な色を用いて隠しパターンを埋め込むことができる。
【0019】または、前記隠しパターン生成装置は、前
記印刷画像の少なくとも一部における色の分布を解析す
る手段と、前記解析された色の分布に基づいて前記隠し
パターンを埋め込む領域を決定する手段と、前記隠しパ
ターンを埋め込む領域の背景色を決定する手段と、前記
決定された前記背景色に応じて前記隠しパターンの色を
決定する手段と、を有することを特徴とし、印刷画像の
中の最適な場所を選択し最適な色を用いて隠しパターン
を埋め込むことができる。
【0020】一方、本発明の印刷システムは、カラー画
像に関するデータを入力し複数色の色要素を用いた印刷
画像として出力する印刷システムであって、前記印刷画
像の中に所定の識別情報を隠しパターンとして埋め込む
隠しパターン生成手段を備え、前記隠しパターン生成手
段は、前記印刷画像の背景色に応じて前記隠しパターン
の色を決定することを特徴とし、このように背景色に応
じて隠しパターンの色を決定することにより、画質の劣
化を抑えて隠しパターンを埋め込み、その読み取りも確
実に行うことができる。
【0021】一方、本発明の隠しパターン埋め込み方法
は、カラー画像中に所定の識別情報を隠しパターンとし
て埋め込む隠しパターン埋め込み方法であって、前記カ
ラー画像の背景色に応じて前記隠しパターンの色を決定
することを特徴とし、画質の劣化を抑えて隠しパターン
を埋め込み、その読み取りも確実に行うことができる。
【0022】一方、本発明の記録媒体は、カラー画像に
関するデータを入力し複数色の色要素を用いて印刷可能
とされたプリンタにカラー印刷データを出力するプログ
ラムを記録した記録媒体であって、前記プログラムは、
前記カラー印刷データに含まれる印刷画像の中に所定の
識別情報を隠しパターンとして埋め込む隠しパターン生
成ステップを備え、前記隠しパターン生成ステップは、
前記印刷画像の背景色に応じて前記隠しパターンの色を
決定することを特徴とし、画質の劣化を抑えて隠しパタ
ーンを埋め込み、その読み取りも確実に行うことができ
る。
【0023】ここで、記録媒体とは、例えば、ハードデ
ィスク(HD)、DVD−RAM、DVD−ROM、フ
レキシブル・ディスク(FD)やCD−ROMなどの他
に、RAMやROMなどの各種メモリも含む。
【0024】また、これらの媒体に記録されるべきプロ
グラムを暗号化したり、変調をかけたり、圧縮したよう
な状態で、イントラネットやインターネットなどの有線
回線や無線回線を介してあるいは記録媒体に格納して頒
布しても良い。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しつつ説明する。
【0026】(第1の実施形態)本実施形態において
は、印刷画像を複数の分割領域に分割し、それぞれの分
割領域毎にその背景色に基づいて選択した色を用いて
「隠しパターン」を埋め込む。
【0027】図1は本発明に係る印刷システムの概略構
成を例示するブロック図である。すなわち、図1の印刷
システムは、ホストコンピュータ1と、プリンタ2とで
構成されている。
【0028】ホストコンピュータ1は、CPU、メモ
リ、表示装置、キーボード、マウス等のハードウェア
と、これらのハードウェア機器を制御するソフトウェア
とからなる。ソフトウェアは、オペレーティングシステ
ム(以下、OSと呼ぶ)3と、OS3の管理下で動作す
るアプリケーション・プログラム4とドライバ(印刷情
報生成装置)6とに分かれる。
【0029】OS3は、GDI(Graphics Device Inte
rface)モジュール5と、インターフェイス部10とを
有する。GDIモジュール5は、ワード・プロセッサ等
のアプリケーション・プログラム4から出力されたアプ
リケーションデータを解析して印刷データを生成する。
インターフェイス部10は、GDIモジュール5から出
力されるデータをドライバ6からの制御によってプリン
タ2に送信するとともに、プリンタ2から送られたステ
ータス情報を受信してドライバ6に供給する。
【0030】ドライバ6は、印刷データ生成部7と、隠
しパターン生成部8と、埋め込み判別部9とを有する。
印刷データ生成部7は、GDIモジュール5から出力さ
れたデータを入力し、プリンタ2に固有の印刷データ
(例えば、ビットイメージデータ)や制御コマンド等の
印刷データを生成して出力する。
【0031】隠しパターン生成部8は、本発明に従って
所定の識別情報を印刷画像中に埋め込むという機能を有
する。すなわち、後に詳述するように、隠しパターンを
埋め込むべき印刷画像すなわち背景の色に応じて隠しパ
ターンの色を決定し、この隠しパターンを識別・追跡用
のパターンとして印刷画像中に埋め込むという機能を有
する。
【0032】また、埋め込み判別部9は、アプリケーシ
ョンプログラム4から出力されたアプリケーションデー
タに含まれあるいは付随するデータなどに基づいて、識
別情報の埋め込みを実行するか否かを決定する。
【0033】一方、プリンタ2は、ドライバ6からイン
ターフェイス部10を介して入力される印刷データに基
づき、複数色の色要素を用いて紙などの各種の記録媒体
上に印刷データを可視の状態にて出力させる機能を有す
る。その具体例としては、例えば、インクをドット状に
噴出させるインクジェットプリンタや、電子写真方式を
利用したレーザプリンタ或いは、熱転写プリンタ、熱昇
華型のインクを用いた昇華型プリンタなどの各種の形式
のものを用いることができる。
【0034】図1には、一例として、インクジェットプ
リンタを用いた場合の構成を例示した。すなわち、プリ
ンタ2は、ドライバ6との間で印刷情報の送受信を行う
インターフェイス部11と、ドライバ6から送られた印
刷データの内容を解析する解釈部12と、解釈部12に
よる解析結果に基づいて印刷画像を生成するイメージ生
成部14と、図示しない印字ヘッドや紙送り機構などの
駆動制御を行い印刷を実行するプリンタエンジン15
と、プリンタ2の動作状態などを表示するパネル部16
と、プリンタ2の状態制御を行うステータス管理部17
と、印刷画像を一時的に格納するメモリ(図示せず)の
制御を行うメモリ管理部18と、プリンタ2内の各部の
制御を行う制御部19と、を備える。
【0035】図2は、インクジェットプリンタを用いた
場合にドライバ6に設けられる印刷データ生成部7の構
成を例示するブロック図である。印刷データ生成部7に
は、GDIモジュール5から出力されたアプリケーショ
ンデータをドット単位の画像データに変換するラスタラ
イザ7Aと、ドット単位の画像データに対してプリンタ
が使用するインク色及び発色の特性に応じた色補正を行
う色補正処理部7Bと、色補正処理部7Bが参照する色
補正テーブル7Cと、色補正された後の画像データから
ドット単位でのインクの有無によってある面積での濃度
を表現する2値化処理を行うハーフトーン処理部7D
と、印字ノズルに対応づけて画像データの並び替えを行
うインターレース処理部7Eとが設けられている。
【0036】次に、ドライバ6に設けられた隠しパター
ン生成部8で行われる処理について詳細に説明する。
【0037】図3は、隠しパターン生成部8で行われる
処理を概念的に例示したフローチャートである。隠しパ
ターン生成部8においては、まず、ステップS11にお
いて分割領域を決定する。それに続いて、ステップS1
2において「隠しパターン」の色すなわち背景色を決定
する。
【0038】そして、決定された背景色を用いてステッ
プS13において「隠しパターン」を埋め込む。さら
に、ステップS14において、次の分割領域に移るかの
判断をする。次の分割領域に移る場合(S14:YE
S)は、新たな分割領域について、ステップS12に戻
り、一連の処理を繰り返す。
【0039】以下、ステップS11〜S13について詳
細に説明する。
【0040】図4は、ステップS11において行われる
「分割領域の決定」の一例を表した概念図である。すな
わち、同図においては、印刷画像が長方形状の複数の分
割領域Bに分割される様子が表されている。分割の対象
となる印刷画像としては、例えば、ドライバ6の印刷デ
ータ生成部7のハーフトーン処理部7Dの後段に設けら
れたバッファ(図示せず)に格納されているものを用い
ることができる。なお、図4においては、説明の簡単の
ため、印刷画像の内容は表されていない。
【0041】後に詳述するように、これらの分割領域B
の中に「隠しパターン」として、例えば「ABC」とい
うような所定のパターンを埋め込む。このパターンに偽
造防止のための識別情報や著作権の所在に関する識別情
報などを含ませることができる。これらの識別情報は、
予め隠しパターン生成部8において格納しておいても良
い。例えば、図1に例示したように隠しパターン生成部
8がドライバ6に設けられている場合には、プリンタの
機種、ドライバの種類やバージョンなどに関する情報を
隠しパターン生成部8に格納しておくことができる。
【0042】一方、これらの識別情報を、必要に応じて
OS3あるいはプリンタ2から随時入力しても良い。例
えば、そのプリンタの製造日、ロット番号、形式などに
関する識別情報をプリンタから入力して「隠しパター
ン」として埋め込むことができる。さらに、OS3か
ら、OSの種類やバージョン、印刷日時などに関する識
別情報や、画像データに付随して入力可能な著作権に関
する識別情報などを入力して「隠しパターン」として埋
め込むことができる。
【0043】ステップS11は、例えば、図2に例示し
たドライバ6に設けられた印刷イメージ生成部7のラス
タライザ7A、色補正処理部7B、ハーフトーン処理部
7Dのいずれの後段においても実行可能である。すなわ
ち、これらの処理部のいずれかから出力される画像デー
タを入力して、適宜所定の分割領域を決定することがで
きる。
【0044】一方、分割領域Bは、印刷画像全体にネッ
トワーク状に設けても良く、印刷画像の一部のみに設け
ても良い。分割領域Bのサイズは、例えば、縦横各数1
0ミリメータ程度とすることができる。但し、その形状
や寸法は、用紙サイズや印刷オブジェクトの種類(例え
ば、テキストデータやビットイメージデータ)などに応
じて適宜変更することができる。さらに、一つの印刷画
像上において全ての分割領域Bが同一の形状及び寸法を
有する必要はない。例えば、印刷物の周辺部において
は、分割領域Bの寸法を大きくし、印刷物の中心付近に
おいては、分割領域Bの寸法を小さくしても良い。また
は、この逆にしても良い。
【0045】図4に表した例においては、全ての分割領
域に「隠しパターン」を埋め込むのではなく、千鳥格子
状に間を空けた分割領域に「隠しパターン」が埋め込ま
れている。このようにすると、隠しパターンが目立ちに
くくなるという効果が得られる。但し、全ての分割領域
に隠しパターンを埋め込んでも良い。
【0046】再び図3に戻って説明すると、このよう
に、印刷されるべき画像を所定の分割領域に分割した後
に、ステップS12において、それぞれの分割領域Bに
埋め込まれる隠しパターンの色が決定される。
【0047】図5は、ステップS12の処理の内容をさ
らに詳細に表したフローチャートである。すなわち、ま
ず、ステップS12Aにおいて、分割領域の「背景色」
を決定する。次に、ステップS12Bにおいて、この背
景色に基づいて隠しパターンの色を決定する。
【0048】ステップS12Aにおける背景色の決定
は、その分割領域において用いられる色の比率に基づい
て行うことができる。一例として、イエロー(Y)、シ
アン(C)、マゼンタ(M)及び黒(K)の4色の色要
素を用いて印刷する場合を以下に説明する。これらの色
要素は、例えばインクジェットプリンタのインク色に対
応するものである。
【0049】ある分割領域Bの背景色は、例えば、その
分割領域Bにおいて用いられる上記4色がそれぞれ占め
る面積やその他のパラメータを加重しつつ平均をとるこ
とにより求めることができる。この場合には、「背景
色」として上記4色が所定の比率で配分された中間色が
得られる。
【0050】さらに、「色彩」が有する3要素すなわ
ち、明度、色相及び彩度などのパラメータに基づいて、
分割領域の「背景色」を分析しても良い。
【0051】図6は、色相と彩度と明度とをそれぞれx
軸、y軸、z軸にとって色彩の3次元的な分布を表した
概念図である。
【0052】Y、C、M及びこれらを組み合わせた色
は、概念的には、それぞれ同図のような位置にプロット
することができる。また、純粋な黒(K)は「明度」の
みを有し、「色相」も「彩度」も有しないが、図6にお
いては、「明度」のみに基づいて便宜的にプロットし
た。
【0053】図6において、符号Bは、ある分割領域B
に用いられている色の分布を例示したものである。すな
わち、分割領域Bに用いられている色の分布を、色相、
彩度及び明度を用いてこのように3次元的に表すことが
できる。そして、符号Wは、この分割領域Bの背景色
(または分布の重心)を表す。この決定の方法として
は、例えば、前述したように、その分割領域Bにおいて
各色が占める面積などにより加重平均をとる方法があ
る。
【0054】このように分割領域Bの背景色Wが決定さ
れたら、色要素として用いられるY、C、M、K及びこ
れらの組み合わせのうちで、Wに近い色を「隠しパター
ン」の色として選択する。Wに近い色を選択する際に参
酌すべきパラメータとしては、色相、彩度及び明度ある
いはこれらの組み合わせがある。
【0055】例えば、Y、C、M、K及びこれらの組み
合わせのうちで、背景色Wと比較して「色相」が最も近
い色を「隠しパターン」の色として選択する方法があ
る。この場合には、その分割領域Bの印刷画像(バック
グラウンド)が有する平均的な色相と近似した色で「隠
しパターン」を埋め込むことができる。従って、色相の
ずれによる印刷画質の劣化を防止したいような場合に特
に効果的である。
【0056】また、Y、C、M、K及びこれらの組み合
わせのうちで、背景色Wと比較して「彩度」が最も近い
色を選択しても良い。この方法は、印刷画像と「隠しパ
ターン」との彩度のずれによる印刷画質の劣化を防止し
たいような場合に特に効果的である。
【0057】さらに、Y、C、M、K及びこれらの組み
合わせのうちで、背景色Wと比較して「明度」が最も近
い色を選択しても良い。人間の目は、色の3要素のうち
では、「色相」や「彩度」よりも「明度」に対してより
敏感であるという特性を有する。従って、「明度」を基
準にすれば、「隠しパターン」は極めて目立ちにくくな
る点で有利である。
【0058】さらに、色相、彩度及び明度のそれぞれに
所定の係数を乗じた上で、図6のように3次元的にプロ
ットし、この3次元空間上で、背景色Wに対して、Y、
C、M、K及びこれらの組み合わせのうちで最も近距離
にある色を「隠しパターン」の色として選択する方法も
ある。この場合には、色相、彩度及び明度の3要素すべ
てを適宜重みづけて参酌することができる。従って、印
刷画質の劣化を防止しつつ、読み取り易さもある程度確
保することが可能となる。
【0059】以下の説明では、具体例のひとつとして、
まず「明度」に基づいて「隠しパターン」の色を大まか
に分類し、さらに「色相」と「彩度」を考慮して「隠し
パターン」の色を決定する方法を説明する。
【0060】インクジェットプリンタを例に挙げると、
図1のドライバ6の印刷データ生成部7において生成さ
れた印刷データは、各色毎のパレットに格納されてい
る。つまり、印刷データは、イエロー(Y)、シアン
(C)、マゼンタ(M)及び黒(K)の4つの別のバッ
ファメモリに格納されている。これらのバッファメモリ
(図示せず)は、例えば、図2に表したハーフトーン処
理部7Dの後段に設けられている。従って、それぞれの
色のバッファメモリにおいて、所定の分割領域に属する
ドットの数をカウントすることは簡単な処理で可能であ
る。
【0061】ある分割領域においてカウントしたイエロ
ー(Y)のドットの数をy、シアン(C)のドットの数
をc、マゼンタ(M)のドットの数をm、黒(K)のド
ットの数をkとする。すると、次式により、その分割領
域の平均的な暗さ(明度の反対)Dが得られる。
【0062】D=y+αc+βm+γk (1) ここで、αはYドットに対するCドットの相対的な暗
さ、βはYドットに対するMドットの相対的な暗さ、γ
はYドットに対するKドットの相対的な暗さを示す係数
である。
【0063】ステップS12Bにおいては、(1)式に
より得られる「暗さD」に基づいて、隠しパターンの色
を決定することができる。具体的には、プリンタが有す
る色要素のうちで、その分割領域の「暗さD」に最も近
い「暗さ」を有する色要素を用いる。
【0064】ステップS12Bにおいて選択する隠しパ
ターンの色は、プリンタが有する色要素のいずれかのみ
に限定されず、これらの色の組み合わせであっても良
い。例えば、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ
(M)及び黒(K)の4色の色要素がある場合に、(Y
+C)、(Y+M)及び(C+M)などの組み合わせ色
も用いることができる。
【0065】このような組み合わせ色も考慮した場合に
ステップS12Bにおいてなし得る色の決定のプロセス
の一例は以下の如くである。すなわち、「暗さ指数」と
して次の4個の指数を定義する。
【0066】d1:Yで分割領域の全体を印刷した時の
Dと、CまたはMで分割領域の全体を印刷した時のD
と、の中間に位置する値 d2:CまたはMで分割領域の全体を印刷した時のD
と、Y+CまたはY+Mで分割領域の全体を印刷した時
のDと、の中間に位置する値 d3:Y+CまたはY+Mで分割領域の全体を印刷した
時のDと、C+Mで分割領域の全体を印刷した時のD
と、の中間に位置する値 d4:C+Mで分割領域の全体を印刷した時のDと、K
で分割領域の全体を印刷した時のDと、の中間に位置す
る値 以上のようにd1〜d4を定義すると、各色の暗さの関
係は、以下のようになる。
【0067】Y<d1<CまたはM CまたはM<d2<(Y+C)または(Y+M) (Y+C)または(Y+M)<d3<(C+M) (C+M)<d4<K なお、d1〜d4のそれぞれの値は、上記に定義した範
囲内において、適宜調節することができる。すなわち、
d1<d2<d3<d4 なる関係を維持しつつ、印刷
機構の特性などに応じて最適な値を選択することができ
る。
【0068】このようにして定義したd1〜d4と、各
分割領域において(1)式から得られた「暗さD」とを
比較する。そして、その分割領域の隠しパターンの色を
以下のように決定することができる。
【0069】D<d1の場合:隠しパターンの色をYと
する。
【0070】d1≦D<d2の場合:c>mならばCと
する。それ以外ではMとする。
【0071】d2≦D<d3の場合:(y+c)>(y
+m)ならば(Y+C)とする。
【0072】それ以外では(Y+M)とする。
【0073】d3≦D<d4の場合:(C+M)とす
る。
【0074】d4≦D の場合:Kとする。
【0075】これは、図6に表した3次元空間を明度軸
上のd1〜d4のそれぞれを通る平面によって水平方向
に5つの空間に分割することに対応する。
【0076】図7は、簡単のために色相軸(x軸)と明
度軸(z軸)のみを用いて2次元表示した概念図であ
る。d1〜d4は、明度軸に沿って図示したようにプロ
ットすることができる。また、Y、C、M、K及びこれ
らの組み合わせの色は、図示したようにプロットするこ
とができる。
【0077】図7において、符号B1は、ある分割領域
B1において用いられている色の分布を例示したもので
ある。そして、この分布の中にある点W1は、背景色の
平均値(または重心)であり、明度軸上に投影した点
は、分割領域B1について(1)式から得られる「暗さ
D1」である。同図に表した場合には、分割領域B1の
「暗さD1」は、d1とd2との間にある。すなわち、
上述した「d1≦D<d2の場合」に該当する。従っ
て、隠しパターンの色としてはCまたはMが選択されう
る。一方で、W1の色相はMに近いので、隠しパターン
の色としてMを選択する。これは、(1)式においてc
<mであることに対応し、「色相」と「彩度」も考慮し
ていることに対応する。
【0078】また、図7において、符号B2は、別の分
割領域B2において用いられている色の分布を例示した
ものである。この分割領域B2の重心W2は、Cと(C
+Y)とに隣接し、色相を基準にみるとCよりも(C+
Y)に近い。しかし、ここでは、明度の差により判断す
る。つまり、分割領域B2の背景色の重心W2は、明度
軸のd1とd2との間にある。また、W2の色相は、M
よりもCに近い。そこで、分割領域B2の「隠しパター
ン」の色としてCを選択する。
【0079】以上説明した具体例においては、それぞれ
の分割領域において、まず、「明度」を基準にして「隠
しパターン」の色を大まかに決定する。人間の目は、色
の3要素のうちでは、「色相」や「彩度」よりも「明
度」に対して敏感であるという特性を有する。従って、
上述した具体例によれば、「明度」を第1の基準として
「隠しパターン」の色を選択することにより、人間の目
にはそれほど目立たず、且つ読み取りが容易な「隠しパ
ターン」を埋め込むことができる。さらに、この方法で
印刷された印刷物をスキャナなどにより読み取り、その
読み取りデータの上で「色相」または「彩度」の分布を
調べることにより、印刷物に埋め込まれている「隠しパ
ターン」を極めて容易且つ正確に読み取ることができ
る。
【0080】また、上述した具体例においては、「明
度」でおおまかに分類した上で、さらに「色相」及び
「彩度」を考慮することにより、さらに違和感の少ない
色を用いて「隠しパターン」を埋め込むことができる。
【0081】再び図3に戻ると、ステップS11におい
て分割領域を決定し、ステップS12においてドット色
を決定したら、次に、ステップS13において「隠しパ
ターン」をその分割領域に埋め込む。この処理は、例え
ば、インクジェットプリンタの場合には、ドライバ6の
印刷データ生成部7の最終段においてY、C、M及びK
の各色のバッファメモリのうちの該当するものに「隠し
パターン」に対応するデータを付加することにより実行
される。
【0082】次に、ステップS14において次の分割領
域に移るか否かを判断する。次の分割領域がある場合に
は、ステップS12に戻り、新たな分割領域について
「隠しパターン」の色を決定する。
【0083】本実施形態によれば、以上説明したよう
に、印刷画像を複数の分割領域に分割し、それぞれの分
割領域毎に、背景色との関係で「隠しパターン」の色を
決定する。図4を用いて説明すれば、例えば、分割領域
B1においてはCを用いて「隠しパターン」を埋め込
み、分割領域B2においてはYを用いて「隠しパター
ン」を埋め込み、分割領域B3においては(Y+M)を
用いて「隠しパターン」を埋め込む。このように、分割
領域毎に「隠しパターン」の色を決定することによっ
て、印刷画像の内容に合わせて違和感のより少ない色を
柔軟に選択し、画質の劣化を極めて効果的に抑制するこ
とができる。
【0084】さらに、図7に例示した具体例において
は、「明度」を第1の基準として「隠しパターン」の色
を決定することにより、人間の目に目立ちにくい色を用
いることができる。
【0085】なお、上述した具体例は一例に過ぎず、こ
の他にも、例えば、「色相」、「彩度」または「明度」
のみに基づいて「隠しパターン」の色を決定しても良
い。また、第1に「色相」または「彩度」に基づいて大
まかに選択し、さらに、残りの要素を参酌して色を決定
しても良い。
【0086】(第2の実施形態)本実施形態において
は、印刷画像を複数の分割領域に分割し、さらにそれぞ
れの分割領域を複数のサンプリング領域に分割して、そ
れぞれのサンプリング領域の背景色に基づいて選択した
色を用いて「隠しパターン」を埋め込む。つまり、ひと
つの分割領域においても、「隠しパターン」の色が部分
ごとに変化しうる。
【0087】本実施形態においても、図3に例示したも
のと同様のフローにより処理を行うことができる。すな
わち、ステップS11において、印刷画像を複数の分割
領域に分割する。この様子は、例えば、図4に例示した
如くである。
【0088】次に、ステップS12において、隠しパタ
ーンの色を決定する。但し、このステップの処理内容が
異なる。
【0089】図8は、本実施形態におけるステップS1
2の詳細を表すフローチャートである。まず、ステップ
S12Dにおいて、分割領域をさらに複数のサンプリン
グ領域に分割する。
【0090】図9は、本ステップを説明するための印刷
画像の概念図である。同図は、印刷物の分割領域Bに隠
しパターンとして「ABC」なるパターンが埋め込まれ
る様子を表す。なお、図9においては、説明の簡単のた
め、印刷画像の内容は表されていない。
【0091】ステップS12Dにおいては、分割領域B
をさらに複数のサンプリング領域b1〜bnに分割す
る。このサンプリング領域の形状や寸法は、分割領域B
の形状や寸法、印刷画像の性質、隠しパターンの種類や
埋め込み位置などを考慮して適宜決定することができ
る。例えば、このサンプリング領域を、印刷画像上の隣
接する数ドットというような微小な領域としても良い。
【0092】次に、ステップS12Eにおいて、各サン
プリング領域毎に、そのサンプリング領域の「背景色」
を決定する。このプロセスは、ステップS12Aに関し
て前述したものと同様に行うことができる。すなわち、
背景色の決定は、そのサンプリング領域において用いら
れる色の比率に基づいて行うことができる。
【0093】次に、ステップS12Fにおいて、各サン
プリング領域毎に、「隠しパターン」の色を決定する。
このプロセスも、ステップS12Bに関して前述したも
のと同様に行うことができる。すなわち、サンプリング
領域毎に、「色相」、「彩度」及び「明度」を適宜参酌
しながら「背景色」に近い色を「隠しパターン」の色と
して選択する。ここで、前述したように、「明度」が近
い色を選択すれば、「隠しパターン」が人間の目に対し
てより目立ちにくくなるという効果が得られる。
【0094】次に、ステップS12Gにおいて、次のサ
ンプリング領域に移るか否かを判断する。次のサンプリ
ング領域に移る場合は、ステップS12Fに戻り、新た
なサンプリング領域について処理を繰り返す。
【0095】次のサンプリング領域に移らない場合に
は、図3のステップS13に進み、サンプリング領域毎
に選択した色を用いて「隠しパターン」を埋め込む。但
し、ここで「隠しパターン」を埋め込む代わりに、図8
のステップS12Fにおいて色を決定した後に、「隠し
パターン」のうちのそのサンプリング領域に該当する部
分を埋め込んでも良い。
【0096】次に、図3のステップS14に進み、次の
分割領域に移るか否かを判断し、次の分割領域があれ
ば、ステップS12に戻って処理を繰り返す。なお、ス
テップS14においては、「隠しパターン」を埋め込む
分割領域のみを判断の対象とすれば良い。例えば、図4
や図9に例示したように、「隠しパターン」を千鳥格子
状に埋め込む場合には、埋め込む分割領域のみについ
て、S12〜S13の処理をすれば良い。
【0097】以上説明した本実施形態によれば、分割領
域をさらに複数のサンプリング領域に分けて「背景色」
を解析し、それぞれの「背景色」に応じた色を選択して
「隠しパターン」を」埋め込む。例えば、図9に表した
例においては、サンプリング領域b1〜bnのそれぞれ
において、「隠しパターン」の色を独自に決定する。
【0098】従って、「ABC」というような「隠しパ
ターン」は、そのパターンの部分毎に異なる色で埋め込
まれることもあり得る。その結果として、分割領域のな
かの色の分布に応じて「隠しパターン」の色を柔軟に調
節し、「隠しパターン」をさらに目立ちにくくし、画質
の劣化を抑制することができる。
【0099】(第3の実施形態)本実施形態において
は、分割領域を特に設けず、印刷画像上の「埋め込みパ
ターン」を埋め込むべき部分の付近の領域のみをサンプ
リングしてその背景色を解析し、その解析結果に基づい
て「埋め込みパターン」の色を選択する。
【0100】本実施形態も、例えば図1に表した隠しパ
ターン生成部8において実行することができる。
【0101】図10は、本実施形態において隠しパター
ン生成部8で行われる処理を表すフローチャートであ
る。
【0102】まず、ステップS21においてサンプリン
グ領域を決定する。すなわち、印刷画像を入力し、その
上において、「隠しパターン」が埋め込まれるべき位置
の付近の領域をサンプリング領域とする。ここで、対象
となる印刷画像としては、例えば、ドライバ6の印刷デ
ータ生成部7のハーフトーン処理部7Dの後段に設けら
れたバッファ(図示せず)に格納されているものを用い
ることができる。図11は、印刷画像の一部を例示した
概念図である。同図は、印刷画像の中に、「隠しパター
ン」として「AB」なる文字が埋め込まれる様子を例示
している。なお、同図においては、印刷画像の内容は、
説明の簡単のために省略されている。 図11の例にお
いては、ステップS21で、「隠しパターン」の埋め込
まれるべき位置の付近の領域にサンプリング領域b1、
b2、b3・・・が決定される。
【0103】「隠しパターン」の位置と形状とが予め分
かっている場合には、これらのサンプリング領域の位置
や寸法は、予め定めておくことができる。また、印刷画
像の内容に応じて、サンプリング領域の位置や寸法をを
適宜変更するようにしても良い。また、隠しパターンに
関する情報をプリンタ2やOS3から随時入力し、その
パターンに合わせてサンプリング領域を決定しても良
い。
【0104】次に、ステップS22において、それぞれ
のサンプリング領域の背景色を決定する。
【0105】さらに、ステップS23において、それぞ
れのサンプリング領域毎に「隠しパターン」の色を決定
する。すなわち、サンプリング領域の背景色に応じて適
宜最適な色を決定する。
【0106】ステップS22とステップS23で行うプ
ロセスとしては、第1実施形態に関して前述した種々の
方法を適宜選択して用いることができる。
【0107】次に、ステップS24において、「隠しパ
ターン」を埋め込む。例えば、図11に表したサンプリ
ング領域b1について、その背景色に応じた色を用い
て、「隠しパターン」の「A」の先端部を印刷画像中に
埋め込む。
【0108】次に、ステップS25において、次のサン
プリング領域に進むか否かを判定する。次のサンプリン
グ領域に進む場合には、ステップS22に戻り、処理を
繰り返す。
【0109】本実施形態によれば、以上説明したよう
に、「隠しパターン」の部分毎にその周囲の背景色を考
慮した色を用いることができる。例えば、図11の例に
おいては、サンプリング領域b1、b2及びb3のそれ
ぞれについて、背景色が異なり、その結果として隠しパ
ターンの色が異なる場合もある。つまり、隠しパターン
である「A」が、その部分毎に異なる色で埋め込まれる
こともある。その結果として、「隠しパターン」が埋め
込まれるべき部分の印刷画像の色の分布に応じて「隠し
パターン」の色を柔軟に調節し、「隠しパターン」をさ
らに目立ちにくくし、画質の劣化を抑制することができ
る。
【0110】(第4の実施形態)本実施形態において
は、まず印刷画像の全体または一部における色の分布を
解析する。そして、その解析の結果に基づいて印刷画像
を分割し、色を選択して「隠しパターン」を埋め込む。
この方法によれば、例えば、色の変化が少ない部分を探
して、そこに「隠しパターン」を埋め込むことができ
る。
【0111】本実施形態も、例えば図1に表した隠しパ
ターン生成部8において実行することができる。
【0112】図12は、本実施形態において隠しパター
ン生成部8で行われる処理を表すフローチャートであ
る。
【0113】まず、ステップS13において、印刷画像
上の色の分布を解析する。すなわち、印刷画像を入力
し、印刷画像上においてどのような色がどのように分布
しているかを解析する。この解析は、印刷画像の全体に
ついて行っても良く、一部についてのみ行っても良い。
解析の対象となる印刷画像としては、例えば、ドライバ
6の印刷データ生成部7のハーフトーン処理部7Dの後
段に設けられたバッファ(図示せず)に格納されている
ものを用いることができる。
【0114】次に、ステップS32において、隠しパタ
ーンの埋め込み位置を決定する。
【0115】例えば、色の分布の変化がゆるやかで、比
較的均一に分布している領域を「隠しパターン」の埋め
込み位置とすることができる。このようにすれば、「隠
しパターン」の読み取りが容易となる場合が多い。
【0116】逆に、色の分布が急峻で、不均一に分布し
ている領域を「隠しパターン」の埋め込み位置としても
良い。このようにすれば、「隠しパターン」が目立ちに
くくなり、画質の劣化が生じにくい場合が多い。
【0117】次に、ステップS33において印刷画像中
に「隠しパターン」を埋め込む。具体的には、例えば、
印刷データ生成部7のハーフトーン処理部7Dの後段の
バッファメモリ(図示せず)に隠しパターンのデータを
追加する。この際には、「隠しパターン」の色を決定す
る必要があるが、埋め込む位置の背景の色に応じて決定
することができる。具体的には、第1実施形態において
説明した種々の方法により決定することができる。
【0118】次に、ステップS34において、解析した
印刷画像において、さらに埋め込みを続けるか否かを判
断する。さらに埋め込みを続ける場合には、ステップS
32に戻って処理を繰り返す。
【0119】解析した印刷画像に対してもはや埋め込み
を続けない場合には、ステップS35に進み、印刷画像
の次の部分に移るか否かを判断する。すなわち、印刷画
像の部分毎に解析を行う場合には、次の部分に移り、ス
テップS31に戻って処理を繰り返す。
【0120】図13は、印刷画像の一例を表す概念図で
ある。この具体例では、緑色の草原81の上に赤い屋根
82を有する山小屋が建ち、青い空83と白い雲84が
ある。
【0121】また、草原81の遠方には、種々の建物が
密集した街85が遠望される。
【0122】このような印刷画像を解析すると、草原8
1の部分においては緑色成分が高い比較的均一な分布が
得られる。また、屋根82の部分においては赤色が比較
的均一に分布している。また、空83の部分は青色が比
較的均一に分布し、雲84の部分は白色が比較的均一に
分布している。一方、街85は、種々の色が細かく密集
して不均一に分布している。
【0123】図13の例では、草原81や屋根82ある
いは空83、雲84などは比較的均一な色の分布を有す
る。従って、「隠しパターン」の読み取りが比較的容易
な領域である。一方、街85は、色の分布が不均一なた
め、「隠しパターン」は目立ちにくい領域であるといえ
る。
【0124】例えば、草原81の部分にはば(Y+C)
を用いて「隠しパターン」である「ABC」を埋め込む
ことができる。また、赤い屋根82の部分には、例えば
Mを用いて「ABC」を埋め込むことができる。また、
空83にはC、雲84にはYをそれぞれ用いて「AB
C」を埋め込むことができる。
【0125】一方、街85の部分には、その部分全体を
サンプリングし平均化した背景色に基づいて「隠しパタ
ーン」の色をひとつに定めても良く、または、街85の
色の分布に応じて、複数の色を切り替えつつ「ABC」
を埋め込むことができる。つまり、第3実施形態におい
て説明したように、「ABC」の部分毎に、その周囲の
背景色をサンプリングし、その背景色に応じた色を用い
ても良い。
【0126】以上具体例を参照しつつ本発明の実施の形
態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体
例に限定されるものではない。
【0127】例えば、前述した各具体例においては、
「隠しパターン」として、「ABC」などのパターンを
ドット状に追加して埋め込む「追加パターン」の例を挙
げた。しかし、本発明はこれには限定されない。「隠し
パターン」の他の例としては、印刷画像に対して、ドッ
トを追加するというよりは、印刷画像の一部を局所的に
変更する「変更パターン」を挙げることができる。すな
わち、原画像の一部の色相、彩度または明度を、その背
景の色に応じて「ずらす」ことにより、「変更パター
ン」を形成することができる。
【0128】このような「変更パターン」を構成する要
素のサイズは、画素単位でも良く、複数の画素からなる
領域としても良い。
【0129】図14は、「変更パターン」を構成する要
素を例示した概念図である。すなわち、同図の例では、
「変更パターン」の要素は、4画素×4画素の「パッ
チ」である。各パッチ51は、16個の画素52により
構成されている。このパッチ51は、同図に表したよう
に原画像を構成する画素の一部として組み込まれる。そ
して、このような「パッチ」を原画像の中に適宜配列す
ることにより、「変更パターン」を構成することができ
る。配列のパターンとしては、前述した具体例で示した
「ABC」のようなアルファベット状のパターンに限定
されず、その他、あらゆる文字、記号、図形が含まれ
る。例えば、図15に示した例においては、画像を複数
のタイル53に分割し、識別情報に対応する特定のパタ
ーンを表すようにパッチ51を各タイル53毎に埋め込
む。
【0130】そして、このような「変更パターン」にお
いても、印刷画像の背景色、すなわちパッチ51の部分
やその周囲の部分が本来有するべき色に応じてパッチ5
1の平均的な色が決定される。具体的には、前述した第
1乃至第4実施形態のいずれかに基づいてパッチ51の
平均的な色を決定することができる。例えば、背景色と
比較して色相または彩度が異なり、明度の変化は少ない
色を用いて各画素52を形成すれば、画質の劣化を防ぐ
ことができる。すなわち、埋め込まれたパッチ51は印
刷画像の渾然一体となり、肉眼で識別することは殆ど困
難となる。
【0131】また、パッチ51を複数の画素で構成する
場合には、その全ての画素が同一の色を有する必要はな
い。すなわち、パッチ全体の平均値が、印刷画像の背景
色に対して、所定の「ずれ」を示せば良い。従って、パ
ッチを構成する複数の画素が2種類以上の異なる色を有
する場合でも、パッチ全体の平均的な明度が背景色とほ
ぼ同一であり、色相または明度が異なるようにすれば画
質の劣化を抑えつつ隠しパターンを埋め込むことが可能
となる。
【0132】このように、パッチを構成する複数の画素
の色を適宜変えると、パッチ全体の色の平均値を精密に
調節することが可能となる。その結果として、パッチ全
体の平均的な明度を背景色と極めて近似させ、色相ある
いは彩度を所定量だけ「ずらす」ことが可能となる。従
って、画質の劣化をさらに効果的に抑えることが可能と
なる。
【0133】なお、このように巧妙に「変更パターン」
を埋め込んだ場合でも、印刷画像をパッチ単位以上の解
像度(例えば、360dpi)でスキャンし、続いて、ス
キャン結果である画像データに対して検索処理を行うこ
とにより、「隠しパターン」の読み取りを確実に行うこ
とができる。
【0134】以上簡単に説明したように、本発明におい
て用いることのできる「隠しパターン」としては、各具
体例に挙げた「追加パターン」の他に、「変更パター
ン」も適用可能である。
【0135】一方、前述した各具体例においては、隠し
パターン生成部8が、ドライバ6の内部に設けられてい
る場合を例示した。しかし、これ以外にも、例えば、隠
しパターン生成部8は、アプリケーションプログラム4
からGDIモジュール5までのいずれか、または、ドラ
イバからプリンタエンジンまでのいずれかに設けられて
いても良い。
【0136】また、前述した具体例においては、インク
ジェットプリンタを例示したが、本発明は、これ以外に
も例えば、レーザプリンタ、熱昇華型プリンタなど各種
のプリンタについても同様に実施して同様の効果を得る
ことができる。さらに、プリンタ専用機に限定されず、
複写機、ファクシミリ装置等の他の機能を備えた複合機
であっても良い。
【0137】その他、当業者であれば、本明細書に開示
した本発明の要旨の範囲内で種々の追加、変更等が可能
である。
【0138】
【発明の効果】本発明は、以上説明した形態で実施さ
れ、以下に説明する効果を奏する。
【0139】まず、本発明によれば、印刷画像背景色と
の関係で「隠しパターン」の色を決定し埋め込むことに
より、画質の劣化を極めて効果的に抑制することができ
る。
【0140】例えば、背景色Wと比較して「色相」が最
も近い色を「隠しパターン」の色として選択すれば、色
相のずれによる印刷画質の劣化を効果的に防止すること
ができる。
【0141】また、背景色Wと比較して「彩度」が最も
近い色を選択すれば、彩度のずれによる印刷画質の劣化
を効果的に防止することができる。
【0142】また、人間の目は、色の3要素のうちで
は、「色相」や「彩度」よりも「明度」に対してより敏
感であるため、「明度」を基準にして色を決定すれば、
「隠しパターン」は極めて目立ちにくくなる点で有利で
ある。さらに、この方法で印刷された印刷物は、スキャ
ナなどにより読み取って「色相」または「彩度」の分布
を調べることにより、印刷物に埋め込まれている「隠し
パターン」を極めて容易且つ正確に読み取ることができ
る点でも有利である。
【0143】さらに、色相、彩度及び明度のそれぞれに
所定の係数を乗じて背景色を求め、この背景色に対し
て、最も近い色を「隠しパターン」の色として選択すれ
ば、色相、彩度及び明度の3要素すべてを適宜重みづけ
て参酌することができ、印刷画質の劣化を防止しつつ、
読み取り易さも確保することが可能となる。
【0144】また、印刷画像を複数のサンプリング領域
に分けて「背景色」を解析し、それぞれの「背景色」に
応じた色を選択して「隠しパターン」を」埋め込めば、
印刷画像の色の分布に応じて「隠しパターン」の色を柔
軟に調節し、「隠しパターン」をさらに目立ちにくく
し、画質の劣化を抑制することができる。
【0145】以上詳述したように、本発明によれば、画
質の低下を抑えつつ偽造防止または著作権の保護のため
の識別情報を印刷物に埋め込むことができ産業上のメリ
ットは多大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る印刷システムの概略構成を例示す
るブロック図である。
【図2】インクジェットプリンタを用いた場合にドライ
バ6に設けられる印刷データ生成部7の構成を例示する
ブロック図である。
【図3】隠しパターン生成部8で行われる処理を概念的
に例示したフローチャートである。
【図4】ステップS11において行われる「分割領域の
決定」の一例を表した概念図である。
【図5】ステップS12の処理の内容をさらに詳細に表
したフローチャートである。
【図6】色相と彩度と明度とをそれぞれx軸、y軸、z
軸にとって色彩の3次元的な分布を表した概念図であ
る。
【図7】簡単のために色相軸(x軸)と明度軸(z軸)
のみを用いて2次元表示した概念図である。
【図8】第2実施形態におけるステップS12の詳細を
表すフローチャートである。
【図9】印刷画像の概念図である。
【図10】第3実施形態において隠しパターン生成部8
で行われる処理を表すフローチャートである。
【図11】印刷画像の一部を例示した概念図である。
【図12】第4実施形態において隠しパターン生成部8
で行われる処理を表すフローチャートである。
【図13】印刷画像の一例を表す概念図である。
【図14】「変更パターン」を構成する要素を例示した
概念図である。
【図15】画像を複数のタイル53に分割し、識別情報
に対応する特定のパターンを表すようにパッチ51を各
タイル53毎に埋め込む様子を表す概念図である。
【符号の説明】
1 ホストコンピュータ 2 プリンタ 3 オペレーティングシステム 4 アプリケーション・プログラム 5 GDI(Graphics Device Interface)モジュール 6 ドライバ(印刷情報生成装置) 7 印刷データ生成部 8 隠しパターン生成部 9 埋め込み判別部 10 インターフェイス部 11 インターフェイス部 12 解釈部 14 イメージ生成部 15 プリンタエンジン 16 パネル部 17 ステータス管理部 18 メモリ管理部 19 制御部 7A ラスタライザ 7B 色補正処理部 7C 色補正テーブル 7D ハーフトーン処理部 7E インターレース処理部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年5月19日(1999.5.1
9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図13】
【図12】
【図14】
【図15】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/36 B41J 29/00 Z 5B057 21/00 560 G03G 21/00 382 5C076 G06T 1/00 G06F 15/66 B 5C077 H04N 1/40 H04N 1/40 Z 5C079 1/60 D 1/46 1/46 Z Fターム(参考) 2C061 AQ05 AR01 CL10 HK11 HN15 2C087 AA15 AC07 BA03 BA07 BD07 BD31 DA13 2H027 DE07 EE08 EE10 FA28 FA37 FC02 FD01 FD03 FD06 FD08 FD10 ZA07 ZA08 2H030 AD07 AD11 AD16 2H034 FA01 5B057 AA11 BA24 BA28 CA01 CA08 CA12 CA16 CA19 CB01 CB08 CB12 CB16 CE08 CE17 CH11 DA01 DA08 DA16 DB02 DB06 DB09 DC25 5C076 AA14 AA36 5C077 LL14 MP08 PP21 PP23 PP28 PP31 PP33 PP35 PP38 PP61 PQ08 PQ20 PQ22 RR18 5C079 HA18 HB02 LA02 LA07 LA10 LA31 LB11 PA02

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カラー画像に関するデータを入力し複数色
    の色要素を用いて印刷可能とされたプリンタにカラー印
    刷データを出力する画像処理装置であって、 前記カラー印刷データに含まれる印刷画像の中に所定の
    識別情報を隠しパターンとして埋め込む隠しパターン生
    成手段を備え、 前記隠しパターン生成手段は、前記印刷画像の背景色に
    応じて前記隠しパターンの色を決定することを特徴とす
    る画像処理装置。
  2. 【請求項2】前記隠しパターン生成手段は、前記プリン
    タが用いる前記複数色の色要素のそれぞれ及び前記複数
    の色要素のうちの少なくとも2つ以上の色要素の組み合
    わせを色候補とし、前記隠しパターンの色を前記色候補
    のうちのいずれかに決定することを特徴とする請求項1
    記載の画像処理装置。
  3. 【請求項3】前記隠しパターン生成手段は、前記色候補
    のうちで、前記印刷画像の前記背景色に対して最も明度
    が近い色を前記隠しパターンの色として決定することを
    特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】前記隠しパターン生成手段は、前記印刷画
    像の背景色を、前記複数色の色要素のドット数に応じて
    決定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つ
    に記載の画像処理装置。
  5. 【請求項5】前記隠しパターン生成手段は、 前記印刷画像を複数の分割領域に分割する手段と、 前記複数の分割領域のうちの前記隠しパターンを埋め込
    むべき分割領域の背景色を決定する手段と、 前記決定された前記背景色に応じて前記隠しパターンの
    色を決定する手段と、 を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つ
    に記載の画像処理装置。
  6. 【請求項6】前記隠しパターン生成手段は、 前記印刷画像のうちの前記隠しパターンが埋め込まれる
    べき領域を複数のサンプリング領域に分割する手段と、 前記複数のサンプリング領域のそれぞれについて背景色
    を決定する手段と、 前記複数のサンプリング領域のそれぞれについて、前記
    決定された背景色に応じて対応する前記隠しパターンの
    色を決定する手段と、 を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つ
    に記載の画像処理装置。
  7. 【請求項7】前記隠しパターン生成装置は、 前記印刷画像の少なくとも一部における色の分布を解析
    する手段と、 前記解析された色の分布に基づいて前記隠しパターンを
    埋め込む領域を決定する手段と、 前記隠しパターンを埋め込む領域の背景色を決定する手
    段と、 前記決定された前記背景色に応じて前記隠しパターンの
    色を決定する手段と、 を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つ
    に記載の画像処理装置。
  8. 【請求項8】カラー画像に関するデータを入力し複数色
    の色要素を用いた印刷画像として出力する印刷システム
    であって、 前記印刷画像の中に所定の識別情報を隠しパターンとし
    て埋め込む隠しパターン生成手段を備え、 前記隠しパターン生成手段は、前記印刷画像の背景色に
    応じて前記隠しパターンの色を決定することを特徴とす
    る印刷システム。
  9. 【請求項9】カラー画像中に所定の識別情報を隠しパタ
    ーンとして埋め込む隠しパターン埋め込み方法であっ
    て、 前記カラー画像の背景色に応じて前記隠しパターンの色
    を決定することを特徴とする隠しパターン埋め込み方
    法。
  10. 【請求項10】カラー画像に関するデータを入力し複数
    色の色要素を用いて印刷可能とされたプリンタにカラー
    印刷データを出力するプログラムを記録した記録媒体で
    あって、 前記プログラムは、前記カラー印刷データに含まれる印
    刷画像の中に所定の識別情報を隠しパターンとして埋め
    込む隠しパターン生成ステップを備え、 前記隠しパターン生成ステップは、前記印刷画像の背景
    色に応じて前記隠しパターンの色を決定することを特徴
    とする記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008035448A (ja) * 2006-08-01 2008-02-14 Fuji Xerox Co Ltd 画像処理装置及び情報重畳方法
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