虚構推理 単語

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虚構推理とは、城平京による日本ミステリー小説シリーズ、およびそれを原作とする漫画テレビアニメである。

概要

幼い頃に神隠しに遭い、片眼・片脚と引き換えに“怪異”や”妖怪”たちの知恵をる神となった少女岩永琴子と幼い頃に“妖怪”である“件(くだん)”と“人魚”のを食べ「未来を掴む力」と「不死の身体」を手に入れた、人ならざる者の九郎。2人が自身の特殊な力を活用しながら、妖怪怪異の絡んだ事件に挑むミステリである。

ただしミステリといっても、名探偵である岩永琴子がするのは事件の真実の解明ではない。基本的に、起きた事件の相は「その場にいた(一般人には見えない)幽霊妖怪撃していた」という形であらかじめ明らかになっており、琴子と九郎がするのはそれらの情報に基づいた依頼人が納得する推理」を作ること。依頼人が納得するのであれば、その推理は真実でなくとも構わない――というのが本作のスタンス。《虚構推理》とタイトルに冠する所以である。

2011年より講談社から刊行されている。 また、2015年以降からは、講談社漫画雑誌少年マガジンR』漫画アプリマガジンポケット』(2020年2月号より『月刊少年マガジン』の3媒体)でのコミカライズブレインズ・ベース制作によるアニメ化などのメディアミックスが行われている。

シリーズ第1作は『虚構推理 鋼人七瀬』のタイトルで、2011年5月11日講談社ノベルスから刊行された。妖怪怪異の起こした事件を解決するために作中で展開される《虚構推理》の趣向はミステリ界でも注を集め、第12回本格ミステリ大賞を受賞した。[1]

第1作は2015年サブタイトルを外した『虚構推理』に改題し、講談社文庫文庫化。2019年には短編集『虚構推理短編集 岩永琴子の出現』が講談社タイガから刊行されるのに合わせて、1作講談社タイガから再刊された。同年には第2長編『虚構推理 スリーピング・マーダー』が講談社タイガから刊行。以後、講談社タイガにて長編と短編集が交互に刊行されており、2023年現在、長編3巻+短編集3巻。

2015年講談社が『少年マガジンR』を創刊するにあたり、同誌でコミカライズが掲載されることが発表され、連載開始。コミカライズは片瀬が担当しており、片瀬は本作で漫画家デビューを果たした。

2017年、『虚構推理 鋼人七瀬』のコミカライズ完結(単行本6巻まで)。しかしその後も「が続編小説を執筆し、それを片瀬がコミカライズする」という形で連載が続けられており、前述の通りが執筆した続編小説講談社タイガから書籍化されている。 なお、講談社ノベルス版『虚構推理 鋼人七瀬』では清原紘がカバーイラストを手掛けているが、講談社タイガから刊行された書籍では片瀬がイラストを担当している。

コミック9巻までで累計発行部数200万部を突破。2023年小説6巻の時点で500万部を突破している。

2019年1月14日テレビアニメ化決定の一報と共に、メインスタッフキービジュアル開された。
2020年1月から同年3月までテレビ朝日MBSBS日テレ他にて放送された。全12話。

2020年11月27日にはテレビアニメ第2期制作決定が発表され、2023年1月から放送された。全12話。

受賞歴

発表年 部門 結果
2012 第12回本格ミステリ大賞 小説部門 『虚構推理 鋼人七瀬』 受賞
本格ミステリ・ベスト10 2012年 4位
2016 第6回 NEXTブレイク漫画RANKING BEST50 漫画『虚構推理』 7位
2018 第42回講談社漫画 少年部門 ノミネート

ニコニコ静画

登場人物

岩永琴子 鬼頭明里
11歳の時に”怪異”と呼ばれる化け物たちに誘拐され片眼と片脚を失うのと引き換えに、
彼らの”知恵の神”となり、怪異たちから寄せられるトラブルを解決している。
病院で偶然出会った九郎に一ぼれをする。
九郎 宮野真守
岩永琴子の片想いの相手であり、同じ大学に通う大学院生
幼いころの奇怪な体験を経て特異体質となり”怪異”たちからは忌み嫌われ恐れている。

テレビアニメ

第1期が2021年1月から3月までテレビ朝日他にて放送された。
第2期は「虚構推理 Season2」のタイトル2022年10月より放送予定だったが、同年5月2日2023年1月に放送を延期することが発表され、同年3月までTOKYO MX他にて放送された。

第1期は原作長編1巻(コミックス6巻まで)の『鋼人七瀬』編に、導入編として原作短編集1巻『岩永琴子の出現』収録(コミックスでは7巻収録)の「ヌシの大蛇は聞いていた」を組み込んだ構成。

第2期は原作短編集2巻『岩永琴子の純』収録の「雪女ジレンマ」(コミックス12巻~13巻)、原作短編集1巻『出現』収録の「電撃ピノキオ、あるいは星に願いを」「うなぎ屋の幸運日」(それぞれコミックス8巻・7巻)、原作長編2巻『スリーピング・マーダー』編(コミックス10巻~11巻)を、原作から順序を入れ替えて構成されている。

スタッフ

原作 城平京
漫画 片瀬
監督 後藤
シリーズ構成 高木
キャラクターデザイン
総作画監督
本多孝敏 → 松本健太郎【第2期】
アニメーション制作 ブレインズ・ベース
制作 NAS

キャスト

放送局・配信サイト

第1期
放送情報
放送局 放送日 曜日 時間 備考
テレビ朝日 2020年1月11日 土曜 25時30分~
MBS 26時38分~
AT-X 2020年1月13日 月曜 23時30分~ リピート放送ありexit
BS日テレ 2020年1月14日 火曜 24時00分~
J:COMテレビ 2020年1月15日 水曜 23時30分~
配信情報第1話WEB先行上映会
配信サイト 配信日 曜日 時間 備考
dアニメストア 2020年1月4日 土曜 21時00分~23時00分 会員限定、先着500名exit
GYAO! 21時00分~21時59分
配信情報
配信サイト 配信日 曜日 時間 備考
dアニメストア 2020年1月11日 土曜 25時30分~
GYAO!
ビデオマーケット
ニコニコチャンネル 2020年1月14日 火曜 26時00分~ 第1話常設無料
最新話1週間無料配信
※その他配信サイト
AbemaTV 27時00分~
U-NEXT 2020年1月15日 水曜 12時00分~
アニメ放題
ビデオパス
J:COMオンデマンド
ニコニコ生放送 23時30分~ タイムシフトあり

※その他配信サイトdTVバンダイチャンネルHuluFODプレミアムあにてれAmazon Prime VideoTVerMBS動画イズム\Amazon Video

放送情報
放送局 放送日 曜日 時間 備考
テレビ朝日 2020年1月11日 土曜 25時30分~
MBS 26時38分~
AT-X 2020年1月13日 月曜 23時30分~ リピート放送ありexit
BS日テレ 2020年1月14日 火曜 24時00分~
J:COMテレビ 2020年1月15日 水曜 23時30分~

第2期

放送情報
放送局 放送日 曜日 時間 備考
TOKYO MX 2023年1月8日 日曜 25時05分~
BS日テレ 2023年1月9日 月曜 24時00分~
アニマックス 2023年1月14日 土曜 23時30分~
配信情報
配信サイト 配信日 曜日 時間 備考
dアニメストア 2023年1月8日 日曜 24時00分~ 地上波先行配信
DMM TV 2023年1月11日 水曜 24時00分~
dTV
アニメタイムズ
ニコニコチャンネル 2023年1月14日 土曜 12時00分~ 第1話常設無料
最新話1週間無料配信
その他配信サイトexit 以降順次配信
ニコニコ生放送 21時30分~ タイムシフトあり

各話リスト

話数 サブタイトル 配信日
(ニコニコ)
動画
(ニコニコ)
動画
(dアニメ)
第一話 一眼一足 2020
1/15
第二話 ヌシの大蛇は聞いていた 1/22
第三話 鋼人の噂 1/29
第四話 アイドルに死す 2/5
第五話 想像力の怪物 2/12
第六話 合理的な虚構 2/19
第七話 鋼人攻略戦準備 2/26
第八話 虚構を紡ぐ者 3/4
第九 鋼人七瀬攻略議会 3/11
第十話 虚構争奪 3/18
第十一話 最後の虚構 3/25
第十二話 秩序を守る者 4/1
Season2
十三 その神の名は 2023
1/14
第十四話 雪女ジレンマ 1/21
第十五話 雪女アリバイ 1/28
第十六話 雪女の純 2/4
第十七話 六花ふたたび 2/11
第十八話 電撃ピノキオ 2/18
第十九話 あるいは星に願いを 2/25
第二十話 そして支配者はいなくなった 3/4
第二十一話 もの言えぬ子ども 3/11
第二十二話 招かれざる判定役 3/18
第二十三 スリーピング・マーダ 3/25
第二十四話 うなぎ屋の幸運日 4/1

主題歌

オープニングテーマモノノケ・イン・ザ・フィクション
歌:カメレオン 作詞:チャム(.) 作曲編曲渡辺
エンディングテーマLAST DANCE
歌:宮野真守 作詞:由潮 作曲編曲Jin Nakamura
第2期オープニングテーマヨトギバナシ
歌:カノエラナ 作詞作曲カノエラナ 編曲エンドウ.
第2期エンディングテーマInvincible Love
歌:宮野真守 作詞Amon Hayashi 作曲$ÜN(SUN), Le`mon, NAOtheLAIZA 
編曲NAOtheLAIZA

関連動画

関連チャンネル

関連生放送

関連リンク

関連項目

脚注

  1. *本格ミステリ世界では、ざっくり言うと名探偵には全に客観的で正しい推理は不可能なのでは?」という問題(いわゆる「後期クイーン的問題」、名探偵の項も参照)があり、00年代後半あたりから「だったら名探偵の推理は真実でなくても、聞いている者を説得できればいいのでは?」という発想の作品(米澤穂信インシテミル』、円居挽丸太町ルヴォワール』など)が登場して評価を集めていた。『虚構推理 鋼人七瀬』もその流れの中に位置づけることができる。また、2010年代後半から今村昌弘屍人荘の殺人』に代表される「特殊設定ミステリ」と呼ばれる作品群がブームを巻き起こすと、同時期に刊行された綾辻行人Another』や米澤穂信折れた竜骨』と並ぶ特殊設定ミステリの代表作とも見なされるようになった。
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