- バグとは、英語で虫(bug)の意。転じて、コンピュータプログラムでの製作者が意図しない演算処理のことである。
- 機動戦士ガンダムF91にてクロスボーン・バンガード軍が使用した自律兵器。
- 月刊エースネクストに掲載されていた漫画。
- かいりきベアによるVOCALOIDオリジナル楽曲。
→動画記事
本稿では1と2について記述する。
1.コンピュータのバグ
バグは、コンピュータープログラム上の誤りである。バグにより、ソフトウェアやシステムが想定と異なる挙動や出力を起こす。
英語でのbug(小虫)に由来。20世紀中頃、真空管を使っていた原初のコンピュータ内に虫が侵入し、不正な処理が起きたためバグと付けられたのが由来といわれている(諸説あり)。
バグはプログラム上の誤りという意味だけではなく、ソフトウェアのおかしな挙動・変な現象のことをいうのに使われることがある。いくつかの標準規格では「ソフトウェアの誤り」に関連する用語を定義しているが、バグは俗っぽいためかそうした規格で直接定義されていないようだ。
バグがあるとソフトウェアが想定通りに動かないので、取り除きたくなるのが人情である。バグを見つけるためにソースコードレビューやソフトウェアテストが行われ、バグを特定し取り除くためにデバッグが行われる。
コンピュータゲームのバグ
特にテレビゲームでのバグを利用したプレイ方法をバグ技(英語でGlitch)と呼ぶ。バグを使用していると本来ありえないプレイが可能になることがある。
広義には裏技の一種であるが、狭義にはそれぞれの要素が本来の意図通りに動いた結果や、文字通りバグを意図的に発生させて何かする技を指す。
ネットゲーム上では、チート同様ゲームに対して明らかに意図しない挙動をさせるものである反面、チートと異なりゲーム中で可能な操作のみで実行が可能である。(ただし、バグを利用することが不正行為か否かなどは運営組織の一存による所が大きいので注意が必要)
そのため、ネットゲームなどにおいてはバグ技の使用については賛否両論であり、「個人で楽しむ分には良い」「バランスを崩す恐れがあるのでしてはいけない」などといった意見がある。
ニコニコでは他人に迷惑をかけない程度のゲームでバグ技を披露する動画がいろいろ公開されている。
また、TAS動画でもテクニックとして度々登場する。
2.ガンダムF91のバグ
『機動戦士ガンダムF91』に登場した自律型の無人兵器。
"ラフレシア・プロジェクト"の一環として製作された無差別殺戮兵器であり、人間の体温と呼気に含まれる二酸化炭素を検知して人間を攻撃するようプログラムされている。丸ノコや歯車を髣髴とさせる形状をしており、原理は不明だが宇宙空間・大気圏内の飛行が可能である。
直径3mほどの「親バグ」と、親バグに搭載される直径0.6mの「子バグ」の二種類がある。親バグはチェーンソーを装備しており車両やシェルター、モビルスーツなどの堅い目標を破壊し、子バグが親バグの空けた穴から侵入して、内蔵されたビーム兵器や自爆によって人間を殺害する(子バグにも刃は搭載されており、ある程度の破壊活動は可能である)。
作中ではクロスボーン・バンガードの戦艦ザムス・ガルに搭載され、分離させたザムス・ガル船首とコロニー外部の核融合発電所をドッキングさせて大電力を供給することで起動。性能テストとしてコロニー内部(フロンティア1)に大量のバグが送り込まれ虐殺の限りを尽くし、阻止しようとしたビルギットの駆るヘビーガンをも撃墜するが、最終的にはビギナ・ギナの廃棄MSを利用した攻撃でザムス・ガル船首を破壊されて活動を停止した。
劇中の虐殺が予定通り行われていればコロニー内部の300万人を2,3日で殺害し尽くすことが可能とされており、性能テストの結果が良好なら月や地球への投下も予定されており、この事を鉄仮面は「誰の良心も痛むことのない良い作戦」と評していた。
『F91』から丁度三十年後の物語である『機動戦士Vガンダム』の小説版の1巻では、ウッソ曰く「ビットやバグに似た物体」が登場し、ウッソ達が隠れていた民家を捜索していたが、関連性は不明。
ガンダムの宇宙世紀シリーズでは代々、コロニー落とし、毒ガスなどの形で不特定多数の一般人を無差別に殺害する粛清が描写され続けてきたが、『F91』のバグによる殺戮描写は、それまでの不特定多数を一瞬で消し炭にしてしまうようなものではなく、走行中のバスを丸ごと横一線したり、家の中にまで入り込んだ挙句隠れて怯える母親と子供をビームで焼き払うなど、惨殺と呼んでも差し支えないような登場により、「より生々しく分かり易い粛清」として視聴者に記憶されることとなる。その後も『Vガンダム』で同様にリモートな粛清の方法として「ギロチン」が登場するが、これもバグの演出の延長線上にあるものと言っていいだろう。
1991年当時はOVAシリーズやSDガンダムなどでガンダムがブランド化していた頃であり、有名な1stガンダムでのアムロ・レイの台詞「相手がザクなら人間じゃないんだ。僕にだって!」といったファンや視聴者の認識に警鐘を鳴らし戦争ドラマを描く、富野監督なりのアイデアだったのかもしれない。
富野監督作品ではないが『新機動戦記ガンダムW』にも、同様に「モビルドール」と呼ばれる無人モビルスーツが登場し、無人機に対する戦略的優位性と、倫理観の欠如に対する警鐘を描いている。
ゲームでは何故か同じプロジェクトで開発されたMAラフレシアに搭載されていることがある。
劇中では唯一撃墜されたMSパイロットがビルギットだったこともあり、ガンダムファンの中にはこの兵器について「ビルギットだけを殺す機械」とネタ混じりに呼ぶ者もいる。しかしこの呼び方はF91または本編を知らぬ者には語弊があり、記事中にもあるように、ビルギットだけでなく多くの人間を殺戮している。
関連動画
ゲーム関連
ガンダムF91関連
左:(9:01~)バグ登場シーン、右:(5:21~)ラフレシアからバグ射出シーン
関連項目
- グリッチ
- 裏技
- 改造
- カセット半挿し
- 仕様
- TAS / TAS用語一覧
- チートバグ動画 / チートバグ動画の一覧
- デバッグ / デバッグモード / デバッグルーム
- バグ技(この記事に転送されます)
- バグ死
- 没データ
- めり込み
- ヒテッマン
- 再現バグ
- 准が攻略できないのはバグ
- それバグです
- 精神力バグ(→ゆっくり市長)
- ニコニコ七不思議
- ランキングバグ騒動
- ばぐ
- VAG
- 機動戦士ガンダムF91
- 自律型致死兵器システム
個別のバグ技に関する記事
「バグったゲームプレイ集」「ヒテッマン」も参照。
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