反陽子 反陽子の概要

反陽子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/02 13:10 UTC 版)

反陽子は1955年セグレチェンバレンによってカリフォルニア大学バークレー校加速器ベバトロンを使った実験で最初に発見された。

性質

反陽子は、陽子と衝突すると対消滅を起こして数個のパイ中間子などになる。

反陽子の電子質量比は、1836.1526736 ± 0.0000023(相対標準不確かさ 1.2 × 10−9)である。陽子の電子質量比は、1836.15267245(75)[1]であり、陽子の電子質量比との有意の差は見いだされていない[2]

実験

反陽子は反物質であり、自然には地球上に存在しない。高エネルギーの宇宙線が飛び交う宇宙空間や、加速器を用いた実験施設等で生成される。

加速器で生成した反陽子を用いた実験には以下のものがある。

  • 陽子・反陽子衝突実験: テバトロン
  • 反水素生成実験:
  • 電子を反陽子で置き換えた原子の性質を調べる実験(例えば反陽子ヘリウム原子):

また、宇宙空間で生成された宇宙線反陽子の観測実験も行われている。

  • 低エネルギー宇宙線反陽子観測実験

脚注

  1. ^ Physical Measurement Laboratory. “Search Results” (英語). 2012年6月21日閲覧。
  2. ^ 早野龍五 (2011年7月28日). “反物質に新たな光を当てる”. プレスリリース. 東京大学大学院理学系研究科・理学部. 2012年6月21日閲覧。

関連項目





「反陽子」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「反陽子」の関連用語

反陽子のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



反陽子のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの反陽子 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS