病理解剖
【概要】 剖検とも略される。対語は生検。患者の死後に病理専門医により行なわれる解剖。医学生や歯学生が体の構造を学ぶため行なわれるのは系統解剖、事故や犯罪に関係して不審死を得るために行なわれるのは司法解剖と呼ばれている。
【詳しく】 病理解剖は患者の病気の性質と広がり、併発する疾患などを最終的に確定するために行なう。主に肉眼所見、顕微鏡所見を大切にするが、必要に応じてサンプルで生化学的、微生物学的な検査も行なうこともある。少なくとも死者にとって直接の利益はほとんどない。患者の死後、遺族が最も悲嘆にくれた時期に解剖の許可を得ることは、臨床医にとって辛い作業である。にもかかわらず解剖によって初めて明らかになる重要な病変が常にあり、反省材料になるとともに、今後の医療に役立てられる。
《参照》 生検
病理解剖
病理解剖
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/25 09:59 UTC 版)
詳細は「病理解剖」を参照 亡くなった患者を解剖し臓器を観察する。死亡時に施行される病理学的な検索のこと。剖検の1種。必要に応じて諸臓器から組織を採取し作製した標本を顕微鏡で観察する。病理解剖は、施行した治療の有効性の確認や、臨床経過中に生じた疑問の解明を目的に、遺族の同意のもとに行われる。解剖ゆえ、得られるのは形態的な情報のみであり、必ずしも病因が明らかになるわけではないが、生前には分からなかった情報(例えば潜在癌occult cancer = 生前には存在を認知されず、死後、解剖などにより明らかになった癌)が得られたり、臨床上の疑問点が解明されたりする場合も多い。
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