土星
美しい輪をもつ惑星
望遠鏡で見ると円盤のように見える土星は、太陽系の中では、木星の次に大きな惑星(わくせい)で、大小32個の衛星をもっています。赤道にそった直径は、地球の約9倍です。密度が小さく、重さは地球の95倍しかありません。水に浮くほど軽い天体です。木星よりも外側の軌道を、約10.5時間で自転しながら、29.5年の周期で公転しています。美しく見える土星の輪は氷のつぶでできていて、その幅は23万kmを超えます。輪の層は大きく7つに分かれていて、ところどころにすき間があります。
大気があり、木星とよく似たつくりの土星
土星のしま模様は、土星を囲む大気や雲によるものです。大気は水素、ヘリウム、水、メタン、アンモニアなどの気体や氷のつぶからできていると考えられています。大気の温度は低く、-170℃くらいです。土星の内部は、木星に似ています。主に水素、ヘリウムからできているようです。しかし、大気は木星ほど活発ではありません。その下には、凍った水素の層があり、中心には固体の核があると考えられています。
土星の輪は岩や氷のつぶでできている
望遠鏡で円盤のように見える土星の輪は、たくさんの細い輪が集まったものです。最初に発見したのは、ガリレオ・ガリレイです。正しい形が発見されたのは、1655年のこと、オランダの天文学者ホイヘンスによってでした。その輪は、岩石や氷のつぶの集まりです。つぶの大きさは、数ミリメートルから数メートル、表面は水やアンモニアの氷でおおわれているようです。昔はひとつの衛星だったものが、土星に近づきすぎて、こなごなになったものと考えられています。輪は、太陽をめぐる道すじをたどるごとにかたむきを変えて見えます。そして、30年でもとの形に戻ります。
確認されている土星の衛星は32個
1979年まで衛星は10個とされていましたが、1980年に輪が細くなったとき、地球から新しい衛星が見つかりました。2004年にも土星探査機カッシーニがミニ衛星を発見し、現在は32個の衛星が確認されています。「タイタン」は太陽系の中でも大気のあるめずらしい衛星です。月の1.5倍、水星よりも大きいのです。「エンセラダス」は氷でおおわれた明るい衛星です。多くのクレーターも見られます。「ディオネ」は直径1,100kmほどの大きさで、大きなクレーターがあります。そして「ミマス」は、直径400kmほどの衛星ですが、その直径の1/3もあるクレーターがあります。
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