クルマ好きなら毎日みてる webCG 新車情報・新型情報・カーグラフィック

2024年版 BMWの目的・条件別選び方とおすすめモデル|中古車購入指南

目的・条件別おすすめ 中古BMWの選び方 2024.01.01 失敗しない中古車選び 谷津 正行 “御三家”と呼ばれるドイツのプレミアムブランドのなかでも、車種を問わずスポーティーな走りを楽しめるブランドといえばBMW。いたるところに“走りに対するこだわり”が見受けられる同社の製品のなかから、理想の一台を探し出してみよう。
【webCG】クルマを高く手軽に売りたいですか? 車一括査定サービスのおすすめランキングを紹介!

上質でスポーティーな走りが身上のプレミアムブランド

BMWは、もともとは航空機用エンジンメーカーとして1916年に発足。その後は二輪車(モーターサイクル)も手がけるようになり、1932年から自社開発の四輪自動車の製造を開始。第2次世界大戦およびその敗戦を経て、二輪車と四輪車の製造を再開してからは、持ち前の技術力とスポーティーな志向が自動車愛好家の心をつかみ、現在では「上質なれどスポーティー」といったテイストの各モデルが世界中で販売されている。

そのプロダクトの特徴は、4ドアサルーンをラインナップの中心に据えつつ、どのモデルも「基本的にはスポーティーなテイストである」ということ。エンジンは気筒数や排気量、方式にかかわらず、どれもが「回して楽しいタイプ」であり、駆動方式も、ごく最近まではいわゆるFR方式(もしくはFRベースの4WD)にこだわっていた。

また前輪車軸を前端寄りとし、フロントに搭載されるエンジンをキャビン寄りに置き、そしてバッテリーを後方のトランクルームに配置するなどして、前後重量配分を極力50:50に近づけている点も、BMW各モデルの特徴といえる。

中古車流通台数の豊富さについては、メルセデス・ベンツと並んで輸入車ではトップクラス。1970年代のネオクラシック系モデルから最新世代の低走行物件までがバランスよく流通しているが、どちらかといえば「最新世代の超低走行物件」が、他の輸入車ブランド以上に見つけやすい傾向はある。また、トランスミッションは「ATのみ」となるケースがほとんどな輸入車にあって、BMWはMT車の種類や物件数もそれなりに多いブランドとなっている。

燃費性能は車種や世代によりけりだが、「駆けぬける歓び」を標榜(ひょうぼう)しているブランドだけあって、極端にエコ志向なエンジンを採用しているわけではない。その他の維持費に関しては、おおむね「一般的な輸入車ブランドと同程度」といったニュアンス。国産各社のモデルと比べれば、どうしても部品代は高めとなるが、決して「極端に高い」という価格水準ではない。

>詳細な条件で中古BMWを検索

条件で選ぶ 希望で選ぶ

とにかく安くBMWに乗りたい

新車で買うとなればさすがに高額であり、中古車であっても現行世代や1つ前ぐらいの世代は、それなりに値が張ることは間違いないBMW。しかし世代を2つほど落として探してみれば、国産車の中古車を買うのと大差ない予算感で入手することも十分可能だ。

3シリーズ(E90)
1シリーズ(E87)

これぞBMWというコンセプトを体感したい

何をもって「これぞBMW!」とするかは、細かく言いだせば諸説あるのだろうが、最大公約数的には「直列6気筒エンジン」「FRレイアウト」「前後重量配分50:50」という3つの条件を満たすモデルこそが、好事家も納得させる“これぞBMW”に当てはまるだろう。

435iクーペ/カブリオレ(F32)
M4クーペ(F82)

最新のBMWに乗りたい

「最新のポルシェは最良のポルシェ」という有名なフレーズがあるが、それが当てはまるのは何もポルシェだけではない。BMWにおいてもやはり最新世代の各種動的性能と先進安全装備は相当に魅力的。そしてそんな最新世代のBMWも、中古車市場で普通に見つけることができる。

3シリーズ セダン/ツーリング(G20/G21)
X2(F39)

往年の名車のなかから選びたい

昨今は世界的なネオクラシックブームだが、BMWに関してはそのブームが到来する以前から、いわゆる往年の名車が廃棄されることなく、一部の専門店で大切に販売されてきた。長い歴史を持つゆえにさまざまなモデルがあるBMWだが、流通量の観点から見て現実的なのはこの2車種か。

[debug]API response: {"status"=>404, "message"=>"NotFound 掲載終了"}

M635CSi/M6(E24)

ボディータイプで選ぶなら

コンパクト

大ぶりな高級乗用車中心のメーカーとして始まったメルセデス・ベンツとは違い、BMWは歴史的にも小ぶりな乗用車づくりを得意としてきた。とはいえ昨今はベーシックな「3シリーズ」もかなり大柄なサイズへと変貌しており、コンパクトな「1シリーズ」が注目を集めている。

1シリーズ(F40)
1シリーズ(F20)

セダン

「M4」などの派手な2ドアクーペが耳目を集めるBMWではあるが、その本流はあくまで4ドアセダンにあり、1960年代の“ノイエ・クラッセ”(BMW 1500)以降、常に魅力的で上質なセダンがラインナップの中心を占めてきた。さまざまな選択肢が考えられるが、価格と存在感とのバランスに優れるのは下記の2モデルだろうか。

5シリーズ(F10)
3シリーズ(F30)

ワゴン

BMWでは、ステーションワゴンは「ツーリング」という車名になっており、「3シリーズ」と「5シリーズ」に設定されている。当然ながらセダンやクーペと比べれば動的性能は若干落ちるが、それでも“駆けぬける歓び”は十分以上。それでいて実用的であるということから、依然として人気ジャンルのひとつとなっている。

3シリーズ ツーリング(F31)
5シリーズ ツーリング(F11)

SUV

今日の世界的なプレミアムSUVブームの発端となったのは、2000年に発売された初代「BMW X5」。SUVの歴史と概念を変えたこのモデル以降も、BMWはさまざまなタイプのSUVを断続的にリリースしており、それらは中古車マーケットにおいても高い人気を誇っている。

X3(F25)
X4(F26)

クーペ/コンバーチブル

「駆けぬける歓び(Freude am Fahren)」をブランドのテーマに掲げるBMWは、当然ながらクーペおよびコンバーチブルのラインナップも充実している。選択肢が豊富すぎて“おすすめ”を絞るのはやや困難だが、中古車としてのバランス(価格、流通量、コンディション、存在感等のバランス)から考えると、有力候補は以下の通り。

4シリーズ クーペ(F32)
Z4(E89)

その他

BMWは、一部のモデルに一般的な4ドアセダンではない4ドアクーペまたは5ドアハッチバックを用意している。それらには「グランクーペ」または「グランツーリスモ(GT)」という車名がついており、ありがちなセダンやクーペとはひと味違う存在感を求めるユーザーや、ハッチバックならではの実用性を求めるユーザーに愛好されている。

4シリーズ グランクーペ(F36)
3シリーズGT(F34)

BMW車種一覧<現行モデル>

現行世代のBMWは、FF化された「1シリーズ」からEVスーパーカーの「i8」まで、ざっくりと分けても全18種類のシリーズがあり、そのなかでも細分化が進んでいる。ここでは現行世代全シリーズの特徴と、それぞれのライバルになるだろう他ブランドの車種を紹介する。

1シリーズ(F40)

<1シリーズのライバル車種は……>
現行1シリーズのライバルとなるのは、2018年10月デビューの現行型「メルセデス・ベンツAクラス」。どちらも甲乙つけがたい出来だが、登場年次が新しい分だけ、1シリーズのほうが新鮮味を感じられるかもしれない。

2シリーズ(F22、F23、F44、F45、F46、F87)

<2シリーズのライバル車種は……>
さまざまなボディータイプが存在する2シリーズ。広い意味ではメルセデス・ベンツの「Aクラス」や「Bクラス」「CLA」シリーズ、アウディの「A1」「A3」などがライバルに挙げられそうだが、実質的には「ライバル不在」といえるのかも。

3シリーズ(G20、G21)

<3シリーズのライバル車種は……>
ライバルとなるのは“ドイツ御三家”の同セグメントにあたる「メルセデス・ベンツCクラス」と「アウディA4」。いずれも実力派ゆえ、単純な甲乙はつけがたい。

4シリーズ(F32、F33、F36、F82)

<4シリーズのライバルは……>
特にクーペのライバルは、まさに同車を仮想敵として開発された「レクサスRC」。好き好きの問題ではあるが、デザインの上質感においては4シリーズの勝利か。

5シリーズ(G30、G31、F90)

<5シリーズのライバルは……>
ライバルとなるのはドイツの同セグメントである「メルセデス・ベンツEクラス」と「アウディA6」。アウディA6は設計年次が新しい分、かなりの強敵といえる。

6シリーズ グランツーリスモ(G32)

<6シリーズ グランツーリスモのライバルは……>
全長5m強のハッチバッククーペという意味では、ライバルは「ポルシェ・パナメーラ」か? だが車格がいささか異なるため、実質的にはライバル不在の「オンリーワンな存在」といえる。

7シリーズ(G11、G12)

<7シリーズのライバルは……>
ライバルとなるのはズバリ「メルセデス・ベンツSクラス」。現行モデル同士で比べるなら「甲乙つけがたし!」だが、Sクラスは本国ですでに新型が正式発表されているのが気になるところ。

8シリーズ(G14、G15、G16、F91、F92、F93)

<8シリーズのライバルは……>
クーペのライバルは「アストンマーティンDB11」、あるいは「メルセデス・ベンツSクラス クーペ」か。4ドアのグランクーペならポルシェの「パナメーラ」あたりがライバルになるはず。

X1(F48)

<X1のライバルは……>
輸入車でライバルとなるのは「メルセデス・ベンツGLA」や「アウディQ3」などだが、「マツダCX-5」などの国産勢も競合となる。コストパフォーマンスでは国産勢が有利だが……?

X2(F39)

<X2のライバルは……>
こちらもライバルは「メルセデス・ベンツGLA」あたりとなるはずだが、価格面を見ると、サイズ的により大柄な「トヨタ・ハリアー」などもライバルといえる存在に。

[debug]API response: {"message"=>"Too Many Requests"}

<X3のライバルは……>
このセグメントはメルセデス・ベンツの「GLC」や、「ボルボXC60」「ポルシェ・マカン」、あるいは実力派の国産SUV各種など、多数の強豪がひしめいている超激戦区だ。

X4(G02、F98)

<X4のライバルは……>
「X4」と正面からぶつかることになるライバルが、同じ中型プレミアムSUVクーペである「メルセデス・ベンツGLCクーペ」。どちらもいいクルマだが、スタイリッシュさという点ではX4がやや有利か?

X5(G05、F95)

<X5のライバルは……>
直接のライバルとなるのは「メルセデス・ベンツGLE」。若干車格は上かもしれないが、「ポルシェ・カイエン」の存在も気になるところ。

X6(G06、F96)

<X6のライバルは……>
最大のライバルは、2020年6月に販売開始となった新型「メルセデス・ベンツGLEクーペ」。こちらも最新のテクノロジーとデザインを採用する、甲乙つけがたい強敵だ。

[debug]API response: {"message"=>"Too Many Requests"}

<X7のライバルは……>
同クラスといえる「メルセデス・ベンツGLS」や「アウディQ7」といったドイツ勢、あるいは「キャデラック・エスカレード」や「リンカーン・ナビゲーター」といったアメリカ勢が、このフラッグシップのライバルに相当する。

Z4(G29)

<Z4のライバルは……>
FRとミドシップでレイアウトは異なるのだが、新型「Z4」は、「ライバルは『ポルシェ・ボクスター』」といえるほどスポーティー。また姉妹車の現行型トヨタ・スープラも競合といえば競合。

i3(I01)

<i3のライバルは……>
直接のライバルとなるのは「日産リーフ」か。航続距離に関してはリーフが上回るが、デザイン性では「i3」に軍配が上がりそう。

i8(I12)

<i8のライバルは……>
類似車が見あたりにくい「i8」ではあるが、強いて挙げるなら、4ドアセダンのEVでありながら0-100km/h加速2.7秒というパフォーマンスを発揮する「テスラ・モデルS」か。

BMW車種一覧<先代モデル>

厳密に比べれば現行モデルのほうが性能は上だが、先進性の高いBMWは1世代前のモデルでも“型落ち感”が少なく、普通に使う分には十分というか、良質な個体なら十分以上に使えて、そして満足できる。FRの「1シリーズ」など、この時代までしか選べないクルマにも注目だ。

1シリーズ(F20)
3シリーズ(F30、F31、F34、F80)
5シリーズ(F10、F11、F07)
6シリーズ(F12、F13、F06)
7シリーズ(F01、F02、F04)
X1(E84)
X3(F25)
X4(F26)
X5(F15、F85)
X6(F16、F86)
Z4(E89)

エリア/地域別にBMWの中古車を探す

 

BMWの認定中古車で探す

認定中古車制度「BMW Premium Selection」と「BMW Approved Car」では、100項目に上るポイントを徹底的にチェック。購入者には、BMWの純正部品だけを使用した整備の後に引き渡される。BMW Premium Selectionでは2年間走行距離無制限保証が付き、「BMW Premium Selection延長保証」を契約すると最大2年間(合計4年間まで)、保証対象箇所に不具合が生じた場合の修理が無償となる。

 

 

(文=谷津正行、webCG)

谷津正行
幅広い輸入車およびプレミアムブランドの中古車事情に精通するモータージャーナリスト。輸入中古車メディアのデスクや、輸入車専門誌の編集長を経てフリーランスとして独立。幅広い自動車メディアにて執筆を行っている。