ソニーG、研究体制再編に手応え 革新テーマは本体で
ソニーグループ最高技術責任者(CTO)の北野宏明氏は2022年4月のCTO就任以降、研究開発テーマの再編に力を注いできた。出口が明確な研究テーマや人員は事業会社に移管し、基礎研究やパラダイムシフトにつながりそうな研究をソニーGで担う。AI(人工知能)中心に研究する企業の新設など、体制を柔軟に変えている。 存在意義の決定や組織再編に注力 ――ソニーGのCTOになってから2年半ほどがたちました。これ
ソニーG、研究開発もクリエーター重視 生成AIを安心に
ソニーグループは、コンテンツ制作者(クリエーター)向け技術の研究開発を強化する。生成AI(人工知能)についても、クリエーターが安心して使える技術の確立を目指す。同社執行役副社長最高技術責任者(CTO)の北野宏明氏は、クリエーターの表現手法を支援する技術の創出が狙いだと語る。 世界観の表現を支援 ――コンピューターグラフィックス(CG)やインタラクション分野の国際学会「SIGGRAPH(シーグ
コニカミノルタなど、AIで積雪量監視 業務負荷軽減
コニカミノルタは長野県と共同で、積雪状況を遠隔地から確認する「積雪モニタリングソリューション」のPoC(概念実証)を開始した。観測地点に設置したカメラの画像をAI(人工知能)で解析して雪量を推定する。これにより、観測者の負担軽減やリアルタイムの情報共有を可能にする。 除雪作業のため、長野県内に66カ所の雪量観測地点がある。そのうち半数以上となる44カ所では、外部委託先の担当者が目視で雪量を観測し
「中間基板不要の3Dチップ」「LLMを評価」 海外動向
「グローバルウオッチ」では海外企業の最新動向をダイジェスト形式でお届けします。 MITが3D多層チップ製造法、2D半導体のTMDCを積層・成長 米MIT(マサチューセッツ工科大学)は2024年12月18日、シリコン(Si)基板などの中間基板(インターポーザー)を使わずに3次元(3D)多層チップを製造する方法を開発したと発表した。p型とn型の半導体材料を交互に積層することで実現した。研究論文が英科学
ラピダス、2nm半導体で求められる成果 2025年展望
2025年は、半導体、AI(人工知能)、量子といった最新技術が複合的に絡み合いながら進化しそうだ。特に半導体は、Rapidus(ラピダス)の2nm半導体試作、台湾積体電路製造など大手ファウンドリー(受託製造)企業の2nm半導体量産、パワー半導体の再編など話題が尽きない。NIKKEI Tech Foresightの記者に中道理・日経エレクトロニクス編集長が加わり、座談会形式で2025年を占った。
【2月4日開催】GoogleやNVIDIAが覇権争い 量子コンピューター最新技術と勢力図
本格的な実用化はまだ先と考えられていた量子コンピューターが、ここにきて急速に進化しています。大手IT企業が量子コンピューティングのクラウドサービスを相次ぎ展開するなど、ビジネスの動きも活発です。製造業や物流といった分野で早くも応用に向けた成果が出てきました。 近年の量子コンピューターの進化に大きく寄与しているのは、エラー訂正技術の発展です。米IBMや米Google(グーグル)が完全な量子エラー訂
エラー訂正が進化、GQEにも注目 読まれた記事〜量子編
2024年に読まれた記事、量子編をお届けします。編集長とデスクが5本選びました。各社の成果発表が相次いだ量子エラー訂正に関する記事が目立ちます。2025年の注目テーマとして紹介した、生成AIで量子回路を生成する技術「GQE(生成量子固有値ソルバー)」の記事もよく読まれました。 量子コンピューター、新時代へ エラー訂正で越冬成功 米ハーバード大学を中心とする研究チームが、2023年末に量子コンピュ
早大、温熱感覚に関わる脳部位を発見 客観評価手法に
早稲田大学の研究チームは、人間の温熱感覚に関わる脳の部位と活動パターンを発見した。ウエアラブル型脳波計を使い、温・冷刺激それぞれに特徴的な活動パターンを観察した。個体間の感受性の違いによる健康被害を抑制するための客観的な評価方法の確立や制御技術の向上への活用が期待できる。 本研究では、脳波を用いた温熱感覚の解明、特に意識に上る熱さや冷たさに関わる脳活動の時空間パターンの解明を目指した。脳波計測に
AI制御で洗濯物畳むロボも 読まれた記事〜AI・ロボ編
2024年に読まれた記事、AI・ロボット編をお届けします。編集長とデスクが5本選びました。米Apple(アップル)のAIエージェント、米Tesla(テスラ)の人型ロボ、Preferred Networks(プリファードネットワークス、PFN)の材料探索AIなど、幅広い話題が注目されました。AI制御ロボットの進化も加速しています。 Apple、生成AIでUI革新 30年以上前の夢物語が現実に アッ
NTT、陸上で光伝送容量50倍 IOWNにらみ実証
NTTは風雨などの外的要因に影響を受ける陸上の環境で、12コアのマルチコア光ファイバーケーブルを使って最大455テラビット/秒(Tbps)で安定して信号を伝送する実証に成功した。伝送距離が53.5kmの実験では最大455Tbps、1017kmの実験では同389Tbpsの伝送容量を達成した。1017kmは東名阪区間をカバーできる距離である。 2024年12月9日に発表した。455Tbpsは現行の陸