WO2021261130A1

WO2021261130A1 - 化粧用コンパクト

Info

Publication number: WO2021261130A1
Application number: PCT/JP2021/019166
Authority: WO
Inventors: 嗣徳星加; 興司中村
Original assignee: 株式会社タイキ
Priority date: 2020-06-26
Filing date: 2021-05-20
Publication date: 2021-12-30
Also published as: JPWO2021261130A1

Abstract

棒状化粧料塗布具が取り出しやすい化粧用コンパクトを提供することを課題とする。　解決手段として、化粧料を保持する保持部を備える本体と、前記本体に接続され、前記保持部を開閉する蓋体と、棒状化粧料塗布具を収納する凹部が形成され、前記本体、前記蓋体のいずれか、または両方に出し入れ可能に収容される引出部と、を有し、前記引出部が、基体部と、前記基体部に対して屈曲可能に接続された先端部とを備える化粧用コンパクトを提供する。

Description

化粧用コンパクト

　本発明は、アイシャドウ、アイブロウ等の化粧料を収容する化粧用コンパクトに関する。

　アイシャドウ、アイブロウ等の化粧料を収容する化粧用コンパクトとして、蓋体を開いた内部に凹部を備え、この凹部に棒状化粧料塗布具を収納することにより、棒状化粧用塗布具を一体で持ち運び可能なものが知られている。
　化粧用コンパクトは、持ち運ぶ際に嵩張らないように小型であることが求められるが、化粧料を保持するスペースを優先するため、棒状化粧料塗布具を納める凹部は狭く、棒状化粧料塗布具を取り出しにくいという問題がある。また、収納されている棒状化粧料塗布具は短く、使い勝手が悪い。さらに、蓋体を開かないと棒状化粧料塗布具が取り出せないため、気軽に化粧ができないという問題がある。
　化粧料塗布具を取り出しやすい化粧用コンパクトとして、例えば、特許文献１には、蓋体を開けると同時に、化粧ブラシを収容する凹所の底面を持ち上げるコンパクト容器が、特許文献２には、前方中央に切欠き部を備え、この切欠き部に化粧料塗布具の中央部が嵌合するコンパクトケースが、提案されている。

実開昭５８－８４００８号公報特開２００５－１６０６３３号公報

　本発明は、棒状化粧料塗布具が取り出しやすい化粧用コンパクトを提供することを課題とする。

　本発明の課題を解決するための手段は、以下のとおりである。
１．化粧料を保持する保持部を備える本体と、
　前記本体に接続され、前記保持部を開閉する蓋体と、
　棒状化粧料塗布具を収納する凹部が形成され、前記本体、前記蓋体のいずれか、または両方に出し入れ可能に収容される引出部と、を有し、
　前記引出部が、基体部と、前記基体部に対して屈曲可能に接続された先端部とを備えることを特徴とする化粧用コンパクト。
２．前記凹部が、前記基体部と前記先端部の両方に亘って形成されていることを特徴とする１．に記載の化粧用コンパクト。
３．前記基体部と前記先端部の一方が長円突起、他方が長孔部と回転部とからなる孔部を有し、
　前記長円突起を前記孔部に嵌め込むことにより、前記先端部が前記基体部に接続されることを特徴とする１．または２．に記載の化粧用コンパクト。
４．化粧料を保持する保持部を備える本体と、
　前記本体に接続され、前記保持部を開閉する蓋体と、
　棒状化粧料塗布具を収納する凹部が形成され、前記本体、前記蓋体のいずれか、または両方に対して出し入れ可能に収容される引出部と、を有し、
　前記引出部が、先端側に低壁部を備える側壁を有することを特徴とする化粧用コンパクト。

　本発明の化粧用コンパクトは、蓋体を開けた状態はもちろん、閉じた状態でも引出部を引き出して、棒状化粧料塗布具を取り出すことができる。引出部が、基体部と、この基体部に対して屈曲可能に接続された先端部とを備える本発明の化粧用コンパクトは、先端部を屈曲させることで棒状化粧料塗布具の一端が露出し、棒状化粧料塗布具の露出した一端を上方から摘んで取り出しやすい。引出部の側壁が、先端側に低壁部を備える本発明の化粧用コンパクトは、棒状化粧料塗布具の側面を摘んで取り出しやすい。そのため、本発明の化粧用コンパクトは、外出先等で化粧を気軽に手早く行うことができる。

　本発明の化粧用コンパクトは、蓋体を開いた内側に棒状化粧料塗布具が収容されていないため、内面のほぼ全面に化粧料を設けることができ、小型でありながらも多色、多量の化粧料を保持することができる。
　本発明の化粧用コンパクトは、化粧用コンパクトの奥行きとほぼ同じ長さの棒状化粧料塗布具を収納することができるため、長くて持ちやすい棒状化粧料塗布具を収容することができる。
　本発明の化粧用コンパクトは、引出部を本体から取り外して洗うことができるため、衛生的である。また、化粧料、棒状化粧料塗布具を新たなものに交換した場合、引出部を洗浄することにより、これまでに使用していた化粧料による汚染を防止することができる。

第一実施態様である化粧用コンパクトの分解図。第一実施態様である化粧用コンパクトの分解図。第一実施態様である化粧用コンパクトの蓋体を閉じた状態を示す図。第一実施態様である化粧用コンパクトの蓋体を開けた状態を示す図。第一実施態様である化粧用コンパクトの本体と蓋体を示す図。第一実施態様である化粧用コンパクトの引出部の分解図。第一実施態様である化粧用コンパクトの操作を示す図。第一実施態様である化粧用コンパクトの操作を示す図。第一実施態様である化粧用コンパクトの操作を示す図。第一実施態様である化粧用コンパクトで蓋体を開けて棒状化粧料塗布具を取り出す状態を示す図。第一実施態様である化粧用コンパクトで蓋体を閉じて棒状化粧料塗布具を取り出す状態を示す図。第二実施態様である化粧用コンパクトの分解図。第二実施態様である化粧用コンパクトの蓋体を閉じた状態を示す図。第二実施態様である化粧用コンパクトの蓋体を開けた状態を示す図。第二実施態様である化粧用コンパクトの引出部の分解図。第二実施態様である化粧用コンパクトの操作を示す図。第二実施態様である化粧用コンパクトの操作を示す図。第二実施態様である化粧用コンパクトの操作を示す図。第二実施態様である化粧用コンパクトで蓋体を開けて棒状化粧料塗布具を取り出す状態を示す図。第三実施態様である化粧用コンパクトの分解図。第三実施態様である化粧用コンパクトの引出部を示す図。第三実施態様である化粧用コンパクトで蓋体を開けて棒状化粧料塗布具を取り出す状態を示す図。

１　　　　第一実施態様である化粧用コンパクト
１１　　　本体
１１１　　保持部
１１２　　仕切板
１１３　　収容部
１１４　　凹条
１２　　　蓋体
１２１　　回動部
１２２　　被覆部
１３　　　引出部
１３１　　凹部
１３２　　凸条
１４　　　基体部
１４１　　長円突起
１５　　　先端部
１５１　　孔部
１５２　　長孔部
１５３　　回転部
１６　　　枠体
１７　　　化粧料パレット
２　　　　第二実施態様である化粧用コンパクト
２１　　　本体
２１１　　保持部
２２　　　蓋体
２２１　　収容部
２２２　　スリット
２３　　　引出部
２３１　　凹部
２４　　　基体部
２４１　　孔部
２４２　　長孔部
２４３　　回転部
２５　　　先端部
２５１　　長円突起
３　　　　第三実施態様である化粧用コンパクト
３１　　　本体
３２　　　蓋体
３３　　　引出部
３３１　　凹部
３３２　　仕切壁
３３３　　側壁
３３４　　低壁部
３６　　　枠体
３７　　　化粧料パレット
４　　　　棒状化粧料塗布具

　本発明の化粧用コンパクトは、化粧料を保持する保持部を備える本体と、この本体に接続されて保持部を開閉する蓋体と、棒状化粧料塗布具を収納する凹部が形成されており、本体、蓋体のいずれか、または両方に出し入れ可能に収容される引出部と、を有する。
　本発明の化粧用コンパクトが保持する化粧料は、棒状化粧料塗布具を用いて塗布する化粧料であれば特に限定されず、例えば、アイシャドウ、アイブロウ、チーク、コンシーラー、ファンデーション、練り香水、口紅等が挙げられる。

　以下、本発明の化粧用コンパクトを、その実施態様に沿って説明する。なお、本明細書において、引出部の引き出し方向を先端側、収容方向を奥側とする。
　本発明の化粧用コンパクトは、下記に記載された実施態様に限定されることなく、本発明の範囲内において、かつ本発明の技術的思想に基づいて、各開示要素（請求の範囲、明細書及び図面に記載の要素を含む）に対し種々の変形、変更及び改良を含むことができる。また、本発明の請求の範囲の範囲内において、各開示要素の多様な組み合わせ・置換ないし選択が可能である。

第一実施態様
　本発明の第一実施態様である化粧用コンパクト１を、図１～１１を用いて説明する。
　第一実施態様である化粧用コンパクト１は、蓋体１２を閉じた状態で直方体形状である。第一実施態様である化粧用コンパクト１は、服やかばんのポケットに容易に収容でき、女性が片手で取り扱いやすいように、蓋体１２を閉じた状態で、奥行き６ｃｍ以上１０ｃｍ以下、幅１ｃｍ以上４ｃｍ以下、高さ１ｃｍ以上３ｃｍ以下であることが好ましく、奥行き７ｃｍ以上９ｃｍ以下、幅１．５ｃｍ以上３．５ｃｍ以下、高さ１ｃｍ以上２．５ｃｍ以下であることがより好ましい。

　第一実施態様である化粧用コンパクト１は、化粧料を保持する保持部１１１を備える本体１１と、本体１１に接続され、保持部１１１を開閉する蓋体１２と、棒状化粧料塗布具４を収容する凹部１３１が形成され、本体１１に出し入れ可能に収容される引出部１３とを有する（図１～６）。

・本体
　本体１１は、仕切板１１２により上下に分割されており、上方が化粧料を保持する保持部１１１であり、下方が引出部１３を収容する収容部１１３である（図５）。
　第一実施態様である化粧用コンパクト１において、化粧料は、化粧料パレット１７をセットした枠体１６を仕切板１１２に固定することにより、保持部１１１に保持される。なお、本発明の化粧用コンパクトにおいて、化粧料を保持部に保持する方法は特に限定されず、例えば、化粧料パレットをそのまま、または枠体にセットした状態で両面テープにより仕切板に貼り付ける方法、枠体を用いずに化粧料パレットをそのまま保持部に嵌め込む方法等を用いることができる。また、化粧料パレットの数や大きさも限定されない。
　収容部１１３は、下面と奥面と先端面とが開放されている。収容部１１３は、側壁内面の上面に沿って凹条１１４が形成されており、凹条１１４の下面には小凹部が形成されている。

・蓋体
　蓋体１２は、本体１１の奥側で本体に対して回転可能に接続された回動部１２１と、回動部１２１から延びる被覆部１２２とを備える（図５）。被覆部１２２と枠体１６とには、互いに嵌合する凹凸が設けられており、これらを解除、嵌合することにより、保持部１１１を開閉することができる。蓋体１２は、その回転中心の高さ位置が、本体１１の高さ方向中央に合わせられており、約１８０度回転可能である。蓋体１２は、その内面、外面のいずれか、または両方を、鏡面とすることができる。蓋体１２の外面が鏡面であると、蓋体１２を閉じたまま、化粧をすることが容易である。また、蓋体１２の両面が鏡面である場合は、一方の鏡面は拡大鏡または縮小鏡とすることが好ましい。

・引出部
　引出部１３は、基体部１４と、基体部１４に対して屈曲可能に接続された先端部１５とを備える（図６）。引出部１３（基体部１４と先端部１５）は、側壁外面の上面に沿って凸条１３２が形成されている。引出部１３は、凸条１３２が凹条１１４にスライド可能に支持されることにより、収容部１１３に出し入れ可能に収容される。凸条１３２の下面には、小凸部が形成されており、この小凸部と凹条１１４に形成された小凹部とが干渉することにより、引出部１３は、収容部１１３に固定されるとともに、抜け落ちが防止される。

　基体部１４は、その奥側に、収容部１１３の奥面に突出する突起１４３を備えている。蓋体１２を大きく開くと、蓋体１２の回動部１２１が突起１４３と干渉して、引出部１３が収容部１１３から押し出される。基体部１４は、その下面を親指等で抑えてスライドさせることにより引出部１３の出し入れ操作が可能であるため、操作しやすいように、下面に凹凸を設ける、下面を粗面化する、下面の少なくとも一部を摩擦係数の大きな素材で形成する等を行うことが好ましい。
　基体部１４は、側壁が先端部側に向けて底面より突出するように設けられており、この突出した部分の内面側に、出し入れ方向に延びる長円突起１４１が形成されている。
　先端部１５は、側壁から連続して側壁の内側に延びる腕部を備え、この腕部に長孔部１５２と回転部１５３とからなる略「Ｐ字」状の孔部１５１が形成されている。長孔部１５２は出し入れ方向に伸び、回転部１５３は孔部１５１の基体部１４側に形成されている。
　基体部１４の長円突起１４１を先端部１５の孔部１５１に嵌め込むことにより、基体部１４に先端部１５が接続される。

　引出部１３は、基体部１４と先端部１５の両方に亘って、棒状化粧料塗布具４を収容する凹部１３１が形成されており、基体部１４のみが仕切壁１４２を備える。仕切壁１４２により、２本の棒状化粧料塗布具を互いに接触することなく収容することができるため、棒状化粧料塗布具の汚れを防止することができる。
　化粧用コンパクト１は、引出部１３の奥行きが化粧用コンパクト１の奥行きとほぼ等しいため、化粧用コンパクト１の奥行きよりやや短い奥行きの凹部１３１を設けることができる。そして、凹部１３１の奥行きが長いと、長くて持ちやすい棒状化粧料塗布具４を収納することができる。凹部１３１の奥行きは、化粧用コンパクト１の奥行きの７０％以上であることが好ましく、８０％以上であることがより好ましく、８５％以上であることがさらに好ましい。

・第一実施態様である化粧用コンパクトの操作
　化粧用コンパクト１の操作を、図７～９を用いて説明する。図７～９において、（Ｂ）は（Ａ）のＡ－Ａ断面図である。
　蓋体１２を大きく開くと、蓋体１２の回動部１２１が基体部１４の突起１４３と干渉し、引出部１３が収容部１１３から押し出される。
　さらに、引出部１３を引き出し方向へ動かしても、長円突起１４１が長孔部１５２内に位置した状態では、基体部１４に対して先端部１５は屈曲することができない（図７）。
　先端部１５を基体部１４から離れるようにスライドさせると、長円突起１４１が回転部１５３内に移動する（図８）。そして、長円突起１４１が回転部１５３内に位置すると、基体部１４に対して先端部１５が屈曲することができる（図９）。

　先端部１５を下方に屈曲すると、凹部１３１に収納された棒状化粧料塗布具４の端部が露出する（図１０）。そして、使用者は、棒状化粧料塗布具４の露出した端部を上方から摘んで容易に取り出すことができる。また、先端部１５が下方に屈曲した状態で、化粧用コンパクト１を傾け、棒状化粧料塗布具４を滑り落とすことにより、棒状化粧料塗布具４を取り出すことも容易である。
　なお、化粧用コンパクト１は、蓋体１２を閉じたまま、引出部１３を収容部１１３から引き出し、先端部１５を屈曲させて、棒状化粧料塗布具４を取り出すこともできる（図１１）。
　引出部１３を収容する場合は、基体部１４に先端部１５を寄せて、長円突起１４１を長孔部１５３内に位置させた状態で、引出部１３を収容方向に押し込めばよい。

・第二実施態様
　本発明の第二実施態様である化粧用コンパクト２を、図１２～１９を用いて説明する。
　第二実施態様である化粧用コンパクト２は、蓋体２２を閉じた状態で略円柱形状である。第二実施態様である化粧用コンパクト２は、服やかばんのポケットに容易に収容でき、女性が片手で取り扱いやすいように、蓋体２２を閉じた状態で、長さ５ｃｍ以上８ｃｍ以下、直径１ｃｍ以上４ｃｍ以下であることが好ましく、長さ６ｃｍ以上７ｃｍ以下、直径２ｃｍ以上３ｃｍ以下であることがより好ましい。
　第二実施態様である化粧用コンパクト２は、化粧料を保持する保持部２１１を備える本体２１と、本体２１に接続され、保持部２２１を開閉する蓋体２２と、棒状化粧料塗布具４を収容する凹部２３１が形成され、蓋体２２に出し入れ可能に収容される引出部２３を備える（図１２～１５）。

・本体
　本体２１は、半円柱状であり、化粧料を保持する保持部２１１を備える。保持部２１１には、４個の化粧料パレット２７が嵌合されている。本体２１は、各化粧料パレットの底面位置に対応した４個の開口が形成されており、この開口から化粧料パレット２７の底面を押すことで、化粧料パレット２７を保持部２１１から取り外して交換することができる。この開口は、本体２１の外面を覆うカバー（図示せず）により、通常時は隠されている。

・蓋体
　蓋体２２は、本体２１に対して回転可能に接続されており、引出部２３を収容する収容部２２１を備える。蓋体２２の内面には、鏡面（図示せず）が設けられており、この鏡面の裏にはその両端近傍に狭幅部を備えるスリット２２２が形成されている。
　本体２１と蓋体２２とは、互いに嵌合可能な凹凸を備え、これらを解除、嵌合することにより、保持部２１１を開閉することができる。蓋体２２は、その回転中心の高さ位置が、本体２１の高さ方向中央位置に合わせられており、約１８０度回転可能である。

・引出部
　引出部２３は、基体部２４と、基体部２４に対して屈曲可能に接続された先端部２５とを備える（図１５）。
　引出部２３（基体部２４）は、その奥壁の上面に突起が形成されている。この突起とスリット２２２の奥側の狭幅部とが干渉することにより、引出部２３（基体部２４と先端部２５）は、収容部２２１に固定される。また、この突起とスリット２２２の先端側の狭幅部とが干渉することにより、引出部２３（基体部２４と先端部２５）の抜け落ちが防止される。

　基体部２４の先端部側の側面には、長孔部２４２と回転部２４３とからなる略「Ｐ字」状の孔部２４１が形成されている。長孔部２４２は出し入れ方向に伸び、回転部２４３は孔部２４１の先端部２５側に形成されている。
　先端部２５は、側壁から連続して側壁の内側に延びる腕部を備え、この腕部の外面側に、出し入れ方向に延びる長円突起２５１が形成されている。
　基体部２４の孔部２４１に先端部２５の長円突起２５１を嵌め込むことにより、基体部２４に先端部２５が接続される。また、長孔部２４２と長円突起２５１とには、互いに嵌合する小凸部と小凹部が形成されており、これらが嵌合することにより、基体部２４に先端部２５が固定される。

　引出部２３は、基体部２４と先端部２５の両方に亘って、棒状化粧料塗布具４を収容する凹部２３１が形成されている。基体部２４と先端部２５は、その当接面近傍で低くなっている仕切壁２４４、２４５を備える。化粧用コンパクト２は、仕切壁２４４、２４５により、２本の棒状化粧料塗布具を互いに接触することなく収容することができるため、棒状化粧料塗布具の汚れを防止することができる。
　化粧用コンパクト２は、引出部２３の奥行きが化粧用コンパクト２の奥行きとほぼ等しいため、化粧用コンパクト２の奥行きよりやや短い奥行きの凹部２３１を設けることができる。そして、凹部２３１の奥行きが長いと、長くて持ちやすい棒状化粧料塗布具４を収納することができる。凹部２３１の奥行きは、化粧用コンパクト２の奥行きの７０％以上であることが好ましく、８０％以上であることがより好ましく、８５％以上であることがさらに好ましい。

・第二実施態様である化粧用コンパクトの操作
　化粧用コンパクト２の操作を、図１６～１８を用いて説明する。図１６～１８において、（Ａ）は斜視図、（Ｂ）は側面図である。
　第二実施態様である化粧用コンパクト２は、第一実施態様である化粧用コンパクト１と同様に、長孔部２４２内に長円突起２５１が位置した状態では、基体部２４に対して先端部２５は屈曲することができない（図１６）。
　第二実施態様である化粧用コンパクト２は、基体部２４と先端部２５との固定が、蓋部２２（収容部２２１）と引出部２３との固定より弱くなるように設計されており、先端部２５の先端面を摘んで引っ張ると、まず、基体部２４から先端部２５が離れ、回転部２４３内に長円突起２５１が移動する（図１７）。さらに先端面を引っ張ると、蓋体２２（収容部２２１）から引出部２３（基体部２４と先端部２５）が引き出される。
　引出部２３（基体部２４と先端部２５）は、回転部２４３内に長円突起２５１が位置した状態で蓋体２２（収容部２２１）から引き出されるため、基体部２４に対して先端部２５が屈曲することができる。さらに、基体部２４の底面と、先端部２５の腕部には、先端部２５が屈曲した際に接触する箇所に切欠部が形成されている。この切欠部により、先端部２５は、切欠部を備えない場合と比較して、より大きな角度で基体部２４に対して屈曲することができる（図１８）。

　先端部２５が下方に大きく屈曲することにより、棒状化粧料塗布具４の端部が露出する。そして、使用者は、棒状化粧料塗布具４の露出した端部を上方から摘んで容易に取り出すことができる。さらに、基体部２４と先端部２５とは、その当接面近傍で仕切壁２４４、２５４の高さが低くなっている。使用者は、仕切壁２４４、２５４に指が引っかかりにくいため、棒状化粧料塗布具４を上方から把持して容易に取り出すことができる（図１９）。
　なお、化粧用コンパクト２は、蓋体２２を閉じたまま、引出部２３を収容部２２１から引き出し、先端部２５を屈曲させて、棒状化粧料塗布具４を取り出すこともできる。
　引出部２３を収容する場合は、基体部２４に先端部２５を寄せて、長孔部２４２内に長円突起２５１を位置させた状態で、引出部２３を収容方向へ押し込めばよい。

第三実施態様
　本発明の第三実施態様である化粧用コンパクト３を、図２０～２２を用いて説明する。
　第三実施態様である化粧用コンパクト３は、化粧料を保持する保持部を備える本体３１と、本体３１に接続され、保持部を開閉する蓋体３２と、棒状化粧料塗布具４を収容する凹部３３１が形成され、本体３１に出し入れ可能に収容される引出部３３とを有する（図２０）。
　第三実施態様である化粧用コンパクト３は、引出部３３以外は第一実施態様である化粧用コンパクト１と同一であり、化粧料パレット３７をセットした枠体３６は、本体３１の仕切板に固定される。

　以下、引出部３３について説明する。
・引出部
　引出部３３は、一体に成形されている（図２１）。引出部３３は、第一実施態様である化粧用コンパクト１と同様に、側壁３３３の外面に、その上面に沿って凸条が形成されている。引出部３３は、この凸条が収容部の凹条にスライド可能に支持されることにより、本体３１の収容部にスライド可能に収容される。
　引出部３３は、棒状化粧料塗布具４を収容する凹部３３１が形成されている。引出部３３は、その側壁３３３の先端側に低壁部３３４を備えるとともに、奥面から先端側に向けて途中まで延びる仕切壁３３２が形成されている。仕切壁３３２は、先端側で奥側よりも低くなっていればよく、先端側に奥側よりも低い仕切壁が形成されていてもよい。仕切壁３３２により、２本の棒状化粧料塗布具を互いに接触することなく収容することができるため、棒状化粧料塗布具の汚れを防止することができる。

　化粧用コンパクト３は、側壁３３３の先端側に低壁部３３４が形成されており、使用者は、側壁３３３に指が引っかかることなく、収納された棒状化粧料塗布具４の側面を摘んで容易に取り出すことができる（図２２）。さらに、化粧用コンパクト３は、先端側に仕切壁３３２が形成されていない。使用者は、仕切壁３３２に指が引っかからないため、収納された棒状化粧料塗布具４の側面を摘みやすい。

Claims

　化粧料を保持する保持部を備える本体と、
　前記本体に接続され、前記保持部を開閉する蓋体と、
　棒状化粧料塗布具を収納する凹部が形成され、前記本体、前記蓋体のいずれか、または両方に出し入れ可能に収容される引出部と、を有し、
　前記引出部が、基体部と、前記基体部に対して屈曲可能に接続された先端部とを備えることを特徴とする化粧用コンパクト。
　前記凹部が、前記基体部と前記先端部の両方に亘って形成されていることを特徴とする請求項１に記載の化粧用コンパクト。
　前記基体部と前記先端部の一方が長円突起、他方が長孔部と回転部とからなる孔部を有し、
　前記長円突起を前記孔部に嵌め込むことにより、前記先端部が前記基体部に接続されることを特徴とする請求項１または２に記載の化粧用コンパクト。
　化粧料を保持する保持部を備える本体と、
　前記本体に接続され、前記保持部を開閉する蓋体と、
　棒状化粧料塗布具を収納する凹部が形成され、前記本体、前記蓋体のいずれか、または両方に対して出し入れ可能に収容される引出部と、を有し、
　前記引出部が、先端側に低壁部を備える側壁を有することを特徴とする化粧用コンパクト。