WO2004042287A1 - 冷凍装置の室外ユニット、及び室外ユニットの電装品箱 - Google Patents

Abstract

　本発明は、側面から空気を吸入して熱交換した後に天面から空気を吹き出すタイプの冷凍装置の室外ユニットにおいて、電装品箱の体積を確保しながら室外ユニットをコンパクト化しても、通風抵抗が増加するのを抑える。空気調和装置の室外ユニット（１）は、ケーシング（１２）の後板（２４）及び一対の側板（２５）に形成された空気吸入口（２４ａ、２５ａ）から空気を吸入して熱交換した後に天板（２２）に形成された空気吸入口（２２ａ）から空気を吹き出すタイプであり、ケーシング（１２）の内部に、送風ファン（１４）と、電装品箱（１５）とを備えている。電装品箱（１５）は、ケーシング（１２）内において、送風ファン（１４）の下側に設けられた第１箱部（１５ａ）と、第１箱部（１５ａ）の下側に設けられ第１箱部（１５ａ）よりも平面視における面積が大きい第２箱部（１５ｂ）とを有している。

Description

明 細 書 冷凍装置の室外ュニット、 及び室外ュニットの電装品箱 技術分野

本発明は、 冷凍装置の室外ユニット及び室外ユニットの電装品箱、 特に、 側面 から空気を吸入して熱交換した後に天面から空気を吹き出すタイプの冷凍装置の 室外ユニット、 及び、 このような室外ユニットのケーシング内に設けられ電気部 品を収納する室外ュニットの電装品箱に関する。 背景技術

冷凍装置の 1つである空気調和装置における室外ュニットとして、 側面から空 気を吸入して熱交換した後に天面から空気を吹き出すタイプのものがある。 この ような室外ユニットは、 ビル等の空気調和に使用されるものであり、 ビルの屋上 等に設置されるとともに、 複数の室内ュニッ卜に連絡配管を介して接続されてい る。 このような室外ユニットは、 略直方体形状のケーシングと、 その内部に配置 された圧縮機、 熱交換器及び送風ファン等の機器とを備えている。 ケ一シングの 側面には空気吸入口が設けられており、 ケーシングの天面には上方に向く空気吹 出口が設けられている。 具体的には、 空気吸入口は、 ケ一シングの前面を除いた 2つの側面及び後面に設けられている。 熱交換器は、 空気吸入口から吸入された 空気と熱交換するための機器であり、 各空気吸入口に対向するようにケーシング 内に配置されている。 送風ファンは、 熱交換器において熱交換された空気を空気 吹出口から吹き出すためのプロペラファンであり、 ケーシングの上部において、 空気吹出口に対応するように設けられている。 さらに、 ケーシング内には、 イン バータゃ制御基板等の電気部品が収納された電装品箱が、 前面に対向するように 設けられており、 前面側からアクセス可能になっている。 より具体的には、 電装 品箱は、 略直方体形状の箱であり、 ケ一シングを前面側から見た場合において、 送風ファンの下側に設けられている。 また、 電装品箱は、 ケーシングを天面側か ら見た場合において、 両側面側に向かって細長い形状を有しており、 後面側への 張り出しが小さくなつている。 さらに、 電装品箱は、 ケーシングを前面側から見 た場合において、 左右の 2つの空間に分けられている （例えば、 特開平 6— 2 8 1 2 0 4号公報参照。 ） 。

このような電装品箱を備えた室外ュニッ卜では、 送風ファンを駆動して空気を 空気吸入口から吸入し、 熱交換器において空気と冷媒とを熱交換させた後、 空気 吹出口から空気を吹き出す。 この際、 送風ファンの駆動により空気吸入口から吸 入されて空気吹出口から吹き出される空気は、 ケーシング内部を下から上に向か つて流れる （例えば、 特開平 8— 1 2 8 6 7 8号公報参照。 ） 。

上記の室外ュニットは、 できるだけ多くの室内ュニッ卜の空調能力に対応でき るように、 大容量化が求められている。 しかし、 単純に、 室外ユニットの大容量 化させようとすると、 熱交換器や送風ファンを大きくする必要があるため、 室外 ユニットのサイズが大きくなる。 これでは、 ユニット運送時の積載効率が低下し たりやビルの屋上等への運搬が困難になる等の問題が生じてしまう。 このため、 室外ユニットの大容量化とともに、 コンパクト化が必要どなる。 特に、 室外ュニ ットを天面から見た場合のサイズは、 ュニット運送時の積載やビルの屋上等への 運搬に対して影響が大きいため、 室外ュニットを天面から見た場合のサイズを小 さくすることが必要である。

しかし、 室外ユニットを天面から見た場合のサイズに制約を設けると、 室外ュ ニッ卜の大容量化に伴う送風ファンの大型化によって、 送風ファンが送風仕事を 行う部分への電装品箱の張り出しが大きくなるため、 ケーシング内部を下から上 に向かう空気の流れを妨げて、 通風抵抗を増加させてしまう。 これにより、 送風 ファンの送風性能の低下や騒音の増加が生じるおそれがある。

一方、 電装品箱は、 各種電気部品を全て収納しなければならないため、 所定の 体積を確保しておかなければならない。 また、 電装品箱には発熱の大きい電気部 品もいくつか収納されているため、 運転中は常時冷却を行う必要がある。 このた め、 冷却に必要な分だけは、 電装品箱を送風ファンが送風仕事を行う部分へ張り 出すように配置しておかなければならない。

また、 上記の室外ユニットの電装品箱においては、 平面的に分けられた 2つの 空間の一方にインバータゃリアクタ等の強電部品を含む発熱量の大きい電気部品 (高発熱部品） が配置され、 他方に制御基板等の弱電部品を含む発熱量の小さい 電気部品 （低発熱部品） が配置される等のように、 電気部品が機能や特性に応じ て分けられて配置されている。 しかも、 上記の室外ユニットにおいては、 コンパ クト化が求められており、 特に、 輸送等の観点から室外ユニットを天面から見た 場合のサイズを小さくすることが求められている。 しかし、 室外ユニットを天面 から見た場合のサイズに制約を設けると、 左右 2つの空間を有する電装品箱を配 置することがスペース的に困難になる。 このため、 電装品箱のコンパクト化が必 要になる。

しかし、 電装品箱内に配置される電気部品には様々なサイズのものが含まれて いるため、 左右 2つの空間を有する電装品箱の場合、 前面から後面側への張り出 し長さは、 サイズの大きな電気部品によって決定されてしまい、 電装品箱内のス ペースに無駄が生じやすい。 しかも、 室外ユニットを天面から見た場合のサイズ を小さくしょうとすると、 電装品箱の後面側への張リ出しが大きくなつてしまい、 ケーシング内部を下から上に向かう空気の流れを妨げて、 通風抵抗を増加させて しま.う。 これにより、 送風ファンの送風性能の低下や騒音の増加が生じるおそれ がある。

このように、 左右 2つの空間を有し平面的に電気部品を配置する電装品箱の構 造では、 コンパクト化が困難である。 もちろん、 電装品箱を複数個に分けて、 送 風ファンによる送風仕事を妨げることのない場所に配置することも考えられるが 、 これでは、 電装品箱の組み立て工数が増加したり、 室外ユニット設置後の電装 品箱へのアクセス性が損なわれてしまう。 また、 電気部品を機能や特性に応じて 分けて配置することも困難になる。 発明の開示

本発明の第 1の目的は、 側面から空気を吸入して熱交換した後に天面から空気 を吹き出すタイプの冷凍装置の室外ュニッ卜において、 電装品箱の体積を確保し ながら室外ュニットをコンパクト化しても、 通風抵抗が増加するのを抑えること にある。

また、 本発明の第 2の目的は、 側面から空気を吸入して熱交換した後に天面か ら空気を吹き出すタイプの冷凍装置の室外ュニッ卜において、 電装品箱の冷却効 果を損なうことなく、 通風抵抗の増加を抑えることにある。

さらに、 本発明の第 3の目的は、 側面から空気を吸入して熱交換した後に天面 から空気を吹き出すタイプの冷凍装置の室外ュニッ卜に設けられる電装品箱にお いて、 箱内スペースの無駄を省いて、 コンパクト化を実現することにある。

請求項 1に記載の冷凍装置の室外ュニットは、 側面から空気を吸入して熱交換 した後に天面から空気を吹き出すタイプの冷凍装置の室外ュニッ卜であって、 ケ —シングと、 軸流ファンと、 電装品箱とを備えている。 軸流ファンは、 ケ一シン グの上部に設けられ、 ケーシングの側面から吸入した空気をケーシングの天面か ら吹き出す。 電装品箱は、 ケーシング内において、 軸流ファンの下側に設けられ た第 1箱部と、 第 1箱部の下側に設けられ第 1箱部よりも平面視における面積が 大きい第 2箱部とを有している。

この室外ュニットでは、 ケ一シングの上部に設けられた軸流ファンを駆動する と、 空気がケ一シングの側面からケ一シング内に吸入され、 熱交換された後、 ケ 一シングの天面から吹き出される。 ここで、 電装品箱は、 軸流ファンの下側を第 1箱部にしているため、 軸流ファン近傍の通風抵抗に対する影響が大きい位置に おける空気の流路が確保されており、 通風抵抗の増加が抑えられている。 さらに、 電装品箱は、 第 1箱部の下側、 すなわち、 軸流ファンから遠い位置に第 2箱部に しているため、 各種電気部品を収納するのに必要な体積が確保されている。

このように、 この室外ユニットでは、 電装品箱の体積を確保しつつ、 軸流ファ ンに近い位置における空気の流路を広くすることで空気の流れを妨げないように して、 室外ュニット内の空気の通風抵抗の増加を抑えることができる。

請求項 2に記載の冷凍装置の室外ユニットは、 請求項 1において、 ケーシング は、 平面視において、 略長方形状である。 電装品箱は、 ケーシングの一側面に対 向するように配置されている。 第 2箱部は、 第 1箱部に対してケ一シングのー側 面の反対側に膨出するように設けられている。

この室外ュニットでは、 電装品箱がケーシングの一側面に対向するように配置 されるとともに、 第 2箱部がケーシングの一側面の反対側に膨出するように設け られているため、 ケーシングのー側面側から電装品箱に容易にアクセス可能であ る。 これにより、 室外ユニットの組立性や現地施工時の作業性を向上できる。

請求項 3に記載の冷凍装置の室外ユニットは、 請求項 1又は 2において、 電装 品箱は、 傾斜部をさらに有している。 傾斜部は、 第 2箱部と第 1箱部との上下方 向間に設けられ、 第 2箱部の上端から第 1箱部の下端に向かうにつれて平面視に おける面積が小さくなつている。

この室外ュニットでは、 電装品箱が第 2箱部と第 1箱部との間に傾斜部をさら に有しているため、 ケーシングの側面から吸入された空気をスムーズにケーシン グの天面に向けて流すことができる。 これにより、 室外ユニット内の空気の通風 抵抗の増加を抑えることができる。

請求項 4に記載の冷凍装置の室外ユニットは、 側面から空気を吸入して熱交換 した後に天面から空気を吹き出すタイプの冷凍装置の室外ュニッ卜であって、 ケ 一シングと、 軸流ファンと、 電装品箱とを備えている。 軸流ファンは、 ケ一シン グの上部に設けられ、 ケ一シングの側面から吸入した空気をケーシングの天面か ら吹き出す。 電装品箱は、 ケ一シング内において、 ケーシングのー側面に対向す るように配置されており、 ケ一シングの一側面の反対側の部分に、 ケ一シングの 側面から吸入した空気がケーシングの天面に向かう流線に沿う形状を有している。 この室外ュニッ卜では、 ケ一シングの上部に設けられた軸流ファンを駆動する と、 空気がケーシングの側面からケ一シング内に吸入され、 熱交換された後、 ケ 一シングの天面から吹き出される。 ここで、 電装品箱は、 ケ一シングのー側面に 対向するように配置されるとともに、 ケ一シングのー側面の反対側の部分にケー シングの側面から吸入した空気がケーシングの天面に向かう流線に沿う形状を有 しているため、 ケーシングの側面から吸入された空気をスムーズにケーシングの 天面に向けて流すことができる。

このように、 この室外ユニットでは、 電装品箱がケーシングの側面から天面に 向かって流れる空気の流れを妨げないようにしているため、 室外ユニット内の空 気の通風抵抗の増加を抑えることができる。

請求項 5に記載の冷凍装置の室外ュニットは、 請求項 2〜4のいずれかにおい て、 電装品箱は、 平面視において、 ケ一シングの一側面の中央から偏倚して配置 されている。 この室外ュニットでは、 電装品箱がケーシングのー側面の中央から偏倚して配 置されているため、 軸流ファン近傍の通風抵抗に対する影響が大きい位置におけ る空気の流路が確保され易くなリ、 通風抵抗の増加がさらに抑えられる。

請求項 6に記載の冷凍装置の室外ュニッ卜は、 請求項 1〜5のいずれかにおい て、 電装品箱は、 平面視において、 軸流ファンが送風仕事を行う部分に重なるよ うに配置されている。

この室外ユニットでは、 電装品箱がケーシングの平面視において、 軸流ファン が送風仕事を行う部分に重なるように配置されている。 このように、 電装品箱が 軸流ファンの送風仕事を行う部分に重なっていても、 電装品箱が第 1箱部と第 2 箱部とから構成されているため、 軸流ファン近傍の重なり部分の面積を極力小さ くできる。 特に、 通風抵抗に対する影響の大きい軸流ファンの外周近傍の部分に おける重なり部分を小さくすることができるため、 より効果的に、 室外ユニット 内の空気の通風抵抗の増加を抑えることができる。

請求項 7に記載の冷凍装置の室外ュニッ卜は、 側面から空気を吸入して熱交換 した後に天面から空気を吹き出すタイプの冷凍装置の室外ユニットであって、 ケ 一シングと、 軸流ファンと、 電装品箱とを備えている。 ケーシングは、 平面視が 略長方形状である。 軸流ファンは、 ケーシングの上部に設けられ、 ケーシングの 側面から吸入した空気をケ一シングの天面から吹き出す。 電装品箱は、 ケ一シン グ内の軸流ファンの下側において、 ケーシングの平面視における軸流ファンが送 風仕事を行う部分と重なるように配置されている。 そして、 ケーシングの平面視 において、 軸流ファンが送風仕事を行う部分の面積である送風面積に対する電装 品箱が送風面積と重なる部分の重なり面積の面積比が 0. 0 9以下である。

この室外ュニットでは、 ケ一シングの上部に設けられた軸流ファンを駆動する と、 空気がケーシングの側面からケーシング内に吸入され、 熱交換された後、 ケ —シングの天面から吹き出される。 ここで、 電装品箱は、 軸流ファンの送風仕事 を行う部分と重なるように配置されるとともに、 その重なり面積の面積比が 0 . 0 9以下になっている。 この面積比は、 本願発明者が鋭意研究を行った結果、 電 装品箱の冷却効果を損なうことなく、 通風抵抗の増加を抑えることが可能な値と して見いだされたものである。 これにより、 電装品箱の冷却効果を損なうことな く、 電装品箱の軸流ファンが送風仕事を行う部分への張り出しを抑えて、 通風抵 杭の増加を抑えることが可能である。

請求項 8に記載の冷凍装置の室外ユニットは、 請求項 7において、 ケーシング の平面視において、 ケ一シングの短辺の長さに対する軸流ファンのファン外径の 長さ比が 0. 8 9以上である。

この室外ュニッ卜では、 ケーシングの平面視におけるサイズをコンパクト化す るために、 ケーシングの短辺の長さに比べて、 軸流ファンのファン外径が大きく なっている。 このような室外ユニットにおいても、 電装品箱と軸流ファンの送風 仕事を行う部分との重なり面積比を 0 . 0 9以下にすることで、 電装品箱の冷却 効果を損なうことなく、 電装品箱の軸流ファンが送風仕事を行ゔ部分への張リ出 しを抑えて、 通風抵抗の増加を抑えることが可能である。

請求項 9に記載の冷凍装置の室外ユニットは、 請求項 8において、 ケーシング の平面視において、 ケーシングの長辺の長さに対する短辺の長さの長さ比が 0 . 8 0以上である。

この室外ュニッ卜では、 ケ一シングの平面視におけるサイズをコンパクト化す るために、 さらに、 ケーシングの平面視における形状が正方形に近い形状になつ ている。 このような室外ユニットにおいても、 電装品箱と軸流ファンの送風仕事 を行う部分との重なり面積比を 0. 0 9以下にすることで、 電装品箱の冷却効果 を損なうことなく、 電装品箱の軸流ファンが送風仕事を行う部分への張リ出しを 抑えて、 通風抵抗の増加を抑えることが可能である。

請求項 1 0に記載の冷凍装置の室外ュニットは、 請求項 7〜9のいずれかにお いて、 電装品箱は、 ケーシングの一側面に対向するように配置されている。

この室外ュニットでは、 ケーシングの一側面側から電装品箱に容易にアクセス 可能であるため、 室外ュニッ卜の組立性や現地施工時の作業性を向上できる。 請求項 1 1に記載の冷凍装置の室外ュニットは、 請求項 1 0において、 電装品 箱は、 ケーシングの平面視において、 ケーシングの一側面の中央から偏倚して配 置されている。

この室外ュニットでは、 電装品箱がケーシングの一側面の中央から偏倚して配 置されているため、 重なり部の面積を小さくできて、 通風抵抗の増加を抑えるこ とが可能である。

請求項 1 2に記載の冷凍装置の室外ュニッ卜は、 請求項 1において、 電装品 箱は、 ケーシングの平面視において、 ケーシングの角部に配置されている。

この室外ュニットでは、 電装品箱がケーシングの角部に配置されているため、 重なり部の面積をさらに小さくできて、 通風抵抗の増加を抑えることが可能であ る。

請求項 1 3に記載の冷凍装置の室外ュニッ卜は、 請求項 7〜"！ 2のいずれかに おいて、 電装品箱は、 軸流ファンから下方に遠ざかるにつれて、 平面視における 面積が大きくなる形状を有している。

この室外ュニットでは、 電装品箱が軸流ファンから下方に遠ざかるにつれて、 平面視における面積が大きくなる形状を有しているため、 軸流ファン近傍の通風 抵抗に対する影響が大きい位置における空気の流路を確保しつつ、 ケーシングの 側面から吸入された空気をスムーズにケーシングの天面に向けて流すことができ る。 これにより、 通風抵抗の増加を抑えることが可能である。

請求項 1 4に記載の室外ュニットの電装品箱は、 側面から空気を吸入して熱交 換した後に天面から空気を吹き出すタイプの冷凍装置の室外ュニットのケ一シン グ内に設けられ、 電気部品を収納する室外ユニットの電装品箱であって、 箱本体 と、 蓋部材と、 仕切板とを備えている。 箱本体は、 ケ一シングの一側面に対向す るように設けられ、 一側面側に開口を有する。 蓋部材は、 箱本体の開口を覆うよ うに配置される。 仕切板は、 箱本体内に設けられ、 箱本体内の空間を蓋部材側の 手前側空間と蓋部材と反対側の奥側空間とに仕切る。

この電装品箱では、 箱本体を仕切板によって手前側空間と奥側空間とに分けた 2層構造として電気部品を収納できるようにしているため、 種々の形状■サイズ を有する電気部品を平面的のみならず、 立体的に配置することができるため、 箱 本体内のスペースの無駄を省いて、 コンパクト化することが可能になる。

請求項 1 5に記載の室外ユニットの電装品箱は、 請求項 1 4において、 仕切板 は、 樹脂製である。

この電装品箱では、 手前側空間と奥側空間とを容易に電気的に遮断することが 可能である。 また、 仕切板に直接電気部品を装着することが可能になる。 請求項 1 6に記載の室外ュニットの電装品箱は、 請求項 1 4又は 1 5において、 電気部品は、 室外ュニッ卜の設置後にアクセスする頻度の多い第 1電気部品と、 室外ュニッ卜の設置後にアクセスする頻度の少ない第 2電気部品とを含んでいる。 第 1電気部品は、 手前側空間に配置されている。

この電装品箱では、 室外ユニットの設置後にアクセス頻度の多い制御基板等の 第 1電気部品を手前側空間に配置しているため、 制御基板の設定時等に、 蓋部材 を取り外すだけで容易にアクセスすることが可能である。

請求項 1 7に記載の室外ユニットの電装品箱は、 請求項 1 4〜 1 6のいずれか において、 電気部品は、 運転時の発熱量の小さい低発熱部品と運転時の発熱量の 大きい高発熱部品とを含んでいる。 高発熱部品は奥側空間に配置されている。

この電装品箱では、 制御基板等のような低発熱部品に比べて、 発熱量の大きい インバータゃリアクタ等の高発熱部品が奥側空間に配置されているため、 ケーシ ング内を流れる空気流を利用して冷却し易くなつている。

請求項 1 8に記載の室外ユニットの電装品箱は、 請求項 1 7において、 箱本体 は、 ケ一シングの一側面の反対側に向かって突出する放熱フィンを有している。

この電装品箱では、 ケーシングの一側面の反対側に向かって突出する放熱フィ ンによって、 ケーシング内を流れる空気流による奥側空間の冷却を促進すること ができる。

請求項 1 9に記載の室外ュニットの電装品箱は、 請求項 1 4〜 1 8において、 仕切板は、 手前側空間と奥側空間とを連通する窓部を有している。

この電装品箱では、 仕切板に窓部が設けられており、 仕切板を装着したままの 状態で奥側空間に配置された電気部品にアクセスできるため、 例えば、 室外ュニ ット設置後に頻度の少ない第 2電気部品にアクセスしなければならない場合が生 じても仕切板を装着したままの状態でアクセス可能である。 また、 室外ュニット 設置後にアクセスする頻度の多い第 1電気部品を奥側空間に設置することも可能 になる。

請求項 2 0に記載の室外ユニットの電装品箱は、 請求項 1 4〜 1 9のいずれか において、 箱本体は、 一部に前記ケーシングのー側面の反対側に向かって膨出す る膨出部を有している。 この電装品箱では、 膨出部を設けることによって、 手前側空間及び奥側空間の 一部を広くすることができるため、 ノイズフィルタ等の長寸の電気部品を配置す ることが可能である。

請求項 2 1に記載の室外ュニットの電装品箱は、 請求項 2 0において、 膨出部 は、 箱本体の下部に設けられている。

この電装品箱では、 膨出部が箱本体の下部に設けられているため、 室外ュニッ ト内の通風抵抗の増加を抑えることができる。

請求項 2 2に記載の室外ユニットの電装品箱は、 請求項 2 0において、 箱本体 は、 金属製の板金箱部と樹脂製の樹脂箱部とから構成されている。

この電装品箱では、 インバータゃリアクタ等の発熱量の大きい高発熱部品を板 金箱部に配置して、 放熱を促進することが可能である。

請求項 2 3に記載の室外ユニットの電装品箱は、 請求項 2 2において、 膨出部 は、 箱本体の下部に設けられている。 板金箱部は、 箱本体の上部を構成している。 樹脂箱部は、 膨出部を含む箱本体の下部を構成している。

この電装品箱では、 膨出部が樹脂成形により形成されているため、 成形が容易 である。 また、 箱本体の一部を樹脂にすることにより、 電装品箱のコストダウン にも寄与できる。 図面の簡単な説明

第 1図は、 本発明の第 1実施形態の空気調和装置の室外ュニッ卜の概略斜視図 である。

第 2図は、 図 2を A方向から見た図であって、 天板のファングリルを除いて示 した図である。

第 3図は、 図 1を B方向から見た図であって、 ケーシングの内部断面を示した 図である。

第 4図は、 実験 2にかかる電装品箱が配置された室外ユニットであって、 図 2 に相当する図である。

第 5図は、 図 1を B方向から見た図であって、 ケーシングの内部断面を示した 図 （電装品箱の放熱フィンを図示） である。 第 6図は、 電装品箱の外観を示す斜視図である。

第 7図は、 図 6を E方向から見た図である。

第 8図は、 電装品箱の蓋部材を取り外した状態を示す斜視図である。

第 9図は、 電装品箱の仕切板を取り外した状態を示す分解斜視図である。

第 1 0図は、 第 1実施形態の変形例にかかる電装品箱であって、 図 9に相当す る図である。

第 1 1図は、 第 2実施形態の室外ユニットであって、 図 3に相当する図である。 第 1 2図は、 第 3実施形態の室外ユニットであって、 図 2に相当する図である。 第 1 3図は、 第 3実施形態の室外ユニットであって、 図 3に相当する図である。 発明を実施するための最良の形態

以下、 本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。

[第 1実施形態]

( 1 ) 室外ュニッ卜の構成

図 1に本発明の第 1実施形態にかかる冷凍装置の 1つである空気調和装置の室 外ュニット 1を示す。 室外ュニット 1は、 マルチタイプの空気調和装置を構成し ており、 ビルの屋上等に設置されるとともに、 複数の室内ユニットに連絡配管を 介して接続されている。

室外ュニット 1は、 側面から空気を吸入して熱交換した後に天面から空気を吹 き出すタイプであり、 ケ一シング 1 2と、 ケ一シング 1 2の内部に収納された室 外側冷媒回路 1 3と、 ケーシング 1 2の上部に設けられた送風ファン 1 4 (軸流 ファン） と、 ケ一シング 1 2の内部に収納された電装品箱 1 5とを備えている。 ケーシング 1 2は、 略直方体形状であり、 主に、 4つの角部にそれぞれ配置さ れた支柱 2 1 と、 天板 2 2と、 前板 2 3と、 後板 2 4と、 1対の側板 2 5と、 底 板 2 6とから構成されている。

支柱 2 1は、 ケーシング 1 2の各角部の上端から下端まで延びる柱状の部材で あり、 天板 2 2、 前板 2 3、 後板 2 4、 1対の側板 2 5及び底板 2 6を固定 '支 持している。

天板 2 2は、 中央に設けられた開口からなる空気吹出口 2 2 a (天面） を有し ており、 開口の上部を覆うようにファングリル 2 2 bが設けられている。 そして、 ケーシング 1 2内に吸入された空気は、 空気吹出口 2 2 aから上方に向かって吹 き出されるようになつている。

前板 2 3は、 本実施形態において、 天板 2 2の下側に配置される上部前板 2 3 aと、 上部前板 2 3 aの下側に配置される中部前板 2 3 bと、 中部前板 2 3 の 下側に配置される下部前板 2 3 cとから構成されている。 このように、 前板 2 3 は、 上中下 3分割の構造になっている。

後板 2 4は、 ケーシング 1 2内に空気を吸入するための空気吸入口 2 4 aを有 している。 本実施形態において、 空気吸入口 2 4 aは、 詳細は図示しないが、 ほ ぼ全面に設けられた開口からなる。 1対の側板 2 5は、 ケーシング 1 2内に空気 を吸入するための空気吸入口 2 5 aを有している。 本実施形態において、 空気吸 入口 2 5 aは、 前板 2 3近傍を除く面に設けられた開口からなる。 これらの空気 吸入口 2 4 a、 2 5 aからケーシング 1 2内に空気が吸入されるようになってい る。

底板 2 6は、 室外側冷媒回路 1 3を構成する機器及び配管類を支持■固定して いる。 また、 底板 2 6は、 据付面との間にスペースができるように、 4つの支柱 2 1に支持されている。

室外側冷媒回路 1 3は、 圧縮機 1 3 a、 熱交換器 1 3 b等及びこれらの機器を 接続する配管類から構成されている。 圧縮機 1 3 aや熱交換器 1 3 b等の主要な 機器は、 底板 2 6に固定されている。 すなわち、 室外側冷媒回路 1 3を構成する 機器及び配管類は、 主として、 ケーシング 1 2の下部に配置されている。 熱交換 器 1 3 bは、 略 U字形状であり、 3つの空気吸入口 2 4 a、 2 5 aに対向するよ うに配置されている。 熱交換器 1 3 bは、 空気吸入口 2 4 a、 2 5 aから吸入さ れた空気と冷媒とを熱交換させることが可能である。

送風ファン 1 4は、 プロペラファンであり、 ケ一シング 1 2の上部において、 空気吹出口 2 2 aに対応するように配置されている。 送風ファン 1 4は、 複数の プロペラ翼 1 4 aと、 プロペラ翼 1 4 aの内周部を固定するハブ 1 4 bと、 ハブ 1 4 bを回転駆動するファンモータ 1 4 cとを有している。 ファンモータ 1 4 c は、 図示しない支持フレームを介して、 ケーシング 1 2に固定されている。 より 具体的には、 送風ファン 1 4は、 上部前板 2 3 aの上下方向位置に対応する位置 に配置されている。 これにより、 送風ファン 1 4は、 空気吸入口 2 4 a、 2 5 a を通じて、 室外空気をケーシング 1 2の側面からケーシング 1 2の内部に吸入し て、 熱交換器 1 3 bを通過させた後、 ケーシング 1 2の上部に導いて空気吹出口 2 2 aから吹き出すことが可能である。

電装品箱 1 5は、 インバータゃ制御基板等の電気部品が収納された箱体であり、 前板 2 3に対向するように配置されている。 より具体的には、 電装品箱 1 5は、 室外側冷媒回路 1 3を構成する多くの機器及び配管類が配置されたケーシング 1 2の下部を避けて、 中部前板 2 3 bに対向するように配置されている。 すなわち、 電装品箱 1 5は、 送風ファン 1 4の下側であって、 下部前板 2 3 cよりも上側に 配置されている。

( 2 ) 電装品箱の外観形状及び配置

この電装品箱 1 5の外観形状及び配置について、 図 2及び図 3を用いて説明す る。 ここで、 図 2は、 室外ユニット 1を図 1の A方向から見た図であって、 天板 2 2のファングリル 2 2 bを除いて示した図である。 図 3は、 室外ユニット 1を 図 1の B方向から見た図であって、 圧縮機 1 3 a等を除いたケ一シング 1 2の内 部断面を示した図である。

電装品箱 1 5は、 図 2に示されるように、 送風ファン 1 4に下側に設けられた 第 1箱部 1 5 aと、 第 1箱部 1 5 aの下側に設けられ第 1箱部 1 5 aの平面視に おける面積 S _aよりも大きい面積 S _bを有する第 2箱部 1 5 bとを有している。 より具体的には、 第 1箱部 1 5 aは、 平面視における寸法が幅 W_a及び長さ L _a を有する部分である。 第 2箱部 1 5 bは、 平面視における寸法が幅\/\^及び長さ L _bを有する部分である。 ここで、 幅 W_bは、 幅 W_aと同じ長さである。 長さ L _b は、 長さ L _aよりも長くなつておリ、 第 2箱部 1 5 bが第 1箱部 1 5 aに比べて 後板 2 4側に膨出している。

また、 電装品箱 1 5は、 平面視において、 送風ファン 1 4の送風仕事を行う部 分に重なるように配置されている。 ここで、 送風ファン 1 4の送風仕事を行う部 分とは、 送風ファン 1 4の運転時にプロペラ翼 1 4 aが通過する部分をいい、 こ こでは、 送風ファン 1 4の回転中心 0からプロペラ翼 1 4 aの外周端までの半径 R (以下、 半径 Rの 2倍をファン外径 Dとする） の円領域からハブ 1 4 bの半径 「の円領域を除いた環状の領域 Tをいう。 そして、 電装品箱 1 5の送風ファン 1 4近傍の部分 （具体的には、 第 1箱部 1 5 ₃の面積3 ₃ ) が平面視において領域 Tと重なる部分の重なり面積を面積 S。 （図 2中にハッチングにより図示） とす る。 この重なり部の面積 S _cの領域 Tの面積 S _dに対する比 ( S ₀/ S _d ) は、 0 . 0 9以下であることが望ましい。

また、 電装品箱 1 5は、 前板 2 3の中央 （具体的には、 図 2の中央線 0— P ) から偏倚して配置されている。 本実施形態では、 前板 2 3の中央線 0—Pの右方 向に偏倚し、 ケーシング 1 2の角部近くに配置されている。

電装品箱 1 5は、 図 3に示されるように、 側面視において、 第 2箱部 1 5 bと 第 1箱部 1 5 aとの上下方向間に設けられ、 第 2箱部 1 5 bの上端から第 1箱部 1 5 aの下端に向かうにつれて、 平面視における面積が小さくなる傾斜部 1 5 c をさらに有している。 このため、 電装品箱 1 5は、 後板 2 4側の部分に、 ケーシ ング 1 2の側面の空気吸入口 2 4 a、 2 5 aから吸入された空気がケ一シング 1 2の空気吹出口 2 2 aに向かう流線 Fに沿う形状を有しているともいえる。

このように、 電装品箱 1 5では、 従来品のような前板 2 3のほぼ全面に対応す る幅を有する横長の電装品箱 （例えば、 図 4参照） に比べて、 やや後板 2 4側へ の張り出しが大きくなるが、 第 1箱部 1 5 aの下側に第 2箱部 1 5 bを形成する ことによって、 各種電気部品を収納するのに必要な体積が確保されている。

また、 本実施形態において、 送風ファン 1 4のファン外径 Dのケ一シング 1 2 の平面視における短辺の長さしに対する比 （D/ L ) が 0. 8 9以上になってい るため、 空気吹出口 2 2 aの外周縁が前板 2 3及び後板 2 4に近接している。 ま た、 ケ一シング 1 2の平面視における短辺の長さ Lの長辺の長さ Wに対する比 ( L /W) が 0. 8 0以上になっている。 このように、 本実施形態における室外 ュニッ卜 1は、 平面視におけるケーシング 1 2のサイズがコンパクト化されてい る。

( 3 ) 室外ュニッ卜の動作

次に、 室外ユニット 1の動作について、 図 2及び図 3を用いて説明する。

室外ユニット 1の運転中は、 送風ファン 1 4が駆動されることにより、 空気吸 入口 2 4 a、 2 5 aを介して、 ケ一シング 1 2の側面から内部に空気が吸入され る。 ケーシング 1 2内に吸入された空気は、 空気吸入口 2 4 a、 2 5 aに対向し て設けられた熱交換器 1 3 bを通過して熱交換される。 熱交換された空気は、 上 方に向かって流れ、 送風ファン 1 4のプロペラ翼 1 4 aによって上方に搔き出さ れて、 空気吹出口 2 2 aから吹き出す。 このため、 ケーシング 1 2内に吸入され た空気は、 熱交換器 1 3 bを通過した後、 ケ一シング内部に向かうとともに、 上 方の空気吹出口 2 2 aに向かうような流線を描いて流れている。 例えば、 電装品 箱 1 5の後板 2 4側の部分近くには、 流線 Fのような空気の流れが生じている。

ここで、 電装品箱 1 5は、 送風ファン 1 4近傍に形成された第 1箱部 1 5 aを 有しているため、 送風ファン 1 4近傍の通風抵抗に対する影響が大きい位置にお ける空気の流路が確保されており、 通風抵抗の増加が抑えられている。 さらに、 第 2箱部 1 5 13と第1箱部1 5 aとの上下方向間には、 傾斜部 1 5 cが形成され ており、 ケーシング 1 2の側面の空気吸入口 2 4 a、 2 5 aから吸入された空気 がケ一シング 1 2の空気吹出口 2 2 aに向かう流線 Fに沿う面を構成している。 これにより、 流線 Fに沿って流れる空気を上方に向けてスムーズに流すことが可 能である。

また、 電装品箱 1 5は、 送風ファン 1 4近傍に形成された第 1箱部 1 5 aを有 しておリ、 重なり面積比 ( Sノ S _d ) が 0 . 0 9以下になっているため、 送風 ファン 1 4近傍の通風抵抗に対する影響が大きい位置における空気の流路が確保 されるとともに、 電装品箱 1 5の冷却が可能な程度の重なり面積 S _cが確保され ている。 すなわち、 電装品箱 1 5の冷却とともに、 通風抵抗の増加が抑えられて いる。

( 4 ) 実験例

本実施形態の室外ュニット 1の通風性能を確認するための実験を行った。 実験 は、 本実施形態の室外ュニッ卜 1 (図 2、 実験 1 ) と、 従来の室外ュニッ卜と同 様の電装品箱 9 1 5を室外ュニッ卜 1のケ一シング 1 2に配置したもの （図 4、 実験 2 ) との 2種類について行った。

次に、 実験に使用した室外ュニット及び電装品箱について説明する。

電装品箱を除く室外ユニットのサイズ等の条件は、 ケーシング 1 2の短辺の長 さ Lを 770mm、 ケ一シング 1 2の長辺の長さ Wを 930 mm、 送風ファン 1 4のファン外径 Dを 700mm、 及び、 送風ファン 1 4の下端部と電装品箱 1 5、 21 5の上端部との距離を 56 mmとし、 両実験において同様とした。 ここで、 ケーシング 1 2の短辺の長さ Lは、 770mmとなっており、 ビルの屋上等の間 口やエレベータの間口を通過可能なサイズである。 また、 ケーシング 1 2の短辺 の長さしに対するファン外径 Dの比 （D/L) は 0. 91 となっており、 ケーシ ング 1 2の長辺の長さ Wに対する短辺 Lの比 （LZW) は 0. 83となっている。 実験 1にかかる電装品箱 1 5のサイズ等の条件は、 第 1箱部 1 53の長さし₃ を 1 6 Omm、 第 2箱部 1 5 bの長さ L_bを 23 Omm、 及び、 第 1箱部 1 5 a 及び第 2箱部 1 5 bの幅 W_a、 W_bを 41 Ommとした。 そして、 電装品箱 1 5 を重なり部の面積比 (Sノ S_d) が 0. 09となるように、 ケ一シング 1 2の 角部近くに配置した。

実験 2にかかる電装品箱 91 5のサイズ等の条件は、 第 1箱部 1 5 a及び第 2 箱部 1 5 bの長さ L_a、 し_[)を1 50mm、 及び、 第 1箱部 1 5 a及び第 2箱部 1 5 bの幅 W_a、 W_bを 80 Ommとした。 そして、 電装品箱 91 5を重な.リ部 の面積比 （S_c/S_d) が 0. 1 0となるように、 ケーシング 1 2の前板 23の 中央に対向するように配置した。

上記のような条件において、 送風ファン 1 4の風量が 1 85m³Zm i nにな るように、 室外ユニットの運転を行い、 実験 1及び実験 2における送風ファン 1 4の回転数及び騒音値を測定した。 その結果を以下に示す。

実験 1では、 送風ファン 1 4の回転数は 81 3m i n—¹であり、 騒音値は 5 9. 9 d Bであった。 一方、 実験 2では、 送風ファン 1 4の回転数は 84 Om i n一¹であり、 騒音値は 60. 8 d Bであった。

このように、 本実施形態を適用した実験 1の通風性能は、 従来例と同様の実験 例 2の通風性能に比べて優れているため （具体的には、 回転数は 27m ί η_¹ 低下、 騒音値は 0. 8 d B低下） 、 本実施形態の重なり面積比 （S_cZS_d) を 0. 09以下にすれば、 通風性能の増加を抑える効果が得られることがわかる。

(5) 電装品箱の詳細構造

次に、 本実施形態の電装品箱 1 5の詳細構造について、 図 5〜図 7を用いて説 明する。 ここで、 図 5は、 室外ユニット 1を図 1の B方向から見た図であって、 圧縮機 1 3 a等を除いたケーシング 1 2の内部断面を示した図 （電装品箱の放熱 フィンを図示） である。 図 6は電装品箱 1 5の外観を示す斜視図であり、 図 7は 図 6を E方向から見た図である。

電装品箱は、 箱本体 5 1と、 蓋部材 5 2と、 仕切板 5 3とから主に構成されて いる。 箱本体 5 1は、 ケ一シング 1 2の前板 2 3に対向するように設けられ、 前 板 2 3側に開口を有する箱状の部材である。 蓋部材 5 2は、 箱本体 5 1の開口を 覆うように配置された板状の部材である。 仕切板 5 3は、 箱本体 5 1内に設けら れ、 箱本体 5 1内の空間をケーシング 1 2の前板 2 3側 （蓋部材 5 2側） の手前 側空間 Cと、 ケ一シング 1 2の後板 2 4側 （蓋部材 5 2と反対側） の奥側空間 D とに仕切るように設けられている。 すなわち、 電装品箱 1 5は、 手前側空間 C及 ぴ奥側空間 Dの 2つの空間に電気部品を収納可能な 2層構造になっている。

(A) 箱本体

箱本体 5 1は、 1対の側面部 5 1 aと、 後面部 5 1 bと、 上面部 5 1 cと、 下 面部 5 1 dとから構成されている。 本実施形態において、 箱本体 5 1は、 板金製 である。

側面部 5 1 aは、 その下部がケーシング 1 2の後板 2 4側に向かって膨出した 略 L字形状の部分である。 側面部 5 1 aは、 上側の奥行き長さ L _aを有する上側 側面部 5 1 eと、 上側側面部 5 1 eの下側に設けられ奥行き長さ L _aよりも大き い奥行き長さ L _bを有する下側側面部 5 1 f とから構成されている。 また、 側面 部 5 1 aのケ一シング 1 2の前板 2 3側には、 蓋部材 5 2を固定するための蓋固 定部 5 1 gが設けられている。 また、 上側側面部 5 1 eには、 矩形形状の孔から なる矩形孔部 5 1 hが設けられている。

後面部 5 1 bは、 箱本体 5 1のケーシング 1 2の後板 2 4側の面を構成する部 分である。 後面部 5 1 bは、 側面部 5 1 aの上側側面部 5 1 eに対応する上側後 面部 5 1 i と、 側面部 5 1 aの下側側面部 5 1 f に対応する下側後面部 5 1 jと から構成されている。 また、 上側後面部 5 1 iには、 ケーシング 1 2の後板 2 4 側に向かって突出する放熱フィン 5 4、 5 5 設けられている。

上面部 5 1 cは、 箱本体 5 1の天板 2 2側の面を構成する部分であり、 ケ一シ ング 1 2の内部に向かうとともに下方に向かって傾斜している。 上面部 5 1 Gに は、 図示しないケーシング 1 2の支持フレームによって固定される上部固定部 5 1 kが設けられている。

下面部 5 1 dは、 箱本体 5 1の底板 2 6側の面を構成する部分であり、 蓋部材 5 2側の一部が切り欠かれている。 また、 下面部 5 1 dには、 図示しないケーシ ング 1 2の支持フレームによって固定される下部固定部 5 1 mが設けられている。 そして、 1対の側面部 5 1 aの下側側面部 5 1 f と、 後面部 5 1 bの下側後面 部 5 1 jと、 下面部 5 1 dとは、 ケーシング 1 2の後板 2 4側に膨出した膨出部 5 6を構成しており、 空間 C及び Dの奥行きが広くなつている。

( B ) 蓋部材

蓋部材 5 2は、 略長方形状の板状部材であり、 蓋固定部 5 1 gにネジ止め等に より固定されている。 本実施形態において、 蓋部材 5 2は、 板金製である。

( C ) 仕切板

仕切板 5 3は、 本実施形態において、 上部仕切板 5 3 a及び下部仕切板 5 3 b の 2枚の板状部材から構成されている。 本実施形態において.、 仕切板 5 3 a、 5 3 bは、 樹脂製である。

上部仕切板 5 3 aは、 箱本体 5 1内の側面部 5 1 aの上側側面部 5 1 eに対応 する位置に設けられた板状の部材である。 上部仕切板 5 3 aの両側面には、 矩形 形状の突起からなる嵌合部 5 3 cが設けられている。 上部仕切板 5 3 aは、 嵌合 部 5 3 cが上側側面部 5 1 eに設けられた矩形孔部 5 1 hに嵌合されることによ つて支持されている。

下部仕切板 5 3 bは、 箱本体 5 1内の側面部 5 1 aの下側側面部 5 1 f に対応 する位置に設けられた板状の部材である。 下部仕切板 5 3 bの下部には、 箱本体 5 1の下面部 5 1 dに支持される支持部 5 3 dが設けられている。

そして、 上部仕切板 5 3 aと下部仕切板 5 3 bとの上下方向間には、 手前側空 間 cと奥側空間 Dとを連通する窓部 5 7が形成されている。

( D ) 電気部品の配置

次に、 電装品箱 1 5内における電気部品の配置について、 図 6〜図 9を用いて 説明する。 ここで、 図 8は電装品箱 1 5の蓋部材 5 2を取り外した状態を示す斜 視図であり、 図 9は電装品箱 1 5の仕切板 5 3を取り外した状態を示す分解斜視 図である。

電装品箱 1 5内に収納される主要な電気部品としては、 圧縮機 1 3 a及び送風 ファン 1 4用のインバータ 6 1 a、 6 1 bやリアクタ 6 1 c等を含む強電部品と インバータ 6 1 a、 6 1 b用のノイズフィルタ 6 2 a、 6 2 bと、 端子台 6 3 a 〜6 3 dと、 制御基板 6 4等の弱電部品とがある。 ここで、 インバータ 6 1 a、 6 1 b及びリアクタ 6 1 cは運転中の発熱量が大きい高発熱部品であり、 また、 制御基板 6 4は運転中の発熱量が小さい低発熱部品である。

高発熱部品であるインバータ 6 1 a、 6 1 b及びリアクタ 6 1 cは、 運転中の 冷却を促進するため、 奥側空間 Dに配置されている。 具体的には、 インバ一タ 6 1 aは放熱フィン 5 4に対応する位置に配置され、 インバータ 6 1 bは放熱フィ ン 5 5に対応する位置に配置され、 リアクタ 6 1 cはインバ一タ 6 1 bの上側に 配置されている。 一方、 低発熱部品である制御基板 6 4は、 手前側空間 Cに配置 されており、 仕切板 5 3 (本実施形態では、 上部仕切板 5 3 a ) に直接固定され ている。 すなわち、 電装品箱 1 5内に.は、 高発熱部品と低発熱部品とが空間 C及 び Dに分割されて配置されている。

また、 端子台 6 3 a〜6 3 d及び制御基板 6 4 (第 1電気部品） は、 室外ュニ ット 1の設置後にアクセスをする頻度が多いという特性を考慮して、 手前側空間 Cに配置されている。 具体的には、 端子台 6 3 a〜6 3 dは下部仕切板 5 3 bに 装着されており、 制御基板 6 4は上部仕切板 5 3 aに装着されている。 尚、 仕切 板 5 3 a、 5 3 bは、 樹脂製であり、 箱本体 5 1 とは電気的に絶縁可能であるた め、 端子台 6 3 a〜6 3 d及び制御基板 6 4は、 仕切板 5 3 a、 5 3 bに直接装 着されている。 一方、 室外ユニット 1の設置後にアクセスをする頻度が少ないィ ンバータ 6 1 a、 6 1 b、 リアクタ 6 1 c及びノイズフィルタ 6 2 a、 6 2 b (第 2電気部品） は、 奥側空間 Dに配置されている。 但し、 奥側空間 Dに配置さ れたインバータ 6 1 a、 6 1 bについても、 仕切板 5 3 a、 5 3 bとの上下方向 間に形成された窓部 5 7を介して、 端子接続部等が蓋部材 5 2側から見えるよう になっており （図 7参照） 、 仕切板 5 3を取り外すことなく必要最低限のァクセ スが可能である。 さらに、 奥側空間 Dの下部、 すなわち、 膨出部 5 6の奥側空間 D側には、 比較 的長寸の電気部品であるノイズフィルタ 6 2 a、 6 2 bが配置されている。 すな わち、 箱本体 5 1上部の奥行きの狭い空間には制御基板 6 4やインバータ 6 1 a、 6 1 b等の板状の電気部品を配置し、 箱本体 5 1下部 （具体的には膨出部 5 6 ) の奥行きの広い空間には比較的長寸のノイズフィルタ 6 2 a、 6 2 bや端子台 6 3 a ~ 6 3 d等が配置されている。 これにより、 電装品箱 1 5のスペース性が向 上している。

そして、 室外ュニット 1の運転中においては、 上記に説明した室外ュニット 1 の動作説明と同様に、 ケ一シング 1 2内に吸入された空気は、 熱交換器 1 3 bを 通過した後、 ケーシング内部に向かうとともに、 上方の空気吹出口 2 2 aに向か うような流線を描いて流れている。 例えば、 電装品箱 1 5の後板 2 4側の部分近 くには、 流線 Fのような空気の流れが生じている （図 5参照） 。

ここで、 電装品箱 1 5内のインバ一タ 6 1 a、 6 1 b及びリアクタ 6 1 cは、 圧縮機 1 3 a及び送風ファン 1 4が運転している間、 常に発熱している。 しかし、 インバータ 6 1 . a、 6 1 b及びリアクタ 6 2が奥側空間 Dに配置されるとともに 箱本体 5 1の後面部 5 1 bに装着されており、 さらに、 後面部 5 1 bに放熱フィ ン 5 4、 5 5が設けられているため、 これらの部品は十分に冷却されている。 こ のため、 手前側空間 C側に熱が伝わりにくくなリ、 耐熱性の低い制御基板 6 4等 が保護される。

また、 電装品箱 1 5の膨出部 5 6 (第 2箱部 1 5 bに対応） は、 電装品箱 1 5 の下部に設けられているため、 電装品箱 1 5の上部 （第 1箱部 1 5 aに対応） の 送風ファン 1 4近傍の通風抵抗に対する影響が大きい位置における空気の流路が 確保されており、 通風抵抗の増加が抑えられている。

( 6 ) 室外ュニット及び電装品箱の特徴

本実施形態の室外ュニット 1及び電装品箱 1 5には、 以下のような特徴がある。 ( A ) 室外ュニット 1では、 送風ファン 1 4を駆動すると、 空気が空気吸入口 2 4 a , 2 5 aからケーシング 1 2内に吸入され、 熱交換された後、 空気吹出口 2 2 aから吹き出される。 ここで、 電装品箱 1 5は、 送風ファン 1 4の下側を第 1箱部 1 5 aにしているため、 送風ファン 1 4近傍の通風抵抗に対する影響が大 きい位置における空気の流路が確保されており、 通風抵抗の増加が抑えられてい る。 さらに、 電装品箱 1 5は、 第 1箱部 1 5 aの下側、 すなわち、 送風ファン 1 4から遠い位置に第 2箱部 1 5 b (膨出部 5 6に対応） にしているため、 各種電 気部品を収納するのに必要な体積が確保されている。

このように、 本実施形態の室外ユニット 1では、 電装品箱 1 5の体積を確保し つつ、 送風ファン 1 4に近い位置における空気の流路を広くすることで空気の流 れを妨げないようにして、 室外ュニット内の空気の通風抵抗の増加を抑えること ができる。 これにより、 送風ファン 1 4のファンモータ 1 4 cの小容量化や機内 騒音の低下にも寄与できる。

( B ) 室外ュニット 1では、 電装品箱 1 5が第 2箱部 1 5 bと第 1箱部 1 5 a との間に傾斜部 1 5 cを有している。 このため、 電装品箱 1 5には、 ケ一シング 1 2の前板 2 3に対向するように配置されるとともに、 後板 2 4側の部分に流線 F (空気吸入口 2 4 a、 2 5 aから吸入した空気が空気吹出口 2 2 aに向かう流 線） に沿う形状が形成されている。 これにより、 ケーシング 1 2の空気吸入口 2 4 a、 2 5 aから吸入されて流線 Fに沿って空気吹出口 2 2 aに向かう空気をス ムーズに流すことができる。 これにより、 室外ユニット 1内の空気の通風抵抗の 増加を抑えることができる。

( C ) 室外ユニット 1では、 電装品箱 1 5がケーシング 1 2の前板 2 3の中央 線 0— Pから偏倚して配置されているため、 送風ファン 1 4近傍の通風抵抗に対 する影響が大きい位置における空気の流路が確保され易くなリ、 通風抵抗の増加 がさらに抑えられる。

( D ) 室外ュニッ卜 1では、 電装品箱 1 5がケ一シング 1 2の平面視において、 送風ファン 1 4が送風仕事を行う部分に重なるように配置されている。 このよう に、 電装品箱 1 5が送風ファン 1 4の送風仕事を行う部分 （領域 T ) に重なって いるにもかかわらず、 電装品箱 1 5が第 1箱部 1 5 aと第 2箱部 1 5 bとから構 成されているため、 送風ファン 1 4近傍の重なり部分 （面積 S _aと領域 Tとが重 なる部分） の面積が小さくなつている。 特に、 電装品箱 1 5は、 従来品のような 前板 2 3のほぼ全面に対応する幅を有する横長の電装品箱に比べて横幅が小さい ため、 通風抵抗に対する影響の大きい送風ファン 1 4の外周近傍の部分における 重なり部分を小さくすることが可能になっている。 これにより、 室外ユニット 1 内の空気の通風抵抗の増加を効果的に抑えることができる。

( E ) 室外ユニット 1では、 電装品箱 1 5がケ一シング 1 2の前板 2 3に対向 するように配置されるとともに、 第 2箱部 1 5 bがケーシング 1 2の後板 2 4側 に膨出するように設けられているため、 ケ一シング 1 2の前板 2 3側から電装品 箱 1 5に容易にアクセス可能である。 これにより、 室外ユニット 1の組立性や現 地施工時の作業性を向上できる。

( F ) 室外ユニット 1では、 電装品箱 1 5が領域 Tと重なるように配置される とともに、 その重なり部の面積比 ( Sノ S _d ) が 0 . 0 9以下になっている。 これにより、 電装品箱 1 5の冷却効果を損なうことなく、 電装品箱 1 5の送風フ アン 1 4が送風仕事を行う部分への張り出しを抑えて、 通風抵抗の増加を抑える ことが可能である。

( G ) 室外ユニット 1では、 ケ一シング 1 2の平面視におけるサイズをコンパ ク卜化するために、 ケ一シング 1 2の短辺の長さしに対する送風ファン 1 4のフ アン外径 Dの長さ比を 0. 8 9以上とし、 ケーシング 1 2の長辺の長さ Wに対す る短辺の長さしの長さ比を 0. 8 0以上にしている。 このような室外ユニット 1 においても、 電装品箱 1 5と領域 Tとの重なり面積比 （S _c Z S _d ) を 0 . 0 9 以下にすれば、 電装品箱 1 5の冷却効果を損なうことなく、 電装品箱 1 5の領域 丁への張り出しを抑えて、 通風抵抗の増加を抑えることが可能である。

( H ) 室外ユニット 1では、 電装品箱 1 5がケーシング 1 2の前板 2 3の中央 線 0— Pから偏倚し、 ケ一シング 1 2の角部近くに配置されているため、 送風フ アン 1 4近傍の通風抵抗に対する影響が大きい位置における空気の流路が確保さ れ易くなリ、 通風抵抗の増加をさらに抑えることが可能である。

( I ) 本実施形態の電装品箱 1 5では、 箱本体 5 1を仕切板 5 3によって手前 側空間 Cと奥側空間 Dとに分けた 2層構造として電気部品を収納できるようにし ているため、 種々の形状，サイズを有する電気部品を平面的のみならず、 立体的 に配置することができるため、 箱本体 5 1内のスペースの無駄を省いて、 コンパ クト化することが可能になっている。

また、 電装品箱 1 5では、 仕切板 5 3が樹脂製であるため、 手前側空間 Cと奥 側空間 Dとを容易に電気的に遮断することが可能になっている。 また、 仕切板 5 3に端子台 6 3 a〜6 3 dや制御基板 6 4等の電気部品を絶縁パッキン等を介す ることなく直接装着することができるため、 構造が簡単になり、 スペース性の向 上やコストダウンにも寄与している。

( J ) 電装品箱 1 5では、 室外ユニット 1の設置後にアクセス頻度の多い制御 基板 6 4等を手前側空間 Cに配置しているため、 制御基板 6 4の設定時等に、 蓋 部材 5 2を取り外すだけで容易にアクセスできるようになつている。

また、 電装品箱 1 5では、 仕切板 5 3に窓部 5 7が設けられており、 仕切板 5 3を装着したままの状態で奥側空間 Dに配置されたインバータ 6 1 a、 6 1 に 必要最低限のアクセスが可能になっている。

( K ) 電装品箱 1 5では、 制御基板 6 4等の低発熱部品に比べて、 発熱量の大 きいインバータ 6 1 a、 6 1 bやリアクタ 6 1 c等の高発熱部品が奥側空間 Dに 配置されているため、 ケ一シング 1 2内を流れる空気流を利用して、 インバータ 6 1 a、 6 1 bやリアクタ 6 1 c等の高発熱部品を冷却し易くなつている。

また、 電装品箱 1 5の後面部 5 1 bには、 ケ一シング 1 2の後板 2 4側に向か つて突出する放熱フィン 5 4、 5 5を設けることによって、 ケーシング 1 2内を 流れる空気による奥側空間 Dの冷却を促進することが可能になっている。

( L ) 電装品箱 1 5では、 膨出部 5 6を設けることによって、 手前側空間 C及 び奥側空間 Dの一部を広くすることができるため、 ノイズフィルタ 6 2 a、 6 2 b等の長寸の電気部品を配置することが可能になつている。

( 7 ) 変形例

上記の電装品箱 1 5では、 箱本体 5 1が板金製であつたが、 側面部 5 1 aの上 側側面部 5 1 eに対応する部分を板金製とし、 下側側面部 5 1 f に対応する部分 を樹脂製とした電装品箱 1 1 5にしてもよし、。

具体的には、 本変形例の電装品箱 1 1 5は、 図 1 0に示すように、 樹板金箱部 1 5 8と樹脂箱部 1 5 9とからなる箱本体 1 5 1 と、 蓋部材 5 2と、 仕板 5 3 (具体的には、 上部仕切板 5 3 a及び下部仕切板 5 3 b ) とから構成されている。 板金箱部 1 5 8は、 上面部 1 5 1 Gと、 側面部 1 5 1 aの上側側面部 1 5 1 eと、 後面部 1 5 1 bの上側後面部 1 5 1 i とを含む板金製の部材である。 樹脂箱部 1 5 9は、 側板部 1 5 1 aの下側側面部 1 5 1 f と、 後面部 1 5 1 bの下側後面部 1 5 1 jと、 下面部 1 5 1 dとを含む樹脂成形された部材である。

そして、 板金箱部 1 5 8と樹脂箱部 1 5 9とは、 板金箱部 1 5 8の下端に設け られた複数の爪部 1 5 8 aと、 樹脂箱部 1 5 9の上端部に設けられた爪部 1 5 8 aが係止可能な係合孔部 1 5 9 aとによって、 互いに固定されている。

このような電装品箱 1 1 5の構成においても、 上記の電装品箱 1 5と同様に、 インバータ 6 1 a、 6 1 b及びリアクタ 6 2等の高発熱部品を板金箱部 1 5 8側 に配置することが可能であり、 上記の電装品箱 1 5と同様な効果が得られる。

さらに、 本変形例の電装品箱 1 1 5では、 箱本体 1 5 1の下部を樹脂製にする ことによって、 膨出部 1 5 6の成形が容易になるため、 箱本体を全て板金製にす る場合に比べて、 板金の曲げ加工等の手間が減り、 電装品箱 1 1 5のコストダウ ンに寄与できる。

[第 2実施形態]

第 1実施形態の電装品箱 1 5では、 第 1箱部 1 5 aと第 2箱部 1 5 bとの上下 方向間に、 第 2箱部 1 5 bの上端から第 1箱部 1 5 aの下端に向かうにつれて平 面視における面積が小さくなる傾斜部 1 5 Gが設けられているが、 図 1 1に示す ような形状を有する本実施形態の室外ュニット 2 0 1の電装品箱 2 1 5にしても よい。 具体的には、 電装品箱 2 1 5には、 第 1箱部 2 1 5 aと第 2箱部 2 1 5 b との上下方向間に、 傾斜部 1 5 Gの代わりに、 第 1箱部 2 1 5 aの長さ L _aより も小さい長さし。を有する凹部 2 1 5 cが形成されている。

このような電装品箱 2 1 5を採用しても、 概ね空気の流線 Fに沿った形状は維 持されるため、 室外ユニット 1と同様、 室外ユニット 2 0 1内の空気の通風抵抗 の増加を抑えることができる。

[第 3実施形態]

第 1及び第 2実施形態の室外ユニット 1、 2 0 1では、 電装品箱 1 5、 1 1 5、 2 1 5がケーシング 1 2の前板 2 3に対向するように配置されており、 また、 ケ 一シング 1 2の平面視において、 ケ一シング 1 2の前板 2 3の中央から偏倚して 配置されているが、 図 1 2及び図 1 3に示すような形状を有する電装品箱 3 1 5 を送風ファン 1 4のハブ 1 4 bの真下に配置した室外ュニット 3 0 1にしてもよ い。

電装品箱 3 1 5は、 電装品箱 1 5と同様に、 送風ファン 1 4に近い側に第 1箱 部 3 1 5 aを有しており、 その下側に第 2箱部 3 1 5 bを有している。 そして、 第 1箱部 3 1 5 aと第 2箱部 3 1 5 bとの上下方向間には、 傾斜部 3 1 5 cが形 成されている。

このような電装品箱 3 1 5を採用しても、 領域 Tの面積 S _dに対する重なり部 の面積 S _cの面積比 （S _c/ S _d、 図 1 2にハッチングで図示） を 0 . 0 9以下に すれば、 第 1及び第 2実施形態の室外ュニット 1、 2 0 1 と同様、 室外ュニット 3 0 1内の空気の通風抵抗の増加を抑えることができる。

[他の実施形態]

以上、 本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、 具体的な構成は、 これらの実施形態に限られるものではなく、 発明の要旨を逸脱しない範囲で変更 可能である。

( 1 ) 軸流ファンの台数ゃケーシングの形状は、 前記実施形態に限定されず、 複数の軸流ファンが配置された室外ュニット等にも適用可能である。

( 2 ) 前記実施形態では、 電装品箱が第 1箱部と第 2箱部とを有する形状であ つたが、 電装品箱の体積を確保でき、 かつ、 重なり部の面積比を所定の値以下に できれば、 どのような形状でもよい。

( 3 ) 前記実施形態では、 仕切板は上下 2つに分割されていたが、 3つ以上に 分割された仕切板でも、 分割されていない 1枚の仕切板であってもよい。

( 4 ) 前記実施形態では、 ノイズフィルタが奥側空間に配置されているが、 手 前側空間に配置されていてもよい。 産業上の利用可能性

本発明を利用すれば、 側面から空気を吸入して熱交換した後に天面から空気を 吹き出すタイプの冷凍装置の室外ュニッ卜において、 電装品箱の体積を確保しな がら室外ュニットをコンパクト化しても、 通風抵抗が増加するのを抑えることが できる。

また、 本発明を利用すれば、 側面から空気を吸入して熱交換した後に天面から 空気を吹き出すタイプの冷凍装置の室外ュニッ卜において、 電装品箱の冷却効果 を損なうことなく、 通風抵抗の増加を抑えることができる。

さらに、 本発明を利用すれば、 側面から空気を吸入して熱交換した後に天面か ら空気を吹き出すタイプの冷凍装置の室外ュニッ卜に設けられる電装品箱におい て、 箱内スペースの無駄を省いて、 コンパクト化を実現することができる。

Claims

1. 側面から空気を吸入して熱交換した後に天面から空気を吹き出すタイプの 冷凍装置の室外ュニッ卜 （1、 201、 301 ) であって、

ケ一シング （1 2) と、

前記ケ一シング （1 2) の上部に設けられ、 前記ケーシング （1 2)

の側面 （24 a、 25 a) から一一一噢吸入した空気を前記ケ一シング （1 2) の天面 (22 a) から吹き出す軸流ファン （1 4) と、

前記ケーシング （1 2) 内において、の前記軸流ファン （1 4) の下側に設けら れた第 1箱部 （1 5 a、 21 5 a、 31 5 a) と、 前記第 1箱部 （ 1 5 a、 21 5 a、 31 5 a) の下側に設けられ前記第 1箱囲部 （ 1 5 a、 21 5 a. 31 5 a) よりも平面視における面積が大きい第 2箱部 （1 5 b、 21 5 b, 31 5 b) とを有する電装品箱 （1 5、 1 1 5、 21 5、 31 5) と、

を備えた冷凍装置の室外ュニッ卜 （1、 201、 301 ) 。

2. 前記ケーシング （1 2) は、 平面視において、 略長方形状であり、

前記電装品箱 （1 5、 1 1 5、 21 5) は、 前記ケ一シング （1 2) の一側面 (23) に対向するように配置されており、

前記第 2箱部 （1 5 b、 21 5 b) は、 前記第 1箱部 （1 5 a、 21 5 a) に 対して前記ケーシング （1 2) の一側面 （23) の反対側に膨出するように設け られている、

請求項 1に記載の冷凍装置の室外ュニット （ 1、 201 ) 。

3. 前記電装品箱 （1 5、 1 1 5、 31 5) は、 前記第 2箱部 （1 5 b、 31 5 b) と前記第 1箱部 （1 5 a、 31 5 a) との上下方向間に設けられ、 前記第 2箱部 （1 5 b、 31 5 b) の上端から前記第 1箱部 （1 5 a、 31 5 a ) の下 端に向かうにつれて平面視における面積が小さくなる傾斜部 （1 5 c、 31 5 c) をさらに有している、 請求項 1又は 2に記載の冷凍装置の室外ユニット （1、 31 5) 。

4. 側面から空気を吸入して熱交換した後に天面から空気を吹き出すタイプの 冷凍装置の室外ユニット （1、 201 ) であって、 ケーシング （1 2) と、

前記ケーシング （1 2) の上部に設けられ、 前記ケ一シング （1 2) の側面 (24 a. 25 a) から吸入した空気を前記ケーシング （1 2) の天面 （22 a) から吹き出す軸流ファン （1 4) と、

前記ケ一シング （1 2) 内において、 前記ケーシング （1 2) の一側面 （2 3) に対向するように配置されており、 前記ケ一シング （1 2) の一側面 （2

3) の反対側の部分に、 前記ケ一シング （1 2) の側面 （24 a、 25 a) から 吸入した空気が前記ケーシング （1 2) の天面 （22 a) に向かう流線に沿う形 状を有する電装品箱 （1 5、 、 1 1 5、 21 5) と、

を備えた冷凍装置の室外ュニッ卜 （ 1、 201 ) 。

5. 前記電装品箱 （1 5、 1 1 5、 21 5) は、 平面視において、 前記ケ一シ ング （1 2) の一側面 （23) の中央から偏倚して配置されている、 請求項 2~ 4のいずれかに記載の冷凍装置の室外ュニット （1、 201 ) 。

6. 前記電装品箱 （1 5、 1 1 5、 21 5、 31 5) は、 平面視において、 前 記軸流ファン （1 4) が送風仕事を行う部分に重なるように配置されている、 請 求項 1〜 5のいずれかに記載の冷凍装置の室外ュニッ卜 （1、 201、 301 ) 。

7. 側面から空気を吸入して熱交換した後に天面から空気を吹き出すタイプの 冷凍装置の室外ュニット （1、 201、 301 ) であって、

平面視が略長方形状のケーシング （1 2) と、

前記ケーシング （1 2) の上部に設けられ、 前記ケーシング （1 2) の側面か ら吸入した空気を前記ケーシング （1 2) の天面から吹き出す軸流ファン （1

4) と、

前記ケーシング （1 2) 内の前記軸流ファン （1 4) の下側において、 前記ケ 一シング （1 2) の平面視における前記軸流ファン （1 4) が送風仕事を行う部 分 （T) と重なるように配置された電装品箱 （1 5、 21 5、 31 5) とを備え、 前記ケーシング （1 2) の平面視において、 前記軸流ファン （1 4) が送風仕 事を行う部分の面積である送風面積 （S_d) に対する前記電装品箱 （1 5、 1 1 5、 21 5、 31 5) が前記送風面積 （S_d) と重なる部分の重なり面積 （S ₀) の面積比 （ScZSd) が 0. 09以下である、 冷凍装置の室外ュニッ卜 （1、 201、 301 ) 。

8. 前記ケ一シング （1 2) の平面視において、 前記ケーシング （1 2) の短 辺の長さ （L) に対する前記軸流ファン （1 4) のファン外径 （D) の長さ比

(DZL) が 0. 89以上である、

請求項 7に記載の冷凍装置の室外ュニッ卜 （ 1、 201、 301 ) 。

9. 前記ケ一シング （1 2) の平面視において、 前記ケーシング （1 2) の長 辺の長さ （W) に対する短辺の長さ （L) の長さ比 (LZW) が 0. 80以上で ある、

請求項 8に記載の冷凍装置の室外ュニッ卜 （1、 201、 301 ) 。

1 0. 前記電装品箱 （1 5、 1 1 5、 21 5) は、 前記ケーシング （1 2) の 一側面 （23) に対向するように配置されている、 請求項 7〜9のいずれかに記 載の冷凍装置の室外ュニット （1、 201 ) 。

1 1. 前記電装品箱 （1 5) は、 前記ケーシング （1 2) の平面視において、 前記ケ一シング （1 2) の一側面 （23) の中央から偏倚して配置されている、 請求項 1 0に記載の冷凍装置の室外ュニット （1、 201 ) 。

1 2. 前記電装品箱 （1 5、 1 1 5、 21 5) は、 前記ケ一シング （1 2) の 平面視において、 前記ケ一シング （1 2) の角部に配置されている、 請求項 1 1 に記載の冷凍装置の室外ュニット （ 1、 201 ) 。

1 3. 前記電装品箱 （1 5、 1 1 5、 31 5) は、 前記軸流ファン （1 4) カヽ ら下方に遠ざかるにつれて、 平面視における面積が大きくなる形状を有している、 請求項 7〜1 2のいずれかに記載の冷凍装置の室外ュニッ卜 （1、 301 ) 。

1 4. 側面から空気を吸入して熱交換した後に天面から空気を吹き出すタイプ の冷凍装置の室外ュニット （1 ) のケーシング （1 2) 内に設けられ、 電気部品

(61 a〜61 c、 62 a、 62 b、 63 a〜 63 d、 64) を収納する室外ュ ニットの電装品箱 （1 5、 1 1 5) であって、

前記ケーシング （1 2) の一側面に対向するように設けられ、 一側面 （23) 側に開口を有する箱本体 （51、 1 51 ) と、

前記箱本体 （51、 1 51 ) の開口を覆うように配置される蓋部材 （52) と、 前記箱本体 （51、 1 51 ) 内に設けられ、 前記箱本体 （51、 1 51 ) 内の 空間を前記蓋部材 （52) 側の手前側空間 （C) と前記蓋部材 （52) と反対側 の奥側空間 （D) とに仕切る仕切板 （53) と、

を備えた室外ュニッ卜の電装品箱 （1 5、 1 1 5) 。

1 5. 前記仕切板 （53) は、 樹脂製である、 請求項 1 4に記載の室外ュニッ トの電装品箱 （1 5、 1 1 5) 。

1 6. 前記電気部品 （61 a~61 c、 62 a、 62 b、 63 a〜 63 d、 6 4) は、 前記室外ュニット （1、 1 01 ) の設置後にアクセスする頻度の多い第 1電気部品 （63 a〜 63 d、 64) と、 前記室外ユニット （1 ) の設置後にァ クセスする頻度の少ない第 2電気部品 （61 a〜61 c、 62 a, 62 b) とを 含んでおり、

前記第 1電気部品 （63 a〜 63 d、 64) は、 前記手前側空間 （C) に配置 されている、

請求項 1 4又は 1 5に記載の室外ュニットの電装品箱 （1 5、 1 1 5) 。

1 7. 前記電気部品 （61 a~61 c、 62 a、 62 b、 63 a〜 63 d、 6 4) は、 運転時の発熱量の小さい低発熱部品 （64).と、 運転時の発熱量の大き い高発熱部品 （61 a〜61 c) とを含んでおり、

前記高発熱部品 （61 a〜61 c) は、 前記奥側空間 （D) に配置されている、 請求項 1 4〜1 6のいずれかに記載の室外ュニットの電装品箱 （1 5、 1 1 5) 。

1 8. 前記箱本体 （51、 1 51 ) は、 前記ケーシング （1 2) の一側面 （2 3) の反対側に向かって突出する放熱フィン （54、 55) を有している、 請求 項 1 7に記載の室外ュニッ卜の電装品箱 （1 5、 1 1 5) 。

1 9. 前記仕切板 （53) は、 前記手前側空間 （C) と前記奥側空間 （D) と を連通する窓部 （57) を有している、 請求項 1 4〜1 8のいずれかに記載の室 外ュニットの電装品箱 （1 5、 1 1 5) 。

20. 前記箱本体 （51、 1 51 ) は、 一部に前記ケ一シング （1 2) の一側 面 （23) の反対側に向かって膨出する膨出部 （56、 1 56) を有している、 請求項 1 4〜1 9のいずれかに記載の室外ュニットの電装品箱 （1' 5、 1 1 5) 。

21. 前記膨出部 （56、 1 56) は、 前記箱本体 （51、 1 51 ) の下部に 設けられている、 請求項 20に記載の室外ユニットの電装品箱 （1 5、 1 1 5) 。

22. 前記箱本体 （151 ) は、 金属製の板金箱部 （1 58) と、 樹脂製の樹 脂箱部 （1 59) とから構成されている、 請求項 20に記載の室外ユニットの電 装品箱 （1 15) 。

23. 前記膨出部 （156) は、 前記箱本体 （1 51) の下部に設けられてお り、

前記板金箱部 （158) は、 前記箱本体 （151) の上部を構成し、

前記樹脂箱部 （1 59) は、 前記膨出部 （1 56) を含む前記箱本体 （1 5 1 ) の下部を構成している、

請求項 22に記載の室外ユニットの電装品箱 （1 15) 。 /