JPS62142753A - 7000系アルミニウム合金の熱処理方法 - Google Patents
7000系アルミニウム合金の熱処理方法Info
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- JPS62142753A JPS62142753A JP28396385A JP28396385A JPS62142753A JP S62142753 A JPS62142753 A JP S62142753A JP 28396385 A JP28396385 A JP 28396385A JP 28396385 A JP28396385 A JP 28396385A JP S62142753 A JPS62142753 A JP S62142753A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野
この発明は、例えばオートバイリム、スキーストック、
硬式バット、車輌あるいは航空機用材等に使用されるア
ルミニウム合金、特にAQ−Zn−Mg合金またはAQ
−Zn −Mg −C0合金である7000系アルミニ
ウム合金について、強度、耐応力腐食割れ性の改善のた
めの熱処理方法に関するものである。
硬式バット、車輌あるいは航空機用材等に使用されるア
ルミニウム合金、特にAQ−Zn−Mg合金またはAQ
−Zn −Mg −C0合金である7000系アルミニ
ウム合金について、強度、耐応力腐食割れ性の改善のた
めの熱処理方法に関するものである。
従来の技術と発明の課題
7000系アルミニウム合金は、一般的に機械的性質や
溶接性か優れていることから、前記のような用途のほか
各種溶接構造材として広く使用されている。
溶接性か優れていることから、前記のような用途のほか
各種溶接構造材として広く使用されている。
しかしなから、この種の合金は、一般的に高強度になる
に従って応力腐食割れを生じ易いものとなる傾向を示し
、特に最大強度の得られるT6調質状態において応力腐
食割れ感受性が高いものとなる本質的な欠点がある。こ
のため、特に高強度、高耐応力腐食割れ性、加工性等が
同時に要求されるような用途、例えばオートバイリムの
ような用途において、充分な満足を与えることができな
かった。
に従って応力腐食割れを生じ易いものとなる傾向を示し
、特に最大強度の得られるT6調質状態において応力腐
食割れ感受性が高いものとなる本質的な欠点がある。こ
のため、特に高強度、高耐応力腐食割れ性、加工性等が
同時に要求されるような用途、例えばオートバイリムの
ような用途において、充分な満足を与えることができな
かった。
従来、7000系アルミニウム合金において、」−記の
ような諸性質の改善のためには、主として合金の成分組
成の而から種々の検討が加えられてきた(例えば特開昭
58−1050など)。
ような諸性質の改善のためには、主として合金の成分組
成の而から種々の検討が加えられてきた(例えば特開昭
58−1050など)。
しかし、前記のように合金組成の而から強度の改善を企
図すると、反面、耐応力腐食割れ性が劣化するというジ
レンマがあり、このため最近ては時効処理条件によって
耐応)f4食割れ性を改善する試みが注11されている
。しかし、この場合においても、耐応力腐食割れ性を改
善すると、一方において強度の損失を招き、強度と耐応
力腐食割れ性の両者を同時に満足することは極めて困難
であった。
図すると、反面、耐応力腐食割れ性が劣化するというジ
レンマがあり、このため最近ては時効処理条件によって
耐応)f4食割れ性を改善する試みが注11されている
。しかし、この場合においても、耐応力腐食割れ性を改
善すると、一方において強度の損失を招き、強度と耐応
力腐食割れ性の両者を同時に満足することは極めて困難
であった。
このような問題点に対し、米国特許3,856.584
号明細書によれば、7075合金等の7000系アルミ
ニウム合金について、これを溶体化処理後、約121℃
で約24時間のT6時効処理を施し、次いで200〜b 2〜3秒から2〜3分の条件で退化熱処理(retro
grcsslon I+eat Treattnent
)を行い、そして更に115〜125℃で16〜48時
間の再時効処理を施すことにより、T6材相当の強度を
維持しなからT7材に匹敵する耐応力腐食割れ性が得ら
れる旨の報告がなされている。この熱処理法は、未だ一
般的呼称ではないかRetrogrcSSIOn an
d reagingの語からRRA処理法とも称され、
実験レベルではそのq幼性が認められているところでは
あるか、未だ実用技術に至っていないのか現状である。
号明細書によれば、7075合金等の7000系アルミ
ニウム合金について、これを溶体化処理後、約121℃
で約24時間のT6時効処理を施し、次いで200〜b 2〜3秒から2〜3分の条件で退化熱処理(retro
grcsslon I+eat Treattnent
)を行い、そして更に115〜125℃で16〜48時
間の再時効処理を施すことにより、T6材相当の強度を
維持しなからT7材に匹敵する耐応力腐食割れ性が得ら
れる旨の報告がなされている。この熱処理法は、未だ一
般的呼称ではないかRetrogrcSSIOn an
d reagingの語からRRA処理法とも称され、
実験レベルではそのq幼性が認められているところでは
あるか、未だ実用技術に至っていないのか現状である。
この実用化を阻んでいるJ′d大かつ唯一の原因は、2
段口の復元処理(退化熱処理)があまりにも短いことで
ある。
段口の復元処理(退化熱処理)があまりにも短いことで
ある。
即ち同米国特許明細書にも記載されているように、20
0’Cで90〜120秒、220℃で15〜60秒、2
40℃で15秒、260℃で7秒と、いずれも極めて短
時間であり、その正確なコントロールか現場作業におい
て困難なことにある。
0’Cで90〜120秒、220℃で15〜60秒、2
40℃で15秒、260℃で7秒と、いずれも極めて短
時間であり、その正確なコントロールか現場作業におい
て困難なことにある。
そこで、本発明者らは、上記RRA処理法の実用技術化
をはかることを俗図して、種々実験と研究を繰返したと
ころ、次のような新たな知見を得るに至った。
をはかることを俗図して、種々実験と研究を繰返したと
ころ、次のような新たな知見を得るに至った。
即ち、対象合金として7475合金を用い、これを第1
段予備時効処理として通常のT6処理(120℃×24
時間)を施すと、到達硬度はビッカース硬度1−1v
= 18’ 6程度になる。そして、これを200 ’
Cで第2段IIの復元処理を施すと、第1図の曲線(イ
)に示すように1該処理時間約3〜4分で硬度は最小値
を示したのち、10分をこえて30分に至るまでの間に
二次硬化して二次ピークを生じる。しかもこの1v元処
理の後、T6処理相当の120’CX24時間の第3段
再時効処理を施すと、第1図曲線(ロ)に示すように上
記復元処理において生じた二次ピーク近傍までの処理時
間による処理材は、はぼ完全にT6材相当の強度を回復
するばかりか、むしろ上記二次ピーク近傍の処理材にお
いては第1図曲線(ハ)に示すように耐応力腐食割れ性
の改淳効果に大きい値を示すものとなることを解明し得
た。
段予備時効処理として通常のT6処理(120℃×24
時間)を施すと、到達硬度はビッカース硬度1−1v
= 18’ 6程度になる。そして、これを200 ’
Cで第2段IIの復元処理を施すと、第1図の曲線(イ
)に示すように1該処理時間約3〜4分で硬度は最小値
を示したのち、10分をこえて30分に至るまでの間に
二次硬化して二次ピークを生じる。しかもこの1v元処
理の後、T6処理相当の120’CX24時間の第3段
再時効処理を施すと、第1図曲線(ロ)に示すように上
記復元処理において生じた二次ピーク近傍までの処理時
間による処理材は、はぼ完全にT6材相当の強度を回復
するばかりか、むしろ上記二次ピーク近傍の処理材にお
いては第1図曲線(ハ)に示すように耐応力腐食割れ性
の改淳効果に大きい値を示すものとなることを解明し得
た。
この発明は、この解明を基礎として、2段L1の復元処
理時間を既知であるR RA処理法よりも長いものとな
しうることのi’+J能性を見出し、もって、7000
系アルミニウム合金について高強度を維持しなから耐応
ソ月d食割れ性に優れたものとなしうる一段と釘用な熱
処理方法を()7供することに成功をおさめ得たもので
ある。
理時間を既知であるR RA処理法よりも長いものとな
しうることのi’+J能性を見出し、もって、7000
系アルミニウム合金について高強度を維持しなから耐応
ソ月d食割れ性に優れたものとなしうる一段と釘用な熱
処理方法を()7供することに成功をおさめ得たもので
ある。
問題点を解決する為の手段
コノ発明は、AQ−Zn−Mg系またはAQ−Zn −
Mg−Cu系合金を処理対象合金とし、該合金を溶体化
処理後、温度50〜160℃で1〜100時間の第1段
予備時効処理を施し、次いで温度160〜220℃の範
囲でかつ第1段予備時効処理温度より高い温度で5〜1
20分の第2段組元処理を施したのち、更に90〜16
0℃で4〜100時間の第3段再時効処理を施すことを
特徴とする7000系アルミニウム合金の熱処理方法を
要旨とする。
Mg−Cu系合金を処理対象合金とし、該合金を溶体化
処理後、温度50〜160℃で1〜100時間の第1段
予備時効処理を施し、次いで温度160〜220℃の範
囲でかつ第1段予備時効処理温度より高い温度で5〜1
20分の第2段組元処理を施したのち、更に90〜16
0℃で4〜100時間の第3段再時効処理を施すことを
特徴とする7000系アルミニウム合金の熱処理方法を
要旨とする。
以下、これを更に詳しく、かつ具体的に説明する。
この発明の対象也する合金は、熱処理型で高強度を実現
しうる7000系アルミニウム合金、即ちAQ−Zn−
Mg系、またはこれにCuを加えたAQ−Zn −Mg
−Cu系合金である。
しうる7000系アルミニウム合金、即ちAQ−Zn−
Mg系、またはこれにCuを加えたAQ−Zn −Mg
−Cu系合金である。
特に高強度とともに高加工性、高耐応力腐食割れ性の要
求されるオートバイリムに使用されるような材料として
は、高Zn含有のものを用いることが望ましい。従って
、最も好適な処理対象合金の組成としては、Zn:4〜
12%、Mg:0.5〜3%、Cu:1.0%未満を含
有し、かつ必要に応じてB:0.01%以下、Mn:0
.8%以下、Cr:0.4%以下、Zr:0.25%以
下、V:0.25%以下、Ti:o、2%以下のうちの
1種または2種以上を含をし、残部がアルミニウム及び
不可避不純物からなるアルミニウム合金を挙げることが
できる。
求されるオートバイリムに使用されるような材料として
は、高Zn含有のものを用いることが望ましい。従って
、最も好適な処理対象合金の組成としては、Zn:4〜
12%、Mg:0.5〜3%、Cu:1.0%未満を含
有し、かつ必要に応じてB:0.01%以下、Mn:0
.8%以下、Cr:0.4%以下、Zr:0.25%以
下、V:0.25%以下、Ti:o、2%以下のうちの
1種または2種以上を含をし、残部がアルミニウム及び
不可避不純物からなるアルミニウム合金を挙げることが
できる。
ここに、Znは強度を向上させるための最も重要な元素
であり、好適には4%以上、更に好ましくは6.5%以
上含有せしめることが望ましいが、12%をこえて過多
に含有するときは、耐応力腐食割れ性の点で品質劣化を
招く。
であり、好適には4%以上、更に好ましくは6.5%以
上含有せしめることが望ましいが、12%をこえて過多
に含有するときは、耐応力腐食割れ性の点で品質劣化を
招く。
Mgは、これもZnと同じく強度の向上に重要な元素で
あり、含有量が0. 5%未満では充分な強度が得られ
ず、また3%を超えて含釘されると応力腐食割れが発生
し昌くなり、熱間加工性が劣化する。
あり、含有量が0. 5%未満では充分な強度が得られ
ず、また3%を超えて含釘されると応力腐食割れが発生
し昌くなり、熱間加工性が劣化する。
Cuは、耐応力腐食割れ性の改善に有効であり、添加し
た方が望ましいが、1.0%以上含自゛すると熱間加工
性及び冷間加工性が劣化する。
た方が望ましいが、1.0%以上含自゛すると熱間加工
性及び冷間加工性が劣化する。
その他、B、Mn、、Cr、Zr、V、Tiは、結晶粒
の微細化、従って組成安定化のために有効な元素であり
、必要に応じて添加され得るが、過多に含有すると巨大
化合物が発生する可能性があるため、B:0.01%以
下、Mn:0゜8%以下、Cr:0.4%以下、Zr:
0.25%以下、V:0.25%以下、Ti:0.2%
以ドの含有量に規制される。
の微細化、従って組成安定化のために有効な元素であり
、必要に応じて添加され得るが、過多に含有すると巨大
化合物が発生する可能性があるため、B:0.01%以
下、Mn:0゜8%以下、Cr:0.4%以下、Zr:
0.25%以下、V:0.25%以下、Ti:0.2%
以ドの含有量に規制される。
〔溶体化処理と第1段予備時効処理〕
溶体化処理は、従来の常法に従って行えば良く、この溶
体化処理後、第1段予価時効処理を施す。
体化処理後、第1段予価時効処理を施す。
この予備時効処理は、最も高い強度か得られるT6時効
処理に代表されるか、もとよりこれに限定されるもので
はなく、T6時効処理の70%以上程度の強度か得られ
る時効処理であればこの発明の効果を得ることかできる
ものであり、所謂並時効(under aging )
、あるいは過時効(ovar agIng)の状態で
実施しても良い。
処理に代表されるか、もとよりこれに限定されるもので
はなく、T6時効処理の70%以上程度の強度か得られ
る時効処理であればこの発明の効果を得ることかできる
ものであり、所謂並時効(under aging )
、あるいは過時効(ovar agIng)の状態で
実施しても良い。
もっとも、この発明の好ましい処理対象合金は、Cuの
含有mが1.0%未満と比較的低いものであることに基
づき、高温で処理することは強度低下が著しいものとな
ることから好ましくなく、比較的低い温度で処理するべ
きであり、更には、予備時効処理を前段と後段の2段階
に分けて行うものとすることが推奨される。
含有mが1.0%未満と比較的低いものであることに基
づき、高温で処理することは強度低下が著しいものとな
ることから好ましくなく、比較的低い温度で処理するべ
きであり、更には、予備時効処理を前段と後段の2段階
に分けて行うものとすることが推奨される。
従って、この第1段時効処理の処理条件としては、温度
50〜160℃で1〜100時間の範囲に規定されるが
、好ましくは、前段と後段の2段階に分け、前段予備時
効処理を50〜130℃で行い、後段予備時効処理を相
対的に高温の100〜160℃で行うものとするのが良
い。この場合の更に最も好適な予備時効処理温度は、前
段70〜100℃、後段100〜160℃であり、時間
はそれぞれの設定温度で最も高い強度が得られる時間と
する。
50〜160℃で1〜100時間の範囲に規定されるが
、好ましくは、前段と後段の2段階に分け、前段予備時
効処理を50〜130℃で行い、後段予備時効処理を相
対的に高温の100〜160℃で行うものとするのが良
い。この場合の更に最も好適な予備時効処理温度は、前
段70〜100℃、後段100〜160℃であり、時間
はそれぞれの設定温度で最も高い強度が得られる時間と
する。
〔第2段復元処理〕
第2段復元処理は、退化熱処理(ret rogrcs
ston beat treatment)とも弥しう
るちので、材料中の析出相あるいは析出準備段階の相が
一部固溶するような条件に加熱保持し、それらか完全に
固溶しきらないうちに冷却するものである。
ston beat treatment)とも弥しう
るちので、材料中の析出相あるいは析出準備段階の相が
一部固溶するような条件に加熱保持し、それらか完全に
固溶しきらないうちに冷却するものである。
従って、処理温度と時間とは相関関係をもつものであり
、具体的には160〜220℃で5〜120分の範囲に
規定される。
、具体的には160〜220℃で5〜120分の範囲に
規定される。
温度が160℃未満では復元効果を得ることが困難であ
り、この発明の所期効果を実現し得ない。一方、220
℃をこえる温度では、300℃程度までなら復元効果を
得ることに対して支障はないが、処理時間があまりにも
短い秒単位のものとなるため、特にこの発明の所期目的
から逸脱する結果となる。この意味からこの発明におい
ては、処理時間も現場作業管理を容易に行いうる5分以
上の範囲に規定されるものである。他方、上記温度範囲
において処理時間が120分をこえると、その処理材を
再時効しても強度が回復せず、この発明の1」的を達成
することができない。
り、この発明の所期効果を実現し得ない。一方、220
℃をこえる温度では、300℃程度までなら復元効果を
得ることに対して支障はないが、処理時間があまりにも
短い秒単位のものとなるため、特にこの発明の所期目的
から逸脱する結果となる。この意味からこの発明におい
ては、処理時間も現場作業管理を容易に行いうる5分以
上の範囲に規定されるものである。他方、上記温度範囲
において処理時間が120分をこえると、その処理材を
再時効しても強度が回復せず、この発明の1」的を達成
することができない。
最も好適な復元処理条件は、概ね170〜2oo’cで
10〜80分の範囲である。
10〜80分の範囲である。
この発明における第2段復元処理の上記限定範囲を、更
に分かり易く第1図の曲線(イ)に基づいて説明すると
、この発明に規定される処理時間は、上記範囲内の所定
温度で加熱処理した場合に、処理Hの硬さく強度)が、
いったん減少したのち増加しはじめるときの時間から、
二次ピークを過ぎてその後再び低下し、T73処理材の
強度を下回らない強度か得られるまでの時間、もしくは
第3段復時効処理後の祠料に73処理材の強度を下回ら
ない強度が得られるまでの時間を規定するものである。
に分かり易く第1図の曲線(イ)に基づいて説明すると
、この発明に規定される処理時間は、上記範囲内の所定
温度で加熱処理した場合に、処理Hの硬さく強度)が、
いったん減少したのち増加しはじめるときの時間から、
二次ピークを過ぎてその後再び低下し、T73処理材の
強度を下回らない強度か得られるまでの時間、もしくは
第3段復時効処理後の祠料に73処理材の強度を下回ら
ない強度が得られるまでの時間を規定するものである。
そして、最も好適な処理条件範囲は、上記曲線(イ)の
二次ピーク近傍の範囲を意味するものである。
二次ピーク近傍の範囲を意味するものである。
〔第3段復時効処理〕
この再時効処理は、基本的には第1段予価時効処理によ
る強度を回復させるものである。従ってその処理条件も
T、 1段予備時効処理条件に章じ、温度90〜160
℃の範囲で処理するが、充分な強度を得るために処理時
間は最低として4時間以上は必要であり、4〜100時
間とする。最も好ましいのは、最高強度が得られるT6
処理条件に従うのが有利であるが、許容範囲としては最
高強度が得られる処理時間の約半分から3倍程度までの
時間が許容される。
る強度を回復させるものである。従ってその処理条件も
T、 1段予備時効処理条件に章じ、温度90〜160
℃の範囲で処理するが、充分な強度を得るために処理時
間は最低として4時間以上は必要であり、4〜100時
間とする。最も好ましいのは、最高強度が得られるT6
処理条件に従うのが有利であるが、許容範囲としては最
高強度が得られる処理時間の約半分から3倍程度までの
時間が許容される。
第3段復時効処理条件の好適範囲は110〜130’C
X24〜48時間である。
X24〜48時間である。
発明の効果
この発明によれば、前述のような条件に従う熱処理方法
の実施により、7000系アルミニウム合金について、
高強度を維持しながら、耐応力腐食割れ性にも優れたも
のとすることかできる。殊に、従来既知である前述した
RRA処理法との比較において、この発明においては、
第2段復元処理の時間を充分に長く、かつ許容差範囲の
大きいものにすることかできることによって、工業的実
施の場面における現場での作業管理か容易なものとなり
、実用化適性に一段と優れたものとなし得る。しかも、
従来のRRA処理に較べて、合金強度を低下させること
なく、むしろ耐応力腐食割れ性の一段の向−1−をはか
ることができると共に、よしんば処理条件によって強度
の2〜3%低下を見る場合にあっても、これを補って充
分なほどに耐応1114食割れ性の顕著な向上効果を得
ることができ、合金の成分組成の選定と共にこの発明の
熱処理の実施により、高強度、高耐応力腐食割れ性の同
時に要求される用途への7000系合金の適用範囲を一
段と拡大しうる。
の実施により、7000系アルミニウム合金について、
高強度を維持しながら、耐応力腐食割れ性にも優れたも
のとすることかできる。殊に、従来既知である前述した
RRA処理法との比較において、この発明においては、
第2段復元処理の時間を充分に長く、かつ許容差範囲の
大きいものにすることかできることによって、工業的実
施の場面における現場での作業管理か容易なものとなり
、実用化適性に一段と優れたものとなし得る。しかも、
従来のRRA処理に較べて、合金強度を低下させること
なく、むしろ耐応力腐食割れ性の一段の向−1−をはか
ることができると共に、よしんば処理条件によって強度
の2〜3%低下を見る場合にあっても、これを補って充
分なほどに耐応1114食割れ性の顕著な向上効果を得
ることができ、合金の成分組成の選定と共にこの発明の
熱処理の実施により、高強度、高耐応力腐食割れ性の同
時に要求される用途への7000系合金の適用範囲を一
段と拡大しうる。
実施例
処理対象の供試料合金として、Znuの多い下記第1表
に示す組成の7000系合金を用いた。
に示す組成の7000系合金を用いた。
以下余白
第 1 表
上記アルミニウム合金を常法による溶体化処理後、第1
段予備時効処理を前段90′CX4時間、後段130℃
×20時間の2段階に分けて行った。
段予備時効処理を前段90′CX4時間、後段130℃
×20時間の2段階に分けて行った。
次いで、この処理材を、第2表に示すように温度160
℃、180℃、200℃、240℃、260℃の各種処
理温度で、かつ時間を1−120分の範囲に変えて第2
段復元処理を行った。
℃、180℃、200℃、240℃、260℃の各種処
理温度で、かつ時間を1−120分の範囲に変えて第2
段復元処理を行った。
続いて、更にこの各種処理材を、120℃X24時間の
条件で第3段再時効処理を施した。
条件で第3段再時効処理を施した。
そして、上記により得られた各試料につき、機械的性質
としてその引張り強さ、0.29ci耐力、伸びを調べ
ると共に、また耐応力腐食割れ性を調べた。この耐応力
腐食割れ性(耐5CC)の試験は、 試験液 : CrO3:36g/QK2 Cr 、
07: 30 g/ QNa CQ : 3g/U 温 度 ; 95℃以上 試験片 : フラッシュバット溶接部から切り出した
JISI号試験片 応カニ 20Kgf/1rna 評価基準 :割れ発生までの時間 の条件で行った。
としてその引張り強さ、0.29ci耐力、伸びを調べ
ると共に、また耐応力腐食割れ性を調べた。この耐応力
腐食割れ性(耐5CC)の試験は、 試験液 : CrO3:36g/QK2 Cr 、
07: 30 g/ QNa CQ : 3g/U 温 度 ; 95℃以上 試験片 : フラッシュバット溶接部から切り出した
JISI号試験片 応カニ 20Kgf/1rna 評価基準 :割れ発生までの時間 の条件で行った。
また、比較のため、前記供試料合金を120℃×24時
間で処理したT6処理材、及びT6処理+160℃X1
8時間で処理したT73処理材についても、前記同様に
して機械的強度、及び耐応力腐食割れ性を調べた。
間で処理したT6処理材、及びT6処理+160℃X1
8時間で処理したT73処理材についても、前記同様に
して機械的強度、及び耐応力腐食割れ性を調べた。
第2表にこれらの測定試験結果を示す。
上表の結果から分かるように。本発明の規定条件範囲内
での熱処理の実施により、第2段復元処理に5分以上の
時間をとりながらも、T6材に相当の機械的強度を維持
しつつ、TTG材相当の優れた耐応力腐食割れ性を備え
た高力アルミニウム合金を得ることができる。
での熱処理の実施により、第2段復元処理に5分以上の
時間をとりながらも、T6材に相当の機械的強度を維持
しつつ、TTG材相当の優れた耐応力腐食割れ性を備え
た高力アルミニウム合金を得ることができる。
第1図は7000系アルミニウム合金についての第2段
復元処理の時間と到達硬度との相関関係、及び第3段再
時効処理後の到達硬度と耐応力腐食割れ性の変化の状態
を示す模式図である。 (イ)・・・第2段復元処理時間と到達硬度との変化状
態を示す曲線、(ロ)・・・第3段再時効処理後の到達
硬度の変化状態を示す曲線、(ハ)・9.第3段再時効
処理後の応力腐食割れ寿命の変化状態を示す曲線。 以上
復元処理の時間と到達硬度との相関関係、及び第3段再
時効処理後の到達硬度と耐応力腐食割れ性の変化の状態
を示す模式図である。 (イ)・・・第2段復元処理時間と到達硬度との変化状
態を示す曲線、(ロ)・・・第3段再時効処理後の到達
硬度の変化状態を示す曲線、(ハ)・9.第3段再時効
処理後の応力腐食割れ寿命の変化状態を示す曲線。 以上
Claims (3)
- (1)Al−Zn−Mg系またはAl−Zn−Mg−C
u系合金を処理対象合金とし、該合金を溶体化処理後、
温度50〜160℃で1〜100時間の第1段予備時効
処理を施し、次いで温度160〜220℃の範囲でかつ
第1段予備時効処理温度より高い温度で5〜120分の
第2段復元処理を施したのち、更に90〜160℃で4
〜100時間の第3段再時効処理を施すことを特徴とす
る7000系アルミニウム合金の熱処理方法。 - (2)第1段予備時効処理を、温度50〜130℃で行
う前段予備時効処理と、次いで温度100〜160℃で
行う後段予備時効処理との2段階に分けて行う特許請求
の範囲第1項記載の7000系アルミニウム合金の熱処
理方法。 - (3)処理対象合金が、Zn:4〜12%、Mg:0.
5〜3%、Cu:1.0%未満を含有し、かつ必要に応
じてB:0.01%以下、Mn:0.8%以下、Cr:
0.4%以下、Zr:0.25%以下、V:0.25%
以下、Ti:0.2%以下のうちの1種または2種以上
を含有し、残部アルミニウム及び不可避不純物からなる
特許請求の範囲第1項または第2項に記載の7000系
アルミニウム合金の熱処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28396385A JPS62142753A (ja) | 1985-12-16 | 1985-12-16 | 7000系アルミニウム合金の熱処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP28396385A JPS62142753A (ja) | 1985-12-16 | 1985-12-16 | 7000系アルミニウム合金の熱処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62142753A true JPS62142753A (ja) | 1987-06-26 |
JPH0122347B2 JPH0122347B2 (ja) | 1989-04-26 |
Family
ID=17672491
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28396385A Granted JPS62142753A (ja) | 1985-12-16 | 1985-12-16 | 7000系アルミニウム合金の熱処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPS62142753A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1985
- 1985-12-16 JP JP28396385A patent/JPS62142753A/ja active Granted
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JPH0122347B2 (ja) | 1989-04-26 |
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