JPS5910169B2 - 食肉製品用保存剤及びその使用 - Google Patents

食肉製品用保存剤及びその使用

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JPS5910169B2
JPS5910169B2 JP54116102A JP11610279A JPS5910169B2 JP S5910169 B2 JPS5910169 B2 JP S5910169B2 JP 54116102 A JP54116102 A JP 54116102A JP 11610279 A JP11610279 A JP 11610279A JP S5910169 B2 JPS5910169 B2 JP S5910169B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、新規な食肉製品用保存剤、特にボツリヌス菌
の発育を抑制する保存剤及びその使用に関する。
一般に食肉製品には・・ム類、ベーコン類、各種のソー
セージ類が含まれる。
特に塩漬された製品においては、食塩及び亜硝酸塩(ナ
} IJウム塩もし《はカリウム塩)を主成分とする塩
漬剤が添加される。
この塩漬における亜硝酸塩の使用目的としては、(1)
食中毒原因菌の発育抑制、特にボツリヌス菌に対する発
育抑制、(2)肉の色の安定化(ピンク色に発色固定さ
せる)、(3)塩漬された肉に特有な風味の増強及び(
4)腐敗発生の遅延があげられる。
現在、亜硝酸塩は食肉製品に対し少くとも120ppm
の量で使用され、ボツリヌス菌の発育抑制が行われてお
り、1 5 6 ppmまでの多量に添加される場合も
ある。
一方、亜硝酸塩の分解によって生じた亜硝酸と塩基性第
二級アミンとの反応により二トロンアミンを生成するこ
とはよく知られている。
この反応は食肉中で、特に食肉製品を高温加熱(150
〜170℃)したときに起こり、殊にL−プロリンと反
応してN−ニトロソピロリジンを生成することが知られ
るようになった。
このニトロソアミンは極めて強い発癌性物質である。
また最近の研究によれば、亜硝酸塩自体が発癌性を有す
ること、さらに強い酸性域例えば胃の中では突然変異誘
起性をも示すことが明らかにされた。
亜硝酸塩の有する効果の中で食品衛生上からみて最も重
要なことは、抗ボツリヌス中毒作用である。
亜硝酸塩の添加をやめれば、食肉製品中に汚染されたボ
ツリヌス菌の生産する毒素によるボツリヌス中毒に曝ら
される危険が極めて大きい。
従って亜硝酸塩による人体への危険性を回避することが
極めて重要なことであり、亜硝酸根を全《使用しないか
あるいはその使用量を少なくし、?つ食肉製品中の亜硝
酸根の残存量を低減させるか又は皆無にしうる技術の開
発が強く要望されている。
このため肉に対し120〜1 5 6 ppmの亜硝酸
ナ} IJウムを添加する従来法を改良する方法として
は、例えばソルビン酸0.2%もしくはソルビン酸カリ
ウム0.268%と亜硝酸ナトリウム4 0 ppmを
組合せる方法(ジャーナル・オブ・フード・プロテクシ
ョン、第41巻8号621〜625頁1978年参照)
が提案された。
この改良法によれば亜硝酸ナトリウム1 5 6 pp
m添加の場合とほぼ同等の効果が得られるといわれてい
るが、亜硝酸ナトリウムの使用量がなお多く、またソル
ビン酸もしくはソルビン酸カリウムの使用量をこれ以下
に減少することができないほか、ボツリヌス菌抑制効果
も不充分であるなどの欠点がある。
本発明者らはこれらの問題を解決するため、クロストリ
ジウム・ボツリヌム以外の細菌類、特に胞子形成菌であ
るバチルス属菌に対し抗菌作用を有する物質を選び出し
、それらについてクロストリジウム・ボツリヌム(A型
、B型及びE型)の抗菌作用をまず試験管内テストで調
べた。
次いで有効であった物質を単独でならびに種々の組合せ
で、均質化した豚肉中にクロストリジウム・ボツリヌム
の胞子と共に練り込み、75℃で1時間の加熱処理を行
ったのち保存することにより、抗菌作用の優れた組合せ
を見出して本発明を完成した。
本発明は、ソルビン酸もしくはその塩、CIO一もしく
はC1一脂肪酸のグリセリンモノエステル及び食肉製品
重量の13〜3 0 ppmの亜硝酸根、あるいはこれ
らとへキサメタ燐酸塩から成る抗ボツリヌス性食肉製品
用保存剤である。
本発明はさらに、この保存剤を用いて処理することを特
徴とする、抗ボツリヌス性食肉製品の製造法である。
本発明によりソルビン酸もし《はその塩+CtOーもし
《はC1一脂肪酸のグリセリン七ノエステル+亜硝酸根
(NO2 )を組合わせる場合は、肉に対し3 0 p
pm以下のNO2−の添加で(No2−3 0 ppm
= NaNO4 5 ppm )、NaNO2単独を
1 5 6 ppm添加したと同等ないし優れたボツリ
ヌス菌抑制効果が得られる。
この組合せにおいて亜硝酸根とへキサメタ燐酸塩とを併
用するとボツリヌス菌抑制効果はさらに増強される。
そのほか本発明によれば、ソルビン酸もし《はその塩の
使用量を従来法より低減することができ、肉の発色のた
め亜硝酸根を添加したい場合でも、この目的のための最
少必要量の亜硝酸根( 3 0 ppm以下)で足りる
これらの優れた結果は予想外のことであった。
なぜならば炭素数10〜12の脂肪族のグリセリンモノ
エステルが一般の細菌に対して抗菌力を有することは各
種の文献により公知であるにもかかわらず、本発明者ら
はこれらの脂肪酸のグリセリンモノエステル単独では風
味に影響しない濃度においては食肉製品中ではボツリヌ
ス菌の抑制効果は認められず、さらにまた低減された量
の、例えば30ppm以下の亜硝酸根と併用してもなお
無効であることを見出したからである。
さらに単独で抗菌性の認められて(・たべキサメタ燐酸
ナ} IJウムも、食肉製品中では単独でボツリヌス菌
の毒素生成を抑制することができず、しかも3 0 p
pm以下の亜硝酸根と併用しても無効であり、またへキ
サメタ燐酸塩と前記の脂肪酸のグリセリンモノエステル
との併用も食肉製品中では無効であることも見出した。
その上、ンルビン酸カリウムは0.268%の多量を添
加する場合、亜硝酸根と併用するとかなり有効ではある
が、亜硝酸塩との併用なしではほとんど有効ではないこ
とも認められた。
これらの詳細な研究に基づき、食肉製品中ではそれぞれ
単独では全《有効でない化合物を特別に組合わせること
により初めて、有効に食肉製品中のボツリヌス菌の発育
を抑制し、毒素の産生を抑制することができる。
次に本発明の保存剤の成分について説明する。
第一の成分はソルビン酸もしくはその塩(1)であり、
ソルビン酸塩としては、例えばソルビン酸ナトリウム又
は好ましくはソルビン酸カリウムが用いられる。
第二の成分はCIO−もし《はC12一脂肪酸のグリセ
リンモノエステ,梠旬であり、これらは次式?これらの
式中Rはカブリン酸又はラウリン酸の残基な意味する)
で表わされる。
これらのモノエステルはそれぞれ単独で又は2種以上の
混合物として用いることができる。
第三の成分は亜硝酸根(IIIa)又は亜硝酸根とへキ
サメタ燐酸塩(mb)である。
本発明において亜硝酸根とはNO一を意味する。
亜硝酸根を与える化合物としては、例えば亜硝酸、亜硝
酸カリウム又は好まし《は亜硝酸ナトリウムが用いられ
る。
亜硝酸根の量を亜硝酸塩例えば亜硝酸ナトリウムの量に
換算すると、NO2−30ppm=NaN024 5p
pmである。
ヘキサメタ燐酸塩としては、例えばヘキサメタ燐酸カリ
ウム又は好ましくはへキサメタ燐酸ナトリウムが用いら
れる。
本発明の保存剤は、肉に対し0.05〜0.2%の成分
1,0.001〜0.5%の成分■、13〜30ppm
の成分■a及び0. 2 〜0. 5%の成分mbから
成ることが好ましい、亜硝酸根(■a)は肉に対し特に
20〜30ppmが好ましい。
本発明の保存剤は、食肉製品の製造時に常法により添加
使用することができる。
例えばベーコン、ハム等の塩漬製品の場合には普通の塩
漬剤と混合して、またソーセージ等の練製品の場合には
普通の調味料及び/又は添加物と混合して使用すること
が特に好ましい。
しかし本保存剤を任意の製造段階で別個に、原料肉に添
加しうろことはもち論鴫:である。
実験例 試験管内における各薬剤のボツリヌス菌に対する抗菌力
を下記の方法により調べた。
供試菌としては、A型、B型及びE型のクロストリジウ
ム・ボツリヌムを用いた。
3種の供試菌それぞれについて、脳心臓抽出物(BHI
)培地で胞子を形成させ、濃厚な胞子懸濁液を調整した
次いでA型及びB型については80℃で20分間、E型
については60℃で15分間の加熱処理を行ったのち2
〜5℃で貯蔵し、供試胞子懸濁液とした。
各薬剤の抗菌力を測定するため、各薬剤を添加したBH
I培地中(pH 6.0に調整)に各菌を接種したのち
、未加熱ならびに70℃で30分間及び80℃で30分
間の条件でそれぞれ処理し、流動パラフィンで重層し、
次いで30℃で30日間培養し、菌の発育抑制効果を示
す薬剤の濃度(μP/r)を測定した。
その結果を第1表に示す。なお表中のSoAはソルビン
酸、TNaPPはピロ燐酸ナトリウム、NaTPはトリ
ポリ燐酸ナトリウム、NaHMPはへキサメタ燐酸ナト
リウム、MC8はカプリル酸モノグリセライド(モノカ
プリリン)、MC1oはカブリン酸モノグリセライド(
モノ力プリン、MC12はラウリン酸モノグリセライド
(モノラウリン)を意味する。
得られた結果から、次のことが明らかになった。
ソルビン酸は3種のボツリヌス菌を抑制するために、p
H6.0であるにもかかわらずそれぞれ8 0 0 0
ppm( 0.8%)の多量が必要であった。
燐酸塩類のうち、TNaPP及びNaTPは8000p
pm又はそれ以上を要しほとんど無効であったが、Na
HMPは加熱処理区で2 0 0 0 〜4 0 0
0ppm(0.2〜0.4%)で有効であった。
脂肪酸のグリセリンモノエステルについては、炭素数の
多いほど低濃度で有効で、特にMC12及びMC1oは
強い効果を示した。
NaNO2については、加熱処理区では25〜5 0
ppmで発育を抑制しており、単独でも強い効果があっ
た。
従ってこの試験管内テストにより、特にNaNO2、M
C,。
、MC12、NaHMPなどがボツリヌス菌の発育抑制
効果を示すことが認められた。
次に実施例により本発明を詳細に説明する。
各実施例はそれぞれ数回繰返し行ったもので、その結果
に再現性が確認されたものである。
実施例 1 食肉製品モデルは、クリスチャン七ンらの方法( Ap
pl,Microbiol, 2 5, 3 5 7
〜3 6 2、1973年参照)に準じて調整した。
すなわち新鮮な豚肉をミンチし(穴目3關)、食塩2.
5%、デキストリン0.5%及びエリソルビン酸ナトリ
ウム0.055%を加え、さらに試験区により所定のリ
?薬剤を添加して実験室用ホモジナイザーを用いて均質
化した。
次いでその中にA型、B型及びE型のボツリヌス菌の等
数混合胞子懸濁液を総肉製品重量1?あたり102個の
量で接種し、さらに均一に混合した。
混合時間は合計で5分間である。水分として添加された
量は全重量の3%までとした。
なお接種胞子懸濁液は実験例と同様に調整し、80℃2
0分の加熱処理を行ったものを用いた。
次いで混合物を真空包装用フイルムパックに50?単位
で1試験区あたり2個ずつ充填した。
各区ともに充填するとすぐに75℃に調整された水浴中
で60分間加熱し(中心温度73℃)、急冷したのち2
7℃の恒温室中で貯蔵し、ボツリヌス菌の発育増殖に原
因する膨張の起こるまでの日数を観察し、発育抑制効果
を調べた。
得られた結果を第2表に示す。
膨張が最初に出現するまでの日数を保存効果日数として
表わした。
また、得られた保存効果日数から亜硝酸塩156ppm
添加区(従来法)の保存効果日数を差し引いた値を増加
抑制効果日数として示した。
なお、供試薬剤はNaNO、ソルビン酸カリウム(So
K)(pH調整が容易であるため)、七ノカプリン(M
C1o)、モノラウリン(MC12)及びヘキサメタ燐
酸ナトリウム(NaHMP)である。
製品のpHは実施例2と同様にして測定した。
?肉製品中での前記薬剤のボツリヌス菌に対する有効性
を調べた結果、驚くべきことにNaNO2は120〜1
6 0 ppmが必要であり、これは試験管内テスト
の数倍の量である。
ソルビン酸単独の場合は0.1〜0.2%では効果は不
充分であったが、ソルビン酸をNaNO40ppm以上
と併用するか、あるいはNaHMP及び/又はMC1o
もしくはMC1と併用すると、強い発育抑制効果が得ら
れることが認められた。
またMC1o及びMC1については、食肉製品ではかな
り多量を必要とし、5 0 0 ppm添加しても、す
なわちBHI培地の10〜100倍量でも単独では無効
であった。
しかしMC1oもしくはMC1をソルビン酸と併用する
か、あるいはソルビン酸及びNaHMPもしくはNaN
O2と併用すると、強い抑制効果を示すことが見出され
た。
NaHMPについても5 0 0 0 ppmではNa
NO2 4 0 1)Pmと併用しても有効でなかった
が、さらにソルビン酸を併用すると抑制効果が認められ
た。
なおこれらの効果は、各区のpHを6.0の一定に調整
したので、例えばソルビン酸又はNaHMPのpH低下
作用とヨ?無関係である。
以上のように試験管内テストで得られた抗菌力と食肉製
品中での効果においては大きな相違があることが確認さ
れた。
これはクロストリジウム・ボツリヌムが他のバチルス属
菌又はサルモネラ属菌とは異なる薬剤感受性を示すこと
によるものと考えられる。
第2表の結果のうち、ボツリヌス菌に対する発育抑制効
果の強い組合せが本発明に関するものである。
第3表に効力の強い組合せの順に示した。また比較のた
め、従来法であるNaN02156ppm添加区及びこ
れに匹敵するとして現在ベーコンに提唱されているNa
NO40ppmとSoKO.268%の併用を併わせて
示す。
一方、別の実験によれば、食肉製品モデル中でSoK
O.067%、NaNO4 0 ppm1MC125
0 0 ppm及びNaHMP0.5%の併用は従来法
よりも強い効果を有することが認められた。
本発明者らの実験結果によれば、低減された亜硝酸塩と
ソルビン酸だけの組合せでは必ずしも亜硝酸塩1 5
6 ppmの効力に及ばないことが判明した。
実施例 2 (ベーコン) 豚のバラ肉約4kg(約30crrL×50CrrL×
4〜7cIrL)を用い、基礎的な塩漬剤としては食塩
15%、砂糖10%及びエリソルビン酸ナトリウム0.
55%を含む水溶液を用いた。
そのほか試験区により所定量の亜硝酸ナトリウム、ソル
ビン酸カリウム?SoK)、ラウリン酸モノグリセライ
ド(MC1)又はヘキサメタ燐酸ナトリウム(NaHM
P)を溶解して塩漬液を調製した(塩漬液中の各薬剤含
量は肉に対する添加量の10倍)。
各塩漬液をインジエクターで肉に対し10%注入し、0
〜2℃の冷蔵庫内で1夜放置して塩漬を行った。
塩漬後30〜50℃で3時間乾燥したのち50〜70℃
?4〜5時間くん煙し、冷却してベーコンを製造した。
添加薬剤の組合せ及び肉に対する添加量を第4表に示す
得られたベーコンを殺菌消毒されたハム用スライサーで
2.5〜3mmの厚さにスライスし、これから無作為に
サンプルを取り出し、各種の試験を行った。
pHの測定: サンプル10グに水50TrLlを加えて均質化したの
ち、ガラス電極pHメーターで測定した。
水分の測定: サンプル5グを105℃で20時間乾燥し、乾燥減量を
水分とした。
亜硝酸根(No−)の定量: 日本薬学会編「衛生検査法注解」194〜195頁(金
原出版)に記載の方法(SHINN法)によりNO2−
を定量した。
官能検査: スライスしたベーコンをテフロン被覆加工された電気卓
上焼器(ダイヤル目盛180℃)上で密閉状態でフライ
し、各区のベーコンについて臭気の有無を評価したのち
、試食して品質を評価した。
官能検査の評点は5段階とし、最も好ましいものを5点
、全く受け入れられないものを1点とした。
その結果はパネル10名による官能検査の点数を平均し
て示す。
仝:ボツリヌス菌抵
抗性試験: 殺菌消毒されたハム用スライサーでスライスしたベーコ
ン約2516枚ずつを真空包装用フイルムにパックし、
クロストリジウム・ボツリヌムのA型、B型及びE型の
胞子を102個/グの量で接種した。
接種方法としては、殺菌した海砂を胞子のキャリャーと
して使用するクリスチャン七ンらの方法( Appl.
Microbiol , 2 7、733〜737、1
974年参照)を用いた。
パック内でベーコンに対し胞子を均一に接種したのち真
空包装し、27℃に保存し、膨張する状態を観察し、毒
素産生状態を次のようにして調べた。
なお各試験区において10個の検体を用いた。
毒素産生な調べるため、前記のようにして保存された検
体41及び燐酸緩衝液( pH 6.0 )40rrL
lを均質化したのち、10000r,p.mで15分間
遠心分離し、上清を沢取し、この上清0. 5 rul
をマウス(体重15〜201)の腹腔内に注射し、動物
の生死を観察して判定した。
なお毒素の確認のため試料液を80℃で20分間加熱し
、同様に注射することにより各型抗毒素の中和試験とし
た。
ボツリヌス菌抵抗性試験の結果は、最初の膨張及び最初
の毒素産生が認められるまでの保存日数として示す。
これらの試験結果を第5表にまとめて示す。
第5表に示すように、本発明による試験区3及び5では
、従来法による試験区1、2及び4よりも膨張の発生す
るまでの日数が長く、毒素産生抑制効果も大きかった。
この結果の中で注目されることは、従来法の試験区では
膨張の起こる前にボツリヌス菌の毒素産生が認められた
ことである。
これは今後の食品衛生対策上特に重要である。
なぜならばこれまで毒素は腐敗が進行したのち(膨張後
)に産生されると考えられていたからである。
この実験結果は、従来法によれば腐敗が進行していなく
ても、すなわち肉眼的に異状が認められなくても毒素が
産出される危険が極めて大きいことを明らかにしたもの
で、このような食品によるボツリヌス中毒の可能性があ
る。
実施例 3 (ソーセージ) 原料としてミンチした豚の赤身肉を用いた。
各区5kgのミンチ肉に対し食塩2.0%、砂糖1.0
%、エリソルビン酸ナトリウム0.055%、配合スハ
イス0.5%、燻結晶0.3%及びカゼインナトリウム
1.0%、ならびに試験区により所定の薬剤を添弓?加
し、サイレントカッターで10分間カッティングしたの
ちステンレス製ケーキミックスブレンダーに移し、実施
例1で用いたと同じクロストリジウム・ボツリヌムの胞
子懸濁液を102個/グの量で接種し、5分間混合した
次いで混合物を塩化ビニリデンフイルム(折径45mm
)に充填し(約120グ/本)、75℃の熱水中で60
分間水煮したのち氷水中で急冷した。
なお試験区1〜5における添加薬剤とその肉に対する添
加量は実施例2と同じであり(第4表参照)、そのほか
亜硝酸ナトリウム無添加区として試験区6を設けた。
この試験区ではSoK O.268MC10.05%及
びNaHMP0.5%を添加した。
こうして得られたボツリヌス菌接種ソーセージについて
、実施例2と同様にしてpH1水分及びNO−の定量及
びボツリヌス菌抵抗性試験を行った。
試験結果は第6表に示すとおりで、本発明によれば亜硝
酸塩を使用しなくてもボツリヌス菌抵抗性を従来法より
も増強することができる。
実施例 4 (ロースハム) 豚のロース肉を同形のブロック状に切ったもの(約30
Or)に、下記組成の塩漬液を肉に対し10%注入した
のち、1夜放置して塩漬した。
塩漬液は、食塩20%、砂糖10%、エリソルビン酸ナ
トリウム0.55%及び燻結晶2%ならびに各試験区に
より所定の薬剤(各添加薬剤の塩漬液中の濃度は肉に対
する添加量の10倍)を含有する水溶液で、これにボツ
リヌス菌の胞子を103個/?加えたものを用いた。
試験区と添加薬剤及びその肉に対する添加量は実施例2
(第4表)と同じである。
次いで塩漬した肉を真空包装用フイルムにパックし、真
空包装したのち約75℃で90分間煮沸し、急冷してロ
ースハムを製造した。
得られたハム(1区あたり10個)について実施例2と
同様にしてpH、水分及びボツリヌス菌による毒素産生
を調べた。
試験結果は第7表に示すとおりで、本発明の試験区はボ
ツリヌス菌抵抗性が優れている。
゛実施例 5 本実施例はラウリン酸モノグリセライド(MCt2)の
濃度効果をソーセージで調べるために行ったもので、実
施例3と同様の方法でソーセージを試作し、実施例2と
同様にしてpH及び水分の測定、ボツリヌス菌抵抗性試
験を行った。
得られた結果は第8表に示すとおりで、MC12を0.
005%の少量併用しても有効であった。
?上の実施例2、3、4及び5に示すように、ベーコン
、ソーセージ、ハム等の食肉製品ニオイて、SoK又は
SoA+M(42士低減された量のNaNO2の併用、
SoK又はSOA+MC1十NaHMPの併用、SoK
又はS o A+MC 12+低減された量のNaNO
2の併用、ならびにSoK又は? o A+MC 12
+低減された量のNaN02+NaHMPの併用は、ボ
ツリヌス菌抵抗性を有し、しかもNaNO2156pp
mあるいはNaNO4 0pPm+SoK O.26%
よりも優れていることが認められた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ソルビン酸もしくはその塩、CIO一もし《はC1
    一脂肪酸のグリセリンモノエステル及び食肉製品重量の
    13〜3 0 ppmの亜硝酸根、あるいはこれらとへ
    キサメタ燐酸塩から成る抗ボツリヌス性食肉製品用保存
    剤。 2 ソルビン酸もし《はその塩、CIO一もしくはC1
    一脂肪酸のグリセリンモノエステル及び食肉製品重量の
    13〜3 0 ppmの亜硝酸根、あるいはこれらとへ
    キサメタ燐酸塩から成る保存剤を用いて処理することを
    特徴とする、抗ボツリヌス性食肉製品の製造法。
JP54116102A 1979-09-12 1979-09-12 食肉製品用保存剤及びその使用 Expired JPS5910169B2 (ja)

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