JPH11189752A - タイル固定用粘着性基材及びタイルユニットの製造方法 - Google Patents

タイル固定用粘着性基材及びタイルユニットの製造方法

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JPH11189752A
JPH11189752A JP35907397A JP35907397A JPH11189752A JP H11189752 A JPH11189752 A JP H11189752A JP 35907397 A JP35907397 A JP 35907397A JP 35907397 A JP35907397 A JP 35907397A JP H11189752 A JPH11189752 A JP H11189752A
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tile
tiles
adhesive
fixing
foam
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JP35907397A
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English (en)
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Kenichiro Toda
健一郎 戸田
Hirohide Sakaguchi
博英 坂口
Yosuke Daimon
陽介 大門
Keisuke Fukuda
恵介 福田
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TOOKEN JUSHI KAGAKU KK
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
TOOKEN JUSHI KAGAKU KK
Mitsui Chemicals Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面に凸凹を有するタイルを、表面が平滑な
タイル同様に裏面が一定の高さとなるように調整固定化
するための粘着性基材、この粘着性基材を用いて意匠性
の高いタイルを固定したタイルユニット、およびこのタ
イルユニットを壁面等に施工して施工性を大幅に向上さ
せると共に、施工後に粘着剤が確実に剥離して美観も向
上した表面に凸凹を有するタイルを施工する方法を提供
する。 【解決手段】 脆性を有する発泡体表面に伸縮性のメッ
シュをかぶせた後、粘着度を調節したウレタン樹脂製の
感圧粘着剤を塗布した粘着層、さらに離型紙を貼り合わ
せたタイル固定用粘着性基材、この基材上に凸凹を有す
るタイルを表面側から圧入して基材の粘着層に固定し、
裏面が同一平面としたタイルユニット、およびこのタイ
ルユニツトを用いて表面に凸凹を有するタイルを壁面等
に施工する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築や土木の内装
や外装の仕上げ分野で使用される表面が凸凹のタイルを
効率良く施工する方法を提供するもので、表面が凸凹の
タイルでもユニツト化した後に、タイル自体の自重では
剥離しない粘着強度を有する粘着用基材の開発とタイル
ユニットの製造方法、ならびに該タイルユニットを用い
る、表面に凸凹を有するタイルの施工方法に関する。な
お、表面が凸凹のタイルとは、タイルの表面を下にして
平面上に置いたとき、タイルの裏面が水平にならないよ
うな形状を有するタイルをいう。又タイルユニットと
は、複数個のタイルを予め所定の位置に固定的に配置し
てなる建築用資材の単位であり、一度に複数個のタイル
をビルディングの外璧等に貼ることのできる資材であ
る。
【0002】
【従来の技術】表面が平滑なタイルは、糊や粘着剤の付
いた紙の上に並べたり、逆に表面を上にして並べたタイ
ルに紙を貼り付けることにより、平面性が確保できるの
で簡単にタイルユニットを作製できる。しかし、裏面が
凸凹のタイルの場合は、タイル表面に紙を貼っても平面
が確保できないので、1 個づつ手で所定の場所に施工し
たり、発泡ポリスチレンの型枠に入れたものを用いてい
る。発泡ポリスチレン製の型枠を使用する方法では、タ
イルの縦×横サイズ(標準化されており、50mm×5
0mm程度から150mm×300mm程度まで各種)
と同じ大きさの凹みが付いたものに、両面テープを用い
てタイル側面を粘着させ保持する。しかしこの方法で
は、タイルは型枠の底に接しておらず宙づりとなってる
ため、各タイル裏面の突起部が同じ高さになるようにタ
イルを配置することは、実際問題として不可能であり、
また、製造されたタイルユニットを運んだりする時など
の振動によってタイルの位置が変化しやすいため、この
ようなタイルユニットを用いて装飾されたビルディング
の外壁は美観上問題がある。更に、発泡ポリスチレン製
型枠は、使用するタイルのサイズ(縦×横×高さ)に応
じた複数個の窪みを有しているが、発泡ポリスチレンの
裏面を削り取って、このような複数個の窪みを成形する
のは大変な手間である.
【0003】発泡ポリスチレンの型枠を改善した方法と
して、特開平9−41621号公報に示されている方法
は、片面粘着フィルム(粘着削はエチレン−ビニルアル
コール又はアクリル)と硬質ウレタンフォーム(箱内で
発泡させるタイプ)であるがこの方法の問題点として
は、片面粘着フィルムの伸縮性が少ないため凸凹の大き
いタイルの場合は、フィルムの反力により凸凹の程度に
よってはタイルの位置がずれることに加え、タイルを並
べた後硬質ウレタンを発泡させるが、硬質ウレタンは発
泡時に発熱することと、約30倍程度発泡するので、温
度と圧力がかなりタイルにかかり、発泡時タイルが動き
設定した位置がずれる欠点がある。又、樹脂を高倍率で
発泡させるため注入量が少しでも狂うと硬質ウレタンが
型枠からはみ出したり発泡圧で型粋が変形する等の欠点
がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、表面
に凸凹を有するモザイクタイル、レンガ調タイル及び割
肌タイル等の意匠性の強いタイルを表面が平滑なタイル
同様、複数枚を固定することのできる粘着性基材、およ
び複数枚のタイルをその基材に粘着固定して現場での施
工効率を向上させうるタイルユニツトを精度良く製造す
る方法、ならびにこのタイルユニットを用いて表面に凸
凹を有するタイルを施工する方法を提供するものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】表面が凸凹のタイルを固
定する方法としては、粘着剤による方法と型枠等により
機械的に保持する方法がある。これらの方法中、機械的
な方法ではタイルの寸法変化に対応することが非常に難
しく困難であるため、粘着剤による固定を「主」とし機
械的な保持を「従」とする方法が良好である。表面が凸
凹のモザイク調タイル、レンガ調タイル及び割肌タイル
は表面が粗面であり、又、重量も重いものが多いため、
粘着剤の粘着力は一定の範囲内にあることが必要であ
る。粘着力が弱いとタイルが脱落し、強すぎると施工後
に粘着性基材を剥離することが困難であると同時に粘着
剤がタイル側に残る等の問題が生じる。
【0006】本発明者等は、上記課題を解決するため、
鋭意検討の結果、本発明を完成した。すなわち、本発明
は、脆性を有する発泡体に、ウレタン樹脂製感圧粘着剤
を塗布またはスプレーして構成した伸縮性を有するメッ
シュを含む粘着層および離型紙からなるタイル固定用粘
着性基材の製造方法、この方法で得られるタイル固定用
基材を用いて表面に凸凹を有するタイルのタイルユニッ
トを製造する方法、ならびにこのタイルユニットを用い
て表面に凸凹を有するタイルを施工する方法である。
【0007】具体的には、本発明は、(1)脆性を有す
る発泡体表面に伸縮性のあるメッシュをかぶせた後、ウ
レタン樹脂製感圧粘着剤を塗布またはスプレーして粘着
層を形成させ、次いで、離型紙を貼り合わせてなるタイ
ル固定用粘着性基材の製造方法、(2)離型紙上にウレ
タン樹脂製感圧粘着剤を塗布又はスプレーした後、伸縮
性のメッシュ、脆性を有する発泡体の順に積層してなる
タイル固定用粘着性基材の製造方法であり、これらの方
法において、(3)脆性を有する発泡体が、軟質又は半
硬質のウレタン発泡体に、ポリメリックタイプのジフエ
ニルメタンジイソシアネートを含浸又はスプレーし脆性
を出した発泡体である方法、(4)粘着層が、1000
〜7000g/cm2 の範囲の粘着度を有するウレタン
樹脂製感圧粘着剤を用いて形成させたものである方法、
また(5)表面に凸凹を有するタイルを、裏面を同一平
面とした状態で固定した複数個のタイルを、上記の方法
で得られたタイル固定用粘着性基材の離型紙を取り去
り、粘着性を有するその表面にタイル表面側で押しつ
け、タイル自体の重量を粘着剤で保持できる状態とした
タイルユニットの製造方法、(6)タイルが、表面が凸
凹したモザイクタイル、レンガ調タイル又は割肌タイル
であるタイルユニットの製造方法、更に、(7)このタ
イルユニットの裏面をタイルを施工する壁材の表面に接
着、固定した後、タイル固定用基材を剥離することを特
徴とする表面に凸凹を有するタイルの施工方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において使用する粘着剤
は、ウレタン樹脂製感圧粘着剤が好ましく使用される。
粘着剤の粘着度は1000〜7000g/cm2 の範囲
が好ましい。本発明で使用するウレタン樹脂製の感圧粘
着剤は、主剤(末端イソシアネート基含有成分)と硬化
剤(活性水素含有成分)の反応により製造されるが、配
合比率を調整し硬化剤を多めとすると、表面に水酸基
(OH基)を有する樹脂ができるため表面はベタつく性
質を有する。このことにより粘着剤自体は機械的強度を
有し、表面のみベタつく感圧粘着剤が製造できる。粘着
度の調整は主剤と硬化剤の配合比率や成分を変化させる
ことで可能である。
【0009】また、本発明では、伸縮性のメッシュを使
用する。メッシュを使用することによって、タイル固定
用粘着性基材において脆性を有する発泡体だけでは不足
する発泡体の表面強度を補い、また凸凹を有するタイル
を発泡体に円滑に圧入してタイルユニットを作成するこ
とができ、さらに、このタイルユニットを壁面等に施工
後、壁面に固定されたタイルから固定用粘着性基材を容
易に剥離できる。このようにメッシュをタイル固定用粘
着性基材の一つの構成として用いることによって、粘着
剤の効果と相まって相乗的に、剥離性能及びタイルの保
持力がアップする。メッシュとは、網目状の織布を言
い、織布の種類は材質自体及び/又は編み方で伸縮する
材質が好ましく、例えば、ナイロンやポリエステルのメ
ッシュ、ポリウレタン製弾性繊維等が使用できる。厚み
は特に制限はなく、伸縮性とタイルを接着して保持する
に十分な強度と伸縮性を有するものであれば、厚くても
薄くても良い。
【0010】本発明で使用する脆性を有する発泡体は、
施工を考慮すると軽量の発泡体が好ましい。また、発泡
体中に凸凹を有するタイルを圧入する時、その凸凹の表
面に沿って変形し、タイルを保持する機能が必要である
ため脆性を有することが必要である。脆性を有する発泡
体として、例えば、フェノールフォーム、硬質ウレタン
フォーム等が代表的なものとして挙げられる。軽量のタ
イルの場合は、これらの発泡体でも重量を保持できるた
め使用可能であるが、重量タイルの場合は、粘着剤がタ
イルを発泡体に強固に粘着していても、タイルが脱落す
る危険性がある。このため重量のあるタイルの場合に
は、発泡体自体、機械的な強度を有するものが使用され
る。このような発泡体の強度を向上させるには、具体的
には、発泡体自体は伸びや引張り強さが大きい軟質又は
半硬質の発泡体に高官能のポリメリックタイプジフェニ
ルメタンジイソシアネート(以下、MDI−Crと略す
る)を塗布することで、機械的強度を有しながら脆性も
併せ持つ発泡体を作ることができ、重量のあるタイルに
も適用できる。
【0011】MDIの塗布量は、発泡体の面積に対して
30〜300g/m2 が好ましく、30g/m2 未満で
は脆性が不十分となり、300g/m2 を超えると強度
が向上し過ぎるため脆性が出にくくなる。硬化に際して
は、硬化促進剤として公知のウレタン触媒が使用でき
る。他のイソシアネート、例えばトルエンジイソシアネ
ートやイソホロンジイソシアネートは2官能のためこの
ような目的には適さない。
【0012】以上の材料を用いて本発明のタイル固定用
粘着性基材は次の方法で製造する。 (1)脆性を有する発泡体にメッシュを被せ、粘着剤を
塗布又はスプレーして粘着剤とメッシュからなる粘着層
を形成させる。この粘着層の形成は、粘着剤によって
は、発泡体の表面に粘着剤を塗布又はスプレーした後、
メッシュを被せ、更に必要に応じて接着剤を塗布又はス
プレーするような方法でメッシュと接着剤からなる接着
層を形成してもよい。メッシュと発泡体との接着はウレ
タン製感圧粘着剤を塗布やスプレーする工程で同時に行
われる。ついでこの接着層の表面に離型紙を張り合わせ
る。離型紙はとくに限定されず。一般的に当技術分野で
使用されている公知の離型紙を使用することができる。 (2)また、上記の(1)の方法とは逆に離型紙上にウ
レタン樹脂製感圧接着剤を塗布又はスプレーして粘着層
を形成し、その上に、伸縮性のあるメッシュ、ついで脆
性を有する発泡体を順次積層していく方法でもよい。こ
のような方法で得られる本発明のタイル固定用粘着性基
材は、例えば、図1に示す通りである。
【0013】本発明のタイルユニットの製造方法は、図
2および3により説明すると、例えば、次のようであ
る。図1のタイル固定用粘着性基材を、タイルユニット
の製造工程にセットし、該基材の離型紙(4)を剥が
し、粘着層を開く、その粘着層(3)の表面上に表面に
凸凹を有するタイル(5)を表面側で接するように配置
し、タイル間を接着するため目地張(6)をし、その
後、タイルの裏面側から、複数のタイルの裏面が同一平
面となるよう、凸凹を有するタイルの凸凹模様に沿って
タイルを脆性を有する発泡体に圧入する。より詳しく
は、タイル裏面を下にして目地部にスペーサーを入れた
状態で複数個のタイルを型枠やバンドで固定した後、上
記タイル固定用粘着性基材にタイル表面を押しつけタイ
ルの一部が発泡体の内部に入るようにする。 粘着剤が
タイル表面の凸凹に沿って粘着するためタイルの重量を
粘着剤で支えられる状態とすることができる。かくし
て、図3にその断面を示すような、裏面が同一平面とな
るように複数個の凸凹を有するタイルを、該タイル自体
の重量を粘着剤で保持できる状態とした図3に示すタイ
ルユニットを得ることができる。特に、表面が凸凹のモ
ザイク調タイル、レンガ調タイル及び割肌タイルは表面
が粗面であり又、重量も重い物が多いため本発明の方法
が有効である。
【0014】このようにして得られたタイルユニット
は、施工現場に持込み、以下のような方法で施工する。
図3に示す本発明のタイルユニットを、例えば、図4に
示すような壁面(9)に接着材やモルタル(8)で接着
固定する。接着材等が固化後、本発明のタイル固定用粘
着性基材を剥離する。発泡体(1)、メッシュ(2)お
よび粘着剤(3)からなるタイル固定用粘着性基材は、
タイル面から施工上何等の問題もなく、またタイル表面
を損なうことなく剥離除去され、図5に示すように壁面
上に綺麗に表面に凹凸を有するタイルを施工することが
できる。
【0015】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明する。以下の実施例において、粘着度は次の方法で測
定した。 [粘着度の測定方法] 測定治具 ポリエチレン製樹脂棒より図6の形状をした治具を旋盤
で切り出した。測定面のサイズは、直径10mm、厚さ
5mmの円盤状とし表面は平滑に磨いた。円盤の上には
6mmφの円柱を作り直径2mmの穴を開けた。 測定方法 ウレタン製粘着シートの上に上記治具を置き、重さ10
0gの分銅を乗せる。30秒間静置した後、分銅を取り
去り治具を上部に引き上げ剥離する時の強度を測定す
る。測定はピーク値を記録できるプッシュブルゲージを
使用した(アイコーエンジニアリング(株)社製Mod
el−9520;計測範囲:0〜20kg)。測定は1
サンプルあたり5回行い、平均値を求めた。
【0016】実施例1 建築用断熱材として使用する硬質ウレタンフォーム(比
重:35kg/m3 )のボード500×250×25m
mの表面にポリエステル製メッシュ(0.15mm厚/
100メッシュ)をかぶせた後、ウレタン製感圧剤粘着
剤として、ハイプレンP−302(三井東圧化学社製ウ
レタンプレポリマー)100重量部にPPG MN−5
000(分子量5000の3官能ポリエーテルポリオー
ル:三井東圧化学社製)を142部、P−25(オクチ
ル酸鉛の25%ジオクチルフタレート溶液)を0.05
部、ジオクチルアジペートを20部の割合で混合したも
のを1kg/平米の割合でスプレーした(アトマックス
社製エアースプレーノズル使用、空気圧力:4kg/c
2 、液温度:40℃)。60℃で3時間硬化後、離型
紙を表面に貼り付け1週間室温で養生した。その時の粘
着度は1800であった。粘着剤自体を離型紙上にスプ
レーし、1週間常温で硬化した後の物性値は、硬さ(2
8:Shore−A)、引張強さ(6kgf/c
2 )、伸び(160)、引裂強さ(4kgf/c)で
あった。表面はベタつくが感圧粘着剤自体は機械的物性
が良好な値を示しており、タイル固定用粘着剤基材とし
ては十分な特性を有していた。
【0017】実施例2 家具やベットのクッションに使用する軟質ウレタンフオ
ーム(密度45g/m 3 )を700×400×30mm
に切断し、表面にMDI−Crに硬化触媒としてオクチ
ル酸鉛の25%DOP溶液を0.8%使用した溶液を1
00g/m3 塗布し、直ちに60℃の乾燥機に入れ2時
間硬化させ脆性を有する発泡体を得た。次いで、伸縮性
のあるナイロンメッシュ(0.2mm厚/80メッシ
ュ)をかぶせた後、感圧粘着剤としてP−302を10
0部にPPG Diol−3000(三井東圧化学社
製)を124部、P−25を0.06部の割合で混合し
発泡体上に1.2kg/m2 の割合でロールコーターを
用いて塗布し60℃で3時間硬化後、離型紙を表面に貼
り付け1週間室温で養生した。その時の粘着度は500
0であった。実施例1と同様に粘着剤自体の物性を測定
した処、硬さ(5:Shore−A)、引張強さ(9k
gf/cm2 )、伸び(1200%)、引裂強さ(5k
gf/cm)であつた。表面のベタつき感は非常に強
く、又感圧粘着剤自体は機械的物性が良好な値を示して
おり、タイル固定用粘着剤基材としては十分な特性を有
していた。
【0018】実施例3 実施例2の軟質フォームの代わりに軟質フォームのチッ
プを一液型ウレタンバインダーを用いて接着したリボン
デイングフォーム(密度65kg/m2 )を用いポリメ
リックMDIの使用量を220g/m2 とした以外は同
様に行った。その結果、メッシュを貼り付けた面は大き
な凹凸もなくレベルが出ていた。使用した軟質のリボン
デイングフオーム自体は実施例2の軟質フォーム同様の
クッション性を示すが、ポリメリツクMDIにより脆性
が出ていた。
【0019】実施例4 実施例1で用いた硬質ウレタンフォームの代わりにフェ
ノールフォーム(密度:30kg/m3 )を用いて同様
に行った。その結果、フェノールフォームは脆性が強く
ボロボロする性質を持つが表面にメッシュをかぶせた
後、感圧粘着剤を塗布してあるため強度が増し、タイル
固定用基材として使用可能になった。
【0020】実施例5 幅1mの離型紙上に感圧粘着剤としてP−302を10
0部にPPG MN−3050分子量(約3000の3
官能ポリエーテルポリオール:三井東庄化学社製)を1
00部、P−25を0.045部、アエロジル#200
(日本アエロジル製チクソ助剤)を5部の割合で混合し
た材料をロールコーターを用いて離型紙上に塗布した。
次いで、実施例1で用いた伸縮性のメッシュ、硬質ウレ
タンフォームの順で積み重ねプレスを用いて液を発泡体
に含浸させた。室温で1時間放置後、60℃の乾操機に
入れ3時間硬化させタイル固定用基材を得た。その時の
粘着度は2500であった。粘着剤自体の物性は、硬さ
(30:Shore−A)、引張強さ(8kgf/cm
2 )、伸び(180%)、引裂強さ(4kgf/cm)
であった。表面のべたつき感と物性がバランスしてお
り、タイル固定用粘着剤基材としては十分な特性を有し
ていた。
【0021】実施例6 レンガ調タイル(50mm角、凸凹の平均高さ=2m
m)を縦4ケ、横8ケを目地幅5mmのサイズで固定し
た。目地には発泡ポリエチレン製スペーサーを用い、タ
イルの固定には幅30mmのゴムベルトを使用した。次
いで、実施例1のタイル固定用基材上に乗せタイルが発
泡体に10mmの深さに入る様に室温でプレスした。プ
レスしたまま1 分間放置し圧力を解放し、ゴムベルトも
外しタイルユニットを製造したが、発泡体からの反力も
無く又、タイルの位置精度は極めて正確であった。でき
上がったタイルユニットを垂直及びタイル面を下にして
まま48時間放置したがタイルの脱落は見られなかった
し、タイルを指で動かし発泡体とタイルの間に隙間を作
ってもタイルの脱落は見られなかった。このことにより
タイルの固定は主としてウレタン樹脂製感圧粘着剤によ
るものであり、精度は脆性を有する発泡体で得られてい
たと考えられる。更にタイル裏面にウレタン系接着剤を
塗布し璧面に接着し、接着剤が硬化後、タイルから固定
用粘着性基材を取り外したところ、剥離に力はあまり必
要なく粘着剤はタイル表面に残っておらず美観上も良好
であった。これは、発泡体表面にかぶせたメッシュの効
果及びウレタン樹脂の機械強度が良好なことによると考
えられる。
【0022】実施例7 割肌タイル(150mm角で厚み30mm、凸凹の平均
高さ=10mm)を縦2ケ、横5ケを目地幅10mmの
サイズで固定した。目地にはゴム製スぺ−サーを用い、
タイルの固定には幅30mmのゴムベルトを使用した。
次いで、実施例2のタイル固定用基材上に乗せタイルが
発泡体に15mmの深さに入る様に室温でプレスした。
プレスしたまま1 分間放置し圧力を解放し、ゴムベルト
も外しタイルユニットを製造したが、発泡体からの反力
も無く又、タイルの位置精度は極めて正確であった。で
き上がったタイルユニットを垂直及びタイル面を下にし
たまま48時間放置したがタイルの脱落は見られなかっ
た。更にタイル裏面にモルタルを塗布し壁面に接着し硬
化後、タイルから固定用粘着性基材を取り外したとこ
ろ、剥離に要する力はやや必要なものの粘着剤はタイル
表面に残っておらず美観上も良好であった。
【0023】比較例1 実施例1で表面にメッシュを使用しない以外は同様の方
法で粘着性基材を作製したが、表面にメッシュが無いた
め物性が低く指で押すと簡単に変形したり、発泡体が欠
落した。又、実施例6と同様の方法でタイルユニットを
製造したところ、タイルは指で触れると簡単に動き位置
精度が狂いやすく、垂直に48時間静置させたところタ
イルの脱落が生じた。これは発泡体に亀裂が生じたこと
によるもので強度的に不足していることが判明した。
又、壁面の施工後に粘着性基材を剥離させる際も粘着性
基材が壊れ除去に多くの時間がかかった。これは、粘着
性基材自体の強度が粘着層よりも弱いためで、メッシュ
の必要性が確認できた。
【0024】比較例2 実施例2でMDI−Crを使用せず粘着性基材を作製し
た。発泡体が軟質フォームのため強度的には問題なく、
指で押しても欠落することは無かった。しかし、実施例
7と同様の方法でタイルユニットを作製したところ、軟
質フォームはクッション性を有し脆性が無いためプレス
で圧縮しても、圧力を解放すると元の形状に戻るため時
間の経過と共にタイルが外部に押し出され固定化されず
精度も悪くなると共に、ユニットを垂直に立てるとタイ
ルが脱落した。
【0025】比較例3 MN−5000の配合量を115部とした以外は、実施
例1と同様の方法でタイル固定用粘着性基材を作製し
た。この場合はウレタンプレポリマーの配合量が多いた
めべたつきは少なくなり、粘着度は500となった。機
械的物性は非常に良好であるが、本基材を用いて実施例
6と同様の方法でタイルユニットを製造したが、垂直に
立てるとタイルは半数以上が脱落してしまった。
【0026】比較例4 Diol−3000の配合量を143部とした以外は、
実施例2と同様の方法でタイル固定用粘着性基材を作製
した。この場合は硬化剤の配合量が多いためベタつきは
多くなり、粘着度は10000となった。機械的物性も
低くべタベタであった。本基材を用いて実施例6と同様
の方法でタイルユニットを製造したところ、垂直に立て
てもタイルは脱落しないが、施工後に剥離する時粘着力
が強すぎ剥離するのが大変であり、また、粘着剤がタイ
ル表面に残り易く美観上問題があった。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
【発明の効果】タイルを固定化するウレタン樹脂の粘着
度を一定レベルに調節することで、重量の重いタイルで
も固定化後、タイルの脱落が防止できる。又、タイルユ
ニットを製造するとき、圧力や熱がかからないため、変
形が防止できタイルの位置精度が向上した。更に施工に
際し表面に凸凹があるタイルを複数個一度に貼り付けら
れるため、施工効率と仕上がりの見栄えが向上した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法で得られるタイル固定用粘着性
基材の断面を示す図である。
【図2】 タイル固定用粘着性基材に表面に凸凹を有す
る複数のタイルを圧入する直前の状態を示す図である。
【図3】 本発明の方法で得られるタイルユニットの断
面を示す図である。
【図4】 タイルユニットを施工壁面に固定した状態を
示す図である。
【図5】 固定後、タイル固定用粘着性基材を剥離し壁
面に施工された表面に凸凹を有するタイルを示す図であ
る。
【図6】 本願発明で使用する粘着剤の粘着度の測定に
使用した測定治具の側面図である。
【符号の説明】
1・・脆性を有する発泡体 2・・メッシュ 3・・粘着剤 4・・離型紙 5・・表面に凸凹のあるタイル 6・・目地 7・・プレス板 8・・固定剤 9・・タイルを施工する壁面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大門 陽介 愛知県名古屋市中区錦3−23−31 三井化 学株式会社内 (72)発明者 福田 恵介 東京都千代田区霞が関三丁目2番5号 三 井化学株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脆性を有する発泡体表面に伸縮性のある
    メッシュをかぶせた後、ウレタン樹脂製感圧粘着剤を塗
    布またはスプレーして粘着層を形成させ、次いで、離型
    紙を貼り合わせてなるタイル固定用粘着性基材の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 離型紙上にウレタン樹脂製感圧粘着剤を
    塗布又はスプレーした後、伸縮性のメッシュ、脆性を有
    する発泡体の順に積層してなるタイル固定用粘着性基材
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 脆性を有する発泡体が、軟質又は半硬質
    のウレタン発泡体に、ポリメリックタイプのジフエニル
    メタンジイソシアネートを含浸又はスプレーし脆性を出
    した発泡体である請求項1又は2記載のタイル固定用粘
    着性基材の製造方法。
  4. 【請求項4】 粘着層が、1000〜7000g/cm
    2 の範囲の粘着度を有するウレタン樹脂製感圧粘着剤を
    用いて形成させたものである請求項1乃至3記載のタイ
    ル固定用粘着性基材の製造方法。
  5. 【請求項5】 表面に凸凹を有するタイルを、裏面を同
    一平面とした状態で固定した複数個のタイルを、請求項
    1乃至4記載の方法で得られるタイル固定用粘着性基材
    の離型紙を取り去り、粘着層表面に、タイル表面側で押
    しつけて粘着層に保持させたタイルユニットの製造方
    法。
  6. 【請求項6】 タイルが、表面が凸凹したモザイクタイ
    ル、レンガ調タイル又は割肌タイルである請求項5記載
    のタイルユニットの製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項5または6で得られるタイルユニ
    ットの裏面をタイルを施工する壁材の表面に接着、固定
    した後、タイル固定用基材を剥離することを特徴とする
    表面に凸凹を有するタイルの施工方法。
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Cited By (5)

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