JPH111511A - オレフィンの重合方法 - Google Patents

オレフィンの重合方法

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JPH111511A
JPH111511A JP15643197A JP15643197A JPH111511A JP H111511 A JPH111511 A JP H111511A JP 15643197 A JP15643197 A JP 15643197A JP 15643197 A JP15643197 A JP 15643197A JP H111511 A JPH111511 A JP H111511A
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JP
Japan
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component
zirconium dichloride
group
compound
cyclopentadienyl
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JP15643197A
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English (en)
Inventor
Katsumi Hirakawa
勝己 平川
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コスト的に優れ、単槽における重合において
も分子量分布を制御可能なオレフィンの重合方法。 【解決手段】 下記成分(A)および(B)からなる触
媒の存在下にオレフィンを重合することを特徴とするオ
レフィンの重合方法。 成分(A):下記成分(A1 ),(A2 )および
(A3 )を接触させて得られる固体成分 成分(A1 ):チタン、マグネシウムおよびハロゲンを
必須成分として含有する固体成分を有機アルミニウム化
合物の存在下、エチレン性不飽和化合物を予備重合して
得られた固体成分 成分(A2 ):共役五員環を少なくとも1個有する周期
律表IVB〜VIB族遷移金属化合物 成分(A3 ):アルモキサン化合物 成分(B):有機アルミニウム化合物

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オレフィン重合方
法に関する。更に詳しくは、特定の触媒成分の組み合わ
せにより分子量分布の制御を可能としたオレフィンの重
合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にα−オレフィン重合体の分子量分
布はポリマーの成形性に影響を与えることが知られてい
る。また、分子量分布はそれ以外に強度や成形物外観等
にも影響を与えるので、目的とする用途に応じて、生成
するポリマーの分子量分布を自由に制御できることが好
ましい。
【0003】α−オレフィンを重合する触媒としてチタ
ン系触媒が広く知られているが、かかる触媒は比較的分
子量分布が狭い。従って、広い分子量分布のα−オレフ
ィン重合体を得るには、かかる触媒の存在下、多段重合
法を用いるのが普通である。しかし、かかる方法では、
複数の反応器を要する為、経費を要し、操作も煩雑であ
る。
【0004】一方近年、共重合に優れた遷移金属メタロ
セン触媒が開発されている。この触媒は、一般に分子量
分布が非常に狭く、成形性に劣る。しかし、最近、この
2種の狭い分子量分布を有する触媒の水素に対する分子
量応答性が大きく異なることを利用して、2種の触媒成
分を組み合わせて分子量分布の広い重合体を得る試みが
なされている(特開昭60−35006号、特開平5−
186523号、各公報等)。
【0005】しかし、かかる手法では重合槽内で2種の
触媒成分により生成するポリマーが分離し、ミクロの分
散状態が悪く、期待される成形性改良効果が得られな
い。そこで、触媒粒子内に2種の触媒成分を担持した触
媒系が考案されている(特開平3−203903号、特
開平3−203905号、特開平5−105718号、
各公報等)。しかし、かかる手法では、担持する触媒成
分量が多く、触媒の粒子性状が悪くなり、触媒の取り扱
いが困難である。また、生成するポリマーの粒子性状が
悪い。一方、SiO2 担体を用いる方法では、触媒の粒
子性状は良いものの、SiO 2 に起因するフィシュアイ
などの外観に問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、コスト的に優れた単槽を用いた重合におい
て分子量分布を制御できる重合方法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決すべく検討を行なった結果なされものである。即ち、
本発明のオレフィンの重合方法は、下記成分(A)およ
び(B)からなる触媒の存在下にオレフィンを重合する
ことを特徴とするものである。 成分(A):下記成分(A1 ),(A2 )および
(A3 )を接触させて得られる固体成分 成分(A1 ):チタン、マグネシウムおよびハロゲンを
必須成分として含有する固体成分を有機アルミニウム化
合物の存在下、エチレン性不飽和化合物を予備重合した
固体成分 成分(A2 ):共役五員環を少なくとも1個有する周期
律表IVB〜VIB族遷移金属化合物 成分(A3 ):アルモキサン化合物 成分(B):有機アルミニウム化合物
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は下記の成分(A)および
(B)からなる触媒の存在下にオレフィンを重合する。
ここで「からなる」ということは、挙示の成分(A)お
よび(B)の組み合わせの他に合目的である補助成分の
組み合わせも包含する。
【0009】<成分(A)>成分(A)は下記成分(A
1 ),(A2 )および(A3 )を接触させて得られる固
体成分である。 (成分(A1 ))成分(A1 )はチタン、マグネシウム
およびハロゲンを必須成分として含有する固体成分を有
機アルミニウム化合物存在下、エチレン性不飽和化合物
を予備重合して得られた固体成分である。
【0010】ここで「必須成分として含有する」という
ことは、挙示の三成分の外に合目的的な他元素を含んで
いてもよいこと、これらの元素はそれぞれが合目的的な
任意の化合物として存在してもよいこと、ならびにこれ
ら元素は相互に結合したものとして存在してもよいこ
と、を示すものである。チタン、マグネシウムおよびハ
ロゲンを必須成分として含有する固体成分において、チ
タン源となるチタン化合物は、一般式Ti(OR1
4-n n (ここでR1 は炭化水素残基であり、好ましく
は炭素数1〜10程度のものであり、Xはハロゲンを示
し、nは0≦n≦4の数を示す。)で表わされる化合物
があげられる。具体例としては、TiCl4 、TiBr
4 、Ti(OC2 5 )Cl3 、Ti(OC2 5 2
Cl2 、Ti(OC2 5 3 Cl、Ti(O−iC3
7)Cl3 、Ti(O−nC4 9 )Cl3 、Ti
(O−nC4 9 2 Cl2 、Ti(OC2 5 )Br
3 、Ti(OC2 5 )(OC4 9 2 Cl、Ti
(O−nC4 9 3 Cl、Ti(O−C6 5 )Cl
3 、Ti(O−iC4 92 Cl2 、Ti(OC5
11)Cl3 、Ti(OC6 13)Cl3 、Ti(OC2
5 4 、Ti(O−nC3 7 4 、Ti(O−nC
4 9 4 、Ti(O−iC4 9 4 、Ti(O−n
6 134 、Ti(O−nC8 174 、Ti〔OC
2 CH(C2 5 )C4 9 4 、などが挙げられ
る。
【0011】また、TiX′4 (ここではX′はハロゲ
ンを示す)に、後述する電子供与体を反応させた分子化
合物を用いることもできる。そのような分子化合物の具
体例としては、TiCl4 ・CH3 COC2 5 、Ti
Cl4 ・CH3 CO2 2 5 、TiCl4 ・C6 5
NO2 、TiCl4 ・CH3 COCl、TiCl4 ・C
6 5 COCl、TiCl4 ・C6 5 CO2
2 5 、TiCl4 ・ClCOC2 5 、TiCl4
4 4 O、等があげられる。これらのチタン化合物の
中でも好ましいものは、TiCl4 、Ti(OC
2 5 4 、Ti(OC4 9 4 、Ti(OC
4 9 )Cl3 等である。
【0012】また、一般式Ti(OR2 3-p p (こ
こで、R2 は炭化水素残基であり、好ましくは炭素数1
〜10程度のものであり、Xはハロゲンを示し、pは0
<p≦3の数を示す。)で表わされるチタン化合物も使
用可能である。そのようなチタン化合物の具体例として
は、TiCl3 、TiBr3 、Ti(OCH3 )C
2 、Ti(OC2 5 )Cl2 等がある。さらに、ジ
シクロペンタジエニルジクロロチタニウム、ジシクロペ
ンタジエニルジメチルチタニウム、ビスインデニルジク
ロロチタニウム等のチタノセン化合物の使用も可能であ
る。
【0013】マグネシウム源となるマグネシウム化合物
としては、マグネシウムハライド、ジアルコキシマグネ
シウム、アルコキシマグネシウムハライド、マグネシウ
ムオキシハライド、ジアルキルマグネシウム、酸化マグ
ネシウム、水酸化マグネシウム、マグネシウムのカルボ
ン酸塩等があげられる。これらのマグネシウム化合物の
中でもマグネシウムハライド、ジアルコキシマグネシウ
ム、アルコキシマグネシウムハライドが好ましい。ハラ
イドのハロゲンは塩素および臭素が代表的であり、また
アルコキシは低級アルコキシが代表的である。
【0014】ハロゲン源としては、上述のマグネシウム
および(または)チタンのハロゲン化合物から供給され
るのが普通であるが、他のハロゲン源、例えばアルミニ
ウムのハロゲン化物やケイ素のハロゲン化物、リンのハ
ロゲン化物といった公知のハロゲン化剤から供給するこ
ともできる。また、電子供与体としてのエステル(詳細
後記)をそのアシルハライド(例えばフタル酸クロライ
ド)の形で使用して、そのハロゲンをハロゲン源として
利用することもできる。触媒成分中に含まれるハロゲン
はフッ素、塩素、臭素、ヨウ素またはこれらの混合物で
あってよく、特に塩素が好ましい。
【0015】任意成分 本発明に用いる固体成分は、上記必須成分に加えて、各
種の任意成分をさらに含有してもよいことは前記したと
ころである。従って、例えば、この固体成分を製造する
場合に、電子供与体を内部ドナーとして使用して製造す
ることができる。この固体成分の製造に利用できる電子
供与体(内部ドナー)としては、アルコール類、フェノ
ール類、ケトン類、アルデヒド類、カルボン酸類、有機
酸または無機酸類のエステル類、エーテル類、酸アミド
類、酸無水物類のような含酸素電子供与体、アンモニ
ア、アミン、ニトリル、イソシアネートのような含窒素
電子の供与体などを例示することができる。
【0016】任意成分としてはさらに下記のものを使用
することができる。すなわち、上記固体成分は、SiC
4 、CH3 SiCl3 等のケイ素化合物、メチルハイ
ドロジェンポリシロキサン等のポリマーケイ素化合物、
Al(OiC3 7 3 、AlCl3 、AlBr3 、A
l(OC2 5 3 、Al(OCH3 2 Cl等のアル
ミニウム化合物およびB(OCH3 3 、B(OC2
5 3 、B(OC6 5 3 等のホウ素化合物、WCl
6 、WCl5 、Wl5 等のタングステン化合物、MoC
5 、MoBr5 等のモリブデン化合物等の他成分の併
用が可能であり、これらがケイ素、アルミニウム、ホウ
素、タングステンおよびモリブデン等の成分として固体
成分中に残存することも差支えない。
【0017】ケイ素化合物としては、上記の外に、下記
一般式の有機ケイ素化合物を挙げることができる。
【0018】
【化1】R4 5 3-r Si(OR6 r
【0019】(ただし、R4 は分岐鎖状炭化水素残基
を、R5 はR4 と同一かもしくは異なる炭化水素残基
を、R6 は炭化水素基を、rは1≦r≦3の数をそれぞ
れ示す)で表わされるケイ素化合物である。ここで、R
4 はケイ素原子に隣接する炭素原子から分岐しているも
のが好ましい。その場合の分岐基は、アルキル基、シク
ロアルキル基またはアリール基(たとえば、フェニル基
またはメチル置換フェニル基)であることが好ましい。
さらに好ましいR4 は、ケイ素原子に隣接する炭素原
子、すなわちα−位炭素原子、が二級または三級の炭素
原子であるものである。とりわけ、ケイ素原子に結合し
ている炭素原子が三級のものが好ましい。R4 の炭素数
は通常3〜20、好ましくは4〜10、である。R
5 は、炭素数1〜20、好ましくは1〜10、の分岐ま
たは直鎖状の脂肪族炭化水素基であることが普通であ
る。R6 は脂肪族炭化水素基、好ましくは炭素数1〜4
の鎖状脂肪族炭化水素基、であることが普通である。
【0020】また、ケイ素化合物として、ビニルシラン
化合物を用いることもできる。さらに本発明では、成分
(A1)の製造にあたり、必要に応じて周期律表第I〜
III 族金属の有機金属化合物を使用することもできる。
有機金属化合物であるから、この化合物は少なくとも一
つの有機基−金属結合を持つ。その場合の有機基として
は、炭素数1〜10程度、好ましくは1〜6程度、のヒ
ドロカルビル基が代表的である。この化合物中の金属と
しては、リチウム、マグネシウム、アルミニウムおよび
亜鉛、特にアルミニウム、が代表的である。原子価の少
なくとも一つを有機基で充足されている有機金属化合物
の金属の残りの原子価(もしそれがあれば)は、水素原
子、ハロゲン原子、ヒドロカルビルオキシ基(ヒドロカ
ルビル基は、炭素数1〜10程度、好ましくは1〜6程
度)、あるいは酸素原子を介した当該金属(具体的に
は、メチルアルモキサンの場合の−O−Al(CH3
−)、その他で充足される。
【0021】調製方法 チタン、マグネシウムおよびハロゲンを必須成分として
含有する固体成分を得るには、上述のチタン源、マグネ
シウム源およびハロゲン源、更には必要により電子供与
体等の前記または後記の他成分を用いて、例えば以下の
様な製造法により製造される。
【0022】(イ)ハロゲン化マグネシウムとチタン含
有化合物と必要に応じて電子供与体とを接触させる方
法。 (ロ)アルミナまたはマグネシアをハロゲン化リン化合
物で処理し、それにハロゲン化マグネシウム、電子供与
体、チタンハロゲン含有化合物を接触させる方法。 (ハ)ハロゲン化マグネシウムとチタンテトラアルコキ
シドおよび特定のポリマーケイ素化合物を接触させて得
られる固体成分に、チタンハロゲン化合物および(また
は)ケイ素のハロゲン化合物を接触させる方法。 このポリマーケイ素化合物としては、下式で示されるも
のが適当である。
【0023】
【化2】
【0024】(ここで、R3 は炭素数1〜10程度の炭
化水素残基、qはこのポリマーケイ素化合物の粘度が1
〜100センチストークス程度となるような重合度を示
す。)これらのうちでは、メチルハイドロジェンポリシ
ロキサン、エチルハイドロジェンポリシロキサン、フェ
ニルハイドロジェンポリシロキサン、シクロヘキシルハ
イドロジェンポリシロキサン、1,3,5,7−テトラ
メチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7,9−
ペンタメチルシクロペンタシロキサン、などが好まし
い。
【0025】(ニ)マグネシウム化合物をチタンテトラ
アルコキシドおよび電子供与体で溶解させて、ハロゲン
化剤またはチタンハロゲン化合物で析出させた固体成分
に、チタン化合物を接触させる方法。 (ホ)グリニヤール試薬等の有機マグネシウム化合物を
ハロゲン化剤、還元剤等と作用させた後、これに必要に
応じて電子供与体とチタン化合物を接触させる方法。 (ヘ)アルコキシマグネシウム化合物にハロゲン化剤お
よび(または)チタン化合物を電子供与体の存在もしく
は不存在下に接触させる方法。 (ト)上記のいずれかにおいて、後記の任意成分を存在
させる方法。
【0026】接触温度は、−50〜200℃程度、好ま
しくは0〜100℃程度、である。接触方法としては、
回転ボールミル、振動ミル、ジェットミル、媒体撹拌粉
砕機などによる機械的な方法、不活性希釈剤の存在下
に、撹拌により接触させる方法などがあげられる。この
とき使用する不活性希釈剤としては、脂肪族または芳香
族の炭化水素およびハロ炭化水素、ポリシロキサン等が
あげられる。これらの接触に際しては、本発明の効果を
損なわない限りにおいて、上記の成分以外のその他の成
分、たとえばメチルハイドロジェンポリシロキサン、ホ
ウ酸エチル、アルミニウムトリイソプロポキシド、三塩
化アルミニウム、四塩化ケイ素、四価のチタン化合物、
三価のチタン化合物等を共存させることも可能である。
【0027】このようにして、チタン、マグネシウムお
よびハロゲンを必須成分として含有するチーグラー触媒
用固体成分が得られる。かかる、チタン、マグネシウム
およびハロゲンを含む固体成分そのものは公知である。
本発明では、このような固体成分としては公知のものを
使用できる。例えば、特開昭53−45688号、同5
4−3894号、同54−31092号、同54−39
483号、同54−94591号、同54−11848
4号、同54−131589号、同55−75411
号、同55−90510号、同55−90511号、同
55−127405号、同55−147507号、同5
5−155003号、同56−18609号、同56−
70005号、同56−72001号、同56−869
05号、同56−90807号、同56−155206
号、同57−3803号、同57−34103号、同5
7−92007号、同57−121003号、同58−
5309号、同58−5310号、同58−5311
号、同58−8706号、同58−27732号、同5
8−32604号、同58−32605号、同58−6
7703号、同58−117206号、同58−127
708号、同58−183708号、同58−1837
09号、同59−149905号、同59−14990
6号各公報等に記載のものが使用される。また、これら
のものをタングステンやモリブデン化合物で処理したも
のなども挙げられる。
【0028】上記各成分の使用量は、本発明の効果が認
められるかぎり任意のものでありうるが、一般的には、
次の範囲内が好ましい。チタン化合物の使用量は、使用
するマグネシウム化合物の使用量に対してモル比で1×
10-4〜1000の範囲内がよく、好ましくは0.01
〜10の範囲内である。ハロゲン源としてそのための化
合物を使用する場合は、その使用量はチタン化合物およ
び(または)マグネシウム化合物がハロゲンを含む、含
まないにかかわらず、使用するマグネシウムの使用量に
対してモル比で1×10-2〜1000、好ましくは0.
1〜100、の範囲内である。電子供与性化合物を使用
するときの使用量は、上記のマグネシウム化合物の使用
量に対してモル比で1×10-3〜10、好ましくは0.
01〜5、の範囲内である。
【0029】任意成分としてのケイ素、アルミニウム、
ホウ素、タングステンおよびモリブデン化合物を使用す
る場合の使用量は、上記のマグネシウム化合物の使用量
に対してモル比で1×10-3〜100、好ましくは0.
01〜10、の範囲内である。本発明の成分(A1
は、前記チタン、マグネシウムおよびハロゲンを必須成
分として含有する固体成分を、有機アルミニウム化合物
の存在下、エチレン性不飽和化合物を予備重合して得ら
れる固体成分である。
【0030】ここで、用いる有機アルミニウム化合物は
具体的には、後述の(B)成分を用いることができる。
また、エチレン性不飽和化合物は、具体的には、エチレ
ン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、イソブチレ
ン、1−ペンテン、2−ペンテン、2−メチル−1−ブ
テン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、2−ヘ
キセン、3−ヘキセン、2−メチル−1−ペンテン、3
−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、
2−メチル−2−ペンテン、3−メチル−2−ペンテ
ン、4−メチル−2−ペンテン、2−エチル−1−ブテ
ン、2,3−ジメチル−1−ブテン、3,3−ジメチル
−1−ブテン、2,3−ジメチル−2−ブテン、1−ヘ
プテン、1−オクテン、2−オクテン、3−オクテン、
4−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセ
ン、1−ドデカン、1−トリデカン、1−テトラデカ
ン、1−ペンタデカン、1−ヘキサデカン、1−ヘプタ
デカン、1−オクタデカン、1−ノナデカン、等のα−
オレフィン類、また、スチレン、α−メチルスチレン、
ジビニルベンゼン、エチル、ビニルベンゼン等のスチレ
ン類、ブタジエン、イソプレン、ヘキサジエン、1,4
−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、1,3−ペン
タジエン、1,4−ペンタジエン、2,3−ペンタジエ
ン、2,6−オクタジエン、cis−2,trans4
−ヘキサジエン、trans2,trans4−ヘキサ
ジエン、1,3−ヘプタジエン、1,4−ヘプタジエ
ン、1,5−ヘプタジエン、1,6−ヘプタジエン、
2,4−ヘプタジエン、ジシクロペンタジエン、1,3
−シクロヘキサジエン、1,4−シクロヘキサジエン、
1,9−デカジエン、7−メチル、1,7−オクタジエ
ン等のジエン類さらに、シクロペンテン、シクロヘプテ
ン、ノルボルネン等の環状オレフィンである。これ等は
複数種組合せて用いてもよい。この中で好ましくは、α
−オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、1−ブ
テン、スチレン類では、スチレン、ジビニルベンゼンで
ある。
【0031】予備重合量は、前記チタン、マグネシウム
およびハロゲンを必須成分とする固体成分の重量に対
し、1〜500倍、好ましくは3〜100倍、さらに好
ましくは5〜50である。ここで予備重合量が低いと触
媒粒子性状が悪化し、高いと触媒生産性が低下する。予
備重合は、有機アルミニウムの存在下に行なうが、有機
アルミニウム化合物は、前記固体成分中のチタン原子に
対し、Al/Ti比で通常0.1〜50、好ましくは
0.5〜10程度用いる。
【0032】予備重合は不活性炭化水素を媒体とする
か、もしくはモノマー自身を媒体とするスラリー法で行
なうことが好ましい。ここで不活性炭化水素媒体として
は、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタ
ン、オクタン、デカン、パラフィン等の脂肪族炭化水
素、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘ
キサン等の脂環式炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシ
レン等の芳香族炭化水素が好ましい。
【0033】予備重合温度は、通常−20℃〜110℃
で好ましくは、0〜90℃である。かかる予備重合によ
って成分(A1 )の平均粒径が20〜300μ、好まし
くは35〜200μの大きさとなることが、触媒の粒子
性状を保つ上で好ましい。
【0034】(成分(A2 ))本発明の成分(A2
は、共役五員環を少なくとも1個有する周期律表IVB〜
VIB族遷移金属化合物である。具体的には、下記の一般
式(I)または(II)で表わされる遷移金属化合物であ
る。
【0035】 Qa (C5 5-a-b 3 b )(C5 5-a-c 4 c )MeXY …(I) Sa (C5 5-a-d 5 d )ZMeXY …(II)
【0036】ここで、Qは二つの共役五員環配位子間を
架橋する結合性基を、Sは共役五員環配位子とZ基とを
架橋する結合性基を表わす。QおよびSの具体例は、
(イ)メチレン基、エチレン基、イソプロピレン基、フ
ェニルメチルメチレン基、ジフェニルメチレン基、シク
ロヘキシレン基等のC1 〜C4 アルキレン基もしくはシ
クロヘキシレン基、またはその側鎖低級アルキルまたは
フェニル置換体、(ロ)シリレン基、ジメチルシリレン
基、フェニルメチルシリレン基、ジフェニルシリレン
基、ジシリレン基、テトラメチルジシリレン基等のシリ
レン基もしくはオリゴシリレン基またはその側鎖低級ア
ルキルまたはフェニル置換体、(ハ)ゲルマニウム、リ
ン、窒素、ホウ素あるいはアルミニウムを含む炭化水素
基、すなわち架橋基として必要なこれら元素の2価の原
子価を除いた炭化水素基、好ましくは低級アルキル基ま
たはフェニル基、あるいはヒドロカルビルオキシ基、好
ましくは低級アルコキシ基、具体的には(CH3 2
e基、(C6 5 2 Ge基、(CH3 )P基、(C6
5 )P基、(C4 9 )N基、(C6 5 )N基、
(CH3 )B基、(C4 9 )B基、(C6 5 )B
基、(C6 5 )Al基、(CH3 O)Al基等、であ
る。好ましくはアルキレン基およびシリレン基である。
aは0または1である。QおよびSの架橋基としての長
さは、比較的短いものが好ましく、具体的には、たとえ
ば1〜3原子、好ましくは1〜2原子、が適当である。
この場合に、シクロアルキレン基およびフェニレン基
は、1原子と数えるものとする。従って、好ましいQお
よびSは、たとえばメチレン基(1原子)、イソプロピ
レン基(1原子)、エチレン基(2原子)シリレン基
(1原子)、ジメチルシリレン基(1原子)およびジシ
リレン基(2原子)である。
【0037】上記一般式において、(C5 5-a-b 3
b )、(C5 5-a-c 4 c )および(C5 5-a-d
5 d )で表わされる共役五員環配位子は、それぞれ別個
に定義されているけれども、b、cおよびd、ならびに
3 、R4 およびR5 の定義そのものは同じであるから
(詳細後記)、この三つの共役五員環基は同一でも異な
ってもよいことはいうまでもない。
【0038】この共役五員環基の一つの具体例は、b=
0(あるいはc=0、d=0)のシクロペンタジエニル
基(架橋基QあるいはS以外の置換基のない)である。
この共役五員環基がb≠0(あるいはc≠0、d≠0)
であって置換基を有するものである場合、R3 (あるい
はR4 、R5 )の一つの具体例は、炭化水素基(C1
20、好ましくはC1 〜C12)であるが、この炭化水素
基は一価の基としてシクロペンタジエニル基と結合して
いても、またこれが複数個存在するときにその隣接する
2個がそれぞれの他端で結合してシクロペンタジエニル
基の一部と共に環を形成していてもよい。後者の代表例
は、R3 (あるいはR4 、R5 )が当該シクロペンタジ
エニル基の二重結合を共有して縮合六員環を形成してい
るもの、すなわちこの共役五員環基がインデニル基また
はフルオレニル基であるものである。すなわち、この共
役五員環基の代表例は、置換または非置換の、シクロペ
ンタジエニル基、インデニル基およびフルオレニル基で
ある。
【0039】R3 、R4 およびR5 は、それぞれ、上記
のC1 〜C20、好ましくはC1 〜C 12、の炭化水素基の
外に、ハロゲン基(たとえば、フッ素、塩素、臭素)、
アルコキシ基(たとえば、C1 〜C12のもの)、ケイ素
含有炭化水素基(たとえば、ケイ素原子を−Si(R)
(R′)(R″)の形で含む炭素数1〜24程度の
基)、リン含有炭化水素基(たとえば、リン原子を−P
(R)(R′)の形で含む炭素数1〜18程度の基)、
窒素含有炭化水素基(たとえば、窒素原子を−N(R)
(R′)の形で含む炭素数1〜18程度の基)あるいは
ホウ素含有炭化水素基(たとえば、ホウ素原子を−B
(R)(R′)の形で含む炭素数1〜18程度の基)で
ある。b(あるいはc、d)が2以上であってR3 (あ
るいはR4 、R 5 )が複数個存在するときは、それらは
同一でも異なっていてもよい。
【0040】b、cおよびdは、aが0のときは0≦b
≦5、0≦c≦5、0≦d≦5を、aが1のときは0≦
b≦4、0≦c≦4、0≦d≦4を満足する整数であ
る。Meは周期律表IVB〜VIB族遷移金属、好ましくは
チタン、ジルコニウムおよびハフニウムである。特には
ジルコニウムが好ましい。Zは酸素(−O−)、イオウ
(−S−)、炭素数1〜20、好ましくは1〜10、の
アルコキシ基、炭素数1〜20、好ましくは1〜12、
のチオアルコキシ基、炭素数1〜40、好ましくは1〜
18、のケイ素含有炭化水素基、炭素数1〜40、好ま
しくは1〜18、の窒素含有炭化水素基、炭素数1〜4
0、好ましくは1〜18、のリン含有炭化水素基であ
る。
【0041】XおよびYは、各々独立して水素、ハロゲ
ン基、炭素数1〜20、好ましくは1〜10の炭化水素
基、炭素数1〜20、好ましくは1〜10、のアルコキ
シ基、アミノ基、炭素数1〜20、好ましくは1〜1
2、のリン含有炭化水素基(具体的には、たとえばジフ
ェニルホスフィン基)、あるいは炭素数1〜20、好ま
しくは1〜12、のケイ素含有炭化水素基(具体的に
は、たとえばトリメチルシリル基)である。XとYとは
同一でも異なってもよい。これらのうちハロゲン基、炭
化水素基が好ましい。
【0042】Meがジルコニウムである場合のこの遷移
金属化合物の具体例は、下記の通りである。 (イ)架橋する結合基を有せず共役五員環配位子を2個
有する遷移金属化合物、例えば(1) ビス(シクロペンタ
ジエニル)ジルコニウムジクロリド、(2) ビス(メチル
シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(3)
ビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジ
クロリド、(4) ビス(トリメチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロリド、(5) ビス(テトラメチル
シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(6)
ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロリド、(7) ビス(n−ブチルシクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムジクロリド、(8) ビス(t−ブチル
シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(9)
ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、(10)ビス
(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(11)ビス
(シクロペンタジエニル)ジルコニウムモノクロリドモ
ノハイドライド、(12)ビス(シクロペンタジエニル)メ
チルジルコニウムモノクロリド、(13)ビス(シクロペン
タジエニル)エチルジルコニウムモノクロリド、(14)ビ
ス(シクロペンタジエニル)フェニルジルコニウムモノ
クロリド、(15)ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムジメチル、(16)ビス(シクロペンタジエニル)ジル
コニウムジフェニル、(17)ビス(シクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジネオペンチル、(18)ビス(シクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムジハイドライド、(19)(シ
クロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジク
ロリド、(20)(シクロペンタジエニル)(フルオレニ
ル)ジルコニウムジクロリド等。
【0043】(ロ)アルキレン基で架橋した五員環配位
子を2個有する遷移金属化合物、例えば(1) メチレンビ
ス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、(2) エチレ
ンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、(3) エ
チレンビス(インデニル)ジルコニウムモノハイドライ
ドモノクロリド、(4) エチレンビス(インデニル)メチ
ルジルコニウムモノクロリド、(5) エチレンビス(イン
デニル)ジルコニウムモノメトキシモノクロリド、(6)
エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジエトキシ
ド、(7) エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジメ
チル、(8) エチレンビス(4,5,6,7−テトラヒド
ロインデニル)ジルコニウムジクロリド、(9)エチレン
ビス(2−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、(10)エチレンビス(2−エチルインデニル)ジルコ
ニウムジクロリド、(11)エチレンビス(2,4−ジメチ
ルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(12)エチレン
ビス(2−メチル−4−トリメチルシリルインデニル)
ジルコニウムジクロリド、(13)エチレンビス(2,4−
ジメチル−5,6,7−トリヒドロインデニル)ジルコ
ニウムジクロリド、(14)エチレン(2,4−ジメチルシ
クロペンタジエニル)(3′,5′−ジメチルシクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(15)エチレン
(2−メチル−4−tertブチルシクロペンタジエニ
ル)(3′−tertブチル−5′−メチルシクロペン
タジエニル)ジルコニウムジクロリド、(16)エチレン
(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)
(2′,4′,5′−トリメチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロリド、(17)イソプロピリデンビ
ス(2−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、
(18)イソプロピリデンビス(インデニル)ジルコニウム
ジクロリド、(19)イソプロピリデンビス(2,4−ジメ
チルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(20)イソプ
ロピリデン(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)
(3′,5′−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジクロリド、(21)イソプロピリデン(2−メチル
−4−tertブチルシクロペンタジエニル)(3′−
tertブチル−5′−メチルシクロペンタジエニル)
ジルコニウムジクロリド、(22)メチレン(シクロペンタ
ジエニル)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)
ジルコニウムジクロリド、(23)メチレン(シクロペンタ
ジエニル)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)
ジルコニウムクロリドヒドリド、(24)メチレン(シクロ
ペンタジエニル)(3,4−ジメチルシクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムジメチル、(25)メチレン(シクロペ
ンタジエニル)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジフェニル、(26)メチレン(シクロペ
ンタジエニル)(トリメチルシクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムジクロリド、(27)メチレン(シクロペンタジ
エニル)(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジクロリド、(28)イソプロピリデン(シクロペン
タジエニル)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロリド、(29)イソプロピリデン
(シクロペンタジエニル)(2,3,4,5−テトラメ
チルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
(30)イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(3−
メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(31)イソ
プロピリデン(シクロペンタジエニル)(フルオレニ
ル)ジルコニウムジクロリド、(32)イソプロピリデン
(2−メチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)
ジルコニウムジクロリド、(33)イソプロピリデン(3−
t−ブチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジ
ルコニウムジクロリド、(34)イソプロピリデン(2,5
−ジメチルシクロペンタジエニル)(3,4−ジメチル
シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(35)
イソプロピリデン(2,5−ジメチルシクロペンタジエ
ニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(36)
エチレン(シクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル
シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(37)
エチレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジ
ルコニウムジクロリド、(38)エチレン(2,5−ジメチ
ルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウ
ムジクロリド、(39)エチレン(2,5−ジエチルシクロ
ペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロ
リド、(40)ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニ
ル)(3,4−ジエチルシクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジクロリド、(41)ジフェニルメチレン(シクロペ
ンタジエニル)(3,4−ジエチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロリド、(42)シクロヘキシリデン
(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウ
ムジクロリド、(43)シクロヘキシリデン(2,5−ジメ
チルシクロペンタジエニル)(3′,4′−ジメチルジ
メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド
等。
【0044】(ハ)シリレン基架橋五員環配位子を有す
る遷移金属化合物、例えば(1) ジメチルシリレンビス
(インデニル)ジルコニウムジクロリド、(2) ジメチル
シリレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、(3) ジメチルシリレンビ
ス(2−メチル−4,4−ジメチル−4,5,6,7−
テトラヒドロ−4−シラインデニル)ジルコニウムジク
ロリド、(4) ジメチルシリレンビス(2−メチルインデ
ニル)ジルコニウムジクロリド、(5) ジメチルシリレン
ビス(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)ジルコ
ニウムジクロリド、(6) ジメチルシリレンビス(2,4
−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(7)
ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルイン
デニル)ジルコニウムジクロリド、(8) ジメチルシリレ
ン(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3′,
5′−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジ
クロリド、(9) フェニルメチルシリレンビス(インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、(10)フェニルメチルシリ
レンビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)
ジルコニウムジクロリド、(11)フェニルメチルシリレン
ビス(2,4−ジメチルインデニル)ジルコニウムジク
ロリド、(12)フェニルメチルシリレン(2,4−ジメチ
ルシクロペンタジエニル)(3′,5′−ジメチルシク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(13)フェ
ニルメチルシリレン(2,3,5−トリメチルシクロペ
ンタジエニル)(2′,4′,5′−トリメチルシクロ
ペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(14)フェニ
ルメチルシリレンビス(テトラメチルシクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムジクロリド、(15)ジフェニルシリレ
ンビス(2,4−ジメチルインデニル)ジルコニウムジ
クロリド、(16)ジフェニルシリレンビス(インデニル)
ジルコニウムジクロリド、(17)ジフェニルシリレンビス
(2−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1
8)ジフェニルシリレンビス(2−メチル−4−フェニル
インデニル)ジルコニウムジクロリド、(19)テトラメチ
ルジシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、(20)テトラメチルジシリレンビス(シクロペンタジ
エニル)ジルコニウムジクロリド、(21)テトラメチルジ
シリレン(3−メチルシクロペンタジエニル)(インデ
ニル)ジルコニウムジクロリド、(22)ジメチルシリレン
(シクロペンタジエニル)(3,4−ジメチルシクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(23)ジメチル
シリレン(シクロペンタジエニル)(トリメチルシクロ
ペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(24)ジメチ
ルシリレン(シクロペンタジエニル)(テトラメチルシ
クロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(25)ジ
メチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3,4−ジ
エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリ
ド、(26)ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)
(トリエチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジク
ロリド、(27)ジメチルシリレン(シクロペンタジエニ
ル)(テトラエチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロリド、(28)ジメチルシリレン(シクロペンタジ
エニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(2
9)ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,7
−ジ−t−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリ
ド、(30)ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)
(オクタヒドロフルオレニル)ジルコニウムジクロリ
ド、(31)ジメチルシリレン(2−メチルシクロペンタジ
エニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(3
2)ジメチルシリレン(2,5−ジメチルシクロペンタジ
エニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(3
3)ジメチルシリレン(3−t−ブチルシクロペンタジエ
ニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(34)
ジメチルシリレン(2−エチルシクロペンタジエニル)
(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(35)ジメチ
ルシリレン(2,5−ジエチルシクロペンタジエニル)
(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(36)ジメチ
ルシリレン(2−メチルシクロペンタジエニル)(2,
7−ジ−t−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロ
リド、(37)ジメチルシリレン(2,5−ジメチルシクロ
ペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチルフルオレニ
ル)ジルコニウムジクロリド、(38)ジメチルシリレン
(2−エチルシクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t
−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(39)
ジメチルシリレン(ジエチルシクロペンタジエニル)
(2,7−ジ−t−ブチルフルオレニル)ジルコニウム
ジクロリド、(40)ジメチルシリレン(メチルシクロペン
タジエニル)(オクタヒドロフルオレニル)ジルコニウ
ムジクロリド、(41)ジメチルシリレン(ジメチルシクロ
ペンタジエニル)(オクタヒドロフルオレニル)ジルコ
ニウムジクロリド、(42)ジメチルシリレン(エチルシク
ロペンタジエニル)(オクタヒドロフルオレニル)ジル
コニウムジクロリド、(43)ジメチルシリレン(ジエチル
シクロペンタジエニル)(オクタヒドロフルオレニル)
ジルコニウムジクロリド等。
【0045】(ニ)ゲルマニウム、アルミニウム、ホウ
素、リンあるいは窒素を含む炭化水素基で架橋された五
員環配位子を有する遷移金属化合物、例えば(1) ジメチ
ルゲルマニウムビス(インデニル)ジルコニウムジクロ
リド、(2) ジメチルゲルマニウム(シクロペンタジエニ
ル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(3) メ
チルアルミニウムビス(インデニル)ジルコニウムジク
ロリド、(4) フェニルアルミニウムビス(インデニル)
ジルコニウムジクロリド、(5)フェニルホスフィノビス
(インデニル)ジルコニウムジクロリド、(6) エチルボ
ラノビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、(7)
フェニルアミノビス(インデニル)ジルコニウムジクロ
リド、(8) フェニルアミノ(シクロペンタジエニル)
(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、等が例示さ
れる。
【0046】(ホ)五員環配位子を1個有する遷移金属
化合物、例えば(1) ペンタメチルシクロペンタジエニル
−ビス(フェニル)アミドジルコニウムジクロリド、
(2) インデニル−ビス(フェニル)アミドジルコニウム
ジクロリド、(3) ペンタメチルシクロペンタジエニル−
ビス(トリメチルシリル)アミドジルコニウムジクロリ
ド、(4) ペンタメチルシクロペンタジエニルフェノキシ
ジルコニウムジクロリド、(5) ジメチルシリレン(テト
ラメチルシクロペンタジエニル)(t−ブチルアミド)
ジルコニウムジクロリド、(6) ジメチルシリレン(テト
ラメチルシクロペンタジエニル)フェニルアミドジルコ
ニウムジクロリド、(7) ジメチルシリレン(テトラヒド
ロインデニル)デシルアミドジルコニウムジクロリド、
(8) ジメチルシリレン(テトラヒドロインデニル)(ビ
ス(トリメチルシリル)アミド)ジルコニウムジクロリ
ド、(9) ジメチルゲルマン(テトラメチルシクロペンタ
ジエニル)フェニルアミドジルコニウムジクロリド、等
が例示される。
【0047】(ヘ)また、上記(イ)〜(ホ)の化合物
の塩素を臭素、ヨウ素、ヒドリド、メチル、フェニル等
に置きかえたものも使用可能である。さらに、本発明で
は、遷移金属成分、成分(A2 )、として上記(イ)〜
(ヘ)に例示したジルコニウム化合物の中心金属をジル
コニウムからチタン、ハフニウム、ニオブ、モリブデン
またはタングステン等に換えた化合物も用いることがで
きる。
【0048】これらのうちで好ましいのは、ジルコニウ
ム化合物、ハフニウム化合物およびチタニウム化合物で
ある。さらに好ましいのは、アルキレン基あるいはシリ
レン基で架橋したチタニウム化合物、ジルコニウム化合
物およびハフニウム化合物である。
【0049】成分(A3 )はアルモキサン化合物であ
る。アルモキサン化合物としては、具体的には下記の一
般式(III)又は(IV)で示される化合物である。
【0050】
【化3】
【0051】(式中、pは0〜40、好ましくは2〜3
0の整数であり、R5 、R6 、R7 は各々水素原子又は
好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜
6の炭化水素基を表す) 一般式(III)及び(IV)の化合物は、1種類のトリアル
キルアルミニウム、又は2種類以上のトリアルキルアル
ミニウムと水との反応により得られる生成物である。具
体的には、(イ)1種類のトリアルキルアルミニウムと
水から得られるメチルアルモキサン、エチルアルモキサ
ン、プロピルアルモキサン、ブチルアルモキサン、イソ
ブチルアルモキサン、(ロ)2種類のトリアルキルアル
ミニウムと水から得られるメチルエチルアルモキサン、
メチルブチルアルモキサン、メチルイソブチルアルモキ
サン等が例示される。これらの中で、特に好ましいのは
メチルアルモキサン又はメチルイソブチルアルモキサン
である。
【0052】これらのアルモキサンは、各群内及び各群
間で複数種併用することも可能であり、また、トリメチ
ルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブ
チルアルミニウム、ジメチルアルミニウムクロリド等の
他のアルキルアルミニウム化合物と併用することも可能
である。これらのアルモキサンは公知の種々の方法で調
製することができ、具体的には以下のような方法が例示
される。
【0053】(イ)トリアルキルアルミニウムをトルエ
ン、ベンゼン、エーテル等の適当な有機溶剤を用いて直
接水と反応させる方法、(ロ)トリアルキルアルミニウ
ムと結晶水を有する塩水和物、例えば硫酸銅、硫酸アル
ミニウムの水和物と反応させる方法、(ハ)トリアルキ
ルアルミニウムとシリカゲル等に含浸させた水分とを反
応させる方法、(ニ)トリメチルアルミニウムとトリイ
ソブチルアルミニウムを混合し、トルエン、ベンゼン、
エーテル等の適当な有機溶剤を用いて直接水と反応させ
る方法、(ホ)トリメチルアルミニウムとトリイソブチ
ルアルミニウムを混合し、結晶水を有する塩水和物、例
えば硫酸銅、硫酸アルミニウム等の水和物と加熱反応さ
せる方法、(ヘ)シリカゲル等に水分を含浸させ、トリ
イソブチルアルミニウムで処理した後、トリメチルアル
ミニウムで追加処理する方法、(ト)メチルアルモキサ
ン及びイソブチルアルモキサンを公知の方法で合成し、
これら二成分を所定量混合し、加熱反応させる方法、
(チ)ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素溶媒に硫
酸銅5水塩などの結晶水を有する塩を入れ、−40〜4
0℃位の温度条件下トリメチルアルミニウムと反応させ
る方法。この場合、使用する水の量は、トリメチルアル
ミニウムに対してモル比で通常0.5〜1.5である。
このようにして得られたメチルアルモキサンは、線状又
は環状の有機アルミニウムの重合体である。
【0054】(接触方法)本発明の成分(A)は前記成
分(A1 )(A2 )および(A3 )を接触して得られる
が、接触方法としては例えば、回転ボールミル、振動ミ
ル、ジェットミル、媒体撹拌粉砕機による機械的な方
法、不活性希釈剤の存在下に撹拌により接触させる方
法、さらに不活性希釈剤の存在下に混合乾燥させる方法
などがあげられる。このときに使用する不活性希釈剤と
しては、公知の通常のオレフィン重合用触媒成分の調製
に使用される脂肪族または芳香族の炭化水素、およびハ
ロ炭化水素等があげられる。これらの接触に際しては、
本発明の効果を損わないかぎりにおいて、上記以外のそ
の他の成分、例えばシロキサン類、アルミニウムアルコ
キシド、ハロゲン化ケイ素、有機アルコキシシラン、四
価のチタン化合物、三価のチタン化合物等を共存させる
ことも可能である。接触順序は(A1 ),(A2 )およ
び(A3 )を同時に混合しても良いし、任意の2成分を
予め混合した後他の1成分を混合してもよい。好ましく
は、(A2 )および(A3 )を予め接触させた後に(A
1 )を接触させることが好ましい。接触温度は−50℃
〜200℃程度、好ましくは0〜100℃程度である。
【0055】前記各成分の接触にあたり、各成分の使用
量は、本発明の効果が認められるかぎり任意のものであ
るが、一般的には次の範囲内が好ましい。(A2 )の遷
移金属化合物は(A1 )成分中のチタン原子とのモル比
で0.01〜20、好ましくは、0.5〜10である。
(A3 )のアルモキサンは(A1 )固体成分との重量比
で0.005〜1、好ましくは0.01〜0.5であ
る。また、(A3 )のアルモキサンのアルミニウム原子
と(A2 )の遷移金属化合物とのモル比は5〜500、
好ましくは10〜200である。
【0056】<成分(B)>成分(B)は有機アルミニ
ウム化合物である。本発明で用いられる有機アルミニウ
ム化合物の具体例としては、R9 3-r AlXr またはR
10 3-s Al(OR11s (ここで、R9 およびR10炭素
数1〜20の炭化水素基または水素原子であり、R11
炭化水素基であり、Xはハロゲンであり、rおよびsは
それぞれ0≦r<3、0<s<3である。)で表される
ものがある。具体的には、(イ)トリメチルアルミニウ
ム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニ
ウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミ
ニウム、トリデシルアルミニウムなどのトリアルキルア
ルミニウム、(ロ)ジエチルアルミニウムモノクロライ
ド、ジイソブチルアルミニウムモノクロライド、エチル
アルミニウムセスキクロライド、エチルアルミニウムジ
クロライドなどのアルキルアルミニウムハライド、
(ハ)ジエチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチ
ルアルミニウムハイドライドなどのアルキルアルミニウ
ムハイドライド、(ニ)ジエチルアルミニウムエトキシ
ド、ジエチルアルミニウムフェノキシドなどのアルキル
アルミニウムアルコキシド等が挙げられる。
【0057】これら(イ)〜(ニ)の有機アルミニウム
化合物に他の有機金属化合物、例えばR12 3-t Al(O
13t (ここで、R12およびR13は同一または異なっ
てもよい炭素数1〜20の炭化水素基であり、tは0<
t≦3である。)で表されるアルキルアルミニウムアル
コキシドを併用することもできる。例えば、トリエチル
アルミニウムとジエチルアルミニウムエトキシドの併
用、ジエチルアルミニウムモノクロライドとジエチルア
ルミニウムエトキシドとの併用、エチルアルミニウムジ
クロライドとエチルアルミニウムジエトキシドとの併
用、トリエチルアルミニウムとジエチルアルミニウムエ
トキシドとジエチルアルミニウムモノクロライドとの併
用等が挙げられる。有機アルミニウム化合物と固体触媒
中のチタン成分との割合は、Al/Ti=1〜1000
モル/モルが一般的であり、好ましくは、Al/Ti=
10〜500モル/モルの割合で使用される。
【0058】<オレフィンの重合> (重合様式)本発明による重合体の製造法は、回分式、
連続式、半回分式のいずれの方法によっても実施可能で
ある。このとき使用する単量体自身を媒質として重合を
行なう方法、また、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキ
サン、ヘプタン、トルエン、シクロヘキサン等の炭化水
素を媒質として使用して重合する方法、媒質を使用せず
にガス状の単量体中で重合を行なう方法、さらにはこれ
らを組み合わせて重合を行なう方法などがある。好まし
い重合様式は、媒質を使わずにガス状の単量体中で重合
を行なう方法、たとえば生成ポリマー粒子をモノマー気
流で流動させて流動床を形成させる方式あるいは生成ポ
リマー粒子を撹拌機により反応槽において撹拌する方
式、である。
【0059】(オレフィン単量体および生成重合体)本
発明の触媒系で重合するオレフィン類は、一般式R14
CH=CH2 (ここでR14は水素原子または炭素数1〜
10の炭化水素残基であり、分枝基を有してもよい。)
で表わされるものである。具体的には、エチレン、プロ
ピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4
−メチルペンテン−1、1−オクテン、シクロペンテ
ン、シクロヘプテン、ノルボルネン、スチレンなどのオ
レフィン類がある。好ましくはエチレンおよびプロピレ
ンである。これらの重合の場合に、エチレンに対して5
0重量パーセントまで、好ましくは20重量パーセント
まで、の上記オレフィンとエチレンとの共重合を行なう
ことができ、プロピレンに対して30重量パーセントま
での上記オレフィン、特にエチレン、とプロピレンとの
共重合を行なうことができる。その他の共重合性モノマ
ー(たとえば酢酸ビニル、ジオレフィン等)との共重合
を行なうこともできる。
【0060】本発明により得られる重合体の典型例は、
(イ)エチレン、プロピレン等のホモポリマー、(ロ)
エチレンとプロピレン、エチレンと1−ブテン、エチレ
ンと1−ヘキセン、エチレンと1−オクテン、プロピレ
ンと1−ヘキセン等のランダムコポリマー、および
(ハ)プロピレンとエチレンとの、もしくはプロピレン
とエチレン/プロピレンとの、ブロックコポリマー等で
ある。
【0061】重合条件 重合温度は30℃〜150℃、好ましくは50℃〜10
0℃、程度であり、重合圧力は通常1〜50kg/cm
2 Gの範囲内である。なお、重合にあたっては、必要に
応じて水素などの分子量調節剤を用いてMFRを制御す
ることも可能である。
【0062】
【実施例】
<実施例−1> (成分(A1 )の製造)充分に窒素置換したフラスコに
脱水および脱酸素したn−ヘプタン100mlを導入
し、次いでMgCl2 0.1モル、Ti(O−nC4
9 4 を0.2モル導入し、95℃で2時間反応させ
た。反応終了後、40℃に温度を下げ、次いでメチルヒ
ドロポリシロキサン(20センチストークスのもの)を
12ミリリットル導入し、3時間反応させた。生成した
固体成分をn−ヘプタンで洗浄した。次いで、充分に窒
素置換したフラスコに、上記で合成した固体成分をMg
原子換算60ミリモル導入し、さらにn−ヘプタンを加
えて200ccにした。次いで、SiCl4 22ミリモ
ルを25℃にて15分で滴下した。さらに、TiCl4
85ミリモルを25℃にて30分で滴下し、昇温して、
50℃にて3時間反応させた。反応終了後、生成物をn
−ヘプタンにて充分洗浄し、減圧乾燥した。このものの
Ti担持率は10.8wt%であった。
【0063】充分に窒素置換した撹拌翼付1.5リット
ルのステンレス鋼製オートクレーブに充分に精製したn
−ヘプタン500mlおよび上記で得た固体成分3グラ
ムを導入し、さらにトリエチルアルミニウム0.45グ
ラムとジエチルアルミニウムクロライド0.45グラム
を導入した。次いで、水素を1.2kg/cm2 Gまで
導入した後、40℃にてエチレンを0.4リットル/分
の速度で4時間導入した。生成物をヘプタンで充分洗浄
し、減圧乾燥して成分(A1 )を得た。なお、エチレン
の重合量は36.5グラム/グラム触媒成分であり、こ
のものの平均粒径は57ミクロンであった。
【0064】(成分(A)の製造)充分に窒素置換した
フラスコに、上記触媒成分(A1 )を27.2g導入
し、次いで脱水および脱酸素したトルエンを50ml導
入した。これに、予めビスシクロペンタジエニルジルコ
ニウムジクロリド3.0ミリモルと東ソーアクゾ社製P
MAO(メチルアルモキサン85グラム/リットル)1
50ミリモルを室温で1時間反応させた溶液を全量加え
た。これを室温で1時間反応させた。反応終了後、撹拌
下に減圧乾燥し、流動性粉体を得た。
【0065】(重合)撹拌および温度制御装置を有する
内容積1.5リットルのステンレス鋼性オートクレーブ
に、充分脱水および脱酸素したn−ヘプタンを0.8リ
ットル導入した。次いでトリメチルアルミニウム100
ミリグラム、1−ヘキセン4ml、前記触媒成分(A)
を750ミリグラム導入した。次いで、水素100cc
を入れ、さらにエチレンを全圧2.6kg/cm2 Gま
で導入し、90℃で1時間反応させた。その結果、34
gのポリマーを得た。このポリマーのMIは、0.12
6、FRは15.6でGPCからバイモーダルの分子量
分布を示し、Mn6020、Mw217700であっ
た。
【0066】<実施例−2>実施例−1において、重合
時に用いた有機アルミニウムをトリイソブチルアルミニ
ウム200ミリグラムに変更した以外は実施例−1と同
様に重合した。結果として、71.4gのポリマーを得
た。そのポリマーのMIは0.016、FRは21.3
でGPCからバイモーダルの分子量分布を示し、Mn1
5500、Mw459500であった。
【0067】<実施例−3>実施例−1において、触媒
成分(A)の製造時に用いた共役5員環を少なくとも1
つ含む遷移金属化合物として、ビス(n−ブチルシクロ
ペンタジエニル)ジルコニウムクロリドを用いた以外は
実施例−1と同様に行なった。結果、得られたポリマー
は93.2gであり、このもののMIは8.88、FR
は11.1であった。このものもGPCでバイモーダル
の分子量分布を示し、Mn10200、Mw83500
であった。
【0068】<実施例−4>実施例−3において重合時
に、1−ヘキセンを20ml用いた以外は実施例−3と
同様に重合した。結果は87.0gのポリマーを得た。
このポリマーのポリマーはGPCからバイモーダルの分
子量分布を示し、Mn9160、Mw166100であ
った。
【0069】<比較例−1>実施例−1において、予備
重合を行なわない、チタン、マグネシウム、クロルを含
む固体触媒725mgを用いて、成分(A)を製造し
た。しかし、触媒の粉体性状は好ましいものでなかっ
た。このものを固体触媒として、20mg用い実施例−
1と同様に重合した。その結果、24.9gのポリマー
を得た。このものはGPCでユニモーダルを示し、Mn
54400、Mw277500であった。
【0070】<比較例−2>比較例−1と同様にして、
予備重合を行なわない、チタン、マグネシウム、クロル
を含む固体触媒から成分(A)を製造し、これを用いて
予備重合を行った。すなわち、充分に窒素置換した撹拌
翼付1.5リットルのオートクレーブに充分に精製した
n−ヘプタン500mlおよび予備重合を行なわないチ
タン、マグネシウム、クロルを含む固体触媒から製造し
た成分(A)3gを導入し、さらにトリイソブチルアル
ミニウム0.6gを導入した。次いで、40℃でエチレ
ンを0.4リットル/分の速度で4時間導入した。反応
終了後、回収された一部生成物はヘプタンで充分洗浄
し、減圧乾燥した。このものを固体触媒として、750
mg用い実施例−1と同様に重合した。その結果、1
8.6gのポリマーを得た。ポリマーの分子量が高すぎ
てMIは測定できなかった。このポリマーは、GPCで
ユニモーダルを示し、Mn52300、Mw28740
0であった。
【0071】<比較例−3>充分に窒素置換したフラス
コに、実施例−1において得られた、予備重合後の固体
触媒成分(A1 )、40gをn−ヘプタン200ml、
n−ブタノール400mlを用い、80℃で6時間撹拌
下に反応させ、脱触媒を行った。これをn−ヘプタンで
洗浄し、減圧乾燥して、白色ポリマーを得た。触媒成分
(A)の製造にあたり、(A1 )のかわりに上記脱触媒
ポリマーを用いて、実施例−1と同様に行ない、固体触
媒成分を得た。実施例−1と同様に重合を行ない、1
7.2gのポリマーを得た。このものはGPCでユニモ
ーダルで、Mn4200、Mw27800であった。
【0072】<比較例−4>実施例−1で、成分(A)
の製造を行なわずに、固体触媒成分(A1 )を成分
(A)のかわりに用いて、実施例−1と同様に重合を行
なった。結果、38.1gのポリマーが得られた。この
ものは20kg荷重のMIで0.42g/10分であっ
た。また、GPCでユニモーダルであり、Mn4130
0、Mw232400であった。
【0073】<実施例−5> 〔成分(A1 )の製造〕充分に窒素置換したフラスコに
脱水および脱酸素したn−ヘプタン100mlを導入
し、次いでMgCl2 0.1モル、Ti(O−nC4
9 4 を0.2モル導入し、95℃で2時間反応させ
た。反応終了後、40℃に温度を下げ、次いでメチルヒ
ドロポリシロキサン(20センチストークスのもの)を
12ミリリットル導入し、3時間反応させた。生成した
固体成分をn−ヘプタンで洗浄した。ついで充分に窒素
置換したフラスコに、上記で合成した固体成分をMg、
原子換算0.06モル導入し、さらにn−ヘプタンを加
えて200ccにした。ついで、25℃で、エチルアル
ミニウムジクロリド6.5ミリモルを20分で滴下し、
さらにSiCl4 0.2モルを20分で滴下して3時間
反応させた後、90℃に昇温してさらに3時間反応させ
た。反応生成物は、n−ヘプタンで充分洗浄した。次い
で、エチルアルミニウムジクロリド0.033モル(1
5wt%ヘプタン溶液)を滴下し、35℃で2時間反応
させた。反応生成物はn−ヘプタンで充分洗浄し、減圧
乾燥した。このもののTi担持率は4.76wt%であ
った。充分に窒素置換した撹拌翼付1.5リットルのス
テンレス鋼製オートクレーブに、充分に精製したn−ヘ
プタン500mlおよび上記で得た固体触媒成分4グラ
ム導入し、さらにトリイソブチルアルミニウム0.8グ
ラムを導入した。次いで、水素を0.5kg/cm2
まで導入した後、80℃にてエチレンを0.4リットル
/分の速度で 時間導入した。生成物をn−ヘプタンで
充分洗浄し、減圧乾燥して成分(A1 )とした。なお、
エチレンの重合量は、14.7グラム/グラム固体成分
であった。この触媒成分(A1 )の平均粒径は60ミク
ロンであった。
【0074】(成分(A)の製造)充分に窒素置換した
フラスコに、上記触媒成分(A1 )を5.52g導入
し、これに脱水脱酸素を施したトルエンを50ml導入
した。これに、予めジメチルシリルビス(テトラヒドロ
インデニル)ジルコニウムジクロリド0.71ミリモル
とシェリング社製MAO(メチルアルモキサン88グラ
ム/リットル)35.5ミリモルを室温で1時間反応さ
せた黄色溶液を全量加えた。そして、室温で1時間反応
させた。反応終了後、反応混合物を減圧乾燥し、流動性
粉体を得た。
【0075】(重合)実施例−1と同様にして、前記触
媒成分300ミリグラムを用いて重合を行なった。結
果、102.2gのポリマーを得た。このもののMI
は、0.04、FRは11.2であった。GPCはバイ
モーダルの構造を示し、Mn32400、Mw3699
00であった。
【0076】<実施例−6> 〔成分(A1 )の製造〕充分に窒素置換したフラスコに
脱水および脱酸素したn−ヘプタン200mlを導入
し、次いでMgCl2 を0.4モル、Ti(O−nC4
9 4 を0.8モル導入し、95℃で2時間反応させ
た。反応終了後、40℃に温度を下げ、次いでメチルヒ
ドロポリシロキサン(20センチストークスのもの)を
48ミリリットル導入し、3時間反応させた。生成した
固体成分をn−ヘプタンで洗浄した。ついで充分に窒素
置換したフラスコに上記と同様に精製したn−ヘプタン
を50ミリリットル導入し、上記で合成した固体成分を
Mg原子換算で0.24モル導入した。ついでn−ヘプ
タン25ミリリットルにSiCl4 0.4モルを混合し
て30℃、30分間でフラスコへ導入し、70℃で3時
間反応させた。反応終了後、n−ヘプタンで洗浄した。
次いでn−ヘプタン25ミリリットルにフタル酸クロラ
イド0.024モルを混合して、70℃、30分間でフ
ラスコへ導入し、90℃で1時間反応させた。反応終了
後、n−ヘプタンで洗浄した。次いでSiCl4 10ミ
リリットルを導入して80℃で6時間反応させた。反応
終了後、n−ヘプタンで充分に洗浄した。このもののチ
タン含量は、1.24重量%であった。
【0077】次いで、充分に窒素置換したフラスコに脱
水および脱酸素したn−ヘプタン50ml、上記で合成
した固体成分を5g導入した。次いで(t−C4 9
(CH3 )Si(OCH3 2 を5ミリモル、トリエチ
ルアルミニウムを15ミリモル加え、30℃で2時間反
応させた。反応終了後、n−ヘプタンで充分洗浄し、減
圧乾燥した。このもののチタン含量は1.04wt%で
あった。充分に窒素置換した撹拌翼付1.5リットルの
ステンレス製オートクレーブに充分に精製したn−ヘプ
タン500mlおよび上記で得た固体成分3.15グラ
ムを導入し、さらにトリエチルアルミニウム0.47グ
ラムを導入した。15℃にて、プロピレンを0.33リ
ットル/分の速度で2時間導入した。生成物をn−ヘプ
タンで充分洗浄し、減圧乾燥して成分(A1 )を得た。
なお、プロピレンの重合量は20.0グラム/グラム触
媒成分であり、このものの平均粒径は50ミクロンであ
った。
【0078】〔成分(A)の製造〕充分に窒素置換した
フラスコに、上記触媒成分(A1 )を14.5g導入
し、次いで脱水および脱酸素したトルエンを50ml導
入した。これに予めビス(n−ブチルシクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムジクロリド1.0ミリモルとシェリ
ング社製MAO100ミリモルを室温で1時間反応させ
た赤かっ色溶液を全量加えた。これを室温で1時間反応
させ、反応混合物を減圧乾燥し、流動性粉体を得た。
【0079】(重合)実施例−1と同様にして、前記触
媒成分を420ミリグラムを用いて重合を行なった。結
果、81.8gのポリマーを得た。このもののMIは
1.57、FRは11.4、嵩密度は0.494であっ
た。このもののGPCはMn32400、Mw3699
00であった。
【0080】
【発明の効果】本発明によれば、材料設計上重要な分子
量分布の任意の制御が可能な重合方法を提供できる。ま
た、本手法によれば粉体性状の良い固体触媒を得ること
ができ、固体触媒製造上で有利となる。さらに生成ポリ
マー粒子性状の良好な重合方法を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の理解を助けるためのフローチャート。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記成分(A)および(B)からなる触
    媒の存在下にオレフィンを重合することを特徴とするオ
    レフィンの重合方法。 成分(A):下記成分(A1 ),(A2 )および
    (A3 )を接触させて得られる固体成分 成分(A1 ):チタン、マグネシウムおよびハロゲンを
    必須成分として含有する固体成分を有機アルミニウム化
    合物の存在下、エチレン性不飽和化合物を予備重合して
    得られた固体成分 成分(A2 ):共役五員環を少なくとも1個有する周期
    律表IVB〜VIB族遷移金属化合物 成分(A3 ):アルモキサン化合物 成分(B):有機アルミニウム化合物
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