JPH1023608A - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents
ハイブリッド車両の制御装置Info
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Landscapes
- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
- Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
- Hybrid Electric Vehicles (AREA)
- Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
Abstract
トルクアシスト制御を行うハイブリッド車両において、
NVHや燃費、エミッション等に対する要求を満足させ
つつ電動モータの使用頻度や電力消費量を少なくする。 【解決手段】 アクセル操作量θACの増加幅(θAC2 −
θAC1 )が所定値α以上で且つ増加率dθAC/dtが所
定値β以上であることを条件として、ステップSA7以
下のモータジェネレータによるアシスト制御を実行す
る。燃料噴射制御の増量補正を制限するとともに、その
増量補正の制限に伴うトルクの不足分をモータジェネレ
ータによるアシスト制御で補うようにしても良い。
Description
係り、特に、エンジンを動力源とする走行時に所定の条
件下で電動モータによるトルクアシストを行うハイブリ
ッド車両の改良に関するものである。
と、電気エネルギーで作動する電動モータとを車両走行
時の動力源として備えており、運転者によって操作され
るアクセル操作手段のアクセル操作量に応じて前記エン
ジンおよび前記電動モータの作動状態をそれぞれ電子制
御するとともに、そのアクセル操作量の増加時、すなわ
ちエンジンのスロットル弁開度に対してアクセル操作量
が大きい時には、スロットル弁開度の変化を制限すると
ともに電動モータによるトルクアシストを行うハイブリ
ッド車両が、例えば特開昭63−284030号公報に
記載されている。このようなハイブリッド車両によれ
ば、エンジンのスロットル弁開度の急な増大が回避され
るため、NVH(騒音、振動、乗り心地)や燃費、エミ
ッション等が向上する。
うにアクセル操作量の増加時に常に電動モータによるト
ルクアシストを行うと、電動モータの使用頻度や電力消
費量が多くなるため、蓄電装置の蓄電容量を大きくした
り、エンジンによる充電機会を多くしたりするなどの対
策が必要であるとともに、電動モータの耐久性が損なわ
れるという問題があった。
もので、その目的とするところは、NVHや燃費、エミ
ッション等に対する要求を満足させつつ電動モータの使
用頻度や電力消費量をできるだけ少なくすることにあ
る。
めに、第1発明は、燃料の燃焼によって作動するエンジ
ンと、電気エネルギーで作動する電動モータとを車両走
行時の動力源として備えており、運転者によって操作さ
れるアクセル操作手段のアクセル操作量に応じて前記エ
ンジンおよび前記電動モータの作動状態をそれぞれ電子
制御するハイブリッド車両の制御装置において、前記エ
ンジンを動力源とする走行時に、前記アクセル操作手段
のアクセル操作量の増加が所定より大きいことを条件と
して前記電動モータによるトルクアシストを行い、エン
ジンの出力変化に対して電動モータによるトルクの増加
を優先させるアシスト制御手段を有することを特徴とす
る。
エンジンと、電気エネルギーで作動する電動モータとを
車両走行時の動力源として備えており、運転者によって
操作されるアクセル操作手段のアクセル操作量に応じて
前記エンジンおよび前記電動モータの作動状態をそれぞ
れ電子制御する一方、そのエンジンを動力源とする走行
時には、前記アクセル操作量の増加時にそのエンジンに
対する燃料噴射量の増量補正を行うハイブリッド車両の
制御装置において、前記アクセル操作量の増加による前
記燃料噴射量の増量補正を制限するとともに、その増量
補正の制限に伴うトルクの不足分を前記電動モータによ
って補うアシスト制御手段を有することを特徴とする。
は、アクセル操作量の増加すなわち増加率や所定時間内
の増加幅が所定より大きいことを条件として電動モータ
によるトルクアシストが行われるため、アクセル操作量
の増加時に常に電動モータによるトルクアシストを行う
場合に比較して、電動モータの使用頻度や電力消費量が
低減される。NVHや燃費、エミッションの悪化は、特
にアクセル操作量の増加が大きい場合に顕著となるた
め、アクセル操作量の増加が所定より小さい場合に、そ
の増加に応じてエンジン出力が増加させられても、NV
Hや燃費、エミッションが大きく損なわれることはな
い。
は、アクセル操作量の増加による燃料噴射量の増量補正
が制限されるとともに、その増量補正の制限に伴うトル
クの不足分を電動モータによって補うようになっている
ため、NVHや燃費、エミッションを大きく損なうこと
なく電動モータの使用頻度や電力消費量が低減される。
燃料噴射量は基本的にはアクセル操作量に応じて制御さ
れるため、電動モータによるアシスト量は比較的小さく
て済むのである。
チにより動力伝達を接続、遮断することによって動力源
を切り換える切換タイプや、遊星歯車装置などの合成、
分配機構によってエンジンおよび電動モータの出力を合
成したり分配したりするミックスタイプなど、エンジン
と電動モータとを車両走行時の動力源として備えている
種々のタイプのハイブリッド車両に適用され得る。電動
モータを駆動輪毎に配設することも可能である。
制御に関するもので、エンジンのみで走行する場合は勿
論であるが、エンジンおよび電動モータの両方を用いて
走行する場合にも適用され得る。なお、アクセル操作量
や車速、蓄電装置の蓄電量(蓄電状態)SOCなどの運
転状態により、電動モータのみを動力源として走行する
モータ運転モードなど他の運転モードが実施されるよう
になっていても良い。
VHや燃費、エミッションが大きく損なわれるようなア
クセル操作量の急激な増大時に、電動モータによるトル
クアシストを優先して行い、例えばそのアシスト分だけ
エンジン出力の増大が抑制されるように構成される。第
2発明のアシスト制御手段は、例えば燃料噴射量の増量
補正が所定値を超えないように構成されるが、燃料噴射
量の増量補正を禁止する、すなわち実質的にアクセル操
作量の増加による燃料噴射量の増量補正を行わないよう
にするものであっても良い。電動モータによるトルクア
シスト量とエンジン出力の抑制量(本来の増加からの低
減量)とは略同じであることが望ましいが、それ等の間
に多少の差があっても差し支えない。
力の増大を抑制するものであれば良く、例えばエンジン
および電動モータを動力源とする走行時には電動モータ
のモータトルクを通常よりも大きく上昇させ、エンジン
のみを動力源とする走行時に電動モータがフリー回転し
ている場合は電動モータに回転トルクを与え、エンジン
のみを動力源とする走行時に電動モータが発電機として
充電制御を行っている場合はモータトルク(回生制動ト
ルク)を低下させるなど、電動モータの作動状態に応じ
て種々の態様で実施できる。
増量補正としては、クランク角同期噴射および非同期噴
射の2種類が知られており、その何れか一方のみに適用
する場合であっても良いが、両方に適用することも可能
である。同期噴射の増量補正は、例えばアクセル操作量
の変化から予測される負荷変化量やエンジン水温などを
パラメータとして求められ、非同期噴射の増量補正は、
例えばアクセル操作量の変化から予測されるスロットル
弁開度の変化率などをパラメータとして求められる。負
荷変化量は、例えば吸入行程1回当たりの吸入空気量の
変化量ΔQ/N E などである。
詳細に説明する。図1は、本発明の一実施例である制御
装置を備えているハイブリッド車両のハイブリッド駆動
装置10の骨子図である。このハイブリッド駆動装置1
0はFR(フロントエンジン・リヤドライブ)車両用の
もので、燃料の燃焼によって作動するエンジン(ガソリ
ンエンジンなど)12と、電動モータおよび発電機とし
て使用されるモータジェネレータ14と、シングルピニ
オン型の遊星歯車装置16と、自動変速機18とを車両
の前後方向に沿って備えており、出力軸19から図示し
ないプロペラシャフトや差動装置などを介して左右の駆
動輪(後輪)へ動力を伝達する。遊星歯車装置16は機
械的に力を合成分配する合成分配機構で、モータジェネ
レータ14と共に電気式トルコン24を構成しており、
そのリングギヤ16rは第1クラッチCE1 を介してエ
ンジン12に連結され、サンギヤ16sはモータジェネ
レータ14のロータ軸14rに連結され、キャリア16
cは自動変速機18のインプットシャフト26に連結さ
れている。また、サンギヤ16sおよびキャリア16c
は第2クラッチCE2 によって連結されるようになって
いる。なお、エンジン12の出力は、回転変動やトルク
変動を抑制するためのフライホイール28およびスプリ
ング、ゴム等の弾性部材によるダンパ装置30を介して
第1クラッチCE1 に伝達される。第1クラッチCE1
および第2クラッチCE2 は、何れも油圧アクチュエー
タによって係合、解放される摩擦式の多板クラッチであ
る。
ブプラネタリギヤユニットから成る副変速機20と、単
純連結3プラネタリギヤトレインから成る前進4段、後
進1段の主変速機22とを組み合わせたものである。具
体的には、副変速機20はシングルピニオン型の遊星歯
車装置32と、油圧アクチュエータによって摩擦係合さ
せられる油圧式のクラッチC0 、ブレーキB0 と、一方
向クラッチF0 とを備えて構成されている。主変速機2
2は、3組のシングルピニオン型の遊星歯車装置34、
36、38と、油圧アクチュエータによって摩擦係合さ
せられる油圧式のクラッチC1 , C2 、ブレーキB1 ,
B2 ,B3 ,B4 と、一方向クラッチF 1 ,F2 とを備
えて構成されている。そして、図2に示されているソレ
ノイドバルブSL1〜SL4の励磁、非励磁により油圧
回路44が切り換えられたり、シフトレバー40に機械
的に連結されたマニュアルシフトバルブによって油圧回
路44が機械的に切り換えられたりすることにより、係
合手段であるクラッチC0,C1 ,C2 、ブレーキB
0 ,B1 ,B2 ,B3 ,B4 がそれぞれ係合、解放制御
され、図3に示されているようにニュートラル(N)と
前進5段(1st〜5th)、後進1段(Rev)の各
変速段が成立させられる。なお、上記自動変速機18や
前記電気式トルコン24は、中心線に対して略対称的に
構成されており、図1では中心線の下半分が省略されて
いる。
チの欄の「○」は係合、「●」はシフトレバー40がエ
ンジンブレーキレンジ、すなわち「3」、「2」、また
は「L」レンジ、或いは「DM(ダイレクトモード)」
レンジへ操作された場合に係合、そして、空欄は非係合
を表している。その場合に、ニュートラルN、後進変速
段Rev、及びエンジンブレーキレンジは、シフトレバ
ー40に機械的に連結されたマニュアルシフトバルブに
よって油圧回路44が機械的に切り換えられることによ
って成立させられ、シフトレバー40がD(前進)レン
ジへ操作された場合の1st〜5thの相互間の変速や
DMレンジでのエンジンブレーキの有無はソレノイドバ
ルブSL1〜SL4によって電気的に制御される。ま
た、前進変速段の変速比は1st(第1変速段)から5
th(第5変速段)となるに従って段階的に小さくな
り、4thの変速比i4 =1(直結)である。図3に示
されている変速比は一例である。
「P(パーキング)」、「R(リバース)」、「N(ニ
ュートラル)」、「D(ドライブ)」、「DM(ダイレ
クトモード)」、「4」、「3」、「2」、「L」の計
9つの操作レンジへ操作することが可能で、このうち図
の上下方向(車両前後方向)に位置する6つの操作位置
に対応してマニュアルシフトバルブは移動させられ、そ
の6つの操作位置はシフトポジションセンサ46によっ
て検知される。「DM」レンジは、前記5つの前進変速
段(エンジンブレーキ作動)を手動で切換操作できるレ
ンジで、「DM」レンジへ操作されたことはダイレクト
モードスイッチ41(図2参照)によって検出されるよ
うになっている。「DM」レンジでは、前後方向(図の
上下方向)へシフトレバー40を操作することが可能
で、「DM」レンジでのそのシフトレバー40の前後操
作が+スイッチ42および−スイッチ43によって検出
されるとともに、自動変速機18は+スイッチ42の操
作回数に応じてアップシフトされ、−スイッチ43の操
作回数に応じてダウンシフトされる。
る。図4において符号70は1−2シフトバルブを示
し、符号71は2−3シフトバルブを示し、符号72は
3−4シフトバルブを示している。これらのシフトバル
ブ70、71、72の各ポートの各変速段での連通状態
は、それぞれのシフトバルブ70、71、72の下側に
示している通りである。なお、その数字は各変速段を示
す。
1変速段および第2変速段で入力ポート73に連通する
ブレーキポート74に、第3ブレーキB3 が油路75を
介して接続されている。この油路にはオリフィス76が
介装されており、そのオリフィス76と第3ブレーキB
3 との間にダンパーバルブ77が接続されている。この
ダンパーバルブ77は、第3ブレーキB3 にライン圧P
Lが急激に供給された場合に少量の油圧を吸入して緩衝
作用を行うものである。
って、第3ブレーキB3 の係合圧を制御するようになっ
ている。すなわち、このB−3コントロールバルブ78
は、スプール79とプランジャ80とこれらの間に介装
したスプリング81とを備えており、スプール79によ
って開閉される入力ポート82に油路75が接続され、
またこの入力ポート82に選択的に連通させられる出力
ポート83が第3ブレーキB3 に接続されている。さら
にこの出力ポート83は、スプール79の先端側に形成
したフィードバックポート84に接続されている。一
方、上記スプリング81を配置した箇所に開口するポー
ト85には、2−3シフトバルブ71のポートのうち第
3変速段以上の変速段でDレンジ圧(ライン圧PL)を
出力するポート86が油路87を介して連通させられて
いる。また、プランジャ80の端部側に形成した制御ポ
ート88には、リニアソレノイドバルブSLUが接続さ
れ、信号圧PSLU が作用させられるようになっている。
したがって、B−3コントロールバルブ78は、スプリ
ング81の弾性力とポート85に供給される油圧とによ
って調圧レベルが設定され、且つ制御ポート88に供給
される信号圧PSLU が高いほどスプリング81による弾
性力が大きくなるように構成されている。
グバルブであって、この2−3タイミングバルブ89
は、小径のランドと2つの大径のランドとを形成したス
プール90と第1のプランジャ91とこれらの間に配置
したスプリング92とスプール90を挟んで第1のプラ
ンジャ91とは反対側に配置された第2のプランジャ9
3とを有している。2−3タイミングバルブ89の中間
部のポート94に油路95が接続され、また、この油路
95は2−3シフトバルブ71のポートのうち第3変速
段以上の変速段でブレーキポート74に連通させられる
ポート96に接続されている。油路95は途中で分岐し
て、前記小径ランドと大径ランドとの間に開口するポー
ト97にオリフィスを介して接続されており、上記ポー
ト94に選択的に連通させられるポート98は油路99
を介してソレノイドリレーバルブ100に接続されてい
る。そして、第1のプランジャ91の端部に開口してい
るポートにリニアソレノイドバルブSLUが接続され、
また第2のプランジャ93の端部に開口するポートに第
2ブレーキB2 がオリフィスを介して接続されている。
油圧を供給・排出するためのものであって、その途中に
は小径オリフィス101とチェックボール付きオリフィ
ス102とが介装されている。また、この油路87から
分岐した油路103には、第2ブレーキB2 から排圧す
る場合に開くチェックボールを備えた大径オリフィス1
04が介装され、この油路103は以下に説明するオリ
フィスコントロールバルブ105に接続されている。
2ブレーキB2 からの排圧速度を制御するためのバルブ
であって、そのスプール106によって開閉されるよう
に中間部に形成したポート107には第2ブレーキB2
が接続されており、このポート107より図での下側に
形成したポート108に前記油路103が接続されてい
る。第2ブレーキB2 を接続してあるポート107より
図での上側に形成したポート109は、ドレインポート
に選択的に連通させられるポートであって、このポート
109には、油路110を介して前記B−3コントロー
ルバルブ78のポート111が接続されている。尚、こ
のポート111は、第3ブレーキB3 を接続してある出
力ポート83に選択的に連通させられるポートである。
ートのうちスプール106を押圧するスプリングとは反
対側の端部に形成した制御ポート112が油路113を
介して、3−4シフトバルブ72のポート114に接続
されている。このポート114は、第3変速段以下の変
速段で第3ソレノイドバルブSL3の信号圧を出力し、
また、第4変速段以上の変速段で第4ソレノイドバルブ
SL4の信号圧を出力するポートである。さらに、この
オリフィスコントロールバルブ105には、前記油路9
5から分岐した油路115が接続されており、この油路
115を選択的にドレインポートに連通させるようにな
っている。
て第2変速段以下の変速段でDレンジ圧を出力するポー
ト116が、前記2−3タイミングバルブ89のうちス
プリング92を配置した箇所に開口するポート117に
油路118を介して接続されている。また、3−4シフ
トバルブ72のうち第3変速段以下の変速段で前記油路
87に連通させられるポート119が油路120を介し
てソレノイドリレーバルブ100に接続されている。
ームレータを示し、その背圧室にはリニアソレノイドバ
ルブSLNが出力する信号圧PSLN に応じて調圧された
アキュームレータコントロール圧Pacが供給されるよう
になっている。2→3変速時に前記2−3シフトバルブ
71が切り換えられると、第2ブレーキB2 には油路8
7を介してDレンジ圧(ライン圧PL)が供給される
が、このライン圧PLによってアキュムレータ121の
ピストン121pが上昇を開始する。このピストン12
1pが上昇している間は、ブレーキB2 に供給される油
圧(係合圧)PB2は、スプリング121sの下向きの付
勢力およびピストン121pを下向きに付勢する上記ア
キュムレータコントロール圧Pacと釣り合う略一定、厳
密にはスプリング121sの圧縮変形に伴って漸増させ
られ、ピストン121pが上昇端に達するとライン圧P
Lまで上昇させられる。すなわち、ピストン121pが
移動する変速過渡時の係合圧PB2は、アキュムレータコ
ントロール圧Pacによって定まるのである。
3変速段成立時に係合制御される上記第2ブレーキB2
用のアキュムレータ121の他、図示は省略するが第1
変速段成立時に係合制御されるクラッチC1 用のアキュ
ムレータ、第4変速段成立時に係合制御されるクラッチ
C2 用のアキュムレータ、第5変速段成立時に係合制御
されるブレーキB0 用のアキュムレータにも供給され、
それ等の係合・解放時の過渡油圧が制御される。
ルブを示し、さらに符号123はクラッチC0 用のアキ
ュームレータを示している。C−0エキゾーストバルブ
122は2速レンジでの第2変速段のみにおいてエンジ
ンブレーキを効かせるためにクラッチC0 を係合させる
ように動作するものである。
速段から第3変速段への変速、すなわち第3ブレーキB
3 を解放すると共に第2ブレーキB2 を係合する所謂ク
ラッチツウクラッチ変速において、入力軸26の入力ト
ルクなどに基づいて第3ブレーキB3 の解放過渡油圧や
第2ブレーキB2 の係合過渡油圧を制御することによ
り、変速ショックを好適に軽減することができる。その
他の変速についても、リニアソレノイドバルブSLNの
デューティ制御によってアキュムレータコントロール圧
Pacを調圧することにより、クラッチC1 、C2 やブレ
ーキB0 の過渡油圧が制御される。
れるようにハイブリッド制御用コントローラ50及び自
動変速制御用コントローラ52を備えている。これらの
コントローラ50、52は、CPUやRAM、ROM等
を有するマイクロコンピュータを備えて構成され、アク
セル操作量センサ62、車速センサ63、インプットシ
ャフト回転数センサ64、パターンセレクトスイッチ6
5からそれぞれアクセル操作量θAC、車速V(自動変速
機18の出力軸19の回転数NO に対応)、自動変速機
18の入力軸26の回転数NI 、選択パターンを表す信
号が供給される他、エンジントルクTE やモータトルク
TM 、エンジン回転数NE 、モータ回転数NM 、蓄電装
置58の蓄電量SOC、ブレーキのON、OFF、シフ
トレバー40の操作レンジなどに関する情報が、種々の
検出手段などから供給されるようになっており、予め設
定されたプログラムに従って信号処理を行う。アクセル
操作量θACは、アクセルペダルなど運転者により出力要
求量に応じて操作されるアクセル操作手段48の操作量
である。パターンセレクトスイッチ65はパターン選択
手段で、動力性能を重視した走行を行うパワーパターン
および通常のノーマルパターンの何れかを選択できる。
なお、エンジントルクTE はスロットル弁開度や燃料噴
射量などから求められ、モータトルクTM はモータ電流
などから求められ、蓄電量SOCはモータジェネレータ
14がジェネレータとして機能する充電時のモータ電流
や充電効率などから求められる。
コントローラ50によってスロットル弁開度や燃料噴射
量、点火時期などが制御されることにより、アクセル操
作量θAC等の運転状態に応じて出力が制御される。モー
タジェネレータ14は、図5に示すようにM/G制御器
(インバータ)56を介してバッテリー等の蓄電装置5
8に接続されており、ハイブリッド制御用コントローラ
50により、その蓄電装置58から電気エネルギーが供
給されて所定のトルクで回転駆動される回転駆動状態
と、回生制動(モータジェネレータ14自体の電気的な
制動トルク)によりジェネレータとして機能して蓄電装
置58に電気エネルギーを充電する充電状態と、ロータ
軸14rが自由回転することを許容する無負荷状態とに
切り換えられる。また、前記第1クラッチCE1 及び第
2クラッチCE2 は、ハイブリッド制御用コントローラ
50により電磁弁等を介して油圧回路44が切り換えら
れることにより、係合或いは解放状態が切り換えられ
る。自動変速機18は、自動変速制御用コントローラ5
2によって前記ソレノイドバルブSL1〜SL4、リニ
アソレノイドバルブSLU、SLT、SLNの励磁状態
が制御され、油圧回路44が切り換えられたり油圧制御
が行われたりすることにより、運転状態(例えばアクセ
ル操作量θACおよび車速Vなど)に応じて予め設定され
た変速パターンに従って変速段が自動的に切り換えられ
る。この変速パターンは、前記パターンセレクトスイッ
チ65によって選択されるパワーパターンおよびノーマ
ルパターンに対応して2種類が用意されている。
例えば本願出願人が先に出願した特願平7−29414
8号に記載されているように、図6に示すフローチャー
トに従って図7に示す9つの運転モードの1つを選択
し、その選択したモードでエンジン12及び電気式トル
コン24を作動させる。
始動要求があったか否かを、例えばエンジン12を動力
源として走行したり、エンジン12によりモータジェネ
レータ14を回転駆動して蓄電装置58を充電したりす
るために、エンジン12を始動すべき旨の指令があった
か否か等によって判断し、始動要求があればステップS
2でモード9を選択する。モード9は、図7から明らか
なように第1クラッチCE1 を係合(ON)し、第2ク
ラッチCE2 を係合(ON)し、モータジェネレータ1
4により遊星歯車装置16を介してエンジン12を回転
駆動すると共に、燃料噴射などのエンジン始動制御を行
ってエンジン12を始動する。このモード9は、車両停
止時には前記自動変速機18をニュートラルにして行わ
れ、モード1のように第1クラッチCE1 を解放したモ
ータジェネレータ14のみを動力源とする走行時には、
第1クラッチCE1 を係合すると共に走行に必要な要求
出力以上の出力でモータジェネレータ14を作動させ、
その要求出力以上の余裕出力でエンジン12を回転駆動
することによって行われる。また、車両走行時であって
も、一時的に自動変速機18をニュートラルにしてモー
ド9を実行することも可能である。
なわちエンジン始動要求がない場合には、ステップS3
を実行することにより、制動力の要求があるか否かを、
例えばブレーキがONか否か、シフトレバー40の操作
レンジがLや2などのエンジンブレーキレンジ或いはD
Mレンジで、且つアクセル操作量θACが0か否か、或い
は単にアクセル操作量θACが0か否か、等によって判断
する。この判断が肯定された場合にはステップS4を実
行する。ステップS4では、蓄電装置58の蓄電量SO
Cが予め定められた最大蓄電量B以上か否かを判断し、
SOC≧BであればステップS5でモード8を選択し、
SOC<BであればステップS6でモード6を選択す
る。最大蓄電量Bは、蓄電装置58に電気エネルギーを
充電することが許容される最大の蓄電量で、蓄電装置5
8の充放電効率などに基づいて例えば80%程度の値が
設定される。
は、図7に示されるように第1クラッチCE1 を係合
(ON)し、第2クラッチCE2 を係合(ON)し、モ
ータジェネレータ14を無負荷状態とし、エンジン12
を停止状態すなわちスロットル弁を閉じると共に燃料噴
射量を0とするものであり、これによりエンジン12の
引き擦り回転やポンプ作用による制動力、すなわちエン
ジンブレーキが車両に作用させられ、運転者によるブレ
ーキ操作が軽減されて運転操作が容易になる。また、モ
ータジェネレータ14は無負荷状態とされ、自由回転さ
せられるため、蓄電装置58の蓄電量SOCが過大とな
って充放電効率等の性能を損なうことが回避される。
7から明らかなように第1クラッチCE1 を解放(OF
F)し、第2クラッチCE2 を係合(ON)し、エンジ
ン12を停止し、モータジェネレータ14を充電状態と
するもので、車両の運動エネルギーでモータジェネレー
タ14が回転駆動されることにより、蓄電装置58を充
電するとともにその車両にエンジンブレーキのような回
生制動力を作用させるため、運転者によるブレーキ操作
が軽減されて運転操作が容易になる。また、第1クラッ
チCE1 が解放されてエンジン12が遮断されているた
め、そのエンジン12の回転抵抗によるエネルギー損失
がないとともに、蓄電量SOCが最大蓄電量Bより少な
い場合に実行されるため、蓄電装置58の蓄電量SOC
が過大となって充放電効率等の性能を損なうことがな
い。
なわち制動力の要求がない場合にはステップS7を実行
し、エンジン発進が要求されているか否かを、例えばモ
ード3などエンジン12を動力源とする走行中の車両停
止時か否か、すなわち車速V≒0か否か等によって判断
する。この判断が肯定された場合には、ステップS8に
おいてアクセルがONか否か、すなわちアクセル操作量
θACが略零の所定値より大きいか否かを判断し、アクセ
ルONの場合にはステップS9でモード5を選択し、ア
クセルがONでなければステップS10でモード7を選
択する。
は、図7から明らかなように第1クラッチCE1 を係合
(ON)し、第2クラッチCE2 を解放(OFF)し、
エンジン12を運転状態とし、モータジェネレータ14
の回生制動トルクを制御することにより、車両を発進さ
せるものである。具体的に説明すると、遊星歯車装置1
6のギヤ比をρE とすると、エンジントルクTE :遊星
歯車装置16の出力トルク:モータトルクTM =1:
(1+ρE ):ρE となるため、例えばギヤ比ρEを一
般的な値である0.5程度とすると、エンジントルクT
E の半分のトルクをモータジェネレータ14が分担する
ことにより、エンジントルクTE の約1.5倍のトルク
がキャリア16cから出力される。すなわち、モータジ
ェネレータ14のトルクの(1+ρE )/ρE 倍の高ト
ルク発進を行うことができるのである。また、モータ電
流を遮断してモータジェネレータ14を無負荷状態とす
れば、ロータ軸14rが逆回転させられるだけでキャリ
ア16cからの出力は0となり、車両停止状態となる。
すなわち、この場合の遊星歯車装置16は発進クラッチ
およびトルク増幅装置として機能するのであり、モータ
トルク(回生制動トルク)TM を0から徐々に増大させ
て反力を大きくすることにより、エンジントルクTE の
(1+ρE )倍の出力トルクで車両を滑らかに発進させ
ることができるのである。
大トルクの略ρE 倍のトルク容量のモータジェネレー
タ、すなわち必要なトルクを確保しつつできるだけ小型
で小容量のモータジェネレータ14が用いられており、
装置が小型で且つ安価に構成される。また、本実施例で
はモータトルクTM の増大に対応して、スロットル弁開
度や燃料噴射量を増大させてエンジン12の出力を大き
くするようになっており、反力の増大に伴うエンジン回
転数NE の低下に起因するエンジンストール等を防止し
ている。
図7から明らかなように第1クラッチCE1 を係合(O
N)し、第2クラッチCE2 を解放(OFF)し、エン
ジン12を運転状態とし、モータジェネレータ14を無
負荷状態として電気的にニュートラルとするもので、モ
ータジェネレータ14のロータ軸14rが逆方向へ自由
回転させられることにより、自動変速機18のインプッ
トシャフト26に対する出力が零となる。これにより、
モード3などエンジン12を動力源とする走行中の車両
停止時に一々エンジン12を停止させる必要がないとと
もに、前記モード5のエンジン発進が実質的に可能とな
る。
なわちエンジン発進の要求がない場合にはステップS1
1を実行し、要求出力Pdが予め設定された第1判定値
P1以下か否かを判断する。要求出力Pdは、走行抵抗
を含む車両の走行に必要な出力で、アクセル操作量θAC
やその変化速度、車速V(出力回転数NO )、自動変速
機18の変速段などに基づいて、予め定められたデータ
マップや演算式などにより算出される。また、第1判定
値P1はエンジン12のみを動力源として走行する中負
荷領域とモータジェネレータ14のみを動力源として走
行する低負荷領域の境界値であり、エンジン12による
充電時を含めたエネルギー効率を考慮して、排出ガス量
や燃料消費量などができるだけ少なくなるように実験等
によって定められている。
すなわち要求出力Pdが第1判定値P1以下の場合に
は、ステップS12で蓄電量SOCが予め設定された最
低蓄電量A以上か否かを判断し、SOC≧Aであればス
テップS13でモード1を選択する一方、SOC<Aで
あればステップS14でモード3を選択する。最低蓄電
量Aはモータジェネレータ14を動力源として走行する
場合に蓄電装置58から電気エネルギーを取り出すこと
が許容される最低の蓄電量であり、蓄電装置58の充放
電効率などに基づいて例えば70%程度の値が設定され
る。
うに第1クラッチCE1 を解放(OFF)し、第2クラ
ッチCE2 を係合(ON)し、エンジン12を停止し、
モータジェネレータ14を要求出力Pdで回転駆動させ
るもので、モータジェネレータ14のみを動力源として
車両を走行させる。この場合も、第1クラッチCE1が
解放されてエンジン12が遮断されるため、前記モード
6と同様に引き擦り損失が少なく、自動変速機18を適
当に変速制御することにより効率の良いモータ駆動制御
が可能である。また、このモード1は、要求出力Pdが
第1判定値P1以下の低負荷領域で且つ蓄電装置58の
蓄電量SOCが最低蓄電量A以上の場合に実行されるた
め、エンジン12を動力源として走行する場合よりもエ
ネルギー効率が優れていて燃費や排出ガスを低減できる
とともに、蓄電装置58の蓄電量SOCが最低蓄電量A
より低下して充放電効率等の性能を損なうことがない。
図7から明らかなように第1クラッチCE1 および第2
クラッチCE2 を共に係合(ON)し、エンジン12を
運転状態とし、モータジェネレータ14を回生制動によ
り充電状態とするもので、エンジン12の出力で車両を
走行させながら、モータジェネレータ14によって発生
した電気エネルギーを蓄電装置58に充電する。エンジ
ン12は、要求出力Pd以上の出力で運転させられ、そ
の要求出力Pdより大きい余裕動力分だけモータジェネ
レータ14で消費されるように、そのモータジェネレー
タ14の電流制御が行われる。
すなわち要求出力Pdが第1判定値P1より大きい場合
には、ステップS15において、要求出力Pdが第1判
定値P1より大きく第2判定値P2より小さいか否か、
すなわちP1<Pd<P2か否かを判断する。第2判定
値P2は、エンジン12のみを動力源として走行する中
負荷領域とエンジン12およびモータジェネレータ14
の両方を動力源として走行する高負荷領域の境界値であ
り、エンジン12による充電時を含めたエネルギー効率
を考慮して、排出ガス量や燃料消費量などができるだけ
少なくなるように実験等によって予め定められている。
そして、P1<Pd<P2であればステップS16でS
OC≧Aか否かを判断し、SOC≧Aの場合にはステッ
プS17でモード2を選択し、SOC<Aの場合には前
記ステップS14でモード3を選択する。また、Pd≧
P2であればステップS18でSOC≧Aか否かを判断
し、SOC≧Aの場合にはステップS19でモード4を
選択し、SOC<Aの場合にはステップS17でモード
2を選択する。
うに第1クラッチCE1 および第2クラッチCE2 を共
に係合(ON)し、エンジン12を要求出力Pdで運転
し、モータジェネレータ14を無負荷状態とするもの
で、エンジン12のみを動力源として車両を走行させ
る。また、モード4は、第1クラッチCE1 および第2
クラッチCE2 を共に係合(ON)し、エンジン12を
運転状態とし、モータジェネレータ14を回転駆動する
もので、エンジン12およびモータジェネレータ14の
両方を動力源として車両を高出力走行させる。このモー
ド4は、要求出力Pdが第2判定値P2以上の高負荷領
域で実行されるが、エンジン12およびモータジェネレ
ータ14を併用しているため、エンジン12およびモー
タジェネレータ14の何れか一方のみを動力源として走
行する場合に比較してエネルギー効率が著しく損なわれ
ることがなく、燃費や排出ガスを低減できる。また、蓄
電量SOCが最低蓄電量A以上の場合に実行されるた
め、蓄電装置58の蓄電量SOCが最低蓄電量Aより低
下して充放電効率等の性能を損なうことがない。
めると、蓄電量SOC≧Aであれば、Pd≦P1の低負
荷領域ではステップS13でモード1を選択してモータ
ジェネレータ14のみを動力源として走行し、P1<P
d<P2の中負荷領域ではステップS17でモード2を
選択してエンジン12のみを動力源として走行し、P2
≦Pdの高負荷領域ではステップS19でモード4を選
択してエンジン12およびモータジェネレータ14の両
方を動力源として走行する。また、SOC<Aの場合に
は、要求出力Pdが第2判定値P2より小さい中低負荷
領域でステップS14のモード3を実行することにより
蓄電装置58を充電するが、要求出力Pdが第2判定値
P2以上の高負荷領域ではステップS17でモード2が
選択され、充電を行うことなくエンジン12により高出
力走行が行われる。
<P2の中負荷領域で且つSOC≧Aの場合、或いはP
d≧P2の高負荷領域で且つSOC<Aの場合に実行さ
れるが、中負荷領域では一般にモータジェネレータ14
よりもエンジン12の方がエネルギー効率が優れている
ため、モータジェネレータ14を動力源として走行する
場合に比較して燃費や排出ガスを低減できる。また、高
負荷領域では、モータジェネレータ14およびエンジン
12を併用して走行するモード4が望ましいが、蓄電装
置58の蓄電量SOCが最低蓄電量Aより小さい場合に
は、上記モード2によるエンジン12のみを動力源とす
る運転が行われることにより、蓄電装置58の蓄電量S
OCが最低蓄電量Aよりも少なくなって充放電効率等の
性能を損なうことが回避される。
た、上記モード切換制御とは別に運転者の選択などによ
り、図9に示すフローチャートに従ってモータジェネレ
ータ14によるアシスト制御を行う。ハイブリッド制御
用コントローラ50による一連の信号処理のうち図9の
ステップSA4〜SA8を実行する部分は、請求項1に
記載のアシスト制御手段として機能している。
として走行する(図7のモード2に相当)とともに、所
定の条件下でモータジェネレータ14によりアシストす
る(図7のモード4に相当)場合で、アクセル操作量θ
ACの増大時に実行される。ステップSA1では、シフト
ポジションセンサ46からの信号に基づいてシフトレバ
ー40の操作レンジが「4」、「D」、または「DM」
か否かを判断し、YESであればステップSA2以下を
実行するが、NOの場合はステップSA9でアクセル操
作量θACの増加に応じて通常のエンジン出力増大制御を
行う。このエンジン出力増大制御は、燃料噴射制御の増
量補正などを含むものである。
例えばアクセル操作量θACと車速Vとの関係などの走行
状態に基づいて判断し、山間地走行であればステップS
A4以下を実行するが、山間地走行でない場合はステッ
プSA3を実行する。ステップSA3では、ダイレクト
モードスイッチ41からの信号に基づいて「DM」レン
ジか否かを判断し、「DM」レンジであればステップS
A4以下を実行するが、「DM」レンジでなければ前記
ステップSA9を実行する。なお、パターンセレクトス
イッチ65によってパワーパターンが選択されている場
合にはステップSA4以下を実行するなど、更に別の実
行条件を付加することもできるし、それ等の実行条件を
省略して常にステップSA4以下を実行するようにして
も良い。
所定時間内におけるアクセル操作量θACの増加幅(θ
AC2 −θAC1 )が予め定められた所定値α以上か否かを
判断し、(θAC2 −θAC1 )≧αであればステップSA
5を実行する。ステップSA5では、例えばデータの読
込みサイクル(例えば数十ns)当たりの増加量である
アクセル操作量θACの増加率dθAC/dtが予め定めら
れた所定値β以上か否かを判断し、dθAC/dt≧βで
あればステップSA6を実行する。これ等の所定値α、
βは、NVHや燃費、エミッションが大きく損なわれる
ような急激なアクセル変化を判断するように定められ、
NOの場合は前記ステップSA9を実行する。
最低蓄電量A以上か否か、すなわちモータジェネレータ
14を電動モータとして使用可能か否かを判断し、SO
C≧Aであれば、ステップSA7でモータジェネレータ
14を回転駆動してトルクアシストを行い、ステップS
A8でエンジン12の出力増大制御を行う。ステップS
A8のエンジン出力増大制御は、アクセル操作量θACの
大きさや増加率dθAC/dt等に基づく通常の出力増大
量からモータジェネレータ14によるトルクアシスト分
だけ差し引いたもので、図10に実線で示すようにエン
ジントルクTMは緩やかに上昇させられる。図10の破
線は、モータジェネレータ14によるトルクアシストを
行わない場合で、一番下の欄のTT は、モータトルクT
M とエンジントルクTM とを合わせた総トルクである。
置10によれば、アクセル操作量θ ACの増加時にモータ
ジェネレータ14によるトルクアシストが行われ、その
トルクアシスト分だけエンジン12の出力変化が抑制さ
れるため、所定の加速性能を維持しつつエンジン12の
急激な出力変化に起因するNVHや燃費、エミッション
の悪化が防止される。
増加が所定より大きい場合、具体的には増加幅(θAC2
−θAC1 )が所定値α以上で且つ増加率dθAC/dtが
所定値β以上の場合に、上記モータジェネレータ14に
よるトルクアシストを行うようになっているため、アク
セル操作量θACの増加時に常にモータジェネレータ14
によるトルクアシストを行う場合に比較して、モータジ
ェネレータ14の使用頻度や電力消費量が低減される。
これにより、モータジェネレータ14によるトルクアシ
ストに起因して蓄電装置58の蓄電容量を大きくした
り、モータジェネレータ14の耐久性が損なわれたりす
るなどの問題が回避される。
は、特にアクセル操作量θACの増加が大きい場合に顕著
となるため、アクセル操作量θACの増加が所定より小さ
い場合、具体的には増加幅(θAC2 −θAC1 )が所定値
αより小さい場合や、増加率dθAC/dtが所定値βよ
り小さい場合に、その増加に応じてエンジン出力が増加
させられても、NVHや燃費、エミッションが大きく損
なわれることはない。
ーチャートを参照しつつ説明する。なお、この図11の
フローチャートは、エンジン12を動力源とする走行時
に実行されるもので、ハイブリッド制御用コントローラ
50による一連の信号処理のうちステップSB4〜SB
11を実行する部分は、請求項2に記載のアシスト制御
手段として機能している。
制御が始動後噴射時間領域か否かを判断し、始動後噴射
時間であればステップSB2以下を実行する。始動後噴
射時間は、吸入空気質量情報に基づいて噴射時間を演算
する制御で、吸入空気質量情報に基づかない始動時の噴
射時間と区別されている。ステップSB2では、蓄電量
SOCが前記最低蓄電量A以上か否か、すなわちモータ
ジェネレータ14を電動モータとして使用可能か否かを
判断し、SOC≧AであればステップSB3以下を実行
するが、SOC<Aの場合はステップSB12で通常の
エンジン出力制御を行う。
いて一具体例を説明すると、例えば「自動車工学シリー
ズ 電子制御ガソリン噴射」(山海堂発行)に記載され
ているように、始動後のクランク角同期噴射制御におけ
るガソリン噴射時間TI は次式(1) に従って求められ
る。 TI =TP ×FC +TV ・・・(1) TI :ガソリン噴射時間 TP :基本噴射時間 FC :基本噴射時間の補正係数 TV :インジェクタの無効噴射時間
14.7が設定される)を実現する噴射時間で、FC は
TP が実現する空燃比を変化させるときなどに用いる補
正係数であり、この補正係数FC は例えば次式(2) に示
すパラメータに基づいてデータマップなどから求められ
る。 FC =g(FET,FAC,FDC,FO ,FL ,FH )・・・(2) FET:エンジン温度にかかわる補正係数 FAC:加速運転時の補正係数 FDC:減速運転時の補正係数 FO :理論空燃比へのフィードバック補正係数 FL :学習制御による補正係数 FH :高負荷・高回転運転時の補正係数
数)FACは、アクセル操作量の増加による燃料噴射量の
増量補正に相当するもので、例えば次式(3) に従って求
められる。FDL1 は、吸気管内圧力(吸気管内圧力は負
荷に相当する)が高いほど気化速度が遅くなることを補
正するためのもので、負荷としては、吸入行程1回あた
りの吸入空気量Q/NE やスロットル弁開度などが用い
られ、それ等はアクセル操作量θACの変化から予測され
る。図13はFDL1 の一例で、吸入空気量Q/N E の変
化ΔQ/NE が大きいほど補正係数FDL1 は大きくな
る。FTHW1は、ガソリン付着部温度が低いほど気化速度
が遅くなることを補正するためのもので、例えば図14
に示すように、冷却水温度が低いほど補正係数FTHW1は
大きくなる。なお、アクセル操作量θACの変化率等をパ
ラメータとして負荷変化量に応じた補正係数FDL1 が求
められるようにすることもできる。 FAC=FDL1 ×FTHW1 ・・・(3) FDL1 :負荷変化量に応じた補正係数 FTHW1:冷却水温度に応じた補正係数
(3) 式に従って通常のエンジン出力制御における加速補
正係数FACを算出し、ステップSB4では、その加速補
正係数FACが予め定められた所定値FAC * 以上か否かを
判断する。所定値FAC * は、NVHや燃費、エミッショ
ンが大きく損なわれるような急激なガソリン噴射量の増
量を判断するように定められ、FAC≧FAC * であればス
テップSB5以下のモータジェネレータ14によるアシ
スト制御を行う。
所定値FAC * より大きくならないようにするモータトル
クTM のアシスト量ΔTM 1を算出する。例えば、FAC
≒F AC * とした場合のエンジン出力と、実際の加速補正
係数FACをそのまま用いた場合のエンジン出力との差を
求め、その差に相当するトルクをアシスト量ΔTM 1と
して算出する。そして、ステップSB6ではアシスト量
ΔTM 1でモータジェネレータ14を作動させ、ステッ
プSB7ではFAC=FAC * としてガソリン噴射時間TI
を求めてエンジン出力制御、すなわち燃料噴射制御やス
ロットル弁制御を行う。図12は、このようなモータジ
ェネレータ14によるアシスト制御が行われた場合のタ
イムチャートの一例で、エンジントルクTE は緩やかに
立ち上げられる。なお、加速補正係数FAC=1、すなわ
ち増量補正が0となるようにモータジェネレータ14に
よるアシスト制御を行うことも可能である。
すなわちFAC<FAC * の場合は、ステップSB8を実行
し、クランク角非同期噴射量TB が予め定められた所定
値T B * 以上か否かを判断する。クランク角非同期噴射
は、クランク角に同期しない急加速時の臨時的な噴射
で、アクセル操作量の増加による燃料噴射量の増量補正
に相当するものであり、非同期噴射量TB は例えばスロ
ットル弁開度の変化率などをパラメータとするデータマ
ップや演算式から求められる。図15は、非同期噴射量
TB とスロットル弁開度の変化率との関係の一例を示す
図で、この場合のスロットル弁開度の変化率はアクセル
操作量θACの変化から予測されるが、アクセル操作量θ
ACの変化率等をパラメータとして非同期噴射量TB が求
められるようにすることもできる。所定値TB * は、N
VHや燃費、エミッションが大きく損なわれるような急
激なガソリン噴射量の増量を判断するように定められ、
TB≧TB * であればステップSB9以下のモータジェ
ネレータ14によるアシスト制御を行うが、TB <TB
* の場合は前記ステップSB12を実行する。
所定値TB * より大きくならないようにするモータトル
クTM のアシスト量ΔTM 2を算出する。例えば、TB
≒T B * で非同期噴射を行った場合のエンジン出力と、
実際の非同期噴射量TB をそのまま用いた場合のエンジ
ン出力との差を求め、その差に相当するトルクをアシス
ト量ΔTM 2として算出する。そして、ステップSB1
0ではアシスト量ΔT M 2でモータジェネレータ14を
作動させ、ステップSB11ではTB =TB *として非
同期噴射制御を行う。なお、スロットル弁開度の変化率
が、非同期噴射が不要となる変化率ΔTH0 (図15参
照)以下となるようにするアシスト量を、噴射量TB で
非同期噴射制御を行った場合のエンジン出力の増加量な
どから求め、そのアシスト量でモータジェネレータ14
を作動させることにより、非同期噴射を行わないように
することもできる。
速補正係数FACが所定値FAC * 以下に制限されるととも
に、非同期噴射制御の噴射量TB が所定値TB * 以下に
制限され、その制限に伴うトルクの不足分をモータジェ
ネレータ14によるアシスト制御で補うようになってい
るため、所定の加速性能を維持しつつエンジン12の急
激な出力変化に起因するNVHや燃費、エミッションの
悪化が防止される。
ル操作量θAC、更には吸入空気量Q/NE に応じて行わ
れるため、モータジェネレータ14によるアシスト量は
比較的少ない。特に、加速補正係数FACが所定値FAC *
以上、或いは非同期噴射制御の噴射量TB が所定値TB
* 以上の場合だけアシスト制御を行うようになっている
ため、モータジェネレータ14の使用頻度や電力消費量
が低減される。これにより、モータジェネレータ14に
よるトルクアシストに起因して蓄電装置58の蓄電容量
を大きくしたり、モータジェネレータ14の耐久性が損
なわれたりするなどの問題が回避される。
細に説明したが、本発明は他の態様で実施することもで
きる。
進5段の変速段を有する自動変速機18が用いられてい
たが、図16に示すように前記副変速機20を省略して
主変速機22のみから成る自動変速機60を採用し、図
17に示すように前進4段および後進1段で変速制御を
行うようにすることもできる。
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
ハイブリッド車両のハイブリッド駆動装置の構成を説明
する骨子図である。
系統を説明する図である。
要素の作動を説明する図である。
を示す図である。
式トルコンとの接続関係を説明する図である。
説明するフローチャートである。
の作動状態を説明する図である。
ある。
作動の要部を説明するフローチャートである。
ト制御が行われた場合のタイムチャートの一例である。
トである。
スト制御が行われた場合のタイムチャートの一例であ
る。
を算出する際に用いられる補正係数FDL1 の一例を示す
図である。
補正係数FTHW1の一例を示す図である。
噴射量TB の一例を示す図である。
のハイブリッド駆動装置の別の例を説明する骨子図であ
る。
係合要素の作動を説明する図である。
明) ステップSB4〜SB11:アシスト制御手段(第2発
明)
Claims (2)
- 【請求項1】 燃料の燃焼によって作動するエンジン
と、電気エネルギーで作動する電動モータとを車両走行
時の動力源として備えており、運転者によって操作され
るアクセル操作手段のアクセル操作量に応じて前記エン
ジンおよび前記電動モータの作動状態をそれぞれ電子制
御するハイブリッド車両の制御装置において、 前記エンジンを動力源とする走行時に、前記アクセル操
作手段のアクセル操作量の増加が所定より大きいことを
条件として前記電動モータによるトルクアシストを行
い、該エンジンの出力変化に対して該電動モータによる
トルクの増加を優先させるアシスト制御手段を有するこ
とを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。 - 【請求項2】 燃料の燃焼によって作動するエンジン
と、電気エネルギーで作動する電動モータとを車両走行
時の動力源として備えており、運転者によって操作され
るアクセル操作手段のアクセル操作量に応じて前記エン
ジンおよび前記電動モータの作動状態をそれぞれ電子制
御する一方、該エンジンを動力源とする走行時には、前
記アクセル操作量の増加時に該エンジンに対する燃料噴
射量の増量補正を行うハイブリッド車両の制御装置にお
いて、 前記アクセル操作量の増加による前記燃料噴射量の増量
補正を制限するとともに、該増量補正の制限に伴うトル
クの不足分を前記電動モータによって補うアシスト制御
手段を有することを特徴とするハイブリッド車両の制御
装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP17614296A JP3780568B2 (ja) | 1996-07-05 | 1996-07-05 | ハイブリッド車両の制御装置 |
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JP17614296A JP3780568B2 (ja) | 1996-07-05 | 1996-07-05 | ハイブリッド車両の制御装置 |
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JPH1023608A true JPH1023608A (ja) | 1998-01-23 |
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ID=16008402
Family Applications (1)
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JP17614296A Expired - Lifetime JP3780568B2 (ja) | 1996-07-05 | 1996-07-05 | ハイブリッド車両の制御装置 |
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