JPH0994610A - 鍛接鋼管の製造方法及び設備列 - Google Patents
鍛接鋼管の製造方法及び設備列Info
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- JPH0994610A JPH0994610A JP27377595A JP27377595A JPH0994610A JP H0994610 A JPH0994610 A JP H0994610A JP 27377595 A JP27377595 A JP 27377595A JP 27377595 A JP27377595 A JP 27377595A JP H0994610 A JPH0994610 A JP H0994610A
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- Japan
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- tube
- reducer
- hot
- skelp
- pipe
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- Heat Treatment Of Steel (AREA)
- Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 表面肌の優れた高品質鍛接鋼管を提供するこ
と。 【解決手段】 鍛接鋼管の製造方法において、成形・鍛
接工程と、熱間縮径工程と、切断工程と、冷却工程と、
デスケール工程と、温間縮径工程とを順に有してなるも
の。
と。 【解決手段】 鍛接鋼管の製造方法において、成形・鍛
接工程と、熱間縮径工程と、切断工程と、冷却工程と、
デスケール工程と、温間縮径工程とを順に有してなるも
の。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外面表面肌の良好
な鍛接鋼管の製造方法及び設備列に関する。
な鍛接鋼管の製造方法及び設備列に関する。
【0002】
【従来の技術】鍛接鋼管は、通常図4にその製造工程を
示すように、連続的に供給されるスケルプを加熱炉で高
温に加熱し、後続して設けた成形鍛接機で円弧状に成形
してその両縁相互を鍛接して完全な管体にし、その後に
続く、数〜20数段の熱間レデューサーで所定寸法に縮
径し、その後、管をロータリーホットソーで定尺に切断
し、サイザーで外径を定め、クーリングベットで冷却
し、最後にストレートナーで曲がり矯正して製造され
る。鍛接鋼管は熱間レデューサーの外径絞り量を調整す
ることにより同一寸法のスケルプから数種の外径サイズ
の製品が製造でき、非常に生産性の高い連続鋼管製造法
である。尚、外径4インチ以下の鍛接鋼管は造管速度が
100 〜400m/minの高速で製造されている。
示すように、連続的に供給されるスケルプを加熱炉で高
温に加熱し、後続して設けた成形鍛接機で円弧状に成形
してその両縁相互を鍛接して完全な管体にし、その後に
続く、数〜20数段の熱間レデューサーで所定寸法に縮
径し、その後、管をロータリーホットソーで定尺に切断
し、サイザーで外径を定め、クーリングベットで冷却
し、最後にストレートナーで曲がり矯正して製造され
る。鍛接鋼管は熱間レデューサーの外径絞り量を調整す
ることにより同一寸法のスケルプから数種の外径サイズ
の製品が製造でき、非常に生産性の高い連続鋼管製造法
である。尚、外径4インチ以下の鍛接鋼管は造管速度が
100 〜400m/minの高速で製造されている。
【0003】ところで、前記のような製造工程によって
製造される鍛接鋼管は、鍛接が可能となる温度までスケ
ルプを加熱しなければならないため、成形鍛接機出側の
温度は1200〜1300℃に達する。その後、管体が自然冷却
される途中において、熱間レデューサーにより所定寸法
に縮径されるが、スケルプ温度が1200℃以上と高く、造
管速度が非常に速いため、熱間レデューサーで縮径され
る温度は1000℃以上となる。
製造される鍛接鋼管は、鍛接が可能となる温度までスケ
ルプを加熱しなければならないため、成形鍛接機出側の
温度は1200〜1300℃に達する。その後、管体が自然冷却
される途中において、熱間レデューサーにより所定寸法
に縮径されるが、スケルプ温度が1200℃以上と高く、造
管速度が非常に速いため、熱間レデューサーで縮径され
る温度は1000℃以上となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記の工程で製造した
鍛接鋼管は、多量の酸化スケール(以下単にスケールと
称す)が管体表面に生成するため表面肌が悪い。管体外
面では熱間レデューサーでの縮径圧延の際、剥離したス
ケールがロールと管体表面の間に噛込んで管体外表面に
スタンピングされるため、表面肌の粗悪な管となる。熱
間レデューサーに入る前、又は熱間レデューサー中でデ
スケーリングしても、管体温度が未だにスケールの生成
し易い1000℃以上の域にあるため、ロールと管体表面間
へのスケールの噛込みを抑制することが困難であり、表
面肌向上の効果は非常に小さい。また、仮にスケールの
噛込みを抑制して熱間レデューサーでの縮径が行なえた
としても、未だに高温域にあるため熱間レデューサーを
通過した後でスケールが生成し、表面肌の問題は解決し
ない。具体的には、後続の常温までの冷却過程に配置さ
れるサイザー及びストレートナーでのスケールの剥離・
噛込みによるスタンピング状の肌あれの問題と、このと
き、管体表面から部分的にスケールが剥離・脱落するた
めに生じる痘痕状の色むらの問題が生じる。このよう
に、前記の工程で製造した鍛接鋼管は表面肌の粗悪な管
となり、例えば冷間抽伸用素管の如き高級管指向への障
害となっていた。
鍛接鋼管は、多量の酸化スケール(以下単にスケールと
称す)が管体表面に生成するため表面肌が悪い。管体外
面では熱間レデューサーでの縮径圧延の際、剥離したス
ケールがロールと管体表面の間に噛込んで管体外表面に
スタンピングされるため、表面肌の粗悪な管となる。熱
間レデューサーに入る前、又は熱間レデューサー中でデ
スケーリングしても、管体温度が未だにスケールの生成
し易い1000℃以上の域にあるため、ロールと管体表面間
へのスケールの噛込みを抑制することが困難であり、表
面肌向上の効果は非常に小さい。また、仮にスケールの
噛込みを抑制して熱間レデューサーでの縮径が行なえた
としても、未だに高温域にあるため熱間レデューサーを
通過した後でスケールが生成し、表面肌の問題は解決し
ない。具体的には、後続の常温までの冷却過程に配置さ
れるサイザー及びストレートナーでのスケールの剥離・
噛込みによるスタンピング状の肌あれの問題と、このと
き、管体表面から部分的にスケールが剥離・脱落するた
めに生じる痘痕状の色むらの問題が生じる。このよう
に、前記の工程で製造した鍛接鋼管は表面肌の粗悪な管
となり、例えば冷間抽伸用素管の如き高級管指向への障
害となっていた。
【0005】従来の鍛接鋼管の表面肌向上技術として、
特開昭50-99952号公報に、熱間レデューサーでの縮径圧
延の温度範囲が750 〜 950℃の温度になるように、該熱
間レデューサーに入る前の管体を強制冷却する技術が開
示されている。然し、この技術は主に管体外面肌の向上
を狙った技術であるが、縮径圧延の温度域が未だ2次ス
ケールの生成し易い温度域であり、また、デスケーリン
グを行なっていないため、飛躍的に表面肌を向上するこ
とが困難である。更に、全ての縮径圧延を900℃以下で
行なうため、スタンドの圧延荷重が大きくなり、設備が
大がかりになる欠点がある。
特開昭50-99952号公報に、熱間レデューサーでの縮径圧
延の温度範囲が750 〜 950℃の温度になるように、該熱
間レデューサーに入る前の管体を強制冷却する技術が開
示されている。然し、この技術は主に管体外面肌の向上
を狙った技術であるが、縮径圧延の温度域が未だ2次ス
ケールの生成し易い温度域であり、また、デスケーリン
グを行なっていないため、飛躍的に表面肌を向上するこ
とが困難である。更に、全ての縮径圧延を900℃以下で
行なうため、スタンドの圧延荷重が大きくなり、設備が
大がかりになる欠点がある。
【0006】また、特開昭54-112768 号公報に、管体外
面肌の向上を目的とした技術として、サイザー出側のク
ーリングベット上で管体を常温まで強制冷却した後、デ
スケーリングし、次いでストレートナーで曲がり矯正す
る技術が開示されている。この技術は、スケールの生成
しない温度域でデスケーリングした後ストレートナーを
経るため、該ストレートナーでのスケールの剥離・噛込
みによるスタンピング状の肌あれの発生が防止できる
が、ストレートナーではレデューサー、サイザー等の上
流工程で発生した肌あれまで改善し、飛躍的に表面肌を
向上させることはできない。
面肌の向上を目的とした技術として、サイザー出側のク
ーリングベット上で管体を常温まで強制冷却した後、デ
スケーリングし、次いでストレートナーで曲がり矯正す
る技術が開示されている。この技術は、スケールの生成
しない温度域でデスケーリングした後ストレートナーを
経るため、該ストレートナーでのスケールの剥離・噛込
みによるスタンピング状の肌あれの発生が防止できる
が、ストレートナーではレデューサー、サイザー等の上
流工程で発生した肌あれまで改善し、飛躍的に表面肌を
向上させることはできない。
【0007】本発明の課題は、表面肌の優れた高品質鍛
接鋼管を提供することにある。
接鋼管を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の鍛接鋼
管の製造方法は、連続的に供給されるスケルプを加熱炉
で加熱し、該スケルプを成形鍛接機で管状に成形してそ
の両縁相互を鍛接して管となし、該管を熱間レデューサ
ーで所定の寸法に縮径した後、該管を熱間切断し、該管
を冷却してデスケーリングし、次いで、温間レデューサ
ーにより該管を300 〜830 ℃の管温度範囲で縮径するよ
うにしたものである。
管の製造方法は、連続的に供給されるスケルプを加熱炉
で加熱し、該スケルプを成形鍛接機で管状に成形してそ
の両縁相互を鍛接して管となし、該管を熱間レデューサ
ーで所定の寸法に縮径した後、該管を熱間切断し、該管
を冷却してデスケーリングし、次いで、温間レデューサ
ーにより該管を300 〜830 ℃の管温度範囲で縮径するよ
うにしたものである。
【0009】請求項2に記載の本発明は、請求項1に記
載の本発明において更に、前記管の冷却工程とデスケー
リング工程を高圧水噴射方式で同時に行なうようにした
ものである。
載の本発明において更に、前記管の冷却工程とデスケー
リング工程を高圧水噴射方式で同時に行なうようにした
ものである。
【0010】請求項3に記載の鍛接鋼管の製造設備列
は、連続的に供給されるスケルプを加熱する加熱炉と、
該スケルプを管状に成形してその両縁相互を鍛接して管
となす成形鍛接機と、該管を所定の寸法に縮径可能とす
る熱間レデューサーと、該管を熱間切断する切断機と、
該管を冷却する冷却装置と、該管をデスケーリングする
デスケーリング装置と、該管を300 〜830 ℃の管温度範
囲で縮径可能とする温間レデューサーとを順次配置して
なるようにしたものである。
は、連続的に供給されるスケルプを加熱する加熱炉と、
該スケルプを管状に成形してその両縁相互を鍛接して管
となす成形鍛接機と、該管を所定の寸法に縮径可能とす
る熱間レデューサーと、該管を熱間切断する切断機と、
該管を冷却する冷却装置と、該管をデスケーリングする
デスケーリング装置と、該管を300 〜830 ℃の管温度範
囲で縮径可能とする温間レデューサーとを順次配置して
なるようにしたものである。
【0011】請求項4に記載の本発明は、請求項3に記
載の本発明において更に、前記冷却装置とデスケーリン
グ装置とを、高圧水噴射式冷却装置兼デスケーラーにて
構成してなるようにしたものである。
載の本発明において更に、前記冷却装置とデスケーリン
グ装置とを、高圧水噴射式冷却装置兼デスケーラーにて
構成してなるようにしたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】図1に、本発明法の工程概略図を
示す。図において、1はスケルプ、2は管体、3は加熱
炉、4は成形鍛接機、5は熱間レデューサー、6はロー
タリーホットソー、7はクーリングベッド、8はデスケ
ーラー、9は温間レデューサー、10はサイザー、11
はストレートナーである。
示す。図において、1はスケルプ、2は管体、3は加熱
炉、4は成形鍛接機、5は熱間レデューサー、6はロー
タリーホットソー、7はクーリングベッド、8はデスケ
ーラー、9は温間レデューサー、10はサイザー、11
はストレートナーである。
【0013】本発明法は下記(1) 〜(7) の工程にてなさ
れる。 (1) 成形・鍛接工程 連続的に供給されるスケルプ1を加熱炉3で所定の鍛接
温度に加熱し、該スケルプ1を成形鍛接機4で管状に成
形してその両縁相互を鍛接して管体2とする。
れる。 (1) 成形・鍛接工程 連続的に供給されるスケルプ1を加熱炉3で所定の鍛接
温度に加熱し、該スケルプ1を成形鍛接機4で管状に成
形してその両縁相互を鍛接して管体2とする。
【0014】(2) 熱間縮径工程 熱間レデューサー5にて管体2を所定の寸法に縮径圧延
する。
する。
【0015】(3) 切断工程 ロータリーホットソー6で定尺に切断する。
【0016】(4) 冷却工程 クーリングベッド7で管体2を温間域に冷却する。
【0017】(5) デスケール工程 デスケーラー8で管外表面をデスケーリングする。
【0018】(6) 温間縮径工程 温間レデューサー6により管体2を 300〜 830℃の管温
度範囲で更に縮径圧延する。
度範囲で更に縮径圧延する。
【0019】(7) サイザー工程 サイザー10で管体2の外径を定める。最後にストレー
トナー11で曲り矯正して製品とする。
トナー11で曲り矯正して製品とする。
【0020】以下、本発明の要点について説明する。 デスケーラー8と温間レデューサー9 クーリングベッド7による冷却、デスケーラー8による
デスケーリングは管体温度を 830℃以下として実施す
る。これは、後続の温間レデューサー9での縮径圧延を
スケールが完全に除去された条件で行なうためである。
即ち、温間レデューサー9での縮径圧延温度は 300〜83
0 ℃の範囲に限定する。この理由は、 830℃を超えると
スケールが生成し易くなり、デスケーラー8にてスケー
ルを除去したとしても再度スケールが生成して温間レデ
ューサー9でスケール噛込みによる肌あれが生じること
から上限を 830℃とした。下限は 300℃未満になると温
間レデューサー9の圧延荷重が大きくなり、必要動力が
大きくなりこれに耐える大がかりな設備が必要となるこ
と、また材料が加工硬化して製品の伸び特性が劣化する
とともに降伏比が高くなることから下限を 300℃とし
た。この温間レデューサー9での縮径圧延温度は、表面
肌と材料特性の両者を安定して良好に保つため、好まし
くは 500〜700 ℃とするのが良い。
デスケーリングは管体温度を 830℃以下として実施す
る。これは、後続の温間レデューサー9での縮径圧延を
スケールが完全に除去された条件で行なうためである。
即ち、温間レデューサー9での縮径圧延温度は 300〜83
0 ℃の範囲に限定する。この理由は、 830℃を超えると
スケールが生成し易くなり、デスケーラー8にてスケー
ルを除去したとしても再度スケールが生成して温間レデ
ューサー9でスケール噛込みによる肌あれが生じること
から上限を 830℃とした。下限は 300℃未満になると温
間レデューサー9の圧延荷重が大きくなり、必要動力が
大きくなりこれに耐える大がかりな設備が必要となるこ
と、また材料が加工硬化して製品の伸び特性が劣化する
とともに降伏比が高くなることから下限を 300℃とし
た。この温間レデューサー9での縮径圧延温度は、表面
肌と材料特性の両者を安定して良好に保つため、好まし
くは 500〜700 ℃とするのが良い。
【0021】温間レデューサー9は表面肌の改善が目的
であり、スケールの生成しない温度域でかつスケールを
除去した条件で適切な外径絞りを付加することにより管
体表面の凹凸を塑性変形させて平滑化することができ、
熱間レデューサー5等の上流工程で生じた肌あれが改善
され表面肌を向上することができる。
であり、スケールの生成しない温度域でかつスケールを
除去した条件で適切な外径絞りを付加することにより管
体表面の凹凸を塑性変形させて平滑化することができ、
熱間レデューサー5等の上流工程で生じた肌あれが改善
され表面肌を向上することができる。
【0022】温間レデューサー9の外径絞りは 2〜30%
に限定する。この理由は、 2%未満であると熱間レデュ
ーサー等の上流工程で生じた管体表面の凹凸状の肌あれ
を十分に平滑化することができず表面肌の改善効果が小
さいため、下限を 2%とした。また、30%を超えると材
料が加工硬化して製品の伸び特性が劣化することと外径
絞りの増大とともに多数のスタンド数が必要になり設備
が大がかりとなるため上限を30%とした。尚、温間レデ
ューサーは単スタンド乃至複数スタンド設置すれば、表
面肌を改善することが可能である。
に限定する。この理由は、 2%未満であると熱間レデュ
ーサー等の上流工程で生じた管体表面の凹凸状の肌あれ
を十分に平滑化することができず表面肌の改善効果が小
さいため、下限を 2%とした。また、30%を超えると材
料が加工硬化して製品の伸び特性が劣化することと外径
絞りの増大とともに多数のスタンド数が必要になり設備
が大がかりとなるため上限を30%とした。尚、温間レデ
ューサーは単スタンド乃至複数スタンド設置すれば、表
面肌を改善することが可能である。
【0023】クーリングベッド7の出側にデスケーラー
8及び温間レデューサー9を設置した理由として、クー
リングベッドにおいて管体の保持時間を調整することに
より容易に目標温度である 830℃以下に冷却できること
からクーリングベッド出側とした。仮にクーリングベッ
ド入側に設置した場合、 830℃以下に冷却するためには
強制冷却装置が必要になり設備が大がかりとなる。
8及び温間レデューサー9を設置した理由として、クー
リングベッドにおいて管体の保持時間を調整することに
より容易に目標温度である 830℃以下に冷却できること
からクーリングベッド出側とした。仮にクーリングベッ
ド入側に設置した場合、 830℃以下に冷却するためには
強制冷却装置が必要になり設備が大がかりとなる。
【0024】尚、デスケーラー8は、図2に示すような
ショットブラスト方式の他、高圧水噴射方式、ワイヤブ
ラッシング方式等、公知の任意装置を使用すれば良い。
ショットブラスト方式の他、高圧水噴射方式、ワイヤブ
ラッシング方式等、公知の任意装置を使用すれば良い。
【0025】本発明では、熱間レデューサー5による熱
間縮径直後に、ロータリーホットソー6により定尺に切
断する。これにより、従来一般の鍛接鋼管製造設備列を
使用でき、温間レデューサー9による縮径圧延もしくは
サイザー10による定径まで管体を長いままで流し、そ
の後に定尺切断するものに比して、長大なクーリングベ
ッドや連続式冷却装置等が不要となる。
間縮径直後に、ロータリーホットソー6により定尺に切
断する。これにより、従来一般の鍛接鋼管製造設備列を
使用でき、温間レデューサー9による縮径圧延もしくは
サイザー10による定径まで管体を長いままで流し、そ
の後に定尺切断するものに比して、長大なクーリングベ
ッドや連続式冷却装置等が不要となる。
【0026】
【実施例】図1に示す実施例装置により造管した鍛接鋼
管の内外面の表面粗度と機械的性質を調査した。結果を
表1に示す。
管の内外面の表面粗度と機械的性質を調査した。結果を
表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】造管条件と管外面の表面肌の関係を以下に
説明する。デスケーリングを実施しても温間レデューサ
ーでの縮径圧延を 830℃を超える温度で実施すると、管
外面の表面粗度はRmax 26〜41μm と粗く粗悪な表面肌
となる(No.1, 2 )。また、デスケーリングを実施しな
い場合、温間レデューサーでの縮径圧延を 830℃以下の
温度で実施しても管外面の表面粗度はRmax 21〜23μm
と粗く、大きな改善効果は得られない(No.13 )。ま
た、デスケーリングを実施し温間レデューサーでの縮径
圧延を 830℃以下の温度にしても、外径絞りが 2%未満
であると管外面の表面粗度がRmax 16〜18μm と粗く改
善の効果は小さい(No.8)。デスケーリングを実施し、
温間レデューサーロール群での縮径圧延を 830℃以下の
温度かつ外径絞り 2%以上の条件で実施することにより
管外面の表面粗度はRmax 4 〜10μm と大幅に小さくす
ることができ、表面肌が飛躍的に向上した(No.3〜 6,
9 〜11)。但し、縮径温度が 300℃未満の場合及び外径
絞りが30%を超える場合は、材料の加工硬化が大きく、
降伏強度YSと引張強度TSの比(YS/TS)が0.9
を超え、伸び値El が34%以下に低下するため、製品パ
イプの機械的性質の面より好ましくない(No.7, 12)。
説明する。デスケーリングを実施しても温間レデューサ
ーでの縮径圧延を 830℃を超える温度で実施すると、管
外面の表面粗度はRmax 26〜41μm と粗く粗悪な表面肌
となる(No.1, 2 )。また、デスケーリングを実施しな
い場合、温間レデューサーでの縮径圧延を 830℃以下の
温度で実施しても管外面の表面粗度はRmax 21〜23μm
と粗く、大きな改善効果は得られない(No.13 )。ま
た、デスケーリングを実施し温間レデューサーでの縮径
圧延を 830℃以下の温度にしても、外径絞りが 2%未満
であると管外面の表面粗度がRmax 16〜18μm と粗く改
善の効果は小さい(No.8)。デスケーリングを実施し、
温間レデューサーロール群での縮径圧延を 830℃以下の
温度かつ外径絞り 2%以上の条件で実施することにより
管外面の表面粗度はRmax 4 〜10μm と大幅に小さくす
ることができ、表面肌が飛躍的に向上した(No.3〜 6,
9 〜11)。但し、縮径温度が 300℃未満の場合及び外径
絞りが30%を超える場合は、材料の加工硬化が大きく、
降伏強度YSと引張強度TSの比(YS/TS)が0.9
を超え、伸び値El が34%以下に低下するため、製品パ
イプの機械的性質の面より好ましくない(No.7, 12)。
【0029】以上のように、本発明法の請求範囲内の条
件で造管することにより優れた表面肌が得られる。ちな
みに、図3の従来法の製造装置により造管した鍛接鋼管
の管外面の表面粗度はRmax 48〜49μm と非常に粗く、
本発明法に比べて表面肌が非常に悪い。
件で造管することにより優れた表面肌が得られる。ちな
みに、図3の従来法の製造装置により造管した鍛接鋼管
の管外面の表面粗度はRmax 48〜49μm と非常に粗く、
本発明法に比べて表面肌が非常に悪い。
【0030】
【発明の効果】以上のように、本発明法による鍛接鋼管
の製造方法は、表面肌の点で従来製品を大きく凌駕し、
冷間抽伸用素管等の高級管指向への対応が可能となっ
た。
の製造方法は、表面肌の点で従来製品を大きく凌駕し、
冷間抽伸用素管等の高級管指向への対応が可能となっ
た。
【図1】図1は本発明法の実施例プロセスを示す模式図
である。
である。
【図2】図2は管体表面のデスケーリング方法の一例を
示す模式図である。
示す模式図である。
【図3】図3は一般的な鍛接鋼管製造プロセスを示す模
式図である。
式図である。
1 スケルプ 2 管体 3 加熱炉 4 成形鍛接機 5 熱間レデューサー 6 ロータリーホットソー 7 クーリングベッド 8 デスケーラー 9 温間レデューサー 10 サイザー 11 ストレートナー
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C23G 3/04 C23G 3/04 (72)発明者 古君 修 愛知県半田市川崎町1丁目1番地 川崎製 鉄株式会社知多製造所内 (72)発明者 依藤 章 愛知県半田市川崎町1丁目1番地 川崎製 鉄株式会社知多製造所内
Claims (4)
- 【請求項1】 連続的に供給されるスケルプを加熱炉で
加熱し、該スケルプを成形鍛接機で管状に成形してその
両縁相互を鍛接して管となし、 該管を熱間レデューサーで所定の寸法に縮径した後、 該管を熱間切断し、 該管を冷却してデスケーリングし、 次いで、温間レデューサーにより該管を300 〜830 ℃の
管温度範囲で縮径することを特徴とする鍛接鋼管の製造
方法。 - 【請求項2】 前記管の冷却工程とデスケーリング工程
を高圧水噴射方式で同時に行なう請求項1記載の鍛接鋼
管の製造方法。 - 【請求項3】 連続的に供給されるスケルプを加熱する
加熱炉と、 該スケルプを管状に成形してその両縁相互を鍛接して管
となす成形鍛接機と、 該管を所定の寸法に縮径可能とする熱間レデューサー
と、 該管を熱間切断する切断機と、 該管を冷却する冷却装置と、 該管をデスケーリングするデスケーリング装置と、 該管を300 〜830 ℃の管温度範囲で縮径可能とする温間
レデューサーとを順次配置してなることを特徴とする鍛
接鋼管の製造設備列。 - 【請求項4】 前記冷却装置とデスケーリング装置と
を、高圧水噴射式冷却装置兼デスケーラーにて構成して
なる請求項3記載の鍛接鋼管の製造設備列。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27377595A JPH0994610A (ja) | 1995-09-28 | 1995-09-28 | 鍛接鋼管の製造方法及び設備列 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27377595A JPH0994610A (ja) | 1995-09-28 | 1995-09-28 | 鍛接鋼管の製造方法及び設備列 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0994610A true JPH0994610A (ja) | 1997-04-08 |
Family
ID=17532408
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27377595A Withdrawn JPH0994610A (ja) | 1995-09-28 | 1995-09-28 | 鍛接鋼管の製造方法及び設備列 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH0994610A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001300625A (ja) * | 2000-02-18 | 2001-10-30 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 鋼片の表面手入れ方法 |
CN110665982A (zh) * | 2019-11-14 | 2020-01-10 | 芜湖新兴铸管有限责任公司 | 轧制圆钢坯的冷除鳞箱 |
-
1995
- 1995-09-28 JP JP27377595A patent/JPH0994610A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001300625A (ja) * | 2000-02-18 | 2001-10-30 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 鋼片の表面手入れ方法 |
JP4655379B2 (ja) * | 2000-02-18 | 2011-03-23 | 住友金属工業株式会社 | 鋼片の表面手入れ方法 |
CN110665982A (zh) * | 2019-11-14 | 2020-01-10 | 芜湖新兴铸管有限责任公司 | 轧制圆钢坯的冷除鳞箱 |
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