JPH0992280A - リチウム2次電池 - Google Patents
リチウム2次電池Info
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- JPH0992280A JPH0992280A JP7241378A JP24137895A JPH0992280A JP H0992280 A JPH0992280 A JP H0992280A JP 7241378 A JP7241378 A JP 7241378A JP 24137895 A JP24137895 A JP 24137895A JP H0992280 A JPH0992280 A JP H0992280A
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
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- Carbon And Carbon Compounds (AREA)
- Secondary Cells (AREA)
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】非水電解液の電極反応を抑制し、サイクル及び
貯蔵寿命の向上するリチウム2次電池を提供する。 【解決手段】電極保護膜としての、フッ素化カルボン酸
誘導体と1から3級アミンから合成されるアニオン系界
面活性剤から成る分子吸着膜7である第一保護膜を、あ
るいは、該第一保護膜と、非水電解液中の支持塩8およ
び/または該支持塩8の乖離アニオン9を第一保護膜表
面に吸着させて成る第二保護膜とから構成される2層構
造保護膜を、少なくとも非水電解液に接触する側の電極
6(少なくとも負極もしくは正極)の表面に被覆してなる
リチウム2次電池。
貯蔵寿命の向上するリチウム2次電池を提供する。 【解決手段】電極保護膜としての、フッ素化カルボン酸
誘導体と1から3級アミンから合成されるアニオン系界
面活性剤から成る分子吸着膜7である第一保護膜を、あ
るいは、該第一保護膜と、非水電解液中の支持塩8およ
び/または該支持塩8の乖離アニオン9を第一保護膜表
面に吸着させて成る第二保護膜とから構成される2層構
造保護膜を、少なくとも非水電解液に接触する側の電極
6(少なくとも負極もしくは正極)の表面に被覆してなる
リチウム2次電池。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はリチウム2次電池に
係り、特にこの電池の充放電効率の向上、並びにサイク
ル特性及び貯蔵安定性を向上するための電極保護膜とそ
の材料に関する。
係り、特にこの電池の充放電効率の向上、並びにサイク
ル特性及び貯蔵安定性を向上するための電極保護膜とそ
の材料に関する。
【0002】
【従来の技術】リチウム2次電池は重量及び容量当りの
エネルギー密度が最も高く、また、高電圧であるため移
動通信体やラップトップコンピュータ等の携帯用製品の
繰り返し使用可能な電源として、あるいは、電力の効率
的な利用のための夜間電力貯蔵装置として盛んに研究・
開発されている。そして、リチウム2次電池の高エネル
ギー密度を実現する正極活物質として、LiMn2O4、LiCoO
2、LiNiO2、LiFeO2等のリチウムの複合酸化物が挙げら
れる。負極にはリチウム金属、リチウム合金やリチウム
を吸蔵・放出可能な炭素材料が用いられている。リチウ
ム金属やリチウム合金を負極に用いた場合には、リチウ
ムイオンの電析による電極表面のデンドライドの生成や
電極の膨縮による劣化などが発生する問題がある。炭素
材料ではリチウムイオンが炭素材の層間にインターカレ
ート、デカレートすることにより充放電を行うので、金
属や合金における問題は解決する。
エネルギー密度が最も高く、また、高電圧であるため移
動通信体やラップトップコンピュータ等の携帯用製品の
繰り返し使用可能な電源として、あるいは、電力の効率
的な利用のための夜間電力貯蔵装置として盛んに研究・
開発されている。そして、リチウム2次電池の高エネル
ギー密度を実現する正極活物質として、LiMn2O4、LiCoO
2、LiNiO2、LiFeO2等のリチウムの複合酸化物が挙げら
れる。負極にはリチウム金属、リチウム合金やリチウム
を吸蔵・放出可能な炭素材料が用いられている。リチウ
ム金属やリチウム合金を負極に用いた場合には、リチウ
ムイオンの電析による電極表面のデンドライドの生成や
電極の膨縮による劣化などが発生する問題がある。炭素
材料ではリチウムイオンが炭素材の層間にインターカレ
ート、デカレートすることにより充放電を行うので、金
属や合金における問題は解決する。
【0003】しかし、充電電位を4V以上に設定して充
放電サイクルを繰り返したり、充電状態で長期間貯蔵す
ると特性が劣化する。これは、特開平4−332479
号公報、特開平4−249870号公報、特開平4−3
37258号公報、特開平4−337247号公報など
多くの公報に示されるように高電圧による電解液、特
に、溶媒の分解劣化に起因すると考えられている。つま
り、層間挿脱入型の電極であっても表面での電気化学的
な反応は避けられない状況にある。従って、4V級の高
容量リチウム2次電池の性能を向上し、かつ、サイクル
特性や保存信頼性を向上するには、非水電解液の電極反
応を制御する技術が不可欠となっている。
放電サイクルを繰り返したり、充電状態で長期間貯蔵す
ると特性が劣化する。これは、特開平4−332479
号公報、特開平4−249870号公報、特開平4−3
37258号公報、特開平4−337247号公報など
多くの公報に示されるように高電圧による電解液、特
に、溶媒の分解劣化に起因すると考えられている。つま
り、層間挿脱入型の電極であっても表面での電気化学的
な反応は避けられない状況にある。従って、4V級の高
容量リチウム2次電池の性能を向上し、かつ、サイクル
特性や保存信頼性を向上するには、非水電解液の電極反
応を制御する技術が不可欠となっている。
【0004】また、電極での反応制御の1つの方法とし
て、特開平4−28172号公報や特開平4−2207
2号公報に電極を高分子膜等で保護する技術が公開され
ている。特開平4−28172号公報では、負極の保護
膜としてアルカリ金属、アルカリ土類金属の酸化物、水
酸化物、塩あるいは、リン、砒素、アンチモン、ビスマ
スの化合物から成る第1保護膜と、エチレンとプロピレ
ンとの共重合体もしくはエチレンとプロピレンと非共役
ジエンの共重合体から成る第2の保護膜を設けた構成と
することが示されている。これらの膜の厚みはそれぞれ
第1保護膜が、10nm、第2保護膜が50nm程度と
されている。
て、特開平4−28172号公報や特開平4−2207
2号公報に電極を高分子膜等で保護する技術が公開され
ている。特開平4−28172号公報では、負極の保護
膜としてアルカリ金属、アルカリ土類金属の酸化物、水
酸化物、塩あるいは、リン、砒素、アンチモン、ビスマ
スの化合物から成る第1保護膜と、エチレンとプロピレ
ンとの共重合体もしくはエチレンとプロピレンと非共役
ジエンの共重合体から成る第2の保護膜を設けた構成と
することが示されている。これらの膜の厚みはそれぞれ
第1保護膜が、10nm、第2保護膜が50nm程度と
されている。
【0005】また 特開平4−22072号公報では負
極の保護膜として、LiClO4、LiBF4、LiCF3SO3、LiPF6、
NaBF4、NaAsF6、KPF6、KAsF6、KClO4、KBF4から選ばれ
るアルカリ金属塩とポリエチレンオキサイド、ポリプロ
ピレンオキサイド、ポリフォスアゼン、または、これら
の誘導体とから成る高分子膜を用いることが示されてい
る。さらに、特開平2−12776号公報には、正極に
ポリグリコールのノニオン型界面活性剤を添加すること
により充放電効率が向上し、サイクル寿命が伸びること
が示されている。
極の保護膜として、LiClO4、LiBF4、LiCF3SO3、LiPF6、
NaBF4、NaAsF6、KPF6、KAsF6、KClO4、KBF4から選ばれ
るアルカリ金属塩とポリエチレンオキサイド、ポリプロ
ピレンオキサイド、ポリフォスアゼン、または、これら
の誘導体とから成る高分子膜を用いることが示されてい
る。さらに、特開平2−12776号公報には、正極に
ポリグリコールのノニオン型界面活性剤を添加すること
により充放電効率が向上し、サイクル寿命が伸びること
が示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、電極に高分子
の厚い膜を形成するとリチウムイオンの透過の際の抵抗
が大きくなることが懸念される。また、従来技術では負
極、または、正極の一方にのみ保護膜を設けているが、
リチウム2次電池は高電圧作動であるうえ、電極の構成
材料であるリチウム化合物の化学的活性が高いので電極
反応は正極・負極共に起こり得る。従って、保護膜は両
電極に設ける方が効果的である。このようなことから、
電極保護膜として分子オーダーの薄膜及びその構造を発
明する必要があると考えた。従って、本発明の目的は、
非水電解液の電極反応を抑制しサイクル及び貯蔵寿命の
向上するリチウム2次電池を提供することにある。
の厚い膜を形成するとリチウムイオンの透過の際の抵抗
が大きくなることが懸念される。また、従来技術では負
極、または、正極の一方にのみ保護膜を設けているが、
リチウム2次電池は高電圧作動であるうえ、電極の構成
材料であるリチウム化合物の化学的活性が高いので電極
反応は正極・負極共に起こり得る。従って、保護膜は両
電極に設ける方が効果的である。このようなことから、
電極保護膜として分子オーダーの薄膜及びその構造を発
明する必要があると考えた。従って、本発明の目的は、
非水電解液の電極反応を抑制しサイクル及び貯蔵寿命の
向上するリチウム2次電池を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は、リチウム金
属またはリチウムを吸蔵放出可能な炭素材から成る負極
と、リチウムの遷移金属複合酸化物から成る正極と、非
水電解液とを含み構成されるリチウム2次電池におい
て、前記非水電解液に接触する側の少なくとも一方の前
記負極または正極の表面が、フッ素化アニオン系界面活
性剤から形成された電極保護膜で被覆されていることに
より達成される。
属またはリチウムを吸蔵放出可能な炭素材から成る負極
と、リチウムの遷移金属複合酸化物から成る正極と、非
水電解液とを含み構成されるリチウム2次電池におい
て、前記非水電解液に接触する側の少なくとも一方の前
記負極または正極の表面が、フッ素化アニオン系界面活
性剤から形成された電極保護膜で被覆されていることに
より達成される。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明による実施の形態に
ついて、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明
による一実施例のリチウム2次電池の部分構造を示す断
面図である。上記課題を解決する手段として、図2にて
後述するような正極・負極どちらにも適用できる分子オ
ーダーの電極保護膜を発明した。即ち、電極6の少なく
とも非水電解液に接触する側の表面に、フッ素化アニオ
ン系界面活性剤の分子吸着膜7を電極保護膜として形成
する。さらに、分子吸着膜7を第一保護膜として形成
し、電解液にフッ素を含むリチウム塩8を支持塩に用い
ることによりフッ素基−フッ素基間の凝集力がフッ素基
−炭化水素基間のそれよりも高いことを利用して、これ
らのリチウム塩8もしくはこれらのリチウム塩の乖離ア
ニオン9もしくはリチウム塩8及び乖離アニオン9の両
方を第一保護膜の表面に電解液注入後に自然吸着させて
第二保護膜を形成する。
ついて、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明
による一実施例のリチウム2次電池の部分構造を示す断
面図である。上記課題を解決する手段として、図2にて
後述するような正極・負極どちらにも適用できる分子オ
ーダーの電極保護膜を発明した。即ち、電極6の少なく
とも非水電解液に接触する側の表面に、フッ素化アニオ
ン系界面活性剤の分子吸着膜7を電極保護膜として形成
する。さらに、分子吸着膜7を第一保護膜として形成
し、電解液にフッ素を含むリチウム塩8を支持塩に用い
ることによりフッ素基−フッ素基間の凝集力がフッ素基
−炭化水素基間のそれよりも高いことを利用して、これ
らのリチウム塩8もしくはこれらのリチウム塩の乖離ア
ニオン9もしくはリチウム塩8及び乖離アニオン9の両
方を第一保護膜の表面に電解液注入後に自然吸着させて
第二保護膜を形成する。
【0009】このような膜構造とすることにより、膜厚
は高分子膜などより薄くでき、かつ膜厚を界面活性剤分
子の分子長を変えることで調節することもでき、溶媒分
子が電極反応を起こさない膜厚を確保することができ
る。また、第二保護膜を配した2層構造の保護膜の場合
は、リチウムの電極−非水電解液間の移動の際のポテン
シャルが低くなり、これよりさらに電極反応が低減でき
る。
は高分子膜などより薄くでき、かつ膜厚を界面活性剤分
子の分子長を変えることで調節することもでき、溶媒分
子が電極反応を起こさない膜厚を確保することができ
る。また、第二保護膜を配した2層構造の保護膜の場合
は、リチウムの電極−非水電解液間の移動の際のポテン
シャルが低くなり、これよりさらに電極反応が低減でき
る。
【0010】正極・負極の構成材料である炭素材、リチ
ウム金属、リチウム合金、及び、リチウム複合酸化物に
良好な吸着膜を形成でき、さらに、この膜の表面に支持
塩のフッ素化物が良好に吸着できるアニオン系界面活性
剤を鋭意検討した結果、フッ素化カルボン酸誘導体と1
から3級アミン化合物との塩から成るアニオン系界面活
性剤が好適であることを見い出した。すなわち、炭素数
3から12のパーフロロアルキルのカルボン酸、ないし
は、炭素数3から12のパーフロロアルキルを末端に有
する炭素数1から29の飽和及び不飽和の脂肪酸、 ま
たは、パーフロロアルキルをパラ位に有する安息香酸及
びメチル、エチル、プロピル、メトキシ、エトキシ、プ
ロピオキシ、ニトロ、フェノキシ、フェニレン、アミ
ノ、フロロ、クロロ、ブロモ、ヨード、トリハロメチ
ル、ペンタハロエチルを芳香環に導入した誘導体と、1
から3級アミンとから成るカルボニルアンモニウム塩で
ある。
ウム金属、リチウム合金、及び、リチウム複合酸化物に
良好な吸着膜を形成でき、さらに、この膜の表面に支持
塩のフッ素化物が良好に吸着できるアニオン系界面活性
剤を鋭意検討した結果、フッ素化カルボン酸誘導体と1
から3級アミン化合物との塩から成るアニオン系界面活
性剤が好適であることを見い出した。すなわち、炭素数
3から12のパーフロロアルキルのカルボン酸、ないし
は、炭素数3から12のパーフロロアルキルを末端に有
する炭素数1から29の飽和及び不飽和の脂肪酸、 ま
たは、パーフロロアルキルをパラ位に有する安息香酸及
びメチル、エチル、プロピル、メトキシ、エトキシ、プ
ロピオキシ、ニトロ、フェノキシ、フェニレン、アミ
ノ、フロロ、クロロ、ブロモ、ヨード、トリハロメチ
ル、ペンタハロエチルを芳香環に導入した誘導体と、1
から3級アミンとから成るカルボニルアンモニウム塩で
ある。
【0011】この塩を形成するアミンの種類としては直
鎖または炭素数2以下のアルキル基側鎖を有する飽和ま
たは不飽和の炭素数5から29までの脂肪族1級アミ
ン、あるいは、これらアミン基をメチルまたはエチルま
たはプロピル化した2級ないしは3級アミン、または、
アニリン及びアニリンのメチル、エチル、プロピル、メ
トキシ、エトキシ、プロピオキシ、ニトロ、フェノキ
シ、フェニレン、アミノ、フロロ、クロロ、ブロモ、ヨ
ード、トリハロメチル、ペンタハロエチルを芳香環に導
入した誘導体とそのアミノ基をメチルまたはエチルまた
はプロピル化した2級ないしは3級アミン、または、ア
ミノナフタリン、アミノアントラセン、アミノフロレン
等の縮環型芳香族及びその誘導体、または、これらのア
ミノ基をメチルまたはエチルまたはプロピル化した2級
ないしは3級アミン、 または、ピリジン、キノリン、
イソキノリン、アクリジン、インドール、イソインドー
ル、カルバゾール、フェナントリジンが挙げられる。フ
ッ素化アニオン系界面活性剤はこれらフッ素化カルボン
酸とアミンとを適当なフッ素系溶媒中で反応させ、溶媒
を除去することによって得られる。
鎖または炭素数2以下のアルキル基側鎖を有する飽和ま
たは不飽和の炭素数5から29までの脂肪族1級アミ
ン、あるいは、これらアミン基をメチルまたはエチルま
たはプロピル化した2級ないしは3級アミン、または、
アニリン及びアニリンのメチル、エチル、プロピル、メ
トキシ、エトキシ、プロピオキシ、ニトロ、フェノキ
シ、フェニレン、アミノ、フロロ、クロロ、ブロモ、ヨ
ード、トリハロメチル、ペンタハロエチルを芳香環に導
入した誘導体とそのアミノ基をメチルまたはエチルまた
はプロピル化した2級ないしは3級アミン、または、ア
ミノナフタリン、アミノアントラセン、アミノフロレン
等の縮環型芳香族及びその誘導体、または、これらのア
ミノ基をメチルまたはエチルまたはプロピル化した2級
ないしは3級アミン、 または、ピリジン、キノリン、
イソキノリン、アクリジン、インドール、イソインドー
ル、カルバゾール、フェナントリジンが挙げられる。フ
ッ素化アニオン系界面活性剤はこれらフッ素化カルボン
酸とアミンとを適当なフッ素系溶媒中で反応させ、溶媒
を除去することによって得られる。
【0012】電極保護膜は、これら合成したアニオン系
界面活性剤をフッ素系溶媒、例えばスリーエム社製フロ
リナートFC72等に溶解し、この溶液に電極ないし電
極構成材料を浸漬することによって分子オーダーの分子
吸着膜として形成される。
界面活性剤をフッ素系溶媒、例えばスリーエム社製フロ
リナートFC72等に溶解し、この溶液に電極ないし電
極構成材料を浸漬することによって分子オーダーの分子
吸着膜として形成される。
【0013】この保護膜の最表面にはフッ素が並んでお
り、電池形成後、非水電解液と接することにより、フッ
素基−フッ素基間の凝集エネルギーの方がフッ素基−炭
化水素基間のそれよりも強いので電解液中のフッ素を含
む支持塩またはその乖離アニオンを優先的に吸着させて
2層構造の保護膜を電池作製時に完成させることができ
る。更に、本発明によるフッ素化アルキル誘導体のカル
ボン酸アンモニウム塩は、電極材に対する吸着力が電解
液中の他の構成材料よりも高いので、電解液中に所定
量、1から10重量パーセント、添加し電池形成後に電
極に自発的に吸着させて保護膜を形成することもでき
る。
り、電池形成後、非水電解液と接することにより、フッ
素基−フッ素基間の凝集エネルギーの方がフッ素基−炭
化水素基間のそれよりも強いので電解液中のフッ素を含
む支持塩またはその乖離アニオンを優先的に吸着させて
2層構造の保護膜を電池作製時に完成させることができ
る。更に、本発明によるフッ素化アルキル誘導体のカル
ボン酸アンモニウム塩は、電極材に対する吸着力が電解
液中の他の構成材料よりも高いので、電解液中に所定
量、1から10重量パーセント、添加し電池形成後に電
極に自発的に吸着させて保護膜を形成することもでき
る。
【0014】以上を纏めれば次の通りである。本発明
は、リチウム金属またはリチウムを吸蔵放出可能な炭素
材から成る負極と、リチウムの遷移金属複合酸化物から
成る正極と、非水電解液とを含み構成されるリチウム2
次電池において、当該非水電解液に接触する側の少なく
とも一方の負極または正極の表面を、フッ素化アニオン
系界面活性剤から形成された第一保護膜で被覆するもの
である。 そして、LiPF6、LiAsF6、LiBF4、LiCF3SO3等
のフッ素を含む化合物の中から選ばれた1つまたは2つ
を非水電解液の支持塩とし、フッ素化アニオン界面活性
剤から成る第一保護膜に、上記の塩もしくはこれらの塩
から乖離したアニオンもしくは両者を吸着させることに
より形成される第二保護膜とから成る分子オーダーの2
層保護膜を電極表面に形成するものである。
は、リチウム金属またはリチウムを吸蔵放出可能な炭素
材から成る負極と、リチウムの遷移金属複合酸化物から
成る正極と、非水電解液とを含み構成されるリチウム2
次電池において、当該非水電解液に接触する側の少なく
とも一方の負極または正極の表面を、フッ素化アニオン
系界面活性剤から形成された第一保護膜で被覆するもの
である。 そして、LiPF6、LiAsF6、LiBF4、LiCF3SO3等
のフッ素を含む化合物の中から選ばれた1つまたは2つ
を非水電解液の支持塩とし、フッ素化アニオン界面活性
剤から成る第一保護膜に、上記の塩もしくはこれらの塩
から乖離したアニオンもしくは両者を吸着させることに
より形成される第二保護膜とから成る分子オーダーの2
層保護膜を電極表面に形成するものである。
【0015】換言すれば、アニオン系面活性剤の吸着膜
から成る第一保護膜を電極表面に設けたリチウム2次電
池、または、第一保護膜と、該保護膜にリチウム塩およ
び/またはリチウム塩から乖離したアニオンが吸着して
成る第二保護膜との2層構造の保護膜を電極表面に設け
たリチウム2次電池によれば、電極界面での非水電解液
の分解反応が分子オーダーの保護膜で防止されるので、
サイクル寿命、貯蔵安定性が向上する。さらに、第二保
護膜によって、リチウムイオンの充放電時の移動を容易
にして充放電効率が改善される。
から成る第一保護膜を電極表面に設けたリチウム2次電
池、または、第一保護膜と、該保護膜にリチウム塩およ
び/またはリチウム塩から乖離したアニオンが吸着して
成る第二保護膜との2層構造の保護膜を電極表面に設け
たリチウム2次電池によれば、電極界面での非水電解液
の分解反応が分子オーダーの保護膜で防止されるので、
サイクル寿命、貯蔵安定性が向上する。さらに、第二保
護膜によって、リチウムイオンの充放電時の移動を容易
にして充放電効率が改善される。
【0016】このような効果を生む作用について詳説す
れば、次のように言える。先ず、リチウムの核磁気共鳴
スペクトルは、図2に示すように、支持塩LiPF6固体の
核磁気共鳴スペクトル1、非水電解液中のリチウムイオ
ンの溶媒和状態における非水電解液中の支持塩のリチウ
ムの核磁気共鳴スペクトル2、非水電解液の非乖離塩の
溶媒和状態における非水電解液中のリチウムイオンの核
磁気共鳴スペクトル3、炭素材中のインターカレート状
態におけるリチウムイオンの核磁気共鳴スペクトル4、
炭素材表面に電析したリチウム金属の核磁気共鳴スペク
トル5の順に低磁場にシフトしており、これはリチウム
の周囲の電子密度がこの順に低くなっていることを示し
ている。
れば、次のように言える。先ず、リチウムの核磁気共鳴
スペクトルは、図2に示すように、支持塩LiPF6固体の
核磁気共鳴スペクトル1、非水電解液中のリチウムイオ
ンの溶媒和状態における非水電解液中の支持塩のリチウ
ムの核磁気共鳴スペクトル2、非水電解液の非乖離塩の
溶媒和状態における非水電解液中のリチウムイオンの核
磁気共鳴スペクトル3、炭素材中のインターカレート状
態におけるリチウムイオンの核磁気共鳴スペクトル4、
炭素材表面に電析したリチウム金属の核磁気共鳴スペク
トル5の順に低磁場にシフトしており、これはリチウム
の周囲の電子密度がこの順に低くなっていることを示し
ている。
【0017】つまり、非水電解液中ではリチウムはイオ
ンに乖離して溶媒和している状態よりも、カウンターア
ニオンを伴っている状態の方が結合が弱く、リチウムが
非水電解液から電極に移動する際のポテンシャルは後者
の方が低いと考えられる。従って、本発明による2層構
造の電極保護膜における第二保護膜でる非水電解液側の
吸着した乖離アニオンもしくは非乖離の塩は、乖離して
イオン状態で溶媒和しているリチウムを溶媒から電極へ
と引き離す際のポテンシャルを緩和する作用を持つため
充放電効率が向上し、さらに、各充放電時の変化のポテ
ンシャルが緩和され、かつ、リチウムイオンを溶媒和し
て電荷の変化した溶媒分子が還元反応を受けにくくなる
のでサイクル寿命も向上するものと考える。
ンに乖離して溶媒和している状態よりも、カウンターア
ニオンを伴っている状態の方が結合が弱く、リチウムが
非水電解液から電極に移動する際のポテンシャルは後者
の方が低いと考えられる。従って、本発明による2層構
造の電極保護膜における第二保護膜でる非水電解液側の
吸着した乖離アニオンもしくは非乖離の塩は、乖離して
イオン状態で溶媒和しているリチウムを溶媒から電極へ
と引き離す際のポテンシャルを緩和する作用を持つため
充放電効率が向上し、さらに、各充放電時の変化のポテ
ンシャルが緩和され、かつ、リチウムイオンを溶媒和し
て電荷の変化した溶媒分子が還元反応を受けにくくなる
のでサイクル寿命も向上するものと考える。
【0018】
実施例1 図3に本実施例で作製した偏平型リチウム2次電池の断
面を示す。この実施例の電池は、ニッケルめっきを施し
たステンレス綱から成る負極缶10に、電極保護膜16
が形成された負極ペレット11をスポット熔接し、電極
保護膜16の上に非水電解液を含浸したポリプロピレン
製のマイクロポーラスフィルムから成るセパレーター1
2を重ね、表面にアスファルトを塗布したポリプロピレ
ン製のガスケット13を嵌め込んだ後、セパレーター1
2の上部に電極保護膜16が形成された正極ペレット1
4の当該電極保護膜16を向けて置き、正極ペレット1
4の上にニッケルめっきを施したステンレス綱から成る
正極缶15を被せ、周端を加締めて作製した。
面を示す。この実施例の電池は、ニッケルめっきを施し
たステンレス綱から成る負極缶10に、電極保護膜16
が形成された負極ペレット11をスポット熔接し、電極
保護膜16の上に非水電解液を含浸したポリプロピレン
製のマイクロポーラスフィルムから成るセパレーター1
2を重ね、表面にアスファルトを塗布したポリプロピレ
ン製のガスケット13を嵌め込んだ後、セパレーター1
2の上部に電極保護膜16が形成された正極ペレット1
4の当該電極保護膜16を向けて置き、正極ペレット1
4の上にニッケルめっきを施したステンレス綱から成る
正極缶15を被せ、周端を加締めて作製した。
【0019】尚、電極保護膜材料であるフッ素化アニオ
ン系界面活性剤は、スリーエム社製のフッ素溶媒FC7
2、100ccにパーフロロオクタン酸415mg(1
ミリモル)を溶解し、この溶液にステアリルアミンを2
85mg(1ミリモル)加え、良く撹拌・反応させた後、
溶媒を真空吸引下で40℃にて蒸発除去して得た。この
電極保護膜材料の赤外吸収スペクトルを図4に示す。カ
ルボン酸アンモニウム塩の形成により、パーフロロオク
タン酸のカルボニル吸収は、低波数側にシフトしてい
る。
ン系界面活性剤は、スリーエム社製のフッ素溶媒FC7
2、100ccにパーフロロオクタン酸415mg(1
ミリモル)を溶解し、この溶液にステアリルアミンを2
85mg(1ミリモル)加え、良く撹拌・反応させた後、
溶媒を真空吸引下で40℃にて蒸発除去して得た。この
電極保護膜材料の赤外吸収スペクトルを図4に示す。カ
ルボン酸アンモニウム塩の形成により、パーフロロオク
タン酸のカルボニル吸収は、低波数側にシフトしてい
る。
【0020】また、市販の炭酸リチウムと炭酸コバルト
を、組成比Li/Coが1となるように混合し、空気中
で900℃にて7時間焼成して、リチウム・コバルト酸
化物LiCoO2を得た。このリチウム複合酸化物を正
極活物質として85重量%、導電剤として黒鉛を10重
量%、結着剤としてポリフッ化ビニリデンを5重量%を
混合した後、加圧成形して正極ペレット14を作製し
た。また、炭素材料として薄片高結晶黒鉛(日立化成
製)を90重量%、結着剤としてポリフッ化ビニリデン
を10重量%を混合し、加圧・加熱成形して負極ペレッ
ト11を作製した。
を、組成比Li/Coが1となるように混合し、空気中
で900℃にて7時間焼成して、リチウム・コバルト酸
化物LiCoO2を得た。このリチウム複合酸化物を正
極活物質として85重量%、導電剤として黒鉛を10重
量%、結着剤としてポリフッ化ビニリデンを5重量%を
混合した後、加圧成形して正極ペレット14を作製し
た。また、炭素材料として薄片高結晶黒鉛(日立化成
製)を90重量%、結着剤としてポリフッ化ビニリデン
を10重量%を混合し、加圧・加熱成形して負極ペレッ
ト11を作製した。
【0021】これら正極及び負極ペレットを、先に合成
したフッ素化アニオン系界面活性剤の0.05モル/リ
ッターのFC72溶液に2時間浸漬し、電極保護膜16
を形成した。またエチレンカーボネート:エチルメチル
カーボネートの1:1混合溶媒に、六フッ化リチウムを
1モル/リッター溶解し非水電解液とした。本実施例電
池の直径は、9.6mm、高さは2.9mmで、容量は1
30mAhであった。
したフッ素化アニオン系界面活性剤の0.05モル/リ
ッターのFC72溶液に2時間浸漬し、電極保護膜16
を形成した。またエチレンカーボネート:エチルメチル
カーボネートの1:1混合溶媒に、六フッ化リチウムを
1モル/リッター溶解し非水電解液とした。本実施例電
池の直径は、9.6mm、高さは2.9mmで、容量は1
30mAhであった。
【0022】実施例2 第一保護膜材料であるフッ素化アニオン系界面活性剤を
パ−フロロオクタン酸とパラフェノキシアニリンとから
合成したパ−フロロオクタン酸フェノキシアニリニウム
塩とし、実施例1と同様に電池を作製した。
パ−フロロオクタン酸とパラフェノキシアニリンとから
合成したパ−フロロオクタン酸フェノキシアニリニウム
塩とし、実施例1と同様に電池を作製した。
【0023】実施例3 第一保護膜材料であるフッ素化アニオン系界面活性剤を
パ−フロロオクタン酸とピリジンとから合成したパ−フ
ロロオクタン酸ピリジニリニウム塩とし、実施例1と同
様に電池を作製した。
パ−フロロオクタン酸とピリジンとから合成したパ−フ
ロロオクタン酸ピリジニリニウム塩とし、実施例1と同
様に電池を作製した。
【0024】比較例1 電極保護膜を設けない比較例電池を実施例と同様に作製
した。これらの例における電極保護膜材料、支持塩及び
溶媒の種類を表1に纏める。
した。これらの例における電極保護膜材料、支持塩及び
溶媒の種類を表1に纏める。
【0025】
【表1】
【0026】これら作製した電池に関して、定電流充電
300mAにて4.0Vまで充電した後、以下の評価を
実施した。充放電サイクル試験として、0.5Cの定電
流充放電を100サイクル行い、試験後の容量保持率を
評価した。これらの結果を表2に示す。
300mAにて4.0Vまで充電した後、以下の評価を
実施した。充放電サイクル試験として、0.5Cの定電
流充放電を100サイクル行い、試験後の容量保持率を
評価した。これらの結果を表2に示す。
【0027】
【表2】
【0028】表2から明らかなように、本発明による電
極保護膜を有する実施例電池にはサイクル寿命及び貯蔵
安定性の明白な向上が認められた。
極保護膜を有する実施例電池にはサイクル寿命及び貯蔵
安定性の明白な向上が認められた。
【0029】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、フッ素
化カルボン酸誘導体と1から3級アミン誘導体から合成
されるアニオン系界面活性剤を第1保護膜とし、非水電
解液中のフッ素化物支持塩またはこの乖離アニオンの吸
着により形成される第二保護膜との2層構造の分子オー
ダーの電極保護膜を設けることにより、非水電解液の電
極反応を抑制することができた。
化カルボン酸誘導体と1から3級アミン誘導体から合成
されるアニオン系界面活性剤を第1保護膜とし、非水電
解液中のフッ素化物支持塩またはこの乖離アニオンの吸
着により形成される第二保護膜との2層構造の分子オー
ダーの電極保護膜を設けることにより、非水電解液の電
極反応を抑制することができた。
【0030】この結果、リチウムイオンの非水電解液と
電極間の移動時のポテンシャルを低減することにがで
き、リチウム2次電池のサイクル寿命、貯蔵安定性、及
び充放電特性が向上する効果が得られた。
電極間の移動時のポテンシャルを低減することにがで
き、リチウム2次電池のサイクル寿命、貯蔵安定性、及
び充放電特性が向上する効果が得られた。
【図1】本発明による一実施例のリチウム2次電池の部
分構造を示す断面図である。
分構造を示す断面図である。
【図2】本発明の作用を説明するための核磁気共鳴スペ
クトルを示す図である。
クトルを示す図である。
【図3】本発明による一実施例のリチウム2次電池を示
す縦断面図である。
す縦断面図である。
【図4】本発明による一実施例の電極保護材料の赤外吸
収スペクトルを示す図である。
収スペクトルを示す図である。
1…支持塩LiPF6固体の核磁気共鳴スペクトル、2…非
水電解液中の支持塩のリチウムの核磁気共鳴スペクト
ル、3…非水電解液中のリチウムイオンの核磁気共鳴ス
ペクトル、4…炭素材中のインターカレート状態におけ
るリチウムイオンの核磁気共鳴スペクトル、5…炭素材
表面に電析したリチウム金属の核磁気共鳴スペクトル、
6…電極、7…分子吸着膜、8…支持塩、9…乖離アニ
オン、10…負極缶、11…負極ペレット、12…セパ
レーター、13…ガスケット、14…正極ペレット、1
5…正極缶、16…電極保護膜。
水電解液中の支持塩のリチウムの核磁気共鳴スペクト
ル、3…非水電解液中のリチウムイオンの核磁気共鳴ス
ペクトル、4…炭素材中のインターカレート状態におけ
るリチウムイオンの核磁気共鳴スペクトル、5…炭素材
表面に電析したリチウム金属の核磁気共鳴スペクトル、
6…電極、7…分子吸着膜、8…支持塩、9…乖離アニ
オン、10…負極缶、11…負極ペレット、12…セパ
レーター、13…ガスケット、14…正極ペレット、1
5…正極缶、16…電極保護膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西村 勝憲 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 堀場 達雄 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内
Claims (6)
- 【請求項1】リチウム金属またはリチウムを吸蔵放出可
能な炭素材から成る負極と、リチウムの遷移金属複合酸
化物から成る正極と、非水電解液とを含み構成されるリ
チウム2次電池において、前記非水電解液に接触する側
の少なくとも一方の前記負極または正極の表面が、フッ
素化アニオン系界面活性剤から形成された電極保護膜で
被覆されていることを特徴とするリチウム2次電池。 - 【請求項2】請求項1において、前記電極保護膜は、前
記非水電解液に接触する側の当該電極保護膜の表面に、
フッ素を含む化合物の塩である、LiPF6、LiAsF6、LiB
F4、LiCF3SO3の中から選ばれた1つまたは2つから成る
支持塩および/または該支持塩の乖離アニオンを吸着し
た2層構造の保護膜であることを特徴とするリチウム2
次電池。 - 【請求項3】請求項1において、前記フッ素化アニオン
系界面活性剤は、次の構造式で表される化合物であるこ
とを特徴とするリチウム2次電池。 【化1】 (式中、nは3から12の整数であり、R1、R2、R3
は水素、または、炭素数が1から3のアルキル基を表わ
し、これらは互いに同じでも異なっていても可とする。
また、R4は炭素数が5から29までのアルキル、アル
キン、または、炭素数36以下の芳香族誘導体を表わ
す。)または、 【化2】 (式中、mは3から12の整数であり、R5は水素また
はメチル基、Aは芳香環を表わす。) - 【請求項4】請求項1において、前記フッ素化アニオン
系界面活性剤は、次の構造式で表される化合物であるこ
とを特徴とするリチウム2次電池。 【化3】 (式中、nは3から12の整数であり、mは1から29
の整数であり、 R1、R2、R3は水素、または、炭素数
が1から3のアルキル基を表わし、これらは互いに同じ
でも異なっていても可とする。また、R4は炭素数が5
から29までのアルキル、アルキン、または、炭素数3
6以下の芳香族誘導体を表わす。) または、 【化4】 (式中、pは3から12の整数であり、qは1から29
の整数であり、R5は水素またはメチル基、Aは芳香環
を表わす。) - 【請求項5】請求項1において、前記フッ素化アニオン
系界面活性剤は、次の構造式で表される化合物であるこ
とを特徴とするリチウム2次電池。 【化5】 (式中、nは3から12の整数であり、R1、R2、R3
は水素、または、炭素数が1から3のアルキル基を表わ
し、これらは互いに同じあっても異なっていても可とす
る。また、R4は炭素数が5から29までのアルキル、
アルキン、または炭素数36以下の芳香族誘導体、
R5、R6、R7、R8はメチル、エチル、プロピル、メト
キシ、エトキシ、プロピオキシ、ニトロ、フェノキシ、
フェニル、アミノ、フロロ、クロロ、ブロモ、ヨード、
トリハロメチル、ペンタハロエチルのいずれかを表わ
し、これらは互いに同じであっても異なっていても可と
する。) または、 【化6】 (式中、mは3から12の整数であり、R10、R11、R
12、R13はメチル、エチル、プロピル、メトキシ、エト
キシ、プロピオキシ、ニトロ、フェノキシ、フェニレ
ン、アミノ、フロロ、クロロ、ブロモ、ヨード、トリハ
ロメチル、ペンタハロエチルのいずれかを表わし、これ
らは互いに同じであっても異なっていても可とする。ま
た、R9は水素またはメチル基、Aは芳香環を表わ
す。) - 【請求項6】請求項1または請求項2において、前記非
水電解液は、第一の非水溶媒としてエチレンカーボネー
ト,プロピレンカーボネート,ブチレンカーボネートの
中から選ばれた1つの溶媒と第二の非水溶媒としてジメ
チルカーボネート,エチルメチルカーボネート,ジエチ
ルカーボネートの中から選ばれた1つの溶媒とを混合比
1:1で混合した混合溶媒、または、前記第一及び第
二非水溶媒の中から選ばれた1つの単一溶媒で溶解し
た、リチウム塩溶液であることを特徴とするリチウム2
次電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7241378A JPH0992280A (ja) | 1995-09-20 | 1995-09-20 | リチウム2次電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7241378A JPH0992280A (ja) | 1995-09-20 | 1995-09-20 | リチウム2次電池 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0992280A true JPH0992280A (ja) | 1997-04-04 |
Family
ID=17073400
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7241378A Pending JPH0992280A (ja) | 1995-09-20 | 1995-09-20 | リチウム2次電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0992280A (ja) |
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---|---|---|---|---|
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-
1995
- 1995-09-20 JP JP7241378A patent/JPH0992280A/ja active Pending
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