JPH0968919A - 答案採点処理装置 - Google Patents

答案採点処理装置

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JPH0968919A
JPH0968919A JP22546395A JP22546395A JPH0968919A JP H0968919 A JPH0968919 A JP H0968919A JP 22546395 A JP22546395 A JP 22546395A JP 22546395 A JP22546395 A JP 22546395A JP H0968919 A JPH0968919 A JP H0968919A
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JP
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answer
question
scoring
sheet
image
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JP22546395A
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English (en)
Inventor
Junko Yamagami
純子 山上
Yoshio Tokuhashi
喜生 徳橋
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記述式試験及び選択肢記入方式の選択式試験
の答案採点処理を容易に行えるようにする。正解/不正
解以外の中庸な採点も行えるようにする。 【解決手段】 記憶部5には、スキャナ部4または画像
入出力手段7で読み取った答案用紙イメージと、正解、
採点基準、判定結果、得点等の各種情報が保存される。
表示部8に、解答欄イメージと正解文とを並列表示させ
ることによって、採点者が容易に採点処理を行えるよう
にする。また、採点基準を設けることにより、記述式試
験においては部分点を与えることができる。採点結果
は、プリンタ部10及び画像入出力手段7により、答案
用紙1に採点結果を上書きして印刷するか、あるいは答
案イメージと採点結果を合成してイメージとして出力す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、教育機関あるいは
資格認定機関等において行われる各種試験問題の採点処
理、採点結果の出力等を可能とする答案採点処理装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、教育機関あるいは資格認定機関
等において絶えず各種試験が施行されているが、中でも
筆記試験はその出題形式から、記述式試験、選択式試
験、記述式・選択式併用試験の3種類に分類される。
【0003】記述式試験は、個々の設問に対し、数文字
程度の単語を解答として、あるいは、論文等の長文を解
答として、受験者が解答欄に直接書き込む試験である。
上記記述式試験は、受験者の学力を判断するうえで、一
般的に広く用いられている試験形態である。
【0004】これに対し、選択式試験は、個々の設問に
対する解答が、いくつかの選択肢から構成され、受験者
がその選択肢の中から正解と思われるものを選択して、
選択肢の記号で解答する試験である。選択式試験はさら
に、その解答方法から、解答欄に選択肢の記号を直接書
き込む選択肢記入方式と、解答欄の所定の位置を黒鉛筆
等で塗りつぶすマークシート方式とに分類される。
【0005】一方、記述式・選択式併用試験は、上記の
記述式試験と選択式試験の選択肢記入方式とを両方取り
入れた試験である。
【0006】従来、選択式試験におけるマークシート方
式は、試験の採点を支援する技術の1つとなっている。
この方式は、答案の採点、採点結果のプリントアウト、
平均点並びに偏差値等の統計演算処理を、正確にかつ迅
速に行うことを特徴としている。よって、受験人数の多
い試験や、短期間で採点処理を行いたいときには、マー
クシート方式はかなり有効な手段であると言える。
【0007】しかしながら、選択式試験における選択肢
記入方式、及び記述式試験の採点処理に対しては、従来
では受験者1人1人の手書き文字に対する処理装置の文
字認識率が良くない等の問題が生じ、機械で採点処理を
行うことは現在でもまだ発展の段階である。つまり、上
記文字認識率等の問題を解決する詳細な処理方法までを
網羅している技術は、まだ存在していない。これまで、
特に記述式試験の採点を行う場合、答案と模範解答とを
比較する手段として、例えば、採点者がそれらを1つ1
つ用紙上で照らし合わせる、音声で報知される模範解答
情報を聞き取りながら答案と比較する等の手段があっ
た。ところが、これらの採点手段では、本来の採点を行
う作業に、上記のような照らし合わせ作業、聞き取り作
業等の別の作業が加わるため、作業環境に不具合が生
じ、処理速度に影響を及ぼしていたと考えられる。ま
た、採点ミス等の人為的ミスが発生しやすくなることも
否定できない。
【0008】そこで、記述式試験、選択式試験を問わ
ず、発生する試験に関わる採点処理、採点結果印刷処
理、各種統計処理等の機能を備えた装置に関しては、特
開昭50−104542号公報、特開昭60−6628
1号公報、実開昭60−70858号公報、実開平5−
8671号公報、特開平6−130884号公報に開示
されているように、これまでに種々提案されている。
【0009】特開昭50−104542号公報では、試
験問題の作成および採点処理を行う機械装置に関して次
のように開示されている。試験問題を掲載したカタログ
の中から、試験実施者がまず試験問題を選ぶ。その際、
試験問題の選び方は、記述式問題、選択式問題のどちら
でもよく、試験実施者がその都度自由に選ぶことができ
る。そして、上記カタログに掲載されている試験問題を
全て入力しているコンピュータは、試験実施者の選んだ
試験問題をプリントアウトすることができる。選択式試
験においては、試験終了後、解答用紙はコンピュータで
機械走査されると共に採点される。その後、試験結果は
所望のレポート書式でプリントアウトされる。
【0010】特開昭60−66281号公報では、選択
式問題に対するマークシート方式の解答用紙を装置本体
で読み取ると同時に自動採点を行い、その得点結果をカ
セットテープに出力したり、プリントアウトしたりする
ことが可能な装置について開示されている。また、この
装置は、得られた得点を装置に入力することにより、統
計演算分析処理(最高点、最低点、平均点、偏差値等の
算出)を行うことも可能である。
【0011】実開昭60−70858号公報では、答案
の各解答に対して正解の場合は“○”を、不正解の場合
は“×”を特殊な入力ペンでマークすることにより、自
動的に得点を算出する装置に関して開示されている。詳
しくは、“○”または“×”を筆記する際の入力ペンの
芯の移動方向を検出することによって“○”か“×”か
を判断し、“○”の部分の得点を加算して個人別総得点
を算出することができる構成である。また、得られたデ
ータに基づいて、平均点や偏差値等の算出、及びそのプ
リントアウトも可能である。
【0012】実開平5−8671号公報では、通常の答
案用紙の記入文字を光学的に読み取ると同時に、その読
み取り結果を正解データと比較し、答案と正解との一致
/不一致を判定して自動的に採点し、採点後に上記答案
用紙に採点結果を上書きで印字して出力することができ
る答案採点装置に関して開示されている。この装置は、
選択式試験の採点は勿論、短文等の単調な文字列の解答
であれば記述式試験の採点も行うことができる。また、
採点結果を分析することにより、各問題の正解率、平均
点、得点分布、分散等を集計することもできる。
【0013】特開平6−130884号公報では、音声
で報知される模範解答に従って、デジタイザ上に載置さ
れた答案用紙に、採点者が“○”、“×”、得点の数字
等の採点情報をペンで記入し、記入された採点情報をも
とに、各種統計処理を行うことができる装置について開
示されている。この装置は、採点者が模範解答を見ない
で、あくまでも音声情報に従い採点を行うことを特徴と
している。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
構成では、以下のような問題が生ずる。
【0015】特開昭50−104542号公報では、記
述式試験、選択式試験、及び記述式・選択式併用試験の
各種試験問題を作成することは可能である。しかし、答
案の機械採点処理に関して、自動採点を行い、採点結果
のプリントアウトを可能としているのは、あくまでも選
択式試験の解答に対する採点処理に限定されている。そ
して、記述式試験の採点処理に関しては、何ら開示もさ
れていない。従って、この種の装置は、記述式試験の実
施を必要とする分野にまで波及されないという問題が生
ずる。
【0016】特開昭60−66281号公報では、自動
採点を行えるのは、あくまでも選択式試験のマークシー
ト方式の解答に対してだけであり、選択式試験の選択肢
記入方式及び記述式試験の採点処理を扱うことはできな
いという問題がある。また、採点結果はプリントアウト
を可能としているが、プリントアウトできるのは得点の
みに限定されているため、どの問題が正解であり、どの
問題が不正解であるかという得点の内容を調べるには、
採点された答案用紙を確認するまで分からないという問
題も生ずる。また、答案用紙の形態が選択式に限定され
ているため、上記特開昭50−104542号公報と同
様、記述式試験の実施を必要とする分野にまで波及され
ないという問題も生ずる。また、プリントアウトが得点
のみに限定されているため、採点した答案用紙を生徒に
返却する試験形態を必要とする学校等の教育機関では、
この装置は受け入れられないという問題も生ずる。
【0017】実開昭60−70858号公報では、入力
ペンで解答の正否を入力し、採点結果の集計を自動化す
る技術に関して開示しているのみであって、記述式試験
や記述式・選択式併用試験の採点を如何に容易にするか
については何も開示されていない。また、採点手段が
“○”または“×”の記号に限定されているため、正解
/不正解の二者択一となる。その結果、選択式試験にお
いては問題はないが、記述式試験の採点では、“○”、
“×”以外に、部分点を与えたり、減点を施したりする
ような中庸な採点がよく用いられるので、この種の装置
はなかなか利用しにくいという問題が生ずる。
【0018】実開平5−8671号公報では、自動採点
処理を可能とする範囲は数字、記号及び短文等の単調な
文字列に限定されてしまい、その結果、試験形態が選択
式試験や単純な記述式試験ないしは単純な記述式・選択
式併用試験に限定されるため、この種の装置は、論文の
ような長文の記述式試験の実施を必要とする分野にまで
波及されないという問題が生ずる。また答案用紙をスキ
ャナで読み取る際の読み取りデータの文字認識率を向上
させる手段が明らかにされていないため、文字認識とい
う観点からみた場合、実現性に乏しいという問題も生ず
る。
【0019】特開平6−130884号公報では、記述
式試験、選択式試験を問わずに試験問題の採点処理を行
うことができるが、音声で報知される模範解答を元に採
点を行うため、採点作業に視覚のみならず聴覚をも必要
とし、また模範解答を報知する単調な音声の継続によっ
て、採点者の聞き間違えなどに起因する採点ミスが発生
する環境を生み出しやすいという問題がある。
【0020】また、従来において、答案用紙を読み取る
際に、上下方向の逆になった答案用紙が一部紛れ込んだ
場合の対処については何ら開示されていない。
【0021】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、採点作業を容易にするために採点作業
環境を整えることを主目的としており、より具体的に
は、記述式試験の採点、選択式試験の選択肢記入方式の
採点及び記述式・選択式併用試験の採点を容易にし、出
題者でなくても正確な採点を行うことのできる、また、
採点者のコメント等のアドバイスを答案用紙に付加する
ことのできる答案採点処理装置を提供することを目的と
している。また、本発明は、答案用紙の上下方向が揃っ
ていなくても採点処理の行える答案採点処理装置を提供
すると共に、上記答案採点処理装置の利用分野を広げる
ことも目的としている。
【0022】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る答
案採点処理装置は、上記の課題を解決するために、設問
に対する答案が受験者によって記入された答案用紙を読
み取る読み取り手段と、上記読み取り手段によって読み
取られた上記答案を記憶する第1の記憶手段と、設問の
正解および設問の採点基準を入力する入力手段と、入力
された正解を記憶する第2の記憶手段と、入力された採
点基準を記憶する第3の記憶手段と、それぞれ複数の領
域に分割された上記第1ないし第3の記憶手段を設問ご
とに互いに関連づけて管理すると共に、答案の採点時
に、答案と正解と採点基準とが表示画面上に設問ごとに
並列して同時に表示されるように、第1ないし第3の記
憶手段の読み出しと、表示画面における表示とを制御す
る制御手段とを備えたことを特徴としている。
【0023】上記の構成により、制御手段は、第1ない
し第3の記憶手段を設問ごとに互いに関連づけて管理す
るので、読み取り手段および入力手段を介して、各記憶
手段に別個に記憶された答案と正解と採点基準とを、該
当する設問に対して1組をなすように読み出すことがで
きる。したがって、答案、正解および採点基準は設問ご
とにひとまとまりとなって、表示画面に同時に表示され
る。その結果、採点者は答案と正解とを1つ1つ用紙上
で照らし合わせて採点を行ったり、音声で報知される模
範解答を聞き取りながら採点を行ったりする必要がな
い。そして、答案と正解とを表示画面に並列に同時表示
させるので、採点者の行う採点は視覚的に容易になると
共に、作業的にも能率が上がる。その結果、採点者は採
点処理を正確にかつ迅速に行うことができる。また、採
点の際に、答案と正解だけでなく、採点基準をも並列に
同時表示させるので、採点者は統一した採点基準に基づ
いて採点を行うことができると共に、出題者自身でなく
ても正確な採点を容易に行うことができる。特に、受験
人数の多い試験の採点を行う場合には、採点基準の同時
表示は効果的であり、部分点を公平に付加する際の一助
となる。また、上記の作用により、答案採点処理装置の
利用分野を広げることもできる。
【0024】請求項2の発明に係る答案採点処理装置
は、上記の課題を解決するために、請求項1の構成に加
えて、答案の採点時に、指定された設問が選択式設問か
記述式設問かを判定する設問判定手段と、上記設問判定
手段によって、指定された設問が選択式設問と判定され
た場合に、該当する解答欄の領域を第1の記憶手段に記
憶された答案から切り出して読み出す指定領域読み出し
手段と、上記指定領域読み出し手段によって読み出され
た領域の内容を文字認識する文字認識手段と、上記領域
の内容と該当する正解とを文字認識に基づいて比較し正
否を判定する正否判定手段と、上記制御手段は、上記設
問判定手段によって指定された設問が選択式設問と判定
された場合に、上記正否判定手段によって判定された判
定結果を第1の記憶手段に設問ごとに記憶させ、上記設
問判定手段によって指定された設問が記述式設問と判定
された場合に、答案と正解と採点基準とを表示画面上に
設問ごとに並列して同時に表示させることを特徴として
いる。
【0025】上記の構成により、たとえ、選択式問題、
記述式問題が混在していても、設問判定手段が指定され
た設問が選択式か記述式かを判別して、選択式問題、記
述式問題のそれぞれに対応した採点処理方法を用いるこ
とにより、採点処理が可能である。設問判定手段による
判定を可能とするために、例えば、設問ごとに判定情報
を予め入力しておくとか、答案用紙に判定情報を付加し
ておく等の種々の方法が考えられる。選択式問題の採点
の場合は、受験者の記入した数字あるいは文字等を文字
認識手段が文字認識すると共に、正否判定手段が答案内
容と正解とを比較し、判定した正否結果を制御手段が第
1の記憶手段に記憶させるまでの作業が、自動的に行わ
れる。この自動採点により、採点者は選択式問題の採点
を行う必要がなく、採点者の採点作業の負担は軽減され
る。一方、採点する設問が記述式問題の場合は、表示画
面上において答案と正解と採点基準とを並列に同時表示
させるので、請求項1と同等の作用・効果が得られるも
のである。
【0026】請求項3の発明に係る答案採点処理装置
は、上記の課題を解決するために、請求項1または請求
項2の構成に加えて、答案の採点時に、該当する解答欄
の縦横の長さの大小関係を比較する比較手段を備え、上
記制御手段は、比較手段による比較結果に基づいて、表
示画面を左右または上下に分割し、分割された表示画面
の一方に答案を表示すると共に、分割された表示画面の
他方に正解および採点基準を表示することを特徴として
いる。
【0027】上記の構成により、制御手段は比較手段に
よる比較結果に基づいて適切な表示分割を行い、答案と
正解とを並列に同時表示させるので、データが見やす
く、採点がしやすいというような良好な採点環境を与え
ることができる。例えば、国語の試験などで見られる縦
書きデータに対しては、表示画面を左右に分割し、数学
や英語などで見られる横書きデータに対しては、表示画
面を上下に分割する。この措置により、答案および正解
の視認性が良好となり、答案と正解との比較検討がしや
すくなると共に、採点作業の効率が向上する。
【0028】請求項4の発明に係る答案採点処理装置
は、上記の課題を解決するために、設問に対する答案が
受験者によって記入された答案用紙を読み取る読み取り
手段と、上記読み取り手段によって読み取られた答案用
紙のイメージを1枚ごとに領域を分けて記憶する記憶手
段と、上記記憶手段の記憶領域から、上記答案用紙の特
定位置に付加された答案用紙の順番を含む情報を読み出
す特定情報読み出し手段と、上記特定情報読み出し手段
が上記情報を読み出せないときに、記憶手段に記憶され
た答案用紙のイメージを回転させると共に、読み出した
上記情報に基づいて上記記憶手段に記憶された複数の答
案用紙のイメージを答案用紙の順番通りに並べ換える整
列手段とを備えたことを特徴としている。
【0029】上記の構成により、答案用紙の特定位置に
情報を付加することにより、例えばスキャナのような読
み取り手段が答案用紙のイメージを読み取り、記憶手段
に記憶させた後、上下方向が逆になって挿入された答案
用紙に対し、装置内部で答案用紙イメージを180度回
転させて上下方向を正すことができる。これにより、答
案用紙を正規の方向に再挿入させる手間が不要となる。
よって、答案用紙の読み取り作業を迅速に行うことがで
きる。例えば、大学の試験等で多人数の受験者の答案の
採点を行う場合、全ての答案用紙の上下方向が一定方向
に揃えられているとは限らない。このような場合でも、
人手によって答案用紙を一定方向に揃える必要はなく、
回収した答案用紙をそのまま装置に挿入して採点処理を
行うことが可能である。
【0030】また、上記構成により、一試験の答案用紙
が複数枚で構成されている場合、答案用紙の特定位置に
情報を付加することにより、読み取り手段が答案用紙の
イメージを読み取る際に、ページ番号を順不同に読み取
ったとしても、整列手段により、答案用紙イメージをペ
ージ番号の昇順に並べ換えることが可能となる。
【0031】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について図
1ないし図18に基づいて説明すれば、以下のとおりで
ある。
【0032】図1に、本発明の答案採点処理装置のシス
テム構成図を示す。
【0033】答案用紙1は、図3に示すように、少なく
ともヘッダ部としてのヘッダ2、受験番号欄3、設問に
対する解答欄等を備えている。ヘッダ2には、試験の種
類やページ数等の情報が記載されているが、詳しい内容
については後で記述する。場合によっては、この答案用
紙1に設問も合わせて記載し、問題用紙と答案用紙1と
を同一用紙とすることもある。受験者は、この答案用紙
1に解答を記入する。
【0034】解答の記入された答案用紙1は、読み取り
手段としてのスキャナ部4で、光学的に読み取られる。
同時に、読み取られた答案用紙イメージ1aは、光電変
換によって電気信号であるイメージデータに変換され
る。変換された答案用紙イメージ1aのイメージデータ
は、記憶部5に保存される。
【0035】また、読み取った答案用紙イメージ1a上
の受験番号、記入された選択肢、また後述するヘッダ2
の文字情報は、文字認識手段としての文字認識部6によ
り文字データとして得ることができる。つまり、文字認
識部6は、イメージデータの指定された領域より文字を
認識し、文字データに変換する機能を持つ。このように
して得られた文字データも、記憶部5に保存される。
【0036】また、答案用紙1の読み取り手段として、
本処理装置は、上記スキャナ部4以外に画像入出力手段
7も具備している。本実施の一形態では、画像入出力手
段7はFAX7a及びビデオ7bを備えている。この手
段を用いれば、電話回線等の通信手段を介して答案用紙
イメージ1aを受信することができ、遠隔地から送られ
た答案の採点処理も可能となる。読み取られた答案用紙
イメージ1aは、上記と同様に記憶部5に記憶される。
【0037】上記答案用紙イメージ1aのイメージデー
タ及び上記文字データを保存する記憶部5は、第1、第
2、第3、第4の4つの記憶手段5a、5b、5c、5
dで構成されている。保存される情報の種類は、上記以
外に、設問番号、受験番号欄3及び解答欄の位置情報、
正解あるいは模範解答文、解答文中のキーワード、配
点、採点基準、コメント等がある。本実施の一形態で
は、個々の情報が第1から第4の記憶手段5a〜5dの
いずれに保存されるかが決まっているが、詳しい内容に
ついては、後で記述する。
【0038】上記記憶部5に保存された各種情報は、採
点を行う際には表示部8の表示画面8a上に表示され
る。例えば、答案用紙イメージ1a、正解または模範解
答、キーワード、配点、採点基準等の、採点を行うのに
必要な情報が表示画面8aに表示される。この表示画面
8aに表示された情報を見ながら、採点者は各種採点処
理を行うことができる。
【0039】ここで、本処理装置は入力手段9を具備
し、当システムに各種指示を与えることができる。すな
わち、上記入力手段9を用いることにより、採点前に行
う解答欄の位置、設問番号、正解または模範解答文、キ
ーワード、配点、採点基準の入力、及び採点後の採点結
果、コメント等の入力を、採点者は表示画面8aを見な
がら行うことができる。本実施の一形態では、入力手段
9としてキーボード9a、マウス9b、ペン9cを備え
ている。採点者はキーボード9aで文字を、マウス9b
でカーソル位置を、また、ペン9cで文字、カーソル位
置、イメージデータ等を入力することができる。
【0040】採点終了後は、プリンタ部10により、採
点結果を出力することが可能である。プリンタ部10
は、答案用紙に各種採点結果を上書きで印刷する機能
と、答案用紙1のイメージデータと各種採点結果を合成
して印刷する機能とを有している。
【0041】また、プリンタ部10以外に、画像入出力
手段7により、採点結果を出力することも可能である。
例えば、前述のFAX7a及びビデオ7bを用いれば、
電話回線等の通信手段を介して採点後の答案用紙イメー
ジ1a、あるいは答案用紙イメージ1aと各種採点結果
とを合成した採点結果イメージを遠隔地へ送信すること
もできる。
【0042】以上のシステム全体の制御は、制御手段と
してのCPU11によって行われる。CPU11は、内
部記憶手段11aを内蔵しており、内部記憶手段11a
には答案用紙イメージ1aのイメージデータ、採点結果
等の情報が一時的に保存され、CPU11が各種の処理
を行うときに内部記憶手段11aを利用する。
【0043】以上が、本実施の一形態におけるシステム
構成である。
【0044】次に、システム構成の細部を説明する前
に、細部の役割についての理解を助ける目的で、本実施
の一形態における動作の大まかな流れについて説明す
る。本実施の一形態における動作は、図16ないし図1
8のフローチャートで示すように、大きく分けて次の3
つの作業に分けられる。
【0045】第1番目は、図16のフローチャートに示
すような模範解答入力作業である。この作業は、白紙の
答案用紙1を入力し、受験番号欄3及び解答欄等の位置
指定、正解あるいは模範解答文等の入力を行う作業であ
る。また、この作業は、1枚の答案用紙に対して1回必
要なので、一試験の答案用紙が複数枚で構成される場合
や、複数の科目の試験を行う場合は、採点する答案用紙
の枚数分繰り返す。例えば、英語の試験の答案用紙が3
枚構成で、数学の試験が2枚構成であり、英語、数学と
もに採点処理を行うような場合、この模範解答入力作業
は、合計5回繰り返すことになる。
【0046】第2番目は、図17のフローチャートに示
すような採点作業である。この作業はさらに、前半工程
である答案用紙入力作業と、後半工程である採点判定入
力作業に分けられる。
【0047】前半の答案用紙入力作業は、受験者によっ
て解答が記入された答案用紙1をスキャナ部4で読み込
み、得られたイメージデータを記憶部5に保存する作業
である。この作業は、採点する答案用紙の枚数分繰り返
す。
【0048】後半の採点判定入力作業は、記憶部5から
答案用紙1のイメージデータを呼び出し、答案用紙1の
イメージデータから解答欄のイメージデータを切り出し
て、正解あるいは模範解答文と並列に表示画面8aに表
示し、採点者が判定等を入力して採点を行う作業であ
る。
【0049】第3番目は、図18のフローチャートに示
すような採点結果出力作業である。この作業は、各種採
点結果を答案用紙に上書きしたり、あるいは、答案用紙
イメージデータと採点結果を合成して、印刷もしくは通
信路に送信する作業である。この作業も採点する答案用
紙の枚数分繰り返す。
【0050】以上が本実施の一形態における動作の大ま
かな流れである。
【0051】次に、答案用紙1の具体例について、図3
ないし図4に基づいてその詳細を説明する。
【0052】図3において、答案用紙1は、前述のヘッ
ダ部としてのヘッダ2、受験番号欄3の他に、解答欄と
して選択式問題の解答欄12、記述式問題の解答欄13
とを備えている。
【0053】受験番号欄3は、答案用紙1の右上方に設
けられ、受験者によって受験番号がそこに記入される。
本具体例では、受験番号欄3は6桁となっているが、桁
数は必要に応じて任意に増減が可能であることは言うま
でもない。受験番号は複数の人が受験する場合に受験者
を特定するため、受験者毎に任意の異なった番号が与え
られるものとする。
【0054】選択式問題の解答欄12には、設問で与え
られた選択肢を表す数字や記号あるいは片仮名、平仮名
などが記入される。
【0055】記述式問題の解答欄13には、設問に対す
る解答が記述される。受験者は原則としてこの解答欄の
枠内に解答を記述するものとするが、解答欄が狭い等の
理由で、万が一枠外にはみ出して解答が記述されている
ような場合であっても、後述する本発明の採点処理によ
って採点は可能である。
【0056】ヘッダ2は、図4に示すように、上下方向
の長さがL1 、左右方向の長さがL2 である長方形状を
成している。そして、さらにヘッダ2は、マーク21と
ヘッダ情報22とを有している。
【0057】マーク21は、上下方向の長さがL1 、左
右方向の長さがL3 の長方形状であり、全体に格子模様
が施されている。これは、スキャナ部4がヘッダ2を読
み取るときに、ヘッダ2であることが容易に判別できる
ようにするためである。また、ヘッダ情報22は、上下
方向の長さがL1 、左右方向の長さがL2 −L3 の長方
形状である。本具体例では、マーク21を向かって左側
に、また、ヘッダ情報22を向かって右側に配している
と共に、マーク21の右側端辺とヘッダ情報22の左側
端辺を一致させた状態に配している。
【0058】ヘッダ情報22はさらに、どの試験の答案
用紙かを判別するための情報としての試験番号23と、
複数枚の答案用紙で1セットの場合、答案用紙を区別す
るためのページ番号24とを有している。これにより、
ヘッダ情報22は、試験ごとあるいはぺージごとに異な
った内容を情報として収めることになる。
【0059】次に、図3において、答案用紙1における
ヘッダ2の記載位置について説明すると次の通りであ
る。答案用紙1の左上隅A1 を原点、つまり、点A1
座標を(0,0)とすると、点A1 から右方向にX0
下方向にY0 の位置にヘッダ2の左上隅B1 を合わせ、
ヘッダ2の上下方向の端辺と左右方向の端辺が、それぞ
れ答案用紙1の上下方向の端辺と左右方向の端辺と平行
になるようにする。ちなみにこのとき、点B1 の座標は
(X0 ,Y0 )であり、ヘッダ2の右下隅C1 の座標は
(X0 +L2 ,Y0 +L1 )である。ヘッダ2はどの答
案用紙でも同じ位置に同じ形のものが付けられる。
【0060】なお、本答案用紙1の具体例では、マーク
21の右側にヘッダ情報22を位置させているが、マー
ク21とヘッダ情報22の位置関係は本具体例で示すも
のに限定されるわけではない。また、本具体例では、選
択式と記述式の問題を併用しているが、必ずしもこれに
限定されるわけではない。また、本具体例では、設問と
設問に対する解答欄とが同一用紙に設けられているが、
設問と解答欄とを別々の用紙で作成してもよい。また、
受験番号欄3、選択式問題の解答欄12、記述式問題の
解答欄13の記載位置は、本具体例で示すものに限定す
るわけでなく、後述の記載位置入力方法によって、その
都度位置入力が行われる。
【0061】次に、先述した記憶部5について、その保
存内容を図2に示し、その詳細を説明する。記憶部5は
先述の通り、第1から第4の記憶手段5a〜5dで構成
される。以下、第1の記憶手段5aから順を追って説明
する。
【0062】第1の記憶手段5aは図2(a)に示すよ
うに、答案のヘッダ情報記憶部M11、受験番号記憶部
M12、答案用紙イメージ記憶部M13の各記憶部領域
と、各設問の領域M14とから構成されている。第1の
記憶手段5aは1枚の答案用紙に対し1つ用意されるも
ので、一試験の答案用紙が複数枚で構成されるときは、
図2(a)と同様の第1の記憶手段5aが複数個存在す
る。次に、各記憶部領域について説明する。
【0063】答案のヘッダ情報記憶部M11には、図4
に示すヘッダ情報22が文字データとして保存される。
ヘッダ情報22により、試験の種類やページ番号を判別
することができる。
【0064】受験番号記憶部M12には、図3に示す受
験番号欄3より読み取った受験番号が、文字データとし
て保存される。
【0065】答案用紙イメージ記憶部M13には、答案
用紙1をスキャナ部4で読み取った答案用紙1のイメー
ジデータ、もしくは画像入出力手段7より入力した答案
用紙1のイメージデータが保存される。
【0066】一方、各設問の領域M14は、設問番号に
よって区分されている。具体的には、設問1の領域をM
141、設問2の領域をM142、・・・とし、設問
1、設問2、・・・に関して以下に説明する各種情報が
保存されている。この領域は設問の数だけあり、設問番
号は解答欄ごとに異なる番号が与えられている。
【0067】各設問の領域M14の一例として、設問1
の領域M141の保存内容を図2(d)に示す。設問1
の領域M141は、設問番号記憶部M1411、判定結
果記憶部M1412、得点記憶部M1413、コメント
等記憶部M1414とから構成されており、各種情報が
該当記憶部に保存される。
【0068】設問番号記憶部M1411には、設問番号
が保存される。今、設問1の領域を例として挙げている
ので、この場合は“1”が保存される。記憶された設問
番号は、後に第2、第3の記憶部5b、5cの、同じ設
問番号の解答欄に対するデータと関連づけられる。
【0069】判定結果記憶部M1412には、当該設問
の解答に対する判定結果として付与された○、×、△の
記号が保存される。ちなみに、○は正解の時に、×は不
正解の時に付される記号である。また、△は、正解/不
正解で判断し難く、部分点を与える時に付される記号で
ある。
【0070】得点記憶部M1413には、当該設問の解
答に対して採点者が与えた得点数が保存される。
【0071】コメント等記憶部M1414には、採点者
が受験者の解答に対して、答案用紙イメージ1a上に付
加したコメントや下線、チェックマーク等がイメージデ
ータとして保存される。なお、上記コメント等は、採点
者が表示画面8a上にペン9cなどの入力手段9を用い
て書き込むことができる。
【0072】なお、以下設問2の領域M142、設問3
の領域M143、・・・については、設問1の領域M1
41と同様の内容が保存されるので、詳しい内容につい
ては言及しない。
【0073】次に、第2の記憶手段5bについて説明す
る。
【0074】第2の記憶手段5bは図2(b)に示すよ
うに、答案のヘッダ情報記憶部M21、受験番号欄位置
記憶部M22の各記憶部領域と、各設問の領域M23と
から構成されている。第2の記憶手段5bは第1の記憶
手段5aと同様に、1枚の答案用紙に対し1つ用意され
る。よって、一試験の答案用紙が複数枚で構成されるよ
うな場合には、図2(b)と同様の第2の記憶手段5b
が複数個存在することになる。次に、各記憶部領域につ
いて説明する。
【0075】答案のヘッダ情報記憶部M21には、第1
の記憶手段5aにおける答案のヘッダ情報記憶部M11
と同じく、図4のヘッダ情報22が文字データとして保
存される。
【0076】受験番号欄位置記憶部M22は、受験番号
欄3の位置を示す座標データを保存する。答案用紙の左
上隅A1 を原点としたときの、受験番号欄3の左上隅N
1 (図3参照)の座標を(Xn ,Yn )、同右下隅M1
の座標を(Xm ,Ym )とすると、この座標データは、
n 、Yn 、Xm 、Ym の合計4つのデータで構成され
る。
【0077】各設問の領域M23は、第1の記憶手段5
aの各設問の領域M14と同様に、設問番号によって区
分されている。具体的には、設問1の領域をM231、
設問2の領域をM232、・・・とし、設問1、設問
2、・・・に関して以下に説明する各種情報が保存され
ている。この領域は設問の数だけあり、設問番号は解答
欄ごとに異なる番号が与えられている。
【0078】各設問の領域M23の一例として、設問1
の領域M231の保存内容を図2(e)に示す。設問1
の領域M231は、設問番号記憶部M2311、解答欄
位置記憶部M2312、試験種判別フラグ記憶部M23
13、正解・模範解答文記憶部M2314、キーワード
記憶部M2315とから構成されている。
【0079】設問番号記憶部M2311には、設問番号
が保存される。今、設問1の領域を例として挙げている
ので、この場合は“1”が保存される。
【0080】解答欄位置記憶部M2312には、解答欄
の位置を示す座標データが保存される。
【0081】試験種判別フラグ記憶部M2313には、
設問が選択式か記述式かを判別する指標として、キーボ
ード9a等を介して設定されるフラグが保存される。設
問が選択式である場合には、このフラグが保存される。
【0082】正解・模範解答文記憶部M2314には、
設問の正解あるいは模範解答の文章が文字データとして
保存される。
【0083】キーワード記憶部M2315には、記述式
問題の答案を採点する際に、模範解答文中にキーワード
等の語句があるときに、採点者によってそのキーワード
等の位置データが保存される。キーワード等の位置デー
タは模範解答文の先頭から数えて「何文字目から何文字
目まで」という2組の数字から成る。キーワード情報は
1つに限定されるものではなく、任意の複数個のキーワ
ードを取り扱うこともできる。
【0084】なお、以下設問2の領域M232、設問3
の領域M233、・・・については、設問1の領域M2
31と同様の内容が保存されるので、詳しい内容につい
ては言及しない。
【0085】次に、第3の記憶手段5cについて説明す
る。
【0086】第3の記憶手段5cは、図2(c)に示す
ように、ヘッダ情報記憶部M31と、各設問の領域M3
2とから構成されている。第3の記憶手段5cは、第
1、第2の記憶部5a、5bと同様、1枚の答案用紙に
対し1つ用意されるので、一試験の答案用紙が複数枚で
構成されるような場合には、図2(c)と同様の第3の
記憶手段5cが複数個存在する。
【0087】答案のヘッダ情報記憶部M31には、第
1、第2の記憶部5a、5bの答案のヘッダ情報記憶部
M11、M21と同じく、図4に示すヘッダ情報22が
文字データとして保存される。
【0088】各設問の領域M32は、各設問の領域M1
4、M23と同様、設問番号によって区分されている。
具体的には、設問1の領域をM321、設問2の領域を
M322、・・・とし、設問1、設問2、・・・に関し
て以下に説明する各種情報が保存されている。この領域
は設問の数だけあり、設問番号は解答欄ごとに異なる番
号が与えられる。
【0089】各設問の領域M32の一例として、設問1
の領域M321の保存内容を図2(f)に示す。設問1
の領域M321は、設問番号記憶部M3211、配点記
憶部M3212、採点基準記憶部M3213とから構成
されている。
【0090】設問番号記憶部M3211には、設問番号
が保存される。今、設問1の領域を例として挙げている
ので、この場合は“1”が保存される。
【0091】配点記憶部M3212には、各設問に対し
て固有の値である配点が保存される。この配点は、正解
のときに与えられる点数である。
【0092】採点基準記憶部M3213には、採点者が
部分点を与える判断に係わる採点基準が、文字データと
して保存される。この採点基準は、採点者が記述式の設
問の採点にあたって、正解/不正解の二者択一で判別す
ることが殆ど不可能であるときに、採点者が参考にする
ものである。
【0093】以上の第1から第3の記憶部5a、5b、
5cは、ヘッダ情報22及び設問番号によって相互に関
連づけられている。
【0094】また、第4の記憶手段5dは、受験者毎の
採点結果に関するデータベースとして用いられ、試験の
点数等、統計処理に必要な情報を受験番号順に保存す
る。第4の記憶手段5dに保存されるデータの処理に関
しては本実施の一形態では言及しないが、既存の方法に
て統計処理すればよい。
【0095】次に、模範解答入力作業及び採点作業にお
いて、スキャナ部4または画像入出力手段7によって読
み込んだ答案用紙1からヘッダ2を切り出す、ヘッダ切
り出し作業について図5および図6に基づいて説明す
る。この作業は、1枚の答案用紙に対して1回必要であ
る。なお、本発明の装置は、答案用紙1の上下方向を逆
に読み込んだ場合でも、以下に示す方法でヘッダ2を切
り出すことができる。
【0096】図5(a)は、答案用紙1の上下方向が正
しく読み込まれたときの答案用紙イメージ1aであり、
図5(b)は、答案用紙1の上下方向が逆になって読み
込まれたときの答案用紙イメージ1aである。この答案
用紙イメージ1a上の各点の座標は、答案用紙1上の各
点の座標と対応している。図5(a)において、読み込
んだ答案用紙イメージ1aの左上隅点A1 を原点とし、
ヘッダ2の左上隅の点B1 の座標を(X0 ,Y0 )、ヘ
ッダ2の右下隅の点C1 の座標を(X1 ,Y1)とす
る。ただし、X1 =X0 +L2 、Y1 =Y0 +L1 であ
る。
【0097】このとき、点B1 を左上の頂点とし、点C
1 を右下の頂点とする長方形の部分がヘッダ2の位置に
対応しているので、この部分を答案用紙1のイメージデ
ータから切り出す。以下、切り出したものをヘッダイメ
ージと称する。
【0098】図5(a)から切り出したヘッダイメージ
を図6(a)に、図5(b)から切り出したヘッダイメ
ージを図6(b)に示す。ここでCPU11は、切り出
されたヘッダイメージの中に、マーク21があるかどう
かを確認することによって、それがヘッダ部であるかど
うかを判断する。
【0099】答案用紙1の上下方向が正しく読み込まれ
れば、図6(a)のように、切り出されたヘッダイメー
ジの中にマーク21があるので、ヘッダ2は正しく切り
出されていることになる。
【0100】一方、答案用紙1の上下方向が逆になって
読み込まれれば、図6(b)のように、切り出したヘッ
ダイメージの中にマーク21はない。この場合は、答案
用紙イメージ1aを180度回転させることによって、
答案用紙イメージ1aは上下方向が正しくなり、上記と
同様の方法でヘッダ2を切り出すことが可能となる。
【0101】次に、模範解答入力作業において、答案用
紙イメージ1aを表示した表示画面8a上から、答案用
紙1の解答欄、受験番号欄3の位置を指定し、その位置
を示す座標データを保存するが、以下、図8および図9
に基づいて、その指定方法及び保存方法を詳細に説明す
る。ここでは例として、解答欄の位置の入力方法及びそ
の位置を示す座標データの保存方法を示すが、受験番号
欄3の位置についても解答欄の位置の場合と同様の方法
で行うことが可能である。
【0102】なお、位置の入力方法には、図7(b)に
示すように、マウス9b(図1参照)を利用し、表示画
面8a上のポインタ31を動かして指定する方法と、ペ
ン9cで表示画面8a上の1点を直接指し示して位置を
指定する方法とがあるが、どちらの方法で指定してもよ
い。
【0103】図8(a)は、答案用紙1を示し、図8
(b)は、答案用紙1をZ1 倍に縮小した答案用紙イメ
ージ1aを表示画面8a上に表示した状態を示す。この
例では、図8(a)において斜線で示した設問2の解答
欄の位置を、図8(b)の答案用紙イメージ1aを表示
した表示画面8a上で指定する場合を考える。
【0104】図8(a)に示す答案用紙1上の点B1
1 、Q1 は、それぞれ、図8(b)に示す表示画面8
a上の点B2 、P2 、Q2 と対応している。すなわち、
図8(a)において、点P1 を左上の頂点、点Q1 を右
下の頂点とする斜線で示した長方形の解答欄は、図8
(b)では、点P2 を左上の頂点、点Q2 を右下の頂点
とする長方形と対応している。また、図9(a)は、図
8(a)と全く同じ答案用紙1を表している。従って、
図9(a)中の斜線部分は、図8(a)の斜線で示した
解答欄を表している。
【0105】図8(b)に示す表示画面8a上での各点
の座標を次の通り、表示画面8aの左上隅D1 を原点と
して、点B2 を(X2 ,Y2 )、点P2 を(X3
3 )、点Q2 を(X4 ,Y4 )とする。また、図9
(a)において、X5 、Y5 、X6、Y6 を未知数とし
て、点P1 の座標を(X5 ,Y5 )、点Q1 の座標を
(X6,Y6 )とする。
【0106】マウス9bまたはペン9cを用いて表示画
面8a上の点B2 (X2 ,Y2 )、点P2 (X3
3 )、点Q2 (X4 ,Y4 )の位置を指定すると、以
下の計算によって答案用紙1上の点P1 (X5 ,Y5
と点Q1 (X6 ,Y6 )の座標が求められる。
【0107】点B2 に対する点P2 のX軸方向のずれ
は、X3 −X2 である。表示画面8a上ではZ1 倍に縮
小されているため、答案用紙1上での点B1 に対する点
1 のX軸方向のずれは、(X3 −X2 )/Z1 であ
る。従って、点A1 を原点にしたときの点P1 のX軸方
向のずれ、すなわちX5 は、X5 =X0 +(X3
2 )/Z1 である。同様にして、Y5 =Y0 +(Y3
−Y2 )/Z1 、X6 =X0 +(X4 −X2 )/Z1
6 =Y0 +(Y4 −Y2 )/Z1 となる。
【0108】以上のようにして、答案用紙1上の各点の
位置の座標データが算出されると、答案用紙1上の解答
欄は、点P1 (X5 ,Y5 )を左上の頂点、点Q1 (X
6 ,Y6 )を右下の頂点とする長方形であるので、解答
欄の位置を特定できる。従って、図9(b)に示すよう
に、第2の記憶手段5bの解答欄位置記憶部にはX5
5 、X6 、Y6 の4つの座標データが保存される。こ
の例では、設問番号“2”の領域の解答欄位置記憶部M
2322に保存されている。
【0109】次に、答案用紙1の採点作業において、答
案用紙イメージ1aと正解あるいは模範解答文とを並列
表示させて採点を行うが、その表示方法について図10
ないし図13に基づいて説明すれば、次の通りである。
【0110】まず、表示画面8aを上下または左右に分
割し、一方に答案用紙1の解答欄イメージを表示する解
答欄イメージ表示部41を設け、他方に正解あるいは模
範解答文を表示する正解文表示部42を設ける。つま
り、解答欄イメージ表示部41と正解文表示部42とを
並列に設ける。これにより、採点者が正解文を見ながら
採点を行うことができる構成となる。
【0111】ところで、表示画面8aが上下、左右のど
ちらに分割されるかは、解答欄イメージの形状によって
決められる。すなわち、比較手段により、解答欄イメー
ジの縦、横の長さが比較され、縦の方が長い場合には縦
長、横の方が長い場合には横長と解答欄イメージは判断
される。そして、解答欄イメージの形状が横長のとき
は、図10(a)に示すように、表示画面8aを上下に
分割して一方に解答欄イメージ表示部41が設けられ、
そこに解答欄イメージが表示される。また、解答欄イメ
ージの形状が縦長のときは、図10(b)に示すよう
に、表示画面8aを左右に分割して一方に解答欄イメー
ジ表示部41が設けられ、そこに解答欄イメージが表示
される。
【0112】なお、この例では、解答欄イメージ表示部
41の上側に正解文表示部42を、あるいは、解答欄イ
メージ表示部41の右側に正解文表示部42を設けてい
るが、解答欄イメージ表示部41と正解文表示部42の
位置関係は、図10に示す位置関係に限定されるわけで
はない。
【0113】ここで、上記のように解答欄イメージ表示
部41に解答欄イメージを表示させるとき、図11に示
すように、前述した解答欄の位置入力によって決定され
る解答欄イメージの外枠、すなわち解答欄イメージ枠5
1が、解答欄イメージ表示部41に比べて大きい場合
は、表示縮小率を入力手段9から指定することで、図1
2(a)に示すように、解答欄イメージを縮小して解答
欄イメージ表示部41内に収めることが可能である。逆
に、解答欄イメージ枠51が、解答欄イメージ表示部4
1に比べて小さい場合は、表示拡大率を入力手段9から
指定することで、図示はしないが、解答欄イメージを拡
大して解答欄イメージ表示部41に表示することも可能
である。
【0114】また、図12(b)に示すように、解答欄
イメージを縮小せずに、解答欄イメージ表示部41の枠
内で解答欄イメージを上下左右にスクロールさせること
によって、解答欄イメージの全体を見ることも可能であ
る。
【0115】上記以外に、例えば、解答欄をはみだして
解答が書かれている場合にも、上記のような解答欄イメ
ージを縮小またはスクロールさせる方法により、同様に
対応が可能である。
【0116】また、模範解答文が正解文表示部42に入
り切らない場合も、解答欄イメージの表示と同様に縮
小、もしくはスクロールすることで全文を見ることが可
能である。
【0117】上記の構成により、解答欄イメージが表示
画面よりも大きい場合にも、採点者は必要に応じて、解
答欄イメージの縮小表示あるいはスクロールにより、解
答の確認ができる。また、解答欄をはみだして解答が書
かれている場合にも、採点対象として処理することがで
きる。
【0118】次に、本実施の一形態の動作の流れを詳し
く説明する。まずは、図3、図4、図6、図7、及び図
16のフローチャートに基づいて、模範解答入力作業に
ついて説明する。
【0119】まず、ヘッダ2の位置を示す情報であるX
0 、Y0 、L1 、L2 を入力手段9で入力する。その
後、前記した答案用紙1の具体例に基づいて答案用紙1
を作成する(S101)。答案用紙1の作成方法として
は、手書きで作成する場合と、キーボード9aから文字
や罫線などを入力して作成する場合とがある。
【0120】手書きで答案用紙1を作成する場合には、
図3及び図4に示したように、ヘッダ2を所定の形式
で、答案用紙1の所定の位置に設ける。作成した直後の
答案用紙1はまだ解答が書かれていないので、これを白
紙の答案用紙1と呼ぶ。次に、白紙の答案用紙1をスキ
ャナ部4で読み込み(S102)、答案用紙1のイメー
ジデータとしてCPU11の内部記憶手段11aに保存
する。
【0121】次に、ヘッダ2を切り出すと共に、答案用
紙1の上下方向が正しいかどうかを確認するが、そのヘ
ッダ2の確認作業の前に、図1には特に図示していない
カウンターのカウントを“0”にリセットしておく(S
104)。S104において、CPU11は特定情報読
み出し手段として機能している。
【0122】カウンターの使用目的は、答案用紙1が表
裏逆になって読み込まれた場合や、全く何も書かれてい
ない用紙、あるいは全然関係のない用紙が読み込まれた
場合に、答案用紙イメージ1aを何度回転させてもヘッ
ダ部が確認できず、確認動作が無限に繰り返されるのを
防止するためである。
【0123】上記カウンターをセットした後、ヘッダ2
を切り出して答案用紙1の上下方向が正しいかどうかを
確認する(S105)。
【0124】ここで図6(a)のように、切り出された
ヘッダイメージの中にマーク21がある場合には、答案
用紙1の上下方向が正しく読み込まれたものと判断す
る。そして、切り出されたヘッダイメージのヘッダ情報
22は、文字認識部6にて文字データに変換され、第
2、第3の記憶部5b、5cのヘッダ情報記憶部M2
1、M31に保存される(S110)。
【0125】しかし、図6(b)のように、切り出され
たヘッダイメージの中にマーク21がない場合には、以
下のように対処する。
【0126】まず、カウンターのカウントが“1”であ
るか否かを確認(S106)する。
【0127】カウンターのカウントが“0”であった場
合には、答案用紙1が上下逆になって読み込まれたもの
と判断し、カウンターにカウント“1”をセットし(S
107)、答案用紙イメージ1aを180度回転させる
(S108)。この動作により、答案用紙イメージ1a
の上下方向が正しくなるので、今度はヘッダイメージが
切り出されるはずである。そして、S105に戻って上
記と同様にして再びヘッダイメージを切り出す。切り出
されたヘッダイメージのヘッダ情報22は、上記と同様
に文字認識部6にて文字データに変換され、第2、第3
の記憶部5b、5cのヘッダ情報記憶部M21、M31
に保存される(S110)。
【0128】ところが、S105でマーク21を検出す
ることができず、かつ、S106でカウンターのカウン
トが“1”であった場合には、答案用紙1の表裏が逆に
なって読み込まれたか、全く何も書かれていない用紙、
あるいは全然関係のない用紙が読み込まれたものと判断
して用紙エラーを表示(S109)し、この作業を終了
する。
【0129】一方、キーボード9aから入力して答案用
紙1を作成する場合、既存のワープロ機能等を利用する
ことで設問や解答欄、ヘッダ情報22等を入力し、図3
及び図4に示すようにヘッダ2を所定の形式、位置に入
力する。入力した答案用紙データは、文字及びイメージ
データとしてCPU11の内部記憶手段11aに保存さ
れる。このときのヘッダ情報22は第2の記憶手段5b
に保存される。入力が終われば、答案用紙1をプリンタ
部10で印刷する(S103)。印刷された答案用紙1
は、まだ解答が書き込まれていないので、白紙の答案用
紙1と呼ぶ。以降では、手書きで作成した答案用紙1の
イメージデータと、キーボード9aより入力した答案用
紙データとは同じ扱いとなる。
【0130】次に、CPU11の内部記憶手段11aに
保存されている答案用紙イメージ1aを表示画面8aに
表示させ(S111)、以下で詳述するように、白紙の
答案用紙1に、受験番号欄3及び解答欄の位置、正解あ
るいは模範解答文を入力する作業を行う(S112、S
113)。
【0131】ここで、答案用紙イメージ1aが表示画面
8a内に収まる場合は問題ないが、答案用紙イメージ1
aが表示画面サイズより大きくて表示画面8a内に入り
きらない場合には、自動的に答案用紙イメージ1aを縮
小して表示画面8aに表示する。
【0132】図7(a)は、白紙の答案用紙1を示し、
図7(b)は、白紙の答案用紙1をZ2 倍に縮小した答
案用紙イメージ1aを表示画面8aに表示した状態を示
す。この例で、白紙の答案用紙1の縦方向の長さを
11、表示画面8a上の答案用紙イメージ1aの縦方向
の長さをL12とすると、L12=L11×Z2 となる。
【0133】次に、表示画面8aに表示された答案用紙
イメージ1aを見ながら、前記した位置の入力方法によ
り、表示画面8a上で受験番号欄3の位置を入力する。
入力された受験番号欄3の位置データは、第2の記憶手
段5bの受験番号欄位置記憶部M22に保存される(S
112)。
【0134】次に、解答欄の位置を入力する。すると、
自動的に設問番号が設定され、第2の記憶手段5bの該
当する設問番号の領域に、設問番号及び解答欄の位置デ
ータが保存される(S112)。設問番号は答案用紙1
に書かれている設問番号には関係なく、解答欄位置デー
タが入力される順に1、2、・・・と設定されるので、
できれば答案用紙1に書かれる設問番号も自然数の昇順
に付すほうがよい。
【0135】このとき、当該設問が選択式の場合には、
キーボード9aより特定のキーを押す等の操作を行っ
て、当該設問が選択式であることを指示する。そうする
と、第2の記憶手段5bの当該設問番号の試験種判別フ
ラグ記憶部領域に選択式であることを示すフラグが保存
される。
【0136】その後、当該設問の正解あるいは模範解答
の文章をキーボード9aより入力する。入力された設問
の正解文等は、文字データとして第2の記憶手段5bの
当該設問番号の正解・模範解答文記憶部領域に保存され
る(S113)。
【0137】模範解答文中に採点の際のキーワードとす
べき部分があるときには、入力手段9で解答文中のキー
ワードの範囲を表示画面8a上で指定すると、キーワー
ドの位置データが第2の記憶手段5bの当該設問番号の
キーワード等記憶部領域に保存される(S113)。模
範解答文は文字データであるので、キーワードの位置は
模範解答文の先頭から数えて何文字目から何文字目まで
という形で指定できる。つまり、キーワード位置データ
は、何文字目から始まり、何文字目で終わるかの2つの
数字データで指定できる。
【0138】次に、設問の正解に対する配点をキーボー
ド9aより入力し、第3の記憶手段5cの当該設問番号
の配点記憶部領域に保存する(S113)。また、記述
式の問題の場合には、正解/不正解の二者択一で採点す
ることは不可能であるので、そのような場合のために、
部分点を与えるのに参考となる採点基準もキーボード9
aより入力し、第3の記憶手段5cの当該設問番号の採
点基準記憶部領域に保存する(S113)。
【0139】以上のことを、表示されている答案用紙イ
メージ1aの全ての解答欄について行う(S114)。
また、あらかじめ模範解答を入力しておく答案用紙の枚
数が複数枚ある場合、S101に戻って前記の作業を上
記枚数分だけ繰り返す(S115)。
【0140】例えば、英語の試験の答案用紙が3枚構成
の場合、前記の作業を3回繰り返す。このとき、試験番
号23が同じで、ページ番号24が異なるヘッダ情報2
2が3通り存在する。すなわち、例えば、EN1124
−1、EN1124−2、EN1124−3というよう
な3つのヘッダ情報22が存在する。このようなとき、
答案用紙1の読み込み時に、必ずしもページ番号24の
昇順に読み込まれるとは限らない。そこで、模範解答入
力時には、第1の記憶手段5aをページ番号24の昇順
に並べ換えておく。第2、第3の記憶手段5b、5cに
ついても同様である。つまり、特に図示しないが、答案
用紙1が順不同に読み込まれたような場合であっても、
ページ番号24をキーにして答案用紙イメージ1aが記
憶されている第1の記憶手段5aをページ番号24の昇
順に並べ換えておくことにより、以下に示す採点作業に
おいて、ページ番号順に採点処理が可能となる。このと
き、CPU11は、整列手段として機能している。
【0141】以上が、模範解答入力作業における動作説
明である。
【0142】次に、図13、図14、及び図17に示し
たフローチャートに基づいて、採点作業について詳細を
説明する。採点作業は先述したように、前半工程として
の答案用紙入力作業と、後半工程としての採点判定入力
作業とから構成されている。
【0143】まず、採点作業の前半工程である答案用紙
入力作業について説明する。
【0144】先の作業で作成した白紙の答案用紙1を用
いて試験を行った後、受験者によって解答が書き込まれ
た答案用紙1をスキャナ部4で読み込む(S201)。
読み込んだ答案用紙イメージ1aは、第1の記憶手段5
aの答案用紙イメージ記憶部M13に保存される。
【0145】次に、カウンターのカウントを“0”にリ
セットしておき(S202)、ヘッダ2を切り出す(S
203)。このとき、CPU11は、特定情報読み出し
手段として機能している。
【0146】ここで、ヘッダ2が切り出されないとき
は、まず、カウンターのカウントが“1”であるか否か
を確認(S204)する。
【0147】カウンターのカウントが“0”であった場
合には、答案用紙1が上下逆になって読み込まれたもの
と判断し、カウンターにカウント“1”をセットし(S
205)、答案用紙イメージ1aを180度回転させる
(S206)。この動作により、答案用紙イメージ1a
の上下方向が正しくなるので、今度はヘッダイメージが
切り出されるはずである。そして、S203に戻って上
記と同様にして再びヘッダイメージを切り出す。
【0148】ところが、S204でカウンターのカウン
トが“1”であった場合には、答案用紙1の表裏が逆に
なって読み込まれたか、全く何も書かれていない用紙、
あるいは全然関係のない用紙が読み込まれたものと判断
して用紙エラーを表示(S207)し、この作業を終了
する。
【0149】なお、カウンターを使って、答案用紙イメ
ージ1aの回転及びヘッダ2の切り出し作業が無限に繰
り返されるのを防止している点は、先述した模範解答入
力作業におけるヘッダ2の切り出し作業のときと全く同
じである。
【0150】上記のようにして、切り出されたヘッダイ
メージのヘッダ情報22は、文字認識部6により文字デ
ータに変換され、第1の記憶手段5aのヘッダ情報記憶
部M11に保存される(S208)。
【0151】答案用紙イメージ1aから切り出したヘッ
ダイメージのヘッダ情報22により、第2、第3の記憶
部5b、5cの中から同じヘッダ情報22で始まるもの
を探すことで、現在読み込んでいる答案用紙1の採点に
関するデータを第2、第3の記憶部5b、5cから呼び
出すことができる。
【0152】また、呼び出した第2の記憶手段5bの受
験番号欄位置記憶部M22の受験番号欄位置データをも
とに、答案用紙イメージから受験番号欄3の部分を切り
出す。受験番号は、文字認識部6により文字データに変
換され、第1の記憶手段5aの受験番号記憶部M12に
保存される(S208)。
【0153】次に、S209で解答済み答案用紙1の全
てが読み込まれたか否かを判断し、全てが読み込まれて
いない場合には、S201に戻って複数枚の解答済み答
案用紙1の読み込みが完了するまで、上記の作業を繰り
返し行う。このとき第1の記憶手段5aは、1枚の答案
用紙につき1つ割り当てられる。つまり、第1の記憶手
段5aは、読み込む答案用紙の枚数と同じ数だけ用意さ
れることになる。
【0154】また、読み込んだ答案用紙イメージデータ
は受験番号順に並べておくが、仮に答案用紙1が順不同
で読み込まれた場合であっても、受験番号の昇順に答案
用紙イメージ1aを並べ換えることは可能であるので、
この点には特に言及しない。
【0155】なお、上記の答案用紙入力作業において、
解答済み答案用紙1を読み込む手段として、スキャナ部
4を利用する以外に、図14に示すように、既存のFA
Xやビデオカメラ61等の手段を利用することも可能で
ある。すなわち、FAXもしくはビデオ信号にて、離れ
た場所から送信された答案用紙イメージ1aを、通信路
を介して本システムの画像入出力手段7のFAX7a、
ビデオ7bで受信し、答案用紙イメージデータを得るこ
ともできる。
【0156】次に、採点作業の後半工程である採点判定
入力作業について説明する。
【0157】答案用紙イメージ1aは、第1の記憶手段
5aの答案用紙イメージ記憶部M13に、また、正解あ
るいは模範解答文データは、第2の記憶手段5bの当該
設問番号の正解・模範解答文記憶部に既に保存されてい
るので、採点者は任意の設問について採点を行うことが
できる。
【0158】まず、採点者は、ヘッダ情報22、受験番
号、設問番号を入力手段9を用いて指定する(S21
0)。指定されたヘッダ情報22、受験番号をもとに、
CPU11は、該当する第1の記憶手段5aを探し、答
案用紙イメージ記憶部M13から答案用紙イメージ1a
を呼び出す。
【0159】また、指定されたヘッダ情報22をもと
に、該当する第2、第3の記憶部5b、5cを探し、採
点者の指示する設問番号の保存領域から試験種判別フラ
グ、正解あるいは模範解答文、キーワード、配点、採点
基準等の情報を呼び出す。
【0160】ここで、第2の記憶手段5bの試験種判別
フラグ記憶部に、設問が選択式であることを示すフラグ
が保存されていれば、当該設問は選択式として判断され
る(S211)。S211において、CPU11は、設
問判定手段として機能している。この場合には採点作業
は以下のように、CPU11によって自動的に行われ
る。
【0161】指定されたヘッダ情報22をもとに、CP
U11は、該当する第2の記憶手段5bを探し、解答欄
位置記憶部M13から解答欄の位置データを呼び出す。
そして、CPU11は、指定領域読み出し手段として機
能し、得られた解答欄の位置データに基づき、答案用紙
イメージ1aから解答欄イメージを切り出して読み出
し、読み出された解答欄イメージが、文字認識手段とし
ての文字認識部6により文字データに変換される(S2
20)。その後、CPU11は得られた文字データと正
解とを比較し(S221)、正誤を自動的に判定する
(S222)。以上S221からS222において、C
PU11は、正否判定手段として機能している。
【0162】ここで、解答欄イメージより得られた文字
データと正解とが等しい場合には正解であると判定し、
判定結果として○を、また得点として配点を与え(S2
16)、判定結果と得点とを第1の記憶手段5aの当該
設問番号の判定結果記憶部及び得点記憶部に保存する。
また、得られた文字データと正解とが等しくない場合に
は不正解であると判定し、判定結果として×を、また得
点として0点を与え(S218)、判定結果と得点とを
第1の記憶手段5aの当該設問番号の判定結果記憶部及
び得点記憶部に保存する。このとき、CPU11は、制
御手段として機能している。
【0163】一方、S211で、試験種判別フラグ記憶
部に、設問が選択式であることを示すフラグが保存され
ていなければ、当該設問は記述式と判断され、以下のよ
うに採点作業が行われる。
【0164】指定されたヘッダ情報22をもとに、CP
U11は、第2の記憶手段5bを探し、採点者の指示す
る設問番号の保存領域の解答欄位置記憶部から解答欄の
位置データを呼び出す。得られた解答欄の位置データよ
り、答案用紙イメージ1aから解答欄イメージを切り出
す(S212)。
【0165】そして、図13に示すように、得られた上
記の解答欄イメージを表示画面8aの解答欄イメージ表
示部41に表示する。また、CPU11は、既に呼び出
した正解あるいは模範解答文を表示画面8aの正解文表
示部42に、上記解答欄イメージ表示部41と並列にな
るように表示する(S213)。このとき、S212か
らS213においても、CPU11は、制御手段として
機能している。
【0166】採点者は、表示画面8aで各設問に対する
解答イメージと正解あるいは模範解答文とを見比べて採
点を行う。このとき、正解文表示部42に採点基準T1
を合わせて表示し、それらを参考にしながら採点を行
う。
【0167】ここで、正解あるいは模範解答文の中に、
採点のポイントとなるキーワードが含まれている場合
も、正解文表示部42に表示させる。キーワード部分は
白黒反転したり、アンダーラインを付けて表示したり、
あるいはキーワード以外の部分とは異なる色で表示する
ことも可能である。
【0168】上記の構成により、記述式問題の模範解答
に対し、採点基準となるキーワードの表示方法を他の部
分と異ならせるので、解答中に含まれていなければなら
ないキーワードが一目でわかり、迅速な採点処理ができ
ると共に、出題者自身でなくとも正確な採点を容易に行
うことができる。
【0169】次に、解答と正解とを見比べた結果、採点
者は、解答が正解であれば判定結果として○を、不正解
であれば判定結果として×を、またその他として、解答
が正解/不正解とも判定しがたく、部分点を与える場合
には判定結果として△を入力手段9で入力する(S21
4)。このとき、正解文表示部42には、アイコン32
として○、×、△の判定結果を表示しており、マウス9
bによって表示画面8a上のポインタ31を動かす等の
操作により、上記判定結果を入力する。入力された判定
結果は、第1の記憶手段5aの該当設問番号の領域の判
定結果記憶部に保存される。
【0170】また、判定結果に従って、次のように自動
的に得点が計算される。判定が○(正解)の場合には、
配点がそのまま得点となり(S215、S216)、判
定が×(不正解)の場合には、得点は0点となる(S2
17、S218)。また、判定が△(その他)の場合に
は、採点基準T1 を参考にして入力手段9より採点者が
得点を入力する(S219)。与えられた得点は、第1
の記憶手段5aの該当設問番号の領域の得点記憶部に保
存されると共に、図13に示すように、解答欄イメージ
表示部41に、配点(例えば20点)に対する得点(例
えば12点)が表示される。
【0171】ここで、○、×、△の判定結果以外に、図
13のように、採点者が解答に対してコメントT2 や下
線あるいはチェックマークT3 等を書き込みたい場合に
は、表示画面8aの解答欄イメージ表示部41上からペ
ン9c等の入力手段9で入力することができる。ここで
入力された内容は、イメージデータ形式で第1の記憶手
段5aの当該設問番号の領域のコメント等記憶部に保存
される。
【0172】以上で、1つの解答欄に対しての採点作業
は終了である。他の設問で未採点の解答がある場合に
は、S210に戻って上記の採点作業を繰り返す(S2
10〜S223)。S210において、採点者は次に採
点する解答について、同じ答案用紙1の次の設問か、同
じ設問の他の受験者の答案か、あるいはそれ以外の解答
を採点するかを指示できる。
【0173】全ての設問について判定結果が入力されて
いれば、最後に、その答案用紙について得られた得点の
合計点を算出し(S224)、全ての答案用紙の採点作
業を終了する。
【0174】なお、S224で、一試験の答案用紙が1
枚の場合は、該当する第1の記憶手段5aの得点記憶部
から得点を呼び出し、それらを合計する。
【0175】また、一試験の答案用紙が複数枚で構成さ
れている場合は、該当する第1の記憶手段5aが答案用
紙の枚数分あるので、各々の得点記憶部から得点を呼び
出し、それらを合計する。
【0176】算出した合計点は、第4の記憶手段5dに
用意されたデータベースの当該受験番号の領域にヘッダ
情報22とともに記録しておく。このデータは各種統計
処理に用いることができる。
【0177】以上が、採点作業における動作説明であ
る。
【0178】上記の構成により、各設問に対する解答イ
メージ上に、採点者が受験者の解答に対してコメントや
下線あるいはチェックマーク等を上書きで書き込めるの
で、解答に対して任意の手書きデータを付加することが
できる。
【0179】例えば、計算問題の採点において、計算結
果は不正解であるが、計算の途中までは正解していると
いうようなケースがしばしば見受けられる。この場合、
採点結果として不正解だけを解答者に示しただけでは、
教育方法としてあまり良いとはいえない。採点者が、ど
こで、どう間違えたのかをコメントすることによって、
解答者の間違えた箇所を認識しやすくできる。つまり、
正解/不正解だけを知らせる採点処理に留まるものでは
なく、採点者は解答者にあらゆる採点情報を提供するこ
とができる。
【0180】また、上記の構成により、同一問題を連続
して採点することが可能なので、採点処理の時間を短縮
することができる。つまり、答案の採点を各個人単位で
行う方法は、比較的少人数の場合は有効的である。しか
し、多人数の採点を一度に行う場合、各解答ごとに模範
解答との比較を要するため、処理速度に影響を及ぼすこ
とが考えられる。このため、同一問題を連続して採点可
能とすることにより、採点人数に応じた採点処理を行う
ことができる。
【0181】最後に、図18のフローチャートに基づい
て、採点が終了した答案用紙1に対する採点結果の出力
作業について説明する。
【0182】まず、採点結果を出力したい答案用紙1を
プリンタ部10にセットする。このとき採点者は答案用
紙1を見てヘッダ情報22、受験番号を入力手段9より
入力する(S301)。指定された情報をもとに、第
1、第4の記憶部5a、5dの該当保存領域から、判定
結果、得点、コメントT2 あるいはチェックマーク
3、合計点を呼び出し、また第2の記憶手段5bの解
答欄位置情報および受験番号欄位置情報もここで呼び出
す。
【0183】次に、入力手段9により、採点者は答案用
紙1に上書き印刷するか否かを指定する(S302)。
ここで上書き印刷を指定すると、第4の記憶手段5dよ
り呼び出したデータをもとに、各種採点結果を答案用紙
1の解答の上から、対応する部分に上書き印刷を行う
(S303)。
【0184】例えば、設問1については、第2の記憶手
段5bより呼び出した解答欄位置の適切な箇所に、第1
の記憶手段5aの判定結果記憶部M1412より呼び出
した設問1の判定結果を上書きで印刷する。得点、コメ
ントについても同様である。このとき、採点者が入力し
た判定結果および画面上に書き込んだ得点やコメント
は、解答欄のサイズと同サイズの判定結果記憶部、得点
記憶部、コメント等記憶部にそれぞれイメージデータと
して記憶されるので、解答欄位置情報を利用することに
より上書きすることが可能となる。以下、設問2、3、
・・・についても同様に上書き印刷し、最後に受験番号
欄位置情報をもとに、答案用紙1上の適当な位置に第4
の記憶手段5dより呼び出した合計点を印刷する。
【0185】上記の構成により、個々の答案用紙に採点
結果とコメント等を上書きで印刷できるので、より一般
的な試験の採点形態を本発明の装置で実現することがで
きる。つまり、得点だけを印刷したり、○、×等の採点
結果だけを印刷したのでは、例えば、不正解箇所を再検
討したりするときには、非常に不親切である。採点者が
付したコメントやアドバイス等の上書き印刷も可能とす
ることにより、採点処理装置の利用可能な分野を広げる
ことができる。
【0186】また、先のS302で、答案用紙1に上書
き印刷をする代わりに、答案用紙イメージ1aと各種採
点結果を合成して出力することもできる。
【0187】すなわち、まず、第1の記憶手段5aから
答案用紙イメージデータを呼び出し、それをCPU11
の内部記憶手段11aに保存する。そして、既に呼び出
した解答欄位置データをもとに、判定結果、得点、コメ
ント等の各種採点結果を、内部記憶手段11aに記憶さ
れた答案用紙イメージデータ上の該当する設問番号の解
答欄位置にイメージとして合成する。また、答案用紙イ
メージ1a上の適当な位置に、第4の記憶手段5dより
呼び出した合計点も合成する(S304)。
【0188】合成された採点結果イメージデータの出力
方法は、プリンタ部10により印刷して出力する方法以
外に、図15に示すようにFAX7a、ビデオ7b等の
画像入出力手段7を用いることにより、通信路を介して
出力する方法もある。採点結果イメージデータをFAX
で送信すると、受信側では合成された答案の採点結果が
FAX記録紙に印刷される。一方、採点結果イメージデ
ータをビデオ信号で出力すると、受信側は答案の採点結
果イメージをビデオモニター62で見たり、または、図
示しないビデオプリンターで印刷したりすることができ
る(S305)。このように、画像入出力手段7を用い
て送信すると、遠隔地で採点結果の内容を確認すること
ができる。
【0189】上記の採点結果出力作業は、採点済み答案
用紙の枚数分繰り返される(S306)。上記採点結果
出力作業が、全ての採点済み答案用紙について行われれ
ば、上記の採点結果出力作業は終了となる。
【0190】上記の構成により、採点された答案用紙を
直接人の手によって回収、返却可能とするだけでなく、
FAX等の通信手段を用いても回収、返却可能となる。
例えば、塾や通信教育等の教育分野においては、FAX
等の通信手段を用いた教材のやりとりが考えられる。こ
のような場合でも、答案用紙イメージ1aのイメージデ
ータを受信したり、また採点結果をイメージデータのま
ま送信したりすることができるので、受験者が広い地域
に分散しているような場合であっても、簡単に答案の回
収と結果の通知を行うことができる。
【0191】
【発明の効果】請求項1の発明に係る答案採点処理装置
は、以上のように、設問に対する答案が受験者によって
記入された答案用紙を読み取る読み取り手段と、上記読
み取り手段によって読み取られた上記答案を記憶する第
1の記憶手段と、設問の正解および設問の採点基準を入
力する入力手段と、入力された正解を記憶する第2の記
憶手段と、入力された採点基準を記憶する第3の記憶手
段と、それぞれ複数の領域に分割された上記第1ないし
第3の記憶手段を設問ごとに互いに関連づけて管理する
と共に、答案の採点時に、答案と正解と採点基準とが表
示画面上に設問ごとに並列して同時に表示されるよう
に、第1ないし第3の記憶手段の読み出しと、表示画面
における表示とを制御する制御手段とを備えた構成であ
る。
【0192】それゆえ、採点者の採点を視覚的にも容易
にすることができるので、採点者は採点処理を正確にか
つ迅速に行うことができる。また、採点の際に、表示画
面に答案と正解だけでなく、採点基準をも並列に同時表
示させるので、採点者は統一した採点基準に基づいて採
点を行うことができると共に、出題者自身でなくても正
確な採点を容易に行うことができる。また、以上の効果
により、答案採点処理装置の利用分野を広げることもで
きるという効果を併せて奏する。
【0193】請求項2の発明に係る答案採点処理装置
は、以上のように、請求項1の構成に加えて、答案の採
点時に、指定された設問が選択式設問か記述式設問かを
判定する設問判定手段と、上記設問判定手段によって、
指定された設問が選択式設問と判定された場合に、該当
する解答欄の領域を第1の記憶手段に記憶された答案か
ら切り出して読み出す指定領域読み出し手段と、上記指
定領域読み出し手段によって読み出された領域の内容を
文字認識する文字認識手段と、上記領域の内容と該当す
る正解とを文字認識に基づいて比較し正否を判定する正
否判定手段と、上記制御手段は、上記設問判定手段によ
って指定された設問が選択式設問と判定された場合に、
上記正否判定手段によって判定された判定結果を第1の
記憶手段に設問ごとに記憶させ、上記設問判定手段によ
って指定された設問が記述式設問と判定された場合に、
答案と正解と採点基準とを表示画面上に設問ごとに並列
して同時に表示させる構成である。
【0194】それゆえ、請求項1の構成による効果に加
えて、選択式問題、記述式問題の混在した試験問題の採
点処理において、選択式問題の採点の場合は、CPUの
自動採点により、採点者は選択式問題の採点を行う必要
がなく、採点者の採点作業の負担を軽減することができ
るという効果を奏する。一方、採点する設問が記述式問
題の場合は、表示画面上において答案と正解と採点基準
とを並列に同時表示させるので、請求項1の構成による
効果と同等の効果を得ることができるという効果も併せ
て奏する。
【0195】請求項3の発明に係る答案採点処理装置
は、以上のように、請求項1、請求項2の構成に加え
て、答案の採点時に、該当する解答欄の縦横の長さの大
小関係を比較する比較手段を備え、上記制御手段は、比
較手段による比較結果に基づいて、表示画面を左右また
は上下に分割し、分割された表示画面の一方に答案を表
示すると共に、分割された表示画面の他方に正解および
採点基準を表示する構成である。
【0196】それゆえ、請求項1、請求項2の構成によ
る効果に加えて、解答欄の形状に基づいて表示画面が自
動的に左右または上下に分割され、答案と正解と採点基
準とが並列に同時表示されるので、視認性がよく、ま
た、答案と正解との比較検討および採点がしやすいとい
うような良好な採点環境を与えるとができると共に、採
点作業を迅速に行うことができるという効果を奏する。
【0197】請求項4の発明に係る答案採点処理装置
は、以上のように、設問に対する答案が受験者によって
記入された答案用紙を読み取る読み取り手段と、上記読
み取り手段によって読み取られた答案用紙のイメージを
1枚ごとに領域を分けて記憶する記憶手段と、上記記憶
手段の記憶領域から、上記答案用紙の特定位置に付加さ
れた答案用紙の順番を含む情報を読み出す特定情報読み
出し手段と、上記特定情報読み出し手段が上記情報を読
み出せないときに、記憶手段に記憶された答案用紙のイ
メージを回転させると共に、読み出した上記情報に基づ
いて上記記憶手段に記憶された複数の答案用紙のイメー
ジを答案用紙の順番通りに並べ換える整列手段とを備え
た構成である。
【0198】それゆえ、答案用紙の特定位置に付加され
た情報を検知することにより、答案用紙の上下方向およ
び表裏を判別することができると共に、白紙および無関
係な答案用紙が読み込まれたかどうかも判別することが
できる。また、答案用紙の上下方向が逆になって読み込
まれた場合には、答案用紙イメージを180度回転させ
ることによって、答案用紙の上下方向を修正し、採点処
理を行うことができる。また、一試験の答案用紙が複数
枚で構成されている場合の採点処理として、答案用紙が
ページ番号順に読み込まれなくても、答案用紙の特定位
置に付加された情報に基づき、答案用紙イメージをペー
ジ番号順に並び換えることにより、採点作業を行うこと
ができるという効果を併せて奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る答案採点処理装置のシステム構成
を概略的に示すブロック図である。
【図2】図1に示す記憶手段の記憶領域割り当てを示す
説明図である。
【図3】答案用紙の一構成例を示す説明図である。
【図4】答案用紙に付加するヘッダの一例を示す説明図
である。
【図5】(a)は、答案用紙の上下が正しく読み込まれ
た状態を示す説明図であり、(b)は、答案用紙の上下
が逆になって読み込まれた状態を示す説明図である。
【図6】(a)は、図5(a)の答案用紙イメージから
切り出したヘッダイメージを示す説明図であり、(b)
は、図5(b)の答案用紙イメージから切り出したヘッ
ダイメージを示す説明図である。
【図7】(a)は、答案用紙を示す説明図であり、
(b)は、答案用紙イメージを表示画面上に表示した状
態を示す説明図である。
【図8】(a)は、答案用紙上の各点の位置を示す説明
図であり、(b)は、表示画面上に表示された答案用紙
イメージ上の各点の位置を示す説明図である。
【図9】(a)は、答案用紙上の解答欄の位置の座標を
示す説明図であり、(b)は、(a)で示した解答欄の
位置の座標が、記憶部に保存される状態を示す説明図で
ある。
【図10】(a)は、表示画面を上下に分割して、解答
欄イメージ表示部と正解文表示部とを並列に設けたこと
を示す説明図であり、(b)は、表示画面を左右に分割
して、解答欄イメージ表示部と正解文表示部とを並列に
設けたことを示す説明図である。
【図11】解答欄イメージ枠が、解答欄イメージ表示部
よりも大きい状態を示す説明図である。
【図12】(a)は、解答欄イメージを縮小して、解答
欄イメージ表示部に表示した状態を示す説明図であり、
(b)は、解答欄イメージを縮小せずに、解答欄イメー
ジ表示部内で解答欄イメージをスクロールさせた状態を
示す説明図である。
【図13】採点の際に、採点基準、配点、採点結果等を
表示画面に表示させた状態を示す説明図である。
【図14】画像入出力手段を用いて、遠隔地からの答案
用紙イメージを受信することを示す説明図である。
【図15】画像入出力手段を用いて、遠隔地へ採点結果
を合成した答案用紙イメージを送信することを示す説明
図である。
【図16】模範解答入力作業を示すフローチャートであ
る。
【図17】採点作業を示すフローチャートである。
【図18】採点結果出力作業を示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
1 答案用紙 4 スキャナ部(読み取り手段) 5 記憶部 5a 第1の記憶手段 5b 第2の記憶手段 5c 第3の記憶手段 6 文字認識部(文字認識手段) 7 画像入出力手段(読み取り手段) 9 入力手段 11 CPU(制御手段、設問判定手段、指定領域読
み出し手段、正否判定手段、比較手段、特定情報読み出
し手段、整列手段)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】設問に対する答案が受験者によって記入さ
    れた答案用紙を読み取る読み取り手段と、 上記読み取り手段によって読み取られた上記答案を記憶
    する第1の記憶手段と、 設問の正解および設問の採点基準を入力する入力手段
    と、 入力された正解を記憶する第2の記憶手段と、 入力された採点基準を記憶する第3の記憶手段と、 それぞれ複数の領域に分割された上記第1ないし第3の
    記憶手段を設問ごとに互いに関連づけて管理すると共
    に、答案の採点時に、答案と正解と採点基準とが表示画
    面上に設問ごとに並列して同時に表示されるように、第
    1ないし第3の記憶手段の読み出しと、表示画面におけ
    る表示とを制御する制御手段とを備えたことを特徴とす
    る答案採点処理装置。
  2. 【請求項2】答案の採点時に、指定された設問が選択式
    設問か記述式設問かを判定する設問判定手段と、 上記設問判定手段によって、指定された設問が選択式設
    問と判定された場合に、該当する解答欄の領域を第1の
    記憶手段に記憶された答案から切り出して読み出す指定
    領域読み出し手段と、 上記指定領域読み出し手段によって読み出された領域の
    内容を文字認識する文字認識手段と、 上記領域の内容と該当する正解とを文字認識に基づいて
    比較し正否を判定する正否判定手段と、 上記制御手段は、上記設問判定手段によって指定された
    設問が選択式設問と判定された場合に、上記正否判定手
    段によって判定された判定結果を第1の記憶手段に設問
    ごとに記憶させ、上記設問判定手段によって指定された
    設問が記述式設問と判定された場合に、答案と正解と採
    点基準とを表示画面上に設問ごとに並列して同時に表示
    させることを特徴とする請求項1に記載の答案採点処理
    装置。
  3. 【請求項3】答案の採点時に、該当する解答欄の縦横の
    長さの大小関係を比較する比較手段を備え、 上記制御手段は、比較手段による比較結果に基づいて、
    表示画面を左右または上下に分割し、分割された表示画
    面の一方に答案を表示すると共に、分割された表示画面
    の他方に正解および採点基準を表示することを特徴とす
    る請求項1または請求項2に記載の答案採点処理装置。
  4. 【請求項4】設問に対する答案が受験者によって記入さ
    れた答案用紙を読み取る読み取り手段と、 上記読み取り手段によって読み取られた答案用紙のイメ
    ージを1枚ごとに領域を分けて記憶する記憶手段と、 上記記憶手段の記憶領域から、上記答案用紙の特定位置
    に付加された答案用紙の順番を含む情報を読み出す特定
    情報読み出し手段と、 上記特定情報読み出し手段が上記情報を読み出せないと
    きに、記憶手段に記憶された答案用紙のイメージを回転
    させると共に、読み出した上記情報に基づいて上記記憶
    手段に記憶された複数の答案用紙のイメージを答案用紙
    の順番通りに並べ換える整列手段とを備えたことを特徴
    とする答案採点処理装置。
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