JPH0961109A - 光波干渉測定装置 - Google Patents

光波干渉測定装置

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JPH0961109A
JPH0961109A JP7215579A JP21557995A JPH0961109A JP H0961109 A JPH0961109 A JP H0961109A JP 7215579 A JP7215579 A JP 7215579A JP 21557995 A JP21557995 A JP 21557995A JP H0961109 A JPH0961109 A JP H0961109A
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light
frequency
optical path
lights
measurement
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JP7215579A
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Inventor
Hirochika Shinjiyou
啓慎 新城
Jun Kawakami
潤 川上
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 様々な段差に対して、固定した光学系を介し
て常に最良のコントラストを有する微分干渉像を得るこ
とができない。 【解決手段】 周波数ω1の第1の光と周波数ω1とは異
なる周波数ω2の第2の光とを出射する光源部100
と、第1の光の一部を参照光路に導き、第1の光の残り
の光及び第2の光を測長光路に導く光分離手段124
と、第1の光で測長光路に配置された測定対象物183
の光路長D(ω1)を検出する第1光学系と、第1の光
と第2の光とを用いて、第2の光で検出した場合の測定
対象物183の光路長D(ω2)と、D(ω1)と、の差
に相当する〔D(ω2)−D(ω1)〕を検出する第2光
学系と、D(ω1)と〔D(ω2)−D(ω1)〕と
(1)式を用いて、測定対象物の幾何学的距離Dを求め
る演算処理手段202とを有する。 【数1】D=D(ω1)−K(ω1)〔D(ω2)−D
(ω1)〕/〔K(ω2)−K(ω1)〕・・・(1) 〔ただし、K(ω)は屈折率の波長分散特性を表すあら
かじめ求めた関数である〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高精度な変位計測
を行うための光波干渉測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、物体の長さ、変位、密度等の測定
を行うために光波を用いた干渉測定装置が使われてい
る。しかしながら、空気中及び他の気体中で光波による
干渉測定を行う場合に、温度や気圧等の測定環境の変化
に起因する局所的な屈折率の変動によって測定精度が低
下するという問題点がある。
【0003】このような屈折率の変動の影響を低減させ
るため、本発明者等は未公開ではあるが、特願平7−1
53420号の明細書及び図面において、屈折率の変動
の影響を補正するための手段を備えた光波干渉測定装置
を提案した。この光波干渉測定装置を図9を用いて簡単
に説明する。図9の光波干渉測定装置は、移動鏡183
の光軸方向の変位を測定するための光源102と、光路
上の空気やその他の気体における屈折率nの変動を測定
するための光源101とを使用している。
【0004】光源102は周波数ω1の光とそれに垂直
な偏光方位を持つわずかに周波数の異なる周波数ω1
の光とを出射し、また、光源101は周波数ω1、ω1
とは異なる周波数ω2の光と周波数ω3(=2ω2)の光
を出射する。周波数ω2、ω3の光はダイクロイックミラ
ー(以下、DMと称す)等の波長結合素子144でほぼ
同軸にされ、さらに、波長結合素子141で3波長の光
〔周波数ω1(ω1’を含む)、ω2、ω3の光)はほぼ同
軸に調整され偏光ビームスプリッタ(以下、PBSと称
す)124に入射する。PBS124は前述の3波長の
光を各々の光の偏光方位に応じて固定鏡182側の参照
光路と、移動鏡183側の測長光路とに分割する。この
とき、周波数ω1の光だけがPBS124で反射されて
参照光路へ入射し、周波数ω1’、ω2、ω3の光はPB
S124を透過し測長光路へと入射するように、光源1
01、102は配置されている。
【0005】尚、図9の装置は測長光路にのみ光源10
1からの2つの周波数の光を通しているため、測長光路
における屈折率の変動はモニタをすることができるが、
参照光路における屈折率の変動はモニタをすることがで
きない。従って、参照光路における屈折率の変動を極力
抑えるようにエアチューブ400で参照光路を覆ってあ
る。
【0006】PBS124は総合の消光比をあげるため
にPBS125、126を含めて3段構成になってお
り、また、測長の精度低下の原因となるクロストークを
抑えるために周波数フィルター172が挿入されてい
る。周波数フィルター172は周波数ω2、ω3の光を吸
収し、周波数ω1、ω1’の光を透過するものである。そ
れぞれの光はPBS124、λ/4板164、165、
周波数フィルター172、固定鏡182、移動鏡18
3、コ−ナーキューブ181、184により、それぞれ
の光路を2回通過し、その後、それぞれの光はPBS1
24からほぼ同軸でDM等からなる波長分離素子142
へ出射する。
【0007】その後、周波数ω1、ω1’の光は波長分離
素子142を透過することにより、他の周波数の光から
分離されて検出器212に入射し測長信号402とな
る。また、光源102から出射した光は、ビームスプリ
ッタ(以下、BSと称す)131によってその一部が反
射され、BS131で反射された光は検出器211に入
射し参照信号401となる。この参照信号401と、測
長信号402とは位相計201に入力され、位相計20
1は入力された2つの信号から移動鏡の変位量D
(ω1)を演算し、変位量D(ω1)に相当する変位信号
404を演算器202に出力する。この時、変位量D
(ω1)の測定はヘテロダイン法を用いている。ここ
で、この測定した変位量D(ω1)は上述の通り、空気
の屈折率変動による誤差成分を含んでいる。
【0008】一方、周波数ω2、ω3の光は波長分離素子
142を反射することにより、周波数ω1、ω1’の光と
分離された後、SHG変換素子191に入射する。周波
数ω 2の光はSHG変換素子191によって第二高調波
に変換され、周波数ω3の光と干渉する。この干渉光
は、検出器218に入射し、干渉信号403として位相
計203に入力される。位相計203は干渉信号403
から測長光路を通った周波数ω2、ω3の2つの周波数の
光の位相差D(ω3)−D(ω2)を演算し、D(ω 3
−D(ω2)に相当する位相差信号405を演算器20
2に出力する。この時、位相差D(ω3)−D(ω2)の
測定はホモダイン法を用いており、位相差D(ω3)−
D(ω2)は屈折率の変動を測定するために用いられ
る。
【0009】演算器202は移動鏡183の変位量D
(ω1)に相当する変位信号404と、屈折率nの変動
による光路長の変化の測定値〔D(ω3)−D(ω2)〕
に相当する位相差信号405とを入力し、次式の演算を
行うことによって真の変位量(幾何学的な距離)Dを求
めている。 D=D(ω1)−A〔D(ω3)−D(ω2)〕・・・(2) 但し、A=K(ω1)/〔K(ω3)−K(ω2)〕 尚、K(ω1)、K(ω2)、K(ω3)は、それぞれの
周波数ωに応じた波長分散特性を表す関数である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
光波干渉測定装置では測長及び屈折率の変動の測定のた
めに3つの周波数の光を用いているため、DMやPBS
等の光学素子の薄膜設計や光学系の設計などが非常に複
雑になるという問題点があった。つまり、光学素子は、
使用する光の周波数に応じて特性が異なるため、使用す
る光の種類が増加するほど光学素子の設計や光学系の設
計が複雑になるのである。
【0011】本発明の目的は、上述のような3波長にお
ける光学系及び光学素子の設計上の複雑さを簡単にする
ことの可能な光波干渉測定装置を提供することを目的と
する。
【0012】
【課題を解決するための手段】そのため、本発明の光波
干渉測定装置は、光源から出射する2つの周波数の光の
うち、一方の光で被測定対象の変位測定を行い、一方の
光と他方の光とを用いて屈折率の変動を測定する。従っ
て、参照光路には光源から出射される光のうち前記一方
の光のみを通し、測長光路には2つの周波数の光をとも
に通す。つまり、測長光路中における空気の屈折率の変
動のみを測定し、参照光路中における空気の屈折率の変
動を測定しないようにする。
【0013】
【発明の実施形態】まずはじめに、本発明における測定
の原理について簡単に説明する。一般に屈折率nは、N
を空気の密度、K(ω)を波長分散特性を表す関数とし
て、
【0014】
【数3】n=1+NK(ω)・・・(3) と表される。それぞれの周波数ω1、ω2における屈折率
をn1、n2、とし、その時の光路長をそれぞれD
(ω1)、D(ω2)とし、幾何学的距離をDとすると、
(3)式を用いてそれぞれの周波数における光路長は次
式により表される。
【0015】
【数4】 D(ω1)=n1D=〔1+NK(ω1)〕D・・・(4)
【0016】
【数5】 D(ω2)=n2D=〔1+NK(ω2)〕D・・・(5) 上式の辺々を引くと、
【0017】
【数6】 D(ω1)−D(ω2)=ND〔K(ω1)−K(ω2)〕・・・(6) また、(4)式より、
【0018】
【数7】 N=〔D(ω1)−D〕/DK(ω1)・・・(7) であるから、幾何学的距離Dを整理すると、
【0019】
【数8】 D=D(ω1)−A〔D(ω2)−D(ω1)〕・・・(8) ただし、A=K(ω1)/〔K(ω2)−K(ω1)〕で
ある。ここで係数Aは空気の構成比率が変わらなければ
定数と見なせることがわかる。また、(8)式の表す意
味であるが、幾何学的距離Dを求めるのに、右辺第1項
の周波数ω1の光で測定した光路長D(ω1)を、右辺第
2項の屈折率の分散により生じる光路長差の変化で補正
していることを示す。尚、(8)式は幾何学的な距離D
のみを導き出すものではなく、(8)式中のD
(ω1)、D(ω2)をそれぞれの周波数における光路長
の変化として検出することにより被検物体の変位Dをも
導き出すものでもある。つまり、本発明で幾何学的距離
または光路長と言う場合はそれぞれの変位を含むもので
ある。
【0020】本発明では、(8)式のD(ω1)及び
〔D(ω2)−D(ω1)〕をそれぞれ検出する手段を持
ち、この検出結果を(8)式により演算することで幾何
学的距離Dを求めるものである。次に図面を用いて上述
のD(ω1)及び〔D(ω2)−D(ω1)〕をそれぞれ
検出する手段の具体的な構成等を示す実施形態を説明す
る。
【0021】図1は本発明の光波干渉測定装置の1つの
実施形態を示す光学系の図である。光源部100は2つ
の周波数ω1、ω2の光を出射するものであり、具体的に
は図2に示される構成である。図2の光源101は例え
ばヨウ素の吸収線を利用した周波数安定化レーザーであ
り、内部には第二高調波変換素子等が配置されている。
光源101からは周波数ω1の光301(基本波:以
下、FNDと称す)と、周波数ω1の2倍の周波数ω2
持った光302(第二高調波:以下、SHGと称す)が
出射される。光源101は、具体的には、基本波(FN
D)の波長が1064nmで強度が200mWであり、
第二高調波(SHG)の波長が532nmで強度が10
0mWであるものを用いた。周波数ω1の光301はλ
/2板161によりその偏光方位が自由に変えられるよ
うになっている。λ/2板161を通過した光は偏光ビ
ームスプリッタ(PBS)121により、紙面と垂直な
偏光方位(以下、s−偏光)を持つ光303と紙面と平
行な偏光方位(以下、p−偏光)を持つ光304に分け
られる。このとき、λ/2板161を回転させることで
光303と光304の強度比を適当な強度になるように
調節することが好ましく、ここでは光303に対して光
304の強度が約100倍となるようにした。光303
及び光304は、それぞれ音響光学素子(AOM)から
なる周波数シフタ112、113によりそれぞれわずか
に異なった周波数シフトを受け、周波数ω11(=ω1
Δω1)を持った光305と、周波数ω12(=ω1+Δω
1’)を持った光306となる。ここで、光303と光
304との周波数に変調をかける理由はヘテロダイン法
を用いて測定するためである。また、ヘテロダイン法を
用いる理由は光源の光強度の変化に強い測定周波数
の帯域制限が容易である移動鏡183の移動方向の判
別が容易である等である。特に、の測定周波数の帯域
制限については測定周波数を測定環境の雑音レベルの大
きい周波数帯域からはずすことが可能となるように、こ
こではΔω1の周波数が10.1MHzとなるように
し、Δω1’の周波数が10MHzとなるようにした。
光305、306はPBS122でほぼ同軸になるよう
に結合され、ビームスプリッタ(BS)131で2つの
偏光方位の光305、306ともに1部が反射され(光
308、光309)、偏光板付きの検出器211に入力
する。尚、不図示の偏光板の偏光方位は光308、30
9に対して45度となるように配置され、光308、3
09は偏光板を通過することにより干渉し、その周波数
差δ(=Δω1−Δω1’)に等しいビート信号が図1の
測長検出装置201に参照信号401として入力され
る。ここで、参照信号401を得る方法としては図3に
示すようにしても良い。図2では光305と光306と
のビート信号を得るために2つの光の干渉光を検出器2
11で得ているのに対して、図3では周波数シフタ11
2、113を駆動するための駆動周波数の差をビート信
号して取り出し、この信号を参照信号401として用い
ている。尚、周波数シフタ112、113を駆動する駆
動周波数は、それぞれが前述のΔω1、Δω1’に対応し
ている。尚、図3におけるその他の構成は図2と同様で
あるため説明を省略する。
【0022】一方、周波数ω2の光302は周波数シフ
タ111に入射し、Δω1及びΔω1’の2倍の周波数と
は異なる周波数シフトを受け周波数ω21(=ω2+Δ
ω2)を持つp−偏光の光307となる。尚、光302
に対する変調も上述のヘテロダイン法を用いるためであ
り、Δω2は18MHzとした。BS131を透過した
光310、光311と光307は、波長結合素子141
により3つの光がほぼ同軸になるように調整され、図1
のPBS132に向かう。
【0023】PBS132に入射した3つの光307、
310、311のうち、p−偏光の周波数ω12の光31
0及び周波数ω21の光307はPBS132によりその
強度の約1/4を反射し(光313:周波数ω12、光3
12:周波数ω21)、光310、307の残りの光とs
−偏光の光311は透過する(光320:周波数ω11
光321:周波数ω12、光322:周波数ω21)。
【0024】また、このPBS132の代わりにBSを
用いても良い。この時は反射光側(BS133側)にP
BSを配置し、不必要なs−偏光の光をカットすれば良
い。また、BSで反射される光と透過する光の比率も適
当な値とすることができる。PBS132で反射した2
つの光312、313はBS133でそれぞれ一部反射
され、反射した2つの光はさらにDM等からなる波長分
離素子142により周波数ω12の光314と周波数ω21
の光315に分離され、光源101の出射光方向を検出
する位置モニタ213、214にそれぞれ入射する。こ
れは光源から出射する光の出射方向が変わると測長値も
変わるので、この位置モニタの出力を使って測長値を補
正するためである。尚、位置モニタ213、214は光
電変換部を備えたものであり、光電変換部に入射する光
の位置を検出するものである。尚、この光源から出射す
る光の出射方向の変動に起因する測定値の補正方法につ
いては後述する。
【0025】BS133を透過した光316、317は
SHG変換素子191に入射し、FND光である光31
7が波長変換され周波数ω12’(=2ω12)の光319
となり、SHG変換素子191を通過したSHG光であ
る周波数ω21の光318と干渉する。その干渉光を検出
器217で測定し、検出器217は空気の屈折率変動に
より生じる光路長変化を測定する位相計203にその干
渉光に応じたゆらぎ参照信号407を出力する。
【0026】一方、PBS132を透過した3つの光3
20(周波数ω11)、光321(周波数ω12)、光32
2(周波数ω21)は干渉部200に入射する。この干渉
部200の具体的な構成は図4に示す。光320、32
1、322はPBS124に入射し、s−偏光を持つ光
323だけが参照光路に反射される。このとき、PBS
124ではp−偏光であるSHG光は理想的には反射さ
れないが、実際にはPBSの消光比に応じてPBS12
4でp−偏光の光も反射される。ここで、PBS124
で反射されるp−偏光の光はFND光とSHG光とがあ
るが、屈折率の変動を検出するための検出器218に入
射する光はSHG変換素子192を透過した光である。
そして、FND光に関してはSHG変換されたもののみ
を測定に用いるが、本実施の形態の場合、SHG変換の
変換効率が1%未満程度であるため、不必要なFND光
の強度は十分に低減され、測定誤差とはなりにくい。し
かし、SHG光に関しては前述のようなSHG変換が行
われないため、PBS124で反射された不必要なSH
G光の強度が低減されずに検出器218に入射するの
で、屈折率変動の測定精度に大きく影響する可能性があ
る。従って、PBS124で反射したわずかなSHG光
はSHGカットフィルタ(周波数フィルタ)171で除
去または低減される。反射したFND光323はFND
用λ/4板162を透過し、固定鏡182によりほぼ同
軸で反射され再びλ/4板162を透過する。このと
き、FND光323はλ/4板162を2度通過するこ
とによって、その偏光方位は90度回転するためp−偏
光となってPBS124、125を透過する。その後、
SHGカットフィルタ(周波数フィルタ)172を透過
し、コーナーキューブ181で反射された後、再びPB
S125、124を透過して参照光路に入射する。再度
参照光路に入射した光323は固定鏡182で反射し、
上述と同様にλ/4板162を2度通過することによっ
て、偏光方位が90度回転してs−偏光としてPBS1
24に戻ってくる。そして、光323はPBS124で
反射され図1のPBS123へ出射する(光326)。
ここで、参照光路は屈折率の変動をモニタしないため、
光路全体をエアチューブ400で覆うことにより、参照
光路上で生じる局所的な屈折率変動が抑えられるように
構成されている。
【0027】一方、PBS124を透過したs−偏光の
光324(周波数ω21)、光325(周波数ω12)は、
FND光とSHG光の2波長に対応するλ/4板163
を透過し、移動鏡183で反射され、再度λ/4板16
3を透過することによって偏光方位が90度回転してs
−偏光となり、PBS124で反射される。PBS12
4で反射された光324、325は、PBS125、1
26で反射され、コーナーキューブ184に入射する。
光324、325はコーナーキューブ184で反射さ
れ、再度PBS126、125、124で反射され測長
光路へ入射する。測長光路に再度入射した光324、3
25はλ/4波長板163を透過した後、移動鏡183
で反射され、再度、λ/4波長板163を透過すること
によって偏光方位が90度回転してp−偏光となり、P
BS124を透過する。
【0028】上述の通り、PBS124、125、12
6によって、参照光路及び測長光路を通る光は数回透過
或いは反射されるため、1つのPBSの消光比が悪くて
も最終的にPBS124から出射する光326、32
7、328の偏光方位はPBS124が理想的な場合に
近づくため測定精度を向上させることができる。上述の
ようにして参照光路及び測長光路をそれぞれ2回通った
それぞれの光はほぼ同軸となりPBS123(図1)へ
出射される(光326:周波数ω11、光327:周波数
ω12、光328:周波数ω21)。
【0029】尚、干渉部200は、図4のようにそれぞ
れの光が参照光路及び測長光路をそれぞれ2回通るよう
なダブルパスの構成に限られるわけではなく、例えば図
5のようにシングルパスの構成にしても良い。図5では
PBS124によってs−偏光の光320が反射されて
参照光路に入射し(光323)、p−偏光の光321、
322はPBS124を透過して測長光路に入射する
(光324、325)。参照光路に入射した光323は
周波数フィルタ171を透過し、コーナーキューブ(固
定鏡)182によって反射され、再度、周波数フィルタ
ー171を透過し、PBS124に入射する。また、光
324、325はコーナーキューブ(移動鏡)183で
反射されてPBS124に入射する。PBS124に入
射した3つの光はほぼ同軸となりPBS123(図1)
へ出射される(光326:周波数ω 11、光327:周波
数ω12、光328:周波数ω21)。尚、図4のようにP
BSを多段にするためには、参照光路及び測長光路のそ
れぞれにPBSを挿入すれば図4と同様に消光比を向上
させることができる。
【0030】PBS123はFND光のp−偏光に対し
てのみ消光比が悪くなるように設計されており、s−偏
光の光326とp−偏光のFND光327の一部の光3
30を透過し、透過した2つの光(光329:周波数ω
11、光330:周波数ω12)は偏光板付きの検出器21
2に入射する。尚、FND光のp−偏光に対するPBS
123の消光比は、光330に対して光332の強度が
100倍程度となるように設計されている。ここで、周
波数ω1による移動鏡183の変位の測定精度低下の原
因となるPBS123を透過したSHG光は、SHGカ
ットフィルター(周波数フィルタ)172で除去または
十分に低減される。光329と光330は偏光板を通過
することによって干渉し、この干渉光は検出器212で
光電変換され、移動鏡の変位及び測長光路の屈折率変動
の影響を受けた測長信号402として測長検出装置20
1に出力される。測長検出装置201はヘテロダイン法
を用いて位相を測定しており、参照信号401と測長信
号402のビート周波数の位相差を測定することで、測
定対象物(移動鏡183)の変位を測定することができ
る。ここで、PBS123の光学薄膜設計が難しく製造
が困難な場合は、ビームスプリッタとPBSで代用する
ことができる。この時は図1のPBS123の位置にビ
ームスプリッタを置き、反射側(検出器218側)に誤
差光となる光326をカットするようにPBSを配置す
ればよい。
【0031】PBS123で反射されたp−偏光のFN
D光332(周波数ω12)、SHG光331(周波数ω
21)はBS134により一部反射される。BS134で
反射された2つの周波数の光はDM等からなる波長分離
素子143によって、光333(周波数ω12)、と光3
34(周波数ω21)とに分離される。光333、334
はそれぞれ位置モニタ215、216に入射し、位置モ
ニタ215、216は光源の出射方向の変動を測定し、
その検出信号505、506を演算器202に出力す
る。
【0032】また、BS134を透過した2つの周波数
の光335(周波数ω21)、光336(周波数ω12)は
SHG変換素子192に入射する。SHG変換素子19
2に入射した2つの光のうち光336はSHG変換素子
192によってSHG変換されSHG光338(周波数
ω12’=2ω12)となる。SHG光338(周波数
ω 12’)と光337(周波数ω21)とは干渉し、検出器
218によってその干渉光が検出される。尚、不図示で
はあるが、検出器217、218の前にはFND光をカ
ットするための周波数フィルタを配置し、SHG変換素
子191、192を透過した不必要なFND光を低減さ
せている。
【0033】ところで、本実施の形態ではSHG変換素
子191、192の材料としてKTPを用いているが、
光317、光336の偏光方位はSHG変換されること
により偏光方位が回転する。従って、光318と光31
9及び光337と光338はそのままでは偏光方位が異
なるため干渉しない。そのため、これらの光を干渉させ
る必要があるが、その方法としては、例えば、偏光板を
用いて偏光板の方位の成分同士を干渉させる方法でも良
いし、複数の波長板を組み合わせて用いることにより、
一方の光の偏光方位を他方の光の偏光方位に合わせて干
渉させる方法を用いても良い。
【0034】上述のようにして得られたゆらぎ参照信号
407とゆらぎ測定信号406は位相計203に入力さ
れる。位相計203は、ヘテロダイン法を用いてゆらぎ
参照信号407とゆらぎ測定信号406とのビート周波
数の位相差を測定することで、周波数ω12の光と周波数
ω21の光との位相差を計算することができる。また、位
相計203はこの位相差に相当する信号408を演算器
202に出力する。この信号408は(8)式の〔D
(ω2)−D(ω1)〕に相当するものである。さて、こ
こで前述の位置モニタ213、214、215及び21
6を用いて光源から出射する光の変動の影響を補正する
方法について説明する。
【0035】まず、それぞれの位置モニタの構成につい
て説明する。それぞれの位置モニタは図7(a)、
(b)に示すように、レンズ501と光電変換素子50
2が内蔵されている。また、レンズ501と光電変換素
子502とは距離dだけ離れてそれぞれが配置される。
光電変換素子502は、予め設定された焦点(FP)か
らのビームスポットの変位(dtanθB)を表す信号
を出力する。このビームスポットは、光束が平行に移動
したときはFPから動かないが、出射角度がθB変化し
たときには、図7のように移動する。尚、光電変換素子
502は、ビームスポットのx方向変位とy方向変位を
測定することができるものであればどのようなものでも
よく、高分解能のPSD(ポジション・センシティブ・
ディテクタ)、CCDまたは4分割フォトディテクタ等
を用いることが可能である。
【0036】さて、光の変動を補正する具体的な説明を
する。ここでは、位置モニタ213、214からの検出
信号503、504を用いて、屈折率変動の信号408
に含まれる測定誤差に対する補正演算を行っている。ま
た、補正演算で用いる補正情報は回帰分析によって算出
した。図8(b)の曲線711および曲線712は位置
モニタ213から出力された検出信号503が示すビー
ムスポットのx方向変位およびy方向変位成分であり、
周波数ω12の光束の出射角度の水平方向成分および垂直
方向成分に相当する。
【0037】同様に、同図の曲線721、722は位置
モニタ214から出力された検出信号504が示すビー
ムスポットのx方向変位およびy方向変位成分であり、
周波数ω21の光束の出射角度の水平方向成分および垂直
方向成分に相当する。また、図8(a)の曲線701は
全光路において局所的な屈折率変動が極力発生しないよ
うに、エアチューブ400に代えて、全光路が覆われる
カバー(不図示)を設けて測定を行ったときの位相計2
03からの信号408である。また、曲線701の測定
時間は同図のように短時間で行われているので、このと
きの気体の屈折率変動は光路全体に一様に発生する温度
変化、気圧変化にしたがって変化するものと考えられ
る。すなわち、この屈折率変動は、ある傾きをもった直
線によって表されるはずである。
【0038】しかし、実際には曲線701のように小さ
な変動成分が生じてしまう。この変動成分は光源から出
射する光束の出射角度の変動によるものと考えられる。
従って、曲線701は(9)式に示すように、光束の出
射角度の変動情報を示す曲線711、712、721、
722の定数倍と、一定の屈折率変動を表す直線(kt
+e)との合成によって表すことができる。
【0039】
【数9】 (曲線701)=a・(曲線711)+b・(曲線712)+c・(曲線721 )+d・(曲線722)+kt+e・・・(9) 但し、tは時間である。そこで、(9)式を用いて回帰
計算を行い、最適な係数a、b、c、dを予め求めてお
き、演算器202は、これらの係数a、b、c、dを用
いて(10)式の如く計算を行い、光束の出射角度の変
動による測定誤差が低減された測定値(図8(a)の曲
線702)を算出している。
【0040】
【数10】 (曲線702)=(曲線701)−〔a・(曲線711)+b・(曲線712) +c・(曲線721)+d・(曲線722)〕・・・(10) 尚、本実施の形態では実際に生じている屈折率変動を時
間の経過にして直線的な変化であると仮定しているが、
その直線的な変化を曲線701の1次近似直線とした場
合、この近似直線と曲線701との差分の標準偏差は
0.85mradであった。一方、近似直線と曲線70
2との差分の標準偏差は、0.28mradとなり、こ
れは本補正が有効であることを示している。
【0041】尚、光束の出射角度を検出する位置につい
ては必ずしも光源の直後とする必要はなく、移動鏡18
3の移動に伴う振動が伝わりにくい場所であれば基本的
にはどこでも構わない。例えば、図1の位置モニタ21
5、216のような場所で検出してもよい。このような
位置で光束の出射角度に関する情報を得れば2つの周波
数の光が光路を通過する間に発生する当該2つの光の角
度変動についても補正を行うことができる。また、光束
の出射角度の検出は一か所の出力のみを用いるのではな
く、図1のように複数の場所に位置モニタを設置し、複
数の場所からの出力を補正に用いても構わない。
【0042】以上のようにして演算器202は、測長検
出装置201からの測長値(変位信号404)を、屈折
率変動測定位相計203の測定値(信号408)及び位
置モニタ213、214、215、216の光束の出射
角度の値(検出信号503、504、505、506)
を用いて演算処理し補正することで、移動鏡183の幾
何学的変位を高精度で求めることができる。
【0043】ところで、上述の2つの周波数を用いた屈
折率の変動の検出は測長光路のみ行うことが望ましい
が、図1では2つの周波数の光は光源からPBS124
に入射するまでの間及びPBS124から検出器218
に入射するまでの間の光路においても屈折率の変動があ
るとその屈折龍変動についても検出してしまう。従っ
て、測長光路上以外で受ける余分な屈折率変動の影響を
極力抑えるために、測長光路以外の光路をエアチューブ
等で覆うことが好ましい。また、エアチューブ内を減圧
し、エアチューブ内の屈折率の変動を低減させることに
よって、更に測定精度を向上させても良い。
【0044】ところで、本実施の形態では2つの周波数
の光(FND光とSHG光)のうちFND光を用いて移
動鏡183の変位(D(ω1))を測定しているが理論
的にはFND光とSHG光を逆にしてSHG光で移動鏡
183の変位を測定しても構わない。しかし、FND光
で移動鏡183の変位を測定する方が最終的に検出器で
測定される屈折率変動に生じる測定誤差が少ないためF
ND光を用いることが好ましい。例えば、FND光を用
いた場合は、PBS124に入射する光321と光32
2が最終的に検出器218に到達することになるが、前
述のようにPBS124の消光比が理論的ではないた
め、参照光路にもこれらの光は入射する。ここで、SH
G光は周波数フィルタ171、172によって十分に低
減させることができるが、FND光はPBS124、1
25の消光比によってはかなりの強度が残る可能性があ
る。しかし、この誤差要因となるFND光はSHG変換
素子192によってSHG変換されることによってその
強度が十分に低減されるため屈折率変動測定の精度に重
大な影響を及ぼさないのである。これは、SHG変換素
子によって変換されるSHG光の強度はSHG変換素子
に入射するFND光の強度の2乗に比例し、その変換効
率はたかだか1%程度であるという理由からである。し
かし、移動鏡183の変位測定にSHG光を用いた場
合、前述のPBS124の消光比の問題で参照光路に入
射した2つの光のうち周波数フィルタによってその強度
を低減させることのできる光はFND光のみである。従
って、PBS124、125によって誤差要因となるS
HG光が十分に低減されないと、SHG光はSHG変換
素子192を通っても前述のFND光のようにSHG変
換されずにそのまま透過するため屈折率変動の測定精度
に影響を及ぼす可能性がある。
【0045】また、(8)式におけるD(ω1)及び
〔D(ω2)−D(ω1)〕はそれぞれ位相計201、2
03から出力される信号に相当するが、位相計201で
求められるD(ω1)と位相計203で求められるD
(ω1)は測定の方法が異なる(位相計203の信号は
参照光路に関する情報は含まない)。しかし、上述のよ
うに参照光路はエアチューブ400で覆われており、更
に、参照光路を短くする等によって参照光路における屈
折率変動は無視することができるため、測長光路におけ
る2つの光の位相差を測定すれば、〔D(ω2)−D
(ω1)〕を求めることと同等となる。
【0046】以上のように、本実施の形態では図9に比
べて光源を1つにすることができるため、コストを低減
することができ、さらに、そのスペースを省略できるた
め光波干渉測定装置自体も小型化することができた。ま
た、2つの周波数の光しか使わないため、干渉計に使用
する波長結合素子やその他の光学素子も2つの周波数の
光に対応したもので良く、光学系の設計及び光学素子の
設計上の複雑さが簡単になった。
【0047】尚、本実施の形態ではPBS121、12
3、133、BS131、PBS132、133、13
4によってそれぞれ分離される光の分離比を上述のよう
に設定しているが、この分離比は、光源101のFND
光及びSHG光の強度、SHG変換素子191、192
の変換効率、検出器211、212、217、218等
の光検出感度および各光学素子の光学的損失等を考慮し
て決定することが好ましい。特に、SHG変換素子19
1、192の変換効率は上述のように1%未満程度であ
るため、検出器211、212に入射する光の強度は最
低限必要な強度にして、残りの光は屈折率の変動を測定
するために用いることが好ましい。また、光検出器21
1、212に入射するp−偏光の光とs−偏光の光の強
度が同程度となるように設計することが好ましい。図6
は、本発明の光波干渉測定装置の他の実施形態を示す概
略構成図である。
【0048】図6の装置は先の実施の形態で説明した装
置と比べて、(8)式の〔D(ω2)−D(ω1)〕を測
定する方法にホモダイン法を用いている以外は基本的な
構成は同じである。従って、同様なものには同じ符号を
付して説明は省略する。光源101からFND光301
とSHG光302が出射する。光301は図2と同様に
λ/2波長板161とPBS121によって光303と
光304とに分離される。光303は図2と同様に周波
数シフタ112によって周波数変調を受けた光305と
なる。また、光304は周波数変調を受けずにPBS1
31で光305と同軸で出射される。その後、光30
4、305はBS122によって一部が反射され(光3
08、309)、BS122によって反射された光30
8、309は不図示の偏光板を通過することにより干渉
する。この干渉光は検出器211で検出され図1の装置
と同様に参照信号401として位相計201に出力され
る。一方、BS122を透過した2つの光は波長結合素
子141で光302と結合され、3つの光は同軸で出射
される(光320、321、322)。PBS124に
入射した3つの光については先の実施の形態で説明した
図5の干渉部200と同様に参照光路と測長光路に分離
され、その後、PBS124から同軸で出射する(光3
26、327、328)。光326、327、328は
図1と同様にPBS123により、光326と光327
の一部が反射され、周波数フィルタ172を透過する。
周波数フィルタ172を透過した光329、330は不
図示の偏光板を透過することによって干渉し、この干渉
光は光検出器212によって検出される。光検出器21
2によって検出された干渉光は測長信号402として位
相計201に出力される。位相計201は図1と同様に
ヘテロダイン法を用いて参照信号401と測長信号40
2とから移動鏡183の変位を測定し、その変位信号4
04を演算器202に出力する。
【0049】一方、PBS123を透過した2つの光3
31、332はBS134によって一部が反射され、B
S134で反射された2つの光のうちFND光336は
SHG変換素子192でSHG光に変換され(光33
8)、SHG変換素子を透過したSHG光337と干渉
する。この干渉光は検出器218で検出され、ゆらぎ測
定信号409として演算器202に出力される。一方、
BS134を透過した2つの光は波長分離素子143に
よってそれぞれの周波数の光333、334に分離され
る。光333、334はそれぞれ位置モニタ215、2
16に入射し、図1の装置と同様に光束の出射方向の変
動を検出される。位置モニタは光333、334の情報
を検出信号505、506として演算器202に出力す
る。演算器202は、位相計201から出力される変位
信号404、検出器218から出力されるゆらぎ測定信
号409及び位置モニタ215、216から出力される
検出信号505、506から図1の装置と同様に移動鏡
183の真の変位Dを演算する。
【0050】ところで、検出器218から出力されるゆ
らぎ測定信号409のみからは、屈折率の変動量を求め
ることはできるが、その変動の方向を判別することがで
きない。つまり、(8)式の〔D(ω2)−D(ω1)〕
の絶対値を求めることはできるが、D(ω1)に対して
D(ω2)が小さいのか大きいのかを判別することがで
きない。そこで、変動の方向を判別したい場合は信号4
02に対して90度位相がずれた信号を得る必要があ
る。その方法としては、一般的に知られているが、例え
ば、検出器218内において、入射する干渉光を2つの
干渉光に強度分割し、その分割された干渉光の一方に対
して他方の干渉光の位相を90度ずらして検出し、その
2つの干渉光によって得られた2つの信号から方向を判
別すれば良い。尚、このように一方の干渉光に対して他
方の干渉光の位相を90度ずらすためには、波長板や偏
光素子等が用いられる。また、波長変換素子192に入
射する2つの周波数の光のどちらか一方の周波数の光路
長をある周波数fで変調させ、演算器202の中で周波
数fに基づいて同期検波を行うことによっても90度位
相のずれた2つの信号を得ることができ、同様に変動の
方向を判別することができる。
【0051】また、図6の装置は図1の装置と同様に、
測長光路のみの屈折率変動を検出することが好ましい。
そのため、測長光路以外の光路はエアチューブ等で覆う
ことが好ましい。また、PBS124に入射する3つの
光のうち、光320、321の一部を取り出し、更に、
光321をSHG変換することによって光320と光3
21を干渉させ、この干渉光を屈折率変動の参照信号と
して用いることは好ましい。つまり、この参照信号を得
ることによって、PBS124に入射する前の屈折率変
動の情報を得ることができ、この情報を用いて検出器2
18で検出されるゆらぎ測定信号409の測定値からP
BS124の前に起因する屈折率の変動を除去すること
ができるので、より正確に測長光路の屈折率の変動を検
出することができる。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の装置は、
屈折率変動を測定する光を用いて測定対象物の変位も測
定するため、3波長における光学系及び光学素子の設計
上の複雑さを簡単にすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光波干渉測定装置の1つの実施の形態
を示す概略構成図である。
【図2】実施の形態の光源部100を示す概略構成図で
ある。
【図3】実施の形態の光源部100を示す概略構成図で
ある。
【図4】実施の形態の干渉部200を示す概略構成図で
ある。
【図5】実施の形態の干渉部200を示す概略構成図で
ある。
【図6】本発明の光波干渉測定装置の他の実施の形態を
示す概略構成図である。
【図7】実施の形態の位置モニタを示す概略構成図であ
る。
【図8】図8(a):図1の装置で得られた位相計20
3の測定値と補正後の測定値を示すグラフである。 図8(b):図1の装置の位置モニタで得られた各光束
の変位を表すグラフである。
【図9】光波干渉測定装置を示す概略構成図である。
【符号の説明】
100:光源部 101:2波長光光源 102:測長用光源 111、112、113:周波数シフタ 121、122、123、124、132:偏光ビーム
スプリッタ 131、133、134:ビームスプリッタ 141、144:波長結合素子 142、143:波長分離素子 161:1/2波長板(FND用) 162、163:1/4波長板(2波長対応) 164:1/4波長板(3波長対応) 165:1/4波長板(FND用) 171、172:周波数フィルター 181、184:コーナーキューブ 182:固定鏡 183:移動鏡 191、192:第2高調波変換素子 200:干渉部 201:(測長用)位相計 202:演算器 203:(屈折率変動測定用)位相計 204:周波数シフタドライバ 211、212、217、218:光検出器 213、214、215、216:位置モニタ 400:エアチューブ

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】周波数ω1の第1の光と該周波数ω1とは異
    なる周波数ω2の第2の光とを出射する光源部と、 前記第1の光の一部を参照光路に導き、該第1の光の残
    りの光及び前記第2の光を測長光路に導く光分離手段
    と、 前記第1の光で前記測長光路に配置された測定対象物の
    光路長D(ω1)を検出する第1光学系と、 前記第1の光と前記第2の光とを用いて、該第2の光で
    検出した場合の前記測定対象物の光路長D(ω2)と、
    前記D(ω1)と、の差に相当する〔D(ω2)−D(ω
    1)〕を検出する第2光学系と、 前記D(ω1)と前記〔D(ω2)−D(ω1)〕と
    (1)式を用いて、前記測定対象物の幾何学的距離Dを
    求める演算処理手段とを有することを特徴とする光波干
    渉測定装置。 【数1】 D=D(ω1)−K(ω1)〔D(ω2)−D(ω1)〕/〔K(ω2)−K(ω1) 〕・・・(1) 〔ただし、K(ω)は屈折率の波長分散特性を表すあら
    かじめ求めた関数である〕
  2. 【請求項2】前記第1光学系は、前記参照光路を通った
    第1の光と前記測長光路を通った第2の光とを干渉させ
    る第1の干渉光学系と、 前記干渉した2つの光を検出する検出器と、を備えてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の光波干渉測定装
    置。
  3. 【請求項3】前記第2光学系は、前記測長光路を通った
    第1の光と前記第2の光とを干渉させる第2の干渉光学
    系と、 前記第2の干渉光学系によって干渉した2つの光を検出
    する検出器と、を備えていることを特徴とする請求項1
    または2に記載の光波干渉測定装置。
  4. 【請求項4】前記第2光学系は、前記第1の光と第2の
    光のいずれか一方の光の周波数を他方に近い周波数に変
    換させる周波数変換手段を備えていることを特徴とする
    請求項1、2または3に記載の光波干渉測定装置。
  5. 【請求項5】前記周波数ω1は前記周波数ω2の2倍の周
    波数であることを特徴とする請求項1、2、3または4
    に記載の光波干渉測定装置。
  6. 【請求項6】前記周波数ω2は前記周波数ω1の2倍の周
    波数であることを特徴とする請求項1、2、3または4
    に記載の光波干渉測定装置。
  7. 【請求項7】前記光分離手段は偏光ビームスプリッタで
    あり、 前記光源部は、直交する2つの偏光方位を有する2つの
    光からなる前記第1の光と、該2つの光のいずれか一方
    の光の偏光方位と略同一な偏光方位の第2の光とを出射
    することを特徴とする請求項1、2、3、4、5または
    6に記載の光波干渉測定装置。
  8. 【請求項8】前記光源部は前記第1の光を垂直な偏光方
    位を持つ2つの光に分割する偏光分割手段と、前記偏光
    分割手段で分割された2つの光をほぼ同軸に結合する結
    合手段とを順に有し、前記第1の光は該結合手段から出
    射されることを特徴とする請求項7に記載の光波干渉測
    定装置。
  9. 【請求項9】前記偏光分割手段は前記周波数ω1に対応
    したλ/2波長板と、偏光ビームスプリッタと、を順に
    有し、前記λ/2波長板を回転することにより該偏光ビ
    ームスプリッタで分割される2つの光の強度比を任意に
    変えられることを特徴とする請求項7に記載の光波干渉
    測定装置。
  10. 【請求項10】前記2つの光からなる第1の光の少なく
    とも一方の光を周波数シフトさせる手段を有することを
    特徴とする請求項7、8または9に記載の光波干渉測定
    装置。
  11. 【請求項11】前記第2の光と偏光方位が略同一な偏光
    方位の第1の光と前記第2の光との少なくとも一方の光
    を周波数シフトさせる手段を有することを特徴とする請
    求項7、8、9または10に記載の光波干渉測定装置。
  12. 【請求項12】前記参照光路は空気やその他の気体にお
    ける屈折率の変動を減少させさる為のカバーが設けられ
    ていることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一
    つに記載の光波干渉測定装置。
  13. 【請求項13】前記光源部から出射するそれぞれの光の
    出射角度の変動量を検出するための位置モニタを少なく
    とも1つ以上有することを特徴とする請求項1乃至12
    のいずれか1つに記載の光波干渉測定装置。
  14. 【請求項14】前記参照光路及び前記測長光路はそれぞ
    れの光路を通る光を該それぞれの光路を2回通るように
    構成されていることを特徴とする請求項1乃至13のい
    ずれか1つに記載の光波干渉測定装置。
  15. 【請求項15】前記偏光ビームスプリッタで分離される
    光の消光比を高くするように前記偏光ビームスプリッタ
    の後ろに少なくとも1つ以上の偏光ビームスプリッタが
    配置されていることを特徴とする請求項7に記載の光波
    干渉測定装置。
  16. 【請求項16】前記参照光路は、該光路中に周波数ω2
    の第2の光の強度を低減させる周波数フィルタが配置さ
    れていることを特徴とする請求項1乃至15のいずれか
    1つに記載の光波干渉測定装置。
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