【発明の詳細な説明】
弾性ポリエチレン組成物技術分野
本発明は、少なくとも1種の汎用のポリエチレンポリマー又はコポリマー、特
に、高分子量ポリエチレン(1.5×106以上のMw)を含むポリエチレンブ
レンド組成物であって、改善された弾性を示す組成物に関する。発明の背景
ポリエチレンフィルムの弾性の度合いは、フィルムの生産速度および塗布速度
の両者にとって重要な特性である。例えば、慣用されているフィルムの吹き込み
操作のにおいて、冷却および巻取りロールによって、延伸、冷却および巻き取ら
れる際に、泡の安定性は(部分的に溶融した)フィルムの弾性によって制御され
る。さらに、成形操作において、加工性および組成物の最終特性の両者にとって
弾性は重要である。
高いMwを有するポリエチレンと少なくとも1種の慣用ポリエチレンポリマー
又はコポリマーの両者を含むある種のポリエチレンブレンドがこれまでに、特に
射出成形組成物用として特許分野において知られている。これは、超高分子量ポ
リエチレンが例外的な摩擦および衝撃抵抗を有することが知られているためであ
る。
溶融したとき、優れた型保持性を有する潜熱型熱エネルギー材料を提供するた
め、特開昭59−232164号公報記載の成形ポリエチレン組成物は、a)デ
カリン中135℃で、少なくとも5dl/gの固有粘度〔η〕と、0.930g/cm3以
上の密度を有する超高分子量ポリエチレン50〜15重量部と、b)0.950
以上の密度と0.1〜500g/10分のMFRを有する高密度ポリエチレン50
〜85重量部を使用している。この製造方法は、a)混合、溶融混練および押出
をしてペレット、ストランド、フィルム、シート、又はネットを製造する工程、
およびb)混合し、射出又は圧縮成形によりストランド又はシートを製造する工
程
の両者を含んでいるといわれる。
米国特許第4,792,588号明細書は、少なくとも1,650,000の
分子量を有する超高分子量ポリエチレン20〜95重量%と、約1500〜約3
60,000の低分子量〜高分子量ポリエチレン80〜5重量%を含み、優れた
溶融成形性を有するエチレン組成物を開示している。この組成物は多段階、多反
応プロセスにより製造される。この超高分子量ポリエチレンの高い耐衝撃性およ
び強度並びに引張強度という機械特性が維持されるといわれる。2〜5mm厚の成
形シートを含む溶融成形品が開示されている。特開昭0026049号公報の要
約には、A)広い比率の低分子量ポリエチレン(分子量5,000〜50,000
)および高分子量ポリエチレン(分子量100,000〜1,500,000)
からなるポリエチレン組成物85〜50重量%と、B)分子量90,000〜5
00,000のポリエチレン15〜50重量%を含む組成物から得られる、6ミ
クロン以下の厚みを有する高速成形薄膜および成形品が記載されている。
上記公開文献には、改善された弾性について直接的に言及されていないし、本
発明の課題である改善された弾性を有する組成物の開発に直接に関連する形態的
特徴についても記載されていない。発明の詳細
高重量平均分子量のポリエチレン(Mwが約1.5×106より大きいもの)を
従来のポリエチレンポリマーに混合することにより、様々な度合いの結晶−非晶
領域を示すポリエチレン組成物が得られることが発見された。これらの混合組成
物は、非線形伸び率を示す性質を示し、増強された弾性のため、フィルムの吹き
込み成形およびこれに伴う、配向および非配向のパッケージフィルムのような用
途に、特に適している。発明のベストモードおよび実施例
本発明の高重量平均分子量のポリエチレン(HMWPE)とは、Mwが約1.5
×106以上のポリエチレンである。ASTMによる測定で、デカヒドロナフタ
レン中、135℃において、0.05%の溶液濃度で相対粘度が2.3以上の線形
ポ
リエチレンである超高分子量(“UHMW”)ポリエチレンが含まれる。一般的
には、HDPEの分子量は100,000〜200,000の範囲であり、HMW
HDPEの分子量は300,000〜500,000の範囲である(下記参照)
。本発明の高分子量ホモポリマーポリエチレンは、実質的に高いMwを有し、一
般的には、1.5×106以上のオーダーである。販売されている等級のものは、
3×106〜6×106の範囲であり、通常粉状である。一般的には、HMWPE
は高圧下における、エチレンのラジカル重合、配位エチレン重合および金属酸化
物を触媒に用いたエチレンの重合により製造することができ、好ましくは、また
は一般に商業的には後者の二つの方法が用いられる。さらに、UHMWの背景情
報は、次の技術文献に記載されている。Ency.of Poly.Sci.and Eng.,Vol.6
,pp.490-494および383-490(J.Wiley & Sons,1986),およびTextbook of Pol ymer Science
(3d ed.),F.W.Billmeyer,Jr.,Pages 366-367(J.Wiley & Sons
,1984)。
“汎用のポリエチレンポリマー”という用語は、超低密度(“ULDPE”)
、極低密度(“VLDPE”)、低密度(“LDPE”)、線状低密度(“LL
DPE”)、高密度(“HDPE”)および高分子量高密度(“HMW HDP
E”)の一種以上を含み、これらの技術において理解されている用語と同様の意
味である。前出のEncy.of Poly.Sci.and Eng.,およびModern Plastics Ency clopedia
(1988)参照。ホモポリマーおよびコポリマー両方が含まれ、ポリエチ
レンコポリマーは、一般的には、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−
オクテン等の少なくとも3炭素原子を有するアルファオレフィンを少なくとも一
種含むエチレンのコポリマーである。さらにこれらの混合物は、国際出願特許P
CT−A−WO90/03414に例示されているようなメタロセン配位触媒に
関する新しい技術により得られるポリエチレンおよび混合物全てを含む。198
8年9月30日に登録された米国出願特許第252,094号および1992年
1月7日に登録された米国特許第07/817,701号のこれらのポリエチレ
ンおよび混合物の記載を参考のために引用する。
典型的には、本発明のブレンドは、ポリマーの全重量に対して0.1〜40重
量%の、特に2〜40重量%未満の本発明のHMWPEを含む。さらに補足とし
て
従来のポリエチレンポリマーまたはコポリマーを含んでもよい。さらに、他のポ
リオレフィンブレンドと同様に、補強充填剤、顔料または着色剤、UV安定化剤
、抗酸化剤、粘着防止剤または滑り防止剤等のような添加剤を、従来の方法にお
ける従来の使用量で用いて、特に望ましい最終性質を得ることができる。このよ
うな添加剤を、ブレンドの溶融混和の際にまたはその前に適当な量添加すること
ができる。
本発明のブレンドは、上述の組成物を望ましい割合で、従来の溶液または溶融
加工技術および装置(例として溶液−溶融押し出し機、バンバリーミキサー、単
または複スクリュー押し出し機等が挙げられる。)を用いて混合することにより
製造される。超高分子量ポリエチレンそれ自身は、従来のポリエチレン加工技術
では加工することが難しいことが知られている。しかし、ゲル紡糸と呼ばれる新
しく開発された、しかし十分に確立された技術によりうまく加工することができ
る。例外的に高強力で高伸長されたポリエチレン繊維はこの技術により得ること
ができる。同様に、これらはパイプ、プラスチックまたはセラミックの製造に使
用される注入押し出し加工に類似の技術である、焼結および押し出しにより固体
状態で加工される。この技術はポリオレフィン加工の分野に近いことが知られて
いる。このようなどの技術もここに述べた該組成物の製造に使用することができ
る。または、例として、単一の反応器中で2種類以上の触媒、または平行もしく
は連続反応器中で1種類以上の触媒を用いた直接重合によりブレンドを製造して
もよい。このとき、触媒、モノマー供給および反応器内の条件は、本発明の記述
のポリマー組成物の製造に適するものである。このような直接重合ブレンドはポ
リオレフィンの技術において周知である。米国特許第4,792,588号参照。
本発明を限定するものではないが、結晶構造と、関連する非晶領域を有する形
態の相乗的な形成があり、驚くほど大きな伸びが達成されるものと考えられる。
DSC(示差走査熱量計)による測定から、従来のポリエチレンポリマー(エク
ソン・ケミカル・ベルギー(Exxon Chemical Belgium)のLD-180、M.I.2.0(19
0℃、2.16kg))と超高分子量ポリエチレン(ヘキスト・アクチェンゲゼルシャ
フト(Hoechst Aktiengesellschaft,DE)のGUR-412、重量平均分子量2×106
)とのブレンド物が2つの個々の成分の相を示すだけでなく、明確な融点
Tmを有する第3相をも示すことがわかった。このように、例えば、これらのポ
リマーの90/10の比率の2成分ブレンド物は、3つの異なる種類の結晶性ラメラ
群(lamellae population)を示す、107、124、133℃での3つの溶融吸熱を示し
た。これは上記の刊行物と反するものである。例えば、J.Polym.Sci.,Phys.
Ed.,25巻、89頁(1987年)及びPolymer、32巻、426頁(1991年)を参照のこと
。ここで、それぞれの成分の基本的結晶構造は、混合の際に、及びそのポリマー
のブレンド物の溶融物を冷却する際に変化せず、それらの成分の各々の結晶構造
は保持されていることが明確に述べられている。これらの刊行された研究には、
あるケースにおいてだけ、例えば、両者共に50-100,000の範囲の名目(nominal
)分子量を有するHDPEとLLDPEとの混合物において、共結晶が起こることが明確
に述べられている。本ブレンド物に今回見出した新規な挙動から、LDPEとUHMWPE
とのブレンド物の材料組成物のブレンド物中に少なくとも3つのタイプの結晶相
構造が存在することがわかった。
非常に長い分子量のポリエチレン鎖を添加した場合に汎用ポリエチレンの伸び
が増加する原因となる機構については、自明ではなかった。しかし、この現象は
、汎用ポリエチレンと高分子量ポリエチレンの分子量比(Mc/MH)が好ましく
は1未満、更に好ましくは0.1未満、最も好ましくは0.01未満の場合に得ら
れる。換言すれば、UHMWPEの分子量をMH、汎用ポリエチレンの分子量をMcとし
た場合に、Mc/MHがMc/MH>1、更に好ましくはMc/MH>10、最も好ま
しくはMc/MH>25の場合である。以下の実施例2〜10においてはMHが約2
,000,000であり、Mcは60,000であることに注意されたい。従って、Mc/MHは
約35である。
本発明のブレンドについての典型的な工業的用途は、ポリエチレンフィルム分
野、特に迅速な加工のために強度及び弾性が重要であるとされる薄手フィルムの
分野である。該ブレンドは、インフレーション操作の間、優れたバブル安定性及
び迅速な引落率を示す。該分野における従来の知識に従って、本発明のブレンド
から、食品、ヘルスケア又は消費部材の容器等の末端用途の未延伸及び一軸又は
二軸延伸の全てのパッケージングフィルムを製造することが可能である。更に、
本発明のブレンドは射出成型用途に好適である。ポリエチレンそのもの又はポリ
プロピレン及び/又はエチレン−プロピレンコポリマーを導入したポリエチレン
組成物を使用する機械部品、家庭用品、玩具等の通常射出成型される物品を、本
願明細書に記載の開示された組成物により製造することが可能である。
上記記載を説明するため、以下に実施例を示す。特に断らない限り、全ての部
、比率及び百分率は重量による。該実施例は本発明の特定の態様に関するもので
あるが、本発明をいかなる観点においても制限するものと見るべきではない。実施例1〜11
市販の高密度ポリエチレン(米国エクソンケミカル社製HDPE-6950YN)と市販
の高密度かつ超高分子量のポリエチレン(ドイツ・ヘキスト社製GUR-412 - Lot
CM 331584)の本発明のブレンド組成物を調製した。GPC(ゲル透過クロマト
グラフィー)により測定した前者の重量平均分子量は62,000であり、Mw/Mn比
は約4.6であった。その10℃/分のDSCにより観測された融点は137.4℃で
あり、標準ASTM D-1505(DIN-53479D、ISO-R-1183Dに相当)法により観測された
室温での密度は0.96(g/cm3)であった。同様に、UHMWPEの重量平均分子量
は約2,000,000であり、Mw/Mn比は5.0以上であった。その融点及び密度の値
は、各々133.5及び0.93(g/cm3)であった。定常的な機械的攪拌又は予備
的なフラスコ中での手動の振盪により、130℃において2時間以上、適当な量
の前記材料を高温のキシレンに溶解させた。0.1〜0.2重量%の量の酸化体(
2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール(ドイツ・フルカ社製DBPC)を該溶
液に添加して、ポリエチレンのいかなる潜在的な分解をも回避した。この一連の
実験の下で調製した一連の各目組成(nominal composition)を、以下の表1に
示した。
低濃度の高分子量ポリエチレンでは、機械的攪拌を容易に行うことができた。
しかしながら、高濃度では、溶液が攪拌によりロッドを上昇し始めることが観測
されるために機械的攪拌が困難となるため、それらを穏やかに振盪する必要があ
った。そのような場合、フラスコを手で時々振盪させて、ポリマーの溶解を促進
させた。2種のポリマーを均質に混合した後、溶液をアルミニウムトレーに注入
した。溶剤を、排気フードにおいて数日間、通常7〜10日間蒸発させた。大量の
溶剤を除去した後、前記材料の最終乾燥を、真空オーブン(70℃以下)において
約24〜48時間行った。その後、前記材料を、170〜240℃で、50〜150バールの圧
力で圧縮成形して、厚さ約1mmの薄板にした。ダンベル形試験片を、これらのシ
ートからカットし、以下の標準ASTM-D-638M(DIN-53457 Iso-R-527に相当)の引
張試験法で、室温の機械的特性を測定した。報告する値は、3〜5つの同等サン
プル測定値の平均値である。
破断点引張強さ及び破断点伸びのデータを示した第3欄及び4欄から、超高分
子量ポリエチレンを含むブレンド組成物は、純粋HDPE(1)と比較して劇的に高い
伸びを有し、かつHDPEとUHMWPE(1,11)の寄与する度合いの平均から予測されるも
のより高い伸びを有することが分かる。従って、例えば、UHMWPEを0.1%だけ含
む実施例#2は、純粋HDPEより、少なくとも3倍高い(即ち300%より高い)伸
び
を示すが、その引張強さにおいては、低度の変化しかない。同様に、UHMWPEが2
%導入された実施例#6場合、伸びはHDPEの約700%増加し、かつ引張強さはHDP
Eのほぼ100%である。実施例12
例示及び比較の目的で、長鎖を組み込んだポリエチレンブレンドをまた、溶融
混合により製造した。一般的に言えば、非常に高分子量の溶融混合及び加工は、
ブラベンダー(Brabender)エクストルーダーのような実験室規模のユニットに
おいて使用できる慣用の温度及びトルクでは、容易に実行できるものではない。
しかしながら、5重量%までのUHMWPEを含む組成物は、240℃のブラベンダー
ミキサーにおいて有効に混合され、よって溶融混合されることが見出された。こ
れらは次いで、開口の幅が25mmで厚さが2.5mmの長方形ダイを使用してスト
リップの形状で押し出された。各々が公称に220℃にセットされた4つの加熱
ゾーンを有するハーク(Haake)型 PL-2000-6 一軸エクストルーダーを使用した
。押し出されたストリップの中央部分からのダンベル型試験片を引張試験のため
にカットした。溶液から得られた結果と比較して上記溶融混合した材料から得ら
れた結果は、満足ゆくように匹敵して、典型的な引張試験の実験誤差内、すなわ
ち10%以内であった。実施例13〜19
線状低密度ポリエチレン(linear low density polyethylene)と高分子量ポ
リエチレンとのブレンドについて評価した機械的データは、表2に示される。エ
クソンケミカル社(米国)により販売されるLLDPE SLP-4-2219が使用された。SL
P-4-2219はエチレンとブテンの線状コポリマーである。その重量平均分子量は約
26,000で、Mw/Mnは〜2.0、ブテン含有量は〜8.7重量%、及び密度は約0.9
1(g/cm3)であった。DSC測定で、約103.4℃のTm値が得られた。ブレンド
の調製及び試験は実施例1から11に記載されるとおりであった。この一連のブ
レンドでは、MH/Mcは約75であった。
上記表2に示されるデータより、約5重量%以下の高分子量種を含む組成物は
、SLP-4-2219の伸び特性を劇的に高めることが明らかである。よって例えばHMWP
E10〜20%では、引張強さ(破断応力)及び破断点伸びの両者が増加することに
注目されたい。それぞれ、前者は約30%程度まで、後者は800%以上である。実施例20及び21
−実施例13〜20のHMWPEと、他の線状低密度ポリエチレンのブレ
ンド物に対して評価した機械的データは、表3に例示される。エクソンケミカル
社(米国)製のLLDPE Exxactを使用した。このLLDPEは、重量平均分子量約78,00
0及びMw/Mn〜2.0、ブテン含有量〜14重量%、密度約0.90(g/cm3)のエチレンと
ブテンの線状コポリマーである。DSC測定は、約91℃のTm値を与えた。ブレンド
の調製及び試験は、実施例1〜11に記載のものであった。このシリーズのブレン
ド物のMH/Mcは約25であった。
表−3は、他のLLDPEベースの組成物が本発明のHMWPEを含む時は、顕著な伸び
の増大を示し、同様に、各成分の比例分担から期待される値より破断点での改良
された応力を示す。実施例22及び23
−市販の低密度ポリエチレンと実施例13〜20のHMWPEのブレンド
物に対して評価した機械的データは、表−4に例示される。エクソンケミカル社
(米国)製のLDPE-180を使用した。このLDPEは、重量平均分子量約74,000、密度
約0.92(g/cm3)、M.I.2.0(190℃、2.16kg)を有するエチレンの線状コポリ
マーである。DSC測定は、約108℃のTm値を与えた。ブレンドの調製及び試験は、
実施例1〜11に記載のものであった。このシリーズのブレンドのMH/Mcは約27で
あった。
表−4は、LDPEベースの組成物が本発明のUHMWPEを含む時の、顕著な伸びの増
大を示し、同様に、(各成分の比例分担から期待される値の80%以上の)改良さ
れた応力を示す。
本発明は、特定の材料、手段及び実施態様について開示したが、本発明は、開
示された特定のものに限定されるものではなく、添付の請求の範囲内における全
ての均等物に適用されるものである。Detailed Description of the Invention
Elastic polyethylene compositionTechnical field
The present invention is directed to at least one general purpose polyethylene polymer or copolymer,
High molecular weight polyethylene (1.5 × 106Polyethylene fiber containing the above Mw)
Lend composition relates to a composition exhibiting improved elasticity.Background of the Invention
The degree of elasticity of polyethylene film depends on the film production speed and coating speed.
Is an important characteristic for both. For example, the conventional film blowing
In operation, by cooling and winding rolls, stretching, cooling and winding
The foam stability as it is exposed is controlled by the elasticity of the (partially melted) film.
You. Furthermore, in the molding operation, both for processability and final properties of the composition
Elasticity is important.
High Mw polyethylene and at least one conventional polyethylene polymer
Or some polyethylene blends containing both copolymers have hitherto been
It is known in the patent field for injection molding compositions. This is an ultra high molecular weight
Because ethylene is known to have exceptional friction and impact resistance.
You.
It provides a latent heat type thermal energy material having excellent mold retention when melted.
Therefore, the molded polyethylene composition described in JP-A-59-232164 is a)
At 135 ° C in Karin, an intrinsic viscosity [η] of at least 5 dl / g and 0.930 g / cmThreeLess than
50-15 parts by weight of ultra high molecular weight polyethylene having the above density, and b) 0.950.
High density polyethylene 50 having the above density and MFR of 0.1 to 500 g / 10 min
~ 85 parts by weight are used. This manufacturing method comprises a) mixing, melt kneading and extrusion.
To produce pellets, strands, films, sheets, or nets,
And b) a process for producing strands or sheets by mixing and injection or compression molding.
About
It is said to include both.
U.S. Pat. No. 4,792,588 describes at least 1,650,000
20 to 95% by weight of ultra high molecular weight polyethylene having a molecular weight, and about 1500 to about 3
60,000 low molecular weight to high molecular weight polyethylene 80 to 5% by weight, excellent
Disclosed are ethylene compositions having melt moldability. This composition is multi-step, multi-step
It is manufactured by the ano process. This ultra high molecular weight polyethylene has high impact resistance and
It is said that the mechanical properties of strength and tensile strength are maintained. 2 to 5 mm thick
A melt-formed article including a shaped sheet is disclosed. Key to JP-A-0026049
Approximately, A) a wide proportion of low molecular weight polyethylene (molecular weight 5,000 ~ 50,000
) And high molecular weight polyethylene (molecular weight 100,000-1,500,000)
85 to 50% by weight of a polyethylene composition, and B) a molecular weight of 90,000 to 5
6 mi obtained from a composition comprising 15 to 50% by weight of polyethylene of 0,000.
High speed molded thin films and molded articles having a thickness of less than or equal to Clon are described.
There is no direct mention of the improved elasticity in the publications mentioned above and the book
Morphology directly related to the development of compositions with improved elasticity, which is the subject of the invention
The characteristics are not described either.Details of the Invention
High weight average molecular weight polyethylene (MwIs about 1.5 × 106Larger one)
By mixing with conventional polyethylene polymers, varying degrees of crystalline-amorphous
It has been discovered that a polyethylene composition exhibiting regions is obtained. Mixed composition of these
The material exhibits a non-linear elongation property, and due to the enhanced elasticity, the film is blown.
For casting and the like, such as oriented and non-oriented package films
On the way, it is particularly suitable.BEST MODES AND EXAMPLES OF INVENTION
The high weight average molecular weight polyethylene (HMWPE) of the present invention means MwIs about 1.5
× 106The above is polyethylene. Decahydronaphtha as measured by ASTM
Linearity with relative viscosity of 2.3 or more at 135 ° C in ren at a solution concentration of 0.05%
Po
Included is ultra high molecular weight (“UHMW”) polyethylene, which is polyethylene. general
, The molecular weight of HDPE is in the range of 100,000 to 200,000.
The molecular weight of HDPE ranges from 300,000 to 500,000 (see below)
. The high molecular weight homopolymer polyethylene of the present invention has a substantially high MwHave one
Generally, 1.5 × 106It is the above order. The grades sold are
3 x 106~ 6 × 106And is usually powdery. Generally, HMWPE
Radical polymerization of ethylene, coordination ethylene polymerization and metal oxidation under high pressure
Can be produced by polymerization of ethylene using a catalyst as a catalyst, and preferably
In general, the latter two methods are used commercially. Furthermore, the background information of UHMW
The report is described in the following technical literature.Ency. of Poly. Sci. and Eng., Vol. 6
, Pp. 490-494 and 383-490 (J. Wiley & Sons, 1986), andTextbook of Pol ymer Science
(3d ed.), F.W. Billmeyer, Jr., Pages 366-367 (J. Wiley & Sons
, 1984).
The term "universal polyethylene polymer" refers to ultra low density ("ULDPE")
, Very low density (“VLDPE”), low density (“LDPE”), linear low density (“LL
DPE "), high density (" HDPE ") and high molecular weight high density (" HMW HDP ")
E ″) and one or more of the
The taste. Of the aboveEncy. of Poly. Sci. and Eng.,andModern Plastics Ency clopedia
(1988). Includes both homopolymers and copolymers
Ren copolymers are generally propylene, 1-butene, 1-hexene, 1-
At least one alpha olefin having at least 3 carbon atoms, such as octene
It is a copolymer of ethylene containing seeds. In addition, these mixtures are also referred to
In metallocene coordination catalysts as exemplified in CT-A-WO 90/03414
Includes all polyethylenes and blends obtained by the new technology involved. 198
US Application Nos. 252,094 and 1992, registered September 30, 8
These polyethylenes of U.S. Pat. No. 07 / 817,701, registered January 7,
The descriptions of the compounds and mixtures are quoted for reference.
Typically, the blends of the present invention will contain 0.1 to 40 parts by weight, based on the total weight of the polymer.
%, In particular less than 2 to 40% by weight of the inventive HMWPE. As a supplement
hand
It may include conventional polyethylene polymers or copolymers. In addition,
Reinforcing fillers, pigments or colorants, UV stabilizers as well as Liolefin blends
, Additives such as anti-oxidants, anti-blocking agents or anti-slip agents etc. in the conventional manner.
Can be used at conventional dosages to obtain particularly desirable final properties. This
Add an appropriate amount of such additives during or prior to melt blending of the blend.
Can be.
The blends of the present invention contain the above-described compositions in the desired proportions in conventional solutions or melts.
Processing techniques and equipment (eg solution-melt extruders, Banbury mixers, single
Alternatively, a multi-screw extruder may be used. ) By mixing
Manufactured. Ultra high molecular weight polyethylene itself is a conventional polyethylene processing technology.
Is known to be difficult to process. However, a new type called gel spinning
Well-developed but well-established technology can be successfully processed
You. Exceptionally high strength and high elongation polyethylene fibers can be obtained by this technology
Can be. Similarly, they are used to make pipes, plastics or ceramics.
Solid by sintering and extrusion, a technique similar to injection extrusion used.
It is processed in the state. It is known that this technology is close to the field of polyolefin processing
I have. Any such technique can be used to make the compositions described herein.
You. Or, by way of example, two or more catalysts in a single reactor, or parallel or
Produces a blend by direct polymerization with one or more catalysts in a continuous reactor
Good. At this time, the conditions of the catalyst, the monomer supply and the reactor are described in the present invention.
It is suitable for the production of the polymer composition. Such direct polymerization blends are
It is well known in the art of liolefins. See U.S. Pat. No. 4,792,588.
Without limiting the invention, it is a form having a crystalline structure and associated amorphous regions.
It is considered that there is a synergistic formation of the state and a surprisingly large elongation is achieved.
From measurement by DSC (Differential Scanning Calorimeter), conventional polyethylene polymer (ex
LD-180, M.I., from Exxon Chemical Belgium. 2.0 (19
0 ℃, 2.16kg) and ultra high molecular weight polyethylene (Hoechst Akchengezersha)
GUR-412 from Hoechst Aktiengesellschaft, DE, weight average molecular weight 2 x 106
) Not only exhibits a blend of two individual components but also a distinct melting point
It was found to also exhibit a third phase with a Tm. Thus, for example, these
A 90/10 ratio binary blend of limmers contains three different types of crystalline lamellae.
Shows three melting endotherms at 107, 124 and 133 ° C, indicating a lamellae population
Was. This is contrary to the publications mentioned above. For example, J. Polym. Sci., Phys.
Ed.,twenty fiveVol. 89 (1987) and Polymer,32See Volume 426 (1991).
. Here, the basic crystal structure of each component, upon mixing, and its polymer
The crystal structure of each of these components does not change when the melt of the blend is cooled
Are clearly stated to be retained. These published studies include:
Only in some cases, for example, both are nominal (range 50-100,000).
) It is clear that co-crystals occur in a mixture of HDPE and LLDPE with high molecular weight
It is described in. LDPE and UHMWPE have been discovered based on the new behavior found in this blend.
At least three types of crystalline phases in the blend of material compositions
It was found that the structure exists.
Elongation of general purpose polyethylene when polyethylene chains of very long molecular weight are added
It was not obvious about the mechanism that causes the increase of the. But this phenomenon
, The molecular weight ratio of general-purpose polyethylene and high-molecular-weight polyethylene (Mc/ MH) Is preferred
Is less than 1, more preferably less than 0.1, most preferably less than 0.01
It is. In other words, the molecular weight of UHMWPE is MH, The molecular weight of general-purpose polyethylene is Mcage
If Mc/ MHIs Mc/ MH> 1, more preferably Mc/ MH> 10, most preferred
Surely Mc/ MH> 25. In Examples 2 to 10 below, MHIs about 2
, 000,000 and McNote that is 60,000. Therefore, Mc/ MHIs
It is about 35.
Typical industrial applications for the blends of this invention include polyethylene film components.
In the field, especially for thin films where strength and elasticity are important for rapid processing.
It is a field. The blend has excellent bubble stability and stability during inflation operation.
And rapid withdrawal rate. The blends of the present invention according to conventional knowledge in the art
From unstretched and uniaxial for end uses such as food, health care or containers of consumer parts or
It is possible to produce all biaxially oriented packaging films. Furthermore,
The blends of the present invention are suitable for injection molding applications. Polyethylene itself or poly
Polyethylene with propylene and / or ethylene-propylene copolymer introduced
Machine parts that use the composition, household items, toys, etc.
It is possible to produce the disclosed compositions described in the specification of the application.
The following examples are provided to illustrate the above description. All parts unless otherwise noted
, Ratios and percentages are by weight. The examples relate to particular aspects of the invention.
However, the invention should not be viewed as limiting in any respect.Examples 1-11
Commercially available high-density polyethylene (HDPE-6950YN manufactured by Exxon Chemical Co., USA)
High density and ultra high molecular weight polyethylene (Gur-412-Lot manufactured by Hoechst in Germany)
A blend composition of the present invention of CM 331584) was prepared. GPC (gel permeation chromatography
The weight average molecular weight of the former was 62,000, and Mw/ Mnratio
Was about 4.6. The melting point observed by DSC at 10 ° C / min is 137.4 ° C.
Yes, observed by standard ASTM D-1505 (corresponding to DIN-53479D, ISO-R-1183D) method
The density at room temperature is 0.96 (g / cmThree)Met. Similarly, the weight average molecular weight of UHMWPE
Is about 2,000,000 and Mw/ MnThe ratio was above 5.0. Its melting point and density value
Are 133.5 and 0.93 (g / cm, respectively)Three)Met. Constant mechanical agitation or reserve
For at least 2 hours at 130 ° C by manual shaking in a standard flask
The above material was dissolved in hot xylene. The oxidant (in the amount of 0.1-0.2% by weight
2,6-di-tert-butyl-p-cresol (DBPC manufactured by Fluka, Germany) was dissolved in the solution.
Added to the liquor to avoid any potential degradation of polyethylene. This series of
Table 1 below shows a series of nominal compositions prepared under the experiment.
Indicated.
At low concentrations of high molecular weight polyethylene, mechanical agitation could be easily achieved.
However, at high concentrations it was observed that the solution started to rise up the rod due to stirring.
It is necessary to shake them gently as they are difficult to mechanically stir.
Was. In such cases, shake the flask occasionally by hand to help dissolve the polymer.
I let it. After mixing the two polymers homogeneously, pour the solution into an aluminum tray
did. The solvent was allowed to evaporate in the exhaust hood for several days, usually 7-10 days. massive
After removing the solvent, final drying of the material in a vacuum oven (70 ° C or below)
I went for about 24-48 hours. Afterwards, the material is pressed at 170-240 ° C. under a pressure of 50-150 bar.
It was compression molded by force to form a thin plate with a thickness of about 1 mm. Attach a dumbbell-shaped test piece to these
Cut from the base and draw the following standard ASTM-D-638M (equivalent to DIN-53457 Iso-R-527)
Tensile test method was used to measure the mechanical properties at room temperature. The reported value is 3-5 equivalent
This is the average of the pull measurements.
From the third and fourth columns showing the data of tensile strength at break and elongation at break,
Blend composition with high molecular weight polyethylene is dramatically higher than pure HDPE (1)
It has growth and is predicted from the average degree of contribution of HDPE and UHMWPE (1,11).
It can be seen that it has a higher elongation of. Thus, for example, containing UHMWPE only in 0.1%
Example # 2 is at least 3 times higher (ie, greater than 300%) elongation than pure HDPE.
And
However, there is only a low degree of change in its tensile strength. Similarly, UHMWPE is 2
% Introduced Example # 6, the elongation is about 700% higher than HDPE and the tensile strength is HDP.
It is almost 100% of E.Example 12
For illustration and comparison purposes, polyethylene blends incorporating long chains were also melted.
Prepared by mixing. Generally speaking, very high molecular weight melt mixing and processing is
For lab-scale units like the Brabender extruder
It is not easily feasible at the conventional temperatures and torques that can be used in storage.
However, compositions containing up to 5% by weight of UHMWPE are not suitable for Brabender at 240 ° C.
It has been found to be effectively mixed in the mixer and thus melt mixed. This
They then strike using a rectangular die with an opening width of 25 mm and a thickness of 2.5 mm.
Extruded in the shape of a lip. 4 heatings, each nominally set at 220 ° C
Haake type PL-2000-6 uniaxial extruder with zone was used
. Dumbbell-shaped specimens from the central part of the extruded strip for tensile testing
Cut into Obtained from the above melt-mixed material compared to the results obtained from the solution
The results obtained were comparable to satisfying, within the experimental error of a typical tensile test, i.e.
It was within 10%.Examples 13-19
Linear low density polyethylene and high molecular weight polyethylene
The mechanical data evaluated for the blend with polyethylene is shown in Table 2. D
LLDPE SLP-4-2219 sold by Xon Chemical Company (USA) was used. SL
P-4-2219 is a linear copolymer of ethylene and butene. Its weight average molecular weight is about
At 26,000, Mw / Mn is ~ 2.0, butene content is ~ 8.7% by weight, and density is about 0.9.
1 (g / cmThree)Met. DSC measurement gave a Tm value of about 103.4 ° C. blend
Was prepared and tested as described in Examples 1-11. This series of
In the lend, MH/ McWas about 75.
From the data shown in Table 2 above, compositions containing less than about 5% by weight of high molecular weight species are
, SLP-4-2219 is found to dramatically enhance the elongation properties. So for example HMWP
At E10-20%, both tensile strength (breaking stress) and elongation at break increase.
Please pay attention. The former is about 30% and the latter is over 800%.Examples 20 and 21
-Breaking of HMWPE of Examples 13-20 with other linear low density polyethylene
The mechanical data evaluated for the fabrics are illustrated in Table 3. Exxon chemical
LLDPE Exxact manufactured by the same company (USA) was used. This LLDPE has a weight average molecular weight of about 78,00.
0 and Mw / Mn ~ 2.0, butene content ~ 14 wt%, density about 0.90 (g / cmThree) With ethylene
It is a linear copolymer of butene. DSC measurements gave a Tm value of about 91 ° C. blend
The preparation and testing of were those described in Examples 1-11. Bren of this series
Despicable MH/ Mc was about 25.
Table 3 shows significant elongation when other LLDPE-based compositions include the HMWPE of the present invention.
The improvement at the break point is similar to the value expected from the proportional sharing of each component.
The applied stress is shown.Examples 22 and 23
A blend of commercial low density polyethylene and HMWPE of Examples 13-20.
The mechanical data evaluated for the objects are illustrated in Table-4. Exxon Chemical Company
LDPE-180 manufactured by (US) was used. This LDPE has a weight average molecular weight of about 74,000 and a density.
About 0.92 (g / cmThree), M. I. Ethylene linear copolymer with 2.0 (190 ℃, 2.16kg)
It's Mar. DSC measurements gave a Tm value of about 108 ° C. Blend preparation and testing
It was as described in Examples 1-11. M of this series blendH/ McIs about 27
there were.
Table 4 shows a significant increase in elongation when the LDPE-based composition comprises the UHMWPE of the present invention.
Large, as well as improved (80% or more of the value expected from proportional sharing of each component)
Indicates the applied stress.
Although the present invention has disclosed particular materials, means and embodiments, the present invention is not
It is not intended to be limited to the particulars shown, but to the full extent within the scope of the appended claims.
It applies to all equivalents.