JPH09192169A - 使い捨て紙おむつ - Google Patents

使い捨て紙おむつ

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JPH09192169A
JPH09192169A JP8007522A JP752296A JPH09192169A JP H09192169 A JPH09192169 A JP H09192169A JP 8007522 A JP8007522 A JP 8007522A JP 752296 A JP752296 A JP 752296A JP H09192169 A JPH09192169 A JP H09192169A
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sheet
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Abstract

(57)【要約】 【課題】サイドバリヤーカフスの起立を確実なものとす
る。 【解決手段】表面がわが透液性を示す半剛性の吸収体3
と、製品の両側の少なくとも長手方向中間に設けられた
バリヤーカフス6と、吸収体3より前記表面と反対側の
裏面がわにおいて設けられたバックシート20とを有
し、製品の長手方向中央部分において吸収体3の裏面の
幅方向中間部分のみがバックシート20と相互に一体化
され、かつ両側部分が自由部分とされ、バリヤーカフス
6の裾部の一方端61aが吸収体3の側部に固定され、
他方端62aがバックシート20の前記側部より幅方向
外方において固定され、これらの両固定部を起線として
山形に表面側に起立し、弾性伸縮部材8により起立状態
が維持されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バリヤーカフスを
有する紙おむつ、特に好適には、いわゆるトレーニング
パンツなどのパンツ型の使い捨て紙おむつに関する。
【0002】
【従来の技術】使い捨て紙おむつ、特にトレーニングパ
ンツは、乳児から幼児に移行する過程で、紙おむつ離れ
を促進するために使用されている。
【0003】この種のパンツタイプの紙おむつについて
は、種々の提案がなされ、かつ一部市販されている。そ
の代表例としては、特開平2−4326号、特開平4−
226658号、実開平4−44920号のものを挙げ
ることができる。
【0004】一方、従来からいわゆるバリヤーカフスを
有する紙おむつが市販されている。
【0005】この種の紙おむつは、特に軟便の横漏れを
防止することができるなどの点に優れる。そこで、本出
願人は、特開平7−328067号として、バリヤーカ
フスを有するパンツ型の紙おむつを提案した。この紙お
むつにおいては、バックシートが弾性伸縮性を有するの
で、着用者にとって過度の圧迫感がないばかりでなくフ
ィット性に優れる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、バリヤーカ
フスは、これが着用時において適切に起立し、着用者の
脚の付け根部分に良好に密着することがその機能上、重
要なことであるが、この課題を十分に解決できていな
い。
【0007】ちなみに、特開平7−328067号公報
に記載された紙おむつにおけるバリヤーカフスは、一重
のシートの起立端部に弾性伸縮部材を固定したものであ
る。
【0008】そこで、本発明の主たる課題は、バリヤー
カフスを確実に起立させる構造のもを得ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決した本発
明は、表面がわが透液性を示す半剛性の吸収体と、製品
の両側の少なくとも長手方向中間に設けられたバリヤー
カフスと、前記吸収体より前記表面と反対側の裏面がわ
において設けられたバックシートとを有し、前記吸収体
の裏面または前記バックシートの少なくとも一方が不透
液性であり、少なくとも製品の長手方向中央部分におい
て、前記吸収体の裏面の幅方向中間部分のみがバックシ
ートと相互に一体化され、かつ両側部分が自由部分とさ
れ、前記バリヤーカフスの裾部の一方端が前記吸収体の
側部に固定され、他方端が前記バックシートの前記側部
より幅方向外方において固定され、これらの両固定部を
起線として山形に表面側に起立し、その山形に頂部にお
いてバックシートと一体化された長手方向に延びる弾性
伸縮部材により起立状態が維持されている、ことを特徴
とする使い捨て紙おむつである。
【0010】ここで、バックシートは少なくとも幅方向
に、かつ少なくとも前記両裾端の間は弾性伸縮性を示す
材料からなる構成が提案される。
【0011】また、前記吸収体の裏面が不透液性シート
からなり、前記バックシートが透液性シートからなる構
造も提案される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しなから実施の
形態を説明することにより、本発明を詳述する。
【0013】図1〜図4は本発明の使い捨て紙おむつの
代表例を示したもので、不織布などからなる透液性表面
シート1とポリエチレンシートなどからなる不透液性裏
面シート2とにより綿状パルプなどからなる吸収体主体
3を包んだ構造の吸収体10が、本体バックシート20
に設けられている。吸収体10は、公知のように高分子
吸収ポリマー、吸収体主体3を包むティシュペーパーな
どを含み、全体として寸法が変化しないが変形が可能な
半剛性を示す。
【0014】また、実施例における吸収体10はほぼ長
方形をなしている。この吸収体10に対して、少なくと
も幅方向に、実施例においては幅方向および長手方向の
両者について弾性伸縮性を示す本体バックシート20が
別途設けられている。本体バクシート20は、フラップ
部を形成すべく吸収体10より外形が大きく、全体とし
て砂時計形状をなしており、バックシート主体20Aに
対して、両側部に副バックシート20B,20Bが貼り
合わせてある。副バックシート20B,20B間はバッ
クシート主体20Aのみが存在する。
【0015】副バックシート20B,20Bの製品中央
線側において、バックシート主体20Aとの間に、それ
ぞれ糸ゴムなどからなる脚周り弾性伸縮部材4が1本ま
たは複数本、伸長状態で固定されている。
【0016】製品の両側にはサイドバリヤーカフス6,
6が、前後には前後バリヤーカフス7が設けられてい
る。これらのバリヤーカフス6,7は好ましくは不透液
性または撥水性を示すシートからなる。
【0017】サイドバリヤーカフス6は、少なくとも脚
周り部分において、使用状態において、横断面が山形形
状をなしている。サイドバリヤーカフス6は、実施例に
おいては頂部で折り返された二重シート構造であり、そ
の内側シート部61の裾部の一方端61aが吸収体10
の側部に固定され、外側シート部62の裾部の他方端6
2aが本体バックシート20の前記吸収体10の側部よ
り幅方向外方において固定され、これらの両固定部を起
線として山形に表面側に起立している。
【0018】内側シート部61と外側シート部62との
折り返し頂部において、これらの少なくとも一方、実施
例では両者に対して、伸長下で一体化された長手方向に
延びる弾性伸縮部材8が設けられている。これによっ
て、サイドバリヤーカフス6の起立状態が維持されてい
る。
【0019】他方、図示されているように、実施例にお
ける弾性伸縮部材4,4,4は、幅方向に関して、一方
端61a,62a間に位置している。
【0020】前後バリヤーカフス7(一方のバリヤーカ
フスは図示していない)は、ウレタンゴムなどの弾性伸
縮シート帯7A、この両面に対して一体化された伸長可
能な不織布帯7B,7Cを素材としたものであり、この
前後バリヤーカフス7の前後方向端部は、本体バックシ
ート20の前後フラップ部およびサイドバリヤーカフス
6,6を覆っている個所において固定されている。しか
し、サイドバリヤーカフス6,6間においては表面シー
ト1には固定されておらず、この非固定部分が表面シー
ト1から離間または起立がちとすることによって、表面
シート1を伝わって前後に拡散する尿を前後端に導かな
いようにしてある。前後バリヤーカフス7の弾性伸縮シ
ート帯7Aの存在によって前後の腰バンドを構成する。
【0021】本体バックシート20は、最終製品の外面
全体に及んで全体形状を規定する連続シートであり、前
後方向および幅方向、少なくとも幅方向において弾性伸
縮性を示す材料からなり、その弾性伸縮度は150%以
上である。
【0022】製品の製造過程において、たとえば予め吸
収体10が組み立てられた状態で、本体バックシート2
0にたとえばホットメルト接着剤などにより接合され
る。この接合部を、図2、図4および図5にクロスハッ
チングで示す。すなわち、吸収体10は、その前後端部
と幅方向中間部に沿って実質的に連続して本体バックシ
ート20に接合される。幅方向中間の接合部は、本発明
の目的がサイドバリヤーカフス7,7を良好に起立させ
て脚周りの横漏れを確実に防止することを主眼としてい
るので、脚周りに相当する少なくとも長手方向中央部分
のみにおいて接合されていてもよい。接合部は連続して
いるほか、間欠的でもよい。
【0023】同時的またはその後において、サイドバリ
ヤーカフス7,7が、前述の一方端61aおよび他方端
62aを介して吸収体10、および本体バックシート2
0にたとえばホットメルト接着剤などによりそれぞれ接
合される。この接合部についても、図2および図4にク
ロスハッチングで示す。
【0024】その後、図6に示されているように、本体
バックシート20が前後方向に折り重ねられの側部20
X,20X相互が熱溶着またはホットメルト接着剤など
により接合され、パンツ型の紙おむつが組み立てられ
る。30は紙おむつを丸めて廃棄する際に固定するため
の3つ折り粘着テープである。
【0025】紙おむつに要求される特性として、最重要
点はフィット性に関するものである。しかし、尿の高い
吸収性も必要なために、吸収体が必要となる。この吸収
体は半剛性を示すために、その形状を保持するように作
用する。
【0026】しかるに、実施例に係る紙おむつにおいて
は、本体バックシート20が弾性伸縮性を示す。したが
って、おむつを装着させたとき、着用者に対して本体バ
ックシート20の全体が締め付けるようになり、これに
伴って着用者の動きが活発であったとしても、吸収体1
0が肌から離れることなく、常時フィットするようにな
る。
【0027】さて、本発明においては、図4に代表的に
示される構造を有する。着用状態の形状は図5に示す。
これらの比較から、使用前の展開状態においては、サイ
ドバリヤーカフス7が表面シート1側に寝がちあったの
に対して、着用時において股間部に当てがわれ紙おむつ
の両側が収縮し、かつ股間部において横断面として図4
および図5の両側が上向きに持ち上がる湾曲状態になる
ように、吸収体10および本体バックシート10が変形
されるとき、図5の破線が示すように、サイドバリヤー
カフス6,6が、相対的に弾性伸縮部材8,8に長手方
向に関して収縮力が作用するので、山形が起立するよう
になる。
【0028】さらに、本体バックシート20は着用に伴
って前後方向のみならず、図5の白抜き矢印で示すよう
に、幅方向に伸長するので、図5の左部分の実線で示す
ように、内側シート61に対して外側シート62が外方
に拡がることにより、サイドバリヤーカフス6が破線の
状態よりさらに起立することになる。
【0029】この起立によって、サイドバリヤーカフス
6,6間の軟便などの横漏れが確実に防止される。サイ
ドバリヤーカフス6,6が寝がちであると、着用者の肌
との間において、サイドバリヤーカフス6,6の頂部稜
から横漏れの可能性が高くなる(特に動きの激しい着用
者の場合)。
【0030】本発明に係る上記の作用および利点は、サ
イドバリヤーカフス6,6を二重シートとし、かつ吸収
体3はその全面を本体バックシート20に固定させて一
体化させるのではなく、吸収体3の裏面の幅方向中間部
分のみが本体バックシート20と相互に一体化され、か
つ両側部分が自由部分とされていることに起因するとと
もに、サイドバリヤーカフス6の裾部の一方端が吸収体
3の側部に固定され、他方端が本体バックシート20の
前記側部より幅方向外方において固定され、これらの両
固定部を起線として山形に表面側に起立している構造を
採用しているためである。
【0031】本体バックシート20が弾性伸縮性を示す
ものを積極的に用いる場合、本体バックシート20と吸
収体10とを全面において固定すると、吸収体10の非
伸長性により本体バックシート20が吸収体10を超え
て外方に延在する部分のみが伸長し、全体として十分な
弾性伸縮性を得ることができない。しかるに、前記の構
造を採用することにより、本体バックシート20はほぼ
全体的に伸長が可能であるために、高いフィット性が確
保される。
【0032】この場合、本体バックシート20が少なく
とも幅方向に弾性伸縮性を示すのが前述の作用をもたら
すために特に好ましいけれども、本体バックシート20
が非伸縮性を示したとしても、サイドバリヤーカフス6
の高い起立効果はもたらされる。すなわち、紙おむつが
装着されるとき、実際には、完全に幅方向の寸法で湾曲
するのではなく、少なからず一部に皺をよらせながら湾
曲する。これに対して、本体バックシート20は、装着
時においても、ほぼ皺をよることなく展張状態が維持さ
れるので、前記の一方端61aと他方端62aとの間は
離間する傾向となり、もって、サイドバリヤーカフス6
の起立が確実となるからである。
【0033】(その他)本体バックシート20は、ムレ
防止などの点から、通気性および防水性(撥水性)の少
なくとも一方、より好ましくは両者の特性を有するのが
望まれる。その素材は適宜選択できるが、その例として
は、ポリプロピレン主体の熱融着繊維とレーヨン繊維を
混綿したレーヨンスパンレース不織布と、ウレタンやイ
ソプレンゴム系の材料を主体とするメルトブロー不織布
を熱融着、超音波接合、ホットメルト接着剤による接合
などにより一体化し、前者の不織布を着用者の肌側に使
用するものを挙げることができる。
【0034】実施例においては、吸収体10の裏面シー
ト2を非透液性としたが、本体バックシート20が非透
液性であれば、透液性を示すものでもよい。すなわち、
裏面シート2と本体バックシート20の少なくとも一方
が非透液性であればよい。
【0035】サイドバリヤーカフス6として、全体を折
り返し二重シートとしたが、図7に示すように、頂部は
一重シートであってもよい。弾性伸縮部材8の本数など
は適宜である。さらに、図8に示すように、外側シート
62の裾部を内側に折り込んで他方の固定端62aとす
ることもできる。
【0036】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、サイド
バリヤーカフスが確実に起立するようになり、もって、
軟便などの横漏れを確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の紙おむつの最終組み立て前の状態の要
部斜視図である。
【図2】その組み立て関係を示す要部斜視図である。
【図3】その要部拡大斜視図である。
【図4】横断面図である。
【図5】バリヤーカフスの起立を示す説明的横断面図で
ある。
【図6】最終的な紙おむつの組上がり状態斜視図であ
る。
【図7】変形例を示す横断面図である。
【図8】さらに別の変形例を示す横断面図である。
【符号の説明】
1…透液性表面プシート、2…不透液性裏面シート、3
…吸収体主体、4…弾性伸縮部材、6…サイドバリヤー
カフス、7…前後バリヤーカフス、8…弾性伸縮部材、
10…吸収体、20…本体バックシート。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面がわが透液性を示す半剛性の吸収体
    と、製品の両側の少なくとも長手方向中間に設けられた
    バリヤーカフスと、前記吸収体より前記表面と反対側の
    裏面がわにおいて設けられたバックシートとを有し、 前記吸収体の裏面または前記バックシートの少なくとも
    一方が不透液性であり、 少なくとも製品の長手方向中央部分において、前記吸収
    体の裏面の幅方向中間部分のみがバックシートと相互に
    一体化され、かつ両側部分が自由部分とされ、 前記バリヤーカフスの裾部の一方端が前記吸収体の側部
    に固定され、他方端が前記バックシートの前記側部より
    幅方向外方において固定され、これらの両固定部を起線
    として山形に表面側に起立し、 その山形に頂部においてバックシートと一体化された長
    手方向に延びる弾性伸縮部材により起立状態が維持され
    ている、 ことを特徴とする使い捨て紙おむつ。
  2. 【請求項2】バックシートは少なくとも幅方向に、かつ
    少なくとも前記両裾端の間は弾性伸縮性を示す材料から
    なる請求項1記載の使い捨て紙おむつ。
  3. 【請求項3】前記吸収体の裏面が不透液性シートからな
    り、前記バックシートが透液性シートからなる請求項1
    または2記載の使い捨て紙おむつ。
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