JPH0853337A - 皮脂抑制剤 - Google Patents

皮脂抑制剤

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JPH0853337A
JPH0853337A JP6210385A JP21038594A JPH0853337A JP H0853337 A JPH0853337 A JP H0853337A JP 6210385 A JP6210385 A JP 6210385A JP 21038594 A JP21038594 A JP 21038594A JP H0853337 A JPH0853337 A JP H0853337A
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JP
Japan
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sebum
acid
derivatives
inhibitor
suppressing agent
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Withdrawn
Application number
JP6210385A
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English (en)
Inventor
Eriko Kasahara
永吏子 笠原
Kanemoto Kitamura
謙始 北村
Kiyoshi Sato
潔 佐藤
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Shiseido Co Ltd
Original Assignee
Shiseido Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、にきび等の脂漏性疾患で温和な効果
を示し、脂漏性のフケを有効に予防することができる、
優れた皮脂抑制剤を提供することを目的とする。 【構成】プロテアーゼ阻害剤の一種または二種以上とリ
パーゼ阻害剤の一種または二種以上、さらには抗菌剤の
一種または二種以上を有効成分として含有する皮脂抑制
剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は皮脂抑制剤に関する。詳
しくは、プロテアーゼ阻害剤の一種または二種以上とリ
パーゼ阻害剤の一種または二種以上とを有効成分として
含有する皮脂抑制剤、およびさらに抗菌剤の一種または
二種以上を有効成分として含有する皮脂抑制剤に関する
もので、皮脂の分泌過剰によっておこるにきび等の脂漏
性疾患で温和な効果を示す皮膚疾患治療剤である。又、
頭皮に使用して脂漏性のフケを有効に予防することがで
きる。
【0002】
【従来の技術】今日まで皮脂分泌抑制に特異的な効果を
示し、それ以外の器官に影響しないような化合物は知ら
れていない。経口投与用に皮脂抑制剤シプロテロンアセ
テートがあるが、経口投与は局所施用よりも副作用が大
きいことが多い。また、その抗アンドロゲン性のため
に、シプロテロンアセテートは女性にのみしか用いるこ
とができない。又、リパーゼ阻害作用を有するテトラサ
イクリンやシャクヤクエキス等は、他の配合成分との関
係からリパーゼ阻害効果を発揮できないなど、必ずしも
その期待される効果は満足すべきものではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、このよ
うな現状に鑑み、特異的に皮脂分泌抑制効果を示し、そ
れ以外の器官に影響しないような化合物を鋭意探索し、
プロテアーゼ阻害剤とリパーゼ阻害剤とを組み合わせる
ことにより、また、さらに抗菌剤を組み合わせることに
より、この目的を達成できることを見出し、本発明を完
成した。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、プロ
テアーゼ阻害剤の一種または二種以上とリパーゼ阻害剤
の一種または二種以上とを有効成分とする皮脂抑制剤で
あり、さらに抗菌剤を有効成分とする皮脂抑制剤であ
る。以下本発明の構成について詳述する。
【0005】本発明におけるプロテアーゼ阻害剤とは、
前記プロテアーゼまたは蛋白分解酵素の加水分解作用
を、可逆的もしくは不可逆的に阻害し得る全ての化学物
質を意味する。以下に主な物質を挙げる。
【0006】(1)動物または植物由来の化合物 好ましくはウシ膵塩基性トリプシンインヒビター、アプ
ロチニン、ダイズトリプシンインヒビター、リマ豆プロ
テアーゼインヒビター、トウモロコシプロテアーゼイン
ヒビター等がある。
【0007】(2)微生物由来の化合物 好ましくはアンチパイン、プラスミノストレプチン、さ
らには下記の一般式化1で表わされるロイペプチンと総
称される化合物等がある。
【0008】
【化1】
【0009】(3)ベンザミジンおよびその誘導体 好ましくはベンザミジン、p−アミノベンザミジン、m
−アミノベンザミジン、フェニルグアノジン、(2R,
4R)−4−メチル−1−[N2 −(3−メチル−1、
2、3、4−テトラヒドロ−8−キノリンスルホニル)
−L−アルギニル]−2−ピペリジンカルボキシリック
アシッド モノヒドレート、ダンシルアルギニンN−
(3−エチル−1、5−ペンタネジル)アミド等があ
る。
【0010】(4)アセタミドおよびその誘導体 好ましくはアセタミド、2−フェニルアセタミド、シク
ロヘキシルカイオキサミド等がある。
【0011】(5)グアニジンおよびその誘導体 好ましくはフェニルグアニジン、シクロヘキシルグアニ
ジンン等がある。
【0012】(6)ω−アミノ酸類 好ましくはp−アミノメチル安息香酸、4−アミノメチ
ルビシクロ(2.2.2.)オクタン−1−カルボン
酸、5−[トランス−4(アミノメチル)シクロヘキシ
ル]テトラゾール、3−[トランス−4(アミノメチ
ル)シクロヘキシル−2−オキソプロピオネート、トラ
ンス−4−(アミノメチル)シクロヘキシルグリオキサ
ル モノヒドレート、トランス−4−(アミノメチル)
シクロヘキサン ヒドロキサミックアシッドまたは下記
一般式化2においてn=1〜8の炭素鎖を有する物質等
がある。
【0013】
【化2】NH2 (CH2 n COOH
【0014】これらω−アミノ酸の中では、p−アミノ
メチル安息香酸に特に優れた効果が認められる。
【0015】(7)トラネキサム酸およびその塩類また
は誘導体 好ましくはトラネキサム酸であるが、トラネキサム酸カ
ルボキシル基修飾誘導体としては一般式化3で表わされ
るものがある。
【0016】
【化3】
【0017】Xは例えば、−NH2,−NHCH2CH2
CH3,−NHCH2CH2CH2CH2CH2CH3,−N
HCH2CH2COOH,−NHCH2CH2CH2CH2
2COOH等が挙げられる。また、トラネキサム酸カ
ルボキシル基修飾誘導体の塩類としては一般式化4で表
わされるものがある。
【0018】
【化4】
【0019】Xは例えば化5に示すものなどが挙げられ
る。
【0020】
【化5】
【0021】トラネキサム酸アミノ基修飾誘導体として
は、一般式化6で表わされるものがある。
【0022】
【化6】
【0023】Xは例えば化7に示すもの等が挙げられ
る。
【0024】
【化7】
【0025】トラネキサム酸のアミノ基とカルボキシル
基の両方が修飾された誘導体としては、一般式化8で表
わされる化合物がある。
【0026】
【化8】
【0027】これには、Xが化9に示す残基であり、
【0028】
【化9】
【0029】Yが -NH-CH2CH2CH3や -NH-(CH2)5CH3であ
るもの等がある。
【0030】(8)グアニジノ安息香酸およびその誘導
体 好ましくはp−ニトロフェニル−p’−グアニジノ安息
香酸、3’,6’−ビス(4−グアニジノベンゾイロキ
シ)−5−(N’−4−カルボキシフェニル)チオウレ
イドスピロ[イソベンゾフラン−1(3H),9’−
(9H)キサンゼン]−3−オン等がある。
【0031】(9)リジンおよびその誘導体 好ましくは下記一般式化10で表わされる化合物等があ
る。
【0032】
【化10】
【0033】本発明は、これらに限定されるものではな
いが、これらリジンおよびその誘導体の中では、R2
−CH2 Clのものが特に好ましい。
【0034】(10)アルギニンおよびその誘導体 好ましくは下記一般式化11で表わされる化合物等があ
る。
【0035】
【化11】
【0036】上記アルギニンおよびその誘導体の中で
は、R2 が−CH2 Clのものが特に好ましい。
【0037】又、本発明におけるリパーゼ阻害剤とは、
グリセロールエステルを加水分解して脂肪酸を遊離する
酵素であるリパーゼの作用を可逆的もしくは不可逆的に
阻害し得る全ての物質を意味する。主な物質としては、
イブプロフェンピコノール、テトラサイクリン塩酸塩、
ミノサイクリン、ドキシテトラサイクリン、クリンダマ
イシン、エリスロマイシン、リンコマイシン、ナジクロ
キサシン、クロラムフェニコール、および金属塩などが
あり、さらに、シャクヤク、オオレン、オオバク、ボタ
ンピ、ゲンノショウコ、茶、クジン、シボタンツル、オ
ドリコソウ、サルビア、西洋ネズ、ハマメリス、バーチ
などの生薬又はその溶媒抽出エキスなどを挙げることが
できる。
【0038】また、抗菌剤としては、ヒノキチオール、
トリクロサン、トリクロロカルバニリド、クロルヘキシ
ジン塩酸塩、クロルヘキシジングルコンサン塩、ハロカ
ルバン、クロロフェネシン、塩化ベンゼトニウム、塩化
ベンザルコニウム、塩化リゾチーム、塩酸アルキルジア
ミノエチルグリシン、イソプロピルメチルフェノール、
安息香酸、感光素201号、チモール、ヘキサクロロフ
ェン、ベルベリン、チオキソロンおよびそれらの誘導体
を挙げることができる。
【0039】本発明においてプロテアーゼ阻害剤の皮脂
抑制剤組成物への配合量は、組成物全量中0.0001
〜10%(重量%。以下同じ)が好ましく、0.001
〜5%がより好ましい。0.0001%未満では本発明
の効果が十分ではなく、10%を越えると溶解性が劣る
ため製剤上好ましくなく、かつコスト的にも不利であ
る。
【0040】また併用するリパーゼ阻害剤の配合量は、
組成物全量中0.001%以上10%以下で好ましくは
0.01%以上5%以下である。0.001%未満では
本発明の効果が十分ではなく、10%を越えてもそれ以
上の効果の増大は認められない。シャクヤク等の生薬に
ついては、粉末または水もしくは水性アルコール、たと
えばエタノール、あるいはそれらの混合物を用い、通常
15〜20℃で抽出処理して得られるエキス(抽出溶媒
を留去した残分)として全組成中に概ね0.005%以
上配合する。配合量の上限は特に限定するものではない
が、着色等の商品価値の観点から生薬およびその抽出物
の配合量は、乾燥残分として合計で約10%以下の配合
が好ましい。
【0041】さらに併用する抗菌剤の配合量は、組成物
全量中0.001〜1%で好ましくは0.01〜0.1
%である。0.001%未満では本発明の効果が十分で
はなく、1%を越えてもそれ以上の効果の増大は認めら
れない。本発明の皮脂抑制剤には、上記した化合物の他
にビタミンA酸およびその誘導体、サリチル酸、亜鉛及
びその化合物、乳酸等の薬剤や角質溶解剤、性状によっ
ても異なるが、油分、界面活性剤、水、エタノール、ヒ
アルロン酸等の保湿剤、増粘剤、香料、色素等が本発明
の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。
本発明の皮脂抑制剤の性状は、クリーム、ローション、
軟膏等、外皮に適用できるものであればいずれでも良
い。
【0042】
【実施例】次に臨床試験例をあげて本発明の効果を更に
詳細に説明する。 (使用薬剤)表1の処方に基づいたローションタイプの
皮脂抑制剤を使用した。配合量は重量%である。
【0043】(使用対象及び観察期間)15〜30歳ま
での尋常性座瘡患者男女計120名(1群20名)に4
週間使用させた。使用の際は、被験者の前額部を左右に
分け、一方に実施例1〜5のいずれかをもう一方に比較
例1の処方のローションを朝晩4週間にわたり塗布し
た。
【0044】(皮脂の測定)使用前と4週間使用後の総
皮脂量をガラスカップ法で皮脂を採取して重量法[Ohok
awa H.,et al., Anal Biochem, 95.351 358(1979) ]に
て測定した。皮脂減少率は次式の相対比で求めた。
【0045】(官能評価)塗布終了後アンケート調査を
実施し、ローション塗布前に比べてあぶらっぽさを感じ
なくなった人が20人中15人以上の場合をA、20人
中10〜14人の場合をB、20人中5〜9人の場合を
C、20人中5人未満の場合をDとして判定した。表1
に結果を示した。
【0046】
【表1】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例 実施例 比較例 比較例 比較例 比較例 1 2 1 2 3 4 ─────────────────────────────────── トラネキサム酸 1.0 1.0 1.0 − − − シャクヤクエキス 1.0 1.0 − 1.0 − − 塩化ベンザルコニウム − 0.05 − − 0.05 − グリセリン 4.0 4.0 4.0 4.0 4.0 4.0 1,3-ブチレングリコール 4.0 4.0 4.0 4.0 4.0 4.0 エタノール 7.0 7.0 7.0 7.0 7.0 7.0 ポリオキシエチレン オレイルアルコール 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 メチルパラベン 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 クエン酸 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 クエン酸ソーダ 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 香 料 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 精製水 残余 残余 残余 残余 残余 残余 ─────────────────────────────────── 平均皮脂減少率(%) 14.6 15.1 5.2 5.0 1.1 0.2 官能評価 A A B B C D ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ この結果、トラネキサム酸とシャクヤクエキスを配合し
た実施例1のローション、およびトラネキサム酸とシャ
クヤクエキスと塩化ベンザルコニウムを配合した実施例
2のローションは、各比較例のローションに比べて有効
であることが示された。
【0047】以下の各実施例に示した組成、製法に基づ
いて調製した皮脂抑制剤にはいずれも良好な皮脂抑制効
果が認められた。 実施例3 化粧水 g ソルビトール(70%) 3.5 グリセリン 5.0 精製水 70.0 トラネキサム酸プロピルアミド 1.0 オオレンエキス 1.5 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油誘導体 0.5 ヒノキチオール 0.1 エタノール 20.0 香 料 適 量 常法により、化粧水を製造した。
【0048】 実施例4 クリーム g ミツロウ 11.0 パラフィンワックス 6.0 ラノリン 3.0 イソプロピルミリステート 6.0 スクワラン 8.0 流動パラフィン 27.5 トラネキサム酸プロピルアミド 5.0 シャクヤクエキス 1.5 塩化ベンザルコニウム 0.05 インドメタシン 0.5 ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート 1.5 ソルビタンモノステアレート 4.0 防腐剤 適 量 プロピレングリコール 2.0 ホウ砂 1.0 精製水 28.0 常法により、クリームを製造した。
【0049】 実施例5 軟 膏 g 固体パラフィン 10.0 ビーワックス 10.0 スクワラン 10.0 トラネキサム酸n−ヘキスルエステル塩酸塩 1.0 シャクヤクエキス 1.0 トリクロロカルバニリド 0.1 レゾルシン 0.1 亜鉛華 0.5 香 料 適 量 ワセリン 68.4 常法により、軟膏を製造した。
【0050】 実施例6 ヘアトニック g エタノール 55.0 ニッコールHCO−60 1.0 香 料 適 量 トラネキサム酸グアニジド 0.3 ボタンピエキス 0.7 ハロカルバン 0.1 精製水 42.0 グリセリン 1.0 色 素 適 量 常法により、ヘアトニックを製造した。
【0051】
【発明の効果】本発明により、非常に良好な可逆的局所
皮脂抑制を示し、それ以外の器官に全く影響しない優れ
た皮脂抑制剤を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 7/00 W 7/06 31/155 9455−4C 31/16 9455−4C 31/19 ADE 9455−4C 31/215 9455−4C 38/55 ADA

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロテアーゼ阻害剤の一種または二種以
    上とリパーゼ阻害剤の一種または二種以上とを有効成分
    とする皮脂抑制剤。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の皮脂抑制剤において、さ
    らに抗菌剤の一種または二種以上を有効成分として含有
    する皮脂抑制剤。
  3. 【請求項3】 プロテアーゼ阻害剤がトラネキサム酸ま
    たはトラネキサム酸誘導体もしくはそれらの塩類であ
    る、請求項1または請求項2記載の皮脂抑制剤。
JP6210385A 1994-08-11 1994-08-11 皮脂抑制剤 Withdrawn JPH0853337A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10298055A (ja) * 1997-04-22 1998-11-10 Noevir Co Ltd 抗アンドロゲン剤及び養毛剤,皮脂分泌抑制剤
WO1999048471A1 (en) * 1998-03-24 1999-09-30 The Procter & Gamble Company Polyalkoxy copolymers as lipase inhibitors and their compositions
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WO2014208399A1 (ja) * 2013-06-26 2014-12-31 株式会社ダイセル 保湿剤、及びそれを含有する化粧料

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