JPH0843314A - コークス炉炉体診断方法 - Google Patents
コークス炉炉体診断方法Info
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- JPH0843314A JPH0843314A JP17539294A JP17539294A JPH0843314A JP H0843314 A JPH0843314 A JP H0843314A JP 17539294 A JP17539294 A JP 17539294A JP 17539294 A JP17539294 A JP 17539294A JP H0843314 A JPH0843314 A JP H0843314A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 複数の特性値毎にその特性値が環境に及ぼす
影響程度をあらかじめ環境影響指数として指数化してお
き、コークス炉の窯毎に測定された前記複数の特性値を
環境影響指数で重み付けて加算した窯毎の評点に基づい
て、補修すべき窯を順位付けることを特徴とするコーク
ス炉炉体診断方法。 【効果】 本発明により、従来の定性的な判断による補
修が診断結果に基づいた適切な補修窯の把握および補修
のタイミングの決定ができ、炉体補修の判断および最適
補修指針の決定ができ、コークス炉の寿命延長につなが
る。
影響程度をあらかじめ環境影響指数として指数化してお
き、コークス炉の窯毎に測定された前記複数の特性値を
環境影響指数で重み付けて加算した窯毎の評点に基づい
て、補修すべき窯を順位付けることを特徴とするコーク
ス炉炉体診断方法。 【効果】 本発明により、従来の定性的な判断による補
修が診断結果に基づいた適切な補修窯の把握および補修
のタイミングの決定ができ、炉体補修の判断および最適
補修指針の決定ができ、コークス炉の寿命延長につなが
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、広くはコークス炉の炉
体延命、特にコークス炉の炉体に関する膨大な情報を収
集、管理、解析し、適切な補修指針を提供する方法に関
するものである。
体延命、特にコークス炉の炉体に関する膨大な情報を収
集、管理、解析し、適切な補修指針を提供する方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】コークス炉の寿命は、過去の操業履歴に
より、内部煉瓦が経年劣化して損傷し、コークスが炉外
に窯出しできなくなったときをいい、一般には、30年
〜35年と言われている。寿命末期になると、石炭の乾
留不良や窯詰まり等により、コークス生産に悪影響を与
えるばかりでなく、煉瓦の目地切れ等によるガス漏れや
黒煙等環境面でも悪影響を及ぼす。
より、内部煉瓦が経年劣化して損傷し、コークスが炉外
に窯出しできなくなったときをいい、一般には、30年
〜35年と言われている。寿命末期になると、石炭の乾
留不良や窯詰まり等により、コークス生産に悪影響を与
えるばかりでなく、煉瓦の目地切れ等によるガス漏れや
黒煙等環境面でも悪影響を及ぼす。
【0003】コークス炉は、連続操業設備であるため、
建設稼働後に操業を停止させて冷却させることはできな
い。また、精密に煉瓦が積まれている構造のために、内
部煉瓦の更新は極めて困難である。このため、現在では
窯内部の損傷部分を溶射吹き付けをするなどの延命対策
を行なっている。しかし、一般の製鉄所でコークス炉
は、炭化室(以下、窯と称する)と燃焼室が対となっ
た、300〜400室程度の窯が存在する。従来、適切
な劣化評価の手段が無かったので、補修するべき窯の判
断は、特に劣化の著しい窯を目視等にて決定して補修し
ていた。
建設稼働後に操業を停止させて冷却させることはできな
い。また、精密に煉瓦が積まれている構造のために、内
部煉瓦の更新は極めて困難である。このため、現在では
窯内部の損傷部分を溶射吹き付けをするなどの延命対策
を行なっている。しかし、一般の製鉄所でコークス炉
は、炭化室(以下、窯と称する)と燃焼室が対となっ
た、300〜400室程度の窯が存在する。従来、適切
な劣化評価の手段が無かったので、補修するべき窯の判
断は、特に劣化の著しい窯を目視等にて決定して補修し
ていた。
【0004】近年、コークス炉の個々の窯の劣化状況の
定性的・定量的な診断方法が種々提案されている。例え
ば、押出機の電流の挙動に着目した技術には特開平3−
146589号公報に記載される技術、画像解析技術を
用いた技術には特開平3−105195号公報に記載さ
れる技術がある。
定性的・定量的な診断方法が種々提案されている。例え
ば、押出機の電流の挙動に着目した技術には特開平3−
146589号公報に記載される技術、画像解析技術を
用いた技術には特開平3−105195号公報に記載さ
れる技術がある。
【0005】この内押出電流データは、石炭がコークス
炉で乾留されてコークスになり、コークス炉外に窯出し
されるときの、押出機の押出しラム駆動用モータ電流値
のことで、窯単位で窯出しの都度に計測されるデータで
ある。図4は、ある1つの窯の1回の窯出し時に計測さ
れた押出電流データを示したものである。A点の押出電
流値をピーク、斜線部の面積をエリアと称する。
炉で乾留されてコークスになり、コークス炉外に窯出し
されるときの、押出機の押出しラム駆動用モータ電流値
のことで、窯単位で窯出しの都度に計測されるデータで
ある。図4は、ある1つの窯の1回の窯出し時に計測さ
れた押出電流データを示したものである。A点の押出電
流値をピーク、斜線部の面積をエリアと称する。
【0006】画像解析データは、図5に示ように、コー
クス炉の窯口(押出機側(PS)、ガイド車側(C
S))から簡易的にビデオカメラ7等により撮影した画
像を画像解析装置により、その窯毎の劣化度をPS、中
央、CSで定量化したものである。
クス炉の窯口(押出機側(PS)、ガイド車側(C
S))から簡易的にビデオカメラ7等により撮影した画
像を画像解析装置により、その窯毎の劣化度をPS、中
央、CSで定量化したものである。
【0007】煤塵濃度よって劣化程度の判定を行なうこ
とができる。炉壁の煉瓦に隙間がある場合、コークスを
押し出して炉圧が負になったとき燃焼室からの未燃ガス
が炭化室に入るので煤塵が発生する。各窯を連結したガ
スの回収管で煤塵濃度を測定すれば、窯毎の未燃ガスの
侵入程度が測定できる。この煤塵濃度のピーク値をその
押出における、その窯の劣化特性を示す値とする。これ
によって窯毎の劣化程度の判定ができる。
とができる。炉壁の煉瓦に隙間がある場合、コークスを
押し出して炉圧が負になったとき燃焼室からの未燃ガス
が炭化室に入るので煤塵が発生する。各窯を連結したガ
スの回収管で煤塵濃度を測定すれば、窯毎の未燃ガスの
侵入程度が測定できる。この煤塵濃度のピーク値をその
押出における、その窯の劣化特性を示す値とする。これ
によって窯毎の劣化程度の判定ができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術では、個々
の窯の診断と補修の方法に関するものであり、特定の窯
の定量的評価は可能であるが、劣化傾向の管理、炉団あ
るいはコークス炉全体の中での評価、すなわち補修する
べき窯の優先度等が不明確で、補修ガイダンス、補修指
針の決定には至らないという課題があった。最適な延命
を図るには、個々の診断データを有効に活用し、効果的
な補修を行なうことが必要である。
の窯の診断と補修の方法に関するものであり、特定の窯
の定量的評価は可能であるが、劣化傾向の管理、炉団あ
るいはコークス炉全体の中での評価、すなわち補修する
べき窯の優先度等が不明確で、補修ガイダンス、補修指
針の決定には至らないという課題があった。最適な延命
を図るには、個々の診断データを有効に活用し、効果的
な補修を行なうことが必要である。
【0009】しかしながら、コークス炉には前述したよ
うに多数の窯が存在し、これらの診断情報、補修情報は
言うまでもなく、窯の劣化に影響する操業情報、操炉情
報を含めると情報量は膨大な量となり情報の管理不十分
を招く。しかも、複数の劣化評価によって行う補修する
べき炭化室の判断には個人差が入り易く、本来補修する
べき窯を誤判断したり、劣化が特にひどくなってからの
補修となるために、生産面、コスト面、環境面でまちま
ちの対応となる。本発明が解決しようとする課題は、コ
ークス炉の最適な延命対策を行なうために、個々の診断
技術を有効活用し、効果的な補修の順位付けを行なうこ
とにある。
うに多数の窯が存在し、これらの診断情報、補修情報は
言うまでもなく、窯の劣化に影響する操業情報、操炉情
報を含めると情報量は膨大な量となり情報の管理不十分
を招く。しかも、複数の劣化評価によって行う補修する
べき炭化室の判断には個人差が入り易く、本来補修する
べき窯を誤判断したり、劣化が特にひどくなってからの
補修となるために、生産面、コスト面、環境面でまちま
ちの対応となる。本発明が解決しようとする課題は、コ
ークス炉の最適な延命対策を行なうために、個々の診断
技術を有効活用し、効果的な補修の順位付けを行なうこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1) 複数の特
性値毎にその特性値が環境に及ぼす影響程度をあらかじ
め環境影響指数として指数化しておき、コークス炉の窯
毎に測定された前記複数の特性値を環境影響指数で重み
付けて加算した窯毎の評点に基づいて、補修すべき窯を
順位付けることを特徴とするコークス炉炉体診断方法、
(2) 複数の特性値毎にその特性値がコークス品質に及ぼ
す影響程度をあらかじめ品質影響指数として指数化して
おき、コークス炉の窯毎に測定された前記複数の特性値
を品質影響指数で重み付けて加算した窯毎の評点に基づ
いて、補修すべき窯を順位付けることを特徴とするコー
クス炉炉体診断方法、(3) 複数の特性値毎にその特性値
がコークス炉の能率に及ぼす影響程度をあらかじめ能率
影響指数として指数化しておき、コークス炉の窯毎に測
定された前記複数の特性値を能率影響指数で重み付けて
加算した窯毎の評点に基づいて、補修すべき窯を順位付
けることを特徴とするコークス炉炉体診断方法、であ
り、さらに、(4) (1) 〜(3) のコークス炉炉体診断方法
において、それぞれ環境影響指数、品質影響指数又は能
率影響指数で重み付けする特性値の値として、各特性値
の最近の複数回の測定値の平均値、または最近の測定に
おける測定値の増分値を用いることを特徴とするコーク
ス炉炉体診断方法である。
性値毎にその特性値が環境に及ぼす影響程度をあらかじ
め環境影響指数として指数化しておき、コークス炉の窯
毎に測定された前記複数の特性値を環境影響指数で重み
付けて加算した窯毎の評点に基づいて、補修すべき窯を
順位付けることを特徴とするコークス炉炉体診断方法、
(2) 複数の特性値毎にその特性値がコークス品質に及ぼ
す影響程度をあらかじめ品質影響指数として指数化して
おき、コークス炉の窯毎に測定された前記複数の特性値
を品質影響指数で重み付けて加算した窯毎の評点に基づ
いて、補修すべき窯を順位付けることを特徴とするコー
クス炉炉体診断方法、(3) 複数の特性値毎にその特性値
がコークス炉の能率に及ぼす影響程度をあらかじめ能率
影響指数として指数化しておき、コークス炉の窯毎に測
定された前記複数の特性値を能率影響指数で重み付けて
加算した窯毎の評点に基づいて、補修すべき窯を順位付
けることを特徴とするコークス炉炉体診断方法、であ
り、さらに、(4) (1) 〜(3) のコークス炉炉体診断方法
において、それぞれ環境影響指数、品質影響指数又は能
率影響指数で重み付けする特性値の値として、各特性値
の最近の複数回の測定値の平均値、または最近の測定に
おける測定値の増分値を用いることを特徴とするコーク
ス炉炉体診断方法である。
【0011】
【作用】コークス炉体の煉瓦の損傷形態は、磨耗性の劣
化と、亀裂性の劣化に分類することができる。磨耗性の
劣化は炭化室側の煉瓦が一定の広がりをもって損耗した
ものをいう。磨耗性の劣化は画像解析データや、押出電
流特性(ピーク、エリア)に強い相関があるが、煤塵濃
度にはほとんど効果が現れない。煉瓦の磨耗性損傷の手
当が遅れた場合には、壁の一部が脱落してその窯の閉鎖
に繋がり、閉鎖する窯が増大して操業能率が低下する。
化と、亀裂性の劣化に分類することができる。磨耗性の
劣化は炭化室側の煉瓦が一定の広がりをもって損耗した
ものをいう。磨耗性の劣化は画像解析データや、押出電
流特性(ピーク、エリア)に強い相関があるが、煤塵濃
度にはほとんど効果が現れない。煉瓦の磨耗性損傷の手
当が遅れた場合には、壁の一部が脱落してその窯の閉鎖
に繋がり、閉鎖する窯が増大して操業能率が低下する。
【0012】一方亀裂性の劣化は煉瓦の目地が掛け落ち
たもので煤塵濃度や炉幅計で適切に測定できる。亀裂性
の劣化が進んだ場合には亀裂部分からもれたガスが集塵
機の能力をこえて黒煙を発生させる環境問題を発生する
恐れがある。また磨耗性の劣化と亀裂性の劣化は劣化部
分の熱伝達が共に低下するので、コークス品質の低下を
まねく。
たもので煤塵濃度や炉幅計で適切に測定できる。亀裂性
の劣化が進んだ場合には亀裂部分からもれたガスが集塵
機の能力をこえて黒煙を発生させる環境問題を発生する
恐れがある。また磨耗性の劣化と亀裂性の劣化は劣化部
分の熱伝達が共に低下するので、コークス品質の低下を
まねく。
【0013】各測定方式はその特性に応じて磨耗性劣化
と亀裂性劣化に対する感度が設定できる。これらの内、
亀裂性劣化の感度に応じた数を環境影響指数として、各
測定値に重み付けを行えば、複数の測定結果を総合した
環境への影響程度を示す値が得られる。
と亀裂性劣化に対する感度が設定できる。これらの内、
亀裂性劣化の感度に応じた数を環境影響指数として、各
測定値に重み付けを行えば、複数の測定結果を総合した
環境への影響程度を示す値が得られる。
【0014】同様に、複数の測定結果が窯毎に得られた
とき、測定方式が磨耗性劣化と亀裂性劣化に対する感度
に応じて品質影響指数ないし能率影響指数による重み付
けを行えば、複数の測定結果からコークス品質ないし操
業能率への影響程度を示す値が得られる。
とき、測定方式が磨耗性劣化と亀裂性劣化に対する感度
に応じて品質影響指数ないし能率影響指数による重み付
けを行えば、複数の測定結果からコークス品質ないし操
業能率への影響程度を示す値が得られる。
【0015】各種測定値の至近の平均値を用いれば、至
近の劣化状態の絶対値による評価が可能となる。また、
至近の劣化特性値の増分を用いれば、至近の変化に対し
て的確な判断が可能となる。
近の劣化状態の絶対値による評価が可能となる。また、
至近の劣化特性値の増分を用いれば、至近の変化に対し
て的確な判断が可能となる。
【0016】
【実施例】図1は本発明をコンピュータシステムで実施
する一例の構成図である。コークス炉1からの各種デー
タは、コークス炉用計算機2に収集され、コークス炉1
の運転監視制御が行なわれる。各種データは、図2に示
されるように分類され、その中で、コークス炉の延命と
補修に必要なデータ、すなわち診断用データは、診断解
析用計算機3に伝送される。診断用データの一部は、コ
ークス炉用計算機2を介さないで、直接診断解析用計算
機3に伝送されるもの、あるいはコンピュータ端末より
手動入力されるデータもある。
する一例の構成図である。コークス炉1からの各種デー
タは、コークス炉用計算機2に収集され、コークス炉1
の運転監視制御が行なわれる。各種データは、図2に示
されるように分類され、その中で、コークス炉の延命と
補修に必要なデータ、すなわち診断用データは、診断解
析用計算機3に伝送される。診断用データの一部は、コ
ークス炉用計算機2を介さないで、直接診断解析用計算
機3に伝送されるもの、あるいはコンピュータ端末より
手動入力されるデータもある。
【0017】押出機電流の値は、診断解析用計算機3で
は、前述した押出電流のピークとエリアを解析する。あ
る窯について押出電流データのピークとエリアとを時系
列表示したものが図3である。この最近n日間(nは設
定)のデータを用いて最小2乗法により、一次回帰線を
求める。これを各窯毎に計算し、予め設定した相関係数
以上の窯を選び出し、傾きの大きいものから窯No、傾
き、相関係数を表1のように一覧表示する。
は、前述した押出電流のピークとエリアを解析する。あ
る窯について押出電流データのピークとエリアとを時系
列表示したものが図3である。この最近n日間(nは設
定)のデータを用いて最小2乗法により、一次回帰線を
求める。これを各窯毎に計算し、予め設定した相関係数
以上の窯を選び出し、傾きの大きいものから窯No、傾
き、相関係数を表1のように一覧表示する。
【0018】
【表1】
【0019】押出電流(ピーク、エリア)の絶対値につ
いて、至近m回(mは設定値)の値を測定してそれらの
平均値を表2のように大きい順に一覧表示する。
いて、至近m回(mは設定値)の値を測定してそれらの
平均値を表2のように大きい順に一覧表示する。
【0020】
【表2】
【0021】画像解析データについては、その測定結果
を前述の押出電流データと同様に最近n日間(nは設
定)のデータを用いて最小2乗法により一次回帰線を求
める。これから、予め設定した相関係数以上の窯を選び
出し、傾きの大きいものから窯No、測定部位、傾き、
相関係数を表3に示すように一覧表示する。
を前述の押出電流データと同様に最近n日間(nは設
定)のデータを用いて最小2乗法により一次回帰線を求
める。これから、予め設定した相関係数以上の窯を選び
出し、傾きの大きいものから窯No、測定部位、傾き、
相関係数を表3に示すように一覧表示する。
【0022】
【表3】
【0023】画像解析の絶対値については表4のように
表示する。
表示する。
【0024】
【表4】
【0025】煤塵濃度についても同様に行う。これらの
結果より、押出電流、画像解析データ、煤塵濃度の各々
による現在劣化傾向の著しい窯、最も劣化している窯の
判定ができ、補修ガイダンスとして利用できる。
結果より、押出電流、画像解析データ、煤塵濃度の各々
による現在劣化傾向の著しい窯、最も劣化している窯の
判定ができ、補修ガイダンスとして利用できる。
【0026】さらに、各診断データの劣化傾向を総合的
に評価して、補修優先順位を与える例を示す。
に評価して、補修優先順位を与える例を示す。
【0027】窯の劣化現象は亀裂性と磨耗性に大別でき
る。さらに劣化程度を加味して、表面疵、割れ、亀裂、
欠損に区分する。まず、表5に示すように押出電流、画
像解析、煤塵濃度の特性を、劣化現象を測定できる順
に、◎、○、△、×で定性的に評価する。さらに、これ
らの記号毎に表6のように評点を与える。
る。さらに劣化程度を加味して、表面疵、割れ、亀裂、
欠損に区分する。まず、表5に示すように押出電流、画
像解析、煤塵濃度の特性を、劣化現象を測定できる順
に、◎、○、△、×で定性的に評価する。さらに、これ
らの記号毎に表6のように評点を与える。
【0028】
【表5】
【0029】
【表6】
【0030】一方、表面疵、割れ、亀裂、欠損の劣化現
象が環境に影響する程度は表7に示すように定量化す
る。表面疵は煤塵の発生に直接影響しないので、低い値
であり、割れ、亀裂、欠損の順に煤塵発生への影響が大
きくなるので、その順で大きな影響係数とする。同様に
コークス品質、設備能率についても各劣化現象毎に影響
係数を決める。
象が環境に影響する程度は表7に示すように定量化す
る。表面疵は煤塵の発生に直接影響しないので、低い値
であり、割れ、亀裂、欠損の順に煤塵発生への影響が大
きくなるので、その順で大きな影響係数とする。同様に
コークス品質、設備能率についても各劣化現象毎に影響
係数を決める。
【0031】
【表7】
【0032】表5、表6、表7を連結することによっ
て、押出電流、画像解析、煤塵濃度の特性に応じた、環
境影響指数、品質影響指数、能率影響指数、を定める。
具体的には、表5の記号を表6の評点で置き換え、これ
に表7の環境影響係数をそれぞれ掛けた値をその測定方
式の環境影響指数とする。例えば、押し出し電流ピーク
の環境指数は100x0+5x0.5+5x0.3+2
5x0.2=6.75となる。
て、押出電流、画像解析、煤塵濃度の特性に応じた、環
境影響指数、品質影響指数、能率影響指数、を定める。
具体的には、表5の記号を表6の評点で置き換え、これ
に表7の環境影響係数をそれぞれ掛けた値をその測定方
式の環境影響指数とする。例えば、押し出し電流ピーク
の環境指数は100x0+5x0.5+5x0.3+2
5x0.2=6.75となる。
【0033】また、表7の品質影響係数、能率影響指数
を掛けた値をそれぞれ品質影響指数、能率影響指数とす
る。
を掛けた値をそれぞれ品質影響指数、能率影響指数とす
る。
【0034】窯毎に得られた各特性値を適切な基準で正
規化する。例えば押出電流のピークについて、電動機の
許容瞬時最大電流を100として正規化し、また増分に
ついては10日あたり10%の増加を100として正規
化する。ある窯について、正規化された押出電流ピーク
値に前述の押出電流の環境影響係数を掛け、同様に正規
化された画像解析値に前述の画像解析の環境影響係数を
掛け、正規化された煤塵濃度に煤塵濃度の環境影響係数
を掛けた値を合計した値をその窯の環境影響からみた劣
化程度を現す値とする。これを全窯にわたって各々求め
れば、劣化の激しい窯ほど数値が大となり、どの窯から
補修をすべきかが、個人差なく客観的に求められる。
規化する。例えば押出電流のピークについて、電動機の
許容瞬時最大電流を100として正規化し、また増分に
ついては10日あたり10%の増加を100として正規
化する。ある窯について、正規化された押出電流ピーク
値に前述の押出電流の環境影響係数を掛け、同様に正規
化された画像解析値に前述の画像解析の環境影響係数を
掛け、正規化された煤塵濃度に煤塵濃度の環境影響係数
を掛けた値を合計した値をその窯の環境影響からみた劣
化程度を現す値とする。これを全窯にわたって各々求め
れば、劣化の激しい窯ほど数値が大となり、どの窯から
補修をすべきかが、個人差なく客観的に求められる。
【0035】正規化された、押出電流ピーク値に前述の
押出電流の品質影響係数を掛け、同様な合計を行えば、
品質影響からみた、窯の劣化程度が求められる。能率影
響からみた、劣化程度についても同様である。
押出電流の品質影響係数を掛け、同様な合計を行えば、
品質影響からみた、窯の劣化程度が求められる。能率影
響からみた、劣化程度についても同様である。
【0036】窯の補修が今回は6か所しか出来ない場合
は、それぞれ優先順の高い2つづつの補修を実施する。
は、それぞれ優先順の高い2つづつの補修を実施する。
【0037】これらの表から劣化傾向の著しい窯、最近
の診断データのうち最も劣化している窯の総合解析が可
能となった。
の診断データのうち最も劣化している窯の総合解析が可
能となった。
【0038】この評価方法により、窯毎の点数が定ま
り、各評価項目毎の順位付けが行なえるようになった。
り、各評価項目毎の順位付けが行なえるようになった。
【0039】
【発明の効果】本発明により、膨大なコークス炉の診断
データ管理が客観化され、診断結果に基づいた効果的な
補修、炉体延命が実現できる。すなわち、従来の定性的
な判断による補修が診断結果に基づいた適切な補修窯の
把握および補修のタイミングの決定ができ、炉体補修の
判断および最適補修指針の決定ができ、コークス炉の寿
命延長につながるようになった。
データ管理が客観化され、診断結果に基づいた効果的な
補修、炉体延命が実現できる。すなわち、従来の定性的
な判断による補修が診断結果に基づいた適切な補修窯の
把握および補修のタイミングの決定ができ、炉体補修の
判断および最適補修指針の決定ができ、コークス炉の寿
命延長につながるようになった。
【図1】本発明の内容を表示するためのコンピュータシ
ステムの構成図である。
ステムの構成図である。
【図2】本発明にて使用される各種データの分類図であ
る。
る。
【図3】本発明において、ある窯の最近の押出電流のピ
ークとエリアをコークス装入の都度プロットした例を示
す図である。
ークとエリアをコークス装入の都度プロットした例を示
す図である。
【図4】従来技術において、コークス炉の操業における
1回のコークス装入時の押出電流値の例を示す図であ
る。
1回のコークス装入時の押出電流値の例を示す図であ
る。
【図5】従来技術において、画像診断データのシステム
構成図である。
構成図である。
1 コークス炉 2 コークス炉用計算機 2a コークス炉用計算機端末 3 診断解析用計算機 3a 診断解析用計算機端末 4 炭化室(窯) 5 押出機 6 ガイド車 7 ビデオカメラ 8 画像解析装置
Claims (4)
- 【請求項1】 複数の特性値毎にその特性値が環境に及
ぼす影響程度をあらかじめ環境影響指数として指数化し
ておき、コークス炉の窯毎に測定された前記複数の特性
値を環境影響指数で重み付けて加算した窯毎の評点に基
づいて、補修すべき窯を順位付けることを特徴とするコ
ークス炉炉体診断方法。 - 【請求項2】 複数の特性値毎にその特性値がコークス
品質に及ぼす影響程度をあらかじめ品質影響指数として
指数化しておき、コークス炉の窯毎に測定された前記複
数の特性値を品質影響指数で重み付けて加算した窯毎の
評点に基づいて、補修すべき窯を順位付けることを特徴
とするコークス炉炉体診断方法。 - 【請求項3】 複数の特性値毎にその特性値がコークス
炉の能率に及ぼす影響程度をあらかじめ能率影響指数と
して指数化しておき、コークス炉の窯毎に測定された前
記複数の特性値を能率影響指数で重み付けて加算した窯
毎の評点に基づいて、補修すべき窯を順位付けることを
特徴とするコークス炉炉体診断方法。 - 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のコークス炉炉
体診断方法において、それぞれ環境影響指数、品質影響
指数又は能率影響指数で重み付けする特性値の値とし
て、各特性値の最近の複数回の測定値の平均値、または
最近の測定における測定値の増分値を用いることを特徴
とするコークス炉炉体診断方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17539294A JPH0843314A (ja) | 1994-07-27 | 1994-07-27 | コークス炉炉体診断方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17539294A JPH0843314A (ja) | 1994-07-27 | 1994-07-27 | コークス炉炉体診断方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0843314A true JPH0843314A (ja) | 1996-02-16 |
Family
ID=15995299
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17539294A Withdrawn JPH0843314A (ja) | 1994-07-27 | 1994-07-27 | コークス炉炉体診断方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0843314A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108085024A (zh) * | 2016-11-22 | 2018-05-29 | 上海宝钢工业技术服务有限公司 | 用于焦炉炭化室内墙体的视觉检查装置 |
US11760937B2 (en) | 2018-12-28 | 2023-09-19 | Suncoke Technology And Development Llc | Oven uptakes |
US11788012B2 (en) | 2015-01-02 | 2023-10-17 | Suncoke Technology And Development Llc | Integrated coke plant automation and optimization using advanced control and optimization techniques |
US11807812B2 (en) | 2012-12-28 | 2023-11-07 | Suncoke Technology And Development Llc | Methods and systems for improved coke quenching |
US11819802B2 (en) | 2018-12-31 | 2023-11-21 | Suncoke Technology And Development Llc | Methods and systems for providing corrosion resistant surfaces in contaminant treatment systems |
US11845898B2 (en) | 2017-05-23 | 2023-12-19 | Suncoke Technology And Development Llc | System and method for repairing a coke oven |
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US12110458B2 (en) | 2022-11-04 | 2024-10-08 | Suncoke Technology And Development Llc | Coal blends, foundry coke products, and associated systems, devices, and methods |
-
1994
- 1994-07-27 JP JP17539294A patent/JPH0843314A/ja not_active Withdrawn
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