JPH08174152A - 成形用特殊中子を用いて成形した成形品 - Google Patents

成形用特殊中子を用いて成形した成形品

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JPH08174152A
JPH08174152A JP6336394A JP33639494A JPH08174152A JP H08174152 A JPH08174152 A JP H08174152A JP 6336394 A JP6336394 A JP 6336394A JP 33639494 A JP33639494 A JP 33639494A JP H08174152 A JPH08174152 A JP H08174152A
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molding
core
special
molded
molded product
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Masaru Nemoto
本 賢 根
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】形状の制約を受けることなく品質に優れた広範
な形状の鋳造品やプラスチック成形品やセラミック成形
品等の成形品を効率良く得ることができる成形用特殊中
子を用いて成形した成形品の提供。 【構成】成形品6は、内部に中空形状やアンダカット形
状が形成されてなるダイカスト鋳造品であり、アルミニ
ュウム材からなり、成形用特殊中子である鋳造用特殊中
子1を上型2と下型3との間に配設して、空洞部5を有
する鋳型4を形成し、空洞部5にアルミニュウム溶湯に
圧力を加えながら注湯することで、空洞部5の形状に応
じた形状に形成された鋳造品6であり、成形用特殊中子
1は、山の砂礫等の崩壊可能材料からなる中子本体H
と、中子本体H内に配設されたパイプPと、中子本体H
の表面を覆う耐熱性材料の外体Gと、からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成形用特殊中子を用い
て成形した成形品に関し、特に特定の構成の成形用特殊
中子を用いて特定の成形方法で得た成形品とすることに
より、中子材料の選択範囲を拡大すると共に、形状の制
約を受けることなく広範な形状の成形品を効率良く形成
することができるようにした、中空形状やアンダカット
形状等を有する鋳造品やプラスチック成形品やセラミッ
ク成形品等の成形品を成形することにより形成された成
形用特殊中子を用いて成形した成形品。
【0002】
【従来の技術】機械工作の一環として採用される鋳造に
あっては、中空部やアンダカット部を形成する為、非崩
壊性中子又は崩壊性中子が用いられている。
【0003】ところで、前者(非崩壊性中子)として金
属中子があるが、直抜きや変形抜き出来るもの以外には
使用できず、使用範囲が特定形状のものに制限されてい
た。
【0004】また、後者(崩壊性中子)として粘結剤や
硬化剤を混合焼成した砂中子があるが、造型や取扱い困
難で崩壊し易く、しかも鋳造時の耐圧性と鋳造後の崩壊
性との兼備が困難で、鋳造後はガラス状となり完全除去
が難しい問題点があった。
【0005】そこで、砂中子表面への塗型剤塗布が提案
されたが、成分浸透による鋳巣や引け発生等の悪影響に
より不良品発生の問題点があり、問題解決に至らなかっ
た。
【0006】さらに、ダイカスト鋳造では、砂中子が強
度不足等の欠点により使用できず、中空部やアンダカッ
ト部形成がダイカスト鋳造で不可能である問題点があっ
た。
【0007】また、砂中子は、造型困難、崩壊し易い、
取扱い困難等の多くの欠点を有し、鋳造時の耐圧性と鋳
造後の崩壊性との相反条件の具備が困難である為、砂中
子特性からくる工程増加要因から多工程を要し、時間と
経費がかかる欠点があった。
【0008】すなわち、従来の砂中子による鋳造は、
(1)中子成形→(2)中子の塗型→(3)中子の乾燥
→(4)鋳型の形成→(5)溶湯の注湯による鋳造→
(6)鋳造品の砂落し→(7)鋳造品の砂熱処理(砂焼
き)→(8)鋳造品の砂落検査→(9)鋳造品のバリ取
り→(10)完成品の10工程が必要である。
【0009】一方、プラスチック成形やセラミック成形
においても、上記鋳造と同様に種々の問題点があった。
【0010】例えば、成形中子は、成形時の耐圧性や耐
熱性を具備した特定材料から形成する必要があり、中子
成形が困難であることやコストが高価等の問題点があっ
た。
【0011】この為、本発明者は、これらの問題点を解
消する為、先に中空形状やアンダカット形状等をダイカ
スト鋳造等の鋳造品やプラスチック成形品やセラミック
成形品等の成形品に形成する為に使用される成形用中子
にあって、該成形用中子を非砂中子から形成することを
特徴とする成形用特殊中子及び該成形用特殊中子を用い
た成形方法並びに該特殊中子を用いて成形した成形品を
提案した(特願平4−339733号、特願平4−33
9734号、特願平4−339735号等)。
【0012】その後、本発明者は、さらに研究を続け、
成形用特殊中子を用いて成形した成形品として、より適
切なものを究明した。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、下記構成
とすることによって、上述した問題点を解決することを
目的とする。
【0014】すなわち、特に特定の構成の成形用特殊中
子を用いて特定の成形方法で得た成形品とすることによ
り、従来ダイカスト鋳造では不可能である中空部分やア
ンダカット部分の形成を容易可能とし、しかも形状や大
きさを問わず、全形状や全大きさの鋳造を可能とし、適
用範囲の大幅拡大と生産性の飛躍的向上を図ると共に、
鋳造品への悪影響阻止等により品質の飛躍的向上を図
る。
【0015】一方、プラスチック成形やセラミック成形
の場合にも、上記と同様に特に特定の構成の成形用特殊
中子を用いて特定の成形方法で得た成形品とすることに
より、上記ダイカスト鋳造等の鋳造方法の場合と同様
に、生産性向上と適用範囲拡大とを図ることができ、品
質に優れた目的形状の成形品を効率良く得ることができ
るようにする。
【0016】
【課題を解決するための手段】このような目的は、本発
明によれば、成形用中子が、川や海や山の砂礫等の崩壊
可能な材料から形成された中子本体と、該中子本体の表
面(外面)を覆う外体と、からなり、さらに、該中子本
体には、中子本体に気体や液体等の流体を流す為の流路
が設けられている成形用特殊中子を使用して、鋳型やプ
ラスチック成形型やセラミック成形型等の成形型を形成
し、該中子本体の流路に気体や液体等の流体を流しなが
ら、該成形型を用いて中空形状やアンダカット形状等が
形成された鋳造品やプラスチック成形品やセラミック成
形品等の成形品を成形することにより形成された、こと
を特徴とする成形用特殊中子を用いて成形した成形品、
を提供することにより達成される。
【0017】
【作用】このような本発明によれば、以下の作用があ
る。
【0018】すなわち、本発明によれば、特定の構成の
成形用特殊中子を用いて特定の成形方法で得た成形品と
することにより、従来のダイカスト鋳造では不可能であ
る中空部分やアンダカット部分が容易に形成された鋳造
品となり、しかも形状や大きさを問わず、全形状や全大
きさが容易に形成されたものとなり、適用範囲の大幅拡
大と、生産性の飛躍的向上を図ると共に、鋳造品への悪
影響阻止等により品質の飛躍的向上を図ることが出来
る。
【0019】一方、プラスチック成形やセラミック成形
の場合にも、上記と同様に特定の構成の成形用特殊中子
を用いて特定の成形方法で得た成形品とすることによ
り、上記ダイカスト鋳造等の鋳造方法の場合と同様に、
生産性向上と適用範囲拡大とを図ることができ、品質に
優れた目的形状の成形品を効率良く得ることができる。
【0020】しかも、本発明によれば、崩壊可能材料か
らなる中子本体と中子本体表面を覆う外体とからなる成
形用特殊中子には、流体を流す為の流路が設けられてお
り、該流路に流体を流すことができ、該成形用特殊中子
を用いて成形した成形品とすることにより、該流体の流
過により中子が強制冷却され、溶湯に対する耐熱性と耐
圧性とが著しく向上する為、成形時の高温や高圧に対し
て熱変形や圧力変形せずに初期形状を保持できる等、中
空部分やアンダカット部分を有するダイカスト鋳造品等
の鋳造品その他の成形品が容易に形成されたものとな
り、その適用範囲も拡大でき、全形状や全大きさのダイ
カスト鋳造等の鋳造やプラスチック成形やセラミック成
形その他の成形方法により形成された鋳造品やプラスチ
ック成形品やセラミック成形品等の成形品に適用範囲を
拡大できる。
【0021】
【実施例】本発明は、成形用中子を使用して鋳型等の成
形型を形成し、該成形型を用いて成形することにより形
成された中空形状やアンダカット形状等が形成された成
形品やプラスチック成形品やセラミック成形品等の成形
品にあって、該成形用中子が、川や海や山の砂礫等の崩
壊可能な材料から形成された中子本体と、該中子本体の
表面(外面)を覆う外体と、からなり、さらに、該中子
本体には、中子本体に気体や液体等の流体を流す為の流
路が設けられている成形用特殊中子を使用して、鋳型や
プラスチック成形型やセラミック成形型等の成形型を形
成し、該中子本体の流路に気体や液体等の流体を流しな
がら、該成形型を用いて中空形状やアンダカット形状等
が形成された鋳造品やプラスチック成形品やセラミック
成形品等の成形品を成形することにより形成された、こ
とを特徴とする成形用特殊中子を用いて成形した成形品
である。
【0022】そして、本発明の成形品を成形するために
使用する成形用特殊中子は、崩壊可能材料からなる中子
本体と中子本体表面を覆う外体とからなり、しかも、該
中子本体には、流体を流す為の流路が設けられており、
該流路に流体を流すことができ、該流体の流過により中
子を強制冷却して、溶湯等の成形材料に対する耐熱性と
耐圧性とを著しく向上させ、成形時の高温や高圧に対し
て熱変形や圧力変形せずに中子の初期形状を保持できる
等、中空部分やアンダカット部分を有するダイカスト鋳
造品等の鋳造品その他の成形品を容易に形成出来るよう
になり、適用範囲の大幅拡大と、生産性の飛躍的向上を
図ると共に、鋳造品への悪影響阻止等により品質の飛躍
的向上を図ることが出来る。
【0023】従って、本発明の成形品とすることによ
り、適用範囲も拡大できるから、全形状や全大きさのダ
イカスト鋳造等の鋳造やプラスチック成形やセラミック
成形その他の成形方法に適用範囲を拡大できる。
【0024】次に、添付の図面を参照して、本発明の成
形用特殊中子を用いて成形した成形品について説明す
る。
【0025】図3は本発明の成形用特殊中子を用いて成
形した成形品の第一実施例を示す。
【0026】すなわち、成形品6は、内部に中空形状E
やアンダカット形状Uが形成されてなるダイカスト鋳造
品である。
【0027】この成形品6は、アルミニュウム材からな
り、成形用特殊中子である鋳造用特殊中子1を使用し、
図1〜図3に良く示されているように、鋳造用特殊中子
1を上型2と下型3との間に配設して、空洞部5を有す
る鋳型4を形成し、該空洞部5に鋳造品の材質に応じて
アルミニュウム溶湯に圧力を加えながら注湯すること
で、空洞部5の形状に応じた形状に形成された鋳造品6
である。
【0028】従来、ダイカスト鋳造では、砂中子が強度
不足等の欠点により使用できず、中空部やアンダカット
部形成がダイカスト鋳造で不可能である問題点があった
が、特定の構成の成形用特殊中子を使用して特定の成形
方法により成形することで、内部に中空形状Eやアンダ
カット形状Uが形成された成形品たるダイカスト鋳造品
6がダイカスト鋳造により鋳造が容易可能となったので
ある。
【0029】さらに、本発明の成形品たるダイカスト鋳
造品6は、特定の成形用特殊中子である鋳造用特殊中子
1を使用して成形しているので、成形品である鋳造品6
への悪影響排除による鋳巣発生等の成形品不具合発生が
阻止されたものとなっており、優れた品質の成形品たる
鋳造品6となっている。
【0030】さらに、成形品たる鋳造品6は、表面が平
滑な中子にて成形されている為、成形品の中空部やアン
ダカット部等の内面がザラザラ面のない平滑面に形成さ
れており、内面平滑化用の2次加工が不要となってお
り、成形品の摩耗や破損等の不具合発生が阻止されたも
のとなり、性能向上が図られた製品となっている。
【0031】従って、本発明の成形品は、上記実施例の
ダイカスト鋳造品に限られることなく、ダイカスト鋳造
品以外の鋳造品やプラスチック成形品やセラミック成形
品の場合にも、適用されるは勿論であり、適用範囲拡大
を図ることができ、品質に優れた成形品を得ることがで
きる。
【0032】次に、本発明の成形品を特定の構成の成形
用特殊中子を用いて特定の成形方法にて成形する方法に
ついて説明する。
【0033】すなわち、図1〜図3に良く示されている
ように、本発明の成形品は、特定の構成の成形用特殊中
子を用いて特定の成形方法にて成形することで、目的と
する中空部やアンダカット部等が形成されたダイカスト
鋳造品等の鋳造品やプラスチック成形品やセラミック成
形品等の成形品を成形することが出来る。
【0034】すなわち、本実施例にあっては、図4〜図
6に良く示されているように、まず、崩壊可能材料から
形成された中子本体Hは、山砂礫であるシラスから形成
し、該中子本体Hの表面(外面)を覆う外体Gは、熱可
塑性合成樹脂であるポリカーボネート合成樹脂(ポリカ
ーボネートプラスチック)から形成し、成形用特殊中子
を用いて成形した成形品である成形用特殊中子1を構成
すると共に、該中子本体H内には、成形用特殊中子1に
気体や液体等の流体を流して冷却する為のパイプPを配
設する。
【0035】該パイプPは、導入側と排出側とが略平行
に形成されると共に、該導入側と排出側とが略直角に接
続され、全体として略コの字状に一体形成されており、
導入側から導入された流体がパイプP内を流過して排出
側から排出される。
【0036】つづいて、図1に良く示されているよう
に、上型2に設けた流入孔7と成形用特殊中子1に設け
たパイプPの導入側、及び下型3に設けた流出孔8と成
形用特殊中子1に設けたパイプPの排出側とを合致させ
て、成形用特殊中子1を上型2と下型3との間に配設し
て、空洞部5を有する成形型4を形成する。
【0037】次に、図1と図2に良く示されているよう
に、パイプPに気体や液体等の流体(本実施例では圧縮
空気)を連続的に流しながら、成形型4内に形成される
空洞部5に成形材料を加圧しながら注入する。
【0038】この際、図1と図2に良く示されているよ
うに、流体を流入孔7とパイプPの流入側から流入させ
て、該パイプP内を流過させてパイプPの排出側と流出
孔8から流出させることにより、パイプP内の流路に流
体を連続的に流す。
【0039】これにより、成形用特殊中子1は、パイプ
Pに流体を連続流過して強制冷却する為、加圧注入する
成形材料に対する耐熱性と耐圧性とが著しく向上する
為、該成形材料にも熱変形や圧力変形せず、中子の初期
形状をより確実に保持できる。
【0040】また、中子本体Hの表面に、耐熱性に優れ
た耐熱性外体Gが一体形成されている為、注湯時の成形
用中子1の形状保持機能に優れ、高圧溶湯に溶融せずに
初期形状を確実に保持し、寸法精度が高く品質に優れた
成形品6の成形に寄与する。
【0041】さらに、溶湯等の成形材料の注入温度は、
空洞部5に達する迄に初期温度(例えば、アルミニュウ
ム溶湯にあっては約660度C)に比べ温度が低下する
為、成形用特殊中子1は、自身の温度と熱容量により、
成形材料注入による高温作用に対し、直ちに溶融せず中
子の初期形状を保持できる。
【0042】この為、上記成形用特殊中子1を変形させ
ることなく原形状を維持した状態で、上記空洞部5の形
状に応じた形状の鋳造品6が鋳造される。
【0043】つづいて、図2と図3に良く示されている
ように、上記により形成された成形品6を成形型4から
取り出すことにより、成形を終了する。
【0044】そして、成形用特殊中子1は、成形時は形
状保持により所期目的の成形品6の形成に寄与すると共
に、成形後は成形品6の余熱や加熱等により外体Gを溶
解除去して中子本体Hが非拘束状態(自由状態)となり
成形品外部へ排出除去でき、成形品内の成形用特殊中子
1の残留を阻止できる。
【0045】すなわち、成形用特殊中子1の抜出しや余
熱による外体Gの除去が不十分又は困難乃至不可能な場
合にあっては、外体Gを加熱して除去することができ
る。
【0046】この場合、本実施例にあっては、外体Gの
除去は、余熱単独又は余熱と加熱とを併用して、或るい
は加熱単独で行うことが出来る。
【0047】さらに、成形用特殊中子1の形状や成形品
形状によっては、余熱や加熱の他、溶剤特に有機溶剤に
より、余熱や加熱と併用、又は単独に、外体G、特に合
成樹脂からなる外体Gを溶解除去できる。
【0048】そして、崩壊せず残留するパイプPは、成
形品6から取出して再使用できる。
【0049】さらに、図示は省略するが、成形品6のバ
リ等の不要部分を除去して、完成品を得ることができ
る。
【0050】従って、例えば、従来の砂中子による鋳造
方法に比べて、(1)中子の塗型、(2)中子の乾燥、
(3)鋳造品の砂落し、(4)鋳造品の砂熱処理(砂焼
き)、(5)鋳造品の砂落検査の5工程が不要となり、
工数削減できることになる。
【0051】本発明の成形品の成形に使用する成形用特
殊中子1は、崩壊可能材料から形成された中子本体H
と、中子本体Hの表面を覆う耐熱性材料からなる外体G
と、からなる為、熱容量が大であり、溶湯等の成形材料
の注入に対して耐熱性と耐圧性が高い為、成形時の高圧
材料の注入によっても、熱変形や圧力変形せずに初期形
状を保持できる。
【0052】該鋳造品やプラスチック成形品やセラミッ
ク成形品等の成形品を成形する際に使用する成形用特殊
中子は、成形時における非崩壊性(耐熱性と耐圧性)と
成形後における崩壊性(熱崩壊性や溶剤崩壊性等)の両
条件の兼備が要求される。
【0053】また、該成形用特殊中子を構成する外体
が、上記条件を充足するように、成形時の非崩壊性(耐
熱性と耐圧性)と成形後の崩壊性(熱崩壊性や溶剤崩壊
性等)の両条件を兼備する成形用特殊中子であることが
要求される。
【0054】さらに、該成形用特殊中子を構成する中子
本体は、上記条件を充足するように、成形時は、外体に
表面を覆われた状態で非崩壊性(耐熱性と耐圧性)を具
備し、成形後は崩壊性(熱崩壊性や溶剤崩壊性等)を具
備することが必要である。
【0055】次に、上記実施例の作用について説明す
る。
【0056】このように、本実施例の成形用特殊中子を
用いて成形した成形品によれば、表面平滑な中子にて成
形されている為、中空部やアンダカット部等の内面がザ
ラザラ面のない平滑面に形成されたダイカスト鋳造品そ
の他の鋳造品やプラスチック成形品やセラミック成形品
その他の成形品を得ることができる。
【0057】また、従来、ダイカスト鋳造では、砂中子
が強度不足等の欠点により使用できず、中空部やアンダ
カット部形成がダイカスト鋳造で不可能であるが、本実
施例によれば、特定構成の成形用特殊中子を使用して特
定成形方法で成形することで、内部に中空形状Eやアン
ダカット形状Uが形成されたダイカスト鋳造品6が容易
に鋳造でき、初期目的のダイカスト鋳造品その他の成形
品が簡易に得られる。
【0058】さらに、本実施例の成形品たるダイカスト
鋳造品6は、特定構成の成形用特殊中子である鋳造用特
殊中子1を使用して成形したものなので、悪影響排除に
よる鋳巣発生等の不具合発生が阻止された優れた品質の
鋳造品6となっている。
【0059】また、該成形品たる鋳造品6は、表面平滑
な中子にて成形されている為、成形品の中空部やアンダ
カット部等の内面がザラザラ面のない平滑面に形成され
ており、内面平滑化用の2次加工が不要となっており、
成形品の摩耗や破損等の不具合発生が阻止されたものと
なり、性能向上が図られた製品となっている。
【0060】従って、本発明の成形品は、上記実施例の
ダイカスト鋳造品に限られずダイカスト鋳造品以外の鋳
造品やプラスチック成形品やセラミック成形品の場合に
も、適用されるのは勿論、適用範囲を拡大でき、品質に
優れた成形品が得られる。
【0061】また、本発明に使用される成形用特殊中子
1は、無機質材等からなる中子本体Hの表面に、耐熱性
外体Gが成形されている為、熱容量が大であり、耐熱性
と耐圧性が高く、注湯時の形状保持機能に優れ、熱変形
や圧力変形せず、溶湯に溶融せずに初期形状を確実に保
持し、品質に優れた成形品6の成形に寄与できる。
【0062】さらに、空洞部5にアルミニュウム溶湯等
を加圧注湯する際、成形用特殊中子1は、パイプPに流
体を連続的に流すことで強制冷却できる為、溶湯に対す
る耐熱性と耐圧性が著しく向上し、高圧溶湯の注湯に対
して、熱変形や圧力変形せずに、中子の初期形状を確実
に保持でき、寸法精度が高く品質に優れ内面がザラザラ
面のない平滑面に形成された成形品6の成形に寄与でき
る。
【0063】次に、本発明の成形品の成形に使用する成
形用特殊中子について説明する。
【0064】図5は本発明の成形品の成形に使用する成
形用特殊中子の第一実施例を示す。
【0065】図5に良く示されているように、成形用特
殊中子1は、内部にパイプPを配設した中子本体Hと、
中子本体の表面(外面)を覆う外体Gと、からなる。
【0066】この際、該パイプPは、内部に気体や液体
等の流体を流過可能に、流路である管路Lを内部に有
し、該管路Lを流過する流体にて成形用特殊中子1を可
及的にて冷却し得る形状に形成されている。
【0067】本実施例にあっては、導入側と排出側とが
略平行に形成されると共に、導入側と排出側とが略直角
に接続され、全体として略コの字状に形成されており、
導入側から導入された流体が内部を流過して、成形用特
殊中子1を充分に冷却した後、排出側から排出されるよ
う形成されている。
【0068】また、該中子本体Hが、川や海や山の砂礫
等の崩壊可能な材料から形成されてなる。 本実施例に
あっては、山の砂礫であるシラスから形成されてなる。
【0069】そして、本実施例にあっては、上記パイプ
Pを略コの字状に配設した後、該パイプPの周りに、無
機質材として山の砂礫であるシラスをニカワで固め、所
定の形状の中子本体Hとする。
【0070】さらに、該中子本体Hの表面に、耐熱性材
料を所定厚さで形成することで、耐熱性外体からなる外
体Gを形成する。 本実施例にあっては、該中子本体H
の表面に、耐熱性合成樹脂であるポリカーボネート合成
樹脂を所定厚さで形成することで、耐熱性外体からなる
外体Gを形成する。
【0071】このようにして、上記中子本体Hの表面
に、耐熱性外体Gを形成した所定形状の成形用特殊中子
1が形成されている。
【0072】そして、この成形用特殊中子1を使用して
鋳造等成形すれば、強度が向上して壊れ難く、取扱容易
となることと相俟って、形状や大きさを問わず成形可能
となり、適用範囲拡大を図ると共に、生産性向上を図る
ことができ、品質に優れた成形品を効率良く得ることが
出来る。
【0073】尚、上記外体Gは、上記実施例のように中
子本体Hの表面全体に形成する他、図示は省略するが、
成形品形状に応じ、中子本体Hの表面の大部分(または
一部)に形成することもできる。
【0074】次に、添付の図面を参照して、本発明の成
形品の成形に使用する成形用特殊中子を成形する方法に
ついて説明する。
【0075】図4〜図6は、本発明に使用される成形用
特殊中子1の形成方法の第一実施例を示す。
【0076】該成形用特殊中子1は、種々の方法で形成
することができる。
【0077】すなわち、その一は、先にパイプPを配設
した中子本体Hを形成した後、中子本体Hの表面(外
面)に外体Gを形成する方法であり、その二は、先に外
体Gを形成した後、該外体Gの内部に、パイプPを配設
すると共に、川や海や山の砂礫等の崩壊可能な材料を充
填することにより形成する方法である。
【0078】まず、本発明の成形用特殊中子1の形成方
法の第一実施例を図面に基づいて説明する。
【0079】すなわち、図4と図5とは、本発明に使用
される成形用特殊中子1の形成方法の第一実施例を示
す。
【0080】まず、図4に良く示されているように、先
に流体を流して冷却する為のパイプPを配設した後、該
パイプPの周りに、無機質材として山の砂礫であるシラ
スをニカワで固め、所定の形状の中子本体Hとする。
【0081】この際、該パイプPは、導入側と排出側と
が略平行に形成されると共に、導入側と排出側とが略直
角に接続され、全体として略コの字状に形成し、導入側
から導入された流体が内部を流過して排出側から排出さ
れるよう形成されている。
【0082】つづいて、図5に良く示されているよう
に、中子本体Hの表面に、耐熱性合成樹脂であるポリカ
ーボネート合成樹脂を所定厚さで形成することで、耐熱
性外体からなる外体Gを形成する。
【0083】このようにして、中子本体Hの内部にパイ
プPを配設し、中子本体Hの表面に耐熱性外体Gを形成
した所定形状の成形用特殊中子1を形成できる。
【0084】そして、この成形用特殊中子1を使用して
鋳造等成形すれば、強度が向上して壊れ難く、取扱容易
となることと相俟って、形状や大きさを問わず成形可能
となり、適用範囲拡大を図ると共に、生産性向上を図る
ことができ、品質に優れた成形品を効率良く得ることが
出来る。
【0085】次に、本発明の成形品の成形に使用する成
形用特殊中子を成形する方法の第二実施例を図面に基づ
いて説明する。
【0086】すなわち、図5と図6とは、本発明に使用
される成形用特殊中子1の形成方法の第二実施例を示
す。
【0087】まず、図6に良く示されているように、ポ
リカーボネート合成樹脂を所定厚さで所定形状に形成す
ることにより、内部に充填空間Sが中空状に形成された
耐熱性外体からなる外体Gを形成する。
【0088】次に、図5に良く示されているように、上
記外体Gの充填空間Sに、所定形状のパイプPを配設
し、さらにパイプPの周りに山の砂礫であるシラスを充
填すると共にニカワで固め、所定の形状の中子本体Hと
する。
【0089】この際、パイプPは、導入側と排出側とが
略平行に形成されると共に、導入側と排出側とが略直角
に接続され、全体として略コの字状に形成され、導入側
から導入された流体が内部を流過して排出側から排出さ
れるようになっている。
【0090】このようにして、中子本体Hの内部にパイ
プPを配設し、中子本体Hの表面に耐熱性外体Gを形成
した所定形状の成形用特殊中子1を形成できる。
【0091】そして、この成形用特殊中子1を使用して
鋳造等成形すれば、上記第一実施例と同様に、強度が向
上して壊れ難く、取扱容易となることと相俟って、形状
や大きさを問わず成形可能となり、適用範囲拡大を図る
と共に、生産性向上を図ることができ、品質に優れた成
形品を効率良く得ることが出来る。
【0092】尚、本発明の成形品は、上記実施例に限ら
れることなく、種々の成形用特殊中子を用いて種々の材
料の種々の形状に成形でき、成形品の品質向上を図る等
することが出来、上記実施例に限定されず、多くの変形
例が考えられる。
【0093】さらに、本発明の成形品は、上記実施例の
成形用特殊中子を使用して成形する成形方法に限られ
ず、特定の工程を加えてさらに成形品の品質向上を図る
等することが出来、上記実施例に限定されず、多くの変
形例が考えられる。
【0094】すなわち、本発明に使用する成形用特殊中
子1は、成形時における非崩壊性(耐熱性と耐圧性)と
成形後における崩壊性(熱崩壊性や溶剤崩壊性等)との
両条件を兼備すると共に、成形時に多量のガスを発生す
る等の成形品に対する悪影響を付与しないものであるこ
とが要求される。
【0095】この成形用特殊中子1を構成する中子本体
Hは、上記条件を充足するように、成形時においては、
外体Gに表面を覆われた状態で、上記非崩壊性を具備す
ると共に、成形後においては上記崩壊性を具備すること
が必要である。
【0096】この条件を充足する中子本体Hとしては、
例えば、川や海や山の砂礫等の無機質材その他の崩壊可
能な材料から形成された中子本体Hがある。
【0097】このうち、無機質材としては、上記川の砂
礫や海の砂礫や山の砂礫がある。
【0098】さらに、上記条件を満足する無機質材とし
ては、粘結剤や硬化剤等を含まない生の鋳物砂そのもの
や、粉状や粒状や塊状等のセラミック(ニューセラミッ
クやオールドセラミック)がある。
【0099】また、この中子本体Hは、砂礫や鋳物砂や
セラミック等単独なものから構成する他、それらに粉状
や粒状や塊状等の金属を混合したものとすることができ
る。
【0100】この金属としては、酸化鉄等の鉄や酸化ア
ルミニュウム等のアルミニュウムその他の金属がある。
【0101】さらに、本発明に使用する成形用特殊中子
1のうち中子本体Hは、上記実施例の材料や形状のもの
に限らず、種々の材料を用いた種々の形状のものに適用
でき、鋳造品等の成形品の品質向上を図る等でき、多く
の変形例が考えられ、上記各実施例と同様な効果を得る
ことができる。
【0102】一方、この成形用特殊中子1を構成する外
体Gは、上記条件を充足するように、成形時の高温に溶
融せずに原形保持し、中子本体Hを内部に包込んで保護
すると共に、中子本体Hがガス発生しても成形用特殊中
子1からのガス発生を完璧に阻止し、成形時の多量ガス
発生等の成形品への悪影響がないものが要求される。
【0103】従って、上記外体Gは、上記条件を充足す
ると共に、成形時の上記非崩壊性と成形後の上記崩壊性
の両条件兼備が必要である。
【0104】該条件に合致する外体Gとしては、合成樹
脂(プラスチック)その他の材料があげられるが、この
うち合成樹脂としては、次のものがある。
【0105】すなわち、該条件を具備する材料としての
合成樹脂は、例えば、熱可塑性合成樹脂(熱可塑性プラ
スチック)があり、上記何れの条件をも兼備しており、
初期目的を充分満足する成形品を得ることができる。
【0106】また、この熱可塑性合成樹脂のうち最適な
ものとしては、上記実施例のポリカーボネート合成樹脂
が該当し、上記何れの条件をも兼備しており、所期目的
を充分に満足する鋳造品その他の成形品を得ることがで
きる。
【0107】さらに、これに次ぐものとしては、四弗化
エチレン樹脂等の弗素樹脂(ポリフルオルエチレン樹
脂)やポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂やポリス
ルホン樹脂があり、上記何れの条件をも兼備しており、
所期目的を満足する鋳造品その他の成形品を得ることが
できる。
【0108】また、これに次ぐものとしては、ポリアミ
ド樹脂(ナイロン樹脂)やポリプロピレン樹脂があり、
上記何れの条件をも兼備しており、初期目的を満足する
成形品を得ることができる。
【0109】さらに、この他のものとしては、ポリエチ
レン樹脂、ポリエステル樹脂(テトロン樹脂)があげら
れ、上記何れの条件をも兼備しており、初期目的を満足
する成形品を得ることができる。
【0110】さらに、本発明に使用する外体Gに使用す
る合成樹脂としては、上記合成樹脂に限らず、成形時の
非崩壊性と成形後の崩壊性の両条件を具備する他、成形
用特殊中子1からのガス発生を完璧に阻止でき、成形品
に悪影響を付与しないものならば、上記実施例以外の熱
可塑性合成樹脂や熱硬化性合成樹脂その他の合成樹脂も
使用できるのは勿論であり、上記実施例と同様な効果を
得ることができる。
【0111】また、これらの条件を充足するものなら
ば、合成樹脂材料に限られることなく、その他の材料と
することが出来るのは勿論である。
【0112】上記条件を充足するその他の材料として
は、耐熱性のある合成ゴムや珪素ゴム、弗素ゴム等のゴ
ムがあり、例えばシリコンゴム等の耐熱性ゴムが挙げら
れ、上記何れの条件も充足し、上記実施例と同様な効果
を得ることができる。
【0113】さらに、該外体Gの材料としては、上記条
件を満足するものならば、上記合成樹脂やゴム以外のも
のとして、錫、鉛、アンチモン等の低溶融金属やセラミ
ック、その他の単一材料とすることができる他、FRR
(繊維強化ゴム)やFRP(繊維強化プラスチック)や
GFRP(ガラス繊維強化プラスチック)その他の複合
材料とすることができ、種々の材料を用いた外体が考え
られ、上記実施例と同様な効果を得ることができる。
【0114】また、本発明に使用する外体Gは、上記実
施例の材料や形状のものに限らず、多くの変形例が考え
られ、上記各実施例と同様な効果を得ることができる。
【0115】さらに、本発明の成形品は、上記実施例の
材料や形状のものに限らず、種々の材料を用いた種々の
形状とすることができ、鋳造品等の成形品の品質向上を
図る等でき、多くの変形例が考えられ、上記各実施例と
同様な効果が得られる。
【0116】尚、成形後の崩壊性(熱崩壊性や溶剤崩壊
性等)を充足するための外体Gの除去は、基本的には成
形品6の余熱により溶解除去消失するが、中子形状や成
形品形状によっては成形品6の余熱により溶解する他、
加熱、又は溶剤特に有機溶剤によって溶解除去できる。
【0117】すなわち、成形用特殊中子1の抜出しや余
熱による外体Gの除去が不十分又は困難乃至不可能な場
合にあっては、外体Gを加熱除去できる。
【0118】この場合、本実施例にあっては、外体Gの
除去は、余熱単独又は余熱と加熱とを併用して、或るい
は加熱単独で行うことが出来る。
【0119】さらに、成形用特殊中子1の形状や鋳造品
等の成形品の形状によっては、上記余熱や加熱の他、溶
剤特に有機溶剤によって、余熱や加熱と併用して、又は
単独に、外体G、特に合成樹脂からなる外体Gを溶解除
去することができる。
【0120】該溶剤としては、外体Gが熱可塑性合成樹
脂のうちポリカーボネート合成樹脂であるときは、ノル
マルアルキルベンゼン(商品名「ノニオン」等)が機能
やコスト面から充分満足でき、実際の使用においても問
題がなかった。
【0121】この他、ポリカーボネート合成樹脂溶剤と
しては、下記のものが挙げられる。
【0122】例えば、テトラクロロエタン、メチレンク
ロライド、クロロホルム、1,1,2トリクロロエタ
ン、等であり、同等の効果を得ることができた。
【0123】本発明の溶剤は、外体を溶解し得るものな
らば、上記実施例の溶剤に限られることなく種々の溶剤
を使用することができるのは勿論であり、余熱又は加熱
と共に、或るいは単独で行い、上記実施例と同様の効果
を発揮できる。
【0124】さらに、本発明の外体Gの除去は、上記実
施例の余熱単独又は余熱と加熱とを併用して、或るいは
加熱単独で、又は有機溶剤等の溶剤によって、行うもの
に限らず、該外体Gを有効に除去出来るものならば、こ
れら以外の除去方法とすることができるのは勿論であ
り、多くの変形例が考えられ、上記各実施例と同様な効
果を得ることができる。
【0125】次に、本発明の作用について説明する。
【0126】このように、本発明の成形品によれば、表
面が平滑な中子にて成形されている為、成形品の中空部
やアンダカット部等の内面がザラザラ面のない平滑面に
形成されたダイカスト鋳造品その他の鋳造品やプラスチ
ック成形品やセラミック成形品その他の成形品を得るこ
とができる。
【0127】また、従来、ダイカスト鋳造では、砂中子
が強度不足等の欠点により使用できず、中空部やアンダ
カット部形成がダイカスト鋳造で不可能である問題点が
あったが、本発明によれば、特定の構成の成形用特殊中
子を使用して特定の成形方法により成形することで、内
部に中空形状Eやアンダカット形状Uが形成された成形
品たるダイカスト鋳造品6がダイカスト鋳造により鋳造
が容易可能となり、初期の目的のダイカスト鋳造品その
他の成形品を簡易に得ることができる。
【0128】しかも、本発明の成形品の成形に特定構成
の成形用特殊中子を使用するので、中子強度の向上によ
り、形状や大きさに囚われることなく、中空部やアンダ
ーカットを有するものや、全形状や全大きさのダイカス
ト鋳造等の成形品の成形が可能となり、成形品の適用範
囲が大幅に拡大し、設計自由度が向上すると共に、製品
性能向上を図ることができ、さらに成形品の生産性を飛
躍的に向上出来、しかも重量軽減等により成形品の大幅
なコストダウンを図ることができる。
【0129】さらに、本発明の成形品たるダイカスト鋳
造品6は、特定の成形用特殊中子である鋳造用特殊中子
1を使用して成形したものなので、悪影響排除による鋳
巣発生等の不具合発生が阻止された優れた品質の成形品
たる鋳造品6となっている。
【0130】また、成形品たる鋳造品6は、成形に使用
する成形用特殊中子1が、従来の砂中子に比べ表面平滑
な中子である為、成形品の中空部やアンダカット部等の
内面がザラザラ面のない平滑面に形成されており、内面
平滑化用の2次加工が不要となっており、成形品の摩耗
や破損等の不具合発生が阻止されたものとなり、性能向
上が図られた製品となっている。
【0131】従って、本発明の成形品は、上記実施例の
ダイカスト鋳造品に限られずダイカスト鋳造品以外の鋳
造品やプラスチック成形品やセラミック成形品の場合に
も、適用されるのは勿論、適用範囲を拡大でき、品質に
優れた成形品が得られる。
【0132】さらに、本発明に使用される成形用特殊中
子1は、中子本体Hの表面に、耐熱性外体Gが一体成形
されている為、注湯時の形状保持機能に優れ、溶湯に溶
融せずに初期形状を確実に保持し、品質に優れた成形品
6の成形に寄与できる。
【0133】すなわち、空洞部5にアルミニュウム溶湯
等を加圧注湯する際、成形用特殊中子1は、パイプPに
流体を連続的に流すことで強制冷却でき、溶湯に対する
耐熱性と耐圧性が著しく向上し、高圧溶湯の注湯に対し
て、熱変形や圧力変形せずに、中子の初期形状を確実に
保持できる為、寸法精度が高く品質に優れ内面がザラザ
ラ面のない平滑面に形成された成形品6の成形に寄与で
きる。
【0134】さらに、溶湯等の成形材料の注入温度は、
空洞部5に達する迄に初期温度(例えば、アルミニュウ
ム溶湯にあっては約660度C)に比べ温度が低下する
為、成形用特殊中子1は、自身の温度と熱容量により、
成形材料注入による高温作用に対し、直ちに溶融せず中
子の初期形状を保持できる。
【0135】この為、上記成形用特殊中子1を変形させ
ることなく原形状を維持した状態で、上記空洞部5の形
状に応じた形状の鋳造品6が鋳造される。
【0136】さらに、本発明の成形用特殊中子は、ダイ
カスト鋳造に限らず、砂型重力鋳造法、金型重力鋳造
法、低加圧鋳造法や精密鋳造法、その他の鋳造法に適用
できるのは勿論、プラスチック成形やセラミック成形そ
の他の成形方法にも適用でき、上記実施例と同様な優れ
た効果が得られ、品質に優れた目的形状の成形品を効率
良く得ることが出来る。
【0137】また、工程の大幅な削減と、歩留まりの大
幅な向上とにより、時間とコストを飛躍的に削減してダ
イカスト鋳造等の鋳造その他の成形方法により得られた
成形品となる。
【0138】この際、本発明の成形品の成形に使用する
成形用特殊中子1は、成形時は非崩壊性により形状保持
して所期目的の成形品形成に寄与すると共に、成形後は
崩壊性により崩壊除去消失される為、残留分が残らず、
内面平滑化等の品質に優れた成形品の成形に寄与でき
る。
【0139】このように、本発明の成形品は、形状制約
を受けることなく広範な形状に成形され、効率良く成形
でき、中空形状やアンダカット形状等を形成した鋳造品
やプラスチック成形品やセラミック成形品等の成形品と
なる。
【0140】次に本発明の成形品を成形用特殊中子にて
成形する方法について説明する。
【0141】すなわち、図1〜図3に良く示されている
ように、本発明の成形用特殊中子を用いて成形した成形
品を使用して、鋳造品やプラスチック成形品やセラミッ
ク成形品等の成形品を成形することが出来る。
【0142】ここでは、該成形方法のうち、鋳造を行う
場合にあって、その一つとして最も効果の大であるダイ
カスト鋳造を行う場合について説明する。
【0143】すなわち、本実施例にあっては、以下の工
程にてダイカスト鋳造を行う。
【0144】第1工程 本実施例にあっては、図4〜図6に良く示されているよ
うに、まず、崩壊可能材料から形成された中子本体H
は、山の砂礫であるシラスから形成すると共に、該中子
本体Hの表面(外面)を覆う外体Gは、熱可塑性合成樹
脂であるポリカーボネート合成樹脂(ポリカーボネート
プラスチック)から形成し、成形用特殊中子を用いて成
形した成形品である成形用特殊中子1を構成する。
【0145】該中子本体H内には、成形用特殊中子1に
気体や液体等の流体を流して冷却する為のパイプPが配
設されている。
【0146】該パイプPは、導入側と排出側とが略平行
に形成されると共に、該導入側と排出側とが略直角に接
続され、全体として略コの字状に一体形成されており、
導入側から導入された流体がパイプP内を流過して排出
側から排出される。
【0147】第2工程 つづいて、図1に良く示されているように、上型2に設
けられている流入孔7と上記成形用特殊中子1に設けら
れているパイプPの導入側、及び下型3に設けられてい
る流出孔8と上記成形用特殊中子1に設けられているパ
イプPの排出側とを合致させて、該成形用特殊中子1を
上型2と下型3との間に配設して、空洞部5を有する鋳
型4を形成する。
【0148】第3工程 次に、図1と図2に良く示されているように、上記パイ
プPに気体や液体等の流体(本実施例では圧縮空気)を
連続的に流しながら、上記鋳型4内に形成される空洞部
5に鋳造品の材質に応じてアルミニュウム溶湯等の溶湯
に圧力を加えながら注湯する。
【0149】この際、図1と図2に良く示されているよ
うに、該流体を流入孔7とパイプPの流入側から流入さ
せて、該パイプP内を流過させてパイプPの排出側と流
出孔8から流出させることにより、パイプP内に流体を
連続的に流す。
【0150】これによって、成形用特殊中子1は、パイ
プPに流体を連続的に流すことで強制冷却するので、溶
湯に対する耐熱性と耐圧性とが著しく向上する為、高圧
溶湯の注湯によっても熱変形や圧力変形せず、中子の初
期形状を保持できる。
【0151】この際、中子本体Hの表面に、耐熱性に優
れた耐熱性外体Gが一体形成されている為、注湯時の成
形用中子1の形状保持機能に優れ、溶湯に溶融せずに初
期形状を確実に保持し、寸法精度が高く品質に優れた成
形品6の成形に寄与できる。
【0152】さらに、溶湯等の成形材料の注入温度は、
空洞部5に達する迄に初期温度(例えば、アルミニュウ
ム溶湯では約660度C)に比べかなり温度が低下し、
かつ、成形用特殊中子1の熱容量が大であり、耐熱性と
耐圧性も高い為、成形材料注入による高温が作用して
も、直ちに溶融せずに中子の初期形状を保持できる。
【0153】この為、成形用特殊中子1を変形させるこ
となく原形状を維持した状態で、空洞部5の形状に応じ
た形状の鋳造品6が鋳造される。
【0154】第4工程 つづいて、図2と図3に良く示されているように、上記
により形成された鋳造品6を鋳型4から取り出すことに
より、鋳造を終了する。
【0155】そして、成形用特殊中子1は、鋳造時は形
状保持により所期目的の鋳造品6の形成に寄与すると共
に、鋳造後は鋳造品6の余熱や加熱等により外体Gを溶
解除去して中子本体Hが非拘束状態(自由状態)となり
鋳造品外部へ排出除去でき、鋳造品内の成形用特殊中子
1の残留を阻止できる。
【0156】すなわち、成形用特殊中子1の抜出しや余
熱による外体Gの除去が不十分又は困難乃至不可能な場
合にあっては、外体Gを加熱して除去することができ
る。
【0157】この場合、本実施例にあっては、外体Gの
除去は、余熱単独又は余熱と加熱とを併用して、或るい
は加熱単独で行うことが出来る。
【0158】さらに、成形用特殊中子1の形状や成形品
形状によっては、余熱や加熱の他、溶剤特に有機溶剤に
より、余熱や加熱と併用、又は単独に、外体G、特に合
成樹脂からなる外体Gを溶解除去できる。
【0159】そして、崩壊せずに残留するパイプPは、
上記ダイカスト鋳造品6から取出して、再使用できる。
【0160】第5工程 さらに、図示は省略するが、鋳造品6のバリ等の不要部
分を除去して、完成品を得ることができる。
【0161】従って、従来の砂中子による鋳造方法に比
べて、(1)中子の塗型、(2)中子の乾燥、(3)鋳
造品の砂落し、(4)鋳造品の砂熱処理(砂焼き)、
(5)鋳造品の砂落検査の5工程が不要となり、工数が
削減されることになる。
【0162】尚、本発明の成形品は、上記実施例のダイ
カスト鋳造に限られず、ダイカスト鋳造に特定工程を加
えてさらに鋳造品の品質向上を図る等でき、上記実施例
に限定されず、多くの変形例が考えられる。
【0163】また、本発明は、上記実施例のダイカスト
鋳造に限られず、砂型重力鋳造法、金型重力鋳造法、低
加圧鋳造法や精密鋳造法、その他の鋳造法に適用できる
のは勿論、多くの変形例が考えられ、上記実施例と同様
な効果を得ることができる。
【0164】この場合、上記重力鋳造法において本発明
の効果が特に大である。
【0165】すなわち、重力鋳造法においては、溶湯滞
留時間が他の鋳造方法に比べて長く、溶湯との接触時間
が長く、溶湯温度も比較的高い為、中子は成形時に非崩
壊性の具備が要求されるが、本発明の成形用特殊中子を
用いて成形した成形品を使用することで、従来の砂中子
や本発明者が先出願した合成樹脂からなる中子を使用す
る場合に比し、比熱が大となり熱容量が大きくなる為、
溶湯注湯時の成形用特殊中子の温度上昇が小さく、耐熱
性と耐圧性が向上し、熱変形や圧力変形せずに初期形状
を保持し、品質に優れた広範な形状の成形品である所期
目的の鋳造品形成に寄与できる。
【0166】すなわち、本発明の成形品は、鋳造品を重
力鋳造法にて得る場合でも、前記実施例と同要領にて、
目的とする鋳造品を得ることができる。
【0167】この際、該重力鋳造法においては、溶湯滞
留時間が長く、中子と溶湯の接触時間が長い他、溶湯温
度も比較的高い為、中子は特に耐圧性と耐熱性とを兼備
する必要があるが、成形用特殊中子1を使用し、中子内
部に流体を連続的に流しながら成形品を成形すること
で、中子を強制冷却するので、耐熱性と耐圧性とを向上
でき、熱変形せず初期形状を保持して、所期目的の鋳造
品形成に寄与できる。
【0168】この場合、溶湯温度は、鋳型4の空洞部5
に達するまでに初期温度(例えば、アルミニュウム溶湯
にあっては、約750度C)に比べて低下し、中子は、
流体による強制冷却による温度低下と、耐熱性と耐圧性
の向上と相俟って、熱容量が大きくなる為、注湯時の中
子の温度上昇が比較的小さく、熱変形や圧力変形なく溶
融せずに初期形状を保持でき、品質に優れた広範な形状
の成形品の形成に寄与でき、鋳造品が効率良く得られ
る。
【0169】該鋳造品は、鋳巣や引け等の不具合発生が
阻止され、従来の砂中子による場合に比べ、工数を大幅
に低減し、外観品質および機能品質に優れた鋳造品とな
る。
【0170】このように、重力鋳造法においても、成形
用特殊中子1は、鋳造時は形状保持により所期目的の鋳
造品形成に寄与し、鋳造後は鋳造品余熱又は加熱により
外体Gが溶解して完全に除去消失され、しかも外体消失
により非拘束状態(自由状態)となった中子本体Hを完
全除去して鋳造品6が出来る為、完全除去が容易とな
り、製品の摩耗や破損等の不具合を阻止でき、鋳造品の
品質向上を図ることができ、歩留りを向上し、時間と経
費を節約でき、生産性向上できる。
【0171】さらに、本発明に使用される成形用特殊中
子は、上記実施例の鋳造に使用する成形用特殊中子に限
られず、多くの変形例が考えられる他、さらに鋳造以外
の成形方法であるプラスチック成形方法やセラミック成
形方法に使用する成形用特殊中子にも適用でき、上記鋳
造の場合と同様に種々の問題点を解消できる他、上記実
施例と同様の優れた効果を発揮できる。
【0172】また、本発明に使用する成形用特殊中子
は、上記実施例に限られることなく、種々の成形用特殊
中子を用いた種々の形状のものに適用でき、成形品の品
質向上を図る等でき、上記実施例に限定されず、多くの
変形例が考えられる。
【0173】図7は本発明の成形品の成形に使用する成
形用特殊中子の第二実施例を示す。
【0174】本実施例にあっては、前記第一実施例と同
様に、中子本体H内に気体や液体等の流体を流すための
パイプPを配設しているが、該第一実施例と異なり、該
中子本体H内に配設するパイプPは、流体を導入するた
めの先端開口の導入パイプP1と、中子本体H内に導入
された流体を中子本体H外に排出するための先端開口の
排出パイプP2とから構成している。
【0175】これによって、該第一実施例と同様に、鋳
型4内の空洞部5にアルミニュウム溶湯等の溶湯を加圧
注湯する際、該導入パイプP1と排出パイプP2と中子
本体H内に気体や液体等の流体を連続的に流すことによ
って強制冷却する。
【0176】この際、該第一実施例と異なり、流体がパ
イプを流過するのみでなく中子本体H内に拡散する為、
冷却効果がより優れ、耐熱性と耐圧性も著しく向上し、
高圧溶湯の注湯でも、熱変形や圧力変形せず、中子の初
期形状を保持できる。
【0177】この為、成形用特殊中子1を変形すること
なく原形状維持状態で、空洞部5の形状に応じた形状の
高品質の鋳造品6を効率良くダイカスト鋳造等鋳造でき
る。
【0178】さらに、本発明は、ダイカスト鋳造に限ら
ず、砂型重力鋳造法、金型重力鋳造法、低加圧鋳造法や
精密鋳造法、その他の鋳造法に適用できるのは勿論であ
り、上記実施例と同様の優れた効果を得る他、プラスチ
ック成形やセラミック成形その他の成形方法にも適用で
き、上記実施例と同様な優れた効果が得られ、品質に優
れた目的形状の成形品を効率良く得ることができる。
【0179】図8は本発明の成形品の成形に使用する成
形用特殊中子の第三実施例を示す。
【0180】本実施例にあっては、第二実施例と同様
に、中子本体H内に流体を連続的に流す為の導入パイプ
P1と、導入流体を中子本体H外に排出するための排出
パイプP2とを配設することで、成形用特殊中子1を構
成しているが、第二実施例と異なり、排出パイプP2の
開口端には、ストレーナFが設けられており、ストレー
ナFにより中子本体H内の流体を濾過して排出パイプP
2内に導入排出する。
【0181】これによって、該第二実施例と同様に、空
洞部5にアルミニュウム溶湯等の溶湯を加圧注湯する
際、導入パイプP1と排出パイプP2と中子本体H内に
気体や液体等の流体を連続的に流すことによって強制冷
却する。
【0182】従って、第二実施例と同様に、流体がパイ
プを流過するのみでなく中子本体H内に拡散する為、冷
却効果がより向上し、耐熱性と耐圧性が著しく向上し、
高圧溶湯の注湯でも、熱変形や圧力変形せずに、中子の
初期形状を保持できる。
【0183】この際、第二実施例と異なり、排出パイプ
P2の開口端にストレーナFが設けられ、ストレーナF
により流体を濾過して排出パイプP2内に導入排出する
ので、清浄流体がより確実に排出パイプP2に導入され
る。
【0184】この為、成形用特殊中子1を変形させずに
原形状維持状態で、空洞部5の形状に応じた形状の高品
質の鋳造品6を効率良く鋳造できる。
【0185】さらに、本発明は、ダイカスト鋳造に限る
ことなく、砂型重力鋳造法、金型重力鋳造法、低加圧鋳
造法や精密鋳造法、その他の鋳造法に適用できるのは勿
論、上記実施例と同様な優れた効果を得る他、プラスチ
ック成形やセラミック成形その他の成形方法にも適用で
き、上記実施例と同様の優れた効果が得られ、品質に優
れた目的とする形状の成形品を効率良く得ることができ
る。
【0186】尚、本発明の成形品は、上記各実施例に限
られることなく多くの変形例が考えられ、上記実施例と
同様な効果を得ることができる。
【0187】本発明は、このような中空形状が形成され
たダイカスト鋳造品等の鋳造品やアンダカット形状が形
成されたダイカスト鋳造品等の鋳造品に限られることな
く、エンジンのインテークマニホールドやエキゾースト
マニホールド等の比較的大きなものや複雑形状の中空形
状やアンダカット形状が形成されたダイカスト鋳造品等
の鋳造品に適用できるのは、勿論である。
【0188】また、本発明は、このようなダイカスト鋳
造品等の鋳造品に限ることなく、比較的大きなものや複
雑形状等の中空形状やアンダカット形状が形成されたプ
ラスチック成形品やセラミック成形品等の成形品に適用
できるのは、勿論である。
【0189】
【発明の効果】このように本発明の成形品は、特定構成
の成形用特殊中子を用いて特定の成形方法にて成形する
ことにより、生産性向上と適用範囲拡大を図る共に、品
質に優れたものを得るという考え方であり、下記のよう
な優れた効果がある。
【0190】すなわち、本発明の成形品を得るための中
子を流路を有する中子本体と外体とから構成すると共
に、成形時に該流路に流体を連続的に流して強制冷却す
るので、耐熱性と耐圧性を向上させ、熱変形や圧力変形
せずに中子初期形状を保持でき、従来ダイカスト鋳造等
成形が不可能であった中空部やアンダーカット形状や、
大形状のものや複雑形状のものも、成形が容易可能とな
り、全形状や全大きさの成形が可能となり適用範囲が拡
大し、設計自由度が向上する利点がある。
【0191】従って、本発明の成形品によれば、製品性
能と生産性を向上出来、しかも重量軽減等によりコスト
ダウンができ、成形品品質を向上できる利点がある。
【0192】この他、本発明の成形品によれば、例えば
ダイカスト鋳造等の鋳造法によって成形される成形品に
おいては、次のような効果がある。 (1)従来、ダイカスト鋳造では、砂中子が強度不足等
の欠点により使用できず、中空部やアンダカット部形成
がダイカスト鋳造で不可能であるが、本発明によれば、
特定構成の成形用特殊中子を使用して特定成形方法で成
形することで、内部に中空形状やアンダカット形状が形
成されたダイカスト鋳造品が容易に鋳造でき、初期目的
のダイカスト鋳造品その他の成形品が簡易に得られる利
点がある。 (2)本発明の成形品たるダイカスト鋳造品は、特定構
成の成形用特殊中子を使用して成形するので、中子本体
成分浸透を外体で防止でき、悪影響排除による鋳巣発生
等の不具合発生が阻止された優れた品質の成形品が得ら
れる利点がある。 (3)鋳造品等の成形品は、砂中子に比べ表面平滑な中
子にて成形される為、成形品の中空部やアンダカット部
等の内面がザラザラ面のない平滑面に形成され、内面平
滑化用機械加工等が不要となり、寸法精度が向上し、摩
耗や破損等の不具合発生が阻止され、性能向上と生産性
向上が図られた製品となる利点がある。 (4)本発明の成形品は、溶湯等を加圧注湯する際、中
子の流路に流体を連続的に流すことで強制冷却できる
為、耐熱性と耐圧性が著しく向上し、熱変形や圧力変形
せずに、中子初期形状を確実に保持し、内面がザラザラ
面のない平滑面に形成された成形品が得られると共に、
中子に要求される耐圧性や耐熱性等の条件が緩和され、
中子材料の選択範囲拡大により、経費節減が図れる利点
がある。 (5)本発明の成形品は、従来の砂中子に比べ肉厚の薄
肉化が可能であり、重量軽減と、コストの軽減とが図れ
る効果がある。 (6)本発明の成形品は、ダイカスト鋳造品に限られず
ダイカスト鋳造品以外の鋳造品やプラスチック成形品や
セラミック成形品の場合にも、適用されるのは勿論、適
用範囲を拡大でき、品質に優れた成形品が得られる利点
がある。 (7)本発明の成形品は、中子が成形時の非崩壊性と成
形後の崩壊性の条件を兼備するので、成形時不具合が解
消され成形品を確実に成形出来る効果がある。 (8)本発明の成形品は、使用中子の本体表面に耐熱性
外体が成形され熱容量が大であると共に、中子内部に連
続的に流す流体の流量や流体温度を調整することで、中
子の耐圧性や耐熱性の調整を図れるので、耐熱性と耐圧
性が高く注湯時の形状保持機能に優れ、熱変形や圧力変
形せず、初期形状が確実保持され、目的品質の成形品が
得られる利点がある。 (9)成形品を成形する際、成形用特殊中子が壊れ難く
取扱い容易で、運搬保管容易等工数削減されるので、経
費低減を図った成形品が得られる効果がある。(10)
本成形用特殊中子は、除去困難成分非含有で成形後の崩
壊性具備により除去容易で公害発生阻止でき、時間と経
費の低減を図れる効果がある。 (11)成形品を成形する際、特殊中子を使用すること
で、中子造型が容易で、造型設備と工程が簡易化され、
時間と経費の低減を図れる利点がある。 (12)成形品を成形する際、成形用特殊中子のうち外
体溶解によって排出される中子本体が、再加工により再
使用でき、材料費の低減を図れる効果がある。
【0193】一方、プラスチック成形やセラミック成形
の場合においても、本成形品とすることにより、品質に
優れた所期目的の成形品を効率良く得られる効果があ
る。
【0194】そして、本成形品によれば、プラスチック
成形やセラミック成形の場合にも、中子造型が容易で造
型設備が簡易化し、取扱容易化や運搬保管容易化により
工程を削減し、時間と経費の低減を図れることや、成形
時の圧力調整不要等の工数削減により、生産性向上と適
用範囲拡大を図れる等上記鋳造と同様の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく第一実施例の成形品の成形に使
用する成形型を示す断面図である。
【図2】本発明に基づく第一実施例の成形品の成形に使
用する成形型に成形材料を注入することにより成形品を
成形する状態を示す断面図である。
【図3】本発明に基づく第一実施例の成形品を示す断面
図である。
【図4】本発明に基づく第一実施例の成形品の成形に使
用する成形用特殊中子を構成する中子本体を示す断面図
である。
【図5】本発明に基づく第一実施例の成形品の成形に使
用する成形用特殊中子を示す断面図である。
【図6】本発明に基づく第一実施例の成形品の成形に使
用する成形用特殊中子を構成する外体を示す断面図であ
る。
【図7】本発明に基づく第一実施例の成形品の成形に使
用する成形用特殊中子の第二実施例の図2に相当する断
面図である。
【図8】本発明に基づく第一実施例の成形品の成形に使
用する成形用特殊中子の第三実施例の図2に相当する断
面図である。
【符号の説明】
1 成形用特殊中子(鋳造用特殊中子)(プラスチ
ック成形用特殊中子)(セラミック成形用特殊中子) 2 上型 3 下型 4 成形型(鋳型)(プラスチック成形型)(セラ
ミック成形型) 5 空洞部(鋳造品形状)(プラスチック成形品形
状)(セラミック成形品形状) 6 成形品(鋳造品)(プラスチック成形品)(セ
ラミック成形品) 7 流入孔 8 流出孔 P パイプ P1 導入パイプ P2 排出パイプ F ストレーナ G 外体(耐熱性外体) H 中子本体 S 充填空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B22D 17/22 D 29/00 F B29C 33/54 9543−4F 45/44 7639−4F

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】成形用中子が、川や海や山の砂礫等の崩壊
    可能な材料から形成された中子本体と、該中子本体の表
    面(外面)を覆う外体と、からなり、さらに、該中子本
    体には、中子本体に気体や液体等の流体を流す為の流路
    が設けられている成形用特殊中子を使用して、鋳型やプ
    ラスチック成形型やセラミック成形型等の成形型を形成
    し、該中子本体の流路に気体や液体等の流体を流しなが
    ら、該成形型を用いて中空形状やアンダカット形状等が
    形成された鋳造品やプラスチック成形品やセラミック成
    形品等の成形品を成形することにより形成された、こと
    を特徴とする成形用特殊中子を用いて成形した成形品。
  2. 【請求項2】上記成形型内に溶湯を加圧注湯する等成形
    材料を注入した後、該成形材料を冷却することにより、
    中空形状やアンダカット形状等が形成された目的形状に
    成形することにより形成された、ことを特徴とする請求
    項1記載の成形用特殊中子を用いて成形した成形品。
  3. 【請求項3】上記中空形状やアンダカット形状等が形成
    された目的形状のダイカスト鋳造品等の鋳造品やプラス
    チック成形品やセラミック成形品等の成形品を成形した
    後、該成形品を上記鋳型やプラスチック成形型やセラミ
    ック成形型等の成形型から取出し、さらに引抜や余熱や
    加熱や溶剤等により成形品から成形用特殊中子を除去す
    ることにより形成された、ことを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2記載の成形用特殊中子を用いて成形した成
    形品。
  4. 【請求項4】上記成形用特殊中子の除去が、引抜や余熱
    や加熱や溶剤等の単独またはそれらの併用によって行わ
    れることにより形成された、ことを特徴とする請求項3
    記載の成形用特殊中子を用いて成形した成形品。
  5. 【請求項5】上記流路が、該中子本体内に配設したパイ
    プからなる中子本体であり、該中子本体を備えた成形用
    特殊中子を使用して成形することにより形成された、こ
    とを特徴とする請求項1記載の成形用特殊中子を用いて
    成形した成形品。
  6. 【請求項6】該流路が、中子本体内に流体を導入する先
    端開口した導入パイプと、該中子本体内の流体を排出す
    る先端開口した排出パイプと、に形成されている中子本
    体であり、該中子本体を備えた成形用特殊中子を使用し
    て成形することにより形成された、ことを特徴とする請
    求項1記載の成形用特殊中子を用いて成形した成形品。
  7. 【請求項7】該排出パイプの開口端には、中子本体内の
    流体を濾過して排出パイプ排出内に導入して排出するス
    トレーナが設けられている中子本体であり、該中子本体
    を備えた成形用特殊中子を使用して成形することにより
    形成された、ことを特徴とする請求項6記載の成形用特
    殊中子を用いて成形した成形品。
  8. 【請求項8】成形用中子が、成形時における非崩壊性
    (耐熱性と耐圧性)と成形後における崩壊性(熱崩壊性
    や溶剤崩壊性等)との両条件を具備するものからなる成
    形用特殊中子であり、該成形用特殊中子を使用して成形
    することにより形成された、ことを特徴とする請求項1
    記載の成形用特殊中子を用いて成形した成形品。
  9. 【請求項9】崩壊可能な材料から形成された中子本体
    は、川や海や山の砂礫等の無機質材からなる中子本体で
    あり、該中子本体を備えた成形用特殊中子を使用して成
    形することにより形成された、ことを特徴とする請求項
    1または請求項8記載の成形用特殊中子を用いて成形し
    た成形品。
  10. 【請求項10】無機質材が、鋳物砂からなる中子本体で
    あり、該中子本体を備えた成形用特殊中子を使用して成
    形することにより形成された、ことを特徴とする請求項
    9記載の成形用特殊中子を用いて成形した成形品。
  11. 【請求項11】無機質材が、セラミックからなる中子本
    体であり、該中子本体を備えた成形用特殊中子を使用し
    て成形することにより形成された、ことを特徴とする請
    求項9記載の成形用特殊中子を用いて成形した成形品。
  12. 【請求項12】中子本体には、粉状や粒状や塊状等の金
    属が混合されている中子本体であり、該中子本体を備え
    た成形用特殊中子を使用して成形することにより形成さ
    れた、ことを特徴とする請求項1または請求項8〜請求
    項11の何れかに記載の成形用特殊中子を用いて成形し
    た成形品。
  13. 【請求項13】外体が、成形時における非崩壊性(耐熱
    性と耐圧性)と成形後における崩壊性(熱崩壊性や溶剤
    崩壊性等)との両条件を具備するものからなる中子本体
    であり、該中子本体を備えた成形用特殊中子を使用して
    成形することにより形成された、ことを特徴とする請求
    項1記載の成形用特殊中子を用いて成形した成形品。
  14. 【請求項14】外体が、耐熱性外体からなる中子本体で
    あり、該中子本体を備えた成形用特殊中子を使用して成
    形することにより形成された、ことを特徴とする請求項
    1または請求項13記載の成形用特殊中子を用いて成形
    した成形品。
  15. 【請求項15】耐熱性外体が、合成樹脂からなる中子本
    体であり、該中子本体を備えた成形用特殊中子を使用し
    て成形することにより形成された、ことを特徴とする請
    求項14記載の成形用特殊中子を用いて成形した成形
    品。
  16. 【請求項16】合成樹脂が、熱硬化性合成樹脂からなる
    中子本体であり、該中子本体を備えた成形用特殊中子を
    使用して成形することにより形成された、ことを特徴と
    する請求項15記載の成形用特殊中子を用いて成形した
    成形品。
  17. 【請求項17】合成樹脂が、熱可塑性合成樹脂からなる
    中子本体であり、該中子本体を備えた成形用特殊中子を
    使用して成形することにより形成された、ことを特徴と
    する請求項15記載の成形用特殊中子を用いて成形した
    成形品。
  18. 【請求項18】熱可塑性合成樹脂が、ポリカーボネート
    合成樹脂(ポリカーボネートプラスチック)からなる中
    子本体であり、該中子本体を備えた成形用特殊中子を使
    用して成形することにより形成された、ことを特徴とす
    る請求項17記載の成形用特殊中子を用いて成形した成
    形品。
  19. 【請求項19】耐熱性外体が、シリコンゴム等の耐熱性
    ゴムからなる中子本体であり、該中子本体を備えた成形
    用特殊中子を使用して成形することにより形成された、
    ことを特徴とする請求項14記載の成形用特殊中子を用
    いて成形した成形品。
  20. 【請求項20】上記成形品は、中空形状が形成されたダ
    イカスト鋳造品等の鋳造品やプラスチック成形品やセラ
    ミック成形品等の成形品である、ことを特徴とする請求
    項1〜請求項19の何れかに記載の成形用特殊中子を用
    いて成形した成形品。
  21. 【請求項21】上記成形品は、アンダカット形状が形成
    されたダイカスト鋳造品等の鋳造品やプラスチック成形
    品やセラミック成形品等の成形品である、ことを特徴と
    する請求項1〜請求項19の何れかに記載の成形用特殊
    中子を用いて成形した成形品。
  22. 【請求項22】上記成形品は、エンジンのインテークマ
    ニホールドやエキゾーストマニホールド等の比較的大き
    なものや複雑形状の中空形状やアンダカット形状が形成
    されたダイカスト鋳造品等の鋳造品やプラスチック成形
    品やセラミック成形品等の成形品である、ことを特徴と
    する請求項1〜請求項19の何れかに記載の成形用特殊
    中子を用いて成形した成形品。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000001520A1 (en) * 1998-07-03 2000-01-13 Bonus Energy A/S Method for producing closed composite structures and moulding apparatus to be used by the method
JP2011104657A (ja) * 1998-11-20 2011-06-02 Rolls-Royce Corp 鋳造用金型装置
CN104043783A (zh) * 2014-06-17 2014-09-17 中核苏阀横店机械有限公司 小口径高磅级阀体铸件型芯

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