JPH0815087B2 - 高温固体電解質電気化学電池 - Google Patents

高温固体電解質電気化学電池

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JPH0815087B2
JPH0815087B2 JP60198405A JP19840585A JPH0815087B2 JP H0815087 B2 JPH0815087 B2 JP H0815087B2 JP 60198405 A JP60198405 A JP 60198405A JP 19840585 A JP19840585 A JP 19840585A JP H0815087 B2 JPH0815087 B2 JP H0815087B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は高温固体電解質電気化学電池に関する。
固体電解質を用いた複数の管状燃料電池を接続した高
温燃料電池発電装置は、米国特許第4,395,468号「出願
人:アイゼンバーグ(Isenberg)」に開示されている。
個々の燃料電池の燃料電極、空気電極、固体電解質及び
相互接続物質より成る構成は1981年11月20日付で出願さ
れた米国特許出願第323,641号(出願人:アイセンバー
グ)の明細書に開示されている。通常は、厚さ約1mm〜2
mmのカルシアで安定化したジルコニアから成る多孔質の
支持チューブ上に空気電極が付着されている。空気電極
の厚さは約50〜1000ミルロン(0.05〜1mm)であり、た
とえばLaMnO3、CaMnO3、LaNiO3、LaCoO3、LaCrO3のごと
きドープされたまたはドープされていない酸化物または
酸化物の混合物からつくられる。空気電極の外周縁部分
を取囲んで、通常はイットリアで安定化されたジルコニ
アから成り、厚さ約1ミクロ〜100ミクロン(0.001〜0.
1mm)の気密な固体電解質層が配設されている。
電解質で被覆されていない空気電極の選定半径方向部
分には相互接続物質が被覆されている。相互接続物質
は、厚さ約30ミクロン〜100ミクロン(0.03〜0.1mm)の
亜クロム酸ランタンのフィルムからできるている。一般
的な亜クロム酸ランタンの合成法は、米国特許第4,035,
266号[アレキサンドロフ他(Alexandrof et al)]明
細書に記載されている。燃料電池の相互接続物質として
使用する亜クロム酸ランタンには、カルシウム、ストロ
ンチウムまたはマグネシウムのうち一つがドープされ
る。第二の多孔質電極が固体電解質を実質的に取囲んで
おり、第二の電極は電池動作時を通じて燃料と接触して
いる。この第二の電極は、一般に、ニッケル・ジルコニ
ア・サーメットまたはコバルト・ジルコニア・サーメッ
トから成る。燃料電極と同一の材料から成る層が相互接
続物質上に付着しているが、この層は燃料電極とは接触
していない。
固体酸化物電解質燃料電池の一般的動作温度は約800
℃〜1200℃である。この種の燃料電池は、約25度と最高
動作温度で1200℃の熱サイクル温度に耐えるものでなけ
ればならない。このような熱履歴サイクル時において、
成分層の割れを惹起して、酸素もしくは燃料または酸素
及び燃料を漏洩させ電池の電気特性の劣化をもたらす可
能性のある機械的ストレスを排除するためには、成分全
部の熱膨張係数が極めて良く一致していなければならな
い。また、各成分は、1600℃程度の高さになる燃料電池
製造時に必要な温度でも健全性を保てるものでなければ
ならない。固体電解質または混合酸化物電極材料の熱膨
脹率と相互接続物質の熱膨脹率をさらに一段と合致させ
得ることが判明している。しかしながら、どのような変
更を加える場合も、電池内部の導電性及びイオン移送速
度を低下させるものであってはならない。
従って本発明は、約25℃から約1200℃の周期的な熱サ
イクル温度に耐え、少なくとも一つの他の電気化学電池
と相互に電子約結合が可能可能であり、酸素を含有する
雰囲気下で作動でき、第1の電極と第2の電極の間に安
定化されたジルコニアより成る固体電解質があり、電子
伝導性の相互接続物質が第1の電極の一部の上に位置す
ると共に固体電解質の側部と接触関係にある高温固体電
解質電気化学電池であって、前記相互接続物質が、酸素
をほとんど透過せず、25℃〜1200℃の温度範囲で固体電
解質に近似した熱膨脹係数を持つコバルトをドープした
亜クロム酸ランタンであって、下記の化学式を持つこと
を特徴とする電池を提供する。: La1-zMzCr1-(x+y)MgxCoyO3 式中、Mは少なくともSr,Ca,Y,CeまたはYbの一つ;zは
0〜0.1;xは0.1以下で0を含まず;yは0.005〜0.1であ
る。
イットリアで安定化されたジルコニアから成る固体電
解質と良く一致する熱膨張率を持ち、優れた高温安定
性、良好な導電率及び適切な極めて低いイオン移動速度
を持つ新規なコバルトをドープした亜クロム酸ランタン
を提供することにより上記の問題に対処できた。この新
規な物質は、固体電解質または混合酸化物電極に容易に
被覆できる。
25℃から1200℃の温度サイクルにさらされる高温電気
化学電池において電解質によって被覆されていない支持
用固体電極部分に沿って上記のコバルトをドープした亜
クロム酸ランタンを電子相互接続体とし被覆することが
でき、電気を少なくとも一つの他の高温電気化学電池に
接続し、相互接続物質を酸素または燃料ガスを含有する
雰囲気下で動作させることができる。相互接続物質は第
二の電気化学電池の電極に接続する電池接続体として作
用することができる。相互接続物質は、酸素ガス及び酸
素イオンの両者をほとんど透過せず、組成を調整して25
℃〜1200℃の温度範囲において固体電解質とほぼ同じ平
均熱膨張係数を持つ組成物にすることができる。
上記のごとき極めて制約された特性値の全てを満足す
る好ましい物質は、以下の化学式で示されるマグネシウ
ム及びコバルトをドープした亜クロム酸ランタンであ
る。
LaCr1-(x+y)MgxCoyO3 (式中、xは0.005〜0.1であり、yは0.005〜0.1であ
る) たとえばx=0.03、y=0.05である場合には、二元素を
ドープした亜クロム酸ランタンは良好な導電性を持つと
ともに、イットリアで安定化したジルコニアから成る固
体電解質の熱膨張率と良く合致する熱膨張率を持ち、燃
料電池の体積の大部分を占め他の部材の熱膨張率と良く
合致する熱膨張率を持つカルシアで安定化したジルコニ
アから成る支持チューブの熱膨張率と良く合致する熱膨
張率を持つ。
上記の導電性相互接続物質は、平板状または管状の熱
量電池の支持電極上に30ミクロン〜100ミクロンの厚さ
に種々の技法により被覆できる。電気化学電池の内部で
の相互接続体としての使用に加えて、この材料物質を加
熱部材等の高温度材料として使用することもできる。
本発明をより明確に理解できるよう、以下に添付の図
面を参照しつつ本発明の好ましい実施例について説明す
る。
米国特許第4,395,568号明細書に開示されているよう
に、燃料電池装置即ち燃料電池積層体は、複数の細長い
環形の燃料電池から成るものであってもよい。各燃料電
池は、好ましくは、管状であり、隣接する電池と少なく
とも直列に電気接続されている。電気的な接続は、電池
の選定された軸方向長さに沿って行なわれ、好ましくは
電気化学的に活性な長さの全長部分に沿って電気的に接
続されている。一般に、一つの電池が約1ボルトの開放
回路電圧を発生し、所望する装置電圧を得るために多数
の電池を直列接続することができる。
第1図において、水素または一酸化炭素のごとき気体
燃料の流れは矢印24で示すように燃料電池12の軸方向外
側を流れ、空気またはO2のごとき酸化剤は矢印22で示す
ように電池の内側を流れる。反応剤である燃料と酸化剤
の位置関係を逆にして、空気またはO2が電池の周囲を流
れ燃料が電池の内部を流れるようにしてもよい。位置関
係を逆にすると、電池の電極配置を逆にする必要があ
る。図示した電池の場合、酸素分子は支持体及び電極を
通り抜けて酸素イオンに変わり、酸素イオンが電解質を
通り抜けて燃料電極上で燃料と結合する。以下に記載す
る管状構造は、本発明を限定する形態ではないことを注
記しておきたい。また、本発明の相互接続物質は燃料電
池以外の電気化学電池にも利用できる。本明細書で使用
する「空気電極」という用語は酸化剤と接触する電極を
意味し、「燃料電極」という用語は燃料と接触する電極
を意味する。
各電池12は、電池に構造安定性を与える多孔質支持チ
ューブ27を有する。例示した電池12の場合には、支持チ
ューブは、カルシアで安定化したジルコニアから成り、
厚さ約1〜2mmの多孔質壁部を形成している。支持チュ
ーブ27の外周部を第1の電極または空気電極若しくはカ
ソード28の薄い多孔質層が取囲んでいる。例示した装置
のカソード28は、周知の技術によって支持チューブ上に
付着された厚さ約50ミクロン〜1000ミクロン(0.05〜1m
m)の複合酸化物から構成されている。空気電極は、LaM
nO3、CaMnO3、LaNiO3、LaCoO3、LaCrO3等の酸化物また
は酸化物の混合物にドーピングを施したものあるいはド
ーピングを施さないもの、ドープした酸化インジウム
(In2O3)、種々の貴金属類、コバルト、ニッケル、
銅、鉄、クロム及びマンガンの酸化物またはこれらの酸
化物を組合わせたものと混合した稀土類元素の酸化物か
ら成るその他の電子導電性の混合酸化物類から成る。好
ましいドーパント剤はストロンチウム、カルシウム、コ
バルト、ニッケル、鉄及び錫である。
図示した電池の場合、一般には厚さ約100ミクロンの
イットリアで安定化したジルコニアから成る気密の固体
電解質30が空気電極28の外周の大部分を取囲んである。
周知の高温蒸着法により、固体電解質30を空気電極に付
着させることができる。しかしながら、空気電極28の選
定半径方向区画または部分32には、電解質蒸着操作中マ
スクを施しておき、上記の区画または部分32上に非多孔
質の相互接続物質34を付着させる。
好ましくは細長い各電池12の活性長さ部分の全長にわ
たって延びる相互接続物質34は、酸化剤雰囲気及び燃料
雰囲気の両雰囲気下で導電性でなければならない。従っ
て、例示した電池は、電解質の厚さとほぼ同程度の厚
さ、即ち約30ミクロン〜100ミクロンの厚さの気密の相
互接続物質34を有する。
相互接続物質は非多孔質であり、1000℃における抵抗率
が約50オーム・cm未満であり、燃料電池の通常の動作温
度である1000℃において電子伝導性でなければならな
い。更に、材料コストが適当であり、燃料雰囲気下及び
酸化剤雰囲気下において組成がほとんど変化せず、1000
℃において他の燃料構成部材と反応せず、金属イオン伝
導率が無視できる程度であり、25℃〜1200℃の範囲で破
壊的な相変換を起こさず、動作温度での酸化物成分の揮
発率が低く、1200℃の燃料雰囲気に曝されたときにおけ
る酸素イオン空位(oxygen ion vacancy)率が最小であ
る酸素ガスまたは酸素イオン不透過性の薄い膜にできる
といった種々の特性を持つものでなければならない。相
互接続物質は第1の電極の一部の上に位置すると共に固
体電解質の側部と接触関係にあるためこれらの熱膨張係
数、並びに燃料電池の容積の大部分を占め一般的には燃
料電池構成部材のうち最も厚い部材である支持部材を含
む他の構成部材の熱膨張係数に近似した熱膨張係数を持
つことが極めて重要である。
ドープしない亜クロム酸ランタンは、導電性が下方の
限界値に近く、燃料電池の他の構成部材の熱膨張率と合
致しない熱膨張率を持ち、275℃近傍で斜方晶体(ortho
rohmbic)構造から菱面体(rhombohedral)構造に相変
換する等の理由から、電子の相互接続体としては必ずし
も有用性の高いものではない。マンガンのみをドープし
た亜クロム酸ランタン、たとえばLaCr.97Mg.03O3を使用
すれば良好な導電率を持つ相互接続物質が得られるけれ
ども、この種の物質は、たとえば(ZiO2.85(CaO)
.15のようなカルシアで安定化したジルコニアまたは100
0℃におけるイオン導電率が高い(ZrO2.9(Y2O3.1
のような固体電解質よりも25℃〜1000℃における熱膨張
率がかなり低い。
相互接続物質中のランタンの一部分を置換する元素と
してマグネシウムの代わりにストロンチウムを用いて、
たとえばLa.84Sr.16CrO3としたものは、良好な導電率を
持つけれども、高温燃料電池に利用した場合に必要な高
い動作温度下で燃料雰囲気に露された場合の酸素イオン
空位率(concentration of oxygen ion vacancies)が
相当大きくなる。酸素イオン空位率が高くなると、相互
接続部を通過する酸素拡散速度の増加という望ましくな
い現象または特性が現われ、(望ましい電気化学プロセ
スによる電解質界面における反応が起こる代わりに)、
相互接続物質を通って漏出した少量の酸素との直接反応
によって幾分かの燃料の損失が生じる。マグネシウムを
ドープした亜クロム酸ランタンのクロム・イオン含有量
のかなりの部分をアルミニウム・イオンで置換して得
た、たとえばLaCr.72Mg.03Al.25O3は、アルミニウム・
イオンが比較的高い濃度で存在するために、導電率が低
い。加えて、薄層高温固体電解質燃料電池の製造に用い
られる化学的蒸着法による燃料電池製造時に亜クロム酸
ランタン層中にアルミニウム・イオンを導入することは
むずかしいことが判明した。
亜クロム酸ランタンにコバルトを添加すると、固体電
解質及び電極の熱膨張係数と良く合致する熱膨張率が得
られ、1000℃における電子導電性が改善されることが見
い出され、本発明による高温度特性を得るためにはコバ
ルトの含有が重要であるという知見が得られた。他の選
定した元素を更に含有させることにより、上述の相互接
続物質の他の望ましい特性を実質的に損なうことなく、
導電率を更に高めることができる。
本発明による好ましい相互接続物質は以下の化学式に
よって表わされる。
(I) La1-zMzCr1-(x+y)MgxCoyO3 (式中、Mは少なくともSr,Ca,Y,CeまたはYbの一つ;zは
0〜0.1;xは0.1以下で0を含まず;yは0.005〜0.1であ
る。) 従って、たとえばLaCr1-yCoyO3等の物質を使用でき、
この種の物質が極めて有用である。最も好ましい物質
は、マグネシウム及びコバルトの二元素をドープした亜
クロム酸ランタンであり、以下の化学式で表わされる。
(II) LaCr1-(x+y)MgxCoyO3; (式中、xは約0.005〜約0.1、好ましくは約0.01〜約0.
05;yは約0.005〜約0.1、好ましくは約0.02〜約0.07であ
る。) 好ましい組成の一例は、 LaCr.93Mg.03Co.04O3である。
コバルト・イオンの導入により、熱膨張率の合致条件
に合うように相互接続体の熱膨張率を変化させることが
でき、相互接続層を通過する酸素の拡散を極力抑え、燃
料電池の相互接続体として使用する際に良好な導電性を
得るための他のドーパントの追加の必要性がなくなる。
しかしながら、コバルトに加えてマグネシウムを添加す
れば、結晶格子からの酸素の抜き易さが幾分か増大する
ため、導電率が更に向上する。コバルトの使用により、
熱膨張率の調節が可能になり、導電率が向上する。
上記の変性亜クロム酸ランタン材料は、化学的蒸着技
術によって製造することもでき、個別の酸化物の形及び
炭化物、蓚酸塩、蟻酸塩及び水酸化物のように加熱によ
り分解して酸化物になる形、並びに溶液からの沈澱物か
ら形成される化学的混合物の形で存在する成分金属イオ
ン種を混合し、加圧し、反応焼結させる技術を含む混合
酸化物セラミックス製造のための種々の公知技術によっ
て製造することもできる。他の方法としては、有機樹脂
を形成させ、空気等の酸素含有雰囲気中において高温度
で分解させる方法もある。
たとえばニッケル・ジルコニア・サーメットまたはコ
バルト・ジルコニア・サーメットから成る多孔質の第2
の電極または燃料電極がアノード36として固体電解質30
を実質的に取囲んでいる。図示したように、アノード36
も不連続であり、アノード36と相互接続物質34及びカソ
ード28の間が直接電気的につながるのを避けるに充分な
距離を開けるよう相互接続物質から分離されている。例
示したアノート36の厚さは約100ミクロンである。
相互接続物質34の上部には、好ましくは燃料電極即ち
アノード36と同一物質即ちニッケル・ジルコニア・サー
メットまたはコバルト・ジルコニア・サーメットから成
り、ほぼ同じ厚さ即ち約100ミクロンの厚さの導電層38
が付着されている。
第2図に、連続配置された燃料電池12の直列電気接続
態様を示す。好ましくは、たとえばニッケル繊維製の金
属フェルト40を配することにより電気的な相互接続を確
実にすることができる。フェルトは環状の電池12の軸方
向に延びていて、加圧接続によって互いに結合されてい
て、動作中に焼結結合を生じる。燃料が電池の内側を流
れる図示した構造とは逆の構造の場合には、フェルト材
料は、たとえばドープしたIn2O3等の導電性酸化物繊維
から作る。
動作時には、空気またはO2が環状の電池12の中心部を
流れ、燃料が外面上を通過する。酸素分子は、多孔質支
持体27及びカソード28を通り抜けて拡散する。燃料はア
ノード36を通り抜けて拡散する。酸素イオンは電解質30
を通過する。これらの反応剤は電解質及び電極の作用を
介して相互に反応して、水蒸気と炭酸ガスのような生成
物を生成するとともに、熱及び電気エネルギーを発生す
る。高温度の水蒸気と炭酸ガスは、たとえば未燃焼の燃
料とともに、電池から運び出され、電力は一つの電池の
内側のカソード28から、電子相互接続物質34、導電層38
及び金属フェルト40を介して第二の電池の外側のアノー
ド36に伝えられる。燃料電池発電装置を動作させるに
は、高導電率の相互接続体が不可欠である。電力は、普
通、図示しなかったリード線を介して取り出せる。
本発明においては、たとえば壁厚1.5mmの外径13mmの
カルシアで安定化されたジルコニア製の多孔質支持チュ
ーブに、たとえばドープしたマンガン酸ランタンから成
る空気電極材料の厚さ1mmの層を被覆する。空気電極層
のうち、後に相互接続物質を付着させる半径方向区画に
マスクを施す。次に、約1200℃で気体状のYCl3及びZnCl
4から金属酸化物を蒸着させることにより、電解質を付
着させる。半径方向区画のマスクを取除いた後、クロ
ム、ランタン、マグネシウム及びコバルトの塩化物の蒸
気を使用して、たとえばマグネシウム及びコバルトをド
ープした亜クロム酸ランタンから成る相互接続物質をド
ープしたマンガン酸ランタン製の空気電極層上に付着さ
せる。
最後に、電解質の上部に燃料電極を付着させる。
次に、実施例を挙げて本発明を例示する。
実 施 例 各種の相互接続層酸化物類の嵩(容積)に関する特性
を調べるために、成分酸化物類を磨砕し、混合し、鋼製
の型中で約352kg/cm2(5,000psi)の圧力を印加し、約1
450℃のオーブン内部で白金の箔上で焼結させて、表I
に示す試料組成1〜3の組成を持つ2.54cm×0.635cm×
0.635cm(1インチ×0.25インチ×0.25インチ)の棒を
成形した。同様にして、支持チューブ材料から成る棒も
製造した。4端子抵抗率測定法を採用し、膨張計により
熱膨張率を測定した。結果を下表Iに示すが、試料1は
コバルトを含有しない比較試料6であり、試料6はマグ
ネシウムまたはコバルトを含有しない未変性亜クロム酸
ランタンであり、試料4は支持チューブ試料であり、試
料5は固体酸化物電解質材料の一般的な熱膨張率を示す
ための試料である。
上表からわかるように、試料1(コバルトを含有しな
い)及び試料6(未変性)の熱膨張率は、試料4(高温
燃料電池の一般的な支持チューブ材料)または試料5
(一般的な固体電解質組成物)の熱膨張率よりもかなり
低い。基本組成であるLaCrO3のクロムの3〜5原子パー
セントがコバルトで置換された試料2及び試料3は、試
料4及び試料5の熱料電池構成部材成分との熱膨張率の
合致性が改善され、かつ抵抗率が比較的低くて、良好な
導電性を持つ。試料2及び試料3は、良好な温度−時間
焼結因子を持つ。コバルトとMgが存在すれば、組成物中
にSr,Ca,Y,Ce,Yb及びAlを存在させて導電率を更に適当
な値にすることができる。
【図面の簡単な説明】 第1図は、支持電極の上面に本発明による相互接続物質
を配した単一の管状燃料電池の概略説明図である。 第2図は、二つの隣接した燃料電池を切断して示す断面
図である。 12……燃料電池 27……支持チューブ 28……空気電極(カソード) 30……固体電解質 34……相互接続物質 36……燃料電極(アノード) 38……相互接続物質 40……金属フェルト

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】約25℃から約1200℃の周期的な熱サイクル
    温度に耐え、少なくとも一つの他の電気化学電池と相互
    に電子的結合が可能であり、酸素を含有する雰囲気下で
    作動でき、第1の電極と第2の電極の間に安定化された
    ジルコニアより成る固体電解質があり、電子伝導性の相
    互接続物質が第1の電極の一部の上に位置すると共に固
    体電解質の側部と接触関係にある高温固体電解質電気化
    学電池であって、 前記相互接続物質が、酸素をほとんど透過せず、25℃〜
    1200℃の温度範囲で固体電解質に近似した熱膨脹係数を
    持つコバルトをドープした亜クロム酸ランタンであっ
    て、下記の化学式を持つことを特徴とする電池: La1-zMzCr1-(x+y)MgxCoyO3 式中、Mは少なくともSr,Ca,Y,CeまたはYbの一つ;zは0
    〜0.1;xは0.1以下で0を含まず;yは0.005〜0.1である。
  2. 【請求項2】相互接続物質が非多孔質であり、1000℃に
    おいて電子伝導性であることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項に記載の電池。
  3. 【請求項3】相互接続物質が、コバルトとマグネシウム
    とをドープした亜クロム酸ランタンであることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項または第2項に記載の電池。
  4. 【請求項4】前記の電池が少なくとも一つの他の電気化
    学電池と電子的に接続されていることを特徴とする特許
    請求の範囲第1項、第2項または第3項に記載の電池。
  5. 【請求項5】yが0.02〜0.07であることを特徴とする特
    許請求の範囲第4項に記載の電池。
  6. 【請求項6】電池が燃料電池であり、相互接続物質が以
    下の化学式で示されることを特徴とする特許請求の範囲
    第1項、第2項、第3項または第4項に記載の電池: LaCr1-(x+y)MgxCoyO3 式中、xは0.005〜0.1;yは0.005〜0.1である。
  7. 【請求項7】yが0.02〜0.07であること特徴とする特許
    請求の範囲第6項に記載の電池。
  8. 【請求項8】第1の電極がカルシアで安定化されたジル
    コニアより成る支持体に付着されており、前記第1の電
    極がドープされたまたはドープされていない酸化物また
    は酸化物の混合物から成り、第2の電極がニッケル・ジ
    ルコニア・サーメットまたはコバルト・ジルコニア・サ
    ーメットより成ることを特徴とする特許請求の範囲第6
    項に記載の電池。
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