JPH0739909A - 継ぎ目無し鋼管圧延方法 - Google Patents

継ぎ目無し鋼管圧延方法

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JPH0739909A
JPH0739909A JP19061593A JP19061593A JPH0739909A JP H0739909 A JPH0739909 A JP H0739909A JP 19061593 A JP19061593 A JP 19061593A JP 19061593 A JP19061593 A JP 19061593A JP H0739909 A JPH0739909 A JP H0739909A
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rolled
lubricant
roll
guide shoe
rolling
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JP19061593A
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Tsunehisa Furukawa
恒久 古川
Hide Uchida
秀 内田
Shuji Yamamoto
修治 山本
Koji Narasaki
浩二 楢崎
Yoshikazu Kikuchi
義和 菊池
Katsunori Nishimura
勝典 西村
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 製品外表面の品質を向上させる継ぎ目無し鋼
管の製造。 【構成】 ガイドシュー表面への被圧延材の焼き付きは
ガイドシューと被圧延材との相対的滑りのみでなく、ロ
ールと被圧延材との相対的滑りによっても発生している
ことを見いだした。従って、ガイドシュー表面への被圧
延材の焼き付きを防止するためにはガイドシューと被圧
延材との間に潤滑剤を供給すると共にロールと被圧延材
との間に潤滑剤を供給することが必要である。尚、その
際、少なくとも1個の主ロールに塗布すればよく、潤滑
剤の固形分濃度は、重量で1〜30wt%であることが望
ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、継ぎ目無し鋼管圧延中
に発生し最終製品においても残存する外面疵の発生頻度
を低下させ、その大きさを減少せしめるとともにガイド
シューの寿命を向上せしめる継ぎ目無し鋼管圧延方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】傾斜圧延機による圧延状況を、穿孔機を
例にとり図1を用いて説明する。傾斜圧延機は、傾斜し
て対向する一対のたる型圧延ロール3A,3Aの中間に
配されたプラグ3Bにより穿孔圧延を行うものである。
このロール3Aとプラグ3Bとにより被圧延材1を圧延
する際に、被圧延材1の外径が拡大するのを抑えるた
め、ガイドシュー3Cを一対のたる型圧延ロール3Aと
直交する位置に置く。ここで、一対のロール3Aは同一
方向に回転し、被圧延材1はそれに伴い回転することに
なる。即ち、被圧延材1は回転しつつ前進し中空素管4
となる。
【0003】ここで問題となるのはガイドシュー3Cで
あって、被圧延材1が回転するにも係わらずその回転方
向に対しガイドシュー3Cは固定されているため、ガイ
ドシュー3Cと被圧延材1の接触状態は全面滑り摩擦の
状態となる。そのため、ガイドシュー3C表面に被圧延
材1の微小剥離片が焼き付き、更にそれが堆積成長した
後、ガイドシュー3Cから離脱し被圧延材1の外表面に
付着する。付着した微小付着片は、そのまま最終製品に
残存し飛び込み疵となるか、圧延途中の段階で離脱し、
ヘゲ疵或いはピット疵となり製品品質を著しく損なう。
そのため手入れを必要とするかそのままスクラップとな
っている。図2には各種疵の形態を模式的に示してい
る。
【0004】このような問題の解決策として、特開昭6
4−40104号公報においては、ガイドシューと圧延
材との間に、ボロンナイトライド粉粒体にバインダーを
混合した焼き付き防止剤を連続的に供給しながら圧延す
る方法が提案されている。しかし、穿孔肉厚が7mm程度
以下の薄肉になるとロール3Aとガイドシュー3Cとの
隙間はなくなるほどガイドシュー3Cをロール3Aに寄
せることにより、中空素管4の後端がガイドシュー3C
とロール3Aとの間に挟まりミスロールとなるのを防止
している。従って、ガイドシュー3Cとロール3Aとの
隙間に配管し、潤滑剤をガイドシュー3Cと被圧延材1
との間に供給することは不可能に近く、薄肉の場合、ガ
イドシュー3Cとロール3Aとの間に潤滑剤を供給する
方法が望まれていた。
【0005】また、穿孔肉厚が極端には薄くない場合に
は、ガイドシュー3Cとロール3Aとの隙間に配管し潤
滑剤をガイドシュー3Cと被圧延材1との間に供給でき
る。そのため、ガイドシュー3C表面に被圧延材1が剥
離堆積した焼き付きを減少させることができた。しか
し、ガイドシュー3Cと被圧延材1との間に潤滑剤を供
給できたとしても、図3に示すようにガイドシュー3C
の被圧延材1の回転入り側近傍付近に焼き付きが残る場
合があり、図2に示す製品疵は、頻度或いは程度の減少
はあるものの依然として発生し完全な解決には至ってい
なかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】発明者らは、ガイドシ
ュー3Cと被圧延材1との間に潤滑剤が供給されても、
焼き付きが皆無とならない原因を根本的に追及するた
め、穿孔中の材料をその途中で止めて観察したり、主ロ
ール3A表面及びガイドシュー3C表面を微細に観察し
た結果、ガイドシュー3Cと被圧延材1との間に潤滑剤
が供給されても、ガイドシュー3C表面の焼き付きが皆
無とならず製品においても疵が残存する原因は、以下に
示すことであると断定するに至った。
【0007】即ち、図4に示している樽型ロール3Aに
おいて、部位3A−1から3A−2に至る間は連続的に
その外径が増加し、3A−2から3A−3に至る間は連
続的にその外径が減少している。そのため、ロール3A
における外面の周方向速度は部位3A−2で最大であ
り、その他の部位はそれより小さい値となる。ところ
が、被圧延材1の外径は図5に示すように変化してい
る。被圧延材1は若干の捩れはあるものの剛体として同
一回転数で回転するため、当然のことながらロール3A
と被圧延材1との間には強い滑りが生じている。従っ
て、被圧延材1の外表面は、ロール3Aにより強い剪断
変形を受け、最外表面層の微細な部分は被圧延材1から
剥離するか剥離しやすい状態となっている。被圧延材
が、13%Cr鋼、22%Cr鋼やオーステナイト系ス
テンレス鋼等の場合は、剥離した細片がロール3Aに焼
き付き、スリップを生じることがある。この焼き付きを
防止する手段として、特公平5−16925号公報にお
いてはロール3A表面に水溶性のほう酸塩化合物を塗布
することを提案している。しかし、13%Cr鋼、22
%Cr鋼やオーステナイト系ステンレス鋼等より一般的
な圧延材である低合金鋼や普通炭素鋼等の場合は、剥離
したとしても焼き付きとはなりにくく、ロール冷却水等
と共に外部に運ばれ問題とならない反面、これらの被圧
延材は、変形抵抗が小さいため剥離するには至らず、剥
離しやすい状態のまま被圧延材1に残っていることが多
い。
【0008】そして、この剥離しやすい状態のまま被圧
延材1に残存した場合、その部位がガイドシュー3Cと
接触開始する位置において強い剪断変形を受けいよいよ
剥離し、ロール3Aの場合と異なり、外部へ運ばれる機
会が少ないため、ガイドシュー3Cの被圧延材1回転入
り側近傍に焼き付き片として堆積成長することになる。
そのため、ガイドシュー3Cと被圧延材1との間の強い
滑りにより発生していた、被圧延材1のガイドシュー3
Cへの焼き付きによる管製品品質悪化と同様の結果を引
き起こすことになるのである。
【0009】即ち、従来より実施されていたガイドシュ
ー3Cと被圧延材1との間に潤滑剤を供給する方法で
は、図2に示した管製品疵を、全穿孔サイズにおいて完
全に防止することはできないのである。本発明は、ガイ
ドシュー3Cと被圧延材1との間の滑り摩擦による、ガ
イドシュー表面3Cへの被圧延材1の焼き付きを防止
し、かつ、ロール3Aと被圧延材1との間の滑りに起因
する、ガイドシュー3C表面への被圧延材1の焼き付き
による製品品質の悪化をも防止する方法を提供するもの
である。
【0010】ところで、ロール3Aと被圧延材1との間
の強い滑りをなくす方法として、ロール3Aと被圧延材
1との間に圧延中連続して潤滑剤を供給する方法が考え
られる。その際、一般に圧延加工で使用されている、黒
鉛等の固体潤滑剤を主体としたもの、或いは、鉱物油等
の液体潤滑剤を使用すれば、ロール3Aと被圧延材1と
の間のスリップが生じ、生産効率が極端に低下し、実際
の生産には適用できない。そのため、連続板圧延の場合
は、材料がロールに噛み込んだ後に潤滑剤を塗布し、形
鋼等の孔型圧延の場合は、焼き付きを生じるフランジ部
のみに塗布し、継ぎ目無し鋼管製造における傾斜圧延機
の場合は、ロールに塗布することはせず、ガイドシュー
にのみ塗布量を制限して塗布するか、塗布後皮膜を形成
した後に圧延を行う方法により、スリップの発生を防止
している。
【0011】ところで、スリップを起こさない潤滑剤と
して、特公平5−16925号公報において、水溶性の
ほう酸塩化合物を使用する方法が提供されている。確か
に、水溶性のほう酸塩化合物は摩擦係数が0.2〜0.
3と高くスリップの発生はない。しかし、その特許公報
にも述べられているように、水溶性のほう酸塩化合物が
他の組成の焼き付き防止剤に比して優れている理由は、
高温、高面圧下において無定形のガラス状となり、これ
が被圧延材とガイドシューとの間の金属接触を防止して
いることにある。ところが、このガラス状物質は被圧延
材外表面に付着し、最終製品にまで残存することにな
る。その場合、製品としては不適格であり、そのガラス
状物質を取り除いてから製品として出荷することにな
り、生産に必要なコストを大幅に引き上げることにな
る。ところが、低合金鋼、普通炭素鋼等の場合は、疵の
大きさが13%Cr鋼、22%Cr鋼やオーステナイト
系ステンレス鋼等に比べ小さいため、最終製品となって
疵部を除去することにより製品として出荷できる場合が
大半であり、特公平5−16925号公報において提示
されている、水溶性のほう酸塩化合物を使用する方法よ
りも、疵部を除去した方が安価であり、水溶性のほう酸
塩化合物を使用する意味がなかったのである。
【0012】そこで、発明者らは、ガイドシューと被圧
延材との間の滑り摩擦による、ガイドシュー表面への被
圧延材の焼き付きを防止し、かつ、ロールと被圧延材と
の間の滑りに起因する、ガイドシュー表面への被圧延材
の焼き付きによる製品品質の悪化をも防止する方法を完
成させるためには、ロールと被圧延材との間に塗布して
もスリップの発生による圧延効率低下をもたらさず、最
終製品への悪影響もない潤滑剤の開発も必要であるとい
う認識を得るに至った。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、継ぎ目無し鋼
管製造設備における傾斜圧延機において、圧延ロールと
被圧延材及びガイドシューと被圧延材との間に、膨潤雲
母を主体とした潤滑剤を供給しつつ圧延するものであ
り、少なくとも1個の主ロールに潤滑剤を塗布すれば、
他のロールと被圧延材との間、ガイドシューと被圧延材
との間にも潤滑剤が供給可能である。更に、その際使用
する潤滑剤の固形分の重量比率は、1〜30%とするこ
とが望ましい。
【0014】発明者らは一般に知られている潤滑剤を種
々実験に供した結果、ロールと被圧延材との間に塗布し
てもスリップの発生による圧延効率低下をもたらさず、
最終製品への悪影響もない潤滑剤は、膨潤性を有する雲
母を主体とした潤滑剤以外にないことを見いだした。図
6には、水と比較した摩擦係数を示しており、摩擦係数
が水と同程度であることを示している。
【0015】尚、膨潤雲母を用いる熱間圧延用の潤滑剤
として特公昭56−21783号公報において、水溶性
無機物コロイドに膨潤雲母水溶液コロイドを複合する潤
滑剤が開示されているが、これは、水溶性無機物コロイ
ドの潤滑性能により、低摩擦係数を得るものであり本発
明には使用できない。また、特開昭55−71795号
公報に示される潤滑剤は雲母それ自体を潤滑剤としてお
り、本発明において使用できるが、該公報において開示
されている内容では、スリップの発生のない潤滑剤とし
て膨潤性雲母を主体とした潤滑剤を、容易に選定するこ
とは困難である。その理由は、膨潤雲母の摩擦係数につ
いては一切言及されていないし、かつ塗布方法について
も言及されていないためである。即ち、形鋼の圧延にお
いてフランジ部の焼き付き防止を目的とし、一般に使用
されている鉱物油エマルジョン油剤等の場合、摩擦係数
が水に比べ低いため、焼き付きが発生するフランジ部の
みを狙って、鉱物油エマルジョン油剤等を噴射したとし
ても、塗布される箇所の変動或いは塗布量の変動によ
り、スリップが生じ、材料の噛み込み性が低下すること
がある。更に、よりよい効果を得るために、塗布量を増
加させれば、一層スリップを助長することになる。とこ
ろで、摩擦係数が水と同程度であれば、スリップによる
噛み込み性の低下は完全に解決されるにも係わらず、摩
擦係数に関し言及がなく、塗布方法についても量の増
加、塗布範囲の拡大ができるにも係わらず、塗布方法に
ついても言及されていないことを考えれば、スリップの
発生のない潤滑剤として膨潤性雲母を主体とした潤滑剤
を、容易に選定することは困難なのである。
【0016】次に、発明者らは実際の塗布方法について
検討した。被圧延材1が、ロール3Aと接触開始する点
付近である、図2(b)のa及びbで示される箇所に塗
布するのが最も効果的と判断できる。しかし、その位置
まで配管し安定して塗布することは困難である。しか
し、図2(b)のa及びbに近いロール3A表面a′及
びb′であれば、容易に配管でき、この箇所に塗布すれ
ば、ロール3Aの回転とともに潤滑剤はロール3Aと被
圧延材1との間に充分供給可能であると判断し実験を行
った。
【0017】実際に用いた被圧延材は、0.7%Cr含
有の低合金鋼で、外径115mm、長さ2000mmであ
る。穿孔後外径118mm、肉厚9.0mm、長さ6700
mmに5本穿孔した。潤滑剤は2wt%膨潤雲母を含む水溶
液であり、塗布量は圧延1本当たり2リットルである。
ガイドシューを観察した結果、ガイドシュー3Cと被圧
延材1との間の潤滑剤塗布は行わなかったにも係わら
ず、ガイドシュー3C表面への被圧延材1の焼き付きは
一切なく、ロール3Aに塗布した潤滑剤はロール3Aと
被圧延材1との間の潤滑剤として効果を示したのみなら
ず、ロール3Aから被圧延材1に転写され、ガイドシュ
ー3Cと被圧延材1との間の潤滑にも寄与したことを示
している。また、一方のロール3Aにのみ潤滑剤を塗布
しても、上下に位置するガイドシュー3Cに焼き付きは
一切発生せず、1個のロール3Aに潤滑剤を塗布すれ
ば、潤滑剤は被圧延材1を媒体として他のロール3A及
び上下のガイドシュー3Cと被圧延材1との間に潤滑効
果をもたらすことを見いだした。即ち、薄肉材の穿孔圧
延において困難であったガイドシュー3Cへの潤滑剤の
供給は、少なくとも1個の主ロールに潤滑剤を塗布する
ことにより、安定して可能であることが判明した。更
に、膨潤雲母の含有率を変更して実際の穿孔機において
実験を行った結果図7の結果を得た。これより、膨潤雲
母は最低1wt%含有することが必要である。また、30
wt%を超えると水の中に分散せず水溶液として塗布する
ことが困難となる。
【0018】尚、本発明で使用する潤滑剤は膨潤雲母水
溶液を主体とするものであり、皮膜形成剤、分散剤の他
増粘剤、消泡剤、防錆剤のような添加剤を配合すること
ができる。また、ガイドシューを用いない傾斜圧延機の
場合は、ロールと被圧延材との間に潤滑剤を供給すれば
よく、ディスクガイドを用いる場合は、ロールと被圧延
材との間及びディスクガイドと被圧延材との間に潤滑剤
を供給する必要があることはいうまでもない。
【0019】本発明は、傾斜圧延機を用いた継ぎ目無し
鋼管の製造において、ガイドシュー表面への被圧延材の
焼き付きを防止し、製品の外面における飛び込み疵、ヘ
ゲ疵、ピット疵を防止するため、ロール表面に膨潤雲母
水溶液を主体とした潤滑剤を圧延中連続して供給するも
のであり、その潤滑剤における膨潤雲母の含有率は1〜
30wt%であることが望ましい。尚、この際、ロールと
被圧延剤との間のスリップ及び最終の管製品に対する悪
影響は一切ない。
【0020】
【実施例】以下、この発明の実施例について説明する。
ここで用いた潤滑剤の組成は次のとおりである。 水溶性膨潤雲母: 2.0wt% 水 :95.0wt% その他 : 3.0wt%
【0021】上記潤滑剤を穿孔機において実際の圧延に
供した。穿孔機における被圧延材は、0.7%Cr含有
の低合金鋼で、外径115mm、長さ2000mmである。
穿孔出側では、外径118mm、肉厚9.0mm、長さ67
00mmとなり、最終的には外径73.0mm、肉厚5.5
1mmの製品となる。対象となる圧延本数は2672本で
あり圧延材1本当たり3リットルをロールと被圧延材の
接触開始点付近に材料回転方向から塗布した。ロール冷
却水は、潤滑剤塗布時には停止し、潤滑剤塗布停止後直
ちにロール冷却を行った。その結果、ガイドシューの表
面には一切焼き付きの発生はなく、従来、最終製品にお
ける疵発生が5%程度であったが、この発明による方法
では0%に抑えることができた。更に、ガイドシューの
寿命も125本から200本に向上した。
【0022】更に、穿孔された素管を延伸圧延する傾斜
圧延機であるエロンゲーターミルに適用した。潤滑剤の
条件及び塗布方法は、前記穿孔機の場合と同様である。
但し、被圧延材は、0.1%C含有の普通炭素鋼284
0本であり、外径318mm、肉厚25.0mm、長さ66
00mmであり、エロンゲーターミルで、圧延後、外径3
58mm、肉厚15.6mm、長さ9000mmであり、最終
的には外径323.9mm、肉厚12.7mmの製品とな
る。その結果ガイドシューの表面には一切焼き付きの発
生はなく、従来、最終製品における疵発生が8%程度で
あったが、この発明による方法では0.2%に抑えるこ
とができた。更に、ガイドシューの寿命も210本から
260本に向上した。
【0023】
【発明の効果】このように、本発明によれば、穿孔機及
びその他の傾斜圧延機において、ガイドシュー表面に被
圧延材が焼き付くことにより発生していた、飛び込み
疵、ヘゲ疵、ピット疵を根本的に防止することができ、
管品質向上になった。更に、ガイドシューの寿命向上に
も寄与している。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は穿孔機における穿孔過程の概略を示す
説明図、(b)は(a)図におけるA−A線部分の断面
を模式的に示す説明図。
【図2】焼き付きにより発生する製品外表面疵の形態模
式図。
【図3】ガイドシュー表面の焼き付き発生位置の説明
図。
【図4】樽型ロールのロール径を説明する図。
【図5】穿孔機における被圧延材の外径変化を説明する
図。
【図6】膨潤雲母系潤滑剤の摩擦係数を説明する図。
【図7】膨潤雲母系潤滑剤の膨潤雲母含有率と製品外表
面疵との関係を説明する図。
【符号の説明】
1 穿孔機における被圧延材 3 穿孔機 3A 穿孔機の主ロール 3B 穿孔機のプラグ 3C 穿孔機のガイドシュー 4 穿孔機出側の中空素管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 103:06) C10N 40:24 (72)発明者 楢崎 浩二 福岡県北九州市戸畑区飛幡町1番1号 新 日本製鐵株式会社八幡製鐵所内 (72)発明者 菊池 義和 福岡県北九州市戸畑区飛幡町1番1号 新 日本製鐵株式会社八幡製鐵所内 (72)発明者 西村 勝典 東京都板橋区舟渡4−3−1 新日本製鐵 株式会社東京製造所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 継ぎ目無し鋼管製造設備における傾斜圧
    延機において、圧延ロールと被圧延材及びガイドシュー
    と被圧延材との間に膨潤雲母水溶液を主体とした潤滑剤
    を供給しつつ圧延することを特徴とする継ぎ目無し鋼管
    圧延方法。
  2. 【請求項2】 膨潤雲母水溶液を主体とした潤滑剤を少
    なくとも1個の圧延主ロール表面に供給することを特徴
    とする請求項1記載の継ぎ目無し鋼管圧延方法。
  3. 【請求項3】 膨潤雲母粉体水溶液における固形分の重
    量比を1〜30%とすることを特徴とする請求項1或い
    は2記載の継ぎ目無し鋼管圧延方法。
JP19061593A 1993-07-30 1993-07-30 継ぎ目無し鋼管圧延方法 Withdrawn JPH0739909A (ja)

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