JPH071330B2 - 大口径長焦点マクロレンズ - Google Patents

大口径長焦点マクロレンズ

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JPH071330B2
JPH071330B2 JP60157052A JP15705285A JPH071330B2 JP H071330 B2 JPH071330 B2 JP H071330B2 JP 60157052 A JP60157052 A JP 60157052A JP 15705285 A JP15705285 A JP 15705285A JP H071330 B2 JPH071330 B2 JP H071330B2
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    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
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    • G02B9/64Optical objectives characterised both by the number of the components and their arrangements according to their sign, i.e. + or - having more than six components
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、大口径長焦点マクロレンズに関するものであ
る。
〔従来の技術〕
通常のカメラ用レンズにおいて被写体距離を変化させる
と各収差が変動するために撮影可能な被写体距離の範囲
には、自から制限があつた。無限遠物点を含む場合被写
体距離の範囲は、一般に撮影倍率にして1/10倍程度まで
に留まつている。レンズ系の中には合焦時の収差変動の
補正のため一部のレンズ群を動かすいわゆる近距離収差
補正機構を用いて1/2倍,あるいは等倍まで撮影範囲を
延ばしたレンズ系もある。しかしこの種の従来のレンズ
系は次に示す(a)〜(g)のような問題点を有してい
る。
(a)Fナンバーが大であつて暗く、精々2.8程度であ
る。
(b)望遠比が大で、1.4を越えるものもある。
(c)合焦時の収差補正の際のレンズ操出し量が極めて
大きく枠構成,操作性において難点がある。
(d)構成枚数が多く10枚を越えるものもある。
(e)近距離の収差補正が十分でないものもある。
(f)非常に有効な収差補正機構をもとながらも撮影倍
率が1/5を上まわらないものもある。
(g)合焦のためにレンズを繰り出すと焦点距離が短か
くなつて高倍率で作動距離が短かくなるものがある。
以上のような問題点の発生原因は次のことにあると考え
られる。
まず問題点(a)は、被写体距離(撮影倍率)の変化に
対する球面収差、コマ収差の変動を補正するのが困難で
あり、これらの変動の大きい部分をカツトするためにF
ナンバーを大きくせざるを得ないことによる。
問題点(b)は、収差変動を小さくするためには各群の
パワーを小さくすることが有利であり、その結果望遠比
が大になる。
問題点(c)は、近距離における収差変動の補正を或る
程度のパワーの二つの正の群の間の空気間隔を広げるこ
とによつて行なうために生ずる。
問題点(d)は、構成枚数が多い程収差補正が有利なた
めである。
問題点(e)は、レンズ構成や、近距離収差補正のため
の浮動群の選び方や浮動群の浮動量が適切でないために
生ずるものである。
問題点(f)は、浮動群の構成が適切でないことによ
る。
問題点(g)は、前群が正のパワーで後群が負のパワー
の構成の場合に生ずる。
以上の問題点について実際の例として特開昭55−28038
号,特開昭56−107210号,特開昭57−192916号,特開昭
58−21221号,特開昭59−152414号等の従来例にもとづ
いて説明する。
これら従来例のうち特開昭55−28038号公報に記載され
たレンズ系は問題点(a),(b),(c),(e)を
有している。又特開昭56−107210号は非常に性能が優れ
ていてかつ等倍程度まで撮影が可能なレンズ系である
が、問題点(a),(b),(e),(g)を有する。
特開昭57−192916号は、問題点(a)は十分解消されて
いるが、問題点(b),(c),(e)を有しており更
に合焦時における浮動間隔が2ケ所と多く枠構成が複雑
になつている。特開昭58−21221号は問題点(f)を有
しており、特開昭59−152414号は、問題点(b),
(c),(g)を有していて改良の余地が残されてい
る。そのうち問題点(b),(c)については、焦点距
離が90mm〜100mm程度の準望遠になると枠構成,サイ
ズ,操作性の面で大きな支障になり、問題点(g)は至
近倍率時の焦点距離が短くなりその時のワーキングデイ
スタンスが短くなつたり、パースペクテイブの効果がな
くなつたりして準望遠にすることの意味がなくなつてし
まう。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明において解決しようとする問題点は、近距離収差
補正機構を用いながらも、操出量が焦点距離と倍率との
積と同程度でかつ高倍率時に焦点距離が短縮することが
なくF/2.0と極めて明るく望遠比が1.25以下とコンパク
トであつてしかも無限遠物点から撮影倍率1/2程度の近
距離物点まで収差変動の極めて少ない高性能な長焦点マ
クロレンズを得ることである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の大口径長焦点マクロレンズは、前記の問題点を
解決するために次のような構成にしたものである。即ち
物体側から順に少なくとも1枚の負レンズを有し3枚又
は4枚のレンズで構成した正の屈折力を持つ第1群I
と、この第1群の後方に配置された絞りと、物体側に強
い凹面を向けた負レンズと像側に強い凸面を向けた正レ
ンズと1枚ないし2枚の正レンズにて構成した正の屈折
力を持つ第2群IIと、さらに少なくとも1枚ずつの正レ
ンズと負レンズとを含む第3群IIIとにて全系を構成し
たレンズ系で、近距離物点に合焦する際に、第1群Iと
絞りと第2群IIとを一体にして第3群IIIとの相対的間
隔を変化させながら全体を操り出すようにしたレンズ系
であつて次の各条件を満足するものである。
(1)−0.4φ<φIII<0.4φ (2)0.33<(Δ12−Δ)/Δ12<0.85,(Δ
0) (3)0.7φ<φ<1.8φ (4)0.6φ<−φ<1.7φ (5)nA>nB ただしφは全系のパワー、φIIIは第3群IIIのパワー、
φおよびnAは夫々第3群III中の最もパワーの強い正
レンズのパワーおよび屈折率、φおよびnBは夫々第3
群III中の最もパワーの強い負レンズのパワー、Δ12
第1群Iと絞りと第2群IIの繰り出し量、Δは第3群
IIIの繰り出し量である。
本発明の大口径長焦点マクロレンズのレンズ構成上の特
徴は、第1群Iと絞りと第2群IIの6枚ないし7枚にて
構成されるいわゆる変形ガウス型の像側に全系の焦点距
離の倍以上も長い焦点距離を持ち、かつ比較的パワーの
強い少なくとも1枚ずつの正レンズと負レンズを有する
第3群IIIを配置したことにある。更に第2群IIと第3
群IIIの間隔を増大しながら全体を繰り出すことによつ
て近距離物点に合焦する方式を用いたことにある。
本発明の主たる目的は、ライカサイズの一眼レフレツク
スカメラ用レンズのうち、無限遠物点から撮影倍率が1/
2倍まで撮影可能で、作動距離が十分でかつ繰り出し量
の少ない大口径かつ高性能なレンズ系を得ることであ
る。
大口径で撮影可能な倍率範囲の広い高性能なレンズ系を
得るための有効な手段として、近距離収差補正機構(フ
ローテイング)を用いることが知られている。しかし従
来例のように、正のレンズ群と正のレンズ群の間の間隔
を増大させながらレンズ系全体を繰り出す方式は、性能
を向上させる上では有利であるが、繰り出し量が増大す
るので好ましくない。
一方正のレンズ群と負のレンズ群の間隔を増大させなが
ら全系を繰り出す合焦方式は、繰り出し量を小さくする
のにはよいが収差補正上は、困難な点が多いばかりでな
く、近距離側で焦点距離が短くなり作動距離が短くなる
という不都合も生ずる。したがつて本発明においては正
のレンズ群(第1群Iと第2群IIとを全体として)とパ
ワーのほとんどない群(第3群III)との間隔を増大し
つつ全系を繰り出すという近距離収差補正方式を用い
た。この間隔は、枠構成上寸法精度を出しにくいことも
あり、前記正のレンズ群には、それ単独である程度の収
差補正を行ない得るレンズ構成を用いるのが適当である
ので変形ガウス型のレンズ系を用いた。このレンズ系の
像側に前記のパワーがほとんどない後群(第3群III)
を配置し、全体として無限遠においてほぼ完全に収差補
正出来るようにした。そのために後群として少なくとも
1枚ずつの比較的パワーの強い正レンズと負レンズを含
む構成にした。更に近距離物点に合焦した時に収差変動
が起らないように変形ガウス型の前群(第1群Iと第2
群IIとを全体として)よいも遅い速度で後群を繰り出す
ことによつて合焦を行なうようにした。そして更に前記
の条件(1)〜条件(5)を満足せしめることによつて
本発明の目的を達成し得るようにした。
条件(1)は、後群(第3群III)のパワーを規定した
もので、この条件の下限値を越えると至近距離物点に合
焦する時に作動距離が短くなり、長焦点レンズを用いる
意味がなくなり好ましくない。又上限値を越えると繰り
出し量が増大するので好ましくない。
条件(2)は、前群(第1群Iと第2群II)の繰り出し
量に対する前後群の間隔増大分の比率αを規定したもの
である。α=0つまり全体繰り出しの場合、3次の球面
収差の項が負に、又3次のコマ収差が著しく正に、3次
の非点収差がやや負に大きくなる傾向にあり、近距離物
点に対する収差は良好にならない。したがつてαは0<
α≦1の範囲内の値にする必要がある。枠構上有利であ
るのはα=1(後群を固定して前群のみ繰り出す)が良
いが、α=1にして収差変動を抑えるためには、αが大
きいので前群と後群の間隔変動に対する収差変動補正能
力は弱くてもよくなる。そのためには後群の各レンズの
パワーは、強くない方がよい。しかし各レンズのパワー
が弱いと、前述のようにペツツバール和をはじめとする
その他の収差(特に5次収差)の明るいレンズ系を得る
ために必要な収差を十分良好に補正することが出来ず、
収差変動を少なくしても全体的に収差が良好にならな
い。逆にある物点での収差補正を無理に行なおうとする
と収差変動が生じ易い。したがつて0<α<1つまり前
群(第1群I,第2群II)を繰り出すと同時に後群(第3
群)をそれよりも遅い速度で繰り出すのが良い。しかも
0.33<α<0.85からばある特定の物点(例えば無限遠物
点)での収差を極めて良好に補正出来ると共に合焦時に
おける収差変動をも最少限にとどめることが出来る。こ
の条件の範囲を越えると前述のように特定物点で補正が
出来なくなりまた収差変動が大になる。
条件(3),(4)は後群(第3群III)の中も最もパ
ワーが大である正レンズと負レンズのパワーを規定した
ものである。両条件共に下限を越えるとある特定の物点
の収差補正が困難になり、収差変動に対する補正能力も
弱くなり好ましくない。上限を越えるとある特定物点に
対しても高次の収差が発生し易くなると同時に収差変動
も大になり高次の収差を安定的に保つことが困難にな
る。
条件(5)は、後群(第3群III)の中の最もパワーの
強い正レンズと負レンズについての硝材の屈折率差を規
定したものである。この条件は、レンズ系の全体のペツ
ツバール和が正の大きな値になりやすく、これを補正す
るためにもうけたもので、この条件の不等号の向きが逆
になるとペツツバール和が正の大きな値になり好ましく
ない。
本発明のレンズ系において、第1群Iを物体側から順に
正レンズと、物体側に凸面を向けた厚い正のメニスカス
レンズと、物体側に凸面を向けた負のメニスカスレンズ
で構成し、第2群IIを物体側に強い凹面を向けた負レン
ズと、像側に凸面を向けた正レンズと、両凸レンズとに
て構成し、条件(6)乃至条件(10)を満足するように
すれば、一層良好な長焦点マクロレンズが得られる。
(8)0.1f<d3<0.17f (9)0.14f<ΣDIII<0.23f (10)1.7<n6 ただしr5は第1群Iの負のメニスカスレンズの物体側の
面の曲率半径、r9は、第2群II中の負レンズの像側の面
の曲率半径、d3は第1群I中の2番目の正レンズの肉
厚、ΣDIIIは、第3群IIIの最も物体側の面から最も像
側の面までの長さ、n6は第2群IIの最も像側の正レンズ
の屈折率である。
条件(6)は、第1群Iの負のメニスカスレンズの物体
側の面の曲率半径を規定するもので、条件の下限値を越
えると軸外収差(コマ収差、非点収差)に悪影響を及ぼ
すばかりでなく合焦時の収差変動がおこりやすくなる。
上限値を越えると球面収差や色収差が補正不足になりや
すく、又バツクフオーカスも極端に短くなる。
条件(7)は、第2群IIの負レンズの像側の面の曲率半
径を規定したものである。下限値を越えると球面収差や
色収差が補正不足となりやすく、上限値を越えると軸外
収差(コマ収差,非点収差)に悪影響を及ぼすばかりで
なく、合焦時の収差変動がおこりやすくなる。
条件(8)は、第1群I中の厚い正のメニスカスレンズ
の肉厚を規定するものである。この条件の下限値を越え
ると基準波長に対する球面収差を良くしても短波長に対
する球面収差が正の大きな値になりやすく、又軸外収差
(コマ収差,非点収差)も発生しやすい。上限値を越え
ると収差補正にとつては有利であるが、サイズ,重量の
点であまり好ましくない。
条件(9)は、第3群IIIの長さを規定したものであつ
て最も理想的には第3群III内で最もパワーの強い負レ
ンズを最も物体側に配置し、最もパワーの強い正レンズ
を最も像側に配置してその間隔を広げて配置することで
ある。これによつて各収差(特に5次の収差)を補正す
るのに有利になる。条件(9)の下限値を越えると補正
が困難になり上限値を越えると全長が長くなるので好ま
しくない。
条件(10)は、第2群IIの両凸レンズの硝材の屈折率を
規定したものである。屈折率が高い程全系のペツツバー
ル和の補正、球面収差の補正には有利であり、下限を越
えると上記の補正が困難になる。
〔実施例〕
以上詳細に述べた本発明の大口径長焦点マクロレンズの
実施例を次に示す。
実施例1 r1=61.8532 d1=7.5747 n1=1.69680 ν=55.52 r2=532.6931 d2=0.1667 r3=41.0347 d3=14.3074 n2=1.72916 ν=54.68 r4=67.1244 d4=1.5356 r5=107.3643 d5=3.7992 n3=1.75520 ν=27.51 r6=26.5468 d6=11.1110 r7=∞(絞り) d7=8.4444 r8=−40.6335 d8=2.1034 n4=1.59551 ν=39.21 r9=−196.7001 d9=1.2222 r10=−210.2130 d10=6.5243 n5=1.77250 ν=49.66 r11=−75.2851 d11=0.1667 r12=94.4283 d12=4.4446 n6=1.77250 ν=49.66 r13=−145.0659 d13=1.1446 r14=1186.8929 d14=1.3334 n7=1.51112 ν=60.48 r15=59.0557 d15=1.5361 r16=122.7515 d16=2.9908 n8=1.59270 ν=35.29 r17=83.3012 d17=2.2733 r18=106.2897 d18=8.9957 n9=1.62041 ν=60.27 r19=−103.6011 f=100,F/2.06,2ω=27° (Δ12−Δ)/Δ12=0.372 nA=n9=1.62041,nB=n7=1.51112 ΣDIII=17.1293 近距離物点合焦時の間隔d13の変化 実施例2 r1=63.0681 d1=7.7252 n1=1.69680 ν=55.52 r2=1276.2425 d2=0.1769 r3=39.9136 d3=14.0998 n2=1.72916 ν=54.68 r4=65.1451 d4=1.1111 r5=108.4302 d5=3.8815 n3=1.75520 ν=27.51 r6=26.3936 d6=8.8889 r7=∞(絞り) d7=6.6667 r8=−41.9502 d8=2.1258 n4=1.59551 ν=39.21 r9=−304.7574 d9=1.6111 r10=−140.8520 d10=5.3857 n5=1.77250 ν=49.66 r11=−73.5940 d11=0.1667 r12=105.0968 d12=4.4445 n6=1.77250 ν=49.66 r13=−110.1061 d13=0.9515 r14=−501.3638 d14=1.9858 n7=1.51633 ν=64.15 r15=53.7064 d15=2.8756 r16=127.6710 d16=3.3333 n8=1.67270 ν=32.10 r17=85.6474 d17=2.8667 r18=74.4577 d18=9.4470 n9=1.65160 ν=58.52 r19=−129.1349 f=100,F/2.06,2ω=27° (Δ12−Δ)/Δ12=0.580 nA=n9=1.65160,nB=n7=1.51633 ΣDIII=20.5084 近距離物点合焦時の間隔d13の変化 実施例3 r1=58.7838 d1=7.7996 n1=1.69680 ν=55.52 r2=1041.9554 d2=0.1667 r3=42.7287 d3=14.0103 n2=1.71300 ν=53.84 r4=76.1347 d4=1.2110 r5=156.5924 d5=3.8220 n3=1.74000 ν=28.29 r6=27.1363 d6=11.8882 r7=∞(絞り) d7=4.7775 r8=−42.4410 d8=2.1221 n4=1.56732 ν=42.83 r9=−532.6149 d9=2.0221 r10=−112.3871 d10=4.9997 n5=1.74400 ν=44.73 r11=−63.3587 d11=0.1667 r12=85.5630 d12=4.8331 n6=1.77250 ν=49.66 r13=−153.0026 d13=0.8888 r14=−1087.1052 d14=2.1110 n7=1.51742 ν=52.41 r15=53.3337 d15=3.6554 r16=105.3986 d16=3.3331 n8=1.69895 ν=30.12 r17=70.6361 d17=3.3554 r18=70.5272 d18=8.4995 n9=1.65160 ν=58.52 r19=118.0057 f=100,F/2.06,2ω=27° (Δ12−Δ)/Δ12=0.370 nA=n9=1.65160,nB=n7=1.51742 ΣDIII=21.153 近距離物点合焦時の間隔d13の変化 ただしr1,r2,…,r19はレンズ各面の焦点距離、d1,d
2,…,d18は各レンズの肉厚および空気間隔、n1,n2
…,n9は各レンズの屈折率、ν,ν,…νは各レ
ンズのアツベ数である。
以上の各実施例のレンズ構成はいずれも第1図(無視遠
物点合焦時),第2図(最至近物点合焦時)に示す通り
である。これら実施例の収差状況は第3図乃至第11図に
示す通りで、第3図乃至第5図は夫々実施例1の無限遠
物点,倍率1/10の物点,倍率1/2の物点に合焦した時の
もの、第6図乃至第8図は夫々実施例2の無限遠物点,
倍率1/10の物点,倍率1/2の物点に合焦した時のもの,
第9図乃至第11図は夫々実施例3の無限遠物点,倍率1/
10の物点,倍率1/2の物点に合焦した時のものである。
〔発明の効果〕
以上詳細に説明したように、本発明の大口径長焦点マク
ロレンズは、無限遠物点から撮影倍率1/2倍までの広い
物点範囲にわたつて収差変動が少なくかつ諸収差が極め
て良好に補正され、さらに近距離補正機構を用いたにも
かかわらず合焦時における繰り出し量が大ではなく又至
近距離物点に合焦した時も作動距離が小さくならない等
の効果を有するF/2.0の大口径で全長が短い操作性のす
ぐれた高性能なレンズ系である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例の無限遠物点に合焦した時の断
面図、第2図は同じく最至近距離に合焦した時の断面
図、第3図乃至第5図は本発明の実施例1の収差曲線
図、第6図乃至第8図は本発明の実施例2の収差曲線
図、第9図乃至第11図は本発明の実施例3の収差曲線図
である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】物体側から順に少なくとも1枚の負レンズ
    を有し3枚ないし4枚のレンズを含み全体として正の屈
    折力を持つ第1群と、絞りと、物体側に強い凹面を向け
    た負レンズと像側に強い凸面を向けた正レンズと1枚な
    いし2枚の正レンズとを含み全体として正の屈折力を持
    つ第2群と、少なくとも1枚ずつの正レンズと負レンズ
    を含む第3群とにて構成され、近距離物点へ合焦する際
    に第1群と絞りと第2群とを一体として第3群との相対
    的間隔を変化させながら全体を繰り出すようにしたレン
    ズ系で下記の条件(1)乃至条件(5)を満足する大口
    径長焦点マクロレンズ。 (1)−0.4φ<φIII<0.4φ (2)0.33<(Δ12−Δ)/Δ12<0.85(Δ>0) (3)0.7φ<φ<1.8φ (4)0.6φ<−φ<1.7φ (5)nA>nB ただしφは全系の屈折力(焦点距離の逆数)、φIII
    第3群の屈折力(焦点距離の逆数)、Δ12は第1群と絞
    りと第2群の繰り出し量、Δは第3群の繰り出し量、
    φは第3群中で最も強いパワーの正レンズの屈折力、
    φは第3群中で最も強いパワーの負レンズの屈折力、
    nAは第3群中で最も強いパワーの正レンズの屈折率、nB
    は第3群中で最も強いパワーの負レンズの屈折率であ
    る。
  2. 【請求項2】上記第3群を物体側から順に1枚又は2枚
    の負レンズと両凸レンズとにて構成したことを特徴とす
    る特許請求の範囲(1)の大口径長焦点マクロレンズ。
  3. 【請求項3】第1群が物体側から順に正レンズと物体側
    に凸面を向けた厚い正のメニスカスレンズと物体側に凸
    面を向けた負のメニスカスレンズとを含んだレンズ構成
    で、第2群が物体側に強い凹面を向けた負レンズと像側
    に凸面を向けた正のメニスカスレンズと両凸レンズとを
    含んだレンズ構成で、第3群が物体側から順に1枚又は
    2枚の負レンズと両凸レンズからなり全体としてほとん
    どパワーを持たないレンズ構成である特許請求の範囲
    (1)の大口径長焦点マクロレンズ。
  4. 【請求項4】更に次の条件(6)乃至条件(10)を満足
    する特許請求の範囲(3)の大口径長焦点マクロレン
    ズ。 (8)0.1f<d3<0.17f (9)0.14<ΣDIII<0.23f (10)1.7<n6 ただしr5は第1群の負レンズの物体側の面の曲率半径、
    r9は第2群の負レンズの像側の面の曲率半径、d3は第1
    群の2番目の正レンズの肉厚、ΣDIIIは第3群の最も物
    体側の面から最も像側の面までの距離、n6は第2群の最
    も像側の正レンズの屈折率である。
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