JPH0658624B2 - グラフィカル・ユーザ・インターフェース管理装置 - Google Patents

グラフィカル・ユーザ・インターフェース管理装置

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JPH0658624B2
JPH0658624B2 JP2081474A JP8147490A JPH0658624B2 JP H0658624 B2 JPH0658624 B2 JP H0658624B2 JP 2081474 A JP2081474 A JP 2081474A JP 8147490 A JP8147490 A JP 8147490A JP H0658624 B2 JPH0658624 B2 JP H0658624B2
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Description

【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 この発明はグラフィカル・ユーザ・インターフェース管
理装置に関し、とくに関係型のテーブルを用いて簡易に
ユーザ・インタフェースのオブジェクトを生成し、管理
できるようにしたものである。
B.従来の技術 オブジェクト指向によるプログラム構築は現在広まりつ
つある。
オブジェクト指向言語によるプログラム構築の特徴は、
第一にデータ抽象の手法を用いる点にある。ここでデー
タ抽象とは、データ表現とデータに対するオペレーショ
ンとをひとまとめにし、データへのアクセスを与えられ
たオペレーションインターフェースのみから許すプログ
ラムの書き方である。プログラム中のいくつかのデータ
は、共通のデータ表現とインタフェースをもって表され
る。オブジェクト指向言語では、共通するデータを表す
枠組みを「クラス」と呼ぶことが多い。オブジェクト
は、クラスで代表される構造を持つデータの実体であ
る。アプリケーションは、複数のクラスの定義とオブジ
ェクトの生成、オブジェクトへのオペレーションとによ
り書かれる。オブジェクト指向言語によるプログラム構
築の第二特徴は、クラスが階層を持ち、上下クラス間で
は、オペレーションやデータ表現の継承が行われるとい
う点である。
これらの特徴により、より高レベルのデータ・モデル化
とデータ型の共有、再利用を可能にしている。
しかし、クラスの定義とその利用には、オブジェクト指
向言語を用いなければならず、データ型の共有・再利用
も、オブジェクト指向言語において閉じている。したが
って、既存のファイルはもちろん、異なるオブジェクト
指向言語で定義されたクラスの利用も不可能である。
近年オブジェクト指向言語により、数々のユーザ・イン
ターフェース管理装置が試作されている。P.A.Szekely
およびB.A.Myersによるユーザ・インタフェース・ツー
ル・キット“Coral”(A User Interface Toolkit Base
d on Graphical Objects and Constraints、 OOPSLA '88
Conference Proceedings pp.36-45)は、ウインド中の
グラフィカル・オブジェクトを作り出す装置である。
Caralは、LISPを基本としたオブジェクト指向言語(CLO
S)により書かれている。ユーザにとってCoralの特徴
は、 1.グラフィカル・オブジェクト定義のための宣言言語
を定め、ユーザによるオブジェクト定義ができるように
したこと、 2.オブジェクト間の制御設定のための手続き言語を定
め、ユーザによる制約設定を可能にしたことである。
ユーザが新たなグラフィカル・オブジェクトを作成する
ことは、Coralが基礎としているCLOSとCoralの定めた宣
言言語の理解が、また、オブジェクト間の制約の記述
は、CLOSと手続き言語の習得が前提となる。
ユーザ・インタフェース管理装置の構築という点からの
Coralの特徴は、 1.グラフィカル・オブジェクトの表示部分とそれが起
動する実行部分を分離するために特別の変数を用意した
こと、 2.集合体クラスを用意し、複数のグラフィカル・オブ
ジェクトをまとめて扱いやすくしたこと、 3.表示されているグラフィカル・オブジェクトを指す
入力に対して、オブジェクトを識別するプロシジャとオ
ブジェクト中のデータの値の変更などは、オブジェクト
内に定義されていることである。
上述の特徴1および2のように特別な変数やクラスを用
意しなければならないのは、オブジェクト指向言語に
「関係」の概念がないからである。したがって設計時に
特別な変数やクラスの導入を考えなければならない。
また特徴3のようなオブジェクト・アクセスの機能は、
オブジェクトをデータ保管場所と考えれば、オブジェク
トの外部にあるのが、データ・ベース・システムの考え
方にも沿い、自然である。
なおこの発明と関連する他の先行技術術としては特開平
1−229321号公報がある。この先行技術は表示し
ているオブジェクトの位置情報をテーブルとして保持す
るユーザ・インタフェース作成ツールである。しかしこ
の先行技術はテーブルを関係型として複数のテーブルを
検索することは示唆していない。またグラフィカル・オ
ブジェクトや手続オブジェクトを直接テーブルの形で生
成、管理するものではない。
C.発明が解決しようとする課題 この発明は以上の事情を考慮してなされたものであり、
オブジェクト指向言語を用いることなく、簡易グラフィ
カル・ユーザ・インターフェースのオブジェクトを生
成、管理できる装置を提供することを目的としている。
D.課題を解決する手段 この発明のグラフィカル・ユーザ・インターフェースの
オブジェクト管理装置では以上の課題を解決するため
に、表示装置上に表示される個々のグラフィックス部品
と、1または1群の手続モジュールとを基本オブジェク
トとして記述する関係型のテーブルをストアする基本オ
ブジェクト記憶手段と、上記基本オブジェクトどうしを
関係付ける複数オブジェクトを記述する関係型のテーブ
ルをストアする複合オブジェクト記憶手段と、アプリケ
ーションの内部状態の遷移をオブジェクトとして記述す
る関係型のテーブルをストアする遷移オブジェクト記憶
手段と、オブジェクトに対するメッセージを上記関係型
のテーブルのフォーマットに変換し、上記関係型のテー
ブルに所定の検索を実行し、上記検索の結果に応じた実
行モジュールの呼び出しを行う制御手段とを有するよう
にしている。
E.実施例 以下、この発明をプログラミング支援装置のユーザ・イ
ンタフェースのオブジェクトの管理に適用した実施例に
ついて説明する。このプログラミング支援装置は1また
は複数のアプリケーションをカスタマイズして新たな1
つのアプリケーションを作成するのを支援するものであ
る。
まずこの実施例のユーザ・インタフェースのオブジェク
トの管理のアーキテクチャについて概説しよう。
第1図はこのオブジェクト管理アーキテクチャを示し、
この第1図においてオブジェクト管理アーキテクチャは
ベース・テーブル群10、リレーションシップ・テーブル
群11、遷移テーブル群12およびコントロール・プログラ
ム13からなっている。ベース・テーブル群10は1または
複数のベース・テーブルを含み、ベース・テーブルは基
本的なオブジェクトを記述する。基本的なオブジェクト
は、汎用的なアプリケーションのセマンティクスに依存
しないものである。例として、長方形や矢印などの基本
的なグラフィカル・オブジェクトのための、大きさや色
の属性をもつテーブルをあげることができる(14図の
ボックス・テーブルおよび矢印テーブル)。またグラフ
ィカル・オブジェクトに関連して実行される手続きを定
義するテーブルを挙げることができる(第13図の手続
定義テーブル)。オブジェクト指向言語におけるクラス
変数とメソッド(オペレーション)は、このオブジェク
ト管理アーキテクチャでは、どちらもテーブルの属性中
に定義される。オペレーションの種類は、計算やオブジ
ェクトの表示をするためのエクゼキューション・モジュ
ールまたは、オブジェクトの検索をすためのオペレーシ
ョン・モジュールの二種類がある。
リレーションシップ・テーブル群11は1または複数のリ
レーションシップ・テーブルを含み、これらリレーショ
ンシップ・テーブルは、ベース・テーブルで定義された
オブジェクトをもとにアプリケーション・セマンティク
スを満足する複雑なオブジェクトを定義するために用い
られる。複数のグラフティカル・オブジェクトで構成さ
れる画面は、リレーションシップ・テーブル中で定義さ
れる(第15図のパネル定義テーブル)。表示されたグ
ラフィカル・オブジェクトにナビゲーションの機能を加
えるときもこのテーブルを用いる(後述の表1、2およ
び3の検索式参照照)。アプリケーションに依存しない
オブジェクトとアプリケーションに依存するオブジェク
トをそれぞれベース・テーブルおよびリレーションシッ
プ・テーブルとして分離しているのでユーザ・インタフ
ェースの変更や複数のユーザ・インターフェースを設計
するのに便利である。
遷移テーブル群12は1または複数の遷移テーブルを含ん
でいる。遷移テーブルはアプリケーションの内部状態の
遷移やパネルの遷移を表すものである(第21図のパネ
ル遷移テーブル参照)。ユーザのアクションに対して生
ずる次状態への遷移や次のパネルの表示は、このテーブ
ルを参照して行なわれる。
コントロール・プログラム13は上述の関係型のテーブル
とその外部との間のインターフェースを提供するもので
ある。たとえばシステム・キュー中のウィンドウ・メッ
セージをテーブルのフォーマットに変換する。そのため
に変換テーブル(第18図のウィンドウ・メッセージ・
テーブル)を保持している。またコントロール・プログ
ラム13は関係型のテーブルに対する検索機能も有してい
る(後述の表1、2および3の検索式参照)。
つぎにプログラミング支援装置の具体例に沿ってこの発
明を詳述しよう。なおこの発明は具体的にはプログラミ
ング支援装置のユーザ・インターフェース・イネーブラ
UIE 103のユーザ・インターフェースのオブジェクト管
理に適用されている。
第1図はこのプログラミング支援装置100が実現される
システムの全体構成を示している。この第1図におい
て、プログラミング支援装置100はアプリケーション・
ロジック・ネーブラ(ALE) 101、カスタマ・プログラミ
ング・ファシリティ(CPF) 102およびユーザ・インタ−
フェース・イネーブラ103からなっている。この実施例
のプログラミング支援装置100はIBM PS/55(米国インタ
ーナショナル・ビジネス・マシーン(IBM)社の商標)
ワークステーション104上で稼働し、オペレーティング
・システムならびにウィンドウの管理をおこなうプレゼ
ンテーション・マネージャからなるシステム・プログラ
ム(以下プレゼンテーション・マネージヤ/オペーティ
ング・システムと呼ぶ)105上にソフトウエアとして実
現されている。
ALE 101は既存のアプリケーションの機能を提供するも
のであり、実際にはプレゼンテーション・マネージャ/
オペーティング・システム105上の1つまたは1組のア
プリケーションである。ALE 101はより多くの機能を提
供することが望まれ、通常は汎用のオフィス・アプリケ
ーションたとえばスプレッド・シート、ワードプロセッ
サ、データベース管理、計算機能、ビジネス・チャート
のパッケージである。もちろん必要に応じて特別な用途
のアプリケーション、たとえば知識ベース・システム用
のカーネルや意志決定支援システムの推論エンジンを採
用してもよい。具体的な例ではALE 101としてIBM社のプ
レゼンテーション・マネジャ上の複数のアプリケーショ
ンを用いる。これらアプリケーションとしては職業プロ
グラマが作成した汎用のオフィス・アプリケーションた
とえばスプレッド・シート、ワードプロセッサ、データ
ベース管理、計算機能、ビジネス・チャートのパッケー
ジが用意されている。さらにこれら複数のアプリケーシ
ョンの間ではデータを交換できるようになっている。し
たがって多種多様な機能の提供が約束される。なおアプ
リケーション・マネジャのかわりにIBM社のSMARTシリー
ズ(IBM社の商標)のウィンドウ・システムを用いる場
合には、SMARTシリーズ用の複数のアプリケーションを
利用できる。SMARTシリーズは複数のアプリケーション
の実行を支援するウィンドウ・ベースのシステムであ
る。
UIE 103はユーザ・インターフェースのレイアウト(画
面)を編集するグラフィックス・エディタである。この
UIE 103によって新たに生成されたユーザ・インターフ
ェースのレイアウトのグラフィカル・オブジェクトおよ
び後述するようにCPU 102により生成された手続モジュ
ール(ロジック・モジュール)のオブジェクト(後述す
るイベント・ファイルおよびストーリ)とを管理するの
に、この発明が適用されている。
CPF 102はこの実施例のプログラミング支援装置の要部
をなすもので、この支援のもとユーザはALE 101のアプ
リケーションをカスタマイズして新しいアプリケーショ
ンを構成でき、しかも新しいアプリケーションと、新た
なユーザ・インターフェースのレイアウトとを関係付け
るようになっている。
ALE 101に対して、CPF 102はあたかも存在していないか
のように見えるが、実際はプレゼンテーション・マネー
ジャ/オペーティング・システム105とALE 101のアプリ
ケーションとの情報のやり取りの制御をおこなう。
この実施例のプログラミング支援装置100はカスタマイ
ズを行うためのプログラム・モード(第3図)とカスタ
マイズされた環境を実働化させるための実行モード(第
4図)をもつ。プログラム・モードで新たなユーザ・イ
ンターフェースのオブジェクトが関係型のテーブルの形
態で生成され、実行モードでそれらオブジェクトの関係
型のテーブルを操作してカスタマイズしたプログラムを
実行する。なおプログラム・モードと実行モードとはた
とえば、メニューやキーによって切り換えるように実現
することができる。
第3図はプログラム・モードのフローを示す。プログラ
ム・モードは、実行モードでの実行に先立って、アプリ
ケーション上で実行すべき事柄をあらかじめ定義するた
めのモードである。第3図に示すように、このモードで
は、ユーザが実際にアプリケーションに対する操作を行
い、この操作が記録される(S11)。このような仕組を
レコードと呼び、一連の操作はイベント・ファイルとよ
ばれるデータとして保存する。保存された1または複数
のイベント・ファイルはループや分岐などの制御構造の
記述が可能なストーリ・エディタ107(第5図)によっ
てストーリという形式のデータを作成することも可能で
ある(S12)。イベント・ファイル、ストーリはともに
単独で実行することが可能なデータである。つぎに、実
行する内容を指示するためのユーザ・インターフェース
の定義をおこなう(S13)。ユーザ・インターフェース
はグラフィカル・オブジェクトを組み合わせて作られる
が、最後にリンクという操作でイベント・ファイルまた
はストーリに対応させる(S14)。
なお各ステップの詳細については第5図以後の図面を参
照して後に説明する。
第4図は実行モードのフローを示す。実行モードは、プ
ログラム・モードでカスタマイズされたユーザ・インタ
ーフェイスから記録された操作を再実行するモードであ
る。第4図に示すように、このモードにおいては、ユー
ザが画面上のグラフィカル・オブジェクトをクックする
と(S21)、このグラフィカル・オブジェクトに対応す
るイベント・ファイルやストーリが起動される(S2
2)。
つぎにこの実施例のプログラミング支援装置の各部を順
をおって説明する。
第5図はCPF 102の構成を示している。この第5図にお
いて、CPF 102はイベント・レコーダ106、ストーリ・エ
ディタ107、リンカ108からなっている。イベント・レコ
ーダ106はプログラム・モード時にユーザが実際に入力
する一連のイベントをイベント・ファイルとして記録
し、実行モード時にそれを再生するものである。ストー
リ・エディタ107は、記録されたイベント・ファイルを
ユーザが組合せて1組のイベント・ファイルすなわちス
トーリを生成するのを支援する。リンカ108はイベント
・ファイルまたはストーリを、新たに作成したユーザ・
インターフェースのグラフィカル・オブジェクトに関係
付けるものである。
第6図はベント・レコーダ106の詳細を示す。この第5
図において、イベント・レコード106はイベント記録部1
09、イベント・ファイル記憶部110およびイベント再生
部111からなっている。
イベント記録部109はアプリケーション・プログラム112
がユーザの振舞いを知るために用いるアプリケーション
・プログラム・インターフエースを監視し、制御する機
能を持っている。この例ではプレゼンテション・マネー
ジャ105aが提供するイベント・キュー105bからの情報を
監視、制御の対象とする。すなわちアプリケーション・
プログラム112がユーザの振舞いを知るためにイベント
・キュー105bからイベントを取るごとに、イベントを横
取りし、一連のイベントをイベント・フアイルとしてイ
ベント・ファイル記憶部110に記憶させる。具体的な例
では、プレゼンテーション・マネージヤャ105aにより提
供されるインプット・フックという機能によってイベン
トの横取りを行っている。このインプット・フックの詳
細についてはIBM Operating System/2 Programmer's To
olkit Version 1.1 programming Guide(Operating Sys
tm/2はIBM社の商標)pp.11-16〜11-18を参照されたい。
イベント・ファイル記憶部110に記憶されたイベント・
ファイルは第13図に示す手続定義テーブル(ベース・
テーブル)と呼ぶ関係型のテーブルの形態で管理され
る。なお第6図で105cはオペーティング・システムであ
る。
第7図は記録されるイベントの構造(A)並びに一例(B)を
示す。ここでは、マウス、キーボードによる直接的なイ
ベント並びにメニューやウィンドウ及びアプリケーショ
ンの起動などのシステムによるイベントが扱われる。イ
ベントの情報はウィンドウのID(Window Handle)113a、
イベントの種類(Message)113b、タイム・スタンプ(Time
stamp)113c、メッゼージごとに意味が異なるそのほかの
パラメータ(Parameters…)113dからなっている。
第6図においてイベント再生部111は再生モード時にイ
ベント記憶部110に記憶されているイベントを再生する
ものである。イベント再生部111はアプリケーション・
プログラム112がイベントをイベント・キュー105bから
取ろうとしたとき、イベント・ファイル記憶部110にあ
るイベントをあたかもイベント・キュー105bから来たイ
ベントのようにしてアプリケーション・プログラム112
にわたす。具体的な例ではアプリケーション間の通信機
能などを実現するために用意されている機能の一つ、す
なわちメッセージを送るための機能(WinSendMsg)を用い
てこの再生を行う。このWinSendMsgの機能の詳細につい
てはIBM Operating System/2 Programmer's Toolkit Ve
rsion 1.1 programming Guide(Operating System/2はIB
M社の商標)pp.3-6〜3-8を参照されたい。
第8図はストー・エディタ107のユーザ・インターフェ
ース画面の一例を示す。第8図に示すようにストーリ・
エディタ107はイベント・リスト107a、ストーリ・ボー
ド107bおよびコマンド107cの各領域を提供し、視覚的に
イベントを編集できるようにしている。ストーリ・エデ
ィタ107は、1または複数のイベント・ファイルをひと
まとめにして扱うことを可能にする。登録されたイベン
ト・ファイルはイベント・リスト107aによって参照でき
る。これらのイベント・リスト107aはコマンド107cにし
たがってストーリ・ボード107bの上に生成される。スト
ーリ・エディタ107のもっとも重要な機能は、1または
複数のイベント・ファイルを組み合わせて実行可能なさ
らに大きな記録を作れることである。また、ストーリ中
ではコマンド領域のコマンド107cを用いて制御構造の記
述を行うこともできる。以下ではストーリをイベント・
ファイルと一括して手続モジュールと呼ぶことにする。
ストーリもイベント・ファイルと同様にイベント・ファ
イル記憶部110に第13図に示す関係型のテーブルの形
態で保持されている。
第5図のリンカはユーザ・インターフェースへのオペレ
ータ(たとえばマウス・クリック)に応答して手続モジ
ュールを起動するようにユーザ・インターフェースのグ
ラフィイク・オブジェクトと手続モジュールとを連結す
るものである。グラフィカル・オブジェクトと手続モジ
ュールとの関連付けは後述するようにUIE 103に用いて
ユーザが行ない、対応結果は第16図のオブジェクト・
オペレーション・テーブルおよび第17図の手続起動テ
ーブルの各関係型のテーブル(リレーションシップ・テ
ーブル)ならびに後述の表1、表2および表3の検索式
として表わされ保持される。これら関係型のテーブルや
検索式の作成、保持はUIE 103を用いて行なわれので、
されらの詳細はUIE 103の説明に譲る。
つぎにUIE 103について説明する3UIE 103はユーザ・イ
ンターフェイスを定義するための一種のグラフィックス
・エディタである。表示部分は一般的なWYSIWYG(What y
ou see is what you get)方式のグラフィックス・エデ
ィタと変わるところはなく、ユーザは自由な図形をユー
ザ・インターフェースの表示に用いることができる。こ
のグラフィックス・エディタの機能部分がレイアウト・
エディタ114であり、このレイアウト・エディタ114を用
いて、ユーザはこれから利用する新たなユーザ・インタ
ーフェースの見かけを自由に定義することができる。
第10図はレイアウト・エディタ114で作成したレイア
ウトの一例を示す。この例において116-120は文字列と
矩形をグループ化して構成したグラフィィカル・オブジ
ェクトであり、それぞれのグラフィカル・オブジェクト
はレイアウト・オブジェクトと呼ばれ、手続モジュール
と対応付けられている。この第10図は、レポートを作成
して印刷するまでのオフィスにおける作業の過程をUIE
103で作成した例を示すが、矢印121は、ここでは手続モ
ジュールに対応づけられたものではなく単なる作業手順
の目安となっている(必要があれば何らかの手続モジュ
ールを対応させることも可能である)。
これらの図形情報の定義はレイアウト・ファイル115
(第9図)という形式で扱われ、ユーザ・インターフェ
ースの保存に用いられる。レイアウト・ファイル115は
具体的には第14図のボックス・テーブルおよび矢印テ
ーブル(ベース・テーブル)ならびに第15図のパネル
定義テーブル(リレーションシップ・テーブル)を含ん
でいる。
つぎに、これらレイアウト・オブジェクトに、手続モジ
ュールを対応付ける方法について述べる。第11図はリ
ンク作業を行っている例であり、第12図はその手順を示
す。第11図および第12図において、最初にリンクし
たグラフィカル・オブジェクト122をクリックする(S3
1)。これによって第16図に示すようにグラフィカル・
オブジェクトと遷移とが関係付けられる。すなわちグラ
フィル・オブジェクト122をクリックするために第16
図のテーブルに新たなタプルが加えられる。なお遷移は
アプリケーションの内部状態およびパネルの遷移であ
る。またこのときのクリックによって対象がハイライト
され、ユーザが確認できようになっている(S32)。なお
第16図はどのグラフィカル・オブジェクトに何のオペ
レータが加えられたときにどのような遷移が起こるのか
を示しており、この例ではオペレータはマウス・クリッ
クがデフォルト・パラメータになっている。
つぎに、UIE 103のメニュー123からリンクアクションを
選ぶと(S33)、ストーリかイベントかを選択するメニ
ュー124が出てくる(S34)。この例ではストーリを選択
する(S35)。次に、ストーリのリストのダイアローグッ
クス125があらわれる(S36)。ここのリストから必要な
手続モジュールをクリックによって選択すると(S3
7)、第17図に示すように遷移と起動手続モジュール
とが対応付けられる。こうしてリンクが確定する(s3
8)。
また、レイアウト・オブジェクトからのリンクを他の手
続モジュールに張り替える際も同様の操作でリンクがお
こうことが可能である。
なおレイアウト・オブジェクトどうしを関係付けて、1
つのレイアウト・オブジェクトに関連する手続モジュー
ルの実行に続けて他のレイアウト・オブジェクトに関連
する手続モジュールを実行させるようにもできる。
このようにして作成したユーザ・インターフェースはた
とえば第10図のような見かけを有し、ユーザの操作の
応じて手続モジュールを呼び出し、アプリケーションに
順次イベントを供給し、ユーザが希望したタスクを自動
実行する。すなわちウィンドウ・システムとのインター
フェース、およびテーブル中のオブジェクト検索の開始
のためにコントロール・プログラムが動作する。例え
ば、マウス・クリックがオブジェクトObj002上で起こっ
たとき、コントロール・プログラムのオペレーション・
シーケンスは、以下のとおりである。
1.ウインドウ・メッセージを第18図のウインドウ・
メッセージ・テーブルのエンティティに変換する。
2.マウス・クリックの対象となったグラフィカル・オ
ブジェクトをさがし、オブジェクトIDとしてObj002をも
つエンティティが選ばれる。
このときのコントロール・プログラムの機能はつぎのよ
うな凝似コードで表わされる。
(式1) SELECT オブジェクトID FROM ボックス・テーブルまたは矢印テーブル WHERE ウィンドウ・ソッセージ・テーブルのパ
ラメータ1がパネル定義テーブル.位置とックス・テー
ブル.サイズで示される矩形の中にある 3.選ばれたグラフィカル・オブジェクトと、入力の組
み合わせは、アプリケーションの遷移を起こす可能性が
あるので、オブジェクト・オペレーション・テーブルに
Obj002が存在するかどうかを調べる。そしてObj002に対
するマウス・クリックは、遷移Tr002を引き起こすこと
がわかる。
このときのコントロール・プログラムの機能はつぎのよ
うな疑似コードで表わされる。
(式2) SELECT 遷移ID FROM オブジェクト・オ
ペレーション・テーブル WHERE オブジェクト・オペレーション・テーブ
ル.オペレータ=ウィンドウ・メッセージ・テーブル.
メッセージID AND オブジェクト・オペレーション・テーブ
ル.オブジェクトID=式1で選ばれたオブジェクトI
D 4.選ばれた遷移が何を実行するかを手続起動テーブル
よりさがす。そしてTr002は、手続Pro002を起動する。
このときのコントロール・プログラムの機能はつぎのよ
うな疑似コードで表わされる。
(式3) SELECT 起動手続 FROM 手続起動テーブル WHERE 手続起動テーブル.遷移ID=式2で選
ばれた遷移ID CALL 選ばれた手続の起動 なお以上の例では第16図および第17図から明らかな
ように、クック対象のグラフィカル・オブジェクトと起
動対象の手続モジュールとが一対一に対応するので、手
続モジュールの呼び出しに関連してはユーザ・インター
フェースの内部状態の遷移を個別に記述、管する必要性
は少ないが、ユーザ・インターフェースのオブジェクト
の生成、管理の点からは遷移を定義してユーザ・インタ
ーフェースの動的なシナリオを設計することは重要であ
る。また第19図に示すように、遷移と起動対象手続モ
ジュールとは一対一に対応するけれど、クック対象のグ
ラフィカル・オブジェクトと起動対象の手続モジュール
とが必ずしも一対一に対応しない場合には、ユーザ・イ
ンターフェースの内部状態の遷移を個別に記述、管理す
る必要がある。なお第19図では手続パネルのウィンド
ウで印刷のボックスがクリックされると印刷パネルのウ
ィンドウが表示され印刷パラメータを入力できるように
なっており、この印刷パネルで実行のボタンをクリック
すると印刷の手続が呼び出されるようになっている。な
おこの第19図の例では第20図のパネル・テーブルお
よび手続定義テーブルが用意され、また第21図のパネ
ル遷移テーブルおよび手続起動テーブルが用意される。
F.発明の効果 以上説明したように、この発明によれば関係型のテーブ
ルを採用することによりユーザ・インターフェースのオ
ブジェクトを簡易に生成、管理するようことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明のユーザ・インターフェース管理装置
の一実施例を概念的に示すブロック図、第2図は第1図
のユーザ・インターフェース管理装置を採用しているプ
ログラミング支援装置を全体として示すブロック図、第
3図は第2図のプログラミング支援装置のプログラム・
モードを説明するフローチャート、第4図は第2図のプ
ログラミング支援装置の実行モードを説明するフローチ
ャート、第5図は第2図のカスタマ・プログラミング・
ファシリティ(CPF)の構成を示すブロック図、第6図は
第5図のイベント・レコーダの詳細を示すブロック図、
第7図はイベント・レコーダで扱うイベントを説明する
図、第8図は第5図のストーリ・エディタの動作を説明
する図、第9図は第2図のユーザ・インターフェース・
イネーブラ(UIE)の構成を示す図、第10図、第11図
および第12図は第2図のユーザ・インターフェース・
イネーブラの動作を説明する図、第13図から第18図
はこの実施例の関係型のテーブルを例示する図、第19
図から第21図は上述した実施例の変形例を説明する図
である。 10……ベース・テーブル群、11……リレーションシップ
・テーブル群、12……遷移テーブル群、13……コントロ
ール・プログラム、100……プログラミング支援装置、1
01……アプリケーション・ロジック・イネーブラ(AL
E)、102……カスタマ・プログラミング・ファシリティ
(CPF)、103……ユーザ・インターフェース・イネーブラ
(UIE)。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表示装置上に表示される個々のグラフィッ
    クス部品と、1または1群の手続モジュールと、上記グ
    ラフィックス部品および手続モジュールの間の関係、上
    記グラフィックス部品どうしの間の関係ならびに上記手
    続モジュールどうしの関係とをそれぞれオブジェクトと
    して記述する、複数の対応する関係型のテーブルをスト
    アするリレーショナル・データベース手段と、 上記オブジェクトに対するメッセージを上記関係型のテ
    ーブルの属性値に変換し、上記リレーショナル・データ
    ベース手段に対して所定の問い合わせを実行し、上記問
    い合わせの結果に応じて手続モジュールの呼び出しを行
    う制御手段とを有することを特徴とするグラフィカル・
    ユーザ・インターフェース管理装置。
  2. 【請求項2】上記グラフィックス部品にはパネルのレイ
    アウトを構成する箱や矢印などのグラフィックス部品
    と、パネル自体とが含まれる請求項(1)記載のグラフ
    ィカル・ユーザ・インターフェース管理装置。
  3. 【請求項3】上記手続モジュールは、当該グラフィカル
    ・ユーザ・インターフェース管理装置本体と共同して動
    作するアプリケーション本体へ加えられるイベント・ス
    トリームを含む請求項(1)記載のグラフィカル・ユー
    ザ・インターフェース管理装置。
  4. 【請求項4】上記手続モジュールは、当該グラフィカル
    ・ユーザ・インターフェース管理装置本体と共同して動
    作するアプリケーション本体へ加えられる、上記アプリ
    ケーション本体が具備する機能に対する機能呼び出しを
    含む請求項(1)のグラフィカル・ユーザ・インターフ
    ェース管理装置。
  5. 【請求項5】上記手続モジュールは上記問い合わせを行
    うための検索ルーチンを含む請求項(1)記載のグラフ
    ィカル・ユーザ・インターフェース管理装置。
  6. 【請求項6】表示装置上に表示される個々のグラフィッ
    クス部品と、1または1群の手続モジュールと、上記グ
    ラフィックス部品および手続モジュールの間の関係、上
    記グラフィックス部品どうしの間の関係ならびに上記手
    続モジュールどうしの関係とをそれぞれオブジェクトと
    して記述する、複数の対応する関係型のテーブルをスト
    アする第1のリレーショナル・データベース手段と、 当該グラフィカル・ユーザ・インターフェース管理装置
    本体と共同して動作するアプリケーションの内部状態の
    遷移をオブジェクトとして記述する、第2のリレーショ
    ナル・データベース手段と、 上記オブジェクトに対するメッセージを上記関係型のテ
    ーブルの属性値に変換し、上記第1および第2のリレー
    ショナル・データベース手段に対して所定の問い合わせ
    を実行し、上記問い合わせの結果に応じて手続モジュー
    ルの呼び出しを行う制御手段とを有することを特徴とす
    るグラフィカル・ユーザ・インターフェース管理装置。
  7. 【請求項7】表示装置上に表示される個々のグラフィッ
    クス部品と、1または1群の手続モジュールとを基本オ
    ブジェクトとして記述する、複数の対応する関係型のテ
    ーブルをストアする第3のリレーショナル・データベー
    ス手段と、 上記基本オブジェクトどうしを関係付ける複合オブジェ
    クトを記述する、複数の対応する関係型のテーブルをス
    トアする第4のリレーショナル・データベース手段と、 当該グラフィカル・ユーザ・インターフェース管理装置
    本体と共同して動作するアプリケーションの内部状態の
    遷移をオブジェクトとして記述する、第2のリレーショ
    ナル・データベース手段と、 上記オブジェクトに対するメッセージを上記関係型のテ
    ーブルの属性値に変換し、上記第1、第2および第3の
    リレーショナル・データベース手段に対して所定の問い
    合わせを実行し、上記問い合わせの結果に応じて手続モ
    ジュールの呼び出しを行う制御手段とを有することを特
    徴とするグラフィカル・ユーザ・インターフェース管理
    装置。
  8. 【請求項8】当該グラフィカル・ユーザ・インターフェ
    ース管理装置本体と共同して動作するアプリケーション
    に依存しないグラフィッカル・ユーザ・インターフェー
    スのオブジェクトを関係型のテーブルにストアする第5
    のリレーショナル・データベース手段と、 上記アプリケーションに依存するグラフィッカル・ユー
    ザ・インターフェースのオブジェクトを関係型のテーブ
    ルにストアする第6のリレーショナル・データベース手
    段と、 上記オブジェクトに対するメッセージを上記関係型のテ
    ーブルの属性値に変換し、上記第1、第2および第3の
    リレーショナル・データベース手段に対して所定の問い
    合わせを実行し、上記問い合わせの結果に応じて手続モ
    ジュールの呼び出しを行う制御手段とを有することを特
    徴とするグラフィカル・ユーザ・インターフェース管理
    装置。
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