JPH064727B2 - 農業用フイルム - Google Patents
農業用フイルムInfo
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- JPH064727B2 JPH064727B2 JP61014677A JP1467786A JPH064727B2 JP H064727 B2 JPH064727 B2 JP H064727B2 JP 61014677 A JP61014677 A JP 61014677A JP 1467786 A JP1467786 A JP 1467786A JP H064727 B2 JPH064727 B2 JP H064727B2
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- alumina
- silica
- compounding agent
- zeolite
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A40/00—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
- Y02A40/10—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
- Y02A40/25—Greenhouse technology, e.g. cooling systems therefor
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- Greenhouses (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は農業用フィルムに関するもので、より詳細に
は、透明性、保温性及び滑り性に優れた農業用フィルム
に関する。
は、透明性、保温性及び滑り性に優れた農業用フィルム
に関する。
(従来の技術) 従来、温室栽培に用いる温室被覆用フィルムとしては、
ポリ塩化ビニルフィルムやポリエチレン、エチレン−酢
酸ビニル共重合体等のオレフィン系樹脂フィルムが使用
されているが、後者のオレフィン系樹脂フィルムは保湿
性が前者に比して劣ることから、赤外線波長域に光線遮
断能を有する非晶質のシリカ、アルミナ−シリカ等の無
機配合剤を配合して保温性を改良することが行われてい
る。
ポリ塩化ビニルフィルムやポリエチレン、エチレン−酢
酸ビニル共重合体等のオレフィン系樹脂フィルムが使用
されているが、後者のオレフィン系樹脂フィルムは保湿
性が前者に比して劣ることから、赤外線波長域に光線遮
断能を有する非晶質のシリカ、アルミナ−シリカ等の無
機配合剤を配合して保温性を改良することが行われてい
る。
しかしながら、公知の無機配合剤含有フィルムは表面に
凹凸があり、透明性が低下し、また摩擦が大きいことか
ら無機配合剤含有オレフィン樹脂フィルムの両表面に無
機配合剤を含有しないオレフィン樹脂表面積を積層する
ことが提案されている(実開昭52−69447号及び
特公昭60−37792号公報)。
凹凸があり、透明性が低下し、また摩擦が大きいことか
ら無機配合剤含有オレフィン樹脂フィルムの両表面に無
機配合剤を含有しないオレフィン樹脂表面積を積層する
ことが提案されている(実開昭52−69447号及び
特公昭60−37792号公報)。
(発明が解決しようとする問題点) 非晶質のシリカやアルミナ−シリカ系の粒子が配合剤と
して利用されている理由は、これらの屈折率がオレフィ
ン系樹脂のそれと近似した範囲内にあり、従って配合樹
脂組成物が透明性に優れていることにあるが、公知の非
晶質のシリカやアルミナ−シリカ粒子を配合して得られ
る実際のオレフィン系樹脂フィルムが透明性に劣るの
は、それらの一次粒子そのものは微細であるとしても、
樹脂中に分散している状態では、これらの一次粒子が多
数凝集して大きい二次粒子構造をとっており、このため
表面に凹凸が形成されるものと推定される。
して利用されている理由は、これらの屈折率がオレフィ
ン系樹脂のそれと近似した範囲内にあり、従って配合樹
脂組成物が透明性に優れていることにあるが、公知の非
晶質のシリカやアルミナ−シリカ粒子を配合して得られ
る実際のオレフィン系樹脂フィルムが透明性に劣るの
は、それらの一次粒子そのものは微細であるとしても、
樹脂中に分散している状態では、これらの一次粒子が多
数凝集して大きい二次粒子構造をとっており、このため
表面に凹凸が形成されるものと推定される。
しかしながら、単層の状態でも透明性、保温性及び滑り
性に優れた無機配合剤充填のオレフィン系樹脂フィルム
が得られれば、価格の点でもまた生産性の点でも多くの
利点となることは多言を要しない。
性に優れた無機配合剤充填のオレフィン系樹脂フィルム
が得られれば、価格の点でもまた生産性の点でも多くの
利点となることは多言を要しない。
従って、本発明の技術的課題は、オレフィン系樹脂に配
合したとき、単層の状態においても、優れた透明性、保
温性及び滑り性に優れた農業用フィルム用の無機配合剤
を見出すにある。
合したとき、単層の状態においても、優れた透明性、保
温性及び滑り性に優れた農業用フィルム用の無機配合剤
を見出すにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明によればオレフィン系樹脂とオレフィン系樹脂当
り3乃至30重量%のアルミナ−シリカ系配合剤とを含
有する組成物から形成された農業用フィルムにおいて、 該アルミナ−シリカ系配合剤がAl2O3:SiO2のモル比が
1:1.8乃至1:5の範囲にある組成を有し且つ明確に
立方体乃至球体の一次粒子形状と0.1乃至1ミクロンの
電子顕微鏡法一次粒子直径とを有する粒子から成り、該
粒子はX−線回折学的に実質上非晶質で且つ100m2
/g以下のBET比表面積を有する酸処理ゼオライトで
あることを特徴とする農業用フィルムが提供される。
り3乃至30重量%のアルミナ−シリカ系配合剤とを含
有する組成物から形成された農業用フィルムにおいて、 該アルミナ−シリカ系配合剤がAl2O3:SiO2のモル比が
1:1.8乃至1:5の範囲にある組成を有し且つ明確に
立方体乃至球体の一次粒子形状と0.1乃至1ミクロンの
電子顕微鏡法一次粒子直径とを有する粒子から成り、該
粒子はX−線回折学的に実質上非晶質で且つ100m2
/g以下のBET比表面積を有する酸処理ゼオライトで
あることを特徴とする農業用フィルムが提供される。
本発明においては、上記組成物を単層のフィルムの形で
用いる他に、この組成物から成る基体層の表面にアルミ
ナ−シリカ系配合剤未含有のオレフィン系樹脂の表面層
を設け、積層フィルムの形でも使用することが可能であ
る。
用いる他に、この組成物から成る基体層の表面にアルミ
ナ−シリカ系配合剤未含有のオレフィン系樹脂の表面層
を設け、積層フィルムの形でも使用することが可能であ
る。
(作用) 本発明に用いるアルミナ−シリカ系配合剤は、ゼオライ
トを前駆体とし、これを酸処理することにより得られ
る。この粒子は、X−線回折学的に非晶質でありなが
ら、粒子相互間は勿論のこと、粒子内においても化学組
成が均質で、Al2O3:SiO2のモル比が1:1.8乃至1:5
の範囲内で一定である。このため、この粒子は屈折率が
1.46乃至1.52の範囲内で一定の値をとり、粒子相互のバ
ラツキが殆どないことが顕著な特徴である。しかも、こ
のものの屈折率はオレフィン系樹脂のそれと重なること
から、透明性に優れたオレフィン系樹脂組成物とするこ
とができる。
トを前駆体とし、これを酸処理することにより得られ
る。この粒子は、X−線回折学的に非晶質でありなが
ら、粒子相互間は勿論のこと、粒子内においても化学組
成が均質で、Al2O3:SiO2のモル比が1:1.8乃至1:5
の範囲内で一定である。このため、この粒子は屈折率が
1.46乃至1.52の範囲内で一定の値をとり、粒子相互のバ
ラツキが殆どないことが顕著な特徴である。しかも、こ
のものの屈折率はオレフィン系樹脂のそれと重なること
から、透明性に優れたオレフィン系樹脂組成物とするこ
とができる。
また、このアルミナ−シリカ系配合剤は、ゼオライトに
特有の結晶粒子形状を保有しており、明確な立方体乃至
球体の一次粒子形状と0.1乃至1ミクロンの電子顕微鏡
法一次粒子直径とを示すことが第二の特徴であり、この
ことは本発明名の配合剤は、二次粒径と一次粒径とがほ
ぼ同様で、この配合剤は一次粒子の形でオレフィン系樹
脂中に均一且つ微細に分散し、その結果として製造され
るフィルムの表面に凹凸の形成が殆どないという利点を
もたらす。
特有の結晶粒子形状を保有しており、明確な立方体乃至
球体の一次粒子形状と0.1乃至1ミクロンの電子顕微鏡
法一次粒子直径とを示すことが第二の特徴であり、この
ことは本発明名の配合剤は、二次粒径と一次粒径とがほ
ぼ同様で、この配合剤は一次粒子の形でオレフィン系樹
脂中に均一且つ微細に分散し、その結果として製造され
るフィルムの表面に凹凸の形成が殆どないという利点を
もたらす。
このため、本発明によるフィルムは単層の状態でも透明
性に優れ、従来のシリカ、アルミナ−シリカ等に比して
ヘイズ(霞度)が著しく小さいという利点をもたらす。
また、表面凹凸の形成が少ないと共に、この配合剤自体
が滑性に優れており、耐摩擦性及び耐摩耗性にも顕著に
優れている。また、前述した分散構造をとることから、
比較的多量に含有させてもフィルム強度の低下が少な
く、例えば5重量%の配合では強度の低下が殆ど認めら
れない。
性に優れ、従来のシリカ、アルミナ−シリカ等に比して
ヘイズ(霞度)が著しく小さいという利点をもたらす。
また、表面凹凸の形成が少ないと共に、この配合剤自体
が滑性に優れており、耐摩擦性及び耐摩耗性にも顕著に
優れている。また、前述した分散構造をとることから、
比較的多量に含有させてもフィルム強度の低下が少な
く、例えば5重量%の配合では強度の低下が殆ど認めら
れない。
この配合剤は実質上非晶質であることも重要であり、結
晶したゼオライト粒子の場合には、フィルム成形時に結
晶水離脱による発泡があり、これにより透明性低下があ
るが、本発明によればこのような発泡も防止される。
晶したゼオライト粒子の場合には、フィルム成形時に結
晶水離脱による発泡があり、これにより透明性低下があ
るが、本発明によればこのような発泡も防止される。
しかも、本発明に用いるアルミナ−シリカ系配合剤は前
述した化学組成を有する非晶質物質であることから、赤
外線遮断性にも特に優れており、保温効果も極めて大で
ある。
述した化学組成を有する非晶質物質であることから、赤
外線遮断性にも特に優れており、保温効果も極めて大で
ある。
(発明の好適実施態様の説明) 配合剤 本発明に用いるアルミナ−シリカ系樹脂配合剤は、Al2O
3:SiO2のモル比が1:1.8乃至1:5、特に1:1.8乃
至1:4の範囲にある組成を有する。Al2O3:SiO2のモ
ル比が上記範囲外では、このアルミナ−シリカを明確で
しかも粒度の一定の立方体乃至球体粒子とすることが困
難であり、更に農業用フィルムに要求される各種特性も
本発明範囲内のものに比して劣ったものとなる。
3:SiO2のモル比が1:1.8乃至1:5、特に1:1.8乃
至1:4の範囲にある組成を有する。Al2O3:SiO2のモ
ル比が上記範囲外では、このアルミナ−シリカを明確で
しかも粒度の一定の立方体乃至球体粒子とすることが困
難であり、更に農業用フィルムに要求される各種特性も
本発明範囲内のものに比して劣ったものとなる。
このアルミナ−シリカ系粒子においては、850℃で30
分間での灼熱減量として定義される水分含有量が一般に
30%以下、特に10%の範囲にある。この水分含有量
は、アルミナ−シリカ系粒子の製造条件によっても相違
し、後に詳述する方法で製造されたままの粒子では、水
分含有量が1乃至30%の範囲にあるが、乾燥乃至は焼
成の温度が高くなるにつれて水分含有量は次第に減少す
る。本発明の目的には、一般に含水アルミナ−シリカ系
粒子が好適である。
分間での灼熱減量として定義される水分含有量が一般に
30%以下、特に10%の範囲にある。この水分含有量
は、アルミナ−シリカ系粒子の製造条件によっても相違
し、後に詳述する方法で製造されたままの粒子では、水
分含有量が1乃至30%の範囲にあるが、乾燥乃至は焼
成の温度が高くなるにつれて水分含有量は次第に減少す
る。本発明の目的には、一般に含水アルミナ−シリカ系
粒子が好適である。
本発明に用いるアルミナ−シリカ系配合剤は、アルミナ
分及びシリカ分の必須成分以外に、若干の塩基性成分、
特にアルカリ金属成分を含有することが許容される。
只、このアルカリ金属分の含有量は、Al2O3:SiO2のモ
ル比が同じ範囲内にあるゼオライトのアルカリ金属分含
有量の50%以下、特に30%以下であり、デオライト
に比して塩基性成分の含有量が著しく少ない点に注目さ
れるべきである。
分及びシリカ分の必須成分以外に、若干の塩基性成分、
特にアルカリ金属成分を含有することが許容される。
只、このアルカリ金属分の含有量は、Al2O3:SiO2のモ
ル比が同じ範囲内にあるゼオライトのアルカリ金属分含
有量の50%以下、特に30%以下であり、デオライト
に比して塩基性成分の含有量が著しく少ない点に注目さ
れるべきである。
本発明の目的に望ましいアルミナ−シリカ系配合剤の組
成重量基準の数例を以下に示す。
成重量基準の数例を以下に示す。
第I型 Al2O3 27〜45% SiO2 32〜55% Na2O 0.1〜20% H2O 25%以下 第II型 Al2O3 38〜54% SiO2 32〜64% Na2O 0.1〜20% H2O 30%以下 第III型 Al2O3 47〜64% SiO2 38〜78% Na2O 0.1〜20% H2O 30%以下 従来、非晶質ゼオライトと呼ばれるものが知られてい
る。この非晶質ゼオライトは、アルミナ分、シリカ分、
アルカリ金属分及び水分がゼオライト形成範囲にある組
成物を、熟成次いで反応させ、ゼオライトの結晶が晶出
し始める前に反応を停止するものであって、アルミナ
分、シリカ分及びアルカリ金属分が結晶ゼオライトのそ
れとほぼ同じ割合で含有されるものである。これに対し
て、本発明で用いる配合剤では、アルカリ金属分の含有
量が非晶質ゼオライトのそれよりも著しく少ないもので
あって、この点で明確に区別し得るものである。
る。この非晶質ゼオライトは、アルミナ分、シリカ分、
アルカリ金属分及び水分がゼオライト形成範囲にある組
成物を、熟成次いで反応させ、ゼオライトの結晶が晶出
し始める前に反応を停止するものであって、アルミナ
分、シリカ分及びアルカリ金属分が結晶ゼオライトのそ
れとほぼ同じ割合で含有されるものである。これに対し
て、本発明で用いる配合剤では、アルカリ金属分の含有
量が非晶質ゼオライトのそれよりも著しく少ないもので
あって、この点で明確に区別し得るものである。
本発明に用いるアルミナ−シリカ系樹脂配合剤はまた、
X−線回折学的に実質上非晶質でありながら、しかも寸
法及び形態の一定した立方体粒子として存在する。添付
図面において、第1−A図はゼオライトAのX−線回折
図(Cu−Kα)であり、第1−B図は本発明に用いる
アルミナ−シリカ配合剤のX−線回折図である。更に、
第2−A図はゼオライトAの電子顕微鏡写真(倍率10,0
00倍)であり、第2−B図はこのアルミナ−シリカ配合
剤の電子顕微鏡写真(倍率10,000倍)である。
X−線回折学的に実質上非晶質でありながら、しかも寸
法及び形態の一定した立方体粒子として存在する。添付
図面において、第1−A図はゼオライトAのX−線回折
図(Cu−Kα)であり、第1−B図は本発明に用いる
アルミナ−シリカ配合剤のX−線回折図である。更に、
第2−A図はゼオライトAの電子顕微鏡写真(倍率10,0
00倍)であり、第2−B図はこのアルミナ−シリカ配合
剤の電子顕微鏡写真(倍率10,000倍)である。
従来、非晶質のアルミナ−シリカは、例えばアルミナ−
シリカゲルのように一次粒子の形態が不定形のものが多
く、本発明のように明確な立方体乃至球体の形状をとる
ものは殆ど知られていない。
シリカゲルのように一次粒子の形態が不定形のものが多
く、本発明のように明確な立方体乃至球体の形状をとる
ものは殆ど知られていない。
本発明の配合剤においては、この立方体一次粒子は、電
子顕微鏡写真により測定した径が1ミクロン以下となる
一次粒度を有する。配合剤粒子の凝集を防止するという
見地からは、この一次粒度は、0.1ミクロン以上である
ことが望ましい。
子顕微鏡写真により測定した径が1ミクロン以下となる
一次粒度を有する。配合剤粒子の凝集を防止するという
見地からは、この一次粒度は、0.1ミクロン以上である
ことが望ましい。
更に、本発明に使用する非晶質アルミナ−シリカ粒子
は、前述した粒子形態及び粒度特性を有することに関連
して、100m2/g以下、特に50m2/g以下のB
ET比表面積を有する。即ち公知の非晶質アルミナ−シ
リカは100m2/gよりもかなり大きい比表面積う有
するのに対して、本発明のアルミナ−シリカ立方体粒子
は、比表面積が著しく小であり、樹脂との混練が容易で
あると共に、フィルムへの成形に際して溶融粘度を高め
る傾向も少なく、成形作業性に優れている。
は、前述した粒子形態及び粒度特性を有することに関連
して、100m2/g以下、特に50m2/g以下のB
ET比表面積を有する。即ち公知の非晶質アルミナ−シ
リカは100m2/gよりもかなり大きい比表面積う有
するのに対して、本発明のアルミナ−シリカ立方体粒子
は、比表面積が著しく小であり、樹脂との混練が容易で
あると共に、フィルムへの成形に際して溶融粘度を高め
る傾向も少なく、成形作業性に優れている。
更にまた、本発明に用いる配合剤粒子は、立方形でしか
も比較的大きい一次粒径を有することにも関連して、嵩
密度が0.3乃至0.7g/ccの比較的大きい範囲にあり、例
えば公知のシリカ系アンチブロッキング剤のそれに比し
て嵩密度が1.5倍以上であり、樹脂への配合が著しく容
易である。
も比較的大きい一次粒径を有することにも関連して、嵩
密度が0.3乃至0.7g/ccの比較的大きい範囲にあり、例
えば公知のシリカ系アンチブロッキング剤のそれに比し
て嵩密度が1.5倍以上であり、樹脂への配合が著しく容
易である。
本発明の非晶質アルミナ−シリカ配合剤粒子は、立方体
の粒子形態を有する結晶性ゼオライトを、その結晶構造
が実質的に破壊されるが、その粒子形態が実質上損われ
ない条件下に酸で中和して、該ゼオライト中のアルカリ
金属分を除去することにより製造される。
の粒子形態を有する結晶性ゼオライトを、その結晶構造
が実質的に破壊されるが、その粒子形態が実質上損われ
ない条件下に酸で中和して、該ゼオライト中のアルカリ
金属分を除去することにより製造される。
原料の結晶性ゼオライトとしては、合成及び入手の容易
さ、並びに処理の容易さの点から、重要な順に、ゼオラ
イトA、ゼオライトX、ゼオライトY等が使用される。
さ、並びに処理の容易さの点から、重要な順に、ゼオラ
イトA、ゼオライトX、ゼオライトY等が使用される。
用いる酸は、無機酸でも有機酸でも格別の制限なしに使
用されるが、経済的には、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等
の酸が使用される。これらの酸は、稀釈水溶液の形で結
晶性ゼオライトとの中和反応に用いる。
用されるが、経済的には、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等
の酸が使用される。これらの酸は、稀釈水溶液の形で結
晶性ゼオライトとの中和反応に用いる。
結晶ゼオライトの水性スラリーに酸を添加すると、酸の
添加につれてpHは当然酸性側に移行するが、添加終了
後、液のpHは再びアルカリ側に移行し、一定のpH値に飽
和する傾向がある。この傾向するpH、即ち安定時pHが7.
0乃至3.0、特に6.5乃至4.0の範囲となるように中和を行
うことが、本発明の目的に望ましい。即ち、このpHが上
記範囲よりも高いときには、ゼオライト中のアルカリ分
を有効に除去して非晶質化することが困難となる。一方
pHが上記範囲よりも低いときには、ゼオライト中のアル
ミナ分も溶出されて、立方体の粒子形態を残すことが困
難となる傾向がある。使用する酸量は、ゼオライト中の
アルカリ分の50%以上、特に70%以上を除去するに
足るものでなければならない。
添加につれてpHは当然酸性側に移行するが、添加終了
後、液のpHは再びアルカリ側に移行し、一定のpH値に飽
和する傾向がある。この傾向するpH、即ち安定時pHが7.
0乃至3.0、特に6.5乃至4.0の範囲となるように中和を行
うことが、本発明の目的に望ましい。即ち、このpHが上
記範囲よりも高いときには、ゼオライト中のアルカリ分
を有効に除去して非晶質化することが困難となる。一方
pHが上記範囲よりも低いときには、ゼオライト中のアル
ミナ分も溶出されて、立方体の粒子形態を残すことが困
難となる傾向がある。使用する酸量は、ゼオライト中の
アルカリ分の50%以上、特に70%以上を除去するに
足るものでなければならない。
酸処理によりアルカリ分を溶出除去されることにより得
られる非晶質アルミナ−シリカ立方体粒子は、濾過し、
必要により水洗し、乾燥し、或は更に所望により焼成し
て、樹脂配合剤とする。
られる非晶質アルミナ−シリカ立方体粒子は、濾過し、
必要により水洗し、乾燥し、或は更に所望により焼成し
て、樹脂配合剤とする。
オレフィン系樹脂 オレフィン系樹脂としては、α−オレフィン系の単独重
合体、α−オレフィン系同志の共重合体或はα−オレフ
ィン系単量体を主体とし、他の共単量体を含む共重合
体、或はこれらの2種類以上を含有するポリマーブレン
ドを挙げることができる。適当な例は、これに限定され
ないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プ
ロピレン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、エ
チレン−プロピレン−ブテン三元重合体、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、イ
オン架橋エチレン共重合体(アイオノマー)等であり、
このうちでも低密度ポリエチレン、酢酸ビニル含有量が
0.5乃至25重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体が
好ましい。これらのエチレン系重合体は、一般に0.1乃
至10g/10分のメルトフローレートを有するものが
好適である。
合体、α−オレフィン系同志の共重合体或はα−オレフ
ィン系単量体を主体とし、他の共単量体を含む共重合
体、或はこれらの2種類以上を含有するポリマーブレン
ドを挙げることができる。適当な例は、これに限定され
ないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プ
ロピレン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、エ
チレン−プロピレン−ブテン三元重合体、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、イ
オン架橋エチレン共重合体(アイオノマー)等であり、
このうちでも低密度ポリエチレン、酢酸ビニル含有量が
0.5乃至25重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体が
好ましい。これらのエチレン系重合体は、一般に0.1乃
至10g/10分のメルトフローレートを有するものが
好適である。
組成物及びフィルム 本発明においては、オレフィン系樹脂当り3乃至30重
量%、特に3乃至10重量%のアルミナ−シリカ系配合
剤を配合するのがよい。上記範囲よりも少ないと保湿性
が十分でなく、また上記範囲よりも多いと、フィルムの
機械的特性が低下するようになる。
量%、特に3乃至10重量%のアルミナ−シリカ系配合
剤を配合するのがよい。上記範囲よりも少ないと保湿性
が十分でなく、また上記範囲よりも多いと、フィルムの
機械的特性が低下するようになる。
勿論、この組成物にはそれ自体公知の配合剤、例えば酸
化防止剤、滑剤、帯電防止剤等をそれ自体公知の処方に
従って配合し得る。
化防止剤、滑剤、帯電防止剤等をそれ自体公知の処方に
従って配合し得る。
この組成物は、ロール型或はバンバリー型の混合機或は
押出機で混練し、次いでインフレーション製膜法、カレ
ンダー製膜法、或はT−ダイ製膜法等のそれ自体公知の
方法でフィルムに成形する。フィルムの厚みは特に制限
はないが一般に20乃至100ミクロンの範囲が適当で
ある。
押出機で混練し、次いでインフレーション製膜法、カレ
ンダー製膜法、或はT−ダイ製膜法等のそれ自体公知の
方法でフィルムに成形する。フィルムの厚みは特に制限
はないが一般に20乃至100ミクロンの範囲が適当で
ある。
本発明のフィルムは単層で十分所期の目的が達成され、
所期の効果が奏されるが、所望によっては、組成物から
成る基体層に配合剤未配合のオレフィン系樹脂の表面層
を設けることができる。この積層は、共押出法、押出コ
ート法、サンドイッチラミネーション法等のそれ自体公
知の手法によることができる。表面層の厚みは10乃至
20ミクロンの範囲とすることができる。
所期の効果が奏されるが、所望によっては、組成物から
成る基体層に配合剤未配合のオレフィン系樹脂の表面層
を設けることができる。この積層は、共押出法、押出コ
ート法、サンドイッチラミネーション法等のそれ自体公
知の手法によることができる。表面層の厚みは10乃至
20ミクロンの範囲とすることができる。
(発明の作用効果) 本発明によれば、単層の状態でさえ、透明性、保温性及
び滑り性に優れたオレフィン系樹脂の農業用フィルムが
得られ、しかもこのフィルムを安価に高生産性をもって
提供することが可能となる。また、無機配合剤を配合す
る場合に生じるフィルム強度の低下がなく、優れた機械
的強度を維持し得るという利点がある。
び滑り性に優れたオレフィン系樹脂の農業用フィルムが
得られ、しかもこのフィルムを安価に高生産性をもって
提供することが可能となる。また、無機配合剤を配合す
る場合に生じるフィルム強度の低下がなく、優れた機械
的強度を維持し得るという利点がある。
(実施例) 本発明の優れた効果を次に例で具体的に説明する。
参考例1及び2 本参考例で使用するゼオライトは以下の方法で合成した
4A型ゼオライトである。
4A型ゼオライトである。
ケイ酸分としては、スメクタイト族粘土鉱物である新潟
県中条産酸性白土を酸処理して得た微粒子ケイ酸質ゲル
を選んだ。
県中条産酸性白土を酸処理して得た微粒子ケイ酸質ゲル
を選んだ。
新潟県中条産酸性白土は天然の状態で水分を45重量%
含有しており、その主成分は乾燥物基準量パーセント
(110℃乾燥)でSiO272.1,Al2O3 14.2,Fe2O3 3.
87,MgO 3.25,CaO 1.06、灼熱減量 3.15であった。
この原料酸性白土を直径5mm×長さ5〜20mmの円柱状
に成型し、乾燥物換算で765gに相当する量を5の
コニカルビーカーにそれぞれ採取し、50重量%濃度の
硫酸溶液を2加え、90℃に加温、処理時間として7
時間を選び、粒状で酸処理したのち、デカンテーション
法にて薄い硫酸溶液ならびに水を用いて硫酸と反応した
塩基性成分の硫酸塩を洗浄除去し、引き続き硫酸根がな
くなるまで水洗して、酸性白土の粒状酸処理物を得た。
含有しており、その主成分は乾燥物基準量パーセント
(110℃乾燥)でSiO272.1,Al2O3 14.2,Fe2O3 3.
87,MgO 3.25,CaO 1.06、灼熱減量 3.15であった。
この原料酸性白土を直径5mm×長さ5〜20mmの円柱状
に成型し、乾燥物換算で765gに相当する量を5の
コニカルビーカーにそれぞれ採取し、50重量%濃度の
硫酸溶液を2加え、90℃に加温、処理時間として7
時間を選び、粒状で酸処理したのち、デカンテーション
法にて薄い硫酸溶液ならびに水を用いて硫酸と反応した
塩基性成分の硫酸塩を洗浄除去し、引き続き硫酸根がな
くなるまで水洗して、酸性白土の粒状酸処理物を得た。
次いで、ゼオライトを製造するために、まず上記で製造
した粒状酸処理物を、合成原料として好適状態の粒度に
分布せしめるために、家庭用ミキサー(日立製作所日立
ミキサー、VA−853型)に、固形分濃度が20重量
%になるように水を加え、20分間攪拌して解砕し、次
いで、200メッシュ金網を用いて分級後7のボール
ミルで3時間粉砕し粒度調整された酸処理粘土のスラリ
ーを得た。
した粒状酸処理物を、合成原料として好適状態の粒度に
分布せしめるために、家庭用ミキサー(日立製作所日立
ミキサー、VA−853型)に、固形分濃度が20重量
%になるように水を加え、20分間攪拌して解砕し、次
いで、200メッシュ金網を用いて分級後7のボール
ミルで3時間粉砕し粒度調整された酸処理粘土のスラリ
ーを得た。
その粒度分布(%)をそれぞれ測定し、その結果を下記第
1表に表示する。
1表に表示する。
また、ここに得られた酸処理粘度スラリーの化学組成分
析(110℃乾燥物基準による重量%)を行い、その結
果を下記に示す。
析(110℃乾燥物基準による重量%)を行い、その結
果を下記に示す。
灼熱減量 3.93,SiO2 94.19,Al2O3 1.05,Fe2O3
0.15,CaO 0.49,MgO 0.10 ゼオライトの製造条件としては、まず組成モル割合とし
て、酸化物基準で下記のモル割合を選んだ。
0.15,CaO 0.49,MgO 0.10 ゼオライトの製造条件としては、まず組成モル割合とし
て、酸化物基準で下記のモル割合を選んだ。
Na2O/SiO2=1.2 SiO2/Al2O3=2.0 H2O/Na2O=35 上記の必要な組成モル割合にするために、粘土の酸処理
物のスラリーに対して、不足するところのアルミナ分と
反応に必要なアルカリ分と反応に必要な水分とを、市販
試薬のアルミン酸アルカリ溶液(組成 Na2O 21.0%,A
l2O3 18.8%)と市販試薬の苛性ソーダ(NaOH)と水と
を用いて、上記目的配合割合になるように混合し、この
混合液を濾過して精製した混合液を選び、酸処理物のス
ラリーと精製混合液を10のステンレス製容器に採
り、それぞれこの反応系の液量として、約7になるよ
うにして、20℃で攪拌によって原料を混合すると、こ
の混合系は、一時ゲル状態を経過して、均質なスラリー
として得られる。次いで、95℃に加温して、3時間攪
拌反応をして行くと、アルミノケイ酸アルカリ(ゼオラ
イト)の結晶粒子が生成する。結晶生成後前記温度で2
時間熟成した後過方式により、まず結晶を含む反応生
成物と反応母液を別し、過ケーキを回収し、次い
で、ここに得た反応生成物過ケーキを乾燥物基準で1
重量部に対して、イオン交換水4重量部になる量割合で
添加混合し、攪拌し、均質スラリートなしたのち、再
度、過方式によりこの母液を別した。この時の液
はpHは12.5であった。このものの走査型電子顕微鏡によ
る1次粒子径は約0.5μであった。また、X線回折によ
り4A型ゼオライトであることが確認された(参考例−
1)。
物のスラリーに対して、不足するところのアルミナ分と
反応に必要なアルカリ分と反応に必要な水分とを、市販
試薬のアルミン酸アルカリ溶液(組成 Na2O 21.0%,A
l2O3 18.8%)と市販試薬の苛性ソーダ(NaOH)と水と
を用いて、上記目的配合割合になるように混合し、この
混合液を濾過して精製した混合液を選び、酸処理物のス
ラリーと精製混合液を10のステンレス製容器に採
り、それぞれこの反応系の液量として、約7になるよ
うにして、20℃で攪拌によって原料を混合すると、こ
の混合系は、一時ゲル状態を経過して、均質なスラリー
として得られる。次いで、95℃に加温して、3時間攪
拌反応をして行くと、アルミノケイ酸アルカリ(ゼオラ
イト)の結晶粒子が生成する。結晶生成後前記温度で2
時間熟成した後過方式により、まず結晶を含む反応生
成物と反応母液を別し、過ケーキを回収し、次い
で、ここに得た反応生成物過ケーキを乾燥物基準で1
重量部に対して、イオン交換水4重量部になる量割合で
添加混合し、攪拌し、均質スラリートなしたのち、再
度、過方式によりこの母液を別した。この時の液
はpHは12.5であった。このものの走査型電子顕微鏡によ
る1次粒子径は約0.5μであった。また、X線回折によ
り4A型ゼオライトであることが確認された(参考例−
1)。
この4A型ゼオライトの過ケーキ1000g(無水物
で515g)をpH2に調製した希硫酸5に分散させた
後、高速攪拌基付200容器に上記希硫酸と同時に注
加した。使用した希硫酸量は172で注加終了時点の
pHは5.8であった。次いで50℃に加温して1時間保持
した後過水洗乾燥した。さらに350℃で2時間焼成
してからアトマイザー粉砕して無定形アルミノシリケー
トを得た。このものの物性値を表2に示す。
で515g)をpH2に調製した希硫酸5に分散させた
後、高速攪拌基付200容器に上記希硫酸と同時に注
加した。使用した希硫酸量は172で注加終了時点の
pHは5.8であった。次いで50℃に加温して1時間保持
した後過水洗乾燥した。さらに350℃で2時間焼成
してからアトマイザー粉砕して無定形アルミノシリケー
トを得た。このものの物性値を表2に示す。
本実施例における試験法は以下に依った。
(1)充填密度 JIS-K6220に依った。
(2)比表面積 あらかじめ150℃で恒量になる迄乾燥したものを0.5
〜0.6g秤量びんにとり、150℃の恒温乾燥器中で1
時間乾燥し直ちに重量を精秤する。この試料を吸着試料
管(2〜5ml)にいれ200℃に加熱し吸着試料管内の
真空度が10−4mmHgに到達する迄脱気し、放冷後約−
196℃の液体窒素中に吸着試料管をいれ Pn2/Po=0.05〜0.30 (Pn2:窒素ガス圧力、Po:測定時の大気圧) の間で4〜5点N2ガスの吸着量を測定する。そして死
容積を差し引いたN2ガスの吸着量を0℃1気圧の吸着
量に変換し、BET式に代入して、Vm[ml/g](試料
表面に単分子層を形成するに必要な窒素ガス吸着量を示
す)を求める。
〜0.6g秤量びんにとり、150℃の恒温乾燥器中で1
時間乾燥し直ちに重量を精秤する。この試料を吸着試料
管(2〜5ml)にいれ200℃に加熱し吸着試料管内の
真空度が10−4mmHgに到達する迄脱気し、放冷後約−
196℃の液体窒素中に吸着試料管をいれ Pn2/Po=0.05〜0.30 (Pn2:窒素ガス圧力、Po:測定時の大気圧) の間で4〜5点N2ガスの吸着量を測定する。そして死
容積を差し引いたN2ガスの吸着量を0℃1気圧の吸着
量に変換し、BET式に代入して、Vm[ml/g](試料
表面に単分子層を形成するに必要な窒素ガス吸着量を示
す)を求める。
比表面積Sは次式により求める。
S=4.35×Vm[m2/g] (3)吸油量 JIS-K-5101に依った。
(4)白色度 JIS-K-8101によった。
(5)電子顕微鏡による粒径 試料微粉末の適量を金属試料板上にとり、十分分散させ
たメタルコーティング装置(日立製E−101型イオン
スパッター)で金属コートし撮影試料とする。次いで常
法により走査形電子顕微鏡(日立製S−570)で視野
を変えて4枚の一次粒子測定に適した10000倍の電
顕写真像を得る。視野中の立方体粒子像の中から代表的
な粒子6個を選んで、スケールを用い各立方体粒子像の
一辺の長さを測定し、本明細書実施例の一次粒子径とし
て表示した。
たメタルコーティング装置(日立製E−101型イオン
スパッター)で金属コートし撮影試料とする。次いで常
法により走査形電子顕微鏡(日立製S−570)で視野
を変えて4枚の一次粒子測定に適した10000倍の電
顕写真像を得る。視野中の立方体粒子像の中から代表的
な粒子6個を選んで、スケールを用い各立方体粒子像の
一辺の長さを測定し、本明細書実施例の一次粒子径とし
て表示した。
(6)X線回折による結晶化度 試料は予め200meshの標準篩を通過させ、標準サンプ
ル(UCC社製Na−A型ゼオライト標準サンプル)と共
に、105℃×3hrs電気恒温乾燥器で乾燥後、デシケ
ーター中で放冷して、X線回折の測定を行ない、下式に
従って結晶化度を算出する。
ル(UCC社製Na−A型ゼオライト標準サンプル)と共
に、105℃×3hrs電気恒温乾燥器で乾燥後、デシケ
ーター中で放冷して、X線回折の測定を行ない、下式に
従って結晶化度を算出する。
(装置) 理学電機(株)製 X−線回折装置 ゴニオメーターPMG−s2 レートメーターECP−D2 (測定条件) ターゲット Cu フィルター Ni 電圧 35kV 電流 20mA カウントフル スケール 4×103 C/S 時定数 1sec チャート速度 1cm/min スキャニング速度 1°/min 回折角 1° スリット巾 0.15mm 測定範囲 2θ=20°〜3
2° Na−Aゼオライト結晶化度=100 (7)粘度分布 セイシン企業ミクロンフォートサイザーSKN−1000
型を用いて測定を行った。分散媒体として0.2%ピロリ
ン酸ソーダ水溶液を用いる。測定のはじめに分散媒体の
みで記録計の零点調整及び振り巾調整を行なう。ブラン
クの光透過量は記録紙のlog 1.95にあわせる。
2° Na−Aゼオライト結晶化度=100 (7)粘度分布 セイシン企業ミクロンフォートサイザーSKN−1000
型を用いて測定を行った。分散媒体として0.2%ピロリ
ン酸ソーダ水溶液を用いる。測定のはじめに分散媒体の
みで記録計の零点調整及び振り巾調整を行なう。ブラン
クの光透過量は記録紙のlog 1.95にあわせる。
試料分散液の調整は次のようにして行なった。200ml
ビーカーに分散媒体100mlをとり、試料約15mgに加
え、SK Disperser(超音波分散器)で約2時間分散させ
る。この際、攪拌機で時時攪拌する。分散終了後、液温
が所定の温度になるまで冷却あるいは加温する。この分
散液を均一な分散状態を保ったままガラスセルの標線ま
で入れる。セルをセルホルダーにセットして光源ランプ
を点灯させた時、記録計のペンがlog 1.3〜log 1.4の間
にくるようであれば分散液濃度は適当である。log 1.3
以下であれば濃過ぎ、log 1.4以上であれば薄過ぎるの
で再調製を行なう。測定は最大粒径30μとなる条件で
行なう。
ビーカーに分散媒体100mlをとり、試料約15mgに加
え、SK Disperser(超音波分散器)で約2時間分散させ
る。この際、攪拌機で時時攪拌する。分散終了後、液温
が所定の温度になるまで冷却あるいは加温する。この分
散液を均一な分散状態を保ったままガラスセルの標線ま
で入れる。セルをセルホルダーにセットして光源ランプ
を点灯させた時、記録計のペンがlog 1.3〜log 1.4の間
にくるようであれば分散液濃度は適当である。log 1.3
以下であれば濃過ぎ、log 1.4以上であれば薄過ぎるの
で再調製を行なう。測定は最大粒径30μとなる条件で
行なう。
参考例3 ケイ酸ソーダ溶液(組成 SiO2 18.0%,Na2O6.2%)1
670gにアルミン酸ソーダ溶液(組成Al2O3 13.4%,
Na2O 13.0%)2000gおよび水1550gを10
型ステンレス容器中で高速攪拌下に徐々に添加混合し
て、均質なアルミノケイ酸アルカリゲルのスラリーを作
成した。
670gにアルミン酸ソーダ溶液(組成Al2O3 13.4%,
Na2O 13.0%)2000gおよび水1550gを10
型ステンレス容器中で高速攪拌下に徐々に添加混合し
て、均質なアルミノケイ酸アルカリゲルのスラリーを作
成した。
このアルミノケイ酸アルカリゲルスラリーを攪拌しなが
ら95℃に加温して、5時間攪拌反応して行くと、アル
ミノケイ酸アルカリ(ゼオライト)の結晶粒子が生成す
る。
ら95℃に加温して、5時間攪拌反応して行くと、アル
ミノケイ酸アルカリ(ゼオライト)の結晶粒子が生成す
る。
結晶生成後前記温度で2時間熟成した後、前述の方法と
同様に反応母液を分離し、過ケーキを回収した。
同様に反応母液を分離し、過ケーキを回収した。
この過ケーキに対し乾燥物基準で1重量部当り4重量
部の割でイオン交換水を添加混合、攪拌し均質なスラリ
ーとなしたのち、過方式により母液を分離した。この
操作を3回実施した。
部の割でイオン交換水を添加混合、攪拌し均質なスラリ
ーとなしたのち、過方式により母液を分離した。この
操作を3回実施した。
このものの走査電子顕微鏡による一次粒子径は約2.3ミ
クロンであった。またX線回折により4A型ゼオライト
であることが確認された。
クロンであった。またX線回折により4A型ゼオライト
であることが確認された。
この4A型ゼオライトの過ケーキ約1000gをpH2
に調製した希硫酸5に分散させた後、高速攪拌機付2
00容器にて前記参考例1と同様の方法にて処理し
た。
に調製した希硫酸5に分散させた後、高速攪拌機付2
00容器にて前記参考例1と同様の方法にて処理し
た。
得られたものの性状を第1表に示した。
参考例−4に用いた非晶質アルミニウムシリケートゲル
は下記の方法によって作成した。
は下記の方法によって作成した。
ケイ酸ソーダ溶液(組成 SiO2 19.8%,Na2O 6.2%)
1400gに硫酸アルミニウム溶液(Al2O3として10
%)1000gに水5000gを約30分の時間を掛け
て徐々に添加混合して均質なアルミノケイ酸ゲルスラリ
ーとし、95℃の加温下で3時間反応し、その後過し
液を分離し、イオン交換水を用いて充分洗浄したの
ち、過ケーキを110℃恒温乾燥器中で乾燥し、粉
砕、分級して所定の粉末非晶質アルミニウムシリケート
ゲルを作成した。
1400gに硫酸アルミニウム溶液(Al2O3として10
%)1000gに水5000gを約30分の時間を掛け
て徐々に添加混合して均質なアルミノケイ酸ゲルスラリ
ーとし、95℃の加温下で3時間反応し、その後過し
液を分離し、イオン交換水を用いて充分洗浄したの
ち、過ケーキを110℃恒温乾燥器中で乾燥し、粉
砕、分級して所定の粉末非晶質アルミニウムシリケート
ゲルを作成した。
測定した性状を第1表に示した。
実施例1 メルトフローレートが1.5g/10分及び密度が0.920g/
ccの低密度ポリエチレンに、下記第1表に示すアルミナ
−シリカ系配合剤を夫々第2表に示す量で配合し、押出
機で150℃の温度で溶融混練後ペレタイズした。
ccの低密度ポリエチレンに、下記第1表に示すアルミナ
−シリカ系配合剤を夫々第2表に示す量で配合し、押出
機で150℃の温度で溶融混練後ペレタイズした。
このペレットを押出機に供給し、溶融部160℃、ダイ
170℃、膨脹比2.0の条件下で厚さ70ミクロンのフ
ィルムにインフレーション製膜した。
170℃、膨脹比2.0の条件下で厚さ70ミクロンのフ
ィルムにインフレーション製膜した。
得られた各フィルムについて次の物性を測定した。
霞み度(ヘイズ) ASTM-D-1003による。
破断点抗張力 ASTM-D-638-58Tによる。
保温性 試料フィルムで直径20cmの半円筒のトンネル被覆を地
面上に形成し、地表中央部の夜間(午前3時)における
温度を測定し、シリカ−アルミナ粒子未配合のポリエチ
レンフィルムの温度を基準とした温度差(ΔT)で示し
た。
面上に形成し、地表中央部の夜間(午前3時)における
温度を測定し、シリカ−アルミナ粒子未配合のポリエチ
レンフィルムの温度を基準とした温度差(ΔT)で示し
た。
耐摩耗性 ASTM-D-1044による。
得られた結果を第2表に示す。
実施例2 実施例1の試料2のフィルムの両表面に実施例1で用い
た配合剤未配合の定密度ポリエチレンを厚さ20ミクロ
ンとなるように押出コートした。
た配合剤未配合の定密度ポリエチレンを厚さ20ミクロ
ンとなるように押出コートした。
この積層フィルムの霞み度は8.7%であった。
第1−A図は、ゼオライトAのX−線回折図、第1−B
図は、本発明に用いるアルミナ−シリカ配合剤のX−線
回折図、 第2−A図は、ゼオライトAの粒子構造を示す電子顕微
鏡写真(倍率10,000倍)、 第2−B図は、本発明に用いるアルミナ−シリカ配合剤
の粒子構造を示す電子顕微鏡写真(倍率10,000倍)であ
る。
図は、本発明に用いるアルミナ−シリカ配合剤のX−線
回折図、 第2−A図は、ゼオライトAの粒子構造を示す電子顕微
鏡写真(倍率10,000倍)、 第2−B図は、本発明に用いるアルミナ−シリカ配合剤
の粒子構造を示す電子顕微鏡写真(倍率10,000倍)であ
る。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−151044(JP,A) 特開 昭55−123625(JP,A) 特開 昭52−32938(JP,A) 特開 昭62−62843(JP,A) 特開 昭62−62842(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】オレフィン系樹脂とオレフィン系樹脂当り
3乃至30重量%のアルミナ−シリカ系配合剤とを含有
する組成物から形成された農業用フィルムにおいて、 該アルミナ−シリカ系配合剤がAl2O3:SiO2のモル比が
1:1.8乃至1:5の範囲にある組成を有し且つ明確に
立方体乃至球体の一次粒子形状と0.1乃至1ミクロンの
電子顕微鏡法一次粒子直径とを有する粒子から成り、該
粒子はX−線回折学的に実質上非晶質で且つ100m2
/g以下のBET比表面積を有する酸処理ゼオライトで
あることを特徴とする農業用フィルム。 - 【請求項2】オレフィン系樹脂とオレフィン系樹脂当り
3乃至30重量%のアルミナ−シリカ系配合剤とを含有
する組成物から成る基体層と該基体層の表面に施された
該配合剤未含有のオレフィン系樹脂の表面積との積層体
から成る農業用フィルムにおいて、 該アルミナ−シリカ系配合剤がAl2O3:SiO2のモル比が
1:1.8乃至1:5の範囲にある組成を有し且つ明確に
立方体乃至球体の一次粒子形状と0.1乃至1ミクロンの
電子顕微鏡法一次粒子直径とを有する粒子から成り、該
粒子はX−線回折学的に実質上非晶質で且つ100m2
/g以下のBET比表面積を有する酸処理ゼオライトで
あることを特徴とする農業用フィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61014677A JPH064727B2 (ja) | 1986-01-28 | 1986-01-28 | 農業用フイルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61014677A JPH064727B2 (ja) | 1986-01-28 | 1986-01-28 | 農業用フイルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62174243A JPS62174243A (ja) | 1987-07-31 |
JPH064727B2 true JPH064727B2 (ja) | 1994-01-19 |
Family
ID=11867845
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61014677A Expired - Fee Related JPH064727B2 (ja) | 1986-01-28 | 1986-01-28 | 農業用フイルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH064727B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5891235A (en) * | 1996-05-24 | 1999-04-06 | Mizusawa Industrial Chemicals, Ltd. | Additive for resins, process for its preparation and olefin resin composition using this additive |
SG130001A1 (en) | 2001-09-14 | 2007-03-20 | Sumitomo Chemical Co | Process for producing resin composition and resin composition obtained according to said process |
JP2004331855A (ja) * | 2003-05-09 | 2004-11-25 | Toppan Printing Co Ltd | 吸湿機能かつインジケーター機能を有する樹脂組成物およびそれを用いた積層体、包装体 |
JP4720350B2 (ja) * | 2005-08-05 | 2011-07-13 | トヨタ自動車株式会社 | トルク検出装置 |
JP6998649B2 (ja) * | 2016-07-29 | 2022-01-18 | 三菱ケミカルアグリドリーム株式会社 | 農業用ポリオレフィン系多層フィルム |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4115347A (en) * | 1975-09-09 | 1978-09-19 | Societe Des Plastiques De Carmaux Scasar | Polyolefin compositions |
JPS55123625A (en) * | 1979-03-19 | 1980-09-24 | Tokyo Ink Kk | Covering film in agricultural application |
JPS55151044A (en) * | 1979-05-15 | 1980-11-25 | Sumitomo Chem Co Ltd | Film for agriculture |
JPS6262842A (ja) * | 1985-09-13 | 1987-03-19 | Idemitsu Petrochem Co Ltd | ポリエチレン樹脂組成物 |
JPS6262843A (ja) * | 1985-09-13 | 1987-03-19 | Idemitsu Petrochem Co Ltd | ポリエチレン樹脂組成物 |
-
1986
- 1986-01-28 JP JP61014677A patent/JPH064727B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62174243A (ja) | 1987-07-31 |
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