JPH0637632B2 - 高温用潤滑剤組成物 - Google Patents
高温用潤滑剤組成物Info
- Publication number
- JPH0637632B2 JPH0637632B2 JP63202665A JP20266588A JPH0637632B2 JP H0637632 B2 JPH0637632 B2 JP H0637632B2 JP 63202665 A JP63202665 A JP 63202665A JP 20266588 A JP20266588 A JP 20266588A JP H0637632 B2 JPH0637632 B2 JP H0637632B2
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- Japan
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- water
- lubricant composition
- weight
- parts
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、高温用潤滑剤組成物に係り、詳しくは、鉄
の圧延、鍛造あるいは引抜き、アルミニウムの引抜き等
の各種の金属や合金の熱間加工、特にシームレス鋼管の
熱間圧延等に好適な高温用潤滑剤組成物に関する。
の圧延、鍛造あるいは引抜き、アルミニウムの引抜き等
の各種の金属や合金の熱間加工、特にシームレス鋼管の
熱間圧延等に好適な高温用潤滑剤組成物に関する。
[従来の技術] 従来、金属の熱間加工等に用いられる高温用潤滑剤組成
物としては、鉱油や重油、潤滑油、グリース又は、これ
らに黒鉛粉末や二硫化モリブデン等の固体潤滑剤を混合
したもの、あるいは、アルカリ金属硫酸塩、ホウ酸塩、
塩化カリウム、ナトリウムトリアセテート、黒鉛粉末及
び必要に応じて添加される助剤とからなる微粉末混合物
を水性分散液としたもの等が知られている。
物としては、鉱油や重油、潤滑油、グリース又は、これ
らに黒鉛粉末や二硫化モリブデン等の固体潤滑剤を混合
したもの、あるいは、アルカリ金属硫酸塩、ホウ酸塩、
塩化カリウム、ナトリウムトリアセテート、黒鉛粉末及
び必要に応じて添加される助剤とからなる微粉末混合物
を水性分散液としたもの等が知られている。
しかしながら、前者の潤滑剤組成物には、熱的に不安定
であって使用の際に油の分解が起こり、工具や加工物に
悪影響を与えるほか、油や油の分解が作業環境を著しく
汚染するという問題があり、また、後者の潤滑剤組成物
には、前者の如き問題は少ないが、特にシームレス鋼管
の製造等において、満足し得る性能を発揮し得ないとい
う問題があった。
であって使用の際に油の分解が起こり、工具や加工物に
悪影響を与えるほか、油や油の分解が作業環境を著しく
汚染するという問題があり、また、後者の潤滑剤組成物
には、前者の如き問題は少ないが、特にシームレス鋼管
の製造等において、満足し得る性能を発揮し得ないとい
う問題があった。
そこで、本発明者等は、かかる従来の潤滑剤組成物にお
ける問題点を解決し得るものとして、先に、黒鉛粉末と
多価アルコール類と水溶性又は水分散性合成高分子から
なる高温用潤滑剤組成物(特開昭61-195,196号公報)等
を提案した。
ける問題点を解決し得るものとして、先に、黒鉛粉末と
多価アルコール類と水溶性又は水分散性合成高分子から
なる高温用潤滑剤組成物(特開昭61-195,196号公報)等
を提案した。
ところで、このような高温用潤滑剤組成物は、作業環境
を汚染することがなく、また、高温において優れた潤滑
性能を発揮するという点で、一応の成果を達成したが、
使用環境によっては十分な性能を発揮しない場合も認め
られる。
を汚染することがなく、また、高温において優れた潤滑
性能を発揮するという点で、一応の成果を達成したが、
使用環境によっては十分な性能を発揮しない場合も認め
られる。
例えば、冷却水等がかかる条件下では、耐水性を上げる
と付着性に劣り、付着性を上げると十分な耐水性を有し
ないという欠点があった。また、長期分散安定性におい
ては、水溶性高分子単独では、黒鉛の凝集が起こり、水
分散性高分子単独では黒鉛と樹脂の分離などの問題を有
する。
と付着性に劣り、付着性を上げると十分な耐水性を有し
ないという欠点があった。また、長期分散安定性におい
ては、水溶性高分子単独では、黒鉛の凝集が起こり、水
分散性高分子単独では黒鉛と樹脂の分離などの問題を有
する。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、上記の課題に鑑み、冷却水等の供給下
あるいは長期保存状態等の苛酷な条件のもとでも金属の
熱間加工に際して良好な性能を示す高温用潤滑剤組成物
を提供することにある。
あるいは長期保存状態等の苛酷な条件のもとでも金属の
熱間加工に際して良好な性能を示す高温用潤滑剤組成物
を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明者等は、上記のような課題を解決するため研究を
行い、黒鉛に対し、有機質バインダーとして水溶性高分
子と水分散性高分子とを併用することにより、付着性と
耐水性を同時に満足し、また、長期分散安定性に優れる
ことを見い出し、本発明を完成した。
行い、黒鉛に対し、有機質バインダーとして水溶性高分
子と水分散性高分子とを併用することにより、付着性と
耐水性を同時に満足し、また、長期分散安定性に優れる
ことを見い出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、黒鉛粉末、有機質バインダー及び
水からなる高温用潤滑剤組成物において、有機質バイン
ダーとして、アクリル酸−アクリル酸メチル共重合体、
エチレン−エチルアクリレート共重合体及びポリビニル
アルコールから選ばれる少なくとも1種の水溶性高分子
とアクリル酸エチル−メタクリル酸メチル共重合体、ポ
リプロピレン及びエチレン−ビニルアセテート共重合体
から選ばれる少なくとも1種の水分散性高分子とを含有
し、かつその含有量が黒鉛粉末100重量部に対し水溶
性高分子が2〜20重量部、水分散性高分子が5〜40
重量部であって、B型粘度計で測定した粘度η(センチ
ポイズ)と測定回転数V(rpm)との関係が次式 (η−η0)/V=−3.7(1±0.44) (但し、η0はV=0におけるηの外挿値である)を満
足する高温用潤滑剤組成物である。
水からなる高温用潤滑剤組成物において、有機質バイン
ダーとして、アクリル酸−アクリル酸メチル共重合体、
エチレン−エチルアクリレート共重合体及びポリビニル
アルコールから選ばれる少なくとも1種の水溶性高分子
とアクリル酸エチル−メタクリル酸メチル共重合体、ポ
リプロピレン及びエチレン−ビニルアセテート共重合体
から選ばれる少なくとも1種の水分散性高分子とを含有
し、かつその含有量が黒鉛粉末100重量部に対し水溶
性高分子が2〜20重量部、水分散性高分子が5〜40
重量部であって、B型粘度計で測定した粘度η(センチ
ポイズ)と測定回転数V(rpm)との関係が次式 (η−η0)/V=−3.7(1±0.44) (但し、η0はV=0におけるηの外挿値である)を満
足する高温用潤滑剤組成物である。
以下に本発明を詳細に説明する。
まず、本発明において使用される黒鉛粉末は、それが天
然品であってもよく、また合成品であってもよい。この
黒鉛粉末としては、少なくとも75%以上の純度のもの
で、平均粒径100μm以下、好ましくは0.3〜30
μmのものが使用される。
然品であってもよく、また合成品であってもよい。この
黒鉛粉末としては、少なくとも75%以上の純度のもの
で、平均粒径100μm以下、好ましくは0.3〜30
μmのものが使用される。
次に、本発明では、有機質バインダーとして、水溶性高
分子と水分散性高分子を併用することを最大の骨子とす
るものである。
分子と水分散性高分子を併用することを最大の骨子とす
るものである。
すなわち、水溶性高分子は水に可溶化するための官能基
を有し、鉄等の金属表面への濡れ性に優れ、かつ、強い
付着力を示すが、水の蒸発した後の乾燥被膜になっても
冷却水が当たると一部流出、剥離が生じ易い。一方、水
分散性高分子は水に可溶しないため、ラテックス、エマ
ルジョン、ディスパージョン等の形で水に分散したもの
で、鉄等の金属表面への付着性に劣るが、乾燥性、被膜
形成後の耐水性に優れる。
を有し、鉄等の金属表面への濡れ性に優れ、かつ、強い
付着力を示すが、水の蒸発した後の乾燥被膜になっても
冷却水が当たると一部流出、剥離が生じ易い。一方、水
分散性高分子は水に可溶しないため、ラテックス、エマ
ルジョン、ディスパージョン等の形で水に分散したもの
で、鉄等の金属表面への付着性に劣るが、乾燥性、被膜
形成後の耐水性に優れる。
本発明においてはこのような両者を併用することによっ
て、付着性は水溶性高分子単独の時と同等でかつ耐水性
は水分散性高分子単独の時と同等であるという両者の長
所のみが現れるのみならず、接着強度、膜強度は単独の
時に比べ上がっており、ひいては、潤滑性能も優れた値
を示すものである。
て、付着性は水溶性高分子単独の時と同等でかつ耐水性
は水分散性高分子単独の時と同等であるという両者の長
所のみが現れるのみならず、接着強度、膜強度は単独の
時に比べ上がっており、ひいては、潤滑性能も優れた値
を示すものである。
上記の如き特性を発揮するのは、黒鉛と水分散性高分子
と金属表面との相互の界面に水溶性高分子が介在し、そ
の界面を埋め、より密で均質な状態を形成するためと推
定される。
と金属表面との相互の界面に水溶性高分子が介在し、そ
の界面を埋め、より密で均質な状態を形成するためと推
定される。
この場合、本発明に使用される水溶性高分子としては、
アクリル酸−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−エ
チルアクリレート共重合体及びポリビニルアルコールが
挙げられ、これらはその何れかを単独で使用してもよ
く、また、2種類以上を適宜組み合わせた混合物として
使用してもよい。
アクリル酸−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−エ
チルアクリレート共重合体及びポリビニルアルコールが
挙げられ、これらはその何れかを単独で使用してもよ
く、また、2種類以上を適宜組み合わせた混合物として
使用してもよい。
また、本発明で使用される水分散性高分子としては、水
に分散するものであればよく、多くの場合エマルジョン
である。
に分散するものであればよく、多くの場合エマルジョン
である。
水分散性高分子の具体例としては、アクリル酸エチル−
メタクリル酸メチル共重合体、ポリプロピレン及びエチ
レン−ビニルアセテート共重合体が挙げられる。特に好
ましくは最低造膜温度60℃以下のエマルジョンであ
る。これらの水分散性高分子は単独で使用してもよく、
また2種以上を組合わせた混合物として使用してもよ
い。
メタクリル酸メチル共重合体、ポリプロピレン及びエチ
レン−ビニルアセテート共重合体が挙げられる。特に好
ましくは最低造膜温度60℃以下のエマルジョンであ
る。これらの水分散性高分子は単独で使用してもよく、
また2種以上を組合わせた混合物として使用してもよ
い。
本発明において、上記各成分の配合割合は、黒鉛粉末1
00重量部に対して水溶性高分子は2〜20重量部、好
ましくは3〜15重量部であり、また水分散性高分子は
5〜40重量部、好ましくは10〜35重量部である。
00重量部に対して水溶性高分子は2〜20重量部、好
ましくは3〜15重量部であり、また水分散性高分子は
5〜40重量部、好ましくは10〜35重量部である。
水溶性高分子が2重量部より少ないと付着性に劣り、2
0重量部より多いと耐水性に劣る。また水分散性高分子
は5重量部より少ないと耐水性に劣り、40重量部より
多いと熱間で使用するため、発煙が多く好ましくない。
0重量部より多いと耐水性に劣る。また水分散性高分子
は5重量部より少ないと耐水性に劣り、40重量部より
多いと熱間で使用するため、発煙が多く好ましくない。
本発明の高温用潤滑剤組成物は、水中に分散させて、潤
滑剤水分散液として使用するものであり、使用時の固形
分濃度については、通常5〜40重量%、好ましくは1
0〜35重量%の範囲内に調整する。この固形分濃度の
調整は、一旦高濃度、例えば30〜50重量%に調整し
ておき、使用時に使用目的に応じた最適固形分濃度、例
えば5〜40重量%に薄めるようにしてもよい。この固
形分濃度は薄くなり過ぎると、同じ膜厚では乾燥時間が
長くなったり、形成される塗膜の膜厚が薄くなって良好
な潤滑性能を得ることができなくなり、反対に、薄くな
り過ぎると塗布し難くなる。
滑剤水分散液として使用するものであり、使用時の固形
分濃度については、通常5〜40重量%、好ましくは1
0〜35重量%の範囲内に調整する。この固形分濃度の
調整は、一旦高濃度、例えば30〜50重量%に調整し
ておき、使用時に使用目的に応じた最適固形分濃度、例
えば5〜40重量%に薄めるようにしてもよい。この固
形分濃度は薄くなり過ぎると、同じ膜厚では乾燥時間が
長くなったり、形成される塗膜の膜厚が薄くなって良好
な潤滑性能を得ることができなくなり、反対に、薄くな
り過ぎると塗布し難くなる。
このようにして調整された潤滑剤水分散液は、この潤滑
剤水分散液を熱間加工すべき金属の表面や、マンドレ
ル、ダイス、ロール等の工具の表面に通常の方法で塗布
し、これを乾燥させて、上記金属や工具の表面に塗膜を
形成させ、次いで熱間加工を行うことにより使用され
る。
剤水分散液を熱間加工すべき金属の表面や、マンドレ
ル、ダイス、ロール等の工具の表面に通常の方法で塗布
し、これを乾燥させて、上記金属や工具の表面に塗膜を
形成させ、次いで熱間加工を行うことにより使用され
る。
また本発明の高温用潤滑剤組成物においては、その潤滑
剤組成物中に予め、あるいは、潤滑剤水分散液を調整す
る際に、従来公知の第3成分、例えば被脱安定剤、酸化
防止剤、消泡剤、防錆剤、極圧剤、腐蝕防止剤等の添加
剤を挙げることができる。これらの添加剤は必要に応じ
て添加され、潤滑剤組成物あるいは潤滑剤水分散液に対
して、各添加剤が有するそれぞれの特徴を付与すること
ができる。なお、これらの第3成分の添加量は、塗布性
や取扱性などにより、自ずから制限されるもので、使用
時の粘度が10〜4,000センチポイズになる量が好
ましい。
剤組成物中に予め、あるいは、潤滑剤水分散液を調整す
る際に、従来公知の第3成分、例えば被脱安定剤、酸化
防止剤、消泡剤、防錆剤、極圧剤、腐蝕防止剤等の添加
剤を挙げることができる。これらの添加剤は必要に応じ
て添加され、潤滑剤組成物あるいは潤滑剤水分散液に対
して、各添加剤が有するそれぞれの特徴を付与すること
ができる。なお、これらの第3成分の添加量は、塗布性
や取扱性などにより、自ずから制限されるもので、使用
時の粘度が10〜4,000センチポイズになる量が好
ましい。
この場合、粘度をηにすると、本発明の潤滑剤組成物に
おいては、B型粘度計で測定したη(センチポイズ)と
測定回転数V(rpm)との関係が次式を満足することが望
ましい。すなわち、 (η−η0)/V=−3.7(1±0.44) 但し、η0はV=0におけるηの外挿値であり、またB
型粘度計とはブルックフィールド粘度計ともいわれ液体
中で一定速度で内筒を回転させ、その内筒自身が受ける
抵抗を測定するものである。
おいては、B型粘度計で測定したη(センチポイズ)と
測定回転数V(rpm)との関係が次式を満足することが望
ましい。すなわち、 (η−η0)/V=−3.7(1±0.44) 但し、η0はV=0におけるηの外挿値であり、またB
型粘度計とはブルックフィールド粘度計ともいわれ液体
中で一定速度で内筒を回転させ、その内筒自身が受ける
抵抗を測定するものである。
上記の式において−3.7(1±0.44)は縦軸η、
横軸にVをとったグラフにおける線の勾配であり、この
ような特定の範囲を選んだのは水溶性高分子及び水分散
性高分子について、それぞれ単独にηとVの関係を測定
して得られた勾配より実験的に決定したものである。
横軸にVをとったグラフにおける線の勾配であり、この
ような特定の範囲を選んだのは水溶性高分子及び水分散
性高分子について、それぞれ単独にηとVの関係を測定
して得られた勾配より実験的に決定したものである。
[実施例] 以下、実施例及び比較例に基づいて、本発明を具体的に
説明する。
説明する。
実施例1〜9及び比較例1〜7 黒鉛粉末としてキッシュ黒鉛(平均粒径10μm、純度
97%)、人造黒鉛(平均粒径10μm、純度97%)
を使用し、水溶性高分子としてアクリル酸−アクリル酸
メチル共重合体(PAMA)、エチレン−エチルアクリレート
共重合体(PEEA)、ポリビニルアルコール(PUA)を使用
し、また、水分散性高分子としてアクリル酸エチル−メ
タクリル酸メチル共重合体(PEAMMA)、ポリプロピレン(P
P)、エチレンビニルアセテート(PEVA)を使用し、第1表
に示す割合で配合して実施例1〜9及び比較例1〜7の
潤滑剤組成物を調製した。この調製の際に、界面活性剤
としてヒマシ油エチレンオキサイド付加物を、また、消
泡剤としてシリコーンをそれぞれ潤滑剤水分散液100
重量部当り、0.7重量部と0.13重量部添加した。
97%)、人造黒鉛(平均粒径10μm、純度97%)
を使用し、水溶性高分子としてアクリル酸−アクリル酸
メチル共重合体(PAMA)、エチレン−エチルアクリレート
共重合体(PEEA)、ポリビニルアルコール(PUA)を使用
し、また、水分散性高分子としてアクリル酸エチル−メ
タクリル酸メチル共重合体(PEAMMA)、ポリプロピレン(P
P)、エチレンビニルアセテート(PEVA)を使用し、第1表
に示す割合で配合して実施例1〜9及び比較例1〜7の
潤滑剤組成物を調製した。この調製の際に、界面活性剤
としてヒマシ油エチレンオキサイド付加物を、また、消
泡剤としてシリコーンをそれぞれ潤滑剤水分散液100
重量部当り、0.7重量部と0.13重量部添加した。
これらの潤滑剤組成物についてB型粘度計で粘度測定を
行い、前記の関係式により求められた粘度勾配を第1表
に示した。
行い、前記の関係式により求められた粘度勾配を第1表
に示した。
この潤滑剤水分散液を80℃に加熱した試験片(材質:
SKD-61)上にスプレー塗布し、試験片の表面に膜厚60
μmの潤滑塗膜を形成した。
SKD-61)上にスプレー塗布し、試験片の表面に膜厚60
μmの潤滑塗膜を形成した。
上記試験片を摩擦磨耗試験にセットし、この試験片に潤
滑面圧力(摺動面圧力)19.5kg/mm2で圧接しながら
回転する被圧延回転試験片温度を1,200℃に加熱
し、両試験片の相対摺動速度1.5m/secの条件下に
おける圧延開始0〜3秒間、3〜8秒間及び8〜15秒
間の平均摩擦係数を求めた。次に、3スタンドモデル連
続ミルによる圧延を行い、潤滑性能を表すスラスト係数
を求めた。得られた各実施例及び比較例の潤滑剤組成物
の平均摩擦係数を第1表に併記する。
滑面圧力(摺動面圧力)19.5kg/mm2で圧接しながら
回転する被圧延回転試験片温度を1,200℃に加熱
し、両試験片の相対摺動速度1.5m/secの条件下に
おける圧延開始0〜3秒間、3〜8秒間及び8〜15秒
間の平均摩擦係数を求めた。次に、3スタンドモデル連
続ミルによる圧延を行い、潤滑性能を表すスラスト係数
を求めた。得られた各実施例及び比較例の潤滑剤組成物
の平均摩擦係数を第1表に併記する。
次に、この潤滑剤水分散液を60℃、80℃、100
℃、200℃、300℃及び400℃に加熱した試験片
(材質:SKD-61)上にスプレー塗布し、試験片の表面に
膜厚60μmの潤滑塗膜を形成した。
℃、200℃、300℃及び400℃に加熱した試験片
(材質:SKD-61)上にスプレー塗布し、試験片の表面に
膜厚60μmの潤滑塗膜を形成した。
上記試験片を80℃の温水中に浸漬し、耐水性を調べ
た。その結果、200℃以上の温度では、実施例、比較
例とも塗膜剥離は発生しなかったものの、100℃以下
の温度では比較例のものはいずれも塗膜剥離が生じた。
た。その結果、200℃以上の温度では、実施例、比較
例とも塗膜剥離は発生しなかったものの、100℃以下
の温度では比較例のものはいずれも塗膜剥離が生じた。
さらに膜厚150μmに形成された潤滑塗膜にエポキシ
系接着剤で治具を接着し、アドヘッジョンテスターによ
り剥離強度を測定した。得られた各実施例及び各比較例
の潤滑剤組成物の剥離強度を第1表に併記する。
系接着剤で治具を接着し、アドヘッジョンテスターによ
り剥離強度を測定した。得られた各実施例及び各比較例
の潤滑剤組成物の剥離強度を第1表に併記する。
また、この潤滑剤水分散液の1ヶ月間長期分散安定性に
ついて調べた。その結果、実施例の組成のものは、いず
れも沈降物の発生は見られなかったが、比較例について
は、いずれも黒鉛の凝集物が発生した。
ついて調べた。その結果、実施例の組成のものは、いず
れも沈降物の発生は見られなかったが、比較例について
は、いずれも黒鉛の凝集物が発生した。
第1表より明らかなように、黒鉛粉末と水溶性高分子と
水分散性高分子とを含有する潤滑剤組成物は黒鉛粉末と
水溶性高分子又は水分散性高分子のみからなる潤滑剤組
成物に比較して驚くべきことに著しくその潤滑性能、剥
離強度、耐水性及び長期分散安定性が向上していること
が判明した。
水分散性高分子とを含有する潤滑剤組成物は黒鉛粉末と
水溶性高分子又は水分散性高分子のみからなる潤滑剤組
成物に比較して驚くべきことに著しくその潤滑性能、剥
離強度、耐水性及び長期分散安定性が向上していること
が判明した。
[発明の効果] 本発明によれば、黒鉛粉末と水溶性高分子と水分散性高
分子とを含有する潤滑剤組成物は、黒鉛粉末と水溶性高
分子又は水分散性高分子のみからなる潤滑剤組成物に比
較して、極めて優れた潤滑性能・耐水性・付着性及び長
期分散安定性を得ることができ、シームレス鋼管を製造
する場合などにおいて動力の低減、圧延装置及び治具の
長寿命化、作業性の効率化、ひいては製品鋼管の品質向
上を達成することができる。
分子とを含有する潤滑剤組成物は、黒鉛粉末と水溶性高
分子又は水分散性高分子のみからなる潤滑剤組成物に比
較して、極めて優れた潤滑性能・耐水性・付着性及び長
期分散安定性を得ることができ、シームレス鋼管を製造
する場合などにおいて動力の低減、圧延装置及び治具の
長寿命化、作業性の効率化、ひいては製品鋼管の品質向
上を達成することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 107:06 107:24) C10N 20:02 30:06 30:08 40:24 Z 8217−4H 50:02 (72)発明者 内田 秀 福岡県北九州市八幡東区枝光1―1―1 新日本製鐵株式會社第3技術研究所内 (72)発明者 増田 一郎 福岡県北九州市八幡東区枝光1―1―1 新日本製鐵株式會社第3技術研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】黒鉛粉末、有機質バインダー及び水からな
る高温用潤滑剤組成物において、有機質バインダーとし
て、アクリル酸−アクリル酸メチル共重合体、エチレン
−エチルアクリレート共重合体及びポリビニルアルコー
ルから選ばれる少なくとも1種の水溶性高分子とアクリ
ル酸エチル−メタクリル酸メチル共重合体、ポリプロピ
レン及びエチレン−ビニルアセテート共重合体から選ば
れる少なくとも1種の水分散性高分子とを含有し、かつ
その含有量が黒鉛粉末100重量部に対し水溶性高分子
が2〜20重量部、水分散性高分子が5〜40重量部で
あって、B型粘度計で測定した粘度η(センチポイズ)
と測定回転数V(rpm)との関係が次式 (η−η0)/V=−3.7(1±0.44) (但し、η0はV=0におけるηの外挿値である)を満
足することを特徴とする高温用潤滑剤組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63202665A JPH0637632B2 (ja) | 1988-08-16 | 1988-08-16 | 高温用潤滑剤組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63202665A JPH0637632B2 (ja) | 1988-08-16 | 1988-08-16 | 高温用潤滑剤組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0251592A JPH0251592A (ja) | 1990-02-21 |
JPH0637632B2 true JPH0637632B2 (ja) | 1994-05-18 |
Family
ID=16461119
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63202665A Expired - Lifetime JPH0637632B2 (ja) | 1988-08-16 | 1988-08-16 | 高温用潤滑剤組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0637632B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JPH0251592A (ja) | 1990-02-21 |
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