JPH06339962A - 射出成形装置 - Google Patents

射出成形装置

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JPH06339962A
JPH06339962A JP5249565A JP24956593A JPH06339962A JP H06339962 A JPH06339962 A JP H06339962A JP 5249565 A JP5249565 A JP 5249565A JP 24956593 A JP24956593 A JP 24956593A JP H06339962 A JPH06339962 A JP H06339962A
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gap
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    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/46Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it into the mould
    • B29C45/464Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it into the mould using a rotating plasticising or injection disc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】可塑化間隙の加熱筒の軸線に対する位置と構造
とを変更して、可塑化間隙に起因する不具合を防止す
る。 【構成】加熱筒1の加熱面11とスクリュ2の可塑化面
21との間に材料樹脂100を可塑化した溶融樹脂20
0とする可塑化間隙3が設けられたものにおいて、可塑
化間隙3を加熱筒1の軸線上に位置するノズル4から軸
線と交差する面に広がる先絞り形とし、スクリュ2を加
熱筒1に対して加熱筒1の軸線に沿って進退可能に組付
けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、射出成形装置に関す
る。さらに詳しくは、金型装置に溶融材料を射出する射
出機構における可塑化構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、最も汎用されている射出成形装置
としては、例えば、インラインスクリュタイプが知られ
ている。
【0003】この従来の射出成形装置は、円筒形の加熱
筒のシリンダ内周面と円柱形のスクリュの可塑化面との
間に可塑化間隙が設けられ、スクリュを回転させながら
後退させることにより、可塑化間隙の材料樹脂を剪断発
熱させ可塑化した溶融樹脂をノズル側へ送り出し、スク
リュの回転を停止して進出させることにより、ノズル側
に貯留している溶融樹脂をノズルから金型へと射出する
ものである。なお、この可塑化間隙は、加熱筒のシリン
ダとスクリュの構造から、加熱筒の軸線と平行な円筒形
に形成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述の従来の射出成形
装置では、可塑化間隙が加熱筒の軸線と平行な円筒形に
形成された構造であることに起因する種々の問題点を有
している。
【0005】即ち、溶融樹脂の可塑化の均質性の確保と
可塑化,射出に伴うスクリュの進退域の確保とを図るた
めには、加熱筒,スクリュを長尺化し可塑化間隙を長く
しなければならず、構造が複雑化,大型化する。例え
ば、スクリュには、送りゾーン、可塑化ゾーン、軽量ゾ
ーンとを備えているために長尺となっていた。これに応
じてシリンダも長くなって、射出機構もさらに長尺化し
ているものであった。例えば、型締力25tで射出機構
は約350mm〜400mm前後、型締力200tで約
1000mm〜1500mm前後と非常に長尺とならざ
るを得ないものであった。
【0006】また、可塑化性能を低下させずにスクリュ
を進退させるためには、可塑化間隙を微小間隙(例え
ば、0.02mm程度)に設定しなければならず、加熱
筒にスクリュを挿通組付けする工作が面倒になる。その
うえに、シリンダ内周面とスクリュとが金属接触してい
るために、長期使用した場合に磨耗が避けられないもの
となる。
【0007】さらに、可塑化間隙の設定が固定的である
ため、材料樹脂の材質(粘性等)に対応した間隙調整を
行うことができない。その結果、ガラス繊維入りや複合
材を使用する場合には、繊維寸法が制限されるうえに、
スクリュが役0.03mm〜0.15mm程度磨耗して
可塑化能力が減少することとなる。
【0008】さらに、可塑化間隙が溶融樹脂の射出のた
めのスクリュの進出方向と平行な円筒形であるため、射
出の際にはスクリュの回転を停止して材料樹脂の可塑化
を停止しなければならず、各射出の溶融樹脂の可塑化の
均質性が得られず連続射出の効率も低くなる。
【0009】さらにまた、ノズル近傍に逆流防止弁が設
けられているために、成形条件や外乱などによる射出容
量のバラツキが避けらず、溶融樹脂を余分に計量してク
ッション量によって成形の成否を判定しなければならな
った。この計量後の溶融樹脂に新たな溶融樹脂を加えて
射出しているために、粘度が相違する状態で射出される
結果となって、ショット毎のばらつきの一因となってい
た。
【0010】なお、従来、前述のインラインスクリュタ
イプの外には、トーピード等で加熱溶融した溶融樹脂を
プランジャで射出するプランジャタイプや、プランジャ
タイプ,インラインスクリュタイプを組合せた複数筒構
造からなるプランジャプリプラタイプ,スクリュプリプ
ラタイプ等も知られている。然しながら、これ等は、可
塑化性能,構造の面で難点があり汎用性が低いものであ
る。
【0011】本発明は、前述の問題点を考慮してなされ
たもので、可塑化間隙の加熱筒の軸線に対する位置と構
造とを変更して、可塑化間隙に起因する不具合を防止し
た射出成形装置を提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
め、本発明に係る射出成形装置は、請求項1に記載のよ
うに、加熱筒の加熱面とスクリュの可塑化面との間に材
料樹脂を可塑化した溶融樹脂とする可塑化間隙が設けら
れ、可塑化間隙を加熱筒の軸線上に位置するノズルから
軸線と交差する面に広がる先絞り形とし、スクリュを加
熱筒に対して加熱筒の軸線に沿って進退可能に組付けた
手段を採用する。
【0013】また、請求項2に記載のように、請求項1
の射出成形装置において、可塑化間隙をノズル側から順
次拡径される円錐形とした手段を採用する。
【0014】また、請求項3に記載のように、請求項1
の射出成形装置において、可塑化間隙を加熱筒の軸線と
直交交差する円板形とした手段を採用する。
【0015】また、請求項4に記載のように、請求項1
〜3のいずれかの射出成形装置において、スクリュの軸
芯にノズルに対して進退可能なプランジャを嵌挿した手
段を採用する。
【0016】また、請求項5に記載のように、請求項4
の射出成形装置において、プランジャの外側に可塑化間
隙を遮断可能なスリーブを設けた手段を採用する。
【0017】
【作用】前述の手段によると、可塑化間隙が加熱筒の軸
線に対して傾斜することになり、加熱筒,スクリュを短
寸として重ね合わせるように簡単に組付け、また組付け
後に間隔調整を行うことができる。
【0018】そして、材料樹脂は、先絞り形の可塑化間
隙において、当初は加熱筒の軸線から離れた外側(供給
側)で大きなトルクにより強制的に剪断発熱する。剪断
発熱して可塑化しつつある溶融樹脂は、可塑化間隙を内
側(ノズル側)に送られ、先絞り形の可塑化間隙で次第
に加圧されて密度が高くなる。
【0019】可塑化されノズルに送り出された溶融樹脂
は、スクリュの回転またはプランジャの進出により射出
される。射出の際には、スリーブで可塑化間隙を遮断し
て、溶融樹脂の逆流が防止される。
【0020】
【実施例】以下、本発明に係る射出成形装置の実施例を
図1〜図4に基いて説明する。この実施例では、横型の
射出成形装置10に組込まれたものを示してある。
【0021】この射出成形装置10は、図4に示すよう
に、固定側プラテン20,可動側プラテン30の間に金
型装置40が設けられ、固定側プラテン20に射出機構
50が連結され、可動側プラテン30に型締機構60が
連結している。また、金型装置40の可動側プラテン3
0側には、突出機構70が連結している。また、射出機
構50には、射出ユニット80が連結している。
【0022】射出機構50は、図1〜図3に詳細に示さ
れるように、加熱筒1,スクリュ2,可塑化間隙3,ノ
ズル4,ホッパ5,プランジャ6,スリーブ7の各部か
ら構成されている。
【0023】加熱筒1は、内周面が先端から後端に向け
て順次拡径された円錐形となった加熱面11となってい
る。この加熱面11の円錐形の角度は、約30〜150
度の範囲(60〜120度が最適)が望ましい。また、
加熱筒1の外周には、ヒータ押え12によって固定され
たヒータ13が設けられている。
【0024】スクリュ2は、外周面が先端から後端に向
けて順次拡径された円錐形となった可塑化面21となっ
ている。この可塑化面21の円錐形の角度は、加熱筒1
の加熱面11の円錐形の角度と一致している。従って、
スクリュ2は、加熱筒1に対して楔状に対置することに
なる。なお、可塑化面21には、螺旋溝22が先端から
後端まで連続して設けられているが、同一の形状,幅,
深さで刻設することができる。また、このスクリュ2
は、モータ等の駆動手段によって回転駆動されるように
なっており、軸受部23との間隙24の介在によって加
熱筒1の軸線に沿って進退可能になっている。また、ス
クリュ2の内側には、セラミックヒータ等の加熱手段2
5が内蔵されている。
【0025】組付けられた加熱筒1,スクリュ2では、
加熱筒1の加熱面11,スクリュ2の可塑化面21(螺
旋溝22)の間に可塑化間隙3が形成される。この可塑
化間隙3は、加熱筒1の加熱面11,スクリュ2の可塑
化面21の構造から、加熱筒1の軸線から軸線に交差す
る面に広がる円錐形に形成され、先絞り形となってい
る。可塑化間隙3の先端側は、加熱筒1の先端部に取付
けられたノズル4に連通し、可塑化間隙3の後端側は、
加熱筒1の後端部付近に取付けられたホッパ5に連通し
ている。
【0026】なお、ノズル4は、ノズル本体41の外周
にバンドヒータ42と熱電対43とが巻設された構造か
らなる。また、ホッパ5は、上方へ向けて拡開したロー
ト構造からなる。
【0027】さらに、この実施例では、スクリュ2の軸
芯に先端部を円錐形とした円柱形のプランジャ6がノズ
ル4に対して進退可能に嵌挿されている。このプランジ
ャ6は、前記射出ユニット80によって進退駆動され
る。
【0028】また、プランジャ6の外側には、先端部を
円錐形のテーパに合わせた円筒形のスリーブ7が加熱筒
1の加熱面11に対して進退可能に嵌挿されている。こ
のスリーブ7は、前記射出ユニット80によってプラン
ジャ6とは独立して進退駆動され、可塑化間隙3を遮
断,開放する。
【0029】この実施例によると、スクリュ2を加熱筒
1の開放された拡径側から重ね合わせるようにして加熱
筒1,スクリュ2を楔状に組付けるため、従来のように
スクリュ2を加熱筒1に挿通組付けするのに比し組付け
工作が容易になる。
【0030】さらに、加熱筒1,スクリュ2の組付けに
際しては、後述のトルク等に係る可塑化性能から可塑化
間隙3を余り狭くする必要がない。可塑化間隙3として
は、約0.2mm〜0.6mm程度のクリアランスに設
定されており、金属接触が生じない程度になっている。
【0031】そして、組付けられた加熱筒1,スクリュ
2では、前記間隙24を利用してスクリュ2を進退させ
ることによって、可塑化間隙3の広狭を可変調整するこ
とができる。従って、可塑化間隙3を材料樹脂100の
粘性等の材質に対応した好適な広さに簡単に設定するこ
とができる。
【0032】さらに、加熱筒1,スクリュ2の組付けに
より形成された可塑化間隙3が加熱筒1の軸線に対して
傾斜しているため、可塑化間隙3の長さが従来例と同じ
でも加熱筒1,スクリュ2を短寸化(従来比1/33 〜
1/5程度)することができる。
【0033】この実施例の使用においては、材料樹脂1
00は、ホッパ5に投入される。ホッパ5に投入された
材料樹脂100は、スクリュ2が回転する可塑化間隙3
において、当初円錐形の後端側である外側で大きなトル
クにより強制的に剪断発熱する。そして、剪断発熱して
可塑化した溶融樹脂200は、スクリュ2の螺旋溝22
に案内されて可塑化間隙3を内側に送られ、加熱筒1の
ヒータ13,スクリュ2の加熱手段25のよる加熱も加
わって可塑化が均一に進行し、先絞り形の可塑化間隙3
でトルクは小さくなるが次第に加圧されて圧縮し密度が
高くなる。従って、可塑化された溶融樹脂200は、均
質で射出に好適な可塑状態となる。
【0034】可塑化されノズル4に送り出された溶融樹
脂200は、スリーブ4の前進による可塑化間隙3の遮
断で一定量が区画される。このとき、プランジャ6の進
退量によって射出量を計量することができる。なお、溶
融樹脂200の送り出しに対応してプランジャ6を積極
的に後退させることによって、プランジャ6の先端部と
ノズル4との間に計量された溶融樹脂200を貯留する
ことができる。
【0035】スリーブ7の前進後には、プランジャ6が
ノズル4へ向けて前進し、溶融樹脂200を金型装置4
0に射出することになる。このとき、可塑化間隙3が遮
断されているため、溶融樹脂200の逆流は生じない。
また、溶融樹脂200の射出中にはスクリュ2の回転を
停止する必要がないため、材料樹脂100の可塑化は継
続されることになる。従って、1つの射出の後に直ちに
ノズル4に溶融樹脂200を送り出して連続射出を効率
的に行うことができる。
【0036】なお、従来はノズルと逆流防止弁との付近
にクッション量を貯留しておいてこれに次のショットの
計量された溶融樹脂を追加して射出していたので、クッ
ション量がバラツクうえに、クッションと計量された樹
脂とが粘度のことなる状態での射出がおこなわれてい
た。然しながら、この実施例では、1回の射出量のみを
ノズル4に送り出すことができる。仮に、ノズル4に1
ccの溶融樹脂が残っていたとしても、ランナーに付着
して最初に消費されるので、製品部分には影響を与えな
いことが判った。従って、熱分解の速い結晶性樹脂、例
えばポリブチレンテフタレート(PBT),ポリアセタ
ール(POM)等からなる樹脂材料に好適である。
【0037】この実施例において、スクリュ長60m
m,スクリュ直径110mm,先絞り形が外側100に
対して内側が34,螺旋溝22が幅20mmで深さ3〜
4mmで連続する場合、圧縮率は約3倍となる。
【0038】図5,図6は、本発明に係る射出成形装置
の第2実施例を示すもので、縦型成形装置を示す。
【0039】この射出成形装置90は、図5に示すよう
に、前述の射出成形機10と基本構成は殆ど同一で竪形
に組替えたものであるが、ポンプ,油圧配管等をキャス
タ300付のボックス400に収容し、各部をボックス
400上に組込むことにより、全体構造がコンパクト化
され移動性も具備されている。
【0040】この射出成形装置90では、射出機構50
の加熱筒1の軸線を垂直に設定して金型装置40の上方
に設置してある。
【0041】この実施例によると、図6に示すように、
先絞り形の可塑化間隙3がロート形のようになるため、
重力の作用による可塑化間隙3の内部での材料樹脂10
0,溶融樹脂200の滞留が防止され、重量の作用によ
って溶融樹脂200がノズル4へ向けて加圧されること
になる。従って、前述のような横形の射出成形機10に
組込まれた射出装置50に比し、可塑化された溶融樹脂
200がより均質で射出に好適な可塑状態となり、金型
装置40への射出性能もより高くなる。
【0042】この実施例では、図6に詳細に示されるよ
うに、スリーブ7の先端部に段部7’を設けて可塑化間
隙3の遮断性を高めている。また、スクリュ2の螺旋溝
22を可塑化面21から垂直な側面26にまで屈曲配設
し、斜め上方に延びる材料供給路8に連通させて、材料
樹脂100の供給を円滑にし溶融樹脂200の逆流を防
止してある。なお、プランジャ6に図示するようなスト
ッパ61を設けてアーム60に係合させ、アーム自由端
62を動作させて身体させる機構を採用することができ
る。
【0043】さらに、本発明者は、この実施例を使用し
て従来の射出成形機との比較実験を行った。
【0044】この実施例の仕様は、型締力25t,射出
能力20cc,加熱温度220℃,スクリュ長60m
m,スクリュ直径110mm,スクリュ回転数200r
pm,計量時間1.0〜1.5秒,充填時間0.5秒の
ものである。なお、スクリュ2の螺旋溝22を、幅20
mm,深さ3〜4mmで形状を含めて変更せずに連続さ
せてある。また、可塑化間隙3の先絞り形を、外側10
0に対して内側が34になる変化に設定してある。
【0045】これに対し、従来の射出成形機の仕様は、
住友重機(株)製の射出成形装置。商品名(プロマット
25t)として提供されているもので、型締力25t,
射出能力20cc,加熱温度220℃,スクリュ長32
0mm〜330mm,スクリュ直径20mm,スクリュ
回転数150rpm,計量時間2.2〜2.3秒,充填
時間0.5秒のものである。なお、スクリュの溝は、深
さ1.5〜4mmで幅,形状を含めて供給,圧出,可塑
化,計量の各ゾーンで変化している。
【0046】これ等を使用した実験内容は、徳山曹達エ
ースポリマー(株)製のポリプロピレン(PP)を用い
て、100対1のマスタバッチ方式を行い、成形された
樹脂を0.05mm厚さにスライスして顕微鏡で50倍
に拡大して色分布を観察するものである。
【0047】実験結果によると、この実施例では、色素
剤が程よく分布して濃淡の差が少なかった。一方、従来
の射出成形機では、色素剤の拡散にムラが多く濃淡の差
が帯状に見られた。即ち、溶融樹脂200の可塑化の均
質性にかなり差のあることが確認されたが、従来成形機
では溝断面が変化しない状態で押し出しされているに過
ぎないが、この実施例では先絞り形状に応じて溝断面が
捩じり込み変化しながら圧縮されるためである。
【0048】なお、従来の射出成形機では、加熱筒1の
加熱面11と接触する逆止弁が設けられているため、逆
止弁の応動性不良から射出のための溶融樹脂200の残
留がこの実施例のものより約3倍多く生じた。
【0049】しかも、この実施例によると、装置全体を
高さ約1600mm、横幅約700mm、奥行約600
mmと著しく小型化することができた。その結果、組み
立てラインの樹脂製品部分にこの実施例の射出成形装置
10を直接に設置することができ、従来のごとき他所で
の成形品を運搬・保管する等の物流を全て省略すること
ができる。
【0050】図7は、本発明に係る射出装置の第3実施
例を示すものである。
【0051】この実施例では、可塑化間隙3を加熱筒1
の軸線と略直交交差する円板形としてある。
【0052】この実施例によると、前述の円錐形の可塑
化間隙3と同様の作用,効果が得られる。この場合、螺
旋溝22の円周側は樹脂材料の供給口となり、円板形の
外側から内側へと圧縮されつつ可塑化に進行することと
なる。
【0053】以上、図示した実施例の外に、プランジャ
6,スリーブ7を設けず、スクリュ2の回転を維持して
スクリュ2をノズル4へ向けて進出させることにより、
射出を行う実施例とすることもできる。
【0054】この実施例によると、スクリュ2の可塑化
面21の全体で溶融樹脂200を射出することができる
ため、射出圧力が高くなる。また、溶融樹脂200が可
塑化間隙3の内部で螺旋状に旋回付勢され、外側で大き
なトルクが作用しているため、溶融樹脂200が逆流す
ることがない。従って、溶融樹脂200の逆流を防止す
る逆止弁を設ける必要がなく、逆止弁による各部の摩耗
が防止される。
【0055】
【発明の効果】以上のように本発明に係る射出成形装置
は、請求項1〜5共通として、可塑化間隙を従来の円筒
形からが先絞り形に変更したため、可塑化間隙に起因す
る不具合が防止される効果がある。即ち、加熱筒,スク
リュを短寸化し可塑化間隙を短くしても可塑化性能が低
下しないため、構造を簡素化,小型化することができる
効果がある。また、加熱筒の拡径側からスクリュを重ね
合わせるように組付けることができるため、加熱筒,ス
クリュの組付け工作が容易になる。また、可塑化間隙の
設定を可変できるため、材料樹脂の材質に対応した間隙
調整を行うことができる効果がある。また、射出の際に
も材料樹脂の可塑化を継続することができるため、各射
出の溶融樹脂の可塑化の均質性が得られ連続射出の効率
も高くなる効果がある。
【0056】さらに、本発明に係る射出成形装置は、請
求項1〜5共通として、逆止弁を設ける必要がないた
め、各部の摩耗が防止され、溶融樹脂の射出残留量を低
減することができる効果がある。
【0057】さらに、本発明に係る射出成形装置は、請
求項4,5のみとして、プランジャ,スリーブによって
射出される溶融樹脂量を正確に計量して確実に射出する
ことができる効果がある。
【0058】さらに、本発明に係る射出成形装置は、請
求項6のみとして、可塑化間隙の溶融樹脂に先絞り形に
沿って重力を有効に作用させることができるため、可塑
化性能,射出性能がより高くなる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る射出成形装置の第1実施例を示す
要部の断面図である。
【図2】図1の他の動作状態図である。
【図3】図1,図2の他の動作状態図である。
【図4】図1〜図3の射出成形装置を示す平面図であ
る。
【図5】本発明に係る射出成形装置の第2実施例を示す
正面図である。
【図6】本発明に係る射出成形装置の第2実施例を示す
要部の断面図である。
【図7】本発明に係る射出成形装置の第3実施例を示す
要部の断面図である。
【符号の説明】
1 加熱筒 11 加熱面 2 スクリュ 21 可塑化面 3 可塑化間隙 4 ノズル 6 プランジャ 7 スリーブ 10,90 射出成形装置 40 金型装置 50 射出機構 100 材料樹脂 200 溶融樹脂

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱筒の加熱面とスクリュの可塑化面と
    の間に材料樹脂を可塑化した溶融樹脂とする可塑化間隙
    が設けられた射出成形装置において、 可塑化間隙を加熱筒の軸線上に位置するノズルから軸線
    と交差する面に広がる先絞り形とし、スクリュを加熱筒
    に対して加熱筒の軸線に沿って進退可能に組付けたこと
    を特徴とする射出成形装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の射出成形装置において、可塑
    化間隙をノズル側から順次拡径される円錐形としたこと
    を特徴とする射出成形装置。
  3. 【請求項3】 請求項1の射出成形装置において、可塑
    化間隙を加熱筒の軸線と直交交差する円板形としたこと
    を特徴とする射出成形装置。
  4. 【請求項4】 加熱筒の加熱面とスクリュの可塑化面と
    の間に材料樹脂を可塑化した溶融樹脂とする可塑化間隙
    が設けられた射出成形装置において、 可塑化間隙を加熱筒の軸線上に位置するノズルから軸線
    と交差する面に広がる先絞り形とし、スクリュを加熱筒
    に対して加熱筒の軸線に沿って進退可能に組付けるとと
    もに、スクリュの軸芯にノズルに対して進退可能なプラ
    ンジャを嵌挿したことを特徴とする射出成形装置。
  5. 【請求項5】 請求項4の射出成形装置において、プラ
    ンジャの外側に可塑化間隙を遮断可能なスリーブを設け
    たことを特徴とする射出成形装置。
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