JPH06166756A - ワックス微粒子及びその製造方法 - Google Patents

ワックス微粒子及びその製造方法

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JPH06166756A
JPH06166756A JP31435792A JP31435792A JPH06166756A JP H06166756 A JPH06166756 A JP H06166756A JP 31435792 A JP31435792 A JP 31435792A JP 31435792 A JP31435792 A JP 31435792A JP H06166756 A JPH06166756 A JP H06166756A
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JP
Japan
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wax
hydrophobic silica
fine particles
silica
hydrophobic
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Application number
JP31435792A
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English (en)
Inventor
Katsumi Kuriyama
勝美 栗山
Takao Endo
隆夫 遠藤
Kouichi Kuroda
郊一 黒田
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Dainichiseika Color and Chemicals Mfg Co Ltd
Ukima Chemicals and Color Mfg Co Ltd
Original Assignee
Dainichiseika Color and Chemicals Mfg Co Ltd
Ukima Chemicals and Color Mfg Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡便な方法で、粒度分布が狭く且つ流動性が
よいワックス微粒子を生産性良く提供すること。 【構成】 粒子径が0.1〜100μmであるワックス
微粒子、ワックスを不活性媒体中で乳化するに当たり、
乳化剤として疎水性シリカを使用することを特徴とする
ワックスの乳化液の製造方法、及び該乳化液からワック
ス微粒子を粉末状として取り出すことを特徴とするワッ
クス微粒子の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ワックス微粒子及びそ
の製造方法に関し、例えば、カーワックス、保護塗膜ワ
ックス、離型剤、艶出し用ワックス、窯業用バインダ
ー、感熱紙発色剤、顕色剤、増感剤、滑剤、熱転写リボ
ンインキ、加工紙、感熱接着剤、サイズ剤、合成建材、
文具、防水、カーボン紙、タイプリボン、ホットメルト
接着剤、化粧品、電気絶縁材料、ゴム配合用ワックス、
樹脂配合用ワックス、セラミックス用バインダー、塗料
増粘剤、農業用等に有用なワックス微粒子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ワックス微粒子の製造方法として
は、通常ワックスを機械的に粉砕する方法、ワックスを
水又は非溶剤系で溶融分散させ、粒子として沈澱させる
方法、ワックスを水又は非溶剤系で乳化剤を使用して乳
化し、水又は溶剤を除去する方法等がある。
【0003】
【発明が解決しようとしている問題点】前者の機械的方
法は、得られるワックス粒子の粒度分布が広く、粒形の
不均一なものしか得られない、又、水や非溶剤中での溶
解度を利用した析出方法は、粒子同士の凝集を防止する
ことが困難で、均一なものが得られない。一般的に行わ
れている乳化方法では、この方法で使用する乳化剤とし
ては、乳化性能及び粒子の凝集を防止する必要があり、
その為ワックス及び媒体ごとに適切な乳化剤を選定する
必要があり、条件の設定や作業性が複雑である。又、乳
化方法を用いる方法では、水の分離の莫大な熱エネルギ
ーを必要とし、その上生産性に乏しく、一方、溶剤の使
用は、火災や毒性という危険性の面からも好ましい方法
とは云えない。従って、本発明の目的は、簡便な方法
で、粒度分布が狭く且つ流動性が良いワックス微粒子を
生産性良く提供することである。
【0004】
【問題点を解決する為の手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、粒子径が0.1
〜100μmであるワックス微粒子、ワックスを不活性
液体中で乳化するに当たり、乳化剤として疎水性シリカ
を使用することを特徴とするワックスの乳化液の製造方
法、及び該乳化液からワックス微粒子を粉末状として取
り出すことを特徴とするワックス微粒子の製造方法であ
る。
【0005】
【作用】本発明者らは、不活性液体、特に弗素系不活性
液体中に分散させた疎水性シリカが、溶融ワックスを弗
素系不活性液体中に容易にしかも微粒子に乳化すること
が出来ること、又、その乳化液を当該ワックスの融点以
下に冷却したものも、粒子が凝集を起こさず安定である
ことを見出した。更に、本発明に使用する疎水性シリカ
の特徴は、ワックスの液滴界面に微粒子状で吸着し、乳
化液を安定化すると同時に、乳化液からワックス微粒子
を取り出す粉末化工程において、微粒子同士の凝集を防
止する働きのあることを見い出した。
【0006】
【好ましい実施態様】本発明で使用されるワックスとし
ては、従来公知のいずれのワックスも使用することが出
来、又、単独でも2種以上の混合物としても使用するこ
とが出来る。使用するワックスの種類、使用量及び使用
比率は、最終的に得られるワックス微粒子の使用目的と
ワックス微粒子に要求される性状によって決定される。
使用されるワックスとしては、天然ワックス及び合成ワ
ックスが挙げられ、天然ワックスとしては、例えば、キ
ャンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワッ
クス、木蝋、ホホバ油等の植物系ワックス、蜜蝋、ラノ
リン、鯨蝋等の動物系ワックス、モンタンワックス、オ
ゾケライト、セレシン等の鉱物系ワックス、パラフィン
ワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタ
ム等の石油ワックス等があり、合成ワックスとしては、
フィッシャー・トロピシュワックス、ポリエチレンワッ
クス等の合成炭化水素、モンタンワックス誘導体、パラ
フィンワックス誘導体、マイクロクリスタリンワックス
誘導体等の変性ワックス、硬化ひまし油、硬化ひまし油
誘導体等の水素化ワックス、脂肪酸アミド、ケトン、ア
ミン、イミド、一価アルコール脂肪酸エステル、多価ア
ルコール脂肪酸エステル、塩素化炭化水素等の単独又は
混合が挙げられる。
【0007】上記のワックスを乳化分散させる不活性液
体としては、ワックスと非相溶性である有機溶剤であれ
ばよく、特に限定されないが、好適な溶剤は弗素系有機
溶剤である。その例としては、例えば、パーフルオロペ
ンタン、パーフルオロヘキサン、パーフルオロヘプタ
ン、パーフルオロオクタン、パーフルオロシクロヘキサ
ン、パーフルオロテトラヒドロフラン、パーフルオロデ
カリン、パーフルオロメチルデカリン、パーフルオロト
リ−n−ブチルアミン、CF3-[{O-CF(CF3)-CF2}n-(O-C
F2]m〕-OCF3 で表されるパーフルオロポリエーテル等の
単独又は混合物が挙げられる。
【0008】これらの不活性液体、特に弗素系不活性液
体は不燃性であり、不溶解性、熱安定性、耐薬品性に優
れている。更に、非常に表面張力が小さい為あらゆる物
質の表面を濡らす性質がある反面、低沸点品種では製造
上のコスト面から揮発損失に充分注意をはらわなければ
ならない。本発明においては、上記不活性液体中にワッ
クスを乳化する為に、乳化剤として疎水性シリカを使用
する。この疎水性シリカは、親水性シリカの表面を疎水
性化合物で化学的に疎水性に変化させたものである。疎
水性シリカの製造に使用する親水性シリカとしては、硅
酸ソーダと酸との反応、アルコキシシランの加水分解又
はカルシウムシリケートと酸との反応によって合成され
る湿式法シリカ又はハロゲン化硅素の酸水素焔中で高温
加水分解するか或いは石英からアーク法によって合成さ
れる乾式法シリカが好ましく使用される。又、かかるシ
リカ粉末は30〜400m2/gの表面積を有し、その
種類及び表面積により一定量のシラノール基(≡SiO
H)を粒子表面に有している。
【0009】上記親水性シリカの表面を疎水性にする方
法は、シリカの表面に存在するシラノール基(≡SiO
H)に疎水性化合物を反応させて、その表面を疎水性に
変化させる方法であり、疎水性化に使用する化合物とし
ては、シラノール基(≡SiOH)と反応することが出
来る官能基と疎水性基となる基を有する化合物であれば
特に限定されないが、例えば、ハロゲン化アルキルシラ
ン、アルコキシシラン、アルキルシラザン、ハロゲン化
フルオロアルキルシラン、フルオロアルキルアルコキシ
シラン及びパーフルオロアルコール(チオアルコール)
等がある。ハロゲン化アルキルシランは(R1n-Si-(X)
mで表され、R1は、例えば、C1-20の直鎖又は分岐鎖のア
ルキル基又は-[(R2)2Si-]p-R2 であり、pは1〜20
で、R2はメチル基又はフェニル基であり、Xはハロゲン
原子であり、n及びmは1〜3の整数で、n+mは4で
ある。アルコキシシランは(R1)n-Si-(OR3)mで表され、R
1、n及びmは前記と同様であり、R3はメチル基又はエ
チル基である。アルキルシラザンは[(CH3)3Si]2NH 又は
[(CH3)3Si]3N等である。
【0010】ハロゲン化フルオロアルキルシランは、(R
4-R5)n(CH3)q-Si-(X)mで表され、R4はC3-12の直鎖又は
分岐鎖のパーフルオロアルキル基であり、R5はCH2、 C2H
4、CONHC3H6又はSO2N(C3H7)C3H6であり、qは0又は1
で、n及びmは1〜3の整数でn+m+qは4であり、
Xはハロゲン原子である。フルオロアルキルアルコキシ
シランは、(R4-R5)n(CH3)q-Si-(OR3)mで表され、R3
R4、R5、n、m及びqは前記と同様である。パーフルオ
ロアルコール(チオアルコール)は(R4−R5)OHで表さ
れ、R4及びR5は前記と同様である。これらの化合物を、
親水性シリカ粒子表面に存在しているシラノール基(≡
SiOH)と反応させることによって疎水性シリカが生
成する。
【0011】上記化合物によって導入される特に好まし
い疎水性基は、=Si=(CH3)2基、-Si≡(CH3)3基、≡Si-C8
H17基、-Si(CH3)2-O)q-Si(CH3)3基(1≦q≦15、好
ましくは3≦q≦10)、≡Si-(C2H4-C8H17) 基及び≡
Si-O-(C2H4-C8H17) 基である。前記親水性シリカ表面の
シラノール基と上記シラノール基と反応性の化合物との
反応は、両者を接触させることにより容易に達成され
る。この際、必要に応じて加熱処理或いは触媒添加等に
より処理効率を向上させることが出来る。この様にして
得られる疎水性シリカは、表面積1000m2になる親
水性シリカ(例えば、表面積100m2/gのシリカ1
0g)に対して化合物中のシラノール基と反応性を有す
る官能基の濃度が1ミリモル〜6ミリモル相当の化合物
で処理することが好ましい。
【0012】以上の如く調製された疎水性シリカの使用
量は、前記ワックス100重量部当たり0.5重量部以
上使用することが出来、好ましくは1.0〜20重量部
である。0.5重量部未満ではワックスの乳化性が不充
分で乳化粒子が大きく乳化液の安定性に劣り、乳化粒子
が微細で安定な乳化液が得難い。一方、20重量部を越
えるとワックスの乳化性は問題なく乳化液は製造するこ
とは出来るが、乳化安定剤の作用としては過剰な量であ
り特に利点はない。又、本発明で使用する疎水性シリカ
は、単独でもよく、二種以上混合して使用しても目的と
する乳化液及び微粒子を作成することが出来る。
【0013】疎水性シリカの使用量は、処理後のシリカ
表面の撥水度、撥油度(協和界面化学製の接触角測定機
を用いて測定)により決定することが出来る。本発明で
使用する疎水性シリカは、上記の好ましい割合で使用す
ることによって、不活性液体中のワックスの乳化液を製
造する際にワックス微粒子の凝集を防ぐことが出来、ワ
ックスの均一安定な乳化液を製造することが出来る。以
上の如き疎水化処理シリカの好ましい一次粒子は7nm
〜50nmであるが、これに限定されず実際の使用に際
しては、疎水化処理シリカを不活性液体中に微細に分散
する必要があり、分散機として超音波分散機、ホモジナ
イザー、サンドミル、ボールミル、高速ミキサー、アト
ライター等の公知の分散機を使用することが出来る。
【0014】本発明において、弗素系不活性液体中にワ
ックスを乳化する方法は、上記疎水性シリカを分散した
弗素系不活性液体を攪拌機や乳化機付きのジャケット式
釜に仕込み、ワックスの融点以上に加温し、この中にワ
ックスを徐々に添加して溶融し乳化液を製造することが
出来る。又、予め溶融したワックスを徐々に添加しても
よい。乳化の為の温度は、ワックスの融点以上であれば
よく、又、弗素系不活性液体の沸点とワックスの融点に
よっては、オートクレーブを用いる方法も有効である。
即ち、ワックスの融点が弗素系不活性液体の沸点より高
い場合、高圧下において弗素系不活性液体の沸点を、ワ
ックスの融点より高くすることにより乳化可能とする方
法である。疎水性シリカの使用量は前記の通りである。
【0015】この様にして製造された乳化粒子の径は、
疎水性シリカの粒径、種類及び添加量、又は、乳化機の
種類によって決定され、0.1μm〜100μmの範囲
で狭い粒度分布にコントロールすることが出来る。又、
弗素系不活性液体中に乳化するワックスの濃度は、70
%以下が使用出来るが、実用上好ましい濃度は10〜6
0重量%である。ワックスの乳化時における疎水性シリ
カで重要な因子は、その表面に存在する疎水基の種類及
び濃度であり、更には弗素系不活性液体中に於ける分散
性と分散粒径である。即ち、乳化されるワックスの粒径
は、乳化安定剤としての疎水性シリカ、被乳化物として
のワックス、分散媒となる弗素系不活性液体、三者の性
質、種類、界面張力の相関性に起因するものである。
又、分散粒径は分散した疎水性シリカの粒径、弗素系不
活性液体との親和性、及び分散機の剪断力等によって決
まり、一般に剪断力の大きい程分散粒径は小さくなる。
【0016】弗素系不活性液体中の安定な乳化液に於け
る疎水性シリカは、ワックス界面に微粒子状で存在し、
ワックス乳化液を安定化させる作用によるものである。
これらの条件を加味して検討を加えた結果として、同一
の疎水性シリカを用い、同一の分散粒径の場合、ワック
スに対する疎水性シリカの添加量の調整で、乳化液のワ
ックス粒径をコントロールする事が可能であり、前記の
範囲で添加量が多い程粒径は小さくなり、少ない程粒径
は大きくなる。又、ワックスに対する疎水性シリカの添
加量が同一で、充分な分散を行った疎水性シリカの粒径
が異なる場合は、疎水性シリカの粒径が大きいほど、ワ
ックス粒径は大きくなり、疎水性シリカの粒径が小さい
ほど、ワックス粒径は小さくなる。
【0017】本発明のワックス微粒子は、上記ワックス
分散液から、常圧又は減圧下で不活性液体を単に分離す
ることによって得られる。不活性液体を分離する装置と
しては、スプレィドライヤー、濾過装置付き真空乾燥
機、攪拌装置付き真空乾燥機、振動装置付き真空乾燥
機、棚式乾燥機等の、公知のものがいずれも使用出来、
好ましい乾燥温度は不活性液体の蒸気圧、粉末状ワック
スの融点、粒径等に影響されるが、好ましくは当該ワッ
クスの融点より20℃程度低い温度である。以上の如き
方法によれば、従来技術における如き煩雑且つコスト高
な粉砕工程や分級操作を何ら要しないで粒径の揃ったワ
ックス微粒子が得られる。
【0018】又、本発明では、上記ワックス微粒子の製
造に当たり、原料の少なくとも一部に染料や顔料等の着
色剤、可塑剤、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯
電防止剤、研磨剤、体質顔料等の各種添加剤を混合し
て、ワックス微粒子の種々の用途に適した微粒子を得る
ことが出来る。以上の如くして得られた本発明のワック
ス微粒子は、図1(倍率300倍)及び図2(倍率30
0倍)に示す様に非常に狭い粒度分布の球状粒子であ
り、又、その表面には疎水性シリカが幾分残留している
ので非常に流動性に優れ、自動計量も可能である。
【0019】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。尚、文中部又は%とあるものは特に断りのない
限り重量基準である。 実施例1 (疎水性シリカ分散液の作成)疎水性シリカを5%濃度
で弗素系不活性液体に配合し、超音波分散機を使用して
分散が安定するまで分散を行い、表1の如く疎水性シリ
カ分散液を得た。
【0020】
【表1】 M=CH 接触角:疎水性シリカを液体中に分散した分散液をポリ
エチレンテレフタレートフィルム上に均一に塗布乾燥
し、厚さ80μmの疎水性シリカ層を形成し、接触角測
定器(協和界面科学製)を用いて20℃において、直径
2mm以下の水滴を疎水性シリカ層上に置き測定したも
のである。
【0021】実施例2 乳化用ホモミキサー[特殊機化工業製、TKホモミキサ
ー(マークII型)]をセットした1リットルセパラブル
フラスコに、沸点102℃のパーフルオロテトラヒドロ
フラン500部と、実施例1の疎水性シリカ分散液2を
250部仕込み、均一に混合し、70℃に昇温した。乳
化機を機能させながら融点65℃の蜜蝋250部を徐々
に加え、70℃を維持し、乳化安定状態とする。更に乳
化を約15分間行い、顕微鏡観察により平均粒径6μm
の状態での安定を確認した。乳化液を徐冷し、振動式真
空乾燥機にて絶乾状態迄乾燥した。乾燥温度は、初期7
0℃で開始し、乾燥の進行度によって徐々に40℃迄下
げ、約60分間後に取り出し、平均粒径6μmの凝集物
の見られないワックス微粒子が得られた。
【0022】実施例3 乳化用超音波分散機(超音波工業製、UH−3C型)を
セットした1リットルセパラブルフラスコに、沸点10
2℃のパーフルオロテトラヒドロフラン200部と、実
施例1の疎水性シリカ分散液2を400部仕込み、均一
に混合し、80℃に昇温した。乳化機を機能させながら
融点70℃の水添ホホバ油400部を徐々に加え、80
℃を維持し、乳化安定状態とする。更に、乳化を約15
分間行い、顕微鏡観察により平均粒径9μmの状態での
安定を確認した。乳化液を徐冷し、攪拌装置付き真空乾
燥機にて不活性液体を回収しつつ、絶乾状態迄乾燥し
た。乾燥温度は、初期70℃で開始し乾燥の進行度によ
って徐々に50℃迄下げ、約60分間後に取り出し、平
均粒径9μmの凝集物の見られないワックス微粒子が得
られた。
【0023】実施例4 乳化用ホモミキサー[特殊機化工業製、TKホモミキサ
ー(マークII型)]をセットした1リットルセパラブル
フラスコに実施例1の疎水性シリカ分散液2を500部
仕込み、攪拌しながら90℃に昇温した。乳化機を機能
させながら融点83℃のマイクロクリスタリンワックス
500部を徐々に加え、90℃を維持し、乳化安定状態
とする。更に乳化を約15分間行い、顕微鏡観察により
平均粒径9μmの状態での安定を確認した。乳化液を徐
冷し、濾過により大部分の不活性液体を分離した後、棚
式乾燥機にて、60℃、24時間乾燥後取り出し、平均
粒径9μmの凝集物の見られないワックス微粒子が得ら
れた。
【0024】実施例5 乳化用ホモミキサー[特殊機化工業製、TKホモミキサ
ー(マークII型)]をセットした1リットルセパラブル
フラスコに、沸点135℃のパーフルオロポリエーテル
250部と、実施例1の疎水性シリカ分散液5を500
部仕込み、均一に混合し、95℃に昇温した。乳化機を
機能させながら融点87℃の石炭系モンタン酸ワックス
250部を徐々に加え、95℃を維持し、乳化安定状態
とする。更に乳化を約15分間行い、顕微鏡観察により
平均粒径4μmの状態での安定を確認した。乳化液を徐
冷し、振動式真空乾燥機にて絶乾状態迄乾燥した。乾燥
温度は、初期70℃で開始し乾燥の進行度によって徐々
に50℃迄下げ、約60分間後に取り出し、平均粒径4
μmの凝集物の見られないワックス微粒子が得られた。
【0025】実施例6 乳化用ホモミキサー[特殊機化工業製、TKホモミキサ
ー(マークII型)]をセットしたオートクレーブに、実
施例1の疎水性シリカ分散液4を800部仕込み、攪拌
しながら、100℃に昇温した。乳化機を機能させなが
ら融点106℃のポリエチレンワックス200部を徐々
に加え、加圧下に於いて120℃を維持し、乳化安定状
態とする。更に乳化を約15分間行い、顕微鏡観察によ
り平均粒径5μmの状態での安定を確認した。乳化液を
徐冷し、振動式真空乾燥機にて絶乾状態迄乾燥した。乾
燥温度は、初期70℃で開始し乾燥の進行度によって徐
々に50℃迄下げ、約60分間後に取り出し、平均粒径
5μmの凝集物の見られないワックス微粒子が得られ
た。
【0026】実施例7 乳化用ホモミキサー[特殊機化工業ユ製TKホモミキサ
ー(マークII型)]をセットしたオートクレーブに、沸
点102℃のパーフルオロテトラヒドロフラン500部
と、実施例1の疎水性シリカ分散液2を250部仕込
み、均一に混合し、100℃に昇温した。乳化機を機能
させながら融点106℃のポリエチレンワックス125
部と、融点70℃の水添ホホバ油125部を徐々に加
え、加圧下に於いて120℃を維持し、乳化安定状態と
する。更に、乳化を約15分間行い、顕微鏡観察により
平均粒径8μmの状態での安定を確認した。乳化液を徐
冷し、振動式真空乾燥機にて絶乾状態迄乾燥した。乾燥
温度は、初期70℃で開始し乾燥の進行度によって徐々
に50℃、約60分間後に取り出し、平均粒径8μmの
凝集物の見られないワックス微粒子が得られた。
【0027】実施例8 乳化用ホモミキサー[特殊機化工業製、TKホモミキサ
ー(マークII型)]をセットした1リットルセパラブル
フラスコに、沸点174℃のパーフルオロトリn−ブチ
ルアミン250部と、実施例1の疎水性シリカ分散液8
を500部仕込み、均一に混合し、120℃に昇温し
た。乳化機を機能させながら融点106℃のポリエチレ
ンワックス175部と、融点60℃のパラフィンワック
ス75部を徐々に加え、140℃を維持し、乳化安定状
態とする。更に乳化を約15分間行い、顕微鏡観察によ
り平均粒径6μmの状態での安定を確認した。乳化液を
徐冷し、振動式真空乾燥機にて絶乾状態迄乾燥した。乾
燥温度は、初期70℃で開始し乾燥の進行度によって徐
々に50℃、約60分間後に取り出し、平均粒径6μm
の凝集物の見られないワックス微粒子が得られた。
【0028】実施例9 ここでは、3種類の配合による粒径比較を行った。 配合−A 配合−B 配合−C 沸点102℃パーフルオロテトラヒドロフラン500部 650部 700部 実施例1の疎水性シリカ分散液3 250部 100部 50部融点86℃の硬化ひまし油ワックス 250部 250部 250部 合計 1000部 1000部 1000部 乳化用ホモミキサー[特殊機化工業製、TKホモミキサ
ー(マークII型)]をセットした1リットルセパラブル
フラスコに、沸点102℃のパーフルオロテトラヒドロ
フランと、実施例1の疎水性シリカ分散液3を仕込み、
均一に混合し、95℃に昇温した。
【0029】乳化機を機能させながら、融点86℃の硬
化ひまし油ワックスを徐々に加え、95℃を維持し、乳
化状態とする。更に、乳化を約15分間行い、顕微鏡観
察により配合−Aは平均粒径10μm、配合−Bは平均
粒径30μm,配合−Cは平均粒径60μmの状態での
安定を確認した。乳化液を徐冷し、振動式真空乾燥機に
て絶乾状態迄乾燥した。乾燥温度は初期70℃で開始し
乾燥の進行度によって徐々に50℃、約60分間後に取
り出し、配合−Aは平均粒径10μm、配合−Bは平均
粒径30μm,配合−Cは平均粒径60μの凝集物の見
られないワックス微粒子が得られた。
【0030】実施例10 ここでは、3種類の疎水性シリカを使用したワックス乳
化微粒子径比較を行う乳化用ディスパーサー[西独IK
A社製(モデルLK−22型)]をセットした、1リッ
トルセパラブルフラスコに、沸点102℃のパーフルオ
ロテトラヒドロフラン500部と、実施例1の疎水性シ
リカ分散液を250部仕込み、均一に混合し、95℃に
昇温した。
【0031】 配合−D→実施例1の疎水性シリカ分散液 1 配合−E→実施例1の疎水性シリカ分散液 2 配合−F→実施例1の疎水性シリカ分散液 3 乳化機を機能させながら、融点86℃の硬化ひまし油ワ
ックス250部を徐々に加え、95℃を維持し、乳化状
態とする。更に、乳化を約15分間行い、顕微鏡観察に
より配合−Dは平均粒径2μm、配合−Eは平均粒径6
μm、配合−Fは平均粒径10μmの状態での安定を確
認した。乳化液を徐冷し、振動式真空乾燥機にて絶乾状
態迄乾燥した。乾燥温度は、初期80℃で開始し乾燥の
進行度によって徐々に60℃、約60分間後に取り出
し、配合−Dは平均粒径4μm、配合−Eは平均粒径6
μm,配合−Fは平均粒径12μmの凝集物の見られな
いワックス微粒子が得られた。
【0032】実施例11 乳化用ホモミキサー[特殊機化工業製、TKホモミキサ
ー(マークII型)]をセットした1リットルセパラブル
フラスコに、沸点174℃のパーフルオロトリn−ブチ
ルアミン500部と、実施例1の疎水性シリカ分散液7
を250部仕込み、均一に混合し140℃に昇温した。
乳化機を機能させながら融点106℃のポリエチレンワ
ックス250部を徐々に加え、140℃を維持し、乳化
安定状態とする。更に、乳化を約15分間行い、顕微鏡
観察により平均粒径7μmの状態での安定を確認した。
乳化液を徐冷し、振動式真空乾燥機にて絶乾状態迄乾燥
した。乾燥温度は、初期80℃で開始し乾燥の進行度に
よって徐々に60℃、約60分間後に取り出し、平均粒
径7μmの凝集物の見られないワックス微粒子が得られ
た。
【0033】実施例12 乳化用ホモミキサー[特殊機化工業製、TKホモミキサ
ー(マークII型)]をセットした1リットルセパラブル
フラスコに、実施例1の疎水性シリカ分散液8を500
部仕込み、攪拌しながら140℃に昇温した。乳化機を
機能させながら融点106℃のポリエチレンワックス5
00部を徐々に加え、140℃を維持し、乳化安定状態
とする。更に乳化を約15分間行い、顕微鏡観察により
平均粒径9μmの状態での安定を確認した。乳化液を徐
冷し、振動式真空乾燥機にて絶乾状態迄乾燥した。乾燥
温度は、初期80℃で開始し乾燥の進行度によって徐々
に60℃、約60分間後に取り出し、平均粒径9μmの
凝集物の見られないワックス微粒子が得られた。
【0034】
【効果】以上の如き本発明によれば、簡便な方法で、粒
度分布が狭く且つ流動性がよいワックスの微粒子を生産
性良く提供することが出来る。
【0035】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例10の配合Dで得られた微粒子の顕微鏡
写真(倍率300倍)。
【図2】実施例10の配合Fで得られた微粒子の顕微鏡
写真(倍率300倍)。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年12月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 ワックス微粒子及びその製造
方法
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】上記のワックスを乳化分散させる不活性液
体としては、ワックスと非相溶性である有機溶剤であれ
ばよく、特に限定されないが、好適な溶剤は弗素系有機
溶剤である。その例としては、例えば、パーフルオロペ
ンタン、パーフルオロヘキサン、パーフルオロヘプタ
ン、パーフルオロオクタン、パーフルオロシクロヘキサ
ン、パーフルオロテトラヒドロフラン、パーフルオロデ
カリン、パーフルオロメチルデカリン、パーフルオロト
リ−n−ブチルアミン、CF−[{O−CF(C
)−CF−(O−CF]−OCF
表されるパーフルオロポリエーテル等の単独又は混合物
が挙げられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒田 郊一 東京都中央区日本橋馬喰町1丁目7番6号 大日精化工業株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒子径が0.1〜100μmであるワッ
    クス微粒子。
  2. 【請求項2】 微粒子表面に疎水性シリカが付着してい
    る請求項1に記載のワックス微粒子。
  3. 【請求項3】 疎水性シリカが、親水性シリカの表面を
    疎水性化合物で化学的に変化させた疎水性シリカである
    請求項2に記載のワックス微粒子。
  4. 【請求項4】 ワックスを不活性液体中で乳化するに当
    たり、乳化剤として疎水性シリカを使用することを特徴
    とするワックスの乳化液の製造方法。
  5. 【請求項5】 疎水性シリカが、親水性シリカの表面を
    疎水性化合物で化学的に変化させた疎水性シリカである
    請求項4に記載のワックスの乳化液の製造方法。
  6. 【請求項6】 不活性液体が弗素系不活性液体である請
    求項4に記載のワックスの乳化液の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項4に記載のワックスの乳化液から
    ワックス微粒子を粉末状として取り出すことを特徴とす
    るワックス微粒子の製造方法。
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