JPH0613709A - 半導体レーザ装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体レーザ装置及びその製造方法

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JPH0613709A
JPH0613709A JP19158292A JP19158292A JPH0613709A JP H0613709 A JPH0613709 A JP H0613709A JP 19158292 A JP19158292 A JP 19158292A JP 19158292 A JP19158292 A JP 19158292A JP H0613709 A JPH0613709 A JP H0613709A
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etching
cladding layer
upper cladding
material forming
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JP19158292A
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English (en)
Inventor
Akihiro Shima
顕洋 島
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高い歩留りで自励発振が得られ、かつ良好な
特性と信頼性を有する半導体レーザ装置及びその製造方
法を得ることを目的とする。 【構成】 活性層3上に材料組成の異なるクラッド層
4,5aを少なくとも2層以上積層し、活性層上にエッ
チングにより凸状のリッジストライプ13を設け、リッ
ジ側面より選択エッチングにより上記2層のクラッド層
の上側部をサイドエッチングすることにより部分的にリ
ッジの幅を狭くする。 【効果】 高い歩留りで自励発振が得られ、かつ良好な
特性と信頼性を有する半導体レーザ装置が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は光ディスク装置等に用
いる光源として好適な低雑音特性を有する半導体レーザ
装置及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ディジタル・オーディオ・ディスク(D
AD)やビデオディスク(VD)用光源あるいはアナロ
グ信号伝送用光源として基本横モード発振に優れた半導
体レーザ装置が求められており、このため種々の装置が
提供されている。
【0003】ところが、通常の半導体レーザ装置を光デ
ィスク装置の光源として用いた場合、ディスク面で反射
される戻り光によって誘起される、いわゆる戻り光雑音
が大きくなってしまうという問題点があった。戻り光雑
音を低減する1つの方法として、活性領域に可飽和吸収
体を設けて自励振を発生させる方法が提案されている。
【0004】このような自励発振レーザを制御性,量産
性に優れた有機金属気相成長法(MOCVD)や分子線
成長法(MBE)等の気相エピタキシャル成長法により
作製することが歩留向上,コスト低減につながると考え
られる。
【0005】図4は、例えば特開平1−238913号
に示されたロスガイド機構を有する従来の半導体レーザ
装置を示す断面図であり、図において、1はn型GaA
s基板、2はn型Alx Ga1-x As下クラッド層、3
はp型Aly Ga1-y As活性層(y<x)、4はp型
Alx Ga1-x As上クラッド層、6はp型GaAsコ
ンタクト層、7は光導波路、8はn型GaAs電流阻止
層、10はp側金属電極、11はn側金属電極である。
図中の破線の分布は光の分布を、実線矢印は電流の分布
を示す。
【0006】次に動作について説明する。p側電極10
とn側電極11間にpn接合に対して順方向の電圧を印
加すると、図中矢印9bのごとく電流が流れ、キャリア
が活性層3内に閉じ込められて発光し、光導波路7の両
脇近傍における光の損失に基づき該光導波路7部とその
近傍との間に実効的な屈折率差が生じ、該実効的な屈折
率差によって光が光導波路7にてガイドされ、基本横モ
ードの発振が得られる。ここで、光の拡がる領域(破線
部)9aは光導波路7で規定され、一方電流9bは光導
波路7に比べて幅の狭いコンタクト層6の開口(上クラ
ッド層4と接する側の幅)でその拡がりが抑えられるた
めに、上記光導波路7内で利得に不均一を生ずる。
【0007】上記光導波路7内にある活性層3は、注入
電流密度が小さくて利得が吸収を上回ることができない
場合に可飽和吸収体として働く。即ち、レーザ光の強度
が低い場合にはレーザ光に対し吸収体となり、ある程度
光強度が大きいと透明体となる。従って、該可飽和吸収
体は一種の光誘励スイッチとして働き、レーザ出力光は
ns以下のパルス幅を持った自己パルス変調を生じ、い
わゆる自励振(自励発振)が発生する。自励発振が生じ
ている状態ではレーザの縦モードはマルチモードとな
り、可干渉距離が小さくなる。戻り光誘起雑音は反射に
よって共振器内部に戻った光との自己干渉により生じる
ので、可干渉距離が小さいほど雑音が小さくなる。
【0008】図5は図4に示した半導体レーザ装置の作
製フローを示す図である。図において、12はSiO2
絶縁膜マスクであり、13はリッジである。その他の符
号は図4と同一部分を示す。
【0009】次に、作製方法について説明する。本半導
体レーザの作製においては、光導波路7の幅に比べ、電
流狭窄幅を規定するコンタクト層6の開口幅を狭くし、
かつこれを光導波路7の中央部に設定させることがポイ
ントである。以下、図5の作製フローに従って説明す
る。
【0010】(a) n型GaAs基板1にMOCVDある
いはMBE等の結晶成長法によってn型Alx Ga1-x
As下クラッド層2から、p型Aly Ga1-y As活性
層(y<x)3、p型Alx Ga1-x As上クラッド層
4、p型GaAsコンタクト層6までを順次成長する。
【0011】(b) ストライプ状の絶縁膜、例えばSiO
2 膜12をコンタクト層6の表面に形成する。このスト
ライプSiO2 膜12をマスクとして、その両脇のコン
タクト層6及び上クラッド層4の一部をエッチングによ
り除去する。これによりコンタクト層6及び上クラッド
層4の一部よりなるリッジ13が形成される。エッチン
グ液はAlGaAsもGaAsも比較的一様にエッチン
グするもの、例えば硫酸と過酸化水素水の混合液を用い
る。
【0012】(c) 次に、GaAsのみをエッチングし、
かつAlGaAsはエッチングしないエッチャント、例
えばアンモニア水と過酸化水素水の混合液を用いて、p
型GaAsコンタクト層6のみをサイドエッチングし
て、コンタクト層6の幅を所望の値まで狭くする。サイ
ドエッチングはSiO2 膜12下の両側から同一速度で
行われるので、狭くなったコンタクト層6は光導波路7
のほぼ中心に位置するようになる。
【0013】(d) SiO2 膜12をマスクとしてMOC
VD等により選択埋込み成長することによってn型Ga
As電流阻止層8を形成する。SiO2 膜12を除去し
た後、金属電極10及び11を真空蒸着法で形成し、最
後に各チップに分離して素子が完成する。
【0014】ところで、上記レーザは必ずしも理想的な
自励発振が歩留り良く得られるわけではない。図6(a),
(b) は理想的な自励発振が得られない従来のレーザを示
した図である。図中の破線は光の分布9aを、実線矢印
は電流の分布9bを示す。
【0015】通常、活性層3から上クラッド層4へは光
は0.5〜0.7μm程度以上しみ出すため、一般に上
クラッド層4の厚みlcは図6(a) に示すように、1μ
m以上に設定する。しかるに、このような場合には、図
6(a) に示すように、狭い幅のコンタクト層6で狭窄さ
れた電流9bが活性層3に到達するまでに横方向に拡が
り、光の分布9aにほぼ一致した分布になりうることと
なる。このようなときは、利得の不均一性を得ることが
できないため、自励発振を歩留り良く得ることができな
いこととなる。
【0016】上記厚みlcを1μm以下に小さくして、
コンタクト層6から活性層3に注入される電流9bを横
方向に拡がらないようにしたものが、図6(b) に示すレ
ーザである。この場合、電流9bは横方向へは拡がらな
いものの、活性層3からしみ出す光がレーザ光を吸収し
うるGaAsコンタクト層6に近づき、ときには接触す
るために、レーザ光の吸収が大きくなり、発振閾電流値
が高くなったり、効率が悪くなったりするという問題が
発生する。このように、良好なレーザ特性を有し、歩留
良く自励発振を得るには大きな困難を生じるものであ
る。
【0017】図7は上記の問題点を改善できる従来の第
2例の半導体レーザを示し、これは1988年第35回
応用物理学関係連合講演会予稿集p912,31P−Z
P−17に示されたものである。
【0018】図において、5bは光導波路7上で上クラ
ッド層4に狭い開口幅で接触する上記クラッド層4と同
じ組成の第2のp型Alx Ga1-x Asクラッド層であ
り、9は上クラッド層4と第2上クラッド層5b間の酸
化された再成長界面である。他の符号は図3に示したも
のと同一又は相当部分を示す。
【0019】この構造では、やはり自励発振を歩留り良
く得るために、上クラッド層4の厚さlcを0.4〜
0.5μm程度に小さくしているが、本例では第2上ク
ラッド層5bを設けており、上クラッド層4からはみ出
るAlx Ga1-x As活性層3からの光があってもこれ
が該Alx Ga1-x Asからなる第2上クラッド層5b
で吸収されることはない。従って、上記図6(b) の例に
おけるように活性層3からはみ出る光がコンタクト層6
によって吸収されることによって光の吸収が大きくな
り、発振閾電流値が上昇するということは起こりにく
い。図8は図7に示した半導体レーザ装置の作製フロー
を示したものである。
【0020】以下、図に従って作製フローを説明する。 (a) MOCVDあるいはMBEによって基板1上に下ク
ラッド層2から,活性層3,第1の上クラッド層4まで
を順次成長する。 (b) ストライプ状のSiO2 膜12をマスクとしてエッ
チングによりリッジ13を形成する。 (c) リソグラフィー技術を用いてSiO2 膜12を光導
波路7の中心にくるように細く加工する。 (d) 細く加工されたSiO2 膜12をマスクとしてSi
O2 膜12の両脇に電流阻止層8をMOCVDにより選
択成長する。 (e) SiO2 膜12を除去し、第2上クラッド層5,コ
ンタクト層6をMOCVDあるいはMBE等によって順
次成長する。 この後の工程は前述した第1の従来例の工程と同様であ
る。
【0021】しかるに、このレーザには以下のような欠
点がある。即ち、まずこのレーザの作製フローにおいて
は、結晶成長工程が3回という多数回必要となる。ま
た、第2上クラッド層5は、一度空気にさらされ、極度
に酸化された第1の上クラッド層4上に第3回目の成長
で再成長することが必要になり、その結果本装置では、
極度に酸化されたAlGaAs再成長界面層9を素子内
に取り込んでしまい、該再成長界面層9ではレーザ光の
吸収やキャリアの非発光再結合による発熱による結晶欠
陥の増殖を招き、レーザを大きく劣化させることになり
やすい。
【0022】以上の致命的な問題点に加え、工程(c) の
ように、光導波路7上の中心部に精度良く細いSiO2
膜12を形成することも、かなり困難で相当の技術,技
能を要するものである。以上のように第2の従来例でも
多くの問題点を抱えているものである。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】従来の第1例の自励発
振レーザ装置は以上のように構成されているので、上述
のように良好なレーザ特性を有し、かつ高い歩留りで自
励発振を得ることは非常に困難であった。また、これを
解決できる従来の第2例のレーザ構造においても、結晶
成長の回数が増えること、再成長界面の存在により装置
の動作性能上の信頼性が低下する、また精度良く製造す
ることが困難である、等の問題があった。
【0024】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、良好なレーザ特性と高い信頼性
とを有し、高い歩留りで自励発振を得ることができる自
励発振レーザ及びその製造方法を得ることを目的とす
る。
【0025】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる自励発
振半導体レーザ装置及びその製造方法は、活性層上に凸
状のリッジストライプを形成した後に、該リッジストラ
イプの側面より選択エッチングを用いて電流狭窄の幅を
狭くなるように該ストライプの一部を狭くエッチングす
るようにしたものにおいて、活性層上にAlGaAsか
らなる第1の上クラッド層と、少なくとも活性層が発す
る光のエネルギーより大きなバンドギャップエネルギー
を有し、第1上クラッド層と異なる組成を有するAlG
aAs、又はAlGaInP,GaInPからなる第2
上クラッド層と、コンタクト層とからなる多層構造を順
次積層し、該多層構造のうちのコンタクト層,第2上ク
ラッド層,および第1上クラッド層の一部から凸状のリ
ッジストライプを形成し、さらに該凸状のリッジストラ
イプの両脇より選択エッチングにより少なくとも上記第
2上クラッド層をエッチングし、第1上クラッド層はエ
ッチングしないようにしたものである。
【0026】
【作用】この発明においては、第2上クラッド層は選択
エッチングにより光が主に導波する第1上クラッド層よ
りも狭くできるので、自励発振を高い歩留りで得ること
ができる。また、第1上クラッド層をはみ出る光も第2
上クラッド層では吸収しないため、良好なレーザ特性を
得ることができる。また、この発明の製造方法において
は、電流が流れる部分や光が強く伝播する部分にAlG
aAsの再成長界面を形成しないため、信頼性の高いも
のが得られる。
【0027】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図について説明
する。 実施例1 図1はこの発明の一実施例による半導体レーザの製造方
法により製造された半導体レーザを示し、図において、
5aはp型Al0.35Ga0.65Asからなる第2の上クラ
ッド層であり、Alx Ga1-x As第1上クラッド層4
のAl組成xは0.48である。その他の符号は従来と
同一又は相当部分を示す。
【0028】図2は図1に示した本発明の一実施例によ
る半導体レーザ装置の製造方法を示した図である。図1
に示す本実施例による半導体レーザ装置は図6で示した
従来の第2例と同等の原理で良好なレーザ特性を有する
自励発振を実現できる。さらに、該従来の第2例の製造
方法で示した問題点を解決できるという長所を有する。
【0029】以下、図2の製造フローに従って製造方法
の詳細と長所について説明する。 (a) MOCVDあるいはMBEにより基板1上に下クラ
ッド層2,活性層3,第1上クラッド層4,第2上クラ
ッド層5a,コンタクト層6を順次成長する。このと
き、第1上クラッド層4の層厚を0.4〜0.5μm程
度にしておく。 (b) ストライプ状のSiO2 膜12をコンタクト層6の
表面上に形成し、図5の従来の第1例と同様の要領で硫
酸と過酸化水素水の混合液を用いてテラス状にエッチン
グを行う。 (c) 次に、Al0.48Ga0.52Asからなる第1上クラッ
ド層4はエッチングせず、Al0.35Ga0.65Asからな
る第2上クラッド層5a、及びGaAsからなるキャッ
プ層(コンタクト層)6をエッチングするエッチャント
でエッチングする。エッチャントとしてはアンモニア水
溶液(NH4 OH:28%)と過酸化水素水(30%)
の混合溶液を用いる。このエッチャントはAl組成が
0.42以上のAlGaAs層はエッチングせず、それ
以下のものはエッチングするという性質を有しているた
め、第2上クラッド層5aとキャップ層6のみがサイド
エッチングされる。よって、光導波路7の直上に電流注
入の開口部が位置するようになる。 (d) SiO2 膜12を選択成長マスクとしてn型GaA
s電流阻止層8をMOCVDを用いて選択的に成長し、
SiO2 膜12の両脇を埋め込む。
【0030】以上の工程により作製された半導体レーザ
装置では、SiO2 絶縁膜12をマスクとしてストライ
プリッジを両側からエッチングするようにしたので、エ
ッチングにより残るストライプリッジは光導波路7上の
中心部に形成され、その結果電流が流れる領域が光導波
路7上の中心部に形成されることとなる。また、寿命等
の信頼性において問題となるAlGaAsの再成長界面
が電流が流れる領域に存在することがない。即ち、再成
長界面層でのレーザ光の吸収やキャリアの非発光再結合
による発熱による結晶欠陥の増殖を招き、レーザを大き
く劣化させるというようなことがない。
【0031】実施例2 図3は本発明の第2の実施例による半導体レーザの製造
方法を示す。この第2の実施例では、第1上クラッド層
4をAl0.22Ga0.78As,第2上クラッド層5aをA
l0.35Ga0.65Asとなるように構成している。そし
て、図3(c) の工程では、弗化水素(HF)溶液で、第
2上クラッド層5aのみをサイドエッチングする。これ
は弗化水素溶液がAlGaAsのAl組成が0.25未
満の層はエッチングせず、それ以上のものについてはエ
ッチングするためである。本実施例においては、上記実
施例1と異なり、第2上クラッド層5aのサイドエッチ
ングにおいてコンタクト層6はエッチングされずに残る
が、第2上クラッド層5aの幅が狭くなったことにより
上記第1の実施例と同様の効果が得られる。
【0032】実施例3 また、図3に示される実施例2の構成において、第1上
クラッド層4をAlGaAsとし、第2上クラッド層5
aをAlGaInPまたはGaInPで構成し、工程
(b) において、第1上クラッド層4,第2上クラッド層
5a,コンタクト層6をブロム−メタノールエッチャン
トでエッチングし、工程(c) における第2上クラッド層
5aのみのサイドエッチングを塩酸で行ってもよく、こ
のようにしたものが本発明の第3の実施例である。本実
施例においても、コンタクト層6はエッチングされない
が、第2上クラッド層5aの幅が狭くなったことにより
上記第1の実施例と同様の効果が得られる。
【0033】実施例4 また、上記実施例3において、第2上クラッド層5aを
AlGaInPにした場合に限り、サイドエッチングは
硫酸で行ってもよく、このようにしたものが本発明の第
4の実施例である。本実施例においても、コンタクト層
6はエッチングされないが、第2上クラッド層5aの幅
が狭くなったことにより上記第1の実施例と同様の効果
が得られる。
【0034】実施例5 また図3に示される構成において、第1上クラッド層4
をGaInPで構成し、第2上クラッド層5aをAlG
aInPで構成し、工程(b) の、第1上クラッド層4,
第2上クラッド層5a,コンタクト層6のエッチングを
ブロム−メタノールエッチャントで行い、工程(c) の第
2上クラッド層5aのみのサイドエッチングを硫酸で行
ってもよく、このようにしたものが本発明の第5の実施
例である。本実施例においても、上記第1の実施例と同
様の効果が得られる。
【0035】なお、上記各実施例では下クラッド層2及
び活性層3がAlGaAs系の材料で構成される場合に
ついて示したが、これらはAlGaInP及びGaIn
P系の材料で構成してもよく、上記と同様の効果を奏す
る。また、上記各実施例では、工程(b) のリッジ状スト
ライプのエッチングをウェットエッチングにより行った
ものを示したが、これはRIE(Reactive Ion Ethin
g),RIBE(Reactive Ionbeam Ething)等のドライエ
ッチングにより行っても良い。
【0036】
【発明の効果】以上のように、この発明にかかる半導体
レーザ装置及びその製造方法によれば、活性層上に活性
層からの光を吸収せず、材料及び組成の異なる2層の上
クラッド層を順次設け、該クラッド層をエッチングによ
り凸状のリッジストライプに加工し、該リッジストライ
プの側面より選択エッチングにより活性層に近接する第
1の上クラッド層はエッチングせず、もう一方の第2の
上クラッド層のみをサイドエッチングし、リッジストラ
イプを部分的に細くするように構成したので、電流の流
れる領域が狭くされ、信頼性が高く、良好な特性を有す
る自励発振レーザを歩留り良く得ることができる効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例による半導体レーザ装置を
示す断面図である。
【図2】この発明の一実施例による半導体レーザ装置の
作製方法を示す断面図である。
【図3】この発明の第2の実施例による半導体レーザ装
置の作製方法を示す断面図である。
【図4】従来の第1例の半導体レーザ装置を示す断面図
である。
【図5】従来の第1例の半導体レーザ装置の作製方法を
示す断面図である。
【図6】従来の第1例の半導体レーザ装置の問題点を示
す断面図である。
【図7】従来の第2例の半導体レーザ装置を示す断面図
である。
【図8】従来の第2例の半導体レーザ装置の作製方法を
示す断面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 下クラッド層 3 活性層 4 第1上クラッド層 5 第2上クラッド層 6 コンタクト層 7 光導波路 8 電流阻止層 12 絶縁膜 13 リッジストライプ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型を有する基板上に、少なくと
    も第1導電型の下クラッド層,活性層,第2導電型でか
    つ活性層で発光するレーザ光のスポット半径より薄い層
    厚を有する第1上クラッド層,該第1上クラッド層と材
    料が異なりかつ少なくともレーザ光を吸収しない材料で
    構成された第2導電型の第2上クラッド層および第2導
    電型のコンタクト層を順次積層する工程と、 上記第2上クラッド層上に絶縁膜をストライプ状に形成
    する工程と、 上記絶縁膜をマスクとして、該マスク下の両側の部分を
    上記第1上クラッド層までエッチングすることにより上
    記マスク下に上記コンタクト層,第2クラッド層および
    第1クラッド層の一部よりなるストライプリッジを形成
    する工程と、 上記ストライプリッジの両側面より上記第2上クラッド
    層およびコンタクト層のみ、あるいは上記第2クラッド
    層のみを選択的にエッチングすることにより該リッジス
    トライプの幅を部分的に細くする工程とを含むことを特
    徴とする半導体レーザ装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記第1上クラッド層を構成する材料
    が、Al組成が0.42以上のAlGaAsであり、上
    記マスク下の両側の部分をエッチングするエッチング液
    が硫酸と過酸化水素水の混合液であり、上記第2上クラ
    ッド層を構成する材料が、Al組成が0.42未満のA
    lGaAsであり、上記コンタクト層を構成する材料が
    GaAsであり、上記リッジストライプの両側面より上
    記第2上クラッド層およびコンタクト層のみを選択的に
    エッチングするエッチング液がアンモニア水と過酸化水
    素水の混合液であることを特徴とする請求項1記載の半
    導体レーザ装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記第1上クラッド層を構成する材料
    が、Al組成が0.25未満のAlGaAsであり、上
    記第2上クラッド層を構成する材料が、Al組成が0.
    25以上のAlGaAsであり、上記コンタクト層を構
    成する材料がGaAsであり、上記マスク下の両側の部
    分をエッチングするエッチング液が硫酸と過酸化水素水
    の混合液であり、上記リッジストライプの両側面より上
    記第2上クラッド層のみを選択的にエッチングするエッ
    チング液が弗化水素溶液であることを特徴とする請求項
    1記載の半導体レーザ装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記第1上クラッド層を構成する材料が
    AlGaAsであり、上記第2上クラッド層を構成する
    材料がAlGaInP又はGaInPであり、上記コン
    タクト層を構成する材料がGaAsであり、上記マスク
    下の両側の部分をエッチングするエッチング液がブロム
    −メタノールエッチャントであり、上記リッジストライ
    プの両側面より上記第2上クラッド層のみを選択的にエ
    ッチングするエッチング液が塩酸であることを特徴とす
    る請求項1記載の半導体レーザ装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記第1上クラッド層を構成する材料が
    AlGaAsであり、上記第2上クラッド層を構成する
    材料がAlGaInPであり、上記コンタクト層を構成
    する材料がGaAsであり、上記マスク下の両側の部分
    をエッチングするエッチング液がブロム−メタノールエ
    ッチャントであり、上記リッジストライプの両側面より
    上記第2上クラッド層のみを選択的にエッチングするエ
    ッチング液が硫酸であることを特徴とする請求項1記載
    の半導体レーザ装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記第1上クラッド層を構成する材料が
    GaInPであり、上記第2上クラッド層を構成する材
    料がAlGaInPであり、上記コンタクト層を構成す
    る材料がGaAsであり、上記マスク下の両側の部分を
    エッチングするエッチング液がブロム−メタノールエッ
    チャントであり、上記ストライプリッジの両側面より上
    記第2上クラッド層のみを選択的にエッチングするエッ
    チング液が硫酸であることを特徴とする請求項1記載の
    半導体レーザ装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかに記載の製
    造方法により製造されることを特徴とする半導体レーザ
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6522676B1 (en) 1999-01-26 2003-02-18 Sanyo Electric Co., Ltd Nitride semiconductor laser device
KR20030072994A (ko) * 2002-03-08 2003-09-19 주식회사 엘지이아이 광손실 및 열 특성을 개선시킨 반도체 레이저 다이오드
HRP20060381C1 (hr) * 2006-11-03 2017-08-11 Jadran-Galenski Laboratorij D.D. Aktivni kozmetički kompleks sastojaka iz mora

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