JPH0598252A - 重合可能な置換基を有するフオトクロミツク材料および高分子フオトクロミツク材料 - Google Patents

重合可能な置換基を有するフオトクロミツク材料および高分子フオトクロミツク材料

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JPH0598252A
JPH0598252A JP19962991A JP19962991A JPH0598252A JP H0598252 A JPH0598252 A JP H0598252A JP 19962991 A JP19962991 A JP 19962991A JP 19962991 A JP19962991 A JP 19962991A JP H0598252 A JPH0598252 A JP H0598252A
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JP
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group
carbon atoms
ring
compound
substituent
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JP19962991A
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English (en)
Inventor
Masataka Nakamura
正孝 中村
Takashi Taniguchi
孝 谷口
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 次の一般式(I) 【化1】 で示される化合物からなることを特徴とする、重合可能
な置換基を有するフォトクロミック材料および、該一般
式(I)で示される化合物を含む組成物を重合してなる
高分子フォトクロミック材料。[式中、XはNまたはC
−R5 を、YはNまたはC−R6 を表す。R1 、R
2 は、独立の場合には、水素、アルキル基などを表し、
非独立の場合には炭素数3〜30の環を表す。ただし環
としてチッ素は含まない。α環は、炭素数3〜30の環
を表す。a、bはそれぞれ0〜30の整数を表す。
3 、R4 のうち、少なくとも1種は重合可能な置換基
を表し、残りのR3 、R4 は、水素、ヒドロキシ基、ア
ルコキシ基、アルキル基などを表す。] 【効果】耐疲労性に優れ、かつ耐薬品性に優れ、なおか
つ黄色ないしオレンジ色に発色するものも得られるよう
な高分子フォトクロミック材料が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、重合可能な置換基を有
するフォトクロミック材料およびそのフォトクロミック
材料を単独で重合、あるいは他の重合性モノマーと共重
合して得られる高分子フォトクロミック材料に関するも
のであり、特に印刷、光学機器、記録材料、衣料、装飾
用の材料として好適に用いられる。
【0002】
【従来の技術】従来、フォトクロミック材料として、ピ
ラン部位またはオキサジン部位を有する一群の化合物が
知られている。例えば、USP 3,567,605に
は下記式(II)
【0003】
【化2】
【0004】の化合物が、特開平3−11075には下
記式(III )
【0005】
【化3】
【0006】の化合物が、特表平3−501625には
下記式(IV)
【0007】
【化4】
【0008】の化合物が、それぞれ示されている。
【0009】これらの化合物からなるフォトクロミック
材料は、紫外線の照射によって、無色から、黄色ないし
オレンジ色に発色するものが得られ、なおかつ熱消色が
可能であるという特徴を有している。
【0010】また従来、フォトクロミック材料として、
重合可能な官能基を有するインドリン系スピロピラン化
合物、インドリン系スピロオキサジン化合物が知られて
いる。例えば、特開昭61−76490、特開昭63−
267786に、そのような例が見られる。
【0011】これらの化合物は単独で重合、あるいは他
の重合性モノマーと共重合すれば、高分子フォトクロミ
ック材料として用いることができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来
の、ピラン部位またはオキサジン部位を有する一群の化
合物からなるフォトクロミック材料は、発消色の繰り返
し耐久性、紫外線に対する耐久性などの、耐疲労性が不
足していた。また、これらのフォトクロミック材料は、
基材中または高分子中に低分子のフォトクロミック化合
物を単純に分散して用いることしかできないため、その
相溶性の悪さからフォトクロミック化合物が析出した
り、高濃度に分散できない、さらには化学薬品によって
抽出されるなどという問題点があった。
【0013】また、重合可能な官能基を有するインドリ
ン系スピロピラン化合物、インドリン系スピロオキサジ
ン化合物を単独で重合、あるいは他の重合性モノマーと
共重合した高分子フォトクロミック材料では、フォトク
ロミック化合物の析出、化学薬品による溶出などは起こ
らないが、これらの高分子フォトクロミック材料では、
黄色ないしオレンジ色に発色するものは知られていな
い。
【0014】本発明はかかる従来技術の欠点を解決しよ
うとするものであり、耐疲労性に優れ、かつ耐薬品性に
優れ、なおかつ黄色ないしオレンジ色に発色するものも
得られるような高分子フォトクロミック材料およびその
材料を得るのに適した、重合可能な置換基を有するフォ
トクロミック性を有する材料を提供することを目的とす
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めに、本発明は、下記の構成を有する。
【0016】「(1) 次の一般式(I)
【0017】
【化5】
【0018】で示される化合物からなることを特徴とす
る、重合可能な置換基を有するフォトクロミック材料。
【0019】[式中、XはNまたはC−R5 を表す。
【0020】YはNまたはC−R6 を表す。
【0021】R1 、R2 は、独立の場合には、水素、炭
素数1〜20のアルキル基、炭素数7〜20のアラルキ
ル基、炭素数6〜19のアリール基から選ばれた置換基
を表し、非独立の場合には互いに結合し、スピロ炭素原
子も含めて、炭素数3〜30の環を表す。ただし環を構
成する元素としてチッ素は含まない。
【0022】R3 は、R1 またはR2 上の置換基、ある
いはR1 とR2 が形成する環上の置換基を表す。
【0023】α環は、炭素数3〜30の環を表す。
【0024】R4 は、α環上の置換基を表す。
【0025】a、bはそれぞれ0〜30の整数を表す。
【0026】R3 〜R6 のうち、少なくとも1種は重合
可能な炭素数2〜30の置換基を表し、残りのR3 〜R
6は、水素、ヒドロキシ基、炭素数0〜40のアミノ
基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数7〜15の
アラルコキシ基、炭素数6〜14のアリーロキシ基、炭
素数1〜20のアシルオキシ基、炭素数1〜20のアル
キル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数2〜2
0のアルキニル基、炭素数7〜15のアラルキル基、炭
素数6〜14のアリール基、ハロゲノ基、シアノ基、カ
ルボン酸基、ニトロ基、炭素数1〜20のアシル基、炭
素数2〜20のアルコキシカルボニル基、炭素数8〜2
0のアラルコキシカルボニル基、炭素数7〜20のアリ
ーロキシカルボニル基、炭素数1〜20のカルバモイル
基、スルフォン酸基、炭素数1〜20のアルコキシスル
フォニル基、炭素数7〜20のアラルコキシスルフォニ
ル基、炭素数1〜20のアリーロキシスルフォニル基、
炭素数0〜20のスルファモイル基から選ばれた置換基
を表す。] (2) 上記(1) 項の一般式(I)で示される化合物を含む
組成物を重合してなる高分子フォトクロミック材料。」
本発明の一般式(I)におけるXはNまたはC−R5
表し、YはNまたはC−R6 を表す。
【0027】R1 、R2 は、独立の場合には、水素、炭
素数1〜20のアルキル基、炭素数7〜20のアラルキ
ル基、炭素数6〜19のアリール基から選ばれた置換基
を表し、その好ましい具体例としては、メチル基、プロ
ピル基、ヘキシル基、オクタデシル基などの鎖状アルキ
ル基;tert−ブチル基、2−エチルヘキシル基など
の分枝状アルキル基;シクロヘキシル基、ノルボルニル
基、アダマンチル基などのシクロアルキル基;ベンジル
基、フェネチル基、(2−ナフチル)メチル基などのア
ラルキル基;フェニル基、1−ナフチル基などのアリー
ル基などが挙げられる。またR1 、R2 は、非独立の場
合には互いに結合し、スピロ炭素原子も含めて、炭素数
3〜30の環を表すが、その好ましい具体例としては、
アダマンタン環、ノルボルナン環、ビシクロ[3,3,
1]ノナン環、シクロヘキサン環、シクロペンタン環、
シクロプロパン環などを挙げることができる。R1 また
はR2 上、あるいはR1 とR2 が形成する環上には、さ
らに置換基としてR3 が、0〜30個存在してもよい。
aが2以上の場合、それぞれの置換基は同種であって
も、異種であってもよい。
【0028】α環は、炭素数3〜30の環を表すが、一
般式(I)において
【0029】
【化6】
【0030】で表される環の例としては、下記のものが
挙げられる。
【0031】
【化7】
【0032】
【化8】
【0033】
【化9】
【0034】α環上には、さらに置換基としてR4 が、
0〜30個存在してもよい。bが2以上の場合、それぞ
れの置換基は同種であっても、異種であってもよい。
【0035】R3 、R4 のうち、少なくとも1種は重合
可能な炭素数2〜30の置換基を表すが、その具体的な
例としては、メタクリロイルオキシ基、メタクリロイル
基、メタクリロイルアミノ基、メタクリロイルチオ基、
4−メタクリロイルオキシピペリジノ基、2−メタクリ
ロイルオキシエチル基、3−メタクリロイルオキシプロ
ピル基、4−メタクリロイルオキシブチル基、6−メタ
クリロイルオキシヘキシル基、8−メタクリロイルオキ
シオクチル基、11−メタクリロイルオキシウンデシル
基、(2−メタクリロイルオキシエチル)オキシ基、
(2−メタクリロイルオキシエチル)チオ基、(2−メ
タクリロイルオキシエチル)アミノ基、N−(2−メタ
クリロイルオキシエチル)カルバモイル基、N−(2−
メタクリロイルオキシエチル)カルバモイルオキシ基、
アクリロイルオキシ基、アクリロイル基、アクリロイル
アミノ基、アクリロイルチオ基、4−アクリロイルオキ
シピペリジノ基、2−アクリロイルオキシエチル基、3
−アクリロイルオキシプロピル基、4−アクリロイルオ
キシブチル基、6−アクリロイルオキシヘキシル基、8
−アクリロイルオキシオクチル基、11−アクリロイル
オキシウンデシル基、(2−アクリロイルオキシエチ
ル)オキシ基、(2−アクリロイルオキシエチル)チオ
基、(2−アクリロイルオキシエチル)アミノ基、N−
(2−アクリロイルオキシエチル)カルバモイル基、N
−(2−アクリロイルオキシエチル)カルバモイルオキ
シ基、ビニル基、ビニルオキシ基、ビニルオキシカルボ
ニル基、ビニルアミノ基、ビニルアミノカルボニル基、
アリル基、アリルオキシ基、アリルオキシカルボニル
基、アリルアミノ基、アリルアミノカルボニル基、4−
エテニルフェニル基、3−エテニルフェニル基、2−エ
テニルフェニル基、4−エテニルベンジル基、3−エテ
ニルベンジル基、2−エテニルベンジル基、グリシジル
基、グリシジルオキシ基、グリシジルオキシカルボニル
基、などを挙げることができる。これらのうちでも合成
の容易さ、重合反応性の高さという点で、アクリロイル
基またはメタクリロイル基を含有する置換基は、より好
ましい。
【0036】残りのR3 、R4 は、水素、ヒドロキシ
基、炭素数0〜40のアミノ基、炭素数1〜20のアル
コキシ基、炭素数7〜15のアラルコキシ基、炭素数6
〜14のアリーロキシ基、炭素数1〜20のアシルオキ
シ基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20の
アルケニル基、炭素数2〜20のアルキニル基、炭素数
7〜15のアラルキル基、炭素数6〜14のアリール
基、ハロゲノ基、シアノ基、カルボン酸基、ニトロ基、
炭素数1〜20のアシル基、炭素数2〜20のアルコキ
シカルボニル基、炭素数8〜20のアラルコキシカルボ
ニル基、炭素数7〜20のアリーロキシカルボニル基、
炭素数1〜20のカルバモイル基、スルフォン酸基、炭
素数1〜20のアルコキシスルフォニル基、炭素数7〜
20のアラルコキシスルフォニル基、炭素数1〜20の
アリーロキシスルフォニル基、炭素数0〜20のスルフ
ァモイル基から選ばれた置換基を表すが、これらの置換
基の具体的な例としては、水素;ヒドロキシ基;アミノ
基、ジエチルアミノ基、ピペリジノ基、ピロリジノ基、
モルホリノ基などのアミノ基;メトキシ基、エトキシ
基、tert−ブトキシ基などのアルコキシ基;ベンジ
ロキシ基、フェネチロキシ基などのアラルコキシ基;フ
ェノキシ基、2−ナフチロキシ基などのアリーロキシ
基;ホルミルオキシ基、アセトキシ基、ベンゾイロキシ
基などのアシルオキシ基;メチル基、プロピル基、オク
タデシル基などの鎖状アルキル基;イソプロピル基、2
−エチルヘキシル基などの分枝状アルキル基;シクロヘ
キシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基などのシク
ロアルキル基;ビニル基、アリル基、イソプロペニル
基、1,3−ブタジエニル基などのアルケニル基;エチ
ニル基、2−プロピニル基などのアルキニル基;ベンジ
ル基、フェネチル基、(2−ナフチル)メチル基などの
アラルキル基;フェニル基、1−ナフチル基などのアリ
ール基;フルオロ基、クロロ基、ブロモ基などのハロゲ
ノ基;シアノ基;カルボン酸基、カルボン酸ソーダ基な
どのカルボン酸基;ニトロ基;ホルミル基、アセチル
基、ベンゾイル基などのアシル基;エトキシカルボニル
基、イソプロポキシカルボニル基、(2,2,6,6−
テトラメチル−4−ピペリジル)オキシカルボニル基な
どのアルコキシカルボニル基;ベンジロキシカルボニル
基、フェネチロキシカルボニル基などのアラルコキシカ
ルボニル基;フェノキシカルボニル基、2−ナフチロキ
シカルボニル基などのアリーロキシカルボニル基;カル
バモイル基、N−プロピルカルバモイル基、N−フェニ
ルカルバモイル基などのカルバモイル基;スルフォン酸
基、スルフォン酸ソーダ基などのスルフォン酸基;メト
キシスルフォニル基、エトキシスルフォニル基、プロポ
キシスルフォニル基などのアルコキシスルフォニル基;
ベンジロキシスルフォニル基、フェネチロキシスルフォ
ニル基などのアラルコキシスルフォニル基;フェノキシ
スルフォニル基、2−ナフチロキシスルフォニル基など
のアリーロキシスルフォニル基;スルファモイル基、N
−プロピルスルファモイル基、N−フェニルスルファモ
イル基などのスルファモイル基が挙げられる。
【0037】本発明の一般式(I)で示される化合物の
製造方法としては、多くの方法が適用できるが、そのう
ちの1つとして下記一般式(V)
【0038】
【化10】
【0039】で表される化合物と、下記一般式(VI)
【0040】
【化11】
【0041】で表される化合物とを、縮合剤の存在下に
反応させて、下記一般式(VII )
【0042】
【化12】
【0043】で表される化合物を得、ついでこの化合物
を還元後、脱水させて一般式(I)(ただし、XはC−
5 を表し、YはC−Hを表す。)で表される化合物を
得る方法が挙げられる。縮合剤としては、第1アミンま
たは第2アミンが好ましく用いられる。
【0044】また、別の方法として一般式(V)で表さ
れる化合物と、一般式(VI)で表される化合物とを、
第1アミンまたは第2アミンの存在下に反応させて、一
般式(I)(ただし、XはC−R5 を表し、YはC−R
6 を表す。R6 は炭素数1〜40のアミノ基を表す。)
で表される化合物を得る方法が挙げられる。
【0045】また一般式(VII )で表される化合物に、
6 を求核的に付加させて、下記一般式(VIII)
【0046】
【化13】
【0047】で表される化合物を得、ついでこの化合物
を脱水させても、一般式(I)(ただし、XはC−R5
を表し、YはC−R6 を表す。)で表される化合物が得
られる。R6 を付加させるのに用いられる試薬として
は、ハロゲン化アルキルマグネシム、アルキルリチウム
などの有機金属化合物;アルコール、フェノールなどの
水酸基含有化合物;チオール類;アミン類などが挙げら
れる。
【0048】さらに、別の方法として下記一般式(I
X)
【0049】
【化14】
【0050】で表される化合物と、下記一般式(X)
【0051】
【化15】
【0052】で表される化合物とを、適当な触媒の存在
下、反応させて一般式(I)(ただし、X、Yはともに
C−Hを表す。)で表される化合物を得る方法が挙げら
れる。触媒としては、アルミナなどが用いられる。
【0053】また、他の方法として下記一般式(XI)
【0054】
【化16】
【0055】で表される化合物と、一般式(VI)で表
される化合物とを、酸性触媒の存在下反応させた後、ア
ルカリ水溶液で加水分解し、下記一般式(XII )
【0056】
【化17】
【0057】で表される化合物を得、さらにこの化合物
に適当な試薬を反応させて、一般式(I)(ただし、X
はNを表し、YはC−R6 を表す。)で表される化合物
を得る方法が挙げられる。酸性触媒としてはポリフォス
フェートエチルエステル、三ふっ化ほう素エーテル錯体
など種々のものが使用できる。適当な試薬としては、五
塩化りん、テトラキスジアルキルアミノチタン、酸化銀
/ハロゲン化アルキルなどが挙げられる。
【0058】さらに、他の製造方法として、重合可能な
置換基を有さない一般式(I’)
【0059】
【化18】
【0060】[式中、XはNまたはC−R5 を表す。
【0061】YはNまたはC−R6 を表す。
【0062】R1 、R2 は、独立の場合には、水素、炭
素数1〜20のアルキル基、炭素数7〜20のアラルキ
ル基、炭素数6〜19のアリール基から選ばれた置換基
を表し、非独立の場合には互いに結合し、スピロ炭素原
子も含めて、炭素数3〜30の環を表す。ただし、環を
構成する元素としてチッ素は含まない。
【0063】R3 は、R1 またはR2 上の置換基、ある
いはR1 とR2 が形成する環上の置換基を表す。
【0064】α環は、炭素数3〜30の環を表す。
【0065】R4 は、α環上の置換基を表す。
【0066】a、bはそれぞれ0〜30の整数を表す。
【0067】R3 、R4 のうち、少なくとも1種以上
は、適当な試薬と反応させることによって、炭素数2〜
30の重合可能な置換基に変換することが可能な置換基
を表し、残りのR3 、R4 は、水素、ヒドロキシ基、炭
素数0〜40のアミノ基、炭素数1〜20のアルコキシ
基、炭素数7〜15のアラルコキシ基、炭素数6〜14
のアリーロキシ基、炭素数1〜20のアシルオキシ基、
炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケ
ニル基、炭素数2〜20のアルキニル基、炭素数7〜1
5のアラルキル基、炭素数6〜14のアリール基、ハロ
ゲノ基、シアノ基、カルボン酸基、ニトロ基、炭素数1
〜20のアシル基、炭素数2〜20のアルコキシカルボ
ニル基、炭素数8〜20のアラルコキシカルボニル基、
炭素数7〜20のアリーロキシカルボニル基、炭素数1
〜20のカルバモイル基、スルフォン酸基、炭素数1〜
20のアルコキシスルフォニル基、炭素数7〜20のア
ラルコキシスルフォニル基、炭素数1〜20のアリーロ
キシスルフォニル基、炭素数0〜20のスルファモイル
基から選ばれた置換基を表す。]で表される化合物を合
成した後、R3 、R4 のうち、少なくとも1種を適当な
試薬と反応させることによって、炭素数2〜30の重合
可能な置換基に変換する方法が挙げられる。
【0068】炭素数2〜30の重合可能な置換基に変換
することが可能な置換基の具体例としては、水酸基、ア
ミノ基、メルカプト基、カルボキシ基、ハロゲノカルボ
ニル基、スルフォ基、ハロゲノスルフォニル基などを挙
げることができる。また、適当な試薬としては、アクリ
ル酸ハロゲン化物、メタクリル酸ハロゲン化物;クロロ
メチルオキシラン、ブロモメチルオキシランなどのハロ
ゲノメチルオキシラン;塩化アリルなどのハロゲン化ア
リル;クロロメチルスチレン;アリルアルコール、ビニ
ルアルコール、グリシジルアルコールなどを好適な例と
して挙げることができる。
【0069】また製造段階における精製方法としては、
各種溶媒による再結晶法、クロマトグラフィー法、溶媒
抽出法、あるいは活性炭処理法などが好適な例として挙
げることができる。
【0070】本発明の重合可能な置換基を有するフォト
クロミック材料は、単独で重合して、あるいは他の重合
性化合物と共重合して用いることが好ましい。生成する
高分子フォトクロミック材料の溶解性が大きい点、また
高重合度のポリマーが得られやすい点、重合可能な置換
基を有するフォトクロミック材料の使用量が少なくてす
む経済性から、他の重合性化合物と共重合して用いるこ
とがより好ましい。
【0071】単独で重合、あるいは他のモノマーと共重
合した場合においては、光劣化に対する耐久性が非常に
向上する。
【0072】本発明の重合可能な置換基を有するフォト
クロミック材料と共重合させる他の重合性化合物として
は、重合可能な置換基を有する化合物であればよく、ま
た多官能であってもよいが、その具体例としては、アク
リル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリ
ル酸エステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、エチレングリコールジメタクリレートなどのアクリ
ル系モノマー;スチレン、ジビニルベンゼン、α−メチ
ルスチレン、などのスチレン系モノマー;酢酸ビニル系
モノマー;エチレン、プロピレン、ブタジエン、塩化ビ
ニル、塩化ビニリデンなどのオレフィン系モノマー;ビ
スフェノールAのビスグリシジルエーテルなどのエポキ
シモノマー;有機重合性官能基を有するシラン系化合
物;有機重合性官能基を有するスピロオキサジン系化合
物;有機重合性官能基を有するスピロピラン系化合物な
どが挙げられる。
【0073】本発明の重合可能な置換基を有するフォト
クロミック材料および他の重合性化合物は、それぞれ複
数種類をいっしょに共重合して用いても良い。またこれ
ら高分子フォトクロミック材料を複数種類混合して用い
ても良い。
【0074】他の重合性化合物と共重合する場合、本発
明のフォトクロミック材料の含有量は、目的および使用
方法などによって決められるべきものであるが、視覚に
対する感度という観点からは、他の樹脂重量の0.01
〜20重量%が好ましい。
【0075】本発明の高分子フォトクロミック材料は、
ポリマー溶液としてコーティング組成物として用いた
り、またエマルジョン化を行ってスクリーン印刷、グラ
ビア印刷などの各種印刷手法によって種々の基板に適用
可能である。またコーティング法としては種々の手法、
例えばディップコーティング、スピンコーティング、ロ
ールコーティングなどが採用できる。
【0076】また本発明のフォトクロミック材料の繰り
返し耐久性を向上させる見地から、使用時に酸素や水を
遮断することが特に有効である。更に、耐久性を向上さ
せる目的から公知の添加剤、例えばニッケル塩に代表さ
れる一重項酸素クエンチャー、ヒンダードアミン系化合
物またはそのポリマーで代表される酸化防止剤、紫外線
吸収剤、三重項消光剤などが使用可能である。また、こ
れらの添加剤が重合可能な置換基を有する場合は、本発
明の重合可能な置換基を有するフォトクロミック材料お
よび他の重合成化合物と共重合すると、特に有効とな
る。
【0077】本発明のフォトクロミック材料の用途とし
ては、特に、光による変色性を有する光学素子としての
使用が挙げられる。光学素子としてはサングラスレン
ズ、スキー用ゴーグル、保護メガネレンズ、視力矯正用
レンズ、さらにはカーテン、衣服、建築用窓材ガラス、
さらには、フロントガラス、サンルーフなどの自動車用
ウインドー、玩具、化粧品、筆記具などあるいは光吸収
λmax を2つ以上有することを応用した光記録材料など
への適用も好適な例として挙げられる。
【0078】
【実施例】次に実施例を挙げて説明するが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。
【0079】実施例1 1−ヒドロキシ−2−アセトナフトン20gと4−
ヒドロキシベンゾフェノン23.8gとピロリジン20
gとをトルエン500mlに溶解した後、Dean−S
tark法により、水を除去しながら、10時間加熱還
流した。反応後、トルエンを減圧下除去し、シリカゲル
カラムクロマトグラフィーにより精製した。この化合物
をメタノール350mlに溶解し、水素化ほう素ナトリ
ウムを徐々に加えて還元した。得られた化合物を、窒素
気流中で無水硫酸銅10gと共に160℃で10分間加
熱した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより
精製した。得られた化合物およびトリエチルアミン30
gを塩化メチレン200mlに溶解し、室温でかき混ぜ
ているところへ、メタクリル酸クロライド15gおよび
塩化メチレン50mlよりなる溶液を20分間かけて滴
下した。滴下終了後、さらに30分間かき混ぜを続け
た。反応終了後、溶媒を留去した後、シリカゲルカラム
クロマトグラフィーを行って精製し、下記式(XIII)
【0080】
【化19】
【0081】の化合物を得た。
【0082】 分析結果 式(XIII)の化合物の分析結果を示す。
【0083】元素分析値:(C29223 として) 理論値:C(83.2)、H(5.3)(%) 実測値:C(83.3)、H(5.3)(%) 応用例 (イ) 式(XIII)の化合物10重量部、メチルメタク
リレート20重量部、n−ブチルメタクリレート60重
量部、アクリル酸2重量部、2−ヒドキシエチルメタク
リレート10重量部を、2,2’−アゾビス(2,4−
ジメチルバレロニトリル)2重量部を開始剤とし、トル
エン100重量部を溶媒として、窒素気流下、80℃で
10時間重合を行なった。重合後、再沈殿法によって精
製しフォトクロミックポリマーを得た。このフォトクロ
ミックポリマーをトルエンに溶かした50重量%溶液3
00gを、さらにジメチルホルムアミドで25重量%に
稀釈し、メラミン樹脂15gを加えて、コーティング用
組成物とした。
【0084】(ロ) 前記(イ)で得られたコーティン
グ用組成物を、CR−39(エチレングリコールビスア
リルカーボネート重合体)のレンズに、引上げ速度20
cm/minの条件で浸漬法で塗布し、次いで82℃
で、12minの予備硬化を行ない、更に100℃で4
hrの乾燥を行なった。
【0085】(ハ) 回転子を備えた反応器中にγ−グ
リシドキシプロピルメチルジエトキシシラン214gを
仕込み、マグネチックスターラーを用いてかき混ぜなが
ら、0.05規定塩酸水溶液31gを、液温を10℃に
保ちながら滴下し、滴下終了後更に30分間かきまぜを
続けて、加水分解を行なった。得られた加水分解物に、
蒸留水255g、シリコーン系界面活性剤1gを添加混
合し、さらにメタノール分散コロイド状シリカ(平均粒
子系12±1μm、固形分30%)500gアルミニウ
ムアセチルアセトネート15gを添加し、充分撹拌し
て、コーティング用組成物を得た。
【0086】(ニ) 前記(ロ)で得られたフォトクロ
ミック被膜を有するCR−39レンズに、前記(ハ)で
得られたコーティング用組成物を、引上げ速度10cm
/minの条件で浸漬法で塗布した。この時、前記
(ハ)で得られたコーティング用組成物中に、フォトク
ロミックな成分が溶出することは無かった。次いで10
0℃で4hrの乾燥を行なったところ、フォトクロミッ
ク被膜に対して良好な密着性を持つハードコート被膜が
得られた。
【0087】(ホ) 前記(イ)〜(ニ)の操作によっ
て得られたフォトクロミック被膜とハードコート被膜を
有するCR−39レンズに紫外光を照射すると黄色に発
色し、照射を止めると消色した。この変化は何度も繰返
し行えた。また該レンズは、室温暗所で1年間保存して
も外観に変化は無かった。
【0088】比較例1 (イ) メチルメタクリレート20重量部、n−ブチル
メタクリレート60重量部、アクリル酸2重量部、2−
ヒドロキシエチルメタクリレート10重量部からなる共
重合体をトルエンに溶かした45重量%溶液285g
に、下記式(XIV )
【0089】
【化20】
【0090】の化合物15gを加えて溶解した。さらに
ジメチルホルムアミドで25重量%に稀釈し、メラミン
樹脂15gを加えて、コーティング用組成物とした。
【0091】(ロ) 実施例1−(ロ)と同様の操作
を行なった。
【0092】(ハ) 実施例1−(ハ)と同様の操作
を行なった。
【0093】(ニ) 前記(ロ)で得られたフォトクロ
ミック被膜を有するCR−39レンズに、前記(ハ)で
得られたコーティング用組成物を、引上げ速度10cm
/minの条件で浸漬法で塗布した。この時、前記
(ハ)で得られたコーティング用組成物中に、フォトク
ロミックな成分、すなわち式(XIV )の化合物が溶出す
ることが観測された。次いで100℃で4hrの乾燥を
行なったが、得られたハードコート被膜のフォトクロミ
ック被膜に対する密着性は、実施例1−(ニ)で得ら
れたものと比較して悪かった。
【0094】実施例2 2,7−ジヒドロキシナフタレン5gと2−フェニ
ル-3- ブチン-2- オール15gを、トルエン200ml
に溶解し、酸性アルミナ150gを加えた。混合物を1
00℃で10分間加熱した後、ろ過し、ろ液から溶媒を
除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって
精製した。得られた化合物およびトリエチルアミン15
gを塩化メチレン80mlに溶解し、室温でかき混ぜて
いるところへ、アクリル酸クロライド8gおよび塩化メ
チレン20mlよりなる溶液を20分間かけて滴下し
た。滴下終了後、さらに30分間かき混ぜを続けた。反
応終了後、溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマ
トグラフィーを行って精製し、下記式(XV)
【0095】
【化21】
【0096】の化合物を得た。
【0097】 分析結果 式(XV)の化合物の分析結果を示す。
【0098】元素分析値:(C23183 として) 理論値:C(80.7)、H(5.3)(%) 実測値:C(80.7)、H(5.3)(%) 応用例 式(XIII)の化合物のかわりに式(XV)の化合物を用
いる他は、実施例1−と同様に行なって、フォトクロ
ミック被膜とハードコート被膜を有するCR−39レン
ズを得た。該レンズに紫外光を照射すると黄色に発色
し、照射を止めると消色した。この変化は何度も繰返し
行えた。
【0099】実施例3 サリチルアミド14gと4−ヒドロキシベンゾフェ
ノン17gをクロロホルム150mlに溶解した後、ポ
リホスフェートエチルエステル25gを加え、5時間加
熱還流した。溶媒を減圧下除去し、10%水酸化ナトリ
ウムを加えて50℃で加水分解反応を行なった。生成物
はシリカゲルカラムクロマトグラフィーを行って精製し
た。得られた化合物を無水ベンゼン200mlに溶解
し、これをかき混ぜているところに五塩化りん11gを
10分間で滴下した。次いで80℃で15分間反応させ
た後、減圧下溶媒を除去し、シリカゲルカラムクロマト
グラフィーを行って精製した。得られた化合物およびト
リエチルアミン15gを塩化メチレン100mlに溶解
し、室温でかき混ぜているところへ、メタクリル酸クロ
ライド8gおよび塩化メチレン20mlよりなる溶液を
20分間かけて滴下した。滴下終了後、さらに30分間
かき混ぜを続けた。反応終了後、溶媒を留去した後、シ
リカゲルカラムクロマトグラフィーを行って精製し、下
記式(XVI )
【0100】
【化22】
【0101】の化合物を得た。
【0102】 分析結果 式(XVI )の化合物の分析結果を示す。
【0103】元素分析値:(C2418NO3 Clとし
て) 理論値:C(71.4)、H(4.5)、N(3.5)
(%) 実測値:C(71.4)、H(4.4)、N(3.5)
(%) 応用例 式(XIII)の化合物のかわりに式(XVI )の化合物を用
いる他は、実施例1−と同様に行なって、フォトクロ
ミック被膜とハードコート被膜を有するCR−39レン
ズを得た。該レンズに紫外光を照射すると黄色に発色
し、照射を止めると消色した。この変化は何度も繰返し
行えた。
【0104】
【発明の効果】本発明の重合可能な置換基を有するフォ
トクロミック材料を用いれば、耐疲労性に優れ、かつ耐
薬品性に優れ、なおかつ黄色ないしオレンジ色に発色す
るものも得られるような高分子フォトクロミック材料を
得ることができた。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年11月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】の化合物が、特平3−501625には
下記式 (IV)
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正内容】
【0043】で表される化合物を得、ついでこの化合物
を還元後、脱水させて一般式(I)(ただし、XはC−
5 を表し、YはC−Hを表す。)で表される化合物を
得る方法が挙げられる。縮合剤としては、第1アミン
または第2アミンが好ましく用いられる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】また、別の方法として一般式(V)で表さ
れる化合物と、一般式(VI)で表される化合物とを、
第1アミンまたは第2アミンの存在下に反応させ
て、一般式(I)(ただし、XはC−R5 を表し、Yは
C−R6 を表す。R6 は炭素数1〜40のアミノ基を表
す。)で表される化合物を得る方法が挙げられる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正内容】
【0047】で表される化合物を得、ついでこの化合物
を脱水させても、一般式(I)(ただし、XはC−R5
を表し、YはC−R6 を表す。)で表される化合物が得
られる。R6 を付加させるのに用いられる試薬として
は、ハロゲン化アルキルマグネシム、アルキルリチウ
ムなどの有機金属化合物;アルコール、フェノールなど
の水酸基含有化合物;チオール類;アミン類などが挙げ
られる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0076
【補正方法】変更
【補正内容】
【0076】また本発明のフォトクロミック材料の繰り
返し耐久性を向上させる見地から、使用時に酸素や水を
遮断することが特に有効である。更に、耐久性を向上さ
せる目的から公知の添加剤、例えばニッケル塩に代表さ
れる一重項酸素クエンチャー、ヒンダードアミン系化合
物またはそのポリマーで代表される酸化防止剤、紫外線
吸収剤、三重項消光剤などが使用可能である。また、こ
れらの添加剤が重合可能な置換基を有する場合は、本発
明の重合可能な置換基を有するフォトクロミック材料お
よび他の重合化合物と共重合すると、特に有効とな
る。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0084
【補正方法】変更
【補正内容】
【0084】(ロ) 前記(イ)で得られたコーティン
グ用組成物を、CR−39(エチレングリコールビス
アリルカーボネート重合体)のレンズに、引上げ速度2
0cm/minの条件で浸漬法で塗布し、次いで82℃
で、12minの予備硬化を行ない、更に100℃で4
hrの乾燥を行なった。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0085
【補正方法】変更
【補正内容】
【0085】(ハ) 回転子を備えた反応器中にγ−グ
リシドキシプロピルメチルジエトキシシラン214gを
仕込み、マグネチックスターラーを用いてかき混ぜなが
ら、0.05規定塩酸水溶液31gを、液温を10℃に
保ちながら滴下し、滴下終了後更に30分間かきまぜを
続けて、加水分解を行なった。得られた加水分解物に、
蒸留水255g、シリコーン系界面活性剤1gを添加混
合し、さらにメタノール分散コロイド状シリカ(平均粒
子系12±1mμ、固形分30%)500gアルミニウ
ムアセチルアセトネート15gを添加し、充分撹拌し
て、コーティング用組成物を得た。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0103
【補正方法】変更
【補正内容】
【0103】元素分析値:(C2418NO3 Clとし
て) 理論値:C(71.4)、H(4.5)、N(3.5)
(%) 実測値:C(71.4)、H(4.4)、N(3.5)
(%) 応用例 式(XIII)の化合物のかわりに式(XVI )の化合物を用
いる他は、実施例1−と同様に行なって、フォトクロ
ミック被膜とハードコート被膜を有するCR−39レン
ズを得た。該レンズに紫外光を照射すると黄色に発色
し、照射を止めると消色した。この変化は何度も繰返し
行えた。実施例4 式(XVII)の化合物23g、2−アダマンタノン1
5g、およびピロリジン30mlとをトルエン500m
lに溶解した後、Dean−Stark法により、水を
除去しながら、10時間加熱還流した。その後、水30
0ml、メタノール200ml、および濃塩酸5mlを
加え、激しくかき混ぜながら1.5時間加熱還流した。
トルエンを留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラ
フィーにより精製して式(XVIII )の化合物を得た。こ
の化合物全量を2−プロパノール350mlに溶解し、
水素化ほう素ナトリウム15gを徐々に加えた後、2時
間還流した。2−プロパノールを留去した後、水200
mlを徐々に加えた。クロロホルムで抽出を行い、無水
硫酸ナトリウムを加え、2時間放置した。不溶物をろ過
によって除いた後、ろ液からクロロホルムを留去した。
得られた化合物に、酢酸を200ml加え、窒素気流下
で3時間還流した。酢酸を留去し、シリカゲルカラムク
ロマトグラフィーにより精製し、式(XIX )の化合物を
得た。この化合物全量およびトリエチルアミン30gを
塩化メチレン200mlに溶解し、室温でかき混ぜてい
るところへ、メタクリル酸クロライド20gおよび塩化
メチレン50mlよりなる溶液を20分間かけて滴下し
た。滴下終了後、さらに30分間かき混ぜを続けた。反
応終了後、溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマ
トグラフィーを行って精製し、式(XX)の化合物を得
た。
【化1】 分析結果 式(XX)の化合物の分析結果を示す。 元素分析値:(C28303 として) 理論値:C(81.1)、H(7.3)(%) 実測値:C(81.1)、H(7.3)(%) 応用例 式(XX)の化合物3重量部、メチルメタクリレート2
7重量部、アゾビスイソブチロニトリル0.2重量部、
トルエン70重量部をガラス製のアンプルに入れ、凍結
脱気により溶存酸素を除いた。アンプルを封管後、80
℃に加熱して、7時間重合させた。得られたフォトクロ
ミックポリマーの溶液をスライドガラス上に塗布した後
乾燥し、フィルムを得た。該フィルムに紫外光を照射す
ると黄色に発色し、照射を止めると消色した。この変化
は何度も繰返し行えた。 実施例5 2,7−ジヒドロキシ−1−ニトロソナフタレン1
9g、式(XXI )の化合物27g、エタノール100m
l、および氷酢酸数滴を混合し、10時間加熱還流し
た。1M水酸化ナトリウム水溶液200mlを加え、酢
酸エチルで抽出を行った。抽出液に無水硫酸ナトリウム
を加え、2時間放置した。不溶物をろ過によって除いた
後、ろ液から酢酸エチルを留去した。シリカゲルカラム
クロマトグラフィーを行って精製し、式(XXII)の化合
物を得た。この化合物全量およびトリエチルアミン20
gを塩化メチレン300mlに溶解し、室温でかき混ぜ
ているところへ、メタクリル酸クロライド20gおよび
塩化メチレン50mlよりなる溶液を20分間かけて滴
下した。滴下終了後、さらに30分間かき混ぜを続け
た。反応終了後、溶媒を留去した後、シリカゲルカラム
クロマトグラフィーを行って精製し、式(XXIII )の化
合物を得た。
【化2】 分析結果 式(XV)の化合物の分析結果を示す。 元素分析値:(C32313 3 として) 理論値:C(76.0)、H(6.2)(%),N
(8.3)(%) 実測値:C(76.0)、H(6.2)(%),N
(8.3)(%) 応用例 式(XXIII )の化合物1重量部、ブチルメタクリレート
50重量部、アゾビスイソブチロニトリル0.5重量
部、トルエン60重量部をガラス製のアンプルに入れ、
凍結脱気により溶存酸素を除いた。アンプルを封管後、
80℃に加熱して、7時間重合させた。得られたフォト
クロミックポリマーの溶液をスライドガラス上に塗布し
た後乾燥し、フィルムを得た。該フィルムに紫外光を照
射すると青色に発色し、照射を止めると消色した。この
変化は何度も繰返し行えた。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の一般式(I) 【化1】 で示される化合物からなることを特徴とする、重合可能
    な置換基を有するフォトクロミック材料。[式中、Xは
    NまたはC−R5 を表す。YはNまたはC−R6 を表
    す。R1 、R2 は、独立の場合には、水素、炭素数1〜
    20のアルキル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭
    素数6〜19のアリール基から選ばれた置換基を表し、
    非独立の場合には互いに結合し、スピロ炭素原子も含め
    て、炭素数3〜30の環を表す。ただし環を構成する元
    素としてチッ素は含まない。R3 は、R1 またはR2
    の置換基、あるいはR1 とR2 が形成する環上の置換基
    を表す。α環は、炭素数3〜30の環を表す。R4 は、
    α環上の置換基を表す。a、bはそれぞれ0〜30の整
    数を表す。R3 〜R6 のうち、少なくとも1種は重合可
    能な炭素数2〜30の置換基を表し、残りのR3 〜R6
    は、水素、ヒドロキシ基、炭素数0〜40のアミノ基、
    炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数7〜15のアラ
    ルコキシ基、炭素数6〜14のアリーロキシ基、炭素数
    1〜20のアシルオキシ基、炭素数1〜20のアルキル
    基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数2〜20の
    アルキニル基、炭素数7〜15のアラルキル基、炭素数
    6〜14のアリール基、ハロゲノ基、シアノ基、カルボ
    ン酸基、ニトロ基、炭素数1〜20のアシル基、炭素数
    2〜20のアルコキシカルボニル基、炭素数8〜20の
    アラルコキシカルボニル基、炭素数7〜20のアリーロ
    キシカルボニル基、炭素数1〜20のカルバモイル基、
    スルフォン酸基、炭素数1〜20のアルコキシスルフォ
    ニル基、炭素数7〜20のアラルコキシスルフォニル
    基、炭素数1〜20のアリーロキシスルフォニル基およ
    び炭素数0〜20のスルファモイル基から選ばれた置換
    基を表す。]
  2. 【請求項2】請求項1の一般式(I)で示される化合物
    を含む組成物を重合してなることを特徴とする高分子フ
    ォトクロミック材料。
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